説明

共振器

【課題】高周波信号を線路を介して伝播することが可能な共振器において、ハンダを用いることなく線路を配設可能な共振器を提供しようとするものである。
【解決手段】内部が中空の共振器ケースと、上記共振器ケースの内部に配設された共振棒と、上記共振器ケースの内部に上記共振棒と所定の間隔を開けて平行に配置され、上記共振棒に励振された高周波信号を電磁界結合する結合棒と、上記結合棒に、導体よりなるネジにより固定的に接続された導体よりなる線路とを有するようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共振器に関し、さらに詳細には、共振棒により励振された高周波信号を導体からなる線路を介して伝播することが可能な共振器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、共振棒を備えた共振器において、当該共振棒により励振された高周波信号を導体よりなる線路を介して伝播させる際の構成として、結合棒方式、タップ結合方式およびアンテナ方式などが知られている。
【0003】
ここで結合棒方式とは、共振器内に導体よりなる線路が接続された結合棒を備えるものであり、また、タップ結合方式とは、導体よりなる線路が共振棒に接続されるものであり、また、アンテナ方式とは、共振器内で共振棒と電気的に接触することなく導体よりなる線路が配設されるものである。
【0004】

ここで、図1乃至図3を参照しながら結合棒方式、タップ結合方式およびアンテナ方式の各方式に対応する共振器の構成について、より詳細に説明することとする。
【0005】
図1(a)には、結合棒方式の共振器の概略構成説明図が示されており、また、図1(b)には、図1(a)のA−A線による断面図が示されており、また、図2(a)には、タップ結合方式の共振器の概略構成説明図が示されており、また、図2(b)には、図2(a)のB−B線による断面図が示されており、また、図3(a)には、アンテナ方式の共振器の概略構成説明図が示されており、また、図3(b)には、図3(a)のC−C線による断面図が示されている。
【0006】

この図1に示す結合棒方式の共振器100は、共振器ケース102と短絡状態で配設された共振棒104と、共振器ケース102と短絡状態で配設されるとともに、共振棒104と所定の間隔L1を開けて配設される結合棒106と、結合棒106に接続される導体よりなる線路108とを有して構成されている。
【0007】
なお、所定の間隔L1は、共振棒104と結合棒106とが電磁界結合する最適な間隔とする。
【0008】
こうした構成の共振器100に高周波信号が入力されると、共振棒104に励振された高周波信号が、結合棒106に電磁界結合し、結合棒106に接続された線路108に伝播するものである。
【0009】
また、図2に示すタップ結合方式の共振器110は、共振器ケース112と短絡状態で配設された共振棒114と、共振棒114に接続される導体よりなる導線116とを有して構成されている。
【0010】
こうした構成の共振器110に高周波信号が入力されると、共振棒114に励振された高周波信号が、線路116に給電される。
【0011】
また、図3に示すアンテナ方式の共振器120は、共振器ケース122と短絡状態で配設された共振棒124と、共振棒124と所定の間隔L2を開けて、共振器ケース122および共振棒124と電気的に接触することなく配設された線路126とを有して構成されている。なお、線路126は導体よりなり、共振棒124と平行に延設されたアンテナ部126aと、アンテナ部126aと直交する方向に延設された伝播部126bとにより構成されている。
【0012】
また、線路126は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene)といった絶縁材料により共振ケース122に固定されることとなる。
【0013】
なお、所定の間隔L2は、共振棒124と伝播部126bとが電磁界結合する最適な間隔とする。
【0014】
こうした構成の共振器120に高周波信号が入力されると、共振棒124に励振された高周波信号が、アンテナ部126aと電磁界結合し、伝播部126bを伝播するものである。
【0015】

そして、こうした共振棒により励振された高周波信号を線路を介して伝播する構成を有する共振器100、110、120は、共振棒のみを備えた共振器などと組み合わされて所定のフィルタを作製することができるものである。
【0016】

