説明

内容物押出容器

【課題】押圧による変形性及び変形状態からの回復性に優れ、内容物を送出させる操作をスムーズに行うことのできる内容物押出容器を提供すること。
【解決手段】内容物押出容器1は、内容物が収容される収容部2、収容部2上に配置されたシート状弾性体3、弾性体3を気体の圧力により収容部2側に膨らませる加圧手段4、及び収容部2の内外を連通し、弾性体3に押圧された内容物を外部に送出する送出路5を備える。加圧手段4は、容器外に向け凸となった凸曲面状に形成され、手による押圧により変形し該押圧の解除により元の状態に復帰する押圧変形部15を有し、押圧変形部15の押圧により弾性体3を膨らませることができるように構成されており、押圧変形部15は、容器外に向け凸曲面状に形成されており、押圧変形部15の頂部15Aを横断する線状の補強部50と、押圧変形部15の周縁15Bに沿う方向に形成された線状の薄肉部60とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物押出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の操作により内容物を押し出すことのできる内容物押出容器は種々知られている。例えば、特許文献1には、整髪料や染毛剤、育毛剤等の内容物を収容するのに好適な容器として、内容物を収容する内容器と内容器を内装する外容器とを組み合わせた二重構造の容器本体を備えたスクイズタイプの櫛付き容器が記載されている。引用文献1記載の容器は、内容物の送出路に配された第1チェック弁と、内容器と外容器の相互間に空気を導入する通気路に配された第2チェック弁とを備え、容器本体の胴部を握って圧縮することにより櫛部から内容物を送出させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−114279号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の容器のように、容器の押圧変形により内容物を送出させる内容物押出容器は、容器を容易に変形させ得るようにする等の目的から、変形させる部分の材質として軟らかい材質を用いると、容器が変形状態から戻りにくくなる。そのため、例えば、変形状態から元の状態に戻らなくなったり、元の状態に戻るのに時間を要して、所望量を送出させるのに時間がかかるなど、使い勝手が悪くなる。
逆に、変形状態から戻りやすくするために硬めの材質を用いた場合には、容器を押圧しても変形しづらくなり、容器が使いづらくなる。
【0005】
従って、本発明の課題は、押圧による変形性及び変形状態からの回復性に優れ、内容物を送出させる操作をスムーズに行うことのできる内容物押出容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、内容物が収容される凹状の収容部、該収容部上に配置されたシート状の弾性体、該弾性体を気体の圧力により前記収容部側に膨らませる加圧手段、及び前記収容部の内外を連通し、前記弾性体により押圧された内容物を外部に送出する送出路を備えた内容物押出容器であって、前記加圧手段は、手による押圧により変形し該押圧の解除により元の状態に復帰する押圧変形部を有し、該押圧変形部を押圧して変形させることにより、前記弾性体を膨らませることができるように構成されており、前記押圧変形部は、容器外に向けて凸曲面状に形成されており、該押圧変形部の頂部を横断する線状の補強部と、該押圧変形部の周縁に沿う方向に形成された線状の薄肉部とを有する、内容物押出容器を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の内容物押出容器は、押圧による変形性及び変形状態からの回復性に優れ、内容物を送出させる操作をスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の内容物押出容器の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1のI−I線拡大断面図である。
【図3】図3は、押圧変形部の内側を示す斜視図である。
【図4】図4は、天面部形成部材を内側から見た平面図である。
【図5】図5は、図4のII−II線断面図である。
【図6】図6は、図1の内容物押出容器における押圧変形部を押圧変形させた状態を示す断面図である。
【図7】図7は、図1の内容物押出容器における押圧変形部が変形状態から元の状態に復帰した状態を示す断面図である。
【図8】図8は、図1の容器における、送出路付近の構成を示す断面図であり、ノズル部材を注入及び送出部から分離した状態を示す。
【図9】図9は、一体型バルブ装置を示す拡大断面図であり、栓部材を押し下げて、隔壁と弾性体との間の空間と容器の外部とを連通させた状態を示す図である。
