説明

内燃機関のバランサ装置

【課題】軸受に与える悪影響を低減しつつ装置の軽量化に供し得る内燃機関のバランサ装置を提供する。
【解決手段】各アンバランスウェイト35,44の軸方向両端側に設けられる一対の第2、第3ジャーナル部32,33及び第1、第2ジャーナル部41,42を介しそれぞれ第2、第3軸受22,23及び第1、第2軸受27,28により支持されるバランサシャフトであるドライブシャフト30及びドリブンシャフト40を備えたバランサ装置10において、前記各ジャーナル部32,33、41,42における反アンバランスウェイト35,44側の軸方向端部を除いた範囲であって少なくともアンバランスウェイト35,44の回転時における遠心力の作用方向に対し径方向反対側となる周方向範囲に、第2、第3ジャーナル凹部37,38及び第1、第2ジャーナル凹部46,47を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車等に適用される内燃機関のバランサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車に適用される従来の内燃機関のバランサ装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されたようなものが提案されている。
【0003】
すなわち、このバランサ装置は、それぞれの有するアンバランスウェイトの両端部に設けられたジャーナル部を介して支持される一対のバランサシャフトを備えていて、当該各バランサシャフトがそれぞれ回転することで内燃機関の2次振動が打ち消されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008−111452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来のバランサ装置では、前記バランサシャフトの回転時に、それぞれのアンバランスウェイトによる遠心力がその両端側の軸受へと局所的に作用することになってしまう。このため、前記各バランサシャフトにつき、それぞれ前記局所的荷重に耐え得るジャーナル部を設定する必要があり、これによって装置の重量増を余儀なくされてしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、前記従来の内燃機関のバランサ装置の実情に鑑みて案出されたもので、軸受に与える悪影響を低減しつつ装置の軽量化に供する内燃機関のバランサ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、アンバランスウェイトの両端側に設けられる一対のジャーナル部を介し軸受により支持されるバランサシャフトを備えたバランサ装置において、前記各ジャーナル部における反アンバランスウェイト側の軸方向端部を除く範囲であって少なくとも前記アンバランスウェイトの回転時における遠心力の作用方向に対し径方向反対側となる周方向範囲に凹部を設けたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、凹部を設けることによってバランサシャフトが軽量化され、これによって、バランサ装置の軽量化を図ることができる。また、このとき、当該凹部は、各ジャーナル部における反アンバランスウェイト側の軸方向端部を除く範囲であって少なくともアンバランスウェイトの回転時における遠心力の作用方向に対して径方向反対側となる周方向範囲、といった各ジャーナル部において軸受に対し強く当接(摺接)するおそれのない範囲に設けられていることから、軸受に対する悪影響についても抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係るバランサ装置をエンジンに搭載した状態を現した当該エンジンの正面図である。
【図2】図1のA−A線に沿うバランサ装置の縦断面図である。
【図3】図1に示すバランサ装置においてロワハウジングを取り外した状態を現す平面図である。
【図4】図2に現したバランサ装置の要部拡大図である。
【図5】図4に現したバランサシャフトの要部に係る斜視図である。
【図6】本発明に係るバランサ装置の第1変形例であって、図4に相当するバランサ装置の要部拡大図である。
【図7】本発明に係るバランサ装置の第2変形例であって、図4に相当するバランサ装置の要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る内燃機関のバランサ装置を自動車用エンジンに適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
