内視鏡装置
【課題】水等の液体が存在するような場合にも、簡単な構造で、検査対象物の内部を円滑に検査できるようにガイドするガイドチューブ部材を有する内視鏡装置を提供する。
【解決手段】挿入部2が挿通されるガイドチューブ部材22の先端部には前カップ26a及び後ろカップ26bを設けたカプセル形状で、浮力を発生する空間28を有するセンタリング23が設けられ、手元側から圧縮空気を給排することにより、空間28で発生する浮力を調整可能におり、水52が存在する配管51内に挿入した状態において、挿入部2の先端部7の撮像素子により得られる画像として、配管51の内壁全周を観察できるように、先端部7を配管51の中心位置付近に設定できるようにしている。
【解決手段】挿入部2が挿通されるガイドチューブ部材22の先端部には前カップ26a及び後ろカップ26bを設けたカプセル形状で、浮力を発生する空間28を有するセンタリング23が設けられ、手元側から圧縮空気を給排することにより、空間28で発生する浮力を調整可能におり、水52が存在する配管51内に挿入した状態において、挿入部2の先端部7の撮像素子により得られる画像として、配管51の内壁全周を観察できるように、先端部7を配管51の中心位置付近に設定できるようにしている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は検査対象物の内部に挿入して内視鏡による検査を行う内視鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、検査対象物の内部を検査することができる内視鏡は、医療用分野及び工業用分野において広く用いられている。
また、検査対象物が複雑に屈曲しているような場合には、内視鏡挿入部を簡単な操作で目的部位まで挿入することが困難になる場合が発生するため、内視鏡挿入部の挿入をガイドするガイドチューブを使用する内視鏡装置が提案されている。
例えば第1の従来例としての特開昭64−26814号公報には、挿入部の先端側の外周面に、挿入部の後方側に気体を噴出させるための噴出孔を設け、噴出孔から気体を後方側に噴出させることにより、挿入部を管腔の深部側に推進させる内視鏡装置が開示されている。
【0003】
また、第2の従来例としての特開平1−229219号公報には、内視鏡の挿入部又はガイドチューブに、径方向に流体を噴射する噴射口を設け、噴射口から流体を噴射することにより、挿入作業の途中において、浮上方向や湾曲方向の制御を行うための内視鏡及びガイドチューブが開示されている。
また、第3の従来例としての特開昭63−202710号公報には、挿入部の先端部付近において径方向に突没可能な挿入ガイドを設け、挿入部が挿入される管の途中に段差が存在するような場合において、挿入ガイドを突出させることにより、容易に通過させることができる内視鏡が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭64−26814号公報
【特許文献2】特開平1−229219号公報
【特許文献3】特開昭63−202710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した第1−第3の従来例は、水等の液体が存在する配管又は管腔部位のような場合には、液体による浮力のために内視鏡の挿入部を円滑に推進させたり、内壁等の検査対象部位を検査しながら推進させることが困難になる。
本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、水等の液体が存在するような場合にも、簡単な構造で、検査対象物の内部を円滑に検査できるようにガイドするガイドチューブ部材を有する内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の内視鏡装置は、細長な内視鏡挿入部と、前記内視鏡挿入部を挿通して、前記内視鏡挿入部を検査対象物の内部に挿入する場合のガイドに用いるガイドチューブ部材とを備えた内視鏡装置において、前記ガイドチューブ部材の先端部に設けたカプセル形状のセンタリング部材を有し、前記センタリング部材は浮力を発生する空間を有すると共に、前記内視鏡挿入部を挿通可能とする管状部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、水等の液体が存在するような場合にも、簡単な構造で、検査対象物の内部を円滑に検査できるように内視鏡挿入部をガイドするガイドチューブ部材を有する内視鏡装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は本発明の第1の実施形態の内視鏡システムの全体構成を示す外観斜視図。
【図2】図2は図1におけるセンタリンブ部材の構成を示す斜視図。
【図3】図3は変形例のセンタリンブ部材の構造を示す縦断面図。
【図4】図4は第1の実施形態の作用を説明するための使用例を示す図。
【図5】図5は第1の実施形態による使用例の動作説明用フローチャート。
【図6】図6は本発明の第2の実施形態におけるガイドチューブの先端側の構成を分解して示す斜視図。
【図7A】図7Aは本発明の第3の実施形態のガイドチューブの先端側の構成を示す斜視図。
【図7B】図7Bは、図7Aを分解して示す斜視図。
【図8A】図8Aは第3の実施形態の変形例のガイドチューブの先端側の構成を示す斜視図。
【図8B】図8Bは、図8Aを分解して示す斜視図。
【図9】図9は変形例の作用の説明図。
【図10】図10は本発明の第4の実施形態のガイドチューブの先端側の構成を分解して示す斜視図。
【図11A】図11Aは本発明の第5の実施形態のガイドチューブのセンタリング部材周辺部の構成を示す斜視図。
【図11B】図11Bは、図11Aにおけるセンタリング部材の縦断面図。
【図11C】図11Cは配管内で検査に使用した場合の説明図。
【図12A】図12Aは第5の実施形態の変形例のガイドチューブのセンタリング部材の構造を示す縦断面図。
【図12B】図12Bはセンタリング部材内に圧縮空気を供給してバルーンを少し膨張させた状態の外形を示す図。
【図12C】図12Cは、図12Bの状態からさらにバルーンを膨張させた状態の外形を示す図。
【図12D】図12Dは、図12Cの状態からさらにバルーンを膨張させた状態の外形を示す図。
【図12E】図12Eは配管内で検査に使用した場合の説明図。
【図12F】図12Fは、図12Aにおけるバルーンを蛇腹状にしてセンタリング部材を形成した場合の一部を示す縦断面図。
【図13】図13は本発明の第6の実施形態におけるセンタリング部材の構成を示す斜視図。
【図14】図14は本発明の第7の実施形態のガイドチューブのセンタリング部材周辺部の構成を分解して示す斜視図。
【図15】図15は第7の実施形態の作用を説明するための使用例を示す図。
【図16A】図16Aは第7の実施形態の変形例のガイドチューブのセンタリング部材周辺部を示す斜視図。
【図16B】図16Bは4つのセンタリング部材を連結したガイドチューブを示す斜視図。
【図17】図17は本発明の第8の実施形態のガイドチューブのセンタリング部材周辺部を示す縦断面図。
【図18A】図18Aは図17の外形を示す斜視図。
【図18B】図18Bは図17の状態からバルーンを膨張させた場合の編管を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように本発明の第1の実施形態の内視鏡装置1は、内視鏡挿入部(以下、単に挿入部と略記)2を含む内視鏡装置部3と、挿入部2が挿通されるガイドチューブ4を備えたガイド装置5とから構成される。
内視鏡装置部3は、細長の挿入部2と、この挿入部2の基端が接続された本体部6とを有する。
挿入部2は、その先端に設けられた先端部7と、この先端部7の後端(基端)に設けられた湾曲自在の湾曲部8と、この湾曲部8の基端から後方側に長く延出して形成される可撓性の可撓管部9とからなる。挿入部2の後端寄りの外周位置には、湾曲部8を湾曲操作する湾曲操作部10が設けられている。
【0010】
本体部6は、制御ユニット11と、画像表示装置としての液晶モニタ(LCDと略記)12とを有する。
また、挿入部2の先端部7には、照明光を出射する照明窓13と、照明光により照明された部位を観察する観察窓14とが設けられている。
観察窓14には図示しない対物レンズが取り付けられ、その結像位置には撮像素子が配置されている。この撮像素子で撮像した信号は、制御ユニット11内の信号処理回路に入力され、信号処理される。信号処理回路は信号処理により映像信号を生成し、LCD12に出力し、LCD12の表示面には撮像素子で撮像した画像が表示される。
【0011】
一方、ガイドチューブ4は、挿入部2が挿通される中空部21を有する可撓性で細長のガイドチューブ部材22を有する。このガイドチューブ部材22の先端部には前後が略半球形状で、その間が筒状のカプセル形状からなるセンタリング部材23が設けられ、このガイドチューブ部材22の後端部にはガイドチューブ後ろ口金24が設けられている。センタリング部材23は、この形状に留まるものではなく、単に略球形状としてもよい。
図2はセンタリング部材23を含むガイドチューブ4の先端側の構造を示す。
ガイドチューブ部材22の先端部には、後ろ取付部25Bを介してセンタリング部材23の後端が気密的に取り付けられる。
【0012】
センタリング部材23は、略半球形状の前カップ26aと後ろカップ26bとを備え、前カップ26aの後端と後ろカップ26bの前端はそれぞれ小径化する窪みを持つ形状にされ、小径化した窪みの重なり部分を接着剤で接着する等してカプセル形状(略球形状ないしは楕円球形状)となるように連結している(図3は変形例であるが、前カップ26aの後端と後ろカップ26bの縦断面形状を示している)。
なお、前カップ26aと、後ろカップ26bは、それぞれ回転対称でほぼ同一形状であり、プラスティック部材等の加工が容易な硬質製で(例えば水に比較して)比重が小さい軽量な部材により形成されている。また、センタリング部材23を構成する前カップ26aと後ろカップ26bとして、光学的に透明な透明部材を用いることにより、使用者は、内部の状態を確認し易い。
また、センタリング部材23の内部は、密閉構造とするので、水より比重の大きいものであってもよく、例えば、材質をアルミ等の金属を用いても良く、部分的に観察窓として透明な窓を設けるようにして水中において浮力を発生できるようにした構成にしても良い。
【0013】
また、このセンタリング部材23の内部には、前カップ26a、後ろカップ26bの中心に沿って管形状に形成され、挿入部2を挿通可能とする管状部としての例えば螺旋状に巻回したコイル27が配置されている。なお、コイル27の代わりに、透明で適度の可撓性を有する管状のチューブを用いても良い。
また、このセンタリング部材23の前端には前取付部25Aが設けられ、前取付部25Aは、センタリング部材23の前端を、(コイル27内側に挿通された)挿入部2の外周面に固定する。
また、上記のように後ろ取付部25Bは、センタリング部材23の後端をガイドチューブ部材22の先端部に気密的に連結する。
【0014】
そして、前取付部25A及び後ろ取付部25Bの間の挿入部2の外周面を覆う前カップ26a及び後ろカップ26bの内側に、浮力を発生する空間28を形成している。但し、例えば前取付部25Aは、前カップ26aの前端部分と挿入部2の外周面とを完全に気密構造で密閉しないで、小さな隙間から水等が侵入可能な小さな隙間(クリアランス)を有する構造でも良い。
上記空間28は、挿入部2の外周面とその外側のガイドチューブ部材22との間の小さな空間により形成される通路29と連通している。
図1に示すようにガイドチューブ部材22の後端に設けたガイドチューブ後ろ口金24には、継手30を介してチューブ31が接続され、このチューブ31は、途中に設けたバルブ32を介してコンプレッサ33に接続される。
【0015】
コンプレッサ33は圧縮空気を発生し、コントローラ34により開閉が制御されるバルブ32が設けられたチューブ31と、ガイドチューブ部材22の中空部21に挿入部2の外周面との間の通路29を介して前カップ26a及び後ろカップ26b内の空間28に圧縮空気を供給することができるようにしている。
そして、この空間28内に水が侵入した場合においても手元側のコンプレッサ33から空間28内に圧縮空気を供給することにより侵入した水を排出して空間28で発生する浮力を調整可能にしている。
