内皮細胞発現パターンの評価法

【課題】腫瘍血管形成に特異的な、最初の腫瘍内皮マーカー(tumor endothelial marker)を提供する。
【解決手段】正常結腸直腸組織および悪性結腸直腸組織に由来するECにからの転写物と、非内皮細胞からの転写物の比較、及び、正常な内皮と腫瘍由来内皮との比較によって、腫瘍関連内皮において特異的に増加していた46個の遺伝子を含む、腫瘍内皮マーカー。前記腫瘍内皮マーカに対する抗体。抗血管新生治療への使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2000年8月2日に出願された米国特許仮出願第60/222,599号、2000年8月11日に出願された同第60/224,360号、および2001年4月11日に出願された同第60/282,850号の利益を請求する。これらの開示は本明細書にはっきりと組み入れられる。
【0002】
米国政府は、本研究を支援した米国立衛生研究所助成金番号CA57345およびCA43460の規定によって本発明において一定の権利を保持する。
【0003】
発明の技術分野
本発明は血管形成および抗血管形成の分野に関する。特に、本発明は、腫瘍内皮細胞および正常内皮細胞において特徴的に発現する遺伝子に関する。
【背景技術】
【0004】
発明の背景
腫瘍が広範囲に増殖するために血液の供給を必要とすることは、現在、広く認められている。この認識は、腫瘍の脈管構造が潜在的な治療標的になるという考えに基づいて、腫瘍血管形成に関する多くの研究を刺激した。しかしながら、腫瘍内皮についてのいくつかの基本的な問題の答えが依然として出ていない。例えば、腫瘍の血管は同じ組織の正常な血管と質的に異なるのか?腫瘍内皮と、治癒過程にある創傷または血管形成の他の生理学的もしくは病理学的な形態とはどのような関係があるのか?これらの問題の答えは、特異的に血管形成を阻害する新しい治療法の可能性に重大な影響を与える。
【0005】
治療上および診断上の利益のためにどんな違いでも用いることができるように、正常な脈管構造と比較して腫瘍の脈管構造を特徴付けることが当技術分野において引き続き必要とされている。
【0006】
遺伝子発現、より正確には遺伝子転写を特徴付けるために使用することができる技術の1つは遺伝子発現の連続的解析(serial analysis of gene expression)(SAGE)と呼ばれる。簡単に述べると、SAGE法は、発現された遺伝子に対応する短い定義された配列タグ(SAGEタグ)の単離および解析に基づいてmRNA転写物を迅速に定量的および定性的に解析する方法である。各タグは、転写物の定義された位置からの短いヌクレオチド配列(長さが9〜17塩基対)である。SAGE法において、タグは、クローニングまたは増幅反応につきものの偏りを小さくするために二量体化される(米国特許第5,695,937号(特許文献1)を参照のこと)。SAGEは、稀な配列を検出することができ、それにより多数の配列が一度に評価されるので、脈管構造の刺激または阻害に関連する遺伝子の特徴付けに特に適しており、以前には知られていなかった遺伝子を同定する基礎をもたらすのに特に適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,695,937号
【発明の概要】
【0008】
発明の概要
本発明の1つの態様は、1、3、9、17、19、および44(それぞれ、配列番号:196、200、212、230、232、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む単離された分子を提供する。分子は、例えば、無傷の抗体分子、単鎖可変領域(ScFv)、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、またはヒト抗体でもよい。分子は、選択的に、細胞毒性部分に結合していてもよく、治療部分に結合していてもよく、検出可能な部分に結合していてもよく、抗腫瘍剤に結合していてもよい。
【0009】
本発明の別の態様によれば、血管新生を阻害する方法が提供される。1、3、9、17、19、22、および44(それぞれ、配列番号:196、200、212、230、232、238、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む有効量の単離された分子が、血管新生の阻害を必要とする被検体に投与される。その結果、血管新生が阻害される。被検体は、例えば、血管が新生した腫瘍を有してもよく、多発性嚢胞腎を有してもよく、糖尿病性網膜症を有してもよく、慢性関節リウマチを有してもよく、乾癬を有してもよい。
【0010】
本発明の別の局面は、腫瘍増殖を阻害する方法である。1、3、9、17、19、22、および44(それぞれ、配列番号:196、200、212、230、232、238、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む有効量の単離された分子が、腫瘍を有するヒト被検体に投与される。その結果、腫瘍増殖が阻害される。
【0011】
本発明のさらに別の局面は、3、9、17、19、および44(それぞれ、配列番号:200、212、230、232、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質に特異的に結合する抗体可変領域を含む単離された分子を提供する。分子は、例えば、無傷の抗体分子、単鎖可変領域(ScFv)、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、またはヒト抗体でもよい。分子は、選択的に、細胞毒性部分に結合していてもよく、治療部分に結合していてもよく、検出可能な部分に結合していてもよく、抗腫瘍剤に結合していてもよい。
【0012】
本発明のさらに別の局面によれば、単離および精製されたヒト膜貫通タンパク質が提供される。このタンパク質は、TEM3、9、17、および19(それぞれ、配列番号:200、212、230、および232に示される)からなる群より選択される。
【0013】
本発明のさらに別の局面は、TEM3、9、17、および19(それぞれ、配列番号:200、212、230、および232に示される)からなる群より選択される膜貫通TEMのコード配列を含む単離および精製された核酸分子である。単離および精製された核酸分子は、選択的に、配列番号:199、211、229、および231に示されるコード配列から選択されるコード配列を含んでもよい。
【0014】
本発明のさらに別の局面は、核酸分子を含む組換え宿主細胞である。核酸分子は、TEM3、9、17、および19(それぞれ、配列番号:200、212、230、および232に示される)からなる群より選択される膜貫通TEMのコード配列を含む。組換え宿主細胞は、選択的に、配列番号:199、211、229、および231に示されるコード配列から選択されるコード配列を含む。
【0015】
本発明の1つの態様によれば、哺乳動物において免疫応答を誘導する方法が提供される。TEM1、3、9、13、17、19、22、30、および44(それぞれ、配列番号:に示される)からなる群より選択されるヒト膜貫通タンパク質のコード配列を含む核酸分子が哺乳動物に投与される。それにより、ヒト膜貫通タンパク質に対する免疫応答が哺乳動物において誘導される。選択的に、コード配列は、配列番号:196、200、212、220、230、232、238、250、および271に示される。
【0016】
本発明のさらに別の態様によれば、哺乳動物において免疫応答を誘導する方法が提供される。TEM1、3、9、13、17、19、22、30、および44(それぞれ、配列番号:196、200、212、220、230、232、238、250、および271に示される)からなる群より選択される精製されたヒト膜貫通タンパク質が哺乳動物に投与される。それにより、ヒト膜貫通タンパク質に対する免疫応答が哺乳動物において誘導される。
【0017】
本発明の別の局面は、内皮細胞の調節に関与するリガンドを同定する方法である。試験化合物が、1、3、9、13、17、30、19、および44(配列番号:196、200、212、220、230、232、250、および271に示される)からなる群より選択される単離および精製されたヒト膜貫通タンパク質と接触される。単離および精製されたヒト膜貫通タンパク質はまた、1、3、9、13、17、30、19、および44(それぞれ、配列番号:196、200、212、220、230、232、250、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む分子とも接触される。抗体可変領域を含む分子とヒト膜貫通タンパク質との結合が測定される。抗体可変領域を含む分子とヒト膜貫通タンパク質との結合を減少させる試験化合物が、内皮細胞の調節に関与するリガンドとして同定される。
【0018】
本発明のさらに別の局面は、内皮細胞の調節に関与するリガンドを同定する方法である。試験化合物が、1、3、9、17、および19(配列番号:196、200、212、230、および232に示される)からなる群より選択されるヒト膜貫通タンパク質を含む細胞と接触される。この細胞はまた、1、3、9、17、および19(それぞれ、配列番号:196、200、212、230、および232に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む分子とも接触される。抗体可変領域を含む分子と細胞との結合が測定される。抗体可変領域を含む分子と細胞との結合を減少させる試験化合物が、内皮細胞の調節に関与するリガンドとして同定される。
【0019】
本発明のさらに別の局面は、内皮細胞の調節に関与するリガンドを同定する方法である。試験化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24、25、27、28、29、40、31、33、35、36、37、38、39、41、42、44、45、および46(配列番号:196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、223および224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、358、257、259、261、263、267、269、271、273、ならびに275に示される)からなる群より選択されるヒト膜貫通タンパク質と接触される。試験化合物とヒト膜貫通タンパク質との結合が測定される。タンパク質に結合する試験化合物は、内皮細胞の調節に関与するリガンドとして同定される。
【0020】
本発明の別の態様は、TEM1、3、9、17、19、22、30、および44(それぞれ、配列番号:196、200、212、230、232、238、250、および271に示される)からなる群より選択されるヒト膜貫通タンパク質の可溶型である。可溶型には膜貫通ドメインが無い。可溶型は、ヒト膜貫通タンパク質の細胞外ドメインからなってもよい。
【0021】
患者における血管新生を阻害する方法も本発明によって提供される。ヒト膜貫通タンパク質の可溶型が患者に投与される。その結果、患者における血管新生が阻害される。患者は、例えば、血管が新生した腫瘍を有してもよく、多発性嚢胞腎を有してもよく、糖尿病性網膜症を有してもよく、慢性関節リウマチを有してもよく、乾癬を有してもよい。
【0022】
本発明の別の態様は、患者における血管新生を阻害する方法を提供する。ヒト膜貫通タンパク質の可溶型が患者に投与される。その結果、患者における血管新生が阻害される。患者は、例えば、血管が新生した腫瘍を有してもよく、多発性嚢胞腎を有してもよく、糖尿病性網膜症を有してもよく、慢性関節リウマチを有してもよく、乾癬を有してもよい。
【0023】
本発明のさらに別の局面によれば、患者における血管新生の領域を特定する方法が提供される。1、3、9、13、17、19、22、30、および44(それぞれ、配列番号:196、200、212、220、230、232、238、250、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む分子が患者に投与される。分子は検出可能な部分に結合している。患者の中で検出可能な部分が検出され、それにより血管新生が特定される。
【0024】
本発明の別の局面によれば、患者において腫瘍内皮細胞に対する免疫応答を誘導する方法が提供される。1、2、3、9、13、17、19、22、および30(配列番号:291、293、299、295、303、297、301、305、および307に示される)からなる群より選択されるマウスTEMタンパク質が、腫瘍内皮細胞に対する免疫応答の誘導を必要とする患者に投与される。その結果、ヒトTEMタンパク質に対する免疫応答が誘導される。
【0025】
本発明のさらに別の態様は、患者における血管新生をスクリーニングする方法である。患者から集められた体液が、1、3、9、17、19、および44(それぞれ、配列番号:196、200、212、230、232、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む分子と接触される。分子を用いた、体液中の交差反応物質の検出が、患者における血管新生を示す。
【0026】
本発明のさらに別の態様は、患者における血管新生を阻害する方法を提供する。4、6、7、10、12、14、20、25、27、31、36、37、38、39、および40(202、206、208、214、218、223および224、234、242、244、252、257、259、261、263、ならびに265に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質に特異的に結合する抗体可変領域を含む分子が患者に投与される。その結果、患者における血管新生が阻害される。
【0027】
本発明のさらに別の局面は、患者における血管新生をスクリーニングする方法である。患者から集められた体液が、4、6、7、10、12、14、20、25、27、31、36、37、38、39、および40(それぞれ、配列番号:202、206、208、214、218、223および224、234、242、244、252、257、259、261、263、ならびに265に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質に特異的に結合する抗体可変領域を含む分子と接触される。分子を用いた、体液中の交差反応物質の検出が、患者における血管新生を示す。
【0028】
患者における血管新生を促進する方法も本発明によって提供される。4、6、7、10、12、14、20、25、27、31、36、37、38、39、および40(配列番号:202、206、208、214、218、223および224、234、242、244、252、257、259、261、263、ならびに265に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質が、血管新生を必要とする患者に投与される。その結果、患者における血管新生が刺激される。
【0029】
本発明の1つの態様は、患者における血管新生を促進する方法を提供する。4、6、7、10、12、14、20、25、27、31、36、37、38、39、および40(配列番号:201、205、207、213、217、221および222、233、241、243、251、256、258、260、262、ならびに264に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質をコードする核酸分子が、血管新生を必要とする患者に投与される。その結果、TEMタンパク質が発現され、患者における血管新生が刺激される。
【0030】
本発明の別の態様は、患者における血管新生をスクリーニングする方法を提供する。4、6、7、10、12、14、20、25、27、31、36、37、38、39、および40(それぞれ、配列番号:202、206、208、214、218、223および224、234、242、244、252、257、259、261、263、ならびに265に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質が、患者から集められた体液において検出される。TEMタンパク質の検出は患者における血管新生を示す。
【0031】
本発明の別の局面は、患者における血管新生をスクリーニングする方法である。4、6、7、10、12、14、20、25、27、31、36、37、38、39、および40からなる群より選択されるTEMタンパク質をコードする核酸が、患者から集められた体液において検出される。核酸は、配列番号:201、205、207、213、217、221および222、233、241、243、251、256、258、260、262、ならびに264に示される核酸からなる群より選択される。TEMタンパク質の検出は患者における血管新生を示す。
【0032】
本発明のさらに別の態様は、14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択されるNEMタンパク質をコードする単離および精製された核酸分子である。核酸分子は、選択的に、配列番号:278、282、284、および288に示されるコード配列を含む。核酸は、組換え宿主細胞において維持されてもよい。
【0033】
本発明はまた、14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択される単離および精製されたNEMタンパク質を提供する。
【0034】
本発明は、さらに、14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択されるNEMタンパク質に特異的に結合する抗体可変領域を含む単離された分子を提供する。
【0035】
本発明のさらなる態様は、血管新生を阻害する方法である。14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択される有効量のNEMタンパク質が、血管新生の阻害を必要とする被検体に投与される。それにより、血管新生が阻害される。
【0036】
本発明のなおさらなる方法は、腫瘍を治療するための候補薬物を同定する方法である。1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24、25、27、28、29、40、31、33、35、36、37、38、39、41、42、44、45、および46(それぞれ、配列番号:195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、221および222、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、256、258、260、262、266、268、270、272、ならびに274に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のTEM遺伝子を発現する細胞が、試験化合物と接触される。1つまたはそれ以上のTEM遺伝子の発現は、細胞のmRNAと、mRNAに相補的な核酸プローブとのハイブリダイゼーションによって測定される。試験化合物が、1つまたはそれ以上のTEM遺伝子の発現を減少させれば、腫瘍を治療するための候補薬物として同定される。選択的に、細胞は内皮細胞である。または、もしくはさらに、細胞は、1つまたはそれ以上のTEMをコードする発現構築物でトランスフェクトされた組換え宿主細胞である。発現を増加させる試験化合物は、創傷治癒を促進するための候補として同定することができる。
【0037】
本発明のさらに別の態様は、腫瘍を治療するための候補薬物を同定する方法である。1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24、25、27、28、29、40、31、33、35、36、37、38、39、41、42、44、45、および46(それぞれ、配列番号:196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、223および224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、358、257、259、261、263、267、269、271、273、ならびに275に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のTEMタンパク質を発現する細胞が、試験化合物と接触される。細胞における1つまたはそれ以上のTEMタンパク質の量が測定される。試験化合物は、細胞における1つまたはそれ以上のTEMタンパク質の量を減少させれば、腫瘍を治療するための候補薬物として同定される。選択的に、細胞は内皮細胞である。または、もしくはさらに、細胞は、1つまたはそれ以上のTEMをコードする発現構築物でトランスフェクトされた組換え宿主細胞である。または、細胞における1つまたはそれ以上のTEMタンパク質の量を増加させる試験化合物は、創傷治癒を治療するための候補として同定される。
【0038】
本発明の別の局面によれば、腫瘍を治療するための候補薬物を同定する方法が提供される。1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24、25、27、28、29、40、31、33、35、36、37、38、39、41、42、44、45、および46(それぞれ、配列番号:196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、223および224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、358、257、259、261、263、267、269、271、273、ならびに275に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のTEMタンパク質を発現する細胞が、試験化合物と接触される。細胞における1つまたはそれ以上のTEMタンパク質の活性が測定される。試験化合物は、細胞における1つまたはそれ以上のTEMタンパク質の活性を減少させれば、腫瘍を治療するための候補薬物として同定される。選択的に、細胞は内皮細胞である。または、もしくはさらに、細胞は、1つまたはそれ以上のTEMをコードする発現構築物でトランスフェクトされた組換え宿主細胞である。選択的に、細胞は内皮細胞である。試験化合物が、細胞における1つまたはそれ以上のTEMタンパク質の活性を増加させれば、創傷治癒を治療するための候補として同定することができる。
【0039】
本発明のさらなる局面は、腫瘍を有する患者を治療するための候補薬物を同定する方法である。試験化合物が、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24、25、27、28、29、40、31、33、35、36、37、38、39、41、42、44、45、および46(それぞれ、配列番号:198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、223および224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、358、257、259、261、263、267、269、271、273、ならびに275に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のTEMタンパク質をコードする発現構築物でトランスフェクトされた組換え宿主細胞と接触される。細胞の増殖が測定される。細胞の増殖を阻害する試験化合物が、腫瘍を有する患者を治療するための候補薬物として同定される。細胞の増殖を刺激する試験化合物が、血管新生を促進するための(例えば、創傷治癒において使用するための)候補薬物として同定される。
【0040】
本発明の別の態様は、腫瘍を治療するための候補薬物を同定する方法を提供する。14、22、23、および33(それぞれ、配列番号:278、282、284、および288に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のNEM遺伝子を発現する細胞が、試験化合物と接触される。1つまたはそれ以上のNEM遺伝子の発現は、細胞のmRNAと、mRNAに相補的な核酸プローブとのハイブリダイゼーションによって測定される。試験化合物が、1つまたはそれ以上のNEM遺伝子の発現を増加させれば、腫瘍を治療するための候補薬物として同定される。選択的に、細胞は内皮細胞である。または、もしくはさらに、細胞は、1つまたはそれ以上のNEMをコードする発現構築物でトランスフェクトされた組換え宿主細胞である。
【0041】
本発明の別の局面によれば、腫瘍を治療するための候補薬物を同定する方法が提供される。14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のNEMタンパク質を発現する細胞が、試験化合物と接触される。細胞における1つまたはそれ以上のNEMタンパク質の量が測定される。試験化合物が、細胞における1つまたはそれ以上のNEMタンパク質の量を増加させれば、腫瘍を治療するための候補薬物として同定される。選択的に、細胞は内皮細胞である。または、もしくはさらに、細胞は、1つまたはそれ以上のNEMをコードする発現構築物でトランスフェクトされた組換え宿主細胞である。
【0042】
本発明のさらなる局面は、腫瘍を治療するための候補薬物を同定する方法である。14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のNEMタンパク質を発現する細胞が、試験化合物と接触される。細胞における1つまたはそれ以上のNEMタンパク質の活性が測定される。試験化合物が、細胞における1つまたはそれ以上のNEMタンパク質の活性を増加させれば、腫瘍を治療するための候補薬物として同定される。選択的に、細胞は内皮細胞である。または、もしくはさらに、細胞は、1つまたはそれ以上のNEMをコードする発現構築物でトランスフェクトされた組換え宿主細胞である。
【0043】
本発明のさらに別の態様は、腫瘍を有する患者を治療するための候補薬物を同定する方法を提供する。試験化合物が、14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のNEMタンパク質をコードする発現構築物でトランスフェクトされた組換え宿主細胞と接触される。細胞の増殖が測定される。細胞の増殖を刺激する試験化合物は、腫瘍を有する患者を治療するための候補薬物として同定される。
【0044】
本発明の別の局面は、内皮細胞を特定する方法である。TEM2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24、25、27、28、29、30、31、33、35、36、37、38、39、41、42、44、45、および46(配列番号:198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、223および224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、358、257、259、261、263、267、269、271、273、ならびに275に示される)ならびにNEM14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質またはNEMタンパク質に特異的に結合する1つまたはそれ以上の抗体が、細胞の集団と接触される。抗体に結合した集団内の細胞が検出される。抗体に結合した細胞は内皮細胞として特定される。選択的に、抗体に結合した細胞は、結合しなかった細胞から単離される。
【0045】
本発明のさらに別の局面は、内皮細胞を特定する方法である。TEM2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24、25、27、28、29、30、31、33、35、36、37、38、39、41、42、44、45、および46(配列番号:198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、223および224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、358、257、259、261、263、267、269、271、273、ならびに275に示される)ならびにNEM14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択されるTEM遺伝子またはNEM遺伝子核酸配列に相補的な1つまたはそれ以上の核酸ハイブリダイゼーションプローブが、細胞の集団の核酸と接触される。核酸ハイブリダイゼーションプローブに特異的にハイブリダイズした核酸が検出される。核酸が特異的にハイブリダイズした細胞は、内皮細胞として特定される。
【0046】
本発明のさらに別の態様は、血管新生を阻害する方法である。1、2、3、9、17、および19(それぞれ、配列番号:291、293、299、295、297、および301に示される)からなる群より選択されるマウスTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む有効量の単離された分子が、血管新生の阻害を必要とする被検体に投与される。それにより、血管新生が阻害される。被検体は、例えば、マウスでもよく、血管が新生した腫瘍を有してもよく、多発性嚢胞腎を有してもよく、糖尿病性網膜症を有してもよく、慢性関節リウマチを有してもよく、乾癬を有してもよい。
【0047】
これらの態様および他の態様は本明細書を読めば当業者に明らかであり、血管新生および血管新生を伴う病理学的プロセスまたは血管新生を必要とする病理学的プロセスに関連する検出、診断、治療、および薬物スクリーニングのための試薬および方法を当技術分野にもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】結腸直腸癌におけるvWF発現。インサイチューハイブリダイゼーションによってvWF(赤色の染色)が血管において検出された。低倍率(図1.A)では、多くの場合、血管は生細胞の血管周囲カフに囲まれており(赤色の矢印)、周囲に壊死細胞の環がはっきりと分かった(黒色の矢印)。高倍率(図1.B)では、vWF(赤色)の発現は血管にはっきりと局在していた。切片をメチルグリーンで対比染色した。
【図2】ヒトの正常組織および悪性組織からの内皮細胞(EC)の精製。(図2A)。凍結切片の血管(赤色)を、P1H12モノクローナル抗体(ケミコン(Chemicon)、Temecula、CA)を用いた免疫蛍光法によって染色し、ビオチン化ヤギ抗マウスIgG二次抗体、その後にローダミン結合ストレプトアビジンを用いて検出した。染色された領域は、正常な結腸粘膜の粘膜固有層の中からの領域である。大きな血管(矢じり)および毛細血管(矢印)が陽性であり、造血細胞の染色は検出できなかったことに留意のこと。ウサギポリクローナル抗体(サンタクルーズ(Santa Cruz)、Santa Cruz、CA)、その後に、アレキサ(alexa)で標識されたヤギ抗ウサギIgG二次抗体(モレキュラープローブ(Molecular Probe)、Eugene、OR)を用いて、陰窩の端にあるE-カドヘリン陽性上皮細胞(緑色)を同時に視覚化した。共焦点顕微鏡を用いて、切片を60倍の倍率で画像化した。(図2.B)コラゲナーゼで分散させた組織から純粋な集団を単離するために、上皮細胞および造血細胞の画分を、磁気ビーズを用いた負の選択によって連続的に除去した。残った細胞をP1H12で染色し、ECを、磁気ビーズを用いた正の選択によって単離した。(図2.C)EC調製物の純度を評価するために用いられたRT-PCR解析。半定量PCR解析を、結腸直腸癌組織(未分画腫瘍)または正常結腸粘膜から単離された精製EC(正常EC画分)もしくは結腸直腸癌から単離された精製EC(腫瘍EC画分)から直接作成されたcDNAに対して行った。上皮特異的マーカーサイトケラチン20(CK20)のPCR増幅によって、その発現が未分画腫瘍に限定されることが証明された。2つの内皮特異的マーカーであるvWFおよびVE-カドヘリン(VE-Cad)は内皮画分でしか強い増幅を示さず、これによって、純度および(図2.B)に示された濃縮プロトコールが実証された。遍在性ハウスキーピング酵素GAPDHが全ての試料において観察された。非鋳型(NT)対照においてシグナルは検出されなかった。cDNA鋳型を、先細のV字によって示されるように1:10、1:100、1:1000、1:4000、および1:40,000に希釈した。(図2.D)4つのグループにまとめられた数種類のSAGEライブラリーからのタグの量を測定することによって、選択された遺伝子の相対的な発現レベルを求めた。1番目は、2つのインビボ由来EC調製物(内皮細胞画分)からの約193,000個のタグからなったのに対して、2番目は、負の選択から得られたマクロファージおよび他の白血球(造血画分)を含む約57,000個のタグの単一ライブラリーを含んだ。4番目のライブラリーは、培養HUVECおよびHMVEC(培養内皮細胞)からの約401,000個のタグを含み、4番目は、6つの培養結腸癌細胞系(上皮細胞)からの約748,000個のタグからなった。標準化の後、各マーカーについて最大のタグ数を有するライブラリーに100%の値を与え、残りの3つのライブラリーの対応する相対的な発現レベルを縦座標にプロットした。高レベルのCD31が造血細胞に存在することに留意のこと(これは、P1H12の選択性に比べて最初の内皮選択の純度が低いことに起因する可能性が高い)。
【図3】全内皮マーカー(PEM)の発現はECに限定される。SAGEによって特定されたPEMの内皮起源が、高感度インサイチューハイブリダイゼーションアッセイ法を用いて確かめられた。2つの代表的なPEMであるPEM3(図3A)およびPEM6(図3B)を、それぞれ肺癌および結腸癌において調べることによって、新規PEMはECに局在することが証明された。ヘビンの発現は、培養ECにおける低レベルの発現にもかかわらず、結腸腫瘍(図3C)のECにおいて容易に検出された。VEGFR2の発現は、正常結腸組織(図3D)および悪性結腸組織(図3E)のECにおいて容易に検出することができた。
【図4】腫瘍内皮マーカー(TEM)の発現。(図4A)RT-PCR解析によって、選択された新規TEMの腫瘍特異的発現が確かめられた。2人の異なる患者に由来する、負の対照としての精製上皮細胞(対照)または正常結腸粘膜から単離された精製EC(正常EC)もしくは結腸直腸癌から単離された精製EC (腫瘍EC)から作成されたcDNAに対して、半定量PCR解析を行った。2つの内皮特異的マーカーvWFおよびPEM6は内皮画分でしか強い増幅を示さなかったが、遍在性ハウスキーピング酵素GAPDHは全ての試料において観察された。TEM1(BSC-TEM1)、TEM17(BSC-TEM7)、およびTEM22(BSC-TEM9)は、正常ECと比較して腫瘍において特異的に発現していた。cDNA鋳型を、先細のV字によって示されるように1:10、1:100、1:1000、および1:10,000に希釈した。(図4B-4J)SAGEによって特定されたTEMの内皮起源が、図3のようにインサイチューハイブリダイゼーションアッセイ法を用いて確かめられた。TEM1(BSC-TEM1)(図4B)およびTEM17(BSC-TEM7)(図4C)の発現は、結腸直腸癌のECに高度に特異的であることが証明された。腫瘍の非内皮細胞において検出可能な発現が完全に無いことを示すために、切片を対比染色の非存在下で画像化した。ECにおけるTEM17(BSC-TEM7)の発現は、原発性結腸直腸癌からの肝臓転移病巣(図4D)、肺癌(図4E)、乳癌(図4F)、膵臓癌(図4G)、および脳癌(図4H)において、ならびに肉腫(図4I)において証明された。TEM17(BSC-TEM7)はまた、黄体の正常な生理学的血管形成中の血管にも局在していた(図4J)。
【発明を実施するための形態】
【0049】
発明の詳細な説明
本発明者らは、正常内皮より腫瘍内皮において非常に高い(10倍を超える)レベルで発現している46個のヒト遺伝子、および正常内皮と比較してヒト腫瘍において非常に低いレベルで発現している33個の遺伝子を同定した。それぞれ、表2および表4を参照のこと。これらの遺伝子の大部分は、培養状態で維持されている内皮細胞(EC)において発現していないか、または比較的低いレベルで発現していた。さらに、本発明者らは、正常ヒト内皮および腫瘍ヒト内皮の両方で発現している93個の遺伝子を同定した。興味深いことに、腫瘍内皮遺伝子は、組織起源または器官起源に関係なく試験された全ての腫瘍において発現していた。大部分の腫瘍内皮遺伝子は黄体および創傷でも発現していた。
【0050】
研究が進むにつれて、本発明者らは、本発明者らの46個の最初の腫瘍内皮マーカー(tumor endothelial marker)を精緻なものにし、分類した。本発明者らはこれらのマーカーをTEMと名付け、本発明者らのSAGE解析におけるタグの優勢(prevalence)によって通し番号を付け直した。当初、本発明者らは通し番号方式を使用していなかった。本発明者らの通し番号でない方式はBSC-TEMと付け直された。本発明者らは、現在、46個の最初のSAGEタグの大部分について完全長核酸配列およびタンパク質配列を提供する。公的データベースを通じて配列が得られた場合もあるし、クローニングおよび遺伝子予測ツールの使用によって配列が得られた場合もある。場合によっては、本発明者らは、異なるスプライス異型または既知の多型を有する遺伝子に対応するSAGEタグを発見した。例えば、一例では、SAGEタグBSC-TEM3は、BSC-TEM7をコードする転写物の選択的スプライシングされた形態にハイブリダイズすることが判明している。これらの2つの転写物によってコードされるタンパク質は同じである。従って、これらは累積的にTEM7と呼ばれる。相同性検索によって高度に関連する配列BSC-TEM7Rが発見された。現在、このパラログ配列はTEM3と呼ばれている。優勢の順序によって(TEM3を除く)腫瘍内皮マーカーを示す、以下の表2を参照のこと。縦列1は優勢番号を示す。縦列2は最初の名称を示す。縦列3は短いタグを示す。縦列4は長いタグを示す。縦列5はゲンバンクのアクセッション番号を示す。縦列6は、短いタグ、長いタグ、完全長核酸、およびタンパク質の配列識別名を示す。縦列7は機能を説明し、機能は本文中、以下で説明される。