すなわち、図1に示すように、エンジン(シリンダヘッド1)の下部に設けられるシリンダブロック2の下面に、クランクシャフト3を軸支する軸受を有するラダーフレーム4が固定されていると共に、該ラダーフレーム4の下部に取り付けられるオイルパン5の内部にバランサ装置10が収容配置されている。
【0012】
前記クランクシャフト3は、図1、図2に示すように、前端部に一体に設けられた支持軸部3aに大径なクランクスプロケット7が取り付けられると共に、その先端側に駆動プーリ8が取り付けられている。
【0013】
前記バランサ装置10は、図1〜図3に示すように、ラダーフレーム4の下面に複数のボルト6によって固定されると共に、ほぼ半割状に形成されて複数のボルト9により結合されることで1つのハウジングを構成するアッパハウジング11及びロワハウジング12と、これら両ハウジング11,12間に支持されてエンジンの前後方向(図1の紙面奥行き方向)に並行配置された、バランサシャフトである駆動側のドライブシャフト30及び従動側のドリブンシャフト40と、ドライブシャフト30の軸方向中間部及びドリブンシャフト40の軸方向一端部にそれぞれ固定され、各外周部に形成された歯部34a,43aが噛合することにより互いに逆回転する駆動側ギヤ34及び従動側ギヤ43と、を備えている。
【0014】
前記ドライブシャフト30は、その軸方向両端部及び中間部にそれぞれ設けられた第1〜第3ジャーナル部31〜33を介して、前記両ハウジング11,12間に配設される3つの軸受である第1〜第3軸受21〜23によって回転自在に支持されている。そして、このドライブシャフト30の軸方向一端部には、クランクスプロケット7の半分の歯数に設定されたバランサスプロケット24がボルト26により固定されていて、該バランサスプロケット24とクランクスプロケット7とに亘って巻回された駆動チェーン25を介してクランクシャフト3の1回転につきドライブシャフト30が2回転するように構成されている。なお、図1の27は、前記駆動チェーン25に所定の張力を付与するテンショナである。
【0015】
また、前記ドライブシャフト30の第2、第3ジャーナル部32,33間に形成される軸部には、図3〜図5に示すように、当該軸部を中心として横断面がほぼ半円状となるように構成されたアンバランスウェイト35が、所定の軸方向範囲に亘って一体に設けられている。そして、このアンバランスウェイト35の径方向反対側における所定の周方向範囲には、他の軸方向部位に対して比較的小さい体積となるように構成された肉抜き部36が、周方向において曲線的に取り除かれるかたちで、軸方向に沿って連続して設けられている。
【0016】
さらに、前記各ジャーナル部32,33においてアンバランスウェイト35の回転時に作用する遠心力に基づき傾斜状に撓み変形することによってその周方向において前記各軸受22,23に対し最も強く当接(摺接)する対角の箇所のうち少なくとも一方の箇所の径方向反対側(本実施形態では、前記各ジャーナル部32,33における反アンバランスウェイト35側の軸方向端部を除く範囲であって少なくともアンバランスウェイト35の回転時における遠心力の作用方向に対し径方向反対側となる周方向範囲)には、前記肉抜き部36に隣接するように、1対の第2ジャーナル凹部37及び第3ジャーナル凹部38(本発明に係る凹部に相当)が設けられている。なお、かかる第2、第3ジャーナル凹部37,38が設けられることで、前記各ジャーナル部32,33における当該各ジャーナル凹部37,38が形成される軸方向範囲が、本発明に係る軽量化部として構成されている。
【0017】
より詳しくは、これら各ジャーナル凹部37,38は、前記各ジャーナル部32,33の後述する第2、第3ジャーナル潤滑溝14a,15aよりもそれぞれアンバランスウェイト35側となる所定の軸方向範囲において、当該アンバランスウェイト35が設けられていない周方向範囲全体に亘って、当該アンバランスウェイト35の回転時における遠心力の作用方向軸Zの両側約90度の周方向範囲において互いに軸対称となるように設けられている(図5参照)。なお、ここで、前記遠心力の作用方向軸Zとは、アンバランスウェイト35の周方向中心部Pと回転中心部Oとを結んだ線を示している。
【0018】
そして、前記第1、第2ジャーナル凹部37,38は、その軸方向一端側がそれぞれ隣接する肉抜き部36と連続するように当該肉抜き部36側へ直線的に開放形成されることにより、当該各ジャーナル凹部37,38の底部37a,38aと肉抜き部36の底面(周方向端面)36aとが面一となるように構成されて、肉抜き部36と一体となって1つの(1連の)肉抜き部が構成されるようになっている。また、当該各ジャーナル凹部37,38は、前記肉抜き部36と同様、周方向において曲線的に取り除かれることにより、アンバランスウェイト35の径方向反対側へ開放される構成となっている。なお、この際、これら各ジャーナル凹部37,38の他端側については、後述する第2、第3ジャーナル潤滑溝14a,15aとは重合しないような構成となっていて、該各ジャーナル潤滑溝14a,15a内の作動油を当該各ジャーナル凹部37,38を介して漏出させることなく、当該各ジャーナル潤滑溝14a,15aの潤滑機能を確保し得る構成となっている。
