説明

内容物混合装置

【課題】 構造が簡単であり、製造が容易な2つの計量された内容物を混合することができる内容物混合装置を提供する。
【解決手段】 第1内容物Aを収容する容器本体11と、第2内容物Bを収容し、容器本体内に倒立状態で挿入される内部容器12と、その内部容器の外周に配置され容器本体の口部に内部容器と共に挿入される保持部材13と、内部容器の底部を抑えるネジ付キャップ14とからなる内容物混合装置10。この内部容器12は、内部容器と容器本体とを連通する通路25を有するステム20と、そのステムの通路25を遮断するシール材23とを備えた弁17を有している。またステム20は保持部材13によって上下動を抑制されているため、前記キャップを緩め内部容器を弁棒に対して上方に移動させることにより弁棒の通路が連通して第1内容物と第2内容物とを混合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内容物混合装置に関する。さらに詳しくは、混合することにより効果を発揮する複数の内容物を分離して充填しておき、使用直前に容器内で内容物を混合する内容物混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特表平10−511065号公報
【特許文献2】特表2002−528352号公報
【特許文献3】特表2003−502235号公報
【0003】
飲料物、医薬品、農薬品等の様々な液体が容器に充填されて販売されている。このような液体であって、複数の内容物を使用直前に混合させるものがある。従来、このような液体は、異なる容器に充填された複数の液体を使用者が購入し、使用直前にそれぞれを計量し、混合することによって得られていた。そのため、使用者の混合方法によってはその混合液体の効果を最大限に引き出すことができない場合がある。また、販売者は販売する容器に計量具を備えるなど他の物品を取り付けなければならなかった。
【0004】
特許文献1には、取り外し可能な閉止部材により閉止された開口部を有する第1液体を収容する第1容器と、該第1容器の開口部に隣接して該第1容器内に倒立状態で設けられ第2液体を収容する第2容器とからなり、第1液体と第2液体とを混合する混合装置が開示されている。この装置の第2容器は第2液体を収容する内部容器と、その内部容器の開口部に位置決めされ、その内部容器を上下摺動自在に支持し、第1容器に連通している外部ハウジングとからなる。また、内部容器の開口部を閉じるガスケットの中心に破断可能部材(膜)が設けられており、外部ハウジングにはその破断可能部材(膜)を破断するための破断用部材(スパイク)が設けられている。
【0005】
この混合装置は、このように構成されているため、第2容器を第1容器の開口部に挿入して閉止部材を第1容器に取り付けたとき、内部容器は下方に移動して、破断可能部材(膜)が破断用部材のスパイクにより破断される。これと同時に内部容器口部のガスケットの孔に破断用部材が挿入されて内部容器をシールする。そして、使用するときは閉止部材を取り外し、内部容器を上に摺動させて内部容器のシールを開放させることにより第2液体を外部ハウジングを介して第1容器内に移動させ、第1液体と第2液体とを混合させるものである。
【0006】
特許文献2および特許文献3には、第1液体を収容する第1容器と、推進用流体が充填されている第2容器と、第1容器および第2容器と連通しており、第2液体を収容する導管とからなる装置が開示されている。このものも推進流体が充填されている第2容器に設けられている破裂可能な部材を破裂させることにより導管内の第2液体を推進用流体により第1容器に押出し、両液体を混合させるものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、これら特許文献1から3の装置は、閉止部材を取り付けたとき内部容器の膜(破断可能部材)を破断するとともに、破断用部材を内部容器口部のガスケットの孔に挿入して内部容器をシールしている。すなわち内部容器には、第2内容物を内部容器内に密閉する第1シールと、破断可能部材が破断された後、使用するまでの間第2内容物を内部容器内に密閉する第2シールとが必要となり、その構造が複雑になる。特に、内部容器内に加圧剤を充填している場合、第1シールから第2シールへ移行するとき、さらに第2シールそのものに高度な気密性が必要になり成型が難しい。
本発明は、上述の問題点を解決したものであり、構造が簡単であり、製造が容易な内容物混合装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の内容物混合装置は、第1内容物を収容する容器本体と、第2内容物を収容する内部容器と、容器本体の口部に内部容器を倒立状態で配置する保持部材と、容器本体の口部に装着することによって内部容器を固定するキャップとからなり、前記内部容器が、内部容器内に上下移動自在に挿入され内部容器と容器本体とを連通する通路を有する弁棒と、その弁棒の通路を遮断するシール材とからなる弁を備えており、前記保持部材は弁棒の上下動を抑制し、前記キャップを容器本体に装着して内部容器を固定しているときは弁棒の通路がシール材によって閉じられており、前記キャップを緩め内部容器を弁棒に対して上方に移動させることにより弁棒の通路が連通して第1内容物と第2内容物とを混合することを特徴としている(請求項1)。また、前記内部容器の底部がキャップに固定されているものが好ましい(請求項2)。
