説明

内部標準物質とそれを用いた質量分析方法、及び内部標準樹脂

【課題】質量分析を用いて樹脂中の臭素化難燃剤を定量分析する。
【解決手段】検体を加熱して気化する質量分析に用いられ、前記検体に添加される内部標準物質であって、1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#:35074-77-2)等のヒンダートフェノール化合物からなる内部標準物質。検体を加熱して気化する質量分析に用いられる内部標準物質が母材である樹脂に含有されて構成され、前記検体に添加される内部標準樹脂であって、前記内部標準物質が1,6-ヘキサンジオールビスからなる内部標準樹脂。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、質量分析を用いて樹脂に含まれる臭素化難燃剤の定量に用いられる内部標準物質とそれを用いた質量分析方法、及び内部標準樹脂に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ヨーロッパ連合 EUが定めたRoHS(Restriction of Hazardous Substances)規制により、 EU域内へ輸出を行う場合、製品に使用されている樹脂に含まれる臭素化難燃剤が、規定値以上含有されていないことを証明する必要が生じている。
【0003】
そのため、規制の対象物質である臭素化難燃剤を正確に定量することへの社会的な要求が高まってきている。
【0004】
このような社会背景の中、検体を加熱して気化する質量分析において、内部標準物質を被測定物質に添加して測定し、その内部標準物質との比較で定量的な測定を行う質量分析が行われてきた。非特許文献1には、IAMS(Ion Attachment Mas Spectrometry)を用いてRoHS難燃剤の定量分析を行うことが開示されている。
【非特許文献1】http://www.canon-anelva.co.jp/iams/newproducts
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の状況のもと、臭素化難燃剤のような被測定物質に対して加熱して気化させて質量分析を行う場合、検体に添加する内部標準物質が熱分解することなく、毒性もなく、さらに被測定物質と内部標準物質との質量数が近いことなどの条件を満たすことが求められる。しかし、これらの条件を満たし、かつ、被測定物質を正確に定量できる内部標準物質は今まで確認されていなかった。
【0006】
ここで検体とは、質量分析装置の測定にかけられる状態に準備された被測定物質等からなる物質をいう。
【0007】
本発明の目的は上記の問題を鑑み、質量分析を用いて樹脂中の臭素化難燃剤を定量する際に使用する内部標準物質、内部標準樹脂、及びそれを用いる質量分析方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は上記の条件を満足する内部標準物質を鋭意検討した結果、内部標準物質として好適に用いることのできる物質及びそれを用いた測定方法を見いだし、本発明に想到した。
【0009】
本発明にかかる内部標準物質、内部標準樹脂、及び質量分析方法は、次のとおりである。
【0010】
本発明に係わる内部標準物質は、ヒンダートフェノール化合物を有することを特徴とする、検体を加熱して気化する質量分析に用いる内部標準物質であり、さらに好ましくは1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#: 35074-77-2)を有する内部標準物質である。
【0011】
本発明に係わる内部標準樹脂は、検体を加熱して気化する質量分析に用いられる内部標準物質が母材である樹脂に含有されて構成される、前記検体に添加される内部標準樹脂であって、前記内部標準物質がヒンダートフェノール化合物を有することを特徴とする内部標準樹脂であり、さらに好ましくは1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#:35074-77-2)である内部標準樹脂である。
【0012】
本発明に係わる質量分析方法は、検体を加熱して気化する質量分析法であって、検体に添加する内部標準物質としてヒンダートフェノール化合物を使用し、さらに好ましくは1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#: 35074-77-2)を使用することを特徴とする質量分析方法である。
【0013】
ここで、ヒンダートフェノール化合物とは、フェノール化合物の水酸基に対し、そのオルト位置に分岐アルキル基を持つ化合物をいう。但し、水酸基がアルコキシ基であってもよい。
【0014】
また、1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#: 35074-77-2)の化学式はC40H62O6で表され、構造式を以下に示す。
【0015】
質量数は638である。
【0016】
【化1】