【0051】
以下に記載の研究は、公平かつ一般的に、ECの最初の最も信頼のおける分子的特徴付けをもたらす。これらの研究は、血管形成についての長年にわたる仮説と直接的な関係がある、いくつかの重要な結論を導いた。第1に、正常内皮よび腫瘍内皮は高度に関連しており、多くの内皮細胞特異的マーカーを共有していることは明らかである。第2に、腫瘍に由来する内皮は同じタイプの正常組織に由来する内皮と質的に異なり、初代内皮培養物とも異なることは同様に明らかである。第3に、これらの遺伝子は、いくつかの異なる組織タイプに由来する腫瘍において特徴的に発現しており、このことは、腫瘍内皮が、概して、正常内皮とは異なることを証明している。第4に、腫瘍内皮において差次的に発現している遺伝子はまた、黄体形成および創傷治癒などの他の血管形成プロセス中にも発現している。従って、腫瘍における新しい血管の形成を「腫瘍の血管形成」ではなく「血管新生」それ自体とみなすことがより適している。この区別は様々な観点から重要であり、腫瘍が、他の生理学的または病理学的なプロセスの間に生成されるシグナルの多く、または基本的に同じシグナルを用いて脈管構造を回復させるという考えと一致している。腫瘍が「治癒していない創傷」に相当するというのは、癌生物学における最も古い考えの1つである。
【0052】
本明細書で同定された腫瘍内皮マーカー(TEM)の多くの性質および正確な生物学的機能は未知である。表2に示した以前に特徴付けられた遺伝子のうち、いくつかの遺伝子が細胞外マトリックス形成または再構築に関与するタンパク質をコードすることは興味深い(TEM6、TEM6、TEM10、TEM7、TEM11、TEM12、TEM14、TEM20、TEM24、TEM25、TEM27、TEM37、TEM38、およびTEM40)。細胞外マトリックスの沈着は新しい血管の成長に重要である可能性が高い。最後に、本明細書で同定された内皮特異的転写物の大多数が、新生脈管構造でしか発現していなくても概して内皮にしか発現していなくても、以前に特徴付けられておらず、一部がESTデータベースにさえ表示されないことは、恐らく、驚くべきことではない。これは、1つには、ESTデータベースがある特定の組織にかなり偏っていることが原因である可能性があるが、さらに、高度に脈管化した組織でさえも、内皮細胞が依然として集団の中で比較的少ないことが原因である可能性がある。従って、SAGE法の感度は特に適したツールである。
【0053】
配列および文献の研究によって、TEMタンパク質ファミリー間で以下の同定を行うことができた。膜貫通領域を含むTEMタンパク質が同定された。これらの膜貫通領域を含むTEMタンパク質として、TEM1、TEM3、TEM9、TEM13、TEM17、TEM19、TEM22、TEM30、およびTEM44が挙げられる。分泌型タンパク質であるTEMタンパク質が同定された。これらの分泌型タンパク質として、TEM4、TEM6、TEM7、TEM10、TEM12、TEM14、TEM20、TEM25、TEM27、TEM31、TEM36、TEM37、TEM38、およびTEM39が挙げられる。HeyL(TEM8)は、1つまたはそれ以上のグループとしてのTEMの調節に関与する可能性のある転写因子である。TEM44のタグに対応するタンパク質は公的データベースにおいて発見されたが、その生物学的機能はまだ割り当てられていない。
【0054】
TEM1は文献においてエンドシアリンと名付けられていた。これは、アミノ酸1-17にシグナル配列およびアミノ酸686-708に膜貫通ドメインを有する。従って、TEM1は細胞表面タンパク質である。その細胞外ドメインは残基1-685にある。エンドシアリンはエンドサイトーシスに関与している可能性がある。このマウスオルソログは、残基1-21にシグナルペプチドを有すると予測された。
【0055】
TEM2は266アミノ酸のデキサメタゾン誘導性ras関連タンパク質相同体である。これにはシグナル配列も膜貫通ドメインもない。従って、TEM2は細胞表面タンパク質でも分泌型タンパク質でもない。TEM2はシグナル伝達において役割を果たす。TEM2は、細胞形態形成の変化、増殖、および細胞と細胞外マトリックスとの相互作用を調節する。
【0056】
TEM3(当初、TEM7Rと名付けられていた)はシグナル配列(残基1-24または1-30)および膜貫通ドメイン(残基456-477)の両方を有する。従って、TEM3は細胞表面タンパク質である。このタンパク質の細胞外部分はアミノ酸1-455である。TEM3は、インテグリン、プレキシン、および接着分子と相同性を有するドメインを有する。TEM3は、原形質膜受容体とアクチン細胞骨格をつなぐシグナル伝達経路を制御するGTPアーゼを調節する可能性がある。マウスオルソログにおいて、シグナルペプチドは残基1-30であると予測された。
【0057】
TEM4はDKK-3としても知られている。TEM4にはシグナル配列(残基1-16)があり、このことは、TEM4が分泌型タンパク質であることを示唆している。TEM4はwntシグナル伝達を調節し、内皮成長のための脈管形成およびwnt依存性シグナル伝達に関与している可能性がある。TEM4はWnt癌遺伝子阻害因子であり、このような阻害はアッセイ法によって測定することができる。ツジ(Tsuji)ら、Biochem.Biophys.Res.Comm.268:20-4、2000。
【0058】
TEM5は分泌型タンパク質でも細胞表面タンパク質でもないように思われる。TEM5は、Gタンパク質-GTPアーゼシグナル伝達経路の一成分であるように思われる。
【0059】
TEM6はストロメリシン-3/マトリックスメタロプロテイナーゼ11(MMP-11)としても知られている。TEM6には残基1-31にシグナル配列があるが、膜貫通ドメインはない。TEM6は、残基108-109にシグナルペプチドの選択的スプライス部位を有する。従って、TEM6は分泌型タンパク質であるように思われる。TEM6は、マトリキシンサブファミリーとしても知られる亜鉛メタロプロテアーゼファミリーに属する。TEM6は、ほとんどの浸潤癌において発現している。α1-プロテアーゼ阻害因子はMMP11の天然基質である。TEM6はコラーゲンなどの細胞外マトリックスタンパク質を分解し、細胞外マトリックスの再構築および細胞移動に関与している。ストロメリシンは、例えば、カゼイン-リソルフィン基質を用いてアッセイすることができる。トルトレラ(Tortorella)およびアルナー(Arner)、Inflammation Research 46 Supp.2:S122-3、1997を参照のこと。
【0060】
TEM7は、多くの名前のタンパク質であり、マトリックスメタロプロテイナーゼ2、ゼラチナーゼA、および72KD IV型コラゲナーゼとしても知られている。TEM7は残基1-26にシグナル配列を有し、分泌型タンパク質である。TEM6と同様に、TEM7はマトリキシンサブファミリー(亜鉛メタロプロテイナーゼ)に属する。TEM7は、ゼラチンI型、コラーゲンI、IV、V、VII、およびX型を切断する。TEM7は内皮細胞表面上のインテグリンと結合し、血管浸潤を促進する。TEM7は組織再構築に関与する。TEM7は、例えば、ザイモグラフィーまたは消光蛍光基質加水分解(quenched fluorescent substrate hydrolysis)を用いてアッセイすることができる。ガルベット(Garbett)、Molecular Pathology 53:99-106、2000。α2(I)コラーゲン切断部位のセプタペプチド類似体を含むメトキシクマリンを用いる、マトリックスメタロプロテイナーゼ蛍光原基質アッセイ法も使用することができる。ブハイド(Bhide)ら、J.Periodontology 71:690-700、2000を参照のこと。
【0061】
TEM8はHEYLタンパク質である。TEM8にはシグナル配列も膜貫通ドメインもない。TEM8は、ヘアリー(hairy)/エンハンサーオブスプリット(Enhancer of split)遺伝子に関連している。TEM8は、転写因子としての役割を有する核タンパク質である可能性が高い。TEM8はノッチ(Notch)シグナル伝達物質の新しいクラスに属し、血管発生、体形成、および神経発生などの様々な発生プロセスにおいて重要な役割を果たしている。残基615および2201のSNPにはシトシン塩基がある。ノッチ3の変異はCADASIL血管障害の根底をなしている。Meth Dev 2000 Nov;98(1-2):175を参照のこと。
【0062】
TEM9はGタンパク質共役受容体相同体であり、残基1-26のシグナル配列および7つの膜貫通ドメインを両方とも有する。従って、TEM9は細胞表面タンパク質である。その細胞外領域はアミノ酸1-769に存在する。その膜貫通ドメインは残基817-829(TM2およびTM3)、残基899-929(TM4およびTM5)、ならびに残基1034-1040(TM6およびTM7)にある。TEM9は、細胞接着タンパク質に特有の細胞外ドメインを有するGタンパク質共役受容体として働く。そのスプライス異型の1つは可溶性受容体として機能する可能性がある。TEM9は、細胞極性および細胞移動を調節する可能性がある。TEM9は、ラトロフィリン機能に基づいてエキソサイトーシスに関与する可能性がある。マウスオルソログには、残基1-29に予測シグナルペプチドがある。
【0063】
TEM10は、残基1-22にシグナル配列を有するコラーゲンI型α2(COL1A2)である。TEM10は、合成の後に分泌される細胞外マトリックス(ECM)タンパク質である。TEM10は、他のECMタンパク質、ある特定の増殖因子、およびマトリックスメタロプロテアーゼを含む多数のタンパク質と相互作用する。TEM10は内皮管形成の誘導に必要とされ、組織再構築に関与している。Aで置換するヌクレオチド3233での変異は骨形成不全症IV型と関連している。Aで置換するヌクレオチド4321での変異は野生型表現型を維持する。ヌクレオチド715は多型部位である。エーレルス-ダンロー症候群においてヌクレオチド695-748は欠失されている。他の変異は、特発性骨粗鬆症および非定型マルファン症候群に関連している。ヌクレオチド

