説明

内燃機関摺動部の異常検知法及び装置

【課題】 非磁性金属をも含めて内燃機関摺動部の異常摩耗を迅速に効率的にかつ精度よく検出することができると共に、コスト面からも各船舶に個別搭載ができるようにする。
【解決手段】 船舶に搭載された内燃機関(1)の潤滑油路(2)からこの内燃機関の潤滑油サンプルを採取し、採取されたサンプルを秤量し、秤量されたサンプルを焼却し、焼却されたサンプルを灰化し、灰化されたサンプルを溶解液で溶解し、溶解されたサンプルを希釈液で希釈し、希釈されたサンプル中の金属元素の含有量を金属分析器を用いて検出する内燃機関摺動部の異常検知法において、上記採取と秤量と焼却灰化と溶解と希釈と金属分析器による検出は、船舶上で行い、金属分析器による検出は、FIA法金属分析器(20)によって行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関摺動部の異常検知法及びその装置、特にFIA法金属分析器を用いた内燃機関摺動部の異常検知法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関では、シリンダライナやピストンリング等の異常摩耗を検出するため、従来より、機関内を流れる潤滑油サンプルを採取し、そこに含まれる金属元素の含有量を測定することが行われている。内燃機関のシリンダライナやピストンリングは、一般的に磁性金属よって形成されている。
【0003】
そして、この磁性金属の捕捉量や捕捉した金属磨耗粉の外観模様等から、シリンダライナやピストンリングの異常摩耗を検知するものとして、フェログラフィ法が知られている(例えば、特記文献1参照)。フェログラフィ法は、特に磁性金属からなる部品について、安価でかつ効果的にその異常摩耗等を検出することができるという利点があり、金属磨耗粉は磁界等を利用して捕捉される。
【0004】
一方、磁性金属に限定されない様々な金属の異常摩耗を検出することができるものとして、ICP法(高周波誘導結合プラズマ法)が知られている。ICP法は、上述のフェログラフィ法と同様に、潤滑油サンプル中の金属元素の含有量を検出するもので、このICP法には、ICP質量分析法とICP発光分光分析法とがある。
【0005】
前者のICP質量分析法は、内燃機関の潤滑油サンプルから採取した試料溶液を高温のプラズマ炎中に噴霧し、その熱エネルギによってイオン化された元素を質量分析器に導入して、質量ごとにカウント数を測定するものである。
【0006】
また、後者のICP発光分光分析法は、熱エネルギによって元素が発光する光を分光し、光の波長と強さを測定することにより、試料溶液中の金属元素の含有量を検出するものである。いずれも磁性金属に限定されない多種金属元素を同時に分析でき、感度が高いことが特長である。このため、様々な金属元素の異常摩耗を検出する必要がある航空機エンジンでは、従来からSOAP法として広く利用されている。
【特許文献1】特開平2−22535号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、近年の内燃機関では、シリンダライナやピストン摺動部以外の部分、例えば、クランクピン軸受けや主軸受け等の摺動部に、銅、アルミニウム、すず等の非磁性金属が多用されている。特に、中速ディーゼル機関では、軸受け部に燃焼ガスが混入するため摩耗や損傷を受けやすく、このため、これらの摺動部の異常摩耗を、重大故障発生以前に的確に検出していく必要性がますます高まりつつある。
【0008】
ここで、上述の従来のフェログラフィ法は、安価で効果的に内燃機関の異常摩耗等を検出することができるものではあるが、その検出対象の金属元素が磁性金属に限定されるため、特に中速ディーゼル機関の摺動部の異常摩耗を検出する方法として利用することができないという問題がある。
【0009】
また、上述のように、磁界等を利用した摩耗粉の捕捉では、一定以上の大きさの摩耗粉しか捕捉することができず、異常が検知された段階ではすでに摩耗等が相当程度進行し、
主要部品の破損や破断に至っている例もしばしば見受けられる。