【0009】
このような内容物混合装置の内部容器は容器本体の口部内部に配置してもよく(請求項3)、容器本体の口部上端に配置し、キャップがその内部容器と保持部材とを覆うようにして容器本体の口部に装着されるようにしてもよい(請求項4)。
【0010】
このように内部容器を容器本体の口部内部または口部上端に配置する内容物混合装置であって、前記弁棒が環状のフランジ部および先端に形成された係合突起を備え、前記保持部材には弁棒の先端を嵌入する嵌入孔が形成されており、嵌入孔内面に前記弁棒の係合突起と係合する係合部が形成されているものが好ましい(請求項5)。
また、前記保持部材が上端外周にフランジが形成された有底筒状であり、その筒部に係合突起を備え、内部容器がその係合突起と係合する係合部を備えているものが好ましい(請求項6)。
【0011】
また、内部容器を容器本体の口部内部に配置する内容物混合装置であって、前記容器本体がその内面に突起を備えており、前記保持部材が、その容器本体内面の突起と係合する第1係合部と、内部容器の外面と係合する第2係合部とを備え、弁棒の外周に一体となって形成されているものが好ましい(請求項7)。
前述したいずれの内容物混合装置であって、内部容器の内圧が容器本体の内圧より高いものがよい(請求項8)。
【発明の効果】
【0012】
本発明の内容物混合装置(請求項1)は、第1内容物を収容する容器本体と、第2内容物を収容する内部容器とを備えているため、両者を混ぜ合わせたときもっとも効果を発揮する分量に各内容物をそれぞれの容器に充填しておき、使用直前に混合することができる。また、前記内部容器が、内部容器内に上下移動自在に挿入され内部容器と容器本体とを連通する通路を有する弁棒と、その弁棒の通路を遮断するシール材とからなる弁を備えており、かつ、前記キャップを容器本体に装着して内部容器を固定しているときは弁棒の通路がシール材によって閉じられており、さらに、弁棒は保持部材によって上下動が抑制されているため、トラックなどによる輸送時、自動販売機などによる販売時などに衝撃を受けても、弁棒はシール材に押し付けられた状態で維持されているためシール性が高い。また、この状態では内部容器はキャップによって固定され、弁棒は保持部材によって保持されているため、前記キャップを緩め内部容器を上方に移動させたとき、内部容器は弁棒に対して独立して上方に移動し、弁棒の通路を連通させることができる。つまり、内容物混合装置のキャップを緩め内部容器を上方に移動させることにより、容器本体と内部容器の間を連通させることができ、第1内容物と第2内容物とを混合することができる。そのため、本発明の内容物混合装置は1つのシール材で2液を分離した状態で保存することができ、その2液を用時に混合することができる。
【0013】
また本発明の内容物混合装置の内部容器は、弁棒の操作によって内部容器と外部との連通/遮断を自由に切り替えることができるため、内部容器に内容物を充填する前に、内部容器中の空気を排出して酸素濃度を小さくし、内容物の充填を行うことができる。これにより、内容物の酸化を防止し、酸化防止剤や防腐剤などの配合量を少なくできる。また、加圧剤の充填も容易にできる。さらに、内部容器に弁を取り付けた状態で電子線殺菌などによる滅菌処理をし、その滅菌処理後、内部容器内を大気にさらすことなく弁から内容物を充填することができ、より完全な滅菌処理を製品に施すことができる。
【0014】
この内容物混合装置の内部容器の底部がキャップに固定されている場合、キャップを緩めて上に持ち上げることにより、内部容器も上方に移動して弁棒の通路が開放される。そのため、内容物の混合操作が容易である。特に、キャップがネジ式キャップである場合、ネジを回すだけで弁棒の通路を開放することができる。そして、内容物を混合した後、内部容器をキャップと共に取り外すことができる(請求項2)。
【0015】
そして、前記内部容器が容器本体の口部内部に配置される場合(請求項3)でも、前記内部容器が容器本体の口部上端に配置され、前記キャップがその内部容器と保持部材とを覆うようにして装着される場合(請求項4)でも、2液の内容物の混合を密閉空間で行えることができ、内容物混合後の容器本体と内部容器の分離が簡単である。特に、内部容器および保持部材が容器本体の口部上端に載置されている場合は、キャップと固定しなくても内容物混合後、内部容器の取り外しが容易である。
【0016】
本発明の内容物混合装置において、弁棒が環状のフランジ部および先端に形成された係合突起を備え、保持部材に弁棒の先端を嵌入する嵌入孔が形成されており、嵌入孔内面に前記弁棒の係合突起と係合する係合部が形成されている場合、キャップを容器本体の口部に装着することにより、弁棒のフランジ部が保持部材を当接させ、弁棒がシール材に押し付けられた状態で固定され、高いシール性を得ることができる。このとき弁棒の先端は保持部材の嵌入孔に嵌入されている。そして、キャップを緩めて内部容器を上方に移動させても、弁棒の係合突起と保持部材の係合部との係合により弁棒は係合位置から移動しないため、内部容器が弁棒に対して上方へ移動し、弁棒の通路が連通する(請求項5)。
【0017】
