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内視鏡
説明

内視鏡

【課題】照明デバイスから照射される光が観察を行う所定範囲を照明するように調節可能であるとともに、撮像ユニットで好適に撮像を行うことが可能な内視鏡を提供する。
【解決手段】観察対象の内部に少なくとも一部が導入され、観察対象の内部の被写体の撮像を行う内視鏡1であって、環状に形成されるとともにその軸線が一部が導入される導入方向D1に沿うように配設され、導入方向側の端面から光L2を照射する照明デバイス8と、照明デバイスの開口部8aに設けられ導入方向側を撮像する撮像ユニット9と、全体として環状に形成され、照明デバイスの導入方向側の端面に沿うように照明デバイスと同軸に配設され、照明デバイスから照射される光を屈折させる照明光学系10と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観察対象の内部に導入して撮像を行う内視鏡に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、観察対象の内部に長尺の挿入部を導入して撮像を行う内視鏡が知られている。この内視鏡では、撮像を明瞭に行うために被写体を明るく照明することが重要とされていて、例えば、挿入部の先端面にLED等の小型の光源(照明デバイス)を備え、この光源で挿入部の前方を照明するものが知られている。
しかし、LED等の小型の光源を設ける場合には、挿入部の導入方向の前方における観察を行う所定範囲を照明するために、光が照射される範囲をかなり広げる必要があるので、比較的大きなレンズを用いる必要があった。このため、レンズが大型化するとともに、場合によっては、挿入部の先端面に露出するように備えられた撮像ユニットが導入方向においてこのレンズと重なってしまい、撮像ユニットで導入方向側が撮像し難くなるという問題があった。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1に示すように、陽極、有機発光層を含む積層体、陰極が積層され、これらが積層された積層方向から見て環状に形成された有機EL素子(有機Electroluminescent素子、照明デバイス)を備えた内視鏡が検討されている。この内視鏡では、有機EL素子は、内視鏡が導入される導入方向が積層方向に沿うように配置され、有機EL素子から積層方向に照射された光が導入方向の前方を照明するように設定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−255247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の特許文献1に示す内視鏡では、有機EL素子から照射された光は導入方向の前方を照明するが、その光は、広範囲に発散したり、ごく狭い範囲に集まったりして、観察を行う所定範囲が照明されない問題が生じている。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、照明デバイスから照射される光が観察を行う所定範囲を照明するように調節可能であるとともに、撮像ユニットで好適に撮像を行うことが可能な内視鏡を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の内視鏡は、観察対象の内部に少なくとも一部が導入され、該観察対象の内部の被写体の撮像を行う内視鏡であって、環状に形成されるとともにその軸線が前記一部が導入される導入方向に沿うように配設され、該導入方向側の端面から光を照射する照明デバイスと、該照明デバイスの開口部に設けられ前記導入方向側を撮像する撮像ユニットと、全体として環状に形成され、前記照明デバイスの前記導入方向側の端面に沿うように前記照明デバイスと同軸に配設され、該照明デバイスから照射される前記光を屈折させる照明光学系と、を備えることを特徴としている。
【0008】
この発明によれば、照明デバイスの導入方向側の端面から照射された光は、照明デバイスの軸線回りに回転対称な形状で導入方向側に伝達される。そして、照明光学系は照明デバイスの導入方向側の端面に沿うように照明デバイスと同軸に配設されているので、照明デバイスから前記軸線回りに対称に照射された光を照明光学系でこの軸線回りに対称に屈折させ、照射された光が観察を行う所定範囲を照明するように調節することができる。
また、この照明光学系は全体として環状に形成されるとともに、撮像ユニットは、照明デバイスの開口部に設けられているので、観察対象の内部で反射された光が照明光学系で遮られることなく、撮像ユニットで導入方向側を撮像することができる。
【0009】