【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、検体に添加される内部標準物質として、熱分解することなく、毒性もなく、さらに被測定物質と内部標準物質との質量数が近いヒンダートフェノール化合物を用い、質量分析をすることで正確な定量測定をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0019】
本実施形態で説明される構成・形状・大きさおよび位置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略化したものに過ぎない。 従って本発明は以下に説明される実施形態に限定されるものではなく、 特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【0020】
検体を加熱して気化し、ガス状となった被測定物質を測定する質量分析装置の一例として、直接導入プローブ(DIP) を用いて金属イオンをガス化した被測定物質に付着させる質量分析装置の例を図1に示した。
【0021】
図1のように、質量分析装置として例えば、フラグメントを生成させることのないイオン付着質量分析装置を使用して、本発明の実施形態に係る質量分析法を説明する。尚、他のフラグメントを生成させることのないイオン化法として、H3+からのH+転移によるPTR(Proton Transfer Reaction)、及び水銀イオンなどからの電荷交換によるIMS(Ion Molecule Spectrometer)なども利用することができる。
【0022】
まず、イオン付着質量分析装置の構成を説明する。
図1において、11はイオン付着室、13は中間室、14は質量分析室である。イオン付着室11には金属イオン放出体(エミッタ)17が配置され、付着領域12でイオン付着が行われる。イオン付着室11は専用の真空排気ポンプ16で真空状態にされ、エミッタ17と付着領域12は同じ真空環境下に置かれる。
【0023】
金属イオン放出体17は、例えば正電荷のリチウムイオン(Li)を付着領域12に放出する。また付着領域12に対しては、プローブ1のヒータ3により、検体4を加熱気化させて検体4のガスが供給される。プローブ1は、イオン付着室11とゲートバルブ9を介して接続されている予備排気室10より導入される。プローブ1には、検体4の温度を測定する熱電対2も備えられている。
【0024】
その結果、加熱気化した検体4のガスは矢印18のように付着領域12に向かって上昇し、矢印19のように放出され金属イオンが検体4のガスに付着して、付着イオンが生成される。
【0025】
図1において、矢印20は金属イオンと付着イオンの移動の軌跡を示している。なお、プローブ1の導入位置は、イオン付着室11内で同じ真空環境下が維持されていればよく、図1に示す位置に限定されない。
【0026】
イオン付着室11と中間室13との間には、孔21aを有した隔壁21が設けられている。隔壁21の孔21aを通して金属イオンと付着イオンが移動する。中間室13には、図示しない定電圧機構によって静電位が印加されているレンズ22が与えられている。このレンズ22によって静電レンズ作用が生じる。
【0027】
中間室13と質量分析室14の間には、孔24aを有した隔壁24が設けられている。隔壁24の孔24aを通して付着イオンが質量分析室14に輸送される。質量分析室14の内部には、例えばQポール型(四重極型)等の質量分析計25が設けられ、かつ共用の真空排気ポンプ26が付設されている。質量分析計25の図中右側には付着イオンを受ける二次電子増倍管27が配置されている。
【0028】
イオン付着室11、中間室13、質量分析室14は、真空排気ポンプ16、26による真空排気で、大気圧以下の減圧雰囲気となっている。イオン付着室11でアルカリ金属の酸化物である金属イオン放出体17は加熱され、Liなどの正電荷の金属イオンを発生する。 金属イオン放出体17は、図示しない電源によって所要の電圧が印加されて電流が供給され、加熱される。この加熱によって金属イオン放出体17から金属イオンが放出される。放出された金属イオンは電界等によってイオン付着室11内部の付着領域12に輸送される。
【0029】
検体4に添加される内部標準物質は、1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#: 35074-77-2)が用いられる。ここで、検体が樹脂の場合、測定精度を高めるため内部標準物質を母材と呼ばれる樹脂に混ぜ込んで内部標準樹脂とすることが望ましい。つまり、内部標準物質は、樹脂である被測定物質と同様に、母材と呼ばれるその熱伝導性が被測定物質と近い樹脂に混ぜ込まれて内部標準樹脂とされることが望ましい。さらに、このとき内部標準物質を粉末にすることで母材への分散は良好になる。
【0030】
また、母材に対する本発明に係る内部標準物質の含有率は、重量比で0.1〜5%であることが好ましい。0.1%未満であると感度が十分でなくなり、5%を超えると感度が高過ぎるからである。母材としては、例えば、ポリスチレンを用いることができる。
【0031】
なお、検体に対する内部標準樹脂の質量比は、10〜75%であることが望ましい。10%未満では秤量が困難になるからであり、75%を超えると感度が高過ぎるからである。
【0032】
