説明

入退室管理装置

【課題】電源をオフにしないで管理区域を離れる利用者を確実に特定することで、省電力化に対する意識向上を図る。
【解決手段】入退室管理装置200は、入退室を示す操作情報と利用者を特定する識別情報とを取得し、操作情報と識別情報とに応じて、識別情報により特定される利用者が在室しているか否かを示す在室情報を更新し、在室情報に1の利用者のみが在室している旨示されている場合に、情報取得部が退室を示す操作情報と在室している1の利用者を特定する識別情報とを取得すると、予め設定した基準電力値を参照し、所定の1または複数の電気機器の使用電力値と基準電力値とを比較して、使用電力値が基準電力値を超えていると、1の利用者を特定する識別情報を識別リストに記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者の入退室を管理する入退室管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球の温暖化により、省エネルギーは環境面、社会面、経済面で、必要不可欠なテーマとなっている。省エネルギーの一環として、例えば、オフィスビルや店舗等においても長時間無人の状態となるときは、パーソナルコンピュータや照明等の電気機器の電源をオフにして無駄な電力の消費を削減するよう推進されている。
【0003】
そこで、特定の利用者のみが入退室を許可されている管理区域における、利用者の出入を管理する出入管理システムにおいて、管理区域内が無人であるか否かをカードリーダの操作記録により判定し、管理区域内が無人である場合に、管理区域内の電気機器の電源を自動でオフにするように構成することで、無駄な電力の消費を回避することができる。
【0004】
しかしながら、管理区域内が無人であると判定されたときに、管理区域内の電気機器の利用状況に拘わらず電源をオフにしてしまうと、サーバや電話機、FAX機といった常時電力を供給する必要がある電気機器の電源も落ちてしまい、データの保持や通信等が維持できなくなるなど多大な損害を被るおそれがある。
【0005】
そこで、利用者の入退室を管理する入退室管理システムにおいて、管理区域内が無人であるか否かをカードリーダの操作により判定し、管理区域内が無人になったときに使用電力量が基準値以上であると管理人室にその旨警告して管理人に電源のオフを促す技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−208173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載された技術では、電気機器の電源をオフにせずに退室してしまった最終退室者を特定することができないため、最終退室者は、自身が電気機器の電源をオフにしていないことに気付かず、省電力化に対する利用者自身の意識向上を図るには適していない。
【0008】
そこで、本発明は、このような課題を解決するため、電源をオフにし忘れた、あるいは意図的にオフにしないで管理区域を離れる利用者を確実に特定することで、一人一人の省電力化に対する意識向上を図ることが可能な入退室管理装置および入退室管理方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の入退室管理装置は、入退室を示す操作情報と利用者を特定する識別情報とを取得する情報取得部と、操作情報と識別情報とに応じて、識別情報により特定される利用者が在室しているか否かを示す在室情報を更新する更新部と、在室情報に1の利用者のみが在室している旨示されている場合に、情報取得部が退室を示す操作情報と在室している1の利用者を特定する識別情報とを取得すると、予め設定した基準電力値を参照し、所定の1または複数の電気機器の使用電力値と基準電力値とを比較して、使用電力値が基準電力値を超えていると、1の利用者を特定する識別情報を識別リストに記録する識別情報記録部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の入退室管理装置では、識別情報記録部が、基準電力値を上回る使用電力値の状態を放置したままで退室する利用者個人を特定することで、退室時のみならず、事後的に、その特定の利用者に注意を促すことが可能となる。また、このような利用者を統計処理することが可能となり、その傾向を分析することで、省電力化に対する有効な対策を立てることができる。
【0011】
識別情報記録部が記録する識別情報が識別リストに既に記録されているか否かを判定し、記録されていればその記録された回数に応じて参照される基準電力値をさらに低い値に変更する基準電力値変更部を備えてもよい。
【0012】
かかる構成により、電源のオン状態を放置したまま退室すると自身の管理状態が悪い状態に格下げされてしまうといった感情を利用者に抱かせることができ、退室時に電源をオフすることを強く利用者に促すことが可能となる。また、実際に電源のオン状態を放置したまま退室すると、次回はさらに使用電力値を低くしてから退室しなくてはならなくなるので、一度電源をオフにしないで退室した利用者に対して反省させる機会を与えることができる。
【0013】
識別情報記録部は、退室を示す操作情報と在室している1の利用者を特定する識別情報とを取得した後、所定時間経過後に使用電力値と基準電力値とを比較してもよい。