コンプレッサ33は、空間28内の圧縮空気を排気する排気機能も備え、コンプレッサ33は、空間28内に空気を給排する空気給排装置の機能を持つ。そして、コンプレッサ33とは、センタリング部材23の空間28で発生する浮力の大きさを調整する浮力調整手段を形成する。
なお、流体としての空気を給排する機能の代わりに、後述するように流体としての例えば水を給排する水給排装置により流体給排装置(流体給排手段)を設けるようにしても良い。
【0016】
図2の前取付部25A及び後ろ取付部25Bの構造を説明する前に、その構造に類似した構造を備えた図3の変形例のセンタリング部材23Bの構造を説明する。
図3のセンタリング部材23Bは、図2のセンタリング部材23において、前カップ26a及び後ろカッツ26bの内側にさらに膨張/収縮が可能な膨張/収縮可能な軟質部(軟質部材)としてのバルーン41を設けた構造にしている。
フランジを設けた前口金42の後端外週面にはコイル27の先端が接着剤等により固定され、その外側にバルーン41の先端が接着剤等で水密的に固定され、さらにその外側には前カップ26aの前端のリング部がフランジに当接して、前カップ固定リング43によりネジ固定される。なお、前口金42の内径は、挿入部2の外径よりも僅かに大きい。
【0017】
また、前口金42の前端外周面に、水密用のOリング44を内装した前口金固定リング45がネジ固定される。前口金固定リング45の先端の小径部は、挿入部2における湾曲部8の後端と可撓管部9の前端との間に設けた凹部8a内に係入される。
なお、本実施形態(変形例も含む)においては、センタリング部材23の前端を挿入部2の先端側の外周面位置に固定する例として、湾曲部8の後端の外周面位置に位置決めして固定する構造で示しているが、この外周面位置に位置決め固定する場合に限定されるものでない。
このようにして、挿入部2の外周面にバルーン41の前端側を水密的に取り付ける構造にしている。
【0018】
また、後ろ取付部25Bにおいては、フランジを設けた後ろ口金46の前端外週面にはコイル27の後端が接着剤等により固定され、その外側にバルーン41の後端が接着剤等で水密的に固定され、さらにその外側には後ろカップ26aの後端のリング部がフランジに当接して、後ろカップ固定リング47によりネジ固定される。なお、後ろ口金46の内径は、挿入部2の外径よりも若干大きい。
また、ガイドチューブ部材22の先端が後端外周面に接着剤等で水密的に固定された後ろ口金固定リング48は、後ろ口金46に水密的にネジ固定される。
本変形例の構成においては、バルーン41の内側の空間49は、挿入部2の外周面とガイドチューブ部材22の内周面との間の通路29と連通し、流体(具体的にな水)が通る流路となる。
【0019】
また、本変形例においては、バルーン41の外側で、前カップ26a及び後ろカップ26bの内側の空間28は、浮力を発生する空間であると共に、バルーン41の膨張によってその空間28の体積が変化するため、浮力の大きさが変化する。
本変形例の構成においては、図1のガイド装置5における流体給排装置の具体例としての空気給排装置としてのコンプレッサ33の代わりに流体としての水を給排する水給排装置(図1おいて符号33Bで示す)が用いられる。
そして、水給排装置33Bからバルーン41内に(水を)注水することにより、前カップ26a及び後ろカップ26b内側とバルーン41の外側との間の空気が充満された空間28による浮力の大きさを調整可能にしている。
【0020】
なお、図2に示したセンタリング部材23における前取付部25Aと後ろ取付部25Bは、図3におけるバルーン41の取り付け部分を除外すると図3の場合と同様の構造である。
但し、図3の変形例の場合には、空間28は、気密的に密閉されたシール構造の空間であり、これに対して、図1、図2の場合には空間28は、水が小さな空隙から侵入しても構わない構造にしている(空間28内に圧縮空気を供給することにより、供給量に応じてその水を排出可能にしている)。
【0021】
このような構成の本実施形態の内視鏡装置1は、細長な内視鏡挿入部としての挿入部2と、前記内視鏡挿入部を挿通して、前記内視鏡挿入部を検査対象物の内部に挿入する場合のガイドに用いるガイドチューブ部材22とを備えた内視鏡装置であって、前記ガイドチューブ部材22の先端部に設けたカプセル形状のセンタリング部材23を有し、前記センタリング部材23は浮力を発生する空間28を有すると共に、前記内視鏡挿入部を挿通可能とする管状部としてのコイル27を有することを特徴とする。
次に本実施形態の作用を説明する。図4は、検査対象物としての配管51を示し、この配管51内には、配水等のための水52が存在する。このため、通常の内視鏡の挿入部をこの配管51内に挿入した場合、挿入部の先端側は、(水よりも重たい比重を有するため)配管51の底部側に偏って位置する。
【0022】
また、第2の従来例のようにガイドチューブを用いた場合においても、ガイドチューブと共に内視鏡の先端も配管51の底部側に沈んだ位置となり、配管51の内壁の全周を検査しにくい状態となる。
これに対して、本実施形態の内視鏡装置1においては、ガイドチューブ部材22の先端部に設けたセンタリング部材23を、挿入部2の先端側の外周面位置に取り付けることができ、センタリング部材23には浮力を発生する空間28を備えている。
従って、配管51内の水52の量に応じて、空間28で発生する浮力の大きさを適切に調整することにより、図4に示すように挿入部2の先端側を、配管51の略中央付近若しくは水面近くに位置するような状態に設定できる。
【0023】
配管51の中央付近に設定した状態においては、(照明窓13からの照明のもとで)観察窓14の撮像素子を介して配管51の内壁の全周の画像を得やすい状態にできる。なお図4において、観察窓14による(撮像素子の)観察視野の範囲をαで示している。
図5は浮力を調整して配管51の内壁を検査し易い状態にする動作のフローチャートを示す。
最初のステップS1において、図1に示すように挿入部2にガイドチューブ部材22を装着した状態にセットした後、操作者(使用者)は、ガイドチューブ部材22と共に、挿入部2の先端側を配管51内に挿入する。
【0024】
また、この場合、ステップS2に示すように挿入部2の観察窓14を通して撮像素子により得られた画像がLCD12に表示される。そして、操作者はその画像を観察する。
ステップS3に示すように操作者は、LCD12の画像において配管51の内壁全周が観察できる表示状態であるか否かを判断する。
LCD12の画像において配管51の内壁全周が観察できない状態である場合には、ステップS4に示すように操作者は、送気又は排気を行い、センタリング部材23の空間28で発生する浮力の大きさを調整する。そして、LCD12の画像において配管51の内壁全周が観察できる状態になるまで送気又は排気を行う。
【0025】
例えば、挿入部2が配管51の中央付近から底部側に偏在している場合には、(空間28内に圧縮空気の)送気を行い、空間28での浮力を大きくし、挿入部2が配管51の中央付近となるように調整する。中央付近に位置すると、配管51の内壁全周を確認できるようになる。
一方、空間28での浮力が大き過ぎて挿入部2が配管51の中央付近から上部側に偏在している場合には、(空間28内の空気の)排気を行い、空間28での浮力を小さくし、挿入部2が配管51の中央付近となるように調整する。中央付近に位置すると、配管51の内壁全周を確認できるようになる。
【0026】
ステップS4による浮力の調整により、又は最初の設定状態において、LCD12の画像において配管51の内壁全周が観察できる状態である場合には、ステップS5に示すように操作者は、その画像から内壁状態を検査しながら、挿入部2の先端側を配管51の深部側に挿入する作業を行う。従って、内壁の検査を円滑に、かつ短時間に行うことができる。
なお、内壁全周を観察できる状態において、一部の内壁部分をより詳細に観察する場合には、図4のような設定状態において、湾曲部8をほぼ90°程度湾曲させて、先端面を内壁に対向する状態に設定して観察しても良い。
本実施形態は、簡単な構造で実現でき、浮力の大きさを調整することにより、図4に示すように配管51の内壁全周を観察できる状態に簡単に設定でき、この状態において挿入部2の先端側を深部側に移動させながら配管51の内壁全周を円滑に検査できる。また、湾曲部8を湾曲することにより、内壁部分を詳細に観察することもできる。
【0027】
なお、図5としてバルーン41を有しないセンタリング部材23の例で説明したが、バルーン41を備えた変形例の場合には、ステップS4の送気又は排気により浮力を調整する代わりに送水(給水)又は排水により浮力を調整することになる。そして、バルーン41を有しないセンタリング部材23とほぼ同様の作用効果を有する。
従って、本実施形態(及び変形例)によれば、水52のような液体が存在するような場合にも、簡単な構造で、検査対象物の内部の内壁等の検査対象部位を円滑に検査することが可能になる。
【0028】
(第2の実施形態)
図6は本発明の第2の実施形態のガイドチューブ4C′におけるセンタリング部材23C′周辺部の構成を分解した状態で示す。
ガイドチューブ部材22の先端部には溝部(凹部)56aを設けた先端口金56が取り付けられる。この先端口金56の外周位置において後ろカップ26bの後端が後ろ口金46及び後ろ口金固定リング47を用いて固定されると共に、連結チューブ57の後端も固定される。
なお、連結チューブ57は、第1の実施形態のコイル27の代わりに用いられる、挿入部2が挿通可能で、例えば透明な管状部材(管状部)である。また、前カップ26aの前端は、前口金42と前口金固定リング45とにより連結チューブ57の前端に固定される。
【0029】
前カップ26aと後ろカップ26bとは、例えば前カップ26aの雌ネジ部と後ろカップ26bの雄ネジ部59により、着脱自在に連結する着脱部を形成する。なお、両者に設ける雌ネジ部、雄ネジ部59の関係を逆にしても良い。
また、前カップ26aの前端と後ろカップ26bの後端部分には、それぞれ前口金42と後ろ口金46を通すことができるサイズの前孔60a,後ろ孔60bが設けてある。
本実施形態においては、センタリング部材23C′は前カップ26aと後ろカップ26bとが着脱自在であり、その内部の空間28には、発泡スティロール等の軽量で空気を多量に含むことにより、浮力を発生し易い例えばカプセル形状の発泡体58を収納する構成にしている。
【0030】
このような構成の本実施形態においては、空気を含む発泡部材としての発泡体58を空間28内に収納する構成にしているので、この空間28内に水が侵入した状態においても所定の浮力を維持することができるようにしている。
本実施形態は、浮力の調整などを行うことなく所定の浮力で内視鏡検査を行うことができるような場合の用途において、簡単に且つ円滑に内視鏡検査を行うことができる。
また、発泡体58を収納したが、その数を調整することで浮力を調整でき、発泡体58を例えば鉄球にすることで、積極的に水中深くに入れていくことも可能となる。
さらに、発泡体58、鉄球の配置する位置を考慮すると、配管や水中でのガイドチューブ部材22の向きを一定に保つことが可能となる。つまり、発泡体58の配置するところが、水面近くになり、鉄球は底面側となる。
【0031】
(第3の実施形態)
図7Aは本発明の第3の実施形態のガイドチューブ4Cの先端側の構成を示す。また、図7Bは分解した状態でガイドチューブ4Cを示す。このガイドチューブ4Cにおいては、前カップ26aは図6の前カップ26aの場合と同様にその前端に前孔60aを設けているが、後ろカップ26bには、その後端に後ろ孔60bを設けないで、側面部分に横孔60cを設けている。
そして、図7Bの矢印で示すようにガイドチューブ部材22の先端側を、この横孔60cを通し、後ろカップ26b内部で前方側に略90°屈曲させて、前カップ26aの前孔60aを通して(ガイドチューブ部材22の先端を)外部に突出させる。
そして、本実施形態では、ガイドチューブ部材22に挿通される挿入部2を屈曲した方向にガイドし易い構造のセンタリング部材23Cを形成している。
【0032】
前孔60a、横孔60cの位置において、接着剤により、ガイドチューブ部材22を前カップ26a及び後ろカップ26bに固定し、前カップ26a及び後ろカップ26b内の空間28を気密及び水密の密閉空間となるようにシールしたシール構造にしても良い。
