説明

内視鏡挿入補助具

【課題】トロイド状の袋体が装着されたトロイドユニットを内視鏡に固定されるドライブユニットから簡単に取り外せるようにする。
【解決手段】自己推進装置はトロイド状の袋体40が装着されたトロイドユニット50と内視鏡先端部に固定されるドライブユニット30とから構成される。ドライブユニット30はウォームギヤ62とウォームギヤ62によって回転される樽型の駆動ホイール45とを有する。トロイドユニット50は従動ローラ46,47を有するローラ支持筒51が袋体40の内部に収容され、袋体40が従動ローラ46,47と駆動ホイール45で挟持される。駆動ホイール45の外径部分が樽型であるため従動ローラ46,47を樽型に沿って回転移動させることができるので、トロイドユニット50を回して従動ローラ46,47と駆動ホイール45の係合を解除し、ドライブユニット30とトロイドユニット50を分離させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大腸等の消化管の管内に挿入される内視鏡挿入部に取り付けられ、自己推進して前記管内への内視鏡挿入部の挿入を補助する内視鏡挿入補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
患者の体内管路に挿入される内視鏡の挿入部は、先端に設けられた短い先端硬性部と、これを所望の方向に向けるための湾曲部と、それに続く軟性部とからなる。先端硬性部の前面には、被観察部位の像を取り込む観察窓等が配置されている。
【0003】
内視鏡検査において、例えば、内視鏡の大腸への挿入は、大腸が体内で曲がりくねった構造であること、体腔内で固定されていない部分があることなどから非常に難しい。そのため、大腸への挿入手技の習得には多くの経験を必要とし、挿入手技が未熟である場合には、患者に大きな苦痛を与えてしまう。
【0004】
大腸の中で特に内視鏡の挿入が難しいと言われている部位は、いわゆるS状結腸と横行結腸である。その理由は、S状結腸や横行結腸は、その他の部位とは異なり体腔内に固定されていないため、自身の長さの範囲内で任意な形状変化を行うことや、内視鏡挿入時の接触力により体腔内で変形することにある。このため、内視鏡の挿入時に大腸内壁への接触を少しでも減らすように、S状結腸や横行結腸を直線化することを可能とする多くの手技が提案されている。また、近年では、挿入手技が未熟なものでも容易に挿入を行うことができるように、腸管内で内視鏡を挿入方向に自己推進させる内視鏡挿入補助具が提案されている。
【0005】
下記特許文献1に記載された内視鏡挿入補助具は、内視鏡挿入部が収納されるハウジングと、内視鏡の挿入方向を軸として、ハウジングの周囲を取り囲むように取り付けられたトロイド状(ドーナツ状)の袋体と、この袋体をキャタピラのように循環回転させて内視鏡を前記挿入方向に推進又は後退させる駆動部とから構成されている。この袋体は、柔軟な材料で形成されるとともにその内部に流体(液体または気体)が封入されてゴム製バルーンのように膨らんで適度な圧力で腸管の内壁と接触するように保たれており、内視鏡が挿入された腸管の内壁に接触しながら腸管内を移動することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2009−513250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一度使用した内視鏡は専用の洗浄装置で洗浄されるが、前記内視鏡挿入補助具も内視鏡から取り外し、内筒部分と外筒部分とを分解した後に洗浄しなければならない。しかし、前記特許文献1に記載の内視鏡挿入補助具は、内筒に設けられた駆動ホイールと外筒に設けられた従動ローラが前記袋体を挟んで圧接された状態になっており、内筒ユニットと外筒ユニットとを分離・分解することができない。また、腸管壁面に直接接触する前記袋体は交換することが望ましいが、駆動装置が内蔵された内筒ユニットは洗浄して再使用できることが望まれる。
【0008】
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、トロイド状の袋体が装着された外筒ユニットと内視鏡に固定される内筒ユニットとを簡単に分離・分解できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による内視鏡挿入補助具は、内視鏡の挿入部に装着され、体腔内壁に接触するトロイド状の袋体を前記内視鏡の挿入方向に循環移動させて、前記内視鏡の挿入部を推進させる内視鏡挿入補助具であって、前記袋体を前記内視鏡の挿入方向に循環移動させる樽型の駆動ホイールを有するドライブユニットと、前記袋体とその内部に組み込まれた従動ローラ付きのローラ支持筒とからなるトロイドユニットとを備えたことを特徴とする。