【0014】
利用者が一時的に退室する(すぐに戻ってくる)場合においてまで、使用電力値を厳格に管理すると、利用者は電気機器の電源がオンになっているか否かの確認等に長時間を費やすこととなり、却って業務に支障を来すおそれがある。また、退室時点で使用電力値を厳格に管理すると、例えば、当該入退室管理装置から出口が遠く、退室操作時には、照明機器等の電源をオフにできない場合に、必然的にその利用者(最終退室者)の退室操作時に基準電力値を上回ってしまう。したがって、退室操作時と使用電力値比較時とをずらし、許容される所定時間を経過して、基準電力値以上であるか否かを判断することで、利用者は、電力を低減するまでその所定時間分の猶予を得ることができ、業務の総合的な効率化を図ること、あるいは、使用電力値の適正なタイミングでの判定が可能となる。
【0015】
識別情報記録部が記録する識別情報が、識別リストに既に記録されているか否かを判定し、記録されていればその記録された回数に応じて、所定時間をさらに短い値に変更する所定時間変更部を備えてもよい。
【0016】
所定時間を更に短い値にすることで、一時的に退室する際にも電源をオフにしなければ自身の管理状態が悪い状態に格下げされてしまうといった感情を利用者に抱かせることができ、ある程度長い時間退室する際には電源をオフにすることを強く利用者に促すことが可能となる。
【0017】
上記課題を解決するために、本発明の入退室管理方法は、入退室を示す操作情報と利用者を特定する識別情報とを取得し、操作情報と識別情報とに応じて、識別情報により特定される利用者が在室しているか否かを示す在室情報を更新し、在室情報に1の利用者が在室している旨示されている場合に、情報取得部が退室を示す操作情報と在室している1の利用者を特定する識別情報とを取得すると、基準電力値を参照し、所定の1または複数の電気機器の使用電力値と基準電力値とを比較し、使用電力値が基準電力値を超えていると、1の利用者を特定する識別情報を識別リストに記録することを特徴とする。
【0018】
上述した入退室管理装置における技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該入退室管理方法にも適用可能である。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、電源をオフにし忘れた、あるいは意図的にオフにしないで管理区域を離れる利用者を特定することで、特定した利用者に事後的に警告することができる。また、当該利用者の傾向を分析することで省電力化に対する有効な対策を立てることもでき、一人一人の省電力化に対する意識向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態にかかる入退室管理システムの概略的な接続関係を示した説明図である。
【図2】本実施形態にかかるカードリーダの概略的な構成を説明するための機能ブロック図である。
【図3】入退室管理装置の概略的な構成を説明するための機能ブロック図である。
【図4】更新部の処理を説明するための説明図である。
【図5】識別リストを説明するための説明図である。
【図6】入退室管理方法の全体的な流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0022】
利用者の入退室を管理する従来の入退室管理システムでは、管理区域内の省電力化を図るため、管理区域内が無人である場合に、使用電力量が基準値以上であると自動で電源をオフまたは管理人室に警告を発したりしているものもあったが、最終的に誰が電気機器の電源をオフにし忘れたかを特定できないため、一人一人の省電力化に対する意識向上を図ることができなかった。また、管理区域内が無人であると判定したときの使用電力量が基準値を超えた場合に管理区域を施錠できない等の処置を施すことも考えられるが、所定の電気機器に関して電源をオンし続けなければならない諸事情がある場合、使用電力量が予め設定された基準値以下にはならず、利用者が管理区域から出られなくなる事態も発生しうる。
【0023】
そこで、本実施形態では、電源をオフにし忘れた、あるいは意図的にオフにしないで管理区域を離れる利用者を特定可能な入退室管理装置100について説明する。
【0024】
(入退室管理システム100)
図1は、本実施形態にかかる入退室管理システム100の概略的な接続関係を示した説明図である。入退室管理システム100は、電気機器110と、使用電力計測器120と、IDカード130と、カードリーダ140(図中、140a、140bで示す)と、電気錠付き扉160と、入退室管理装置200とを含んで構成され、例えば、出納管理を行う部屋(ここでは、管理区域300で表す)の入退室を管理する。
【0025】
電気機器110は、エアーコンディショナー、加湿器、除湿器、暖房機、冷房機、コピー機、FAX機、複合機、電話機、蛍光灯等の照明機器、電気スタンド、サーバ、パーソナルコンピュータ(以下、単にパソコンと称する)、AV機器、放送チューナ、テレビジョン、スピーカ、シャッタ等、電力で稼働する様々な機器である。
【0026】
