説明

内部寄生虫に対するアミノアセトニトリル誘導体の使用

【課題】ペンタフルオロチオベンズアミドアセトニトリル誘導体を使用する動物の寄生虫感染、特に内部寄生虫のフィラリア感染を治療する方法の提供。
【解決手段】有効な量の式(I)の化合物


その立体異性体、或いは前記化合物又はその立体異性体の獣医学的に受容可能な塩を、或いは少なくとも一つの更なる獣医学的薬剤との組合せで投与することを含んでなる、動物における寄生虫感染、特にフィラリア性内部寄生虫感染を治療する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ある種のペンタフルオロチオベンズアミド−アセトニトリル誘導体(本明細書中で、アミノアセトニトリル(AAD)誘導体、又は本発明の化合物と呼ぶ)を使用する、動物の、寄生虫感染、特に内部寄生虫のフィラリア感染を治療する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒト及び動物の健康に対して脅威を与える寄生虫感染の制御のための新しい薬剤を提供することに対する継続した必要性が存在する。特に、この徴候のために現時点で認可されている多くの薬剤に対して耐性であるか、又は耐性になりつつある寄生虫、特に線虫の増加する有患率のために、動物における寄生虫感染を管理するために、新しい薬剤が必要とされる。例えば、糸状虫、Dirofilaria immitisは、通常の治療の課程である大環状ラクトンに対する耐性の表現型及び遺伝子型の両方の徴候を示す。
【0003】
本発明のアミノアセトニトリル誘導体は、米国特許第7,608,604号、7,622,500号、及び8,168,681号中に一般的に及び実施例として先に記載されている。具体的なアミノアセトニトリル誘導体及び動物及び/又は植物における抗殺寄生虫剤としてのその使用は、国際特許出願公開WO2010/056999、WO2008/144275、及びWO2005/044784中に開示されている。
【0004】
特に内部寄生虫の治療、特にフィラリア線虫のための代替物又は改良された治療剤としての更なる化合物に対する必要性が残っている。好ましい化合物は、強力な殺内部寄生虫剤でなくてはならず、一方宿主動物に対して僅かな毒性であるか、又は毒性を持たず、そして安定な、非吸湿性な物理的形態で存在しなければならず、そして容易に処方されなければならない。これらは、高い生体利用率を有し、代謝的に安定であり、そして好ましい薬物動態学的特性を有しなければならない。L4幼虫及びD.immitisのミクロフィラリアの両方に基づく糸状虫のデータを、本明細書中に示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7,608,604号;
【特許文献1】米国特許第7,622,500号;
【特許文献1】米国特許第8,168,681号;
【特許文献1】国際特許出願公開WO2010/056999;
【特許文献1】国際特許出願公開WO2008/144275;
【特許文献1】国際特許出願公開WO2005/044784。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、内部寄生虫、特にフィラリア線虫の、動物における感染を治療する方法に関し、該方法は、以下の式(I)のアミノアセトニトリル化合物の有効量を前記動物に投与することを含んでなる:
【0007】
【化1】

【0008】
式中、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素、ハロ、CN、CF、メチル、メトキシ、−OCF、及び−SCHから選択される。
本発明のもう一つの側面において、R、R、R、R及びRの少なくとも二つは、それぞれ独立に水素である。本発明のなおもう一つの側面において、R、R、R、R及びRの少なくとも三つは、水素から独立に選択される。本発明のなおもう一つの側面において、R及びRはそれぞれ水素であり、そしてR及びRの一つは水素であり、そして他方はCNである。本発明のなおもう一つの側面において、それぞれのR、R、及びRは水素であり、RはCNであり、そしてRは、水素、フルオロ、クロロ、CN、又はCFである。本発明のなおもう一つの側面において、それぞれのR、R、及びRは水素であり、RはCNであり、そしてRはCFである。
【0009】
本明細書中に記載される全ての化合物名において、それぞれの化合物名の後の括弧中の数字は、実施例番号を指し、これは、試験化合物番号と同等である。
本発明のなおもう一つの側面は:
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(1);
N−[2−(2−クロロ−4−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(2);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(3);
N−[2−(2−クロロ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(4);
N−{1−シアノ−2−[3−シアノ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(5);
N−[2−(3−クロロ−4−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(6);
N−{1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(7);
N−[1−シアノ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(8);
N−[2−(3−クロロ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(9);
N−[2−(4−クロロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(10);
N−[2−(4−クロロ−2−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(11);
N−[1−シアノ−2−(2−シアノフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(12);
N−[1−シアノ−2−(4−インドフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(13);
N−{1−シアノ−1−メチル−2−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(14);
N−[1−シアノ−2−(4−シアノフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(15);
N−[2−(2−クロロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(16);
N−[2−(3−クロロ−2−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(17);
N−[2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(18);
N−[1−シアノ−2−(2−シアノ−4−フルオロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(19);
N−[2−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(20);
N−{2−[4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(21);
N−{2−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(22);
N−[2−(3−クロロ−5−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(23);
N−[2−(3−クロロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(24);
N−[1−シアノ−2−(3−シアノ−5−フルオロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(25);
N−{1−シアノ−2−[4−シアノ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(26);
N−[2−(2−ブロモ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(27);
N−[1−シアノ−2−(3−シアノフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(28);
N−[2−(2−ブロモ−4−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(29);
4−(2−シアノ−2−{[4−(ペンタフルオロチオ)ベンゾイル]アミノ}プロポキシ)−3−(トリフルオロメチル)−ベンズアミド(30);
N−[2−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(31);
N−[2−(4−ブロモ−2−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(32);
N−[2−(3−ブロモ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(33);
N−[2−(2−クロロ−3−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(34);
N−{1−シアノ−2−[3−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(35);
N−[2−(5−ブロモ−2−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(36);
N−[2−(2−ブロモ−3−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(37);
N−[1−シアノ−2−(3,4−ジクロロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(38);
N−[1−シアノ−2−(2,5−ジクロロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(39);
N−[1−シアノ−2−(4−シアノ−2−メチルフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(40);
N−[1−シアノ−2−(3−シアノ−4−メトキシフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(41);
N−{1−シアノ−2−[4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(42);
N−[1−シアノ−2−(5−シアノ−2−メチルフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(43);
N−[1−シアノ−2−(2,6−ジクロロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(44);
N−[2−(2−クロロ−6−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(45);
3−クロロ−4−(2−シアノ−2−{[4−(ペンタフルオロチオ)ベンゾイル]アミノ}プロポキシ)ベンズアミド(46);
4−シアノ−2−(2−シアノ−2−{[4−(ペンタフルオロチオ)ベンゾイル]アミノ}プロポキシ)ベンズアミド(47);