さらに、検体を質量分析装置に導入して加熱して気化する方法は、図1のように直接導入プローブ法(DIP)を用いたが、直接曝露プローブ法(DEP)を用いることもできる。
【0033】
直接導入プローブ法は、固体または液体の被測定物質をカップの中に入れて真空のイオン付着室内に導入し、その場でヒータや赤外線などで加熱して気化させる方法であり、
一方、 直接曝露プローブ法は、固体または液体の被測定物質をフィラメントに塗布し真空のイオン付着室内に挿入し、その場でフィラメントに通電して被測定物質を加熱して気化させる方法である。
【0034】
また、本実施形態に係わる内部標準物質を添加して定量分析可能な検体は、樹脂に含まれる臭素化難燃剤を挙げることができる。臭素化難燃剤としては、例えば、デカブロモジフェニルエーテル (DeBDE, CAS#:1163-19-5) 、デカブロモビフェニル (DeBB, CAS#: 13654-09-6) を挙げることができる。
【0035】
なお、内部標準物質は、既に説明したように、検体を加熱して気化させる場合、それに添加する内部標準物質が熱分解しないこと、毒性がないこと、内部標準物質と被測定物質との質量数が近いこと等が求められる。
【0036】
内部標準物質としては、ヒンダートフェノール化合物が用いられる。ヒンダートフェノール化合物は、フェノール化合物の水酸基に対し、そのオルト位置に分岐アルキル基を持つ化合物をいう。但し、水酸基がアルコキシ基であってもよい。ヒンダートフェノール化合物の中でも、1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#: 35074-77-2)が好適に用いられる。
【0037】
内部標準物質としての1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#: 35074-77-2)は、後述の測定方法に説明があるとおり、気化に必要な300℃で分解することがなく、市販されている化学物質として毒性のないことが確認されている。また、臭素化難燃剤のデカブロモジフェニルエーテル (DeBDE, CAS#:1163-19-5) 、デカブロモビフェニル (DeBB, CAS#: 13654-09-6) の質量数は、それぞれ
959Da、943Daであり内部標準物質の質量数との関係も適している。
【0038】
従って、気化温度が内部標準物質と近く、内部標準物質と被測定物質との質量数が近い等の上記の条件を満たせば、他の検体材料の内部標準物質として、本実施形態の内部標準物質を用いることができる。
【0039】
次に、図1に図示した質量分析装置を用いて、本実施形態に係る内部標準物質で例えば被測定物質としてデカブロモジフェニルエーテル (DeBDE, CAS#:1163-19-5)を定量分析する質量分析方法を説明する。
【0040】
内部標準物質である1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#: 35074-77-2)を母材であるポリスチレンに1%含む内部標準樹脂を0.21mg秤量した。続いて被測定物質であるデカブロモジフェニルエーテル (DeBDE, CAS#: 1163-19-5) が含有されている検体を1.10mg秤量した。
【0041】
内部標準樹脂と被測定物質をともに検体4としてプローブ1に充填し、イオン付着室11を所定の真空度にしてプローブ1をイオン付着室11に導入した。このとき、中間室13及び質量分析室14の真空度等、測定が可能な状態にある。
【0042】
次に金属イオン放出体17を加熱した状態で、検体4を設定した時間に従って300℃まで加熱し気化させた。
【0043】
この構成で得られたデータを図2に示す。
【0044】
最上段のグラフは、常に一定導入されているオクタフルオロペンタノール (OFPO) の検出量である。通常、測定中の感度変動を確認するためこのような内部標準物質による補正が行われるが後述のように充分ではないことが明らかになっている。
【0045】
図2の中段は、内部標準物質1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#: 35074-77-2)の検出値、下段は被測定物質であるデカブロモジフェニルエーテル (DeBDE, CAS#:1163-19-5) の検出値である。
【0046】
このように、1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#: 35074-77-2)の面積値は、92833294であり、デカブロモジフェニルエーテル (DeBDE, CAS#: 1163-19-5) の面積値は5777349であった。
【0047】
この比率をあらかじめ作成した検量線にあてはめた結果、被測定物質であるデカブロモジフェニルエーテル(DeBDE, CAS#: 1163-19-5)は0.67μgであり、被分析対象である被測定物質(DeBDE)を含んだ樹脂中の濃度は610ppmと定量された。
【0048】
