説明

全電化LNGシステム及び方法

【課題】軽質炭化水素ガスが液体になる温度まで軽質炭化水素ガスを冷却することによる天然ガスなどの軽質炭化水素ガスの液化に関し、実質的にすべて電気により稼働される設備を用いて行われるプロセスを提供するとともに、さらに、二酸化炭素の排出量を削減した、冷媒圧縮用動力及び軽質炭化水素ガス液化プロセス用共用電力システムを提供する。
【解決手段】液化プラント設備12には、3個の冷媒圧縮機14、16及び18により圧縮された冷媒が供給され、電気モータ20、22及び24は、シャフト26、28及び30を介して、これらの冷媒圧縮機を稼働させる。タービン54及び56は、軽質炭化水素ガス液化プロセスの運転用の電力を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽質炭化水素ガスが液体になる温度まで軽質炭化水素ガスを冷却することによる天然ガスなどの軽質炭化水素ガスの液化に関する。液化プロセスは、実質的にすべて電気により稼働される設備を用いて行われる。
【0002】
本発明はさらに、二酸化炭素の排出量を削減した、冷媒圧縮用動力及び軽質炭化水素ガス液化プロセス用共用電力を提供するシステムにも関する。
典型的には、軽質炭化水素ガスは、酸性ガスが少なくとも部分的に取り除かれて脱水されていてもよく、約C3よりも重い炭化水素ガスの少なくとも一部が取り除かれていてもよい天然ガスである。
【背景技術】
【0003】
歴史的に、軽質炭化水素ガスの液化プラントは、冷媒圧縮機を稼働させるためにガスタービン又は蒸気タービンを用いている。最も頻繁に液化される軽質炭化水素ガスは天然ガスである。このようなプロセスは、典型的にはLNG(液化天然ガス)プロセスと呼ばれる。化石燃料燃焼型タービン又は蒸気タービンを用いるこのようなプロセスは、プロセスの操作のための冷媒圧縮機の寸法に依存している。換言すれば、冷媒圧縮機の寸法は、日間変動、昼夜間変動、季節間変動に基づく環境条件の変化と共に動力が変動するタービンの出力により影響を受けている。これは、LNGプロセスに望ましくない変動をもたらす。なぜなら、圧縮された冷媒の一定フローは保証できないからである。化石燃料燃焼型タービンをこれらの変化を解消するように調節することは困難であり、その結果、LNGプロセスの運転はあまり効率的ではなく、定められた時間で少量のLNGが産生される。したがって、LNGプロセスの運転を改良する方法が求められている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、(a)少なくとも1の電力源から軽質炭化水素ガス液化プロセス用の電力を提供し、(b)工程(a)からの電力で駆動される電気モータにより稼働する少なくとも1個の冷媒圧縮機内で低圧冷媒を増加した圧力まで圧縮することを含む、二酸化炭素排出量を削減した軽質炭化水素ガス液化プロセスに冷媒圧縮用動力を提供する方法により改良された効率が達成される。
【0005】
実施形態において、(a)少なくとも1個の化石燃料燃焼型ガスタービンにより駆動される少なくとも1個の発電機から、軽質炭化水素ガス液化プロセス用電力の少なくとも一部を提供し、(b)少なくとも1個の発電機により発生した電力により駆動される電気モータにより稼働する少なくとも1個の冷媒圧縮機内で、低圧冷媒を増加した圧力まで圧縮することを含む、軽質炭化水素ガス液化プロセスへ冷媒圧縮用動力及び共用電力を提供する方法により、二酸化炭素排出量を削減し、改良された効率が達成される。
【0006】
本発明は、さらに、(a)軽質炭化水素ガス液化プロセス用電源と、(b)該電源に電気的に接続されている電気モータにより駆動される低圧冷媒圧縮機と、を含む、効率が改良され、二酸化炭素排出量を削減した、軽質炭化水素ガス液化プロセスへ冷媒圧縮用動力を提供するシステムを含む。
【0007】
実施形態において、本発明は、さらに、(a)化石燃料燃焼型タービンにより駆動され、軽質炭化水素ガス液化プロセス用電源を提供するように作動可能な少なくとも1個の発電機と、(b)軽質炭化水素ガス液化プロセス用電源に電気的に接続されていて電源からの電力により駆動される電気モータにより稼働する低圧冷媒圧縮機と、を含む、効率が改良され、二酸化炭素排出量が削減された、軽質炭化水素ガス液化プロセスに冷媒圧縮用動力と共用電力を提供するシステムを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明によるプロセス及びシステムの概略説明図である。
【好ましい実施形態の記載】
【0009】
図には、図示したフローを達成するために必要な多数のポンプ、圧縮機、バルブなどは、簡略化のために含まれていない。