3−シアノ−5−(2−シアノ−2−{[4−(ペンタフルオロチオ)ベンゾイル]アミノ}プロポキシ)ベンズアミド(48);
N−[1−シアノ−2−(2,4−ジシアノフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(49);
N−{2−[3−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(50);
N−{1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(51);
N−{(1S)1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−ペンタフルオロチオ-ベンズアミド(51a);
N−[1−シアノ−2−(4−シアノ−2,6−ジフルオロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(52);
N−(1−シアノ−1−メチル−2−{[4−(メチルチオ)ベンジル]オキシ}エチル)−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(53);
N−[1−シアノ−2−(2−シアノ−4,6−ジフルオロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(54);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(55);
N−{1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(56);
N−[2−(2−クロロ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(57);
N−[2−(2−ブロモ−4,5−ジフルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(58);及び
N−{1−シアノ−2−[4,5−ジフルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(59);
その立体異性体、或いは前記化合物又はその立体異性体の獣医学的に受容可能な塩
から選択される、有効な量の式(I)の化合物を、動物に投与することを含んでなる、動物の内部寄生虫感染、特にフィラリア又はミクロフィラリア感染を治療する方法である。
【0010】
本発明のなおもう一つの側面は:
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(1);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(3);
N−[2−(2−クロロ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(4);
N−{1−シアノ−2−[3−シアノ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(5);
N−{1−シアノ−1−メチル−2−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(14);
N−[2−(3−クロロ−2−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(17);
N−[2−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(20);
N−{1−シアノ−2−[4−シアノ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(26);
N−[2−(2−ブロモ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(27);
N−[2−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(31);
N−[2−(5−ブロモ−2−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(36);
N−[1−シアノ−2−(2,5−ジクロロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(39);
N−{1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(51);
N−{(1S)1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−ペンタフルオロチオ-ベンズアミド(51a);及び
N−[2−(2−クロロ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(57);
その立体異性体、或いは前記化合物又はその立体異性体の獣医学的に受容可能な塩
から選択される、有効な量の式(I)の化合物を、動物に投与することを含んでなる、動物の内部寄生虫感染、特にフィラリア又はミクロフィラリア感染を治療する方法である。
【0011】
本発明のなおもう一つの側面は:
N−{1−シアノ−2−[3−シアノ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(5);
N−[2−(2−ブロモ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド(27);及び
N−{(1S)1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−ペンタフルオロチオ-ベンズアミド(51a);
その立体異性体、或いは前記化合物又はその立体異性体の獣医学的に受容可能な塩;
から選択される、有効な量の式(I)の化合物を、動物に投与することを含んでなる、動物の内部寄生虫感染、特にフィラリア又はミクロフィラリア感染を治療する方法である。
【0012】
本発明のなおもう一つの側面は、有効な量の以下の式(II):
【0013】
【化2】

【0014】
のアミノアセトニトリルを、前記動物に投与することを含んでなる、動物の内部寄生虫感染、特にフィラリア又はミクロフィラリア感染を治療する方法であり、
式中、R1a、R1b、R1c、R1d及びR1eは、それぞれ独立に、水素、ハロ、CF、−OCH、メチル、及びヒドロキシルからなる群から選択される。
【0015】
本発明のなおもう一つの側面は、以下の化合物群から選択される式(II)の化合物:
N−[1−シアノ−2−(5−シアノ−2−フェノキシフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(60);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(61);
N−{2−[2−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(62);
N−{2−[2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(63);
N−{2−[2−(4−クロロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(64);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(65);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(66);
N−(1−シアノ−2−{5−シアノ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェノキシ}−1−メチルエチル)−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(67);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(3−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(68);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(69);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(70);
N−{2−[2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(71);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,4−ジメチルフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(72);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(73);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(74);
N−{2−[2−(2−クロロ−4−メトキシフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(75);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(76);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(77);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(78);及び
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(79)、その立体異性体、又は獣医学的に受容可能なその塩であり、前記化合物は、前記の内部寄生虫感染を治療することにおいて有効である。
【0016】
本発明のなおもう一つの側面は、以下の化合物群から選択される式(II)の化合物:
N−[1−シアノ−2−(5−シアノ−2−フェノキシフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(60);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(61);
N−{2−[2−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(62);
N−{2−[2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(63);
N−{2−[2−(4−クロロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(64);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(65);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(66);
N−(1−シアノ−2−{5−シアノ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェノキシ}−1−メチルエチル)−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(67);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(3−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(68);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(69);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(70);
N−{2−[2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(71);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,4−ジメチルフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(72);