また、保持部材が上端外周にフランジが形成された有底筒状であり、その筒部に係合突起を備え、内部容器がその係合突起と係合する係合部を備えている場合、内容物を混合した後で内部容器を取り外すとき、同時に保持部材も取り外すことができる。ここで、内部容器と弁棒とを一体として容器本体から取り外すことができるが、これは弁棒の通路を連通させて内容物を混合した後が前提条件であり、弁棒の通路が連通されるまで内部容器と弁棒とは別々に支持されている(請求項6)。
【0018】
また、本発明の内容物混合装置において、容器本体がその内面に突起を備えており、保持部材が容器本体内面の突起と係合する第1係合部と、内部容器の外面と係合する第2係合部とを備え、弁棒の外周に一体となって形成されている場合、装置全体の部品数を減らすことができる。また、弁棒の通路を連通させた後は、保持部材の第2係合部と内部容器とが係合し、弁棒および内部容器とが一体となって容器本体から取り外すことができる(請求項7)。
【0019】
さらに、内部容器の内圧が容器本体の内圧より高い場合、弁棒の通路が開放されると、第2内容物は内部容器の内圧に押されて容器本体に押し流されるため、内部容器内の第2内容物を確実に全部容器本体に押出すことができる(請求項8)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に本発明の内容物混合装置を図面を用いて説明する。図1は本発明の内容物混合装置の一実施形態を示す断面図、図2は図1の内容物混合装置の保持部材および内部容器を拡大して示す断面図、図3aは図1の内容物混合装置の未開封状態を示す断面図、図3bは図1の内容物混合装置の両内容物の混合時の状態を示す断面図、図3cは図1の内容物混合装置のキャップの脱離状態を示す断面図、図4a、図4b、図4cはそれぞれ図3a、図3b、図3cの内容物混合装置の保持部材および内部容器を拡大して示す断面図、図5は本発明の内容物混合装置に用いることができる保持部材および内部容器の他の実施形態を示す断面図、図6は本発明の内容物混合装置に用いることができる保持部材および内部容器のさらに他の実施形態を示す断面図、図7は本発明の内容物混合装置に用いることができる保持部材および内部容器のさらに他の実施形態を示す断面図、図8aは本発明の内容物混合装置に用いることができる保持部材および内部容器のさらに他の実施形態を示す断面図、図8bはその内部容器の弁棒の通路を開放したときの断面図、図9aは本発明の内容物混合装置に用いることができる保持部材および内部容器のさらに他の実施形態を示す断面図、図9bはその内部容器の弁棒の通路を開放したときの断面図、図10は本発明の内容物混合装置の他の実施形態を示す断面図、図11は本発明の内容物混合装置に用いることができる内部容器のさらに他の実施形態を示す断面図、図12a、図12b、図12c、図12d、図12e、図12fは図11の内部容器の製造方法を示す工程図、図13は本発明の内容物混合装置の他の実施形態を示す断面図である。
【0021】
図1の内容物混合装置10は、第1内容物Aを収容する容器本体11と、第2内容物Bを収容し、容器本体内に倒立状態で挿入される内部容器12と、その内部容器の外周に配置され容器本体の口部に内部容器と共に挿入される保持部材13と、容器本体の口部に装着し、内部容器の底部を抑えるネジ付キャップ14とからなる。また、この実施形態ではキャップ14に内部容器12の底面が接合されている。
【0022】
図1の容器本体11は、底部11a、胴部11b、肩部11c、口部11dからなり、口部11dの外周にはキャップ14を装着するためのねじ山からなる装着部15が形成されている。しかし、この装着部15はキャップとの装着方法によって係合段部などの他の形状であっても構わない。容器本体の内面には、充填する内容物に応じて合成樹脂や粉体による塗膜(内面コート)を設けてもよい。また、容器本体の強度を強くするために、外面に保護フィルムを装着してもよい。このような容器本体は、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂、ガラス、アルミニウムなどの軽金属などを用いて成型される。これらのうち合成樹脂、ガラスを用いて成形する場合、容器本体を透明にすることによって、内容物の混合を視覚的に認識することができる。
【0023】
図2に示すように内部容器12は、アルミニウム等の軽金属、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂、ガラスなどを用いて成型された本体16と、その本体の口部に固着される弁17とからなる。
本体16は、倒立状態にして設置されており、底部16aと、円筒状の胴部16bと、胴部よりも小径の首部16cと、首部から上方(図2では下方)に伸び首部よりもやや大径の円筒状の口部16dとからなる。また胴部上端には保持部材13と係合する外側に突出した係合突起16eが形成されている。
弁17は本体の口部16dに固着されており、本体16の口部16dに載置されるハウジング18と、ハウジング18と本体16の口部16dとの間に介在されてシールするパッキン19と、ハウジング内部から外部に軸線上方(図2では下方)に伸びる円筒状のステム(弁棒)20と、内径面にステムを挿入するステムラバー21と、本体口部に弁を固着するためのカバーキャップ22とからなる。
【0024】