図中、軽質炭化水素ガス液化システム及びプロセスが示されている。上述のように、このようなシステム及びプロセスは、LNGプロセスと呼ばれる天然ガス液化用に最も一般的に使用されている。図に示すように、液化プラント設備12には、3個の冷媒圧縮機14、16及び18により圧縮された冷媒が供給される(典型的には約1〜約75baraの圧力にて)。電気モータ20、22及び24は、シャフト26、28及び30を介して、これらの冷媒圧縮機を稼働させるが、所望により他の結合を用いることもできる。3個の電気モータ及び冷媒圧縮機が説明として示されているが、より少数又はより多数の電気モータ及び冷媒圧縮機を用いることもできる。さらに、液化プラント設備は、公知で使用し得る広範囲の軽質炭化水素ガス液化プロセスから選択される複数の冷凍ユニットを含み得ることは理解されたい。このようなプロセスは、単一ステージ又は多重ステージ冷凍容器などを用いて、多成分純粋冷媒、多成分冷媒及びこれらの組み合わせに至るまで変動し得る。
【0010】
本発明は、すべてのこのようなプロセスに圧縮された冷媒及び電力を供給するために効率的であると考えられる。可変速度及び可変圧力で所望の量で冷媒を供給できるばかりでなく、各冷媒圧縮機は選択された実行可能な圧力及び選択された実行可能な速度にて圧縮された冷媒を供給できる。図示してはいないが、種々の冷媒圧縮機が、異なる入口ポイントにて異なる圧力にて液化ユニットに圧縮された冷媒を提供することができ、所望であれば異なる冷媒でさえも提供することができる。フローライン40、42及び44は、これらの供給を達成するように示されており、圧縮された冷媒を設備12の所望区域に経路づけることは当業者には周知であると考えられる。図示するように、圧縮された冷媒は、冷媒圧縮機14、16及び18からライン40、42及び44を通して設備12まで送られる。上述のように、冷媒は所望により、多様な入口ポイント、多様な速度及び多様な圧力にて供給することができるから、設備12に至る圧縮された冷媒の供給を概略示すにとどめる。
【0011】
さらに、設備12の概略図において、軽質炭化水素ガス入口46が示されており、この入口を通して、望ましくは脱水され、必要に応じて酸性ガス及び約C3よりも重い炭化水素類が取り除かれている軽質炭化水素ガスが設備12に充填される。これらの成分の除去は周知であり、特により重い炭化水素ガスの除去は周知である。単独の生成物としての価値の向上、BTU含有量などに対するパイプライン仕様内に入る液化天然ガス製品を市場に送る要望ゆえに、これらのガスは望ましく取り除かれて、冷凍ユニット12のより冷たい区域内の経路中でのこれらのガスの凍結を防止してもよい。液化軽質炭化水素ガス(LNG)は、ライン45を介して設備12から回収される。回収されたLNGは、ライン45を通ってLNG貯蔵及び搬出設備102に至り、ボイルオフガスはライン104を通って設備12に至る。このような変形例は当業者には周知である。
【0012】
気体状使用済み冷媒は、ライン48、50及び52を通して冷媒圧縮機14、16及び18にそれぞれ再循環する。
タービン54及び56は、軽質炭化水素ガス液化プロセスの運転用の電力を提供するように示されている。タービン54及び56は、当該分野で周知であるように、General electric Frame 7タービンなどのタービンである。これらのタービンは、典型的には、軸流圧縮機又は遠心圧縮機などの空気圧縮システムを含み、軽質炭化水素ガスを燃料とする。圧縮された空気は、ライン58及び60を通して充填され、炭化水素ガスは適切な圧力にて(典型的には約350〜800psi)ライン62及び64を通して充填され、燃焼ゾーン内で燃焼して、典型的には約2800゜F(1538℃)〜約3000゜F(1649℃)の温度及び約350〜約800psiの圧力の熱い燃焼ガスを発生させ、タービンの入口(図示せず)に通過してタービンを駆動させ、熱い入口ガスは低圧高温ガス(典型的には約800゜F(427℃)〜約1600゜F(871℃)の温度で、約15〜約100psigの圧力)として、それぞれライン80及び82を通して放出される。熱い排ガスは、熱交換器84に至り、ここで、ライン88を通して供給された水もしくはライン86を通して供給された低圧蒸気のいずれかと熱交換関係で通過して、ライン92を通して回収される高圧蒸気を発生させる。熱交換後の排ガス(典型的には約180゜F(82℃)〜約200゜F(93℃)の温度にて)は、ライン90を通して排出するために適切な処理がなされる。高圧蒸気は、ライン100を通して回収される追加の電力を発生させるエネルギー回収発電機98にシャフト96を介してシャフト結合しているタービン又は膨張機94に通過する。この電力は、軽質炭化水素ガス液化プロセスを稼働させる電力供給網に添加される。
