説明

入退出管理システム

【課題】訪問者に対する受入者が複数のエリアの入退出が可能な場合においても、訪問者が受入者に確実に面会できる入退出管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】利用者による複数のエリアにおける入退出を管理する入退出管理システムは、履歴情報テーブルT100と、訪問者情報テーブルT500とを有しており、訪問者に対して認証が行われる際に受入者に対する履歴情報を用いて当該受入者が居るエリアを特定し、当該訪問者が居るエリアから特定されたエリアに向かう経路を決定し、決定された経路に係る経路情報を前記訪問者へ通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のエリアにおける入退場の管理システムに関し、特に、訪問者による訪問先の相手の居るエリアを特定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、集合住宅において、訪問者を訪問先まで誘導を行うことのできる集合住宅セキュリティシステムが開示されている(特許文献1)。
特許文献1に開示された技術では、ロビーインターホンと、訪問先の居住者の住戸に設置された住戸インターホン親機とのやり取りで、訪問者に入館許可を与えた居住者の住戸に到達するために入館許可ゾーンを設定している。
【0003】
これにより、訪問者は、訪問先の居住者の住戸まで迷うことなく到達することができる。
ところで、特許文献1に開示された技術は、集合住宅に特化したものであり、オフィスビルのような家屋には適用できない。
なぜなら、集合住宅の居住者(訪問先の相手)は他の住居には出入りはできないが、オフィスビルにおいては訪問先の相手(訪問の受入者)は複数のエリアの入退出ができるからである。例えば、受入者は、仕事内容によっては、所属する部署があるエリアとは別のエリアにて作業を行っている場合がある。そのため、特許文献1に開示された技術を適用しても、ロビーインターホンと、受入者が居るエリアに備えられたインターフォン親機とのやり取りができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−240839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、訪問先の相手が複数のエリアの入退出が可能な場合には、特許文献1に開示された技術を適用することができないため、訪問者は受入者に面会できない可能性がある。
そこで、本発明は、訪問者に対する受入者が複数のエリアの入退出が可能な場合においても、訪問者が受入者に確実に面会できる入退出管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、訪問者及び受入者による複数のエリアの入退出を認証によって管理するとともに、前記訪問者が認証のために立ち寄った認証場所から、前記複数のエリアのうち受入者が存在しているエリアまで前記訪問者を誘導する入退出管理システムであって、前記複数のエリア毎に設けられ、訪問者が当該エリアへ入場する際の認証のために認証場所に立ち寄ると、認証情報から受入者を特定する第1特定手段と、特定された前記受入者が過去において立ち寄ったエリアを示す履歴情報を参照して、前記訪問者の認証時において、前記受入者が存在するエリアを特定する第2特定手段と、前記訪問者が認証のために立ち寄った認証場所から前記第2特定手段にて特定されたエリアへ向かう経路を決定する経路決定手段と、前記経路決定手段にて決定された経路を前記訪問者へ通知する通知手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この構成によると、入退出管理システムは、訪問者に対する認証時における受入者が居るエリアを当該受入者の履歴情報を用いて特定し、訪問者が認証のために立ち寄った認証場所から特定したエリアまでの経路を決定している。つまり、入退出管理システムは、受入者が複数のエリア間の入退出が可能な場合でも、履歴情報により受入者が居るエリアを特定することができるので、訪問者は、受入者が居るエリアまで迷わずに行くことができ、確実に受入者と会うことができる。
【0008】
ここで、前記複数のエリアそれぞれは、当該エリアの出入口に扉を有しており、前記入退出管理システムは、前記複数のエリアそれぞれに対する認証場所毎に設けられ、前記訪問者が所持するカードに記録されている前記認証情報を読み取るカードリーダと、扉毎に割り当てられ、当該扉からエリアへ入場する際に行われる認証の認証場所に設けられたカードリーダで読み取られた認証情報を用いた認証結果に基づき当該扉からエリアへの入場のために当該扉の開閉を制御するゲート制御装置と、各ゲート制御装置と接続された管理装置とから構成され、前記管理装置は、前記第2特定手段と、前記経路決定手段とを備え、前記カードリーダそれぞれは、前記通知手段を備え、前記ゲート制御装置それぞれは、前記第1特定手段と、前記訪問者の認証に用いる前記認証情報と、前記受入者を識別する受入者識別情報とを対応付けて記憶している記憶手段とを備え、前記第1特定手段は、前記訪問者の認証のために読み取られた前記認証情報に対応する前記受入者識別情報を前記記憶手段から取得して、前記受入者を特定するとしてもよい。
【0009】
この構成によると、入退出管理システムは、管理装置で経路を決定している。従来、管理装置は、各ゲート制御装置にて行われた認証結果に基づく履歴情報を管理している。つまり、履歴情報を管理する装置にて経路を決定することで、新たな装置を追加する必要はないので、入退出管理システムを構築する際のコストの増加を抑えることができる。
ここで、前記ゲート制御装置それぞれは、対応する扉の通過を許可する少なくとも1以上の利用者それぞれを識別する利用者識別子を記憶する利用者識別子記憶手段と、前記カードリーダにて読み取った認証情報が、前記利用者識別子記憶手段で記憶されている少なくとも1以上の利用者識別子のいずれかと一致する場合に認証が成功したと判断して、対応する扉の開錠を行う扉制御手段とを備え、前記管理装置は、さらに、前記訪問者が認証のため立ち寄った認証場所から前記第2特定手段にて特定されたエリアまでの経路において存在する1つ以上のゲート制御装置それぞれが備える前記利用者識別子記憶手段に対してのみ、前記訪問者を識別する利用者識別子を設定する設定手段を備えるとしてもよい。
【0010】
この構成によると、入退出管理システムは、経路において存在する1つ以上のゲート制御装置それぞれが備える前記利用者識別子記憶手段に対してのみ、前記訪問者に対する利用者識別子を設定するので、訪問者は経路外に存在する扉を通過することはできない。従って、訪問者は通過が許可されていないエリアへは行くことができないので、入退出管理システムは、訪問者による不正な入退出を防ぐことができる。
【0011】
ここで、前記経路決定手段は、前記訪問者が認証のため立ち寄った認証場所から前記第2特定手段にて特定されたエリアまでに存在する各エリアのうち、前記受入者を識別する利用者識別子に基づいて前記受入者の通過が許可された1つ以上のエリアから構成されるよう、前記経路を決定するとしてもよい。
この構成によると、入退出管理システムは、受入者が通過を許可された1つ以上のエリアから構成されるよう、経路を決定している。これによると、訪問者は、自身が移動中に受入者も移動した場合であっても、受入者と同じエリアの入退出ができるので、確実に会うことができる。
【0012】
ここで、前記経路決定手段は、前記訪問者が認証のために立ち寄った認証場所から前記第2特定手段にて特定されたエリアまでに至る経路が複数存在する場合、前記複数の経路のうち経路長が最短となる経路を選択し、前記訪問者の認証のために前記認証情報を読み取ったカードリーダの前記通知手段は、前記選択された経路を前記訪問者に通知するとしてもよい。
【0013】
この構成によると、入退出管理システムは、最短の経路を選択するので、訪問者は、最短の経路で受入者に確実に会うことができる。