での変異が知られている。ポリA部位はヌクレオチド4450、4550、4885、および5082に位置する。ポリAシグナルは4420-4424、4515-4520、4529-4534、4866-4871、5032-5037、5053-5058に位置する。TEM10、20、および40は同じ遺伝子に由来するが、異なる長さを有する異なるアイソフォームである。
【0064】
TEM11はナイドジェン/エンタクチンである。TEM11は、残基1-28にシグナル配列を有する分泌型タンパク質である。TEM11は、基底膜の一成分である細胞外マトリックスタンパク質である。TEM11は、ラミニンおよびコラーゲンIVおよび他の細胞外マトリックスタンパク質に結合する。TEM11は毛細血管形成を調節し、組織再構築に関与している。ヌクレオチド4265(T、C)、4267(G、C、T)、および4738(T、G)に変異が観察されている。ナイドジェンは、星状細胞の形態に及ぼす影響によってアッセイすることができる。グリンプ(Grimpe)ら、GLIA 28:138-49、1999を参照のこと。
【0065】
TEM12はコラーゲンVI型α3鎖である。TEM12は残基1-25にシグナル配列を有する。分泌型タンパク質TEM12は細胞外マトリックスタンパク質である。TEM12はスプライス異型を有する。TEM12は血管内皮下層の主成分であり、組織再構築に関与している。TEM12は血小板の活性化および凝集を調節する。または、スプライシングされるドメインは、ヌクレオチド347-964、965-1567、2153-3752、および4541-5041に位置する。
【0066】
TEM13はThy-1糖タンパク質としても知られている。TEM13は、シグナル配列(残基1-19)および膜貫通ドメイン(残基143-159)を両方とも有する。このタンパク質の変異形態では残基131-161は除去される。タンパク質の細胞外領域は残基1-142または残基1-130である。TEM13は、残基130に、TEM13を膜に固定するグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカーを有する。TEM13は、ヒト血清中で可溶型で検出することができる。TEM13は、活性化内皮細胞のマーカー(成人血管形成のマーカーであるが、胚血管形成のマーカーではない)であることが報告されている。血管内皮細胞上のTEM13は、可能性のある血管透過モジュレーターとして機能する可能性がある。Thy1に対する抗体は、CD4+CD45+細胞およびCD8+CD45+細胞の分裂促進シグナルであるが、CD45-T細胞では増殖を誘導しない。ピンゲル(Pingel)ら、International Immunology 6:169-78、1994。Thy-1は、このようなシグナルの阻害因子としてアッセイすることができる。
【0067】
TEM14はシスタチンSとしても知られている。TEM14は、残基1-20にシグナル配列および残基1-141に細胞外領域を有する分泌型タンパク質である。TEM14はシステインプロテアーゼ阻害因子である。TEM14は、血管形成および組織再構築に関与するシステインプロテアーゼ機能を調節する可能性がある。TEM14はパパイン活性の阻害因子であり、このような阻害はアッセイすることができる。ヒルトケ(Hiltke)ら、J.Dental Research 78:1401-9、1999。
【0068】
TEM15はコラーゲンIII型α1(COL3A1)である。TEM15はシグナル配列(残基1-23)を有し、分泌される。III型コラーゲンはフォン・ウィルブランド因子に結合する。TEM15は、細胞間接着、増殖、および移動活性に関与している。ヌクレオチド

での変異が観察されている。
【0069】
TEM16はテンシン相同体であり、これは見かけ上、細胞内タンパク質である。TEM16はスプライス異型またはアイソフォームを有する可能性がある。1704アミノ酸を有する一形態には、腫瘍サプレッサータンパク質、ホスファターゼ、およびテンシン相同体(PTEN)に似たN末端ドメイン領域がある。テンシンは、アクチンおよびリン酸化タンパク質に結合する焦点結合分子である。これは、シグナル伝達経路と細胞骨格をつなぐ細胞移動に関与している。PTENは腫瘍誘導性の血管形成を調節する。
【0070】
TEM17(BSC-TEM7)は、残基1-18を含むシグナル配列および残基427-445の膜貫通ドメインを有する。TEM17は、残基1-426を含む細胞外領域を有する細胞表面マーカーである。TEM17は、マウスおよび線虫(C.elegans)の両方において相同体を有する。残基137-244はナイドジェンと弱い相同性を有する。残基280-344は、プレキシン、セマフォリン、およびインテグリンβサブユニットに見出されるPSIドメインと相同性を有する。ヌクレオチド1893(A、G)、1950(C、G)、2042(A、G)、および2220(G、A)に変異が観察されている。マウスTEM17において、シグナル配列は残基1-19を含む。
【0071】
TEM19は、当初、腫瘍内皮マーカー8(すなわち、BSC-TEM8)であると報告された。TEM19は、残基1-27にシグナル配列および残基322-343に膜貫通ドメインを有する。TEM19は、残基1-321に細胞外領域を有する細胞表面タンパク質である。TEM19は、残基44-216にフォン・ウィルブランド因子(vWF)Aドメイン、残基34-253にロイコインテグリンαD鎖に見出されるドメイン、および残基408-560にビンキュリンファミリーのPRAM-1またはアダプター分子-1に見出されるドメインを有する。TEM19の機能は接着に関連している。フォン・ウィルブランド因子ドメインは、一般的に、血管プロセスを含む様々な機能に関与している。TEM19は、血管内皮細胞の移動において役割を果たしている可能性がある。マウスオルソログには残基1-27に予測シグナルペプチドがある。
【0072】
TEM20はコラーゲンI型α2(COL1A2)である。TEM20は残基1-22にシグナル配列を有し、分泌型細胞外マトリックスタンパク質である。TEM20はインビトロで内皮管形成を誘導し、組織再構築に関与している。ヌクレオチド


