説明

内燃機関の吸気音発生装置

【課題】音質が付加されることで得られる吸気音の広帯域化を図った吸気音発生装置を提供する。
【解決手段】エンジンの吸気通路に接続されて吸気系内の吸気脈動を導く導入ダクト6と、吸気脈動によって振動する振動面5aとその振動面5aの振動を促進するベローズ部5bとを有し、導入ダクト6の一端を覆うように取り付けられるサウンドピース(振動体)5と、サウンドピース5を介して導入ダクト6と接続されるとともに他端が開放されていて、サウンドピース5によって生じた吸気音の音圧を増大させて放出する共鳴ダクト7とを備えている。導入ダクト6および共鳴ダクト7の中心C1,C2をサウンドピース5の中心C3に対して所定量α,βだけオフセットさせてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の吸気脈動を利用してアクセル操作に連動した効果音として吸気音を積極的に発生させるようにした吸気音発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の吸気音発生装置として特許文献1,2に記載のものが本出願人等により提案されている。
【0003】
これらの特許文献1,2に記載のものでは、吸気脈動によってベローズ付きの振動体を振動(共振)させるとともに、それによって発生する所定周波数の音圧を共鳴管で増大させ、この共鳴効果による音質が付加されることで、車室内においてスポーツ感あるいは迫力感のある吸気音を効果音として得ることができるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−222011号公報
【特許文献2】特開2009−270489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の技術では、振動体をはさんでその両側に配置されることになる導入ダクトおよび共鳴ダクト共に振動体の中心と同軸、すなわち三者共に同心状に配置してあるため、振動体の振動時の挙動(モード)は特定の方向だけのものとならざるを得ない。その結果として、効果音として発音される吸気音の共振周波数または共鳴周波数は比較的狭い帯域のものとなってしまい、エンジンの低回転域から高回転域までの広い帯域で相応の効果音を得ることができず、効果音の広帯域化の上でなおも改善の余地を残している。
【0006】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、わずかな改良を加えるだけで、効果音として得られる吸気音の広帯域化を図ることを可能とした吸気音発生装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、内燃機関の吸気通路に接続されて吸気系内の吸気脈動を導く導入管と、上記吸気脈動によって振動する振動面とその振動面の振動を促進するベローズ部とを有して、上記導入管の一端を覆うように取り付けられる振動体と、上記振動体を介して導入管と接続されるとともに他端が開放されていて、その振動体によって生じた吸気音の音圧を増大させて放出する共鳴管と、を備えていて、上記導入管および共鳴管のうち少なくともいずれか一方の中心を振動体の中心に対してオフセットさせたことを特徴とする。
【0008】
この場合において、所期の目的である吸気音の一層の広帯域化を図る上では、請求項2に記載のように、上記導入管および共鳴管の中心を振動体の中心に対して互いに逆方向にオフセットさせることが望ましい。
【0009】
また、上記オフセットの度合い、すなわちオフセット量としては、請求項3に記載のように、振動体の直径の7〜40%の範囲内であれば、相応の広帯域化の効果が期待できる。
【0010】
上記振動体のより具体的な構造としては、請求項4に記載のように、振動体は有底円筒状のものであって、その底部相当部を振動面とし、円筒面相当部をベローズ部としたものとする。
【0011】
このように振動体を有底円筒状のものとした場合には、請求項5に記載のように、その振動体はチャンバ部の内部に配置し、そのチャンバ部の軸心方向の両側に当該チャンバ部よりも小径の導入管および共鳴管をそれぞれ接続してあるものとする。
【0012】