ここで、前記経路決定手段は、決定した経路に属する1つ以上のエリアのみからなり、当該経路に属しない残りのエリアを除外した地図情報を生成し、前記訪問者の認証のために前記認証情報を読み取ったカードリーダの前記通知手段は、前記経路決定手段が生成した前記地図情報を、前記経路として前記訪問者に通知するとしてもよい。
【0014】
この構成によると、入退出管理システムは、経路に属するエリアのみを表示し、経路外である他のエリアは表示しないので、訪問者に複数のエリアの構成を知られることはない。従って、入退出管理システムは、複数のエリアの構成に係るセキュリティを確保することができる。
ここで、前記設定手段は、さらに、前記訪問者を識別する利用者識別子に、当該利用者識別子が有効なものとして扱われる期間を対応付けて、前記利用者識別子記憶手段に設定し、前記ゲート制御装置それぞれの扉制御手段は、前記訪問者の認証時において、前記訪問者に対する認証情報が、記憶している少なくとも1以上の利用者識別子のいずれかと一致し、且つ認証時の時刻が一致する利用者識別子に対応付けられた期間内である場合にのみ、前記訪問者に対する認証が成功したと判断し、対応する扉の開錠を行うとしてもよい。
【0015】
この構成によると、入退出管理システムは、訪問者に対する許可識別子に有効期間を付加するので、訪問者は無期限に複数のエリア間の入退出を行うことはできない。従って、入退出管理システムは、訪問者の入退出に対するセキュリティを確保することができる。
ここで、一のカードリーダにおいて、前記受入者の所有するカードに記録された認証情報が読み取れられると、当該一のカードリーダの通知手段は、他のカードリーダの通知手段が前記訪問者に対して経路を通知している場合、前記受入者に対して前記訪問者による訪問がなされている旨を示す訪問者情報を通知するとしてもよい。
【0016】
この構成によると、入退出管理システムは、受入者に訪問者の訪問がなされていることを知らせることができるので、受入者に対して現在居るエリアからの移動を止めさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】入退出管理システム1000の概要を示す図である。
【図2】カードリーダにて表示される経路情報の一例を示す図である。
【図3】管理装置10の構成を示すブロック図である。
【図4】履歴情報テーブルT100のデータ構造の一例を示す図である。
【図5】各エリアをノードと見たてて、ノード間の関連を示す図である。
【図6】エリア情報テーブルT200のデータ構造の一例を示す図である。
【図7】扉管理情報テーブルT300のデータ構造の一例を示す図である。
【図8】ゲート制御装置20Aの構成を示すブロック図である。
【図9】入場許可情報テーブルT400のデータ構造の一例を示す図である。
【図10】訪問者情報テーブルT500のデータ構造の一例を示す図である。
【図11】カードリーダ1Aの構成を示すブロック図である。
【図12】入退出管理システム1000の動作を示す流れ図である。
【図13】経路決定処理の動作を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る入退出管理システムの一実施形態として、ビル等の屋内に存在する複数のエリア(部屋、廊下など)で、これらエリアにおける入退出の管理を行う入退出管理システムを例に、図面を参照しながら説明する。
1.実施の形態1
1.1 概要
実施の形態に係る入退出管理システム1000は、図1にて示すように、ICカード(以下、単に「カード」という。)に記録された利用者IDを読み取るカードリーダ(以下、「リーダ」ともいう。)1A〜1N、2A〜2Nと、接続されたカードリーダで読み取られた利用者IDを用いた認証を行うゲート制御装置(以下、「GU」ともいう)20A〜20Nと、管理装置10とを備え、エリアA〜Nにおける入退出の管理を行う。また、入退出管理システム1000は、入退出する利用者の認証を行い、その結果に応じて電子錠を備えた扉3A〜3Nの開錠・施錠を行う。ここで、エリアA〜Nは、屋内に存在し、壁等により仕切られた1空間を形成する部屋である。例えば、エリアA〜Nは、オフィスの各部署毎に設けられた部屋である。また、エリア0は屋外であり、例えば、訪問者は最初に訪れる玄関口である。
【0019】
また、図1にて示すように、カードリーダ1A〜1N、2A〜2N及び扉3A〜3Nそれぞれは、GU20A〜20Nと接続され、GU20A〜20Nと管理装置10とは、LAN(Local Area Network)4を介して接続されている。
複数のエリアのうち隣接するエリアにおいて、一方のエリアから隣接する他方のエリアへの入退出が可能な場合には、これらエリアの境界には扉が設けられている。例えば、図1においては、扉3A〜3Nが設けられている。また、本実施の形態においては、扉3A〜3Nそれぞれに対して、扉IDとして、「D001」、「D002」、・・・、「D010」が順次割り当てられているものとする。なお、扉毎において、実線矢印の向きの通過を入場(IN)とし、破線矢印の向きの通過を退出(OUT)とする。
【0020】
管理装置10は、利用者の入退出の履歴を記録したテーブル(以下、「履歴情報テーブル」という)等のデータを一括して管理するものである。また、管理装置10は、打ち合わせや商談などの会議に出席するために、屋内に居る利用者(受入者)への面会を所望する訪問者が認証に立ち寄った場所から当該受入者が現在居るエリアまでの経路を、受入者に対する入退出の履歴を用いて特定する。
【0021】
また、入退出管理システム1000においては、1つのGUに対して1つの扉が割り当てられている。例えば、図1では、GU20xに対して、扉3xが割り当てられており、さらに、リーダ1x、及び2xが接続されている。ここで、xは、A〜Nのいずれかである。
GU20A〜20Nは、複数のエリアそれぞれに対して入場(退出)可能な利用者に関するデータを記録したテーブル(以下、「入場許可情報テーブル」という)を管理しており、接続されたリーダで読み取られた利用者IDと当該入場許可情報テーブルとを用いた認証を行い、その認証結果に応じて、割り当てられた扉の開錠の制御を行う。
【0022】
カードリーダ1A〜1N、2A〜2Nは、利用者(訪問者や受入者)がエリアへの入場若しくは退出する際に、当該利用者が保持するカードに記録されている利用者IDを読み取ったり、訪問者に対して、管理装置10にて特定された経路に係る経路情報(例えば、当該訪問者から受入者までの順路を示す情報)を表示したりするものである。ここでは、受入者は常時カードを保持しているものとする。また、訪問者は、到着時に守衛等から訪問者用のカードを受け取り、帰路に着く際に守衛等に返却するまでの間、一時的に保持するものとする。
【0023】
また、例えば、カードリーダは、図2にて示すように、経路情報として、訪問者が居る位置(エリア0)から受入者が居るエリアNまでに通過するエリアA、Mの順路を地図による表示を行う。このとき、通過しない他のエリアは表示しない。また、図2にて示す5A〜5Cは、この地点にて認証が必要であることを示している。
このように、入退出管理システム1000は、管理装置10により受入者に対する入退出の履歴を用いて当該受入者までの経路を特定し、カードリーダにより当該経路に係る経路情報を訪問者に通知することができる。
【0024】
これにより、訪問者は、あるエリアに入場する際に、受入者が現在居るエリアまでの経路を知ることができるので、確実に面会することができる。
以下、管理装置10、GU20A〜20N、カードリーダ1A〜1N、2A〜2Nの構成について、説明する。
1.2 管理装置10
管理装置10は、図3にて示すように、履歴情報記憶部101、地図情報記憶部102、エリア情報記憶部103、管理情報記憶部104、経路情報記憶部105、経路情報生成部106、エリア特定部107、入場許可情報設定部108、訪問者情報生成部109、入出力部110を備えている。
【0025】
(1)履歴情報記憶部101
履歴情報記憶部101は、図4にて示す履歴情報テーブルT100を用いて、各GUにて生成された履歴情報を記憶している。
