説明

内蔵型無線メディア装置にコンテンツを転送するための方法及び装置

【課題】ストレージ装置にデータを転送するための方法及び装置を提供する。
【解決手段】ストレージ装置は、ストレージ、プロセッサ及び無線通信トランシーバ、及びストレージ装置が、再生またはデータ装置に接続した場合に、適切な規格により動作することができるようにするコネクタを含む。ストレージ装置は、ステーションからデータを無線で受信するためにこのデータ転送装置と通信することができる。ユーザは、着脱可能なメディア装置に転送するデータを選択することができ、このステーションは、無線接続を通してこのデータを転送する。着脱可能なメディア装置は、このデータを受信した場合、それをメモリ内に格納する。データを受信すると、メモリ装置として使用するために、ストレージ装置が接続される再生またはデータ装置で再生することもできるし、または他の方法で使用することもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、映像及び音楽のような情報コンテンツを分配するための方法及び装置に関する。特に、本発明は、内蔵型無線メディア装置にコンテンツを配信するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現代のエンターテイメントコンテンツの消費者は、エンターテイメントコンテンツを再生可能な多数のデバイスを保有していて、コンテンツを様々な方法でこれらのデバイスに配信することができる。コンテンツを格納するための1つの特に有用で汎用性の高い媒体としては、SECURE DIGITAL CARD(SDメモリーカード)やUSBメモリのような着脱可能なメモリ装置がある。映像コンテンツに関連する大きなファイルサイズを格納するのに十分な容量を有するこのようなデバイスがますます入手しやすくなってきている。
【0003】
エンターテイメントコンテンツは、ますます任意の特定の記憶媒体から独立して使用されるようになってきているし、ユーザへの配信を多くの形態で行うことができ、コンテンツのセルフサービス格納及び配信を非常に小さな物理空間内で行うことができ、セルフサービス配信ポイントを、ユーザが所在する任意の数の場所に設置することができる。ユーザが大容量ストレージ装置を保有し携行することができるようになったので、セルフサービスチャネルを使用してこのようなデバイスにコンテンツを配信することができるようになった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、大型のファイル転送にはかなりの時間を必要とする場合があるので、大型のファイルまたはファイルの集合をユーザ装置に転送する間、ユーザがキオスクまたはセルフサービス端末のようなセルフサービス配信ポイントの近くに待機するということがユーザにとって不便になってきている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
幾つかの態様では、本発明は、コンテンツ配信ポイントとの比較的自律的な無線通信を行うことができる内蔵型の着脱可能なメディア装置を提供することにより、ユーザに配信されるエンターテイメント及び他のコンテンツの無線転送を提供する。無線ストレージ装置は、無線通信インタフェースを含み、インタフェースを制御し、無線ネットワークを通してのような無線通信を行うための無線通信ソフトウェアを格納している。インタフェース及び無線通信ソフトウェアは、多数の標準暗号化システムのうちの任意のものをサポートすることができ、装置は、また、同じ暗号鍵または互換性のある暗号鍵を使用しているセルフサービスシステムとの遠隔通信のために使用する暗号鍵を格納することができる。セルフサービスシステムは、自身の鍵のコピー、またはこのような鍵を格納することができるし、または無線ストレージ装置から読み取ることもできるし、またはコンテンツを転送したい場合に、ユーザが入力することもできる。無線ストレージ装置は、携帯型ハードディスクドライブ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブのようなソリッドステートドライブ、または無線通信機能を提供することができるメディアプレーヤのような多くの形態をとることができる。
【0006】
