説明

内歯加工用ブローチ

【課題】薄肉ワークのスプリングバックによる切れ刃とワークとの擦れを防止し、ワークのむしれ、切れ刃の欠けや磨耗を減らし、歯車加工精度の高い内歯車加工用ブローチを提供。
【解決手段】外径上がり荒加工の第一の切れ刃群4と、ワーク10の歯溝部を外径上がりで荒加工する第二の切れ刃群5と、歯厚上がりでワークの歯面を仕上げる第三の切れ刃群6とを備えた内歯加工用ブローチ1において、第二の切れ刃群の第1刃の内側切れ刃16の歯厚方向幅21及び溝切れ刃17の幅方向厚み22に対して、第1刃に続く第2刃以降の内側切れ刃16′の歯厚方向幅21′及び溝切れ刃17′の幅方向厚み22′を小さくする。第三の切れ刃群は歯溝底面23以下の外径高さとし、第三の切れ刃群の歯厚方向の切り込み量26を第一及び第二の切れ刃群の歯厚方向の切り込み量を超える量とし、かつ、溝切れ刃で形成された段部24の一部又は全部を切り取る切り込み量とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内歯車、内スプライン等の内歯加工用ブローチに関し、特に薄肉で変形しやすいワークの加工時のスプリングバックに対応した内歯加工用ブローチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図4に示すような、内歯車、内スプライン等の内歯加工用ブローチが知られている。この内歯加工用ブローチは、長手方向及び円周方向に多数の切れ刃が設けられている。この切れ刃の高さや幅を長手方向に向かって外径方向又は幅方向に漸増させ、切れ刃の切り込み量を漸次増大させている。かかる切れ刃をワークの内径部に通過させワーク内径を加工する。この切れ刃の切り込み位置や切り込み量により、加工効率、加工精度、ブローチ寿命、ブローチ製作費用等が大きく異なるため種々の切削方式が提案されている。なお、一般に切り込み方向がブローチの軸心より外径方向である場合は外径上がり(切削)、歯面(歯厚)方向である場合は歯厚上がり(切削)といわれている。
【0003】
例えば、図4、図5に示すものは、ヘリカルブローチに使用される例で、図4及び図5(a)に示すように、第一の切れ刃群(荒刃)4で加工すべき歯面(形)31(図5(b))より小さい歯面32に沿って外径上がり33・・33で順次加工する。次に、第二の切れ刃群5で、完成歯の歯溝底部34と同形状となるように歯溝底部分を外径上がりで順次加工35・・35する。さらに、図5(b)に示すように、第三の切れ刃群(仕上げ刃)6で歯厚上がり36・・36に加工して、最終歯面31とする。仕上げ刃を歯厚上がりとすることにより、ワーク10の歯面(形状、荒さ、寸法等)精度を高くすることができる(特許文献1、段落0003、図4)。
【0004】
しかし、外径上がりでの歯形の加工時に、歯形を同じとすると、すでに加工された部分と次に加工する歯形とが擦れる。この擦れを防止するために、図6に示すように、歯形先端部41より一定の歯形部42を残して逃し(歯形を内側に減少させている)43を設けている。さらに、歯形先端(歯溝)部を直線でなく曲線とし、さらに、歯形部と先端部とのコーナー44を曲線で結んだ場合に、コーナー部での溶着磨耗を防ぐためコーナー部を重複して加工しないようにコーナー部45の逃げ46を設けている(特許文献2、第2図)。
【0005】
一方、ワーク10が薄肉の場合に、ワークのスプリングバックによる歯の側面で擦れにより、溶着やバリが発生する。そこで、特許文献3においては、前述した逃げと同様な逃げを歯厚方向に設けてバリの発生等を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−158230号
【特許文献2】特開昭63−295113号