前カップ26aの後端と後ろカップ26bの前端には、雄ネジ部61a、雌ネジ部61bを設けて前カップ26aと後ろカップ26bとを螺合により着脱自在に連結/取り外し可能にする装着部を形成している。また、螺合により連結固定する際に、さらにOリング等を介挿してシール構造に固定しても良い。
【0033】
また、図7A,図7Bの構造として、図6で説明した前口金42,前口金固定リング45と後ろ口金46,後ろ口金固定リング47を用いて固定し、前カップ26a及び後ろカップ26bの空間28の浮力の大きさを調整できる構造にしても良い。また、空間28内に図6で説明した発泡体58を収納するようにしても良い。
本実施形態によれば、浮力を用いて屈曲した部位に挿入部2をガイドして内視鏡検査を円滑に行うことができる。
図8Aは第3の実施形態の変形例のガイドチューブ4Dを示す。また、図8Bは、図8Aを分解して示す。
【0034】
第3の実施形態においては、挿入部2を屈曲した方向にガイドできる構造にしていたが、本変形例は、屈曲しない方向と、屈曲した方向とから一方を選択して、ガイドすることができるセンタリング部材23Dを設けた構造にしている。
ガイドチューブ部材22の先端には、後ろカップ26bが取り付けられ、この後ろカップ26bの前端には中継部材(又は中間部材)65を介して前カップ26aが取り付けられている。前カップ26aには前方側にガイドする前孔60aが設けてあり、中継部材65には側方にガイドする横孔65cが設けてある。
図8Bに示すように後ろカップ26b内部には、発泡体66が充填され、この発泡体66にはガイドチューブ部材22の先端開口に連通し、前方側に延びる管路66aが設けてある。
【0035】
また、短筒形状の中継部材65の内部にも発泡体67が充填され、この発泡体67には、その後端が上記管路66aの前端にそれぞれ開口し、前カップ26aの前孔60aに(挿入部2を)ガイドする前孔用管路67aと、横孔65cに連通する横孔用管路67bとが設けてある。
操作者は、ガイドチューブ部材22に挿通した挿入部2の先端側を後ろカップ26bの管路66aを通して、その管路66aからさらに中継部材65側に挿入しようとする場合、この管路66aの直前に開口する前孔用管路67aと、横孔用管路67bとの2つの管路から、一方を選択することができるようにしている。
【0036】
また、前カップ26aの内部に前孔用管路67aと前孔60aとに連通する管路68aを設けた発泡体68を充填している。なお、この発泡体68を用いない構成にしても良い。
なお、中継部材65の前端には前カップ26aの雄ネジ部61aと螺合する雌ネジ部65bが形成されており、また中間部材65の後端には後ろカップ26bの雄ネジ部61cと螺合する雌ネジ部(図示略)が形成されている。
図9は本変形例による作用の説明図を示す。図9の検査対象の配管51は、直線状に延びる第1配管部51aと、途中で直角に屈曲して第2配管部51bに分岐する分岐部51cを有する。
【0037】
このような場合において、本変形例は分岐部51c付近にセンタリング部材23Dが位置した状態において、第2配管部51b側を検査しようとする場合には、横孔用管路67bを選択して横孔65cから挿入部2の先端側を突出させる。このような選択を行うことにより、直角状に曲がる配管内の場合にも簡単に、その内壁を検査することができる。
また、配管内に水が存在する場合にも、中継部材65等を発泡体により形成しているので、挿入部2を挿通した状態においても配管の底部に沈んでしまうようなことがないように適度の浮力を持たせることができ、検査を円滑に行うことができる。
【0038】
(第4の実施形態)
図10は本発明の第4の実施形態のガイドチューブ4Eの先端側の構成を示す。本実施形態においては、前カップ26aと後ろカップ26bとの間に発泡体からなる円柱形状の中継部材71を設けてセンタリング部材23Eを形成している。
この中継部材71には、中央部にガイドチューブ部材22を挿通する孔を有し、その周囲に複数のシリンダ状の孔71aが設けられ、さらに外周面には、外周面から径方向内側に延びるシリンダ状の凹部71bが複数設けられている。
そして、シリンダ状の孔71aには、発光ダイオード(LED)を用いて照明を行う照明部又は照明装置としてのLEDライト72bと、照明された部位を撮像する撮像部又は撮像装置としてのカメラ72aを装着できるようにしている。
【0039】
また、シリンダ状の凹部71bにも、カメラ72cやカプセル型カメラ72dを装着できるようにしている。
中継部材71は、その前端の雌ネジ部が前カップ26aの雄ネジ部61aと螺合により連結され、また後端の雄ネジ部が後ろカップ26bの雌ネジ部61bと螺合により連結される。
本実施形態における前カップ26aは、上述した実施形態においても説明しているように透明部材により形成されている。
また、本実施形態においては、カメラ72a、72c、カプセル型カメラ72dは、撮像した信号を無線で送信し、無線で送信した信号を受信する図示しない受信装置を備えている。
【0040】
このような構成の本実施形態においては、前カップ26aと後ろカップ26bとを中継する中継部材71に照明手段と撮像手段とを設けているので、挿入部2の先端部7の観察窓14からの観察の他に、センタリング部材23Eを構成する中継部材71においても透明部材で形成された前カップ26a側や、中継部材71の径外側方向を観察することができる。
つまり、本実施形態によれば、観察できる範囲を大幅に増大できるので、配管や管腔内の検査対象物の内部の内壁等をより短時間に検査することができる。
また、中継部材71を発泡体により形成しているので、適度の浮力を持たせることができ、検査を円滑に行うことができる。
【0041】
(第5の実施形態)
図11Aは本発明の第5の実施形態のガイドチューブ4Fのセンタリング部材23F周辺部の構成を示し、図11Bは、センタリング部材23Fの縦断面図を示す。
本実施形態においては、ガイドチューブ部材22の先端部に、硬質製の前カップ26a及び後ろカップ26bとの間の中継部材として、軟質製で圧縮空気の供給(注入)により膨張可能となるバルーン75を設けてセンタリング部材23Fを形成している。
図11Bに示すように前カップ26aは、前取付部76Aにより挿入部2の凹部8aに取り付けられ、後ろカップ26bは後ろ取付部76Bによりガイドチューブ部材22の先端部に取り付けられる。
また、前カップ26aの後端と後ろカップ26bの前端との間に、略短筒形状のバルーン75の前端と後端とが接着、又は溶着により気密的に連結されている。
【0042】
前取付部76A、後ろ取付部76Bは、図3の場合に類似している。
前口金42の後端にはコイル27の前端が固定され、その外側に前カップ26aの前端を固定した前カップ口金78が前口金42のフランジに当接して接着剤等で固定される。
また、前口金42の前端側は、前口金固定リング79により、その内側にOリング80を内装した状態で気密的にネジ固定されると共に、前口金固定リングの前端が凹部8aに係入した状態で固定される。
また、後ろ口金46の前端にはコイル27の後端が固定され、その外側に後ろカップ26bの後端を固定した後ろカップ口金81が後ろ口金46のフランジに当接して接着剤等で固定される。
【0043】
また、後ろ口金46の後端側は、ガイドチューブ部材22の前端が、その後端に気密的に固定された後ろ口金固定リング82により、気密的にネジ固定される。
また、挿入部2の外周面とガイドチューブ部材22の中空部21との間の通路29が、センタリング部材23Fを形成する前カップ26a、バルーン75,後ろカップ26b内側の空間28と連通する。
そして、例えば図11Cに示すように配管51内に挿入して検査を行うような場合、手元側のコンプレッサ33(図1参照)から空間28内に圧縮空気を供給することにより、バルーン75を膨張させて、配管51に保持しないレベルまで膨張させることで、より浮力を発生させ、挿入性(流れやすく)を向上できる。さらに、膨張したバルーン75を配管51の内壁に接触させて、センタリング部材23Fを一時的に固定して、挿入部2の湾曲部8を湾曲させて配管51の内壁を詳しく検査することもできる。
【0044】
本実施形態によれば、第1の実施形態のように、空間28内に圧縮空気の給排により、浮力を調整することができると共に、さらに圧縮空気を空間28内に供給することにより、バルーン75を管状部を形成するコイル27の径方向に膨張させてセンタリング部材23Fを配管51内に当接させて一時的に固定して、内壁を詳しく検査することもできる。
この場合には、湾曲部8を湾曲して、配管51の内壁を詳しく観察することも行い易い。
また、本実施形態は、圧縮空気を空間28内に供給することにより、径方向に膨張/収縮が可能なバルーン75によって、浮力の大きさをより広範囲に調整することができる。
【0045】
図12Aは変形例のガイドチューブ4Gにおけるセンタリング部材23G周辺部の構成を示す。本変形例は、センタリング部材23Gの一部を形成するバルーンをコイル27の長手方向と、径方向とに膨張可能にする。つまり、本変形例においては、センタリング部材23Gが、管状部(としてのコイル27)の長手方向と、径方向とに伸張可能にしている。
本変形例におけるセンタリング部材23Gにおいては、前カップ26aと後ろカップ26bとの間に2つのバルーン75a,75bを中継用の円筒部84を用いて取り付けている。この場合、バルーン75a,75bを膨張させない状態においては、バルーン75a,75bを実質的にセンタリング部材23Gの内部に収納する構造にしている。
図12Aの構成例においては、バルーン75aの前端を前カップ26aの外周面に接着等で固定し、バルーン75aの後端を円筒部材84の前端の外周面に接着等で固定し、その間のバルーン75a部分を径方向内側に収納している。
【0046】
また、バルーン75bの前端を円筒部材の後端の外周面に接着等で固定し、バルーン75aの後端を後ろカップ26bの前端の外周面に接着等で固定し、その間のバルーン75b部分を径方向内側に収納してセンタリング部材23Gを形成している。なお、円筒部材84は、前カップ26a、後ろカップ26bと共に、硬質製である。
前カップ26aの前端は前取付部76Aにより挿入部2に取り付けられ、後ろカップ26bの後端は後ろ取付部76Bによりガイドチューブ部材22の先端に取り付けられる。
また、上述したように2つのバルーン75a,75bを、バルーン75a,75bの固定部以外の部分をセンタリング部材23Gの内部に収納している。
【0047】
図12Aに示す状態は、センタリング部材23Gの内部の空間28に圧縮空気を供給しない通常の状態での形状を示している。
また、ガイドチューブ部材22の先端付近には、ガイドチューブ部材22の外径に凹凸を持たせた蛇腹部22aを設け、後ろ取付部76Bの位置を移動可能にている。そして、センタリング部材23Gの内部の空間28に圧縮空気を供給することにより、バルーン75a,75b部分を膨張させて、センタリング部材23Gの外形を変形させ易いようにしている。
図12B−図12Dは、センタリング部材23Gの空間28内に圧縮空気を供給した場合、空間28内への圧縮空気の注入量に応じてセンタリング部材23Gが変化する場合の概略の外形を示す。
【0048】
図12Bは、圧縮空気の注入により、主にコイル27の長手方向の弾性力に抗して、図12Aの状態からバルーン75a,75bが長手方向に伸張した状態を示し、図12Cは長手方向に最も伸張した状態を示す。また、図12Cの状態からさらに圧縮空気が空間28内に注入した場合には、バルーン75a,75bは径方向に膨張(伸張)して図12Dに示すように突出する形状になる。
また、図12Eはこの変形例を用いて配管51の内部を検査する様子を示す。本変形例におけるセンタリング部材23G内に圧縮空気を供給して2つのバルーン75a,75bを膨張させることにより、センタリング部材23Gを配管51の内壁に当接させた状態に設定でき、配管51の内壁を詳細に検査することができる。
【0049】
この場合、長手方向の2箇所に設けた2つのバルーン75a,75bを配管51の内壁にリング状に当接させることにより、1つのバルーンの場合よりもセンタリング部材23Gの長手方向の向き(姿勢)を配管51の長手方向と平行となるように固定し易くなる。
なお、上述したバルーン75a,75bとして、例えば図12Fに示すように、蛇腹形状にしたバルーン75a,75bを用いてセンタリング部材23Hを形成するようにしても良い。そして、空間28内に圧縮空気を供給することにより、蛇腹形状のバルーン75a,75bを膨張させて、浮力の大きさの調整、又は配管51の内壁などに固定できるようにしても良い。