使用電力計測器120は、管理区域300内の所定の1または複数の電気機器110の使用電力値を計測する。また、使用電力計測器120は、電力を継続して供給し続けなければならない電気機器、例えば、サーバ、電話機、FAX機等の電気機器を除いた電気機器110に限定して使用電力値を計測してもよい。
【0027】
使用電力計測器120は、例えば、電力会社が提供する商用電源用の電力量計であり、被測定負荷である各電気機器110の電圧値および電流値を測定することで使用電力値を計測する。また、使用電力計測器120は、クランプ型等の電力量センサを通じて、電気機器110が接続された三相三線式や単相三線式、単相二線式のフィーダの電流値および電圧値を測定することで使用電力量を計測してもよい。そして使用電力計測器120は、計測した使用電力値を、入退室管理装置200へ送信する。
【0028】
IDカード130は、無線通信を介して、利用者を特定する識別情報をカードリーダ140に提供する。IDカード130は、磁気カードやIC(Integrated Circuit)カードといった、識別情報等の情報を保持可能なものであれば足り、本実施形態では、読取範囲が所定範囲に限られた非接触式のICカードを例に挙げて説明する。
【0029】
カードリーダ140は、管理区域300の室外(カードリーダ140a)と室内(カードリーダ140b)に1つずつ設置され、IDカード130の識別情報を読み取って入退室管理装置200に送信する。
【0030】
図2は、本実施形態にかかるカードリーダ140の概略的な構成を説明するための機能ブロック図である。図2に示すように、カードリーダ140は、リーダ制御部142と、リーダメモリ144と、読取部146と、リーダ報知部148と、リーダ通信部150とを含んで構成される。
【0031】
リーダ制御部142は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)、ワークエリアとしてのRAM(Random Access Memory)等を含む半導体集積回路により、カードリーダ140全体を制御する。
【0032】
リーダメモリ144は、RAM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、不揮発性RAM、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等で構成され、リーダ制御部142で利用するプログラムやデータを保持する。また、リーダメモリ144は、自身を特定する装置特定情報(例えば、固定アドレスや製造番号)も保持する。
【0033】
読取部146は、IDカード130に記憶されたデータ、特にIDカード130の所持者(利用者)を特定する識別情報(例えば、社員番号)を読み取る。本実施形態において、読取部146は、IDカード130に記憶された識別情報を読み取るが、IDカード130とともに、またはIDカード130に代えて、指紋や虹彩、掌紋、声紋等のバイオメトリクス情報を識別情報として読み取ることもできる。
【0034】
また読取部146は、IDカード130から読み取った識別情報およびリーダメモリ144に保持されている自身の装置特定情報を通行要求信号に付して、後述するリーダ通信部150を介して入退室管理装置200へ送信する。
【0035】
リーダ報知部148は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)等の表示装置や、ダイナミックスピーカ、コンデンサスピーカ等の音声出力装置で構成され、読取部146が識別情報を正しく受け付けたことを、ディスプレイに表示させたり、LEDを点灯(点滅)させたり、音声出力装置からビープ音等を出力したりして、利用者に報知する。また、リーダ報知部148は、最終退室者が電源をオフにしなかったと入退室管理装置200が判定した場合にその旨を報知してもよい。
【0036】
リーダ通信部150は、LAN(Local Area Network)、専用回線等を通じて、入退室管理装置200との通信を確立し、通行要求信号等の制御信号の送受信を行う。
【0037】
電気錠付き扉160は、管理区域300の境界に設置され、通常時は施錠状態であり、解錠制御信号を受信して電気錠を解錠する。かかる解錠制御信号は、入退室管理装置200がカードリーダ140から送信された識別情報に基づいてその識別情報により特定される利用者の通行を許可する判定が成された場合に送信される信号である。電気錠が解錠されると、利用者は、電気錠付き扉160を開くことができ、管理区域300への入室や管理区域300からの退室(以下、単に入退室と称する)が可能となる。また電気錠付き扉160は、電気錠を解錠してから所定時間経過すると再び電気錠を施錠する。
【0038】
入退室管理装置200は、使用電力計測器120、カードリーダ140、電気錠付き扉160に接続され、カードリーダ140から送信される識別情報に基づいて通行可否の判定を行い、通行を許可する判定が成された場合に、解錠制御信号を電気錠付き扉160に送信する。
【0039】
また、本実施形態において入退室管理装置200は、使用電力計測器120が送信する使用電力値と、カードリーダ140が送信する識別情報および装置特定情報とに基づいて、管理区域300からの最終退室者が、オフにすべき電気機器110の電源をオフにしたか否かを判定し、オフにしていない場合、かかる最終退室者を特定する。
【0040】