履歴情報テーブルT100は、図4にて示すように、利用者ID、日時、扉ID、入退出及び認証結果からなる履歴情報を、複数記憶するための領域を有している。
【0026】
利用者IDは、入退出管理システム1000の利用者、つまり、カードを用いた認証により、各エリアの出入りを行う利用者を識別するものである。
日時は、認証が行われた日時を示すものである。
扉IDは、利用者IDにて示される利用者が通過した、若しくは通過しようとした扉を識別するものである。
【0027】
入退出は、“IN”及び“OUT”の何れかからなるものである。“IN”は、扉IDにて示される扉から入場した、若しくは入場しようとしたことを示し、“OUT”は、扉IDにて示される扉から退出した、若しくは退出しようとしたことを示す。
認証結果は、“OK”及び“NG”の何れかからなるものである。“OK”は認証が成功したことを示し、“NG”は認証が失敗したことを示す。
【0028】
履歴情報を管理することにより、管理装置10は、誰が、いつ、どのエリアに出入りしたかを特定することができる。
例えば、履歴情報T101によると、利用者ID“ID001”である利用者は、2009年7月24日 9:30に認証に成功しているので、扉ID“D010”にて示される扉から入場した、つまりエリアNへ入場し、当該エリアNに居ることがわかる。
【0029】
また、履歴情報T103によると、利用者ID“ID003”である利用者は、2009年7月24日 9:31に認証に失敗しているので、扉ID“D003”にて示される扉から入場できなかったことがわかる。つまり、利用者ID“ID003”である利用者は、前回の認証で成功して入退出したエリア、この例では、履歴情報T102にて特定されるエリアAに居ることが分かる。
【0030】
(2)地図情報記憶部102
地図情報記憶部102は、エリア0、エリアA、・・・、エリアNそれぞれにおいて、一のエリアから通過可能な他のエリアとの関係付けを示すエリア関係情報を記憶している。具体的には、エリア関係情報は、複数のノードN1〜N9と、複数のパス(エッジ)D001からD010から構成されている。図5にて示すように、ノードN1〜N9それぞれはエリア0、エリアA、・・・エリアNと対応付けられている。さらに、互いに入退出が可能なエリア間は、パス(エッジ)により関係付けがなされている。図5において、実線がパス(エッジ)に相当しており、これらパス(エッジ)を互いに入退出が可能なノード(エリア)間に設けられた扉と見立てることができる。そのため、各実線に付した符号は、扉に付した符号と同一のものとしている。
【0031】
これにより、一のエリアから他のエリアへ至る経路を求めることができ、さらには、ノード間(エリア間)を出入り(通過)するために用いる扉を特定することをもできる。
(3)エリア情報記憶部103
エリア情報記憶部103は、扉から入場若しくは退出した後の利用者が居るエリアを特定するためのエリア情報テーブルT200を記憶している。
【0032】
エリア情報テーブルT200は、図6にて示すように、エリア名、特定情報とからなる組を複数個記憶するための領域を有している。
特定情報は、扉を識別する扉IDと、入場を示すIN及び退出を示すOUTの何れかとからなるものである。
エリア名は、対応する特定情報に含まれる扉IDにて示される扉から入場若しくは退出した後の、利用者の居るエリアを識別するための名称である。
【0033】
ここで、図4にて示す履歴情報に含まれる扉IDと入退出との組み合わせは、エリア情報テーブルT200に含まれる特定情報の何れかと一致する。そのため、管理装置10は、履歴情報に含まれる扉IDと入退出との組と一致する特定情報に対応するエリア名を取得することで、利用者が現在居るエリアと特定することができる。
(4)管理情報記憶部104
管理情報記憶部104は、図7にて示すように、扉管理情報テーブルT300を有している。
【0034】
扉管理情報テーブルT300は、扉IDとゲート制御装置IDとなからなる組を複数記憶するための領域を有している。
扉IDは、扉を識別するための識別するものである。ゲート制御装置IDは、対応する扉IDが示す扉の開錠及び施錠の制御を行うゲート制御装置を識別するものである。
(5)経路情報記憶部105
経路情報記憶部105は、後述する経路情報生成部106で生成された経路情報(例えば、図2にて示すような訪問者から受入者までの順路を示す情報)を、通知すべき訪問者を識別する利用者IDと対応付けて記憶する領域を有している。
【0035】
(6)経路情報生成部106
経路情報生成部106は、訪問者が居るエリアから受入者が居るエリアまでの経路を決定し、決定した経路に係る経路情報を生成するものである。
経路情報生成部106は、入出力部110を介してGU20A〜20Nから、ゲート制御装置IDと、訪問者を示す利用者IDと、受入者を示す利用者IDとを含む利用者情報を受け取る。なお、以降において、訪問者を示す利用者IDと、受入者を示す利用者IDとを区別する必要がある場合には、訪問者を示す利用者IDを訪問者IDとし、受入者を示す利用者IDを受入者IDと記載する。
【0036】
経路情報生成部106は、受け取った受入者IDをエリア特定部107へ出力する。
経路情報生成部106は、エリア特定部107で特定された、受入者の現在居るエリアを示すエリア名を受け取ると、地図情報記憶部102で記憶しているエリア関係情報と、エリア特定部107から受け取ったエリア名が示すエリアと、ゲート制御装置IDにて特定される訪問者が居るエリアとを用いて、訪問者が居るエリアから受入者が居るエリアまでに至る全ての経路を検索する。
【0037】
経路情報生成部106は、検索の結果にて得た全ての経路のうち、訪問者が居るエリアから受入者居るエリアへと到達するまでに行われる認証の回数が最少となる経路を選択する。具体的には、経路情報生成部106は、図5にて示すエリア関係情報を用いて、例えば、エリア0からエリアNに至るまでの1つ以上の経路それぞれにおいて、通過すべき扉を特定し、特定した扉の数を取得する。そして、通過すべき扉の数が最少となる経路を、認証の回数が最少となる経路として選択する。
【0038】
経路情報生成部106は、選択した経路を示す経路情報を生成し、入出力部110を介して、受け取ったゲート制御装置IDが示すゲート制御装置へと出力する。また、経路情報生成部106は、生成した経路情報を、受け取った訪問者IDと対応付けて経路情報記憶部105へ書き込む。
さらに、経路情報生成部106は、選択した経路と、訪問者IDとを入場許可情報設定部108へ出力する。
【0039】
(7)エリア特定部107
エリア特定部107は、履歴情報テーブルT100及びエリア情報テーブルT200を用いて、受入者が現在居るエリアを特定するものである。
エリア特定部107は、経路情報生成部106から受入者IDを受け取る。
エリア特定部107は、履歴情報テーブルT100を用いて、受け取った受入者IDを含む、認証が成功している直近の履歴情報を検索する。エリア特定部107は、検索にて得られた履歴情報に含まれる扉IDと入退出に係る情報(IN若しくはOUT)とを取得する。
【0040】
エリア特定部107は、エリア情報テーブルT200を用いて、取得した扉IDと入退出に係る情報とからなる組と一致する特定情報を検索する。エリア特定部107は、履歴情報テーブルT100を用いて、検索にて得られた特定情報に対応するエリア名を取得し、取得したエリア名を経路情報生成部106へ出力する。
(8)入場許可情報設定部108
入場許可情報設定部108は、訪問者に対して通知した経路中における認証箇所に設けられたGUに対して、入場許可情報を設定するものである。
【0041】
入場許可情報設定部108は、経路情報生成部106から経路と訪問者IDとを受け取る。
入場許可情報設定部108は、地図情報記憶部102で記憶しているエリア関係情報とを用いて、受け取った経路中に存在する全ての扉IDを取得する。
