説明

入退室管理システム

【課題】記録媒体を有する利用者の入退室を円滑に行うことができる入退室管理システムを提供することにある。
【解決手段】入室用カードリーダ23にICカード13が読み取られた時点から扉11の開状態が検出されるまでの時間が計測される。また、この計測された計測時間Tの平均値に所定の割合Rを付加した値に基づいてCPU26により解錠時間Tが設定される。そして、入室用カードリーダ23によりICカード13が読み取られると、解錠時間Tだけ電気錠21が解錠する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者の認証情報が記録されている記録媒体の読み取りに応じて扉に設けられた電気錠の施解錠を行う入退室管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、利用者の認証情報が記録されている記録媒体の読み取りに応じて扉に設けられた電気錠の施解錠を行う入退室管理システムに関する技術として、下記特許文献1に示す入退室制御装置が知られている。特許文献1の入退室制御装置は、自動ドアの前方に利用者認証と移動速度検出のための2つのリーダが互いに離間して設置されている。そして、両リーダで読み取ったカードの情報をもとに入退室者である利用者の認証を行うと共に、その認証時間差から利用者の移動速度を測定し、その移動速度に応じて自動ドアの開放時間を決定して開錠処理を行うように構成されている。
【0003】
また、下記特許文献2に示す自動ドアの挟まれ防止システムは、人がタッチスイッチを押すことによりドアが開き、補助スイッチにより人が出入口を通過したことを検知して所定時間後にドアが閉鎖するように構成されている。そして、タッチスイッチを押してから出入口に達する時間、或いは出入口に留まっている時間が所定時間より長い場合には、そのタッチスイッチを押した人を弱者と判定してドア開放保持時間を長くするようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−152604号公報
【特許文献2】特開平5−231065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、認証情報等が記録された記録媒体を専用のリーダに読み取らせることにより手動で開閉する扉の電気錠を解錠させる入退室管理システムでは、利用者が記録媒体をリーダに読み取らせてもその利用者が入退室するときに電気錠が解錠状態にならず扉を開くことができない場合がある。具体的には、例えば、先の利用者に続いて後の利用者が入室する際、先の利用者が扉を開けて入室し、その後、その扉が閉まりかけようとしているときに後の利用者が記録媒体を読み取らせると、後の利用者が入室する前に扉が閉まってしまって電気錠が自動的に施錠されてしまう場合があり、後の利用者は再び記録媒体をリーダに読み取らせて電気錠を解錠しなければならず不便であるといった問題があった。
【0006】
また、上記特許文献1および2は、個々の利用者に応じて自動ドアの開放時間をそれぞれ調整するものであって手動で開閉する扉については考慮されておらず、また、先の利用者に続いて後の利用者が入退室する場合についても何ら想定されていないため、上述の問題を解決することができなかった。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、記録媒体を有する利用者の入退室を円滑に行うことができる入退室管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の入退室管理システムでは、利用者の認証情報が記録されている記録媒体の読み取りに応じて扉に設けられた電気錠の施解錠を行う入退室管理システムにおいて、前記記録媒体を読取可能な読取手段と、前記扉の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と、前記電気錠を施錠状態およびこの施錠状態が解除される解錠状態のいずれかに制御する制御手段と、前記読取手段による前記記録媒体の読み取りから前記開閉状態検出手段による前記扉の開状態の検出までの時間を計測する計測手段と、前記計測手段により計測された計測時間に応じて前記電気錠の解錠時間を設定する解錠時間設定手段と、を備え、前記制御手段は、前記読取手段により前記記録媒体が読み取られると、前記解錠時間設定手段により設定された前記解錠時間だけ前記電気錠を解錠状態にすることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の入退室管理システムにおいて、前記計測手段により計測される前記計測時間を順次記憶する記憶手段を備え、前記解錠時間設定手段は、前記記憶手段により記憶された複数の前記計測時間の平均値に基づいて前記解錠時間を設定することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2に記載の入退室管理システムにおいて、前記計測手段により計測される前記計測時間が前記平均値に対して所定値以上変化している場合には、当該計測時間を前記記憶手段に記憶しないことを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項2または3に記載の入退室管理システムにおいて、前記解錠時間設定手段は、前記平均値に所定の割合を付加した値に基づいて前記解錠時間を設定することを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の入退室管理システムにおいて、前記読取手段は、入室側読取手段および退室側読取手段として入室側および退室側の双方に設けられ、前記解錠時間設定手段は、前記入室側読取手段による前記記録媒体の読み取りに応じて前記解錠時間として入室側解錠時間を設定するとともに、前記退室側読取手段による前記記録媒体の読み取りに応じて前記解錠時間として退室側解錠時間を設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明では、読取手段による記録媒体の読み取りから開閉状態検出手段による扉の開状態の検出までの時間を計測手段により計測し、この計測された計測時間に応じて解錠時間設定手段により電気錠の解錠時間を設定する。そして、読取手段により記録媒体が読み取られると、解錠時間設定手段により設定された解錠時間だけ電気錠を制御手段により解錠状態にするように構成されている。
【0014】
このように、記録媒体が読み取られると設定された解錠時間だけ電気錠が解錠状態にされるので、扉が開状態から閉状態になった後であっても電気錠の解錠状態をしばらくの間維持することができる。そのため、例えば、先の利用者に続いて後の利用者が入室する場合、後の利用者が記録媒体を読取手段に読み取らせた直後に先の利用者が開けた扉が閉まってしまっても、電気錠の解錠状態がしばらくの間維持されるので、後の利用者は記録媒体を再び読取手段に読み取らせる必要なく扉を開けて入室することができる。したがって、記録媒体を有する利用者の入退室を円滑に行うことができる。
【0015】
請求項2の発明では、計測手段により計測される計測時間を順次記憶する記憶手段を備えており、記憶手段により記憶された複数の計測時間の平均値に基づいて解錠時間設定手段により解錠時間を設定するように構成されている。これにより、カードリーダなどの読取手段と扉との距離が特に限定されることなく、様々な設置現場の環境等に応じて解錠時間を設定することができる。
【0016】
請求項3の発明では、計測手段により計測される計測時間が平均値に対して所定値以上変化している場合には、当該計測時間を記憶手段に記憶しないように構成されている。これにより、例えば、先の利用者が記録媒体を読取手段に読み取らせた直後に別の人が扉を開けてしまった場合など、先の利用者自身が扉を開けたと想定するには短すぎると判断される時間が排除されるため、より正確な平均値を求めることができる。また、荷物の搬入出等を行うために利用者が故意に扉が閉まらないようにしている場合など、扉の開状態が長すぎると判断される時間も排除することができる。
【0017】
請求項4の発明では、平均値に所定の割合を付加した値に基づいて解錠時間設定手段により解錠時間を設定するように構成されている。そのため、例えば、老人等が多く入退室したり、荷物の搬入出が頻繁に行われたりする環境では、付与する所定の割合を大きくし電気錠の解錠状態を長く設定することで、利用者を入退室させることができる。また、高いセキュリティ性が要求される場合には、付与する所定の割合を小さくすることで、電気錠の解錠状態を短く設定することもできる。したがって、利用者の利便性や要求される性能に応じて適宜解錠時間を設定することができる。
【0018】
請求項5の発明では、入室側には入室側読取手段が設けられており、退室側には退室側読取手段が設けられている。そして、入室側では入室側読取手段による記録媒体の読み取りに応じて入室側解錠時間が設定されるとともに、退室側では退室側読取手段による記録媒体の読み取りに応じて退室側解錠時間が設定されるように構成されている。これにより、入室側と退室側でカードリーダなどの読取手段と扉との距離が異なる場合や設置現場の環境等が異なる場合であっても、入室側と退室側で解錠時間をそれぞれ別々に設定しているので、利用者がより円滑に入退室することができるとともに、よりセキュリティ性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本第1実施形態に係る入退室管理システム20の構成を概略的に示す平面図である。
【図2】本第1実施形態に係る入退室管理システム20のブロック図である。
【図3】本第1実施形態に係るCPU26による施解錠処理の流れを例示するフローチャートである。
【図4】本第1実施形態に係るCPU26による施解錠処理の一例を示すタイミングチャートである。
【図5】本第2実施形態に係るCPU26による施解錠処理の流れを例示するフローチャートの一部である。
【図6】本第2実施形態に係るCPU26による施解錠処理の流れを例示するフローチャートの一部である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る入退室管理システムの実施形態について図を参照して説明する。
[第1実施形態]
本第1実施形態では、図1および図2に示すように、入退室管理システム20を部屋10に対する入退室管理用のシステムとして採用する場合を例に説明する。入退室管理システム20は、電気錠21、扉開閉センサ22、入室用カードリーダ23、退室用カードリーダ24、制御装置25とを備えている。この入退室管理システム20が採用された部屋10の出入口は、扉11により開閉されるように構成されており、この扉11には、利用者が当該扉11を開閉するためのノブ12が設けられている。