【0010】
前記ドライブユニットは、前記内視鏡が貫通する装着孔を有し内視鏡の外周に固定される内筒と、その外周を覆うように前記内筒で支持された外筒とを備え、前記駆動ホイールは、前記外筒にその外周面から露呈するように取り付けられ、前記袋体を前記内視鏡の挿入方向に循環移動させる。
【0011】
前記トロイドユニットは、前記ドライブユニットの外周に組み付けられ、前記ドライブユニット対する係合位置と係合解除位置との間で可動であり、前記係合位置では前記従動ローラと前記駆動ホイールとが前記内視鏡の挿入方向と平行な直線上に並んで前記袋体を挟持して前記駆動ホイールの回転によって前記袋体を循環移動させ、前記係合解除位置では前記従動ローラが前記駆動ホイールの前記直線上の位置から回転移動して前記袋体の挟持が解除され、ドライブユニットから軸方向に引き抜いて取り外し可能にされたことを特徴とする。
【0012】
前記従動ローラは、前記駆動ホイールの樽型曲率と同じ曲率又は少し大きい曲率の糸巻き型外径面を有するようにすると良い。前記トロイドユニットは、前記ローラ支持筒の外周を覆うように前記ローラ支持筒で支持されたカバー筒を備えるようにすると良い。前記従動ローラは、前記駆動ホイールの方向にバネ付勢されるようにすると良い。
【0013】
前記駆動ホイール及び従動ローラは、前記外筒及び内筒に、それぞれ周方向に等間隔で複数個づつ設けられるようにすると良い。前記駆動ホイールは2つの従動ローラに挟まれるように設けられるようにすると良い。
【0014】
前記内筒と外筒に嵌合し、両者の間に空間が形成されるようにそれぞれを同軸に支持する前蓋と後蓋を有するようにすると良い。前記前蓋と前記外筒が一体に形成され、前記後蓋と前記内筒が一体に形成されるようにすると良い。
【0015】
前記内筒と外筒の間の空間には、前記駆動ホイールを駆動するウォームギヤと、このウォームギヤを駆動する駆動ギヤとが設けられるようにすると良い。前記ウォームギヤが前記内筒に回転自在に支持されるとともに、前記駆動ギヤが前記後蓋に回転自在に支持されるようにすると良い。前記駆動ギヤは、前記内視鏡の外部に設けられた駆動源からトルクワイヤによって回転力が与えられるようにすると良い。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ドライブユニット(内筒ユニット)に対してトロイドユニット(外筒ユニット)をトロイド状の袋体ごと回転させて従動ローラと駆動ホイールの係合を解除させることができるので、トロイドユニットからドライブユニットを簡単に引き抜くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明による自己推進装置を装着した内視鏡の模式図である。
【図2】自己推進装置を中心断面で表した模式図である。
【図3】自己推進装置の構造を示す分解斜視図である。
【図4】前蓋と後蓋を外筒と内筒にそれぞれ一体に形成したときのドライブユニットの構造を示す分解斜視図である。
【図5】従動ローラの支持構造を説明用平面図である。
【図6】従動ローラの支持構造を説明用断面図である。
【図7】図2の部分拡大図である。
【図8】係合位置における樽型駆動ホイールと筒型従動ローラの関係を模式的に示した部分断面図である。
【図9】係合解除位置における樽型駆動ホイールと筒型従動ローラの関係を模式的に示した部分断面図である。
【図10】従来の筒型従動ローラの場合の説明図である。
【図11】別の実施形態のトロイドユニットの構造を示す分解斜視図である。
【図12】係合位置における樽型駆動ホイールと糸巻き型従動ローラの関係を模式的に示した部分断面図である。
【図13】係合解除位置における樽型駆動ホイールと糸巻き型従動ローラの関係を模式的に示した部分断面図である。
【図14】別の実施形態におけるローラ支持筒の支持リブとカバー筒のストッパが嵌合した部分を断面で表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1に示されるように、内視鏡10は、スコープの先端部に超小型固体撮像素子(CCDセンサ、CMOSセンサ等)を搭載した電子内視鏡である。内視鏡10は、該固体撮像素子が内蔵され、大腸等の消化管内に挿入される挿入部11と、内視鏡10の把持及び挿入部11の操作に用いられる操作部12と、内視鏡10をプロセッサ装置及び光源装置(いずれも図示せず)に接続するユニバーサルコード13とから構成される。ユニバーサルコード13は操作部12に接続され、送気・送水チャンネルと、撮像信号出力用ケーブル及びライトガイドが組み込まれている。また、操作部12は、アングルノブ14と操作ボタン15を備える。