また、上記の内視鏡において、前記照明デバイスは、第1の電極と、電圧を供給されることで前記光を発生する有機発光層と、第2の電極と、を、この順で積層させた構成で有することがより好ましい。
この発明によれば、第1の電極と第2の電極の間に電圧を供給することで、有機発光層から光を発生することができる。
【0010】
また、上記の内視鏡において、前記照明デバイスは、各前記電極及び前記有機発光層を積層させた積層方向が前記導入方向に直交するように配置され、前記照明デバイスは、該照明デバイスの前記導入方向の先端部に設けられ、前記有機発光層から発生された前記光を前記導入方向側に照射する光取出し部と、前記照明デバイスの外周面に設けられ、前記光のうち前記積層方向に進むものを遮光する遮光部と、をさらに有することがより好ましい。
この発明によれば、一般的に有機EL素子である照明デバイスの現在の製造技術において、一つの照明デバイスの積層方向の厚さを例えば数百nm程度に抑えることが可能なので、照明デバイスを積層方向が導入方向に直交するように配置することで、導入方向に直交する平面による照明デバイスが配設された部分の内視鏡の断面の大きさを小さくすることができる。
また、遮光部により有機発光層から発生された光を導入方向に導き、導入方向に向かう光を光取出し部から取出し導入方向側に出射させることができる。
【0011】
また、上記の内視鏡において、前記照明光学系は一体に形成された部材であることがより好ましい。
この発明によれば、照明デバイスから照射された光が照明光学系を構成する複数の部材間の境界面で乱反射するのを抑え、観察を行う所定範囲を効率良く照明することができる。
【0012】
また、上記の内視鏡において、可撓性を有し、少なくとも前記撮像ユニットを収容して該撮像ユニットを前記観察対象から隔離する外装をさらに備えることがより好ましい。
この発明によれば、外装により、少なくとも撮像ユニットを観察対象から隔離して保護することができる。
【0013】
また、上記の内視鏡において、前記導入方向の先端部には透明のカバー部材が設けられ、全体としての形状がカプセル状に形成されていることがより好ましい。
この発明によれば、全体としての形状がカプセル状に形成されているので、導入方向の先端部に設けられた透明のカバー部材を通して撮像ユニットで導入方向側を撮像することで、医療用のカプセル内視鏡として利用することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の内視鏡によれば、照明デバイスから照射される光が観察を行う所定範囲を照明するように調節可能であるとともに、撮像ユニットで好適に撮像を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態の内視鏡の斜視図である。
【図2】同内視鏡の先端硬質部の断面を示す説明図である。
【図3】図2におけるA1方向矢視図である。
【図4】本発明の第2実施形態の内視鏡の先端硬質部の断面を示す説明図である。
【図5】本発明の第3実施形態の内視鏡の先端硬質部の断面を示す説明図である。
【図6】本発明の第4実施形態の内視鏡の断面を示す説明図である。
【図7】図7(a)及び図7(b)は本発明の第1実施形態の変形例の内視鏡の照明光学系を基端方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る内視鏡の第1実施形態を、図1から図3を参照しながら説明する。本実施形態では、内視鏡の一例として医療用に用いられる内視鏡を説明する。図1は、本発明の実施形態の内視鏡の斜視図である。
図1に示すように、この内視鏡1は、不図示の被験者(観察対象)の体腔内(内部)に挿入部2が導入され、被験者の内部の被写体の撮像を行う装置である。
本実施形態の内視鏡1は、管状で長尺に形成され可撓性を有する挿入部2と、挿入部2の基端部に接続され挿入部2の先端側に設けられた湾曲部3を湾曲操作する操作部4と、を主に備えている。
そして、挿入部2の先端部であって湾曲部3の先端側には、先端硬質部5が設けられている。
【0017】
図2及び図3に示すように、この先端硬質部5の外周面には、光を遮断する遮光膜(遮光部)7が配設されている。そして、先端硬質部5には、遮光膜7の内周面に設けられ環状に形成された照明デバイス8と、照明デバイス8の先端部の開口部8aに設けられ挿入部2が導入される導入方向D1側を撮像する撮像ユニット9と、照明デバイス8の導入方向D1側の端面に沿うように配設された照明光学系10と、が備えられている。
【0018】
本実施形態では照明デバイス8は有機EL素子であり、環状に形成された照明デバイス8の軸線が導入方向D1に沿うように、すなわち照明デバイス8が先端硬質部5と共通の軸線C1を有するように配設されている。