【0013】
図示するように、タービンは、発電機70及び72にシャフト66及び68によりシャフト結合その他の様式で結合している。発電機は、電力を発生させ、電力は図示するようにライン74及び76を通して回収され、ライン78を経由して、タービン14、16及び18を駆動させるために用いられる電気モータ20、22及び24に供給される。電力は、発電機20、22及び24に、それぞれライン32、34及び36を通して供給される。説明のために2個のタービンを示しているが、より少数又はより多数のタービンを用いてもよい。
【0014】
本プロセス及び本システムを概略的に図示し説明してきたが、プロセス及びシステムに多数の変形例が可能であることを指摘しておく。電気モータは、異なる電気供給条件において可変電力定格を有し、変動する環境温度条件、変動する供給ガス、変動するタービンへの空気入口温度など所望条件での冷媒圧縮機の定常運転を可能とする。電気モータはいくらかの変形が可能であり、モータへの電流を変化させることによりなされてもよく、したがって、所望の、しかし多少可変の速度及び圧力にて圧縮された冷媒を発生させることができる。こうして、比較的定常状態での軽質炭化水素ガス液化プロセスの運転を可能とし、さらに、液化等に供することができる供給量における変動などの液化プロセスにおける変数の関数として、圧縮された冷媒の量又は圧力を増減することができる。化石燃料タービン駆動型冷媒圧縮機は、この自由度をもたず、環境空気温度等の関数として変動する出力の影響を受けやすい。
【0015】
タービンを駆動させるための化石燃料の燃焼による電力の発生は、結果的に、多くの例において、液化プロセス全体を運転するに十分な電力を発生させる。さらに、突然の故障やメンテナンスを要する際に、冷媒圧縮機を駆動させる化石燃料燃焼型タービンに代えて追加の化石燃料燃焼型タービン及び圧縮機を維持することは経済的に実行可能ではないが、電力発生用に図示されているタービンの一つに代えて発電機とともに追加の化石燃料燃焼型タービンを待機状態に維持することは可能であり、経済的にも実行可能である。発電機と併用して化石燃料燃焼型タービンを維持することが、より経済的である理由は多い。例えば、発電機と併用して化石燃料燃焼型タービンを始動させることは、冷媒圧縮機と併用するよりももっと容易である。よって、電力の供給は、第2のタービン/冷媒圧縮機を始動させることができるよりももっと迅速に再開することができる。
【0016】
図示するように別のタービンは、タービンから排出される際に比較的高温(典型的には約800゜F(427℃)〜約1600゜F(871℃))であるが低圧である排ガスが熱交換機に通過して、高温蒸気(典型的には約450゜F(232℃)〜約520゜F(271℃)の温度で、約400〜約1200psiの圧力)を発生させるように、運転する。高圧蒸気は、タービン及び追加の発電機を駆動させて電力を発生させるために用いることができ、電力はライン100を通して回収され、液化プロセスの運転用の電力供給網の電力と組み合わせられる。
【0017】
システムは、急により多くの電力を提供するために、追加のタービン、圧縮機及び発電機を追加できる能力を有する。追加の冷媒圧縮機及び電気モータの始動及び運転の容易さは、連続運転を保証するばかりでなく、冷媒液化プロセスの拡大をも可能とする。多くの例において、このような液化プロセスの容量の拡大は、1個よりは2個の冷媒容器を用いて液化軽質炭化水素ガスを発生させるように、追加の設備列及び追加の液化容器を加えることによってなされる。このような拡大は、プラント全体が内部発生電力により運転される場合に、より容易である。
【0018】
さらに、上述のようなプロセス及びシステムの運転は、結果的に、軽質炭化水素ガスを燃料とするタービンを用いて冷媒圧縮機を駆動し、次いで熱回収なしに排ガスを環境中に排出し、現場で又は現場外で化石燃料の燃焼により電力を発生させるプロセスと比較して、環境中への二酸化炭素排出量を最大60%まで減少させる。本発明によれば、環境中に排出されるCO2の量は、最大60%まで削減され得る。化石燃料燃焼型タービンの使用により電力が供給される実施形態の場合、削減率は好ましくは少なくとも約35%であり、典型的には約40%〜約60%である。
【0019】
