説明

公開情報管理システム及びプログラム

【課題】上長が管理対象の部下の参加申請を未承認、承認の区別なく、全てを一覧で把握し、総費用も考慮し優先度を判断でき、部下の参加や不参加迄、状況も管理できる公開情報管理システムを構築する。
【解決手段】公開情報データベースに記憶される公開情報に、参加申請(参加登録データ作成)をした部下全員の申請について、上長は未承認、承認のいかんに拘わらず、全てが表示された一覧から(図15、T141〜T144)承認すべき参加申請を指定し、承認手段を実行(S102)すると、指定した全ての参加申請を抽出し、承認に更新する。また、仮承認(S100)及び仮承認解除(S101)手段により、今までの承認分と今回承認を予定する分の参加費用の合計を、承認前に確認できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば社内ネットワークに接続されたクライアントを社員が操作して研修案内や会議案内、集会案内などに関する公開情報を閲覧し、所望する公開情報への参加申込みをでき、上長が承認し、参加できるようにした公開情報管理システム、及び、このシステムのサーバに対するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット等のコンピュータ間ネットワークの技術進歩に伴ない、研修案内や会議案内等の情報をネットワーク上で公開し、その公開情報を、該ネットワークに接続されたコンピュータ(クライアント)のユーザがそのコンピュータの画面で閲覧し、そのコンピュータから必要な情報を入力することにより、所望する研修や会議等への参加申込みができる仕組みは、既に提案されている。
【0003】
例えば特許文献1乃び2は、企業体において、イントラネットに接続されるコンピュータ端末を介して企業内研修への参加申込みや上長承認等をできるようにした研修管理システムを開示する。特許文献1及び2は、参加希望者本人による参加申込みを受付け付け、この申込みに対する上長承認を、ワークフローを用いて確定させる仕組みを開示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の研修管理システムでは、参加申込みに対する上長承認がワークフローとして動くので、その申込みに限っての判断で、都度承認するものとなっていた。(他の申請との整合はしにくかった)このため、上長が管理対象の部下全体の参加申請を把握して研修への参加状況等を管理しているとはいえなかった。
【0005】
仮にワークフローによる参加申請を溜めておき、申請案件を比較して承認するにしても、既に承認済みの参加申請は表示されておらず、比較できるのは承認を待っている参加申請だけであり、今までにどのような参加申請を承認済みであるのか、比較検討することはできなかった。また、その承認の手順は、個々の申請を開いてから、一件一件、順番に承認することが一般的なワークフローの流れであり、溜めてしまうと効率が悪かった。さらにワークフロー形式は、承認のための案内であり、承認が済めば、その文章の役目は終了する。したがって、上長が自分の承認した参加申請を部下が実際に申し込み、参加したのか否かを把握できず、その後の進捗を管理できているとは言えなかった。
【0006】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、上長
が管理対象の部下の参加申請を未承認、承認済み、さらには、申込、参加確定、参加不可、取止め、参加、欠席など、その後の状況も含め、全てを一覧で把握でき、且つ、承認の際も、承認したと仮定した場合の費用を考慮し、参加優先度を判断できると共に、承認後の部下の公開情報への、参加や不参加迄、状況を、管理できる公開情報管理システム及びこのシステムのサーバに対するプログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、複数の公開情報を記憶するための公開情報データベースを管理するサーバに、ネットワークを介して、前記公開情報の閲覧と参加申請とを可能にした複数のクライアントを接続してなる公開情報管理システムであって、前記各クライアントの利用者に対してそれぞれ設定されたその利用者固有の認証用IDを記憶する認証用ID記憶手段と、前記クライアントにて入力された認証用IDで前記認証用ID記憶手段を検索してユーザ認証を行う認証手段と、この認証手段により認定された前記クライアントから、前記公開情報への参加希望申請があると、この公開情報の識別情報と申請者の識別情報とを記録した参加登録データを作成する参加登録データ作成手段と、前記参加登録データを蓄積するデータ蓄積手段と、各利用者の認証用IDとその利用者における上長の認証用IDとを対応させて記憶する上長データ記憶手段と、前記データ蓄積手段に蓄積された参加登録データの内、前記上長の認証用IDと対応する前記各利用者の認証用IDの参加登録データを、前記上長の認証用IDで認証されたクライアントに一覧で表示する表示手段と、
【0008】
前記表示手段により表示された参加登録データ一覧から、承認すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、前記指定手段により指定された全ての参加登録データを承認にする参加登録承認手段とを設ける。
【発明の効果】
【0009】
かかる手段を講じた本発明によれば、上長が管理対象の部下全体の参加申請を把握し、費用も考慮して参加させるべき研修等の優先順位を判断でき、且つ、承認した研修等へ部下が実際に申込したのか、参加または欠席したのかなどの、状況等も管理できる、公開情報管理システム、及びこのシステムのサーバに対するプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態である公開情報管理システムの全体構成図。
【図2】同システムの利用者データベースに記憶されるレコードのデータ構造図。
【図3】同システムの上長データベースに記憶されるレコードのデータ構造図。
【図4】同システムの公開情報データベースに記憶されるレコードのデータ構造図。
【図5】同システムの参加登録データベースに記憶されるレコードのデータ構造図。
【図6】同システムのクライアントにおいて実行されるメイン処理の要部手順を示す流れ図。
【図7】同システムの公開情報管理サーバにおいて実行される利用者認証処理の要部手順を示す流れ図。
【図8】図6における作成・編集処理のクライアント側処理手順及び公開情報管理サーバ側処理手順を具体的に示す流れ図。
【図9】図6における作成・編集処理のクライアント側処理手順及び公開情報管理サーバ側処理手順を具体的に示す流れ図。
【図10】図6における作成・編集処理のクライアント側処理手順及び公開情報管理サーバ側処理手順を具体的に示す流れ図。
【図11】図6における作成・編集処理のクライアント側処理手順及び公開情報管理サーバ側処理手順を具体的に示す流れ図。
【図12】図11におけるクライアント側処理手順のなかの責任者編集処理の手順を具体的に示す流れ図。
【図13】図6における公開情報閲覧処理のクライアント側処理手順及び公開情報管理サーバ側処理手順を具体的に示す流れ図。
【図14】図6における公開情報閲覧処理のクライアント側処理手順及び公開情報管理サーバ側処理手順を具体的に示す流れ図。
【図15】図6における上長管理処理のクライアント側処理手順及び公開情報管理サーバ側処理手順を具体的に示す流れ図。
【図16】図6における上長管理処理のクライアント側処理手順及び公開情報管理サーバ側処理手順を具体的に示す流れ図。
【図17】図6における上長管理処理のクライアント側処理手順及び公開情報管理サーバ側処理手順を具体的に示す流れ図。
【図18】図6における上長管理処理のクライアント側処理手順及び公開情報管理サーバ側処理手順を具体的に示す流れ図。
【図19】図6における責任者確認処理のクライアント側処理手順及び公開情報管理サーバ側処理手順を具体的に示す流れ図。
【図20】図15及び16における仮承認処理の手順を具体的に示す画面図。 (仮承認ボタンを操作する直前のクライアント画面)
【図21】図15及び16における仮承認処理の手順を具体的に示す画面図。 (仮承認処理後のクライアント画面)
【図22】図15及び17における仮承認解除処理の手順を具体的に示す画面図。 (仮承認解除処理後のクライアント画面)
【図23】図15及び18における承認処理の手順を具体的に示す画面図。 (承認処理後のクライアント画面)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る一実施形態を、図面を用いて説明する。なお、この実施形態は、グループウェアを用いて1企業体における社員用の公開情報管理システムを構築する場合である。公開情報管理システムは、図1によってその全体構成が示される。すなわち、1台の公開情報管理サーバ1と、複数台(図では4台のみ示す)のクライアント2とによって、公開情報管理システムが構成される。公開情報管理サーバ1と各クライアント2とは、コンピュータ間ネットワークであるLAN(Local Area Network)3で接続されている。
【0012】
公開情報管理サーバ1は、公開情報管理システムを構築する上で必要な各種のデータベースを管理する。管理対象のデータベースには、利用者データベース4、上長データベース5、公開情報データベース6、参加登録データベース7等がある。
【0013】
利用者データベース4は、グループを構成する全利用者の個人データを利用者別に記憶する。本実施形態において、利用者とは、この公開情報管理システムを利用する社員やその上長及び公開情報毎の責任者が該当する。なお、責任者には、社員やその上長もなり得る。利用者データベース4に記憶される1レコードのデータ構造を図2に示す。図示するように、利用者データベース4には、ユーザID、パスワード、氏名、メールアドレス、メールサーバ情報、所属などの項目からなるレコード4Rが利用者毎に記憶される。ユーザIDは、各利用者を識別するために利用者毎に設定された一意のコードである。パスワードは、対応するユーザIDによって特定される利用者が任意に設定した文字列である。公開情報管理サーバ1は、クライアント2において入力されたユーザIDとパスワードとの組合せにより、操作者がグループの一員であるか否かを識別する。ここに、ユーザIDは、各利用者の認証用IDとして機能する。利用者データベース4は、各利用者の認証用IDを記憶する認証用ID記憶手段として機能する。