照明デバイス8は、第1の電極13と、電圧を供給されることで光を発生する有機発光層14と、第2の電極15と、を、この順で透明基板16上に積層させた構成で有する。そして、この照明デバイス8は、各電極13、15及び有機発光層14を積層させた積層方向E1が導入方向D1に直交するように配置されている。
照明デバイス8は、全体として環状に形成されていて、透明基板16、第1の電極13、有機発光層14、及び第2の電極15は、それぞれが導入方向D1に延びた円筒状に形成されるとともに、この順で先端硬質部5の径方向外側から内側に互いに密着した状態に配置されている。
【0019】
照明デバイス8の第1の電極13及び第2の電極15は透明電極であって、例えば、ITO、ATOやZnO等の透明導電膜で形成されている。有機発光層14は、発光に必要な各種の材料が積層されて得られた層であり、第1の電極13と第2の電極15との間に電圧が供給されると、正孔と電子との結合によって有機発光層14から指向性のない光を発するようになっている。
透明基板16は、例えば、ガラス板、樹脂板やフィルム等からなる光学的に透明な基板である。
【0020】
照明デバイス8には、照明デバイス8の導入方向D1の先端部に設けられ、有機発光層14から発生された光を導入方向D1側に照射するリング状の光取出し部17が、さらに備えられている。この光取出し部17の軸線も、軸線C1に一致するように配設されている。
また、前述の遮光膜7は、例えばアルミ板等で形成され、有機発光層14から発生された光のうち積層方向E1に進むものを遮断する。
【0021】
撮像ユニット9は、その光軸が軸線C1に一致するとともに、撮像ユニット9の先端と光取出し部17の先端との導入方向D1の位置が一致するように配置されている。この撮像ユニット9は、複数のレンズ18からなる対物レンズ群19と、対物レンズ群19の基端側に配置された固体撮像素子20と、で構成されている。
そして、照明デバイス8及び撮像ユニット9は、先端硬質部5の先端面に露出した状態でそれぞれ取付けられている。
【0022】
照明光学系10は、環状であって一体に形成された部材により構成され、光取出し部17の導入方向D1側の端面17aに、自身の軸線が軸線C1に一致するように配設されている。そして、内視鏡1の使用者が観察を行う所定範囲が照射されるように、照明デバイス8から照射される光を屈折させる。
本実施形態では、照明光学系10の軸線C1を含んだ平面による断面形状は、導入方向D1側が膨らんだ半円形となるように構成されている。すなわち、照明光学系10は、軸線C1を対称軸とした回転対称な形状となっている。言い換えれば、導入方向D1の反対方向である基端方向D2から見たときに、照明光学系10は、光を屈折させる光学作用面10aが軸線C1に重ならない位置となるように構成されている。
また、照明光学系10の半円形状の断面における最も導入方向D1側に膨らんだ部分は、円筒状に形成された有機発光層14の導入方向D1側に位置するように設定されている。
本実施形態では、光取出し部17から照射される光が観察を行う所定範囲より広範囲に発散してしまうので、その光を収束させるために照明光学系10がこのように形成されている。
【0023】
照明デバイス8の第1の電極13と第2の電極15には、これらの電極13、15の間に所定の電圧を供給するように制御する制御部21が接続されている。
制御部21は、第1の電極13と第2の電極15に電気的にそれぞれ接続され、これらの電極13、15の間に電圧を供給する電圧供給ユニット21aと、この電圧供給ユニット21aを制御する制御ユニット21bとを有する。また、制御ユニット21bは操作部4に接続されていて、操作部4を操作することで、制御ユニット21bを介して電圧供給ユニット21aを制御することが可能となっている。
なお、これら電圧供給ユニット21a及び制御ユニット21bの配設される場所は、内視鏡1の挿入部2内に限ることなく、操作部4内等の他の場所でも良い。
【0024】
そして、図1に戻って、内視鏡1の操作部4から延びるユニバーサルケーブル23には本体部24が接続され、この本体部24に設けられたLCD等の表示部25には、撮像ユニット9で撮影した画像を表示することが可能となっている。
【0025】
次に、以上のように構成された内視鏡1を利用して体腔内で撮像を行う工程について説明する。
まず、使用者は、操作部4を操作して、制御ユニット21bを介して電圧供給ユニット21aにより照明デバイス8に所定の電圧を供給させる。すると、図2に示すように、有機発光層14は光を発生し、一般的に、有機発光層14が発生させる光のうち3割程度が積層方向E1に進む光L1となり、残りの7割程度が導入方向D1又は基端方向D2に進む光L2となる。