そして、電源をオフにしなかったことに関し、事後的に最終退室者に対して警告することで、一人一人の省電力化に対する意識向上を図ることが可能となる。以下に、入退室管理装置200の構成について詳述する。
【0041】
(入退室管理装置200)
図3は、入退室管理装置200の概略的な構成を説明するための機能ブロック図である。図3に示すように、入退室管理装置200は、主制御部202と、管理メモリ204と、操作部206と、監視部208と、外部通信部210と、情報取得部212と、使用電力取得部214とを含んで構成される。
【0042】
主制御部202は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路により、入退室管理装置200全体を制御する。
【0043】
管理メモリ204は、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、主制御部202で利用するプログラムやデータを保持する。また、管理メモリ204は、入退室管理装置200に接続されたカードリーダ140a、140bそれぞれの装置特定情報、管理区域300の入退室を予め許可した利用者をそれぞれ特定する複数の識別情報(通行を許可するすべての利用者の識別情報)、この複数の識別情報にそれぞれ対応した基準電力値、在室情報および識別リストも保持している。
【0044】
ここで基準電力値は、管理区域300内が無人状態のときに電気機器110が消費する電力量の合計値に基づいて予め設定される。また、基準電力値は、無人状態のときの平均電力量と、いずれかの電気機器110のみ稼動している場合の電力量との中間を基準電力値として設定してもよい。また、オフィスビル等においては、業務時間帯は、照明機器等の特定の電気機器110の電源がオンになれば他の電気機器110の電源がオンでも超えない程度に基準電力値を設定し、業務時間外は全ての電気機器110の電源をオフにしないと超えてしまう程度に基準電力値を設定する等、時間帯により基準電力値を変更するようにしてもよい。在室情報は、識別情報により特定される利用者が在室しているか否かを示す情報であり、識別リストは、使用電力値が基準電力値を超えている状態で管理区域300から最終退室した利用者を特定する識別情報が記録されるものである。在室情報および識別リストについては、後に詳述する。
【0045】
操作部206は、プッシュスイッチ、十字キー、ジョイスティック、タッチセンサ等のスイッチから構成され、利用者による操作入力を受け付ける。また、入退室管理装置200に、赤外線通信等を通じて利用者による操作入力を受け付けるリモートコントローラが設けられている場合、そのリモートコントローラも操作部206の一部として機能する。
【0046】
監視部208は、電気錠付き扉160の電気錠の施錠/解錠状態を監視したり、解錠制御信号を電気錠付き扉160に送信したり、電気錠付き扉160の扉部の開閉状態を監視したりする。
【0047】
外部通信部210は、LAN、専用回線等を通じて、カードリーダ140のリーダ通信部150と通信を行う。
【0048】
情報取得部212は、入退室を示す操作情報と利用者を特定する識別情報とを取得する。本実施形態の情報取得部212は、外部通信部210を介して、カードリーダ140が送信した装置特定情報と識別情報とを取得する。そして、情報取得部212は、カードリーダ140から送信された装置特定情報に基づいて、利用者が入退室のいずれの操作を行ったかを示す操作情報を取得する。具体的に情報取得部212は、管理メモリ204に保持されたカードリーダ140の装置特定情報を参照して、その装置特定情報が管理区域300の室外に設置されたカードリーダ140aを示していれば、入室を示す操作情報と判定し、その装置特定情報が管理区域300の室内に設置されたカードリーダ140bを示していれば、退室を示す操作情報と判定する。
【0049】
使用電力取得部214は、使用電力計測器120が送信した使用電力値を受信する。使用電力計測器120は、使用電力値を例えばパルス信号として送信し、使用電力取得部214は、受信したパルス信号数をカウントし、単位時間あたりのパルス数に基づいて被測定負荷である電気機器110の使用電力値を取得する。
【0050】
また、本実施形態において、主制御部202は、可否判定部220、電気錠制御部222、更新部224、識別情報記録部226、所定時間変更部228、基準電力値変更部230として機能する。
【0051】
可否判定部220は、情報取得部212がカードリーダ140から取得した識別情報に基づいて、取得した識別情報が、予め入退室が許可された利用者、すなわち、素性が認識されている利用者の識別情報であるか否かを判定し、その判定結果を、外部通信部210を介してカードリーダ140に送信する。可否判定部220は、管理メモリ204に予め保持されている、通行を許可するすべての利用者の識別情報に、カードリーダ140から取得した識別情報が含まれているか否かによって、識別情報が入退室が許可された利用者のものであるか否かを判定する。また、識別情報とは別に認証コードを設け、可否判定部220は、その認証コードの有無によって入退室を許可することもできる。
【0052】
電気錠制御部222は、可否判定部220が通行を許可した場合、監視部208を通じて、解錠制御信号を電気錠付き扉160に送信する。