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、導入管および共鳴管のうち少なくともいずれか一方の中心が振動体の中心に対してオフセットしていて、いわゆる偏心している状態にあることから、吸気音の脈動に基づく振動体の振動としては、軸心方向の振動成分に上記オフセット量に応じた径(横)方向の振動成分が加えられ、オフセットしていない場合と比べて、最終的に所定の音質が付加されて効果音として発音されることになる吸気音がより広い周波数帯域で得られるようになる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、少なくとも導入管または共鳴管の中心を振動体の中心に対してオフセットさせたものであるから、共鳴による所定の音質が付加されて効果音として発音される吸気音がより広い周波数帯域で得られるため、吸気音の音質付加効果が一段と向上する。また、オフセット量の設定次第で気柱共鳴の共振周波数を変えることができるので、効果音として得ようとする吸気音の周波数のチューニングが容易に行えるほか、少なくとも導入管または共鳴管がオフセットしていることを前提としているため、狭隘なエンジンルーム内でのレイアウトの自由度が向上し、例えば他の部品との干渉を容易に回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る吸気音発生装置が適用される車両のエンジンルームの概略を示す平面説明図。
【図2】本発明に係る吸気音発生装置の詳細を示す要部断面図。
【図3】図2に示した吸気音発生装置の機能を説明するための説明図。
【図4】図3の機能に基づいて得られる振動波形の変化を示す説明図。
【図5】導入ダクトおよび共鳴ダクトにオフセット量を設定しない場合の振動の帯域を示す振動特性線図。
【図6】導入ダクトおよび共鳴ダクトにオフセット量を設定した場合の振動の帯域を示す振動特性線図。
【図7】図2に示した吸気音発生装置をヘルムホルツ型共鳴器とみなした場合の周波数特性線図。
【図8】図2に示した吸気音発生装置の変形例として導入ダクト側のみオフセット量を設定した場合の要部断面図。
【図9】同じく図2に示した吸気音発生装置の変形例として共鳴ダクト側のみオフセット量を設定した場合の要部断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は本発明に係る吸気音発生装置が適用される車両のエンジンルームの概略を示す平面説明図である。
【0016】
図1に示すように、エンジンルーム1の内部には、内燃機関としてエンジン、例えば6気筒タイプのエンジン2が収容配置される。エンジン2には、外部から取り込んだ空気(吸気)を各気筒に供給する吸気系3が付帯している。吸気系3は、吸気通路30と、エアクリーナ31と、スロットルバルブ32と、吸気マニホールド33とを備える。
【0017】
吸気通路30は、車両の前面に空気を取り入れるための吸気口34が開口していて、エアクリーナ31とスロットルバルブ32とが上流側から順に配置される。そして、この吸気通路30はスロットルバルブ32を介して吸気マニホールド33に接続される。
【0018】
エアクリーナ31は、フィルタエレメント31Aによってダストサイド31Bとクリーンサイド31Cに隔離形成される。エアクリーナ31のフィルタエレメント31Aは、吸気口34から取り込まれた空気に含まれる塵や埃を除去する。また、スロットルバルブ32は、空気通流面積を変化させることで吸気通路30を流れる吸入吸気量を調整する。
【0019】
吸気マニホールド33は、複数のブランチ管33Aを備える。これらのブランチ管33Aはエンジン2の各気筒にそれぞれ連通する。したがって、吸気通路30を通り吸気マニホールド33に流入した吸気は、ブランチ管33Aを介してエンジン2の各気筒に分配される。
【0020】
このような吸気系3では、エンジン2の図示しないピストンや吸気バルブの往復運動に起因して吸気脈動が生じる。この吸気脈動を利用して、所定の音質が付加された吸気音を効果音として発生させるため、エアクリーナ31とスロットルバルブ32との間の吸気通路30に吸気音発生装置4が設けられる。この吸気音発生装置4は、後述するように、吸気脈動を加振源として振動体としてのサウンドピース5を振動させることによって所定の音質を付加した特徴のある吸気音を発生させ、その吸気音を効果音として車室内に伝達する。
【0021】