に変異が観察されている。
【0073】
TEM21は、細胞内タンパク質であるフォルミン様タンパク質相同体である。フォルミン関連タンパク質は、Rhoファミリー低分子量GTPアーゼ、プロフィリン、および他のアクチン関連タンパク質と相互作用する。フォルミン結合タンパク質は、そのWWドメインを用いてFH1ドメインに結合する。TEM21は、残基221-449にプロリンリッチFH1ドメインを有する。フォルミン関連タンパク質は、形態形成、細胞極性、細胞質分裂、およびアクチン細胞骨格の認識において重要な役割を果たしている。フォルミン関連タンパク質はまた、アポトーシス、細胞接着、および移動を調節する可能性がある。
【0074】
TEM22は、マクロファージマンノース受容体ファミリーのエンドサイトーシス受容体である。TEM22は、残基1-30にシグナル配列および残基1415-1435に膜貫通ドメインを両方とも有し、細胞表面上に存在する。その細胞外ドメインはアミノ酸1-1414である。TEM22は可溶型(分泌型)として存在し、阻害因子として作用する可能性がある。TEM22は分泌型ホスホリパーゼA2(sPLA2)を結合し、sPLA2によって誘発される生物学的応答を媒介する可能性がある。TEM22はsPLA2のエンドサイトーシス特性を有し、内皮関連タンパク質のエンドサイトーシスを媒介する可能性がある。TEM22は細胞接着を促進し、細胞間伝達に関与する可能性がある。ヌクレオチド5389(A、G)に変異が観察されている。TEM22は、微生物および宿主由来糖タンパク質の取り込みを媒介する。グロガー(Groger)ら、J.Immunology 165:5428-34、2000。
【0075】
TEM24は、細胞内タンパク質であるテンシンである。TEM24はアクチンフィラメントに結合する焦点結合分子であり、ホスホチロシン含有タンパク質と相互作用する。TEM24はキナーゼシグナル伝達活性を媒介し、細胞の形質転換を調節する可能性がある。ヌクレオチド2502(A、G)、2622(A、G)、6027(A、G)に変異が観察されている。TEM24はアクチンフィラメントに結合し、ホスホチロシン含有タンパク質と相互作用する。チェン(Chen)ら、Biochem.J.351 Pt2:403-11、2000。TEM24はホスホイノシチド3-キナーゼにも結合する。アウガー(Auger)ら、J.Bio.Chem.271:23452-7、1996。TEM24は核タンパク質p130にも結合する。ロー(Lo)ら、Bioessays 16:817-23、1994。
【0076】
TEM25は、残基1-22にシグナル配列を有する骨形成タンパク質1(BMP-1)である。TEM25は分泌型タンパク質である。少なくとも6つのBMP-1アイソフォームならびにカルボキシ末端CUBドメインおよびさらなるEGFドメインを付加するスプライス異型が存在する。TEM25はメタロプロテアーゼ酵素である。TEM25は、コラーゲンI、II、およびIII型ならびに血管プロセスに重要なタンパク質であるラミニン5γ2のC末端ペプチドを切断する。TEM25は軟骨形成に関与する。ヌクレオチド3106(C、T)、3248(G、A)、3369(G、A)に変異が観察されている。TEM25はプロバイグリカンを一箇所切断し、プロペプチドを除去し、組織において見出される成熟形態と同じNH(2)末端を有するバイグリカン分子を生成する。スクット(Sctt)ら、J.Biol.Chem.275:30504-11、2000。ラミニンα3およびγ2短鎖はTEM25の基質である。アマノ(Amano)ら、J.Biol.Chem.275:22728-35、2000。
【0077】
TEM27は、残基1-27にシグナル配列を有する分泌型タンパク質Slit相同体3として知られている。TEM27は、移動、反発、およびパターン形成に関与する分泌型ガイドタンパク質である。TEM27は「ラウンドアバウト(round about)」受容体(Robo受容体)と相互作用する。TEM27は細胞外マトリックス(ECM)タンパク質と相互作用し、細胞接着に関与する可能性がある。ヌクレオチド4772(C、T)に変異が観察されている。
【0078】
TEM28はマウスナドリン (ニューロン特異的GTPアーゼ活性化タンパク質)に似ている。TEM28は、RhoGAPドメインを有する細胞内タンパク質である。RhoGAPドメインは、RhoA、Rac1、およびCdc42 GTPアーゼを活性化する。TEM28は、アクチンフィラメントの再編成およびエキソサイトーシスの促進に関与している。TEM28は細胞シグナル伝達にも関与する可能性がある。ヌクレオチド3969(A、C)に変異が観察されている。
【0079】
TEM29は、細胞内タンパク質であるプロテインチロシンホスファターゼIVA型、メンバー3、アイソフォーム1である。TEM29には選択的スプライス異型がある。TEM29はプレニル化プロテインチロシンホスファターゼ(PTP)の小さなクラスに属する。TEM29は、プレニル化によって膜に結合することができる。PTPは細胞シグナル伝達分子であり、様々な細胞プロセスにおいて調節的な役割を果たし、細胞増殖を促進する。PTP PRL-3はアンギオテンシンII誘導性シグナル伝達現象を調節する。
【0080】
TEM30は、シグナル配列(残基1-28)および膜貫通ドメイン(残基1142-1164)を両方とも有する細胞表面タンパク質インテグリンα1である。その細胞外領域はアミノ酸1-1141を含む。TEM30はラミニンおよびコラーゲンの受容体である。TEM30は様々な接着相互作用を媒介する。TEM30は、微小血管内皮細胞において豊富に発現している。TEM30は内皮細胞増殖および血管新生を刺激する。TEM30はアンギオスタチン産生を調節する可能性がある。ヌクレオチド418(C、T)に変異が観察されている。TEM30は、線維芽細胞の細胞増殖を促進するRas/Shc/分裂促進因子活性化プロテインキナーゼ経路を活性化する。TEM30はまた、コラーゲンおよびメタロプロテイナーゼ合成を阻害するように働く。ポジ(Pozzi)ら、Proc.Nat.Acad.Sci.USA 97:2202-7、2000。
【0081】
TEM31は、分泌型タンパク質コラーゲンIVα1(COL4A1)(残基1-27)である。TEM31は基底膜の一成分である。TEM31はα3β1インテグリンに結合し、インテグリンを介した細胞接着を促進する。IV型サブユニットの非コラーゲンドメインは腫瘍の血管形成に関与している。TEM31は組織再構築に関与する。ヌクレオチド4470(C、T)に変異が観察されている。
【0082】
TEM33は、ミトコンドリアマトリックスに局在するタンパク質であるメチルマロニルCo-Aムターゼである。TEM33は、いくつかのアミノ酸、奇数酸の脂肪酸、およびコレステロールを分解してトリカルボン酸回路に向ける。TEM33欠損は、メチルマロン酸尿症(methylmalonic acidurea)と呼ばれる致死性の有機酸代謝障害を引き起こす。ヌクレオチド

に変異が観察されている。TEM33はL-メチルマロニルCoAをスクシニルCoAに変換する。この反応は、当技術分野において周知のようにアッセイすることができる。例えば、Clin.Chem.41(8 Pt 1):1164-70、1995を参照のこと。
【0083】
TEM36は、残基1-23または24にシグナル配列を有する細胞外マトリックスタンパク質コラーゲンXII型α1(COL12A1)である。TEM36は、フォン・ウィルブランド因子(vWF)A型ドメイン、フィブロネクチンIII型ドメイン、およびトロンボスポンジンN末端様ドメインを有する。TEM36はストレス環境に反応して発現される。TEM36は細胞外マトリックス構造を組織化し、マトリックスの再構築に関与する可能性がある。このタンパク質の2つのアイソフォーム(長い形態および短い形態)が存在する。短い形態にはアミノ酸25-1188、従って、ヌクレオチド73-3564が無い。両形態ともシグナル配列を共有し、従って、分泌される。
【0084】
TEM37は、残基1-18にシグナル配列を有する細胞外マトリックス硫酸化プロテオグリカンであるルミカンである。ルミカンは、マトリックス集合に関与するタンパク質(例えば、コラーゲンI型およびVI型)と相互作用し、細胞増殖および組織形態形成に関与する。ルミカンは、コラーゲン繊維集合の調節に重要な役割を果たしている。ヌクレオチド1021(G、T)、1035(A、G)、1209(A、G)、1259(A、C)、1418(C、A)、1519(T、A)に変異が観察されている。TEM37はTGF-βの結合パートナーである。FASEB J.15:559-61、2000を参照のこと。TEM37活性を測定するのに使用することができる1つのアッセイ法は、コラーゲン原繊維形成/沈降アッセイ法である。スベンソン(Svensson)ら、FEBS Letters 470:178-82、2000。
【0085】
TEM38は、残基1-22にシグナル配列を有する細胞外マトリックスタンパク質コラーゲンI型α1(COL1A1)である。I型コラーゲンは内皮細胞移動および血管新生を促進し、管形成を誘導し、組織再構築に関与する。テロペプチド誘導体が、ある特定の癌タイプの悪性度および浸潤のマーカーとして用いられる。ヌクレオチド