【0014】
上長データベース5は、各部署の上長(上司とも呼ばれる)と、その上長によって管理される部下との対応関係を示すデータを記憶する。上長データベース5に記憶される1レコードのデータ構造を図3に示す。図示するように、上長データベース5には、上長ID、所属及び1以上の部下ID等の項目からなるレコード5Rが上長毎に記憶される。上長IDは上長となる社員の認証用IDである。所属は、当該上長が所属する部署の名称である。部下IDは、当該上長によって管理される社員の認証用IDである。上長が他の上長の部下となることを妨げない。その場合、上長の部下は他の上長の部下ともなる。例えば、課員は課長の部下であり、課長とその課員は部長の部下である場合、課長の認証用IDを上長IDとする上長データレコード5Rには、その課員の認証用IDが部下IDとしてセットされ、部長の認証用IDを上長IDとする上長データレコード5Rには、課長の認証用IDとその課員の認証用IDとが部下IDとしてセットされる。上長データベース5は、各利用者の認証用IDとその利用者における上長の認証用IDとを対応させて記憶する上長データ記憶手段として機能する。なお、上長と部下の紐付けは必ずしも上長を中心に上長に紐づいた部下を特定するのでなく、部下を中心に、部下に紐づいた上長を特定するなど、上長と部下との紐付けが明確となる方法であれば良い。
【0015】
公開情報データベース6は、各種公開情報に関するデータを記憶する。公開情報データベース6に記憶される1レコードのデータ構造を図4に示す。図示するように、公開情報データベース6には、公開情報コード、公開情報名、分類名、募集対象者、募集区分、開催区分、承認区分、開催日、開催時間、開催場所、申込期間、参加料金、責任者ID、責任者氏名、作成者ID、作成者氏名、属性等の項目からなるレコード6Rが、公開情報毎に記憶される。
【0016】
レコード6Rは、公開により閲覧者が閲覧できる情報の領域6R1と、閲覧できない領域6R2とに区分されている。閲覧できる領域6R1には、閲覧できない領域6R2の公開情報コード、公開情報名、分類名、募集対象者、開催区分、承認区分、開催日、開催時間、開催場所、申込期間、参加料金、責任者ID、責任者氏名、属性等の項目が複写される。
【0017】
公開情報コードは、各種の公開情報を識別するために公開情報毎に設定された一意のコードである。公開情報名は、公開情報のタイトルである。分類名は、公開情報が属する分野(新人研修、管理職研修、技術研修、英会話、コンファレンス、展示会、会議、懇親会等)を特定する。募集区分は、その公開情報への参加募集が一般募集なのか、対象者指定なのかを区別する設定情報である。対象者を指定する場合は、その募集対象者となる社員の所属,グループ名などが募集対象者としてセットされる。開催区分は、責任者を主催者とする公開情報であるのか、別に主催母体があり、公開情報責任者は、単なる申し込みを中継する立場であるのか(他社主催窓口担当)、それ以外なのかを区別する設定情報である。
【0018】
承認区分は、公開情報への参加に上長の承認を必要とするか否かを管理する設定情報である。参加登録された公開情報への参加申込み前に上長承認を受ける必要がある場合は、「上長承認要」を選択する。参加登録後、上長承認の操作を必要とせずにクライアント2からの申込み操作を可能とする(上長に代わって主催者が事前に承認する)する場合は、「主催者承認」とする。なお、他社主催窓口担当及びそれ以外の公開情報であっても、上長承認を受けずに申込可能な公開情報は「主催者承認」とする。
【0019】
作成者IDは、公開情報の作成者を特定するユーザIDである。属性は、この公開情報データの状態を示す。状態には、「未公開」、「公開中」及び「公開終了」がある。申込期間に入る前は「未公開」であり、申込期間の間は「公開中」である。
【0020】
参加登録データベース7は、社員による公開情報への参加計画(参加意思の申請)を受ける毎に作成される参加登録データを記憶する。参加登録データベース7に記憶される1レコードのデータ構造を図5に示す。図示するように、参加登録データベース7には、文書番号、公開情報項目(公開情報コード,公開情報名、参加料金、責任者ID、責任者氏名等)、参加登録者項目(参加登録者ID,参加登録者氏名、参加登録者所属、申込日)、承認者項目(承認者ID、承認者氏名、承認日)、属性、仮承認フラグ等からなるレコード7Rが、参加登録者毎に記憶される。文書番号は、各参加登録データを識別するためにデータ毎に設定された一意のコードである。公開情報項目は、参加登録がなされた公開情報に関するデータである。なお、公開情報コード以外の項目は、参加登録データベース7と公開情報データベース6との紐付けが可能であれば、参加登録データから省略してもよい。参加登録者項目は、この公開情報に参加登録した社員に関するデータである。承認者項目は、この公開情報への参加を許可するか否かを承認した上長に関するデータである。属性は、この公開情報データによって特定される公開情報への申込みの状態を示す。状態には、「計画中」、「承認」、「承認済」、「申込」、「申込済」、「確定」、「参加不可」、「取止め」、「参加」、「不参加」等がある。「未承認」「承認」「承認済」を記憶するための領域を、属性に持たせ、上長の承認用一覧画面で表示させてもよい。全参加登録データを一覧で公開情報への参加申込みを計画し上長の承認を待っている段階は「計画中」(未承認状態)である。上長の承認が得られると「承認」となる。ただし、公開情報の承認区分が「主催者承認」、すなわちその公開情報の責任者権限で参加登録を予め承認済とすることが設定されている公開情報は、参加登録操作により「計画中」をスキップし、「承認済」となる。さらに、「承認」または「承認済」後に、社員がその公開情報への参加を申請すると「申込」となる。公開情報の開催区分が他社開催(窓口担当申込)の公開講座で、窓口担当者が他社への申込を済ませたならば、「申込済」とする。またその他開催で、参加者本人自らが申請処理を行う公開情報(本人申込)は、本人が申込を済ませた後に「申込済」とする。該当公開情報の責任者が参加登録者の参加を受け入れると「確定」となり、参加を断ると「参加不可」となる。公開情報の開始日以前にその参加登録者が公開情報への参加を取止めると「取止め」となる。参加登録者が公開情報の案内に実際に参加すると「参加」となり、参加しなかった場合には「不参加」となる。仮承認フラグは、仮承認処理の累計にこの参加登録データの公開情報への参加費用が含まれていることを示す。
【0021】
クライアント2は、各利用者が利用可能なコンピュータ、例えばパソコンである。クライアント2は、例えば社員毎に用意されている。クライアント2には、グループウェアシステムを構築するためのソフトウェアであるグループウェアがインストールされている。グループウェアを起動させると、クライアント2は、図6の流れ図に示す手順で動作する。
【0022】
先ず、ディスプレイにログイン画面を表示する(S1)。ログイン画面には、ユーザIDとパスワードの入力エリアがある。クライアント2の操作者は、キーボード等を操作して自身のユーザIDとパスワードとを入力する。ユーザIDとパスワードとが入力されると(S2のYES)、クライアント2は、公開情報管理サーバ1に認証要求コマンドを送信する(S3)。このコマンドには、入力されたユーザIDとパスワードとが含まれる。
【0023】
認証要求コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、図7の流れ図に示す手順で動作する。すなわち、ネットワーク3を介して認証要求コマンドを受信すると(T1のYES)、公開情報管理サーバ1は、コマンド中のユーザIDで利用者データベース4を検索する(T2)。そして、同一のユーザIDが記憶されているか否かを判断する(T3)。記憶されていた場合には(T3のYES)、そのユーザIDに紐付けられたパスワードを取得する(T4)。そして、コマンド中のパスワードと一致するか否かを判断する(T5)。両パスワードが一致した場合には(T5のYES)、クライアント2の操作者は利用者として承認される。この場合、公開情報管理サーバ1は、認証OKの応答信号をコマンド送信元のクライアント2に返す(T6)。これに対し、当該ユーザIDが利用者データベース4に記憶されていなかったり(T3のNO)、パスワードが一致しなかったりした場合には(T5のNO)、クライアント2の操作者は利用者として承認されない。この場合、公開情報管理サーバ1は、認証NGの応答信号をコマンド送信元のクライアント2に返す(T7)。ここに、公開情報管理サーバ1は、クライアント2にて入力された認証用IDで認証用ID記憶手段(利用者データベース4)を検索してユーザ認証を行う認証手段を構成する。
【0024】
認証要求コマンドを送信したクライアント2は、公開情報管理サーバ1からの応答を待機する(S4)。そして、認証NGの応答信号を受信した場合には(S4のNO)、認証エラーのメッセージを表示して、ユーザIDとパスワードの再入力を待機する。これに対し、認証OKの応答信号を受信した場合には(S4のYES)、クライアント2は、ユーザIDを記憶した後、メインメニュー画面を表示する(S5)。そして、いずれかのメニューが選択されるのを待機する(S6)。ここで、終了指示がなされた場合には(S7のYES)、公開情報管理サーバ1からログアウトする。
【0025】
メインメニューの1つに、作成・編集メニューがある。作成・編集メニューが選択されると(S8のYES)、クライアント2は、公開情報の作成・編集処理を開始する(S9)。作成・編集処理の詳細は、図8〜図11の流れ図によって示される。図8〜図11において、向かって左側はクライアント2側の処理手順を示し、右側は公開情報管理サーバ1側の処理手順を示す。
【0026】