【0053】
更新部224は、情報取得部212が取得した操作情報と、可否判定部220が通行を許可すると判定した識別情報とに応じて、識別情報により特定される利用者が在室しているか否かを示す在室情報を更新する。
【0054】
図4は、更新部224の処理を説明するための説明図である。図4に示すように、在室情報240では、管理区域300の入退室が許可された利用者の識別情報242と、その識別情報で特定される利用者が管理区域300内に在室しているか否かを示す在室情報識別子244とが関連づけられている。図4(a)の例では、識別情報242a、242b、242cに管理区域300内に在室していることを示す在室情報識別子244a(図4中「在」で示す)が関連づけられているため、識別情報242a、242b、242cで特定される利用者が管理区域300内に在室しているということになる。また、識別情報242d、242e、242f、242g、242h、242i、242jには、管理区域300内に在室していないことを示す在室情報識別子244b(図4中「不在」で示す)が関連づけられているため、識別情報242d、242e、242f、242g、242h、242i、242jで特定される利用者は管理区域300内に在室していないということになる。
【0055】
例えば、図4(a)に示す状態で、情報取得部212が入室を示す操作情報(カードリーダ140aの装置特定情報)と識別情報242dとを取得すると、図4(b)に示すように、更新部224は、識別情報242dの在室情報識別子244を、管理区域300内に在室していることを示す在室情報識別子244aに更新する。また、図4(a)に示す状態で、情報取得部212が退室を示す操作情報(カードリーダ140bの装置特定情報)および識別情報242cを取得すると、更新部224は、識別情報242cの在室情報識別子244aを、管理区域300内に在室していないことを示す在室情報識別子244bに更新する。
【0056】
更新部224が、情報取得部212が取得した操作情報と識別情報とに基づいて在室情報240における在室情報識別子244を更新することで、管理区域300内に在室している利用者と、不在の利用者をリアルタイムに把握することができる。
【0057】
識別情報記録部226は、在室情報240に1の利用者のみが在室している旨示されている場合に、情報取得部212が退室を示す操作情報(カードリーダ140bの装置特定情報)と、その在室している1の利用者を特定する識別情報とを取得すると、その1の利用者が最終退室者であると判断する。そして識別情報記録部226は、管理メモリ204に保持された、その1の利用者を特定する識別情報に対応した基準電力値を参照して、使用電力取得部214が取得した所定の1または複数の電気機器110の使用電力値と基準電力値とを比較する。さらに識別情報記録部226は、取得した使用電力値が基準電力値を超えていると、その1の利用者を特定する識別情報を識別リストに記録する。
【0058】
このように取得した使用電力値が基準電力値を上回った場合、単に、カードリーダ140のリーダ報知部148に報知させることも考えられるが、怠慢な利用者は警告表示を無視して電源をオフにすることなく退室してしまうこともあり、省電力化の目的を十分に達成できないおそれがある。
【0059】
ここでは、情報取得部212が利用者を特定可能な識別情報を取得しているので、基準電力値を上回る使用電力値の状態を放置したままで退室する利用者個人を確実に特定することができ、さらにその識別情報を記録することで、退室時のみならず、事後的に、その特定の利用者に注意を促すことが可能となる。
【0060】
例えば、電源をオフにしなかった利用者に対して、携帯電話を通じて通知したり、電子メールを通じて注意勧告をしたりすることができるため、利用者個々に省電力化に対する意識向上を促すことが可能となる。また、識別リストに1度でも記録された識別情報で特定される利用者には、退室時にカードリーダ140を通じて警告をし、さらに、他の利用者が識別リストに新規に記録されるまで警告し続けることで、そのような利用者の羞恥心にうったえることができる。また、識別情報が識別リストに記録されない利用者を奨励したり、識別リストに記録された利用者の総数を部署毎に競い合ったりする等の省電力化に対する対策を講じることも可能となる。こうして、利用者個々に省電力化に対する意識向上を促すことができる。
【0061】
また、このような利用者を事後的に統計処理することができるので、その傾向を分析し、利用者の素行に基づいて有効な対策を立てることが可能となる。例えば、電源をオンしたままで退室した利用者を統計処理することにより、そのような利用者の所属、年齢、性別等を把握できたり、休日前や休日後等所定の日に電源をオフにしない等時間的傾向を把握できたりする。したがって、統計処理により得られた傾向を総合的に把握することができるため、電源をオンしたままで退室する利用者がでやすい所属部署にその旨を通告したり、そのような利用者がでやすい日の朝礼等で利用者にその旨を通知したりすることで、予め注意喚起することが可能となる。
【0062】