【0010】
一方、上述の従来のICP法は、銅、アルミニウム、すず等の非磁性金属を含む多種金属元素を同時に検出でき、しかも感度が高いことという利点がある一方、分析装置が極めて高価になるという問題がある。
【0011】
特に、船舶においては、長期航海の途中で内燃機関の異常摩耗を早期に検出し、部品が破損等する前に機関を停止して適切な整備を行ない、重大故障の発生を未然に防止する必要がある。また、一旦部品が破損等すると、その修復に多大なコストと労力とを要するという問題もある。
【0012】
このため、内燃機関の摺動部の異常摩耗を検出するための分析装置は、地上基地だけに設置できるものではなく、船舶上に個別搭載可能であり、しかも迅速かつ簡易に検査できるものでなければならない。この点、ICP法による分析装置は極めて高価であるため、現状では地上基地だけに設置するのが限度であり、各船舶に個別搭載することなどは、コスト面から到底実施することができないという問題がある。
【0013】
また、ICP法の場合、内燃機関から採取したサンプルの前処理に多くの時間を要し、分析結果を入手するまでにかなりの時間を要する。このため、極く短時間で発生する可能性がある軸受け等の損傷に対しては、的確に対応することができないという問題がある。
【0014】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、鉄等の磁性金属は勿論のこと、銅、アルミニウム、すず等の非磁性金属をも含めて内燃機関摺動部の異常摩耗を迅速に簡易にかつ精度よく検出することができ、また、コスト面からも各船舶に個別搭載することができる、内燃機関摺動部の異常検知法及び装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を解決するために、本発明が採用する手段は、船舶に搭載された内燃機関の潤滑油路からこの内燃機関の潤滑油サンプルを採取し、採取されたサンプルを秤量し、秤量されたサンプルを焼却し、焼却されたサンプルを灰化し、灰化されたサンプルを溶解液で溶解し、溶解されたサンプルを希釈液で希釈し、希釈されたサンプル中の金属元素の含有量を金属分析器を用いて検出する内燃機関摺動部の異常検知法において、採取と秤量と焼却灰化と溶解と希釈と金属分析器による検出は、船舶上で行い、金属分析器による検出は、FIA法金属分析器によって行なうことにある。
【0016】
又は、本発明が採用する手段は、船舶に搭載された内燃機関の潤滑油路に配設されてこの内燃機関の潤滑油サンプルを採取するサンプラと、潤滑油サンプラにより採取されたサンプルを秤量するための秤量計と、秤量計で秤量されたサンプルを焼却するための焼却器と、焼却器で焼却されたサンプルを灰化するための炭化器と、炭化器で灰化されたサンプルを溶解液で溶解するための溶解器と、溶解器で溶解されたサンプルを希釈液で希釈するための希釈器と、希釈器で希釈されたサンプル中の金属元素の含有量を検出するための金属分析器とを備えた内燃機関摺動部の異常検知装置において、サンプラと秤量計と焼却器と溶解器と希釈器と金属分析器は、船舶上に配設され、金属分析器は、FIA法金属分析器からなることにある。
【0017】
このように、潤滑油サンプルの採取から元素の含有量の検出まで、一連の作業を船舶上で行なうことにより、長期航海中であっても、内燃機関摺動部の異常摩耗を早期に検知することができ、これにより部品が破損等する前に機関を停止して適切な整備を行ない、重大故障の発生を未然に防止することができる。
【0018】
また、このように船舶上で金属元素の含有量の検出を行なうことができるのは、金属分析器として、FIA法(フローインジェクション分析法)金属分析器を採用したためにほかならない。
【0019】
FIA法金属分析器は、後述するように、磁性金属に限定されない非磁性金属をも含む多種金属元素を同時に検出することができ、しかも従来のICP法分析器に比べて極めて安価である。また、装置全体が小型で、迅速に簡便にかつ精度よく検出できる等の特長を有するものであり、船舶搭載に最適の金属分析器である。このFIA法金属分析器の導入によって、各船舶上ではじめて非磁性金属をも含む多種金属元素を同時に検出できるようになる。