ここで、図4を参照しながら、上記した共振器100を利用した帯域通過フィルタについて説明する。
【0017】
図4(a)には、従来の技術による結合棒方式の共振器を利用した帯域通過フィルタの一部を破断した概略構成説明図が示されており、また、図4(b)には、図4(a)のI−I線による断面図が示されている。
【0018】
この図4に示す帯域通過フィルタ200は、筐体202内に、4つの共振棒204a、204b、204c、204dが隣り合う共振棒と所定の間隔L3を開けて配設され、共振棒204aと所定の間隔L1を設けて結合棒206が配設され、共振棒204dと所定の間隔L1を開けて結合棒208が配設されている。
【0019】
つまり、この帯域通過フィルタ200においては、共振棒のみを備えた共振器を2つ使用するとともに、上記した共振器100を2つ使用した構成となっており、共振棒204a、204bおよび結合棒206、208が共振器100における共振棒104および結合棒106となる。
【0020】
そして、帯域通過フィルタ200においては、結合棒206と結合棒208とが導体よりなる線路210により接続されている。
【0021】
こうした構成において、帯域通過フィルタ200に高周波信号を入力すると、入力端子212から入力された高周波信号は、結合線路214を介して入力結合棒216へ伝播する。
【0022】
入力結合棒216へ伝播した高周波信号は、共振棒204aに電磁界結合し、所望の共振周波数で励振する。
【0023】
共振棒204aに励振された高周波信号は、隣り合う共振棒へ電磁界結合して共振棒204dまで伝播し、共振棒204dに励振された高周波信号は、出力結合棒218と電磁界結合する。
【0024】
その後、出力結合棒218に到達した高周波信号は、結合線路220を介して出力端子222から出力される。
【0025】
一方、一部の高周波信号は、共振棒204aにおいて励振された後、結合棒206に電磁界結合する。
【0026】
そして、結合棒206に電磁界結合した高周波信号は、導線からなる線路210を介して伝播して結合棒208に到達し、共振棒204dと電磁界結合する。
【0027】
このとき、共振棒204a、204b、204cを介して共振棒204dまで伝播した高周波信号と、共振棒204a、結合棒206、線路210、結合棒208を介して共振棒204dまで伝播した高周波信号との間には位相差が生じることとなる。
【0028】
こうした生じた位相差を利用して帯域通過フィルタ200のフィルタ特性に、減衰極の形成や群遅延等化の作用を生じさせるようにする。
【0029】

なお、こうした帯域通過フィルタにおいては、図5に示すように、共振器100に代えて共振器110を用いる構成としてもよいし、図6に示すように、共振器100に代えて共振器120を用いる構成としてもよいものである。
【0030】
即ち、共振器100に代えて共振器110を用いる帯域通過フィルタ300においては、結合棒206、208が設けられず、導線よりなる線路210の一方の端部が共振棒204aに接続され、他方の端部が共振棒204dに接続されている点において帯域通過フィルタ200と異なっている。
【0031】
つまり、この帯域通過フィルタ300においては、共振棒204a、204dが共振器110における共振棒114となる。
【0032】
また、共振器100に代えて共振器120を用いる帯域通過フィルタ400においては、結合棒206、208が設けられず、導線よりなる線路210がアンテナ部210a、210bと伝播部210cにより構成され、アンテナ部210aが共振棒204aの近傍に所定の間隔L2を開けて配設され、アンテナ部210bが共振棒204bの近傍に所定の間隔L2を開けて配設されている点において帯域通過フィルタ200と異なっている。
【0033】
つまり、この帯域通過フィルタ400においては、共振棒204a、204bおよびアンテナ部210a、210bが共振器120における共振棒124およびアンテナ部126aとなる。
【0034】

ここで、こうした共振器100においては、ハンダ付けにより線路108が結合棒106に接続されるものであり、また、共振器110においては、ハンダ付けにより線路116が共振棒114に接続されるものである。
【0035】
しかしながら、共振器100、110におけるこうしたハンダ付けの作業においては、特殊な技術が必要となるため、経験のない作業者は、共振器100および共振器110を容易に作製することができないという問題点があった。
【0036】

また、共振器100においては、生産コストを抑制するためにダイキャストなどの工法により、共振器ケース102、共振棒104、結合棒106を一体成型する場合がある。
【0037】
さらに、共振器110においても、同様に、ダイキャストなどの工法により、共振器ケース112、共振棒114を一体成型する場合がある。
【0038】
この場合、ハンダ付けによって線路を接続する際にハンダごての熱が共振器ケースなどから放熱されてしまい、ハンダ付けの作業性が悪化してしまうという問題が生じていた。
【0039】
さらに、共振器110においては、ダイキャストの工法上、共振棒114の側面に線路116を接続するための穴を設けることが困難な場合もあり、容易に共振棒114と共振器ケース112とを一体成型することができないという問題点があった。
【0040】

また、共振器120においては、ダイキャストなどの工法により共振器ケース122と共振棒124とを一体成型することが可能であるが、線路126においてアンテナ126aを共振器ケース122や共振棒124に接触しないように開放状態にする必要があり、共振棒124と開放状態で線路126を配設するための治具を用いる必要があった。
【0041】
従って、共振器120をダイキャストなどの工法により一体成型する場合には、こうした治具による線路126の配設作業を行わなければならず、作業性が悪いという問題点があった。
【0042】