ハウジング18は、ポリアセタール、ポリアミドなどの合成樹脂を用いて成型され、有底筒状のハウジング本体18aと、その上端(図2では下端)から外方に拡がるフランジ18bとからなる。ハウジング本体の内底面にはステム下端(図2では上端)の開口部25aに挿入してシールするシール部23が設けられ、ハウジング本体18aの底面から円筒部分に、内部容器内の内容物をハウジング内に導入するためのスリット24が形成されている。またフランジ18bは下面(図2では上面)が容器本体の口部上端面(図2では下端面)に接するように載置され、フランジの上部(図2では下部)には円盤状のステムラバー21が設けられている。
【0025】
ステム20は、ハウジング18内に上下移動可能に収容され、ポリアセタール、ポリアミドなどの合成樹脂を用いて円筒状に成型され、円筒内部には軸方向に貫通する通路25が設けられている。またステム20は内部容器12から露出している部分にステムフランジ26が設けられ、ステムフランジ26より上方(図2では下方)に保持部材13の嵌入孔と係合する係合突起27が設けられている。
【0026】
パッキン19およびステムラバー21は、NBR、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどのゴムやエラストマーなどを用いて円盤状に成型されたものである。そして、ステムラバー21は内径面でステム20の外面をシールしている。
カバーキャップ22はアルミニウムなどの軽金属を用いて有底筒状に成型され、底部中央にはステム20を挿通するための孔28が設けられている。
【0027】
このように構成される弁は一体にしておくと取り扱いやすく、本体16への固着が容易になる。なお、弁17を本体16に固着する際には、弁17を軸線下方(図2では上方)に押し下げてカバーキャップ22の下端(図2では上端)外周を内側にクリンプする。このときステム20の下端(図2では上端)がハウジング内底面のシール部23に挿入されてシールされる。
【0028】
保持部材13は、NBR、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどのゴムやエラストマー、ポリオレフィン、ポリアセタール、ポリアミドなどの合成樹脂などから有底筒状に成型される。保持部材13は、中央にステム20の先端を嵌入するための嵌入孔29、嵌入孔から上方に延びる円筒状の放出部30、嵌入孔の外周に内部容器のカバーキャップと当接する当接部31とが設けられた底部32と、内部容器12を上下移動自在に収容する円筒状の胴部33と、容器本体の口部に載置されるフランジ34とからなる。また、放出部30の基部(嵌入孔内面)には、ステムの係合突起27と係合する係合部30aが形成されており、胴部33の内面には内部容器本体の胴部に形成された係合突起16eと係合する係合部33aが形成されている。
【0029】
図1に戻ってキャップ14は、アルミニウムなどの軽金属を用いて有底筒状に成型される。この有底筒状のキャップ14は容器本体の口部に装着し、容器本体の口部のねじ山に合わせてローラなどでねじ部を成型する。但し、予め成型していても構わない。このように容器本体11との装着方法がネジ式である場合、キャップを回して緩めるときにキャップの一部が破断されて容易にキャップを緩めることができるように、さらに未開封であることを表示するために、環状にミシン目状の切れ目や薄肉部を下部に設けてもよい。さらに、胴部の軸方向に切れ目や薄肉部を設け、さらに薄肉部に連続するタブを設けてタブを引き起こして装着を緩める構成にしても良い。
【0030】
このようにして内容物混合装置10は構成されているため、内部容器12は保持部材の当接部31とキャップ14との間で固定され、キャップによって保持される。保持部材13は、そのフランジを容器本体の口部に配置させることにより、キャップを装着しているときは容器本体11とキャップ14との間で固定され、キャップを緩めたときは保持部材13の自重によって保持される。ステム20は、ステム20の係合突起27が保持部材の嵌入孔29の内面に形成された係合部30aと係合することによって上方の移動を抑制され、ステムのステムフランジ26が保持部材の底部32と係合することによって下方の移動を抑制され、保持部材13によって保持される。このようにステム20と内部容器12とが別々に独立して保持されているため、内部容器12を容器本体11に対して上方に移動させたとき、弁棒は内部容器の開口部側上方(図2では下方)に位置し、ステムの通路25が連通する。
【0031】
内容物混合装置10の内部容器12は次の3つの方法を用いて内容物を充填し製造することができる。第1の方法は、本体に第2内容物(原液)を充填し、口部に弁を固着し、弁を開放して加圧剤を充填する。第2の方法は、本体に弁を固着し、弁を開放して弁から第2内容物を充填し、さらに、加圧剤を充填する。第3の方法は、本体に弁を固着し、弁を開放して弁から加圧剤を充填し、第2内容物を圧力充填する。
いずれの方法の場合でも、本体に弁を固着するとき、あるいは弁を固着した後で内部容器内の空気(酸素)を吸引して排出し、内部容器内の酸素濃度を低くすることが好ましい。また、いずれの場合でも製造してから電子線を照射して殺菌(滅菌)処理することができる。しかし、第2内容物が電子線照射により劣化あるいは変質しないように、第2の方法では弁を固着した後、第3の方法では弁を固着した後、または、加圧剤を充填した後に電子線を照射することが好ましい。