作成・編集処理を開始したクライアント2は、先ず、作成業務が選択されるか編集業務が選択されるのを判断する(S11)。クライアント2の利用者は、新たに公開情報を作成する場合には「作成」を選択する。作成中または作成済の公開情報を編集する場合には、「編集」を選択する。
【0027】
キーボード等の操作入力により「作成」が選択されると(S11の「作成」)、クライアント2は、ディスプレイに作成メニュー画面を表示する(S12)。作成メニューには、「新規」と「複写」とがある。公開情報の作成方法には、新たに一から作成していく新規作成方法と、過去に作成された公開情報を複写し、それを編集していく複写作成方法とがある。クライアント2の利用者は、新規作成方法を採用する場合は「新規」を、複写作成方法を採用する場合は「複写」を選択する。
【0028】
キーボード等の操作入力により「新規」が選択されると(S13の「新規」)、クライアント2は、公開情報管理サーバ1に新規作成要求コマンドを送信する(S14)。このコマンドには、当該クライアント2で利用者として承認されたユーザIDが含まれる。
【0029】
新規作成要求コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、公開情報データベース6に格納されている各公開情報データレコード6Rで使用されていない新規の公開情報コードを発番する(T11)。そして、この新規公開情報コードが設定された公開情報データのレコード6Rを公開情報データベース6に追加し、このレコード6Rに要求コマンド中のユーザIDを作成者IDとしてセットする(T12)。しかる後、公開情報管理サーバ1は、新規公開情報コードをコマンド送信元のクライアント2に送信する(T13)。
【0030】
新規公開情報コードを受信したクライアント2は、ディスプレイに公開情報入力画面を表示する(S14)。公開情報入力画面には、公開情報コードの表示欄と、公開情報名、分類名、募集区分、開催区分、承認区分、開催権限区分、案内cc区分、メール送信区分、開催日、開催時間、開催場所、申込期間、参加料金及び公開情報責任者IDの入力欄が形成されている。公開情報名及び分類名は、予め用意された項目の中から選択可能である。各種区分は、それぞれラジオボタンによって選択可能である。開催日及び申込期間は、電子化されたカレンダデータから指定可能である。開催時間及び参加料金は、テンキー入力可能である。開催場所及び公開情報責任者IDは、文字キー等によって入力可能である。
【0031】
クライアント2の利用者(公開情報作成者)は、公開情報入力画面の各入力欄に所望のデータを入力する。そして、入力し終えたならば、この公開情報データの保存を指令する。保存の方法としては、「中途保存」と「完成保存」とがある。「中途保存」は、未完成の公開情報データを保存する場合である。「完成保存」は、完成した公開情報データを保存する場合である。
【0032】
クライアント2は、公開情報入力画面を表示した後、その画面の各入力欄へのデータ入力を受付ける(S16)。そして、任意の入力欄にデータが入力された後、保存が指令されたならば(ST17のYES)、保存方法が「中途保存」なのか「完成保存」なのかを判別する(ST18)。「中途保存」が指令された場合には(S18の「中途」)、クライアント2は、公開情報管理サーバ1に中途保存コマンドを送信する(S19)。「完成保存」が指令された場合には(S18の「完成」)、公開情報管理サーバ1に完成保存コマンドを送信する(S20)。これらのコマンドには、公開情報入力画面の各表示欄及び入力欄にそれぞれ表示されているデータ(以下、画面入力情報と称する)が含まれる。
【0033】
クライアント2から中途保存コマンドを受信した場合、公開情報管理サーバ1は、このコマンドに含まれる画面入力情報の公開情報コードが設定された公開情報データのレコード6Rを公開情報データベース6から呼出す。そして、このレコード6Rに画面入力情報を追加して、公開情報データベース6に上書き保存する(T21)。このとき、公開情報管理サーバ1は、当該レコード6Rの属性を「未公開」とする(T22)。
【0034】
クライアント2から完成保存コマンドを受信した場合、公開情報管理サーバ1は、このコマンドに含まれる画面入力情報の公開情報コードが設定された公開情報データのレコード6Rを公開情報データベース6から呼出す。そして、このレコード6Rに画面入力情報を追加して、公開情報データベース6に上書き保存する(T31)。このとき、公開情報管理サーバ1は、当該レコード6Rの属性を「公開中」とする(T32)。次に、公開情報管理サーバ1は、当該レコード6Rから公開情報責任者ID(複数人分)を読み出す。そして、利用者データベース4を検索して、この公開情報責任者IDがユーザIDとしてセットされた利用者データのレコード4Rからメールアドレスを取得する(T33)。しかる後、公開情報管理サーバ1は、ネットワーク3を介して当該メールアドレス宛に責任者全員宛公開通知メールを送信する(T34)。公開通知メールには、公開情報の責任者に公開情報の公開を通知する旨の本文が記載されている。公開通知メールに添付された公開情報へのリンクは、当該メールアドレスに対応したユーザIDでユーザ認証が行われ、利用者が承認されたクライアント2において、責任者として閲覧することができる。
【0035】
作成メニュー画面において、キーボード等の操作入力により「複写」が選択された場合には(S13の「複写」)、図9の処理手順に進む。すなわち、クライアント2は、公開情報管理サーバ1に複写対象閲覧要求コマンドを送信する(S31)。
【0036】
この複写対象閲覧要求コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、公開情報データベース6を検索して、属性が「公開中」又は「公開終了」の公開情報データレコード6Rを全て検出する(T41)。そして、検出した全てのレコード6Rの公開情報データに基づいて複写対象リストのデータを作成し(T42)、このリストデータを、要求コマンド送信元のクライアント2に送信する(T43)。
【0037】
上記リストデータを受信したクライアント2は、ディスプレイに複写対象リスト画面を表示する(S32)。この画面には、複写対象リスト表示欄が形成されている。リスト表示欄には、公開情報データの公開情報コードとその公開情報名等のリストが表示される。すなわち、公開情報管理サーバ1の処理ステップT41にて公開情報データベース6から検出された全てのレコード6Rの公開情報データが表示される。ここで、終了指示がなされた場合には(S33のYES)、クライアント2は、画面をメインメニュー画面に戻す。これに対し、複写対象リスト表示欄からいずれか1つの公開情報コードが選択された場合には(S34のYES)、クライアント2は、ディスプレイの画面を公開情報詳細画面に切り換える。この画面には、選択された公開情報コードを含むレコード6Rに記憶されている公開情報名、分類名、募集区分、開催区分、承認区分、開催権限区分、案内cc区分、メール送信区分、開催日、開催時間、開催場所、申込期間、参加料金及び公開情報責任者IDなどが表示される。
【0038】
そこで、クライアント2の利用者は、公開情報詳細画面に表示されている公開情報データの内容を確認し、複写しない場合は取消操作を、複写する場合は実行操作を行う。キーボード等の操作入力により取消操作がなされた場合には(S36の「取消」)、クライアント2は、ディスプレイの画面を複写対象リスト画面に戻す。実行操作がなされた場合には(S36の「実行」)、クライアント2は、公開情報管理サーバ1に複写作成要求コマンドを送信する(S37)。このコマンドには、複写対象リスト表示欄から選択された公開情報コードが含まれる。
複写作成要求コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、公開情報データベース6に格納されている各公開情報データレコード6Rで使用されていない新規の公開情報コードを発番する(T51)。また、公開情報データベース6を検索して、要求コマンド中の公開情報コードがセットされた公開情報データレコード6Rを、公開情報データベース6上に複写する。そして、この複写された公開情報データレコード6Rの公開情報コードを、T51の処理で発番された新規の公開情報コードに置換する(T52)。しかる後、公開情報管理サーバ1は、新規公開情報コードをコマンド送信元のクライアント2に送信する(T53)。
【0039】
上記新規公開情報コードを受信したクライアント2は、ディスプレイに前記公開情報入力画面を表示する(S38)。このとき、画面には、新規公開情報コードがセットされた公開情報データレコード6Rの内容、すなわち公開情報名、分類名、募集区分、開催区分、承認区分、開催日、開催時間、開催場所、申込期間、参加料金及び公開情報責任者ID等が各入力欄に表示される。
【0040】
以後、クライアント2及び公開情報管理サーバ1は、図8のS16で説明した画面入力受付処理以降の処理(S16〜S19またはS20、T21〜T22またはT31〜T34)を実行する。
【0041】
このように、本システムは、クライアント2の利用者であれば誰もが公開情報を作成して、公開情報データベース6に登録することができる。この場合において、本システムは、既存の公開情報データを複製して新たな公開情報データを作成できるので、公開情報データの作成に要する手間を軽減できる効果を奏する。
【0042】
一方、作成・編集メニューにおいて、「編集」が選択された場合には(S11の「編集」)、図10の処理手順に進む。すなわち、クライアント2は、ディスプレイに編集メニュー画面を表示する(S41)。編集メニューには、「中途」と「作成済」とがある。クライアント2の利用者は、作成途中の公開情報を編集する場合は「中途」を、作成済の公開情報を編集する場合は「作成済」を選択する。
【0043】
キーボード等の操作入力により「中途」が選択されると(S42の「中途」)、クライアント2は、公開情報管理サーバ1に作成中情報要求コマンドを送信する(S43)。このコマンドには、当該クライアント2で利用者として承認されたユーザIDが含まれる。
【0044】