に変異が観察されている。
【0086】
TEM39はトランスフォーミング成長因子β-3(TGF-β3)である。TEM39は残基1-23にシグナル配列を有する。TEM39は分泌型タンパク質である。TEM39は細胞増殖および分化を調節する。TGF-βアイソフォームは血管修復プロセスおよび再構築において主要な役割を果たしている。ヌクレオチド2020(G、T)に変異が観察されている。
【0087】
TEM41はオルファクトメジン様タンパク質に似ている。TEM41は、明らかな予測シグナル配列がないので細胞内タンパク質であるように思われる。オルファクトメジンは、嗅覚上皮の細胞外粘性マトリックスの主要な糖タンパク質である。TEM41は、細胞接着型ドメインを有するラトロフィリン (細胞外領域)と相同性を有する。TEM41は接着機能に関与する可能性がある。
【0088】
TEM42は、残基42-61に膜貫通ドメインを有する細胞表面タンパク質MSTP032タンパク質である。TEM42は、その機能が未知であり、他のタンパク質とほとんど相同性を有さない。ヌクレオチド418(A、T)、724(C、A)に変異が観察されている。
【0089】
TEM44は、残基121-143および176-197に2つの予測膜貫通ドメインを有する推定タンパク質FLJ11190(NM 018354)である。残基144-175は細胞外領域を形成する可能性がある。TEM44の機能は未知であり、他の既知のタンパク質と相同性を有さない。
【0090】
TEM45は細胞内タンパク質トロポミオシン1(α)である。TEM45はβサブユニットと二量体を形成する。TEM45はアクチン機能に影響を及ぼす。TEM45は、内皮細胞の細胞骨格再編成に関与する可能性がある。ヌクレオチド509(A、C)、621(A、C)、635(T、G)、642(C、G)、1059(G、T)に変異が観察されている。
【0091】
TEM46は、セプチンファミリーに属するピーナッツ様1タンパク質/セプチン5である。セプチンファミリーのタンパク質は、GTPおよびホスファチジルイノシトール4,5二リン酸に結合する。セプチンファミリーのタンパク質は、細胞質分裂および細胞分裂を制御するシグナル伝達カスケードに関与する。
【0092】
NEM4は、低分子誘導性サイトカインサブファミリー(small inducible cytokine subfamily)A(cys-cys)の一員であるメンバー14(SCYA14)である。NEM4は、2つの隣接するシステイン残基を特徴とする分泌型タンパク質である。あるアイソフォームには、アイソフォーム2と比較して内部16アミノ酸が無い。
【0093】
NEM22はグアニル酸キナーゼ相互作用タンパク質1(マグイン-1)と相同性を有する。NEM22は膜結合タンパク質である。
【0094】
NEM23はヒトシグナル伝達リンパ球活性化分子(SLAM)である。NEM23は残基1-20にシグナル配列を有する。細胞外ドメインは残基21-237に存在する可能性がある。このタンパク質の分泌型アイソフォームが存在する。
【0095】
NEM33はネトリン4である。NEM33は軸索突起の成長を誘導し、血管発生を促進する。高濃度では、軸索突起の成長は阻害される。
【0096】
ECは正常組織または腫瘍組織の総細胞のわずかな部分しか相当せず、未分画組織から構築されたライブラリーでは、最も高いレベルで発現されたEC転写物しか表されないと予想される。従って、本研究で説明した遺伝子は、将来、ヒト血管形成の基礎研究および臨床研究のための価値のある手段を提供するはずである。腫瘍内皮マーカー(TEM)として同定された遺伝子は、配列番号:94-139、173-176、180-186に示されるタグに対応する。正常内皮マーカー(NEM)として同定された遺伝子は、配列番号:140-172に示されるタグに対応する。全内皮マーカー(PEM)として同定された(すなわち、腫瘍内皮細胞および正常内皮細胞の両方で発現する)遺伝子は、配列番号:1-93に示されるタグに対応する。内皮において優勢に発現していると以前に同定された遺伝子は、配列番号:1-6、8、10-15に示されるPEMタグに対応する。各クラスのマーカーは、何らかの目的のために区別なく使用することができる。
【0097】
本発明による単離および精製された核酸は、これらの核酸がヒトゲノムにおいて連結している遺伝子と連結していない核酸である。さらに、単離および精製された核酸は、混合物(例えば、別個の遺伝子に由来する多数の別個の配列を含むライブラリー)に存在しない。しかしながら、単離および精製された核酸は、これらの核酸が天然では隣接していない他の遺伝子(例えば、ベクター配列または他の遺伝子の配列)に連結していてもよい。本明細書で開示されたタグは、タグが作成された方法のために、SAGEタグを作成するのに用いられたタギング酵素の最も3'側の制限酵素認識部位の3'配列である。この場合、タグは、mRNAに対応するcDNA分子における最も3'側のNlaIII部位の3'である。タグに対応する核酸は、例えば、RNA、cDNA、またはゲノムDNAでもよい。このような対応する核酸は、配列同一性を確かめるための配列データベースとの比較によって決定することができる。配列比較は、任意の入手可能な技術(例えば、米国立医学図書館の米国立生物工学情報センターから入手可能なBLAST)を用いて行うことができる。タグは、タグが得られた遺伝子を同定するために、ゲノムライブラリーまたはcDNAライブラリーに対するハイブリダイゼーションプローブとして使用することもできる。従って、配列比較もしくはクローニングまたはこれらの方法の組み合わせを用いて、当業者は完全長核酸配列を入手することができる。タグに対応する遺伝子は、コード配列の3'末端または3'非翻訳領域(UTR)のタグ配列(タグを作成するのに用いられた制限エンドヌクレアーゼの、cDNAにおいて最も3'側の認識部位の3')を含む。核酸はセンス鎖でもアンチセンス鎖でもよい。核酸およびタンパク質は、配列の詳細な内容と共に本明細書で開示されているが、単一の個体に由来するものでもよい。ヒト集団において生じる対立遺伝子変異体は、このような核酸およびタンパク質の範囲内に含まれる。当業者は、同じ遺伝子またはタンパク質のように対立遺伝子変異体を同定することができる。核酸があれば、当業者は、存在するオープンリーディングフレームを容易に決定し、その結果、オープンリーディングフレームによりコードされるポリペプチドの配列を容易に決定し、当技術分野において周知の技術を用いて、このようなタンパク質を適切な宿主において発現させることができる。このようなポリペプチドを含むタンパク質は、天然に生じるタンパク質、ヒトまたは他の種に由来する他の遺伝子からの外因性配列を含む融合タンパク質、エピトープタグを付けられたポリペプチドなどでもよい。単離および精製されたタンパク質は細胞内にはなく、核酸、脂質などの通常の細胞成分から分離されている。一般的に、タンパク質は、組成物中で最も優勢なタンパク質種を構成する(例えば、存在するタンパク質の50%、60%、70%、80%、90%、または95%さえも超える)程度まで精製される。
【0098】
本発明によるタンパク質を用いて、当業者は、そのタンパク質に特異的に結合する抗体を容易に作成することができる。このような抗体はモノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でもよい。抗体は、キメラ抗体、ヒト化抗体、または全てヒトの抗体でもよい。Fab、Fab'、Fab2、Fab'2、および単鎖可変領域を含む、抗体の任意の機能的な断片または誘導体を使用することができる。断片または誘導体は内皮マーカータンパク質に対する結合特異性を保持する限り、使用することができる。ある特定の条件セット下での適切な抗原との結合と無関係の抗原または抗原混合物との結合を比較することによって、抗体の結合特異性を試験することができる。抗体が、無関係の抗原または抗原混合物より少なくとも2倍、5倍、7倍、好ましくは10倍以上、適切な抗原に結合すれば、特異的であるとみなされる。
【0099】
このような部分的にヒトの抗体から完全にヒトの抗体を作成する技術は当技術分野において周知であり、任意のこのような技術を使用することができる。1つの特に好ましい態様によれば、完全にヒトの抗体の配列は、ヒト重鎖および軽鎖抗体遺伝子を発現するように操作されたトランスジェニックマウスにおいて作成される。異なるクラスの抗体を産生することができる、このようなトランスジェニックマウスの複数の系統が作成されている。所望の抗体の連続産生用のハイブリドーマ細胞系を作成するために、所望の抗体を産生するトランスジェニックマウスからのB細胞を融合することができる。例えば、ニナD.ラッセル(Nina D.Russel)、ホセR.F.カルバラン(Jose R.F.Corvalan)、ミカエルL.ガロ(Michael L.Gallo)、C.ゲオフィレイ・デイビス(C.Geoffrey Davis)、リーズアン・ピロフスキー(Liise-Anne Pirofski)「ヒト免疫グロブリン遺伝子座を有するトランスジェニックマウスによるヒト抗肺炎球菌防御抗体の産生(Production of Protective Human Antipneumococcal Antibodies by Transgenic Mice with Human Immunoglobulin Loci)」Infection and Immunity April 2000、1820-1826頁;ミカエルL.ガロ、バラジミルE.イワノフ(Vladimir E.Ivanov)、アヤ・ヤコボビッツ(Aya Jakobovits)、およびC.ゲオフィレイ・デイビス、「マウスに導入されたヒト免疫グロブリン遺伝子座:ヒト成人に似たV(D)およびJ遺伝子セグメントの有用性(The human immunoglobulin loci introduced into mice:V(D) and J gene segment usage similar to that of adult humans)」European Journal of Immunology 30:534-540、2000;ラリーL.グリーン(Larry L.Green)「マウス遺伝子操作を介した抗体操作:異種マウス系統は、治療用ヒトモノクローナル抗体を容易に作成するための媒体である(Antibody engineering via genetic engineering of the mouse: XenoMouse strains are a vehicle for the facile generation of therapeutic human monoclonal antibodies)」Journal of Immunological Methods 231 11-23、1999;ヤンX-D(Yang X-D)、コルバランJRF(Corvalan JRF)、ワンP(Wang P)、ロイCM-N(Roy CM-N)、およびデイビスCG(Davis CG)「完全にヒトの抗インターロイキン-8モノクローナル抗体:炎症性疾患状態を治療するための可能性のある治療法(Fully Human Anti-interleukin-8 Monoclonal Antibodies: Potential Therapeutics for the Treatment of Inflammatory Disease States)」Journal of Leukocyte Biology 66巻、401-410頁(1999);ヤンX-D、ジアX-C(Jia X-C)、コルバランJRF、ワンP、CGデイビス、およびヤコボビツA(Jakobovits A)「併用化学療法を用いない、上皮増殖因子受容体に対する完全にヒトのモノクローナル抗体による確立された腫瘍の根絶(Eradication of Established Tumors by a Fully Human Monoclonal Antibody to the Epidermal Growth Factor Receptor without Concomitant Chemotherapy)」Cancer Research 59巻、6号、l236-1243頁(1999);ヤコボビツA、「ヒトIg遺伝子座を用いて遺伝子操作されたマウス由来の完全にヒトの抗原特異的なモノクローナル抗体の作成および選択(Production and selection of antigen-specific fully human monoclonal antibodies from mice engineered with human Ig loci)」Advanced Drug Delivery Reviews 31巻、33-42頁(1998);グリーンLおよびヤコボビツA、「ヒト免疫グロブリン酵母人工染色体を用いて再構成されたマウスにおける可変遺伝子複雑性によるB細胞発達の調節(Regulation of B cell development by variable gene complexity in mice reconstituted with human immunoglobulin yeast artificial chromosomes)」J.Exp.Med.188巻、3号、483-495頁(1998);ヤコボビツA、「待望の特効薬:トランスジェニックマウス由来の治療用ヒトモノクローナル抗体(The long-awaited magic bullets: therapeutic human monoclonal antibodies from transgenic mice)」Exp.Opin.Invest.Drugs 7(4)巻、607-614頁(1998);ツダH(Tsuda H)、メイナードクリーK(Maynard-Currie K)、レイドL(Reid L)、ヨシダT(Yoshida T)、エダムラK(Edamura K)、マエダN(Maeda N)、スミシーズO(Smithies O)、ヤコボビツA、「203bpレトロトランスポゾン挿入および55kb遺伝子標的化欠失によるマウスHPRT遺伝子座の不活化:新たなHPRT欠損マウス胚性幹細胞系の樹立(Inactivation of Mouse HPRT locus by a 203-bp retrotransposon insertion and a 55-kb gene-targeted deletion: establishment of new HPRT-Deficient mouse embryonic stem cell lines)」Genomics 42巻、413-421頁(1997);シェルマンゴールド、R(Sherman-Gold,R)「モノクローナル抗体:臨床治療薬としての成熟した主流の用途に対する80年代の特効薬からの進展(Monoclonal Antibodies: The Evolution from'80s Magic Bullets To Mature Mainstream Applications as Clinical Therapeutics)」Genetic Engineering News 17巻、14号(August 1997);メンデツ(Mendez M)、グリーンL、コルバランJ、ジアX-C、メイナードクリーC、ヤンX-d、ガロM、ルイD(Louie D)、リーD(Lee D)、エリクソンK(Erickson K)、ルナJ(Luna J)、ロイC(Roy C)、アブデラヒムH(Abderrahim H)、キルシェンバウムF(Kirschenbaum F)、ノグチM(Noguchi M)、スミスD(Smith D)、フクシマA(Fukushima A)、ホールズJ(Hales J)、フィナーM(Finer M)、デイビスC(Davis C)、セボK(Zsebo K)、ヤコボビツA、「メガ塩基のヒト免疫グロブリン遺伝子座の機能的な移植はマウスにおいてヒト抗体反応を繰り返す(Functional transplant of megabase human immunoglobulin loci recapitulates human antibody response in mice)」Nature Genetics 15巻、146-156頁(1997);ヤコボビツA、「ヒト免疫グロブリンYACで遺伝子操作されたマウス:自己免疫治療用の完全にヒトの抗体を作成するための新技術(Mice engineered with human immunoglobulin YACs : A new technology for production of fully human antibodies for autoimmunity therapy)」ウェアの実験免疫学ハンドブック、統合免疫系(Weir's Handbook of Experinaental Immunology、The Integrated Immune System)」IV巻、194.1-194.7頁(1996);ヤコボビツA、「トランスジェニックマウスによる完全にヒトの抗体の作成(Production of fully human antibodies by transgenic mice)」Current Opinion in Biotechnology 6巻、5号、561-566頁(1995);メンデツM、アブデラヒムH、ノグチM(Noguchi M)、デイビッドN(David N)、ハーディM(Hardy M)、グリーンL、ツダH(Tsuda H)、ヨーストS(Yoast S)、メイナードクリーC、ガルザD(Garza D)、ジェミルR(Gemmill R)、ヤコボビツA、クラポルツS(Klapholz S)「酵母および胚性幹細胞におけるヒト免疫グロブリン遺伝子を含むYACsの構造完全性の解析(Analysis of the structural integrity of YACs comprising human immunoglobulin genes in yeast and in embryonic stem cells)」Genomics 26巻、294-307頁(1995); 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【0100】
抗体はまた、ファージディスプレイ技術を使用して作成することができる。このような技術は、最初の抗体を単離するために、または特異性またはアビディティ特性が変化した異型を作成するために使用することができる。単鎖Fvもまた、使いやすいように使用することができる。抗体は、所望であれば、ワクチン接種されたトランスジェニックマウスから作成することができる。抗体は、細胞培養、ファージ、またはウシ、ウサギ、ヤギ、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ヒツジ、イヌ、ネコ、サル、チンパンジー、類人猿を含むが、これに限定されない様々な動物において生成することができる。
【0101】
抗体は、放射性原子、発色団、発蛍光団などの検出可能な部分で標識することができる。このような標識された抗体は、インビボでの、または単離された試験試料中での診断技術のために使用することができる。抗体を、例えば、化学療法薬または毒素などの医薬品に結合することもできる。抗体を、サイトカイン、リガンド、別の抗体に連結することができる。抗腫瘍効果を達成するために抗体と結合するのに適した薬剤として、サイトカイン(例えば、インターロイキン2(IL-2))および腫瘍壊死因子(TNF);光線力学的療法に使用するための光増感剤(アルミニウム(III)フタロシアニンテトラスルホネート、ヘマトポルフィリン、およびフタロシアニンを含む);放射性核種(例えば、ヨウ素-131(131I)、イットリウム-90(90Y)、ビスマス-212(212Bi)、ビスマス-213(213Bi)、テクネチウム-99m(99mTc)、レニウム-186(186Re)、およびレニウム-188(188Re));抗生物質(例えば、ドキソルビシン、アドリアマイシン、ダウノルビシン、メトトレキセート、ダウノマイシン、ネオカルチノスタチン、およびカルボプラチン);細菌毒素、植物毒素、および他の毒素(例えば、ジフテリア毒素、シュードモナスエキソトキシンA、ブドウ球菌エンテロトキシンA、アブリンA毒素、リシンA(脱グリコシル化リシンAおよび未変性のリシンA)、TGF-α毒素、タイワンコブラ(naja naja atra)細胞毒素、およびゲロニン(植物毒素));植物、細菌、および菌類に由来するリボソーム不活化タンパク質(例えば、レストリクトシン(アスペルギルス-レストリクツス(Aspergillus restrictus)により産生されるリボソーム不活化タンパク質)、サポリン(サボンソウ(Saponaria officinalis)に由来するリボソーム不活化タンパク質)、およびRNアーゼ);チロシンキナーゼ阻害因子;ly207702(二フッ化プリンヌクレオシド);抗腫瘍剤(例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチド、毒素をコードするプラスミド、メトトレキセートなど)を含むリポソーム;ならびに他の抗体または抗体断片(例えば、F(ab))が挙げられる。
【0102】
当業者は、このような抗体誘導体が当技術分野において周知なように、このような抗体誘導体を容易に理解し、作成することができるであろう。抗体は、それ自体で細胞毒性があってもよく、細胞毒性薬剤を体内の特定の位置に送達するのに使用してもよい。抗体は、受動免疫の形として抗体を必要とする個体に投与することができる。
【0103】
タンパク質配列から細胞表面タンパク質の細胞外領域および分泌型タンパク質を特徴付けることは、シグナル配列、膜貫通ドメイン、および機能ドメインの予測に基づいている。好ましくは、抗体は、膜結合タンパク質(特に、このようなタンパク質の細胞外ドメイン)または分泌型タンパク質に特異的に免疫反応する。このような標的は抗体に容易に接近することができ、抗体は、一般的に、細胞の内部または核に接近しない。しかしながら、用途によっては、細胞内タンパク質に対する抗体も有用な場合がある。さらに、診断目的のために、全細胞アッセイ法の代わりに細胞溶解産物を使用することがあるので、細胞内タンパク質は同様に優れた標的である場合がある。
【0104】
配列が既知のタンパク質の細胞外ドメインを特定するために、コンピュータプログラムを使用することができる。このようなプログラムとして、SMARTソフトウェア(シュルツ(Schultz)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:5857-5864、1998)およびPfamソフトウェア(ベイトマン(Bateman)ら、Nucleic acids Res.28:263-266、2000)、ならびにPSORTIIが挙げられる。一般的に、このようなプログラムは膜貫通ドメインを特定する。細胞外ドメインは膜貫通ドメインのすぐ近くに隣接しているとして特定される。細胞外領域およびシグナル切断部位の予測は概算でしかない。この予測には±5残基の誤差範囲があることがある。高い精度のために3つの異なる方法(ニールセン(Nielsen)ら、Protein Engineering 10:1-6、1997、ジャグラ(Jagla)ら、Bioinformatics 16:245-250、2000、ナカイ(Nakai)、Kおよびホルトン(Horton, P.)Trends in Biochem.Sci.24:34-35、1999)を用いて、シグナル配列を予測することができる。同様に、複数の予測法によって膜貫通(TM)ドメインを特定することができる(パスキュール(Pasquier)ら、Protein Eng.12:381-385、1999、ソンハマー(Sonnhammer)ら、In Proc. of Sixth Int. Conf. on Intelligent Systems for Molecular Biology、175-182頁、J.グラスゴー(J.Glasgow)、T.リトルジョン(T.Littlejohn)、F.メジャー(F.Major)、R.ラスロップ(R.Lathrop)、D.サンコフ(D.Sankoff)、およびC.センセン(C.Sensen)編、Menlo Park、CA:AAAI Press、1998、クレイン(Klein)ら、Biochim.Biophys.Acta、815:468、1985、ナカイ(Nakai)およびカネヒサ(Kanehisa)Genomics、14:897-911、1992)。不明瞭な場合、十分に特徴付けられたタンパク質における機能ドメインの位置が、細胞局在を指定するための指標として用いられる。
【0105】
新規タンパク質の推定機能または機能ドメインを、BLAST検索(アルツシュル(Altschul)ら、Nucleic Acids Res.25:3389-3402、1997)によって特定されたデータベース内の相同領域から、ならびに/または保存ドメインデータベース(例えば、Pfam(ベイトマンら、Nucleic Acids Res.27:260-262、1999)、BLOCKS(ハインホフ(Henikoff)ら、Nucl.Acids Res.28:228-230、2000)、およびSMART(ポンティング(Ponting)ら、Nucleic Acid Res.27、229-232、1999))から推測することができる。1回膜貫通ドメインタンパク質(アウトインまたはI型クラス)では、細胞外ドメインは1つの膜貫通ドメインに隣接した領域を含む。複数回膜貫通ドメインタンパク質の場合は、細胞外ドメインは2つの隣接する膜貫通ドメイン間の領域(インアウトおよびアウトイン)も含む。N末端領域が細胞質にあるII型膜貫通ドメインタンパク質の場合は、膜貫通ドメインの後ろの領域は一般的に細胞外にある。他方、分泌型タンパク質には膜貫通ドメインがなく、従って、タンパク質全体が細胞外にあると考えられる。
【0106】