【0032】
内容物混合装置10は次のようにして製造される。初めに容器本体に第1内容物を充填し、第2内容物を充填した内部容器を倒立状態で保持部材内に収容し、保持部材を容器本体の口部に挿入してフランジを載置し、そして、口部にキャップを装着する。なお、キャップの内底面に内部容器の底面を貼り付けるなどして一体化し、キャップを装着する際に内部容器を保持部材内に収容しても良い。いずれの場合も、キャップを装着する際に内部容器は保持部材に押し付けられた状態で保持されるため、ステムフランジが底部に押し付けられてステム下端の開口部とシール部とのシール性が高くなる。
【0033】
本発明の内容物混合装置に収容される第1内容物と第2内容物の組み合わせとしては、混合することにより効果を向上させることができる組み合わせ、たとえば、酵素と洗浄料(洗浄力のアップ)、酵素と染毛剤(染毛力のアップ)、フレーバーと化粧料(新鮮な香り)、フレーバーと飲料(新鮮な香り)、着色料と化粧料(色の変化)、着色料と飲料(色の変化)などがあげられる。また混合すると経時的に分解されるなどの不安定な内容物、たとえば、ビタミンと水性化粧料、尿素と水などがあげられる。なお、内部容器に収容される内容物は、窒素ガス、亜酸化窒素ガス、炭酸ガス、圧縮空気、ヘリウムガスなどの圧縮ガス(加圧剤)とともに収容することが好ましく、ステム(弁棒)の通路が開放されたときに容器本体の第1内容物と混合しやすい。加圧剤は内部容器内を0.1〜1.0MPa、特に0.2〜0.8MPaにしておくことにより、第2内容物を内部容器内に残留させることなく押出すことができる。
【0034】
このようにして内容物を充填した内容物混合装置10の製品は構成されており、使用者は図3に示すようにして内容物混合装置10の第1内容物Aと第2内容物Bを混合する。始めに、使用者は図3aの未開封の内容物混合装置10のキャップ14を回して、キャップ14を緩める。これに伴いキャップ14の内底面に貼り付けられている内部容器12が上昇する(図3b、図4b参照)。このとき保持部材の放出部の係合部30aとステムの係合突起27とが係合してステム20の上昇が途中で拘束されてステムに対して内部容器が上昇するため、弁17のハウジングのシール部23によってシールされているステム20下端の開口部25aが開放され、内部容器12内と容器本体11内とが連通する。つまり、ステム20が内部容器12に対して上方(図3、4では上)に引っ張られることによりこの弁17は開放するものである。
【0035】
ここで内部容器12は容器本体11に対して倒立状態にあり、かつ、内部容器12内の方が容器本体11内より内圧が高いため内部容器12内に充填されている第2内容物Bが速やかに容器本体11内に流出する。このときキャップ14を完全に空けなくても両内容物A、Bを混合させることができるため、不純物等の混入を防止することができる。このようにして両内容物A、Bを混合させた後、キャップ14を内部容器12と保持部材13と共に外し、容器本体11の開口部を開放して混合物を使用する(図3c、図4c参照)。このとき保持部材の胴部内面の係合部33aと内部容器の胴部上端の係止突起16eとの係合により保持部材13も一緒に抜き取ることができる。このようにキャップ14を開口している途中で2液の混合が行われるため、混合操作が容易である。
【0036】
図5に示す内部容器40は、弁のハウジング本体18aの胴部およびステムが短いものであり、他の構成は図2の内部容器12と実質的に同じものである。この形態では、図2の内部容器12と比べてステム下端の開口部25aの開放される位置がステムラバーに近くなるため、内部容器を高く上昇させなくても第2内容物を全量排出することができる。
【0037】
図6に示す内部容器45は、ステムの側面にステム孔46が設けられており、ステムラバー47は図2のステムラバー21にステム孔46を覆う円筒状の部位47aを備えたものである。他の構成は図2の内部容器12と実質的に同じものである。このステムラバーの円筒部分47aはステム孔46から内部容器内の流体の移動を許し、内部容器内からステム孔46への流体の移動を阻止する逆止弁の作用を奏するものである。そのため、この内部容器45を備えた内容物混合装置は、そのキャップを緩めてステムに対して内部容器が上昇し、ステム20下端の開口部25aを開放してもステム孔46はステムラバーの円筒部分47aに覆われたままであり開放されない。つまり、第1内容物Aおよび第2内容物Bの混合方法および混合作用は図2の内部容器12と同じである。しかし、このようにステム孔46を内部容器45に形成することにより、本体16に弁17を固着した後の第2内容物Bおよび加圧剤の充填通路がステム下端の開口部25aおよびステム孔46と2つになるため、圧力充填の充填速度を上げることができる。さらに、本体16に弁17を固着した後、ステム下端の開口部25aを開放させることなく、ステムの連通路25からステム孔46を通じて内部容器45に充填することもできる。
【0038】
図7に示す内部容器50は、ハウジングを設けないタイプの弁51を使用したものであり、弁51がステム20と、カバーキャップ22と、本体16の口部16dとカバーキャップ22との間に介在されてシールし、ステム20を保持するパッキン52とからなる。