図2はこの吸気音発生装置4の詳細を示す図である。吸気音発生装置4は、吸気脈動を加振源として振動する振動体としてのサウンドピース5と、吸気通路30内の吸気脈動を導く導入管としての円筒状またはパイプ状のの導入ダクト6と、所定周波数帯の吸気音の音圧を増大させる共鳴管としての円筒状またはパイプ状の共鳴ダクト7とを備える。これらの導入ダクト6および共鳴ダクト7は共に樹脂製のものである。そして、吸気音発生装置4では、導入ダクト6と共鳴ダクト7とが接続され、両者の間にサウンドピース5が配置される。
【0022】
導入ダクト6は、図1に示したように、一端側でエアクリーナ31とスロットルバルブ32との間の吸気通路30に連通・接続される。導入ダクト6の他端側にはフランジ部6aが形成され、このフランジ部6aをもって後述する共鳴ダクト7側の大径のチャンバ部8と接続される。
【0023】
サウンドピース5は、導入ダクト6の他端の開口部を覆うようにその導入ダクト6の端部に固定され、後述するように共鳴ダクト7と一体の大径のチャンバ部8に収容される。サウンドピース5は、所定の樹脂材料により一端が閉塞された有底円筒状またはカップ状のものとして形成されているもので、その底壁部相当部の所定肉厚のフラットな振動面5aと、円筒面相当部のベローズ部5bと、ベローズ部5bの開口縁部側に形成されたフランジ部5cとを備えている。振動面5aは導入ダクト6の中心(軸心)に対して直角な関係にあり、吸気脈動を加振源としてその振動面5aが振動することになる。また、ベローズ部5bは上記振動面5aの振動を助長するために当該振動面5aよりも薄肉のものとしていわゆる蛇腹状に形成されている。
【0024】
このように構成されるサウンドピース5では、導入ダクト6内の吸気脈動の圧力変動によって振動面5aが振動し、この振動面5aの振動に起因した所定の音質が付加された特徴ある吸気音が共鳴ダクト7の内部に発生することになる。
【0025】
共鳴ダクト7は所定の周波数帯(エンジン2の気筒数によって定められる次数の周波数帯)の吸気音の音圧をいわゆる気柱共鳴によって増大させて放出する機能を有する。この共鳴ダクト7は、その一端に外部に向けて開放された開口部7aを有し、この開口部7aから増大された吸気音が放出されることになる。そして、共鳴ダクト7自体の機能からして、その開口部7aが遮音されることのないように、共鳴ダクト7は例えばエンジンルーム1を隔離形成しているダッシュパネル等に向けて配置される。
【0026】
また、共鳴ダクト7の他端には、共鳴ダクト7および導入ダクト6よりも大径の円筒状のチャンバ部8が一体に形成されているとともに、チャンバ部8の開口端にはフランジ部8aが形成されている。チャンバ部8はサウンドピース5と同心状のものであり、導入ダクト6側のフランジ部6aとチャンバ部8側のフランジ部8aとを付き合わせることで両者が接続され、チャンバ部8の内部にサウンドピース5が非接触状態にて収容されることになる。
【0027】
同時に、導入ダクト6側のフランジ部6aとチャンバ部8側のフランジ部8aとの間にサウンドピース5のフランジ部5aを挟み込んだ上で溶着を施すことで、それらの三者が一体化され、導入ダクト6とチャンバ部8との間でサウンドピース5が固定保持されることになる。なお、共鳴ダクト7は、チャンバ部8以外の部分の長さおよび直径を調整することで、目的とする周波数帯の吸気音の音圧を増大させることができる。
【0028】
このような吸気音発生装置4を備えた車両では、吸気系3の吸気脈動を利用してチャンバ部8内のサウンドピース5を積極的に振動させて、そのサウンドピース5あるいはチャンバ部8の気柱共鳴効果との相互作用により音質を付加した特徴ある吸気音を発生させ、さらにその吸気音の音圧を共鳴ダクト7での気柱共鳴にて増大させるので、車室内においてスポーツ感あるいは迫力感のある吸気音を効果音として得ることができることになる。
【0029】
ここで、本実施の形態では、図2から明らかなように、導入ダクト6および共鳴ダクト7のそれぞれの中心C1,C2を、チャンバ部8とそれに収容されたサウンドピース5の中心C3に対して所定量αおよびβだけオフセット(偏心)させてある。より具体的には、サウンドピース5の直径方向において、導入ダクト6の中心C1をサウンドピース5の中心C3に対して所定量αだけオフセットさせてあるとともに、共鳴ダクト7についてもその中心C2をサウンドピース5の中心C3に対して導入ダクト6のオフセット方向とは逆方向に所定量βだけオフセットさせてある。ただし、導入ダクト6および共鳴ダクト7のそれぞれの中心C1,C2がチャンバ部8の中心C3に対してオフセットさえしていれば、チャンバ部8あるいはサウンドピース5の直径に相当する同一軸線上に導入ダクト6および共鳴ダクト7の中心が共に位置している必要はない。