膜貫通ドメインを欠失させ、従って、リガンドに結合できる細胞外部分を残すように、膜結合タンパク質を操作することができる。膜貫通受容体タンパク質のこのような可溶型は、リガンドとの結合について天然型と競合させるために使用することができる。従って、このような可溶型は阻害因子として作用し、抗血管形成剤として治療に、天然リガンドを定量するための診断ツールとして、およびTEM:リガンド複合体活性を調節または模倣する低分子を特定するためのアッセイ法において使用することができる。
【0107】
または、内皮マーカーそれ自体が、ワクチン接種される動物またはヒトにおいて免疫応答を惹起するためのワクチンとして使用することができる。このような用途のために、関心対象の細胞内TEM、細胞外TEM、または分泌型TEMに対応する、タンパク質またはこのようなタンパク質の免疫原性断片が被検体に投与される。この免疫原性薬剤は精製された調製物として供給されてもよく、適切に発現する細胞内に入った状態で供給されてもよい。投与は、被検体に免疫原性薬剤を送達することによって直接的に行われてもよく、被検体において関心対象の免疫原性薬剤の発現をもたらす条件下で、免疫原性薬剤をコードする核酸を送達することによって間接的に行われてもよい。関心対象のTEMは、発現細胞(例えば、精製された腫瘍内皮細胞集団または融合した腫瘍内皮細胞および樹状細胞の集団)に入った状態で送達されてもよい。関心対象のTEMをコードする核酸は、ウイルス性または非ウイルス性の送達ベクターまたはビヒクルに入った状態で送達されてもよい。ヒト被検体において所望の免疫応答を誘導するために、関心対象のヒトTEMをコードする非ヒト配列または他の哺乳動物相同体を使用することができる。本発明のTEMのいくつかのマウス、ラット、または他のオルソログ配列が本明細書で述べられている。または、オルソログ配列は文献から、もしくは当技術の範囲内の技術を用いて入手することができる。
【0108】
内皮細胞特異的であると本明細書で開示されたマーカーを用いて、内皮細胞を特定することができる。これらのマーカーとして、配列番号:1-172によって特定されるヒトマーカー(すなわち、正常内皮マーカー、全内皮マーカー、および腫瘍内皮マーカー)が挙げられる。相同なマウスマーカーとして、配列番号:182-186および190-194の腫瘍内皮マーカーが挙げられる。このようなマーカーに特異的な抗体と、内皮細胞を含む細胞集団を接触させることによって、このような細胞を特定するために、このような抗体を使用することができる。抗体と交差反応する物質が存在することによって特定の細胞が内皮細胞と特定される。同様に、細胞溶解産物を、交差反応物質が存在するかどうかについて試験することができる。イムノブロット、ラジオイムノアッセイ法、ELISA、免疫沈降、および免疫組織化学を含む、交差反応物質を検出するための任意の既知の形式または技術を使用することができる。さらに、内皮細胞を特定するために、これらのマーカーの核酸プローブも使用することができる。ノザンブロッティング、RT-PCR、マイクロアレイハイブリダイゼーション、およびインサイチューハイブリダイゼーションを含む、当技術分野において周知の任意のハイブリダイゼーション技術を使用することができる。
【0109】
1つまたはそれ以上のTEMを含むと思われる細胞を試験することによって、診断目的で、腫瘍内皮細胞を特定することができる。被検体の組織および体液を試験することができる。例えば、細胞内TEMおよび膜結合TEMならびに分泌型TEMの証拠があるかどうか患者の血液を試験することができる。細胞内TEMおよび/または膜結合TEMは、これらの因子の高レベル発現の結果として、および/またはTEMを発現する細胞の溶解によって体液中に存在してもよい。
【0110】
本発明の内皮マーカーに対する抗体を用いて、様々なタイプの内皮細胞の集団を作成することもできる。当技術分野において周知の任意の技術に従って、細胞集団を精製するのに抗体を使用することができる。このような技術として蛍光活性化細胞選別が挙げられるが、これに限定されない。このような技術を用いると、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、さらに99%が所望の内皮細胞タイプである集団の単離が(所望の内皮細胞タイプが正常内皮細胞でも腫瘍内皮細胞でも全内皮細胞でも)可能になる。抗体は、このような集団を正に選択および負に選択するのに使用することができる。好ましくは、適切なマーカーのうちの少なくとも1個、5個、10個、15個、20個、または25個が内皮細胞集団によって発現される。
【0111】
本明細書で記載のように作成された内皮細胞集団は、腫瘍脈管構造成長の阻害による腫瘍増殖の阻害に適した薬物を特定するための薬物のスクリーニングに使用することができる。
【0112】
本明細書で説明したように作成された内皮細胞集団は、内皮細胞増殖の阻害(例えば、腫瘍もしくは他の望ましくない脈管構造の成長の阻害)による腫瘍増殖の阻害などの血管形成の調節に適した候補薬物を特定するための候補薬物スクリーニングに、または内皮細胞増殖を促進し、従って、新しいもしくはさらなる大きな血管もしくは微小脈管構造の成長を刺激するための候補薬物スクリーニングに使用することができる。
【0113】
内皮細胞増殖の阻害は、正常な系と比較した、処理された系における既に存在している脈管構造の退縮または新たな血管新生の発達の遅れもしくは新たな血管新生が発達しないことを意味する。内皮細胞増殖を刺激することによって、新たな(血管新生)またはさらなる脈管構造の発達(血管再生)に影響を及ぼすことができる。ある特定の候補薬物の血管形成性および/または抗血管形成性を試験するために様々なモデルスクリーニング系を利用することができる。一般的な試験は、ある特定の候補薬物の内皮細胞応答(例えば、増殖、移動、分化、および/または細胞内相互作用)を測定するアッセイ法を含む。このような試験によって、試験刺激のシグナルおよび影響を研究することができる。一般的なスクリーニングの中には、ヘパラナーゼ阻害、マトリゲル(Matrigel)上での内皮管形成、引っかきにより誘導される内皮細胞の運動性、血小板由来成長因子による血管平滑筋細胞の増殖、およびラット大動脈輪アッセイ法(これは、1つだけの細胞タイプではなく毛細血管が形成する利点をもたらす)の測定を含むものもある。
【0114】
腫瘍内皮細胞および/または正常内皮細胞の増殖を模倣または調節、阻害または刺激する能力について、薬物をスクリーニングすることができる。腫瘍内皮の成長を阻害するが、正常内皮の成長または生存を阻害しない能力について、薬物をスクリーニングすることができる。同様に、ヒト細胞集団(例えば、正常内皮集団または腫瘍内皮細胞集団)と試験物質を接触させ、腫瘍内皮マーカーおよび/または正常内皮マーカーの発現を測定することができる。腫瘍内皮マーカー(TEM)の発現を減少させる試験物質は腫瘍の血管形成および増殖を阻害するための候補である。逆に、正常内皮にだけ発現し、腫瘍内皮において発現しないマーカー(NEM)をモニターすることができる。このようなNEMの発現を腫瘍内皮および他のヒト細胞において増加させる試験物質は、抗腫瘍薬または抗血管形成薬の候補として特定することができる。TEMまたはNEMの活性が分かっている場合、活性を減少または増加させる能力について薬剤をスクリーニングすることができる。
【0115】
膜貫通領域を含むと特定された腫瘍内皮マーカーの場合、細胞表面で見出されるTEM受容体に結合することができる薬物候補を特定することが望ましい。ある用途について、未変性のリガンドからの、TEM受容体をブロックすることができる薬物候補の特定が望ましい。ある用途について、TEM受容体に結合することができる薬物候補の特定は、治療薬または診断薬を送達するための手段として使用することができる。他の用途について、未変性のリガンドの活性を模倣することができる薬物候補の特定が望ましい。従って、膜貫通TEM受容体:リガンド複合体の結合を操作することによって、内皮細胞のさらなる発達を促進または阻害し、従って、血管新生を促進または阻害することができる可能性がある。
【0116】
分泌型タンパク質であると特定された腫瘍内皮マーカーの場合、分泌型TEMタンパク質に結合することができる薬物候補を特定することが望ましい。ある用途について、分泌型TEMとその未変性の受容体との結合を妨げることができる薬物候補の特定が望ましい。他の用途について、未変性の受容体の活性を模倣することができる薬物候補の特定が望ましい。従って、分泌型TEM:受容体複合体の結合を操作することによって、内皮細胞のさらなる発達を促進または阻害し、従って、血管新生を促進または阻害することができる場合がある。
【0117】
任意の簡便な方法に従って、発現をモニターすることができる。タンパク質またはmRNAをモニターすることができる。特異的な遺伝子発現をモニターするための当技術分野において周知の任意の技術を使用することができる。このような技術として、ELISA、SAGE、マイクロアレイハイブリダイゼーション、ウエスタンブロットが挙げられるが、これに限定されない。単一マーカーの発現変化は、潜在的な血管形成促進剤、抗血管形成剤、または抗腫瘍剤としての有意な影響の基準として使用することができる。しかしながら、腫瘍内皮マーカーまたは正常内皮マーカーなどの関連マーカーのうちの少なくとも5個、10個、15個、または20個の発現を調節することができる試験物質をスクリーニングすることが望ましい場合もある。TEMタンパク質活性の阻害は薬物スクリーニングとして使用することもできる。この目的のために、ヒトおよびマウスのTEMSを使用することができる。
【0118】
スクリーニング用の試験物質は任意の供給源に由来してもよい。試験物質は、天然産物ライブラリー、コンビナトリアル化学物質ライブラリー、組換えライブラリーによって作成された生物学的産物などでもよい。試験物質の供給源は本発明にとって重要でない。本発明は、他のスクリーニング法において以前に見落とされていた可能性のある化合物および組成物をスクリーニングするための手段を提供する。本発明のマーカーの核酸およびコードされる対応タンパク質は様々な形式で治療に使用することができる。NEMは、腫瘍または他の異常な脈管構造もしくは望ましくない脈管構造の増殖を制限し、小さくし、縮小し、または阻害するのに使用することができる。TEMは、脈管構造の成長を刺激するために(例えば、創傷治癒のために)、または閉塞した血管を迂回するために使用することができる。核酸およびコードされるタンパク質は当技術分野において周知の任意の手段によって投与することができる。このような方法として、ポリカチオンを含むリポソーム、ナノスフェア、ウイルスベクター、非ウイルスベクターなどを使用する方法が挙げられるが、これに限定されない。適切なウイルスベクターとして、アデノウイルス、レトロウイルス、およびシンドビスウイルスが挙げられる。投与の形式は、非経口投与、静脈内投与、筋肉内投与、腹腔内投与、局所投与、鼻腔内投与、直腸内投与、気管支内投与などを含む当技術分野において周知の任意のものでよい。
【0119】
TEMの特異的な生物学的拮抗薬もまた、治療上の利益を得るために使用することができる。腫瘍または他の異常な脈管構造もしくは望ましくない脈管構造の成長を制限し、阻害し、縮小し、および/または小さくするために、例えば、抗体、TEMに特異的なT細胞、TEMに対するアンチセンス、およびTEMに特異的なリボザイムを使用することができる。このような拮抗薬は、一般的にこれらのクラスの拮抗薬について当技術分野において周知なように投与することができる。腫瘍増殖を阻害するために、ならびに糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、多発性嚢胞腎(PKD)、および病理のために血管形成を必要とする他の疾患を治療するために、抗血管形成性の薬物および薬剤を使用することができる。
【0120】
潜在的な抗血管形成化合物もしくは抗腫瘍化合物または抗血管形成療法もしくは抗腫瘍療法を評価するために、ヒトTEMSに対するマウス対応物をマウス癌モデルまたは細胞系またはインビトロにおいて使用することができる。これらの発現は、効果の表れとしてモニターすることができる。マウスTEMは配列番号:182-186および190-194に開示される。マウスTEMは、マウス腫瘍モデルにおいて試験することができる抗体を惹起するための抗原として使用することができる。膜貫通ドメインを有するマウスTEMが、この目的のために特に好ましい。マウスTEMもまた、ヒトオルソログに対してヒトにおいて免疫応答を惹起するためのワクチンとして使用することができる。
【0121】
前記の開示は本発明を大まかに説明している。本明細書で開示された全ての参考文献は参照としてはっきりと組み入れられる。以下の特定の実施例を参照することによって、さらに完璧に理解することができる。以下の特定の実施例は例示のためだけに本明細書で示され、本発明の範囲を限定することが意図されない。
【実施例】
【0122】
実施例1
結腸直腸癌の脈管構造の視覚化
腫瘍血管形成の問題に取り組むために、ヒト結腸直腸癌の内皮が、これらの癌の発生率が高いこと、増殖が比較的遅いこと、抗新生物薬に対して耐性があることに基づいて選択された。グリア芽細胞腫などの稀に見られる腫瘍タイプが高度に血管化しており、抗血管形成治療の良い標的であると考えられるが、その一方で、ヒト結腸直腸癌および他の一般的な固形腫瘍タイプが増殖するための血管形成の重要性は十分に書類に記録されていない。
【0123】
本発明者らは、マーカーとしてフォン・ウィルブランド因子(vWF)を使用して結腸直腸癌の血管を染色することから始めた。6個の結腸直腸腫瘍のそれぞれにおいて、この検査は、腫瘍実質全体にわたる高密度の血管を明らかにした(図1AおよびBの例)。興味深いことに、多くの場合、内皮が生細胞の血管周囲カフに囲まれており、周囲に壊死細胞の環がはっきりと分かったので、これらの解析はこれらの血管が腫瘍増殖のために重要であることも実証した(図1Aの例)。これらの予備研究から結腸腫瘍は血管形成依存性であることが示唆されたが、結腸癌の血管と正常結腸の血管とを区別することができる信頼性の高いマーカーは現在ない。このようなマーカーが存在するかどうかを確かめる1つの方法は、正常組織および新生物組織に由来する内皮における遺伝子発現プロファイルを解析することによる方法である。
【0124】
実施例2
内皮細胞の精製
腫瘍内皮および正常内皮における遺伝子発現の包括的な系統立った解析は、少なくとも3つの実験上の障害によって妨げられていた。第1に、内皮は、血管壁成分、ストロマ細胞、および新生物細胞からなる複雑な組織において絡み合っており、このため、解析のためにECを精製する高度な選択手段が必要される。第2に、最近まで、包括的な遺伝子発現プロファイルを明確にするための技術を利用できなった。第3に、腫瘍内で内皮細胞はわずかしかなく、このため、比較的わずかな細胞からの包括的な遺伝子プロファイルの解析に適した方法の開発が必要とされる。
【0125】
第1の障害を克服するために、最初に、本発明者らは、EC精製のために一般的に用いられる内皮マーカーCD31を用いて、分散されたヒト結腸直腸組織からECを精製することを試みた。これによってECがかなり濃縮されたが、調製物が造血細胞によって汚染もされた(マクロファージによるCD31の発現が原因である可能性が最も高い)。従って、本発明者らは、最近述べられたECマーカーであるP1H12を用いてヒト組織からECを精製する新たな方法を開発した。CD31と異なり、P1H12は、結腸直腸腫瘍および正常結腸直腸粘膜の両方のECにおいて特異的に発現していた。さらに、既知の細胞表面内皮マーカーパネル(例えば、VE-カドヘリン、CD31、およびCD34)を用いた正常結腸および結腸癌の免疫蛍光染色によって、P1H12は、微細血管を含む全ての血管を染色したので独特のものであることが明らかになった(図2Aを参照のこと。データ示さず)。P1H12を用いた選択に加えて、細胞表面タンパク質を破壊することなく隣接するものからECを剥離するのを最適化すること、ならびに抗体カクテルを使用して正および負の親和性精製を使用することが必要であった(図2B)。正常結腸直腸粘膜および結腸直腸癌から精製されたECは、RT-PCR(図2C)およびその後の遺伝子発現解析(以下を参照のこと)によって判断されたように上皮細胞および造血細胞を本質的に含まなかった。
【0126】
実施例3
腫瘍内皮細胞発現パターンと正常内皮細胞発現パターンの比較
残りの障害を克服するために、SAGE法を改良したものを使用した。SAGEでは、個々のmRNA転写物と、その3'末端近くの特定の位置に由来する14塩基対タグを結合させる。各タグの量によって、研究されたmRNA集団に存在する転写物レベルの量的尺度が得られる。SAGEは既存の発現遺伝子データベースに依存せず、従って、偏りのない遺伝子発現プロファイル図をもたらす。これらの細胞に由来する転写物が、現存するESTデータベースにおいて十分に示されていることはありそうにもないので、この特徴は、研究中の組織のわずかな部分しか構成しない細胞の解析において特に重要である。本発明者らは、図2Bにおいて概説した手順から得られた少数の精製ECに対して使用できるようにSAGEプロトコールを改良した。結腸直腸癌の精製ECに由来する約100,000タグのライブラリーおよび同じ患者からの正常結腸粘膜ECに由来する同様のライブラリーを作成した。これらの約193,000のタグは32,500を超える独特の転写物に対応した。造血マーカー、上皮マーカー、および内皮マーカーの発現パターンの調査によって、調製物の純度が確かめられた(図2D)。
【0127】
実施例4
正常内皮マーカーおよび腫瘍内皮マーカー
本発明者らは、次に、全内皮マーカー(PEM)(すなわち、他の組織と比較して正常内皮および腫瘍関連内皮の両方で非常に高レベルで発現している転写物)を特定しようとした。このようなPEMを特定するために、腫瘍ECおよび正常ECの両方で同じようなレベルで発現していたタグを、非内皮起源の腫瘍から得られた様々な細胞系に由来する約180万のタグと比較した。この単純な比較によって、際立ってEC特異的な(すなわち、非内皮培養細胞と比較してインビボでECにおいて少なくとも20倍高いレベルで発現している)93の転写物が特定された。内皮において最も高度かつ特異的に発現していた特徴付けられた遺伝子に対応する15のタグを表1Aに示す。これらの15の最も豊富な内皮転写物のうち12が、内皮において優勢に発現していると以前に示されているのに対して、他の3つの遺伝子は過去において内皮と関連付けられていなかった(表1A)。これらのデータセットから、タグ発現レベルが減少するにつれてますます優勢になる多くの新規PEMも明らかになった(表1B)。これらの転写物の多くについて、その内皮起源が、ヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)およびヒト皮膚微小血管内皮細胞(HMVEC)の初代培養物から得られた約401,000転写物のSAGE解析によって確かめられた(表1AおよびB)。これらのPEMのインビボでの発現をさらに実証するために、本発明者らは、比較的低レベルで発現する転写物をヒト組織の凍結切片において検出するのを可能にする、高感度非放射性インサイチューハイブリダイゼーション法を開発した。この解析のために、2つの特徴付けられていないマーカーPEM3およびPEM6を選択した。どちらの場合でも、高度に特異的な発現は、正常組織および新生物組織の血管ECにはっきりと限定された(図3AおよびB。データ示さず)。これらのデータは、培養状態で維持されているECが、インビボで観察される発現パターンを完全に繰り返さないことも示唆している。例えば、ヘビン(Hevin)および他のいくつかのPEMはインビボで腫瘍ECおよび正常ECの両方で高レベルで発現していたが、培養HUVECまたはHMVECにおいて検出される転写物はほとんどないか、または全くなかった(表1)。ヘビン転写物の供給源は、正常結腸直腸組織および悪性結腸直腸組織でのインサイチューハイブリダイゼーションによって内皮であることが確かめられた(図3C)。
【0128】
表1において報告されたマーカーの多くは、ECと一般的に関連している以前に特徴付けられた遺伝子より著しく高いレベルで発現していた。例えば、上位25のマーカーは全て細胞1個につき200コピーを超えて発現していた。対照的に、VEGF受容体(VEGFR-1およびVEGFR-2)は細胞1個につき20コピー未満で発現していた。興味深いことに、結腸癌進行中に血管において上方制御されると以前に報告されたVEGFR2(KDR)は、正常結腸直腸組織および新生物結腸直腸組織の両方で発現することが見出された(図3DおよびE)。この遺伝子の特異性の欠如は、VEGFRが正常内皮および腫瘍内皮の両方で細胞1個につき12コピーで発現していることを示したSAGEデータと一致した。
【0129】
実施例5
腫瘍内皮対正常内皮
本発明者らは、次に、正常組織または新生物組織から得られた内皮において差次的に発現している転写物を特定することを試みた。この比較によって、腫瘍由来内皮より少なくとも10倍高いレベルで正常由来内皮において優勢に発現する33のタグが明らかになった。逆に、46のタグが腫瘍血管において10倍またはそれ以上高いレベルで発現していた。腫瘍内皮において高レベルで発現していた転写物は、診断目的および治療目的で将来有用である可能性が最も高いので、本発明者らの後の研究はこのクラスに焦点を合わせた。最も差次的に発現していた上位25のタグのうち、12のタグが、以前に同定されていた11個の遺伝子(1つは選択的ポリアデニル化部位を有する)に対応する (表2を参照のこと)。これらの10個の遺伝子のうち、6個は血管形成中の血管と関連するマーカーとして認められている。残りの14のタグは特徴付けられていない遺伝子に対応し、これらの大部分がESTとして寄託されているだけであった(表2)。
【0130】
これらの遺伝子の発現パターンを実証するために、本発明者らは、EST配列は入手できるが、他の情報は入手できない9つの腫瘍内皮マーカー(BSC-TEM1-9;TEM1、2、5、9、16、17、19、および22)に焦点を当てることにした(表2)。これらのタグは、リストに載っている最も差次的に発現しているものの中に含まれ、本発明者らが適切なプローブを入手することができたというだけの理由で選択された。多くの場合、これは、複数回の配列決定およびcDNAウォーキングによって完全長に近い配列を得ることを必要とした(表2のアクセッション番号を参照のこと)。次いで、SAGEライブラリーを構築するために用いられた患者とは異なる2人の患者の正常組織および腫瘍組織から得られた精製ECにおける対応する転写物の発現を評価するために、RT-PCR解析が用いられた。図4Aに示すように、SAGEデータならびに以前の研究に基づいて正常内皮および腫瘍内皮の両方で発現していると予想されたvWF遺伝子は、両患者からの正常ECおよび腫瘍ECにおいてほぼ同じレベルで発現していたが、精製された腫瘍上皮細胞では発現していなかった。予想通り、PEM2はvWFと同様のパターンを示した。対照的に、この解析のために選択された9つ全てのTEMは腫瘍ECにおいて顕著に発現していたが、正常ECでは存在しないか、またはほとんど検出することができなかった(表3および図4Aの例)。これらのRT-PCRアッセイ法が極端に感度の高い発現指標であったことに留意することは重要であり、正常内皮において検出可能な転写物が存在しないことと、100倍に希釈した時でさえも腫瘍内皮RNAにおいて検出可能な転写物が存在することは、これらの差次的な発現の説得力のある確証的な証拠をもたらす。これらの結果から、これらの転写物は、単に、最初の患者のECにおいて差次的に発現していたのではなく、結腸直腸癌内皮の特徴を一般的に示したことも分かる。
【0131】
少数の非内皮細胞がSAGEおよびRT-PCR解析に用いられた細胞集団を汚染し、これらの非内皮細胞が、述べられた転写物の発現の顕著な差の原因となった可能性によって、前記の結果を信用できなくなったと論じることができる。この可能性を排除するために、本発明者らは、正常結腸組織および新生物結腸組織においてインサイチューハイブリダイゼーションを行った。転写物を検出することができたどの場合でも(BSC-TEM1、3、4、5、7、8、および9;TEM1、5、9、17、および19)、転写物はECに特異的に局在していた(表3ならびに図4BおよびCの例)。負のインサイチューハイブリダイゼーション結果を解釈する時に注意しなければならないが、どのTEMも、vWFおよびヘビンがはっきりと発現していても正常結腸直腸組織と関連する血管ECにおいて発現していなかった(表3)。
【0132】
実施例6
腫瘍内皮マーカーは複数の腫瘍タイプにおいて発現している
これらの転写物は原発結腸直腸癌の内皮において特異的に発現していたのか、または腫瘍内皮の特徴を一般的に示したのか?この問題に取り組むために、本発明者らは、結腸直腸癌からの肝臓転移、肉腫、ならびに肺、膵臓、乳房、および脳の原発腫瘍において、代表的なTEM(BSC-TEM7;TEM17)の発現を研究した。図4に示すように、転写物は、転移癌(図4D)でも原発癌(図4E-I)でも、これらの癌のそれぞれの内皮において特異的に発現することが見出された。他の6つのTEM(BSC-TEM1、3、4、5、7、8、および9;TEM1、5、9、17、および19)の解析から、肺腫瘍、脳腫瘍、および肝臓の転移病巣において同様のパターンが明らかになった(表3を参照のこと)。
【0133】
実施例7
腫瘍内皮マーカーは血管新生性である
最後に、本発明者らは、これらの転写物が、腫瘍形成に関連する血管形成状態以外の血管形成状態において発現しているかどうかを問うた。従って、本発明者らは、黄体組織ならびに治癒過程にある創傷に対してインサイチューハイブリダイゼーションを行った。例外はあるが、本発明者らは、これらの転写物が、黄体、および治癒過程にある創傷の肉芽組織の両方において一般的に発現していることを発見した(表3および図4Jの例)。研究した全ての組織において、遺伝子の発現は存在しないか、またはEC区画にのみ限定された。
【0134】
参考文献および注釈
引用された各参考文献の開示は本明細書にはっきりと組み入れられる。