【0019】
アングルノブ14は、挿入部11の湾曲方向及び湾曲量を調整する際に回転操作される。操作ボタン15は、送気・送水や吸引等の各種操作の際に用いられる。挿入部11は、可撓性を有する棒状体で、先端部16には、観察窓17、照明窓18、送気・送水ノズル19等が設けられている(図2参照)。挿入部11の先端部16には、自己推進装置(内視鏡挿入補助具)20が取り付けられている。自己推進装置20は、消化管内で挿入部11を前進または後進させる。
【0020】
自己推進装置20は、動力源21によって駆動される。動力源21には自己推進装置20を移動させるための回転トルクを伝達させるトルクワイヤ22が連結されており、トルクワイヤ22はほぼ全長に亘って保護シース23の内部に挿通されている。動力源21の駆動によりトルクワイヤ22は保護シース23内で回動する。図示は省略するが、動力源21は制御装置により制御され制御装置は操作ユニットに接続されている。操作ユニットは、自己推進装置20の前進・後退・停止の指示を入力するためのボタンと、自己推進装置20の移動速度を変更するための速度変更ボタンとを備える。
【0021】
また、挿入部11には、オーバーチューブ24が外嵌されており、保護シース23はオーバーチューブ24と挿入部11との間に挿通されている。オーバーチューブ24は挿入部11の挿入軸25の方向に伸縮自在な蛇腹構造となっている。
【0022】
図2,3に示されるように、自己推進装置20は、内視鏡10の挿入部11の先端部16に装着され駆動ホイール45を有するドライブユニット30と、トロイドユニット50とから構成される。トロイドユニット50は、伸縮性と柔軟性を有する薄膜シートをトロイド状(ドーナツ状)の袋体40と、袋体40の内部空間に配置され、袋体40の内径側の内面43に接触して駆動ホイール45との間で袋体40を挟持する従動ローラ46,47が設けられた円筒状のローラ支持筒51とから構成される。
【0023】
ドライブユニット30は、袋体40の中央空間に挿入され、袋体40は、ドライブユニット30に接触するトロイドの内径側部分が内視鏡10の挿入方向(挿入軸25と同じ方向)に押し出され、これによって、消化管の内壁に接触する外径部分が挿入方向とは反対の矢印70の方向に移動して、袋体40全体が循環移動する。
【0024】
ドライブユニット30は、内視鏡10の挿入部11の先端部16が貫通し先端部16に装着される装着孔31を有する円筒状の内筒32と、内筒32で支持されて内筒32の外周を被う円筒状の外筒35と、内筒32と外筒35とにそれぞれ嵌合して、その間に空間が形成されるようにそれぞれを同軸に支持する前蓋37と後蓋38とを備える。なお、図4に示されるように、前蓋37を外筒35と一体に形成しても良く、後蓋38を内筒32と一体に形成しても良い。
【0025】
ドライブユニット30には、駆動ホイール45に回転力を付与する駆動部60が設けられる。駆動部60は、内筒32に外嵌されて回転自在に保持されるギヤ軸61と、後蓋38に回転自在に保持される駆動ギヤ64とから構成される。ギヤ軸61は、2ヶ所にウォームギヤ62が形成され後端側に平ギヤ63が形成される。駆動ギヤ64は、内筒32と外筒35の間に配置されて平ギヤ63と噛合する。駆動ギヤ64には後蓋38の挿通孔に挿通されたトルクワイヤ22が接続され、トルクワイヤ22の回転力がウォームギヤ62に伝達される。
【0026】
図5〜7に示されるように、従動ローラ46,47は軸受部材54に並列に軸支され、軸受部材54の従動ローラ46と47の間に押圧バネ55の一端が係止されている。押圧バネ55の他端はネジ56によってローラ支持筒51の外周面57に取り付けられ、これによって、従動ローラ46,47と駆動ホイール45は内視鏡の挿入方向と平行な直線上に配置され、従動ローラ46と47が、それぞれ駆動ホイール45の前後の斜め方向から駆動ホイール45との間で袋体40を挟持する。従動ローラ47の中央部分48は細径に形成され、押圧バネ55の逃げ代49となっている。従動ローラ46,47は、押圧バネ55によって袋体40を駆動ホイール45に押し付ける方向(矢印71)に付勢される。
【0027】