本発明を埋め込むための1つの特に便利な機構は、COMPACT FLASH(登録商標)カード、SECURE DIGITAL CARD(登録商標)、MEMORY STICK(登録商標)、または任意の他の着脱可能なメディア装置のような着脱可能なメディア装置である。着脱可能なメディア装置は広く使用されていて、メディアプレーヤ及び無線通信装置のような多くの異なる装置が使用している標準インタフェースを使用していて、小型であり、電力要件が厳しくない。着脱可能なメディア装置を使用した場合には、内部に挿入することができ、カメラ、コンピュータ、携帯型プレーヤ、電話、またはデータの転送中にメディア装置に電力を供給するための専用の特殊アダプタのようなユーザの任意の互換性のある装置から電力供給を受けることができるし、電力を供給する支援装置だけにより制限を受けるが、それが挿入される支援装置から独立して通信を行うことができる。電力を供給するための他の機構は、装置の車載バッテリーを含むことができ、特に携帯型ハードディスクドライブのような比較的電力消費の大きい装置の場合には、または支援装置のUSBポートを通して電力を供給する場合には、電力アダプタを含むことができる。
【0007】
デジタル権利管理(DRM)情報は、また、無線ストレージ装置と関連付けることができ、着脱可能なメディア装置に転送されるコンテンツを保護するために使用することができるので、コンテンツは、プロバイダが許容する条件を満たさなければ使用することはできない。例えば、DRM情報は、コンテンツのコピーを防止することができ、コンテンツが再生される時間を制限することができ、コンテンツの使用または転送に適切な他の制限を課すことができる。
【0008】
代替的にまたは追加的に、無線ストレージ装置、特に着脱可能なメディア装置のような電力消費量の少ない装置は、より高速でより近距離のデータ転送を行うことができ、好適に装備された配信ポイントと通信するための高速トランシーバを含むことができる。このような配信ポイントは、施設内で稼働している比較的長距離の無線ネットワークを通して、無線ストレージ装置にコンテンツを転送するように装備することもできるし、また、着脱可能なメディア装置が配信ステーションのところに適切に設置されている場合には、誘導により着脱可能なメディア装置のような無線ストレージ装置に電力を供給しながら、ネットワークを通して、またはより高速でより短い距離を、コンテンツを無線で転送するように装備することもできる。
【0009】
コンテンツが装置に転送されると、ユーザは、所望に応じて、装置からコンテンツを読み取ることができる。例えば、着脱可能なメディア装置上に格納している情報を適切な再生またはストレージ装置に転送することもできるし、または所望の再生装置内にメディア装置を設置することにより、メディア装置から直接再生することもできる。ソリッドステートドライブは、データ処理または再生装置のUSBポート内に設置することもできるし、またメディアプレーヤは、単に、それ自身の機能を使用して直接コンテンツを再生することもできる。
【0010】
下記の詳細な説明を読み、添付の図面を見れば、本発明及び本発明のその他の機能及び利点をよりよく理解することができるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一態様による、無線データ転送のためのシステムである。
【図2】本発明の一態様による、無線データ転送のプロセスである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の一態様による、無線データ転送システム100を示す。このシステムは、バス110を通して通信する、プロセッサ104と、メモリ106と、ストレージ108とを含むデータ転送装置102を含む。データ転送装置102は、無線ネットワークアクセスポイント114を含むネットワーク113と通信することができるネットワークインタフェース112を含み、ステーション102と無線ネットワーク通信可能な装置との間の通信を可能にする。このような装置の例としては、着脱可能な無線メディア装置116がある。無線メディア装置116は、装置上に格納しているメディアを再生するための従来のメディアカードとして使用することができる。例えば、無線メディア装置は、SECURE DIGITAL(商標)カードのような着脱可能なメモリカード用に使用する規格に適合することができる。無線メディア装置は、また、装置に無線で送信されたデータを受信するための機構を提供する。無線メディア装置116は、ストレージ118及びコネクタ119、並びに車載プロセッサ120及び無線ネットワークトランシーバ122を備える。無線メディア装置は、無線インタフェースモジュール124の制御下で稼働する。ストレージ118及びコネクタ119は、SECURE DIGITAL(商標)規格に好適に適合することができるので、無線メディア装置116を読み取りまたは再生のための適切な装置内に挿入すると、その装置は、従来のSECURE DIGITAL(商標)カードを認識したのと同じ方法で、無線メディア装置116を認識することができる。
【0013】