【図10】図10(a)、図10(b)は、本発明の他の実施形態における補強部及び薄肉部の配置を示す図(図4相当図)である。
【図11】図11は、本発明の更に別の実施形態を示す断面図(図2相当図)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態である内容物押出容器1は、図2に示すように、内容物が収容される凹状の収容部2、収容部2上に配置されたシート状の弾性体3、該弾性体3を空気圧(気体の圧力)により収容部2側に膨らませる加圧手段4、及び収容部2の内外を連通し、弾性体3により押圧された内容物を外部に送出する送出路5を備えている。収容部2は、凹状、より具体的には半球あるいは部分球状に窪んでおり、上面に略円形の開口部2aを有している。シート状の弾性体3は、収容部2の開口部2aの全体を覆うように配置されている。本実施形態の容器1においては、弾性体を膨らませる気体は、空気(酸素と窒素を含む混合気体)であるが、本発明における気体は、空気以外の気体であっても良い。また、本発明における凹状の収容部は、開口部の面積より内部の断面積が広いものであっても良い。また、凹状の収容部は、本実施形態の内容物押出容器1におけるように、略円形の開口部と凹曲面状の底面を有し、該収容部の深さが、該収容部の深さ方向中央部における該収容部の直径よりも小さいことが好ましい。
【0010】
加圧手段4は、手による押圧により変形し該押圧の解除により元の状態に復帰する押圧変形部15を有し、該押圧変形部15を押圧して変形させることにより弾性体3を膨らませることができるように構成されている。押圧変形部15は、容器外に向けて凸曲面状に形成されており、図3に示すように、押圧変形部15の頂部15Aを横断する線状の補強部50と、押圧変形部15の周縁15Bに沿う方向に形成された線状の薄肉部60とを有する。本実施形態における補強部50は、凸リブであり、押圧変形部15の内面側に形成されている。また、薄肉部60は、押圧変形部15の内面側に凹溝を設けることにより形成されている。加圧手段4は、押圧変形部15の押圧及び解除を繰り返すことにより弾性体3を徐々に膨らませることができるように構成されている。
以下、内容物押出容器1についてより具体的に説明する。
【0011】
内容物押出容器1は、図1に示すように、扁平な球体状、より具体的には扁平楕円体状の概略形状を有しており、片手で持ちながらその片手で内容物の押出操作を行うことができる。なお、扁平楕円体は、楕円の短軸を回転軸として得られる回転体である。
内容物押出容器1は、凹曲面状の内面を有する容器本体6と、容器本体6に脱着自在に取り付けられた蓋体7とを備えている。容器本体6は、図2に示すように、上端部の内周面に螺合用凸条部8を有し、蓋体7は下端部の外周面に螺合用凸条9を有している。容器本体6と蓋体7とは、螺合用凸条部8及び螺合用凸条9を介して脱着自在に螺合されている。
【0012】
蓋体7は、天面部形成部材11、隔壁形成部材12、シート状の弾性体3及び弾性体固定部材13を有する。
天面部形成部材11は、内容物押出容器1の外に向けて凸となった凸曲面状の天面部14を形成している。天面部14は、その全体が、手による押圧により容易に変形しその押圧の解除により元の状態に復帰する押圧変形部15を形成している。すなわち、押圧変形部15は、凸曲面状の形状を有している。
天面部形成部材11の周縁部には、押圧変形部15の凸曲面の膨出方向とは反対方向に向かって筒状接続部17が垂設され、隔壁形成部材12の周縁部には上下に延びる一対の筒状接続部18,19が設けられている。天面部形成部材11と隔壁形成部材12とは、天面部形成部材11の筒状接続部17と隔壁形成部材12の周縁部において上方に延びる筒状接続部18とを、それぞれに設けられた螺合用凸条17aと螺合用凹条18aを介して螺合させることにより気密に接続されて一体化している。このように接続されることによって、天面部形成部材11と隔壁形成部材12との間に加圧室22が形成されている。
【0013】
本実施形態の内容物押出容器1における押圧変形部15について具体的に説明すると、図4に示すように、押圧変形部15は、その平面視において、凸曲面の頂点Oを中心とした円形状であり、押圧変形部15の周縁15Bは、頂点Oを中心とした円周である。図5に示すように、押圧変形部15は、断面視円弧状の凸曲面の形状である。上記頂点Oは、押圧変形部15において、周縁15Bを通る平面Pと直交する方向(図5中z方向)における該平面Pとの距離が最大となる点である。図5に、z方向における頂点Oから該平面Pまでの距離を高さh1として示す。なお、後述する補強部50及び薄肉部60の形成箇所を除く押圧変形部15の厚みは、ほぼ均一である。
【0014】