【0020】
上記内燃機関摺動部の異常検知法及び装置において、FIA金属分析器によってその含有量が検出される金属元素には、少なくとも鉄、銅、アルミニウム、すずのいずれか1つ以上が含まれることが望ましい。
【0021】
上述のFIA金属分析器については、準備する試薬等の関係で、検出対象の金属元素を予め特化しておく必要がある。これら鉄、銅等の金属元素は、内燃機関摺動部を形成する主要金属元素であり、これらの金属元素の含有量を監視することによって、重大故障の発生を未然に防止することができる。
【0022】
上記内燃機関摺動部の異常検知法において、内燃機関の運転時には1日に複数回の金属分析器による上記検出を行なうことが望ましい。上述のように、FIA法金属分析器は、非磁性金属をも含む多種金属元素を同時に、迅速に簡便にかつ精度よく検出できる等の特長を有するものであり、1日に複数回の検出作業が可能である。
【0023】
これも、金属分析器としてFIA法金属分析器を採用したことにより、はじめて可能になるものである。これにより、内燃機関摺動部の異常摩耗をさらに早期に検出することができる。
【0024】
上記内燃機関摺動部の異常検知装置において、FIA法金属分析器が検出した金属元素の含有量データを蓄積すると共に、このデータに基づいて含有量の変化を表示するデータ分析器を船舶上に備えることが望ましい。
【0025】
これにより、潤滑油中に含まれる金属元素の含有量について、過去から現在までの変化を船舶上においてリアルタイムで知ることができるようになり、内燃機関摺動部の異常摩耗に対して、船舶上でさらに迅速かつ的確に対応できるようになる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の内燃機関摺動部の異常検知法は、船舶に搭載された内燃機関の潤滑油路からこの内燃機関の潤滑油サンプルを採取し、採取されたサンプルを秤量し、秤量されたサンプルを焼却し、焼却されたサンプルを灰化し、灰化されたサンプルを溶解液で溶解し、溶解されたサンプルを希釈液で希釈し、希釈されたサンプル中の金属元素の含有量を金属分析器を用いて検出する内燃機関摺動部の異常検知法において、採取と秤量と焼却灰化と溶解と希釈と金属分析器による検出は、船舶上で行い、金属分析器による検出は、FIA法金属分析器によって行なう。
【0027】
又は、本発明の内燃機関摺動部の異常検知装置は、船舶に搭載された内燃機関の潤滑油路に配設されてこの内燃機関の潤滑油サンプルを採取するサンプラと、潤滑油サンプラにより採取されたサンプルを秤量するための秤量計と、秤量計で秤量されたサンプルを焼却するための焼却器と、焼却器で焼却されたサンプルを灰化するための炭化器と、炭化器で
灰化されたサンプルを溶解液で溶解するための溶解器と、溶解器で溶解されたサンプルを希釈液で希釈するための希釈器と、希釈器で希釈されたサンプル中の金属元素の含有量を検出するための金属分析器とを備えた内燃機関摺動部の異常検知装置において、サンプラと秤量計と焼却器と溶解器と希釈器と金属分析器は、船舶上に配設され、金属分析器は、FIA法金属分析器からなる。
【0028】
したがって、鉄等の磁性金属は勿論のこと、銅、アルミニウム、すず等の非磁性金属をも含めて内燃機関摺動部の異常摩耗を迅速に効率的にかつ精度よく検出することができると共に、コスト面からも各船舶に個別搭載することができる、という優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明に係る内燃機関摺動部の異常検知法及び装置を実施するための最良の形態を、図1ないし図3を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の内燃機関摺動部の異常検知法及び装置を実施するための最良の形態を示す簡略図、図2は、サンプラを示す簡略図、図3は、FIA法金属分析器を示す簡略図である。
【0030】
