説明

内容物放出機構ならびにこれを備えたエアゾール式製品およびポンプ式製品

【課題】外部空間への2ウェイからなる内容物放出機構において、一方のウェイ途中の保持体に吸着,付着,含浸などした内容物が、作動モード設定操作の終了後も、容器の上方空間や周面法線方向空間などの容器周辺の広範囲な空間域に徐々に放出・放散・蒸散などしていくようにし、これにより当該保持体からの内容物放出範囲の広域化を図る。
【解決手段】環状部材17を押し下げるとステム14の弁作動部が開状態となって、容器本体側の内容物が外部空間に放出され、このときのステム以降の放出経路は、
・ステム14−縦通路15c−出力口15d
・ステム14−縦通路15cの下方域(上流域)−孔部15e,15f−凹状部15g,15h−環状担体16−孔部17e/孔部18a
の2ウェイ(3ルート)となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアゾール式製品およびポンプ式製品の作動モードにおける外部空間とのいわばインタフェース部分(内容物放出通路)を、外部空間に直接連通する本来の第1の通路と、内容物保持体を介して外部空間にいたる付加的な第2の通路と、の2ウェイにした内容物放出機構に関する。
【0002】
この内容物保持体は、後述の容器内部から送られてくる内容物(消臭剤,殺菌剤,除菌剤,芳香剤,制汗剤などや、後述する種々の内容物)を吸着,付着,含浸などの各種態様によりいったん保持して、その後、当該保持内容物を外部空間に徐々に放出・放散・蒸散する作用を呈している。
【0003】
このような2ウェイの内容物放出機構はエアゾール式製品およびポンプ式製品の双方に利用可能である。
【0004】
なお、ポンプ式とは、利用者が、操作部や、容器の一部(周面部分など)などを例えば押圧することにより内容物収納空間の容積が小さくなって、その中の内容物が外部空間に放出される方式を示しており、いわゆる押出式,チューブ式なども含む概念である。
【0005】
また、作動モード設定用の操作部材としては、
・操作時に下動する押釦形式のもの
・操作時に回動するトリガレバー形式のもの
などが対象となる。
【背景技術】
【0006】
従来、エアゾール式容器などの内容物出力側が、外部空間への直接通路(第1の通路)と内容物保持体経由の間接通路(第2の通路)との2ウェイからなる内容物放出機構としては、例えば下記の特許文献で開示の各種噴射機構がある。
【0007】
これらの噴射機構ではいずれも、内容物保持体からの内容物放散対象域が直接の放出通路(第1の通路)の出口周辺に限定されている。
【特許文献1】特開2004−175385号公報
【特許文献2】特開2004−16833号公報
【特許文献3】特開2002−224594号公報
【特許文献4】特開平11−321951号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上の2ウェイからなる内容物放出機構は、作動モード設定操作時の内容物の通常噴射に加えて、その後も、内容物保持体からの内容物の継続的な放出・放散・蒸散を安定的に行えるといった利点を有している。
【0009】
本発明は、この2ウェイ放出機構のさらなる改良を志向したものであり、作動モード設定操作にともなって保持体に吸着,付着,含浸などした内容物が、容器の上方空間や周面法線方向空間などの容器周辺の広範囲な空間域に放出・放散・蒸散するようにし、これにより当該保持体からの内容物放出範囲の広域化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以上の課題を次のようにして解決する。
(1)容器内部に収容された内容物を利用者の操作に応じて外部空間に放出するための弁作用部の下流側に、外部空間に直接連通する第1の通路(例えば後述の縦通路15c,15c’)と、内容物保持体(例えば後述の環状担体16)を介して外部空間にいたる第2の通路(例えば後述の孔部15e,15f,横方向の凹状部15g,15h,孔部17e,18a)と、を備えた内容物放出機構において、
前記内容物保持体を、その収納室に、前記第1の通路を取り囲む態様で設定し、
前記収納室の周面部(例えば後述の筒状カバー体18)および天井部(例えば後述の環状部材17,17’)に、前記第2の通路の出口としての複数の内容物放出孔(例えば後述の孔部17e,18a)を、それぞれの周回方向に沿って飛び飛びに形成する。
(2)上記(1)において、
前記第1および第2の通路の構成部材として、
前記内容物保持体の鍔状受け部分(例えば後述の環状鍔部分15j)を有する筒状の通路部材(例えば後述の筒状放出部材15,15’)を用い、
前記収納室の構成要素として、
容器本体側(例えば後述の容器本体11)に取り付けられて前記周面部を構成する筒状のカバー体(例えば後述の筒状カバー体18)と、前記内容物保持体を前記鍔状受け部分との間に挟持するとともに前記通路部材の下流端側部分の貫通部(例えば後述の中央孔部17a)を有して前記天井部を構成する環状部材(例えば後述の環状部材17,17’)と、を用いる。
【0011】
以上の構成からなる内容物放出機構および、この内容物放出機構を備えたエアゾール式製品やポンプ式生成を本発明の対象としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、このように、外部空間への直接通路と内容物保持体経由の間接通路との2ウェイからなる内容物放出機構において、この内容物保持体の収容室の周面部および天井部それぞれに複数の内容物放出孔を周回方向の態様で形成している。
【0013】
そのため、作動モード設定操作にともない間接通路途中の保持体に吸着,付着,含浸などした内容物が、容器の上方空間や周面法線方向空間などの容器周辺の広範囲な空間域に放出・放散・蒸散などしていくので、当該保持体からの内容物放出範囲の広域化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1乃至図4を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0015】
ここで、
図1は、容器出力部における外部空間へのいわば直接通路と間接通路からなる2ウェイ機構(その1)の静止モードを示し、
図2は、図1の2ウェイ機構の作動モードを示し、
図3は、図1の2ウェイ機構の各構成要素を示し、
図4は、容器出力部における外部空間へのいわば直接通路と間接通路からなる2ウェイ機構(その2)の静止モードを示している。
【0016】
以下の説明で用いるアルファベット付き参照番号の構成要素(例えば中間通路14a)は原則として、そのアルファベットなし参照番号の構成要素(例えばステム14)の一部であることを示している。
【0017】
図1〜図4において、
11は後述の各種内容物(およびエアゾール容器の場合には内容物噴射用のガス)を収納した周知の容器本体,
12は容器本体11の開口部に取り付けられた周知の肩カバー,
13は肩カバー12の上側開口部に取り付けられた周知のマウンティングキャップ,
14はマウンティングキャップ13に取り付けられたハウジング(図示省略)の内部に設けられて、利用者の操作にともなう移動により所定の弁作動(エアゾール容器の場合はステムガスケットとステム孔部との開閉作用;ポンプ容器の場合は下流弁の開閉作用)を生じさせる周知のステム,
14aは上下方向の中間通路,
15,15’はステム14の出力側と嵌合した内容物通過用の筒状放出部材(15’は図4のみで使用),
15aは下方側の大径筒状部,
15bは上方側の小径筒状部,
15cは外部空間にいたる縦通路,
15c’は後述の操作ボタン19の内容物通路にいたる縦通路(図4のみで使用),
15dは縦通路15cの出力口,
15e,15fは大径筒状部15aの当該縦通路周面部分の上下2箇所にそれぞれの周方向位置が略90度ずれる状態で形成された内容物通過用の一対の孔部,
15g,15hは当該孔部のそれぞれに続く(大径筒状部15aの外周面側の)横方向の凹状部,
15jは後述の環状担体16の底面部分を受けて保持する環状鍔部分,
15kは大径筒状部15aと小径筒状部15bとの間の段部,
16は大径筒状部15aおよび環状鍔部分15jに保持されて内容物のいわばバッファ域として作用する環状担体,
17,17’は環状担体16の上面を保持する環状部材(17’は図4のみで使用),
17aは中央孔部,
17b,17b’は筒状放出部材15の段部15kに当接した状態で小径筒状部15bと嵌合している環状の内側スカート部(17b’は図4のみで使用),
