説明

公営競技における投票券購入点数の携帯型計算機

【課題】多種類の投票券と多数の購入方法を組み合わせて投票券を購入する時に購入点数を素早く計算できるようにした携帯型計算機を提供する。
【解決手段】投票券選択キー20,15 によって購入しようとする投票券の種類を選択し、購入方法選択キー20,15 によって購入方法を選択し、着順選択キー27,28,29によって着順を選択し、番号選択キー20によって選択された着順について購入しようとする対象番号を選択する。計算手段で選択された投票券の種類と購入方法とに応じて計算式記憶手段から計算式を読み出し、この計算式と選択された着順についての対象番号の選択個数とによって購入点数を計算し、表示手段に購入点数を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は競馬、競輪、競艇、オート等の公営競技における投票券購入点数の携帯型計算機に関し、特に多種類の投票券と多数の購入方法を組み合わせて投票券を購入する時に購入点数を素早く計算できるようにした計算機に関する。以下では説明の便宜上、競馬を例に説明する。
【背景技術】
【0002】
競馬において現在発券されている投票券には単勝(1着になる馬番号を当てる)、馬単(1着と2着になる馬番号を着順通りに当てる)、馬連(1着と2着になる馬番号の組み合わせを当てる)、枠連(1着と2着になる枠番号の組み合わせを当てる)、複勝(3着、出走馬が7頭以下のときは2着までに入る馬番号を当てる)、ワイド(3着までに入る2頭の組み合わせを馬番号で当てる)、3連単(1着、2着、3着となる馬の馬番号を着順通りに当てる)、及び3連複(1着、2着、3着となる馬の組み合わせを馬番号で当てる)がある。
【0003】
また、購入方法には馬単、馬連、枠連、ワイド、3連単及び3連複の投票券についてフォーメーション(1着及び2着、又は1着、2着及び3着となる各着について選んだ1又は複数の馬番号の組み合わせを購入する)、馬単、馬連、枠連、ワイド、3連単及び3連複の投票券についてボックス(選んだ複数の馬番号の全ての組み合わせを購入する)、馬単及び3連単の投票券について連単ながし(軸にしたい馬番号を1(軸1頭)又は2つ(軸2頭)選び、これに組み合わせる相手方の馬番号を選び、その組合せの全てを購入する)、馬連、枠連、ワイド及び3連複の投票券について連複ながし、及びマルチ(軸とする馬番号とこれに組み合わせる1 又は複数の馬番号の組合せを着順に関係なく購入する)、等の方法がある。
【0004】
上述のように多種類の投票券と多数の購入方法を組み合わせて競馬の投票券を購入できるようになると、高額の配当がでやすくなることから、競馬ファンの増加が期待されるが、購入点数の計算が複雑になることから、自分が購入した投票券が何点になるのか分からなくなることがあった。その結果、実際に発券窓口や自動発券機で投票券を購入する時になって購入金額が膨大になることが判明して驚き、あるいは現金の持ち合わせが足りずに投票券を購入できないということがあった。
【0005】
これに対し、2枚のシートを重ね、一方には窓を形成し、他方にはボックス点数列と購入点数列を印刷し、一方のシートをスライドさせて窓に所望のボックス点数を位置させた時に購入点数が窓に現れるようにしたボックス式の購入方法における購入点数早見表が提案されている(特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3091612号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記従来の購入点数早見表ではボックス式以外の購入方法については購入点数を表示させることができない。勿論、他の購入方法についても同様の早見表を作成すればよいが、購入方法を変更する毎に早見表を交換する必要があって煩わしい。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑み、多種類の投票券と多数の購入方法を組み合わせて投票券を購入する時に購入点数を素早く計算できるようにした公営競技投票券の携帯型購入点数計算機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る公営競技における投票券購入点数の携帯型計算機は、公営競技における投票券の購入点数を計算し表示して確認できるようにした携帯可能な計算機であって、購入しようとする投票券の種類を選択するための投票券選択キーと、購入方法を選択するための購入方法選択キーと、着順を選択するための着順選択キーと、