【0050】
(第6の実施形態)
図13は本発明の第6の実施形態におけるセンタリング部材23Iを示す。このセンタリング部材23Iは、例えば第5の実施形態としての図11A、図11Bに示したセンタリング部材23Fを若干変形して、流体の場合に推力を発生する羽根91を取り付けられるようにしたものである。
具体的には、図11Aに示す前取付部76Aにおける前口金42の外周部分に前キャップ92、又は羽根91を設けたキャップ91aを嵌合させる。
また、前キャップ92、又はキャップ91aを嵌合させた後、その前方から前口金固定リング79を用いて、前キャップ92、又はキャップ91aを回転自在に保持し、かつ前取付部76Aを挿入部2に固定することができる構造にしている。
【0051】
前口金固定リング79の後端には、前キャップ92、又はキャップ91aの抜け止め用に拡径にしたフランジ部を設けている。なお、前キャップ92、又はキャップ91aは同じサイズの短筒形状である。
前カップ26aの最大となる外径D1に対して、キャップ91aの外周面に放射状に設けた羽根91の外径D2をD1>D2の関係を満たすように設定し、センタリング部材23Iに装着して挿入ガイドとして使用する場合、羽根91が挿入の妨げとならないようにすると良い。
本実施形態においては、前キャップ92を装着した場合には、第5の実施形態と同様の作用効果を有する。
【0052】
一方、羽根91(のキャップ91a)を装着した場合には、流体の流れにより羽根91が回転して、その際に推力を発生する。その推力を利用することにより、このセンタリング部材23Iを設けたガイドチューブに挿通された挿入部2をガイドチューブと共に、配管などの検査対象物の深部側により簡単に挿入することができる。
なお、本実施形態における羽根91を到着するセンタリング部材としては、図11Aに示した構成に限定されるものでなく、他の実施形態、例えば第1の実施形態のセンタリング部材23に適用することもできる。
【0053】
(第7の実施形態)
図14は本発明の第7の実施形態のガイドチューブ4Jのセンタリング部材23J周辺部の構成を示す。本実施形態は、複数(図示の例では2個であるが、それ以上でも良い)、具体的には第1,第2センタリング部材23J1,23J2同士を連結部材96により長手方向に連結した構造にしたものである。
例えば最先端となる第1センタリング部材23の前取付部を構成する前口金42及び前口金固定リング45は、前カップ26a及び挿入部2を挿通可能にするコイル27の前端を固定する。
また、第1センタリング部材23の後ろ取付部を構成し、後ろカップ26b及びコイル27の後端を固定する後ろ口金46には、連結部材96の前端に設けたガイドチューブ部材22と同じ内径、外径サイブの前口金97aを螺合等で連結できる構造にしている。
【0054】
また、第2センタリング部材J2の前口金42のサイズもガイドチューブ部材22と同じ内径、外径サイブにし、連結部材96の後端に設けた後ろ口金97bと螺合等で連結できる構造にしている。
また、最後端の第2センタリング部材23J2の後ろ口金46には、口金固定リング(図示略)を介して、ガイドチューブ部材22の先端口金56の溝部56aに取り付けられるようにしている。
図14に示す例においては、連結部材96は可撓性を有し、屈曲可能なコイル27により構成されているが、可撓性を有する透明のチューブ等の透明部材で構成しても良い。
【0055】
このように本実施形態においては、複数のセンタリング部材23J1,23J2同士を連結部材96により連結することにより、複雑に屈曲した部位に挿入する場合にも、1つのセンタリング部材だけの場合よりも円滑に挿入することが行い易くなる。
また、、複数のセンタリング部材23J1,23J2とすることにより、長手方向における異なる挿入部2の外周位置において、それぞれ適度の浮力を持たせることができると共に、1つの場合よりも浮力を大きくできるようにしている。
また、本実施形態においては、挿入部2を第1センタリング部材23J1の前端よりも前方側に突出させて、その先端部7に設けた観察窓14から配管内部などを検査することができるようにしている。
【0056】
図15は、本実施形態による使用例を示し、例えば海111に浮かぶ船112を検査対象物として、その船112の排水孔113内部を対岸114から検査する様子を示す。
この場合、操作者は、まず挿入部2を挿通しないで、ガイドチューブ4Jを浮かせながら、その先端側を船112の近くに設定する。2つのセンタリング部材23J1,23J2は、船112の近くで海水表面に浮く状態になる。
次にガイドチューブ4J内に挿入部2を挿通する。そして、挿入部2の先端側をセンタンリング部材23J1の先端から突出させることにより突出長が長くなると、先端部7は海水中に沈み、下がって行く。
【0057】
操作者は、モニタ12で観察しながら、排水孔113に対向する位置付近で湾曲部8を湾曲させる等して、先端部7を排水孔113の内部に挿入する。
そして、排水孔113の内壁を観察しながら、先端部7を深部側に移動し、排水孔113の内壁等を検査する。検査が終了したら、操作者は挿入部2を手元側に引き、ガイドチューブ4Jから引き出す。
本実施形態によれば、センタリング部材が1つの場合よりも浮力を大きくして検査を円滑に行うことができる。
なお、図14においては、2つのセンタリング部材23J1,23J2の場合で示しているが、3つ或いは4つ以上のセンタリング部材の場合にも適用できることは明らかである。
【0058】
図16Aは変形例のガイドチューブ4Kのセンタリング部材周辺部を示す。図14においては、通常の状態では直線形状の連結部材96により、センタリング部材23J1,23J2を連結していた。
これに対して、本変形例においては屈曲した連結部材96Bによりセンタリング部材23J1,23J2同士を連結している。連結部材96Bは、例えば90°程度の屈曲した形状を保つように加工されているコイル又はチューブにより形成される。
【0059】
図16Aにおいては2つのセンタリング部材23J1,23J2を連結する場合の構成例で示しているが、図16Bに示すように多数(具体的には4つ)のセンタリング部材23J1,23J2,23J3,23J4を連結部材96Bにより連結させるようにしても良い。なお、センタリング部材23J4の後端にはガイドチューブ部材22の先端部が取り付けられる。
図16Bのように多数のセンタリング部材23J1―23J4を連結させることにより、大きな液体タンク内の内壁の検査、又は図15で説明したような海などに浮かぶ船の排水孔の内部の検査を行うような場合、簡単に検査を行うことができる。
なお、連結部材96は、自由に曲げて保持できる材料であって、使う時の状況により形状を決めるものでも良い。
【0060】
(第8の実施形態)
図17は本発明の第8の実施形態のガイドチューブ4Lのセンタリング部材23L周辺部の構成を示す。上述した実施形態においては、センタリング部材は、硬質製の前カップ26a及び後ろカップ26bを備えている。
これに対して、本実施形態のセンタリング部材23Lは、前カップ26a及び後ろカップ26bの代わりに、バルーン101と、このバルーン101の外側に配置され、バルーン101を保護する金属製の編管(網管)102とを有する。
楕円体形状のバルーン101及びこのバルーン101の外周面を覆う編管102の前端は前取付部103Aにより挿入部2の凹部8aの位置に取り付けられる。
また、バルーン101及び編管102の後端は後ろ取付部103Bにより挿入部2が挿通されたガイドチューブ部材22の先端部に取り付けられる。
【0061】
前取付部103Aにおいて、前口金104の後端にバルーン101及び編管102の前端が接着剤等で固定され、この前口金104の前端は、気密用のOリング106を内装した前口金固定リング105により、凹部8aの外周位置に固定される。
また、後ろ取付部103Bにおいて、後ろ口金107の前端にバルーン101及び編管102の後端が接着剤等で固定され、この後ろ口金107の後端には、ガイドチューブ部材22の先端を接着剤等で気密的に固定した後ろ口金固定リング108が螺合等により、固定される。なお、後ろ口金107と後ろ口金固定リング108との間に気密用のOリングを介挿して、より気密性を確保するようにしても良い。
【0062】
ガイドチューブ部材22の内側と挿入部2の外周面との間には圧縮空気を給排する通路29が形成され、手元側のコンプレッサ33(図1参照)からバルーン101内に圧縮空気を供給してバルーン101を膨張させたり、バルーン101内の圧縮空気を排気してバルーン101を収縮させることができるようにしている。
なお、本実施形態においては、挿入部2の外周面とバルーン101の内側の空間28は、気密性を有するシール構造の密閉空間にしている。
図18Aは、図17の場合の外形を示す。編管102は金属製の細線を略正方形の格子を形成するように2次元的に編んだものであって、通常の状態(空間28内に圧縮空気を供給しない状態)では、その格子の編角θ1は略90程度である。
【0063】
これに対して、空間28内に圧縮空気を供給することにより、バルーン101を径方向に膨張させることができると共に、その外周に配置した編管102は、膨張したバルーン101からの力を受けて、図18Bに示すように編角がθ2のように大きくなる。つまり、θ1<θ2となる。
このように編管102は、格子の編角が変化して膨張形状になる。
本実施形態は、バルーン101内側の空間28の大きさを調整することにより、浮力の大きさを調整することができる。また、バルーン101の外周面を編管102によって保護しているので、バルーン101の損傷を防止して、挿入部2を水等の液体が存在する配管内部などの検査を円滑に行うことができる。
なお、上述した実施形態又は変形例を部分的に組み合わせる等して構成される実施形態も本発明に属する。
【符号の説明】
【0064】
1…内視鏡装置、2…挿入部、3…内視鏡装置部、4…ガイドチューブ、5…ガイド装置、6…本体部、7…先端部、11…制御ユニット、12…LCD、13…照明窓、14…観察窓、22…ガイドチューブ部材、23…センタリング部材、25A…前取付部、26A…後取付部、26a…前カップ、26b…後ろカップ、27…コイル、28…空間、41、75…バルーン、51…配管、58…発泡体、72a…カメラ、72b…LEDライト、91…羽根、96,96B…連結部材
【技術分野】
【0001】
本発明は検査対象物の内部に挿入して内視鏡による検査を行う内視鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、検査対象物の内部を検査することができる内視鏡は、医療用分野及び工業用分野において広く用いられている。
また、検査対象物が複雑に屈曲しているような場合には、内視鏡挿入部を簡単な操作で目的部位まで挿入することが困難になる場合が発生するため、内視鏡挿入部の挿入をガイドするガイドチューブを使用する内視鏡装置が提案されている。
例えば第1の従来例としての特開昭64−26814号公報には、挿入部の先端側の外周面に、挿入部の後方側に気体を噴出させるための噴出孔を設け、噴出孔から気体を後方側に噴出させることにより、挿入部を管腔の深部側に推進させる内視鏡装置が開示されている。
【0003】
また、第2の従来例としての特開平1−229219号公報には、内視鏡の挿入部又はガイドチューブに、径方向に流体を噴射する噴射口を設け、噴射口から流体を噴射することにより、挿入作業の途中において、浮上方向や湾曲方向の制御を行うための内視鏡及びガイドチューブが開示されている。
また、第3の従来例としての特開昭63−202710号公報には、挿入部の先端部付近において径方向に突没可能な挿入ガイドを設け、挿入部が挿入される管の途中に段差が存在するような場合において、挿入ガイドを突出させることにより、容易に通過させることができる内視鏡が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭64−26814号公報
【特許文献2】特開平1−229219号公報
【特許文献3】特開昭63−202710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した第1−第3の従来例は、水等の液体が存在する配管又は管腔部位のような場合には、液体による浮力のために内視鏡の挿入部を円滑に推進させたり、内壁等の検査対象部位を検査しながら推進させることが困難になる。