【0030】
そして、サウンドピース5の内径をD1、サウンドピース5の外径をD2、導入ダクト6のオフセット量をα、共鳴ダクト7のオフセット量をβとし、さらに導入ダクト6のオフセット(偏心)率P1と共鳴ダクト7のオフセット(偏)心率P2を下記の式(1),(2)のように定義した場合、それぞれのオフセット率P1,P2を7〜40%の範囲に設定してある。
【0031】
・導入ダクト6のオフセット率P1(%)=
(導入ダクト6のオフセット量α/サウンドピース5の内径D1)×100‥‥(1)
・共鳴ダクト7のオフセット率P2(%)=
(共鳴ダクト7のオフセット量β/サウンドピース5の外径D2)×100‥‥(2)
したがって、本実施の形態の吸気音発生装置4によれば、図3に示すように、エンジン2における吸気系3の吸気脈動Fを受けて振動体としてのサウンドピース5が矢印M1方向(軸心方向)に加振され、すなわちサウンドピース5の振動面5aがベローズ部5bの伸縮変位を伴いながら加振され、その加振に基づく吸気音がサウンドピース5内およびチャンバ部8内での気柱共鳴との相互作用により所定の音質が付加された特徴ある吸気音とされ、その吸気音の音圧が共鳴ダクト7にてさらに増大されて最終的に開口部7aから外部に放出されることになることは先に述べたとおりである。
【0032】
その際に、導入ダクト6および共鳴ダクト7が共にサウンドピース5に対してオフセットしていることから、サウンドピース5は矢印M1方向だけでなく矢印M2方向(直径方向)にも加振され、図4に示すように、同図(A)の矢印M1方向の振動に基づく正弦波的な波形W1に対して、同図(B)のQ部のように、矢印M2方向の振動に基づく波形W2が重複または重畳されることになる。そのため、サウンドピース5の振動に基づく吸気音の帯域が広帯域化し、ひいては共鳴ダクト7にてさらに増大されて外部に放出されることになる吸気音の帯域も従来のものよりも広帯域化することになる。
【0033】
図5,6はエンジン回転数とサウンドピース5の振動レベルである振幅との関係を示す図であり、図5は導入ダクト6および共鳴ダクト7にオフセット量α,βを設定しない場合であり、図6は上記実施の形態のように導入ダクト6および共鳴ダクト7にオフセット量α,βを設定した場合である。なお、エンジン回転数と周波数との間には相関があり、エンジン回転数が高くなればそれに応じて周波数も高くなる。また、図5,6において、実線S1は基本次数の成分を示し、さらに破線S2は基本次数−0.5次の成分を、一点鎖線S3は基本次数+0.5次の成分をそれぞれ示している。なお、振動の基本次数は、先に述べたようにエンジン2の気筒数に依存するとされている。
【0034】
図5から明らかなように、導入ダクト6および共鳴ダクト7にオフセット量α,βを設定していない場合には、いずれの次数の成分も5000rpm以上の高回転域B1において急激に減衰している。他方、図6に示すように、導入ダクト6および共鳴ダクト7にオフセット量α,βを設定してある場合には、全回転域において各次数の成分の振幅が図5よりも大きくなっているだけでなく、特に5000rpm以上の高回転域B1において各次数の成分が減衰することなく顕著にあらわれている。これは、エンジン2の低回転域から中・高回転域の広い範囲にわたって、言い換えるならば低周波数帯から高周波数帯の広い範囲にわたって、サウンドピース5の共振(振動)効果が得られていることを意味し、この広帯域化されたサウンドピース5の振動に基づく音波または吸気音が共鳴ダクト7の気柱共鳴によりさらに増幅されて、その開口部7aから放出される。したがって、音質が付加された特徴ある吸気音が従来よりも広い帯域で迫力ある効果音として得られることになる。
【0035】
また、図2において、振動体としてのサウンドピース5とそれに対してオフセット(偏心)している導入ダクト6との関係、およびサウンドピース5とそれに対してオフセット(偏心)している共鳴ダクト7との関係についてみた場合、いずれもサウンドピース5の内部空間またはチャンバ部8の内部空間を共鳴室とするヘルムホルツ型の共鳴器と理解することができるから、ヘルムホルツ型共鳴器の共鳴周波数式は式(3)のようになる。
【0036】
【数3】

【0037】
