説明

共重合ポリエステルの製造方法

【課題】重縮合反応の副生成物である環状オリゴマーを原料として再利用して、脂肪族が共重合されてなるポリエステルの製造にあたって、生産効率良く、安価に製造できる方法を提供する。
【解決手段】芳香族ジカルボン酸および炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸(A)と、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールよりなる群から選ばれるグリコールを主成分とするグリコール(G)からなるポリエステルの製造方法であって、エステル化反応工程、エステル化反応工程で得られた低重合体100質量部と前記低重合体を構成するモノマーと同一のモノマーから構成される環状オリゴマー5〜40質量部を混合し開環反応をおこなう開環反応工程、重縮合反応工程からなる共重合ポリエステルの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維、フィルム、成形品など各種材料に好適に用いることができる共重合ポリエステルを、短時間で生産効率よく、安価に製造できる方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸と脂肪族ジオールを主成分とする共重合ポリエステルは、繊維、フィルム、成形品など各種材料に用いられている。
しかしながら、上記組成の共重合ポリエステルを生産する場合、重縮合反応時に、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオール、もしくは脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールからなる環状オリゴマーが多量に副生する場合があり問題になっていた。
【0003】
特許文献1には、ジカルボン酸とグリコールとの仕込み比率を変えることで環状オリゴマーの副生を抑制することが開示されている。しかしながら、回収した副生環状オリゴマーを再利用する技術はなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−35596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はかかる従来技術に鑑み、重縮合反応の副生成物である環状オリゴマーを原料として利用し、さらに短時間で生産効率よく、安価に製造できる方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決すべく検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
芳香族ジカルボン酸および炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸(A)と、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールよりなる群から選ばれるグリコールを主成分とするグリコール(G)からなるポリエステルの製造方法であって、以下の工程からなることを特徴とする共重合ポリエステルの製造方法。
エステル化反応工程:ジカルボン酸(A)とグリコール(G)をエステル化反応し、その低重合体を得る工程、
開環反応工程:エステル化反応工程で得られた低重合体100質量部と前記低重合体を構成するモノマーと同一のモノマーから構成される環状オリゴマー5〜40質量部を混合し開環反応をおこなう工程、および
重縮合反応工程:開環反応後の生成物の重縮合反応をおこなう工程
【発明の効果】
【0007】
本発明の製造方法によれば、特定の共重合組成のポリエステルを重合する際に、重縮合反応の副生成物である環状オリゴマーを原料として利用することで、目的とするポリエステルを短時間で生産効率よく、安価に製造することができる。
また、本発明の製造方法で得られた共重合ポリエステルは、繊維、フィルム、成形品など各種材料において好適に使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の製造方法により製造される共重合ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸と炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸(A)と、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールよりなる群から選ばれるグリコールを主成分とするグリコール(G)からなる共重合ポリエステルである。
【0009】
ジカルボン酸(A)としては、芳香族ジカルボン酸と炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸を併用する必要がある。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などを挙げることができる。これらは誘導体や無水物であってもよい。これらの中でも、樹脂特性やコストパフォーマンスなどの観点からテレフタル酸とイソフタル酸が好ましい。
【0010】
炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸などを挙げることができ、これらの中で、コストパフォーマンスなどの観点からアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸が好ましい。
【0011】
また、本発明の共重合ポリエステルの製造方法においては、上記した芳香族ジカルボン酸および炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸に加え、全カルボン酸に対して20モル%を超えない範囲で、コハク酸、グルタル酸、水添ダイマー酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、ダイマー酸、ドデセニルコハク酸、テルペン−マレイン酸付加体などの不飽和脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキセンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸を併用することもできる。これらは誘導体や無水物であってもよい。
【0012】
全ジカルボン酸に対する芳香族ジカルボン酸の含有割合としては50〜80モル%であることが好ましい。また、全ジカルボン酸に対する炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸の含有割合としては20〜50モル%であることが好ましい。
【0013】
グリコール(G)としては、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールよりなる群から選ばれる。グリコール(G)は上記したグリコールを少なくとも1種含むものであり、複数種含んでいてもよい。
【0014】
全グリコールに対するエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールよりなる群から選ばれるグリコールの総含有割合としては、50〜100モル%であることが好ましく、80〜100モル%であることがより好ましい。
【0015】
また、上記のグリコールに加え、全グリコールに対して50モル%を超えない範囲で、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオールなどのジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの3価以上のポリオールを用いることもできる。
【0016】
次に、製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、以下の3工程から構成される。
エステル化反応工程:ジカルボン酸(A)とグリコール(G)をエステル化反応し、その低重合体を得る工程、
開環反応工程:エステル化反応工程で得られた低重合体と環状オリゴマーを混合し開環反応をおこなう工程、
重縮合反応工程:開環反応後の生成物のグリコールを留去し、所望の重合度の共重合ポリエステルを得る重縮合反応工程
【0017】
まず、エステル化反応工程について説明する。
エステル化反応工程では、ジカルボン酸(A)とグリコール(G)を不活性雰囲気下、エステル化反応し、2〜10の重合度の低重合体を得る。
【0018】
反応温度は200〜280℃が好ましく、200〜260℃がより好ましい。反応時間は2〜4時間とすることが好ましい。2〜4時間にすることで、効率良く色調の良いものを得ることができる。なお、エステル化反応時間とは、所望の温度になってから、エステル化反応率が95%以上になるまでの時間とする。
【0019】
次に、開環反応工程について説明する。
開環反応工程では、エステル化反応工程で得られた低重合体と、前記低重合体を構成するモノマーと同一のモノマーから構成される環状オリゴマーを混合し、常圧で環状オリゴマーを開環させる。
【0020】
本発明において、環状オリゴマーとは、ジカルボン酸の1種類のモノマーとグリコールの1種類のモノマーが1組以上結合して環状になっているものを指す。
環状オリゴマーとしては、環状1量体から、環状3量体程度のものが好ましく用いられる。例えば、イソフタル酸−エチレングリコール環状2量体、テレフタル酸−ネオペンチルグリコール環状2量体、イソフタル酸−ネオペンチルグリコールの環状2量体、イソフタル酸−プロピレングリコール環状3量体、セバシン酸−ネオペンチルグリコール環状1量体などが挙げられ、複数種類を用いてもよい。
【0021】
環状オリゴマーの添加量は、エステル化反応によって得た低重合体100質量部に対して5〜40質量部とすることが必要で、10〜35質量部とすることが好ましい。添加量が5質量部未満であると、エステル化反応時間が短縮されず、生産効率は改善されないので好ましくない。一方、添加量が40質量部を超えると、環状オリゴマーを開環させるための時間が長くなり、生産効率は改善されないので好ましくない。
【0022】
開環反応工程で混合される環状オリゴマーの製法は特に限定されないが、例えば、重縮合反応工程で、副生物として留出ラインから回収した留出液から抽出して得ることができる。通常、留出ラインから回収したグリコールを主成分とする留去液には、不純物として環状オリゴマーやモノマーが大量に含まれているため、溶媒を抽出して回収した留去液を精製し環状オリゴマーを得ることができる。
