共用装置管理システム、共用装置管理方法及び共用装置管理プログラム
【課題】効率的に共用装置の稼動を制御するための共用装置管理システム、共用装置管理方法及び共用装置管理プログラムを提供する。
【解決手段】クライアント端末10にログインした場合、制御部11は利用者IDを含めたパケットを稼動制御サーバ20に送信する。利用状況が登録済みと判定した場合、制御部21は、受信時刻を更新する。利用状況が登録されていないと判定した場合、制御部21は、利用者IDに基づいて利用サーバを特定する。この利用サーバが未起動の場合、利用サーバの起動指示を行なう。そして、制御部21は、状況通知間隔以上の時間、パケットを受信していない場合には、制御部21は、他の利用者を調べる。そして、不必要サーバと判定した場合、制御部21は、不必要サーバの停止指示を行なう。
【解決手段】クライアント端末10にログインした場合、制御部11は利用者IDを含めたパケットを稼動制御サーバ20に送信する。利用状況が登録済みと判定した場合、制御部21は、受信時刻を更新する。利用状況が登録されていないと判定した場合、制御部21は、利用者IDに基づいて利用サーバを特定する。この利用サーバが未起動の場合、利用サーバの起動指示を行なう。そして、制御部21は、状況通知間隔以上の時間、パケットを受信していない場合には、制御部21は、他の利用者を調べる。そして、不必要サーバと判定した場合、制御部21は、不必要サーバの停止指示を行なう。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数人によって利用されている共用装置の稼動管理を行なうための共用装置管理システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業内では、サーバやプリンタ等のように、複数の利用者によって、共用する装置を利用する場合がある。このような装置においては、不特定多数の利用者によって利用されるため、常時稼動させていることが多い。
【0003】
しかしながら、常時稼動させておく場合、必要以上に電力を使う場合がある。そこで、カードリーダ及び演算手段により室内の人員数をチェックして、在室者がいない場合に、自動的に室内設備手段を制御するための入退室管理装置が検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。この文献に記載された技術においては、入室者はカードをタイムカード読取装置に挿入すると、タイムカード読取装置は出社データか退社データかを判断する。タイムカード読取装置に出社データが入力されると出社人数を加算し、タイムカード読取装置に退社データが入力されると出社人数を減算する。在室者がいない場合に設備制御信号を発生し、空調装置の停止、室内照明装置の消灯等により室内設備手段を制御する。
【0004】
また、ネットワークに接続されたプリンタ装置の消費電力制御を行なうためのプリントシステムも検討されている(例えば、特許文献2を参照。)。この文献に記載された技術においては、プリントサーバがワークステーションのログアウトを検知して、あるいはプリントサーバとワークステーションとの間の論理セッションの切断を検知して、プリンタ装置の電源装置を通常モードから省エネモードに変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−35952号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】特開平11−161449号公報(第1頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の文献に記載されているように、共用装置が利用されていない場合に、共用装置を停止したり、動作モードを変更したりすることにより、省電力化を図ることができる。しかしながら、利用者がいない場合に共用装置を停止すると、次に共用装置を利用する場合には、共用装置を起動する必要がある。また、複数の共用装置の中で、利用者によって利用される装置は異なる場合がある。この場合、起動すべき共用装置の特定や、共用装置の停止可否の判断が煩雑になる。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、効率的に共用装置の稼動を制御するための共用装置管理システム、共用装置管理方法及び共用装置管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、利用者識別子と、利用者が利用する共用装置の装置識別子とを関連付けて記憶した利用者情報記憶手段と、利用者識別子と、クライアント端末におけるログイン状況とを関連付けて記憶する利用状況情報記憶手段と、共用装置の起動・停止を制御する制御手段とを備えた共用装置管理システムであ
って、前記制御手段が、クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段に記録する手段と、前記利用者情報記憶手段を用いて、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する手段と、前記装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、前記共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する起動制御手段と、ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、前記利用状況情報記憶手段を用いて、前記共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合には、前記共用装置の停止指示処理を実行する停止制御手段とを備えたことを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の共用装置管理システムにおいて、前記制御手段が、ログインした利用者の利用者識別子に関連付けられた装置識別子の共用装置が起動されていない場合、前記クライアント端末から利用者の利用予定の有無を取得する手段を更に備え、前記起動制御手段は、前記共用装置の利用予定がある場合のみ、前記共用装置の起動指示処理を実行することを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の共用装置管理システムにおいて、前記制御手段が、利用者のログアウトを検知した場合、前記利用者情報記憶手段から、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を取得し、前記利用者情報記憶手段において前記装置識別子に関連付けられた他の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段を用いて、ログインしている利用者の人数を算出する手段と、前記利用者の人数が基準値以下になった場合には、前記ログインしている利用者のクライアント端末から利用者の利用予定を取得する手段を更に備え、前記停止制御手段は、利用予定がない場合のみ、前記共用装置の停止指示処理を実行することを要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の共用装置管理システムにおいて、利用者識別子と、利用者の出勤時刻とを関連付けて記憶した出勤情報記憶手段を更に備え、前記制御手段が、前記利用者情報記憶手段から、共用装置毎に装置識別子に関連付けられた利用者識別子を特定し、各利用者識別子に関連付けられた出勤時刻を前記出勤情報記憶手段から取得する手段と、前記出勤時刻の中で最も早い時刻に対応させて、前記共用装置の起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する手段と、前記起動制御手段は、更に、前記起動スケジュールにおける起動予定時刻に基づいて各共用装置の起動指示処理を実行することを要旨とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の共用装置管理システムにおいて、利用者識別子と、装置識別子と、利用実績時刻とを関連付けて記憶した利用履歴情報記憶手段を更に備え、前記制御手段が、前記利用履歴情報記憶手段から、共用装置毎に装置識別子に関連付けられた利用実績時刻を取得する手段と、前記利用実績時刻の中で最も早い時刻に対応させて、前記共用装置の起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する手段と、前記起動制御手段は、更に、前記起動スケジュールにおける起動予定時刻に基づいて各共用装置の起動指示処理を実行することを要旨とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の共用装置管理システムにおいて、前記停止制御手段が、前記共用装置の装置識別子に関連付けられた利用者識別子のすべての利用者のログアウトを検知した場合には、停止猶予時間の待機を行ない、この待機中に前記共用装置の利用を検知できない場合のみ、前記共用装置の停止指示処理を実行することを要旨とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、利用者識別子と、利用者が利用する共用装置の装置識別子とを関連付けて記憶した利用者情報記憶手段と、利用者識別子と、クライアント端末におけるログイン状況とを関連付けて記憶する利用状況情報記憶手段と、共用装置の起動・停止
を制御する制御手段とを備えた共用装置管理システムを用いて、共用装置を管理するための方法であって、前記制御手段が、クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段に記録する段階と、前記利用者情報記憶手段を用いて、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する段階と、前記装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、前記共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する段階と、ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、前記利用状況情報記憶手段を用いて、前記共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合には、前記共用装置の停止指示処理を実行する段階とを実行することを要旨とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、利用者識別子と、利用者が利用する共用装置の装置識別子とを関連付けて記憶した利用者情報記憶手段と、利用者識別子と、クライアント端末におけるログイン状況とを関連付けて記憶する利用状況情報記憶手段と、共用装置の起動・停止を制御する制御手段とを備えた共用装置管理システムを用いて、共用装置を管理するためのプログラムであって、前記制御手段を、クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段に記録する手段、前記利用者情報記憶手段を用いて、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する手段、前記装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、前記共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する起動制御手段、ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、前記利用状況情報記憶手段を用いて、前記共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合には、前記共用装置の停止指示処理を実行する停止制御手段として機能させることを要旨とする。
【0016】
(作用)
請求項1、7、8に記載の発明によれば、制御手段が、クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、利用状況情報記憶手段に記録する。次に、利用者情報記憶手段を用いて、利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する。次に、装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する。また、ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、利用状況情報記憶手段を用いて、共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合には、共用装置の停止指示処理を実行する。これにより、クライアント端末におけるログイン状況に基づいて、共用装置を起動させることができる。また、クライアント端末におけるログアウトに基づいて、共用装置を停止させることができる。従って、共用装置が利用される可能性がない場合には、共用装置を停止して、省電力化を図ることができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、ログインした利用者の利用者識別子に関連付けられた装置識別子の共用装置が起動されていない場合、クライアント端末から利用者の利用予定の有無を取得する。そして、起動制御手段は、共用装置の利用予定がある場合のみ、共用装置を起動する。利用者の作業状況によっては、共用装置を利用しないこともある。従って、利用者の作業状況を考慮して、不必要な共用装置の起動を抑制し、省電力化を図ることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、利用者のログアウトを検知した場合、利用者情報記憶手段から、利用者識別子に関連付けられた装置識別子を取得し、利用者情報記憶手段において装置識別子に関連付けられた他の利用者識別子を取得し、利用状況情報記憶手段を用いて、ログインしている利用者の人数を算出する。そして、利用者の人数が基準値以下になった場合には、ログインしている利用者のクライアント端末から利用者の利用予定を取得し、停止制御手段は、利用予定がない場合のみ、共用装置の停止指示処理を実行する。従って、利用の可能性が少ない共用装置を停止することにより、省電力化を図ることがで
きる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、制御手段が、利用者情報記憶手段から、共用装置毎に装置識別子に関連付けられた利用者識別子を特定し、各利用者識別子に関連付けられた出勤時刻を出勤情報記憶手段から取得する。次に、出勤時刻の中で最も早い時刻に対応させて、共用装置の起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する。そして、起動スケジュールにおける起動予定時刻に基づいて各共用装置の起動指示処理を実行する。共用装置によっては、起動に時間を要するものもあるが、ログイン時刻を予測して共用装置を起動することができる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、制御手段が、利用履歴情報記憶手段から、共用装置毎に装置識別子に関連付けられた利用実績時刻を取得する。次に、利用実績時刻の中で最も早い時刻に対応させて、共用装置の起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する。そして、起動制御手段は、更に、起動スケジュールにおける起動予定時刻に基づいて各共用装置の起動指示処理を実行する。これにより、利用実績に応じて、利用される時間帯を予測して共用装置を起動することができる。この場合、共用装置の稼動時間を限定することができるので、より省電力化を図ることができる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、共用装置の装置識別子に関連付けられた利用者識別子のすべての利用者のログアウトを検知した場合には、停止猶予時間の待機を行ない、この待機中に前記共用装置の利用を検知できない場合のみ、共用装置の停止指示処理を実行する。ログアウト直後に、再度、共用装置の利用を希望する場合がある。このような場合にも、起動のための所要時間や電力を削減しながら、効率的に共用装置を利用することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、効率的に共用装置の稼動を制御するための共用装置管理システム、共用装置管理方法及び共用装置管理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施形態のシステム概略図。
【図2】第1の実施形態の利用者に対して、起動する共用サーバの関係の説明図であって、(a)はいずれの社員も出社していない場合、(b)、(c)はいずれか一方の社員が出社した場合、(d)は両社員が出社した場合の説明図。
【図3】第1の実施形態におけるクライアント端末及び稼動制御サーバの機能ブロックの説明図。
【図4】本発明の実施形態の各記憶部に記録されたデータの説明図であって、(a)は利用者管理データ記憶部、(b)は利用状況管理データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図5】第1の実施形態の処理手順の説明図。
【図6】第1の実施形態の処理手順の説明図。
【図7】第2の実施形態の作業管理データ記憶部、スケジュール管理データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図8】第3の実施形態の処理手順の説明図。
【図9】第4の実施形態の処理手順の説明図。
【図10】第5の実施形態の処理手順の説明図。
【図11】第6の実施形態の処理手順の説明図。
【図12】他の実施形態の起動予定時刻の調整の説明図であって、(a)は負荷原単位の時間依存性、(b)は起動時刻が早い場合の電力量の時間依存性、(c)は起動時刻が早い場合の負荷総量の時間依存性、(d)は起動時刻が遅い場合の電力量の時間依存性、(e)は起動時刻が遅い場合の負荷総量の時間依存性の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<第1の実施形態>
以下、本発明を具体化した実施形態を図1〜図6に従って説明する。本実施形態では、企業内において複数の社員(利用者)が共用するサーバの稼動を管理する場合に用いる共用装置管理システム、共用装置管理方法及び共用装置管理プログラムとして説明する。
【0025】
本実施形態では、図1に示すように、複数のクライアント端末10、稼動制御サーバ20、共用サーバ30がネットワークを介して接続されている。
本実施形態では、複数の社員が複数の共用サーバ30を利用する場合を想定する。ここで、各社員には利用者IDが付与されており、各共用サーバ30にはサーバIDが付与されている。例えば、図2に示すように、社員Aが共用サーバ(30α、30β)を利用し、社員Bが、共用サーバ(30β、30γ)を利用する場合を想定する。この場合、図2(a)に示すように、社員(A、B)がいずれも出社していない場合には、すべての共用サーバ(30α〜30γ)を停止する。一方、図2(b)または図2(c)に示すように、社員(A、B)のいずれか一方が出社している場合には、出社している社員が利用する共用サーバ30のみを起動する。そして、社員(A、B)の両方が出社した場合には、図2(d)に示すように、すべての共用サーバ(30α〜30γ)を起動させる。これらの共用サーバ30は、後述するように稼動制御サーバ20からの指示に基づいて、起動したり、停止したりするように構成されている。
【0026】
クライアント端末10は、社員が利用するコンピュータ端末である。社員が出社した場合に、このクライアント端末10にログインする。そして、各共用サーバ30にアクセスする場合に用いられる。クライアント端末10は、ネットワークを介してデータを送信する機能や、受信したデータを表示する機能等を有する。このため、このクライアント端末10は、図3に示す制御部11、図示しないキーボード、マウス等の入力手段、ディスプレイ等の出力手段、通信手段等を備えている。