本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、水等の液体が存在するような場合にも、簡単な構造で、検査対象物の内部を円滑に検査できるようにガイドするガイドチューブ部材を有する内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の内視鏡装置は、細長な内視鏡挿入部と、前記内視鏡挿入部を挿通して、前記内視鏡挿入部を検査対象物の内部に挿入する場合のガイドに用いるガイドチューブ部材とを備えた内視鏡装置において、前記ガイドチューブ部材の先端部に設けたカプセル形状のセンタリング部材を有し、前記センタリング部材は浮力を発生する空間を有すると共に、前記内視鏡挿入部を挿通可能とする管状部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、水等の液体が存在するような場合にも、簡単な構造で、検査対象物の内部を円滑に検査できるように内視鏡挿入部をガイドするガイドチューブ部材を有する内視鏡装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は本発明の第1の実施形態の内視鏡システムの全体構成を示す外観斜視図。
【図2】図2は図1におけるセンタリンブ部材の構成を示す斜視図。
【図3】図3は変形例のセンタリンブ部材の構造を示す縦断面図。
【図4】図4は第1の実施形態の作用を説明するための使用例を示す図。
【図5】図5は第1の実施形態による使用例の動作説明用フローチャート。
【図6】図6は本発明の第2の実施形態におけるガイドチューブの先端側の構成を分解して示す斜視図。
【図7A】図7Aは本発明の第3の実施形態のガイドチューブの先端側の構成を示す斜視図。
【図7B】図7Bは、図7Aを分解して示す斜視図。
【図8A】図8Aは第3の実施形態の変形例のガイドチューブの先端側の構成を示す斜視図。
【図8B】図8Bは、図8Aを分解して示す斜視図。
【図9】図9は変形例の作用の説明図。
【図10】図10は本発明の第4の実施形態のガイドチューブの先端側の構成を分解して示す斜視図。
【図11A】図11Aは本発明の第5の実施形態のガイドチューブのセンタリング部材周辺部の構成を示す斜視図。
【図11B】図11Bは、図11Aにおけるセンタリング部材の縦断面図。
【図11C】図11Cは配管内で検査に使用した場合の説明図。
【図12A】図12Aは第5の実施形態の変形例のガイドチューブのセンタリング部材の構造を示す縦断面図。
【図12B】図12Bはセンタリング部材内に圧縮空気を供給してバルーンを少し膨張させた状態の外形を示す図。
【図12C】図12Cは、図12Bの状態からさらにバルーンを膨張させた状態の外形を示す図。
【図12D】図12Dは、図12Cの状態からさらにバルーンを膨張させた状態の外形を示す図。
【図12E】図12Eは配管内で検査に使用した場合の説明図。
【図12F】図12Fは、図12Aにおけるバルーンを蛇腹状にしてセンタリング部材を形成した場合の一部を示す縦断面図。
【図13】図13は本発明の第6の実施形態におけるセンタリング部材の構成を示す斜視図。
【図14】図14は本発明の第7の実施形態のガイドチューブのセンタリング部材周辺部の構成を分解して示す斜視図。
【図15】図15は第7の実施形態の作用を説明するための使用例を示す図。
【図16A】図16Aは第7の実施形態の変形例のガイドチューブのセンタリング部材周辺部を示す斜視図。
【図16B】図16Bは4つのセンタリング部材を連結したガイドチューブを示す斜視図。
【図17】図17は本発明の第8の実施形態のガイドチューブのセンタリング部材周辺部を示す縦断面図。
【図18A】図18Aは図17の外形を示す斜視図。
【図18B】図18Bは図17の状態からバルーンを膨張させた場合の編管を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように本発明の第1の実施形態の内視鏡装置1は、内視鏡挿入部(以下、単に挿入部と略記)2を含む内視鏡装置部3と、挿入部2が挿通されるガイドチューブ4を備えたガイド装置5とから構成される。
内視鏡装置部3は、細長の挿入部2と、この挿入部2の基端が接続された本体部6とを有する。
挿入部2は、その先端に設けられた先端部7と、この先端部7の後端(基端)に設けられた湾曲自在の湾曲部8と、この湾曲部8の基端から後方側に長く延出して形成される可撓性の可撓管部9とからなる。挿入部2の後端寄りの外周位置には、湾曲部8を湾曲操作する湾曲操作部10が設けられている。
【0010】
本体部6は、制御ユニット11と、画像表示装置としての液晶モニタ(LCDと略記)12とを有する。
また、挿入部2の先端部7には、照明光を出射する照明窓13と、照明光により照明された部位を観察する観察窓14とが設けられている。
観察窓14には図示しない対物レンズが取り付けられ、その結像位置には撮像素子が配置されている。この撮像素子で撮像した信号は、制御ユニット11内の信号処理回路に入力され、信号処理される。信号処理回路は信号処理により映像信号を生成し、LCD12に出力し、LCD12の表示面には撮像素子で撮像した画像が表示される。
【0011】
一方、ガイドチューブ4は、挿入部2が挿通される中空部21を有する可撓性で細長のガイドチューブ部材22を有する。このガイドチューブ部材22の先端部には前後が略半球形状で、その間が筒状のカプセル形状からなるセンタリング部材23が設けられ、このガイドチューブ部材22の後端部にはガイドチューブ後ろ口金24が設けられている。センタリング部材23は、この形状に留まるものではなく、単に略球形状としてもよい。
図2はセンタリング部材23を含むガイドチューブ4の先端側の構造を示す。
ガイドチューブ部材22の先端部には、後ろ取付部25Bを介してセンタリング部材23の後端が気密的に取り付けられる。
【0012】
センタリング部材23は、略半球形状の前カップ26aと後ろカップ26bとを備え、前カップ26aの後端と後ろカップ26bの前端はそれぞれ小径化する窪みを持つ形状にされ、小径化した窪みの重なり部分を接着剤で接着する等してカプセル形状(略球形状ないしは楕円球形状)となるように連結している(図3は変形例であるが、前カップ26aの後端と後ろカップ26bの縦断面形状を示している)。
なお、前カップ26aと、後ろカップ26bは、それぞれ回転対称でほぼ同一形状であり、プラスティック部材等の加工が容易な硬質製で(例えば水に比較して)比重が小さい軽量な部材により形成されている。また、センタリング部材23を構成する前カップ26aと後ろカップ26bとして、光学的に透明な透明部材を用いることにより、使用者は、内部の状態を確認し易い。
また、センタリング部材23の内部は、密閉構造とするので、水より比重の大きいものであってもよく、例えば、材質をアルミ等の金属を用いても良く、部分的に観察窓として透明な窓を設けるようにして水中において浮力を発生できるようにした構成にしても良い。
【0013】
また、このセンタリング部材23の内部には、前カップ26a、後ろカップ26bの中心に沿って管形状に形成され、挿入部2を挿通可能とする管状部としての例えば螺旋状に巻回したコイル27が配置されている。なお、コイル27の代わりに、透明で適度の可撓性を有する管状のチューブを用いても良い。
また、このセンタリング部材23の前端には前取付部25Aが設けられ、前取付部25Aは、センタリング部材23の前端を、(コイル27内側に挿通された)挿入部2の外周面に固定する。
また、上記のように後ろ取付部25Bは、センタリング部材23の後端をガイドチューブ部材22の先端部に気密的に連結する。
【0014】
そして、前取付部25A及び後ろ取付部25Bの間の挿入部2の外周面を覆う前カップ26a及び後ろカップ26bの内側に、浮力を発生する空間28を形成している。但し、例えば前取付部25Aは、前カップ26aの前端部分と挿入部2の外周面とを完全に気密構造で密閉しないで、小さな隙間から水等が侵入可能な小さな隙間(クリアランス)を有する構造でも良い。
上記空間28は、挿入部2の外周面とその外側のガイドチューブ部材22との間の小さな空間により形成される通路29と連通している。
図1に示すようにガイドチューブ部材22の後端に設けたガイドチューブ後ろ口金24には、継手30を介してチューブ31が接続され、このチューブ31は、途中に設けたバルブ32を介してコンプレッサ33に接続される。
【0015】
コンプレッサ33は圧縮空気を発生し、コントローラ34により開閉が制御されるバルブ32が設けられたチューブ31と、ガイドチューブ部材22の中空部21に挿入部2の外周面との間の通路29を介して前カップ26a及び後ろカップ26b内の空間28に圧縮空気を供給することができるようにしている。
そして、この空間28内に水が侵入した場合においても手元側のコンプレッサ33から空間28内に圧縮空気を供給することにより侵入した水を排出して空間28で発生する浮力を調整可能にしている。
コンプレッサ33は、空間28内の圧縮空気を排気する排気機能も備え、コンプレッサ33は、空間28内に空気を給排する空気給排装置の機能を持つ。そして、コンプレッサ33とは、センタリング部材23の空間28で発生する浮力の大きさを調整する浮力調整手段を形成する。
なお、流体としての空気を給排する機能の代わりに、後述するように流体としての例えば水を給排する水給排装置により流体給排装置(流体給排手段)を設けるようにしても良い。
【0016】
図2の前取付部25A及び後ろ取付部25Bの構造を説明する前に、その構造に類似した構造を備えた図3の変形例のセンタリング部材23Bの構造を説明する。
図3のセンタリング部材23Bは、図2のセンタリング部材23において、前カップ26a及び後ろカッツ26bの内側にさらに膨張/収縮が可能な膨張/収縮可能な軟質部(軟質部材)としてのバルーン41を設けた構造にしている。
フランジを設けた前口金42の後端外週面にはコイル27の先端が接着剤等により固定され、その外側にバルーン41の先端が接着剤等で水密的に固定され、さらにその外側には前カップ26aの前端のリング部がフランジに当接して、前カップ固定リング43によりネジ固定される。なお、前口金42の内径は、挿入部2の外径よりも僅かに大きい。
【0017】
また、前口金42の前端外周面に、水密用のOリング44を内装した前口金固定リング45がネジ固定される。前口金固定リング45の先端の小径部は、挿入部2における湾曲部8の後端と可撓管部9の前端との間に設けた凹部8a内に係入される。
なお、本実施形態(変形例も含む)においては、センタリング部材23の前端を挿入部2の先端側の外周面位置に固定する例として、湾曲部8の後端の外周面位置に位置決めして固定する構造で示しているが、この外周面位置に位置決め固定する場合に限定されるものでない。
このようにして、挿入部2の外周面にバルーン41の前端側を水密的に取り付ける構造にしている。
【0018】
また、後ろ取付部25Bにおいては、フランジを設けた後ろ口金46の前端外週面にはコイル27の後端が接着剤等により固定され、その外側にバルーン41の後端が接着剤等で水密的に固定され、さらにその外側には後ろカップ26aの後端のリング部がフランジに当接して、後ろカップ固定リング47によりネジ固定される。なお、後ろ口金46の内径は、挿入部2の外径よりも若干大きい。
また、ガイドチューブ部材22の先端が後端外周面に接着剤等で水密的に固定された後ろ口金固定リング48は、後ろ口金46に水密的にネジ固定される。
本変形例の構成においては、バルーン41の内側の空間49は、挿入部2の外周面とガイドチューブ部材22の内周面との間の通路29と連通し、流体(具体的にな水)が通る流路となる。
【0019】
また、本変形例においては、バルーン41の外側で、前カップ26a及び後ろカップ26bの内側の空間28は、浮力を発生する空間であると共に、バルーン41の膨張によってその空間28の体積が変化するため、浮力の大きさが変化する。
本変形例の構成においては、図1のガイド装置5における流体給排装置の具体例としての空気給排装置としてのコンプレッサ33の代わりに流体としての水を給排する水給排装置(図1おいて符号33Bで示す)が用いられる。
そして、水給排装置33Bからバルーン41内に(水を)注水することにより、前カップ26a及び後ろカップ26b内側とバルーン41の外側との間の空気が充満された空間28による浮力の大きさを調整可能にしている。