なお、本願出願人が特許出願のときに知っている先行技術は、文献公知発明に係る発明ではないため、本願明細書に記載すべき先行技術文献情報はない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0043】
本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高周波信号を線路を介して伝播することが可能な共振器において、ハンダを用いることなく線路を配設可能な共振器を提供しようとするものである。
【0044】
また、本発明の目的とするところは、高周波信号を線路を介して伝播することが可能な共振器において、簡単な構成により共振棒と短絡していない状態で線路を所定の位置に配設することが可能な共振器を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0045】
上記目的を達成するために、本発明は、内部が中空の共振器ケースと、上記共振器ケースの内部に配設された共振棒と、上記共振器ケースの内部に上記共振棒と所定の間隔を開けて平行に配置され、上記共振棒に励振された高周波信号を電磁界結合する結合棒と、上記結合棒に、導体よりなるネジにより固定的に接続された導体よりなる線路とを有するようにしたものである。
【0046】
また、本発明は、内部が中空の共振器ケースと、上記共振器ケースの内部に配設された共振棒と、上記共振器ケースの内部に上記共振棒と一体的に配設された結合棒と、上記結合棒に、導体よりなるネジにより固定的に接続された導体よりなる線路とを有するようにしたものである。
【0047】
また、本発明は、内部が中空の共振器ケースと、上記共振器ケースの内部に配設された共振棒と、上記共振器ケースの内部において絶縁体を介して上記共振棒と所定の間隔を開けて平行に配設され、上記共振棒に励振された高周波信号を電磁界結合する結合棒と、記結合棒に、絶縁体よりなるネジにより固定的に接続された導体よりなる線路とを有するようにしたものである。
【0048】
また、本発明は、上記した発明において、上記共振棒と上記結合棒とは上記共振器ケースと一体形成されるようにしたものである。
【0049】
また、本発明は、上記した発明において、上記線路は、板状の金属導体で構成されるようにしたものである。
【0050】
また、本発明は、上記した発明において、上記線路は、上記絶縁基板上に形成された導体パターンで構成されるようにしたものである。
【0051】
また、本発明は、上記した発明において、上記線路は、金属線で構成されるようにしたものである。
【発明の効果】
【0052】
本発明は、以上説明したように構成されているので、高周波信号を線路を介して伝播することが可能な共振器において、ハンダ付け作業を行うことなく線路を配設することができるという優れた効果を奏するものである。
【0053】
また、本発明は、以上説明したように構成されているので、高周波信号を線路を介して伝播することが可能な共振器において、簡単な構成により共振棒と短絡していない状態で線路を所定の位置に配設することができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】図1(a)は、従来の技術による結合棒方式の共振器を示す概略構成説明図であり、また、図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図である。
【図2】図2(a)は、従来の技術によるタップ結合方式の共振器を示す概略構成説明図であり、また、図2(b)は、図2(a)のB−B線断面図である。
【図3】図3(a)は、従来の技術によるアンテナ方式の共振器を示す概略構成説明図であり、また、図3(b)は、図3(a)のC−C線断面図である。
【図4】図4(a)は、従来の技術による結合棒方式の共振器を利用した帯域通過フィルタの一部を破断した概略構成説明図であり、また、図4(b)は、図4(a)のI−I線断面図である。
【図5】図5(a)は、従来の技術によるタップ結合方式の共振器を利用した帯域通過フィルタの一部を破断した概略構成説明図であり、また、図5(b)は、図5(a)のII−II線断面図である。
【図6】図6(a)は、従来の技術によるアンテナ方式の共振器を利用した帯域通過フィルタの一部を破断した概略構成説明図であり、また、図6(b)は、図6(a)のIII−III線断面図である。
【図7】図7(a)は、本発明の第1の実施の形態による共振器を示す概略構成説明図であり、また、図7(b)は、図7(a)のD−D線断面図であり、また、図7(c)は、結合棒と線路との接続前の状態を示す説明図である。
【図8】図8(a)は、本発明の第2の実施の形態による共振器を示す概略構成説明図であり、また、図8(b)は、図8(a)のE−E線断面図であり、また、図8(c)は、結合棒と絶縁基板との接続前の状態を示す説明図である。
【図9】図9(a)は、本発明の第3の実施の形態による共振器を示す概略構成説明図であり、また、図9(b)は、図9(a)のF−F線断面図であり、また、図9(c)は、結合棒と金属線との接続前の状態を示す説明図である。
【図10】図10(a)は、本発明の第4の実施の形態による共振器を示す概略構成説明図であり、また、図10(b)は、図10(a)のG−G線断面図であり、また、図10(c)は、結合棒と線路との接続前の状態を示す説明図である。
【図11】図11(a)は、本発明の第5の実施の形態による共振器を示す概略構成説明図であり、また、図11(b)は、図11(a)のH−H線断面図であり、また、図11(c)は、結合棒、線路、スペーサおよび共振器ケースの接続前の状態を示す説明図である。
【図12】図12(a)は、本発明による結合棒方式の共振器を利用した帯域通過フィルタの一部を破断した概略構成説明図であり、また、図12(b)は、図12(a)のIV−IV線断面図である。
【図13】図13(a)は、本発明による結合棒方式の共振器を利用した帯域通過フィルタの一部を破断した概略構成説明図であり、また、図13(b)は、図13(a)のV−V線断面図である。
【図14】図14(a)は、本発明による結合棒方式の共振器を利用した帯域通過フィルタの一部を破断した概略構成説明図であり、また、図14(b)は、図14(a)のVI−VI線断面図である。
【図15】図15(a)は、本発明によるタップ結合方式の共振器を利用した帯域通過フィルタの一部を破断した概略構成説明図であり、また、図15(b)は、図15(a)のVII−VII線断面図である。
【図16】図16(a)は、本発明にいるアンテナ方式の共振器を利用した帯域通過フィルタの一部を破断した概略構成説明図であり、また、図16(b)は、図16(a)のVIII−VIII線の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による共振器の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
【0056】
なお、以下の説明においては、図1乃至図6を参照しながら説明した従来の共振器と同一または相当する構成については、上記において用いた符号と同一の符号を用いて示すことにより、その詳細な構成ならびに作用効果の説明は適宜に省略することとする。
【0057】