【0027】
制御部11は、図示しないCPU、RAM、ROM等を有する。そして、後述するようにログイン管理処理やパケット送信処理を実行する。このためのパケット送信プログラムを実行することにより、制御部11は、ログイン管理手段111、パケット送信手段112として機能する。
【0028】
ログイン管理手段111は、入力手段により入力された利用者ID及びパスワードを取得するとともに、これらを用いてログイン認証処理を実行する。本実施形態では、ログイン管理手段111は、認証管理サーバ(図示せず)にアクセスし、入力された利用者ID及びパスワードを用いて、ログイン認証を行なう。そして、ログイン認証を完了した場合には、クライアント端末10へのログインを許可する。
【0029】
パケット送信手段112は、ログイン管理手段111においてログイン認証を完了した場合、予め定められた状況通知間隔(ログイン状況を稼働制御サーバ20に通知する時間間隔)で、利用者IDを含むパケットを、稼動制御サーバ20に送信する処理を実行する。
【0030】
稼動制御サーバ20は共用装置管理システムとして機能し、クライアント端末10から受信したパケットに基づいて、共用サーバ30の稼動管理を行なうコンピュータシステムである。この稼動制御サーバ20は、図3に示すように、制御部21、利用者管理データ記憶部22、利用状況管理データ記憶部23を備える。
【0031】
この制御部21は、共用サーバ30の起動・停止を制御する処理等を行なう制御手段として機能する。制御部21は、図示しないCPU、RAM、ROM等を有する。そして、後述する処理(パケット受信段階、利用サーバ特定段階、起動制御段階、停止制御段階等の各処理等)を実行する。このための共用装置管理プログラムを実行することにより、制御部21は、図3に示すように、パケット受信手段211、利用サーバ特定手段212、起動制御手段213、停止制御手段214として機能する。
【0032】
パケット受信手段211は、社員がログインしているクライアント端末10から受信したパケットの管理処理を実行する。このパケット受信手段211は、利用状況管理データ記憶部23を用いて、予め定められた状況確認間隔(パケットの受信状況を確認する時間間隔)で、定期的にパケットの受信状況を確認する。
【0033】
利用サーバ特定手段212は、利用者IDに基づいて、この社員が利用する共用サーバ30の特定処理を実行する。
起動制御手段213は、停止している共用サーバ30を起動する起動指示処理を実行する。
【0034】
停止制御手段214は、稼動中の共用サーバ30を停止する停止指示処理を実行する。この停止制御手段214は、共用サーバ30の中で停止候補のサーバIDを仮記憶するメモリを備えている。
【0035】
利用者管理データ記憶部22は利用者情報記憶手段として機能する。この利用者管理データ記憶部22には、各社員が利用する共用サーバ30を特定するための利用者管理レコード220が記録されている。この利用者管理レコード220は、社員が用いる共用サーバ30についての登録申請を取得した場合に記録される。利用者管理レコード220には、図4(a)に示すように、利用者ID、サーバIDに関するデータが記録される。
【0036】
利用者IDデータ領域には、共用サーバ30を利用する各社員を特定するための識別子(利用者識別子)に関するデータが記録される。
サーバIDデータ領域には、この社員が利用する共用サーバ30を特定するための識別子(装置識別子)に関するデータが記録される。この社員が、複数の共用サーバ30を利用する場合には、各共用サーバ30のサーバIDが記録される。
【0037】
利用状況管理データ記憶部23は利用状況情報記憶手段として機能する。この利用状況管理データ記憶部23には、共用サーバ30の利用状況を特定するための利用状況管理レコード230が記録されている。この利用状況管理レコード230は、社員がログインした場合に生成され、ログアウトした場合に削除される。利用状況管理レコード230には、図4(b)に示すように、利用者ID、受信時刻、サーバIDに関するデータが記録される。
【0038】
利用者IDデータ領域には、共用サーバ30を利用している社員を特定するための識別子(利用者識別子)に関するデータが記録される。
受信時刻データ領域には、クライアント端末10からのパケットを最後に受信した時刻に関するデータが記録される。
【0039】
サーバIDデータ領域には、この社員が利用する共用サーバ30を特定するための識別子(装置識別子)に関するデータが記録される。このサーバIDは、利用者管理レコード220に基づいて設定される。
【0040】
次に、本実施形態の共用装置管理処理について説明する。ここでは、サーバ起動処理(
図5)、サーバ停止処理(図6)の順に説明する。
(サーバ起動処理)
まず、図5を用いてサーバ起動処理を説明する。
【0041】
ここでは、クライアント端末10の制御部11は、起動処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、社員が出社した場合、クライアント端末10の電源を入れる。これにより、クライアント端末10が起動される。
【0042】
次に、クライアント端末10の制御部11は、ログイン処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部11のログイン管理手段111は、ディスプレイに認証情報入力画面を出力する。この認証情報入力画面には、社員の利用者ID及びパスワードを入力する入力欄が設けられている。各入力欄に利用者IDやパスワードが設定された場合、ログイン管理手段111は、認証管理サーバにおいて、ログイン認証を行なう。ログイン認証を完了した場合、ログイン管理手段111は、ログインを許可する。この場合、ログイン管理手段111は、利用者によってログアウト指示が入力されるまで、ログイン状態を維持する。
【0043】
次に、クライアント端末10の制御部11は、利用者IDを含めたパケットの送信処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部11のパケット送信手段112は、パケットを稼動制御サーバ20に送信する。このパケットには、ログイン認証された利用者IDを含める。
【0044】
そして、クライアント端末10の制御部11は、ログアウトされたかどうかについての判定処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部11のパケット送信手段112は、ログイン管理手段111に対して、状況通知間隔で定期的にログイン状態を確認する。そして、ログアウトしていない場合(ステップS1−4において「NO」の場合)、クライアント端末10の制御部11は、パケットの送信処理(ステップS1−3)を繰り返す。
【0045】
ログアウトを検知した場合(ステップS1−4において「YES」の場合)、クライアント端末10の制御部11は、パケット送信の停止処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部11のパケット送信手段112は、稼動制御サーバ20へのパケット送信を停止する。
【0046】
一方、稼動制御サーバ20の制御部21は、クライアント端末10からのパケットの受信処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、クライアント端末10から、利用者IDが含まれるパケットを取得する。
【0047】
次に稼動制御サーバ20の制御部21は、利用状況が登録済みかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、利用状況管理データ記憶部23において、パケットに含まれる利用者IDが記録された利用状況管理レコード230が登録されているかどうかを確認する。
【0048】
利用者IDが記録された利用状況管理レコード230が登録されているため、利用状況は登録済みと判定した場合(ステップS2−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、受信時刻の更新処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、この利用者IDが記録された利用状況管理レコード230の受信時刻をシステム時刻に更新する。
【0049】
一方、利用者IDが記録された利用状況管理レコード230が登録されていないため、
利用状況は登録されていないと判定した場合(ステップS2−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用者IDに基づいて利用サーバの特定処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、クライアント端末10から受信した利用者IDを利用サーバ特定手段212に提供する。この場合、利用サーバ特定手段212は、利用者管理データ記憶部22から、この利用者IDが記録された利用者管理レコード220を抽出する。そして、利用サーバ特定手段212は、この利用者管理レコード220に記録されているサーバIDを特定する。
【0050】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、起動確認処理(ステップS2−5、S2−6)を実行する。ここでは、まず、稼動制御サーバ20の制御部21は、特定された利用サーバ毎に起動済かどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の起動制御手段213は、繰り返し処理対象のサーバIDにより特定された共用サーバ30にアクセスすることにより、共用サーバ30の稼動状態を確認する。
【0051】
この利用サーバが未だ起動されていない場合(ステップS2−5において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用サーバの起動指示処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21の起動制御手段213は、繰り返し処理対象の共用サーバ30に対して起動指示を送信する。一方、この利用サーバが既に起動されている場合(ステップS2−5において「YES」の場合)には、利用サーバの起動指示処理(ステップS2−6)をスキップする。
【0052】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用状況の登録処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、利用者ID、受信時刻、利用者管理レコード220に記録されているサーバIDを設定した利用状況管理レコード230を生成するとともに、利用状況管理データ記憶部23に登録する。
【0053】
(サーバ停止処理)
次に、図6を用いてサーバ停止処理を説明する。ここでは、停止候補特定処理(ステップS3−1〜S3−5)を実行する。
【0054】
まず、稼動制御サーバ20の制御部21は、状況確認間隔の待機処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、状況確認間隔を計時しながら待機する。
【0055】
そして、状況確認間隔を経過した場合、稼動制御サーバ20の制御部21は、パケットの受信時刻からの経過時間の算出処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、各クライアント端末10について、利用状況管理データ記憶部23の利用状況管理レコード230に記録されている受信時刻を取得する。そして、パケット受信手段211は、この受信時刻からシステム時刻までの経過時間を算出する。
【0056】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、状況通知間隔以上のレコードがあるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、経過時間が状況通知間隔より長くなっている利用状況管理レコード230を検索する。
【0057】
ここで、経過時間が状況通知間隔より長い利用状況管理レコード230がない場合(ステップS3−3において「NO」の場合)には、状況確認間隔の待機処理(ステップS3−1)に戻る。
【0058】
一方、経過時間が状況通知間隔より長い利用状況管理レコード230を検出した場合(ステップS3−3において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、この利用者のサーバの特定処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、この利用状況管理レコード230に記録された利用者IDを利用サーバ特定手段212に提供する。この場合、利用サーバ特定手段212は、利用者管理データ記憶部22を用いて、この利用者IDに関連付けられたサーバIDを停止候補として特定するとともに、メモリに仮記憶する。
【0059】
稼動制御サーバ20の制御部21は、利用状況管理レコードの削除処理を実行する(ステップS3−5)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、利用状況管理データ記憶部23に記録された利用状況管理レコード230を削除する。
【0060】
次に、共用サーバ30(メモリに仮記憶されたサーバID)毎に以下の処理を繰り返す。
ここでは、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−6)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、利用状況管理データ記憶部23において、繰り返し処理対象のサーバIDが記録された利用状況管理レコード230が残っているかどうかを確認する。このサーバIDが記録された利用状況管理レコード230が残っていない場合には、このサーバIDの共用サーバ30を不必要サーバとして特定する。
【0061】
不必要サーバと判定した場合(ステップS3−6において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバの停止指示処理を実行する(ステップS3−7)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、不必要サーバとして特定された共用サーバ30に対して停止指示を送信する。一方、不必要サーバでないと判定した場合(ステップS3−6において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバの停止指示処理(ステップS3−7)をスキップする。以上の処理を、メモリに仮記憶されたすべてのサーバIDについて繰り返す。
【0062】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、クライアント端末10の制御部11は、ログイン処理(ステップS1−2)、利用者IDを含めたパケットの送信処理(ステップS1−3)を実行する。クライアント端末10からのパケットを受信した利用者IDについての利用状況が登録されていない場合(ステップS2−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用者IDに基づいて利用サーバの特定処理(ステップS2−4)、利用サーバ毎に起動済かどうかについての判定処理(ステップS2−5)を実行する。そして、利用サーバが未だ起動されていない場合(ステップS2−5において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用サーバの起動指示処理を実行する(ステップS2−6)。これにより、ログイン状況に基づいて、停止していた共用サーバ30を、利用者に負担をかけることなく起動させることができる。
【0063】
(2)上記実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、受信時刻からシステム時刻までの経過時間が、状況通知間隔以上のレコードがあるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−3)。稼動制御サーバ20の制御部21は、この利用者のサーバの特定処理を実行する(ステップS3−4)。そして、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−6)。そして、不必要サーバと判定した場合(ステップS3−6において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバの停止指示処理を実行する(ステップS3−7)。従って、ログアウトにより、利用される可能性がない共用サーバ30を特定し、この共用サーバ30を停止するため、省電力化を図ることができる。
【0064】
<第2の実施形態>
本発明を具体化した第2の実施形態を図7に従って説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態のサーバ起動処理において、社員の作業スケジュールを考慮した構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0065】
本実施形態では、ネットワークを介して、稼動制御サーバ20に接続された作業スケジュール管理サーバ40を設ける。この作業スケジュール管理サーバ40は、作業管理データ記憶部42及びスケジュール管理データ記憶部43を備えている。
【0066】
作業管理データ記憶部42には、各社員が、各種作業において利用する共用サーバ30を特定するための作業管理レコード420が記録されている。この作業管理レコード420は、社員が用いる共用サーバ30についての登録申請を取得した場合に記録される。作業管理レコード420には、図7に示すように、利用者ID、作業種別ID、サーバIDに関するデータが記録される。
【0067】
利用者IDデータ領域には、共用サーバ30を利用する各社員を特定するための識別子(利用者識別子)に関するデータが記録される。
作業種別IDデータ領域には、この社員が行なう作業内容(作業種別)を特定するための識別子(作業種別ID)に関するデータが記録される。このデータ領域により、特定のプロジェクトに関係しない一般業務、特定のプロジェクトに関する開発業務などを識別するための識別子が記録される。
サーバIDデータ領域には、この社員が、この作業種別の作業を行なう場合に利用する共用サーバ30を特定するための識別子(装置識別子)に関するデータが記録される。
【0068】
スケジュール管理データ記憶部43には、各社員の作業予定についてのスケジュール管理レコード430が記録されている。このスケジュール管理レコード430は、各社員の作業予定が登録された場合に記録される。スケジュール管理レコード430には、図7に示すように、利用者ID、出勤日、作業種別IDに関するデータが記録される。
【0069】
利用者IDデータ領域には、各社員を特定するための識別子(利用者識別子)に関するデータが記録される。
出勤日データ領域には、この社員が出勤する予定日に関するデータが記録される。
作業種別IDデータ領域には、この社員が出勤日に行なう作業内容(作業種別)を特定するための識別子(作業種別ID)に関するデータが記録される。
【0070】
以下、利用サーバの特定処理(ステップS2−4)において、作業スケジュールを考慮した処理を説明する。
【0071】
まず、稼動制御サーバ20の制御部21は、現在日付を特定する。具体的には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、システムタイマからシステム時刻を取得する。
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用者ID及びシステム時刻の現在日付に基づいて、利用サーバを特定する。具体的には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、作業スケジュール管理サーバ40のスケジュール管理データ記憶部43において、利用者ID、現在日付が記録されたスケジュール管理レコード430を検索する。