上記作成中情報要求コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、公開情報データベース6を検索して、属性が「未公開」の公開情報データレコード6Rを全て検出する(T61)。次に、検出した全ての公開情報データレコード6Rの中で、コマンド中のユーザIDが作成者IDとしてセットされたレコード6Rを全て選択する(T62)。そして、選択した全てのレコード6Rの公開情報データで作成中情報リストを作成し(T63)、このリストデータを、コマンド送信元のクライアント2に送信する(T64)。
【0045】
上記リストデータを受信したクライアント2は、ディスプレイに作成中情報リスト画面を表示する(S44)。この画面には、公開情報リスト表示欄が形成されている。リスト表示欄には、当該クライアント2の利用者が作成し完成に至っていない公開情報データの公開情報コードと公開情報名の一覧が表示される。すなわち、公開情報管理サーバ1の処理ステップT62の処理にて選択されたレコード6Rの公開情報データが表示される。ここで、終了指示がなされた場合には(S45のYES)、クライアント2は、画面をメインメニュー画面に戻す。これに対し、作成中情報リストからいずれかの公開情報コードが選択された場合には(S46のYES)、クライアント2は、ディスプレイの画面を前記公開情報入力画面に切り換える(S47)。この画面には、選択された公開情報コードを含むレコード6Rに記憶されている公開情報名、分類名、募集区分、開催区分、承認区分、開催日、開催時間、開催場所、申込期間、参加料金、公開情報責任者ID等が表示される。
以後、クライアント2及び公開情報管理サーバ1は、図8のS16で説明した画面入力受付処理以降の処理(S16〜S19またはS20、T21〜T22またはT31〜T34)を実行する。
【0046】
このように、クライアント2の利用者は、自身が作成者である作成途中の公開情報に限り、その内容を編集して、完成させることができる。換言すれば、自身が作成者でない作成途中の公開情報に対してはアクセスする権限を持たないので、作成途中の公開情報が他の利用者によって不正に改ざんされるおそれはない。責任者が既に登録されて一時保存された場合は、責任者にも編集権限を付与する仕組みとしても良い。
【0047】
編集メニュー画面において、「作成済」が選択された場合には(S42の「作成済」)、図11の処理手順に進む。すなわち、クライアント2は、公開情報管理サーバ1に公開情報編集要求コマンドを送信する(S51)。このコマンドには、当該クライアント2で利用者として承認されたユーザIDが含まれる。
【0048】
上記公開情報編集要求コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、公開情報データベース6を検索して、属性が「公開中」の公開情報データレコード6Rを全て検出する(T71)。次に、検出した全ての公開情報データレコード6Rの中で、コマンド中のユーザIDが責任者IDとしてセットされたレコード6Rを全て選択する(T72)。そして、選択した全ての公開情報データレコード6Rで公開情報リストを作成し(T73)、このリストデータを、コマンド送信元のクライアント2に送信する(T74)。
【0049】
上記リストデータを受信したクライアント2は、ディスプレイに公開情報リスト画面を表示する(S52)。この画面には、公開情報リスト表示欄が形成されている。リスト表示欄には、当該クライアント2の利用者が責任者である公開中の公開情報データの公開情報コードと公開情報名の一覧が表示される。すなわち、公開情報管理サーバ1の処理ステップT72の処理にて選択されたレコード6Rの公開情報データが表示される。ここで、終了指示がなされた場合には(S53のYES)、クライアント2は、画面をメインメニュー画面に戻す。これに対し、公開情報リストからいずれかの公開情報コードまたは公開情報名が選択された場合には(S54のYES)、クライアント2は、ディスプレイの画面を公開情報詳細画面に切り換える(S55)。この画面には、選択された公開情報コードまたは公開情報名を含むレコード6Rに記憶されている公開情報名、分類名、募集区分、開催区分、承認区分、開催日、開催時間、開催場所、申込期間、参加料金及び公開情報責任者IDなどが表示される。
【0050】
しかる後、クライアント2は、図12に具体的に示す責任者編集処理56を実行する。すなわち、クライアント2は、公開情報詳細画面の承認区分表示欄が選択されたか否かを判断する(S561)。選択された場合(S561のYES)、クライアント2は、承認区分を変更する(S562)。承認区分には、前述したように「上長承認要」と「主催者承認」とがあり、いずれか1つが設定される。当初の承認区分が「上長承認要」の場合には、承認区分表示欄が選択されることによって「主催者承認」に変更し、「主催者承認」の場合には「上長承認要」に変更する。なお、一旦公開された公開情報については承認区分の変更は不可としても良い。
【0051】
責任者編集処理が終了すると、クライアント2は、取消指示かなされるか(S57)、更新指示がなされるのを待機する(S58)。クライアント2の利用者は、選択した公開情報について編集業務を取りやめる場合には取消指示を、編集した内容を公開情報データベース6に反映させる場合には更新指示を行う。
【0052】
キーボード等の操作入力により取消指示がなされた場合(S57のYES)、クライアント2は、ディスプレイの画面を公開情報リスト画面に戻す(S52)。これに対し、更新指示がなされた場合は(S58のYES)、クライアント2は、公開情報管理サーバ1に公開情報更新コマンドを送信する(S59)。このコマンドには、公開情報詳細画面の各表示欄にそれぞれ表示されているデータ(以下、画面更新情報と称する)が含まれる。
【0053】
公開情報更新コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、公開情報データベース6を検索して、このコマンドに含まれる公開情報コードがセットされた公開情報データのレコード6Rを呼出す。そして、このレコード6Rの各項目情報を、画面更新情報の同一項目情報に置換する(T81)。次に、公開情報管理サーバ1は、参加登録データ反映処理を実行する(T82)。この処理は、参加登録データベース7に記憶されている参加登録データを1レコードずつ検索する。そして、公開情報項目の公開情報コードが公開情報更新コマンドに含まれる画面更新情報の公開情報コードと一致するレコード7Rを検出したならば、このレコード7Rのその公開情報項目の情報を画面更新情報の同一項目情報に置換する。参加登録データ反映処理を終了したならば、公開情報管理サーバ1は、更新終了応答をコマンド送信元のクライアント2に返す。
【0054】
公開情報更新コマンドを送信したクライアント2は、更新終了応答を待機する(S60)。公開情報管理サーバ1から更新終了応答を受信すると、クライアント2は、ディスプレイの画面を公開情報リスト画面に戻す(S52)。
【0055】
ここに、公開情報管理サーバ1は、その処理ステップT71〜T74により権限付与手段を構成する。 メインメニューの1つに、公開情報閲覧メニューがある。公開情報閲覧メニューが選択されると(S10のYES)、クライアント2は、公開情報閲覧処理を開始する(S11)。公開情報閲覧処理の詳細は、図13,図14の流れ図によって示される。図13,図14において、向かって左側はクライアント2側の処理手順を示し、右側は公開情報管理サーバ1側の処理手順を示す。
【0056】
公開情報閲覧処理を開始したクライアント2は、先ず、公開情報管理サーバ1に公開情報閲覧要求コマンドを送信する(S71)。このコマンドには、ユーザ認証により利用者として承認されたユーザIDが含まれる。
【0057】
公開情報閲覧要求コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、公開情報データベース6を検索して、属性が「公開中」の公開情報データレコード6Rを全て検出する(T91)。また、公開情報管理サーバ1は、参加登録データベース7を検索して、受信コマンド中のユーザIDが参加登録者IDとしてセットされたレコード7Rを全て検出する(T92)。次に、公開情報管理サーバ1は、公開情報データベース6から検出した各レコード6Rの公開情報コードで、参加登録データベース7から検出した全てのレコード7Rの公開情報項目を検索する。そして、公開情報コードが一致する公開情報項目の参加登録データレコード7Rを検出したならば、そのレコード7Rの属性を取得し、この属性を、同一公開情報コードの公開情報データレコード6Rに付加する(T93)。公開情報データベース6から検出した全ての公開情報データレコード6Rについて、上記T93の処理を実行したならば、公開情報管理サーバ1は、公開情報データベース6から検出した公開情報データレコード6Rで公開情報リストを作成する(T94)。そして、この公開情報リストのデータを、ネットワーク3を介して要求コマンド送信元のクライアント2に送信する(T95)。
【0058】
上記リストデータを受信したクライアント2は、ディスプレイに公開情報リスト画面を表示する(S72)。この画面には、公開情報リスト表示欄が形成されている。この表示欄には、公開中の公開情報データの公開情報コードとその公開情報名等の一覧、すなわち、公開情報管理サーバ1の処理ステップT91にて公開情報データベース6から検出されたレコード6Rの公開情報データが表示される。また、公開情報管理サーバ1の処理ステップT92,T93にてそのレコード6Rに参加登録データレコード7Rの属性が付加された場合には、公開情報名等に対応してその属性を示す文字列が表示される。
【0059】
公開情報リスト画面が表示されている状態で、終了指示がなされた場合(S73のYES)、クライアント2は、画面をメインメニュー画面に戻す。これに対し、公開情報リストの中からいずれか1つの公開情報データが選択された場合には(S74のYES)、クライアント2は、その選択された公開情報データのレコード6Rに参加登録データレコード7Rの属性が付加されているか否かを判断する(S75)。属性が付加されている場合には(S75のYES)、その公開情報はクライアント2の利用者である社員が既に計画処理している。この場合、クライアント2は、後述する図14の処理に進む。