無線メディア装置116は、無線メディア装置116に接続している任意の外部装置により通信を行わなくても、アクセスポイント114のようなアクセスポイントを通して、データ転送装置102と通信することができる。図では、無線メディア装置116は、機能することができるように、装置116へ電力を供給するアダプタ126内に挿入されている。アダプタ126は、それ自身の無線通信機能を行うことはできず、単に装置116をサポートするだけなので、装置116は、それ自身の通信機能を使用することができる。アダプタ126は、バッテリー128及びコネクタ130を含み、また、転送の進行のような情報を提供することができる状態インジケータ132のような追加機能を含むことができる。アダプタ126は、多数の規格のうちの任意のものに適合することができる。例えば、アダプタ126は、ユニバーサルシリアルバス規格に適合することができ、装置116は、アダプタ126と一緒に、ユニバーサルシリアルバスドライブとして機能することができ、装置116のメモリ機能を使用することができる。アダプタ126は、アダプタ126を設置することができるユニバーサルシリアルバスポートのような接続ポートから電力供給を受けることができ、バッテリー128からの電力を使用しなくても、装置116に電力を供給することができる。所望に応じて、アダプタも、交流電力アダプタのような追加の電源を収容することができる。
【0014】
追加的にまたは代替的に、無線メディア装置は、もっと短い距離を通してステーション102と通信することができるようにする機構を含むことができる。例示としての装置134は、コネクタ136と、ストレージ138と、プロセッサ140と、無線ネットワークトランシーバ142とを含み、また誘導コイル144も含み、ステーション102内の誘導コイル145から電力供給を受けることができる。装置134は、トランシーバ142または高速近距離トランシーバ147を使用して通信を管理する自身の通信制御モジュール146の制御下で稼働する。
【0015】
ステーション102は、装置134のような装置を設置することができるコンセント148を含み、それを、装置134がコイル145により電力供給を受けることができるようにするために、誘導コイル145から十分近いところに位置させる。装置134は、アクセスポイント114の範囲内の任意の場所からステーション102と通信することができ、装置134をコンセント148内に設置することにより、ユーザは、ステーション102からの電力を使用して、ステーションから装置へデータを転送することができる。このような動作中、装置134は、トランシーバ142を使用して通信することもできるし、または代替的に、ステーション102の互換性のあるトランシーバ150と通信するために、近距離高速トランシーバ147を使用して通信することもできる。
【0016】
ステーション102は、ストレージ108内に常駐するタイトルのリポジトリ152を含む。ユーザは、直接または遠隔にステーション102と通信することができる。ステーション102は、好適には、ユーザインタフェース及びユーザの選択を提示することができるタッチスクリーンディスプレイであってもよいディスプレイ154を含む。ステーション102は、トランザクションマネージャ156を実施し、装置116及び134のような装置に転送することができるように、適切なユーザインタフェースを提示し、ユーザ入力に応答するように、ステーション102を制御する。トランザクションマネージャ156は、ユーザインタフェースを提示することにより、ディスプレイ154へのタッチまたは動きセンサ157によるステーション102への接近の検出のような接触があった場合に応答する。ユーザインタフェースは、最初の選択メニューを表示し、ユーザは、最初のメニュー及び以降のメニュー及び所望のタイトルを選択するための選択肢を通してナビゲートすることができ、配信の優先順位を表示することができる。例えば、ユーザは、タイトルの選択及び配信のためのアカウントを有することができ、ユーザのアカウント情報は、ユーザが所有する装置116及び134のような多数の異なるメディア装置を指定することができる。このようなアカウント情報は、ユーザアカウントデータベース158内に格納することができる。このような場合、ユーザは、どの装置がタイトルを受信するのかを指定することができる。さらに、ユーザは、装置と一緒に使用する通信プロトコル、及び装置と一緒に使用する暗号化規格のような各装置に対する優先順位を設定し、所望に応じて優先順位を変更するために、ユーザアカウントに装置を追加するために、所望に応じてアカウントマネージャ160を呼び出すことができる。各装置は、装置が同報通信したアドレスまたは識別子のような認識可能な識別情報を含むことができるので、装置を選択した場合、ステーション102は、装置のアドレスまたは識別子を認識することにより装置の存在を認識することができ、装置への送信に適切なアドレスまたは識別子情報を含めることにより、装置へ通信を送ることができる。
【0017】
アカウントマネージャ160は、また、支払機構のようなトランザクションに関連する優先順位を設定するために、また、家族の中のだれがアカウントを使用する権限を有するのか、タイトルのどの範疇が好ましいのか、及び他の優先順位のようなトランザクションに関連する他の優先順位を管理するために呼び出すことができる。