【0021】
この扉11近傍の部屋10の内壁には、電気錠21および扉開閉センサ22が併設して設けられている。電気錠21としては、例えば、通電することにより電気錠内部の電磁石が動作されて扉11の施解錠を行う電磁式電気錠を用いることができる。また、扉開閉センサ22は、電磁的もしくは光学的などの方法によって扉11の開閉状態を検知するように構成されており、扉11が開状態である場合には開状態信号を出力し、扉11が閉状態である場合には閉状態信号を出力する。この電気錠21および扉開閉センサ22は扉11の内部に設けてもよいし、扉11の形状等に合わせて適宜変更してもよい。なお、扉開閉センサ22は、特許請求の範囲に記載の「開閉状態検出手段」の一例に相当する。
【0022】
そして、部屋10の室外であって扉11の周囲の外壁には入室用カードリーダ23が設けられており、部屋10の室内であって扉11の周囲の内壁には退室用カードリーダ24と両カードリーダ23,24に電気的に接続される制御装置25とが設けられている。入室用カードリーダ23および退室用カードリーダ24は、例えば、利用者がICカード13などの記録媒体を当該両カードリーダ23,24に接触または近接させることにより、ICカード13に記録された利用者の認証情報を読み取り、読み取った認証情報を制御装置25に入力する。なお、入室用カードリーダ23は、特許請求の範囲に記載の「読取手段、入室側読取手段」の一例に相当し、退室用カードリーダ24は、特許請求の範囲に記載の「読取手段、退室側読取手段」の一例に相当する。
【0023】
制御装置25は、両カードリーダ23,24に加えて、電気錠21および扉開閉センサ22とも電気的に接続されている。この制御装置25は、CPU26、メモリ27等を含んで構成されており、入退室管理システム20全体の制御を行うように構成されている。CPU26は、後述する施解錠処理を実行することにより、両カードリーダ23,24からの認証情報や扉開閉センサ22からの開状態信号または閉状態信号に応じて、電気錠21の施解錠に関する制御を行う。また、メモリ27は、施解錠処理を実行するためのプログラムやこの処理に関するデータ等が記憶されるように構成されている。なお、CPU26は、特許請求の範囲に記載の「制御手段」の一例に相当し、メモリ27は、特許請求の範囲に記載の「記憶手段」の一例に相当する。
【0024】
次に、CPU26による施解錠処理について、図3に示すフローチャートおよび図4に示すタイムチャートを用いて説明する。本第1実施形態では、利用者がICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせて部屋10に入室する場合を例に挙げて説明する。なお、本第1実施形態では、退室用カードリーダ24にはICカード13が読み取られないことを前提とする。
【0025】
まず、図3のステップS101において、入室用カードリーダ23にICカード13が読み取られたか否かについて判定される。ここで、入室する利用者がいないためにICカード13が読み取られず入室用カードリーダ23から認証情報が入力されない場合には、ステップS101にてNoとの判定が繰り返される。このとき、ICカード13の有効期限が切れているなど読み取りエラーが生じた場合もステップS101において同様にNoと判定される。
【0026】
このような状態において、図4に示す時間tが経過したとき、利用者(以下、先の利用者という)がICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせることで、CPU26に認証情報が入力されると(S101でYes)、ステップS103にて計測処理がなされ、ステップS101においてICカード13が読み取られた時点からの時間の計測が開始される。そして、ステップS105にて、扉開閉センサ22により扉11が開状態か否かについて判定される。図4に示す時間tでは扉11は閉状態であるため扉開閉センサ22から閉状態信号が入力されていることから(S105でNo)、ステップS107にて解錠処理がなされ、電気錠21が解錠される。
【0027】
続いて、ステップS109において、計測処理がなされてから解錠時間Tが経過したか否かについて判定される。ここで、解錠時間Tは、後述するステップS121において設定される扉11を解錠状態に維持するための時間であり、未だ解錠時間Tが経過していないと判定されると、ステップS109にてNoと判定される。そして、ICカード13が入室用カードリーダ23に読み取られず(S111でNo)、扉11が閉状態(S113でNo)である場合には、ステップS109、S111、S113でNoとの判定が繰り返される。
【0028】
このような繰り返し判定中において解錠時間Tが経過すると(S109でYes)、先の利用者が入室するのを中断したとみなして、ステップS131において施錠処理がなされ、電気錠21が施錠される。
【0029】