まず、図7を参照しながら、本発明による共振器の第1の実施の形態について説明する。
【0058】
図7(a)には、本発明の第1の実施の形態による共振器の概略構成説明図が示されており、また、図7(b)には、図7(a)のD−D線による断面図が示されており、また、図7(c)には、結合棒と線路との接続前の状態を示す説明図が示されている。
【0059】
この図7に示す共振器10は、内部が中空の共振器ケース12内において一体的に形成された共振棒14と、共振棒14と所定の間隔L4を開けて共振器ケース12に一体的に形成された結合棒16と、板状の金属により作製され、結合棒16にネジ18により接続される線路20とを有して構成されている。
【0060】
なお、このネジ18は導体により作製されており、例えば、共振器ケース12あるいは線路20と同じ素材により作製されている。
【0061】
結合棒16の上端部16aには、ネジ18とネジ結合可能なネジ穴16bが設けられており、また、線路20の端部には、ネジ18が挿入可能な孔20aが設けられている。
【0062】
そして、結合棒16の上端部16aにおいて、ネジ穴16b上に孔20aが位置するように線路20を配置し、ネジ18の軸18aを孔20aに通してネジ穴16bにはめ込み、ネジ18を所定の方向に回転させることによりネジ18を結合棒16にネジ結合させて結合棒16に線路20を固定するようになされている。
【0063】
こうした構成のため、結合棒16と線路20とが電気的に接続された状態となっている。
【0064】
なお、所定の間隔L4は、共振棒14に励振された高周波信号が結合棒16に電磁界結合するのに最適な間隔である。
【0065】
こうした構成の共振器10に高周波信号が入力されると、共振棒14に励振された高周波信号は、結合棒16に電磁界結合し、結合棒16に接続された線路20に伝播することとなる。
【0066】
即ち、この第1の実施の形態において説明した共振器10は、結合棒方式の共振器100に代えて利用することができるものである。
【0067】

次に、図8を参照しながら、本発明による共振器の第2の実施の形態について説明する。
【0068】
図8(a)には、本発明の第2の実施の形態による共振器の概略構成説明図が示されており、また、図8(b)には、図8(a)のE−E線による断面図が示されており、また、図8(c)には、結合棒と絶縁基板との接続前の状態を示す説明図が示されている。
【0069】
この図8に示す共振器30は、内部が中空の共振器ケース32内に一体的に形成された共振棒34と、共振棒34と所定の間隔L4を開けて共振器ケース32に一体的に形成された結合棒36と、導体パターン40aが形成されるとともに、結合棒36にネジ38により接続される絶縁基板40とを有して構成されている。
【0070】
なお、ネジ38は導体により作製されており、例えば、共振器ケース32あるいは導体パターン40aと同じ素材により形成されている。
【0071】
結合棒36の上端部36aには、ネジ38とネジ結合可能なネジ穴36bが設けられており、また、絶縁基板40における導体パターン40aの端部には絶縁基板40を貫通するようにしてネジ38が挿入可能な孔40abが設けられている。
【0072】
そして、結合棒36の上端部36aにおいて、ネジ穴36b上に孔40abが位置するように絶縁材料40を配置し、ネジ38の軸38aを孔40abに通してネジ穴36bにはめ込み、ネジ38を所定の方向に回転させることによりネジ38を結合棒36にネジ結合させて結合棒36に絶縁基板40を固定するようになされている。
【0073】
こうした構成のため、結合棒36と導体パターン40aとが電気的に接続された状態となっている。
【0074】
なお、所定の間隔L4は、共振棒34に励振された高周波信号が結合棒36に電磁界結合するのに最適な間隔である。
【0075】
こうした構成の共振器30に高周波信号が入力されると、共振棒34に励振された高周波信号は、結合棒36に電磁界結合し、結合棒36と電気的に接続された導体パターン40aに伝播することとなる。
【0076】
即ち、この第2の実施の形態において説明した共振器30は、結合棒方式の共振器100に代えて利用することができるものである。
【0077】