【0060】
属性が付加されていない場合には(S75のNO)、その公開情報は利用者がまだ計画処理を行っていない。この場合、クライアント2は、その公開情報の詳細情報、例えば分類名、募集区分、開催日時、開催場所、参加料金等の項目を示す公開情報案内画面をディスプレイに表示する(S76)。利用者は、公開情報案内画面の内容からその公開情報に参加する計画を立てるか否かを判断する。参加する計画を立てる場合は「計画する」を、計画を立てない場合は「計画しない」をキー入力する。
【0061】
「計画しない」旨のキー入力がなされた場合には(S77のNO)、クライアント2は、画面を公開情報リスト画面に戻す(S72)。これに対し、「計画する」旨のキー入力がなされた場合には(S77のYES)、クライアント2は、この選択された公開情報データの申込期間を判定する(S78)、申込期間外の場合には(S78のNO)、クライアント2は画面を公開情報リスト画面に戻す(S72)。
【0062】
申込期間内の場合には(S78のYES)、クライアント2は、公開情報管理サーバ1に参加登録要求コマンドを送信する(S79)。このコマンドには、当該クライアント2で利用者として承認されたユーザID、つまり参加登録者本人の認証IDと、公開情報リストから選択された公開情報データが含まれる。その後、クライアント2はディスプレイの画面を公開情報リスト画面に戻す(S72)。なお、公開情報選択後(ST74のYES)、重複計画の判断(ST75)や申込期限の判断(ST78)をせずに申込期間内として一旦計画処理に進ませてしまっても良い。
【0063】
参加登録要求コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、新規文書番号の参加登録データレコード7Rを作成する。そして、このレコード7Rにコマンド中の公開情報データをセットする。また、コマンド中のユーザIDと、このユーザIDに対応して利用者データベース4に記憶されている氏名及び所属の各データを、それぞれ参加登録者ID、氏名及び所属としてこの新規参加登録データレコード7Rにセットする(T101)。次に、公開情報管理サーバ1は、公開情報データベース6を検索して、コマンド中の公開情報データの公開情報コードがセットされたレコード6Rの承認区分をチェックする(T102)。ここで、承認区分の設定が「上長承認要」の場合は(T102のYES)、この新規参加登録データレコード7Rの属性を「計画中」とする(T103)。これに対し、承認区分の設定が「主催者承認」の場合には(T102のNO)、この新規参加登録データレコード7Rの属性を「承認済」とする(T104)。属性に、「未承認」「承認」「承認済」を設定する領域を設けた場合は、こちらの領域も「承認済」とする。しかる後、公開情報管理サーバ1は、この新規参加登録データレコード7Rを、参加登録データベース7に追加保存する(T105)。
【0064】
ここに、公開情報管理サーバ1の処理ステップT101〜T105及び参加登録データベース7は、公開情報に対する参加登録を受付けた利用者毎に生成される、その公開情報を特定可能な固有情報(公開情報コード)と参加登録された利用者の認証用ID(参加登録者ID)とを含む参加登録データを記憶する参加登録データ記憶手段を構成する。
【0065】
公開情報リストの中から選択された公開情報に参加登録データレコード7Rの属性が付加されていた場合(S75のYES)、図14に示すように、クライアント2は、その属性を調べる(S81、S85)。属性が「計画中」,「申込」又は「申込済」の場合は(S81のYES)、クライアント2は、ディスプレイに取消確認画面を表示する(S82)。この画面には、選択された公開情報データの詳細情報と、その公開情報への参加を取止めることを指令する取消ボタンとが表示される。取消ボタン以外のボタンが操作された場合には(S83のNO)、クライアント2は、ディスプレイの画面を公開情報リスト画面に戻す(S72)。
【0066】
取消ボタンが操作入力された場合には(S83のYES)、クライアント2は、公開情報管理サーバ1に申込取消コマンドを送信する(S84)。このコマンドには、当該クライアント2で利用者として承認されたユーザID、つまり参加登録者IDと、公開情報リストから選択された公開情報データの公開情報コードとが含まれる。その後、クライアント2は、ディスプレイの画面を公開情報リスト画面に戻す(S72)。
【0067】
申込取消コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、そのコマンド中の参加登録者ID及び公開情報コードを検索キーとして参加登録データベース7を検索する(T111)。そして、検索キーと一致する参加登録者ID及び公開情報コードがセットされた参加登録データのレコード7Rを検出したならば、公開情報管理サーバ1は、このレコード7Rの属性を「取止め」に変更する(T112)。
【0068】
一方、公開情報リストから選択された公開情報データに付加されていた参加登録データレコード7Rの属性が「承認」または「承認済」であった場合には(S85のYES)、クライアント2は、ディスプレイに申込確認画面を表示する(S86)。この画面には、選択された公開情報データの詳細情報と、公開情報を確認したことを指令する確認ボタンと、公開情報への参加を決めたことを指令する申込ボタンと、公開情報への参加を取止めることを指令する取消ボタンとが表示される。
【0069】
クライアント2は、確認ボタン、申込ボタン及び取消ボタンのいずれかが操作入力されるのを待機する(S87)。確認ボタンが操作入力された場合には(S87の「確認」)、ディスプレイの画面を公開情報リスト画面に戻す(S72)。取消ボタンが操作入力された場合には(S87の「取消」)、公開情報管理サーバ1に申込取消コマンドを送信する(S88)。その後、クライアント2は、ディスプレイの画面を公開情報リスト画面に戻す(S82)。
申込取消コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、前記処理ステップT111及びT112の処理を実行する。このとき、クライアント2の利用者である社員の当該公開情報への参加を承認した上長に対し、この社員が公開情報への参加を取止めたことを通知する電子メールを送信してもよい。すなわち、当該参加登録データレコード7Rから承認者IDを取得し、利用者データベース4を検索して、当該承認者IDに対応して記憶されているメールアドレスを取得する。そして、このメールアドレスを宛先として参加取り止めを通知する電子メールを作成し、該当の参加登録データへのリンクを添付し、ネットワーク3上のメールサーバ(不図示)に送信する。こうすることにより、承認者IDを認証用IDとして承認したクライアント2、すなわち、当該上長が利用者として承認されたクライアント2において、上記電子メールに添付された参加登録データを閲覧することができる。参加取り止めを通知する電子メールを受け取った上長は、取り消しにより、費用負担の発生が無いことを、確認できた場合は、後述する仮承認解除操作を行うことで、この取消しされた公開情報データの費用が承認された公開情報データの費用合計額から控除でき、他の参加申請に対する費用的な承認枠を増加できる。
一方、申込確認画面において、申込ボタンが操作入力された場合には(S87の「申込」)、クライアント2は、公開情報管理サーバ1に申込コマンドを送信する(S89)。このコマンドには、当該クライアント2で利用者として承認されたユーザID、つまり参加登録者IDと、公開情報リストから選択された公開情報データの公開情報コードとが含まれる。その後、クライアント2は、ディスプレイの画面を公開情報リスト画面に戻す(S72)。
申込コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、そのコマンド中の参加登録者ID及び公開情報コードを検索キーとして参加登録データベース7を検索する(T121)。そして、検索キーと一致する参加登録者ID及び公開情報コードがセットされた参加登録データレコード7Rを検出したならば、公開情報管理サーバ1は、このレコード7Rの属性を「申込」に変更する(T122)。
【0070】
メインメニューの1つに、上長管理メニューがある。上長管理メニューが選択されると(S12のYES)、クライアント2は、上長管理処理を実行する(S13)。上長管理処理の詳細は、図15〜図18の流れ図によって示される。図15〜図18において、向かって左側はクライアント2側の処理手順を示し、右側は公開情報管理サーバ1側の処理手順を示す。
【0071】
上長管理処理を開始したクライアント2は、公開情報管理サーバ1に上長問合せコマンドを送信する(S91)。このコマンドには、当該クライアント2で利用者として承認されたユーザIDが含まれる。
【0072】
上記上長問合せコマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、上長データベース5を検索して、コマンド中のユーザIDを上長IDとする上長データレコード5Rが存在するか否かを判定する(T131)。存在する場合には、ユーザは上長である旨の応答を、存在しない場合には、ユーザは上長でない旨の応答を、コマンド送信元のクライアント2に送信する(T132)。
【0073】
上長問合せコマンドを送信したクライアント2は、公開情報管理サーバ1からの応答を待機する(S92)。ここで、ユーザは上長でない旨の応答を受信した場合には(S92のNO)、クライアント2は、画面をメインメニュー画面に戻す。これに対し、ユーザは上長である旨の応答を受信した場合には(S92のYES)、クライアント2は、ディスプレイに上長管理メニュー画面を表示させる(S93)。そして、いずれかのメニューが選択されるのを待機する。ここで、終了指示がなされた場合には(S94のYES)、クライアント2は、画面をメインメニュー画面に戻す。
【0074】