【0072】
ここで、スケジュール管理レコード430を抽出できない場合には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、共用サーバ30の利用予定なしと判定する。
一方、スケジュール管理レコード430を抽出した場合には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、スケジュール管理レコード430から作業種別IDを取得する。次に
、利用サーバ特定手段212は、作業管理データ記憶部42から、この利用者ID及び作業種別IDが記録された作業管理レコード420を抽出する。そして、利用サーバ特定手段212は、作業管理レコード420に記録されたサーバIDにより、起動対象の共用サーバ30を特定する。
【0073】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(3)上記実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用者ID及び現在日付に基づいて、スケジュール管理レコード430を検索する。そして、作業管理データ記憶部42を用いて、スケジュール管理レコード430に記録された作業種別IDに対応するサーバIDを特定することにより、起動対象の共用サーバ30を特定する。これにより、当日の作業に必要な共用サーバ30のみを起動するため、省電力化を図ることができる。
【0074】
<第3の実施形態>
本発明を具体化した第3の実施形態を図8に従って説明する。第3の実施形態は、第1の実施形態のサーバ起動処理において、社員に対して作業予定を確認する構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0075】
以下、図8を用いて、サーバ起動処理を説明する。
稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS2−1と同様に、クライアント端末10からのパケットの受信処理を実行する(ステップS4−1)。
【0076】
次に稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS2−2と同様に、利用状況が登録済みかどうかについての判定処理を実行する(ステップS4−2)。
利用状況が登録済みの場合(ステップS4−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS2−3と同様に、受信時刻の更新処理を実行する(ステップS4−3)。
【0077】
利用状況が登録されていない場合(ステップS4−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS2−4と同様に、利用者IDに基づいて利用サーバの特定処理を実行する(ステップS4−4)。
【0078】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、作業予定確認の送信処理を実行する(ステップS4−5)。具体的には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、クライアント端末10のディスプレイに作業予定入力画面を出力する。この作業予定入力画面には、利用者管理レコード220に記録されているサーバIDの中で、まだ起動されていない共用サーバ30のサーバIDが列挙される。そして、この共用サーバ30の中で利用予定のものを選択させるためのチェックボックスが列挙されている。更に、作業予定入力画面には、選択結果を送信するための送信ボタンが含まれる。
【0079】
ディスプレイに出力された作業予定入力画面において、利用を予定している共用サーバ30についてのチェックボックスが選択され、送信ボタンが選択された場合、クライアント端末10は、作業予定情報を稼動制御サーバ20に送信する。この作業予定情報には、選択された共用サーバ30のサーバIDを含める。なお、いずれの共用サーバ30も選択されなかった場合には、作業予定情報には、サーバIDを含めない。
【0080】
そして、稼動制御サーバ20の制御部21は、作業予定情報の取得処理を実行する(ステップS4−6)。具体的には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、作業予定情報に含まれるサーバIDを抽出する。
【0081】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用予定があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS4−7)。具体的には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、作業予定情報に含まれるサーバIDの有無により判定する。
【0082】
利用予定がある場合(ステップS4−7において「YES」の場合)稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS2−5、S2−6と同様に、起動確認処理を実行する(ステップS4−8)。
【0083】
そして、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS2−7と同様に、利用状況の登録処理を実行する(ステップS4−9)。
【0084】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(4)上記実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、作業予定確認の送信処理(ステップS4−5)、作業予定情報の取得処理(ステップS4−6)を実行する。利用者の作業状況によっては、共用サーバ30を利用しないこともある。従って、利用者本人の予定を確認して、必要最小限の共用サーバ30のみを起動するため、省電力化を図ることができる。
【0085】
<第4の実施形態>
本発明を具体化した第4の実施形態を図9に従って説明する。第4の実施形態は、第1の実施形態のサーバ停止処理において、社員に作業予定を確認する構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。本実施形態では、サーバ停止処理において、ログイン人数が少ない場合に、共用サーバ30の利用予定を確認する。このため、停止制御手段214は、サーバ停止の要否を判定するための基準人数に関するデータを保持している。
【0086】
以下、図9を用いて、サーバ停止処理を説明する。
ここでは、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS3−1〜S3−5と同様に、停止候補特定処理を実行する(ステップS5−1)。この処理において、制御部21の利用サーバ特定手段212は、利用者管理レコード220に記録されたサーバIDを、停止候補としてメモリに仮記憶する。
【0087】
次に、共用サーバ30(メモリに仮記憶されたサーバID)毎に以下の処理を繰り返す。
ここでは、稼動制御サーバ20の制御部21は、ログイン人数が基準人数未満かどうかについての判定処理を実行する(ステップS5−2)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、利用状況管理データ記憶部23において、繰り返し処理対象のサーバIDが記録されている利用状況管理レコード230のレコード数を計数することにより、ログイン人数を算出する。そして、停止制御手段214は、算出したログイン人数と基準人数とを比較する。
【0088】
ログイン人数が基準人数以上の場合(ステップS5−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、このサーバIDについての処理を終了する。
一方、ログイン人数が基準人数未満の場合(ステップS5−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用状況の取得処理を実行する(ステップS5−3)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、繰り返し処理対象のサーバIDの共用サーバ30に対して、アクセス状況(継続しているセッションの有無)を要求する。この場合、共用サーバ30は、継続セッションの有無についてのアクセス状況を、稼動制御サーバ20に返信する。
【0089】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用中かどうかについての判定処理を実行
する(ステップS5−4)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、共用サーバ30から受信したアクセス状況に基づいて、サーバ利用状況を判定する。ここでは、セッションが継続している場合には、共用サーバ30は利用中と判定する。
【0090】
継続しているセッションがあり、共用サーバ30を利用中と判定した場合(ステップS5−4において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、このサーバIDについての処理を終了する。
【0091】
一方、継続しているセッションがなく、共用サーバ30が利用されていないと判定した場合(ステップS5−4において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用予定の確認処理を実行する(ステップS5−5)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、利用状況管理データ記憶部23において、繰り返し処理対象のサーバIDが記録された利用状況管理レコード230を検索する。そして、停止制御手段214は、抽出した利用状況管理レコード230に記録された利用者IDを取得する。次に、停止制御手段214は、この利用者IDの利用者が利用しているクライアント端末10を特定する。そして、このクライアント端末10のディスプレイに、利用予定確認画面を出力する。この利用予定確認画面には、繰り返し処理対象のサーバIDについて、利用予定の有無を選択させるための選択ボタンが含まれる。
【0092】
ディスプレイに出力された利用予定確認画面において、利用予定がある共用サーバ30について選択ボタンが選択された場合、クライアント端末10は、利用予定情報を稼動制御サーバ20に送信する。この利用予定情報には、選択された共用サーバ30のサーバIDを含める。なお、本実施形態では、利用予定情報を送信しない場合には、共用サーバ30の利用予定がないと判定する。
【0093】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用予定の取得処理を実行する(ステップS5−6)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、クライアント端末10からの利用予定情報の受信を待機する。本実施形態では、予め待機期限を設定しておく。
【0094】
そして、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバかどうかについての判定処理を実行する(ステップS5−7)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、クライアント端末10から受信した利用予定情報に基づいて判定する。いずれかのクライアント端末10から「利用予定あり」の利用予定情報を取得した場合には、この共用サーバ30は不必要サーバでないと判定する。一方、待機期限までに、いずれのクライアント端末10からも「利用予定あり」の利用予定情報を取得しない場合には、この共用サーバ30は不必要サーバと判定する。
【0095】
この共用サーバ30は不必要サーバでないと判定した場合(ステップS5−7において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、このサーバIDについての処理を終了する。
【0096】
一方、この共用サーバ30は不必要サーバと判定した場合(ステップS5−7において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS3−7と同様に、サーバの停止指示処理を実行する(ステップS5−8)。
【0097】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(5)上記実施形態では、ログイン人数が基準人数以上の場合(ステップS5−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、このサーバIDについての処理を終了する。ログイン人数が多い場合には、共用サーバ30が利用される可能性が高いため、共用サーバ30の稼動状態を維持することにより、利用者の確認負担を軽減する
ことができる。
【0098】
(6)ログイン人数が基準人数未満の場合(ステップS5−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用状況の取得処理を実行する(ステップS5−3)。継続しているセッションがあり、共用サーバ30を利用中と判定した場合(ステップS5−4において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、このサーバIDについての処理を終了する。ログイン人数が少ない場合にも、実際に利用されている共用サーバ30については、稼動状態を維持することができる。
【0099】
(7)一方、継続しているセッションがなく、共用サーバ30が利用されていないと判定した場合(ステップS5−4において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用予定の確認処理(ステップS5−5)、利用予定の取得処理(ステップS5−6)を実行する。そして、この共用サーバ30は不必要サーバと判定した場合(ステップS5−7において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS3−7と同様に、サーバの停止指示処理を実行する(ステップS5−8)。ログイン人数が少ない場合には、共用サーバ30が利用される可能性が低くなるため、利用予定がないサーバを停止させて、省電力化を図ることができる。
【0100】
<第5の実施形態>
本発明を具体化した第5の実施形態を図10に従って説明する。第1〜第3の実施形態のサーバ起動処理においては、利用者がログインした場合に共用サーバ30を起動した。第5の実施形態では、サーバ起動処理において、ログインに基づくサーバ起動とは別に、勤務状況を考慮したスケジュールに応じて共用サーバ30を起動する構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0101】
本実施形態においては、ネットワークを介して、稼動制御サーバ20に接続された勤怠管理サーバ50を設ける。この勤怠管理サーバ50は、各社員の出勤時刻を特定する処理を実行する。具体的には、出勤日において、初めてクライアント端末10へのログインを検知した場合、このログイン時刻を出勤時刻として特定する。そして、この勤怠管理サーバ50は、勤怠管理データ記憶部52を備えている。
【0102】
勤怠管理データ記憶部52は出勤情報記憶手段として機能する。この勤怠管理データ記憶部52には、各社員の出勤時刻を蓄積するための勤怠管理レコードが記録されている。この勤怠管理レコードは、勤怠管理サーバ50が各社員のログインに基づいて出勤を検知した場合に記録される。勤怠管理レコードには、利用者ID、出勤日、出勤時刻に関するデータが記録される。
【0103】
利用者IDデータ領域には、各社員を特定するための識別子(利用者識別子)に関するデータが記録される。
出勤日データ領域には、この社員が出勤した年月日に関するデータが記録される。
出勤時刻データ領域には、この社員の出勤時刻(一日の内で初めてログインした時刻)に関するデータが記録される。
【0104】
更に、稼動制御サーバ20には、起動スケジュールデータ記憶部24を設ける。起動スケジュールデータ記憶部24には、各共用サーバ30を起動させる時刻を特定するための起動スケジュールレコードが記録されている。この起動スケジュールレコードは、後述する起動スケジュール作成処理を行なった場合に記録される。起動スケジュールレコードには、サーバID、起動予定時刻に関するデータが記録される。
【0105】
サーバIDデータ領域には、各共用サーバ30を特定するための識別子(装置識別子)
に関するデータが記録される。
起動予定時刻データ領域には、この共用サーバ30を起動する予定時刻に関するデータが記録される。
【0106】
更に、稼動制御サーバ20の制御部21に、起動スケジュール作成手段215を設ける。この起動スケジュール作成手段215は、各共用サーバ30を利用する社員の出勤時刻にもとづいて、共用サーバ30の起動スケジュールを作成する。
【0107】
以下、図10を用いて、起動スケジュール作成処理を説明する。
ここでは、社員(利用者ID)毎に以下の処理を繰り返す。
まず、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用サーバの特定処理を実行する(ステップS6−1)。具体的には、制御部21の起動スケジュール作成手段215は、利用者管理データ記憶部22から、繰り返し処理対象の利用者IDが記録された利用者管理レコード220を抽出する。次に、利用サーバ特定手段212は、この利用者管理レコード220に記録されているサーバIDを特定する。そして、起動スケジュール作成手段215は、利用者IDに関連付けてサーバIDをメモリに仮記憶する。
【0108】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、勤怠情報の取得処理を実行する(ステップS6−2)。具体的には、制御部21の起動スケジュール作成手段215は、勤怠管理サーバ50の勤怠管理データ記憶部52から、繰り返し処理対象の利用者IDについて、所定期間の勤怠管理レコードを抽出する。次に、起動スケジュール作成手段215は、勤怠管理レコードに記録されている出勤時刻の統計値(例えば、平均値)を算出する。そして、起動スケジュール作成手段215は、メモリに記憶された利用者IDに関連付けて出勤時刻統計値を仮記憶する。
【0109】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用開始時刻の特定処理を実行する(ステップS6−3)。具体的には、制御部21の起動スケジュール作成手段215は、各サーバIDに関連付けられている利用者IDを、利用者IDに関連付けられている出勤時刻統計値に置き換える。これにより、サーバIDに対して出勤時刻統計値(利用開始時刻)を特定する。以上の処理を、すべての社員について繰り返す。
【0110】
次に、共用サーバ30(サーバID)毎に以下の処理を繰り返す。
ここでは、稼動制御サーバ20の制御部21は、起動予定時刻の登録処理を実行する(ステップS6−4)。具体的には、制御部21の起動スケジュール作成手段215は、メモリにおいて、繰り返し処理対象のサーバIDに関連付けられている利用開始時刻を取得する。次に、起動スケジュール作成手段215は、取得した利用開始時刻の中で最も早い時刻を起動予定時刻として特定する。そして、起動スケジュール作成手段215は、サーバIDに関連付けて起動予定時刻を起動スケジュールデータ記憶部24に登録する。
【0111】
そして、稼動制御サーバ20の制御部21は、起動スケジュールに基づいてサーバの起動指示処理を実行する(ステップS6−5)。具体的には、制御部21の起動制御手段213は、起動スケジュールデータ記憶部24に記録されている起動予定時刻において、各サーバIDの共用サーバ30の稼動状態を確認する。そして、未だ起動されていない場合には、この共用サーバ30に対して起動指示を送信する。