次に、図9を参照しながら、本発明による共振器の第3の実施の形態について説明する。
【0078】
図9(a)には、本発明の第3の実施の形態による共振器の概略構成説明図が示されており、また、図9(b)には、図9(a)のF−F線による断面図が示されており、また、図9(c)には、結合棒と金属線との接続前の状態を示す説明図が示されている。
【0079】
この図9に示す共振器50は、内部が中空の共振器ケース52内に一体的に形成された共振棒54と、共振棒54と所定の間隔L4を開けて共振器ケース52に一体的に形成された結合棒56と、一方の端部においてリングを形成し、結合棒56にネジ58により接続される金属線60とを有して形成されている。
【0080】
なお、ネジ58は導体により作製されており、例えば、共振器ケース52あるいは金属線60と同じ素材により作製されている。
【0081】
結合棒56の上端部56aには、ネジ58とネジ結合可能なネジ穴56bが設けられており、また、金属線60では、一方の端部においてリング60aが形成されている。
【0082】
そして、結合棒56の上端部56aにおいて、ネジ穴56b上に金属線60において形成したリング60aが位置するように金属線60を配置し、ネジ58の軸58aをリングに通してネジ穴58bにはめ込み、ネジ58を所定の方向に回転させることによりネジ58を結合棒56にネジ結合させて結合棒56に金属線60を固定するようになされている。
【0083】
こうした構成のため、結合棒56と金属線60とが電気的に接続された状態となっている。
【0084】
なお、所定の間隔L4は、共振棒54に励振された高周波信号が結合棒56に電磁界結合するのに最適な間隔である。
【0085】
こうした構成の共振器50に高周波信号が入力されると、共振棒54に励振された高周波信号は、結合棒56に電磁界結合し、結合棒56と電気的に接続された金属線60に伝播することとなる。
【0086】
即ち、この第3の実施の形態において説明した共振器50は、結合棒方式の共振器100に代えて利用することができるものである。
【0087】

次に、図10を参照しながら、本発明による共振器の第4の実施の形態について説明する。
【0088】
図10(a)には、本発明の第4の実施の形態による共振器の概略構成説明図が示されており、また、図10(b)には、図10(a)のG−G線による断面図が示されており、また、図10(c)には、結合棒と線路との接続前の状態を示す説明図が示されている。
【0089】
この図10に示す共振器70は、内部が中空の共振器ケース72内に一体的に形成された共振棒74と、共振器ケース72に一体的に形成されるとともに、共振棒74と一体的に形成された結合棒76と、板状の金属により作製され、結合棒76にネジ78により接続される線路80とを有して構成されている。
【0090】
このネジ78は導体により作製されており、例えば、共振器ケース72あるいは線路80と同じ素材により作製されている。
【0091】
結合棒76の上端部76aには、ネジ78とネジ結合可能なネジ穴76bが設けられており、また、線路80の端部には、ネジ78が挿入可能な孔80aが設けられている。
【0092】
そして、結合棒76の上端部76aにおいて、ネジ穴76b上に孔80aが位置するように線路80を配置し、ネジ78の軸78aを孔80aに通してネジ穴76bにはめ込み、ネジ78を所定の方向に回転させることによりネジ78を結合棒76にネジ結合させて結合棒76に線路80を固定するようになされている。
【0093】
なお、線路80の配置位置としては、共振棒74の接触しない程度の間隔を設けていればよい。
【0094】
こうした構成により結合棒76と線路80とが電気的に接続された状態となり、このため、共振棒74と線路80とが結合棒76を介して電気的に接続された状態となっている。
【0095】
こうした構成の共振器70に高周波信号が入力されると、共振棒74に励振された高周波信号は、結合棒76を介して線路80に給電されることとなる。
【0096】
この第4の実施の形態において説明した共振器70は、共振棒74と線路80とが結合棒76を介して電気的に接続されているためタップ結合方式として作用するものであり、タップ結合方式の共振器110に代えて利用することができるものである。
【0097】