上記選択された着順について購入しようとする対象番号を選択するための番号選択キーと、投票券の種類と購入方法とによって決まる投票券の購入点数を計算するための計算式を記憶する計算式記憶手段と、上記投票券選択キーによって選択された投票券の種類と上記購入方法選択キーによって選択された購入方法とに応じて上記計算式記憶手段から計算式を読み出し、この計算式と上記着順選択キーで選択された着順について上記番号選択キーで選択された対象番号の選択個数とによって購入点数を計算する計算手段と、計算された購入点数を表示する表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明の特徴の1つは投票券の種類と購入方法に応じて購入点数の計算式を求めておき、購入しようとする投票券の種類と購入方法とに応じて計算式を読み出し、この計算式と選択した着順について購入しようとする対象番号の選択個数とによって購入点数を計算し表示するようにした点にある。
【0011】
これにより、自分が購入しようとする投票券が何点になるのか、従って購入金額も正確に分かるので、発券窓口や自動発券機で投票券を購入する時に驚いたり、現金の持ち合わせが足りないということは起きない。また、購入方法が多数ある場合にも購入方法をキーで選択することによって迅速に対応できる。
【0012】
本発明は競馬投票券の購入点数の計算に適用すればその効果が大きいが、競輪、競艇、オート等の他の公営競技における投票券購入点数の計算にも同様に適用できる。
【0013】
計算式記憶手段及び計算手段はマイクロコンピュータやシーケンサによって構成でき、又表示手段は液晶画面やCRT画面等によって構成することができる。また、計算式は下記の実施形態に示される式を用いることができる。なお、競艇、競輪、オートは競馬ほど購入方法は複雑ではないが、競馬における投票券や購入方法をそのまま適用することができる。
【0014】
また、マイクロコンピュータやシーケンサを制御するプログラムをサーバーに格納しておき、サーバーに接続してきた携帯端末、例えば携帯電話にプログラムをダウンロードし、携帯端末を投票券購入点数の携帯型計算機に用いることもでき、又マイクロコンピュータやシーケンサを制御するプログラムをディスクその他の記憶媒体に格納しておき、記憶媒体を携帯端末に接続してプログラムをダウンロードし、携帯端末を投票券購入点数の携帯型計算機に用いることもできる。
【0015】
そこで、本発明に係る公営競技における投票券購入点数の計算プログラムは、携帯端末を、公営競技における投票券の購入点数を計算し表示するようにした携帯可能な計算機として機能させるプログラムであって、携帯端末のテンキーを、購入しようとする投票券の種類を選択するための投票券選択キー、購入方法を選択するための購入方法選択キー、着順を選択するための着順選択キー及び選択された着順について購入しようとする対象番号を選択するための番号選択キーとして機能させ、携帯端末内蔵のコンピュータを、投票券の種類と購入方法によって決まる投票券の購入点数を計算するための計算式を記憶する計算式記憶手段、及び上記投票券選択キーによって選択された投票券の種類と上記購入方法選択キーによって選択された購入方法とに応じて上記計算式記憶手段から計算式を読み出し、この計算式と上記着順選択キーで選択された着順について上記番号選択キーで選択された対象番号の選択個数とによって購入点数を計算する計算手段として機能させ、携帯端末のディスプレイに、計算された購入点数を表示する表示手段として機能させることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る公営競技における投票券購入点数の計算プログラムは、携帯端末を、公営競技における投票券の購入点数を計算し表示するようにした携帯可能な計算機として機能させるプログラムであって、携帯端末のタッチパネル式のディスプレイを、購入しようとする投票券の種類を選択するための投票券選択キー、購入方法を選択するための購入方法選択キー、着順を選択するための着順選択キー及び購入しようとする対象番号を選択するための番号選択キーを表示して各選択キーとして機能させるとともに、後述の計算された購入点数を表示する表示手段として機能させ、携帯端末内蔵のコンピュータを、投票券の種類と購入方法によって決まる投票券の購入点数を計算するための計算式を記憶する計算式記憶手段、及び上記投票券選択キーによって選択された投票券の種類と上記購入方法選択キーによって選択された購入方法とに応じて上記計算式記憶手段から計算式を読み出し、この計算式と上記着順選択キーで選択された着順について上記番号選択キーで選択された対象番号の選択個数とによって購入点数を計算する計算手段として機能させることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1及び図2は本発明に係る公営競技における投票券購入点数の携帯型計算機の好ましい実施形態を示す。