上長管理メニューの1つに、承認確認メニューがある。承認確認メニューが選択されると(S95のYES)、クライアント2は、公開情報管理サーバ1に承認確認要求コマンドを送信する(S96)。このコマンドには、当該クライアント2で利用者として承認されたユーザID、つまりは上長IDが含まれる。
【0075】
承認確認要求コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、上長データベース5を検索して、コマンド中のユーザIDを上長IDとする上長データレコード5Rから、全ての部下IDを取得する(T141)。次に、公開情報管理サーバ1は、参加登録データベース7を検索して、参加登録者IDが上長データレコード5Rから取得したいずれかの部下IDと一致した参加登録データレコード7Rを全て検出する(T142)。そして、検出した全ての参加登録データレコード7Rのリストデータを、要求コマンド送信元のクライアント2に送信する(T144)。
【0076】
上記リストデータを受信したクライアント2は、ディスプレイに部下の参加登録データリスト画面を表示する(S97)、(図20参照)。この画面には、参加登録データリスト表示欄が形成されている。この表示欄には、クライアント2の利用者である上長が管理する部下の社員が参加を計画した段階(承認待ち)、承認を受け申込保留中、申込を済ませた状態、取消、参加確定、参加不可、参加、欠席など全ての公開情報の一覧、すなわち公開情報管理サーバ1の処理ステップT142にて参加登録データベース7から検出された全ての参加登録データレコード7Rに関するデータが表示される。また、仮承認ボタン、仮承認解除ボタン及び承認ボタンが表示される。表示された参加登録データ一覧には、属性が表示表示され、上長は部下が実際に承認した公開情報(研修等)にきちんと参加しているのか、欠席したのか、申し込みせずに放置しているのかなど、部下全員を一覧で掌握できる。また、上長が2つ以上の部門を兼務している場合はや、下位組織などを構成する場合(部長がクライアントで課が2つ以上ぶら下がっている場合)は、表示される参加登録データ情報は格納された所属情報により、小グループ単位(例えば課)毎で纏められ、さらに上位のグループ(例えば部)として区分がわかるように表示される(部のグループにかのグループが存在しその中に利用者の参加登録データが登録者の所属に分類されて表示される)。(区分の詳細は不図示)ここで、終了指示がなされた場合には(S98のYES)、クライアント2は、画面を上長管理メニュー画面に戻す。これに対し、参加登録データリストの中から少なくとも1つ以上の参加登録データが指定されると(S99のYES)、クライアント2は、仮承認ボタン、仮承認解除ボタン及び承認ボタンのいずれかが押されることを待機する(S100〜S102)。
【0077】
参加登録データリスト表示欄に表示されている各参加登録データのうち、一つ以上が指定され、仮承認ボタンが操作入力されると(S100のYES)(図20レ点が指定された参加登録データ)、クライアント2は、図16の処理に進む。すなわち、部下の参加登録データリストから選択された参加登録データの仮承認要求コマンドを送信する(S111)。また、参加登録データリスト表示欄に表示されている各参加登録データのうち、指定された全ての参加登録データに対して仮承認マークを表示させる(S112)(図21☆印⇒位置が新規)。仮承認要求コマンドには、参加登録データリストから選択された全ての参加登録データの参加登録者IDと参加登録コードとが含まれる。
【0078】
仮承認要求コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、前記処理ステップT142で参加登録データベース7から検出した部下の参加登録データを、仮承認要求コマンドに含まれる参加登録コードで検索し、参加登録コードが一致する参加登録データの仮承認フラグを全てオンする(T151)。次に、公開情報管理サーバ1は、仮承認フラグがオンしている全ての参加登録データの参加料金を合計する(T152)(図21)合計は前記の小グループ単位及び上位のグループ単位で算出される(グループ単位に纏める動作は不図示)。すなわち、今まで仮承認フラグがオンしていた部下の参加登録情報に、今回新たに仮承認フラグがオンとなった部下の参加登録データを加えた、全てが合計される。つまり、既に承認された部下の参加登録データであっても、仮承認フラグがオンであれば合計対象となる。そして、公開情報管理サーバ1は、参加料金の合計金額データをクライアントに送信する(T153)。
仮承認要求コマンドを送信したクライアント2は、公開情報管理サーバ1からの応答データを待機する。そして、参加料金の合計金額データを受信したならば、参加登録データリスト画面に、この合計金額を表示させる(S113)(図21)合計金額は前述の小グループ単位及び上位グループ単位毎に、グループ名(所属名)毎に表示される。しかる後、クライアント2は、終了指示がなされるか(S98)、再び参加登録データリストの中から少なくとも1つ以上の参加登録データが指定されるのを待機する(S99)。
【0079】
参加登録データリストの中から少なくとも1つ以上の参加登録データが選択された後、仮承認解除ボタンが操作入力された場合には(S101のYES)、クライアント2は、図17の処理に進む。すなわち、参加登録データリストから選択された参加登録データの仮承認解除コマンドを送信する(S121)。また、参加登録データリスト表示欄に表示されている仮承認マークのうち、指定された参加登録データに対して表示されている仮承認マークを消去する(S122)(図22参照。⇒が指定された参加登録データ)。仮承認解除コマンドには、参加登録データリストから選択された全ての参加登録データの参加登録者IDと参加登録コードとが含まれる。
【0080】
仮承認解除コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、前記処理ステップT142で参加登録データベース7から検出した部下の参加登録データのうち、仮承認解除コマンドに含まれる参加登録コードが一致する参加登録データの仮承認フラグを全てオフする(T151)。次に、公開情報管理サーバ1は、仮承認フラグがオンしている全ての参加登録データの参加料金を合計する(T152)。(指定された参加情報データの参加料金が減額されたことになる)。前記、仮承認処理と同様に、合計はグループ単位で合計される。そして、公開情報管理サーバ1は、参加料金の合計金額データをクライアントに送信する(T153)。
【0081】
仮承認解除コマンドを送信したクライアント2は、公開情報管理サーバ1からの応答データを待機する。そして、参加料金の合計金額データを受信したならば、参加登録データリスト画面に、この合計金額を表示させる(S123)(図22)。しかる後、クライアント2は、終了指示がなされるか(S98)、再び参加登録データリストの中から少なくとも1つ以上の参加登録データが指定されるのを待機する(S99)。
【0082】
こうして、仮承認、仮承認解除の操作を繰り返すことで、クライアント2の利用者である上長は、承認すべき参加登録データ及び承認保留又は承認しない(否認処理を設けた場合、図示せず)などの意思決定を、参加登録データを一覧で確認し、判断できる。また上長は、部下が参加を計画した公開情報に仮に参加させた際の経費と、既に承認を済ませた参加登録の費用の合計も含め、部下全員の参加実績なども一覧で把握し、総合的に考慮して新たな参加を承認するか否かを判定できる効果を奏する。
【0083】
参加登録データリストの中から少なくとも1つ以上の参加登録データが選択された後、承認ボタンが操作入力された場合には(S102のYES)、クライアント2は、図18の処理に進む。すなわち、参加登録データリストから選択された参加登録データの承認要求コマンドを送信する(S131)。このコマンドを送信した後、クライアント2は、画面を承認確認要求画面に戻す(S96)。承認要求コマンドには、参加登録データリストの中から指定された参加登録データの参加登録者ID及び参加登録コードと、当該クライアント2で利用者として承認されたユーザIDとが含まれる。
【0084】
上記承認要求コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、利用者データベース4を検索して、受信コマンドに含まれるユーザIDを有する利用者データレコード4Rから氏名データを取得する。そして、この氏名データを承認者氏名とする。また、ユーザIDを承認者IDとする(T171)。さらに、現在の日付を承認日とする。次に、公開情報管理サーバ1は、前記処理ステップT142で参加登録データベース7から検出した部下の参加登録データのうち、承認要求コマンドに含まれる参加登録者ID及び参加登録コードが一致する全ての参加登録データに、上記承認者ID、承認者氏名及び承認日を追加する(T172)。さらに、その全ての参加登録データの属性を「計画中」から「承認」に変更する(T173)。(既に承認がなされ、それ以上のステップに進んでいる参加登録データがあれば、ミス入力であり、承認への変更は行わず、変更した参加登録データ数をクライアントに送信する。図示せず)
【0085】
ここに、公開情報管理サーバ1は、その処理ステップT171〜T173及びT141〜T144により、承認受付手段を構成する。
【0086】
メインメニューの1つに、責任者確認メニューがある。責任者確認メニューが選択されると(S14のYES)、クライアント2は、責任者確認処理を開始する(S15)。責任者確認処理の詳細は、図19〜図22の流れ図によって示される。図19において、向かって左側はクライアント2側の処理手順を示し、右側は公開情報管理サーバ1側の処理手順を示す。
責任者確認処理を開始したクライアント2は、先ず、公開情報管理サーバ1に責任者確認要求コマンドを送信する(S141)。このコマンドには、ユーザ認証により利用者として承認されたユーザIDが含まれる。
【0087】