図2に示すように、船舶に搭載された内燃機関1の潤滑油路2に、潤滑油冷却器3と潤滑油ポンプ4が配設される。サンプラ5が、潤滑油冷却器3と潤滑油ポンプ4との間に配設される。サンプラ5は、潤滑油サンプルを採取するためのものである。
【0031】
図1に示すように、図2のサンプラ5によって採取された潤滑油サンプルを秤量するための秤量計10、この秤量計10で秤量されたサンプルを焼却するための白金るつぼ(焼却器)11、この白金るつぼ11で焼却されたサンプルを炭化するための電気炉(炭化器)12をこの船舶上に配設する。
【0032】
また、電気炉12で灰化されたサンプルを酸等の溶解液で溶解するための溶解器13、この溶解器13で溶解されたサンプルを希釈液で希釈するための希釈器14、この希釈器14で希釈されたサンプル中の金属元素の含有量を検出するための金属分析器20をこの船舶上に配設する。
【0033】
さらに、金属分析器20が検出した金属元素の含有量データを蓄積すると共に、この含有量データに基づいて、過去から現在までの各含有量の変化を表示するコンピュータデータ分析器15をこの船舶上に配設する。
【0034】
金属分析器20としては、FIA法金属分析器を配設する。FIA法は、JIS−K−0126の「フローインジェクション分析法通則」に記載されている。したがって、ここでは図3を参照して、FIA法金属分析器の仕組みを簡潔に説明する。
【0035】
図3に示すように、FIA法金属分析器20は、送液部21と、試料導入部22と、混合部23と、反応部24と、検出部25と、排出部26とからなる。各部は、内径が0.3mm〜1.0mmの細管27〜29によって連結されている。
【0036】
送液部21に、キャリア溶液を蓄えるキャリアタンク30と、試薬溶液を蓄える試薬タンク31とが配設される。キャリアタンク30内のキャリア溶液、及び試薬タンク31内の試薬溶液は、細管27,28を通して送液部21のポンプ32,33によってそれぞれ吸い上げられ、混合部23にまで連続的に流れていく。
【0037】
この間、試料導入部22から、前処理されたサンプル試料が注入されて、キャリア溶液は試料溶液となる。混合部23で、試料溶液と試薬溶液が混合される。この混合された試
料溶液と試薬溶液は、その下流側の反応部24で化学反応する。反応部24で生成された反応生成物を検出部25で測定する。検出部25での測定が終了した検査溶液は、排出部26から排出される。
【0038】
このように、FIA法金属分析器20は、細管27,28内で化学反応をさせながら検査を進めていくので、1時間あたり数十のサンプル試料の処理が可能であり、従来のフェログラフィ法やICP法に比し、迅速性及び簡便性において格段に優れている。
【0039】
したがって、1日に複数回の検出作業も可能であり、これにより船舶に搭載された内燃機関の異常摩耗を極めて早期に検出し、部品が破損等する前に機関を停止して適切な整備を行なうことができる。これにより、重大故障の発生を未然に防止することができる。例えば、この内燃機関摺動部の異常検知法による金属含有量の検出は、内燃機関の運転時において、1時間に1回程度の頻度で行なうのが理想的である。
【0040】
また、FIA法は自動化も容易であり、上記前処理を含む全部又は一部の操作を自動化することもできる。加えて、FIA法金属分析器20は、試薬反応のすべてが細管27〜29内で行われるため、化学反応時の外部汚染が少なく、測定精度や測定データの再現性に優れている。また、検査廃液量が少なく、特に船舶という閉鎖環境での使用に優れている。
【0041】
ただし、準備する試薬等との関係で検査対象の金属元素を予め特化する必要があり、摺動部材の含有金属を考慮して、例えば、鉄、銅、アルミニウム、すずについて検査することが望ましい。また、コンピュータデータ分析器15を備えることにより、金属元素の含有量の変化を過去から現在に至るまで、船舶上においてリアルタイムで知ることができ、内燃機関摺動部の異常摩耗に対して、さらに迅速かつ的確に対応ができる。
【0042】