【0018】
ユーザが所望のタイトルを選択すると、トランザクションマネージャ156は、例えば、クレジット及びデビットカードリーダ162を使用して提示されたユーザのクレジットまたはデビットカードの詳細を受信し、処理することにより、支払の詳細を管理する。近接通信(NFC)インタフェース164のような多数の追加の構成要素を使用することができ、金融取引情報を提供するために、適切な装置との近距離通信の際に使用することができるNFC利用可能な電話機のような装置と通信することができる。追加の構成要素は、例えば、ポイントカード(Loyalty card)を読み取ることができるバーコードリーダ166を含むことができる。
【0019】
次に、トランザクションマネージャ156は、転送が行われるユーザ装置を識別し、転送を行うために、転送制御モジュール168を呼び出す。ユーザの指定及びデータベース158内に格納している優先順位またはトランザクション中に入力された優先順位により、転送制御モジュールは、識別済みの装置にデータを転送するか、または識別のために提示された新しい装置を認識する。
【0020】
この例の場合には、ユーザは、初めて装置116を使用することを望んでいるが、装置116はユーザアカウント情報に関連して識別されない。したがって、ユーザは、アダプタ126から装置116を取り外し、識別のためにインタフェーススロット170内に装置116を一時的に入れる。トランザクションマネージャ156は、装置116から識別情報を読み取る転送制御モジュール168を呼び出す。転送制御モジュール168は、トランザクション中に装置116を示すのに使用するラベルを含む装置識別を作成し、また、装置116と通信するために使用するアドレスを選択する。転送制御モジュール168は、また、装置116との無線通信の際に使用する暗号鍵を生成し、この鍵を装置116上に格納する。装置に対する装置識別は、また、装置116上に格納されていて、装置116に対する装置識別に関連しているデジタル権利管理(DRM)情報のコピーと一緒に、DRM情報を含むことができる。DRM情報は、装置116のような装置に転送されたデータを保護するために使用されるので、異なる装置にコピーした場合には、このように保護されているデータを使用することはできない。装置識別が生成されると、転送制御モジュール168は、装置116に対する装置識別により、データベース158内のユーザ情報を更新するアカウントマネージャ160を呼び出す。
【0021】
装置116が識別され、装置に対する優先順位及びプロトコルが確立された後で、装置116をインタフェーススロット170から取り出すことができ、装置116との無線通信を所望に応じて行うことができ、同時に、転送制御モジュール168は、装置116との無線ネットワーク通信セッションを確立し、所望に応じて装置に対するDRM情報により保護されているデータと一緒に、無線ネットワークを通して、装置116にデータを転送する。転送制御モジュール168は、無線暗号化プロトコル及び装置116に関連する鍵を使用し、トランザクションマネージャ156を使用してユーザがステーション102と対話を行っている間に、選択したコンテンツを転送する。例えば、装置116への電力の供給が停止し、または装置116がステーション102の通信範囲から移動したために転送が中断した場合には、装置116が再度使用可能になった場合、転送を再開することができる。
【0022】
ディスプレイ154を使用しているステーション102との対話の他に、ユーザは、また、例えば、ステーション102の遠隔通信モジュール172のURL(Uniform Resource Locator)アドレスのアドレスに、個人データ装置により実施されたブラウザをナビゲートすることにより、個人データ装置を使用してステーション102との通信を選択することができる。遠隔通信モジュール172は、トランザクションマネージャ156とユーザの個人データ装置174との間の通信を仲介し、ユーザはステーション102からある距離のところで選択を行うことができる。トランザクションが終了すると、トランザクションマネージャ156は、転送を開始する転送制御モジュール168を呼び出す。所望に応じて、ユーザは、ある距離のところからトランザクションを行うことができ、次に、転送制御モジュール168は、装置116のようなユーザの装置をアクセスポイント114の範囲内で検出した場合、転送を行うことができる。例えば、ステーション102のようなステーションが空港、またはユーザが後で到着するつもりである他のエリアに位置している場合には、このような手順が役に立つ。ステーション102のようなステーションが展開している空港からのフライトを計画しているユーザは、家を出る前にトランザクションを行うことができる。ユーザが空港に到着すると、転送制御モジュール168は、装置116の存在を検出し、装置116に選択したタイトルを転送する。転送は、空港にいる間に、ユーザがステーション102と対話を行わなくても、ユーザに対してトランスペアレントに行われる。