図において、ケース10はユーザが持ち運びできる大きさに製作され、ケース10の表面には上段に投票券の種類である枠連、馬連、馬単、ワイド、3連複、3連単と購入方法であるフォーメーション、ボックス、連複ながし及び連単ながしとの組合せを選択するためのキー列(投票券選択キー及び購入方法選択キー)11がレイアウトされている。
【0018】
例えば、枠連、馬連、ワイド及び3連複の投票券についてはフォーメーション、ボックス及び連複ながしの購入方法の組合せが、馬単及び3連単の投票券についてはフォーメーション、ボックス及び連単ながしの購入方法の組合せが1個キーを押すことによって選択できるようになっている。
【0019】
キー列11の下側にはフォーメーションの案内表示12、着順選択の案内表示13、ボックス枠連ゾロ目の案内表示14、ゾロ目枠連の選択キー(投票券選択キー兼購入方法選択キー)15、軸1頭の選択キー16、軸2頭の選択キー17、軸相手の選択キー18、マルチの選択キー19、馬番入力キー列(番号選択キー)20、変更キー21、取消しキー22、決定キー23、電源のONキー24及びOFFキー25、及び1着馬、2着馬及び3着馬の選択キー27、28、29がレイアウトされ、馬番入力キー列20の下側には買点数(購入点数)のディスプレイ26が設けられている。他方、ケース10内にはマイクロコンピュータ及び電源が内蔵されている。
【0020】
マイクロコンピータ32は機能的には図2に示されるように計算式記憶手段33及び計算手段34の機能を実現し、又ディスプレイ26は機能的には購入点数を表示する表示手段35の機能を実現するようになっている。
【0021】
計算式記憶手段33は投票券の種類と購入方法によって決まる投票券の購入点数を計算するための計算式を記憶し、又計算手段34は選択キー30によって選択された投票券の種類と購入方法とに応じて計算式記憶手段31から下記に示される計算式を読み出し、この計算式と選択キー(着順選択キー27,28,29)31によって選択された各着順についての選択キー(馬番入力キー列20)31で選択された馬番の選択個数とによって購入点数を計算するようになっている。
【0022】
ここで、計算式としては下記の式を用いることができる。
1.ボックス枠連 n頭選択、ゾロ目a頭;
n×(n−1)/2×1+a
2.ボックス馬連ワイド n頭選択;
n×(n−1)/2×1
3.ボックス馬単 n頭選択;
n×(n−1)
4.ボックス3連複 n頭選択;
n×(n−1)×(n−2)/3×2×1
5.ボックス3連単 n頭選択;
n×(n−1)×(n−2)
6.フォーメーション枠連 1着n頭選択、2着m頭選択、ゾロ目a頭;
(n×m)−a−〔a×(a−1)/2×1〕+a
7.フォーメーション馬連ワイド 1着n頭選択、2着m頭選択、ゾロ目a頭;
(n×m)−a−〔a×(a−1)/2×1〕
8.フォーメーション3連単 1着n頭選択、2着m頭選択、3着o頭選択、1着2着重複a、2着3着重複b、1着3着重複c、1着2着3着重複d;
(n×m×o)−(n×b)−(m×c)−(o×a)+(d×2)
9.連複ながし枠連 1軸1頭選択、相手n頭選択、ゾロ目a頭;
1×n×2−a
10.連複ながし馬連ワイド 1軸1頭選択、相手n頭選択;
1×n×2
11.連複ながし3連複(軸1) 1軸1頭選択、相手n頭選択;
〔1×n×(n−1)〕/2×1
12.連複ながし3連複(軸2) 1軸1頭選択、2軸1頭選択、相手n頭選択;
1×1×n
13.連単ながし 1軸1頭選択、相手n頭選択;
1×n
14.連単ながしマルチ 1軸1頭選択、相手n頭選択;
1×n×2
15.連単ながし軸1 1軸1頭選択、相手n頭選択;
1×n
16.連単ながし軸1マルチ 1軸1頭選択、相手n頭選択;
1×n×3
17.連単ながし軸2 1軸1頭選択、2軸1頭選択、相手n頭選択;
1×1×n
18.連単ながし軸2マルチ 1軸1頭選択、相手n頭選択;
1×1×n×6
19.フォーメーション3連複 1着aa頭選択、2着bb頭選択、3着cc頭選択、1着2着重複ab頭、1着3着重複ac頭、2着3着重複bc頭、1着2着3着重複abc頭;