8. 元々のEC単離プロトコールは、分散された細胞が抗P1H12の代わりに抗CD31抗体で染色され、CD64およびCD14に対する磁気ビーズが負の選択に含まれなかった以外は図2Bに示すプロトコールと同じであった。これらの2つのEC集団から120,000のSAGEタグを作成した後に、SAGEデータの注意深い解析によって、内皮特異的マーカーに加えて、いくつかのマクロファージ特異的マーカーも存在することが明らかになった。

11. 必要とされる出発物質の最小量を約5000万個の細胞から約50,000個の細胞(すなわち約1/1000)に減らすために、本発明者らおよび他の人(38)は元々のSAGEプロトコールにいくつかの改良点を導入した。本発明者らの改良「マイクロSAGE」プロトコールの詳細な説明は、請求すれば著者から入手することができる。
12. 96,694および96,588のSAGEタグ(それぞれ、正常なECおよび腫瘍由来ECに由来する)が解析され、50,298の独特のタグを示した。現行のデータセットにおいて、またはヒトトランスクリプトームで以前に同定された134,000個の転写物(39)において2回以上観察されたタグだけを考慮することによって、32,703の独特の転写物の控えめな見積りが得られた。
13. 内皮特異的転写物を同定するために、本発明者らは、各グループにおいて解析されるタグの数を100,000に標準化し、本発明者らの解析を、非内皮培養細胞系よりECにおいて少なくとも20倍高いレベルで発現し、非内皮細胞系および造血画分(約57,000タグ)(41)において転写物100,000個につき5コピーより少ない数で存在する転写物に限定した。非内皮細胞系は、合計14個の異なる癌細胞系(結腸癌、乳癌、肺癌、および膵臓癌を含む)ならびに1つの非形質転換ケラチノサイト細胞系、2つの腎臓上皮細胞系、および正常単球から得られた1.8×106のタグからなった。PEMの完全なリストは、www.sagenet.org/angio/table.htmで入手することができる。


26. 非放射性インサイチューハイブリダイゼーションのために、ジコキシゲニン(DIG)標識センスリボプローブおよびアンチセンスリボプローブを、500〜600bp産物を増幅し、T7プロモーターをアンチセンスプライマーに組み込むことによってPCRにより作成した。インビトロ転写は、DIG RNA標識試薬およびT7 RNAポリメラーゼ(ロシュ(Roche)、Indianapolis、IN)を用いて行った。凍結組織切片を4%パラホルムアルデヒドで固定し、ペプシンで透過化し、200ng/mlのリボプローブと55℃で一晩インキュベートした。シグナル増幅のために、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)ウサギ抗DIG抗体(ダコ(DAKO)、Carpinteria、CA)を使用して、ビオチン-チラミド(Genpointキット、ダコ)の沈着を触媒した。さらなる増幅は、HRPウサギ抗ビオチン(ダコ)、ビオチン-チラミド、次いで、アルカリホスファターゼ(AP)ウサギ抗ビオチン(ダコ)を添加することによって達成された。シグナルは、AP基質ファーストレッドTR/ナフトール(AP substrate Fast Red TR/Napthol AS-MX)(シグマ(Sigma)St.Louis、MO)を用いて検出され、細胞は、特に指定のない限りヘマトキシリンで対比染色された。プローブを作成するために用いられたプライマーのリストを含む詳細なプロトコールは、請求すれば著者から入手することができる。
27. 平均的な細胞が300,000個の転写物を含むと仮定して、細胞1個当たりの転写物コピーを計算した。

31.内皮特異的転写物は、非内皮培養細胞系(13)よりインビボでECにおいて少なくとも5倍高いレベルで発現し、非内皮細胞系および造血細胞画分(41)において転写物100,000個につきわずか5コピーで存在する転写物と定義された。次いで、統計学的に異なるレベルの発現(P<0.05)を示す転写物が、以前に説明されたように(40)、モンテカルロ解析を用いて同定された。次いで、正常内皮において優勢に発現する転写物は、腫瘍内皮より正常内皮において少なくとも10倍高いレベルで発現する転写物と定義された。逆に、腫瘍内皮転写物は、正常内皮と比較して腫瘍において少なくとも10倍高かった。差次的に発現する遺伝子の完全なリストについては、www.sagenet.org/angio/table2.htmおよびwww.sagenet.org/angio/table3.htmを参照のこと。


41. ヒト結腸組織は、患者から外科的に取り出された後、30分以内に入手した。粘膜固有層を完全な状態のままにして、上皮細胞層を、5mM DDT、次いで10mM EDTAで処理した後にガラススライドを用いて正常組織から剥がした。コラゲナーゼ中で37℃で2時間インキュベートした後、細胞を、400μm、100μm、50μm、および25μmメッシュに連続して通して濾過し、RBCをペレット化するために、前もって形成した30%パーコール勾配に通して遠心分離した。上皮細胞(上皮画分)(これは磁気ビーズに非特異的に結合することが分かっている)を、BerEP4結合ダイナビーズ(Dynabeads)(ダイナル(Dynal)、Lake Success、NY)を用いて除去した。その後、マクロファージおよび他の白血球(造血画分)を、抗CD45、抗CD14、および抗CD64結合ビーズ(ダイナル)のカクテルを用いて除去した。残りの細胞をP1H12抗体を用いて染色し、抗マウスIgG結合磁気ビーズを用いて精製し、mRNA溶解緩衝液中で溶解した。詳細なプロトコールは、請求すれば著者から入手することができる。











