円形状のステープラおよびステープルライン補強材料
【課題】外科手術ステープリング材料およびステープリングライン補強材料を提供すること。
【解決手段】ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、ステープル形成凹部の複数の列を規定するアンビル部材を有するアンビルアセンブリであって、ステープルカートリッジアセンブリ、アンビルアセンブリ、またはその両方は、1つ以上のアタッチメント部材を有する、アンビルアセンブリと、超音波溶接によってアタッチメント部材に取り付けられたステープルライン補強材料とを備えている、外科手術ステープリング器具。
【解決手段】ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、ステープル形成凹部の複数の列を規定するアンビル部材を有するアンビルアセンブリであって、ステープルカートリッジアセンブリ、アンビルアセンブリ、またはその両方は、1つ以上のアタッチメント部材を有する、アンビルアセンブリと、超音波溶接によってアタッチメント部材に取り付けられたステープルライン補強材料とを備えている、外科手術ステープリング器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
(1.技術分野)
本出願は、外科手術ステープル留め材料およびステープルライン補強材料に関する。特に、ステープルライン補強材料は、リテイナを利用する外科手術ステープラの1つまたは両方の組織接触表面に取り付けられる。
【背景技術】
【0002】
(2.背景)
ステープラとともにステープルライン補強材料またはバットレスを用いることは、公知である。McKeanらへの特許文献1(この開示は、参照によって本明細書により本明細書に援用される)は、装置に取り付けられた生体適合性外科手術布を有する外科手術ステープリング装置を開示する。外科手術布およびステープルは、ステープリング装置によって体組織に取り付けられる。ピンまたはクリップが、ステープリング装置の表面に布を固定する。
【0003】
特許文献2は、円形状のステープラおよびバットレスを開示する。バットレス材料は、ステープラのステープルカートリッジおよびステープラのアンビル構成要素に位置を決められる。アンビルバットレス材料は、アンビルの中央凹部アパーチャに合うように適合された円筒形隆起中央部分を有し、ステープルカートリッジバットレッスは、ステープラのカートリッジ構成要素における中央凹部アパーチャに合うように適合された円筒形隆起中央部分を有する。
【0004】
特許文献3は、ステープラのクランプ締め部材にバットレス材料を解放可能に取り付けるために用いられる接着剤を開示する。バットレス材料は、接着剤によって解放可能に取り付けられる。
【0005】
組み立てまたは製造を複雑にせず、外科手術器具の動作を妨げることがなく、必要に応じ材料が信頼性をもって解放されることを可能にしながら材料を確実に取り付けるステープルライン補強材料またはバットレス材料のアタッチメントに対するニーズがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,542,594号明細書
【特許文献2】米国特許第7,128,748号明細書
【特許文献3】米国特許第6,503,257号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(概要)
本開示の一局面において、外科手術ステープリング器具は、ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、ステープル形成凹部の複数の列を規定するアンビル部材を有するアンビルアセンブリとを備えている。ステープルカートリッジアセンブリ、アンビルアセンブリ、またはその両方は、1つ以上のアタッチメント部材を有する。ステープルライン補強材料は、超音波溶接によってアタッチメント部材に取り付けられる。
【0008】
特定の実施形態において、ステープルライン補強材料は、アタッチメント部材に隣接して目打ちを規定する。そのような目打ちは、外科手術ステープリング装置からのバットレスの解放を容易にするのに有用であり得る。特定の実施形態において、外科手術ステープリング器具は、円形状のステープラである。ステープル受容スロットの複数の列は、円形状の列であり得る。そのようなステープラは、腸吻合処置および他の外科手術処置に有用である。ステープル形成凹部の複数の列は、円形状の列であり得る。
【0009】
特定の実施形態において、1つ以上のアタッチメント部材は、成形プラスチックによってアンビル部材に形成される。1つ以上のアタッチメント部材は、アンビル部材に配置され得、アンビル部材は、金属から作られ、アタッチメント部材は、プラスチックから作られる。
【0010】