【0020】
なお、図2に示したセンタリング部材23における前取付部25Aと後ろ取付部25Bは、図3におけるバルーン41の取り付け部分を除外すると図3の場合と同様の構造である。
但し、図3の変形例の場合には、空間28は、気密的に密閉されたシール構造の空間であり、これに対して、図1、図2の場合には空間28は、水が小さな空隙から侵入しても構わない構造にしている(空間28内に圧縮空気を供給することにより、供給量に応じてその水を排出可能にしている)。
【0021】
このような構成の本実施形態の内視鏡装置1は、細長な内視鏡挿入部としての挿入部2と、前記内視鏡挿入部を挿通して、前記内視鏡挿入部を検査対象物の内部に挿入する場合のガイドに用いるガイドチューブ部材22とを備えた内視鏡装置であって、前記ガイドチューブ部材22の先端部に設けたカプセル形状のセンタリング部材23を有し、前記センタリング部材23は浮力を発生する空間28を有すると共に、前記内視鏡挿入部を挿通可能とする管状部としてのコイル27を有することを特徴とする。
次に本実施形態の作用を説明する。図4は、検査対象物としての配管51を示し、この配管51内には、配水等のための水52が存在する。このため、通常の内視鏡の挿入部をこの配管51内に挿入した場合、挿入部の先端側は、(水よりも重たい比重を有するため)配管51の底部側に偏って位置する。
【0022】
また、第2の従来例のようにガイドチューブを用いた場合においても、ガイドチューブと共に内視鏡の先端も配管51の底部側に沈んだ位置となり、配管51の内壁の全周を検査しにくい状態となる。
これに対して、本実施形態の内視鏡装置1においては、ガイドチューブ部材22の先端部に設けたセンタリング部材23を、挿入部2の先端側の外周面位置に取り付けることができ、センタリング部材23には浮力を発生する空間28を備えている。
従って、配管51内の水52の量に応じて、空間28で発生する浮力の大きさを適切に調整することにより、図4に示すように挿入部2の先端側を、配管51の略中央付近若しくは水面近くに位置するような状態に設定できる。
【0023】
配管51の中央付近に設定した状態においては、(照明窓13からの照明のもとで)観察窓14の撮像素子を介して配管51の内壁の全周の画像を得やすい状態にできる。なお図4において、観察窓14による(撮像素子の)観察視野の範囲をαで示している。
図5は浮力を調整して配管51の内壁を検査し易い状態にする動作のフローチャートを示す。
最初のステップS1において、図1に示すように挿入部2にガイドチューブ部材22を装着した状態にセットした後、操作者(使用者)は、ガイドチューブ部材22と共に、挿入部2の先端側を配管51内に挿入する。
【0024】
また、この場合、ステップS2に示すように挿入部2の観察窓14を通して撮像素子により得られた画像がLCD12に表示される。そして、操作者はその画像を観察する。
ステップS3に示すように操作者は、LCD12の画像において配管51の内壁全周が観察できる表示状態であるか否かを判断する。
LCD12の画像において配管51の内壁全周が観察できない状態である場合には、ステップS4に示すように操作者は、送気又は排気を行い、センタリング部材23の空間28で発生する浮力の大きさを調整する。そして、LCD12の画像において配管51の内壁全周が観察できる状態になるまで送気又は排気を行う。
【0025】
例えば、挿入部2が配管51の中央付近から底部側に偏在している場合には、(空間28内に圧縮空気の)送気を行い、空間28での浮力を大きくし、挿入部2が配管51の中央付近となるように調整する。中央付近に位置すると、配管51の内壁全周を確認できるようになる。
一方、空間28での浮力が大き過ぎて挿入部2が配管51の中央付近から上部側に偏在している場合には、(空間28内の空気の)排気を行い、空間28での浮力を小さくし、挿入部2が配管51の中央付近となるように調整する。中央付近に位置すると、配管51の内壁全周を確認できるようになる。
【0026】
ステップS4による浮力の調整により、又は最初の設定状態において、LCD12の画像において配管51の内壁全周が観察できる状態である場合には、ステップS5に示すように操作者は、その画像から内壁状態を検査しながら、挿入部2の先端側を配管51の深部側に挿入する作業を行う。従って、内壁の検査を円滑に、かつ短時間に行うことができる。
なお、内壁全周を観察できる状態において、一部の内壁部分をより詳細に観察する場合には、図4のような設定状態において、湾曲部8をほぼ90°程度湾曲させて、先端面を内壁に対向する状態に設定して観察しても良い。
本実施形態は、簡単な構造で実現でき、浮力の大きさを調整することにより、図4に示すように配管51の内壁全周を観察できる状態に簡単に設定でき、この状態において挿入部2の先端側を深部側に移動させながら配管51の内壁全周を円滑に検査できる。また、湾曲部8を湾曲することにより、内壁部分を詳細に観察することもできる。
【0027】
なお、図5としてバルーン41を有しないセンタリング部材23の例で説明したが、バルーン41を備えた変形例の場合には、ステップS4の送気又は排気により浮力を調整する代わりに送水(給水)又は排水により浮力を調整することになる。そして、バルーン41を有しないセンタリング部材23とほぼ同様の作用効果を有する。
従って、本実施形態(及び変形例)によれば、水52のような液体が存在するような場合にも、簡単な構造で、検査対象物の内部の内壁等の検査対象部位を円滑に検査することが可能になる。
【0028】
(第2の実施形態)
図6は本発明の第2の実施形態のガイドチューブ4C′におけるセンタリング部材23C′周辺部の構成を分解した状態で示す。
ガイドチューブ部材22の先端部には溝部(凹部)56aを設けた先端口金56が取り付けられる。この先端口金56の外周位置において後ろカップ26bの後端が後ろ口金46及び後ろ口金固定リング47を用いて固定されると共に、連結チューブ57の後端も固定される。
なお、連結チューブ57は、第1の実施形態のコイル27の代わりに用いられる、挿入部2が挿通可能で、例えば透明な管状部材(管状部)である。また、前カップ26aの前端は、前口金42と前口金固定リング45とにより連結チューブ57の前端に固定される。
【0029】
前カップ26aと後ろカップ26bとは、例えば前カップ26aの雌ネジ部と後ろカップ26bの雄ネジ部59により、着脱自在に連結する着脱部を形成する。なお、両者に設ける雌ネジ部、雄ネジ部59の関係を逆にしても良い。
また、前カップ26aの前端と後ろカップ26bの後端部分には、それぞれ前口金42と後ろ口金46を通すことができるサイズの前孔60a,後ろ孔60bが設けてある。
本実施形態においては、センタリング部材23C′は前カップ26aと後ろカップ26bとが着脱自在であり、その内部の空間28には、発泡スティロール等の軽量で空気を多量に含むことにより、浮力を発生し易い例えばカプセル形状の発泡体58を収納する構成にしている。
【0030】
このような構成の本実施形態においては、空気を含む発泡部材としての発泡体58を空間28内に収納する構成にしているので、この空間28内に水が侵入した状態においても所定の浮力を維持することができるようにしている。
本実施形態は、浮力の調整などを行うことなく所定の浮力で内視鏡検査を行うことができるような場合の用途において、簡単に且つ円滑に内視鏡検査を行うことができる。
また、発泡体58を収納したが、その数を調整することで浮力を調整でき、発泡体58を例えば鉄球にすることで、積極的に水中深くに入れていくことも可能となる。
さらに、発泡体58、鉄球の配置する位置を考慮すると、配管や水中でのガイドチューブ部材22の向きを一定に保つことが可能となる。つまり、発泡体58の配置するところが、水面近くになり、鉄球は底面側となる。
【0031】
(第3の実施形態)
図7Aは本発明の第3の実施形態のガイドチューブ4Cの先端側の構成を示す。また、図7Bは分解した状態でガイドチューブ4Cを示す。このガイドチューブ4Cにおいては、前カップ26aは図6の前カップ26aの場合と同様にその前端に前孔60aを設けているが、後ろカップ26bには、その後端に後ろ孔60bを設けないで、側面部分に横孔60cを設けている。
そして、図7Bの矢印で示すようにガイドチューブ部材22の先端側を、この横孔60cを通し、後ろカップ26b内部で前方側に略90°屈曲させて、前カップ26aの前孔60aを通して(ガイドチューブ部材22の先端を)外部に突出させる。
そして、本実施形態では、ガイドチューブ部材22に挿通される挿入部2を屈曲した方向にガイドし易い構造のセンタリング部材23Cを形成している。
【0032】
前孔60a、横孔60cの位置において、接着剤により、ガイドチューブ部材22を前カップ26a及び後ろカップ26bに固定し、前カップ26a及び後ろカップ26b内の空間28を気密及び水密の密閉空間となるようにシールしたシール構造にしても良い。
前カップ26aの後端と後ろカップ26bの前端には、雄ネジ部61a、雌ネジ部61bを設けて前カップ26aと後ろカップ26bとを螺合により着脱自在に連結/取り外し可能にする装着部を形成している。また、螺合により連結固定する際に、さらにOリング等を介挿してシール構造に固定しても良い。
【0033】
また、図7A,図7Bの構造として、図6で説明した前口金42,前口金固定リング45と後ろ口金46,後ろ口金固定リング47を用いて固定し、前カップ26a及び後ろカップ26bの空間28の浮力の大きさを調整できる構造にしても良い。また、空間28内に図6で説明した発泡体58を収納するようにしても良い。
本実施形態によれば、浮力を用いて屈曲した部位に挿入部2をガイドして内視鏡検査を円滑に行うことができる。
図8Aは第3の実施形態の変形例のガイドチューブ4Dを示す。また、図8Bは、図8Aを分解して示す。
【0034】
第3の実施形態においては、挿入部2を屈曲した方向にガイドできる構造にしていたが、本変形例は、屈曲しない方向と、屈曲した方向とから一方を選択して、ガイドすることができるセンタリング部材23Dを設けた構造にしている。
ガイドチューブ部材22の先端には、後ろカップ26bが取り付けられ、この後ろカップ26bの前端には中継部材(又は中間部材)65を介して前カップ26aが取り付けられている。前カップ26aには前方側にガイドする前孔60aが設けてあり、中継部材65には側方にガイドする横孔65cが設けてある。
図8Bに示すように後ろカップ26b内部には、発泡体66が充填され、この発泡体66にはガイドチューブ部材22の先端開口に連通し、前方側に延びる管路66aが設けてある。
【0035】
また、短筒形状の中継部材65の内部にも発泡体67が充填され、この発泡体67には、その後端が上記管路66aの前端にそれぞれ開口し、前カップ26aの前孔60aに(挿入部2を)ガイドする前孔用管路67aと、横孔65cに連通する横孔用管路67bとが設けてある。
操作者は、ガイドチューブ部材22に挿通した挿入部2の先端側を後ろカップ26bの管路66aを通して、その管路66aからさらに中継部材65側に挿入しようとする場合、この管路66aの直前に開口する前孔用管路67aと、横孔用管路67bとの2つの管路から、一方を選択することができるようにしている。
【0036】
また、前カップ26aの内部に前孔用管路67aと前孔60aとに連通する管路68aを設けた発泡体68を充填している。なお、この発泡体68を用いない構成にしても良い。
なお、中継部材65の前端には前カップ26aの雄ネジ部61aと螺合する雌ネジ部65bが形成されており、また中間部材65の後端には後ろカップ26bの雄ネジ部61cと螺合する雌ネジ部(図示略)が形成されている。
図9は本変形例による作用の説明図を示す。図9の検査対象の配管51は、直線状に延びる第1配管部51aと、途中で直角に屈曲して第2配管部51bに分岐する分岐部51cを有する。
【0037】
このような場合において、本変形例は分岐部51c付近にセンタリング部材23Dが位置した状態において、第2配管部51b側を検査しようとする場合には、横孔用管路67bを選択して横孔65cから挿入部2の先端側を突出させる。このような選択を行うことにより、直角状に曲がる配管内の場合にも簡単に、その内壁を検査することができる。