【0112】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(8)上記実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用開始時刻の特定処理を実行する(ステップS6−3)。そして、稼動制御サーバ20の制御部21は、起動予定時刻の登録処理を実行する(ステップS6−4)。共用サーバ30の起動には時間がかかるため、ログイン直後にはサーバを利用できないこともある。共用サーバ30によっ
ては、起動に時間を要するものもあるが、出勤状況に応じて、共用サーバ30を起動するため、利用者は効率的にサーバを利用することができる。
【0113】
<第6の実施形態>
本発明を具体化した第6の実施形態を図11に従って説明する。第1の実施形態においては、クライアント端末10からパケットを受信しなくなった場合に、この社員が利用する共用サーバ30を特定して停止する。第6の実施形態では、共用サーバ30を停止する前に、再起動の負荷を考慮した猶予時間を設ける構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0114】
このため、稼動制御サーバ20には、サーバ管理データ記憶部25を設ける。サーバ管理データ記憶部25には、各共用サーバ30の動作特性についてのサーバ管理レコードが記録されている。このサーバ管理レコードは、共用サーバ30の管理方法が登録された場合に記録される。サーバ管理レコードには、サーバID、停止猶予時間に関するデータが記録される。
【0115】
サーバIDデータ領域には、各共用サーバ30を特定するための識別子(装置識別子)に関するデータが記録される。
停止猶予時間データ領域には、この共用サーバ30の起動時の負荷を考慮して決定された猶予時間に関するデータが記録される。本実施形態では、この停止猶予時間は、各共用サーバ30の起動に要する所要時間の長さに対応させて設定される。
【0116】
以下、図11を用いて、サーバ停止処理を説明する。
まず、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS3−1〜S3−5と同様に、停止候補特定処理を実行する(ステップS7−1)。
【0117】
次に、停止候補サーバ毎に以下の処理を繰り返す。
ここでは、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS3−6と同様に、不必要サーバかどうかについての判定処理を実行する(ステップS7−2)。
【0118】
不必要サーバと判定した場合(ステップS7−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、起動負荷に応じた停止猶予時間の特定処理を実行する(ステップS7−3)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、停止候補の共用サーバ30のサーバIDを用いて、サーバ管理データ記憶部25から停止猶予時間を取得する。
【0119】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバ毎に停止前待機モード処理を実行する(ステップS7−4)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、不必要サーバと判定された各共用サーバ30について、後述する停止前待機モード処理を実行する。
一方、不必要サーバでない判定した場合(ステップS7−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS7−3、S7−4をスキップする。
【0120】
(停止前待機モード)
次に、不必要サーバと判定された各共用サーバ30について、個別に実行される停止前待機モード処理を説明する。
【0121】
まず、稼動制御サーバ20の制御部21は、待機処理を実行する(ステップS8−1)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、サーバ管理データ記憶部25から取得した停止猶予時間を計時しながら待機する。
【0122】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、停止猶予時間の経過前にパケットを受信したかどうかについての判定処理を実行する(ステップS8−2)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、利用状況管理データ記憶部23を用いて、この不必要サーバのサーバIDが記録された利用状況管理レコード230を抽出する。そして、利用状況管理レコード230に記録された受信時刻が、停止猶予時間の計時中の時刻であれば、待機中にパケットを受信したことになる。また、不必要サーバのサーバIDが記録された利用状況管理レコード230を抽出できない場合には、待機中にパケットを受信していないことになる。
【0123】
停止猶予時間の経過前にパケットを受信している場合(ステップS8−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、停止前待機モード解除処理を実行する(ステップS8−3)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、この共用サーバ30についてのサーバ停止処理を終了する。
【0124】
一方、停止猶予時間を経過してもパケットを受信していない場合(ステップS8−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS3−7と同様に、サーバの停止処理を実行する(ステップS8−4)。
【0125】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(9)上記実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、起動負荷に応じた停止猶予時間の特定処理(ステップS7−3)、不必要サーバ毎に停止前待機モード処理(ステップS7−4)を実行する。停止猶予時間の経過前にパケットを受信している場合(ステップS8−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、停止前待機モード解除処理を実行する(ステップS8−3)。ログアウト直後に、再度、共用サーバ30の利用を希望する場合がある。このような場合にも、停止猶予時間内であれば、起動のための所要時間や電力を削減しながら、効率的に共用サーバ30を利用することができる。
【0126】
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・ 上記各実施形態では、共用サーバ30を用いて共用装置管理を説明したが、複数人によって利用される共用装置であれば、ハードウエアは限定されない。例えば、共用装置としてプリンタやスキャナ等の周辺機器にも適用することができる。
【0127】
・ 上記各実施形態では、クライアント端末10の制御部11は、ログイン処理(ステップS1−2)、利用者IDを含めたパケットの送信処理(ステップS1−3)を実行する。利用者のログインの検知方法は、これに限定されるものではない。例えば、認証管理サーバにおいて行なわれたログイン認証に基づいて、利用者のログイン状況を検知するようにしてもよい。
【0128】
・ 上記各実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、クライアント端末10からのパケットの受信処理を実行する(ステップS2−1)。そして、このパケットの受信状況により、稼動制御サーバ20の制御部21は、ログインやログアウトを把握する。これに代えて、ログイン時の認証を行なう認証管理システムを設けて、この認証管理システムにより、ログインやログアウトを特定できるようにしてもよい。具体的には、認証管理システムが、ログイン認証を行なった場合には、稼動制御サーバ20に対して、ログインした社員の利用者IDを通知する。更に、クライアント端末10からログアウト情報を取得した認証管理システムが、稼動制御サーバ20に対して、ログアウトした社員の利用者IDを通知する。これにより、社員のログイン状況を把握することができる。
【0129】
・ 上記各実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、特定された利用サーバ毎に起動済かどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の起動制御手段213は、繰り返し処理対象のサーバIDにより特定された共用サーバ30にアクセスすることにより、共用サーバ30の稼動状態を確認する。これに代えて、共用サーバ30の稼動状態を記憶する稼動状態情報記憶手段を用いて、起動済かどうかを判定するようにしてもよい。この場合、起動指示を行なったときに、稼動状態情報記憶手段に「起動済み」情報を記録する。そして、停止指示を行なったときに、稼動状態情報記憶手段に「停止」情報を記録する。これにより、利用サーバ毎の起動状態を判定することができる。
【0130】
・ 上記第5の実施形態では、サーバ起動処理において、ログインに基づくサーバ起動とは別に、勤務状況を考慮した起動スケジュールに応じて共用サーバ30を起動する。この起動スケジュールにおける起動予定時刻の決定方法は、勤務状況に限定されるものではない。例えば、社員の作業予定に基づいて決定するようにしてもよい。この場合には、第2の実施形態のスケジュール管理データ記憶部43に、社員の利用者ID及び出勤日に関連付けて、作業予定時間帯(作業開始時刻、作業終了時刻)及び作業種別IDを記録しておく。そして、制御部21の起動スケジュール作成手段215は、作業管理データ記憶部42を用いて、利用者ID及び作業種別に対応する共用サーバ30を特定する。次に、起動スケジュール作成手段215は、各共用サーバ30において、最も早い作業開始時刻を起動予定時刻として特定する。そして、起動スケジュール作成手段215は、サーバIDに関連付けて起動予定時刻を起動スケジュールデータ記憶部24に登録する。社員が出勤している場合においても、この社員の利用者IDに関連付けられているすべての共用サーバ30を利用するとは限らない。従って、作業スケジュールに応じて、必要な共用サーバ30を稼動させるまで、電力削減を図ることができる。
【0131】
・ 上記第5の実施形態では、サーバ起動処理において、ログインに基づくサーバ起動とは別に、勤務状況を考慮した起動スケジュールに応じて共用サーバ30を起動する。この起動スケジュールにおける起動予定時刻の決定方法は、勤務状況に限定されるものではない。例えば、社員の作業実績に基づいて決定するようにしてもよい。この場合には、稼動制御サーバ20に、各共用サーバの利用実績について利用履歴情報記憶手段を設けておく。この利用履歴情報記憶手段には、利用者ID、装置ID、利用実績時刻(サーバアクセス時刻)を関連付けた利用履歴レコードを記録しておく。
【0132】
そして、起動スケジュール作成手段215は、利用履歴情報記憶手段から、共用サーバ30毎に装置IDに関連付けられた利用実績時刻を取得する。そして、起動スケジュール作成手段215は、利用実績時刻の中で最も早い時刻に対応させて、各装置IDの起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する。これにより、利用実績に応じて、利用される時間帯を予測して共用装置を起動することができる。この場合、共用装置の稼動時間を限定することができるので、より省電力化を図ることができる。
【0133】
・ 上記第5の実施形態では、サーバ起動処理において、ログインに基づくサーバ起動とは別に、勤務状況を考慮したスケジュールを作成する。この起動スケジュールの起動予定時刻において、負荷原単位の時間依存性を考慮するようにしてもよい。例えば、図12(a)に示すように、時間帯(時刻t3前後)によって負荷原単位(例えば、電力料金)が異なる場合を想定する。更に、共用装置の稼動状態(起動時や安定稼動時)によって、電力量が異なる場合を想定する。この場合、負荷原単位に対して電力量を乗算した値が負荷総量となる。
【0134】
図12(b)に示すように、時刻t3より早い時刻t1に起動した場合、時刻t2まで起動時電力が必要になる。この場合の負荷総量を図12(c)に示す。
一方、図12(d)に示すように、時刻t3より遅い時刻t4に起動した場合、時刻t5まで起動時電力が必要になる。この場合の負荷総量を図12(e)に示す。このように、時刻t5までの負荷総量は、負荷原単位、電力量によって、大きく異なる場合がある。
【0135】
そこで、制御部21の起動スケジュール作成手段215が、出勤時刻や作業予定等に基づいて算出した起動予定時刻に対して、この時刻の所定の周辺範囲で変更して負荷総量を算出するシミュレーションを行なう。そして、負荷総量が最も小さくなる時刻を起動予定時刻として起動スケジュールに設定する。これにより、負荷原単位の時間依存性を考慮した総合評価に基づいて、的確な稼動制御を行なうことができる。
【符号の説明】
【0136】
10…クライアント端末、11…制御部、111…ログイン管理手段、112…パケット送信手段、20…稼動制御サーバ、21…制御部、211…パケット受信手段、212…利用サーバ特定手段、213…起動制御手段、214…停止制御手段、22…利用者管理データ記憶部、23…利用状況管理データ記憶部、30…共用サーバ、40…作業スケジュール管理サーバ、42…作業管理データ記憶部、43…スケジュール管理データ記憶部、50…勤怠管理サーバ、52…勤怠管理データ記憶部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数人によって利用されている共用装置の稼動管理を行なうための共用装置管理システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業内では、サーバやプリンタ等のように、複数の利用者によって、共用する装置を利用する場合がある。このような装置においては、不特定多数の利用者によって利用されるため、常時稼動させていることが多い。
【0003】
しかしながら、常時稼動させておく場合、必要以上に電力を使う場合がある。そこで、カードリーダ及び演算手段により室内の人員数をチェックして、在室者がいない場合に、自動的に室内設備手段を制御するための入退室管理装置が検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。この文献に記載された技術においては、入室者はカードをタイムカード読取装置に挿入すると、タイムカード読取装置は出社データか退社データかを判断する。タイムカード読取装置に出社データが入力されると出社人数を加算し、タイムカード読取装置に退社データが入力されると出社人数を減算する。在室者がいない場合に設備制御信号を発生し、空調装置の停止、室内照明装置の消灯等により室内設備手段を制御する。
【0004】
また、ネットワークに接続されたプリンタ装置の消費電力制御を行なうためのプリントシステムも検討されている(例えば、特許文献2を参照。)。この文献に記載された技術においては、プリントサーバがワークステーションのログアウトを検知して、あるいはプリントサーバとワークステーションとの間の論理セッションの切断を検知して、プリンタ装置の電源装置を通常モードから省エネモードに変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−35952号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】特開平11−161449号公報(第1頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の文献に記載されているように、共用装置が利用されていない場合に、共用装置を停止したり、動作モードを変更したりすることにより、省電力化を図ることができる。しかしながら、利用者がいない場合に共用装置を停止すると、次に共用装置を利用する場合には、共用装置を起動する必要がある。また、複数の共用装置の中で、利用者によって利用される装置は異なる場合がある。この場合、起動すべき共用装置の特定や、共用装置の停止可否の判断が煩雑になる。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、効率的に共用装置の稼動を制御するための共用装置管理システム、共用装置管理方法及び共用装置管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、利用者識別子と、利用者が利用する共用装置の装置識別子とを関連付けて記憶した利用者情報記憶手段と、利用者識別子と、クライアント端末におけるログイン状況とを関連付けて記憶する利用状況情報記憶手段と、共用装置の起動・停止を制御する制御手段とを備えた共用装置管理システムであ
って、前記制御手段が、クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段に記録する手段と、前記利用者情報記憶手段を用いて、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する手段と、前記装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、前記共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する起動制御手段と、ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、前記利用状況情報記憶手段を用いて、前記共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合には、前記共用装置の停止指示処理を実行する停止制御手段とを備えたことを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の共用装置管理システムにおいて、前記制御手段が、ログインした利用者の利用者識別子に関連付けられた装置識別子の共用装置が起動されていない場合、前記クライアント端末から利用者の利用予定の有無を取得する手段を更に備え、前記起動制御手段は、前記共用装置の利用予定がある場合のみ、前記共用装置の起動指示処理を実行することを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の共用装置管理システムにおいて、前記制御手段が、利用者のログアウトを検知した場合、前記利用者情報記憶手段から、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を取得し、前記利用者情報記憶手段において前記装置識別子に関連付けられた他の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段を用いて、ログインしている利用者の人数を算出する手段と、前記利用者の人数が基準値以下になった場合には、前記ログインしている利用者のクライアント端末から利用者の利用予定を取得する手段を更に備え、前記停止制御手段は、利用予定がない場合のみ、前記共用装置の停止指示処理を実行することを要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の共用装置管理システムにおいて、利用者識別子と、利用者の出勤時刻とを関連付けて記憶した出勤情報記憶手段を更に備え、前記制御手段が、前記利用者情報記憶手段から、共用装置毎に装置識別子に関連付けられた利用者識別子を特定し、各利用者識別子に関連付けられた出勤時刻を前記出勤情報記憶手段から取得する手段と、前記出勤時刻の中で最も早い時刻に対応させて、前記共用装置の起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する手段と、前記起動制御手段は、更に、前記起動スケジュールにおける起動予定時刻に基づいて各共用装置の起動指示処理を実行することを要旨とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の共用装置管理システムにおいて、利用者識別子と、装置識別子と、利用実績時刻とを関連付けて記憶した利用履歴情報記憶手段を更に備え、前記制御手段が、前記利用履歴情報記憶手段から、共用装置毎に装置識別子に関連付けられた利用実績時刻を取得する手段と、前記利用実績時刻の中で最も早い時刻に対応させて、前記共用装置の起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する手段と、前記起動制御手段は、更に、前記起動スケジュールにおける起動予定時刻に基づいて各共用装置の起動指示処理を実行することを要旨とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の共用装置管理システムにおいて、前記停止制御手段が、前記共用装置の装置識別子に関連付けられた利用者識別子のすべての利用者のログアウトを検知した場合には、停止猶予時間の待機を行ない、この待機中に前記共用装置の利用を検知できない場合のみ、前記共用装置の停止指示処理を実行することを要旨とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、利用者識別子と、利用者が利用する共用装置の装置識別子とを関連付けて記憶した利用者情報記憶手段と、利用者識別子と、クライアント端末におけるログイン状況とを関連付けて記憶する利用状況情報記憶手段と、共用装置の起動・停止