さらに、本発明のプロセスにより、タービンの1個以上に故障が生じた場合でさえも、商用電源から利用可能な電力を補完することが可能である。世界中の多くの場所において、電力は、公共設備などから容易に入手可能であり、設備の取り替え又は始動中に液化プロセスの運転を維持するために必要とされる際に引き出すことができる。上述のように、通常の電源として使用されるタービン及び発電機のいかなる種類の故障の場合にも、1個以上の化石燃料燃焼型タービン及び発電機をすぐに使用できるように準備しておくことによって、このようなオフサイト(現場から離れた)電力の使用を最小化することができる。
【0020】
プラント全体の電力を発生させるようにタービン及び発電機の寸法が決められることを上述したが、高圧プロセス流によって多くの圧縮機などを駆動してもよいことは理解されるべきである。このような流は入手可能であり、増加した圧力まで望ましく上昇させられている他の流を対応して圧縮することによって、より低い圧力まで望ましくは減少させる。このような圧縮機は、高圧流単独により、又は電力供給網により電力が供給される電気モータで補完された高圧流において入手可能なエネルギーを利用する複数の圧縮機により、駆動されてもよい。本明細書で記載する電力供給網は、好ましくは液化プラント用の電気網であるが、本発明により用いられる電力もまた、全体的に又は部分的に公共電力網又はシステムなどの外部電源から得ることができる。
【0021】
まとめると、上述のシステム及び方法は、液化プロセスの完全運転用の十分な電力を発生させるために効果的であり、より容易な操作を可能とし、量及び圧力の両者に対するものとして変動する圧縮された冷媒要求での運転を可能とし、必要なときに利用可能な追加のユニットの形態での信頼性あるバックアップの機会を提供し、緊急時に公共電源からの電力補完の可能性を提供する。これらの利点は、改良されたプロセス容量でのプロセスからの液化軽質炭化水素ガスの定常流の発生をより大きく促進する。
【0022】
本発明を好ましい実施形態を参照しながら記載してきたが、記載した実施形態は説明を目的とするものであって発明を本質的に限定するものではなく、多くの変形例や変更例が本発明の範囲内で可能である。このような多くの変形例や変更例は、好ましい実施形態の上述の記載から当業者には自明であり望ましいことであると考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
効率が改良され、二酸化炭素排出量が削減された、冷媒圧縮用動力及び軽質炭化水素ガス液化プロセス用共用電力を提供する方法であって、
(a)少なくとも1個の化石燃料燃焼型タービンにより駆動される少なくとも1個の発電機から軽質炭化水素ガス液化プロセス用の電力の少なくとも一部を提供し、
(b)少なくとも1個の発電機により発生した電力により駆動される電気モータにより稼働する少なくとも1個の冷媒圧縮機内で低圧冷媒を増加した圧力まで圧縮する
工程を含む方法。
【請求項2】
前記軽質炭化水素ガスは天然ガスである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タービンは、圧縮された空気流及び軽質炭化水素ガス流を燃料とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1個のタービンは、軽質炭化水素ガスを燃料とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
空気流及び軽質炭化水素ガスを燃焼ゾーン内で燃焼させて、高温高圧ガス流を発生させて、タービンを駆動させて高温排ガス流を排出する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記高温排ガス流は、水又は低圧蒸気のいずれかと熱交換しながら通過して、蒸気を発生させる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
エネルギー回収発電機に接続されているタービンは、蒸気により駆動されて、電力及び低圧蒸気を発生する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
発生した電力は、軽質炭化水素ガス液化プロセス用電力供給網に給電される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
すべての冷媒圧縮機は電気モータにより駆動される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
軽質炭化水素ガス液化プロセス用の電力の一部は、外部電源から得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
効率を改良し、二酸化炭素排出量を削減した、冷媒圧縮用動力及び軽質炭化水素ガス液化プロセス用共用電力を提供する方法であって、