【表1】



【表2】


【表3】

【表4】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
1、9、17、19および44(それぞれ、配列番号:196、212、230、232、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む、単離された分子。
【請求項2】
無傷の抗体分子である、請求項1記載の単離された分子。
【請求項3】
単鎖可変領域(ScFv)である、請求項1記載の単離された分子。
【請求項4】
モノクローナル抗体である、請求項1記載の単離された分子。
【請求項5】
ヒト化抗体である、請求項1記載の単離された分子。
【請求項6】
ヒト抗体である、請求項1記載の単離された分子。
【請求項7】
細胞毒性部分に結合している、請求項1記載の単離された分子。
【請求項8】
治療部分に結合している、請求項1記載の単離された分子。
【請求項9】
検出可能な部分に結合している、請求項1記載の単離された分子。
【請求項10】
抗腫瘍剤に結合している、請求項1記載の単離された分子。
【請求項11】
血管新生を阻害する方法であって、以下の段階を含む方法:
血管新生の阻害を必要とする被検体に、1、9、17、19、22、および44(それぞれ、配列番号:196、212、230、232、238、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む有効量の単離された分子を投与し、それにより血管新生が阻害される段階。
【請求項12】
被検体が、血管が新生した腫瘍を有する、請求項11記載の方法。
【請求項13】
被検体が多発性嚢胞腎を有する、請求項11記載の方法。
【請求項14】
被検体が糖尿病性網膜症を有する、請求項11記載の方法。
【請求項15】
被検体が慢性関節リウマチを有する、請求項11記載の方法。
【請求項16】
被検体が乾癬を有する、請求項11記載の方法。
【請求項17】
腫瘍増殖を阻害する方法であって、以下の段階を含む方法:
腫瘍を有するヒト被検体に、1、9、17、19、22、および44(それぞれ、配列番号:196、212、230、232、238、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む有効量の単離された分子を投与し、それにより腫瘍増殖が阻害される段階。
【請求項18】
9、17、19、および44(それぞれ、配列番号:212、230、232、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質に特異的に結合する抗体可変領域を含む、単離された分子。
【請求項19】
単鎖可変領域(ScFv)である、請求項18記載の単離された分子。
【請求項20】
モノクローナル抗体である、請求項18記載の単離された分子。
【請求項21】
ヒト化抗体である、請求項18記載の単離された分子。
【請求項22】
ヒト抗体である、請求項18記載の単離された分子。
【請求項23】
細胞毒性部分に結合している、請求項18記載の単離された分子。
【請求項24】
治療部分に結合している、請求項18記載の単離された分子。
【請求項25】
検出可能な部分に結合している、請求項18記載の単離された分子。
【請求項26】
抗腫瘍剤に結合している、請求項18記載の単離された分子。
【請求項27】
無傷の抗体分子である、請求項18記載の単離された分子。
【請求項28】
TEM9、17、および19(それぞれ、配列番号:212、230、および232に示される)からなる群より選択される、単離および精製されたヒト膜貫通タンパク質。
【請求項29】
TEM9、17、および19(それぞれ、配列番号:212、230、232に示される)からなる群より選択される膜貫通TEMのコード配列を含む、単離および精製された核酸分子。
【請求項30】
配列番号:211、229、および231に示されるコード配列から選択されるコード配列を含む、請求項29記載の単離および精製された核酸分子。
【請求項31】
TEM9、17、および19(それぞれ、配列番号:212、230、および232に示される)からなる群より選択される膜貫通TEMのコード配列を含む核酸分子を含む、組換え宿主細胞。
【請求項32】
配列番号:211、229、および231に示されるコード配列から選択されるコード配列を含む、請求項31記載の組換え宿主細胞。
【請求項33】
哺乳動物において免疫応答を誘導する方法であって、以下の段階を含む方法:
哺乳動物に、TEM1、9、13、17、19、22、30、および44(それぞれ、配列番号:196、212、220、230、232、238、250、および271に示される)からなる群より選択されるヒト膜貫通タンパク質のコード配列を含む核酸分子を投与し、それによりヒト膜貫通タンパク質に対する免疫応答が哺乳動物において誘導される段階。
【請求項34】
コード配列が、配列番号:195、211、219、229、231、237、249、270に示される、請求項33記載の方法。
【請求項35】
哺乳動物において免疫応答を誘導する方法であって、以下の段階を含む方法:
哺乳動物に、TEM1、9、13、17、19、22、30、および44(それぞれ、配列番号:196、212、220、230、232、238、250、および271に示される)からなる群より選択される精製されたヒト膜貫通タンパク質を投与し、それによりヒト膜貫通タンパク質に対する免疫応答が哺乳動物において誘導される段階。
【請求項36】
内皮細胞の調節に関与するリガンドを同定する方法であって、以下の段階を含む方法:
試験化合物と、1、9、13、17、19、30、および44(配列番号:196、212、220、230、250、232、および271に示される)からなる群より選択される単離および精製されたヒト膜貫通タンパク質を接触させる段階;
単離および精製されたヒト膜貫通タンパク質と、1、9、13、17、19、30、および44(それぞれ、配列番号:196、212、220、230、250、232、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む分子を接触させる段階;
抗体可変領域を含む分子とヒト膜貫通タンパク質との結合を測定する段階であり、抗体可変領域を含む分子とヒト膜貫通タンパク質との結合を減少させる試験化合物が、内皮細胞の調節に関与するリガンドとして同定される段階。
【請求項37】
内皮細胞の調節に関与するリガンドを同定する方法であって、以下の段階を含む方法:
試験化合物と、1、9、17、および19(配列番号:196、212、230、および232に示される)からなる群より選択されるヒト膜貫通タンパク質を含む細胞を接触させる段階;
細胞と、1、9、17、および19(それぞれ、配列番号:196、212、230、および232に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む分子を接触させる段階;
抗体可変領域を含む分子と細胞との結合を測定する段階であり、抗体可変領域を含む分子と細胞との結合を減少させる試験化合物が、内皮細胞の調節に関与するリガンドとして同定される段階。
【請求項38】
TEM1、9、17、19、22、30、および44(それぞれ、配列番号:196、212、230、232、238、250、および271に示される)からなる群より選択され、膜貫通ドメインを欠く、ヒト膜貫通タンパク質の可溶型。
【請求項39】
ヒト膜貫通タンパク質の細胞外ドメインからなる、請求項38記載の可溶型。
【請求項40】
患者における血管新生を阻害する方法であって、以下の段階を含む方法:
患者に、請求項38記載のヒト膜貫通タンパク質の可溶型を投与し、それにより患者における血管新生が阻害される段階。
【請求項41】
患者における血管新生を阻害する方法であって、以下の段階を含む方法:
患者に、請求項39記載のヒト膜貫通タンパク質の可溶型を投与し、それにより患者における血管新生が阻害される段階。
【請求項42】
患者が、血管が新生した腫瘍を有する、請求項40記載の方法。
【請求項43】
患者が、血管が新生した腫瘍を有する、請求項41記載の方法。
【請求項44】
患者が多発性嚢胞腎を有する、請求項40記載の方法。
【請求項45】
患者が糖尿病性網膜症を有する、請求項40記載の方法。
【請求項46】
患者が慢性関節リウマチを有する、請求項40記載の方法。
【請求項47】
患者が乾癬を有する、請求項40記載の方法。
【請求項48】
患者が多発性嚢胞腎を有する、請求項41記載の方法。
【請求項49】
患者が糖尿病性網膜症を有する、請求項41記載の方法。
【請求項50】
患者が慢性関節リウマチを有する、請求項41記載の方法。
【請求項51】
患者が乾癬を有する、請求項41記載の方法。
【請求項52】
患者における血管新生の領域を特定する方法であって、以下の段階を含む方法:
患者に、1、9、13、17、19、22、30、および44(それぞれ、配列番号:196、212、220、230、232、238、250、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む分子を投与する段階であり、分子が検出可能な部分に結合している段階;および
患者の中で検出可能な部分を検出し、それにより血管新生を特定する段階。
【請求項53】
患者における血管新生をスクリーニングする方法であって、以下の段階を含む方法:
患者から集められた体液と、1、9、17、19、および44(それぞれ、配列番号:196、212、230、232、および271に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体可変領域を含む分子を接触させる段階であり、分子を用いた、体液中の交差反応物質の検出が、患者における血管新生を示す段階。
【請求項54】
患者における血管新生をスクリーニングする方法であって、以下の段階を含む方法:
患者から集められた体液と、4、6、7、10、12、14、25、27、31、36、37、38、39(それぞれ、配列番号:202、206、208、214、218、223および224、242、244、252、257、259、261、ならびに263に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質に特異的に結合する抗体可変領域を含む分子を接触させる段階であり、分子を用いた、体液中の交差反応物質の検出が、患者における血管新生を示す段階。
【請求項55】
患者における血管新生を促進する方法であって、以下の段階を含む方法:
血管新生を必要とする患者に、4、6、7、10、12、14、20、25、27、31、36、37、38、39、および40(配列番号:202、206、208、214、218、223および224、234、242、244、252、257、259、261、263、ならびに265に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質を投与する段階であり、それにより患者における血管新生が刺激される段階。
【請求項56】
患者における血管新生を促進する方法であって、以下の段階を含む方法:
血管新生を必要とする患者に、4、6、7、10、12、14、20、25、27、31、36、37、38、39、および40(配列番号:202、206、208、214、218、223および224、234、242、244、252、257、259、261、263、ならびに265に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質をコードする核酸分子を投与する段階であり、それによりTEMタンパク質が発現され、患者における血管新生が刺激される段階。
【請求項57】
患者における血管新生をスクリーニングする方法であって、以下の段階を含む方法:
患者から集められた体液中の、4、6、7、10、12、14、20、25、27、31、36、37、38、39、および40(それぞれ、配列番号:202、206、208、214、218、223および224、234、242、244、252、257、259、261、263、ならびに265に示される)からなる群より選択されるTEMタンパク質を検出する段階であり、TEMタンパク質の検出が患者における血管新生を示す段階。
【請求項58】
患者における血管新生をスクリーニングする方法であって、以下の段階を含む方法:
患者から集められた体液中の、4、6、7、10、12、14、20、25、27、31、36、37、38、39、および40からなる群より選択されるTEMタンパク質をコードする核酸を検出する段階であり、核酸が、それぞれ、配列番号:201、205、207、213、217、221および222、233、241、243、251、256、258、260、262、ならびに264に示される核酸からなる群より選択され、TEMタンパク質の検出が患者における血管新生を示す段階。
【請求項59】
14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択されるNEMタンパク質をコードする、単離および精製された核酸分子。
【請求項60】
配列番号:278、282、284、および288に示されるコード配列を含む、請求項60記載の核酸分子。
【請求項61】
請求項60記載の核酸を含む、組換え宿主細胞。
【請求項62】
14、22、23、および33(それぞれ、配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択される、単離および精製されたNEMタンパク質。
【請求項63】
14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択されるNEMタンパク質に特異的に結合する抗体可変領域を含む、単離された分子。
【請求項64】
血管新生を阻害する方法であって、以下の段階を含む方法:
血管新生の阻害を必要とする被検体に、14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択される有効量のNEMタンパク質を投与する段階であり、それにより血管新生が阻害される段階。
【請求項65】
腫瘍を治療するための候補薬物を同定する方法であって、以下の段階を含む方法:
1、2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24、25、27、28、29、30、31、33、35、36、37、38、39、41、42、44、45、および46(それぞれ、配列番号:195、197、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221および222、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、256、258、260、262、266、268、270、272、ならびに274に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のTEM遺伝子を発現する細胞と、試験化合物を接触させる段階;
細胞のmRNAと、mRNAに相補的な核酸プローブとのハイブリダイゼーションによって、1つまたはそれ以上のTEM遺伝子の発現を測定する段階;および
試験化合物が該1つまたはそれ以上のTEM遺伝子の発現を減少させれば、試験化合物を、腫瘍を治療するための候補薬物として同定する段階。
【請求項66】
細胞が内皮細胞である、請求項66記載の方法。
【請求項67】
細胞が、1つまたはそれ以上のTEMをコードする発現構築物でトランスフェクトされている組換え宿主細胞である、請求項66記載の方法。
【請求項68】
腫瘍を治療するための候補薬物を同定する方法であって、以下の段階を含む方法:
2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24、25、27、28、29、30、31、33、35、36、37、38、39、41、42、44、45、および46(それぞれ、配列番号:198、202、204、206、208、210、212、214、216、218、223および224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、358、257、259、261、263、267、269、271、273、および275に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のTEMタンパク質を発現する細胞と、試験化合物を接触させる段階;
細胞における1つまたはそれ以上のTEMタンパク質の量を測定する段階;および
試験化合物が該細胞において1つまたはそれ以上のTEMタンパク質の量を減少させれば、試験化合物を、腫瘍を治療するための候補薬物として同定する段階。
【請求項69】
細胞が内皮細胞である、請求項69記載の方法。
【請求項70】
細胞が、1つまたはそれ以上のTEMをコードする発現構築物でトランスフェクトされている組換え宿主細胞である、請求項69記載の方法。
【請求項71】
腫瘍を治療するための候補薬物を同定する方法であって、以下の段階を含む方法:
2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24、25、27、28、29、40、31、33、35、36、37、38、39、41、42、44、45、および46(それぞれ、配列番号:198、202、204、206、208、210、212、214、216、218、223および224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、358、257、259、261、263、267、269、271、273、および275に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のTEMタンパク質を発現する細胞と、試験化合物を接触させる段階;
細胞における1つまたはそれ以上のTEMタンパク質の活性を測定する段階;および
試験化合物が該細胞において1つまたはそれ以上のTEMタンパク質の活性を減少させれば、試験化合物を、腫瘍を治療するための候補薬物として同定する段階。
【請求項72】
細胞が内皮細胞である、請求項72記載の方法。
【請求項73】
細胞が、1つまたはそれ以上のTEMをコードする発現構築物でトランスフェクトされている組換え宿主細胞である、請求項72記載の方法。
【請求項74】
腫瘍を有する患者を治療するための候補薬物を同定する方法であって、以下の段階を含む方法:
試験化合物と、2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24、25、27、28、29、40、31、33、35、36、37、38、39、41、42、44、45、および46(それぞれ、配列番号:198、202、204、206、208、210、212、214、216、218、223および224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、358、257、259、261、263、267、269、271、273、および275に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のTEMタンパク質をコードする発現構築物でトランスフェクトされた組換え宿主細胞を接触させる段階;
細胞の増殖を測定する段階;および
該細胞の増殖を阻害する試験化合物を、腫瘍を有する患者を治療するための候補薬物として同定する段階。
【請求項75】
腫瘍を治療するための候補薬物を同定する方法であって、以下の段階を含む方法:
14、22、23、および33(それぞれ、配列番号:278、282、284、および288に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のNEM遺伝子を発現する細胞と、試験化合物を接触させる段階;
細胞のmRNAと、mRNAに相補的な核酸プローブとのハイブリダイゼーションによって、1つまたはそれ以上のNEM遺伝子の発現を測定する段階;および
試験化合物が該1つまたはそれ以上のNEM遺伝子の発現を増加させれば、試験化合物を、腫瘍を治療するための候補薬物として同定する段階。
【請求項76】
細胞が内皮細胞である、請求項76記載の方法。
【請求項77】
細胞が、1つまたはそれ以上のNEMをコードする発現構築物でトランスフェクトされている組換え宿主細胞である、請求項76記載の方法。
【請求項78】
腫瘍を治療するための候補薬物を同定する方法であって、以下の段階を含む方法:
14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のNEMタンパク質を発現する細胞と、試験化合物を接触させる段階;
細胞における1つまたはそれ以上のNEMタンパク質の量を測定する段階;および
試験化合物が該細胞における1つまたはそれ以上のNEMタンパク質の量を増加させれば、試験化合物を、腫瘍を治療するための候補薬物として同定する段階。
【請求項79】
細胞が内皮細胞である、請求項79記載の方法。
【請求項80】
細胞が、1つまたはそれ以上のNEMをコードする発現構築物でトランスフェクトされている組換え宿主細胞である、請求項79記載の方法。
【請求項81】
腫瘍を治療するための候補薬物を同定する方法であって、以下の段階を含む方法:
14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のNEMタンパク質を発現する細胞と、試験化合物を接触させる段階;
細胞における1つまたはそれ以上のNEMタンパク質の活性を測定する段階;および
試験化合物が該細胞における1つまたはそれ以上のNEMタンパク質の活性を増加させれば、試験化合物を、腫瘍を治療するための候補薬物として同定する段階。
【請求項82】
細胞が内皮細胞である、請求項82記載の方法。
【請求項83】
細胞が、1つまたはそれ以上のNEMをコードする発現構築物でトランスフェクトされている組換え宿主細胞である、請求項82記載の方法。
【請求項84】
腫瘍を有する患者を治療するための候補薬物を同定する方法であって、以下の段階を含む方法:
試験化合物と、14、22、23、および33(配列番号:279、283、285、286、287、および289に示される)からなる群より選択される1つまたはそれ以上のNEMタンパク質をコードする発現構築物でトランスフェクトされた組換え宿主細胞を接触させる段階;
細胞の増殖を測定する段階;および
該細胞の増殖を刺激する試験化合物を、腫瘍を有する患者を治療するための候補薬物として同定する段階。
【請求項85】
内皮細胞の調節に関与するリガンドを同定する方法であって、以下の段階を含む方法:
試験化合物と、1、2、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、24、25、27、28、29、40、31、33、35、36、37、38、39、41、42、44、45、および46(配列番号:196、198、202、204、206、208、210、212、214、216、218、223および224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、358、257、259、261、263、267、269、271、273、ならびに275に示される)からなる群より選択されるヒト膜貫通TEMタンパク質を接触させる段階;
試験化合物とヒト膜貫通タンパク質との結合を測定する段階であり、タンパク質に結合する試験化合物が内皮細胞の調節に関与するリガンドとして同定される段階。
【請求項86】
哺乳動物において免疫応答を誘導する方法であって、以下の段階を含む方法:
哺乳動物に、TEM1、9、13、17、19、22、30、および44(それぞれ、配列番号:196、212、220、230、232、238、250、および271に示される)からなる群より選択される膜貫通タンパク質を発現する細胞を投与し、それによりヒト膜貫通タンパク質に対する免疫応答が哺乳動物において誘導される段階であり、細胞が、膜貫通タンパク質をコードするベクターを含む組換え細胞であるか、または樹状細胞と腫瘍内皮細胞が融合したものである段階。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−100284(P2013−100284A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−247008(P2012−247008)
【出願日】平成24年11月9日(2012.11.9)
【分割の表示】特願2002−515946(P2002−515946)の分割
【原出願日】平成13年8月1日(2001.8.1)
【出願人】(503046172)ザ ジョンズ ホプキンス ユニバーシティー (1)
【Fターム(参考)】