責任者要求コマンドを受信した公開情報管理サーバ1は、コマンド中のユーザIDを検索キーとして公開情報データベース6を検索して、クライアント2の利用者が公開情報の責任者であるか否かを判定する(T181)。検索キーと一致する認証用IDが責任者IDとしてセットされた公開情報データを公開情報データベース6から検出した場合には、利用者は責任者であると判断する。これに対し、検索キーと一致する認証用IDが責任者IDとしてセットされた公開情報データを公開情報データベース6から検出できなかった場合には、利用者は責任者でないと判断する。
【0088】
クライアント2の利用者が公開情報の責任者であると判断すると(T182のYES)、公開情報管理サーバ1は、受信コマンド中のユーザIDが責任者IDとしてセットされた公開情報データのレコード6Rを公開情報データベース6から全て検出する(T183)。次に、公開情報データベース6から検出したレコード6R毎に、その公開情報コードを検索キーとして参加登録データベース7を検索して、公開情報コードが一致する参加登録データ7Rを全て検出する(T184)。この処理ステップT184の処理は、公開情報データベース6から検出した全ての公開情報データレコード6Rについて実行する。次に、公開情報管理サーバ1は、公開情報データベース6から検出した全ての公開情報データレコード6Rで、責任者が主催者である公開情報と責任者が窓口担当者である公開情報をそれぞれに纏めた公開情報リストを作成する。また、参加登録データベース7から検出した全ての参加登録データレコード7Rで、公開情報別の参加登録者リスト(参加登録データのリスト)を作成する(T185)。そして、公開情報管理サーバ1は、これらのリストデータを、ネットワーク3を介して要求コマンド送信元のクライアントに送信する(T186)。
【0089】
上記リストデータを受信したクライアント2は、ディスプレイに公開情報リスト画面を表示する(S142)。この画面には、公開情報リスト表示欄が形成されている。この表示欄には、クライアント2の利用者が責任者である公開情報データの一覧、すなわち、公開情報管理サーバ1の処理ステップT183にて公開情報データベース6から検出された公開情報データレコード6Rに関するデータが表示される。ここで、終了指示がなされた場合(S143のYES)、クライアント2は、画面をメインメニュー画面に戻す。これに対し、公開情報リストの中からいずれか1つの公開情報データが選択された場合には(S144のYES)、クライアント2は、その選択された公開情報データに紐付けられている参加登録者リストの画面をディスプレイに表示する(S145)。参加登録者リストには、選択された公開情報に参加登録をしているユーザの一覧、すなわち、公開情報管理サーバ1の処理ステップT184にて参加登録データベース7から検出された参加登録データレコード7Rに関するデータが一覧で表示される。所属、氏名、申込日の他、属性も表示され、申込前の計画段階から希望者を把握できる。また属性から、開催日が過ぎている公開情報に関しては、参加、不参加も一覧で表示される。さらに、参加確定ボタン、申込済ボタン、案内通知ボタンが表示される。したがって、クライアント2のユーザは、自身が責任者として登録した公開情報に対して計画し参加登録データが作成された、全てのユーザのリストを確認することができる。主催者確認メニュー画面と窓口担当確認メニュー画面を別々にする場合は、主催者確認メニュー画面には参加確定ボタン、案内通知ボタンを、窓口担当確認メニューには申込済ボタン、案内通知ボタン及び参加者リスト出力ボタンを表示させるようにしてもよい。なお、責任者確認処理には申請者が実際に参加したのか不参加であったかを、参加登録データの属性を更新して記録できる(図示せず)。また、参加者自身が参加、不参加を記入できる仕組みとしても良い。
【0090】
参加登録者リスト画面を表示した状態で、終了指示がなされた場合(S146のYES)、クライアント2は、画面を公開情報リスト画面に戻す。
【0091】
このように本実施の形態によれば、部下が参加申請(計画)を計画〜参加、欠席まで参加状況を確認可能な部下全ての参加登録データを一覧で確認し、部下の公開情報への参加状況を把握できると共に、承認作業の際は、承認した場合の費用合計額を、事前にシミュレーションでき、真に参加が必要な公開情報に限って承認することができ、単に承認行為だけでなく、その後も含めた、総合的に管理し得る公開情報管理システムを提供することができる。
【符号の説明】
【0092】
1…公開情報管理サーバ、2…クライアント、4…利用者データベース、5…上長データベース、6…公開情報データベース、7…参加登録データベース。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0093】
【特許文献1】特開2004−102902号公報
【特許文献2】特開2004−086578号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の公開情報を記憶するための公開情報データベースを管理するサーバに、ネットワークを介して、前記公開情報の閲覧と参加申請とを可能にした複数のクライアントを接続してなる公開情報管理システムであって、
前記各クライアントの利用者に対してそれぞれ設定されたその利用者固有の認証用IDを記憶する認証用ID記憶手段と、
前記クライアントにて入力された認証用IDで前記認証用ID記憶手段を検索してユーザ認証を行う認証手段と、この認証手段により認定された前記クライアントから、前記公開情報への参加希望申請があると、この公開情報の識別情報と申請者の識別情報とを記録した参加登録データを作成する参加登録データ作成手段と、
前記参加登録データを蓄積するデータ蓄積手段と、各利用者の認証用IDとその利用者における上長の認証用IDとを対応させて記憶する上長データ記憶手段と、
前記データ蓄積手段に蓄積された参加登録データの内、前記上長の認証用IDと対応する前記各利用者の認証用IDの参加登録データを、前記上長の認証用IDで認証されたクライアントに一覧で表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された参加登録データ一覧から、承認すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された全ての参加登録データを承認にする参加登録承認手段とを備えた
ことを特徴とする公開情報管理システム。
【請求項2】
複数の公開情報を記憶するための公開情報データベースを管理するサーバに、ネットワークを介して、前記公開情報の閲覧と参加申請とを可能にした複数のクライアントを接続してなる公開情報管理システムであって、
前記各クライアントの利用者に対してそれぞれ設定されたその利用者固有の認証用IDを記憶する認証用ID記憶手段と、
前記クライアントにて入力された認証用IDで前記認証用ID記憶手段を検索してユーザ認証を行う認証手段と、この認証手段により認定された前記クライアントから、前記公開情報への参加希望申請があると、この公開情報の識別情報と申請者の識別情報とを記録した参加登録データを作成する参加登録データ作成手段と、
前記参加登録データを蓄積するデータ蓄積手段と、参加登録データと公開情報とが関わる状況を蓄積する状況蓄積手段と、
状況が変化する都度、状況を更新する状況更新手段と、
各利用者の認証用IDとその利用者における上長の認証用IDとを対応させて記憶する上長データ記憶手段と、
前記データ蓄積手段に蓄積された参加登録データの内、前記上長の認証用IDと対応する前記各利用者の認証用IDの参加登録データを、前記上長の認証用IDで認証されたクライアントに一覧で表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された参加登録データ一覧から、承認すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された全ての参加登録データの状況を承認に更新する参加登録承認手段と、
前記参加登録申請者認証用IDの参加登録データの状況を更新する申請者状況更新手段と、
前記公開情報の責任者認証用IDを責任者とする公開情報への参加登録データの状況を更新する責任者状況更新手段とを備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の公開情報管理システム。
【請求項3】
複数の公開情報を記憶するための公開情報データベースを管理するサーバに、ネットワークを介して、前記公開情報の閲覧と参加申請とを可能にした複数のクライアントを接続してなる公開情報管理システムであって、
前記公開情報への参加費用を記憶する記憶手段と、
前記各クライアントの利用者に対してそれぞれ設定されたその利用者固有の認証用IDを記憶する認証用ID記憶手段と、
前記クライアントにて入力された認証用IDで前記認証用ID記憶手段を検索してユーザ認証を行う認証手段と、
この認証手段により認定された前記クライアントから、前記公開情報への参加希望申請があると、この公開情報の識別情報と申請者の識別情報とを記録した参加登録データを作成する参加登録データ作成手段と、
前記参加登録データを蓄積するデータ蓄積手段と、
各利用者の認証用IDとその利用者における上長の認証用IDとを対応させて記憶する上長データ記憶手段と、
前記データ蓄積手段に蓄積された参加登録データの内、前記上長の認証用IDと対応する前記各利用者の認証用IDの参加登録データを、前記上長の認証用IDで認証されたクライアントに一覧で表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された参加登録データ一覧から、仮承認すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された全ての参加登録データを仮承認にする参加登録仮承認手段と、
仮承認を蓄積する仮承認蓄積手段と、
前記仮承認蓄積手段により仮承認有りとされた参加登録データの全てに紐付いた前記公開情報への参加費用を合計する参加費用合計手段と、
この費用合計額を表示する参加費用合計表示手段と
を備えたことを特徴とする公開情報管理システム。
【請求項4】
