説明

内燃機関の制御装置

【課題】内燃機関のシリンダの壁面に沿って形成される高温気体の断熱層の状態によって生じる排気ガスや燃費の悪化を抑えることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的としている。
【解決手段】ECU27に、高温気体制御機能28、断熱層最適厚み算出機能29、スワール制御機能30、吸気制御機能31、が搭載され、ECU27からEGRバルブ24の開度Eの調整指令と、第1スワール流動制御バルブ25および第2スワール流動制御バルブ26の開度SCV1,SCV2の調整指令と、吸気バルブ11のリフト量IVLの調整指令を出すことにより断熱層の厚みを最適化する。これにより、排気ガス、燃費およびドライバビリティを向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関における燃焼室内の混合気の燃焼状態を制御する内燃機関の制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、大気汚染の問題や石油燃料事情の変動などに伴い、内燃機関(以下、「エンジン」と記す)の排気ガスのクリーン化および燃費の向上が強く求められている。エンジンの排気ガスの改善および燃費を向上させる方法として、エンジンの燃焼室内における混合気の燃焼状態を向上させることが注目されている。
【0003】
エンジンにおける混合気の燃焼状態を悪化させる要因の一つとして、シリンダの壁面の温度が低いためにシリンダの壁面近傍の混合気が、シリンダの壁面に熱を奪われることで火炎が伝播せずに消炎することが知られている。この消炎により未燃燃料が増加して排気ガスおよび燃費が悪化することとなる。よって、エンジンの燃焼室内における混合気の燃焼状態を向上させ、排気ガスの改善および燃費を向上させるためには、火炎が消炎しないよう、シリンダの壁面近傍における混合気の温度の低下を抑制することが非常に重要となってくる。
【0004】
この対策として、特許文献1に示される内燃機関では、吸気ポートから吸気される空気よりも温度が高い既燃ガス(以下、「EGR」と記す)をシリンダの壁面から導入してシリンダの壁面に沿ってEGRによる断熱層を生成することで、シリンダの壁面近傍における空気または空気と燃料の混合気の温度の低下を抑制し、排気ガスおよび燃費の向上を図っている。
【0005】
また、特許文献2に示される内燃機関制御装置では、吸気ポートとして備えているスワールポートおよびストレートポートの各ポートにおけるスワール流動制御バルブを制御してシリンダの筒内に生成されるスワール流動の強さを弱め、空気または空気と燃料の混合気のシリンダの壁面への接触を抑制することで、シリンダの壁面近傍における空気または混合気の温度の低下を抑制し、排気ガスおよび燃費の向上を図っている。
【0006】
このように、一般的に、シリンダの壁面近傍における空気または混合気の温度の低下を抑制する方法として、例えば、特許文献1のように温度が高く燃焼に寄与しない気体の断熱層を生成させる方法や、例えば、特許文献2のようにシリンダの筒内の流動を変化させて空気または混合気のシリンダの壁面への接触を抑制させる方法や、空気または混合気の温度を上昇させる方法や、シリンダの壁面の温度を上昇させる方法などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−223615号公報
【特許文献2】特開2004−225674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2の内燃機関制御装置にあっては、空気または混合気のシリンダの壁面への接触を抑制させる方法として、シリンダの筒内に生成されるスワール流動の強さを弱めているため、筒内流動が弱まることで燃料の蒸発および拡散がし難くなり、形成される混合気が悪化するといった問題があった。また、空気または混合気の温度を上昇
させる方法や、シリンダの壁面の温度を上昇させる方法は、温度を上昇させるために非常に多くのエネルギが必要となる。また、温度上昇が大きすぎると、燃焼時のノッキングやエンジンの故障を招く要因にもなるといった問題があった。
【0009】
これに対して、特許文献1の内燃機関にあっては、温度が高く燃焼に寄与しない気体の断熱層を生成させる方法として、空気または混合気よりも温度の高い気体としてEGRや少量の加熱空気を用いているため、生成するのに大きなエネルギを必要とせず、また、燃焼に寄与せず、弱い筒内流動により混合気の形成を悪化させることが少ないため、シリンダの壁面近傍における空気または混合気の温度の低下を抑制する方法として有効である。
【0010】
ところで、発明者らの研究の結果によると、最適な断熱層を生成するには、断熱層の厚みを適切に変化させるよう制御することが重要であることが明らかになった。すなわち、断熱層が過度に薄い場合には、シリンダの壁面近傍における混合気の温度の低下を抑制できず、消炎が発生して排気ガスおよび燃費が悪化する。また、断熱層が過度に厚い場合には、断熱層は燃焼に寄与しないため火炎が筒内の広範囲に伝播せず、トルクの低下や燃焼の悪化となり、排気ガス、燃費、およびドライバビリティが悪化する。