図3,図4に示すように、押圧変形部15は、頂部15Aを横断する線状の補強部50と、周縁15Bに沿う方向に形成された線状の薄肉部60を有する。
補強部50が横断する押圧変形部15の頂部15Aは、例えば、平面視において、押圧変形部15の頂点Oから周縁15Bまでの距離R1に対して、頂点Oからの距離R2がR1の3分の1である点の位置にある破線Mで囲まれた領域である。図4に示すように、頂部15Aの平面視形状は、押圧変形部15の周縁15Bの平面視形状と相似形であり、平面視円形の図4に示す押圧変形部15の場合、頂部15Aの平面視形状も円形である。
【0015】
本実施形態における補強部50は、図3,図4に示すように、細長い凸リブであり、押圧変形部15に1本形成されている。補強部50は、押圧変形部15の凸曲面に沿って円弧状に形成され、平面視では直線状である。また、凸リブである補強部50は、押圧変形部15の内面側に突出している。
また、補強部50は、押圧変形部15の頂点Oを横断し、平面視において、押圧変形部15の径方向の直線に沿うように形成されている。補強部50の中心線Lと頂点Oとの距離は、5mm以下であることが好ましく、より好ましくは2mm以下である。図4に示す例では、補強部の中心線Lと頂点Oとが重なっており、両者間の距離はゼロである。このように、補強部50の中心線Lが頂点Oに重なっているのが最も好ましい。なお、補強部50の中心線Lは、補強部50の長手方向に沿って延び、該補強部50の幅を2等分する直線である。
【0016】
図4に示すように、補強部50は、中心線Lが一体型バルブ装置70と重ならない方向に形成されていることが、後述のように補強部50を長手方向においてより長くできる点で好ましい。図4に示すように、本実施形態の補強部50は、後述する一体型バルブ装置70の筒状壁73における、頂点O側の外面と略平行となるように形成されている。
【0017】
補強部50の長手方向の長さは、押圧変形部15を変形状態から元の状態に戻りやすくする観点、及び押圧変形部15の周縁付近に変形性を高めるために形成される薄肉部60に達しないようにする観点から決定することが好ましい。具体的には、補強部50の長手方向の長さは、押圧変形部15の長さR3の50〜80%であることが好ましく、より好ましくは60〜70%である。押圧変形部15の長さR3とは、頂点Oを通る直線上における押圧変形部15の一端から他端までの距離(押圧変形部の平面視における距離)である。押圧変形部15が円形ではなく一方向に長い場合の前記長さR3は、補強部50の長手方向と同方向における、頂点Oを通る直線上の一端から他端までの平面視における距離である。補強部50の長手方向の長さも、押圧変形部15の平面視における距離である。
補強部50は、薄肉部60が配置された環状線W(図4参照)まで達していないことが、薄肉部60による折曲を阻害しない点で好ましい。
【0018】
また、押圧変形部15における、補強部50を有する部分の厚みT(図5参照)は、押圧変形部15における、補強部を有する部分及び薄肉部以外の部分の厚みに対して、120〜200%、特に140〜160%であることが好ましい。また補強部の幅は、1〜10mm、特に2〜4mmであることが好ましい。
【0019】
なお、本実施形態では、図5に示すように、補強部50(凸リブ)は、その幅方向及び長手方向の両方向において、厚さが略一定に形成されているが、補強部50の厚みは、幅方向において変化してよく、例えば、補強部の断面形状は、台形、断面円形、三角形等であっても良い。また、補強部50の厚みは長手方向において変化してもよく、例えば、頂点Oから離れるにつれて薄くなるように構成されてもよい。
また、本実施形態では、補強部50は、押圧変形部15と一体成形された凸リブであるが、別部材を、嵌めたり、接着するなどして補強部を形成してもよい。例えば、補強部50は、押圧変形部15と別に形成された部材を、接着や融着等によって押圧変形部15の内面又は外面に固定して形成されていても良い。補強部50の形成材としては、後述する押圧変形部15(天面部14)の形成材と同一のものを用いることができるが、異なっていてもよい。なお、補強部50が、押圧変形部15と一体成形されていることは、生産性向上の点で好ましい。
【0020】
本実施形態における薄肉部60は、図3,図4に示すように、押圧変形部15の周縁15Bに沿う方向に延びて線状に形成されている。薄肉部60は、周縁15Bから所定幅離間した位置に形成されていることが好ましく、例えば平面視において、薄肉部60と頂点Oとの距離R4が、頂点Oと周縁15Bとの距離R1の90〜60%であることが好ましく、80〜70%がより好ましい。
【0021】