【特許文献3】特開2008−856号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献2,3のものでは、外径上がりで歯面41、42を形成し、また切れ刃に逃げ43を設けているので歯面42の精度を高くすることは困難であった。また、歯溝部の加工においても逃げを形成するので歯溝形状は必ずしも精度の高いものではない。精度の高いものとするには、切り込み量を小さくして刃数を多くしなければならずブローチ長さも長くなり経済的でない。一方、特許文献1のものでは、最終刃を歯厚上がりとするので歯面精度を確保できるが、第一の切れ刃群4、第二の切れ刃群5では外径上がりで加工するので歯面、歯溝底部での擦れが発生し、ブローチ側の刃の磨耗や欠けが発生する。そこで、特許文献2、3のように逃げを設ければよい。
【0008】
しかし、特許文献1の方式では、歯溝底部34の側面34aは垂直又はほぼ垂直であるため、かかる逃げを設けることができない。また、歯形形成部と歯溝底形成部の角部(図5符号37)の擦れが大きく刃の欠損や磨耗を防止することができないという問題があった。本発明の課題はかかる問題点に鑑みて、薄肉のワークでスプリングバックによる切れ刃のワークとの擦れを防止し、ワークのむしれ、切れ刃の欠けや磨耗を減らし、歯車加工精度の高い内歯車加工用ブローチを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明においては、外径方向に切れ刃高さが漸増され加工すべき被加工物の歯面より内側の歯面までを加工するようにされた第一の切れ刃群と、前記第一の切れ刃群に続いて、前記第一の切れ刃群の最終切れ刃と同形状の内側切れ刃と該切れ刃の外径方向に設けられ切れ刃高さが漸増され前記被加工物の歯溝部を加工するようにされた溝切れ刃とを有する第二の切れ刃群と、前記第二の切れ刃群に続いて、歯厚方向に切れ刃が漸増され、前記第二の切れ刃で形成された前記被加工物の歯溝底面と干渉することなく前記前記被加工物の歯面を仕上げる第三の切れ刃群と、を備えた内歯加工用ブローチにおいて、
前記第二の切れ刃群の第1刃の内側切れ刃の歯厚方向幅及び溝切れ刃の幅方向厚みに対して、前記第1刃に続く第2刃以降の内側切れ刃の歯厚方向幅及び溝切れ刃の幅方向厚みが小さくされ、かつ前記溝切れ刃の高さが漸増するようにされており、前記第三の切れ刃群は前記歯溝底面以下の外径高さであり、さらに、前記第三の切れ刃群の歯厚方向の切り込み量が前記第一及び第二の切れ刃群の歯厚方向の切り込み量を超える量とされ、かつ、前記溝切れ刃で形成された歯溝部側面の段部の一部又は全部を切り取るような切り込み量とされている内歯加工用ブローチを提供することにより前述した課題を解決した。
【0010】
即ち、第二の切れ刃群の第1刃の内側切れ刃の歯厚方向幅及び溝切れ刃の幅方向厚みに対して、第1刃に続く第2刃以降の内側切れ刃の歯厚方向幅及び溝切れ刃の幅方向厚みを小さくしたので、加工中の角部(図5符号37)の擦れが発生しない。一方、歯溝側面は滑らかにつながらず断続的になる。しかしさらに、第三の切れ刃群の外径方向高さを歯溝底面以下の外径高さとし、第三の切れ刃群の歯厚方向の切り込み量を第一及び第二の切れ刃群の歯厚方向の切り込み量を超える量とし、かつ溝切れ刃で形成された歯溝部側面の段部の一部又は全部を切り取るようにしたので、断続的に形成された歯溝の一部又は全部を削り取る。従って、従来の歯厚上がり仕上げ加工と同様な滑らかな歯面及び歯溝側面加工ができる。
【0011】
また、スプリングバック量が大きい場合や、歯溝底面の外径上がり毎にスプリングバックが生じる場合がある。あるいは、精度の高い歯溝形状としたい場合がある。そこで、請求項2に記載の発明においては、前記第二の切れ刃群は、前記溝切れ刃の高さが高くなるに従い前記内側切れ刃の歯厚方向幅及び前記溝切れ刃の幅方向厚みが減少するようにされている内歯加工用ブローチとした。