また、上述のような繰り返し判定中においてICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせた先の利用者が扉11を開けるまでに、別の利用者がICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせると、ステップS111にてYesと判定されて、上記ステップS103からの処理がなされる。
【0030】
また、上述のような繰り返し判定中において図4に示す時間tが経過したとき、先の利用者が部屋10に入室するためにノブ12を把持して扉11を開くことで扉開閉センサ22から開状態信号がCPU26に入力されると(S113でYes)、ステップS115において扉開時間測定処理がなされる。この処理では、ステップS103にてICカード13が読み取られた時点からの時間(以下、計測時間Tという)が測定される。なお、ステップS103,S115を実行するCPU26は、特許請求の範囲に記載の「計測手段」の一例に相当する。また、計測時間Tは、特許請求の範囲に記載の「計測時間」の一例に相当する。
【0031】
続いて、ステップS117において、計測時間Tが閾値T以下か否かについて判定される。本第1実施形態では、閾値Tは例えば、後述するようにメモリ27に記憶される各計測時間Tの平均値の50%程度の値に設定されているが、使用環境に応じて当該平均値の50%程度よりも大きな値または小さな値に設定されてもよい。
【0032】
計測時間Tが閾値T以下でない場合には(S117でNo)、ステップS119にて扉開時間記憶処理がなされて、計測時間Tがメモリ27に記憶される。次に、ステップS121にて解錠時間設定処理がなされて、解錠時間Tが設定される。解錠時間Tには、メモリ27に順次記憶された計測時間Tを平均した値に対して所定の割合Rを付加した値が用いられる。本第1実施形態では、例えば、割合Rは0.5に設定されており、解錠時間Tは、計測時間Tを平均した値に対して1.5が乗算された値に設定される。そして、ステップS131にて施錠処理がなされて、電気錠21が施錠される。なお、ステップS121を実行するCPU26は、特許請求の範囲に記載の「解錠時間設定手段」の一例に相当する。
【0033】
上述したステップS117において、計測時間Tが閾値T以下である場合にはYesと判定されて、上述したステップS119,S121における処理が実施されることなく、ステップS131にて施錠処理が実施される。これにより、例えば、先の利用者が入室用カードリーダ23にICカード13を読み取らせた直後に、別の人が扉11を開けてしまった場合など、先の利用者自身が扉11を開けたと想定するには短すぎると判断される計測時間Tが排除されることとなる。
【0034】
一方、先の利用者に続いて他の利用者(以下、後の利用者という)がICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせるとき(S101でYes)、図4に示す時間tの状態のように、先の利用者の入室により扉11が開状態を維持する場合には、ステップS105にてYesと判定される。
【0035】
続いて、ICカード13が読み取られるか扉11が閉状態になるまで、ステップS123,S125にてNoとの判定が繰り返される。そして、先の利用者が開けた扉11が自動的に閉まり扉開閉センサ22から閉状態信号が入力されると(S125でYes)、ICカード13が読み取られるか上記計測処理の開始から解錠時間Tが経過するまで、ステップS127,S129にてNoとの判定が繰り返される。このように解錠時間Tが経過するまで、ステップS131における施錠処理がなされず扉11の解錠状態が維持される。
【0036】
そして、上述のような繰り返し判定中において上記計測処理から解錠時間Tが経過せず図4に示す時間tが経過したとき、扉11は解錠状態であるので、後の利用者が部屋10に入室するためにノブ12を把持して扉11を開くことができる。
【0037】
すなわち、後の利用者がICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせた時点から解錠時間Tが経過するまで電気錠の解錠状態が維持されるように設定されるので、ICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせた後の利用者が入室する直前に扉が閉まってしまっても、扉11がすぐに施錠状態になることが抑制されるので、後の利用者は再度ICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせる必要がない。
【0038】
なお、ステップS123またはステップS127にてYesと判定されると、さらに後の利用者に続いて別の利用者が入室する状態となり、ステップS103での計測処理がリセットされて、再びステップS103からの処理が繰り返される。
【0039】
そして、解錠時間Tが経過すると(S129でYes)、ステップS131にて施錠処理がなされ、図4に示す時間tの状態のように扉11が閉状態であれば電気錠21が施錠され、扉11が開状態であれば当該扉11が閉じると直ちに電気錠21が施錠されることとなる。
【0040】
以上説明したように、本第1実施形態に係る入退室管理システム20では、入室用カードリーダ23にICカード13が読み取られた時点から扉11の開状態が検出されるまでの時間が計測され、この計測された計測時間Tに応じて解錠時間Tが設定される。そして、入室用カードリーダ23によりICカード13が読み取られると、解錠時間Tだけ電気錠21が解錠するように構成されている。