次に、図11を参照しながら、本発明による共振器の第5の実施の形態について説明する。
【0098】
図11(a)には、本発明の第5の実施の形態による共振器の概略構成説明図が示されており、また、図11(b)には、図11(a)のH−H線による断面図が示されており、また、図11(c)には、結合棒、線路、スペーサおよび共振器ケースの接続前の状態を示す説明図が示されている。
【0099】
この図10に示す共振器90は、内部が中空の共振器ケース92内に一体的に形成された共振棒94と、絶縁体よりなるスペーサ82を介して共振器ケース92に配設されるとともに、共振棒94と所定の間隔L5を開けて配設された結合棒96と、板状の金属により作製され、結合棒96とネジ98により接続される線路84とを有して構成されている。
【0100】
なお、このネジ98は、絶縁体により作製されており、例えば、スペーサ82と同じ素材により作製されている。
【0101】
結合棒96には、上端面96aから下端面96cまで貫通するように、ネジ98とネジ結合可能なネジ穴96bが設けられており、また、線路84には、ネジ98が挿入可能な孔84aが設けられている。
【0102】
また、共振器ケース92には、共振棒94が配設された面92aに、ネジ98とネジ結合可能なネジ穴92aaが設けられている。
【0103】
さらに、スペーサ82は、結合棒96と略同径の円板形状であり、上端面82aから下端面82cまで貫通するように、ネジ98とネジ結合可能なネジ穴82bが設けられている。
【0104】
そして、結合棒96、線路84、スペーサ82を共振器ケース92に配設するには、まず、共振器ケース92のネジ穴92aa上にネジ穴82bが位置するようにスペーサ82を配置する。
【0105】
次に、スペーサ82の上端面82cにおいて、ネジ穴82b上にネジ穴96bが位置するように結合棒96を配置し、さらに、結合棒96の上端面96aにおいて、ネジ穴96b上に孔84aが位置するよう線路84を配置する。
【0106】
その後、ネジ98の軸98aを孔84aに通してネジ穴98bにはめ込み、ネジ98を所定の方向に回転させてネジ98を結合棒96にネジ結合させ、さらに所定の方向にネジ98を回転させてネジ98とスペーサ82とをネジ結合させるとともに、軸98aとネジ穴92aaとをネジ結合させる。
【0107】
これにより、共振器ケース92にスペーサ82を介して結合棒96が配設されるとともに、結合棒96と線路84とが固定的に接続されることとなる。
【0108】
従って、結合棒96と線路84とは電気的に接続された状態となるが、結合棒96および線路84は共振器ケース92と電気的に接続されていない状態となっている。
【0109】
なお、ネジ穴92aaは、共振器ケース92において、結合棒96をネジ98による配設した際に、結合棒96が共振棒94と所定の間隔L5を開けて配設される位置に設けられている。こうした所定の間隔L5は、共振棒94に励振された高周波信号が結合棒96に電磁界結合するのに最適な間隔となっている。
【0110】
こうした構成の共振器90に高周波信号が入力されると、共振棒94に励振された高周波信号は、結合棒96に電磁界結合し、結合棒96に接続された線路84に伝播することとなる。
【0111】
この第5の実施の形態において説明した共振器90は、結合棒96が、共振棒94と所定に間隔L5を開けて配設されるとともに、共振器ケース92とスペーサ82を介して絶縁された状態で配設されているため、アンテナ方式として作用するものであり、アンテナ方式の共振器120に代えて利用することができるものである。
【0112】

ここで、図12を参照しながら、上記した共振器10を利用した帯域通過フィルタについて説明する。
【0113】
図12(a)には、本発明による結合棒方式の共振器を利用した帯域通過フィルタの一部を破断した概略構成説明図が示されており、また、図12(b)には、図12(a)のIV−IV線による断面図が示されている。
【0114】
この図12に示す帯域通過フィルタ500は、筐体502内に、4つの共振棒504a、504b、504c、504dが隣り合う共振棒と所定の間隔L3を開けて配設され、共振棒504aと所定の間隔L4を開けて結合棒506が配設され、共振棒504dと所定の間隔L4を開けて結合棒508が配設されている。
【0115】
つまり、この帯域通過フィルタ500においては、共振棒のみを備えた共振器を2つ使用するとともに、上記した共振器10を2つ使用した構成となっており、共振棒504a、504dおよび結合棒506、508が共振器10における共振棒14および結合棒16となる。
【0116】
そして、結合棒506と結合棒508とが板状の金属よりなる線路510により接続されており、結合棒506はネジ524により線路510と接続されており、結合棒508はネジ526により線路510と接続されている。
【0117】
こうした構成において、帯域通過フィルタ500に高周波信号を入力すると、入力端子512から入力された高周波信号は、結合線路514を介して入力結合棒516へ伝播する。
【0118】
入力結合棒516へ伝播した高周波信号は、共振棒504aへ電磁界結合し、所望の共振周波数で励振する。
【0119】
共振棒504aに励振された高周波信号は、隣り合う共振棒へ電磁界結合して共振棒504dまで伝播し、共振棒504dに励振された高周波信号は、出力結合棒518と電磁界結合する。
【0120】
その後、出力結合棒518に到達した高周波信号は、結合線路520を介して出力端子522から出力される。
【0121】
一方、一部の高周波信号は、共振棒504aにおいて励振された後、結合棒508に電磁界結合する。
【0122】
そして、結合棒506に電磁界結合した高周波信号は、線路510を介して伝播して結合棒508に到達し、共振棒504dと電磁界結合する。
【0123】
このとき、共振棒504a、504b、504cを介して共振棒504dまで伝播した高周波信号と共振棒504a、結合棒506、線路510、結合棒508を介して共振棒504dまで伝播した高周波信号との間には位相差が生じることとなる。
【0124】
こうして生じた位相差を利用して帯域通過フィルタ500のフィルタ特性に、減衰極の形成や群遅延等化の作用を生じさせるようにすることができる。
【0125】
なお、結合棒506、508は、互いに隣接していない共振棒間において近傍に配設されるものであり、例えば、結合棒506が共振棒504aの近傍に設けられている場合には、結合棒508を共振棒504c、504dのいずれか一方に配設することができるものである。
【0126】
また、帯域通過フィルタ500における結合線路514と入力結合棒516とをネジ528で接続するようにするとともに、結合線路520と出力結合棒518とをネジ530で接続する。
【0127】