【0012】
第二の切れ刃群の溝切れ刃の高さが高くなるに従い内側切れ刃の歯厚方向幅及び溝切れ刃の幅方向厚みを減少するようにしたので、加工中の角部の擦れに加え、擦れ部が垂直方向であっても、重ねて擦れることがない。また、歯面及び歯溝側面は滑らかにつながらず断続的になる。しかしさらに、断続的に形成された歯面及び断続的に形成された歯溝の一部又は全部を削り取り、さらに滑らかな歯面及び歯溝側面加工ができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第二の切れ刃群の第1刃に続く第2刃以降の内側切れ刃の歯厚方向幅及び溝切れ刃の幅方向厚みを小さくし、加工中の角部の擦れが発生しないようにしたので、ワークとの擦れを防止し、切れ刃の欠けや磨耗が少ないブローチを提供するものとなった。また、第三の切れ刃群で断続的に形成された歯溝側面を削り取り、滑らかな歯面及び歯溝側面加工ができるので、歯形精度の高い内歯車加工用ブローチを提供するものとなった。特に、ワークが薄肉の場合、外径上がり加工時に幅方向の縮小が大きく、第二切れ刃群での擦れ等の防止に大変有効である。
【0014】
さらに、請求項2に記載の発明においては、第二の切れ刃群の切れ刃の(外径方向)高さが高くなるに従い第2刃以降の内側切れ刃の歯厚方向幅及び溝切れ刃の幅方向厚みを減少するようにし、加工中の角部の擦れに加え、歯溝側面の擦れが発生しないようにしたので、さらに、擦れを少なくし、切れ刃の欠けや磨耗を少なくでき、精度の高いブローチ加工を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示す(a)は第一の切れ刃群、(b)は第二の切れ刃群、(c)は第三の切れ刃群の切削方式の説明図である。
【図2】本発明の第二の実施の形態を示す第二の切れ刃群の切削方式の説明図である。
【図3】本発明の第三の実施の形態を示す(a)は第一の切れ刃群、(b)は第二の切れ刃群、(c)は第三の切れ刃群の切削方式の説明図である。
【図4】ヘリカルブローチの全体側面図である。
【図5】従来のヘリカルブローチの切削方式の例を示す説明図である。
【図6】従来の擦れ防止を施した切削方式の例を示す部分拡大説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の第一の実施の形態について図面を参照して説明する。図4は本発明のヘリカルブローチの側面図であり、従来のものと同様である。図4に示すように。ブローチ1は、棒状であり前つかみ部2、案内部3、荒加工用の第一の切れ刃群4、溝底加工用の第二の切れ刃群5、仕上げ加工用の第三の切れ刃群6(シェル刃)、シェル刃を本体に固定するロックナット7、後ろつかみ部8が順次設けられている。前つかみ部2をワーク10穴に挿入して、引き抜くことによりワーク内径を各切れ刃で順次加工し内歯や内スプライン、キー溝等を加工する。
【0017】
第一の切れ刃群4は、図1(a)に示すように、歯形を形成するための荒加工部である。第一の切れ刃群4は、加工後の歯形(完成歯形)11より内側面を歯面12として、いいかえれば歯面方向の削り代13を残して、徐々に外径方向に切れ刃の高さ14・・14が高くなるようにされている。なお、薄肉の状態や、擦れの状態に応じて、従来と同様な歯面方向の逃げを設けてもよい。
【0018】