17c,17c’は環状担体16の上面部分を保持するとともに筒状放出部材15の静止モード位置を設定する、図示上下方向の断面がL字状で環状の外側スカート部(17c’は図4のみで使用),
17d,17d’は当該外側スカート部の下端側に形成された鍔部分(17d’は図4のみで使用),
17eは環状天部に飛び飛びに形成された内容物通過用の孔部,
18は肩カバー12と嵌合して、環状担体16からの内容物を容器周面に続く横方向空間域の全体にも放出するための筒状カバー体,
18aは周面部分に飛び飛びに形成された内容物通過用の孔部,
18bは静止モードにおいて環状操作部材17の外側スカート部17c,17c’の鍔部分17d,17d’と当接する天面部分,
19は周知の操作ボタン(図4のみで使用),
19aは外部空間にいたるL字状通路,
をそれぞれ示している。
【0018】
ここで、容器本体11,肩カバー12,マウンティングキャップ13の材質はブリキ,アルミ材などであり、ステム14,筒状放出部材15,15’,環状部材17,17’,筒状カバー体18および操作ボタン19の材質は、ポリプロピレン,ポリエチレン,ナイロン,ポリアセタール,ポリブチレンテレフタレートなどのプラスチックである。
【0019】
また、環状担体16としては、例えば多孔質樹脂,吸着体,ビーズ集合体,発泡体,ウレタン,フェルト,不織布,活性炭,金属,ゴム,セラミックなどのように、そこへの流入内容物が吸着,付着,含浸などの作用によって一時的に保持される性状のものを用いればよい。
【0020】
筒状放出部材15,15’,環状担体16,環状部材17,17’および筒状カバー体18などの各構成部材を容器側に組み立てるときの手順は、例えば次のようになる。
(11)筒状放出部材15,15’の大径筒状部15aに環状担体16をはめ込む。
(12)次に、環状部材17,17’を筒状放出部材15,15’の小径筒状部15bに入れて、当該環状部材の内側スカート部17b,17b’と当該小径筒状部とを、当該内側スカート部の底面部分が当該筒状放出部材の段部15kに当接する状態で、嵌合させる。これにより、筒状放出部材15,15’,環状担体16および環状部材17,17’の3部材が一体化する。
(13)次に、この一体物をステム14に取り付ける。
(14)次に、筒状カバー体18を上方から肩カバー12に取り付け、図4の内容物放出機構の場合は操作ボタン19を筒状放出部材15’の先端側に取り付ける。
【0021】
上記(12)の嵌合処理後の環状担体16は、その上面および底面が、筒状放出部材15,15’の環状鍔部分15jと環状部材17,17’の少なくとも外側スカート部17c,17c’とに挟持された状態になる。また、筒状放出部材15,15’の外周面の凹状部15g,15hにはそれぞれ環状担体16の一部が食い込んだようになっている。
【0022】
図1〜図3の内容物放出機構と図4のそれとの基本的な違いは、操作ボタン19の有無である。
【0023】
すなわち、図1〜図3の内容物放出機構の場合、環状部材17を押圧操作することによりステム14および筒状放出部材15が下方向に移動して周知の弁作動部が開状態となり、容器内容物はまず当該筒状放出部材の出力口15dから外部空間に放出される。
【0024】
図4の内容物放出機構は筒状放出部材15’に操作ボタン19を取り付けた態様のものであり、当該操作ボタンを押圧すると図1の場合と同じように、先ずそのL字状通路19aから容器内容物が外部空間に放出される。
【0025】
いずれの内容物放出機構においても、図1および図4の静止モードでは、
(21)ステム14が周知のコイルスプリング(図示省略)の作用により上方向に移動し、
(22)筒状放出部材15,15’を介することにより当該ステムと一体化している環状部材17、17’の鍔部分17d,17d’が筒状カバー体18の天面部分18bに当接し、
(23)この当接状態で安定的に保持されている。
【0026】
そして、図1の環状部材17を押し下げると上述のように周知の弁作動部が開状態となって、容器本体側の内容物が外部空間に放出される。
【0027】
このときのステム以降の放出経路は、
(31)ステム14−縦通路15c−出力口15d
(32)ステム14−縦通路15cの下方域(上流域)−孔部15e,15f−凹状部15g,15h−環状担体16−孔部17e/孔部18a