このように、電源をオフにしない最終退室者の統計処理を行っているということを、予め利用者全員に伝えておけば、利用者間に連帯責任感が生まれることもあり、最終退室者のみならず、複数の利用者で注意しあうことができ、結果的に管理区域全体の省電力化を図ることが可能となる。
【0063】
また、識別情報記録部226は、情報取得部212が退室を示す操作情報と在室している1の利用者を特定する識別情報とを取得して直ちに使用電力値と基準電力値とを比較せず、取得した後、所定時間経過後に使用電力値と基準電力値とを比較してもよい。
【0064】
利用者が一時的に退室する(すぐに戻ってくる)場合においてまで、使用電力値を厳格に管理すると、利用者は電気機器110の電源がオンになっているか否かの確認等に長時間を費やすこととなり、却って業務に支障を来すおそれがある。また、退室時点で使用電力値を厳格に管理すると、例えば、当該入退室管理装置200から出口が遠く、退室操作時には、照明機器等の電源をオフにできない場合に、必然的にその利用者(最終退室者)の退室操作時に基準電力値を上回ってしまう。したがって、退室操作時と使用電力値比較時とをずらし、許容される所定時間を経過して、基準電力値以上であるか否かを判断することで、利用者は、電力を低減するまでその所定時間分の猶予を得ることができ、業務の総合的な効率化を図ること、あるいは、使用電力値の適正なタイミングでの判定が可能となる。
【0065】
上記所定時間は、例えば、業務効率を考え自動販売機を利用する等の一時的な退室に要する時間は許容し、食事等で比較的長い時間退室するのは許容しない程度の時間くらいに設定できる。また、使用電力値を適正なタイミングで測定するためにカードリーダ140bと、管理区域300内の照明機器のスイッチとが離隔している場合、カードリーダ140bの操作後スイッチを切って退室するために要すると考えられる時間に基づいて設定することができる。
【0066】
所定時間変更部228は、識別情報記録部226が記録する識別情報が識別リストに既に記録されているか否かを判定し、記録されていればその記録された回数に応じて、所定時間をさらに短い値に変更する。
【0067】
図5は、識別リスト250を説明するための説明図である。たとえば、予め設定された初期の所定時間が15分であるとする。図5に示すように、識別情報242a、242d、242f、242h、242jで特定される利用者は、一度も識別リスト250に記録されたことがない利用者であり、その識別情報242a、242d、242f、242h、242jは記録回数252が0回であるため、所定時間254は当初設定された15分のままである。一方、識別情報242b、242eは、記録回数252が1回であるため、所定時間変更部228は、所定時間254を15分よりも短い10分に設定する。同様に、所定時間変更部228は、識別情報242c、242iの記録回数252は3回であるため7分に、識別情報242gの記録回数252は10回であるため5分にそれぞれ所定時間254を設定している。所定時間変更部228は、例えば、識別情報242bで特定される利用者が電源をオフにしないで最終退出をした場合に、すでに記録回数252が1回であるため、記録回数252を2回にし、所定時間254を2回に対応した9分に更新する。
【0068】
このように所定時間変更部228が所定時間を更に短い値にし、この結果を社内のWebページ等で公表する等することで、一時的に退室する際にも電源をオフにしなければ自身の管理状態が悪い状態に格下げされてしまうといった感情を利用者に抱かせることができ、ある程度長い時間、管理区域300を離れる際には電源をオフにすることを強く利用者に促すことが可能となる。
【0069】
また、所定時間変更部228は、利用者が設定されている所定時間内に電源をオフにして退室する状態が所定期間(例えば1ヶ月)継続すると、初期の所定時間(図5の例では15分)に回復させることもでき、その回復のためにも、利用者は慎重に最終退室することとなり、結果的に省電力化を図ることができる。
【0070】
基準電力値変更部230は、記録された回数に応じて、所定時間を短い値にする上記の構成に代えて、また、加えて、識別情報記録部226が記録する識別情報が、識別リストに既に記録されているか否かを判定し、記録されていればその記録された回数に応じて参照される基準電力値をさらに低い値に変更する。
【0071】
再び図5を用いて説明すると、たとえば、予め設定された初期の基準電力値が200Wであるとする。図5に示すように、識別情報242a、242d、242f、242h、242jで特定される利用者は、一度も識別リスト250に記録されたことがない利用者であり、その識別情報242a、242d、242f、242h、242jは記録回数252が0回であるため、基準電力値256は当初設定された200Wのままである。一方、識別情報242b、242eは、記録回数252が1回であるため、基準電力値変更部230は、基準電力値を200Wよりも低い150Wに設定する。同様に、基準電力値変更部230は、識別情報242c、242iの記録回数252は3回であるため100Wに、識別情報242gの記録回数252は10回であるため50Wにそれぞれ基準電力値256を設定している。基準電力値変更部230は、例えば、識別情報242bで特定される利用者が電源をオフにしないで最終退出をした場合に、すでに記録回数252が1回であるため、記録回数252を2回にし、基準電力値を2回に対応した125Wに更新する。