第二の切れ刃群5は、第一の切れ刃群の最終切れ刃14と同形状の内側切れ刃16と該切れ刃の外径方向に設けられた溝切れ刃17とからなる。溝切れ刃17・・17′の切れ刃の高さ(外径方向の高さ)が漸増されており、ワーク10の歯溝部18を加工する。第二の切れ刃群の第1刃の内側切れ刃16の歯厚方向幅21及び溝切れ刃17の幅方向厚み22に対して、第1刃に続く第2刃以降の内側切れ刃16′の歯厚方向幅21′及び溝切れ刃17′の幅方向厚み22′が小さくされている。第二の切れ刃群の最終刃の先端で歯溝底面23が形成される。ワーク10が薄肉の場合は、歯厚方向の加工より外径上がりの加工時にスプリングバックが発生し、縮径する傾向が強く、例えば、第1刃の溝切れ刃17(内側切れ刃16)の溝幅22(21)に対して第2刃以降の溝切れ刃17′(内側切れ刃16′)の溝幅22′(21′)を0.015〜0.2mm縮めるとよい。
【0019】
また、このため第二の切れ刃群での加工後は歯溝側面に段部24が生じる。第三の切れ刃群6の歯厚方向の切れ刃25が歯溝底面23を切削あるいは歯溝底面23と干渉することがないように、歯溝底面以下の高さ、即ち歯溝底面より内側となる寸法にされている。さらに、第三の切れ刃群6の歯厚方向の総切り込み量26は第一及び第二の切れ刃群の歯厚方向の切り込み量を超える量とされている。これにより、第一の切れ刃群で形成された荒加工歯面12あるいは第二の切れ刃群と形成された加工歯面16、16′を削除する。さらに、第三の切れ刃群6の切れ刃27・・27の歯厚方向の切り込み量を第二の切れ刃群の溝切れ刃17、17′で形成された歯溝部側面の段部24の一部又は全部を切り取るような切り込み量とし、段部24を削り取り、歯面から歯溝底への面28を整形する。この歯溝部の段部の削除整形は要求される歯車諸元により、適宜決定される。
【0020】
かかるブローチを用いることにより、薄肉ワーク10の内歯あるいは内スプライン等のブローチ加工において、ワークのスプリングバックによる切れ刃の磨耗、欠損、あるいはワークのむしれやバリ等の発生を防ぎ、高精度加工ができ、ブローチ寿命も長いものとなる。
【0021】
また、前述した第一の実施の形態においては、幅方向の寸法を両側面で減少させているが、片側だけ減少させてもよい。その例を図2に示す。前述したと同様な部分については同符号を付し説明の一部を省略する。図2に示すように、第二の切れ刃群5の第1刃の内側切れ刃16の歯厚方向幅21及び溝切れ刃17の幅方向厚み22に対して、第1刃に続く第2刃以降の内側切れ刃16′の歯厚方向幅21′及び溝切れ刃17′の幅方向厚み22′が小さくされている。このように片側であっても、スプリングバックの影響を無くす又は減じることができる。
【0022】
次に本発明の第三の実施の形態については説明する。本発明の第三の実施の形態を図3に示す。本発明の第三の実施の形態は、第二の切れ刃群の溝切れ刃の高さが高くなるに従い内側切れ刃の歯厚方向幅及び溝切れ刃の幅方向厚みを徐々に減少させたものである。なお、ブローチ全体については前述した第一の実施の形態と同様であり、また、その他第一の実施の形態と同様な部分については同符号を付し説明の一部を省略する。第一の切れ刃群4は、図3(a)に示すように、歯形を形成するための荒加工部である。
【0023】
第二の切れ刃群5は、第一の切れ刃群の最終切れ刃14と同形状の内側切れ刃16と該切れ刃の外径方向に設けられた溝切れ刃17とからなる。溝切れ刃17・・17の切れ刃の高さ(外径方向の高さ)が漸増されており、ワーク10の歯溝部18を加工する。第二の切れ刃群の溝切れ刃の高さが高くなるに従い内側切れ刃16の歯厚方向幅21・・21及び溝切れ刃の幅方向厚み22・・22が徐々に減少するようにされている。第二の切れ刃群の最終刃の先端で歯溝底面23が形成される。外径上がりの加工時にスプリングバックが発生し易い場合に有効である。
【0024】