N−{2−[2−(2−クロロ−4−メトキシフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(75);及び
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(78)、その立体異性体、又は獣医学的に受容可能なその塩であり、前記化合物は、前記の内部寄生虫感染を治療することにおいて有効である。
【0017】
本発明のなおもう一つの側面は、以下の化合物群から選択される式(II)の化合物:
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(61);
N−{2−[2−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(62);
N−{2−[2−(4−クロロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(64);
N−(1−シアノ−2−{5−シアノ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェノキシ}−1−メチルエチル)−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(67);
N−{2−[2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(71);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,4−ジメチルフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(72);及び
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(78)、その立体異性体、又は獣医学的に受容可能なその塩であり、前記化合物は、前記内部寄生虫感染を治療することにおいて有効である。
【0018】
本発明のなおもう一つの側面は:
N−[1−(7−クロロ−5−シアノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−2−イル)−1−シアノエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(80);
N−{1−シアノ−1−メチル−2−[4−ピリジン−4−イル−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(81);
N−{1−シアノ−1−メチル−2−[4−ピリジン−3−イル−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(82);
N−{1−シアノ−1−[5−シアノ−7−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−2−イル]エチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(83);
N−(1−シアノ−1−メチル−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル)−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(84);
N−{2−[(2−クロロ−4−フルオロベンジル)オキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(85);
N−{1−シアノ−2−[(3,4−ジフルオロベンジル)オキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(86);
N−(1−シアノ−2−{[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}−1−メチルエチル)−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(87);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(ピリジン−3−イルオキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(88);
N−{1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(89);及び
N−[2−(2−クロロ−4−シアノフェニル)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(90);
その立体異性体、又は前記化合物獣医学的に受容可能なその塩;
からなる群から選択される有効な量のアミノアセトニトリル同族体を前記動物に投与することを含んでなる、動物の内部寄生虫感染、特にフィラリア又はミクロフィラリア感染を治療する方法であり、ここにおいて、前記化合物は、前記内部寄生虫感染を治療することにおいて有効である。
【0019】
本発明のなおもう一つの側面は:
N−[1−(7−クロロ−5−シアノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−2−イル)−1−シアノエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(80);
N−{1−シアノ−1−メチル−2−[4−ピリジン−4−イル−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(81);
N−{1−シアノ−1−メチル−2−[4−ピリジン−3−イル−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(82);
N−{1−シアノ−1−[5−シアノ−7−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−2−イル]エチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(83);
N−(1−シアノ−1−メチル−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル)−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(84);
N−{2−[(2−クロロ−4−フルオロベンジル)オキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(85);
N−{1−シアノ−2−[(3,4−ジフルオロベンジル)オキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(86);
N−(1−シアノ−2−{[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}−1−メチルエチル)−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(87);
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(ピリジン−3−イルオキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(88);
N−{1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(89);及び
N−[2−(2−クロロ−4−シアノフェニル)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド(90);
その立体異性体、又は獣医学的に受容可能なその塩;
からなる群から選択されるアミノアセトニトリル同族体であり、ここにおいて、前記化合物は、前記の内部寄生虫感染を治療することにおいて有効である。
【0020】
更なる側面において、本発明は、動物の内部寄生虫感染、特にフィラリア又はミクロフィラリア感染の治療のための医薬として使用するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、又はアセトニトリル相同体、その立体異性体、或いは前記式(I)の化合物、式(II)の化合物、又はアミノアセトニトリル相同体或いはその立体異性体の獣医学的に受容可能な塩を提供する。
【0021】
更なる側面において、本発明は、有効な量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、又はアセトニトリル相同体、その立体異性体、或いは前記化合物又はその立体異性体の獣医学的に授与可能な塩で、ヒトを治療することを含んでなる、ヒトの内部寄生虫感染、特にフィラリア又はミクロフィラリア感染の治療の方法を提供する。
【0022】
更なる側面において、本発明は、有効な量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、又はアセトニトリル相同体、その立体異性体、或いは前記化合物又はその立体異性体の獣医学的に授与可能な塩で、伴侶動物を治療することを含んでなる、伴侶動物の内部寄生虫感染、特にフィラリア又はミクロフィラリア感染の治療の方法を提供する。
【0023】
更なる側面において、本発明は、動物の内部寄生虫感染、特にフィラリア又はミクロフィラリア感染を治療するための、式(I)の化合物、式(II)の化合物、又はアセトニトリル相同体、その立体異性体、或いは前記化合物又はその立体異性体の獣医学的に授与可能な塩、及び獣医学的に受容可能な担体を含んでなる医薬組成物を提供する。
【0024】
定義
本発明の目的のために、本明細書中に記載され、そして特許請求される、用語及び語句は、以下の通りに定義される:
“更なる獣医学的薬剤(類)”は、本明細書中で使用される場合、他に規定しない限り、本明細書中に記載されるような動物の寄生虫感染の治療のために有用である、治療的に有効な量の前記薬剤を提供する、他の獣医学的又は医薬的化合物或いは産物を指す。
【0025】
“動物(類)”は、本明細書中で使用される場合、他に規定しない限り、哺乳動物である個々の動物を指す。具体的には、哺乳動物は、分類学上の哺乳類綱のメンバーであるヒト及び非ヒトである脊椎動物を指す。非ヒト哺乳動物の非制約的例は、伴侶動物及び家畜を含む。伴侶動物の非制約的例は:イヌ、ネコ、フェレット及びウマを含む。好ましい伴侶動物は、イヌ、ネコ、及びウマである。更に好ましくは、イヌである。家畜の非制約的例は:ブタ、ラクダ、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、シカ、ヘラジカ、ウシ(畜牛)、及びバイソンを含む。好ましい家畜は、畜牛及びブタである。
【0026】
“本発明の化合物(単数または複数)”は、本明細書中で使用される場合、他に規定しない限り、式(I)の化合物、式(II)の化合物、及びそのアミノアセトニトリル相同体、式(I)、式(II)及びそのアミノアセトニトリル相同体の立体異性体、並びに前記式(I)、式(II)の化合物、又はそのアミノアセトニトリル相同体の獣医学的に受容可能な塩を指す。
【0027】
“有効な量”は、本明細書中で使用される場合、他に規定しない限り、(i)特定の寄生虫感染を治療する、(ii)特定の寄生虫感染の一つ又はそれより多い徴候を減衰、寛解、又は排除する、或いは(iii)本明細書中に記載される特定の寄生虫感染の一つ又はそれより多い徴候の発症を予防又は遅延する、本発明の化合物の量を指す。
【0028】
“外寄生生物(類)”は、本明細書中で使用される場合、他に規定しない限り、その宿主の身体の外側で生息又は摂食する成虫及び幼虫の両方の段階の寄生虫を指す。外寄生生物の非制約的例は:マダニ、コダニ、ノミ、ブヨ、カ、シラミ、アブ、等を含む。
【0029】
“内部寄生虫(類)”は、本明細書中で使用される場合、他に規定しない限り、その宿主の身体内に生息する成虫及び幼虫の両方の段階の寄生虫を指す。内部寄生虫の非制約的例は:回虫、糸状虫、鞭虫、肺線虫、等を含む。
【0030】
“フィラリア”は、本明細書中で使用される場合、他に規定しない限り、動物中の寄生虫であり、そしてカ又は他の刺咬昆虫によって幼虫としてしばしば伝染される、フィラリオ上科のいずれもの各種の細長い糸状の線虫を指す。成虫の形態の線虫は、その宿主の血液及びリンパ組織中に生息し、最終的に宿主の死に導くことができる炎症及び閉塞を起こす。マイクロフィラリア又は幼虫段階のこれらの寄生虫は、ベクター(例えば、カ、アブ、等)中で生息してから、ベクターから宿主に伝染することができる。
【0031】
“ハロゲン”又は“ハロ”は、本明細書中で使用される場合、他に規定しない限り、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を指す。
“治療”、“治療すること”、等は、本明細書中で使用される場合、他に規定しない限り、寄生虫感染、感染、又は症状を逆転、緩和、又は阻害することを指す。本明細書中で使用する場合、これらの用語は、動物の症状によるが、更に疾患又は症状、或いはそれに伴う徴候の重篤度を軽減することを含む、疾患又は症状、或いは疾患又は症状に伴う徴候の発症を、前記感染に罹る前に予防することを包含する。従って、治療は、投与の時点で感染に罹っていない動物への本発明の化合物の投与を指すことができる。治療は、更に感染の再発、それに伴う徴候を予防すること、並びに“制御”(例えば、殺戮、忌避、排出、無能力化、阻止、排除、緩和、最小化、及び根絶すること)に対する言及を包含する。
【0032】
“獣医学的に受容可能な”は、本明細書中で使用される場合、他に規定しない限り、物質又は組成物が、製剤、組成物、及び/又はそれによって治療される動物を含んでなる他の成分と化学的に及び/又は毒物学的に適合性でなければならないことを示す。この用語は、更に用語“医薬的に”受容可能なと互換的である。用語“医薬的に受容可能な”は、例えば塩及び立体異性体に関して本明細書中で使用される場合、用語“獣医学的に受容可能な”と類似である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明は、有効な量の式(I)の化合物、式(II)の化合物、又はアミノアセトニトリル同族体、立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩を投与することを含んでなる、寄生虫感染、好ましくは動物の内部寄生虫感染、特にフィラリア又はミクロフィラリアを治療する方法を提供する。好ましくは、内部寄生虫感染は、線虫のフィラリア種から起こされ、そして動物は伴侶動物である。
【0034】
式(I)の化合物は、米国特許第7,608,604号中に記載されているように調製することができる。式(II)の化合物は、米国特許第8,168,681号中に記載されているように調製することができる。更に、アミノアセトニトリル同族体は、米国特許第7,608,604号、米国特許第8,168,681号及び米国特許第7,622,500号中に記載されている方法によって調製することができる。本出願中に引用される米国特許及びWO特許公開は、本明細書中に参考文献としてその全てが援用される。
【0035】
本発明の化合物、立体異性体、及び獣医学的に受容可能なその塩は、一般的にニコチン性アセチルコリンエステラーゼアゴニストとして知られ、そして従って、特異的受容体を保有する内部寄生虫の治療において価値がある。特に、AADが、線虫中のアセチルコリン受容体サブユニットACR−23及びMPTL−1に結合することが知られている。Rufener,L.,et.al.,Phylogenomics of Ligand−Gated Ion Channels Predicts Monepantel Effect,PLoS Pathogens,Vol.6,Issue 9,September 2010。興味あることに、これらのアセチルコリンサブユニットは、Dirofilariaでは観察されないが、しかし本発明の式(I)の化合物又はアミノアセトニトリル同族体は、フィラリア感染を治療するために有用である。現時点の糸状虫治療は、大環状ラクトン、例えば、エバーメクチン又はイベルメクチンの使用を含み、この大環状ラクトンは、グルタミン酸依存性塩素チャンネルに選択的に結合する。
【0036】
式(I)の化合物、式(II)の化合物、又はアミノアセトニトリル同族体、前記化合物/その相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、経口、局所、又は非経口経路によって投与することができる。一般的に、これらの化合物は、最も好ましくは、一月当たり約1.0mgから約100mgまでの範囲の投与量で投与されるが、治療される動物の体重及び症状、及び選択される投与の特定の経路によって、変更は必然的に起こる。然しながら、一日当たり体重のkg当たり約0.1mgないし約50mgの範囲である投与量レベルは、最も好ましくは使用される。然しながら、治療される動物の種、及び前記医薬に対するその個々の反応、並びに選択される獣医学的製剤の種類、並びにこのような投与が行われる期間及び間隔によって、変化が起こる。ある場合には、前述の範囲の下限より低い投与量レベルが十分以上であることができ、一方他の場合には、いずれもの有害な副作用を伴わずに、更に大きい投与量を使用することができが、但し、このような大きい投与量は、その日の投与のために、最初幾つかの少量の投与量に分割されることを条件とする。更に、投与量は、一回の月毎、半年毎、又は年毎の投与を考慮して調節することができる。
【0037】
本発明の化合物、その立体異性体、又は獣医学的に受容可能なその塩は、単独で、或いは獣医学的に受容可能な担体又は希釈剤との組合せで、本明細書中に示されるいずれかの経路によって投与することができ、そしてこのような投与は、一回又は多数回投与によって行うことができる。本発明の化合物は、幅広い種類の異なった剤形で投与することができ、即ち、これらは、各種の獣医学的に受容可能な不活性担体と、錠剤、カプセル、軟質/硬質咀嚼物、水性懸濁液、注射用溶液、エリキシル、シロップ、等の形態で組み合わせることができる。このような担体は、固体希釈剤又は充填剤、滅菌水性媒体及び各種の非毒性有機溶媒を含む。更に、経口の獣医学的組成物は、適当に芳香付けすることができる。一般的に、本発明の治療的化合物は、このような剤形中に、約50%から約70重量%迄の範囲の濃度レベルで存在する。
【0038】
式(I)の化合物、式(II)の化合物、又はアミノアセトニトリル同族体、前記化合物/その相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、伴侶動物の内部寄生虫感染を制御するために特に有用である。一つの態様において、式(I)の化合物、式(II)の化合物、又はアミノアセトニトリル同族体、前記化合物/その相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、フィラリア線虫による殺内部寄生虫感染を治療するために有用である。フィラリア線虫は、旋尾線虫目、糸状虫目上科、及びオンコセルカ科にある。オンコセルカ科内のフィラリア線虫の非制約的例は、ブルギア属種(即ち、B.malayi、B.pahangi、B.timori、等)、ウケレリア属種(即ち、W.bancrofti、等)、ディロフィラリア属種(即ち、D.immitis、D.repens、D.ursi、D.tenuis、D.spectans、D.lutrae、等)、ディペタロネマ属種(即ち、D reconditum、D.repens、等)、オンコセルカ属種(即ち、O.gibsoni、O.gutturosa、O.volvulus、等)、エレオフォラ属種(即ち、E.bohmi、E.elaphi、E.poeli、E.sagitta、E.schneideri等)、マンソレナ属種(即ち、M.ozzardi、M.perstans、等)、及びロア糸状虫属種(即ち、L.loa)を含む。
【0039】
本発明のもう一つの側面において、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、ディロフィラリア属(即ち、D.immitis、D.repens、D.ursi、D.tenuis、等)内のフィラリア線虫による殺内部寄生虫感染を治療するために有用である。
【0040】
本発明のもう一つの側面において、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、D.immitisの殺内部寄生虫感染を治療するために有用である。
【0041】
もう一つの態様において、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、肺線虫による殺内部寄生虫感染、例えば、Angiostrongylus vasorum及びAelurostrongylus abstrususを治療するために有用である。
【0042】
本発明のなおもう一つの側面は、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩を含んでなる殺寄生虫剤組成物の製剤である。本発明の組成物は、更に、制約されるものではないが、経口製剤、注射用製剤、及び局所、経皮又は皮下製剤を含む各種の形態であることができる。製剤は、動物に投与することを意図している。
【0043】
動物は、ヒト又は非ヒト哺乳動物であることができる。非ヒト哺乳動物は、家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、シカ、バイソン、等)及び伴侶動物(例えば、ウマ、フェレット、イヌ及びネコ)を含む。
【0044】
式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、いずれもの適した経路によって投与することができる。投与の適した経路の例は、経口、局所及び非経口投与を含む。経路の選択は、宿主動物の種及び寄生虫感染の特質に依存する。例えば、経口投与は、ヒト又は伴侶動物の場合、或いは内部寄生虫の治療の場合、好ましいものであることができ、一方ウシの群れのような多数の家畜動物の治療の場合、局所投与が更に好都合であることができる。
【0045】
式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、単独で、又は集合に適した製剤で投与することができ、これらは、一つ又はそれより多い獣医学的に受容可能な賦形剤共に、製剤として投与されるものである。
【0046】
式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、結晶質又は非晶質産物として、例えば、噴霧乾燥分散物又は溶融押出し或いはナノ粉砕によって製造されるままで投与することができる。これらは、例えば、固体の塊、粉末、又はフィルム(例えば、急速溶解性又は粘膜付着性フィルム)として、沈殿、結晶化、冷凍乾燥、又は噴霧乾燥、或いは蒸発乾燥のような方法によって得ることができる。マイクロ波又は高周波乾燥をこの目的のために使用することができる。
【0047】
式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩を投与することができる方法は、カプセル、巨丸剤、錠剤、粉末、ロゼンジ、咀嚼物、マルチ及びナノ粒子、ゲル、固溶液、フィルム、噴霧、又は液体製剤による経口投与を含む。液体の形態は、懸濁液、溶液、シロップ、水薬及びエリキシルを含む。このような製剤は、軟質又は硬質カプセル中の充填剤として使用することができ、そして典型的には、担体、例えば、水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロース、又は適した油、並びに一つ又はそれより多い乳化剤、及び/又は懸濁剤を含んでなる。液体製剤は、更に固体の再構成によって、例えばサッシェから調製することもできる。経口水薬は、普通、活性成分を適した培養液中に溶解又は懸濁することによって調製される。
【0048】
従って、経口投与のために有用な組成物は、活性成分を、適した微細に分割された希釈剤及び/又は崩壊剤及び/又は結合剤、及び/又は潤滑剤等と混合することによって調製することができる。他の可能な成分は、抗酸化剤、着色剤、芳香剤、保存剤及び味覚マスキング剤を含む。