の2ウェイ(3ルート)となる。
【0028】
この経路(31)は勿論、環状部材17の押圧操作と略同時に内容物が外部空間まで移動するための、いわばリアルタイム動作用の直接通路となっている。
【0029】
一方、経路(32)の方はいったん環状担体16に保持(吸着,付着,含浸など)された内容物がその後の蒸散,飛散,発散などによって徐々に外部空間へ流れていくような、いわばタイムラグ動作用の間接通路となっている。
【0030】
すなわち、利用者が内容物の放出操作を終えて経路(11)から内容物が放出されなくなった後も、環状担体16の保持内容物が環状部分17の孔部17eや筒状カバー体18の孔部18aから外部空間へと時間をかけて徐々に放出される。
【0031】
そして、この孔部17e,孔部18aから内容物が放出される範囲は環状部分17の上方空間域および筒状カバー体18の側方(横方)空間域の全体にわたっており、また当該空間域での内容物分布状況は縦通路15c(ステム14)を中心とした略対称の状態になる。
【0032】
図4の内容物放出機構の作動モードにおいても、ステム以降の内容物放出経路は勿論、上記(31),(32)と同じように2ウェイ(3ルート)となる。
【0033】
図1〜図3の内容物放出機構とはリアルタイム動作用の直接通路の出口側が違っており、当該直接通路は「ステム14−筒状放出部材15の縦通路15c’−操作ボタン19のL字状通路19a」となる。
【0034】
タイムラグ動作用の間接通路や、そこから外部空間への(環状担体16の)保持内容物の放出態様などは、図1〜図3のそれと同じである。
【0035】
なお、環状担体16にもあらかじめ容器内容物と同種または異種の各種成分(例えば芳香成分,消臭成分,殺菌成分,除菌成分,制汗成分など)を保持しておき、これが、作動モードのときに孔部15e,15fから入ってくる容器内成分との作用により、外部空間に放出・放散・蒸散されるようにしてもよい。
【0036】
容器内容物の対象としては、液状,発泡性(泡状),ペースト状,ジェル状,粉状などの各種性状のものがある。
【0037】
本発明が適用されるエアゾール式製品やポンプ式製品としては、消臭剤,殺菌剤,除菌剤,芳香剤,洗浄剤,清掃剤,制汗剤,冷却剤,筋肉消炎剤,ヘアスタイリング剤,ヘアトリートメント剤,染毛剤,育毛剤,化粧品,シェービングフォーム,食品,液滴状のもの(ビタミンなど),医薬品,医薬部外品,塗料,園芸用剤,忌避剤(殺虫剤),クリーナー,洗濯のり,ウレタンフォーム,消火器,接着剤,潤滑剤などの各種用途のものがある。
【0038】
容器本体に収納する内容物は、例えば、粉状物,油成分,アルコール類,界面活性剤,高分子化合物,各用途に応じた有効成分などである。
【0039】
粉状物としては、金属塩類粉末,無機物粉末や樹脂粉末などを用いる。例えば、タルク,カオリン,アルミニウムヒドロキシクロライド(アルミ塩),アルギン酸カルシウム,金粉,銀粉,雲母,炭酸塩,硫酸バリウム,セルロース,これらの混合物などを用いる。
【0040】
油成分としては、シリコーン油,パーム油,ユーカリ油,ツバキ油,オリーブ油,ホホバ油,パラフィン油,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,リノール酸,リノレン酸などを用いる。
【0041】
アルコール類としては、エタノールなどの1価の低級アルコール,ラウリルアルコールなどの1価の高級アルコール,エチレングリコールなどの多価アルコールなどを用いる。
【0042】
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどの非イオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの両性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤などを用いる。
【0043】
高分子化合物としては、メチルセルロース,ゼラチン,デンプン,カゼインなどを用いる。
【0044】