この場合において、図2の断面において、導入ダクト6および共鳴ダクト7のオフセットのために、それぞれのダクト6または7のオフセット側の壁面が共鳴室として機能するサウンドピースまたはチャンバ部8の同じくオフセット側の壁面に近付くこととなり、その結果としてサウンドピース5またはチャンバ部8側の壁面の干渉を受けるかたちとなる。
【0038】
それにより、導入ダクト6および共鳴ダクト7の気柱共鳴におけるいわゆる管端補正値σに影響を与えることから、それぞれの気柱共鳴の共鳴(共振)周波数が変化し、図7に示すように、導入ダクト6および共鳴ダクト7のそれぞれのオフセット量α,βを設定しない場合と比べて、その周波数特性がオフセットすることになる。このことから、導入ダクト6および共鳴ダクト7のオフセット量α,βを適宜調整することで、気柱共鳴の共鳴(共振)周波数、ひいては共鳴ダクト7から放出される吸気音の音圧レベルを積極的にチューニングすることが可能となる。
【0039】
ここで、先の図2の例では、導入ダクト6および共鳴ダクト7の双方の中心C1,C2をチャンバ部8または振動体であるサウンドピース5の中心C3に対してオフセットさせた場合について例示しているが、図8に示すように、必要に応じて導入ダクト6側にのみオフセット量αを設定したり、図9に示すように、共鳴ダクト7側にのみオフセット量βを設定することもまた可能である。
【0040】
このように本実施の形態によれば、共鳴による所定の音質が付加されて効果音として発音される吸気音がより広い周波数帯域で得られるため、吸気音の音質付加効果が一段と向上することになる。また、オフセット量の設定次第で気柱共鳴の共振周波数を変えることができるので、効果音として得ようとする吸気音の周波数のチューニングが容易に行えることになる。さらに、少なくとも導入管または共鳴管がオフセットしていることを前提としているため、狭隘なエンジンルーム内でのレイアウトの自由度が向上し、例えばエンジンルーム内の他の部品との干渉を容易に回避することが可能となる。
【符号の説明】
【0041】
3…吸気系
4…吸気音発生装置
5…サウンドピース(振動体)
5a…振動面
5b…ベローズ部
6…導入ダクト(導入管)
7…共鳴ダクト(共鳴管)
7a…開口部
8…チャンバ部
30…吸気通路
C1…導入ダクトの中心
C2…共鳴ダクトの中心
C3…サウンドピースの中心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の吸気通路に接続されて吸気系内の吸気脈動を導く導入管と、
上記吸気脈動によって振動する振動面とその振動面の振動を促進するベローズ部とを有して、上記導入管の一端を覆うように取り付けられる振動体と、
上記振動体を介して導入管と接続されるとともに他端が開放されていて、その振動体によって生じた吸気音の音圧を増大させて放出する共鳴管と、
を備えていて、
上記導入管および共鳴管のうち少なくともいずれか一方の中心を振動体の中心に対してオフセットさせたことを特徴とする内燃機関の吸気音発生装置。
【請求項2】
上記導入管および共鳴管の中心を振動体の中心に対して互いに逆方向にオフセットさせたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気音発生装置。
【請求項3】
上記オフセット量は振動体の直径の7〜40%としたことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の吸気音発生装置。
【請求項4】
上記振動体は有底円筒状のものであって、その底部相当部を振動面とし、円筒面相当部をベローズ部としたものであることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の吸気音発生装置。
【請求項5】
上記振動体はチャンバ部の内部に配置してあり、そのチャンバ部の軸心方向の両側に当該チャンバ部よりも小径の導入管および共鳴管をそれぞれ接続してあることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の吸気音発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−7502(P2012−7502A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142217(P2010−142217)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(000151209)株式会社マーレ フィルターシステムズ (159)