【0049】
経口投与のために、微結晶セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム及びグリシンのような各種の賦形剤を含有する錠剤は、デンプン(そして好ましくは、トウモロコシ、ジャガイモ又はタピオカデンプン)、アルギン酸及びある種の複合ケイ酸塩のような各種の崩壊剤と共に、ポリビニルピロリドン、スクロース、ゼラチン及びアラビアゴムのような顆粒化結合剤と一緒に使用することができる。更に、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルクのような潤滑剤は、錠剤化の目的のためにしばしば非常に有用である。類似の種類の固体組成物は、更にゼラチンカプセル中の充填剤として使用することもできる;これに関する好ましい物質は、更に、ラクトース又は乳糖、並びに高分子量ポリエチレングリコールを含む。経口投与のために水性懸濁液及び/又はエリキシルが所望される場合、本発明の化合物は、各種の甘味剤又は芳香剤、着色物質又は染料、及び所望する場合、乳化剤及び/又は同様に懸濁剤と、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリンのような希釈剤、並びにこれらの各種の類似の組合せと一緒に組合せることができる。
【0050】
結合剤は、接着性品質を錠剤製剤に与えるために、一般的に使用される。本明細書中で使用するために適した結合剤の例は、微結晶セルロース、ゼラチン、糖、ポリエチレングリコール、天然及び合成ゴム、ポリビニルピロリドン、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース含む。希釈剤の例は、ラクトース(一水和物、噴霧乾燥一水和物、無水等)、マンニトール、キシリトール、デキストロース、スクロース、ソルビトール、微結晶セルロース、デンプン及び二塩基性リン酸カルシウム二水和物を含む。
【0051】
経口製剤は、更にラウリル硫酸ナトリウム及びポリソルベート80のような表面活性剤、並びに二酸化ケイ素及びタルクのような流動促進剤を、所望により含んでなることができる。
【0052】
潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリルフマル酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムのラウリル硫酸ナトリウムとの混合物を含む。
【0053】
錠剤の製剤は、“Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,Vol.1”,by H.Lieberman and L.Lachman,Marcel Dekker,N.Y.,N.Y.,1980(ISBN 0−8247−6918−X)中で考察されている。
【0054】
式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、皮膚に、局所的に、即ち皮膚に又は経皮的に投与することができる。化合物/相同体は、更に粘膜を経由して又は粘膜に投与することができる。この目的のための典型的な製剤は、ポアオン(pour−on)、スポットオン(spot−on)、浸漬、噴霧、ムース、シャンプー、粉末製剤、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、散布剤、包帯、フォーム、フィルム、皮膚貼布、ウエファー、植込み、スポンジ、繊維、絆創膏及びミクロ乳液を含む。リポソームも更に使用することができる。典型的な担体は、アルコール、水、鉱油、液体ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコール及びプロピレングリコールを含む。透過性向上剤を組込むことができる−例えば、J.Pharm Sci,88(10),955−958 by Finnin and Morgan (October 1999)を参照されたい。ポアオン又はスポットオン製剤は、活性成分を、ブチルジゴール、液体パラフィン、又は非揮発性エステルのような受容可能な液体担体中に、所望によりプロパン−2−オールのような揮発性成分の添加を伴って溶解することによって調製することができる。別の方法として、ポアオン、スポットオン又は噴霧製剤は、カプセル化によって調製して、活性成分の残渣を動物の表面上に残すことができる。
【0055】
注射用製剤は、他の物質、例えば溶液を血液と等張にするために十分な、塩又はグルコースを含有することができる滅菌溶液の形態で調製することができる。受容可能な液体担体は、ゴマ油のような植物油、トリアセチンのようなグリセリド、安息香酸ベンジル、ミリスチン酸イソプロピル、及びプロピレングリコールの脂肪酸誘導体のようなエステル、並びにピロリジン−2−オン及びグリセロールフォルマールのような有機溶媒含む。製剤は、活性成分を、最終の製剤が0.01から10重量%迄の活性成分を含有するように、液体担体中に溶解又は懸濁することによって調製される。これらの製剤は、自己保存性、自己滅菌性であることができ、又は保存剤を所望により加えることができる非滅菌であることができる。
【0056】
同等に適当には、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、非経口的に投与することができる。非経口投与のために適した経路は、静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、心室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内及び皮下を含む。非経口投与のために適したデバイスは、有針(マイクロニードルを含む)注射器、無針注射器及び注入技術を含む。非経口製剤は、典型的には水溶液であり、これは、塩、炭水化物及び緩衝剤(好ましくは3から9迄のpH)のような賦形剤を含有することができるが、しかし、幾つかの適用において、これらは、滅菌非水溶液として、又は滅菌パイロジェンフリー水のような適したベヒクルと共に使用することができる粉末化乾燥形態として、更に適当に処方することができる。滅菌条件下の非経口製剤の、例えば凍結乾燥による調製は、当業者にとって公知の標準的な製薬技術を使用して、容易に達成することができる。非経口溶液の調製において使用される式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩の溶解度は、溶解性向上剤の組込みのような適当な製剤技術を使用することによって増加することができる。
【0057】
このような製剤は、標準的な獣医学的又は医学的習慣によって、慣用的な方法で調製される。
これらの製剤は、治療される宿主動物の種、感染の重篤度及び種類、並びに宿主の体重によって、その中に含有される活性化合物の重量に関して変化するものである。
【0058】
製剤は、即時放出であることができるか、或いは制御又は改変放出特性を有するように設計することができる。改変放出製剤は、遅延、継続、パルス、標的化、又はプログラム化放出を有する製剤を含む。本発明の目的のために適した改変放出製剤は、米国特許第6,106,864号に記載されている。高エネルギー分散物並びに浸透圧性及び被覆粒子のような他の適した放出技術の詳細は、Verma et al,Pharmaceutical Technology On−line,25(2),1−14(2001)中に見出される。別の方法として、本発明の化合物は、固体、半固体、又は擬液性液体として、活性化合物の改変放出を提供するための植込みデポーとして投与するために処方することができる。このような製剤の例は、薬物被覆ステント及びPGLAマイクロ球を含む。
【0059】
別の方法として、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、家畜飼料と共に非ヒト動物に投与することができ、そしてこの目的のために、濃縮飼料添加物又はプレミックスを、通常の動物の試料と混合するために調製することができる。
【0060】
式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、好都合には、制約されるものではないが、更なる抗寄生虫剤を含む一つ又はそれより多い更なる獣医学的薬剤と組合せて使用することができる。
【0061】
式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩と組合せて使用することができる抗寄生虫剤の例は;殺内部寄生虫剤、殺肝蛭剤(fasciolicide)及び殺外寄生生物剤を含む。
【0062】
本発明の一つの態様において、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、少なくとも一つの他の抗寄生虫剤と組合せて使用される。他の抗寄生虫剤(類)は、殺外寄生生物剤及び/又は殺内部寄生虫剤であることができる。このような組合せは、耐性の発生の可能性を減少することができ、そして標的の寄生虫の範囲を拡大することができる。本発明のAADと組合せることができる他の抗寄生虫剤の非制約的例は:
・大環状ラクトン群の化合物(例えば、イベルメクチン、エバーメクチン、アバメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、ドラメクチン、セラメクチン、モキシデクチン、ネマデクチン、ミルベマイシン、ミルベマイシンオキシム、ミルベマイシン誘導体、等);
・ベンゾイミダゾール(例えば、アルベンダゾール、カンベンダゾール、フェンベンダゾール、フルベンダゾール、メベンダゾール、オクスフェンダゾール、オキシベンダゾール、パーベンダゾール、チアベンダゾール、フェバンテル、ネトビミン、等);
・イミダゾチアゾール及びテトラヒドロピリミジン(例えば、テトラミゾール、レバミゾール、パモ酸ピランテル、オキサンテル、モランテル、等);
・パラヘルクアミド/マルクホルチンの誘導体及び類似体の群の駆虫剤、特に2−デスオキソパラヘルクアミド(desoxoparaherquamide);
・ニトロスカネート;
・抗寄生虫性イソオキサゾリン(例えば、WO2010/025998、WO2009/003075、WO2007/079162、米国特許第7,662,972号、7,947,715号、米国特許仮出願61/490811及び61/490804中に記載されているもの;そして特に、5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−3−(4−{3−フルオロ−1−[(メチルスルホニル)アセチル]アゼチジン−3−イル}フェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール;1−(3−フルオロ−3−(4−(5−(3,4,5−トリクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)フェニル)アゼチジン−1−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノン;1−(3−(4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)フェニル)−3−フルオロアゼチジン−1−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノン;(3−(4−(5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)フェニル)−3−フルオロアゼチジン−1−イル)(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)メタノン;(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)(3−フルオロ−3−(4−(5−(3,4,5−トリクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)フェニル)アゼチジン−1−イル)メタノン;(3−(4