【0072】
これは、例えば、前述のように業務時間帯等で、一度も識別リスト250に記録されていない利用者に対しては照明機器をすべてオフにすれば、パソコン等の電源がオンになっていても下回る程度に基準電力値256が設定され、識別リスト250に記録されている利用者に対してはさらに、パソコン等まで電源をオフにしないと下回らない程度に基準電力値256が設定される場合を想定している。また、識別リスト250に記録された利用者に対しては、現在の自分の基準電力値と、いずれの電気機器110がどの程度の電力を使用するかを別途通知しておくことで、当該利用者はどの電気機器110の電源をオフにすればよいかが把握可能となり、省エネルギーに対する意識向上にも役立つ。
【0073】
かかる構成により、所定時間を短い値にする構成同様、電源のオン状態を放置したまま退室すると自身の管理状態が悪い状態に格下げされてしてしまうといった感情を利用者に抱かせることができ、退室時に電源をオフすることを強く利用者に促すことが可能となる。また、実際に電源のオン状態を放置したまま退室すると、次回はさらに使用電力値を低くしてから退室しなくてはならなくなるので、一度電源をオフにしないで退室した利用者に対して反省させる機会を与えることができる。
【0074】
また、利用者が電源をオフにして一旦下がった基準電力値以下で退室する状態が所定期間(例えば1ヶ月)継続すると初期の基準電力値に回復させる(基準電力値を元に戻す)こともでき、その回復のためにも、利用者は慎重に最終退室することとなり、結果的に省電力化を図ることができる。
【0075】
なお、所定時間変更部228による所定時間の変更処理や、基準電力値変更部230による基準電力値の変更処理は、所定時間や基準電力値の設定が困難である場合は必ずしも行う必要はなく、またいずれかのみを行うようにしてもよいことはいうまでもない。特に、前述のようにカードリーダ140bと照明機器が離隔している場合など、物理的条件により所定時間が決定される場合は、所定時間を利用者別に変更することが好ましくないため、基準電力値のみ変更するようにすることができる。
【0076】
以上説明したように、本実施形態にかかる入退室管理装置200によれば、電源をオフにし忘れた、あるいは意図的にオフにしないで管理区域300を離れる利用者を特定することで、電源をオフにしなかった旨をその利用者に対して事後的に警告することができ、一人一人の省電力化に対する意識向上を図ることが可能となる。
【0077】
(入退室管理方法)
次に、上述した入退室管理装置200を用いて、利用者の入退室を管理する入退室管理方法を具体的に説明する。
【0078】
図6は、入退室管理方法の全体的な流れを示したフローチャートである。まず、情報取得部212が、カードリーダ140から送信される装置特定情報および識別情報を取得すると(S400のYES)、可否判定部220は、情報取得部212が取得した識別情報に基づいて、取得した識別情報が、入退室が予め許可された(予め登録された)識別情報か否か(通行可否)を判定する(S402)。情報取得ステップS400において取得した識別情報が、入退室が予め許可された識別情報でない場合(S402のNO)、電気錠の解錠は行われず、情報取得ステップS400に戻る。
【0079】
情報取得ステップS400において取得した識別情報が、入退室が予め許可された識別情報である場合(S402のYES)、電気錠制御部222は、解錠制御信号を送信して電気錠を解錠し(S404)、更新部224は、情報取得ステップS400において取得した装置特定情報と識別情報とに応じて、在室情報240を更新する(S406)。
【0080】
そして、識別情報記録部226は、情報取得部212が取得した識別情報が、在室情報240に記録されていた唯一の利用者の識別情報であり、かつ、装置特定情報が室内側のカードリーダ140bから送信された退室を示す操作情報に相当するか否か、すなわち更新部224により更新された在室情報240において在室している利用者が0であるか否か判定され(S408)、利用者が0となった場合(S408のYES)、情報取得部212が識別情報を取得してから予め設定した所定時間が経過したか否かを判定して所定時間を計時する(S410)。また、装置特定情報が入室を示す操作情報であるか、退室を示す操作情報であっても他の利用者の識別情報が在室情報240に記録されている場合(S408のNO)、情報取得ステップS400に戻る。
【0081】
予め設定した所定時間が経過していない間(S410のNO)、情報取得部212は、カードリーダ140から装置特定情報および識別情報を取得したか否か判定し(S412)、装置特定情報と識別情報とを取得した場合(S412のYES)、可否判定部220は、情報取得部212が取得した識別情報に基づいて、取得した識別情報が、入退室が予め許可された識別情報か否かを判定する(S414)。
【0082】