また、薄肉部60は、前記平面Pから頂点Oまでの高さh1に対して、薄肉部60から頂点Oまでの高さh2が、90〜60%、特に80〜70%であることが好ましい。90%以下とすることにより、薄肉部60を設けて押圧変形部15を変形状態から元の状態に戻りやすくする効果をより確実に得ることができ、60%以上とすることにより、1回の押圧による弾性体の膨らみ量を多くできるほか、補強部50の長さを確保する点等で有利である。ここでいう高さとは、z方向における距離である。本実施形態では側断面視において薄肉部60と周縁15Bとは略平行であり、薄肉部60から頂点Oまでの高さh2が略一定である。
【0022】
本実施形態における薄肉部60は、押圧変形部15の内面側に、所定幅及び所定深さを有する凹溝を設けることにより形成されている。薄肉部60及び該薄肉部60を形成する前記凹溝は、周縁15Bに沿う方向に延びる線状に形成されている。この凹溝の断面形状は、三角形、台形、三角形、半円形、半楕円形等、任意の形状でよい。本実施形態において薄肉部60の幅及び厚みは、環状線Wに沿って略一定であるが、必ずしもその必要はなく、特に折り曲げたい個所で、薄肉部60の厚みをより小さくしてもよい。薄肉部60の厚みは、押圧変形部15の補強部50以外の他の部位の厚みに対して30〜70%、特に40〜60%の厚みであることが好ましい。70%以下とすることにより、確実に薄肉部60を設けたことによる折れ曲がり性の向上効果が得られ、30%以上とすることにより、折曲がり部分にも充分な強度を確保できる。また、薄肉部60の幅(押圧変形部15の表面における幅)は0.5〜2mmであることが好ましい。
【0023】
本実施形態では薄肉部60は、断続した線状に形成されている。すなわち、薄肉部60は、3つに分かれた円弧状であるが、仮に各円弧状の薄肉部60を延出させると、周縁15Bに沿う一本の線からなる円形の環状線Wが形成される。このため、押圧変形部15を押圧する際に環状線W上に連続した折り曲げ線が形成され、薄肉部60においてより容易に折り曲げできる。本実施形態では、環状線Wは、平面視円形である。円弧状の薄肉部60の両端と頂点Oがなす角度S(図4参照)の合計は、180°〜270°であること、即ち360°に対して50〜75%であることが好ましい。
薄肉部60は一本の連続した線状に形成されてもよい。例えば本実施形態では図4のように環状線W上に一体型バルブ装置70が存在するが、仮に環状線W上に一体型バルブ装置70がない場合は一つの連続した環状線状に形成されていても良い。
【0024】
本実施形態におけるように、補強部50を形成する凸リブと薄肉部60を形成する凹溝とを、押圧変形部15の内面側に形成することで、押圧変形部15の外面を凹凸のない表面に形成でき、容器1の見栄え等を向上させる観点から好ましい。補強部50及び薄肉部60はどちらか一方、或いは両方が、押圧変形部15の外面に凸部又は凹部を形成するように形成されていても良い。
【0025】
内容物押出容器1における押圧変形部以外の構成について説明する。
隔壁形成部材12は、加圧室22とシート状の弾性体3との間に平面視円形の平板状の隔壁23を形成している。隔壁23は、図6に示すように、押圧変形部15を手で押圧して変形させたときにも実質的に変形しない。
シート状の弾性体3は、隔壁23に近接させて該隔壁23に沿うように配されている。換言すると、隔壁23は一面を弾性体3に覆われている。シート状の弾性体3は、その周縁部を、隔壁形成部材12と弾性体固定部材13との間に挟まれて固定されている。シート状の弾性体3は、周縁部以外は、隔壁形成部材12に固定されておらず、そのため、加圧手段4によって送られる空気の圧力(空気圧)により、図6に示すように、収容部2側に膨らむ。
隔壁形成部材12と弾性体固定部材13とは、隔壁形成部材12の周縁部において下方に延びる筒状接続部19と弾性体固定部材13とをそれぞれに設けられた螺合用凸条19a,13aを介して螺合させることにより一体化している。
【0026】
弾性体固定部材13は、筒状をなし、その内周面は、容器本体6の凹曲面状の内面と連続する凹曲面を形成している。凹状の収容部2の凹曲面状の内面41は、弾性体固定部材13の内面及び容器本体6の凹曲面状の内面によって形成されている。収容部2の凹曲面状の内面41の一部、より具体的には後述する一体型バルブ装置70の直下に位置する部分には、送出路5の収容部2側の開口部25が円形ないし楕円形状に開口している。
【0027】
図1,図2に示すように、送出路5には、容器本体6の外周部分から突出する注入及び送出部51を介してノズル部材26が脱着自在に固定されている。注入及び送出部51は、内部に流体の流路を有し、ノズル部材26が取り付けられている状態においては、該流路を開放し、ノズル部材26が取り付けられない状態においては該流路を閉鎖する。図8に示すように、送出路5の外部側の開口部27は、該注入及び送出部51に形成されており、ノズル部材26には、内容物送出用の開口部27’が形成されている。ノズル部材26は、容器1内の内容物33を送出させる際に使用するものであり、その交換により、開口部27’に通じる通路の長さや直径、開口部27’の寸法等が異なるノズル部材に交換したり、周囲に刷毛26aのついたブラシ付きのノズル部材を、そのような刷毛を有しないノズル部材等に交換したりすることができる。