各用途に応じた有効成分としては、サリチル酸メチル,インドメタシンなどの消炎鎮痛剤、安息香酸ナトリウム,クレゾールなどの除菌剤、ピレスロイドなどの殺虫剤、ジエチルトルアミドなどの害虫忌避剤、酸化亜鉛などの制汗剤、カンフル,メントールなどの清涼剤、エフェドリン,アドレナリンなどの抗喘息薬、スクラロース,アスパルテームなどの甘味料、エポキシ樹脂,ウレタンなどの接着剤や塗料、パラフェニレンジアミン,アミノフェノールなどの染料,リン酸二水素アンモニウム,炭酸水素ナトリウム・カリウムなどの消火剤などを用いる。
【0045】
さらに、上記内容物以外の、懸濁剤,紫外線吸収剤,乳化剤,保湿剤,酸化防止剤、金属イオン封鎖剤なども用いることができる。
【0046】
エアゾール式製品における内容物放出用ガスとしては、炭酸ガス,窒素ガス,圧縮空気,酸素ガス,希ガス,これらの混合ガスなどの圧縮ガスや、液化石油ガス,ジメチルエーテル,フロロカーボンなどの液化ガスを用いる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の、容器出力部における外部空間へのいわば直接通路と間接通路からなる2ウェイ機構(その1)の静止モードを示す説明図である。
【図2】本発明の、図1の2ウェイ機構の作動モードを示す説明図である。
【図3】本発明の、図1の2ウェイ機構の各構成要素を示す説明図である。
【図4】本発明の、容器出力部における外部空間へのいわば直接通路と間接通路からなる2ウェイ機構(その2)の静止モードを示す説明図である。
【符号の説明】
【0048】
11:容器本体
12:肩カバー
13:マウンティングキャップ
14:ステム
14a:上下方向の中間通路
15,15’:内容物通過用の筒状放出部材(15’は図4のみで使用)
15a:下方側の大径筒状部
15b:上方側の小径筒状部
15c:縦通路
15c’:縦通路(図4のみで使用)
15d:縦通路15cの出力口
15e,15f:内容物通過用の一対の孔部
15g,15h:横方向の凹状部
15j:環状鍔部分
15k:段部
16:環状担体
17,17’:環状部材(17’は図4のみで使用)
17a:中央孔部
17b,17b’:環状の内側スカート部(17b’は図4のみで使用)
17c,17c’:環状の外側スカート部(17c’は図4のみで使用)
17d,17d’:鍔部分(17d’は図4のみで使用)
17e:内容物通過用の孔部
18:筒状カバー体
18a:内容物通過用の孔部
18b:天面部分
19:操作ボタン(図4のみで使用)
19a:L字状通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器内部に収容された内容物を利用者の操作に応じて外部空間に放出するための弁作用部の下流側に、外部空間に直接連通する第1の通路と、内容物保持体を介して外部空間にいたる第2の通路と、を備えた内容物放出機構において、
前記内容物保持体は、その収納室に、前記第1の通路を取り囲む態様で設定され、
前記収納室の周面部および天井部に、前記第2の通路の出口としての複数の内容物放出孔を、それぞれの周回方向に沿って飛び飛びに形成した、
ことを特徴とする内容物放出機構。
【請求項2】
前記第1および第2の通路の構成部材として、
前記内容物保持体の鍔状受け部分を有する筒状の通路部材を用い、
前記収納室の構成要素として、
容器本体側に取り付けられて前記周面部を構成する筒状のカバー体と、
前記内容物保持体を前記鍔状受け部分との間に挟持するとともに前記通路部材の下流端側部分の貫通部を有して前記天井部を構成する環状部材と、を用いる、
ことを特徴とする請求項1記載の内容物放出機構。
【請求項3】
請求項1または2記載の内容物放出機構を備え、かつ、放出用ガスおよび内容物を収容した、
ことを特徴とするエアゾール式製品。
【請求項4】
請求項1または2記載の内容物放出機構を備え、かつ、内容物を収容した、
ことを特徴とするポンプ式製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−106490(P2007−106490A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−302187(P2005−302187)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【出願人】(000144463)株式会社三谷バルブ (142)
【Fターム(参考)】