を制御する制御手段とを備えた共用装置管理システムを用いて、共用装置を管理するための方法であって、前記制御手段が、クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段に記録する段階と、前記利用者情報記憶手段を用いて、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する段階と、前記装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、前記共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する段階と、ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、前記利用状況情報記憶手段を用いて、前記共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合には、前記共用装置の停止指示処理を実行する段階とを実行することを要旨とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、利用者識別子と、利用者が利用する共用装置の装置識別子とを関連付けて記憶した利用者情報記憶手段と、利用者識別子と、クライアント端末におけるログイン状況とを関連付けて記憶する利用状況情報記憶手段と、共用装置の起動・停止を制御する制御手段とを備えた共用装置管理システムを用いて、共用装置を管理するためのプログラムであって、前記制御手段を、クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段に記録する手段、前記利用者情報記憶手段を用いて、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する手段、前記装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、前記共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する起動制御手段、ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、前記利用状況情報記憶手段を用いて、前記共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合には、前記共用装置の停止指示処理を実行する停止制御手段として機能させることを要旨とする。
【0016】
(作用)
請求項1、7、8に記載の発明によれば、制御手段が、クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、利用状況情報記憶手段に記録する。次に、利用者情報記憶手段を用いて、利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する。次に、装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する。また、ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、利用状況情報記憶手段を用いて、共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合には、共用装置の停止指示処理を実行する。これにより、クライアント端末におけるログイン状況に基づいて、共用装置を起動させることができる。また、クライアント端末におけるログアウトに基づいて、共用装置を停止させることができる。従って、共用装置が利用される可能性がない場合には、共用装置を停止して、省電力化を図ることができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、ログインした利用者の利用者識別子に関連付けられた装置識別子の共用装置が起動されていない場合、クライアント端末から利用者の利用予定の有無を取得する。そして、起動制御手段は、共用装置の利用予定がある場合のみ、共用装置を起動する。利用者の作業状況によっては、共用装置を利用しないこともある。従って、利用者の作業状況を考慮して、不必要な共用装置の起動を抑制し、省電力化を図ることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、利用者のログアウトを検知した場合、利用者情報記憶手段から、利用者識別子に関連付けられた装置識別子を取得し、利用者情報記憶手段において装置識別子に関連付けられた他の利用者識別子を取得し、利用状況情報記憶手段を用いて、ログインしている利用者の人数を算出する。そして、利用者の人数が基準値以下になった場合には、ログインしている利用者のクライアント端末から利用者の利用予定を取得し、停止制御手段は、利用予定がない場合のみ、共用装置の停止指示処理を実行する。従って、利用の可能性が少ない共用装置を停止することにより、省電力化を図ることがで
きる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、制御手段が、利用者情報記憶手段から、共用装置毎に装置識別子に関連付けられた利用者識別子を特定し、各利用者識別子に関連付けられた出勤時刻を出勤情報記憶手段から取得する。次に、出勤時刻の中で最も早い時刻に対応させて、共用装置の起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する。そして、起動スケジュールにおける起動予定時刻に基づいて各共用装置の起動指示処理を実行する。共用装置によっては、起動に時間を要するものもあるが、ログイン時刻を予測して共用装置を起動することができる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、制御手段が、利用履歴情報記憶手段から、共用装置毎に装置識別子に関連付けられた利用実績時刻を取得する。次に、利用実績時刻の中で最も早い時刻に対応させて、共用装置の起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する。そして、起動制御手段は、更に、起動スケジュールにおける起動予定時刻に基づいて各共用装置の起動指示処理を実行する。これにより、利用実績に応じて、利用される時間帯を予測して共用装置を起動することができる。この場合、共用装置の稼動時間を限定することができるので、より省電力化を図ることができる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、共用装置の装置識別子に関連付けられた利用者識別子のすべての利用者のログアウトを検知した場合には、停止猶予時間の待機を行ない、この待機中に前記共用装置の利用を検知できない場合のみ、共用装置の停止指示処理を実行する。ログアウト直後に、再度、共用装置の利用を希望する場合がある。このような場合にも、起動のための所要時間や電力を削減しながら、効率的に共用装置を利用することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、効率的に共用装置の稼動を制御するための共用装置管理システム、共用装置管理方法及び共用装置管理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施形態のシステム概略図。
【図2】第1の実施形態の利用者に対して、起動する共用サーバの関係の説明図であって、(a)はいずれの社員も出社していない場合、(b)、(c)はいずれか一方の社員が出社した場合、(d)は両社員が出社した場合の説明図。
【図3】第1の実施形態におけるクライアント端末及び稼動制御サーバの機能ブロックの説明図。
【図4】本発明の実施形態の各記憶部に記録されたデータの説明図であって、(a)は利用者管理データ記憶部、(b)は利用状況管理データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図5】第1の実施形態の処理手順の説明図。
【図6】第1の実施形態の処理手順の説明図。
【図7】第2の実施形態の作業管理データ記憶部、スケジュール管理データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図8】第3の実施形態の処理手順の説明図。
【図9】第4の実施形態の処理手順の説明図。
【図10】第5の実施形態の処理手順の説明図。
【図11】第6の実施形態の処理手順の説明図。
【図12】他の実施形態の起動予定時刻の調整の説明図であって、(a)は負荷原単位の時間依存性、(b)は起動時刻が早い場合の電力量の時間依存性、(c)は起動時刻が早い場合の負荷総量の時間依存性、(d)は起動時刻が遅い場合の電力量の時間依存性、(e)は起動時刻が遅い場合の負荷総量の時間依存性の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<第1の実施形態>
以下、本発明を具体化した実施形態を図1〜図6に従って説明する。本実施形態では、企業内において複数の社員(利用者)が共用するサーバの稼動を管理する場合に用いる共用装置管理システム、共用装置管理方法及び共用装置管理プログラムとして説明する。
【0025】
本実施形態では、図1に示すように、複数のクライアント端末10、稼動制御サーバ20、共用サーバ30がネットワークを介して接続されている。
本実施形態では、複数の社員が複数の共用サーバ30を利用する場合を想定する。ここで、各社員には利用者IDが付与されており、各共用サーバ30にはサーバIDが付与されている。例えば、図2に示すように、社員Aが共用サーバ(30α、30β)を利用し、社員Bが、共用サーバ(30β、30γ)を利用する場合を想定する。この場合、図2(a)に示すように、社員(A、B)がいずれも出社していない場合には、すべての共用サーバ(30α〜30γ)を停止する。一方、図2(b)または図2(c)に示すように、社員(A、B)のいずれか一方が出社している場合には、出社している社員が利用する共用サーバ30のみを起動する。そして、社員(A、B)の両方が出社した場合には、図2(d)に示すように、すべての共用サーバ(30α〜30γ)を起動させる。これらの共用サーバ30は、後述するように稼動制御サーバ20からの指示に基づいて、起動したり、停止したりするように構成されている。
【0026】
クライアント端末10は、社員が利用するコンピュータ端末である。社員が出社した場合に、このクライアント端末10にログインする。そして、各共用サーバ30にアクセスする場合に用いられる。クライアント端末10は、ネットワークを介してデータを送信する機能や、受信したデータを表示する機能等を有する。このため、このクライアント端末10は、図3に示す制御部11、図示しないキーボード、マウス等の入力手段、ディスプレイ等の出力手段、通信手段等を備えている。
【0027】
制御部11は、図示しないCPU、RAM、ROM等を有する。そして、後述するようにログイン管理処理やパケット送信処理を実行する。このためのパケット送信プログラムを実行することにより、制御部11は、ログイン管理手段111、パケット送信手段112として機能する。
【0028】
ログイン管理手段111は、入力手段により入力された利用者ID及びパスワードを取得するとともに、これらを用いてログイン認証処理を実行する。本実施形態では、ログイン管理手段111は、認証管理サーバ(図示せず)にアクセスし、入力された利用者ID及びパスワードを用いて、ログイン認証を行なう。そして、ログイン認証を完了した場合には、クライアント端末10へのログインを許可する。
【0029】
パケット送信手段112は、ログイン管理手段111においてログイン認証を完了した場合、予め定められた状況通知間隔(ログイン状況を稼働制御サーバ20に通知する時間間隔)で、利用者IDを含むパケットを、稼動制御サーバ20に送信する処理を実行する。
【0030】
稼動制御サーバ20は共用装置管理システムとして機能し、クライアント端末10から受信したパケットに基づいて、共用サーバ30の稼動管理を行なうコンピュータシステムである。この稼動制御サーバ20は、図3に示すように、制御部21、利用者管理データ記憶部22、利用状況管理データ記憶部23を備える。
【0031】
この制御部21は、共用サーバ30の起動・停止を制御する処理等を行なう制御手段として機能する。制御部21は、図示しないCPU、RAM、ROM等を有する。そして、後述する処理(パケット受信段階、利用サーバ特定段階、起動制御段階、停止制御段階等の各処理等)を実行する。このための共用装置管理プログラムを実行することにより、制御部21は、図3に示すように、パケット受信手段211、利用サーバ特定手段212、起動制御手段213、停止制御手段214として機能する。
【0032】
パケット受信手段211は、社員がログインしているクライアント端末10から受信したパケットの管理処理を実行する。このパケット受信手段211は、利用状況管理データ記憶部23を用いて、予め定められた状況確認間隔(パケットの受信状況を確認する時間間隔)で、定期的にパケットの受信状況を確認する。
【0033】
利用サーバ特定手段212は、利用者IDに基づいて、この社員が利用する共用サーバ30の特定処理を実行する。
起動制御手段213は、停止している共用サーバ30を起動する起動指示処理を実行する。
【0034】
停止制御手段214は、稼動中の共用サーバ30を停止する停止指示処理を実行する。この停止制御手段214は、共用サーバ30の中で停止候補のサーバIDを仮記憶するメモリを備えている。
【0035】
利用者管理データ記憶部22は利用者情報記憶手段として機能する。この利用者管理データ記憶部22には、各社員が利用する共用サーバ30を特定するための利用者管理レコード220が記録されている。この利用者管理レコード220は、社員が用いる共用サーバ30についての登録申請を取得した場合に記録される。利用者管理レコード220には、図4(a)に示すように、利用者ID、サーバIDに関するデータが記録される。
【0036】
利用者IDデータ領域には、共用サーバ30を利用する各社員を特定するための識別子(利用者識別子)に関するデータが記録される。
サーバIDデータ領域には、この社員が利用する共用サーバ30を特定するための識別子(装置識別子)に関するデータが記録される。この社員が、複数の共用サーバ30を利用する場合には、各共用サーバ30のサーバIDが記録される。
【0037】
利用状況管理データ記憶部23は利用状況情報記憶手段として機能する。この利用状況管理データ記憶部23には、共用サーバ30の利用状況を特定するための利用状況管理レコード230が記録されている。この利用状況管理レコード230は、社員がログインした場合に生成され、ログアウトした場合に削除される。利用状況管理レコード230には、図4(b)に示すように、利用者ID、受信時刻、サーバIDに関するデータが記録される。
【0038】
利用者IDデータ領域には、共用サーバ30を利用している社員を特定するための識別子(利用者識別子)に関するデータが記録される。
受信時刻データ領域には、クライアント端末10からのパケットを最後に受信した時刻に関するデータが記録される。
【0039】
サーバIDデータ領域には、この社員が利用する共用サーバ30を特定するための識別子(装置識別子)に関するデータが記録される。このサーバIDは、利用者管理レコード220に基づいて設定される。
【0040】
次に、本実施形態の共用装置管理処理について説明する。ここでは、サーバ起動処理(
図5)、サーバ停止処理(図6)の順に説明する。
(サーバ起動処理)
まず、図5を用いてサーバ起動処理を説明する。
【0041】
ここでは、クライアント端末10の制御部11は、起動処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、社員が出社した場合、クライアント端末10の電源を入れる。これにより、クライアント端末10が起動される。
【0042】
次に、クライアント端末10の制御部11は、ログイン処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部11のログイン管理手段111は、ディスプレイに認証情報入力画面を出力する。この認証情報入力画面には、社員の利用者ID及びパスワードを入力する入力欄が設けられている。各入力欄に利用者IDやパスワードが設定された場合、ログイン管理手段111は、認証管理サーバにおいて、ログイン認証を行なう。ログイン認証を完了した場合、ログイン管理手段111は、ログインを許可する。この場合、ログイン管理手段111は、利用者によってログアウト指示が入力されるまで、ログイン状態を維持する。
【0043】
次に、クライアント端末10の制御部11は、利用者IDを含めたパケットの送信処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部11のパケット送信手段112は、パケットを稼動制御サーバ20に送信する。このパケットには、ログイン認証された利用者IDを含める。
【0044】
そして、クライアント端末10の制御部11は、ログアウトされたかどうかについての判定処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部11のパケット送信手段112は、ログイン管理手段111に対して、状況通知間隔で定期的にログイン状態を確認する。そして、ログアウトしていない場合(ステップS1−4において「NO」の場合)、クライアント端末10の制御部11は、パケットの送信処理(ステップS1−3)を繰り返す。
【0045】
ログアウトを検知した場合(ステップS1−4において「YES」の場合)、クライアント端末10の制御部11は、パケット送信の停止処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部11のパケット送信手段112は、稼動制御サーバ20へのパケット送信を停止する。
【0046】
一方、稼動制御サーバ20の制御部21は、クライアント端末10からのパケットの受信処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、クライアント端末10から、利用者IDが含まれるパケットを取得する。
【0047】
次に稼動制御サーバ20の制御部21は、利用状況が登録済みかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、利用状況管理データ記憶部23において、パケットに含まれる利用者IDが記録された利用状況管理レコード230が登録されているかどうかを確認する。
【0048】
利用者IDが記録された利用状況管理レコード230が登録されているため、利用状況は登録済みと判定した場合(ステップS2−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、受信時刻の更新処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、この利用者IDが記録された利用状況管理レコード230の受信時刻をシステム時刻に更新する。