そして、情報取得部212が装置特定情報と識別情報とを取得していないか(S412のNO)、取得したとしても、その識別情報が、入退室が予め許可された識別情報ではない場合(S414のNO)、すなわち、所定時間内に新たな利用者の入室がないまま、所定時間が経過すると(S410のYES)、使用電力取得部214は、使用電力計測器120から管理区域300内の電気機器110の使用電力値を取得する(S416)。そして、識別情報記録部226は、電力値取得ステップS416で取得した使用電力値が、予め管理メモリ204が保持する基準電力値を上回っているか否かを判定し(S418)、使用電力値が上回っている場合(S418のYES)、識別情報記録部226は、情報取得ステップS400において取得した識別情報を識別リストに記録する(S420)。使用電力値が上回っていない場合(S418のNO)、識別リストへの記録は行わない。そして、情報取得ステップS400に戻る。
【0083】
一方、時間経過判定ステップS410で所定時間が経過していない間に(S410のNO)、室外側のカードリーダ140aからの入室操作を示す装置特定情報および識別情報を取得し(S412のYES)、かつ、取得した識別情報が、入退室が予め許可された識別情報であった場合(S414のYES)、管理区域300内に新たな利用者が入室したとみなされ、所定時間の計時がリセットされて解錠ステップS404へ戻り、識別リストへの識別情報の記録は実行されない。
【0084】
以上説明したように、本実施形態にかかる入退室管理方法においても、電源をオフにし忘れた、あるいは意図的にオフにしないで管理区域300を離れる利用者を特定することで、電源をオフにしなかった旨をその利用者に対して事後的警告することができ、また当該利用者の傾向を分析することで省電力化に対する有効な対策を立てることもでき、一人一人の省電力化に対する意識向上を図ることが可能となる。
【0085】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0086】
なお、上述した実施形態では、カードリーダ140と入退室管理装置200とは別体で形成されているが、一体化することもできる。また、複数の管理区域300を1の入退室管理装置200で管理してもよい。
【0087】
さらに、退室時の電力使用量が基準電力値を超えていると判定された場合、管理区域300と離隔した管理センタへその旨を報知してもよい。また、入退室管理装置200は、識別リストに記録されている識別情報で特定される利用者が管理区域300内に1人で入室している場合にその旨を管理センタに報知することもできる。こうすることで、その旨の報知を受けた管理センタは、識別リストに記録されている識別情報で特定される利用者に対して、電話や電子メール等で利用者が退室する前に注意を促すことが可能となる。
【0088】
なお、本明細書の入退室管理方法における各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、利用者の入退室を管理する入退室管理装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0090】
200 …入退室管理装置
202 …主制御部
212 …情報取得部
214 …使用電力取得部
224 …更新部
226 …識別情報記録部
228 …所定時間変更部
230 …基準電力値変更部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入退室を示す操作情報と利用者を特定する識別情報とを取得する情報取得部と、
前記操作情報と前記識別情報とに応じて、前記識別情報により特定される利用者が在室しているか否かを示す在室情報を更新する更新部と、
前記在室情報に1の利用者のみが在室している旨示されている場合に、前記情報取得部が退室を示す操作情報と前記在室している1の利用者を特定する識別情報とを取得すると、予め設定した基準電力値を参照し、所定の1または複数の電気機器の使用電力値と前記基準電力値とを比較して、前記使用電力値が基準電力値を超えていると、前記1の利用者を特定する識別情報を識別リストに記録する識別情報記録部と、
を備えることを特徴とする入退室管理装置。
【請求項2】
前記識別情報記録部が記録する前記識別情報が前記識別リストに既に記録されているか否かを判定し、記録されていればその記録された回数に応じて前記参照される基準電力値をさらに低い値に変更する基準電力値変更部を備えることを特徴とする請求項1に記載の入退室管理装置。
【請求項3】
前記識別情報記録部は、前記退室を示す操作情報と前記在室している1の利用者を特定する識別情報とを取得した後、所定時間経過後に前記使用電力値と前記基準電力値とを比較することを特徴とする請求項1または2に記載の入退室管理装置。
【請求項4】
前記識別情報記録部が記録する前記識別情報が、前記識別リストに既に記録されているか否かを判定し、記録されていればその記録された回数に応じて、前記所定時間をさらに短い値に変更する所定時間変更部を備えることを特徴とする請求項3に記載の入退室管理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−164933(P2011−164933A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26916(P2010−26916)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(000108085)セコム株式会社 (596)
【Fターム(参考)】