入場許可情報設定部108は、管理情報記憶部108で記憶している扉管理情報テーブルT300を用いて、取得した全ての扉IDそれぞれに対応付けられた全てのゲート制御装置IDを取得する。
【0042】
入場許可情報設定部108は、訪問者が各扉を通過することができる有効期間を決定する。例えば、有効期間は、一律、訪問日の17時00分とする。
入場許可情報設定部108は、訪問者名“Visitor”を一律に生成し、訪問者ID、生成した訪問者名、及び決定した有効期間とを含む入場許可情報を生成する。
入場許可情報設定部108は、生成した入場許可情報を、取得したゲート制御装置IDそれぞれにて示されるGUへ、入出力部110を介して出力する。
【0043】
(9)訪問者情報生成部109
訪問者情報生成部109は、受入者に対して訪問者が面会のため当該受入者に向かって屋内を移動している旨を示す訪問者情報を生成するものである。
訪問者情報生成部109は、受入者に対して認証を行っているGUから、ゲート制御装置IDと、訪問者IDと、訪問者情報の生成を指示する旨の命令を含む訪問者情報生成指示を、入出力部110を介して受け取る。
【0044】
訪問者情報生成部109は、受け取った訪問者IDに対応する経路情報を経路情報記憶部105に存在する場合には当該経路情報を取得する。
訪問者情報生成部109は、取得した経路情報と、訪問者が屋内を移動中である旨を示すメッセージとを含む訪問者情報を生成する。なお、受け取った訪問者IDに対応する経路情報が存在しない場合には、訪問者は未訪問である旨のメッセージからなる訪問者情報を生成する。
【0045】
訪問者情報生成部109は、生成した訪問者情報を、入出力部110を介して、受け取ったゲート制御装置IDが示すGUへ出力する。
(10)入出力部110
入出力部110は、LAN4を介して接続されたGU20A〜20Nと、情報の送受信を行うものである。
【0046】
入出力部110は、LAN4を介してGU20A〜20Nから、履歴情報を受け取ると、履歴情報記憶部101の履歴情報テーブルT100へ書き込む。
入出力部110は、LAN4を介してGU20A〜20Nから、利用者情報を受け取ると、経路情報生成部106へ出力する。
入出力部110は、LAN4を介してGU20A〜20Nから、訪問者情報生成指示を受け取ると、訪問者情報生成部109へ出力する。
【0047】
入出力部110は、経路情報生成部106から経路情報を受け取ると、LAN4を介して、指定されたGUへ出力する。
入出力部110は、入場許可情報設定部108から入場許可情報を受け取ると、LAN4を介して、指定された1つ以上のGUそれぞれへ出力する。
入出力部110は、訪問者情報生成部109から訪問者情報を受け取ると、LAN4を介して、指定されたGUへ出力する。
【0048】
1.3 ゲート制御装置20A〜20N
ここでは、ゲート制御装置20の構成について説明する。なお、ゲート制御装置20A〜20Nの構成は、同一であるので、ゲート制御装置20Aについてのみ説明する。
ゲート制御装置20Aは、図8にて示すように、テーブル情報記憶部201、識別子記憶部202、制御部203、認証処理部204、履歴情報生成・書込部205、第1入出力部206、第2入出力部207から構成されている。
【0049】
(1)テーブル情報記憶部201
テーブル情報記憶部201は、図9、図10にて示すように入場許可情報テーブルT400及び訪問者情報テーブルT500を記憶している。
以下、入場許可情報テーブルT400及び訪問者情報テーブルT500について説明する。
【0050】
(入場許可情報テーブルT400)
入場許可情報テーブルT400は、図9にて示すように、利用者ID、社員コード及び有効期間からなる組を複数記憶するための領域を有している。入場許可情報テーブルT400にて記録されている利用者IDを持つ利用者のみに対して認証が成功し、扉の開錠が行われる。
【0051】
利用者IDについては、既出しているので、ここでの説明は省略する。
社員コードは、利用者IDにて示される利用者を特定するものである。
有効期間は、対応する利用者IDが示す利用者に対して、認証が成功、つまり扉の通過が許可される期間を示すものである。なお、設定なしとは、有効期間が設定されておらず、いつでも通過が許可されることを示すものである。
【0052】
また、訪問者が最初に認証を行うゲート制御装置20Aのテーブル情報記憶部201で記憶されている入場許可情報テーブルに対しては、訪問者が認証を行う前に予め当該訪問者に対する入場許可情報が記録されるものとする。
(訪問者情報テーブルT500)
訪問者情報テーブルT500は、受入者IDと訪問者IDとからなる組を複数記憶するための領域を有している。
【0053】
受入者IDは、訪問者を受け入れた利用者を識別するものであり、訪問者IDは訪問者を識別するものである。
これにより、訪問者が所望している面会の相手を特定することができる。なお、ここでは、受入者IDと訪問者IDとからなる組は、訪問日より以前に既に設定されているものとする。
【0054】
(2)識別子記憶部202
識別子記憶部202は、図8にて示すように、自装置ID210、IN用リーダID211、OUT用リーダID212と扉IDとを記憶している。
自装置ID210は、自装置に割り当てられたゲート制御装置IDである。
IN用リーダID211は、ゲート制御装置20Aが制御する扉から入場する際に用いられるカードリーダに一意に割り当てられた識別子である。
【0055】
OUT用リーダID212は、ゲート制御装置20Aが制御する扉から退出する際に用いられるカードリーダに一意に割り当てられた識別子である。
扉IDは、ゲート制御装置20Aが制御する扉を識別する識別子である。
具体的には、ゲート制御装置20Aにおいては、自装置ID210は“G001”、IN用リーダID211はカードリーダ1Aに割り当てられた識別子、OUT用リーダID212はカードリーダ2Aに割り当てられた識別子、扉IDは“D001”となる。つまり、ゲート制御装置20xにおいて、IN用リーダID211はカードリーダ1xに割り当てられた識別子となり、OUT用リーダID212はカードリーダ2xに割り当てられた識別子となる。ここで、xは、A〜Nの何れかである。
【0056】
(3)制御部203
制御部203は、全体の動作に係る制御を行うものである。
制御部203は、第1入出力部206を介して接続されたカードリーダから利用者IDと、当該カードリーダに割り当てられたリーダIDとを受け取る。
制御部203は、受け取った利用者IDを認証処理部204へ通知し、その後、認証処理部204による認証結果を受け取る。
【0057】
制御部203は、テーブル情報記憶部201の訪問者情報テーブルT500を用いて、受け取った利用者IDが訪問者IDとして記録されているか否かを判断する。登録されていると判断する場合には、制御部203は、訪問者情報テーブルT500を用いて当該利用者ID(訪問者ID)に対応付けられた受入者IDを取得する。制御部203は、取得した受入者ID、識別子記憶部202で記憶している自装置ID(ゲート制御装置ID)及びカードリーダから受け取った利用者ID(訪問者ID)を含む利用者情報を生成する。制御部203は、生成した利用者情報を、第2入出力部207を介して管理装置10へ出力する。なお、受け取った利用者IDが訪問者IDとして訪問者情報テーブルT500に記録されていない場合には、制御部203は、利用者情報の生成は行わない。
【0058】
制御部203は、利用者情報の出力後、第2入出力部207を介して管理装置10から経路情報を受け取る。制御部203は、第1出力部を介して利用者IDの出力元であるカードリーダへ、受け取った経路情報を出力する。また、このとき、制御部203は、経路情報を出力するとともに、認証処理部204から受け取った認証結果に基づいて、割り当てられた扉の開錠・施錠の制御を行う。
【0059】