【0019】
前記第1〜第3軸受21〜23は、いわゆるプレーンベアリングであって、前記両ハウジング11,12の接合部における軸方向の両端位置及び中間位置にそれぞれ設けられた第1〜第3軸受部13〜15と前記各ジャーナル部31〜33との間に介装されている。なお、前記第1〜第3軸受部13〜15には、その軸方向中間位置に、それぞれ円環状となるように構成された1連の第1〜第3ジャーナル潤滑溝13a〜15aが切欠形成されていて、該各潤滑溝13a〜15aへと図示外の他の油通路から作動油が導かれることによって、前記各軸受21〜23の潤滑が行われるようになっている。
【0020】
一方、前記ドリブンシャフト40は、その軸長がドライブシャフト30の約2/3程度の短尺に形成され、かかるドリブンシャフト40についても、ドライブシャフト30と同様に、前記両ハウジング11,12間に構成される第1、第2軸受部16,17において、1対の第1、第2ジャーナル部41,42をもってプレーンベアリングである第1、第2軸受27,28を介して回転自在に支持されている。そして、前記両ジャーナル部41,42間には、ドライブシャフト30のアンバランスウェイト35と同じ質量のアンバランスウェイト44が設けられる一方、その径方向反対側には、同様の肉抜き部45が設けられている。さらに、前記各ジャーナル部41,42にも、前記肉抜き部45と連続するように構成される同様の第1、第2ジャーナル凹部46,47が切欠形成されている。
【0021】
なお、これら各ジャーナル凹部46,47も、アンバランスウェイト44側となる軸方向一端側は、肉抜き部45と面一の底部を構成するように軸方向に沿って直線的に開放形成されると共に、反アンバランスウェイト44側となる他端側は、前記各軸受部16,17の軸方向中間位置に形成される第1、第2ジャーナル潤滑溝16a,17aよりもアンバランスウェイト44側の軸方向範囲において曲線的に取り除かれて、当該アンバランスウェイト44と径方向反対側へ開放される構成となっている。
【0022】
このように、前記ドリブンシャフト40は、ドライブシャフト30における駆動ギヤ34よりも軸方向他端側と同一の構成となるように形成され、かかる構成に基づき前記両ギヤ34,43を介して互いに逆回転することによって、前記エンジンの2次振動を打ち消す制振作用が発揮されるようになっている。
【0023】
以上のように、本実施形態に係るバランサ装置10によれば、前記ドライブシャフト30の第2、第3ジャーナル部32,33及びドリブンシャフト40の第1、第2ジャーナル部41,42に、それぞれ第2、第3ジャーナル凹部37,38及び第1、第2ジャーナル凹部46,47を設けたことによって、バランサシャフトである当該各シャフト30,40を軽量化することが可能となり、これによって、当該バランサ装置10の軽量化を図ることができる。
【0024】
また、このとき、前記各ジャーナル凹部37,38、46,47については、前記各ジャーナル部32,33、41,42における反アンバランスウェイト35,44側の軸方向端部を除く範囲であって少なくとも当該各アンバランスウェイト35,44の回転時における遠心力の作用方向に対し径方向反対側となる周方向範囲といった前記各ジャーナル部32,33、41,42にて前記各軸受22,23、27,28に対し強く当接(摺接)するおそれのない範囲に設けられていることから、これら各軸受37,38、46,47に対する悪影響についても抑制することができる。
【0025】
さらに、前記各ジャーナル凹部37,38、46,47は、前記各肉抜き部36,45側へと開放形成されてこれら各肉抜き部36,45と面一の底部をもって連続するように形成され、しかも、前記各アンバランスウェイト35,44の径方向反対側にて前記Z軸対称となるように構成されていることから、当該各ジャーナル凹部37,38、46,47を前記各肉抜き部36,45と一緒に、かつ、容易に形成することが可能となっている。これにより、前記各シャフト30,40の良好な生産性の維持を図ることもできる。
【0026】
また、前記各肉抜き部36,45を含め、前記各ジャーナル凹部37,38、46,47は、前記各アンバランスウェイト35,44が設けられていない周方向全体に亘って形成されていることから、前記各シャフト30,40のアンバランス量を増大させることが可能となり、これによって、バランサ装置10の制振作用の促進にも供される。