次に三条件の場合、即ち、内部標準物質として1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#: 35074-77-2)を使った場合、OFPOを用いた場合、及び、内部標準物質を全く用いない場合とに分けて、上記と同じ測定を5回繰り返して行い、その繰り返し精度(相対標準偏差)を確認した。
【0049】
その結果、内部標準物質として1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(CAS#: 35074-77-2)を使った場合の相対標準偏差は4.3%であり、OFPOを用いた場合は13.4%、そして、内部標準物質を全く用いない場合は10.8%であり、測定精度が向上して大きな改善効果が認められた。
【0050】
同じ臭素化難燃剤であるデカブロモビフェニル (DeBB, CAS#: 13654-09-6)についても同様な改善効果が認められた。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、臭素化難燃剤及び同様な気化温度、質量数を有する被測定物質の定量分析に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係る検体を質量分析したイオン付着質量分析装置の構造図である。
【図2】本発明に係る検体を用いて得られた測定結果を示す特性図である。
【符号の説明】
【0053】
1 プローブ
2 熱電対
3 ヒータ
4 検体
9 ゲートバルブ
10 予備排気室
11 イオン付着室
12 付着領域
13 中間室
14 質量分析室
16 真空排気ポンプ
17 金属イオン放出体(エミッタ)
21 隔壁
21a 孔
22 レンズ
24 隔壁
24a 孔
25 質量分析計
26 真空排気ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒンダートフェノール化合物を有することを特徴とする、検体を加熱して気化する質量分析に用いる内部標準物質。
【請求項2】
前記ヒンダートフェノール化合物は、1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を有することを特徴とする請求項1に記載の内部標準物質。
【請求項3】
前記検体は、臭素化難燃剤を含む樹脂を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内部標準物質。
【請求項4】
検体を加熱して気化する質量分析に用いられる内部標準物質が母材である樹脂に含有されて構成される、前記検体に添加される内部標準樹脂であって、前記内部標準物質がヒンダートフェノール化合物を有することを特徴とする内部標準樹脂。
【請求項5】
前記ヒンダートフェノール化合物は、1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を有することを特徴とする請求項4に記載の内部標準樹脂。
【請求項6】
前記母材に対する前記内部標準物質の含有率は、重量比で、0.1〜5%であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の内部標準樹脂。
【請求項7】
前記検体は、臭素化難燃剤を含む樹脂を有することを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れか1項に記載の内部標準樹脂。
【請求項8】
検体を加熱して気化する質量分析法であって、前記検体に添加する内部標準物質としてヒンダートフェノール化合物を使用することを特徴とする質量分析方法。
【請求項9】
前記ヒンダートフェノール化合物は、1,6-ヘキサンジオールビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕であることを特徴とする請求項8に記載の質量分析方法。
【請求項10】
前記内部標準物質は、母材である樹脂に含有されていることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の質量分析方法。
【請求項11】
前記母材に対する前記内部標準物質の含有率は、重量比で、0.1〜5%であることを特徴とする請求項10に記載の質量分析方法。
【請求項12】
前記検体に対する前記内部標準物質を含む前記母材の重量比は、10〜75%であることを特徴とする請求項8乃至請求項11の何れか1項に記載の質量分析方法。
【請求項13】
前記検体を加熱して気化する方法は、直接導入プローブ法または直接曝露プローブ法であることを特徴とする請求項8乃至請求項12の何れか1項に記載の質量分析方法。
【請求項14】
前記検体は、臭素化難燃剤を含む樹脂であることを特徴とする請求項8乃至請求項13の何れか1項に記載の質量分析方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2009−264950(P2009−264950A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−115331(P2008−115331)
【出願日】平成20年4月25日(2008.4.25)
【出願人】(503421139)キヤノンアネルバテクニクス株式会社 (26)
【Fターム(参考)】