【0041】
このように、ICカード13が読み取られると設定された解錠時間Tだけ電気錠21が解錠状態にされるので、扉11が開状態から閉状態になった後であっても電気錠21の解錠状態をしばらくの間維持することができる。そのため、例えば、先の利用者に続いて後の利用者が入室する場合、後の利用者がICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせた直後に先の利用者が開けた扉11が閉まってしまっても、電気錠21の解錠状態がしばらくの間維持されるので、後の利用者はICカード13を再び入室用カードリーダ23に読み取らせる必要なく扉を開けて入室することができる。したがって、ICカード13を有する利用者の入室を円滑に行うことができる。
【0042】
また、CPU26により計測される計測時間Tを順次記憶するメモリ27が設けられており、メモリ27により記憶された複数の計測時間Tの平均値に所定の割合Rを付加した値に基づいてCPU26により解錠時間Tが設定されるように構成されている。これにより、入室用カードリーダ23と扉11との距離が特に限定されることなく、様々な設置現場の環境等に応じて解錠時間Tを設定することができる。また、例えば、老人等が多く入室したり、荷物の搬入出が頻繁に行われたりする環境では、付与する所定の割合Rを大きくし電気錠21の解錠状態を長く設定することで、利用者を安全に入室させることができる。一方、高いセキュリティ性が要求される場合には、付与する所定の割合Rを小さくすることで、電気錠21の解錠状態を短く設定することもできる。したがって、利用者の利便性や要求される性能に応じて適宜解錠時間Tを設定することができる。
【0043】
そして、CPU26により計測される計測時間Tが閾値T以下である場合には、当該計測時間Tがメモリ27に記憶されないように構成されている。これにより、例えば、先の利用者がICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせた直後に別の人が扉を開けてしまった場合など、先の利用者自身が扉11を開けたと想定するには短すぎると判断される時間が排除されるため、より正確な平均値を求めることができる。
【0044】
なお、本第1実施形態では、利用者がICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせて入室する場合を例に挙げて説明したが、利用者がICカード13を退室用カードリーダ24に読み取らせて退室する場合についても同様に、入退室管理システム20を採用することができる。この場合、退室用カードリーダ24によるICカード13の読み取りに応じて上記施解錠処理を実施することにより、退室側の環境等に適した解錠時間を設定することができる。
【0045】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る入退室管理システムについて図5および図6に示すフローチャートを参照して説明する。本第2実施形態では、入室側と退室側で解錠時間をそれぞれ別々に設定する点が、上記第1実施形態と主に異なる。なお、本第2実施形態では、施解錠処理の一部が異なる以外は、図1および図2に示した上記第1実施形態の入退室管理システム10と同じ構成であるため、その説明を省略する。また、本第2実施形態では、利用者がICカード13を、入室用カードリーダ23に読み取らせて部屋10に入室する場合と退室用カードリーダ24に読み取らせて部屋10から退室する場合とをそれぞれ例に挙げて順に説明する。
【0046】
まず、利用者(以下、先の利用者という)がICカード13を、入室用カードリーダ23に読み取らせて部屋10に入室する場合を先に説明する。
はじめに、図5のステップS201,203にて、ICカード13が退室用カードリーダ24もしくは入室用カードリーダ23に読み取られたか否かについて判定される。このとき、退室または入室する利用者がいないためにICカード13が読み取られず退室用カードリーダ24または入室用カードリーダ23から認証情報が入力されない場合には、ステップS201,203にてNoとの判定が繰り返される。
そして、ICカード13が入室用カードリーダ23に読み取られたと判定されると(S203でYes)、ステップS205にて計測処理がなされ、ステップS203においてICカード13が入室用カードリーダ23に読み取られた時点からの時間の計測が開始される。
【0047】
次に、ステップS207にて、扉開閉センサ22により扉11が開状態か否かについて判定される。そして、扉11が閉状態であると判定されると(S207でNo)、ステップS209にて解錠処理がなされ、電気錠21が解錠される。
【0048】
続いて、ステップS211において、計測処理がなされてから入室側解錠時間T1uが経過したか否かについて判定される。ここで、入室側解錠時間T1uは、後述するステップS225において設定される扉11を解錠状態に維持するための時間であり、未だ入室側解錠時間T1uが経過していないと判定されると、ステップS211にてNoと判定される。そして、ICカード13が退室用カードリーダ24および入室用カードリーダ23に読み取られず(S213、S215でNo)、扉11が閉状態(S217でNo)である場合には、ステップS211、S213、S215、S217でNoとの判定が繰り返される。