なお、図11に示す実施形態のように、容器本体6の底面部21を形成する部材に、直接ノズル部材26が、脱着不可能又は脱着自在に固定されて、送出路5が形成されていても良い。
【0028】
注入及び送出部51は、図8に示すように、筒状接続部52と、底部中央に貫通孔53aを有し該底部側が筒状接続部52内に挿入された有底筒状のコイルバネ保持体53と、コイルバネ54と、コイルバネ保持体53内に、コイルバネ54によって開口部27方向に付勢された状態で収容されている有底筒状の弁部材55と、筒状接続部52に外周部に螺合されて、コイルバネ保持体53を内側の所定位置に固定すると共に、コイルバネ保持体53内に延出する弁当接部56aが、弁部材55の開口周縁部と密着して、開口部25と開口部27との間の流路を遮断する弁外郭体56と、弁部材55の底部において底部同士が結合し、該底部近傍の周壁に、前記流路の一部を構成する複数の貫通孔57xを有するノズル接続部材57とを有している。
【0029】
注入及び送出部51は、ノズル部材26を取り付けていない状態や、エアゾール容器やポンプ式容器の液注入用のノズルを押し付けていない状態においては、弁部材55が弁外郭体56の弁当接部56aに密着して、開口部25と開口部27との間の流路が遮断されている。
これに対して、ノズル部材26を取り付ける際には、ノズル部材26の筒状接続部26bが、ノズル接続部材57を押圧して、ノズル接続部材57及びそれに結合した弁部材55が、コイルバネ54の付勢力に抗して、容器本体6側に向かって押し込まれる。これにより、開口部25と開口部27との間が連通状態となり、開口部25からノズル部材内の内容物送出用の開口部27’までの内容物33の送出路5が開放された状態となる。なお、ノズル部材26を、弁外郭体56に被せて捻ることにより、弁外郭体56の外周部に設けられた凸部56bと、ノズル部材26に設けられたロック用の溝又は開口部26cとが係合して、弁外郭体56との結合状態、及び開口部25から開口部27’までの流路が安定に維持される。
【0030】
収容部2への内容物33の収容や充填は、蓋体7を取り外して行っても良いし、送出路5を介して蓋体7を取り外すことなく行ってもよい。
送出路5を介して充填する場合には、例えば、ポンプ式の注入器やエアゾール容器の吐出口で、ノズル接続部材57を押圧する。この場合にも、ノズル接続部材57及びそれに結合した弁部材55が、容器本体6側に向かって押し込まれる。これにより、開口部25と注入口となる開口部27との間が連通状態となる。
【0031】
加圧手段4は、シート状の弾性体3を、空気圧により収容部2側に膨らませる手段である。本実施形態の内容物押出容器1における加圧手段4は、前述した押圧変形部15、加圧室22及び隔壁23に加えて、第1逆止弁28及び第2逆止弁29を有している。
第1逆止弁28は、隔壁23に形成された通気路31に設けられており、図6に示すように、押圧変形部15を手で押圧して変形させたときに、通気路31を開放し、加圧室22内の空気を弾性体3に向かって送る。他方、図7に示すように、押圧変形部15の押圧を解除すると、第1逆止弁28によって通気路31が封鎖され、それにより、弾性体3を膨らませた空気が加圧室22に逆流することが阻止される。
第2逆止弁29は、天面部形成部材11に形成された吸気路32に設けられており、図6に示すように、押圧変形部15を手で押圧して変形させる際には、吸気路32を封鎖する。押圧変形部15の押圧後にその押圧を解除すると、図7に示すように、押圧変形部15は、その復元弾性によって元の状態に復帰し、第2逆止弁29は、吸気路32を開放し、内容物押出容器1の外の空気が加圧室22内へ流入する。
【0032】
図6のように、押圧変形部15を手で押圧して変形させる際に、押圧変形部15が薄肉部60で容易に、また確実に折り曲がるので、押圧変形部15を小さな力で大きく変形できる。また図7のように、押圧変形部15の押圧を解除すると、補強部50を設けた部分が元の状態に戻ろうとする動きの起点となるため、押圧変形部15が元の状態に速く戻ることができる。
【0033】