【0011】
このため、特許文献1の内燃機関においては、EGRをシリンダの壁面から導入して、シリンダの壁面に沿ってEGRによる断熱層を生成するよう制御はされているが、断熱層の厚みを変更するようには制御されていないため、シリンダの壁面の温度が異なり、EGRが断熱層として過度に薄い、もしくは過度に厚い場合には、排気ガス、燃費およびドライバビリティが悪化するという問題点があった。
【0012】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、内燃機関のシリンダの壁面に沿って形成される高温気体の断熱層の状態によって生じる排気ガスや燃費の悪化を抑えることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の内燃機関の制御装置は、空気をシリンダ内に吸入させる複数の吸気流路にそれぞれ設けられ、前記空気の吸入状態を調整してスワール流動を発生させるスワール流動制御バルブを制御するスワール流動制御機能と、前記複数の吸気流路の少なくとも一つに導入される高温気体の導入量を調整する高温気体バルブを制御する高温気体制御機能と、前記導入される高温気体によって前記シリンダの壁面に沿って形成される断熱層の最適厚みを算出する断熱層最適厚み算出機能と、を備え、前記スワール流動制御バルブの開度を制御することによって、前記断熱層の最適厚みに応じて前記複数の吸気流路を制御することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明の内燃機関の制御装置によれば、運転状態に応じて、シリンダの壁面に沿って形成される高温気体の断熱層厚みを最適化することにより、空気または混合気の温度の低下を抑制することができるので、排気ガスや燃費の悪化を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態1に係る内燃機関の制御装置を含む内燃機関のシステム全体を示す構成図である。
【図2】実施の形態1における吸気マニホールド部の要部を示す構成図である。
【図3】実施の形態1に係る内燃機関の制御装置における制御機能の構成図である。
【図4】実施の形態1に係る内燃機関の制御装置における断熱層厚み設定の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1に係る内燃機関の制御装置における断熱層最適厚み演算の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態1におけるエンジン回転数とブースト圧に応じた吸気バルブピークリフト量のマップを示す図である。
【図7】実施の形態1におけるエンジン回転数とブースト圧に応じた第1スワール流動制御バルブ目標開度のマップを示す図である。
【図8】実施の形態1におけるエンジン回転数とブースト圧に応じた導入可能な最大EGR量となるEGRバルブ目標開度のマップを示す図である。
【図9】実施の形態1におけるエンジン回転数とブースト圧に応じた生成可能な断熱層の最大厚みのマップを示す図である。
【図10】実施の形態1における断熱層最適厚みと吸気バルブピークリフト量の関係を示す図である。
【図11】実施の形態1における冷却水温が変化したときにEGRバルブ、第1スワール流動制御バルブ、第2スワール流動制御バルブを制御して断熱層厚みの変更行う挙動を示すタイミングチャート図である。
【図12】実施の形態1における断熱層最適厚みに応じて第1および第2スワール流動制御バルブ開度、吸気バルブリフト量を変化させたときに生成されるシリンダの筒内の断熱層形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態に係る内燃機関の制御装置について、図1から図12に基づいて説明する。
【0017】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る内燃機関の制御装置を含む内燃機関のシステム全体を示す構成図であり、図2は、実施の形態1における吸気マニホールド部の要部を示す構成図である。また、図3は、実施の形態1に係る内燃機関の制御装置における機能構成図である。なお、一般的にエンジンには、複数のシリンダ2が設けられているが、図1および図2では、そのうちの1つのシリンダ2について説明する。また、実施の形態1では、高温気体の断熱層がEGRよって形成される例について説明する。
【0018】