【0023】
上述したように、比較的長距離の無線通信を提供する他に、ステーション102は、近距離を通して適切な無線装置に電力を供給し、近距離を通してより高速でデータを転送するように構成することができる。この目的のために、転送制御モジュール168は、またコンセント148内に設置される装置134のような装置を認識し、トランシーバ150を使用して装置134にデータを転送することができる。トランシーバ150及びトランシーバ146は、好適には60ギガヘルツ(GHz)で、3〜15ギガバイト/秒のデータ転送を使用することが好ましいが、他の適切な高速無線機構を使用することもできる。
【0024】
転送が終了すると、ユーザは、転送を受信している着脱可能なメディア装置を取り上げ、例えば、それをプレーヤまたはコンピュータのインタフェーススロット内に挿入して、ユーザが同じ規格に適合している任意のメディア装置を使用するのと同じ方法で使用することができる。
【0025】
図2は、本発明の一態様によるプロセス200のステップである。プロセス200は、好適には、図1のシステム100のようなシステムを使用して実行することができる。ステップ202において、データ転送装置とユーザがコンタクトを開始すると、インタフェースが、ユーザに提示され、ユーザは、転送したいコンテンツのユーザの選択を含むトランザクションを行うことができる。ユーザによる開始は、例えば、ユーザのステーションとの対話、またはパソコンまたは無線通信装置のようなユーザ装置を通してのステーションとのコンタクトを通して遠隔に行うことができる。ステップ204において、ユーザが所望のコンテンツを選択すると、ユーザに関連する既知の装置の選択または識別のための新しい装置の提出により、コンテンツが転送される無線ストレージ装置が識別される。装置は、例えば、互換性のあるデータ転送装置との無線通信をサポートすることができ、再生またはデータ処理装置への標準接続インタフェースを提供する携帯型ハードディスクドライブまたは着脱可能なメディア装置であってもよい。無線ストレージ装置は、トランシーバを含むことができ、装置が無線データ転送ポイントとして機能することができるようにし、装置とステーションの間の無線通信を管理する通信及び制御ソフトウェアを格納することができる。
【0026】
ステップ206において、データが無線ストレージ装置に無線により転送される。無線ストレージ装置の性質及び設置状況により、データの転送は、無線ネットワークを通してのような比較的長距離の通信リンクを通して、または転送装置の無線転送構成要素の近くに設置されている無線ストレージ装置を備える高速近距離通信リンクを通して行うことができる。データは、無線ストレージ装置に関連する暗号鍵、及び装置に関連するデジタル権利管理(DRM)情報により保護することができる。ステップ208において、転送及び適切な再生またはデータ処理装置との無線ストレージ装置の接続が終了した場合には、転送されたデータが所望に応じて再生または使用される。
【0027】
現在好ましい実施形態を参照しながら本発明を説明してきたが、当業者であれば、上記説明及び添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、本発明を種々様々な方法で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、映像及び音楽のような情報コンテンツを分配するための方法及び装置に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ストレージ装置に転送するデータを格納するためのストレージと、
前記装置上に格納しているデータにアクセスすることができるようにし、前記無線ストレージ装置が接続される外部装置の相手側インタフェース用コネクタと互換性のある標準化インタフェースを提供するためのインタフェース用コネクタと、
前記無線ストレージ装置と、前記無線ストレージ装置と関連するユーザからの通信に応答して、前記無線ストレージ装置にコンテンツを転送するように動作する無線転送装置との間でデータを通信するための無線トランシーバと、
前記無線ストレージ装置と前記データ転送装置との間の通信を管理するように動作し、前記データ転送装置からのコマンド及び問合せに応答し、前記無線ストレージ装置宛のデータを識別し、前記データを前記ストレージに格納するプロセッサと
を備える無線ストレージ装置。
【請求項2】
前記プロセッサが、無線ネットワークプロトコルを使用して、データを受信するために、前記無線トランシーバを制御する、請求項1に記載の無線ストレージ装置。
【請求項3】