制御部203は、テーブル情報記憶部201の訪問者情報テーブルT500を用いて、受け取った利用者IDが受入者IDとして記録されているか否かを判断する。登録されていると判断する場合には、制御部203は、訪問者情報テーブルT500を用いて当該利用者ID(受入者ID)に対応付けられた訪問者IDを取得する。制御部203は、取得した訪問者ID、識別子記憶部202で記憶している自装置ID(ゲート制御装置ID)及びカードリーダから受け取った利用者ID(受入者ID)を含む訪問者情報生成指示を生成する。
【0060】
制御部203は、生成した訪問者情報生成指示を、第2入出力部207を介して管理装置10へ出力する。なお、受け取った利用者IDが受入者IDとして訪問者情報テーブルT500に記録されていない場合には、制御部203は、訪問者情報生成指示の生成は行わない。
制御部203は、訪問者情報生成指示の出力後、第2入出力部207を介して管理装置10から訪問者情報を受け取る。制御部203は、第1出力部を介して利用者IDの出力元であるカードリーダへ、受け取った訪問者情報を出力する。また、このとき、制御部203は、訪問者情報を出力するとともに、認証処理部204から受け取った認証結果に基づいて、割り当てられた扉の開錠・施錠の制御を行う。
【0061】
制御部203は、認証結果と、利用者IDとリーダIDとを履歴情報生成・書込部205へ出力する。
(4)認証処理部204
認証処理部204は、制御部203から利用者IDを受け取ると、認証処理を開始する。
【0062】
認証処理部204は、受け取った利用者IDが入場許可情報テーブルT400に記録されているか否かを判断する。
登録されていると判断する場合には、認証処理部204は、認証が成功した旨の認証結果を制御部203へ出力する。登録されていないと判断する場合には、認証処理部204は、認証が失敗した旨の認証結果を制御部203へ出力する。
【0063】
(5)履歴情報生成・書込部205
履歴情報生成・書込部205は、履歴情報を生成し、管理装置10の履歴情報記憶部101へ書き込みを行うものである。
履歴情報生成・書込部205は、制御部203から認証結果と、利用者IDと、リーダIDを受け取る。
【0064】
履歴情報生成・書込部205は、認証の時刻として現在日時を取得する。例えば、履歴情報生成・書込部205は、図示していないが、日時を計時する計時部から現在日時を取得する。
履歴情報生成・書込部205は、受け取った利用者ID、認証結果及びリーダIDと、取得した現在日時と、識別子記憶部202で記憶している扉IDとを用いて履歴情報を生成する。このとき、履歴情報に含まれる認証結果の項目においては、認証結果が成功した旨である場合には“OK”が、失敗している場合には“NG”が書き込まれる。また、履歴情報に含まれる入退出の項目においては、リーダIDがIN用リーダIDと一致する場合には“IN”が、OUT用リーダIDと一致する場合には“OUT”が書き込まれる。
【0065】
履歴情報生成・書込部205は、生成した履歴情報を、第2入出力部207を介して、管理装置10の履歴情報記憶部101への書き込みを行う。
(6)第1入出力部206
第1入出力部206は、接続されたカードリーダ1A、2Aとの間において、データの入出力を行うものである。
【0066】
第1入出力部206は、カードリーダ1A、2Aから利用者IDと、当該カードリーダに割り当てられたリーダIDとを受け取ると、制御部203へ出力する。
第1入出力部206は、制御部203から経路情報を受け取ると、指定されたカードリーダへ出力する。
第1入出力部206は、制御部203から訪問者情報を受け取ると、指定されたカードリーダへ出力する。
【0067】
(7)第2入出力部207
第2入出力部207は、LAN4を介して管理装置10と、データの入出力を行うものである。
第2入出力部207は、制御部203から利用者情報を受け取ると、LAN4を介して管理装置10へ出力する。
【0068】
第2入出力部207は、制御部203から訪問者情報生成指示を受け取ると、LAN4を介して管理装置10へ出力する。
第2入出力部207は、履歴情報生成・書込部205から履歴情報を受け取ると、LAN4を介して管理装置10へ出力する。
第2入出力部207は、LAN4を介して管理装置10から、経路情報を受け取ると、制御部203へ出力する。
【0069】
第2入出力部207は、LAN4を介して管理装置10から、訪問者情報を受け取ると、制御部203へ出力する。
1.4 カードリーダ1A〜1N、2A〜2N
カードリーダ1A〜1N、2A〜2Nの構成は、同一であるので、カードリーダ1Aのみ説明する。
【0070】
カードリーダ1Aは、図11にて示すように、リーダID記憶部301、読取部302、表示部303及び入出力部304から構成されている。
(1)リーダID記憶部301
リーダID記憶部301は、カードリーダ1Aに一意に割り当てられたリーダIDを記憶している。
【0071】
(2)読取部302
読取部302は、利用者(認証対象者)が所持するカードに記録されている利用者IDを読み取る。
読取部302は、読み取った利用者IDと、リーダID記憶部301で記憶しているリーダIDとを、入出力部304を介してゲート制御装置20Aへ出力する。
【0072】
(3)表示部303
表示部303は、入出力部304を介してゲート制御装置20Aから経路情報を受け取ると、当該経路情報を表示する。例えば、表示部303は、図2にて示すような内容を表示する。
表示部303は、入出力部304を介してゲート制御装置20Aから訪問者情報を受け取ると、当該訪問者情報を表示する。例えば、表示部303は、訪問者が屋内に居る場合には、図2にて示すような内容と、訪問者が屋内を移動中である旨を示すメッセージとを表示する。訪問者が未訪問である、つまり、訪問者に対する認証が未だ行われていない場合には、訪問者は未訪問である旨のメッセージのみを表示する。
【0073】
(4)入出力部304
入出力部304は、ゲート制御装置20Aとの間でデータの入出力を行う。
入出力部304は、読取部302からリーダIDと利用者IDとを受け取ると、ゲート制御装置20Aへ出力する。
入出力部304は、ゲート制御装置20Aから経路情報を受け取ると、表示部303へ出力する。
【0074】
入出力部304は、ゲート制御装置20Aから訪問者情報を受け取ると、表示部303へ出力する。
1.5 動作
(1)全体動作
ここでは、入退出管理システム1000における全体動作について、図12にて示す流れ図を用いて説明する。
【0075】
なお、ここでは、説明の便宜上、カードリーダ1A〜1N、2A〜2Nを総称してカードリーダ1とし、ゲート制御装置20A〜20Nを総称してゲート制御装置20として、説明する。また、ここでは、ゲート制御装置20とカードリーダ1とは接続されているものとする。
ゲート制御装置20の制御部203は、カードリーダ1から利用者IDを取得する(ステップS5)。具体的には、カードリーダ1は、認証対象者が所持するカードから利用者IDを読み取り、リーダIDとともにゲート制御装置20へ出力する。ゲート制御装置20は、カードリーダ1から利用者IDとリーダIDとを受け取る。
【0076】
ゲート制御装置20の認証処理部204は、取得した利用者IDを用いた認証を行う(ステップS10)。
ゲート制御装置20の履歴情報生成・書込部205は、認証結果、利用者ID、リーダID及び現在日時とを用いて履歴情報を生成し、管理装置10の履歴情報記憶部101へ書き込む(ステップS15)。
【0077】
制御部203は、テーブル情報記憶部201の訪問者情報テーブルT500を用いて、利用者IDが示す利用者に対する受入者がいるか否かを判断する(ステップS20)。具体的には、制御部203は、テーブル情報記憶部201の訪問者情報テーブルT500を用いて、受け取った利用者IDが訪問者IDとして記録されているか否かを判断する。
受入者がいる、つまり、取得した利用者IDが訪問者情報テーブルT500に訪問者IDとして登録されていると判断する場合には(ステップS20におけるYes)、制御部203は、訪問者情報テーブルT500を用いて当該利用者ID(訪問者ID)に対応付けられた受入者IDを取得する(ステップS25)。制御部203は、受入者ID、自装置ID(ゲート制御装置ID)及び利用者ID(訪問者ID)を含む利用者情報を、管理装置10へ出力する。