【0049】
このような繰り返し判定中において入室側解錠時間T1uが経過すると(S211でYes)、先の利用者が入室するのを中断したとみなして、ステップS239において施錠処理がなされ、電気錠21が施錠される。
【0050】
また、上述のような繰り返し判定中においてICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせた先の利用者が扉11を開けるまでに、別の利用者がICカード13を退室用カードリーダ24に読み取らせるとステップS213にてYesと判定されて後述する図6のステップS301からの処理がなされ、一方、別の利用者がICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせるとステップS215にてYesと判定されて上記ステップS205からの処理がなされる。
【0051】
そして、上述のような繰り返し判定中において先の利用者が扉11を開けるとステップS217でYesと判定されて、上述したステップS115と同様に、ステップS219において扉開時間測定処理がなされる。この処理では、入室用カードリーダ23にてICカード13が読み取られた時点からの時間(以下、計測時間T1mという)が測定される。
【0052】
続いて、ステップS221において、計測時間T1mが閾値T1t以下か否かについて判定される。本第2実施形態では、閾値T1tは、例えば、後述するようにメモリ27に記憶される各計測時間T1mの平均値の50%程度の値に設定されているが、使用環境に応じて当該平均値の50%程度よりも大きな値または小さな値に設定されてもよい。また、この閾値T1tは、後述する退室側の閾値T2tと同じ値でもよいし、異なる値でもよく、入室側の環境等に応じて適宜変更することができる。
【0053】
計測時間T1mが閾値T1t以下でない場合には(S221でNo)、上述したステップS119と同様に、ステップS223にて扉開時間記憶処理がなされて、計測時間T1mがメモリ27に記憶される。そして、ステップS225にて入室側解錠時間設定処理がなされて、入室側解錠時間T1uが設定される。入室側解錠時間T1uには、メモリ27に順次記憶された計測時間T1mを平均した値に対して所定の割合Rを付加した値が用いられる。この入室側解錠時間T1uは、退室側の環境等に影響されることなく、入室用カードリーダ23と扉11との距離など入室側の設置環境等に応じて設定される。
なお、本第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、割合Rは0.5に設定されており、入室側解錠時間T1uは、計測時間T1mを平均した値に対して1.5が乗算された値に設定される。この所定の割合Rは特に限定されず、後述する退室側の割合Rと同じでもよいし、異ならせてもよく、入室側の環境等に応じて適宜変更することができる。そして、ステップS239にて施錠処理がなされて、電気錠21が施錠される。
【0054】
上述したステップS221において、計測時間T1mが閾値T1t以下である場合にはYesと判定されて、上記第1実施形態と同様に、上述したステップS223,S225における処理が実施されることなく、ステップS239にて施錠処理が実施される。
【0055】
一方、先の利用者に続いて他の利用者(以下、後の利用者という)がICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせるとき(S203でYes)、先の利用者の入室により扉11が開状態を維持する場合には、上記S105と同様に、ステップS207にてYesと判定される。
【0056】
続いて、別の利用者のICカード13が退室用カードリーダ24および入室用カードリーダ23に読み取られるか(S227、S229でYes)、扉11が閉状態になるまで(S231でYes)、ステップS227、S229、S231でNoとの判定が繰り返される。
そして、このような繰り返し判定中において、先の利用者が開けた扉11が自動的に閉まり扉11が閉状態になると(S231でYes)、別の利用者のICカード13が退室用カードリーダ24および入室用カードリーダ23に読み取られるか(S233、S235でYes)、上記ステップS205での計測処理の開始から入室側解錠時間T1uが経過するまで、ステップS233、S235、S237にてNoとの判定が繰り返される。このように、上記第1実施形態と同様に、入室側解錠時間T1uが経過するまで、ステップS239における施錠処理がなされず扉11の解錠状態が維持される。そして入室側解錠時間T1uが経過すると(S237でYes)、ステップS239にて電気錠21が施錠されることとなる。入室側解錠時間T1uは、退室側の環境等に影響されることなく設定されるので、入室側と退室側でカードリーダ23,24と扉11との距離がそれぞれ異なる場合であっても、入室側の設置環境等に適応した値が設定される。
【0057】
なお、上記第1実施形態と同様に、ステップS229、S235のいずれかにてYesと判定されると、さらに後の利用者に続いて別の利用者が入室する状態となり、上述のステップS205からの処理が繰り返される。また、ステップS227、S233のいずれかにてYesと判定されると、さらに後の利用者に続いて別の利用者が退室する状態となり、後述する図6のステップS301からの処理がなされる。