複数の公開情報を記憶するための公開情報データベースを管理するサーバに、ネットワークを介して、前記公開情報の閲覧と参加申請とを可能にした複数のクライアントを接続してなる公開情報管理システムであって、
前記公開情報への参加費用を記憶する記憶手段と、
前記各クライアントの利用者に対してそれぞれ設定されたその利用者固有の認証用IDを記憶する認証用ID記憶手段と、
前記クライアントにて入力された認証用IDで前記認証用ID記憶手段を検索してユーザ認証を行う認証手段と、
この認証手段により認定された前記クライアントから、前記公開情報への参加希望申請があると、この公開情報の識別情報と申請者の識別情報とを記録した参加登録データを作成する参加登録データ作成手段と、
前記参加登録データを蓄積するデータ蓄積手段と、
各利用者の認証用IDとその利用者における上長の認証用IDとを対応させて記憶する上長データ記憶手段と、
前記データ蓄積手段に蓄積された参加登録データの内、前記上長の認証用IDと対応する前記各利用者の認証用IDの参加登録データを、前記上長の認証用IDで認証されたクライアントに一覧で表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された参加登録データ一覧から、仮承認解除すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された全ての参加登録データの仮承認を解除する参加登録仮承認解除手段と、
仮承認を蓄積する仮承認蓄積手段と、
前記仮承認蓄積手段により仮承認有りとされた参加登録データの全てに紐付いた前記公開情報への参加費用を合計する参加費用合計手段と、
この費用合計額を表示する参加費用合計表示手段と
を備えたことを特徴とする請求項3記載の公開情報管理システム。
【請求項5】
複数の公開情報を記憶するための公開情報データベースを管理するサーバに、ネットワークを介して、前記公開情報の閲覧と参加申請とを可能にした複数のクライアントを接続してなる公開情報管理システムであって、
前記公開情報への参加費用を記憶する記憶手段と、
前記各クライアントの利用者に対してそれぞれ設定されたその利用者固有の認証用IDを記憶する認証用ID記憶手段と、
前記クライアントにて入力された認証用IDで前記認証用ID記憶手段を検索してユーザ認証を行う認証手段と、
この認証手段により認定された前記クライアントから、前記公開情報への参加希望申請があると、この公開情報の識別情報と申請者の識別情報とを記録した参加登録データを作成する参加登録データ作成手段と、
前記参加登録データを蓄積するデータ蓄積手段と、
各利用者の認証用IDとその利用者における上長の認証用IDとを対応させて記憶する上長データ記憶手段と、
前記データ蓄積手段に蓄積された参加登録データの内、前記上長の認証用IDと対応する前記各利用者の認証用IDの参加登録データを、前記上長の認証用IDで認証されたクライアントに一覧で表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された参加登録データ一覧から、仮承認すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された全ての参加登録データを仮承認にする参加登録仮承認手段と、
仮承認解除すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された全ての参加登録データの仮承認を解除する参加登録仮承認解除手段と、
仮承認を蓄積する仮承認蓄積手段と、
前記仮承認蓄積手段により仮承認有りとされた参加登録データの全てに紐付いた前記公開情報への参加費用を合計する参加費用合計手段と、
この費用合計額を表示する参加費用合計表示手段と、
承認すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された全ての参加登録データを承認にする参加登録承認手段と
を備えたことを特徴とする公開情報管理システム。
【請求項6】
複数の公開情報を記憶するための公開情報データベースを管理するサーバに、ネットワークを介して、前記公開情報の閲覧と参加申請とを可能にした複数のクライアントを接続してなる公開情報管理システムの前記サーバに対するプログラムであって、
前記サーバを、
前記各クライアントの利用者に対してそれぞれ設定されたその利用者固有の認証用IDを記憶する認証用ID記憶手段と、
前記クライアントにて入力された認証用IDで前記認証用ID記憶手段を検索してユーザ認証を行う認証手段と、
この認証手段により認定された前記クライアントから前記公開情報への参加希望申請があると、この公開情報の識別情報と申請者の識別情報とを記録した参加登録データを作成する参加登録データ作成手段と、
前記参加登録データを蓄積するデータ蓄積手段と、
各利用者の認証用IDとその利用者における上長の認証用IDとを対応させて記憶する上長データ記憶手段と、
前記データ蓄積手段に蓄積された参加登録データの内、前記上長の認証用IDと対応する前記各利用者の認証用IDの参加登録データを、前記上長の認証用IDで認証されたクライアントに一覧で表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された参加登録データ一覧から、承認すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された全ての参加登録データを承認に更新する参加登録承認手段と
して機能させるためのプログラム。
【請求項7】
複数の公開情報を記憶するための公開情報データベースを管理するサーバに、ネットワークを介して、前記公開情報の閲覧と参加申請とを可能にした複数のクライアントを接続してなる公開情報管理システムの前記サーバに対するプログラムであって、
前記サーバを、前記公開情報に、参加費用を記憶する記憶手段と、
前記各クライアントの利用者に対してそれぞれ設定されたその利用者固有の認証用IDを記憶する認証用ID記憶手段と、前記クライアントにて入力された認証用IDで前記認証用ID記憶手段を検索してユーザ認証を行う認証手段と、
この認証手段により認定された前記クライアントから前記公開情報への参加希望申請があると、この公開情報の識別情報と申請者の識別情報とを記録した参加登録データを作成する参加登録データ作成手段と、前記参加登録データを蓄積するデータ蓄積手段と、
各利用者の認証用IDとその利用者における上長の認証用IDとを対応させて記憶する上長データ記憶手段と、
前記データ蓄積手段に蓄積された参加登録データの内、前記上長の認証用IDと対応する前記各利用者の認証用IDの参加登録データを、前記上長の認証用IDで認証されたクライアントに一覧で表示する表示手段と、前記表示手段により表示された参加登録データ一覧から、仮承認すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された全ての参加登録データを仮承認にする参加登録仮承認手段と、
仮承認を蓄積する仮承認蓄積手段と、
前記仮承認蓄積手段により仮承認有りとされた参加登録データ全てに紐付いた前記公開情報への参加費用を合計する参加費用合計手段と、
この費用合計額を表示する参加費用合計表示手段と
して機能させるためのプログラム
【請求項8】
複数の公開情報を記憶するための公開情報データベースを管理するサーバに、ネットワークを介して、前記公開情報の閲覧と参加申請とを可能にした複数のクライアントを接続してなる公開情報管理システムの前記サーバに対するプログラムであって、
前記サーバを、前記公開情報に、参加費用を記憶する記憶手段と、
前記各クライアントの利用者に対してそれぞれ設定されたその利用者固有の認証用IDを記憶する認証用ID記憶手段と、
前記クライアントにて入力された認証用IDで前記認証用ID記憶手段を検索してユーザ認証を行う認証手段と、
この認証手段により認定された前記クライアントから前記公開情報への参加希望申請があると、この公開情報の識別情報と申請者の識別情報とを記録した参加登録データを作成する参加登録データ作成手段と、
前記参加登録データを蓄積するデータ蓄積手段と、
各利用者の認証用IDとその利用者における上長の認証用IDとを対応させて記憶する上長データ記憶手段と、
前記データ蓄積手段に蓄積された参加登録データの内、前記上長の認証用IDと対応する前記各利用者の認証用IDの参加登録データを、前記上長の認証用IDで認証されたクライアントに一覧で表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された参加登録データ一覧から、仮承認すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された全ての参加登録データを仮承認にする参加登録仮承認手段と仮承認解除すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された全ての参加登録データの仮承認を解除する参加登録仮承認解除手段と、
仮承認を蓄積する仮承認蓄積手段と、
前記仮承認蓄積手段により仮承認有りとされた参加登録データ全てに紐付いた前記公開情報への参加費用を合計する参加費用合計手段と、
この費用合計額を表示する参加費用合計表示手段と、
承認すべき参加登録データのひとつ以上を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された全ての参加登録データを承認にする参加登録承認手段と
して機能させるためのプログラム

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2010−205097(P2010−205097A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−51565(P2009−51565)
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【特許番号】特許第4491039号(P4491039)
【特許公報発行日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】