特定の実施形態において、1つ以上のアタッチメント部材は、ステープル受容スロットの列の外側でステープルカートリッジアセンブリに配置される。ステープルライン補強材料は、1つ以上のアタッチメント部材に取り付けられ、1つ以上のアタッチメント部材に隣接して目打ちを規定し得る。この方法で、ステープルライン補強材料は、ステープルカートリッジアセンブリから離れるように上がり、目打ちにおいて分離する。材料の縁辺は、ステープルカートリッジアセンブリに残ったままである。
【0011】
別の配置において、1つ以上のアタッチメント部材は、ステープル形成凹部の列の外側でアンビルアセンブリに配置される。ステープルライン補強材料は、1つ以上のアタッチメント部材に取り付けられ、1つ以上のアタッチメント部材に隣接して目打ちを規定する。
【0012】
アンビルアセンブリは、アンビル部材に取り付けられるハブを含み得る。アンビルアセンブリは、シャフトを含み、外科手術ステープリング器具は、管状本体部分をさらに備え、ステープルカートリッジアセンブリは、管状本体部分に取り付け可能であり、管状本体部分は、ロッドを有し、アンビルアセンブリのシャフトは、ロッドに取り付け可能である。特定の実施形態において、外科手術ステープリング器具は、ハンドルアセンブリを備えている。
【0013】
本開示の別の局面において、外科手術ステープリング器具は、ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、シャフトおよびアンビル部材を有するアンビルアセンブリであって、アンビル部材は、ステープル形成凹部の複数の列を規定する、アンビルアセンブリとを備えている。リテイナは、シャフトに係合され、ステープルライン補強材料は、リテイナによってアンビルアセンブリに取り付けられる。
【0014】
外科手術ステープリング器具は、円形状のステープラであり得る。ステープル受容スロットの複数の列は、円形状の列であり得、ステープル形成凹部の複数の列は、円形状の列である。
【0015】
特定の実施形態において、リテイナは、形状が円形であり、シャフトを受容する中央アパーチャを有する。リテイナは、シャフトと摩擦で係合され得る。例えば、リテイナは、シャフトに対して摩擦係数を有する材料から形成され、摩擦係数は、リテイナおよびステープルライン補強材料をシャフトに保持するように選択される。
【0016】
特定の実施形態において、リテイナは、ファスナを利用してシャフトに固定される。あるは、リテイナは、リテイナとアンビルアセンブリとの間のスナップばめ関係を利用してシャフトに固定される。リテイナ、シャフト、またはその両方は、それらの部品の摩擦係合を向上させるような方法できめを粗くされ得る。例えば、シャフトの表面は、機械的に処理されるか、またはシャフト、リテイナ、またはその両方は、シャフトとリテイナとの間の摩擦を増加させるコーティングを有する。
【0017】
アンビルアセンブリは、アンビル部材に取り付けられるハブを含み得る。特定の実施形態において、外科手術ステープリング器具は、管状本体部分を有し、ステープルカートリッジアセンブリは、管状本体部分に取り付け可能であり、管状本体部分は、ロッドを有し、アンビルアセンブリのシャフトは、シャフトに取り付け可能である。特定の実施形態において、外科手術ステープリング器具は、ハンドルアセンブリを有する。
【0018】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、
ステープル形成凹部の複数の列を規定するアンビル部材を有するアンビルアセンブリであって、該ステープルカートリッジアセンブリ、該アンビルアセンブリ、またはその両方は、1つ以上のアタッチメント部材を有する、アンビルアセンブリと、
超音波溶接によってアタッチメント部材に取り付けられたステープルライン補強材料と
を備えている、外科手術ステープリング器具。
(項目2)
上記ステープルライン補強材料は、超音波溶接によって上記アタッチメント部材に解放可能に取り付けられている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目3)
上記ステープルライン補強材料は、上記アタッチメント部材に隣接して目打ちを規定する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目4)
上記ステープル受容スロットの複数の列は、円形状の列である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目5)
上記ステープル形成凹部の複数の列は、円形状の列である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目6)
上記1つ以上のアタッチメント部材は、成形プラスチックによって上記アンビル部材に形成される、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目7)