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)フェニル)−3−フルオロアゼチジン−1−イル)(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)メタノン;1−(5’−(5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−3’H−スピロ[アゼチジン−3,1’−イソベンゾフラン]−1−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノン;2−(メチルスルホニル)−1−(5’−(5−(3,4,5−トリクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−3’H−スピロ[アゼチジン−3,1’−イソベンゾフラン]−1−イル)エタノン;1−(5’−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−3’H−スピロ[アゼチジン−3,1’−イソベンゾフラン]−1−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノン;4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−N−(2−オキソ−2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)エチル)−1−ナフトアミド;4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−2−メチル−N−(2−オキソ−2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)エチル)ベンズアミド;(S)−2−((4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)スルホニル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド;4−(5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−2−メチルベンズアミド;4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロフラン−3−イル)−N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−2−メチルベンズアミド;及び4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1−ナフトアミド);
・1−(5’−(5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−3’H−スピロ[アゼチジン−3,1’−イソベンゾフラン]−1−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノン;
・オクトパミン作動性アゴニスト(例えば、デミジトラズ(demiditraz)、アミトラズ、等);
・WO199615121に記載されているようなジオキソモルホリン抗寄生虫剤の一般的群の誘導体及び類似体;
・環状デプシペプチド(WO1996/11945、WO1993/19053、WO1993/25543、EP626375、EP382173、WO1994/19334、EP382173、及びEP503538中に記載されているもののような、そして特にエモデプシド(emodepside));
・アリールピラゾール(フィプロニル、ピリプロール、ピラフルプロール等のような);
・ピレスリン及びピレスロイド;
・有機リン酸塩;
・スピロインドリン;
・テトラサイクリン(例えば、ドキシサイクリン);
・昆虫の成長調節因子(メトプレン、ヒドロプレン、ピリプロキシフェン、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、等のような);
・スピロケトエノール殺昆虫剤(スピロメシフェン等のような);
・エクジソンアゴニスト(テブフェノジド等のような);
・スピノシン(スピノサド、スピネトラム等のような、特にスピネトラム);
・ネオニコチノイド(イミダクロプリド、ジノテフラン等のような);及び
・他の殺昆虫剤(メタフルミゾン、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、インドキサカルブ、インドキサカルブ誘導体、ピリダリル、ピリミジフェン、ピペラジン、ジエチルカルバマジン、メラルソミン二塩酸塩、ニテンピラム、プラジカンテル、及びピリフルキナゾンのような);
を含む。
【0063】
一つの態様において、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、イベルメクチン、エバーメクチン、アバメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、ドラメクチン、セラメクチン、モキシデクチン、ネマデクチン及びミルベマイシンオキシムから選択される大環状ラクトン駆虫剤と組合せて使用される。
【0064】
もう一つの態様において、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、アルベンダゾール、カンベンダゾール、フェンベンダゾール、フルベンダゾール、メベンダゾール、オクスフェンダゾール、オキシベンダゾール及びパーベンダゾールから選択されるベンゾイミダゾール駆虫剤と組合せて使用される。
【0065】
もう一つの態様において、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、テトラミゾール、レバミゾール、パモ酸ピランテル、オキサンテル及びモランテルから選択される駆虫剤と組合せて使用される。
【0066】
もう一つの態様において、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、パラヘルクアミド/マルクホルチンの誘導体及び類似体の群の駆虫剤、特に2−デスオキソパラヘルクアミドと組合せて使用される。
【0067】
本発明のもう一つの態様において、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、フルキシド(flukicide)、例えば、殺肝蛭剤と組合せて使用される。適した薬剤は、クロサンテル、トリクラベンダゾール、クロルスロン、ラフォキサニド、ニクロサミド、プラジカンテル及びエプシプランテルを含む。
【0068】
もう一つの態様において、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、フィプロニル、ピリプロール、ピラフルプロール、ルフェヌロン、スピロメシフェン、テブフェノジド、S−メトプレン、ヒドロプレン、デミジトラズ、アミトラズ、テブフェノジド、ニテンピラム、スピノサド、スピネトラム、イミダクロプリド、ジノテフラン、メタフルミゾン、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、インドキサカルブ、ピリダリル、ピリミジフェン及びピリフルキナゾンから選択される殺外部寄生生物剤と組合せて使用される。
【0069】
本発明のもう一つの側面において、式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩は、少なくとも二つの本明細書中に記載されるような抗寄生虫剤と組合わせて使用される。例えば、組合せは、a)式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩、b)プラジカンテル、及びc)モキシデクチン、並びに所望によりd)S−メトプレンを含むことができる。同様に、組合せは、a)式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩、b)モキシデクチン又はイベルメクチン或いはセラメクチン、c)フィプロニル又はイソオキサゾリン、並びに所望によりd)S−メトプレンを含むことができる。
【0070】
式(I)の化合物、式(II)の化合物、アミノアセトニトリル同族体、前記化合物/相同体の立体異性体、或いは前記化合物/その同族体の獣医学的に受容可能な塩が、家畜動物の寄生虫感染を治療するために使用される場合、これらは、このような家畜動物のための食糧添加物として有用であると当技術において普通に知られ、そして“2006 Feed Additive Companion”及び“Handbook of Feed Additives 2006”のようなマニュアル中に記載されている薬剤のいずれかとの組合せで使用することができる。適した薬剤は:
・ポリエーテルイオノフォア(ラサロシド、モネンシン、サリノマイシン、ナラシン及びライドロマイシンのような);
・抗生物質(テトラサイクリン、バシトラシン、タイロシン、チアムリン、リンコマイシン、バージニアマイシン、キノロン抗細菌剤及びカルバドックスのような);
・ステロイド誘導体(酢酸メレンゲステロールのような);
・亜急性第一胃酸血症の予防又は治療のための薬剤(重炭酸ナトリウム、アカルボーズ及び他のアミラーゼ又はグルコシダーゼ阻害剤のような);
・屠体品質/タンパク同化剤(ラクトパミン、サルブタモール及びアルメテロールを含むベータアドレナリン作動性リガンドのような);及び
・他の栄養補助剤(酵素、ミネラル及びビタミンのような);
を含む。
【0071】
二つの成分は、同時に、連続的に又は別個に投与することができる。二つの成分が連続的に又は別個に投与される場合、これらは、両方を同じ経路によって投与することができるか、又はこれらは、異なった経路によって投与することができる。
【0072】
本明細書中で使用される場合、同時投与は、両方の成分の一回の行為での宿主動物への投与を意味し、これは、二つの成分が、単一の錠剤又は単一のポアオン溶液のような、単一投与単位の組込まれる必要がある。
【0073】
連続投与は、それぞれの成分の投与が、別個の、しかし二つの行為が連結した行為であることを意味する。例えば、一つの成分を含んでなる錠剤及び第二の成分を含んでなる第二の錠剤の投与は、二つの錠剤が宿主動物に同時に与えられたとしても、連続投与と考えられる。
【0074】
別個投与は、互いに独立のそれぞれの成分の投与を指す。
便宜上、同時投与が好ましいことであることができる。二つの成分は、キットの形態で提供することができる。このようなキットは、その少なくとも一つが式(I)の化合物を含有し、そして一つは、更なる駆虫剤を含有する二つ又はそれより多い別個の医薬組成物、及び容器、分割されたビン、又は分割されたホイル包装のような前記組成物を別個に保有するための手段を含んでなる。このようなキットの例は、錠剤、カプセル等を包装するために使用される、よく知られたブリスター包装である。
【0075】
キットは、異なった剤形、例えば、別個の組成物を異なった投与間隔で投与するために、或いは組成物を互いに別個に滴定するために、経口及び非経口で投与するために特に適している。服薬遵守を補助するために、キットは典型的には投与のための説明書を含んでなり、そしていわゆる記憶補助と共に提供することができる。
【0076】
生物学的活性
試験化合物を、in vitroのマイクロウェル運動性アッセイ中の糸状虫Dirofilaria immitisのマイクロフィラリアに対する活性に対して評価した。マイクロフィラリアを、マイクロフィラリア血症のイヌの血液から、赤血球溶解及び濾過によって精製し、そして胎児ウシ血清及び抗生物質で強化された細胞培養培地中で維持した。アッセイを、ウェル当たり、250nLのDMSOで溶媒和された試験化合物及び概略200個のマイクロフィラリアを含有する25μLの培地を含む、384ウェルのマイクロタイタープレート中で行った。運動能評価を、マイクロフィラリアの運動能を決定するLemnaTec Scanalyzerで、37℃及び5%COで72時間インキュベーションした後行った。終点を、ED50(非処理の対照のそれと比較して、全体のマイクロフィラリアの運動能が50%減少する投与量)と定義した。このアッセイにおいて、試験化合物61−62、64、67、71−72、及び78は、1μMのED50を有し;試験化合物5、27、56、60、63、65−66、68−70、75、80−81、及び84は、3.3μMのED50を有し;試験化合物1、3−4、14、17、20、26、31、36、39−40、43、51a、53、55、57、76−77、79、82−83、及び85−89は、10μMのED50を有し;試験化合物6−8、10−13、16、18、22−25、28−30、32−33、38、41−42、50、54、58、及び90は、33μMのED50を有していた。