【0078】
管理装置10は、利用者情報、履歴情報テーブルT100、エリア情報テーブルT200を用いた経路決定処理を行う(ステップS30)。なお、経路決定処理の詳細については、後述する。
カードリーダ1は、管理装置10で決定された経路に係る経路情報を利用者(訪問者)に通知する(ステップS35)。具体的には、管理装置10は、ステップS30の処理にて決定された経路に係る経路情報を生成し、ゲート制御装置20へ出力する。ゲート制御装置20は、受け取った経路情報をカードリーダ1へ出力する。カードリーダ1は、経路情報を表示部303を用いて表示する。
【0079】
取得した利用者IDが訪問者情報テーブルT500に訪問者IDとして登録されていないと判断する場合には(ステップS20におけるNo)、制御部203は、訪問者情報テーブルT500を用いて、当該利用者IDに対する訪問者がいるか否かを判断する(ステップS40)。具体的には、制御部203は、訪問者情報テーブルT500を用いて、受け取った利用者IDが受入者IDとして記録されているか否かを判断する。
【0080】
訪問者がいる、つまり取得した利用者IDが訪問者情報テーブルT500に受入者IDとして登録されていると判断する場合には(ステップS40におけるYes)、制御部203は、訪問者情報テーブルT500を用いて利用者ID(受入者ID)に対応付けられた訪問者IDを取得する(ステップS45)。制御部203は、訪問者ID、自装置ID(ゲート制御装置ID)及び利用者ID(受入者ID)を含む訪問者情報生成指示を、管理装置10へ出力する。
【0081】
管理装置10は、経路情報記憶部105と訪問者IDとを用いて、訪問者情報を生成する(ステップS50)。
カードリーダ1は、管理装置10にて生成された訪問者情報を利用者(受入者)へ通知する(ステップS55)。具体的には、管理装置10は、生成した訪問者情報をゲート制御装置20へ出力する。ゲート制御装置20は、受け取った経路情報をカードリーダ1へ出力する。カードリーダ1は、訪問者情報を表示部303を用いて表示する。
【0082】
ステップS35の実行後、ステップS55の実行後、及び利用者IDが訪問者情報テーブルT500に受入者IDとして登録されていないと判断する場合には(ステップS40におけるYes)、以下の処理を行う。
ゲート制御装置20は、ステップS10における認証処理の結果が成功したか否かを判断する(ステップS60)。成功したと判断する場合には(ステップS60におけるYes)、ゲート制御装置20は、割り当てられた扉の開錠を行う(ステップS65)。失敗したと判断する場合には(ステップS60におけるNo)、ゲート制御装置20は、割り当てられた扉の開錠を行わない、つまり扉の施錠を行う(ステップS70)。
【0083】
(2)経路決定処理の動作
ここでは、図12にて示すステップS30にて行われる経路決定処理の動作について、図13にて示す流れ図を用いて説明する。
エリア特定部107は、履歴情報テーブルT100及びエリア情報テーブルT200を用いて、受入者が現在居るエリアを特定する(ステップS100)。具体的には、エリア特定部107は、履歴情報テーブルT100を用いて、ゲート制御装置20から受け取った受入者IDを含み、且つ認証が成功している直近の履歴情報を検索する。エリア特定部107は、検索にて得られた履歴情報に含まれる扉IDと入退出に係る情報(IN若しくはOUT)とを取得する。エリア特定部107は、エリア情報テーブルT200を用いて、取得した扉IDと入退出に係る情報とからなる組と一致する特定情報を検索する。エリア特定部107は、履歴情報テーブルT100を用いて、検索にて得られた特定情報に対応するエリア名を取得する。
【0084】
経路情報生成部106は、訪問者が居るエリアから受入者が居るエリアまでの全ての経路を検索する(ステップS105)。具体的には、経路情報生成部106は、エリア特定部107で特定されたエリアを示すエリア名を受け取る。経路情報生成部106は、受け取ったエリア名、地図情報記憶部102で記憶しているエリア関係情報と、訪問者が居るエリアとを用いて、訪問者が居るエリアから受入者が居るエリアに至るまでのエリアの組み合わせのパターンを全て取得する。
【0085】
経路情報生成部106は、検索された経路(組み合わせのパターン)が複数存在するか否かを判断する(ステップS110)。
複数存在すると判断する場合(ステップS110におけるYes)、経路情報生成部106は、訪問者が居るエリアから受入者居るエリアへと到達するまでに行われる認証の回数が最少となる経路を選択する(ステップS115)。なお、選択方法については、上述しているので、ここでの具体的な説明は省略する。
【0086】
入場許可情報設定部108は、入場許可情報を生成し、ステップS110にて一の経路が検索された場合には当該経路中、ステップS115にて選択が行われた場合には選択された一の経路中の認証箇所に設けられたGUに対して設定する(ステップS120)。
経路情報生成部106は、ステップS110にて1の経路が検索された場合には当該経路を示す経路情報を、ステップS115にて選択が行われた場合には選択された1の経路を示す経路情報を生成する(ステップS125)。
【0087】
1.6 その他
以上、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限られない。例えば、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態において、経路情報は、管理装置10で生成されるとしたが、これに限定されない。
【0088】
経路情報は、訪問者の認証を行うゲート制御装置で生成されるとしてもよい。
この場合、例えば、ゲート制御装置は、少なくともエリア情報記憶部103、経路情報生成部106、エリア特定部107を有する。
ゲート制御装置は、経路情報を生成する際に、受入者IDを含む、認証が成功している直近の履歴情報を管理装置10に問い合わせる。管理装置10は、履歴情報テーブルT100を用いて、受入者IDを含む、認証が成功している直近の履歴情報をゲート制御装置へ出力する。以降において、ゲート制御装置は、エリアの特定、経路の検索、経路情報の生成を行う、これらの動作は、上記実施の形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0089】
なお、上記において、履歴情報テーブルT100は管理情報にて記憶されているものとしているが、各ゲート制御装置においても記憶していても良い。管理装置10は、定期的又は更新がある度に、各ゲート制御装置へ最新の履歴情報テーブルT100を出力する。各ゲート制御装置は、管理装置10から最新の履歴情報テーブルT100を受け取ると、記憶している最新の履歴情報テーブルを最新の内容へと更新する。
【0090】
また、入場許可情報についても、訪問者の認証を行うゲート制御装置で生成されるとしてもよい。
この場合、ゲート制御装置は、上記にて示すように経路情報の生成に係る構成要素に加えて、入場許可情報設定部108、管理情報記憶部104を有することで、実現できる。
(2)上記実施の形態において、扉を通過する際に、入退出ともに認証が行われたが、これに限定されない。
【0091】
一の扉において、一方向(入場及び退出の何れか)のみ認証が行われてもよい。
例えば、扉3Bを通過する場合、入場方向のみ認証が行われ、退出方向においては認証が行われないとしてもよい。
この場合、リーダ2Bは不要となる。また、エリア情報テーブルT200において、エリア名“エリアA”に対応付けられていた特定情報“(D002、OUT)”は削除される。さらに、特定情報“(D002、IN)”と対応するエリア名は“エリアB”の代わりに“エリアA&エリアB”となる。なぜなら、扉3BにおいてエリアBから退出する場合には認証が行われないので、エリアBへ入出した後は、利用者はエリアB及びエリアAの何れかのエリアに居ることとなるからである。エリア特定部107で特定されたエリアがエリアA&エリアBである場合には、これらエリアを1つのエリアとして扱い、経路を検索する。