【0049】
一方、利用者IDが記録された利用状況管理レコード230が登録されていないため、
利用状況は登録されていないと判定した場合(ステップS2−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用者IDに基づいて利用サーバの特定処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、クライアント端末10から受信した利用者IDを利用サーバ特定手段212に提供する。この場合、利用サーバ特定手段212は、利用者管理データ記憶部22から、この利用者IDが記録された利用者管理レコード220を抽出する。そして、利用サーバ特定手段212は、この利用者管理レコード220に記録されているサーバIDを特定する。
【0050】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、起動確認処理(ステップS2−5、S2−6)を実行する。ここでは、まず、稼動制御サーバ20の制御部21は、特定された利用サーバ毎に起動済かどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の起動制御手段213は、繰り返し処理対象のサーバIDにより特定された共用サーバ30にアクセスすることにより、共用サーバ30の稼動状態を確認する。
【0051】
この利用サーバが未だ起動されていない場合(ステップS2−5において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用サーバの起動指示処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21の起動制御手段213は、繰り返し処理対象の共用サーバ30に対して起動指示を送信する。一方、この利用サーバが既に起動されている場合(ステップS2−5において「YES」の場合)には、利用サーバの起動指示処理(ステップS2−6)をスキップする。
【0052】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用状況の登録処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、利用者ID、受信時刻、利用者管理レコード220に記録されているサーバIDを設定した利用状況管理レコード230を生成するとともに、利用状況管理データ記憶部23に登録する。
【0053】
(サーバ停止処理)
次に、図6を用いてサーバ停止処理を説明する。ここでは、停止候補特定処理(ステップS3−1〜S3−5)を実行する。
【0054】
まず、稼動制御サーバ20の制御部21は、状況確認間隔の待機処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、状況確認間隔を計時しながら待機する。
【0055】
そして、状況確認間隔を経過した場合、稼動制御サーバ20の制御部21は、パケットの受信時刻からの経過時間の算出処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、各クライアント端末10について、利用状況管理データ記憶部23の利用状況管理レコード230に記録されている受信時刻を取得する。そして、パケット受信手段211は、この受信時刻からシステム時刻までの経過時間を算出する。
【0056】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、状況通知間隔以上のレコードがあるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、経過時間が状況通知間隔より長くなっている利用状況管理レコード230を検索する。
【0057】
ここで、経過時間が状況通知間隔より長い利用状況管理レコード230がない場合(ステップS3−3において「NO」の場合)には、状況確認間隔の待機処理(ステップS3−1)に戻る。
【0058】
一方、経過時間が状況通知間隔より長い利用状況管理レコード230を検出した場合(ステップS3−3において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、この利用者のサーバの特定処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、この利用状況管理レコード230に記録された利用者IDを利用サーバ特定手段212に提供する。この場合、利用サーバ特定手段212は、利用者管理データ記憶部22を用いて、この利用者IDに関連付けられたサーバIDを停止候補として特定するとともに、メモリに仮記憶する。
【0059】
稼動制御サーバ20の制御部21は、利用状況管理レコードの削除処理を実行する(ステップS3−5)。具体的には、制御部21のパケット受信手段211は、利用状況管理データ記憶部23に記録された利用状況管理レコード230を削除する。
【0060】
次に、共用サーバ30(メモリに仮記憶されたサーバID)毎に以下の処理を繰り返す。
ここでは、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−6)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、利用状況管理データ記憶部23において、繰り返し処理対象のサーバIDが記録された利用状況管理レコード230が残っているかどうかを確認する。このサーバIDが記録された利用状況管理レコード230が残っていない場合には、このサーバIDの共用サーバ30を不必要サーバとして特定する。
【0061】
不必要サーバと判定した場合(ステップS3−6において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバの停止指示処理を実行する(ステップS3−7)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、不必要サーバとして特定された共用サーバ30に対して停止指示を送信する。一方、不必要サーバでないと判定した場合(ステップS3−6において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバの停止指示処理(ステップS3−7)をスキップする。以上の処理を、メモリに仮記憶されたすべてのサーバIDについて繰り返す。
【0062】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、クライアント端末10の制御部11は、ログイン処理(ステップS1−2)、利用者IDを含めたパケットの送信処理(ステップS1−3)を実行する。クライアント端末10からのパケットを受信した利用者IDについての利用状況が登録されていない場合(ステップS2−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用者IDに基づいて利用サーバの特定処理(ステップS2−4)、利用サーバ毎に起動済かどうかについての判定処理(ステップS2−5)を実行する。そして、利用サーバが未だ起動されていない場合(ステップS2−5において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用サーバの起動指示処理を実行する(ステップS2−6)。これにより、ログイン状況に基づいて、停止していた共用サーバ30を、利用者に負担をかけることなく起動させることができる。
【0063】
(2)上記実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、受信時刻からシステム時刻までの経過時間が、状況通知間隔以上のレコードがあるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−3)。稼動制御サーバ20の制御部21は、この利用者のサーバの特定処理を実行する(ステップS3−4)。そして、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−6)。そして、不必要サーバと判定した場合(ステップS3−6において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバの停止指示処理を実行する(ステップS3−7)。従って、ログアウトにより、利用される可能性がない共用サーバ30を特定し、この共用サーバ30を停止するため、省電力化を図ることができる。
【0064】
<第2の実施形態>
本発明を具体化した第2の実施形態を図7に従って説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態のサーバ起動処理において、社員の作業スケジュールを考慮した構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0065】
本実施形態では、ネットワークを介して、稼動制御サーバ20に接続された作業スケジュール管理サーバ40を設ける。この作業スケジュール管理サーバ40は、作業管理データ記憶部42及びスケジュール管理データ記憶部43を備えている。
【0066】
作業管理データ記憶部42には、各社員が、各種作業において利用する共用サーバ30を特定するための作業管理レコード420が記録されている。この作業管理レコード420は、社員が用いる共用サーバ30についての登録申請を取得した場合に記録される。作業管理レコード420には、図7に示すように、利用者ID、作業種別ID、サーバIDに関するデータが記録される。
【0067】
利用者IDデータ領域には、共用サーバ30を利用する各社員を特定するための識別子(利用者識別子)に関するデータが記録される。
作業種別IDデータ領域には、この社員が行なう作業内容(作業種別)を特定するための識別子(作業種別ID)に関するデータが記録される。このデータ領域により、特定のプロジェクトに関係しない一般業務、特定のプロジェクトに関する開発業務などを識別するための識別子が記録される。
サーバIDデータ領域には、この社員が、この作業種別の作業を行なう場合に利用する共用サーバ30を特定するための識別子(装置識別子)に関するデータが記録される。
【0068】
スケジュール管理データ記憶部43には、各社員の作業予定についてのスケジュール管理レコード430が記録されている。このスケジュール管理レコード430は、各社員の作業予定が登録された場合に記録される。スケジュール管理レコード430には、図7に示すように、利用者ID、出勤日、作業種別IDに関するデータが記録される。
【0069】
利用者IDデータ領域には、各社員を特定するための識別子(利用者識別子)に関するデータが記録される。
出勤日データ領域には、この社員が出勤する予定日に関するデータが記録される。
作業種別IDデータ領域には、この社員が出勤日に行なう作業内容(作業種別)を特定するための識別子(作業種別ID)に関するデータが記録される。
【0070】
以下、利用サーバの特定処理(ステップS2−4)において、作業スケジュールを考慮した処理を説明する。
【0071】
まず、稼動制御サーバ20の制御部21は、現在日付を特定する。具体的には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、システムタイマからシステム時刻を取得する。
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用者ID及びシステム時刻の現在日付に基づいて、利用サーバを特定する。具体的には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、作業スケジュール管理サーバ40のスケジュール管理データ記憶部43において、利用者ID、現在日付が記録されたスケジュール管理レコード430を検索する。
【0072】
ここで、スケジュール管理レコード430を抽出できない場合には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、共用サーバ30の利用予定なしと判定する。
一方、スケジュール管理レコード430を抽出した場合には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、スケジュール管理レコード430から作業種別IDを取得する。次に
、利用サーバ特定手段212は、作業管理データ記憶部42から、この利用者ID及び作業種別IDが記録された作業管理レコード420を抽出する。そして、利用サーバ特定手段212は、作業管理レコード420に記録されたサーバIDにより、起動対象の共用サーバ30を特定する。
【0073】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(3)上記実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用者ID及び現在日付に基づいて、スケジュール管理レコード430を検索する。そして、作業管理データ記憶部42を用いて、スケジュール管理レコード430に記録された作業種別IDに対応するサーバIDを特定することにより、起動対象の共用サーバ30を特定する。これにより、当日の作業に必要な共用サーバ30のみを起動するため、省電力化を図ることができる。
【0074】
<第3の実施形態>
本発明を具体化した第3の実施形態を図8に従って説明する。第3の実施形態は、第1の実施形態のサーバ起動処理において、社員に対して作業予定を確認する構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0075】
以下、図8を用いて、サーバ起動処理を説明する。
稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS2−1と同様に、クライアント端末10からのパケットの受信処理を実行する(ステップS4−1)。
【0076】
次に稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS2−2と同様に、利用状況が登録済みかどうかについての判定処理を実行する(ステップS4−2)。
利用状況が登録済みの場合(ステップS4−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS2−3と同様に、受信時刻の更新処理を実行する(ステップS4−3)。
【0077】
利用状況が登録されていない場合(ステップS4−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS2−4と同様に、利用者IDに基づいて利用サーバの特定処理を実行する(ステップS4−4)。
【0078】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、作業予定確認の送信処理を実行する(ステップS4−5)。具体的には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、クライアント端末10のディスプレイに作業予定入力画面を出力する。この作業予定入力画面には、利用者管理レコード220に記録されているサーバIDの中で、まだ起動されていない共用サーバ30のサーバIDが列挙される。そして、この共用サーバ30の中で利用予定のものを選択させるためのチェックボックスが列挙されている。更に、作業予定入力画面には、選択結果を送信するための送信ボタンが含まれる。
【0079】
ディスプレイに出力された作業予定入力画面において、利用を予定している共用サーバ30についてのチェックボックスが選択され、送信ボタンが選択された場合、クライアント端末10は、作業予定情報を稼動制御サーバ20に送信する。この作業予定情報には、選択された共用サーバ30のサーバIDを含める。なお、いずれの共用サーバ30も選択されなかった場合には、作業予定情報には、サーバIDを含めない。
【0080】
そして、稼動制御サーバ20の制御部21は、作業予定情報の取得処理を実行する(ステップS4−6)。具体的には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、作業予定情報に含まれるサーバIDを抽出する。
【0081】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用予定があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS4−7)。具体的には、制御部21の利用サーバ特定手段212は、作業予定情報に含まれるサーバIDの有無により判定する。
【0082】
利用予定がある場合(ステップS4−7において「YES」の場合)稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS2−5、S2−6と同様に、起動確認処理を実行する(ステップS4−8)。
【0083】
そして、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS2−7と同様に、利用状況の登録処理を実行する(ステップS4−9)。
【0084】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(4)上記実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、作業予定確認の送信処理(ステップS4−5)、作業予定情報の取得処理(ステップS4−6)を実行する。利用者の作業状況によっては、共用サーバ30を利用しないこともある。従って、利用者本人の予定を確認して、必要最小限の共用サーバ30のみを起動するため、省電力化を図ることができる。
【0085】
<第4の実施形態>
本発明を具体化した第4の実施形態を図9に従って説明する。第4の実施形態は、第1の実施形態のサーバ停止処理において、社員に作業予定を確認する構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。本実施形態では、サーバ停止処理において、ログイン人数が少ない場合に、共用サーバ30の利用予定を確認する。このため、停止制御手段214は、サーバ停止の要否を判定するための基準人数に関するデータを保持している。
【0086】
以下、図9を用いて、サーバ停止処理を説明する。
ここでは、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS3−1〜S3−5と同様に、停止候補特定処理を実行する(ステップS5−1)。この処理において、制御部21の利用サーバ特定手段212は、利用者管理レコード220に記録されたサーバIDを、停止候補としてメモリに仮記憶する。
【0087】
次に、共用サーバ30(メモリに仮記憶されたサーバID)毎に以下の処理を繰り返す。
ここでは、稼動制御サーバ20の制御部21は、ログイン人数が基準人数未満かどうかについての判定処理を実行する(ステップS5−2)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、利用状況管理データ記憶部23において、繰り返し処理対象のサーバIDが記録されている利用状況管理レコード230のレコード数を計数することにより、ログイン人数を算出する。そして、停止制御手段214は、算出したログイン人数と基準人数とを比較する。
【0088】
ログイン人数が基準人数以上の場合(ステップS5−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、このサーバIDについての処理を終了する。
一方、ログイン人数が基準人数未満の場合(ステップS5−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用状況の取得処理を実行する(ステップS5−3)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、繰り返し処理対象のサーバIDの共用サーバ30に対して、アクセス状況(継続しているセッションの有無)を要求する。この場合、共用サーバ30は、継続セッションの有無についてのアクセス状況を、稼動制御サーバ20に返信する。