図3,8に示されるように、駆動ホイール45は、外周面36から露呈するように、外筒35の前方と後方、且つ周方向を3等分する3ヶ所に計6個が設けられる。駆動ホイール45は、全体形状が樽型円柱状に形成され、湾曲した面に斜歯ギヤが形成される。斜歯ギヤは外筒35の内側に突出してウォームギヤ62と噛合する。また、駆動ホイール45は外筒35の外側に突出して袋体40に接触するとともに、ローラ支持筒51に設けられた円筒形の従動ローラ46,47との間で袋体40を内外から挟持してトロイドの内径側を挿入軸25の方向に移動させ、袋体40を循環移動させる。
【0028】
このように、後方に設けられた駆動ホイール45と従動ローラ46,47によって外筒35に接触する袋体40の後端側が引っ張られ、前方に設けられた駆動ホイール45と従動ローラ46,47によって外筒35に接触する前端側が前方に押し出される。押し出された袋体40は前端側で外側に広がり、180°ターンして折り返され、外径側の外面42(図2参照)が体腔内壁(例えば大腸内壁、以下大腸内壁という)に接触する。
【0029】
一方、挿入方向後端側が引っ張られることで、大腸内壁と接触と接触していた外径側の外面42の後端側が180°ターンしてトロイドの内側に折り返される。このように、袋体40は、内側が挿入方向、外側が反挿入方向に循環移動して自己推進装置20を前進させる。袋体40を前述とは逆方向に循環移動させて、自己推進装置20を後退させても良い。
【0030】
次に、作用について説明する。大腸内から抜いた使用済みの内視鏡10から自己推進装置20が取り外され、ドライブユニット30とトロイドユニット50とに分離された後に、ドライブユニット30は内視鏡10とともに専用の洗浄装置によって洗浄される。洗浄されたドライブユニット30に新しいトロイドユニット50が取り付けられて、次の検査に使用される。
【0031】
図8に示されるように、内視鏡10から取り外された自己推進装置20は、駆動ホイール45と従動ローラ46,47とが袋体40を挟持し圧接した係合位置の状態となっているので、そのままではドライブユニット30をトロイドユニット50から引き抜くことができない。そこで、袋体40の外側からトロイドユニット50を図8に示される矢印73の方向に回し、図9で示される係合解除位置にすると、従動ローラ46,47が駆動ホイール45から外れて係合が解除される。なお、トロイドユニット50を回す方向が矢印73と逆の方向であっても従動ローラ46,47と駆動ホイール45の係合は解除される。
【0032】
図10に示されるように、従来のような円筒形の駆動ホイール81の場合には、従動ローラ46,47を回転させようとすると、一点鎖線で示す従動ローラの位置85のように駆動ホイール81の角部82と干渉してしまい、従動ローラ46,47、即ち、ローラ支持筒51を回すことができない。したがって、従動ローラ46,47と駆動ホイール81との係合は解除されず、トロイドユニット50からドライブユニット30を引き抜くことができない。
【0033】
次に、別の実施形態について説明する。図11に示されるように、トロイドユニット90は、袋体40、ローラ支持筒91、ローラ支持筒91に外嵌され支持される円筒状のカバー筒92から構成される。
【0034】
図12,13に示されるように、従動ローラ83は、円筒外径面が糸巻き状に形成されている。糸巻き状断面の円弧の曲率は、駆動ホイール45と同じにすると良い。あるいは、少し大きな曲率であっても差し支えない。糸巻き状の従動ローラ83は、円筒状の従動ローラ46に比べて、図12に示される係合位置における袋体40への接触力が大きく、また、図13に示される係合解除位置への移動力は同じであるから、駆動ホイール45との接触においては筒型の従動ローラ46より好ましいと言える。しかし、糸巻き状円筒面の両端は断面が鋭角となり、袋体40を介して腸壁に当たることを考えると好ましいとは言えないので、カバー筒92が設けられている。なお、カバー筒92を設けない場合は、前記鋭角となる部分に大きなRを付けると良い。
【0035】
図11,14に示されるように、カバー筒92は、カバー筒92の内周面95の前側近傍に形成された支持リブ96がローラ支持筒91の外周面93に当接するとともに外周面93の後側近傍に形成された支持リブ94が内周面95に当接して、ローラ支持筒91に支持される。カバー筒92の内周面95の後側近傍にはストッパ97が形成される。支持リブ94は、前方に開いたコの字形に形成され、その内側にストッパ97が嵌合される。支持リブ94は外周面93に、支持リブ96とストッパ97は内周面95に、それぞれ、押圧バネ55を避けるように、周方向を3等分する3ヶ所に形成される。
【0036】
支持リブ94とストッパ97の嵌合によってローラ支持筒91とカバー筒92は一体となって回転するので、カバー筒92を掴んで回すことによって、ローラ支持筒91も回り、従動ローラ46,47と駆動ホイール45の係合が解除されて、トロイドユニット90からドライブユニット30を引き抜くことができる。