光L1のうち、積層方向E1の径方向外側に進んで透明基板16を透過して遮光膜7に当たった光は遮光膜7に吸収もしくは反射されたり、導入方向D1に導かれたりする。一方、光L2は光取出し部17に取出され端面17aを通して、照明光学系10により収束した光となって導入方向D1側に照射される。
【0026】
そして、図2に示すように、照明デバイス8から導入方向D1側に照射され、観察を行う範囲Rを照明して体腔Qの内壁で反射されて撮像ユニット9で撮影された画像は表示部25に表示される。
使用者は、この表示部25に表示された画像を確認し、操作部4を操作して湾曲部3を湾曲させながら挿入部2を体腔Q内に挿入していく。そして、体腔Qの内壁に形成された標的組織等の被写体の撮像を行う。
【0027】
こうして、本発明の第1実施形態の内視鏡1によれば、照明デバイス8の導入方向D1側の端面17aから照射された光L2は、照明デバイス8の軸線C1回りに回転対称な形状で導入方向D1側に伝達される。そして、照明光学系10は光取出し部17の端面17aに沿うように軸線C1と同軸に配設されているので、照明デバイス8から軸線C1回りに対称に照射された光L2を照明光学系10でこの軸線C1回りに対称に屈折させ、照射された光L1が観察を行う範囲Rを照明するように調節することができる。
また、この照明光学系10は環状に形成されるとともに、撮像ユニット9は、照明デバイスの開口部8aにおいて照明光学系10と同軸に配設されているので、体腔Qの内部で反射された光L2が照明光学系10で遮られることなく、撮像ユニット9で導入方向D1側を撮像することができる。
【0028】
また、照明デバイス8は、第1の電極13、有機発光層14、及び第2の電極15を、この順で透明基板16上に積層させた構成の有機EL素子であるので、第1の電極13と第2の電極15の間に電圧を供給することで、有機発光層14から光L1及び光L2を発生することができる。
また、一般的に有機EL素子である照明デバイス8の現在の製造技術において、一つの照明デバイス8の積層方向E1の厚さを例えば数百nm程度に抑えることが可能なので、照明デバイス8を積層方向E1が導入方向D1に直交するように配置することで、導入方向D1に直交する平面による照明デバイス8が配設された部分の内視鏡1の先端硬質部5の断面の大きさを小さくすることができる。
また、遮光膜7により有機発光層14から発生された光L1を導入方向D1に導き、導入方向D1に向かう光L2を光取出し部17から取出し導入方向D1側に出射させることができる。
【0029】
また、照明光学系10は、一体に形成された部材により構成されているので、照明デバイスから照射された光が照明光学系を構成する複数の部材間の境界面で乱反射するのを抑え、観察を行う範囲Rを効率良く照明することができる。
また、照明デバイス8、光取出し部17及び照明光学系10の外径を先端硬質部5の外径とほぼ等しくすることができるので、先端硬質部5の前方を均一に照明することが容易となる。
【0030】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図4に示すように、本実施形態の内視鏡31は、前記実施形態の内視鏡1の照明デバイス8に代えて、遮光膜7の内周面に設けられ環状に形成された照明デバイス32を備えている。
この照明デバイス32は、前記実施形態と同様に有機EL素子であり、環状に形成された照明デバイス32が先端硬質部5と共通の軸線C1を有するように配設されている。そして、照明デバイス32は、第1の電極33と、有機発光層34と、第2の電極35と、を、この順で透明基板36上に積層させた構成で有し、各電極33、35及び有機発光層34を積層させた積層方向E2が導入方向D1に沿うように配置されている。
言い換えれば、透明基板36、第1の電極33、有機発光層34、及び第2の電極35は、それぞれが環状に形成されるとともに、この順で先端硬質部5の先端側から基端側に互いに密着した状態に配置されている。
【0031】
照明デバイス32には、照明デバイス32の導入方向D1の先端部、すなわち透明基板36の先端側の面に設けられ、有機発光層14から発生された光を導入方向D1側に照射する光取出し部17が、さらに備えられている。
そして、電圧供給ユニット21aは、第1の電極33と第2の電極35に電気的にそれぞれ接続されている。
【0032】
以上のように構成された内視鏡31の照明デバイス32は、電圧供給ユニット21aにより第1の電極33と第2の電極35との間に電圧が供給されると、有機発光層34から光が発生され、積層方向E2に直交する方向に進んで遮光膜7に当たった光は遮光膜7に吸収もしくは反射されたり、導入方向D1に導かれたりする。一方、導入方向D1に進んだ光は、透明基板36を透過して光取出し部17に取出されて、照明光学系10によりした光となって導入方向D1側に照射される。