上記1つ以上のアタッチメント部材は、上記アンビル部材に配置されており、該アンビル部材は、金属から作られており、該アタッチメント部材は、プラスチックから作られている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目8)
上記1つ以上のアタッチメント部材は、上記ステープリング受容スロットの複数の列の外側で上記ステープルカートリッジアセンブリに配置されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目9)
上記ステープルライン補強材料は、上記1つ以上のアタッチメント部材に取り付けられており、該1つ以上のアタッチメント部材に隣接した目打ちを規定する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目10)
上記1つ以上のアタッチメント部材は、上記ステープル形成凹部の複数の列の外側で上記アンビルアセンブリに配置されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目11)
上記ステープルライン補強材料は、上記1つ以上のアタッチメント部材に取り付けられており、該1つ以上のアタッチメント部材に隣接して目打ちを規定する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目12)
上記アンビルアセンブリは、上記アンビル部材に取り付けられたハブを含む、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目13)
上記アンビルアセンブリは、シャフトを含み、上記外科手術ステープリング器具は、管状本体部分をさらに備え、上記ステープルカートリッジアセンブリは、該管状本体部分に取り付け可能であり、該管状本体部分は、ロッドを有し、該アンビルアセンブリのシャフトは、ロッドに取り付け可能である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目14)
ハンドルアセンブリをさらに備えている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目15)
ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、シャフトおよびアンビル部材を有するアンビルアセンブリであって、該アンビル部材は、ステープル形成凹部の複数の列を規定する、アンビルアセンブリと、
該シャフトに係合されたリテイナと、
該リテイナによって該アンビルアセンブリに取り付けられたステープルライン補強材料と
を備えている、外科手術ステープリング器具。
(項目16)
上記ステープル受容スロットの複数の列は、円形状の列である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目17)
上記ステープル形成凹部の複数の列は、円形状の列である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目18)
上記リテイナは、形状が円形であり、上記シャフトを受容する中央アパーチャを有する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目19)
上記リテイナは、上記シャフトに摩擦で係合されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目20)
上記リテイナは、ファスナを利用して上記シャフトに固定された、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目21)
上記リテイナは、該リテイナと上記アンビルアセンブリとの間のスナップばめ関係を利用して上記シャフトに固定された、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目22)
上記リテイナ、上記シャフト、またはその両方は、それらの部品の摩擦係合を向上させるような方法できめを粗くされた、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目23)
上記シャフトの表面は、機械的に処理された、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目24)
上記シャフト、上記リテイナ、またはその両方は、該シャフトと該リテイナとの間の摩擦を増加させるコーティングを有する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目25)
上記アンビルアセンブリは、上記アンビル部材に取り付けられたハブを含む、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目26)