【0089】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用中かどうかについての判定処理を実行
する(ステップS5−4)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、共用サーバ30から受信したアクセス状況に基づいて、サーバ利用状況を判定する。ここでは、セッションが継続している場合には、共用サーバ30は利用中と判定する。
【0090】
継続しているセッションがあり、共用サーバ30を利用中と判定した場合(ステップS5−4において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、このサーバIDについての処理を終了する。
【0091】
一方、継続しているセッションがなく、共用サーバ30が利用されていないと判定した場合(ステップS5−4において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用予定の確認処理を実行する(ステップS5−5)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、利用状況管理データ記憶部23において、繰り返し処理対象のサーバIDが記録された利用状況管理レコード230を検索する。そして、停止制御手段214は、抽出した利用状況管理レコード230に記録された利用者IDを取得する。次に、停止制御手段214は、この利用者IDの利用者が利用しているクライアント端末10を特定する。そして、このクライアント端末10のディスプレイに、利用予定確認画面を出力する。この利用予定確認画面には、繰り返し処理対象のサーバIDについて、利用予定の有無を選択させるための選択ボタンが含まれる。
【0092】
ディスプレイに出力された利用予定確認画面において、利用予定がある共用サーバ30について選択ボタンが選択された場合、クライアント端末10は、利用予定情報を稼動制御サーバ20に送信する。この利用予定情報には、選択された共用サーバ30のサーバIDを含める。なお、本実施形態では、利用予定情報を送信しない場合には、共用サーバ30の利用予定がないと判定する。
【0093】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用予定の取得処理を実行する(ステップS5−6)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、クライアント端末10からの利用予定情報の受信を待機する。本実施形態では、予め待機期限を設定しておく。
【0094】
そして、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバかどうかについての判定処理を実行する(ステップS5−7)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、クライアント端末10から受信した利用予定情報に基づいて判定する。いずれかのクライアント端末10から「利用予定あり」の利用予定情報を取得した場合には、この共用サーバ30は不必要サーバでないと判定する。一方、待機期限までに、いずれのクライアント端末10からも「利用予定あり」の利用予定情報を取得しない場合には、この共用サーバ30は不必要サーバと判定する。
【0095】
この共用サーバ30は不必要サーバでないと判定した場合(ステップS5−7において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、このサーバIDについての処理を終了する。
【0096】
一方、この共用サーバ30は不必要サーバと判定した場合(ステップS5−7において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS3−7と同様に、サーバの停止指示処理を実行する(ステップS5−8)。
【0097】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(5)上記実施形態では、ログイン人数が基準人数以上の場合(ステップS5−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、このサーバIDについての処理を終了する。ログイン人数が多い場合には、共用サーバ30が利用される可能性が高いため、共用サーバ30の稼動状態を維持することにより、利用者の確認負担を軽減する
ことができる。
【0098】
(6)ログイン人数が基準人数未満の場合(ステップS5−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用状況の取得処理を実行する(ステップS5−3)。継続しているセッションがあり、共用サーバ30を利用中と判定した場合(ステップS5−4において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、このサーバIDについての処理を終了する。ログイン人数が少ない場合にも、実際に利用されている共用サーバ30については、稼動状態を維持することができる。
【0099】
(7)一方、継続しているセッションがなく、共用サーバ30が利用されていないと判定した場合(ステップS5−4において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用予定の確認処理(ステップS5−5)、利用予定の取得処理(ステップS5−6)を実行する。そして、この共用サーバ30は不必要サーバと判定した場合(ステップS5−7において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS3−7と同様に、サーバの停止指示処理を実行する(ステップS5−8)。ログイン人数が少ない場合には、共用サーバ30が利用される可能性が低くなるため、利用予定がないサーバを停止させて、省電力化を図ることができる。
【0100】
<第5の実施形態>
本発明を具体化した第5の実施形態を図10に従って説明する。第1〜第3の実施形態のサーバ起動処理においては、利用者がログインした場合に共用サーバ30を起動した。第5の実施形態では、サーバ起動処理において、ログインに基づくサーバ起動とは別に、勤務状況を考慮したスケジュールに応じて共用サーバ30を起動する構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0101】
本実施形態においては、ネットワークを介して、稼動制御サーバ20に接続された勤怠管理サーバ50を設ける。この勤怠管理サーバ50は、各社員の出勤時刻を特定する処理を実行する。具体的には、出勤日において、初めてクライアント端末10へのログインを検知した場合、このログイン時刻を出勤時刻として特定する。そして、この勤怠管理サーバ50は、勤怠管理データ記憶部52を備えている。
【0102】
勤怠管理データ記憶部52は出勤情報記憶手段として機能する。この勤怠管理データ記憶部52には、各社員の出勤時刻を蓄積するための勤怠管理レコードが記録されている。この勤怠管理レコードは、勤怠管理サーバ50が各社員のログインに基づいて出勤を検知した場合に記録される。勤怠管理レコードには、利用者ID、出勤日、出勤時刻に関するデータが記録される。
【0103】
利用者IDデータ領域には、各社員を特定するための識別子(利用者識別子)に関するデータが記録される。
出勤日データ領域には、この社員が出勤した年月日に関するデータが記録される。
出勤時刻データ領域には、この社員の出勤時刻(一日の内で初めてログインした時刻)に関するデータが記録される。
【0104】
更に、稼動制御サーバ20には、起動スケジュールデータ記憶部24を設ける。起動スケジュールデータ記憶部24には、各共用サーバ30を起動させる時刻を特定するための起動スケジュールレコードが記録されている。この起動スケジュールレコードは、後述する起動スケジュール作成処理を行なった場合に記録される。起動スケジュールレコードには、サーバID、起動予定時刻に関するデータが記録される。
【0105】
サーバIDデータ領域には、各共用サーバ30を特定するための識別子(装置識別子)
に関するデータが記録される。
起動予定時刻データ領域には、この共用サーバ30を起動する予定時刻に関するデータが記録される。
【0106】
更に、稼動制御サーバ20の制御部21に、起動スケジュール作成手段215を設ける。この起動スケジュール作成手段215は、各共用サーバ30を利用する社員の出勤時刻にもとづいて、共用サーバ30の起動スケジュールを作成する。
【0107】
以下、図10を用いて、起動スケジュール作成処理を説明する。
ここでは、社員(利用者ID)毎に以下の処理を繰り返す。
まず、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用サーバの特定処理を実行する(ステップS6−1)。具体的には、制御部21の起動スケジュール作成手段215は、利用者管理データ記憶部22から、繰り返し処理対象の利用者IDが記録された利用者管理レコード220を抽出する。次に、利用サーバ特定手段212は、この利用者管理レコード220に記録されているサーバIDを特定する。そして、起動スケジュール作成手段215は、利用者IDに関連付けてサーバIDをメモリに仮記憶する。
【0108】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、勤怠情報の取得処理を実行する(ステップS6−2)。具体的には、制御部21の起動スケジュール作成手段215は、勤怠管理サーバ50の勤怠管理データ記憶部52から、繰り返し処理対象の利用者IDについて、所定期間の勤怠管理レコードを抽出する。次に、起動スケジュール作成手段215は、勤怠管理レコードに記録されている出勤時刻の統計値(例えば、平均値)を算出する。そして、起動スケジュール作成手段215は、メモリに記憶された利用者IDに関連付けて出勤時刻統計値を仮記憶する。
【0109】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用開始時刻の特定処理を実行する(ステップS6−3)。具体的には、制御部21の起動スケジュール作成手段215は、各サーバIDに関連付けられている利用者IDを、利用者IDに関連付けられている出勤時刻統計値に置き換える。これにより、サーバIDに対して出勤時刻統計値(利用開始時刻)を特定する。以上の処理を、すべての社員について繰り返す。
【0110】
次に、共用サーバ30(サーバID)毎に以下の処理を繰り返す。
ここでは、稼動制御サーバ20の制御部21は、起動予定時刻の登録処理を実行する(ステップS6−4)。具体的には、制御部21の起動スケジュール作成手段215は、メモリにおいて、繰り返し処理対象のサーバIDに関連付けられている利用開始時刻を取得する。次に、起動スケジュール作成手段215は、取得した利用開始時刻の中で最も早い時刻を起動予定時刻として特定する。そして、起動スケジュール作成手段215は、サーバIDに関連付けて起動予定時刻を起動スケジュールデータ記憶部24に登録する。
【0111】
そして、稼動制御サーバ20の制御部21は、起動スケジュールに基づいてサーバの起動指示処理を実行する(ステップS6−5)。具体的には、制御部21の起動制御手段213は、起動スケジュールデータ記憶部24に記録されている起動予定時刻において、各サーバIDの共用サーバ30の稼動状態を確認する。そして、未だ起動されていない場合には、この共用サーバ30に対して起動指示を送信する。
【0112】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(8)上記実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、利用開始時刻の特定処理を実行する(ステップS6−3)。そして、稼動制御サーバ20の制御部21は、起動予定時刻の登録処理を実行する(ステップS6−4)。共用サーバ30の起動には時間がかかるため、ログイン直後にはサーバを利用できないこともある。共用サーバ30によっ
ては、起動に時間を要するものもあるが、出勤状況に応じて、共用サーバ30を起動するため、利用者は効率的にサーバを利用することができる。
【0113】
<第6の実施形態>
本発明を具体化した第6の実施形態を図11に従って説明する。第1の実施形態においては、クライアント端末10からパケットを受信しなくなった場合に、この社員が利用する共用サーバ30を特定して停止する。第6の実施形態では、共用サーバ30を停止する前に、再起動の負荷を考慮した猶予時間を設ける構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0114】
このため、稼動制御サーバ20には、サーバ管理データ記憶部25を設ける。サーバ管理データ記憶部25には、各共用サーバ30の動作特性についてのサーバ管理レコードが記録されている。このサーバ管理レコードは、共用サーバ30の管理方法が登録された場合に記録される。サーバ管理レコードには、サーバID、停止猶予時間に関するデータが記録される。
【0115】
サーバIDデータ領域には、各共用サーバ30を特定するための識別子(装置識別子)に関するデータが記録される。
停止猶予時間データ領域には、この共用サーバ30の起動時の負荷を考慮して決定された猶予時間に関するデータが記録される。本実施形態では、この停止猶予時間は、各共用サーバ30の起動に要する所要時間の長さに対応させて設定される。
【0116】
以下、図11を用いて、サーバ停止処理を説明する。
まず、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS3−1〜S3−5と同様に、停止候補特定処理を実行する(ステップS7−1)。
【0117】
次に、停止候補サーバ毎に以下の処理を繰り返す。
ここでは、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS3−6と同様に、不必要サーバかどうかについての判定処理を実行する(ステップS7−2)。
【0118】
不必要サーバと判定した場合(ステップS7−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、起動負荷に応じた停止猶予時間の特定処理を実行する(ステップS7−3)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、停止候補の共用サーバ30のサーバIDを用いて、サーバ管理データ記憶部25から停止猶予時間を取得する。
【0119】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、不必要サーバ毎に停止前待機モード処理を実行する(ステップS7−4)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、不必要サーバと判定された各共用サーバ30について、後述する停止前待機モード処理を実行する。
一方、不必要サーバでない判定した場合(ステップS7−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS7−3、S7−4をスキップする。
【0120】
(停止前待機モード)
次に、不必要サーバと判定された各共用サーバ30について、個別に実行される停止前待機モード処理を説明する。
【0121】
まず、稼動制御サーバ20の制御部21は、待機処理を実行する(ステップS8−1)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、サーバ管理データ記憶部25から取得した停止猶予時間を計時しながら待機する。
【0122】
次に、稼動制御サーバ20の制御部21は、停止猶予時間の経過前にパケットを受信したかどうかについての判定処理を実行する(ステップS8−2)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、利用状況管理データ記憶部23を用いて、この不必要サーバのサーバIDが記録された利用状況管理レコード230を抽出する。そして、利用状況管理レコード230に記録された受信時刻が、停止猶予時間の計時中の時刻であれば、待機中にパケットを受信したことになる。また、不必要サーバのサーバIDが記録された利用状況管理レコード230を抽出できない場合には、待機中にパケットを受信していないことになる。
【0123】
停止猶予時間の経過前にパケットを受信している場合(ステップS8−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、停止前待機モード解除処理を実行する(ステップS8−3)。具体的には、制御部21の停止制御手段214は、この共用サーバ30についてのサーバ停止処理を終了する。
【0124】
一方、停止猶予時間を経過してもパケットを受信していない場合(ステップS8−2において「NO」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、ステップS3−7と同様に、サーバの停止処理を実行する(ステップS8−4)。
【0125】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(9)上記実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、起動負荷に応じた停止猶予時間の特定処理(ステップS7−3)、不必要サーバ毎に停止前待機モード処理(ステップS7−4)を実行する。停止猶予時間の経過前にパケットを受信している場合(ステップS8−2において「YES」の場合)、稼動制御サーバ20の制御部21は、停止前待機モード解除処理を実行する(ステップS8−3)。ログアウト直後に、再度、共用サーバ30の利用を希望する場合がある。このような場合にも、停止猶予時間内であれば、起動のための所要時間や電力を削減しながら、効率的に共用サーバ30を利用することができる。
【0126】
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・ 上記各実施形態では、共用サーバ30を用いて共用装置管理を説明したが、複数人によって利用される共用装置であれば、ハードウエアは限定されない。例えば、共用装置としてプリンタやスキャナ等の周辺機器にも適用することができる。
【0127】
・ 上記各実施形態では、クライアント端末10の制御部11は、ログイン処理(ステップS1−2)、利用者IDを含めたパケットの送信処理(ステップS1−3)を実行する。利用者のログインの検知方法は、これに限定されるものではない。例えば、認証管理サーバにおいて行なわれたログイン認証に基づいて、利用者のログイン状況を検知するようにしてもよい。
【0128】
・ 上記各実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、クライアント端末10からのパケットの受信処理を実行する(ステップS2−1)。そして、このパケットの受信状況により、稼動制御サーバ20の制御部21は、ログインやログアウトを把握する。これに代えて、ログイン時の認証を行なう認証管理システムを設けて、この認証管理システムにより、ログインやログアウトを特定できるようにしてもよい。具体的には、認証管理システムが、ログイン認証を行なった場合には、稼動制御サーバ20に対して、ログインした社員の利用者IDを通知する。更に、クライアント端末10からログアウト情報を取得した認証管理システムが、稼動制御サーバ20に対して、ログアウトした社員の利用者IDを通知する。これにより、社員のログイン状況を把握することができる。
【0129】