【0023】
低重合体と混合する環状オリゴマーは、低重合体を構成するモノマーと同一のモノマーから構成されることが必要である。このためには、例えば、同じモノマー構成のポリエステルを重縮合したときに得られる環状オリゴマーを回収しておき、次の重合の際に、その環状オリゴマーを使用すればよい。
【0024】
開環反応温度は200〜290℃が好ましく、220〜270℃がより好ましい。反応時間としては、環状オリゴマーを開環させるため、常圧下で5〜30分とすることが好ましい。なお、開環反応時間とは、所望の温度になってから、加熱することなく吸熱反応がおこり反応温度が5℃あがるまでの時間とする。
【0025】
なお、原料モノマーと環状オリゴマーを一括で仕込み、反応させることにより、エステル化反応工程と開環反応工程を1工程とすることもできる。
【0026】
次に、重縮合工程について説明する。
重縮合工程では、開環反応工程で得られた生成物からグリコールを留去させ30〜200の重合度に達するまで重縮合反応を進める。
【0027】
反応温度は200〜290℃が好ましく、220〜270℃がより好ましい。減圧度は、0.9hPa以下が好ましく、0.75hPa以下がより好ましい。
【0028】
エステル化反応、開環反応および重縮合反応の際には、必要に応じて、アンチモン、チタン、ゲルマニウム、スズ、亜鉛等の化合物から適宜選択して用いて重合をおこなう。また、リン酸、亜リン酸、リン酸トリメチル、リン酸トリエチルなどの安定剤、コバルト化合物、蛍光剤、染料のような色調改良剤、二酸化チタンのような顔料、臭素化合物、リン化合物のような難燃剤等の添加物を共存させてもよい。
【実施例】
【0029】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらに限定されるものではない。なお、ポリエステル樹脂の物性値測定は以下の方法によりおこなった。
1.ポリエスエル樹脂の組成
H−NMR分析(日本電子製、400MHz)により求めた。
2.エステル化反応率
以下の式により計算した。
エステル化反応率={(試料1トン中に含まれる全エステル結合の当量数+試料1トン中に含まれる末端カルボキシル基の当量数)−(試料1トン中に含まれる末端カルボキシル基の当量数)}÷(試料1トン中に含まれる全エステル結合+試料1トン中に含まれる末端カルボキシル基の当量数)×100
[全エステル結合の当量数と末端カルボキシル基の当量数の合計]
試料1.0gを0.5Nの水酸化カリウムエタノール溶液20mlに溶解したのち加熱環流し加水分解させ、0.5Nの塩酸水溶液で滴定し、試料1トン中に含まれる当量数を計算した。
[末端カルボキシル基の当量数]
試料2.5gをジメチルホルムアミド20mlに溶解させ、0.1Nの水酸化ナトリウムメタノール溶液で滴定し、試料1トン中に含まれる当量数を計算した。
【0030】
以下において、環状オリゴマーの質量部は低重合体100質量部あたりの量としてする。
【0031】
実施例1
ジカルボン酸(A)として、イソフタル酸13.3kg、セバシン酸16.2kgを用い、グリコール(G)としてエチレングリコール5.0kg、ネオペンチルグリコール12.5kg(イソフタル酸:セバシン酸:エチレングリコール:ネオペンチルグリコール=50:50:50:75(モル比)、(G)/(A)=1.25(モル比))を用い、これらをエステル化反応槽に仕込み、圧力0.3MPa、温度240℃、窒素雰囲気下で3時間エステル化反応をおこなった。得られた低重合体は、41.5kgであった。得られた低重合体を重縮合反応槽に移送した後、イソフタル酸−エチレングリコール環状2量体を4.4kg(10.6質量部)、イソフタル酸−ネオペンチルグリコール環状2量体8.0kg(19.3質量部)を添加し、テトラブチルチタネート33g(イソフタル酸とセバシン酸の合計1モルあたり5.2×10−4モル)を添加し、常圧下で0.5時間、開環反応をおこなった。その後、0.5hPaに減圧し、260℃で4時間重縮合反応をおこない、極限粘度0.80dl/gの共重合ポリエステルを得た。これにより48.9kgの共重合ポリエステルが得られた。
【0032】
実施例2
実施例1における仕込み量を、イソフタル酸19.9kg、セバシン酸16.2kg、エチレングリコール6.2kg、ネオペンチルグリコール15.6kg(イソフタル酸:セバシン酸:エチレングリコール:ネオペンチルグリコール=60:40:50:75(モル比)、(G)/(A)=1.25(モル比))とし、50.9kgの低重合体を得た。次いで、環状オリゴマーとしてイソフタル酸−エチレングリコール環状2量体を2.9kg(5.7質量部)、イソフタル酸−ネオペンチルグリコール環状2量体を5.3kg(10.4質量部)用いて実施例1と同様にしてエステル化反応、開環反応、重縮合反応をおこなった。これにより53.2kgの共重合ポリエステルが得られた。
【0033】
実施例3
実施例1における仕込み量を、イソフタル酸13.3kg、セバシン酸16.2kg、ネオペンチルグリコール20.8kg(イソフタル酸:セバシン酸:ネオペンチルグリコール=50:50:125(モル比)、(G)/(A)=1.25(モル比))とし、44.7kgの低重合体を得た。次いで、環状オリゴマーとしてセバシン酸−ネオペンチルグリコール環状1量体を15.0kg(33.5質量部)用いて実施例1と同様にしてエステル化反応、開環反応、重縮合反応をおこなった。これにより54.0kgの共重合ポリエステルが得られた。