【0058】
続いて、利用者がICカード13を、退室用カードリーダ24に読み取らせて部屋10から退室する場合を説明する。
図5のステップS201にて、ICカード13が退室用カードリーダ24に読み取られたと判定されると(S201でYes)、図6のステップS301にて計測処理がなされ、ステップS205と同様に、ステップS201においてICカード13が退室用カードリーダ24に読み取られた時点からの時間の計測が開始される。
【0059】
次に、ステップS303にて、扉11が閉状態であると判定されると(S303でNo)、ステップS305にて解錠処理がなされ、電気錠21が解錠される。そして、ステップS307において計測処理がなされてから退室側解錠時間T2uが経過していないと判定され(S307でNo)、ICカード13が退室用カードリーダ24および入室用カードリーダ23に読み取られず(S309、S311でNo)、扉11が閉状態(S313でNo)である場合には、ステップS307、S309、S311、S313でNoとの判定が繰り返される。
【0060】
このような繰り返し判定中において退室側解錠時間T2uが経過すると(S307でYes)、ステップS239において施錠処理がなされる。また、上述のような繰り返し判定中においてICカード13を退室用カードリーダ24に読み取らせた先の利用者が扉11を開けるまでに、別の利用者がICカード13を退室用カードリーダ24に読み取らせるとステップS309にてYesと判定されてステップS301からの処理がなされ、一方、別の利用者がICカード13を入室用カードリーダ23に読み取らせるとステップS311にてYesと判定されて図5のステップS205からの処理がなされる。
【0061】
そして、上述のような繰り返し判定中において、先の利用者が扉11を開けると(S313でYes)、ステップS315にて扉開時間測定処理がなされ、退室用カードリーダ24にてICカード13が読み取られた時点からの時間(以下、計測時間T2mという)が測定される。
【0062】
続いて、ステップS317において、計測時間T2mが閾値T2t以下か否かについて判定される。この閾値T2tは、入室側の閾値T1tと同様に、計測時間T2mの平均値の50%程度の値に設定されているが、退室側の環境等に応じて適宜変更することができる。
【0063】
計測時間T2mが閾値T2t以下でない場合には(S317でNo)、ステップS223と同様に、ステップS319にて扉開時間記憶処理がなされて、計測時間T2mがメモリ27に記憶される。そして、ステップS321にて退室側解錠時間設定処理がなされて、計測時間T2mを平均した値に対して所定の割合Rを付加した値が退室側解錠時間T2uとして設定される。この退室側解錠時間T2uは、入室側の環境等に影響されることなく、退室用カードリーダ24と扉11との距離など退室側の設置環境等に応じて設定される。なお、所定の割合Rは、入室側の所定の割合Rと同様に、0.5に設定されているが、退室側の環境等に応じて適宜変更することができる。そして、ステップS239にて施錠処理がなされて、電気錠21が施錠される。
【0064】
また、計測時間T2mが閾値T2t以下である場合には、Yesと判定されて、上記第1実施形態と同様に、上述したステップS319,S321における処理が実施されることなく、ステップS239にて施錠処理が実施される。
【0065】
一方、先の利用者に続いて後の利用者がICカード13を退室用カードリーダ24に読み取らせるとき(S201でYes)、先の利用者の入室により扉11が開状態を維持する場合には、ステップS303にてYesと判定される。
【0066】
続いて、別の利用者のICカード13が退室用カードリーダ24および入室用カードリーダ23に読み取られるか(S323、S325でYes)、扉11が閉状態になるまで(S327でYes)、ステップS323、S325、S327でNoとの判定が繰り返される。
そして、このような繰り返し判定中において、先の利用者が開けた扉11が自動的に閉まり扉11が閉状態になると(S327でYes)、別の利用者のICカード13が退室用カードリーダ24および入室用カードリーダ23に読み取られるか(S329、S331でYes)、上記ステップS301での計測処理の開始から退室側解錠時間T2uが経過するまで、ステップS329、S331、S333にてNoとの判定が繰り返される。このように、退室側解錠時間T2uが経過するまで、ステップS239における施錠処理がなされず扉11の解錠状態が維持される。そして、退室側解錠時間T2uが経過すると(S333でYes)、ステップS239にて電気錠21が施錠されることとなる。退室側解錠時間T2uは、入室側の環境等に影響されることなく設定されるので、退室側と入室側でカードリーダ24,23と扉11との距離がそれぞれ異なる場合であっても、退室側の設置環境等に適応した値が設定される。
【0067】
なお、ステップS323、S329のいずれかにてYesと判定されると、さらに後の利用者に続いて別の利用者が退室する状態となり、上述のステップS301からの処理が繰り返される。また、ステップS325、S331のいずれかにてYesと判定されると、さらに後の利用者に続いて別の利用者が入室する状態となり、図5のステップS205からの処理がなされる。