〈7abc3+3(−1+ac)acbb−3{aa+2ac(ac−bb)}bc−3(aa+2ac)bc2−6abac(ac+2bc)−3abc2(1+3ab+5ac−2bb+5bc−2cc)−3(ab+ab2−2abac−2aabb+2acbb−2acbc)cc+abc〔2+3ac+3bc+3{ab+6abac+2ac2−4acbb+4abbc+8acbc−2bbcc+2bc2−2(ab+ac−bb+bc)cc}〕〉×1/6
【0023】
次に使用方法について説明する。
1.フォーメーションにて枠連を選択する場合、まずキー列11のうちから、枠連とフォーメーションとを組み合わせるキーを押した後、1着馬キー27を押し、馬番入力キー列20にて1着の買い目を必要数指定する。次に、2着馬キー28を押し、馬番入力キー列20にて2着の買い目を必要数指定し、決定キー23を押すことにより、買点数が計算されてディスプレイ26に表示される。また、枠連選択の場合枠着となるので、馬番入力キー列20のうち1〜8のみの指定が有効となる。フォーメーションにて馬連、馬単又はワイドを選択する場合にはキー列11のうちから、それに対応するキーを押した後、上記と同様に操作すればよい。また、変更キー21や取消しキー22を押すことによってその直前に押したキー列11や馬番入力キー列20の選択を変更し取り消すことができる。
【0024】
2.フォーメーションにて3連複を選択する場合、キー列11のうちから対応するキーを押した後、1着馬キー27を押し、馬番入力キー列20によって1着の買い目を必要数指定する。次に、2着馬キー28を押し、馬番入力キー列20にて2着の買い目を必要数指定し、さらに3着馬キー29を押し、馬番入力キー列20にて3着の買い目を必要数指定し、決定キー23を押すと、買点数が計算されてディスプレイ26に表示される。なお、1着馬キー27、2着馬キー28又は3着馬キー29を押すことにより、1着2着3着を問わず、どの着順からでも指定できる。
【0025】
3.ボックスにて枠連を選択する場合、まずキー列11のうちから対応するキーを押した後、1番〜8番までの馬番入力キー列20を押すことにより1着と2着の枠番の買い目を必要数指定し、決定キー23を押すことにより買点数が計算されて表示される。ゾロ目買いを追加する場合、ゾロ目キー15を押し、1番〜8番までの馬番入力キー20にてゾロ目の枠番の買い目を必要数指定した後、決定キー23を押すことにより、ゾロ目を加えた買点数が計算されて表示される。
【0026】
4.ボックスにて馬連又は馬単を選択する場合、キー列11のうちから対応するキーを押した後、1〜18の馬番入力キー列20にて1着及び2着の買い目を必要数指定し、決定キー23を押すと買点数が計算されて表示される。ワイドの場合は、1着、2着、3着の買い目を必要数指定し、決定キー23を押すと、買点数が表示される。
【0027】
5.ボックスにて3連複又は3連単を選択する場合、キー列11のうちから対応するキーを押した後、1〜18の馬番入力キー列20にて1着、2着、3着の買い目を必要数指定し、決定キー23を押すと、買点数が計算されてディスプレイ26に表示される。
【0028】
6.連複ながしにて枠連又は馬連又はワイドを選択する場合、キー列11のうちから対応するキーを押した後、軸1頭キー16を押し、1〜18の馬番入力キー列20によって軸にしたい馬番又は枠番を1つだけ指定する。次に、相手キー18を押し、1〜18の馬番入力キー列20によって組み合わせたい馬番又は枠番を必要数指定する。枠連選択の場合には枠番となり、1〜8のみ馬番入力キー列20が有効となる。最後に、決定キー23を押すと、買点数が計算されて表示される。
【0029】
7.連複ながしにて3連複を選択する場合、キー列11のうちから対応するキーを押した後、軸1頭又は軸2頭キー16、17を押す。軸にしたい馬番が1つの場合には軸1頭、軸にしたい馬番が2つの場合には軸2頭を選択する。次に、1〜18の馬番入力キー列20によって軸にしたい馬番を指定する。軸1頭の場合には1つだけ指定し、軸2頭の場合には2つ指定する。次に、相手キー18を押し、1〜18の馬番入力キー列20によって組み合わせたい馬番又は枠番を必要数指定する。最後に、決定キー23を押すと、買点数が計算されて表示される。
【0030】
8.連単ながしにて馬単を選択する場合、キー列11のうちから対応するキーを押した後、軸1頭キー16を押し、1着馬キー27又は2着馬キー28を押し、1〜18の馬番入力キー列20によって軸にしたい馬番を1つだけ指定する。キー列11のキーを押した後、馬番入力キー列20を押した場合には優先して1着馬の指定となる。次に、相手キー18を押し、1〜18の馬番入力キー列20によって組み合わせたい馬番を必要数指定する。最後に決定キー23を押すと買点数が計算されて表示される。組み合わせたい相手の馬番を必要数指定した後、マルチキー19を押し、決定キー23を押すと、マルチの場合の買点数が計算されて表示される。