まず、図1を用いて、内燃機関のシステム全体の構成について説明する。エンジン1には、筒状のシリンダ2と、シリンダ2の軸線方向に往復自在なピストン3が設けられており、このピストン3の頂面には、成層燃焼モード時にシリンダ2の上部に成層混合気を形成させるために皿状に窪んだキャビティ4が設けられている。これらシリンダ2とピストン3とによって、燃料と空気との混合気が燃焼する燃焼室5が形成されている。また、ピストン3の往復運動を回転運動に変換するクランク軸6が設けられており、クランク軸6の回転角度(クランク角)を検出するようなクランク角センサ7が設けられている。また、シリンダ2には、エンジン1を冷却するための冷却水(図示せず)の温度に応じた電圧値を出カする水温センサ8が設けられている。
【0019】
また、シリンダ2の筒内に空気を吸入する吸気マニホールド9と、燃焼室5内で混合気が燃焼して生成された排気ガスを排出する排気マニホールド10とが、シリンダ2に接続されている。また、シリンダ2には、燃焼室5と吸気マニホールド9との間を開閉する吸気バルブ11と、燃焼室5と排気マニホールド10との間を開閉する排気バルブ12とが、それぞれ2つずつ(図1では、1つずつのみ図示)取り付けられている。適切な開弁時期および適切なリフト量で、吸気バルブ11および排気バルブ12を制御するために、吸気バルブ11および排気バルブ12の上部には、吸気バルブ可変機構13と排気バルブ可変機構14とが、それぞれ設置されている。
【0020】
また、シリンダ2の頂部には、適切なタイミングでシリンダ2の筒内に直接燃料を噴射
する燃料噴射弁15が取り付けられている。さらに、シリンダ2の頂部には、燃焼室5に形成された混合気に火花点火する点火プラグ16が取り付けられており、点火プラグ16に高電圧エネルギを供給する点火コイル17が取り付けられている。
【0021】
また、吸気マニホールド9の上流側には、燃焼室5に吸入される空気を一時的にためるサージタンク18が接続されており、このサージタンク18の上流側には、供給空気量を調整するスロットルバルブ19が接続されている。また、スロットルバルブ19の下流側には、ブースト圧に応じた電圧値を出力するブースト圧センサ20が設けられている。
【0022】
また、排気マニホールド10の下流側には、排気ガス中の有害物質を取り除く触媒装置21が接続されており、触媒装置21の下流側には、排気ガスを外部に排気するテールパイプ22が接続されている。また、排気マニホールド10には、排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ(図示せず)が設けられている。
【0023】
吸気マニホールド9と排気マニホールド10との間は、高温気体である排気ガスを還流するためのEGR配管23により連通されており、EGR配管23の途中にはEGR量を制御するEGRバルブ(高温気体バルブ)24が設けられている。ここで、EGRバルブ24は、バルブの開度が大きいほど、吸気マニホールド9に導入されるEGR量が多くなるよう設定されている。
【0024】
続いて、図2を用いて、吸気マニホールド部の要部の構成について説明する。シリンダ2に接続されている複数の吸気マニホールド9の内、第1の吸気マニホールド9aには、流路の断面の全てを閉塞することができる第1スワール流動制御バルブ25が取り付けられている。また、第2の吸気マニホールド9bには、流路の断面の一部領域のみを閉塞することができる第2スワール流動制御バルブ26が取り付けられている。ここで、第1および第2スワール流動制御バルブは、バルブの開度が小さくなれば、吸気マニホールド9の閉塞領域が拡大するよう取り付けられている。第1および第2スワール流動制御バルブ25,26の開度を小さくし、吸気マニホールド9における閉塞領域が拡大すると、閉塞領域からシリンダ2へ流入する空気量が減少し、シリンダ2の筒内には、偏流が生じてスワール流動が形成される。なお、吸気マニホールド9における閉塞領域が拡大するほどシリンダ2の筒内に強いスワール流動が形成される。
【0025】
また、EGR配管23は、第2スワール流動制御バルブ26よりも上流の吸気マニホールド9bに接続されているため、EGRがシリンダ2の筒内に導入されるようEGRバルブ24が制御されているとき、第2スワール流動制御バルブ26の開度に応じて、通過するEGRの流れの太さを変えることができる。
【0026】
上述した図1および図2における内燃機関のシステムの動作は、エンジン制御用電子コントロールユニット(以下、ECUと略称する)27によって制御されている。ECU27は、演算処理が実行されるCPU、プログラムデータや固定値データが記憶されているROM、格納されているデータを更新して順次書き換えられるRAM、およびECU27の電源が切られても格納されているデータを保持するバックアップRAMを有するマイクロコンピュータ(図示せず)と、アクチュエータを駆動するための駆動回路(図示せず)と、各種信号の入出力を行うI/Oインターフェース(図示せず)と、で構成されている。
【0027】