【0033】
こうして、本発明の第2実施形態の内視鏡31によれば、前記実施形態の内視鏡1と同様の効果を奏することができる。
【0034】
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図5に示すように、本実施形態の内視鏡41は、上記実施形態の内視鏡1の各構成に加えて、遮光膜7の外周面に取付けられた可撓性を有する管状の被覆チューブ(外装)42と、被覆チューブ42の先端部に設けられ樹脂等の透明な材料で形成されたドーム状の保護カバー43と、をさらに備えている。
また、本実施形態では、この被覆チューブ42の先端部と保護カバー43の基端部とは、例えば接着剤等で水密に取付けられている。
【0035】
このように構成された本発明の第3実施形態の内視鏡41によれば、被覆チューブ42の内部に収容された照明デバイス8や撮像ユニット9等を被験者の体液等から隔離して保護することができる。
なお、本実施形態では、保護カバー43を備えなくても、撮像ユニット9等が挿入部2の側面から損傷を受けるのを被覆チューブ42により保護することができる。このため、保護カバー43は備えられなくても良い。
【0036】
(第4実施形態)
次に、本発明に係る第4実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
前記第1実施形態では、挿入部2だけを被験者の体腔Q内に導入する一般的な内視鏡1であったのに対し、図6に示すように、本実施形態の内視鏡51は、全体を被験者の体腔Q内に導入するカプセル状に形成されている。
より詳しく説明すると、本実施形態の内視鏡51は、円柱状に形成された遮光膜52と、遮光膜52の先端部及び基端部に取付けられたドーム状の一対のカバー部材53と、遮光膜52の内周面に設けられた照明デバイス8と、照明デバイス8の先端部の開口部8a及び基端部の開口部8bにそれぞれ取付けられた一対の撮像ユニット9と、照明デバイス8及び撮像ユニット9を制御する制御部54と、を備えている。
【0037】
カバー部材53は、樹脂等の透明の材料により形成されている。そして、一対のカバー部材53が遮光膜52の先端部及び基端部に水密に取付けられることにより、内視鏡51の外形形状は全体としてカプセル状に形成されるとともに、体腔Q内に導入されたときに内部に収容された照明デバイス8や撮像ユニット9等を被験者の体液等から保護することができる構造となっている。
本実施形態では、光取出し部10は、照明デバイス8の導入方向D1の先端部だけでなく、基端方向D2の先端部にも配設されている。
そして、本実施形態の内視鏡51では、照明デバイス8の開口部8aに取付けられた撮像ユニット9は導入方向D1側を撮像し、照明デバイス8の開口部8bに取付けられた撮像ユニット9は基端方向D2側を撮像することができるように構成されている。
また、制御部54は、照明デバイス8及び一対の撮像ユニット9に電気的にそれぞれ接続されていて、電極13、15の間に所定の電圧を供給するとともに、制御部54内に設けられた不図示の不揮発性メモリ等の記録装置により、撮像ユニット9で撮像された画像情報を記録できるように構成されている。
【0038】
以上のように構成された内視鏡51は、カプセル状に形成されているので、被験者への負担を極力減らした状態で体腔Q内に導入することができる。
しかも、透明のカバー部材53を通して、1つの照明デバイス8で導入方向D1側及び基端方向D2側を一度に照明するとともに、一対の撮像ユニット9で導入方向D1及び基端方向D2側を一度に撮像し、撮像された画像情報を記録装置に記録することができる。
このため、導入方向D1側と基端方向D2側を照明する照明デバイス8を別々に備える必要がなく、内視鏡51の部品点数を削減することができる。
【0039】
なお、本実施形態では、カバー部材53、光取出し部10、及び撮像ユニット9は、内視鏡51の導入方向D1側のみ備えられ、遮光膜52の基端部の開口を別の部材で水密に塞ぐ構成にしても良い。
【0040】
以上、本発明の第1実施形態から第4実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更等も含まれる。
例えば、上記第1実施形態から第4実施形態では、照明光学系10は環状であって一体に形成された部材により構成されていた。しかし、照明光学系は、複数の部材を組合わせることで、全体として環状に形成されているものでも良い。