管状本体部分をさらに備え、上記ステープルカートリッジアセンブリは、該管状本体部分に取り付け可能であり、該管状本体部分は、ロッドを有し、上記アンビルアセンブリのシャフトは、該ロッドに取り付け可能である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目27)
ハンドルアセンブリをさらに備えている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
【0019】
(摘要)
外科手術ステープリング器具は、ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、ステープル形成凹部の複数の列を規定するアンビル部材を有するアンビルアセンブリであって、ステープルカートリッジアセンブリ、アンビルアセンブリ、またはその両方は、1つ以上のアタッチメント部材を有する、アンビルアセンブリと、超音波溶接によってアタッチメント部材に取り付けられたステープルライン補強材料とを備えている。ステープルライン補強材料は、リテイナを利用してアンビルアセンブリに取り付けられ得る。
【0020】
本開示される外科手術器具およびステープルライン補強材料の実施形態(単数または複数)は、図面を参照して開示される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本開示の一実施形態の斜視図であり、円形状のステープリング器具を含むことを示す。
【図2】図2は、アンビルアセンブリが取り外された状態での図1の円形状のステープリング器具の斜視図である。
【図3】図3は、アンビルアセンブリが取り付けられた状態での図1および図2の円形状のステープリング器具の斜視図である。
【図4】図4は、図1〜図3の実施形態に従う、部品が分離された状態での、円形状のステープリング器具のアンビルアセンブリ、ステープルライン補強材料およびリテイナの斜視図である。
【図5】図5は、図1〜図4の実施形態に従うステープルライン補強材料リテイナアセンブリの立面図である。
【図6】図6は、本開示のさらなる実施形態に従うステープルライン補強材料リテイナアセンブリである。
【図7】図7は、先行技術の円形状のステープリング器具のアンビル部材の平面図である。
【図8】図8は、本開示のさらなる実施形態に従う円形状のステープリング器具のアンビル部材の平面図である。
【図9】図9は、図7の詳細図であり、アタッチメントタブを示す。
【図10】図10は、本開示のさらなる実施形態に従うアタッチメント部材タブを有するリングの平面図である。
【図11】図11は、別の実施形態に従う円形状のステープリング器具の本体部分およびカートリッジアセンブリの部分斜視図である。
【図12】図12は、図11の実施形態に従うアタッチメント部材タブを有するリングの平面図である。
【図13】図13は、本開示のさらなる実施形態に従うステープルライン補強材料の斜視図である。
【図14】図14は、本開示の別の実施形態に従う直線の外科手術ステープリング器具の斜視図である。
【図15】図15は、図14の実施形態に従うステープルカートリッジアセンブリの斜視図である。
【図16】図16は、図14〜図15の実施形態に従うアンビル部材の斜視図である。
【図17】図17は、図14〜図16の実施形態に従うステープルライン補強材料の斜視図である。
【図18】図18は、図14〜図17の実施形態に従うアタッチメント部材タブを有するリングまたはフレームの平面図である。
【図19】図19は、本開示の実施形態に従うステープルライン補強材料の斜視図である。
【図20】図20は、本開示のさらなる実施形態に従うステープルライン補強材料の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(詳細な説明)
本開示されるステープリング器具、リテイナ、およびステープルライン補強材料の実施形態(単数または複数)は、図面を参照してここで詳細に説明される。図面における類似の数字は、いくつかの図の各々において同一かまたは対応する要素を示す。当技術分野において一般的であるように、用語「近位」は、器具のユーザに、より近い部分または構成要素をいい、一方、用語「遠位」は、器具のユーザからより遠くにある部分または構成要素をいう。
【0023】