・ 上記各実施形態では、稼動制御サーバ20の制御部21は、特定された利用サーバ毎に起動済かどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の起動制御手段213は、繰り返し処理対象のサーバIDにより特定された共用サーバ30にアクセスすることにより、共用サーバ30の稼動状態を確認する。これに代えて、共用サーバ30の稼動状態を記憶する稼動状態情報記憶手段を用いて、起動済かどうかを判定するようにしてもよい。この場合、起動指示を行なったときに、稼動状態情報記憶手段に「起動済み」情報を記録する。そして、停止指示を行なったときに、稼動状態情報記憶手段に「停止」情報を記録する。これにより、利用サーバ毎の起動状態を判定することができる。
【0130】
・ 上記第5の実施形態では、サーバ起動処理において、ログインに基づくサーバ起動とは別に、勤務状況を考慮した起動スケジュールに応じて共用サーバ30を起動する。この起動スケジュールにおける起動予定時刻の決定方法は、勤務状況に限定されるものではない。例えば、社員の作業予定に基づいて決定するようにしてもよい。この場合には、第2の実施形態のスケジュール管理データ記憶部43に、社員の利用者ID及び出勤日に関連付けて、作業予定時間帯(作業開始時刻、作業終了時刻)及び作業種別IDを記録しておく。そして、制御部21の起動スケジュール作成手段215は、作業管理データ記憶部42を用いて、利用者ID及び作業種別に対応する共用サーバ30を特定する。次に、起動スケジュール作成手段215は、各共用サーバ30において、最も早い作業開始時刻を起動予定時刻として特定する。そして、起動スケジュール作成手段215は、サーバIDに関連付けて起動予定時刻を起動スケジュールデータ記憶部24に登録する。社員が出勤している場合においても、この社員の利用者IDに関連付けられているすべての共用サーバ30を利用するとは限らない。従って、作業スケジュールに応じて、必要な共用サーバ30を稼動させるまで、電力削減を図ることができる。
【0131】
・ 上記第5の実施形態では、サーバ起動処理において、ログインに基づくサーバ起動とは別に、勤務状況を考慮した起動スケジュールに応じて共用サーバ30を起動する。この起動スケジュールにおける起動予定時刻の決定方法は、勤務状況に限定されるものではない。例えば、社員の作業実績に基づいて決定するようにしてもよい。この場合には、稼動制御サーバ20に、各共用サーバの利用実績について利用履歴情報記憶手段を設けておく。この利用履歴情報記憶手段には、利用者ID、装置ID、利用実績時刻(サーバアクセス時刻)を関連付けた利用履歴レコードを記録しておく。
【0132】
そして、起動スケジュール作成手段215は、利用履歴情報記憶手段から、共用サーバ30毎に装置IDに関連付けられた利用実績時刻を取得する。そして、起動スケジュール作成手段215は、利用実績時刻の中で最も早い時刻に対応させて、各装置IDの起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する。これにより、利用実績に応じて、利用される時間帯を予測して共用装置を起動することができる。この場合、共用装置の稼動時間を限定することができるので、より省電力化を図ることができる。
【0133】
・ 上記第5の実施形態では、サーバ起動処理において、ログインに基づくサーバ起動とは別に、勤務状況を考慮したスケジュールを作成する。この起動スケジュールの起動予定時刻において、負荷原単位の時間依存性を考慮するようにしてもよい。例えば、図12(a)に示すように、時間帯(時刻t3前後)によって負荷原単位(例えば、電力料金)が異なる場合を想定する。更に、共用装置の稼動状態(起動時や安定稼動時)によって、電力量が異なる場合を想定する。この場合、負荷原単位に対して電力量を乗算した値が負荷総量となる。
【0134】
図12(b)に示すように、時刻t3より早い時刻t1に起動した場合、時刻t2まで起動時電力が必要になる。この場合の負荷総量を図12(c)に示す。
一方、図12(d)に示すように、時刻t3より遅い時刻t4に起動した場合、時刻t5まで起動時電力が必要になる。この場合の負荷総量を図12(e)に示す。このように、時刻t5までの負荷総量は、負荷原単位、電力量によって、大きく異なる場合がある。
【0135】
そこで、制御部21の起動スケジュール作成手段215が、出勤時刻や作業予定等に基づいて算出した起動予定時刻に対して、この時刻の所定の周辺範囲で変更して負荷総量を算出するシミュレーションを行なう。そして、負荷総量が最も小さくなる時刻を起動予定時刻として起動スケジュールに設定する。これにより、負荷原単位の時間依存性を考慮した総合評価に基づいて、的確な稼動制御を行なうことができる。
【符号の説明】
【0136】
10…クライアント端末、11…制御部、111…ログイン管理手段、112…パケット送信手段、20…稼動制御サーバ、21…制御部、211…パケット受信手段、212…利用サーバ特定手段、213…起動制御手段、214…停止制御手段、22…利用者管理データ記憶部、23…利用状況管理データ記憶部、30…共用サーバ、40…作業スケジュール管理サーバ、42…作業管理データ記憶部、43…スケジュール管理データ記憶部、50…勤怠管理サーバ、52…勤怠管理データ記憶部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者識別子と、利用者が利用する共用装置の装置識別子とを関連付けて記憶した利用者情報記憶手段と、
利用者識別子と、クライアント端末におけるログイン状況とを関連付けて記憶する利用状況情報記憶手段と、
共用装置の起動・停止を制御する制御手段とを備えた共用装置管理システムであって、
前記制御手段が、
クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段に記録する手段と、
前記利用者情報記憶手段を用いて、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する手段と、
前記装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、前記共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する起動制御手段と、
ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、前記利用状況情報記憶手段を用いて、前記共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合には、前記共用装置の停止指示処理を実行する停止制御手段と
を備えたことを特徴とする共用装置管理システム。
【請求項2】
前記制御手段が、
ログインした利用者の利用者識別子に関連付けられた装置識別子の共用装置が起動されていない場合、前記クライアント端末から利用者の利用予定の有無を取得する手段を更に備え、
前記起動制御手段は、前記共用装置の利用予定がある場合のみ、前記共用装置の起動指示処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の共用装置管理システム。
【請求項3】
前記制御手段が、
利用者のログアウトを検知した場合、前記利用者情報記憶手段から、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を取得し、
前記利用者情報記憶手段において前記装置識別子に関連付けられた他の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段を用いて、ログインしている利用者の人数を算出する手段と、
前記利用者の人数が基準値以下になった場合には、前記ログインしている利用者のクライアント端末から利用者の利用予定を取得する手段を更に備え、
前記停止制御手段は、利用予定がない場合のみ、前記共用装置の停止指示処理を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の共用装置管理システム。
【請求項4】
利用者識別子と、利用者の出勤時刻とを関連付けて記憶した出勤情報記憶手段を更に備え、
前記制御手段が、
前記利用者情報記憶手段から、共用装置毎に装置識別子に関連付けられた利用者識別子を特定し、各利用者識別子に関連付けられた出勤時刻を前記出勤情報記憶手段から取得する手段と、
前記出勤時刻の中で最も早い時刻に対応させて、前記共用装置の起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する手段と、
前記起動制御手段は、更に、前記起動スケジュールにおける起動予定時刻に基づいて各共用装置の起動指示処理を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の共用装置管理システム。
【請求項5】
利用者識別子と、装置識別子と、利用実績時刻とを関連付けて記憶した利用履歴情報記
憶手段を更に備え、
前記制御手段が、
前記利用履歴情報記憶手段から、共用装置毎に装置識別子に関連付けられた利用実績時刻を取得する手段と、
前記利用実績時刻の中で最も早い時刻に対応させて、前記共用装置の起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する手段と、
前記起動制御手段は、更に、前記起動スケジュールにおける起動予定時刻に基づいて各共用装置の起動指示処理を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の共用装置管理システム。
【請求項6】
前記停止制御手段が、
前記共用装置の装置識別子に関連付けられた利用者識別子のすべての利用者のログアウトを検知した場合には、停止猶予時間の待機を行ない、
この待機中に前記共用装置の利用を検知できない場合のみ、前記共用装置の停止指示処理を実行することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の共用装置管理システム。
【請求項7】
利用者識別子と、利用者が利用する共用装置の装置識別子とを関連付けて記憶した利用者情報記憶手段と、
利用者識別子と、クライアント端末におけるログイン状況とを関連付けて記憶する利用状況情報記憶手段と、
共用装置の起動・停止を制御する制御手段とを備えた共用装置管理システムを用いて、共用装置を管理するための方法であって、
前記制御手段が、
クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段に記録する段階と、
前記利用者情報記憶手段を用いて、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する段階と、
前記装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、前記共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する段階と、
ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、前記利用状況情報記憶手段を用いて、前記共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合には、前記共用装置の停止指示処理を実行する段階と
を実行することを特徴とする共用装置管理方法。
【請求項8】
利用者識別子と、利用者が利用する共用装置の装置識別子とを関連付けて記憶した利用者情報記憶手段と、
利用者識別子と、クライアント端末におけるログイン状況とを関連付けて記憶する利用状況情報記憶手段と、
共用装置の起動・停止を制御する制御手段とを備えた共用装置管理システムを用いて、共用装置を管理するためのプログラムであって、
前記制御手段を、
クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段に記録する手段、
前記利用者情報記憶手段を用いて、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する手段、
前記装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、前記共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する起動制御手段、
ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、前記利用状況情報記憶手段を用いて、前記共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合に
は、前記共用装置の停止指示処理を実行する停止制御手段
として機能させることを特徴とする共用装置管理プログラム。
【請求項1】
利用者識別子と、利用者が利用する共用装置の装置識別子とを関連付けて記憶した利用者情報記憶手段と、
利用者識別子と、クライアント端末におけるログイン状況とを関連付けて記憶する利用状況情報記憶手段と、
共用装置の起動・停止を制御する制御手段とを備えた共用装置管理システムであって、
前記制御手段が、
クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段に記録する手段と、
前記利用者情報記憶手段を用いて、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する手段と、
前記装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、前記共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する起動制御手段と、
ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、前記利用状況情報記憶手段を用いて、前記共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合には、前記共用装置の停止指示処理を実行する停止制御手段と
を備えたことを特徴とする共用装置管理システム。
【請求項2】
前記制御手段が、
ログインした利用者の利用者識別子に関連付けられた装置識別子の共用装置が起動されていない場合、前記クライアント端末から利用者の利用予定の有無を取得する手段を更に備え、
前記起動制御手段は、前記共用装置の利用予定がある場合のみ、前記共用装置の起動指示処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の共用装置管理システム。
【請求項3】
前記制御手段が、
利用者のログアウトを検知した場合、前記利用者情報記憶手段から、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を取得し、
前記利用者情報記憶手段において前記装置識別子に関連付けられた他の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段を用いて、ログインしている利用者の人数を算出する手段と、
前記利用者の人数が基準値以下になった場合には、前記ログインしている利用者のクライアント端末から利用者の利用予定を取得する手段を更に備え、
前記停止制御手段は、利用予定がない場合のみ、前記共用装置の停止指示処理を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の共用装置管理システム。
【請求項4】
利用者識別子と、利用者の出勤時刻とを関連付けて記憶した出勤情報記憶手段を更に備え、
前記制御手段が、
前記利用者情報記憶手段から、共用装置毎に装置識別子に関連付けられた利用者識別子を特定し、各利用者識別子に関連付けられた出勤時刻を前記出勤情報記憶手段から取得する手段と、
前記出勤時刻の中で最も早い時刻に対応させて、前記共用装置の起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する手段と、
前記起動制御手段は、更に、前記起動スケジュールにおける起動予定時刻に基づいて各共用装置の起動指示処理を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の共用装置管理システム。
【請求項5】
利用者識別子と、装置識別子と、利用実績時刻とを関連付けて記憶した利用履歴情報記
憶手段を更に備え、
前記制御手段が、
前記利用履歴情報記憶手段から、共用装置毎に装置識別子に関連付けられた利用実績時刻を取得する手段と、
前記利用実績時刻の中で最も早い時刻に対応させて、前記共用装置の起動予定時刻を設定した起動スケジュールを生成する手段と、
前記起動制御手段は、更に、前記起動スケジュールにおける起動予定時刻に基づいて各共用装置の起動指示処理を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の共用装置管理システム。
【請求項6】
前記停止制御手段が、
前記共用装置の装置識別子に関連付けられた利用者識別子のすべての利用者のログアウトを検知した場合には、停止猶予時間の待機を行ない、
この待機中に前記共用装置の利用を検知できない場合のみ、前記共用装置の停止指示処理を実行することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の共用装置管理システム。
【請求項7】
利用者識別子と、利用者が利用する共用装置の装置識別子とを関連付けて記憶した利用者情報記憶手段と、
利用者識別子と、クライアント端末におけるログイン状況とを関連付けて記憶する利用状況情報記憶手段と、
共用装置の起動・停止を制御する制御手段とを備えた共用装置管理システムを用いて、共用装置を管理するための方法であって、
前記制御手段が、
クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段に記録する段階と、
前記利用者情報記憶手段を用いて、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する段階と、
前記装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、前記共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する段階と、
ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、前記利用状況情報記憶手段を用いて、前記共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合には、前記共用装置の停止指示処理を実行する段階と
を実行することを特徴とする共用装置管理方法。
【請求項8】
利用者識別子と、利用者が利用する共用装置の装置識別子とを関連付けて記憶した利用者情報記憶手段と、
利用者識別子と、クライアント端末におけるログイン状況とを関連付けて記憶する利用状況情報記憶手段と、
共用装置の起動・停止を制御する制御手段とを備えた共用装置管理システムを用いて、共用装置を管理するためのプログラムであって、
前記制御手段を、
クライアント端末においてログインしている利用者の利用者識別子を取得し、前記利用状況情報記憶手段に記録する手段、
前記利用者情報記憶手段を用いて、前記利用者識別子に関連付けられた装置識別子を特定する手段、
前記装置識別子の共用装置の動作状態を特定し、前記共用装置が起動されていない場合には、この共用装置の起動指示処理を実行する起動制御手段、
ログアウトした利用者が利用する共用装置の装置識別子について、前記利用状況情報記憶手段を用いて、前記共用装置を利用するすべての利用者のログアウトを検知した場合に
は、前記共用装置の停止指示処理を実行する停止制御手段
として機能させることを特徴とする共用装置管理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−209866(P2011−209866A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−75249(P2010−75249)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)
【Fターム(参考)】
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