【0092】
(3)上記実施の形態において、訪問者から受入者までの経路が複数ある場合、認証回数が最少となる経路を選択したが、これに限定されない。
訪問者から受入者までの距離が最短となる経路が選択されてもよい。
なお、本発明において、経路長が最短という概念には、認証回数が最少であること及び訪問者から受入者までの距離が最短となることが含まれる。
【0093】
(4)上記実施の形態において、認証にはICカードを用いるとしたが、これに限定されない。
認証には、利用者の生体情報を用いてもよい。ここで、生体情報とは、利用者の指紋の特徴を示す指紋情報、声紋の特徴を示す声紋情報、虹彩の特徴を示す虹彩情報、顔の輪郭の特徴を示す輪郭情報、DNAの特徴を示すDNA情報又は、これら情報の組合せのことをいう。
【0094】
なお、訪問者の生体情報は、利用者ID(訪問者ID)が最初に認証が行われるGUへ予め登録されているのと同様に、最初に認証が行われるGUにおいて最初に認証が行われる前までに予め登録されていればよい。
(5)上記実施の形態において、経路を以下のような方法で決定してもよい。
(5−1)
経路情報生成部106は、受入者が通過を許可された扉、つまり入退出が許可されたエリアから構成される経路を検索する。
【0095】
これにより、訪問者は、受入者が入退出できないエリアを通過することはないので、受入者がエリアを移動した場合でも、行き違いになることはない。
(5−2)
経路情報生成部106は、経路を検索する際に、セキュリティレベルの高いエリアを除外して、残りのエリアから経路を検索するとしてもよい。セキュリティレベルの高いエリアとは、例えば、管理装置10が設置されているエリアや、機密文書やデータ等を保管しているエリアなどである。
【0096】
(6)上記実施の形態において、表示される経路は1つであるとしたが、これに限定されない。
複数の経路が表示されてもよい。例えば、検索された全ての経路が表示されてもよい。
(7)上記実施の形態において、表示対象となるエリアは通過すべきエリアのみとしているが、これに限定されない。
【0097】
通過する、しないに関わらず全てのエリアが表示されてもよい。
(8)上記実施の形態において、経路が表示される際には、訪問者から受入者までの経路が表示されたが、これに限定されない。
決定された経路の一部のみが表示されてもよい。例えば、決定された経路のうち、訪問者が次認証すべき扉までの一部の経路が表示されてもよい。
【0098】
また、受入者が別の建物に居る場合には、受入者が居るエリアまでではなく当該建物の入り口までの経路が表示されてもよい。
(9)上記実施の形態において、経路情報は、受入者までの順路を示す地図表示としたが、これに限定されない。経路情報は、音声案内であるとしてもよい。
(10)上記実施の形態において、訪問者情報テーブルT500における受入者IDと訪問者IDとからなる組は、訪問日より以前に既に設定されているものとしたが、これに限定されない。
【0099】
例えば、訪問者が、最初の認証時において、カードをカードリーダにかざして、その後、面会を所望する相手(受入者)の名前をカードリーダに入力してもよい。
この場合、管理装置は、当該システムを常に利用する利用者と、当該利用者に利用者IDとを対応付けて記憶している。カードリーダは訪問者により入力された受入者の名前と、カードから読み取った利用者ID(ここでは、訪問者IDという。)を管理装置へ通知する。管理装置は、受け取った名前に対応する利用者IDを取得し、取得した利用者IDを受入者IDとし、カードリーダから受け取った訪問者IDと対応づけて、各ゲート制御装置が有している訪問者情報テーブルT500に書き込む。訪問者IDを読み込んだカードリーダと接続されたゲート制御装置は、管理装置による訪問者情報テーブルT500への書き込みが完了した後、認証を行う。このとき、最初の認証は、成功するものとする。
【0100】
また、訪問者がカードリーダを用いて直接入力するのではなく、守衛等にから一時的に利用できるカードを受け取る前に、守衛等に面会を所望する相手(受入者)の名前を告げ、守衛等により名前が入力されていもよい。
つまり、受入者IDと訪問者IDとからなる組は、認証時点で訪問者情報テーブルT500に登録されていればよい。
【0101】
(11)上記実施の形態において、履歴情報に、入退出(IN、OUT)を含めるとしたが、これに限定されない。
(11−1)入退出の代わりに、カードリーダのリーダIDでもよい。
この場合、エリア情報テーブルの特定情報は、扉IDと入退出(IN、OUT)の組み合わせの代わりに、扉IDとカードリーダとの組み合わせからなる。例えば、エリアAに対応する特定情報は5つあり、それぞれ(D001、カードリーダ1AのリーダID)、(D002、カードリーダ2BのリーダID)、(D003、カードリーダ2CのリーダID)、(D005、カードリーダリーダ2EのID)、(D009、カードリーダ2LのリーダID)となる。つまり、入場(IN)の代わりに対応する扉から入場する際にカードをかざすカードリーダのリーダIDとし、退出(OUT)の代わりに対応する扉から退出する際にカードをかざすカードリーダのリーダIDとすればよい。
【0102】
これにより、利用者がエリア間を移動した場合であっても、履歴情報に含まれる扉ID及びリーダIDと、エリア情報テーブルとから利用者が居るエリアを特定することができる。
(11−2)履歴情報に、扉ID及び入退出(IN、OUT)を含めるとしたが、これに限定されない。これらの代わりに、カードリーダのリーダIDでもよい、つまり、履歴情報を、利用者ID、日時、リーダID及び認証結果からなるとしてもよい。
【0103】
この場合、エリア情報テーブルの特定情報は、扉IDと入退出(IN、OUT)の組み合わせの代わりに、リーダIDのみからなる。例えば、エリアAに対応する特定情報は5つあり、それぞれカードリーダ1AのリーダID、カードリーダ2BのリーダID、カードリーダ2CのリーダID、カードリーダリーダ2EのID、カードリーダ2LのリーダIDとなる。つまり、扉の通過によりあるエリアへ移動する際に、移動後のエリアと、通過の際にカードをかざすカードリーダのリーダIDとを対応付ければよい。
【0104】
さらには、この場合、扉管理情報テーブルにおいては、扉IDとゲート制御装置IDとの対応付けの代わりに、リーダIDとゲート制御装置IDとの対応付けを記憶することとなる。また、地図情報記憶部が記憶するエリア関係情報においては、ノード(エリア)と扉IDとを関連付けていたが、これの代わりにノード(エリア)と、当該ノード(エリア)に入場する際に用いるカードリーダのリーダID及び当該ノードから退出する際に用いるカードリーダのリーダIDとを関連付けることとなる。
【0105】
これにより、利用者がエリア間を移動した場合であっても、履歴情報に含まれるリーダIDと、エリア情報テーブルとから利用者が居るエリアを特定することができる。また、訪問者がいるエリアから受入者が居るエリアまでの経路において、エリア関係情報と、リーダIDとゲート制御装置IDとが対応付けられた扉管理情報テーブルとから経路上に存在する1以上のゲート制御装置を特定することができる。
【0106】
(12)上記実施の形態において、有効期間は、一律、訪問日の17:00としたが、これに限定されない。
認証時から所定の時間以内(例えば、3時間以内)を有効期間としてもよい。
この場合、入場許可情報設定部108は、有効期間を決定する際に、現在の日時を取得する。入場許可情報設定部108は、取得した日時に、所定の時間(3時間)を加算して、有効期間を決定する。
【0107】
(13)本発明における第1特定手段は、上記実施の形態における各ゲート制御装置が有する制御部の機能のうち、受入者を特定する機能に相当する。
また、本発明における第2特定手段は、上記実施の形態における管理装置10が有するエリア特定部107に相当する。
また、本発明における経路決定手段とは、上記実施の形態における管理装置10が有する経路情報生成部106に相当する。