図1は、全体に10として示される円形状の外科手術ステープリング器具を例示する。外科手術ステープリング器具10は、少なくとも1つの旋回可能作動ハンドル14と、回転可能アクチュエータ18とを有するハンドルアセンブリ12を含む。管状本体部分20は、ハンドルアセンブリ12から延びる。概して円形状の断面形状を有する管状本体部分20は、その長さに沿ってまっすぐかまたは湾曲した形状を有し得、可撓性であり得るかまたは比較的剛体であり得る。円形状以外の断面形状が想定され、その結果、管状本体部分20は、多角形、楕円形、半円形、卵形、または他の形状を有し得る。本体部分20は、ステープル受容スロット36の1つ以上の列37を規定する遠位に面する組織接触表面を含むステープルカートリッジアセンブリ22において終結する。各ステープル受容スロットは、そこに配置されるステープル(図示されていない)を有する。典型的には、ステープル受容スロット36の一対の円形状の列37が提供されるが、但し環状などの他の形状が想定される。アンビルアセンブリ30は、ステープルカートリッジアセンブリ22の遠位に位置を決められ、アンビル部材26と、それに動作可能に関連付けられたアンビルシャフト28とを含む。アンビルアセンブリは、ステープル受容スロットの円形状の列に対応するステープル形成凹部27を規定する近位に面する組織接触表面を有する。管状本体部分20は、ステープルカートリッジアセンブリ22に対して中心に位置を定められた対応するロッドまたはシャフト40を有する。アンビルアセンブリのシャフト28は、管状本体部分20のロッドまたはシャフト40に取り外し可能に接続可能である。アンビルシャフトは、長手方向軸「x」を規定する。
【0024】
ステープルカートリッジアセンブリ22は、管状本体部分20の遠位端に接続可能であり、管状本体部分20の遠位端内に同心で嵌まるように構成され得る。典型的にはステープルカートリッジアセンブリ22は、ステープルプッシャ(図示されていない)を含み、ステープルプッシャは、周辺に間隔を空けて置かれるフィンガ(図示されていない)の2つの同心リングを規定し、フィンガの各々はそれぞれのステープル受容スロット36内に受け取られる、遠位部分を有する。典型的には、カッティングエッジを有するナイフ(図示されていない)が、ステープルカートリッジアセンブリ22内に配置される。ナイフエッジは、円形であり、ステープルの列の半径方向に内側に配置される。ナイフは、ステープルプッシャがアンビルアセンブリの方向に軸方向に前進させられると、ナイフもまた軸方向に前進させられるように取り付けられる。あるいは、ナイフは、別個に作動させられ得る。ステープルプッシャは、ステープル形成凹部27がステープルを閉じた形状に形成するように、遠位方向に前進させられて、ステープル受容スロット36からアンビル部材に対してステープルを駆動する。ナイフは、アンビルアセンブリ30の方に前進させられ、駆動されて、組織を切断する。Violaらへの米国特許第5,915,616号(その全内容は参照によって本明細書により本明細書にその全体が援用される)は、円形状のステープリング器具を開示する。円形状のステープリング器具が図1に示されるが、ステープリングデバイスは、半円形、直線、または他の所望の形状でステープルを展開するように配置され得る。腸組織に関して考察されるが、本開示に従うデバイスは、他の処置において他の組織を結合しかつ/または治療するように配置され得る。
【0025】
アンビル部材26は、アンビル部材26の組織接触表面52によって規定される平面がアンビルシャフト28の長手方向軸に実質的に垂直である第1の初期位置から長手方向軸「x」に対して傾けられた第2の位置にアンビルシャフト28の周りを旋回可能であることも旋回可能でないこともあり得る。第2の位置は、望ましくは、アンビル部材26が長手方向軸「x」に対してある角度を規定する低プロフィールの位置である。あるいは、アンビル部材26は、アンビルシャフト28に堅く取り付けられる。
【0026】
アンビルシャフト28は、外科手術ステープリング器具10などの円形状の外科手術ステープリング器具のロッドまたはシャフト40におけるアンビルリテイナ(図示されていない)を解除可能に係合するように寸法設定される。アンビルリテイナを有しアンビルアセンブリ30が共に用いられ得る1つのそのような外科手術ステープリングデバイスは、2001年4月3日に出願された米国仮特許出願第60/281,259号(「‘259出願」)に開示され、この仮特許出願は、その全体が参照によって本明細書により本明細書に援用される。アンビルリテイナは、外科手術ステープリングデバイスのステープルカートリッジアセンブリ22から間隔を空けて置かれた位置からステープルカートリッジアセンブリ22と接近して整列した接近位置のアンビルアセンブリ30の移動中、外科手術ステープリング器具10の本体部分20(図1)にアンビルアセンブリ30を整列させるように機能する。
【0027】
円形状のステープリング器具は、腸組織のセクション間の吻合を形成するために用いられ得る。図2および図3に示されるように、アンビルアセンブリ30は、管状本体部分20のロッドまたはシャフト40から取り外され、腸のセクションなどの管状体の管のセクションは、典型的にはアンビルアセンブリ30のシャフト28の周りに縫合糸「P」を結ぶことによってアンビルアセンブリ30に固定される。管状組織の別のセクションは、シャフト40の周りに縫合糸を結ぶことによって管状本体部分20に固定される。図2を参照されたい。シャフト28は次いでシャフト40に接続される。アクチュエータ18は、シャフト28、40を引っ込めるように回転させられ、それによって、アンビルアセンブリ30をステープルカートリッジアセンブリ22に接近させる。ステープルを発射するために、作動ハンドル14が圧搾され、これはステープルプッシャおよびナイフ(図示されていない)を前進させる。ステープルは、管状組織の各セクションを通過し、管状組織のセクションが互いに結合されるようにアンビルに対して形成される。ナイフは、ステープルの列の内側で半径方向に組織を切断し、縫合された材料は、円形状のステープリングデバイスとともに除去される。