図3に、ECU27内に構成された内燃機関の制御機能を示す。ECU27のメモリには、高温気体制御機能28、断熱層最適厚み算出機能29、スワール流動制御機能30、吸気制御機能31、がソフトウェアとして記憶されている。また、ECU27には、水温センサ8、ブースト圧センサ21からの電圧出力値がA/D変換されて入カされ、これら
A/D変換された各出カ値は、それぞれ冷却水温Tw、ブースト圧Pbとして上記各機能での演算に用いられる。また、ECU27には、クランク角センサ7の信号が割り込み入力され、ECU27に内蔵されたタイマとクランク角センサ7の信号と、によりエンジン回転数Nが算出される。ECU27の各機能29から31により、断熱層厚みを最適化するため、EGRバルブ24の開度Eの調整指令と、第1スワール流動制御バルブ25および第2スワール流動制御バルブ26の開度SCV1,SCV2の調整指令と、吸気バルブ11のリフト量(開度)IVLの調整指令を出す(断熱層最適厚み調整指令32)。以下に、ECU27の各機能の内容について説明する。
【0028】
高温気体制御機能28は、断熱層厚み演算タイミングTMTBT時において、エンジン回転数N、ブースト圧Pbおよび冷却水温Twから得られたエンジン運転状態に基づいて、EGRバルブ目標開度Eを算出して、断熱層流入期間TMTBに、EGRバルブ目標開度EとなるようEGRバルブ24の開度Eの調整指令を出す。
【0029】
また、断熱層最適厚み算出機能29は、断熱層厚み演算タイミングTMTBT時において、エンジン回転数N、ブースト圧Pbおよび冷却水温Twから得られたエンジン運転状態に基づいて、断熱層最適厚みTBTを算出する。
【0030】
また、スワール流動制御機能30は、断熱層厚み演算タイミングTMTBT時において、第1スワール流動制御バルブ目標開度SCV1が、最小値Minとなるよう更新し、断熱層最適厚み算出機能29により算出された断熱層最適厚みTBTの値が、予め設定されているしきい値THTBT以下であれば、第2スワール流動制御バルブ目標開度SCV2が最小値Minとなるよう更新し、断熱層最適厚みTBTの値が、予め設定されているしきい値THTBT以下でなければ、第2スワール流動制御バルブ目標開度SCV2が最大値Maxとなるよう更新する。断熱層流入期間TMTBにおいて、第1スワール流動制御バルブ目標開度SCV1、第2スワール流動制御バルブ目標開度SCV2となるように、第1スワール流動制御バルブ25および第2スワール流動制御バルブ26の開度の調整指令を出す。
【0031】
吸気バルブ制御機能31は、断熱層厚み演算タイミングTMTBTにおいて、断熱層最適厚みTBTに応じて、予め設定されているマップを用いて吸気バルブピークリフト量(最大開度)IVLを算出し、断熱層厚み演算タイミングTMTBT以降に、吸気バルブピークリフト量IVLとなるよう吸気バルブ11のリフト量IVLの調整指令を出す。
【0032】
以下、本発明の実施の形態1に係る内燃機関の制御装置の動作の詳細について図4から図12を参照して説明する。本実施の形態においては、空気の吸入後に空気よりも高い温度の気体を第2の吸気マニホールド9bに導入し、運転状態に応じて算出される高温気体の断熱層の最適な厚みの値が小さいほど、高温気体が通過する吸気流路の閉塞領域を第1および第2スワール流動制御バルブで拡大させ、算出された断熱層の最適な厚みの値が小さいほど、高温気体が吸気バルブを通過する流速を高めることで、シリンダの壁面に沿った断熱層を最適な厚みで精度良く生成する場合について説明する。
【0033】
ここで、図4の断熱層厚み設定の処理手順および図5の断熱層最適厚み演算の処理手順のフローチャートを参照しながら上記動作を説明する。なお、この動作は、ECU27において、所定クランク角度毎に割り込んで実行される割り込みルーチン内のサブルーチンとして実行される。また、本実施例においては、所定クランク角度毎に割り込んで実行される割り込みルーチン内のサブルーチンとして実行されるが、所定時間周期のメインルーチン内のサブルーチンとして実行してもよい。
【0034】
まず、図4の断熱層厚み設定の処理手順ルーチンのステップS101において、断熱層
厚み設定値を変更する必要があるかどうかが判定される。すなわち、初期化処理を実行する運転条件であるかを判定する。初期化処理を実行する運転条件とは、例えばエンジン始動時など、断熱層厚み設定値の変更制御の実行をしない運転条件である。
【0035】
ステップS101において初期化処理を実行する運転条件であると判定された場合には、ステップS102で初期化処理が実行される。初期化処理は、断熱層最適厚みTBTに0を入力する。さらに、式(1)に示すように、吸気バルブリフト量IVLに吸気バルブ基本リフト量IVLを入力する。ここで、吸気バルブピークリフト量IVLとは、吸気バルブ11の開弁中にバルブ開口面積が最大となるリフト量の値である。なお、吸気バルブピークリフト量IVLは、式(2)に示すように、例えば、エンジン回転数Nとブースト圧Pbとで一意的に決定され、例えば、図6で示すように、低回転または低負荷時には小さい値、高回転または高負荷時には大きい値となるような、運転状態に応じて予め設定されている基本マップを参照して更新される。