【0037】
10 内視鏡
11 挿入部
16 先端部
20 自己推進装置(内視鏡挿入補助具)
30 ドライブユニット
31 装着孔
32 内筒
35 外筒
36 (外筒の)外周面
37 前蓋
38 後蓋
40 (トロイド状の)袋体
42 (袋体40の)外径側の外面
43 (袋体40の)内径側の内面
45,81 駆動ホイール
46,47,83 従動ローラ
48 (従動ローラ47の中央部分)
49 (押圧バネ55の)逃げ代
50,90 トロイドユニット
51 ローラ支持筒
52 カバー筒
54 軸受部材
55 押圧バネ
57 (ローラ支持筒51の)外周面
60 駆動部
61 ギヤ軸
62 ウォームギヤ
63 平ギヤ
64 駆動ギヤ
91 ローラ支持筒
92 カバー筒
93 (ローラ支持筒91の)外周面
94,96 支持リブ
95 (カバー筒92の)内周面
97 ストッパ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡の挿入部に装着され、体腔内壁に接触するトロイド状の袋体を前記内視鏡の挿入方向に循環移動させて、前記内視鏡の挿入部を推進させる内視鏡挿入補助具であって、
前記内視鏡が貫通する装着孔を有し内視鏡の外周に固定される内筒と、その外周を覆うように前記内筒で支持された外筒と、前記外筒にその外周面から露呈するように取り付けられ、前記袋体を前記内視鏡の挿入方向に循環移動させる樽型の駆動ホイールとを有するドライブユニットと、
前記袋体と、その内部に組み込まれた従動ローラ付きのローラ支持筒とからなり、前記ドライブユニットの外周に組み付けられ、前記ドライブユニット対する係合位置と係合解除位置との間で可動であり、前記係合位置では前記従動ローラと前記駆動ホイールとが前記内視鏡の挿入方向と平行な直線上に並んで前記袋体を挟持して前記駆動ホイールの回転によって前記袋体を循環移動させ、前記係合解除位置では前記従動ローラが前記駆動ホイールの前記直線上の位置から回転移動して前記袋体の挟持が解除され、ドライブユニットから軸方向に引き抜いて取り外し可能にされたトロイドユニットと、
を備えたことを特徴とする内視鏡挿入補助具。
【請求項2】
前記従動ローラは、前記駆動ホイールの樽型曲率と同じ曲率又は少し大きい曲率の糸巻き型外径面を有することを特徴とする請求項1記載の内視鏡挿入補助具。
【請求項3】
前記トロイドユニットは、前記ローラ支持筒の外周を覆うように前記ローラ支持筒で支持されたカバー筒を有することを特徴とする請求項1又は2記載の内視鏡挿入補助具。
【請求項4】
前記従動ローラは、前記駆動ホイールの方向にバネ付勢されたことを特徴とする請求項1〜3いずれか内視鏡挿入補助具。
【請求項5】
前記駆動ホイール及び従動ローラは、前記外筒及び内筒に、それぞれ周方向に等間隔で複数個づつ設けられたことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の内視鏡挿入補助具。
【請求項6】
前記駆動ホイールは2つの従動ローラに挟まれるように設けられていることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の内視鏡挿入補助具。
【請求項7】
前記内筒と外筒とに嵌合し、両者の間に空間が形成されるようにそれぞれを同軸に支持する前蓋と後蓋とを有することを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の内視鏡挿入補助具。
【請求項8】
前記前蓋と前記外筒が一体に形成され、前記後蓋と前記内筒が一体に形成されたことを特徴とする請求項7記載の内視鏡挿入補助具。
【請求項9】
前記内筒と外筒の間の空間には、前記駆動ホイールを駆動するウォームギヤと、このウォームギヤを駆動する駆動ギヤとが設けられたことを特徴とする請求項7又は8記載の内視鏡挿入補助具。
【請求項10】
前記ウォームギヤが前記内筒に回転自在に支持されるとともに、前記駆動ギヤが前記後蓋に回転自在に支持されたことを特徴とする請求項9記載の内視鏡挿入補助具。
【請求項11】
前記駆動ギヤは、前記内視鏡の外部に設けられた駆動源からトルクワイヤによって回転力が与えられることを特徴とする請求項9又は10記載の内視鏡挿入補助具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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