すなわち、例えば、図7(a)に示すように、2つの部材61a、61bを組合わせることで、これら2つの部材61a、61bから構成される照明光学系61が全体として環状に形成されるものであれば良いし、照明光学系を構成する部材の数は2つ以上であれば幾つでも良い。
また、図7(b)に示すように、1つ又は複数の部材から構成される照明光学系62は、環状の形状の一部を構成するものであっても良い。
【0041】
また、上記第1実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態では、円筒状に形成された有機発光層14の導入方向D1側に、照明光学系10の半円形状の断面における最も導入方向D1側に膨らんだ部分が位置するように設定した。しかし、照明光学系10の形状はこれに限ることなく、例えば、円筒状に形成された有機発光層14の導入方向D1側よりも軸線C1寄りの位置に、照明光学系10の半円形状の断面における最も導入方向D1側に膨らんだ部分が位置するように設定しても良い。このように構成することで、照明デバイス8から照射される光を照明光学系10においてより軸線C1側に屈折させることができる。
また、上記第1実施形態から第4実施形態では、照明デバイス8から照射される光を収束させる照明光学系10を用いたが、例えば、照明デバイスから照射される光が平行光に近い場合等は、照明デバイスから照射される光を発散させる照明光学系を用いても良い。
このように、照明デバイスから照射される光に応じて、観察を行う範囲Rを照明するように照明光学系の形状を調整すれば良い。
【0042】
また、上記第1実施形態から第4実施形態では、被験者の体腔内を撮像する医療用の内視鏡を例に挙げて説明したが、例えば、エンジン等のユニットを観察対象として、ユニット内を撮像する工業用の内視鏡であっても良い。
【符号の説明】
【0043】
1、31、41、51 内視鏡
7、52 遮光膜(遮光部)
8、32、31、41、52 照明デバイス
8a、8b 開口部
9 撮像ユニット
10、61、62 照明光学系
17 光取出し部
13、33 第1の電極
14、34 有機発光層
15、35 第2の電極
42 被覆チューブ(外装)
53 カバー部材
D1 導入方向
E1、E2 積層方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
観察対象の内部に少なくとも一部が導入され、該観察対象の内部の被写体の撮像を行う内視鏡であって、
環状に形成されるとともにその軸線が前記一部が導入される導入方向に沿うように配設され、該導入方向側の端面から光を照射する照明デバイスと、
該照明デバイスの開口部に設けられ前記導入方向側を撮像する撮像ユニットと、
全体として環状に形成され、前記照明デバイスの前記導入方向側の端面に沿うように前記照明デバイスと同軸に配設され、該照明デバイスから照射される前記光を屈折させる照明光学系と、
を備えることを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
請求項1に記載の内視鏡において、
前記照明デバイスは、
第1の電極と、
電圧を供給されることで前記光を発生する有機発光層と、
第2の電極と、
を、この順で積層させた構成で有することを特徴とする内視鏡。
【請求項3】
請求項2に記載の内視鏡において、
前記照明デバイスは、各前記電極及び前記有機発光層を積層させた積層方向が前記導入方向に直交するように配置され、
前記照明デバイスは、
該照明デバイスの前記導入方向の先端部に設けられ、前記有機発光層から発生された前記光を前記導入方向側に照射する光取出し部と、
前記照明デバイスの外周面に設けられ、前記光のうち前記積層方向に進むものを遮光する遮光部と、をさらに有することを特徴とする内視鏡。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の内視鏡において、
前記照明光学系は一体に形成された部材であることを特徴とする内視鏡。
【請求項5】
請求項1に記載の内視鏡において、
可撓性を有し、少なくとも前記撮像ユニットを収容して該撮像ユニットを前記観察対象から隔離する外装をさらに備えることを特徴とする内視鏡。
【請求項6】
請求項1に記載の内視鏡において、
前記導入方向の先端部には透明のカバー部材が設けられ、
全体としての形状がカプセル状に形成されていることを特徴とする内視鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−227157(P2010−227157A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75312(P2009−75312)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】