IVL=IVL (1)
IVL=Map(N,Pb) (2)
【0036】
続いて、ステップS103において、EGRバルブ開度E、第1スワール流動制御バルブ開度SCV1および第2スワール流動制御バルブ開度SCV2は、それぞれ、基本開度となるように更新される。すなわち、式(3)のように、EGRバルブ基本開度EG0は0に更新され、式(4)に示すように、第1スワール流動制御バルブ基本開度SCV1は、例えば、エンジン回転数Nとブースト圧Pbとで一意的に決定される運転状態に応じて、予め設定されているマップを参照して更新され、式(5)に示すように、第2スワール流動制御バルブ基本開度SCV2は、予め設定されている第2スワール流動制御バルブ最大開度SCV2Maxに更新される。
=EG0=0 (3)
SCV1=SCV1=Map(N,Pb) (4)
SCV2=SCV2=SCV2Max (5)
なお、式(4)のマップは、公知である一般的なスワール流動制御バルブとしての動作をするよう第1スワール流動制御バルブの基本開度SCV1が、予め設定されており、例えば、図7のように、高速回転または高負荷時には吸気量を確保するために、第1スワール流動制御バルブ開度SCV1を最大開度にして、第1スワール流動制御バルブ25を開くよう設定されているものである。このステップS103により、スロットルバルブ19を通過した空気がシリンダ2の筒内に吸入されることとなる。ステップS103が完了するとサブルーチンを終了し、戻る。
【0037】
ステップS101において、初期化処理を実行する運転条件ではないと判定された場合には、ステップS104に進み、断熱層厚み演算タイミングTMTBTであるかどうかが判定される。断熱層厚み演算タイミングTMTBTは、所定気筒における吸気バルブ11の開弁前のタイミングとして、予め設定されている。
【0038】
さらに、ステップS104において、断熱層厚み演算タイミングTMTBTではないと判定された場合には、次のステップS106において、断熱層流入期間TMTBであるかどうかが判定される。断熱層流入期間TMTBは、燃焼に寄与する空気がシリンダ2の筒内に吸入された後のタイミング、すなわち、吸気バルブ11が閉弁途中から閉弁するまでの所定の期間として予め設定されている。この断熱層流入期間TMTBにおいて、EGRをスワール流動でシリンダ2の筒内に流入させることで、EGR層(断熱層)34が生成される。
【0039】
ステップS106において、断熱層流入期間TMTBであると判定された場合には、ステップS107において、EGRバルブ開度E、第1スワール流動制御バルブ開度SC
V1および第2スワール流動制御バルブ開度SCV2は、式(6)から式(8)で示すように、それぞれ、目標開度となるように更新される。
=EGT (6)
SCV1=SCV1 (7)
SCV2=SCV2 (8)
ここで、EGRバルブ目標開度EGT、第1スワール流動制御バルブ目標開度SCV1および第2スワール流動制御バルブ目標開度SCV2は、図5の断熱層最適厚み演算処理サブルーチンにて算出される。
【0040】
このステップS107が、高温気体制御機能28、スワール流動制御機能30、吸気制御機能31の一部に相当する。
【0041】
ステップS107が実行されることにより、シリンダ2の筒内に断熱層34を形成するEGR33が第2の吸気マニホールド9bに導入され、第2スワール流動制御バルブ26を通過する際に形成されるEGR層34が適切な厚みとなる。第1スワール流動制御バルブ25が閉じられて、シリンダ2の筒内にスワール流動が生成されるため、EGR33は、シリンダ2の壁面に沿って拡散される。ステップS107が完了するとサブルーチンを終了し、戻る。
【0042】
なお、ステップS106において、断熱層流入期間TMTBではないと判定された場合には、前述のステップS103で各バルブ開度が基本開度に設定された後、サブルーチンは終了し、戻る。
【0043】
次に、ステップS105において実行される断熱層最適厚み演算処理サブルーチンを、図5のフローチャートで示す。
【0044】
まず、図5のステップS201において、EGRバルブ目標開度EGTが算出される。EGRバルブ目標開度EGTは、式(9)に示すように、例えば、エンジン回転数Nとブースト圧Pbとで一意的に決定される運転状態に応じたマップ値、冷却水温Twおよび重み付け係数KEGRによって算出される。
GT=Map(N,Pb)/Tw*KEGR (9)
ここで、式(9)のエンジン回転数Nとブースト圧Pbとで一意的に決定される運転状態に応じたマップには、例えば、図8に示すように、実験またはシミュレーションなどで得られる導入可能な最大EGR量となるEGRバルブ目標開度EGTが、各運転状態において予め設定されている。また、重み付け係数KEGRは、冷却水温Twの最大値(通常100℃)が予め設定されており、異なるエンジン機種やエンジン個別の特性などに応じて微調整される。本実施の形態における重み付け係数KEGRとして、100が設定されている。