【0031】
9.連単ながしにて3連単を選択する場合、キー列11のうちから対応するキーを押す。軸1頭ながしの場合には軸1頭キー16を押し、1着馬キー27、2着馬キー28又は3着馬キー29を押して軸となる着順を指定した後、1〜18の馬番入力キー列20によって軸にしたい馬番を1つだけ選択する。軸1頭キー16を押した後、馬番入力キー列20を押した場合は優先して1着馬の指定となる。次に、相手キー18を押し、1〜18の馬番入力キー20によって組み合わせたい相手の馬番を必要数入力し、決定キー23を押すと、買点数が計算されて表示される。相手の馬番を必要数入力した後、マルチキー19を押し、決定キー23を押すと、マルチを選択した場合の買点数が計算されて表示される。また、相手の馬番を必要数入力し、決定キー23を押した後、マルチキー19を押すことによってマルチを選択した場合の買点数を計算して表示させることもできる。
【0032】
10.連単ながしにて3連単を選択した場合であって、軸2頭ながしの場合、軸2頭キー17を押した後、1着馬キー27、2着馬キー28又は3着馬キー29の1つを押して軸となる1頭目の着順を選択し、1〜18の馬番入力キー列20にて軸にしたい馬番を1つだけ選択する。次に、1着馬キー27、2着馬キー28又は3着馬キー29の1つを押して軸となる2頭目の着順を選択し、1〜18の馬番入力キー列20にて軸にしたい馬番を1つだけ選択する。その後、相手キー18を押し、1〜18の馬番入力キー列20によって組み合わせたい相手の馬番を必要数入力し、決定キー23を押すと、買点数が計算されて表示される。相手の馬番を必要数入力した後、マルチキー19を押し、決定キー23を押すと、マルチを選択した場合の買点数が計算されて表示される。また、相手の馬番を必要数入力し、決定キー23を押した後、マルチキー19を押すことによってマルチを選択した場合の買点数を計算して表示させることもできる。
【0033】
以上のように、自分が購入しようとする投票券が何点になるのかを正確に確認でき、購入金額も正確に分かるので、発券窓口や自動発券機で投票券を購入する時に驚いたり、現金の持ち合わせが足りないということは起きない。また、購入方法が多数ある場合にもキーで選択することによって迅速に対応できる。
【0034】
図3は第2の実施形態を示す。本例の携帯型計算機を制御するプログラムをサーバ40に格納しておき、携帯端末41が回線、例えばインターネット回線42を介して接続してきた時にサーバ40から携帯端末41にプログラムをダウンロードし、携帯端末41を公営競技における投票券の購入点数を計算し表示するようにした携帯可能な計算機として機能させるようにしている。
【0035】
本例では携帯端末41のテンキーが、購入しようとする投票券の種類を選択するための投票券選択キー、購入方法を選択するための購入方法選択キー、着順を選択するための着順選択キー及び選択された着順について購入しようとする対象番号を選択するための番号選択キーとして機能するようになっている。
【0036】
また、携帯端末内蔵のコンピュータが、投票券の種類と購入方法によって決まる投票券の購入点数を計算するための計算式を記憶する計算式記憶手段、及び上記投票券選択キーによって選択された投票券の種類と上記購入方法選択キーによって選択された購入方法とに応じて上記計算式記憶手段から計算式を読み出し、この計算式と上記着順選択キーで選択された着順について上記番号選択キーで選択された対象番号の選択個数とによって購入点数を計算する計算手段として機能するようになっている。
【0037】
さらに、携帯端末のディスプレイが、計算された購入点数を表示する表示手段として機能するようになっている。
【0038】
なお、携帯端末がタッチパネル式のディスプレイを備えている場合、携帯端末のタッチパネル式のディスプレイを、購入しようとする投票券の種類を選択するための投票券選択キー、購入方法を選択するための購入方法選択キー、着順を選択するための着順選択キー及び購入しようとする対象番号を選択するための番号選択キーを表示して各選択キーとして機能させるとともに、計算された購入点数を表示する表示手段として機能させるようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る公営競技における投票券購入点数の携帯型計算機を示す外観図である。