なお、本発明は上述の一実施の形態に制約されるものではなく、種々の変形が可能であり、本発明の範囲から除外されるものではないことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の内燃機関摺動部の異常検知法及び装置を実施するための最良の形態を示す簡略図である。
【図2】サンプラを示す簡略図である。
【図3】FIA法金属分析器を示す簡略図である。
【符号の説明】
【0044】
1 機関
2 潤滑油路
3 潤滑油冷却器
4 潤滑油ポンプ
5 サンプラ
10 秤量計
11 白金るつぼ(焼却器)
12 電気炉(炭化器)
13 溶解器
14 希釈器
15 コンピュータデータ分析器
20 FIA法金属分析器
21 送液部
22 試料導入部
23 混合部
24 反応部
25 検出部
26 排出部
27〜29 細管
30 キャリアタンク
31 試薬タンク
32,33 ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
船舶に搭載された内燃機関(1)の潤滑油路(2)から前記内燃機関の潤滑油サンプルを採取し、採取された前記サンプルを秤量し、秤量された前記サンプルを焼却し、焼却された前記サンプルを灰化し、灰化された前記サンプルを溶解液で溶解し、溶解された前記サンプルを希釈液で希釈し、希釈された前記サンプル中の金属元素の含有量を金属分析器を用いて検出する内燃機関摺動部の異常検知法において、前記採取と前記秤量と前記焼却灰化と前記溶解と前記希釈と前記金属分析器による検出は、前記船舶上で行い、前記金属分析器による検出は、FIA法金属分析器(20)によって行なうことを特徴とする内燃機関摺動部の異常検知法。
【請求項2】
前記FIA金属分析器(20)によって前記含有量が検出される前記金属元素には、少なくとも鉄、銅、アルミニウム、すずのいずれか1つ以上が含まれることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関摺動部の異常検知法。
【請求項3】
前記内燃機関(1)の運転時には1日に複数回の前記FIA法金属分析器(20)による前記検出を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関摺動部の異常検知法。
【請求項4】
船舶に搭載された内燃機関(1)の潤滑油路(2)に配設されて前記内燃機関の潤滑油サンプルを採取するサンプラ(5)と、前記潤滑油サンプラにより採取された前記サンプルを秤量するための秤量計(10)と、前記秤量計で秤量された前記サンプルを焼却するための焼却器(11)と、前記焼却器で焼却された前記サンプルを炭化するための炭化器(12)と、前記炭化器で灰化された前記サンプルを溶解液で溶解するための溶解器(13)と、前記溶解器で溶解された前記サンプルを希釈液で希釈するための希釈器(14)と、前記希釈器で希釈された前記サンプル中の金属元素の含有量を検出するための金属分析器とを備えた内燃機関摺動部の異常検知装置において、前記サンプラと前記秤量計と前記焼却器と前記溶解器と前記希釈器と前記金属分析器は、前記船舶上に配設され、前記金属分析器は、FIA法金属分析器(20)からなることを特徴とする内燃機関摺動部の異常検知装置。
【請求項5】
前記FIA法金属分析器(20)が検出した前記金属元素の前記含有量のデータを蓄積すると共に前記データに基づいて前記含有量の変化を表示するデータ分析器(15)を前記船舶上に備えたことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関摺動部の異常検知装置。
【請求項6】
前記FIA法金属分析器(20)によって前記含有量が検出される前記金属元素には、少なくとも鉄、銅、アルミニウム、すずのいずれか1つ以上が含まれることを特徴とする請求項4又は5に記載の内燃機関摺動部の異常検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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