【0045】
このステップS201が、高温気体制御機能28の一部に相当する。
【0046】
次に、ステップS202において、断熱層最適厚みTBTが算出される。断熱層最適厚みTBTは、式(10)で示すように、例えば、エンジン回転数Nとブースト圧Pbとで一意的に決定される運転状態応じたマップ値、冷却水温Twおよび重み付け係数KTBTによって算出される。
TBT=Map(N,Pb)/Tw*KTBT (10)
ここで、式(10)のエンジン回転数Neとブースト圧Pbとで一意的に決定される運転状態に応じたマップには、例えば、図9に示すように、実験またはシミュレーションなどで得られる生成可能な断熱層の最大厚みの値TBTが、各運転状態において予め設定されている。また、重み付け係数KTBTは、冷却水温Twの最大値(通常100℃)が予
め設定されており、異なるエンジン機種やエンジン個別の特性などに応じて微調整される。本実施の形態における重み付け係数KEGRとして、100が設定されている。
【0047】
このステップS202が、断熱層最適厚み判定機能29に相当する。
【0048】
続いて、ステップS203において、第1スワール流動制御バルブ目標開度SCV1が最小値Minに設定される。ステップS203により、前述のステップS107において、第1スワール流動制御バルブ開度SCV1が、第1スワール流動制御バルブ目標開度SCV1に設定された際、温度の高いEGRは、スワール流動によりシリンダ2の壁面近傍に断熱層34が形成されてシリンダ2の筒内に導入される。
【0049】
さらに、ステップS204において、断熱層最適厚みTBTが、予め設定されている断熱層最適厚みしきい値THTBT以下であるかどうかが判定される。ステップS204で断熱層最適厚みTBTが断熱層最適厚みしきい値THTBT以下であると判定された場合には、ステップS205で、第2スワール流動制御バルブ目標開度SCV2が最小値Minに設定される。このステップS205により、前述のステップS107において、第2スワール流動制御バルブ開度SCV2が、第2スワール流動制御バルブ目標開度SCV2に設定された際、吸気マニホールド9bの流路の閉塞領域が拡大して吸気マニホールド9bに導入されるEGRは狭い流路を通過して細い帯状となるため、スワール流動によってシリンダ2の壁面近傍に形成されるEGR層34の厚みは薄くなる。
【0050】
ステップS204において、断熱層最適厚みTBTが、断熱層最適厚みしきい値THTBT以下でないと判定された場合には、ステップS206で、第2スワール流動制御バルブ目標開度SCV2が最大値Maxに設定される。このステップS206により、前述のS107において、第2スワール流動制御バルブ開度SCV2が、第2スワール流動制御バルブ目標開度SCV2に設定された際、吸気マニホールド9bの流路の閉塞領域はなく、吸気マニホールド9bに導入されるEGR33は、広い流路を通過するため、スワール流動によってシリンダ2の壁面近傍に形成されるEGR層34の厚みは厚くなる。
【0051】
このステップS203からS206までの一連の動作が、スワール流動バルブ制御機能の一部に相当する。
【0052】
ステップS205もしくはS206を実行した後、ステップS207において、吸気バルブピークリフト量IVLが算出される。吸気バルブピークリフト量IVLは、式(11)に示すように、断熱層最適厚みTBTに応じて予め設定されているマップを参照して算出される。
IVL=Map(TBT) (11)
この式(11)のマップは、例えば、図10に示す関係から、断熱層最適厚みTBTの値が非常に小さい場合には、吸気バルブピークリフト量IVLが、小さくなるような値が設定されるマップとなっている。
【0053】
ステップS207により、吸気バルブ11は、断熱層厚み演算タイミングTMTBT直後から吸気バルブピークリフト量IVLとなるよう制御される。
【0054】
このステップS207が、吸気バルブ制御機能31の一部に相当する。
【0055】
このステップS207が実行された後、本サブルーチンは終了し、図4の断熱層厚み設定の処理ルーチンに戻る。
【0056】
以上、説明した本実施の形態の断熱層厚み演算タイミングTMTBTにおいて、バルブ
開度EGの演算、断熱層最適厚みTBTの判定、第1および第2スワール流動制御バルブ開度SCV1,SCV2の演算および吸気バルブピークリフト量IVLの演算が実行され、断熱層流入期間TMTB中のEGRバルブの開度E、第1および第2スワール流動制御バルブの開度SCV1,SCV2をそれぞれ設定変更する実行例を、図11のタイミングチャートおよび図12の断熱層形状の図を用いて説明する。図11では、その説明を簡略化するために、一つのシリンダ2(単気筒)で動作している場合の図を示している。また、図11において、断熱層厚み演算タイミングTMTBT1よりも前のタイミングでは、断熱層厚み設定制御のための初期化処理を実行する運転条件となっており、時間が進むにつれて冷却水温が上昇する実行例となっている。