【図2】上記実施形態における機能ブロックを示す図である。
【図3】第2の実施形態を示す構成図である。
【符号の説明】
【0040】
11 キー列(投票券選択キー兼購入方法選択キー)
15 ゾロ目枠連キー(投票券選択キー兼購入方法選択キー)
16 軸1頭キー
17 軸2頭キー
18 相手キー
19 マルチキー
20 馬番入力キー列(対象番号選択キー)
23 決定キー
26 ディスプレイ(表示手段)
27 1着馬キー
28 2着馬キー
29 3着馬キー
30 投票券・購入方法選択キー
31 馬券・着順選択キー
32 コンピュータ
33 計算式記憶手段
34 計算手段
35 表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
公営競技における投票券の購入点数を計算し表示して確認できるようにした携帯可能な計算機であって、
購入しようとする投票券の種類を選択するための投票券選択キーと、
購入方法を選択するための購入方法選択キーと、
着順を選択するための着順選択キーと、
上記選択された着順について購入しようとする対象番号を選択するための番号選択キーと、
投票券の種類と購入方法とによって決まる投票券の購入点数を計算するための計算式を記憶する計算式記憶手段と、
上記投票券選択キーによって選択された投票券の種類と上記購入方法選択キーによって選択された購入方法とに応じて上記計算式記憶手段から計算式を読み出し、この計算式と上記着順選択キーで選択された着順について上記番号選択キーで選択された対象番号の選択個数とによって購入点数を計算する計算手段と、
計算された購入点数を表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする公営競技における投票券購入点数の携帯型計算機。
【請求項2】
携帯端末を、公営競技における投票券の購入点数を計算し表示するようにした携帯可能な計算機として機能させるプログラムであって、
携帯端末のテンキーを、購入しようとする投票券の種類を選択するための投票券選択キー、購入方法を選択するための購入方法選択キー、着順を選択するための着順選択キー及び選択された着順について購入しようとする対象番号を選択するための番号選択キーとして機能させ、
携帯端末内蔵のコンピュータを、投票券の種類と購入方法によって決まる投票券の購入点数を計算するための計算式を記憶する計算式記憶手段、及び上記投票券選択キーによって選択された投票券の種類と上記購入方法選択キーによって選択された購入方法とに応じて上記計算式記憶手段から計算式を読み出し、この計算式と上記着順選択キーで選択された着順について上記番号選択キーで選択された対象番号の選択個数とによって購入点数を計算する計算手段として機能させ、
携帯端末のディスプレイに、計算された購入点数を表示する表示手段として機能させることを特徴とする公営競技における投票券購入点数の計算プログラム。
【請求項3】
携帯端末を、公営競技における投票券の購入点数を計算し表示するようにした携帯可能な計算機として機能させるプログラムであって、
携帯端末のタッチパネル式のディスプレイを、購入しようとする投票券の種類を選択するための投票券選択キー、購入方法を選択するための購入方法選択キー、着順を選択するための着順選択キー及び購入しようとする対象番号を選択するための番号選択キーを表示して各選択キーとして機能させるとともに、後述の計算された購入点数を表示する表示手段として機能させ、
携帯端末内蔵のコンピュータを、投票券の種類と購入方法によって決まる投票券の購入点数を計算するための計算式を記憶する計算式記憶手段、及び上記投票券選択キーによって選択された投票券の種類と上記購入方法選択キーによって選択された購入方法とに応じて上記計算式記憶手段から計算式を読み出し、この計算式と上記着順選択キーで選択された着順について上記番号選択キーで選択された対象番号の選択個数とによって購入点数を計算する計算手段として機能させることを特徴とする公営競技における投票券購入点数の計算プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−107416(P2006−107416A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2004−379060(P2004−379060)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(593027705)
【Fターム(参考)】