【0077】
幾つかの化合物を、更にL4期の幼虫のD.immitis対して試験した。幼虫を、96ウェルプレート中のNCTC−135/IMDM培地、及びDMSO中の1%の試験化合物中に懸濁した。全ての化合物を、10μM濃度で二重でスクリーニングした。運動能を、4、24、48及び72時間目に観察した。終点をED80(非処理の対照のそれと比較して、80%の幼虫が殺される投与量)と定義した。セラメクチン、モキシデクチン、イベルメクチン及びミルベマイシンオキシムを、このアッセイの正の対照として使用した。このアッセイにおいて、試験化合物1、3−5、7−8、10−11、13−14、16、18、22−27、29、42−43、51a、60、62−67、69、及び80−81は、10μMにおいてL4のD.immitisに対して活性であった。正の対照は、10μMにおいてL4の幼虫に対して全て活性であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物におけるフィラリア性内部寄生虫感染を治療する方法であって、有効な量の以下の式(I):
【化1】

の化合物、その立体異性体、又は獣医学的に受容可能なその塩を、前記治療が必要な動物に投与することを含んでなり、式中:
、R、R、R及びRは、H、ハロ、CN、CF、メチル、メトキシ、−OCF、及び−SCHからそれぞれ独立に選択され、ここにおいて、前記化合物は、前記内部寄生虫感染を治療に有効である、前記方法。
【請求項2】
前記式(I)の化合物が:
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(2−クロロ−4−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(2−クロロ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[3−シアノ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(3−クロロ−4−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(3−クロロ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[2−(4−クロロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(4−クロロ−2−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(2−シアノフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(4−ヨードフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−1−メチル−2−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]エチル}−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(4−シアノフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(2−クロロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(3−クロロ−2−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(2−シアノ−4−フルオロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[2−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−{2−[4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(3−クロロ−5−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[2−(3−クロロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(3−シアノ−5−フルオロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[4−シアノ−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(2−ブロモ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(3−シアノフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(2−ブロモ−4−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
4−(2−シアノ−2−{[4−(ペンタフルオロチオ)ベンゾイル]アミノ}プロポキシ)−3−(トリフルオロメチル)−ベンズアミド;
N−[2−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[2−(4−ブロモ−2−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[2−(3−ブロモ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[2−(2−クロロ−3−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[3−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[2−(5−ブロモ−2−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[2−(2−ブロモ−3−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(3,4−ジクロロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(2,5−ジクロロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(4−シアノ−2−メチルフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(3−シアノ−4−メトキシフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[4−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(5−シアノ−2−メチルフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(2,6−ジクロロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(2−クロロ−6−フルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
3−クロロ−4−(2−シアノ−2−{[4−(ペンタフルオロチオ)ベンゾイル]アミノ}プロポキシ)ベンズアミド;
4−シアノ−2−(2−シアノ−2−{[4−(ペンタフルオロチオ)ベンゾイル]アミノ}プロポキシ)ベンズアミド;
3−シアノ−5−(2−シアノ−2−{[4−(ペンタフルオロチオ)ベンゾイル]アミノ}プロポキシ)ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(2,4−ジシアノフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[3−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{(1S)1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−ペンタフルオロチオ-ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(4−シアノ−2,6−ジフルオロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−(1−シアノ−1−メチル−2−{[4−(メチルチオ)ベンジル]オキシ}エチル)−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[1−シアノ−2−(2−シアノ−4,6−ジフルオロフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(2−クロロ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;
N−[2−(2−ブロモ−4,5−ジフルオロフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;及び
N−{1−シアノ−2−[4,5−ジフルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド、
これらの立体異性体、或いは前記化合物又はこれらの立体異性体の獣医学的に受容可能な塩、からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記式(I)の化合物が:
N−{1−シアノ−2−[3−シアノ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−[2−(2−ブロモ−5−シアノフェノキシ)−1−シアノ−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)−ベンズアミド;及び
N−{(1S)1−シアノ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−ペンタフルオロチオ-ベンズアミド、
これらの立体異性体、或いは前記化合物又はこれらの立体異性体の獣医学的に受容可能な塩、からなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
動物におけるフィラリア性内部寄生虫感染を治療する方法であって、有効な量の以下の式(II):
【化2】

の化合物、その立体異性体、又は獣医学的に受容可能なその塩を、前記治療が必要な動物に投与することを含んでなり、式中:
1a、R1b、R1c、R1d及びR1eは、水素、ハロ、CF、−OCH、メチル、及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される、前記方法。
【請求項5】
前記式(II)の化合物が:
N−[1−シアノ−2−(5−シアノ−2−フェノキシフェノキシ)−1−メチルエチル]−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[2−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[2−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[2−(4−クロロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−(1−シアノ−2−{5−シアノ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェノキシ}−1−メチルエチル)−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(3−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,4−ジメチルフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2−フルオロ−4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[2−(2−クロロ−4−メトキシフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;及び
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド、
これらの立体異性体、或いは前記化合物又はこれらの立体異性体の獣医学的に受容可能な塩、からなる群から選択され、前記化合物は、前記内部寄生虫感染の治療に有効である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記式(II)の化合物が:
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[2−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[2−(4−クロロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−(1−シアノ−2−{5−シアノ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェノキシ}−1−メチルエチル)−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,4−ジメチルフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;及び
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド、これらの立体異性体、又は獣医学的に受容可能なこれらの塩、からなる群から選択され、前記化合物は、前記内部寄生虫感染の治療に有効である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記動物が、伴侶動物である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記伴侶動物が、イヌである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記フィラリア性内部寄生虫感染が、Brugia malayi、Brugia pahangi、Brugia timori、Wuchereria bancrofti、Dirofilaria immitis、Dirofilaria repens、Dirofilaria ursi、Dirofilaria tenuis、Dirofilaria spectans、Dirofilaria lutrae、Dipetalonema reconditum、Dipetalonema repens、Onchocerca gibsoni、Onchocerca gutturosa、及びOnchocerca volvulus、又はこれらの組合せから選択される内部寄生虫によって起こされる、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記フィラリア性内部寄生虫感染が、Dirofilaria内部寄生虫によって起こされる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記Dirofilaria内部寄生虫が、Dirofilaria immitisである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
更に、少なくとも一つの更なる獣医学的薬剤を含んでなる、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記更なる獣医学的薬剤が、イベルメクチン、エバーメクチン、アバメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、ドラメクチン、セラメクチン、モキシデクチン、ネマデクチン、ミルベマイシンオキシム、アルベンダゾール、デミジトラズ、アミトラズ、オクスフェンダゾール、レバミゾール、パモ酸ピランテル、プラジカンテル、2−デスオキソパラヘルクアミド、フィプロニル、スピノサド、イミダクロプリド、インドキサカルブ、S−メトプレン、ピリプロキシフェン、及び
5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−3−(4−{3−フルオロ−1−[(メチルスルホニル)アセチル]アゼチジン−3−イル}フェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール;1−(3−フルオロ−3−(4−(5−(3,4,5−トリクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)フェニル)アゼチジン−1−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノン;1−(3−(4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)フェニル)−3−フルオロアゼチジン−1−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノン;(3−(4−(5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)フェニル)−3−フルオロアゼチジン−1−イル)(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)メタノン;(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)(3−フルオロ−3−(4−(5−(3,4,5−トリクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)フェニル)アゼチジン−1−イル)メタノン;(3−(4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)フェニル)−3−フルオロアゼチジン−1−イル)(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)メタノン;1−(5’−(5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−3’H−スピロ[アゼチジン−3,1’−イソベンゾフラン]−1−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノン;2−(メチルスルホニル)−1−(5’−(5−(3,4,5−トリクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−3’H−スピロ[アゼチジン−3,1’−イソベンゾフラン]−1−イル)エタノン;1−(5’−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−3’H−スピロ[アゼチジン−3,1’−イソベンゾフラン]−1−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノン;4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−N−(2−オキソ−2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)エチル)−1−ナフトアミド;4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−2−メチル−N−(2−オキソ−2−((2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ)エチル)ベンズアミド;(S)−2−((4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)スルホニル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド;4−(5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−2−メチルベンズアミド;4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロフラン−3−イル)−N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−2−メチルベンズアミド;及び4−(5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−1−ナフトアミド,並びに
1−(5’−(5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−3’H−スピロ[アゼチジン−3,1’−イソベンゾフラン]−1−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノン、又はこれらの組合せからなる群から選択されるイソオキサゾリン、
から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記更なる獣医学的薬剤が、モキシデクチン、ミルベマイシンオキシム、イベルメクチン、セラメクチン、1−(5’−(5−(3,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル)−3’H−スピロ[アゼチジン−3,1’−イソベンゾフラン]−1−イル)−2−(メチルスルホニル)エタノン;又はこれらの混合物から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[2−(4−クロロ−2−フルオロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[2−(4−クロロフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−(1−シアノ−2−{5−シアノ−2−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェノキシ}−1−メチルエチル)−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{2−[2−(2−クロロ−4−メチルフェノキシ)−5−シアノフェノキシ]−1−シアノ−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(2,4−ジメチルフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド;及び
N−{1−シアノ−2−[5−シアノ−2−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]−1−メチルエチル}−4−(ペンタフルオロチオ)ベンズアミド、その立体異性体、及び医薬的又は獣医学的に受容可能な塩、
からなる群から選択される化合物。

【公開番号】特開2013−87120(P2013−87120A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−230471(P2012−230471)
【出願日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【出願人】(512261355)エイエイチ・ユーエスエイ・42・エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】