【0057】
まず、図11において、断熱層厚み演算タイミングTMTBT1よりも前のタイミングでは、断熱層厚み設定制御のための初期化処理を実行する運転条件が成立しているため、断熱層最適厚みTBTおよび吸気バルブピークリフト量IVLには、それぞれ初期値が入力され、EGRバルブ目標開度EG、第1スワール流動制御バルブ目標開度SCV1および第2スワール流動制御バルブ目標開度SCV2にはそれぞれ基本開度が入力される。
【0058】
断熱層厚み演算タイミングTMTBT1では、断熱層最適厚み演算が実行される。断熱層厚み演算タイミングTMTBT1では、冷却水温Twが低いため、EGRバルブ目標開度EGT値(a)の、および断熱層最適厚みTBTに入力される値(A)は、それぞれ大きくなる。さらに、EGR33による厚い断熱層34をシリンダ2の筒内に形成させるために、第1スワール流動制御バルブ目標開度SCV1の値としては最小値Minが入力され、断熱層最適厚みTBTが断熱層最適厚みしきい値THTBT以下ではないため、第2スワール流動制御バルブ目標開度SCV2の値としては最大値Maxが入力される。
【0059】
通常の空気がシリンダ2の筒内に吸気された後の断熱層流入期間TMTB1においては、断熱層厚み演算タイミングTMTBT1にて演算されたそれぞれのバルブの目標開度となるように制御される。すなわち、図12(a)に示すように、EGRバルブ24の開度Eの値が大きくなり、多くのEGR33が、第2の吸気マニホールド9bに導入され、また、第2スワール流動制御バルブ26の開度SCV2が最大値Maxにされることで、第2の吸気マニホールド9bの流路が広くなり、さらに、第1スワール流動制御バルブ25の開度SCV1が最小値Minにされることで、第2の吸気マニホールド9bからのみEGR33がシリンダ2の筒内に吸入されることになり、スワール流動を形成させることで、シリンダ2の壁面近傍には厚いEGR層34が形成される。厚いEGR層34によって、EGR層34の内側の混合気35は、温度が低いシリンダ2の壁面近傍で熱が奪われることがなくなり、消炎が抑制される。
【0060】
次に、図11において、冷却水温Twがやや上昇した断熱層厚み演算タイミングTMTBT2では、EGRバルブ目標開度EGTの値(b)、および断熱層最適厚みTBTに入力される値(B)は少し小さくなる。第1スワール流動制御バルブ目標開度SCV1の値としては最小値Minが入力される。断熱層最適厚みTBTが、断熱層最適厚みしきい値THTBT以下であるため、第2スワール流動制御バルブ目標開度SCV2の値としては最小値Minが入力される。
【0061】
したがって、次の断熱層流入期間TMTB2においては、図12(b)に示すように、EGRバルブ24の開度Eの値が少し小さくなり、第2スワール流動制御バルブ26の開度SCV2は最小値Minとなり、第2の吸気マニホールド9bの流路が一部閉塞されるため、導入されたEGR33は、シリンダ2の筒内にスワール流動を形成しながらシリンダ2の壁面近傍に少し薄いEGR層34が形成される。シリンダ2の壁面の温度が少し上昇しているため、少し薄くなったEGR層34でも、EGR層34の内側の混合気35
は、シリンダ2の壁面近傍で熱が奪われることがなくなり、消炎が抑制される。
【0062】
さらに、図11の冷却水温Twが高くなった断熱層厚み演算タイミングTMTBT3では、EGRバルブ目標開度EGTの値(c)、および断熱層最適厚みTBTの値(C)は非常に小さくなり、第1スワール流動制御バルブ目標開度SCV1の値としては最小値Minが入力され、断熱層最適厚みTBTが断熱層最適厚みしきい値THTBT以下であるため、第2スワール流動制御バルブ目標開度SCV2の値としては最小値Minが入力される。ここで、断熱層最適厚みTBTの値(C)が非常に小さいことから、吸気バルブピークリフト量IVLが小さくなり、断熱層厚み演算タイミングTMTBT3直後の吸気バルブリフト量IVLに反映される。
【0063】
したがって、断熱層流入期間TMTB3においては、図12(c)に示すように、EGRバルブ24の開度Eの値が非常に小さくなり、第2スワール流動制御バルブ26の開度SCV2が最小Minとなり、第2の吸気マニホールド9bの流路が一部閉塞され、さらに吸気バルブリフト量IVLが小さくなって吸気バルブ11を通過する速度が高まるため、導入されたEGR33は、シリンダ2の筒内にスワール流動を形成しながらシリンダ2の壁面近傍に薄いEGR層34が形成される。シリンダ2の壁面の温度が高温であるため、薄いEGR層34でも、EGR層34の内側の混合気35は、シリンダ2の壁面近傍で熱が奪われることがなくなり、消炎が抑制される。
【0064】
なお、設定された断熱層の最適な厚みの値が小さいほど高温気体が吸気バルブを通過する流速を高めることで、シリンダ2の壁面に沿った断熱層の厚みの生成精度をさらに向上させることができる。