パッキン52はNBR、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどのゴムやエラストマーなどの弾性体を用いて有底筒状またはお椀状に成形され、ステム下端の開口部25aをシールする底部53と、胴部54と、胴部上端(図7では下端)に設けられたフランジ部55とからなる。このパッキン52のフランジ部55が本体16の口部とカバーキャップとの間に介在されて両者間をシールする。また、パッキン52の胴部54にはスリット56が形成されており、内部容器内とパッキン52内とを連通している。このように構成されているため、内部容器50はその部品数を減らすことができ、大量生産に適し、そして、生産工程を減少させることができる。
【0039】
図8aに示す内部容器60は、本体61、ステムラバー62、円筒状のステム63および天板66とからなるものである。本体61は有底筒状であり、その上部(図8aでは下部)にくびれ部64を備えており、上端(図8aでは下端)はステム63が挿入される中心孔65を備えた天板66の外周を固定するように内側に折れ曲げられている。
【0040】
ステムラバー62は、本体61のくびれ部64と天板66との間に挿入され、本体61の開口をシールしている。ステム63はこのステムラバー62によってシールされるものであり、そのため、ステムの軸方向に貫通する通路67は上端(図8aでは下端)から下部(図8aでは上部)に向かってまっすぐに延び、下部(図8aでは上部)において半径方向斜めあるいは半径方向に延びており、その下部開口部67aが側面に設けられている。また、通路67の下部開口部67aをステムラバー62によって一層シールし易く、そして、ステムの移動によってシールが開放し易いように下部開口部67aは斜面になっている。またステム63は内部容器60の内側の部分にステムフランジ68が設けられており、ステムフランジ68より上方(図8aでは下方)に保持部材の嵌入孔と係合する係合突起69が設けられている。このステムフランジ68はステム63が内部容器の本体61から飛び出さないように設けられている。また、係合突起69は内部容器が保持部材内を上方に移動したとき、ステム61が保持部材と係合することにより、ステム61が動かないように形成されている。
【0041】
このように構成されているため、内容物混合装置のキャップ14を緩めることにより、キャップ14に固着した内部容器60が上昇する。しかし、ステム63は係合突起69によって保持部材13と係合しているため、上昇しない(図8b参照)。そのため、ステムラバー62によってシールされているステムの下部開口部67aが開放され、内部容器と容器本体とが連通するものである。
【0042】
この内部容器60は、インパクト成型あるいは絞りしごき加工により有底筒状に形成し、その胴部の上部をネッキング加工等によりくびれ部64を形成し、次いで、このくびれ部64の上にステムラバー62を載せ、さらにステムを中心孔に挿入した天板をステムラバー上に載せ、胴部の上端を内側に折り曲げて天板を固定することによって製造される。
この内部容器60は、複雑な弁構造をとらないため、その製造が容易であり、生産コストを削減することができる。
【0043】
図9aに示す内部容器60aは、図8の内部容器60とキャップ60bを一体に成型したものである。また、図9bにその内部容器を上方に移動させてステムの通路を開放したときの状態を示す。その作用は実質的に図8の内部容器60と同じである。このように成型されるため、さらに、部品を減少させることができる。
【0044】
図10に示す内容物混合装置70は、内部容器71がキャップと一体に成形され、ステム72が保持部材と一体に成形されたものであり、容器本体73の内面にステム72を保持する手段が設けられているものである。
【0045】
図11に示す内部容器71は、くびれ部76を有する本体77と、そのくびれ部に挿入されるステムラバー78と、そのステムラバーに挿入されるステム72とからなり、外周にネジ14aなどの装着部を備えたキャップ80と本体77とを一体成型したものである。ここで、本体77は図8の内部容器60と実質的に同じものであり、上部(図11では下部)にくびれ部76を備えており、上端(図11では下端)はステム72が挿入される中心孔65を備えた天板66を固定するように内側に折れ曲げられたものである。
【0046】
ステムラバー78は、有底筒状またはお椀状でステムの通路25をシールする底部78aと、胴部78bと、胴部上端(図11では下端)に設けられたフランジ部78cとからなる。このフランジ部78cが本体77のくびれ部76に配置され、本体の上端を折り曲げることによりステムラバー78は固定される。また、ステムラバー78の胴部78bにはスリット82が形成されており、内部容器内とステムラバー78内とを連通している。
【0047】
ステム72は、ステム本体83と、その上部(図11では下部)に形成されているフランジ部84と、そのフランジ部の外縁近辺に形成され、くびれ部76を覆うように設けられた脚部85とからなり、脚部85の下端にはくびれ部76の下端と係合する内側に突出した第2係合部86が形成されている。内容物混合装置において、このフランジ部84は容器本体73の段部87と係合する。
【0048】