前記プロセッサが、近距離高速データ転送プロトコルを使用してデータを受信するために、前記無線トランシーバを制御する、請求項1に記載の無線ストレージ装置。
【請求項4】
前記無線ストレージ装置が、データ転送装置の相手側誘導コイルから電力供給を受けることができるようにする誘導コイルをさらに備える、請求項2に記載の無線ストレージ装置。
【請求項5】
前記ストレージが暗号鍵情報を格納し、前記プロセッサが、前記データ転送装置から受信したデータを解読するために前記暗号鍵を使用するように動作する、請求項1に記載の無線ストレージ装置。
【請求項6】
前記無線ストレージ装置が、着脱可能なメディア装置である、請求項1に記載の無線ストレージ装置。
【請求項7】
前記無線ストレージ装置が、携帯型ハードディスクドライブである、請求項1に記載の無線ストレージ装置。
【請求項8】
前記コネクタが、前記無線ストレージ装置に相手側コネクタを提供するアダプタから電力供給を受ける、請求項1に記載の無線ストレージ装置。
【請求項9】
無線ストレージ装置へのデータの転送を管理するためのデータ転送装置であって、
前記ステーションと無線ストレージ装置との間でデータを通信するための無線トランシーバと、
無線ストレージ装置に転送されるデータを格納するためのストレージと、
前記無線ストレージ装置へのデータの転送を管理するためのプロセッサであって、転送されるデータを選択し、前記データが転送される無線ストレージ装置を識別するユーザからの入力を受信するように動作し、前記識別した無線ストレージ装置に前記データを転送するために無線トランシーバを制御するようにさらに動作するプロセッサと、
を備える、データ転送装置。
【請求項10】
前記プロセッサが、格納しているユーザアカウント情報に基づいて無線ストレージ装置を識別し、前記識別した無線ストレージ装置に関連する前記格納しているユーザアカウント情報内に含まれる格納している暗号鍵に基づいて、前記無線ストレージ装置へ送信するためのデータを暗号化するように動作する、請求項9に記載のデータ転送装置。
【請求項11】
前記プロセッサが、格納しているユーザアカウント情報に基づいて、無線ストレージ装置を識別し、また前記識別した無線ストレージ装置に関連する前記格納しているユーザアカウント情報内に含まれるデジタル権利管理(DRM)情報に基づいて、前記着脱可能な無線メディア装置に送信されるデータを保護するように動作する、請求項10に記載のデータ転送装置。
【請求項12】
前記プロセッサが、無線ネットワークプロトコルを使用して、前記着脱可能な無線ストレージ装置へデータを転送するために前記無線トランシーバを制御するように動作する、請求項10に記載のデータ転送装置。
【請求項13】
前記プロセッサが、近距離高速無線通信プロトコルを使用して、前記無線ストレージ装置にデータを転送するために前記無線トランシーバを制御するように動作する、請求項10に記載のデータ転送装置。
【請求項14】
遠隔通信インタフェースをさらに備え、前記プロセッサが、ユーザ入力及び前記遠隔通信インタフェースを通して、前記データ転送装置と通信するユーザ通信装置を使用して行った選択を受信し応答する、請求項10に記載のデータ転送装置。
【請求項15】
無線ストレージ装置に転送されるデータを識別するユーザの選択を受信するステップと、
データが転送される無線ストレージ装置を識別するステップと、
前記識別した着脱可能なメディア装置に、前記識別したデータを転送するために無線データトランシーバを制御するステップと、
を含むデータ転送方法。
【請求項16】
前記無線ストレージ装置を識別するステップが、装置識別情報に対する格納しているユーザ情報をチェックするステップを含む、請求項15に記載のデータ転送方法。
【請求項17】
前記無線ストレージ装置を識別するステップの次に、前記装置に関連する暗号化データを検索し、前記暗号化データ内に含まれる暗号鍵を使用して、前記装置に転送されるデータを暗号化するステップが行われる、請求項15に記載のデータ転送方法。
【請求項18】
前記無線ストレージ装置を識別するステップの次に、前記装置に関連するデジタル権利管理情報を検索し、前記デジタル権利管理情報を使用して、前記無線ストレージ装置に転送されるデータを保護するステップが行われる、請求項15に記載のデータ転送方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−48509(P2012−48509A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−190223(P2010−190223)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【出願人】(391007161)エヌ・シー・アール・コーポレイション (85)
【氏名又は名称原語表記】NCR CORPORATION
【Fターム(参考)】