【0027】
さらには、前記各ジャーナル凹部37,38、46,47は、前記各肉抜き部36,45と同様、周方向において曲線的に取り除かれる構成となっていることから、当該各ジャーナル凹部37,38、46,47に発生する応力集中を緩和することが可能となり、バランサ装置10(前記各シャフト30,40)の耐久性の向上にも寄与することができる。
【0028】
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば前記第2、第3ジャーナル凹部37,38及び第1、第2ジャーナル凹部46,47は、前記各アンバランスウェイト35,44の回転時に前記第2、第3軸受22,23及び第1、第2軸受27,28に対し最も強く当接する対角の箇所のうち少なくとも一方の箇所の径方向反対側に設けられていればよいことから、前記実施形態の対角位置である前記第2、第3ジャーナル部32,33及び第1、第2ジャーナル部41,42の反アンバランスウェイト35,44側であって当該各アンバランスウェイト35,44の遠心力が作用する側の周方向範囲に設けることも可能であり、また、その両方の範囲に設けることも可能である。
【0029】
また、前記ドライブシャフト30の支持に供する第1〜第3軸受21〜23及びドリブンシャフト40の支持に供する第1、第2軸受27,28については、前記実施形態で例示したようなプレーンベアリングのほかに、図6に示すようなニードルベアリングを使用した各軸受21〜23等をもって構成してもよく、また、これら軸受を使用せずに、図7に示すような前記各ジャーナル部31〜33等を前記各軸受部21〜23等によって直接支持するような構成としてもよい。換言すれば、本発明は、軸受の仕様・態様によらず、前述のような特異な作用効果を奏し得るものである。
【0030】
さらに、前記実施形態では、本発明に係る軽量化部として前記各ジャーナル凹部37,38、46,47によって構成される態様を例に説明したが、当該軽量化部は、他の部分よりも軽量に構成されていればよいものであって、前述のような凹状に切り欠かれた態様には限定されず、例えば当該部分を他の部分よりも軽量な材料(例えば合成樹脂等)で構成することにより軽量化する場合等、あらゆる態様が含まれることは言うまでもない。
【0031】
以下、前記実施形態から把握される特許請求の範囲に記載した以外の技術的思想について説明する。
【0032】
(a)請求項1に記載の内燃機関のバランサ装置において、
前記凹部は、前記各ジャーナル部において前記アンバランスウェイト側へと軸方向に開放されていることを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
【0033】
かかる構成とすることで、凹部の良好な加工性を得ることができ、当該凹部の容易な形成に供される。
【0034】
(b)請求項1に記載の内燃機関のバランサ装置において、
前記凹部は、前記各ジャーナル部における前記アンバランスウェイトが設けられていない周方向範囲の全体に亘って設けられていることを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
【0035】
かかる構成とすることで、バランサシャフトのアンバランス量をさらに増大させることが可能となり、これによって、装置の制振作用の促進を図ることができる。
【0036】
(c)前記(b)に記載の内燃機関のバランサ装置において、
前記アンバランスウェイトはその回転時に作用する遠心力の周方向中心部から周方向の両側ほぼ90度の範囲で設けられて、当該アンバランスウェイトが設けられる180度の周方向範囲を除く残余の周方向範囲に亘って前記凹部が設けられていることを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
【0037】
かかる対称的な構成とすることで、アンバランスウェイト及び凹部の良好な加工性が得られ、両者の容易な形成に供される。
【0038】
(d)請求項1に記載の内燃機関のバランサ装置において、
前記軸受は、潤滑油供給孔から潤滑油が供給されるすべり軸受によって構成され、前記凹部は、径方向において前記潤滑油供給孔と重合しない軸方向範囲に設けられていることを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
【0039】
かかる構成とすることで、潤滑油供給孔内の潤滑油が凹部を介して漏出してしまう不具合を防止でき、当該潤滑油供給孔による潤滑機能を確保することができる。
【0040】
(e)前記(d)に記載の内燃機関のバランサ装置において、
前記潤滑油供給孔は、前記すべり軸受の軸方向中間位置に設けられていることを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