さらに、第二の切れ刃群での加工後は歯溝側面に段部24が生じる。第三の切れ刃群6の歯厚方向の切れ刃25が歯溝底面23を切削あるいは歯溝底面と干渉することがないように、歯溝底面以下の高さ、即ち歯溝底面より内側となる寸法にされている。さらに、第三の切れ刃群6の歯厚方向の総切り込み量26は第一及び第二の切れ刃群の歯厚方向の切り込み量を超える量とされている。これにより、第一又は第二の切れ刃群で形成された荒加工歯面12、16を削除する。さらに、第三の切れ刃群6の切れ刃27・・27の歯厚方向の切り込み量を第二の切れ刃群の溝切れ刃17で形成された歯溝部側面の段部24の一部又は全部を切り取るような切り込み量とし、段部24を削り取り、歯面から歯溝底への面28を整形する。
【0025】
なお、本発明の実施の形態について、ヘリカルブローチを例にとって説明したが、その他のブローチについても適用できる。また、第一乃至第三の切れ刃群は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更できる。例えば、切れ刃形状・寸法が同一な仕上げ刃を設ける。あるいは内径加工用刃を設ける。キー穴加工用刃を設ける等々してもよいことはいうまでもない。
【符号の説明】
【0026】
1 内歯加工用ブローチ
4 第一の切れ刃群
5 第二の切れ刃群
6 第三の切れ刃群
10 被加工物(ワーク)
11 被加工物(ワーク)の歯面
12 被加工物(ワーク)の歯面より内側の歯面
16、16′ 内側切れ刃
17、17′ 溝切れ刃
18 歯溝部
21、21′ 内側切れ刃の歯厚方向幅
22、22′ 溝切れ刃の幅方向厚み
23 歯溝底面
24 段部
26 第三の切れ刃群の歯厚方向の切り込み量
27 第三の切れ刃群の切れ刃

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外径方向に切れ刃高さが漸増され加工すべき被加工物の歯面より内側の歯面までを加工するようにされた第一の切れ刃群と、前記第一の切れ刃群に続いて、前記第一の切れ刃群の最終切れ刃と同形状の内側切れ刃と該切れ刃の外径方向に設けられ切れ刃高さが漸増され前記被加工物の歯溝部を加工するようにされた溝切れ刃とを有する第二の切れ刃群と、前記第二の切れ刃群に続いて、歯厚方向に切れ刃が漸増され、前記第二の切れ刃で形成された前記被加工物の歯溝底面と干渉することなく前記前記被加工物の歯面を仕上げる第三の切れ刃群と、を備えた内歯加工用ブローチにおいて、
前記第二の切れ刃群の第1刃の内側切れ刃の歯厚方向幅及び溝切れ刃の幅方向厚みに対して、前記第1刃に続く第2刃以降の内側切れ刃の歯厚方向幅及び溝切れ刃の幅方向厚みが小さくされ、かつ前記溝切れ刃の高さが漸増するようにされており、前記第三の切れ刃群は前記歯溝底面以下の外径高さであり、さらに、前記第三の切れ刃群の歯厚方向の切り込み量が前記第一及び第二の切れ刃群の歯厚方向の切り込み量を超える量とされ、かつ、前記溝切れ刃で形成された歯溝部側面の段部の一部又は全部を切り取るような切り込み量とされていることを特徴とする内歯加工用ブローチ。
【請求項2】
前記第二の切れ刃群は、前記溝切れ刃の高さが高くなるに従い前記内側切れ刃の歯厚方向幅及び前記溝切れ刃の幅方向厚みが減少するようにされていることを特徴とする請求項1記載の内歯加工用ブローチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−240183(P2012−240183A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−115504(P2011−115504)
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【出願人】(000005197)株式会社不二越 (625)