次ぎに、図2、図9等に基づいて、蓋体7に設けられた一体型バルブ装置70について説明する。本実施形態の一体型バルブ装置70は、エア抜き装置24と第2逆止弁29とが、第2逆止弁29に開閉される吸気路32がエア抜き装置24の通気路35を囲むように一体化されている。ここで、エア抜き装置24は、内容物33の押し出し後に、膨張室34内に溜まっている空気を外部に逃がす装置である。また通気路35は、容器の外部と、膨張室34内とを連通する。本実施形態における膨張室34は、隔壁23と弾性体3との間の空間であり、押圧変形部15を押圧する前の初期状態においては、隔壁23とシート状の弾性体3との間が密着して、両者間に、室と呼べるような空間が存在しない。しかし、本明細書における膨張室には、密着した状態の隔壁23とシート状の弾性体3との間も含まれる。なお、押圧変形部15を押圧する前の初期状態から、隔壁23と弾性体3との間に隙間や所定の容積を有する空間が存在していても良い。
【0034】
図9に示すように、一体型バルブ装置70は、天面部14から垂設された平面視楕円形状の外側筒状壁73を有する。
外側筒状壁73には、その内周面から開孔壁部73Aが突設されている。開孔壁部73Aは、楕円形状の外周縁と円形状の内周縁とを有する環状の壁部であり(図4参照)、天面部14(押圧変形部15)の周縁15Bを通る平面と略平行な、平坦な壁部である。開孔壁部73Aには、円形の内周縁に沿って60°間隔で6つの貫通孔73Bが穿設されている(図4参照)。また開孔壁部73Aの内周縁からは円筒壁部73Cが垂設されている。円筒壁部73Cには第2逆止弁29が取り付けられている。第2逆止弁29は、円筒壁部73Cと同心の円筒部29Aと、円筒部29Aの上端から径方向外側に延設される環状部29Bとからなる(図3参照)。図9に示すように、円筒部29Aが円筒壁部73Cの外周に嵌着され、また環状部29Bは開孔壁部73Aに当接して貫通孔73Bの下端を覆う。
【0035】
本実施形態において吸気路32は、貫通孔73B内の空間及びその上側近傍及び下側近傍の空間から構成される。押圧変形部15が押圧された状態では、第2逆止弁29の環状部29Bが貫通孔73Bの下端に密着することにより、第2逆止弁29は吸気路32を閉鎖する。また押圧が解除されると、環状部29Bが貫通孔73Bから離間することにより、第2逆止弁29が吸気路32を開放する。
【0036】
エア抜き装置24は、コイルバネ37が収容される通気路35と、コイルバネ37の付勢により該通気路35を閉鎖する栓部材36とを備え、上述のように、通気路35が第2逆止弁29に開閉される吸気路32に囲まれている。
【0037】
通気路35についてまず説明する。隔壁23からは、円筒状突起部23Aが略垂直方向に突設されるほか、円筒状突起部23Aと同じ側に円筒状の外側突起23Bが突設されている。すなわち、円筒状突起部23Aを囲むように円筒状突起部23Aより高さの低い外側突起23Bが隔壁23から立ち上がっている。円筒壁部73Cは円筒状突起部23Aと外側突起23Bとにより形成されるリング状の隙間あるいはリング状の溝に嵌合される。また、第2逆止弁29の円筒部29Aは、その内面を円筒壁部73Cの外周面に接するように嵌合され、さらに外側突起23Bと開孔壁部73Aとにより上下から狭持されている。これらの嵌合や狭持において各部材間には気密状態が保持されている。
【0038】
円筒状突起部23Aの下側内周面には、コイルバネ37を保持するバネ保持壁77が嵌められている。
図9等に示すように、円筒状突起部23Aの内側に隔壁23は設けられず、バネ保持壁77の下端面は、弾性体3と隔壁23との間に形成される膨張室34の内面の一部を形成する。バネ保持壁77には、コイルバネ37に合わせた形状の内部空間であるバネ保持部77Aと、バネ保持部77Aの下側に複数の孔部77Bとが形成されている。孔部77Bは4つ設けられておりバネ保持部77Aと膨張室34内とを連通する。本実施形態において、栓部材36に開閉される通気路35は、孔部77B及びバネ保持部77Aを含む円筒状突起部23A内の空間や、円筒状突起部23Aの上部近傍空間から構成される。
このように、本実施形態では、複数の貫通孔73Bを含む吸気路32が、円筒状突起部23Aの空間からなる通気路35を取り囲むことにより、エア抜き装置24と第2逆止弁29を一体化している。
【0039】
なお、円筒状突起部23Aにおける上部の内周面は、円筒状突起部23A上端部に形成されて上方に向かうにつれて内側が狭くなるように傾斜したテーパ部と、当該テーパ部の下端と連続してz方向に対し略平行な非テーパ部とを有する。
【0040】
また、エア抜き装置24は、栓部材36に連設された釦部材71を有する。図9に示すように、釦部材71は、貫通孔73B内の空間並びに該空間の上側近傍及び下側近傍の空間から構成される吸気路32を覆うカバー体である。図1、図2に示すように、釦部材71は僅かに湾曲した板状である。釦部材71の外面は、通常の状態(釦部材71及び押圧変形部15が押圧されていない状態)において、押圧変形部15外面と同一の断面円弧形状をなすように形成されている。これにより、図1に示すように容器1の外観は、一体感のある印象を与えるものとなる。