図10に戻って、容器本体73は、その上部内面にステム72のフランジ部84と係合する段部87と、その段部の上方に形成された環状突起88とを備えている。他の構成は図1の容器本体11と実質的に同じものである。この容器本体の内面に形成された段部87と環状突起88がステム72を保持する手段を形成する。これにより容器本体73は、段部87によりステム72の下方への移動を抑制し、かつ、環状突起88によりステム72の上方への移動を抑制する。
【0049】
このように構成されているため、この内部容器71を備えた内容物混合装置のキャップを緩めることにより内部容器71を上昇させるとき、ステム72のフランジ部84(第1係合部)が容器本体内面の環状突起88と係合するため、本体77は上昇するがステム72は係合位置から移動できず、ステムの通路25とステムラバーの底部78aとのシールが開かれ、内部容器71と容器本体73とが連通する。両内容物を混合した後、さらにキャップを回転させることによってキャップ付き内部容器71を容器本体73から取り外して、混合物を使用する。
【0050】
このような内部容器71は一枚のアルミニウム板あるいは鋼板から一体成型することができる。その製造方法は、一枚のアルミニウム板からインパクト成型により有底筒状の外筒91と、その外筒の内部に底部を共有する有底筒状の内筒92とからなる中間体93を成型する(図12a参照)。次いで、首絞り加工(ネッキング加工)により内筒92の上部(図12aでは下部)の径を小さくして、肩部94および首部95を形成する(図12b参照)。さらに、首部95の径を拡げ、くびれ部76を形成する(図12c参照)。その後、図12dに示すようにこのくびれ部81内にステムラバー83を挿入し、このくびれ部81の上端81a(図12dでは下端)を内側にステムの挿入する中心孔65を残すようにカシメる(図12e参照)。最後にこの中心孔65からステムのステム本体93を挿入させ、ステムの脚部90を本体のくびれ部76の外周に位置するように嵌合させて製造する(図12f参照)。また、ネジ部14aは、成形した内部容器71を容器本体の口部に被せ、ローラーなとにより最後に形成する。
【0051】
この内容物混合装置70は、キャップおよび保持部材をそれぞれ内部容器71とステム72と共に一体成形して製造するため、その構成部品を減らすことができる。これにより、生産工程を減らすことができ、大量生産に適している。
【0052】
図13に示す内容物混合装置100は、内部容器101が容器本体103の口部上端に配置され、有底筒状のキャップ104がその内部容器101と保持部材102とを覆うようにして容器本体の口部に装着されているものである。
【0053】
内部容器101の本体105は上端にビード部105aを備えており、また、内部容器101の弁106のカバーキャップ107は本体のビード部105aにクリンプすることによって本体口部に固着される。他の構成は図1の内容物混合装置10の内部容器12と実質的に同じものである。
保持部材102は、有底筒状でありその底部108の外周にフランジ109が設けられている。他の構成は図1の内容物混合装置10の保持部材13と実質的に同じものである。これにより保持部材102の底部は容器本体の口部に配置される。そのため、保持部材102によって保持される内部容器101は容器本体の口部上端に配置される。
キャップ104は、ネジなどによって容器本体の口部に装着されるが、このとき容器本体の口部とキャップ104の底部104aとの間に内部容器101および保持部材102が収容できるように、かつ、保持部材102が内部容器を閉鎖して固着されるように構成されている。
このように容器本体の口部上端に内部容器が配置されているため、内容物混合装置のキャップを緩め、2液を混合した後、キャップを取り外しても内部容器を容器本体から取り外しすい。しかし、キャップの底部内面に内部容器の底部を固定してもよく、また、キャップの内側面と内部容器の外側面とが係合するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の内容物混合装置の一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1の内容物混合装置の保持部材および内部容器を拡大して示す断面図である。
【図3】図3aは図1の内容物混合装置の未開封状態を示す断面図であり、図3bは図1の内容物混合装置の両内容物の混合時の状態を示す断面図であり、図3cは図1の内容物混合装置のキャップの脱離状態を示す断面図である。
【図4】図4a、図4b、図4cはそれぞれ図3a、図3b、図3cの内容物混合装置の保持部材および内部容器を拡大して示す断面図である。
【図5】本発明の内容物混合装置に用いることができる保持部材および内部容器の他の実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明の内容物混合装置に用いることができる保持部材および内部容器のさらに他の実施形態を示す断面図である。
【図7】本発明の内容物混合装置に用いることができる保持部材および内部容器のさらに他の実施形態を示す断面図である。
【図8】図8aは本発明の内容物混合装置に用いることができる保持部材および内部容器のさらに他の実施形態を示す断面図であり、図8bはその内部容器のステムの連通路を開放したときの断面図である。
【図9】図9aは本発明の内容物混合装置に用いることができる保持部材および内部容器のさらに他の実施形態を示す断面図であり、図9bはその内部容器のステムの連通路を開放したときの断面図である。