【0041】
かかる構成とすることで、各軸受において偏りのない良好な潤滑効果を得ることができる。
【0042】
(f)請求項1に記載の内燃機関のバランサ装置において、
前記凹部の底面は、前記アンバランスウェイトの背面と連続するように構成されていることを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
【0043】
かかる構成とすることで、凹部の良好な加工性が得られ、当該凹部を容易に形成することができる。
【0044】
(g)請求項1に記載の内燃機関のバランサ装置において、
前記アンバランスウェイトは、その回転時に作用する遠心力の周方向中心部とその回転中心部とを結ぶ線に対して対称となるように構成されていることを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
【0045】
かかる構成とすることで、良好なアンバランス作用(制振作用)を得ることができる。
【0046】
(h)請求項1に記載の内燃機関のバランサ装置において、
前記アンバランスウェイトは、横断面がほぼ半円状となるように構成されていることを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
【0047】
かかる構成とすることで、良好なアンバランス作用(制振作用)と成形性を備えると共に、オイル内での回転抵抗の低減化に供するアンバランスウェイトを得ることができる。
【符号の説明】
【0048】
10…バランサ装置
22,23…第2、第3軸受(軸受)
27,28…第1、第2軸受(軸受)
30…ドライブシャフト(バランサシャフト)
32,33…第2、第3ジャーナル部(一対のジャーナル部)
35…アンバランスウェイト
37,38…第2、第3ジャーナル凹部(凹部)
40…ドリブンシャフト(バランサシャフト)
41,42…第1、第2ジャーナル部(一対のジャーナル部)
44…アンバランスウェイト
46,47…第1、第2ジャーナル凹部(凹部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転自在に支持されるバランサシャフトと、
該バランサシャフトに設けられた単一のアンバランスウェイトと、
前記バランサシャフトにおける前記アンバランスウェイトが配置された箇所の軸方向両端側に設けられた一対のジャーナル部と、
該各ジャーナル部を回転自在に支持する軸受と、
前記各ジャーナル部における反アンバランスウェイト側の軸方向端部を除く範囲であって少なくとも前記アンバランスウェイトの回転時における遠心力の作用方向に対し径方向反対側となる周方向範囲に設けられた凹部と、を備えたことを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
【請求項2】
回転自在に支持されるバランサシャフトと、
該バランサシャフトに設けられたアンバランスウェイトと、
前記バランサシャフトにおける前記アンバランスウェイトが配置された箇所の軸方向両端側に設けられた一対のジャーナル部と、
該各ジャーナル部を回転自在に支持する軸受と、
前記各ジャーナル部における少なくとも前記アンバランスウェイト側の軸方向範囲であって前記アンバランスウェイトの回転時における遠心力の作用方向に対し径方向反対側となる周方向範囲に設けられ、当該範囲における周方向の他の部位に対し軽量となるように構成された軽量化部と、を備えたことを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
【請求項3】
回転自在に支持されるバランサシャフトと、
該バランサシャフトに設けられた少なくとも1つのアンバランスウェイトと、
前記バランサシャフトに複数設けられたジャーナル部と、
該各ジャーナル部を回転自在に支持する軸受と、
前記各ジャーナル部において前記アンバランスウェイトの回転時に作用する遠心力に基づき傾斜状に撓み変形することによってその周方向において前記軸受に対し最も強く当接する対角の箇所のうち少なくとも一方の箇所の径方向反対側に設けられた凹部と、を備えたことを特徴とする内燃機関のバランサ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−104512(P2013−104512A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250209(P2011−250209)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(509186579)日立オートモティブシステムズ株式会社 (2,205)