【0108】
また、本発明における通知手段とは、上記実施の形態における各カードリーダが有する表示部に相当する。
また、本発明における利用者識別子記憶手段とは、上記実施の形態における各ゲート制御装置が有する入場許可情報テーブルに相当する。
また、本発明における扉制御手段とは、上記実施の形態における各ゲート制御装置が有する制御部の機能のうち、扉の開錠・施錠を行う機能に相当する。
【0109】
また、本発明における設定手段とは、上記実施の形態における管理装置10が有する入場許可情報設定部108に相当する。
また、本発明における認証場所とは、一のエリアに入場する際の認証が行われる場所である。上記実施の形態においては、例えば、エリア0からエリアAへ入場する際にはエリア0が認証場所となり、エリアAからエリアMへ入場する際にはエリアAが認証場所となる。また、エリアMからエリアNへ入場する際にはエリアMが認証場所となる。
【0110】
(14)上記の実施の形態で説明した手法は装置や集積回路で実現されてもよい。また、上記の手法の手順を記述したプログラムをメモリに記憶しておき、CPU(Central Processing Unit)などがメモリからプログラムを読み出して、読み出したプログラムを実行することによって、上記の手法が実現されるようにしてもよい。
(15)上記の実施の形態で説明した手法の手順を記述したプログラムを記録媒体に格納して、頒布するようにしてもよい。
【0111】
(16)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【符号の説明】
【0112】
1000 入退出管理システム
1A〜1N 2A〜2N カードリーダ
3A〜3N 扉
4 LAN
10 管理装置
20A〜20N ゲート制御装置
101 履歴情報記憶部
102 地図情報記憶部
103 エリア情報記憶部
104 管理情報記憶部
105 経路情報記憶部
106 経路情報生成部
107 エリア特定部
108 管理情報記憶部
108 入場許可情報設定部
109 訪問者情報生成部
110 入出力部
201 テーブル情報記憶部
202 識別子記憶部
203 制御部
204 認証処理部
205 履歴情報生成・書込部
206 第1入出力部
207 第2入出力部
301 リーダID記憶部
302 読取部
303 表示部
304 入出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
訪問者及び受入者による複数のエリアの入退出を認証によって管理するとともに、前記訪問者が認証のために立ち寄った認証場所から、前記複数のエリアのうち受入者が存在しているエリアまで前記訪問者を誘導する入退出管理システムであって、
前記複数のエリア毎に設けられ、訪問者が当該エリアへ入場する際の認証のために認証場所に立ち寄ると、認証情報から受入者を特定する第1特定手段と、
特定された前記受入者が過去において立ち寄ったエリアを示す履歴情報を参照して、前記訪問者の認証時において、前記受入者が存在するエリアを特定する第2特定手段と、
前記訪問者が認証のために立ち寄った認証場所から前記第2特定手段にて特定されたエリアへ向かう経路を決定する経路決定手段と、
前記経路決定手段にて決定された経路を前記訪問者へ通知する通知手段とを備える
ことを特徴とする入退出管理システム。
【請求項2】
前記複数のエリアそれぞれは、当該エリアの出入口に扉を有しており、
前記入退出管理システムは、
前記複数のエリアそれぞれに対する認証場所毎に設けられ、前記訪問者が所持するカードに記録されている前記認証情報を読み取るカードリーダと、
扉毎に割り当てられ、当該扉からエリアへ入場する際に行われる認証の認証場所に設けられたカードリーダで読み取られた認証情報を用いた認証結果に基づき当該扉からエリアへの入場のために当該扉の開閉を制御するゲート制御装置と、
各ゲート制御装置と接続された管理装置とから構成され、
前記管理装置は、前記第2特定手段と、前記経路決定手段とを備え、
前記カードリーダそれぞれは、前記通知手段を備え、
前記ゲート制御装置それぞれは、
前記第1特定手段と、
前記訪問者の認証に用いる前記認証情報と、前記受入者を識別する受入者識別情報とを対応付けて記憶している記憶手段とを備え、
前記第1特定手段は、前記訪問者の認証のために読み取られた前記認証情報に対応する前記受入者識別情報を前記記憶手段から取得して、前記受入者を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の入退出管理システム。
【請求項3】
前記ゲート制御装置それぞれは、
対応する扉の通過を許可する少なくとも1以上の利用者それぞれを識別する利用者識別子を記憶する利用者識別子記憶手段と、
前記カードリーダにて読み取った認証情報が、前記利用者識別子記憶手段で記憶されている少なくとも1以上の利用者識別子のいずれかと一致する場合に認証が成功したと判断して、対応する扉の開錠を行う扉制御手段とを備え、
前記管理装置は、さらに、
前記訪問者が認証のため立ち寄った認証場所から前記第2特定手段にて特定されたエリアまでの経路において存在する1つ以上のゲート制御装置それぞれが備える前記利用者識別子記憶手段に対してのみ、前記訪問者を識別する利用者識別子を設定する設定手段を備える
ことを特徴とする請求項2に記載の入退出管理システム。
【請求項4】
前記経路決定手段は、
前記訪問者が認証のため立ち寄った認証場所から前記第2特定手段にて特定されたエリアまでに存在する各エリアのうち、前記受入者を識別する利用者識別子に基づいて前記受入者の通過が許可された1つ以上のエリアから構成されるよう、前記経路を決定する
ことを特徴とする請求項3に記載の入退出管理システム。
【請求項5】
前記経路決定手段は、
前記訪問者が認証のために立ち寄った認証場所から前記第2特定手段にて特定されたエリアまでに至る経路が複数存在する場合、前記複数の経路のうち経路長が最短となる経路を選択し、
前記訪問者の認証のために前記認証情報を読み取ったカードリーダの前記通知手段は、前記選択された経路を前記訪問者に通知する
ことを特徴とする請求項3に記載の入退出管理システム。
【請求項6】
前記経路決定手段は、
決定した経路に属する1つ以上のエリアのみからなり、当該経路に属しない残りのエリアを除外した地図情報を生成し、
前記訪問者の認証のために前記認証情報を読み取ったカードリーダの前記通知手段は、前記経路決定手段が生成した前記地図情報を、前記経路として前記訪問者に通知する
ことを特徴とする請求項3に記載の入退出管理システム。
【請求項7】
前記設定手段は、さらに、
前記訪問者を識別する利用者識別子に、当該利用者識別子が有効なものとして扱われる期間を対応付けて、前記利用者識別子記憶手段に設定し、
前記ゲート制御装置それぞれの扉制御手段は、
前記訪問者の認証時において、前記訪問者に対する認証情報が、記憶している少なくとも1以上の利用者識別子のいずれかと一致し、且つ認証時の時刻が一致する利用者識別子に対応付けられた期間内である場合にのみ、前記訪問者に対する認証が成功したと判断し、対応する扉の開錠を行う
ことを特徴とする請求項3に記載の入退出管理システム。
【請求項8】
一のカードリーダにおいて、前記受入者の所有するカードに記録された認証情報が読み取れられると、
当該一のカードリーダの通知手段は、
他のカードリーダの通知手段が前記訪問者に対して経路を通知している場合、前記受入者に対して前記訪問者による訪問がなされている旨を示す訪問者情報を通知する
ことを特徴とする請求項2に記載の入退出管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−48454(P2011−48454A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−194208(P2009−194208)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】