(a)少なくとも1個の化石燃料燃焼型タービンにより駆動される少なくとも1個の発電機から軽質炭化水素ガス液化プロセス用の電力の少なくとも一部を提供し、
(b)少なくとも1個の発電機により発生した電力により駆動される電気モータにより稼働する少なくとも1個の冷媒圧縮機内で、低圧冷媒を増加した圧力まで圧縮する
工程から本質的になる方法。
【請求項12】
効率を改良し、二酸化炭素排出量を削減した、冷媒圧縮用動力を軽質炭化水素ガス液化プロセスに提供する方法であって、
(a)少なくとも1の源から軽質炭化水素ガス液化プロセス用の電力を提供し、
(b)工程(a)からの電力で駆動された電気モータにより稼働する少なくとも1個の冷媒圧縮機内で、低圧冷媒を増加した圧力まで圧縮する
工程を含む方法。
【請求項13】
効率を改良し、二酸化炭素排出量を削減した、冷媒圧縮及び軽質炭化水素ガス液化プロセス用共用電力を提供するシステムであって、
(a)化石燃料燃焼型タービンにより駆動され、軽質炭化水素ガス液化プロセス用電力供給源として作動可能な少なくとも1個の発電機と、
(b)軽質炭化水素ガス液化プロセス用電力供給源と電気的連通状態にあり且つ電力供給源からの電力により駆動される電気モータにより稼働する低圧冷媒圧縮機と、
を含むシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1個の発電機は、軽質炭化水素ガス液化プロセスに必要な電力の実質的に全量を発生させる、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
複数の発電機を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
複数のタービンを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
各タービンは、燃焼ゾーンへの高圧空気入口を含み、燃焼ゾーンからの高温高圧燃焼ガス流をタービンへの入口に通過させて、タービンを駆動させ、排ガス出口を通じてタービンから排出される高温低圧排ガス流を発生させる、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記高圧空気入口へ高圧空気を供給する空気圧縮機を含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記排ガス出口と流体連通しており、排ガス入口と排ガス出口と水又は低圧蒸気入口と高圧蒸気出口とを含む熱交換器を含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
軽質炭化水素液化プロセス用電力を発生させるように作動可能で、高圧蒸気入口及び低圧蒸気出口を有する蒸気タービンにより駆動されるエネルギー回収発電機を含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記蒸気タービンは、前記熱交換器への低圧蒸気入口と流体連通している低下した温度の蒸気出口を含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記冷媒圧縮機は、所与圧力にて少なくとも1種の圧縮された冷媒を発生させるようになされている、請求項13に記載のシステム。
【請求項23】
前記冷媒圧縮機は、所与圧力で且つ所与容量の圧縮された冷媒を発生させるようになされている、請求項13に記載のシステム。
【請求項24】
効率が改良され、二酸化炭素排出量が削減された、冷媒圧縮用動力を軽質炭化水素ガス液化プロセスに提供するシステムであって、
(a)軽質炭化水素ガス液化プロセス用電源と、
(b)該電源に電気的に連結されている電気モータにより駆動される低圧冷媒圧縮機と、
を含むシステム。

【図1】
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【公開番号】特開2011−63800(P2011−63800A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−204410(P2010−204410)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【分割の表示】特願2004−541794(P2004−541794)の分割
【原出願日】平成15年9月29日(2003.9.29)
【出願人】(503259381)ビーピー・コーポレーション・ノース・アメリカ・インコーポレーテッド (84)
【Fターム(参考)】