【0034】
実施例4
実施例1における仕込み量を、イソフタル酸24.9kg、セバシン酸16.2kg、エチレングリコール7.1kg、ネオペンチルグリコール18.0kg(イソフタル酸:セバシン酸:エチレングリコール:ネオペンチルグリコール=65.2:34.8:50:75(モル比)、(G)/(A)=1.25(モル比))とし、57.0kgの低重合体を得た。次いで、環状オリゴマーとしてイソフタル酸−エチレングリコール環状2量体を1.5kg(2.6質量部)、イソフタル酸−ネオペンチルグリコール環状2量体を1.5kg(2.6質量部)用いて実施例1と同様にしてエステル化反応、開環反応、重縮合反応をおこなった。これにより53.9kgの共重合ポリエステルが得られた。
【0035】
比較例1
実施例1における仕込み量を、イソフタル酸26.6kg、セバシン酸16.2kg、エチレングリコール7.4kg、ネオペンチルグリコール18.7kg(イソフタル酸:セバシン酸:エチレングリコール:ネオペンチルグリコール=66.7:33.3:50:75(モル比)、(G)/(A)=1.25(モル比))とし、60.0kgの低重合体を得た。次いで、環状オリゴマーを添加しなかった以外は実施例1と同様にしてエステル化反応、開環反応、重縮合反応をおこなった。これにより51.8kgの共重合ポリエステルが得られた。
【0036】
比較例2
実施例1における仕込み量を、イソフタル酸24.9kg、セバシン酸16.2kg、エチレングリコール7.1kg、ネオペンチルグリコール18.0kg(イソフタル酸:セバシン酸:エチレングリコール:ネオペンチルグリコール=65.2:34.8:50:75(モル比)、(G)/(A)=1.25(モル比))とし、57.0kgの低重合体を得た。次いで、環状オリゴマーとしてイソフタル酸−エチレングリコール環状2量体を0.8kg(1.4質量部)、イソフタル酸−ネオペンチルグリコール環状2量体を1.5kg(2.6質量部)用いて実施例1と同様にしてエステル化反応、開環反応、重縮合反応をおこなった。これにより53.9kgの共重合ポリエステルが得られた。
【0037】
比較例3
実施例1における仕込み量を、イソフタル酸6.6kg、セバシン酸16.2kg、エチレングリコール3.7kg、ネオペンチルグリコール9.4kg(イソフタル酸:セバシン酸:エチレングリコール:ネオペンチルグリコール=33.3:66.7:50:75(モル比)、(G)/(A)=1.25(モル比))とし、31.8kgの低重合体を得た。次いで、環状オリゴマーとしてイソフタル酸−エチレングリコール環状2量体を5.7kg(17.9質量部)、イソフタル酸−ネオペンチルグリコール環状2量体を10.3kg(32.3質量部)用いて実施例1と同様にしてエステル化反応、開環反応、重縮合反応をおこなった。これにより43.8kgの共重合ポリエステルが得られた。
【0038】
実施例1〜4、比較例1〜3のポリエステルの製造において要したエステル化反応時間、開環反応時間、重縮合反応時間をそれぞれ表1に示す。
【0039】
【表1】

【0040】
表1から明らかなように、実施例1〜3の製造方法では、縮重合反応工程以前の反応時間、すなわち、エステル化反応時間と縮重合反応時間の合計時間は3.5時間であった。
一方、比較例1では、環状オリゴマーを添加しなかったため、エステル化反応時間に5.0時間を要し、生産効率が悪かった。比較例2では、環状オリゴマーの添加量が少なすぎたため、エステル化反応時間に4.5時間を要し、生産効率が悪かった。比較例3では、環状オリゴマーの添加量が多すぎたため、開環反応に2.0時間を要し、生産効率が悪かった。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
芳香族ジカルボン酸および炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸(A)と、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールよりなる群から選ばれるグリコールを主成分とするグリコール(G)からなるポリエステルの製造方法であって、以下の工程からなることを特徴とする共重合ポリエステルの製造方法。
エステル化反応工程:ジカルボン酸(A)とグリコール(G)をエステル化反応し、その低重合体を得る工程、
開環反応工程:エステル化反応工程で得られた低重合体100質量部と前記低重合体を構成するモノマーと同一のモノマーから構成される環状オリゴマー5〜40質量部を混合し開環反応をおこなう工程、および
重縮合反応工程:開環反応後の生成物の重縮合反応をおこなう工程


【公開番号】特開2011−174012(P2011−174012A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−40386(P2010−40386)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(000228073)日本エステル株式会社 (273)
【Fターム(参考)】