【0068】
以上説明したように、本第2実施形態に係る入退室管理システム20では、入室側には入室用カードリーダ23が設けられており、退室側には退室用カードリーダ24が設けられている。そして、入室側では入室用カードリーダ23によるICカード13の読み取りに応じて入室側解錠時間T1uが設定されるとともに、退室側では退室用カードリーダ24によるICカード13の読み取りに応じて退室側解錠時間T2uが設定されるように構成されている。これにより、入室側と退室側で各カードリーダ23,24と扉との距離が異なる場合や設置現場の環境等が異なる場合であっても、入室側と退室側で解錠時間をそれぞれ別々に設定しているので、利用者がより円滑に入退室することができるとともに、よりセキュリティ性を高めることができる。
【0069】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記各実施形態と同等の作用・効果が得られる。
(1)上記第1実施形態において、ステップS115にて測定される計測時間Tは、扉11の開状態が明らかに長すぎると判断される閾値以上である場合、メモリ27に記憶されないようにしてもよい。また、上記第2実施形態においても同様に、ステップS219、S315にてそれぞれ測定される計測時間T1m、T2mの値が上述のような場合には、メモリ27に記憶されないようにしてもよい。
【0070】
(2)上記第1実施形態において、ステップS121にて設定される解錠時間Tは、記憶された複数の計測時間Tの平均値に基づいて設定されることに限らず、この計測時間Tの標準偏差を所定倍した値を用いてもよい。この場合、システム稼働直後の変動の大きい場合にも、柔軟に対応することができる。なお、上記第2実施形態においても同様に、ステップS225、S321にてそれぞれ設定される入室側解錠時間T1uおよび退室側解錠時間T2uには、計測時間T1mおよびT2mの標準偏差を所定倍した値をそれぞれ用いてもよい。
【符号の説明】
【0071】
10・・・部屋
11・・・扉
13・・・ICカード(記録媒体)
20・・・入退室管理システム
21・・・電気錠
22・・・扉開閉センサ(開閉状態検出手段)
23・・・入室用カードリーダ(読取手段、入室側読取手段)
24・・・退室用カードリーダ(読取手段、退室側読取手段)
25・・・制御装置(制御手段)
26・・・CPU(計測手段、解錠時間設定手段)
27・・・メモリ(記憶手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の認証情報が記録されている記録媒体の読み取りに応じて扉に設けられた電気錠の施解錠を行う入退室管理システムにおいて、
前記記録媒体を読取可能な読取手段と、
前記扉の開閉状態を検出する開閉状態検出手段と、
前記電気錠を施錠状態およびこの施錠状態が解除される解錠状態のいずれかに制御する制御手段と、
前記読取手段による前記記録媒体の読み取りから前記開閉状態検出手段による前記扉の開状態の検出までの時間を計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された計測時間に応じて前記電気錠の解錠時間を設定する解錠時間設定手段と、を備え、
前記制御手段は、前記読取手段により前記記録媒体が読み取られると、前記解錠時間設定手段により設定された前記解錠時間だけ前記電気錠を解錠状態にすることを特徴とする入退室管理システム。
【請求項2】
前記計測手段により計測される前記計測時間を順次記憶する記憶手段を備え、
前記解錠時間設定手段は、前記記憶手段により記憶された複数の前記計測時間の平均値に基づいて前記解錠時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の入退室管理システム。
【請求項3】
前記計測手段により計測される前記計測時間が前記平均値に対して所定値以上変化している場合には、当該計測時間を前記記憶手段に記憶しないことを特徴とする請求項2に記載の入退室管理システム。
【請求項4】
前記解錠時間設定手段は、前記平均値に所定の割合を付加した値に基づいて前記解錠時間を設定することを特徴とする請求項2または3に記載の入退室管理システム。
【請求項5】
前記読取手段は、入室側読取手段および退室側読取手段として入室側および退室側の双方に設けられ、
前記解錠時間設定手段は、前記入室側読取手段による前記記録媒体の読み取りに応じて前記解錠時間として入室側解錠時間を設定するとともに、前記退室側読取手段による前記記録媒体の読み取りに応じて前記解錠時間として退室側解錠時間を設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の入退室管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−281063(P2010−281063A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−133835(P2009−133835)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】