また、図2に示すように、釦部材71の周縁と釦部材71を取り囲む押圧変形部15(天面部14)との隙間は非常に小さく、空気は通すが水やホコリ等はほとんど通さない。このため、釦部材71の遮蔽により丸穴73B内に異物が入り込むのをほぼ完全に防止できる。
【0041】
栓部材36は、その下端がコイルバネ37に当接してコイルバネ37から上方に向けて常時付勢されている。栓部材36の外面は、その途中に上述した円筒状突起部23Aの上部内面におけるテーパ部に合わせた形状を有する斜面36Aが形成されている。図2に示すように、通常の状態(釦部材71が押圧されていない状態)では、栓部材36の外面の上記斜面36Aが円筒状突起部23Aの上部内面におけるテーパ部に密着した状態で上方に付勢されていることにより、円筒状突起部23Aの内部空間がその上端部で閉塞されて、通気路35が閉鎖される。
【0042】
図9に示すように、コイルバネ37の付勢力に抗して釦部材71を下方に押すと、栓部材36の外面が円筒状突起部23Aの上部内部から離間する。これにより、容器の外部と膨張室34内とを連通する通気路35が開放されて、膨張室34の空気が通気路35を通り、外部に排気される。これにより、内容物の塗布作業を終了した後、膨らんでいた弾性体3を、簡単な操作で容易に、図2に示す元の状態に戻すことができる。これにより塗布作業の再開が容易となり、また、膨らんだ状態の弾性体3を放置することにより弾性体3の弾性復元力が失われることを容易に防止することができる。
【0043】
本実施形態の内容物押出容器1によれば、収容部2に、液やゲル状の内容物33を充填した状態で、押圧変形部15の押圧及びその解除を繰り返すことにより、シート状の弾性体3を収容部2側に徐徐に膨らませることができる。そのため、弾性体3を膨らませる速度や量をコントロールすることで、送出させる内容物の量や速度を任意にコントロールすることができる。
また、シート状弾性体3により内容物33を押圧させて送出するようにしたので、特許文献1や2の容器とは異なり、内容物33が少なくなっても適量の内容物を安定して送出させることができる。本実施形態の内容物押出容器1は、当初は平面状であったシート状の弾性体3を、収容部2の内面形状に沿う立体形態(やや潰れた半球状の立体形態)となるまで膨らますことができる。
なお、収容部2への内容物33の収容や充填は、蓋体7を取り外して行っても良いし、送出路5を介して蓋体7を取り外すことなく行ってもよい。
【0044】
さらに、押圧変形部15は、頂部15Aを横断する線状の補強部50と、周縁15Bに沿う方向に形成された線状の薄肉部60とを有する。これにより、本実施形態の内容物押出容器1は、特別に選定された材質により作られていなくとも、押圧変形部15を押圧により変形しやすく、且つ押圧を解除した際に変形状態から元の状態に戻りやすい。また、薄肉部60の形成位置により、1回の押圧により弾性体3を膨らませる量を調整できる。
【0045】
また、内容物押出容器1は、薄肉部60が断続した線状に形成されているから、薄肉部60の形成箇所の強度を確保することができる。
【0046】
また内容物押出容器1は、エア抜き装置24と第2逆止弁29とが、第2逆止弁29に開閉される吸気路32がエア抜き装置24の通気路35を囲むように一体化されているため、エア抜き装置24と第2逆止弁29とを別の位置に設ける場合に比べて、天面部14における押圧変形部15の面積が広い。面積が広いために、本実施形態の内容物押出容器1ではエア抜き装置24と第2逆止弁29とを別の位置に設ける場合に比べて、押圧解除後における押圧変形部15の弾性復元がより遅くなるが、補強部50を設けたことにより早くすることができた。すなわち、補強部50による効果は本実施形態では更に大きくなる。
【0047】
また、本実施形態の内容物押出容器1は、片手に持ちながらその片手で押圧変形部15を押圧して内容物を送出させることができる。「その片手」とは、右手に持っている場合にはその右手、左手に持っている場合にはその左手という意味である。
そのため、例えば内容物として、ヘアカラー等の染毛剤、育毛剤、整髪剤、シャンプー、マッサージ剤等の頭髪又は頭皮処理剤を充填して、それらを頭髪に塗布する場合、塗布する部位を移動させながら塗布作業を行うことも容易である。また、内容物押出容器1を用いて塗布作業を行いながら、該容器を持っていない方の手で別の作業を同時に行うことも可能である。
内容物押出容器1内に収容して送出させる内容物としては、上記の頭髪又は頭皮処理剤の他、絵の具などの文具、マヨネーズ、ケチャップなどの食品等が挙げられる。但し、本発明における内容物は、これらに限られるものではない。
【0048】
内容物押出容器1の各部の材料について説明する。