また、配管内に水が存在する場合にも、中継部材65等を発泡体により形成しているので、挿入部2を挿通した状態においても配管の底部に沈んでしまうようなことがないように適度の浮力を持たせることができ、検査を円滑に行うことができる。
【0038】
(第4の実施形態)
図10は本発明の第4の実施形態のガイドチューブ4Eの先端側の構成を示す。本実施形態においては、前カップ26aと後ろカップ26bとの間に発泡体からなる円柱形状の中継部材71を設けてセンタリング部材23Eを形成している。
この中継部材71には、中央部にガイドチューブ部材22を挿通する孔を有し、その周囲に複数のシリンダ状の孔71aが設けられ、さらに外周面には、外周面から径方向内側に延びるシリンダ状の凹部71bが複数設けられている。
そして、シリンダ状の孔71aには、発光ダイオード(LED)を用いて照明を行う照明部又は照明装置としてのLEDライト72bと、照明された部位を撮像する撮像部又は撮像装置としてのカメラ72aを装着できるようにしている。
【0039】
また、シリンダ状の凹部71bにも、カメラ72cやカプセル型カメラ72dを装着できるようにしている。
中継部材71は、その前端の雌ネジ部が前カップ26aの雄ネジ部61aと螺合により連結され、また後端の雄ネジ部が後ろカップ26bの雌ネジ部61bと螺合により連結される。
本実施形態における前カップ26aは、上述した実施形態においても説明しているように透明部材により形成されている。
また、本実施形態においては、カメラ72a、72c、カプセル型カメラ72dは、撮像した信号を無線で送信し、無線で送信した信号を受信する図示しない受信装置を備えている。
【0040】
このような構成の本実施形態においては、前カップ26aと後ろカップ26bとを中継する中継部材71に照明手段と撮像手段とを設けているので、挿入部2の先端部7の観察窓14からの観察の他に、センタリング部材23Eを構成する中継部材71においても透明部材で形成された前カップ26a側や、中継部材71の径外側方向を観察することができる。
つまり、本実施形態によれば、観察できる範囲を大幅に増大できるので、配管や管腔内の検査対象物の内部の内壁等をより短時間に検査することができる。
また、中継部材71を発泡体により形成しているので、適度の浮力を持たせることができ、検査を円滑に行うことができる。
【0041】
(第5の実施形態)
図11Aは本発明の第5の実施形態のガイドチューブ4Fのセンタリング部材23F周辺部の構成を示し、図11Bは、センタリング部材23Fの縦断面図を示す。
本実施形態においては、ガイドチューブ部材22の先端部に、硬質製の前カップ26a及び後ろカップ26bとの間の中継部材として、軟質製で圧縮空気の供給(注入)により膨張可能となるバルーン75を設けてセンタリング部材23Fを形成している。
図11Bに示すように前カップ26aは、前取付部76Aにより挿入部2の凹部8aに取り付けられ、後ろカップ26bは後ろ取付部76Bによりガイドチューブ部材22の先端部に取り付けられる。
また、前カップ26aの後端と後ろカップ26bの前端との間に、略短筒形状のバルーン75の前端と後端とが接着、又は溶着により気密的に連結されている。
【0042】
前取付部76A、後ろ取付部76Bは、図3の場合に類似している。
前口金42の後端にはコイル27の前端が固定され、その外側に前カップ26aの前端を固定した前カップ口金78が前口金42のフランジに当接して接着剤等で固定される。
また、前口金42の前端側は、前口金固定リング79により、その内側にOリング80を内装した状態で気密的にネジ固定されると共に、前口金固定リングの前端が凹部8aに係入した状態で固定される。
また、後ろ口金46の前端にはコイル27の後端が固定され、その外側に後ろカップ26bの後端を固定した後ろカップ口金81が後ろ口金46のフランジに当接して接着剤等で固定される。
【0043】
また、後ろ口金46の後端側は、ガイドチューブ部材22の前端が、その後端に気密的に固定された後ろ口金固定リング82により、気密的にネジ固定される。
また、挿入部2の外周面とガイドチューブ部材22の中空部21との間の通路29が、センタリング部材23Fを形成する前カップ26a、バルーン75,後ろカップ26b内側の空間28と連通する。
そして、例えば図11Cに示すように配管51内に挿入して検査を行うような場合、手元側のコンプレッサ33(図1参照)から空間28内に圧縮空気を供給することにより、バルーン75を膨張させて、配管51に保持しないレベルまで膨張させることで、より浮力を発生させ、挿入性(流れやすく)を向上できる。さらに、膨張したバルーン75を配管51の内壁に接触させて、センタリング部材23Fを一時的に固定して、挿入部2の湾曲部8を湾曲させて配管51の内壁を詳しく検査することもできる。
【0044】
本実施形態によれば、第1の実施形態のように、空間28内に圧縮空気の給排により、浮力を調整することができると共に、さらに圧縮空気を空間28内に供給することにより、バルーン75を管状部を形成するコイル27の径方向に膨張させてセンタリング部材23Fを配管51内に当接させて一時的に固定して、内壁を詳しく検査することもできる。
この場合には、湾曲部8を湾曲して、配管51の内壁を詳しく観察することも行い易い。
また、本実施形態は、圧縮空気を空間28内に供給することにより、径方向に膨張/収縮が可能なバルーン75によって、浮力の大きさをより広範囲に調整することができる。
【0045】
図12Aは変形例のガイドチューブ4Gにおけるセンタリング部材23G周辺部の構成を示す。本変形例は、センタリング部材23Gの一部を形成するバルーンをコイル27の長手方向と、径方向とに膨張可能にする。つまり、本変形例においては、センタリング部材23Gが、管状部(としてのコイル27)の長手方向と、径方向とに伸張可能にしている。
本変形例におけるセンタリング部材23Gにおいては、前カップ26aと後ろカップ26bとの間に2つのバルーン75a,75bを中継用の円筒部84を用いて取り付けている。この場合、バルーン75a,75bを膨張させない状態においては、バルーン75a,75bを実質的にセンタリング部材23Gの内部に収納する構造にしている。
図12Aの構成例においては、バルーン75aの前端を前カップ26aの外周面に接着等で固定し、バルーン75aの後端を円筒部材84の前端の外周面に接着等で固定し、その間のバルーン75a部分を径方向内側に収納している。
【0046】
また、バルーン75bの前端を円筒部材の後端の外周面に接着等で固定し、バルーン75aの後端を後ろカップ26bの前端の外周面に接着等で固定し、その間のバルーン75b部分を径方向内側に収納してセンタリング部材23Gを形成している。なお、円筒部材84は、前カップ26a、後ろカップ26bと共に、硬質製である。
前カップ26aの前端は前取付部76Aにより挿入部2に取り付けられ、後ろカップ26bの後端は後ろ取付部76Bによりガイドチューブ部材22の先端に取り付けられる。
また、上述したように2つのバルーン75a,75bを、バルーン75a,75bの固定部以外の部分をセンタリング部材23Gの内部に収納している。
【0047】
図12Aに示す状態は、センタリング部材23Gの内部の空間28に圧縮空気を供給しない通常の状態での形状を示している。
また、ガイドチューブ部材22の先端付近には、ガイドチューブ部材22の外径に凹凸を持たせた蛇腹部22aを設け、後ろ取付部76Bの位置を移動可能にている。そして、センタリング部材23Gの内部の空間28に圧縮空気を供給することにより、バルーン75a,75b部分を膨張させて、センタリング部材23Gの外形を変形させ易いようにしている。
図12B−図12Dは、センタリング部材23Gの空間28内に圧縮空気を供給した場合、空間28内への圧縮空気の注入量に応じてセンタリング部材23Gが変化する場合の概略の外形を示す。
【0048】
図12Bは、圧縮空気の注入により、主にコイル27の長手方向の弾性力に抗して、図12Aの状態からバルーン75a,75bが長手方向に伸張した状態を示し、図12Cは長手方向に最も伸張した状態を示す。また、図12Cの状態からさらに圧縮空気が空間28内に注入した場合には、バルーン75a,75bは径方向に膨張(伸張)して図12Dに示すように突出する形状になる。
また、図12Eはこの変形例を用いて配管51の内部を検査する様子を示す。本変形例におけるセンタリング部材23G内に圧縮空気を供給して2つのバルーン75a,75bを膨張させることにより、センタリング部材23Gを配管51の内壁に当接させた状態に設定でき、配管51の内壁を詳細に検査することができる。
【0049】
この場合、長手方向の2箇所に設けた2つのバルーン75a,75bを配管51の内壁にリング状に当接させることにより、1つのバルーンの場合よりもセンタリング部材23Gの長手方向の向き(姿勢)を配管51の長手方向と平行となるように固定し易くなる。
なお、上述したバルーン75a,75bとして、例えば図12Fに示すように、蛇腹形状にしたバルーン75a,75bを用いてセンタリング部材23Hを形成するようにしても良い。そして、空間28内に圧縮空気を供給することにより、蛇腹形状のバルーン75a,75bを膨張させて、浮力の大きさの調整、又は配管51の内壁などに固定できるようにしても良い。
【0050】
(第6の実施形態)
図13は本発明の第6の実施形態におけるセンタリング部材23Iを示す。このセンタリング部材23Iは、例えば第5の実施形態としての図11A、図11Bに示したセンタリング部材23Fを若干変形して、流体の場合に推力を発生する羽根91を取り付けられるようにしたものである。
具体的には、図11Aに示す前取付部76Aにおける前口金42の外周部分に前キャップ92、又は羽根91を設けたキャップ91aを嵌合させる。
また、前キャップ92、又はキャップ91aを嵌合させた後、その前方から前口金固定リング79を用いて、前キャップ92、又はキャップ91aを回転自在に保持し、かつ前取付部76Aを挿入部2に固定することができる構造にしている。
【0051】
前口金固定リング79の後端には、前キャップ92、又はキャップ91aの抜け止め用に拡径にしたフランジ部を設けている。なお、前キャップ92、又はキャップ91aは同じサイズの短筒形状である。
前カップ26aの最大となる外径D1に対して、キャップ91aの外周面に放射状に設けた羽根91の外径D2をD1>D2の関係を満たすように設定し、センタリング部材23Iに装着して挿入ガイドとして使用する場合、羽根91が挿入の妨げとならないようにすると良い。
本実施形態においては、前キャップ92を装着した場合には、第5の実施形態と同様の作用効果を有する。
【0052】
一方、羽根91(のキャップ91a)を装着した場合には、流体の流れにより羽根91が回転して、その際に推力を発生する。その推力を利用することにより、このセンタリング部材23Iを設けたガイドチューブに挿通された挿入部2をガイドチューブと共に、配管などの検査対象物の深部側により簡単に挿入することができる。
なお、本実施形態における羽根91を到着するセンタリング部材としては、図11Aに示した構成に限定されるものでなく、他の実施形態、例えば第1の実施形態のセンタリング部材23に適用することもできる。
【0053】
(第7の実施形態)
図14は本発明の第7の実施形態のガイドチューブ4Jのセンタリング部材23J周辺部の構成を示す。本実施形態は、複数(図示の例では2個であるが、それ以上でも良い)、具体的には第1,第2センタリング部材23J1,23J2同士を連結部材96により長手方向に連結した構造にしたものである。
例えば最先端となる第1センタリング部材23の前取付部を構成する前口金42及び前口金固定リング45は、前カップ26a及び挿入部2を挿通可能にするコイル27の前端を固定する。
また、第1センタリング部材23の後ろ取付部を構成し、後ろカップ26b及びコイル27の後端を固定する後ろ口金46には、連結部材96の前端に設けたガイドチューブ部材22と同じ内径、外径サイブの前口金97aを螺合等で連結できる構造にしている。
【0054】
また、第2センタリング部材J2の前口金42のサイズもガイドチューブ部材22と同じ内径、外径サイブにし、連結部材96の後端に設けた後ろ口金97bと螺合等で連結できる構造にしている。
また、最後端の第2センタリング部材23J2の後ろ口金46には、口金固定リング(図示略)を介して、ガイドチューブ部材22の先端口金56の溝部56aに取り付けられるようにしている。