【0065】
このように、実施の形態1に係る内燃機関の制御装置によれば、空気がシリンダ2の筒内に吸入された直後に空気よりも温度の高い気体を第2の吸気流路に導入させ、運転状態に応じて設定される断熱層の最適な厚みの値が小さいほど高温気体が通過する吸気流路の閉塞領域を第1および第2スワール流動制御バルブで拡大させることで、シリンダの壁面に沿った断熱層を最適な厚みで生成させることができ、シリンダの壁面近傍における混合気の温度の低下を確実に抑制することで、消炎が抑制され、排気ガス、燃費およびドライバビリティを向上させることができるという顕著な効果が期待できる。
【0066】
なお、上記実施の形態では、断熱層流入期間TMTBは、所定の期間として予め設定されているものを用いる場合について説明したが、必ずしもこれに限ったものではなく、例えば、式(12)で示すように、空気量Qa、EGR量Qeおよび吸気バルブ開弁期間PVをそれぞれ演算し(演算式は省略する)、シリンダ2の筒内に吸入される全気体の量(空気量QaおよびEGR量Qeの加算)とEGR量Qeの比率を吸気バルブ開弁期間PVに乗算して算出し、断熱層流入期間TMTBを変化させるようにしてもよい。
TMTB=Qe/(Qa+Qe)*PV (12)
【0067】
また、上記実施の形態では、第2スワール流動制御バルブ26の開閉で流路の断面の一部領域を閉塞しているが、これに限ったものではなく、例えば、吸気マニホールド9bの左側から除々に閉塞領域を拡大させるような機構を用いる場合であってもよい。
【0068】
また、上記実施の形態では、断熱層最適厚みTBTを3段階に設定する場合について説明したが、さらに、多段に分けて設定する場合であってもよい。
【0069】
また、上記実施の形態では、EGR配管23においてEGR33を高温気体として吸気マニホールド9bに流入させる場合について説明したが、高温気体としては、これに限ったものではなく、空気を加熱した気体や、EGRと空気の混合気体を加熱した気体を吸気
マニホールド9bに流入させるようにしても同様の効果が期待できる。
【0070】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
【0071】
また、図中、同一符号は、同一または相当部分を示す。
【符号の説明】
【0072】
1 エンジン 2 シリンダ 3 ピストン 4 キャビティ
5 燃焼室 8 水温センサ 9、9a、9b 吸気マニホールド
11 吸気バルブ 19 スロットルバルブ 20 ブースト圧センサ
23 EGR配管 24 EGRバルブ 25 第1スワール流動制御バルブ
26 第2スワール流動制御バルブ 27 ECU
28 高温気体制御機能 29 断熱層最適厚み算出機能
30 スワール流動制御機能 31 吸気制御機能
32 断熱層最適厚み調整指令 33 EGR
34 断熱層(EGR層) 35 混合気


【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気をシリンダ内に吸入させる複数の吸気流路にそれぞれ設けられ、前記空気の吸入状態を調整してスワール流動を生成させるスワール流動制御バルブを制御するスワール流動制御機能と、
前記複数の吸気流路の少なくとも一つに導入される高温気体の導入量を調整する高温気体バルブを制御する高温気体制御機能と、
前記導入される高温気体によって前記シリンダの壁面に沿って形成される断熱層の最適厚みを算出する断熱層最適厚み算出機能と、を備え、
前記スワール流動制御バルブの開度を制御することによって、前記断熱層の最適厚みに応じて前記複数の吸気流路を制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
【請求項2】
前記高温気体は、既燃ガス、加熱された空気および既燃ガスと空気との混合気体のうちのいずれか1つであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項3】
前記断熱層の最適厚みが薄いほど、前記複数の吸気流路を狭くすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項4】
前記シリンダに取り付けられた吸気バルブの開閉時期および開度を制御する吸気制御機能を備え、前記断熱層の最適厚みが薄いほど前記吸気制御機能により前記吸気バルブを通過する気体の流速を高めるように制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−113241(P2013−113241A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261296(P2011−261296)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】