押圧変形部15の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系熱可塑性樹脂や、熱可塑性エラストマー等を使用することができるが、手による押圧により容易に変形させることができるようにする観点や押圧の解除により自然に元の状態に復帰するようにする観点から、ポリプロピレンであることが好ましい。熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等が挙げられる。
【0049】
また、押圧変形部15は、変形後に元の状態に自然に戻るようにする観点から、曲率半径が50mm〜100mmの断面円弧状の凸曲面状とすることが好ましい。
【0050】
また、弾性体3の形成材料は、例えば、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、シリコーンゴム、天然ゴム等のゴム、ウレタン等のゲルが挙げられる。弾性体3の形成材料は、耐久性、耐内容物性の観点から、EPDMであることが好ましい。
【0051】
また、本実施形態の内容物押出容器1においては、押圧変形部15の押圧及びその解除を繰り返すことにより、弾性体3を、そのほぼ全体が収容部2の内面に当接するまで膨らませることができ、内容物33のほぼ全量を送出することができる。
【0052】
以上、本発明の一実施形態である内容物押出容器1を例に説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。
例えば、補強部は、1本の線状に形成される必要はない。図10(a)に示す押圧変形部15Cの補強部50Aは、略直交する2本の線からなる。このようにすれば、更に押圧変形部15Cを変形から戻りやすくできると考えられる。
また、薄肉部は、実施形態のように3本の円弧状に限定されない。図10(b)に示す押圧変形部15Dは、更に細かく断続する線状に形成された薄肉部60Bを有する。このように、薄肉部60Bの長さは一定である必要はなく、またその間隔も一定に形成される必要はない。
【0053】
また例えば、エア抜き装置24との第2逆止弁29は必ずしも、吸気路32が通気路35を囲むようにして一体化する必要はない。図11に示す内容物押出容器1Aのように、エア抜き装置24は、第2逆止弁29が設けられた天面部14の他端側に設けてもよい。この場合、補強部50は、平面視においてエア抜き装置24と第2逆止弁とを結ぶ直線と交差するように設けると、押圧変形部を更に変形から戻りやすくできる。
また例えば、加圧手段として、天面部14に蛇腹状のポンプ機構を設けても良い。また、第1逆止弁及び/又は第2逆止弁としては、各種公知の逆止弁を用いることができ、例えば、スイング式逆止弁、ボール式逆止弁、スプリングディスク式逆止弁等を用いることもできる。
【符号の説明】
【0054】
1 内容物押出容器
2 収容部
3 シート状の弾性体
4 加圧手段
5 送出路
6 容器本体
7 蓋体
14 天面部
15 押圧変形部
22 加圧室
23 隔壁
24 エア抜き装置
28 第1逆止弁
29 第2逆止弁
31 通気路
32 吸気路
33 内容物
34 膨張室
35 エア抜き装置の通気路
36 栓部材
37 コイルバネ
50 補強部
60 薄肉部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が収容される凹状の収容部、該収容部上に配置されたシート状の弾性体、該弾性体を気体の圧力により前記収容部側に膨らませる加圧手段、及び前記収容部の内外を連通し、前記弾性体により押圧された内容物を外部に送出する送出路を備えた内容物押出容器であって、
前記加圧手段は、手による押圧により変形し該押圧の解除により元の状態に復帰する押圧変形部を有し、該押圧変形部を押圧して変形させることにより、前記弾性体を膨らませることができるように構成されており、
前記押圧変形部は、容器外に向けて凸曲面状に形成されており、該押圧変形部の頂部を横断する線状の補強部と、該押圧変形部の周縁に沿う方向に形成された線状の薄肉部とを有する、内容物押出容器。
【請求項2】
前記加圧手段は、前記押圧変形部の押圧及び解除を繰り返すことにより前記弾性体を徐々に膨らませることができるように構成されている、請求項1記載の内容物押出容器。
【請求項3】
前記薄肉部は、断続した線状に形成されている、請求項1又は2記載の内容物押出容器。
【請求項4】
前記押圧変形部は、平面視円形に形成されている、請求項1〜3の何れか1項記載の内容物押出容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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