説明

入浴剤容器

【課題】 銅の抗菌作用を利用した入浴剤収納容器を、湯の対流・循環作用が大きい浴槽の水中に置き、湯の複数回使用と入浴剤成分エキスの濃縮効果を高め、且つ、好みの入浴剤を簡単に入れ替えて楽しめる入浴剤容器を提供する。
【解決手段】 中央部より上下に分割構造を有し、前記分割した上部を中空状態に形成した浮力部の上部に密栓する蓋を設ける。
更に、前記分割した下部を複数の小孔を有する銅板を以て、器状に収納部を成型する。
前記浮力部と、前記収納部のそれぞれの分割面周部に嵌合部を具備した入浴剤容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、銅を用いた入浴剤収納容器を浴槽の水中に浮遊静止させて、湯の複数回使用と共に入浴剤エキスの濃縮効果を高める入浴剤容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
日本人の風呂好きはつとに有名である。 入浴剤も各種販売されているが、昨今の温泉ブームから家庭の風呂でも気軽に温泉気分を楽しめるように、各地の温泉成分含有鉱石を木箱等に収納したものも販売されているが非常に高価である。
これらは木箱等に入れたまま浴槽の底に沈めて使用するが、他の入浴剤としては湯に直接溶かす溶剤タイプや、菖蒲や檜チップなど湯面に浮かべて使用するものがある。
一般に固形物の入浴剤は湯に浮かべるか湯に沈めて使用する事になるが、浴槽の湯面や底面位置では湯の対流・循環作用が小さいために、入浴剤の成分エキスを高率よく抽出するという面からは作用効果が薄かった。
また、浴槽に湯を張って入浴するために毎回多量の水を必要としているが、一般の家庭では湯の汚れ具合から1〜2回の入浴で捨てられることが多い。
湯を替えるたびにこれら高価な温泉成分エキスも捨てられており、水と共に資源の無駄使いであり不経済でもあった。
湯の複数回使用に対応するものとして、機械的に濾過して水質を浄化するものもあるが、定期的に適切な管理をしないと逆効果を招く恐れもあり、故障の心配もあった。
今日の高齢化社会において、煩雑な手間・作業の管理は無視できないものがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
(イ)湯の対流効果が大きい水中位置で入浴剤の成分エキスを効率よく抽出する。
(ロ)1〜2回の入浴で捨てられている家庭の風呂の浴槽使用水を節約する。
(ハ)湯の複数回使用により、高価な入浴剤の成分エキスを濃縮する経済効果。
(ニ)好みの入浴剤を簡単に入れ替えて、家庭で気軽に温泉気分を味わう。
(ホ)浴槽の湯の大腸菌やレジオネラ菌等の有害雑菌の繁殖を防ぐ。
(ヘ)抗菌作用の水質浄化による皮膚病等への好影響。
(ト)電気や機械力を使わずに、簡単に健康促進に貢献できる器具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明における、入浴剤容器は次のような構成としている。
入浴剤の収納容器において、中央部より上下に分割構造を有し、前記分割した上部を中空状態に形成した浮力部の上部に密栓する蓋を設け、更に、前記分割した下部を複数の小孔を有する銅板を以て、器状に収納部を成型し、前記浮力部と、前記収納部のそれぞれの分割面周部に嵌合部を具備した事を特徴とする入浴剤容器。
【発明の効果】
【0005】
本発明は上記のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。
1,収納部が常に水中にあるので入浴剤成分エキスを効率よく抽出できる。
2,浮力部内に入れる湯量に応じて水中の任意の深さに浮遊静止できる。
3,銅イオンの水質浄化作用で湯の複数回使用が可能になり水資源を節約できる。
4,風呂の湯の複数回使用により入浴剤のエキス濃縮効果が出て経済的である。
5,銅イオンの抗菌効果で大腸菌やレジオネラ菌等が繁殖せず衛生的である。
6,収納部にゲルマニユウムや檜チップ、柚子等、好みの入浴剤を使用できる。
7,銅イオンの抗菌効果で、水虫やアトピー等、皮膚病にも効果的である。
8,高齢化社会において自宅で温泉気分を楽しみながら健康に貢献できる。
9,電気・動力を使用していないので、故障がなく半永久的に使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照に説明する。
縦型楕円形状の入浴剤の収納容器(1)において、中央部より上下に分割構造を有し、硬質素材を以て、分割した上部を半球体の中空状態に浮力部(2)を形成して、上部に密栓する蓋(3)を設ける。
更に、分割した下部を複数の小孔を有する銅板を以て、半球器状に収納部(4)を成型する。 前記浮力部(2)と、前記収納部(4)のそれぞれの分割面周部に嵌合部(5)、(5)を具備した事を特徴とする入浴剤容器。
収納部(4)に、遠赤外線物質や温泉成分含有鉱石等を入れて、浮力部(2)と、収納部(4)との嵌合部(5)、(5)を嵌合して、一体の縦型楕円形状の入浴剤容器(1)にして、浴槽に浮かべて使用する。
使用時には、収納部(4)は自重で水中に没し、銅の持つ抗菌作用で水質が浄化されるので、有害雑菌の繁殖を防ぐことができ、浴槽の湯の複数回使用が可能となる。
また、収納部(4)の銅板の複数の小孔から、収納物質の成分エキスが抽出される。
これにより、湯と共にその都度捨てられていた高額な入浴剤物質の成分エキスも、湯の複数回使用によって濃縮効果を高める。
また、浮力部(2)の蓋(3)から、浮力部(2)の中に適量の湯を入れて、湯の対流・循環作用の大きい、水中の任意の位置に浮遊静止させる事で、更に効率よく入浴剤物質の成分エキスを抽出できる。
機械的な要素は含まないので故障の心配が無く、浮力部(2)と、収納部(4)とは嵌合部(5)、(5)を介して簡単に分割・組み立てできるので、好みの入浴剤を入れ替えて家庭で温泉気分を味わえる。
高齢化社会において、自宅の風呂で楽しみながらバランス感覚を養え、水の節約と健康促進に貢献する入浴剤容器を提供する
【産業上の利用可能性】
【0007】
高齢化社会においては、自宅で気軽に温泉気分を楽しむために高価な入浴剤を使用する傾向にあるが、風呂の湯の汚れ具合から1〜2回の入浴で捨てられることが多い。
銅の持つ抗菌作用を利用した入浴剤収納容器を、水中に位置させて水質を浄化すると共に、入浴剤エキスの濃縮効果を高めて経済的に活用しながら健康促進に貢献する。
21世紀は石油資源より水資源の時代で、水を制するものが世界を制すると言われているが、その水資源を無駄にしないためにも銅の抗菌効果で湯の複数回使用を図る。
使い捨ての消費時代にあって、家庭用で高齢者にも扱いやすく、故障の無い半永久的に使用できる入浴剤容器は産業上の利用にとって有益な発明である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 本発明の斜視図である。
【図2】 本発明の浮力部断面図である。
【図3】 本発明の収納部断面図である。
【符号の説明】
【0009】
1 収納容器
2 浮力部
3 蓋
4 収納部
5 嵌合部
6 小孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央部より上下に分割構造を有し、前記分割した上部を中空状態に形成した浮力部の上部に密栓する蓋を設け、更に、前記分割した下部を複数の小孔を有する銅板を以て器状に収納部を成型し、前記浮力部と、前記収納部のそれぞれの分割面周部に嵌合部を具備した事を特徴とする入浴剤容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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