図14に示す例においては、連結部材96は可撓性を有し、屈曲可能なコイル27により構成されているが、可撓性を有する透明のチューブ等の透明部材で構成しても良い。
【0055】
このように本実施形態においては、複数のセンタリング部材23J1,23J2同士を連結部材96により連結することにより、複雑に屈曲した部位に挿入する場合にも、1つのセンタリング部材だけの場合よりも円滑に挿入することが行い易くなる。
また、、複数のセンタリング部材23J1,23J2とすることにより、長手方向における異なる挿入部2の外周位置において、それぞれ適度の浮力を持たせることができると共に、1つの場合よりも浮力を大きくできるようにしている。
また、本実施形態においては、挿入部2を第1センタリング部材23J1の前端よりも前方側に突出させて、その先端部7に設けた観察窓14から配管内部などを検査することができるようにしている。
【0056】
図15は、本実施形態による使用例を示し、例えば海111に浮かぶ船112を検査対象物として、その船112の排水孔113内部を対岸114から検査する様子を示す。
この場合、操作者は、まず挿入部2を挿通しないで、ガイドチューブ4Jを浮かせながら、その先端側を船112の近くに設定する。2つのセンタリング部材23J1,23J2は、船112の近くで海水表面に浮く状態になる。
次にガイドチューブ4J内に挿入部2を挿通する。そして、挿入部2の先端側をセンタンリング部材23J1の先端から突出させることにより突出長が長くなると、先端部7は海水中に沈み、下がって行く。
【0057】
操作者は、モニタ12で観察しながら、排水孔113に対向する位置付近で湾曲部8を湾曲させる等して、先端部7を排水孔113の内部に挿入する。
そして、排水孔113の内壁を観察しながら、先端部7を深部側に移動し、排水孔113の内壁等を検査する。検査が終了したら、操作者は挿入部2を手元側に引き、ガイドチューブ4Jから引き出す。
本実施形態によれば、センタリング部材が1つの場合よりも浮力を大きくして検査を円滑に行うことができる。
なお、図14においては、2つのセンタリング部材23J1,23J2の場合で示しているが、3つ或いは4つ以上のセンタリング部材の場合にも適用できることは明らかである。
【0058】
図16Aは変形例のガイドチューブ4Kのセンタリング部材周辺部を示す。図14においては、通常の状態では直線形状の連結部材96により、センタリング部材23J1,23J2を連結していた。
これに対して、本変形例においては屈曲した連結部材96Bによりセンタリング部材23J1,23J2同士を連結している。連結部材96Bは、例えば90°程度の屈曲した形状を保つように加工されているコイル又はチューブにより形成される。
【0059】
図16Aにおいては2つのセンタリング部材23J1,23J2を連結する場合の構成例で示しているが、図16Bに示すように多数(具体的には4つ)のセンタリング部材23J1,23J2,23J3,23J4を連結部材96Bにより連結させるようにしても良い。なお、センタリング部材23J4の後端にはガイドチューブ部材22の先端部が取り付けられる。
図16Bのように多数のセンタリング部材23J1―23J4を連結させることにより、大きな液体タンク内の内壁の検査、又は図15で説明したような海などに浮かぶ船の排水孔の内部の検査を行うような場合、簡単に検査を行うことができる。
なお、連結部材96は、自由に曲げて保持できる材料であって、使う時の状況により形状を決めるものでも良い。
【0060】
(第8の実施形態)
図17は本発明の第8の実施形態のガイドチューブ4Lのセンタリング部材23L周辺部の構成を示す。上述した実施形態においては、センタリング部材は、硬質製の前カップ26a及び後ろカップ26bを備えている。
これに対して、本実施形態のセンタリング部材23Lは、前カップ26a及び後ろカップ26bの代わりに、バルーン101と、このバルーン101の外側に配置され、バルーン101を保護する金属製の編管(網管)102とを有する。
楕円体形状のバルーン101及びこのバルーン101の外周面を覆う編管102の前端は前取付部103Aにより挿入部2の凹部8aの位置に取り付けられる。
また、バルーン101及び編管102の後端は後ろ取付部103Bにより挿入部2が挿通されたガイドチューブ部材22の先端部に取り付けられる。
【0061】
前取付部103Aにおいて、前口金104の後端にバルーン101及び編管102の前端が接着剤等で固定され、この前口金104の前端は、気密用のOリング106を内装した前口金固定リング105により、凹部8aの外周位置に固定される。
また、後ろ取付部103Bにおいて、後ろ口金107の前端にバルーン101及び編管102の後端が接着剤等で固定され、この後ろ口金107の後端には、ガイドチューブ部材22の先端を接着剤等で気密的に固定した後ろ口金固定リング108が螺合等により、固定される。なお、後ろ口金107と後ろ口金固定リング108との間に気密用のOリングを介挿して、より気密性を確保するようにしても良い。
【0062】
ガイドチューブ部材22の内側と挿入部2の外周面との間には圧縮空気を給排する通路29が形成され、手元側のコンプレッサ33(図1参照)からバルーン101内に圧縮空気を供給してバルーン101を膨張させたり、バルーン101内の圧縮空気を排気してバルーン101を収縮させることができるようにしている。
なお、本実施形態においては、挿入部2の外周面とバルーン101の内側の空間28は、気密性を有するシール構造の密閉空間にしている。
図18Aは、図17の場合の外形を示す。編管102は金属製の細線を略正方形の格子を形成するように2次元的に編んだものであって、通常の状態(空間28内に圧縮空気を供給しない状態)では、その格子の編角θ1は略90程度である。
【0063】
これに対して、空間28内に圧縮空気を供給することにより、バルーン101を径方向に膨張させることができると共に、その外周に配置した編管102は、膨張したバルーン101からの力を受けて、図18Bに示すように編角がθ2のように大きくなる。つまり、θ1<θ2となる。
このように編管102は、格子の編角が変化して膨張形状になる。
本実施形態は、バルーン101内側の空間28の大きさを調整することにより、浮力の大きさを調整することができる。また、バルーン101の外周面を編管102によって保護しているので、バルーン101の損傷を防止して、挿入部2を水等の液体が存在する配管内部などの検査を円滑に行うことができる。
なお、上述した実施形態又は変形例を部分的に組み合わせる等して構成される実施形態も本発明に属する。
【符号の説明】
【0064】
1…内視鏡装置、2…挿入部、3…内視鏡装置部、4…ガイドチューブ、5…ガイド装置、6…本体部、7…先端部、11…制御ユニット、12…LCD、13…照明窓、14…観察窓、22…ガイドチューブ部材、23…センタリング部材、25A…前取付部、26A…後取付部、26a…前カップ、26b…後ろカップ、27…コイル、28…空間、41、75…バルーン、51…配管、58…発泡体、72a…カメラ、72b…LEDライト、91…羽根、96,96B…連結部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長な内視鏡挿入部と、前記内視鏡挿入部を挿通して、前記内視鏡挿入部を検査対象物の内部に挿入する場合のガイドに用いるガイドチューブ部材とを備えた内視鏡装置において、
前記ガイドチューブ部材の先端部に設けたカプセル形状のセンタリング部材を有し、
前記センタリング部材は浮力を発生する空間を有すると共に、前記内視鏡挿入部を挿通可能とする管状部を有することを特徴とする内視鏡装置。
【請求項2】
前記センタリング部材は、前記管状部の先端部において、前記管状部内に挿通される前記内視鏡挿入部との間で密閉された空間を形成するシール構造を有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項3】
前記センタリング部材は、2体以上の部材が着脱部により着脱自在に形成され、かつ内部に発泡部材を収納することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
前記センタリング部材は、透明部材からなり、内部に照明を行う照明部と、前記照明部により照明された部位を撮像する撮像部とを有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項5】
前記センタリング部材は、硬質部と軟質部とを有し、前記軟質部は、前記ガイドチューブ部材の基端側からの圧縮空気の供給により膨張可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項6】
前記センタリング部材は、前記管状部が形成された長手方向に伸張可能であると共に、前記センタリング部材の球状形状における径方向に伸張可能であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項7】
前記センタリング部材は、複数のセンタリング部と、各センタリング部同士を連結する連結部材とからなることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項8】
前記連結部材は、屈曲した形状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の内視鏡装置。
【請求項9】
前記浮力を発生する前記空間に、流体を給排する流体給排装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項1】
細長な内視鏡挿入部と、前記内視鏡挿入部を挿通して、前記内視鏡挿入部を検査対象物の内部に挿入する場合のガイドに用いるガイドチューブ部材とを備えた内視鏡装置において、
前記ガイドチューブ部材の先端部に設けたカプセル形状のセンタリング部材を有し、
前記センタリング部材は浮力を発生する空間を有すると共に、前記内視鏡挿入部を挿通可能とする管状部を有することを特徴とする内視鏡装置。
【請求項2】
前記センタリング部材は、前記管状部の先端部において、前記管状部内に挿通される前記内視鏡挿入部との間で密閉された空間を形成するシール構造を有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項3】
前記センタリング部材は、2体以上の部材が着脱部により着脱自在に形成され、かつ内部に発泡部材を収納することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
前記センタリング部材は、透明部材からなり、内部に照明を行う照明部と、前記照明部により照明された部位を撮像する撮像部とを有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項5】
前記センタリング部材は、硬質部と軟質部とを有し、前記軟質部は、前記ガイドチューブ部材の基端側からの圧縮空気の供給により膨張可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項6】
前記センタリング部材は、前記管状部が形成された長手方向に伸張可能であると共に、前記センタリング部材の球状形状における径方向に伸張可能であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項7】
前記センタリング部材は、複数のセンタリング部と、各センタリング部同士を連結する連結部材とからなることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項8】
前記連結部材は、屈曲した形状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の内視鏡装置。
【請求項9】
前記浮力を発生する前記空間に、流体を給排する流体給排装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【公開番号】特開2013−57760(P2013−57760A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195413(P2011−195413)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]