同様に、共振器30を使用して帯域通過フィルタを作製した場合には、図13に示すようになり、共振器50を使用して帯域通過フィルタを作製した場合には、図14に示すようになり、共振器70を使用して帯域通過フィルタを作製した場合には、図15に示すようになり、共振器90を使用して帯域通過フィルタを作製した場合には、図16に示すようになる。
【0128】
即ち、共振器30を使用して作製した帯域通過フィルタ600においては、板状の金属よりなる線路510に代えて導体パターン610aが設けられた絶縁基板610が結合棒506、508にそれぞれネジ524、526によって接続されている点において帯域通過フィルタ500と異なっている。
【0129】
また、共振器50を使用して作製した帯域通過フィルタ700においては、板状の金属よりなる線路510に代えて金属線710が結合棒506、508にそれぞれネジ524、526によって接続されている点において帯域通過フィルタ500と異なっている。
【0130】
また、共振器70を使用して作製した帯域通過フィルタ800においては、結合棒506、508に代えて、共振棒504a、504dとそれぞれ一体的に形成された結合棒806、808に板状の金属よりなる線路510がそれぞれネジ524、526によって接続されている点において異なっている。
【0131】
また、共振器90を使用して作製した帯域通過フィルタ900においては、結合棒506に代えて、スペーサ912を介して結合棒906が板状の金属よりなる線路510の一方の端部とネジ524により筐体502に固定されるとともに、結合棒508に代えて、スペーサ914を介して結合棒908が板状の金属よりなる線路510の他方の端部とネジ526により筐体502に固定されている点において異なっている。
【0132】

このようにして従来の技術による共振器100、110、120と同様に、本発明による共振器10、30、50、70、90において、所望のフィルタを形成することができるものである。
【0133】

以上において説明したように、本発明による共振器10においては、共振器ケース12および共振棒14と一体的に形成された結合棒16を備え、結合棒16においてネジ18により板状の金属よりなる線路20を接続するようにした。
【0134】
また、本発明による共振器30においては、共振器ケース32および共振棒34と一体的に形成された結合棒36を備え、結合棒36においてネジ38により導体パターン40aの形成された絶縁基板40を接続するようにした。
【0135】
さらに、本発明による共振器50においては、共振器ケース52および共振棒54と一体的に形成された結合棒56を備え、結合棒56においてネジ58により金属線60を接続するようにした。
【0136】
さらにまた、本発明による共振器70においては、共振器ケース72および共振棒54と一体的に形成され、共振棒54と接した状態で結合棒76を備え、結合棒76においてネジ78により板状の金属よりなる線路80を接続するようにした。
【0137】
このため、本発明による共振器10、30、50、70においては、結合棒に伝播手段である導体よりなる線路をネジにより接続することとなり、ハンダ付け作業を行うことなく、容易に、共振器ケース、共振棒および結合棒を一体成型することができることとなる。
【0138】
また、本発明による共振器90においては、共振器ケース92の共振棒94が一体的に形成された面92aにスペーサ82を介して結合棒96が配設され、結合棒96に金属板よりなる線路84を接続し、ネジ98により線路84、結合棒96およびスペーサ82を共振器ケース92に固定的に配設するようにした。
【0139】
このため、本発明による共振器90においては、孔92aaを設ける位置を決定するとともに、予め寸法設定されたスペーサを用いることにより、所望の位置において、容易に結合棒96と線路84とを共振器ケース92に短絡していない状態で配設することが可能であり、共振器90を作製する際には、従来の技術のように、特別な治具を必要としなくなる。
【0140】

なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(7)に示すように変形することができるものである。
【0141】
(1)上記した実施の形態においては、第3の実施の形態において説明した共振器50において、金属線60の一方の端部においてリング60aを形成し、リング60aに軸58aを通した後に結合棒56のネジ穴56bに軸58aをはめ込み、ネジ58を所定の方向に回転させることにより結合棒56に金属線60を固定するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、結合棒56のネジ穴56bに軸58aをはめ込み、ネジ58を所定の方向に回転させて、予め結合棒56にネジ58を固定しておき、その後、ネジ58の軸58aに金属線60を所定量だけ巻き付けて、金属線60を結合棒56に接続するようにしてもよい。
【0142】
(2)上記した実施の形態においては、第3の実施の形態において説明した共振器50において、伝播手段として金属線60を使用するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、金属線60に代えてケーブルを使用し、ケーブルの先端の中心導体をリング状に形成した後に、ネジ58を用いて結合棒56に接続するようにしてもよい。
【0143】
(3)上記した実施の形態においては、第4の実施の形態において説明した共振器70において、伝播手段として板状の金属よりなる線路80を用いるようにし、第5の実施の形態において説明した共振器90において、伝播手段として板状の金属よりなる線路84を用いるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論である。
【0144】
即ち、線路80および線路84に代えて、第2の実施の形態において説明した共振器30のように、導体パターンが形成された絶縁基板を用いるようにしてもよく、または、第3の実施の形態において説明した共振器50のように、金属線を用いるようにしてもよい。
【0145】
このとき、線路84に代えて用いられる絶縁基板においては、絶縁基板表面に形成された導体パターンを、絶縁基板に設けられた孔を通って裏面の当該孔の周辺まで達するように形成することで、絶縁基板を結合棒96にネジ98により固定する際に、導体パターンと結合棒96とが接した状態となり、導体パターンと結合棒96とが電気的に接続された状態となる。
【0146】
(4)上記した実施の形態においては、共振器10、30、50、70、90において共振棒を共振器ケースに一体形成するようにしたが、共振棒を共振器ケースに短絡状態で接続すれば共振棒と共振器ケースとを一体形成しなくてもよいことは勿論である。
【0147】
(5)上記した実施の形態においては、共振器10、30、50、70において結合棒を共振器ケースと一体形成するようにしたが、結合棒を共振器ケースに短絡状態で配置するようにすれば結合棒と共振器ケースとを一体形成しなくてもよいことは勿論である。
【0148】
(6)上記した実施の形態においては、共振器70において、共振棒74と結合棒76とを一体形成するようにしたが、結合棒76を共振棒74に短絡状態で配置するようにすれば結合棒76と共振棒74とを一体形成しなくてもよいことは勿論である。
【0149】
(7)上記した実施の形態ならびに上記した(1)乃至(6)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0150】
本発明は、マイクロ波通信装置などに用いられるフィルタ装置を構成する共振器として使用することができる。
【符号の説明】
【0151】
10、30、50、70、90、100、110、120 共振器
12、32、52、72、92、102、112、122 共振器ケース
14、34、54、74、94、104、114、124、204a、204b204c、204d、504a、504b、504c、504d 共振棒
16、36、56、76、96、106、206、208、506、508 結合棒
18、38、58、78、98、524、526 ネジ
20、80、84、116、126、210、510 線路
40、610 絶縁基板
60、710 金属線
82、912、914 スペーサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部が中空の共振器ケースと、
前記共振器ケースの内部に配設された共振棒と、
前記共振器ケースの内部に前記共振棒と所定の間隔を開けて平行に配置され、前記共振棒に励振された高周波信号を電磁界結合する結合棒と、
前記結合棒に、導体よりなるネジにより固定的に接続された導体よりなる線路と
を有することを特徴とする共振器。
【請求項2】
内部が中空の共振器ケースと、
前記共振器ケースの内部に配設された共振棒と、
前記共振器ケースの内部に前記共振棒と一体的に配設された結合棒と、
前記結合棒に、導体よりなるネジにより固定的に接続された導体よりなる線路と
を有することを特徴とする共振器。
【請求項3】
内部が中空の共振器ケースと、
前記共振器ケースの内部に配設された共振棒と、
前記共振器ケースの内部において絶縁体を介して前記共振棒と所定の間隔を開けて平行に配設され、前記共振棒に励振された高周波信号を電磁界結合する結合棒と、
前記結合棒に、絶縁体よりなるネジにより固定的に接続された導体よりなる線路と
を有することを特徴とする共振器。
【請求項4】
請求項1および2のいずれか1項に記載の共振器において、
前記共振棒と前記結合棒とは前記共振器ケースと一体形成される
ことを特徴とする共振器。
【請求項5】
請求項1、2、3または4のいずれか1項に記載の共振器において、
前記線路は、板状の金属導体で構成される
ことを特徴とする共振器。
【請求項6】
請求項1、2、3または4のいずれか1項に記載の共振器において、
前記線路は、前記絶縁基板上に形成された導体パターンで構成される
ことを特徴とする共振器。
【請求項7】
請求項1、2、3または4のいずれか1項に記載の共振器において、
前記線路は、金属線で構成される
ことを特徴とする共振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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