【図10】本発明の内容物混合装置に用いるこができる他の実施形態を示す一部断面図である。
【図11】図10に示す内部容器を示す断面図である。
【図12】図12a、図12b、図12c、図12d、図12e、図12fは図11の内部容器の製造方法を示す工程図である。
【図13】図13は本発明の内容物混合装置の他の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0055】
A 第1内容物
B 第2内容物
10 内容物混合装置
11 容器本体
11a 容器本体の底部
11b 容器本体の胴部
11c 容器本体の肩部
11d 容器本体の口部
12 内部容器
13 保持部材
14 ネジ付キャップ
15 装着部
16 本体
16a 本体の底部
16b 本体の胴部
16c 本体の首部
16d 本体の口部
16e 係合突起
17 弁
18 ハウジング
18a ハウジング本体
18b ハウジングのフランジ
19 パッキン
20 ステム(弁棒)
21 ステムラバー
22 カバーキャップ
23 シール部
24 スリット
25 通路
25a ステム下端の開口部
26 ステムフランジ
27 係合突起
28 孔
29 嵌入孔
30 放出部
30a 係合部
31 当接部
32 保持部材の底部
33 保持部材の胴部
33a 係合部
34 保持部材のフランジ
40 内部容器
45 内部容器
46 ステム孔
47 ステムラバー
47a 円筒状の部位
50 内部容器
51 弁
52 パッキン
53 パッキンの底部
54 パッキンの胴部
55 パッキンのフランジ部
56 スリット
60、60a 内部容器
60b キャップ
61 本体
62 ステムラバー
63 ステム
64 くびれ部
65 中心孔
66 天板
67 通路
67a 下部開口部
68 ステムフランジ
69 係合突起
70 内容物混合装置
71 内部容器
72 ステム
73 容器本体
76 くびれ部
77 本体
78 ステムラバー
78a ステムラバーの底部
78b ステムラバーの胴部
78c ステムラバーのフランジ部
80 キャップ
82 スリット
83 ステム本体
84 フランジ部(第1係合部)
85 脚部
86 第2係合部
87 段部
88 環状突起
91 外筒
92 内筒
93 中間体
94 肩部
95 首部
100 内容物混合装置
101 内部容器
102 保持部材
103 容器本体
104 キャップ
105 本体
105a ビード部
106 弁
107 カバーキャップ
108 底部
109 フランジ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1内容物を収容する容器本体と、第2内容物を収容する内部容器と、容器本体の口部に内部容器を倒立状態で配置する保持部材と、容器本体の口部に装着することによって内部容器を固定するキャップとからなり、
前記内部容器が、内部容器内に上下移動自在に挿入され内部容器と容器本体とを連通する通路を有する弁棒と、その弁棒の通路を遮断するシール材とからなる弁を備えており、
前記保持部材は弁棒の上下動を抑制し、
前記キャップを容器本体に装着して内部容器を固定しているときは弁棒の通路がシール材によって閉じられており、前記キャップを緩め内部容器を弁棒に対して上方に移動させることにより弁棒の通路が連通して第1内容物と第2内容物とを混合する内容物混合装置。
【請求項2】
内部容器の底部がキャップに固定されている請求項1記載の内容物混合装置。
【請求項3】
前記内部容器が容器本体の口部内部に配置される請求項1記載の内容物混合装置。
【請求項4】
前記内部容器が容器本体の口部上端に配置されており、前記キャップがその内部容器を覆うようにして装着される請求項1記載の内容物混合装置。
【請求項5】
前記弁棒が環状のフランジ部および先端に形成された係合突起を備え、
前記保持部材には弁棒の先端を嵌入する嵌入孔が形成されており、嵌入孔内面に前記弁棒の係合突起と係合する係合部が形成されている請求項3または4記載の内容物混合装置。
【請求項6】
前記保持部材が上端外周にフランジが形成された有底筒状であり、その筒部に係合突起を備え、内部容器がその係合突起と係合する係合部を備えている請求項3記載の内容物混合装置。
【請求項7】
前記容器本体がその内面に突起を備えており、前記保持部材が、その容器本体内面の突起と係合する第1係合部と、内部容器の外面と係合する第2係合部とを備え、弁棒の外周に一体となって形成されている請求項3記載の内容物混合装置。
【請求項8】
前記内部容器の内圧が容器本体の内圧より高い請求項1記載の内容物混合装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−347574(P2006−347574A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−174311(P2005−174311)
【出願日】平成17年6月14日(2005.6.14)
【出願人】(000238614)武内プレス工業株式会社 (72)
【出願人】(000144463)株式会社三谷バルブ (142)
【出願人】(391021031)株式会社ダイゾー (130)
【Fターム(参考)】