【0028】
本開示に従って、外科手術ステープリング器具は、そこに保持されるステープルライン補強材料を有する。特定の実施形態において、アンビルヘッド42は、概して管状である内側凹部53を有し、ナイフを受容する切断リングを含み得る。図4に示されるように、ステープルライン補強材料50は、アンビルシャフト28を受容する中央アパーチャ51を有し、ステープルライン補強材料がシャフト28に配置された場合、ステープルライン補強材料がアンビル部材26のステープル形成凹部27の上に重なるように寸法設定される。少量の過剰材料がアンビル部材の外側エッジの上にあり得る。中央アパーチャ61を有するワッシャとして作られ得るリテイナ60は、リテイナが切断を妨げないようにナイフの内径よりもわずかに小さい外径を有する。内径は、アンビルシャフトを受容するように寸法設定され、シャフトに摩擦で保持され得る。図5は、ステープルライン補強材料リテイナアセンブリ66を示す。ステープルライン補強材料がアンビルシャフト28に配置され、リテイナ60が次いでステープルライン補強材料の上にアンビルシャフト28に配置された場合、リテイナ60とシャフトと間の摩擦係合は、使用中、ステープルライン補強材料を正しい位置に保つ。リテイナ60は、通常ステンレス鋼などの金属であるシャフトに対する所望の摩擦係数を有する材料から形成され得る。
【0029】
別の実施形態において、リテイナは、ファスナ(ねじまたはボルトなど)、クリップ、デテントを利用するかまたはリテイナとアンビルアセンブリとの間のスナップばめ関係によって、アンビルアセンブリに固定される。さらなる代替案において、リテイナ、シャフト28またはその両方は、それらの部品の摩擦係合を向上させるような方法できめを粗くされ得る。これは、シャフトおよび/またはリテイナの表面を機械的に処理することを含み得、またはコーティングを含み得る。
【0030】
使用中、回転可能アクチュエータ18は、ステープルカートリッジアセンブリ22の方にアンビルアセンブリ30を接近させて、アンビルアセンブリ30とステープルカートリッジアセンブリ22と間の組織をクランプ締めするように操作される。旋回可能作動ハンドル14が動かされると、ナイフおよび/またはプッシャは、アンビルアセンブリの方向に動かされて、ステープルを発射し組織を切断する。ステープルライン補強材料リテイナアセンブリ66は、リテイナ60がナイフの内側に置かれるように配置される。リテイナは、アンビル部材26の組織接触表面52に対してステープルライン補強材料50を保持する。ナイフは、組織およびステープルライン補強材料を切断し、リテイナを円形状のステープリング器具10とともに移動することを容易にする。
【0031】
本開示の別の実施形態において、図1〜図3に関連して上記に考察されたように、円形状のステープリング器具は、アンビル部材126がアンビルヘッド142に取り付けられた状態でアンビルアセンブリ130を有する。アンビルアセンブリ130は、ロッドまたはシャフト40に取り付け可能なアンビルシャフト128を含む。典型的な先行技術のアンビル部材125は、図7に示され、アンビル部材125の組織接触表面152に形成されるステープル形成凹部127の2列を有する。本開示の実施形態に従うアンビル部材126は、図8に示される。タブとして形成され得るアタッチメント部材132は、アタッチメント部材132が組織接触表面152と概ね同一平面であるようにアンビル部材126に取り付けられる。凹んだアタッチメントまたは突出したアタッチメントもまた、企図される。この方法で、アンビル部材126は、そこにステープル形成凹部を規定し、かつステープルを形成するのに有用である材料から形成され得る。従って、典型的には、アンビル部材は、ステンレス鋼などの金属から形成される。アタッチメント部材132は、ステープルライン補強材料に取り付けるのに有用である材料から形成される。ステープルライン補強材料50は、接着剤、超音波もしくは他の種類の溶接、または他の方法を利用してアタッチメント部材に取り付けられる。アタッチメント部材(単数または複数)132は、ステープルライン補強材料が作られるポリマー材料などの様々なポリマー材料から形成され得る。一実施例において、凹部は、研削、穿孔、機械加工などによってアンビル部材に形成される。ポリマー材料は、ポリマー材料のアタッチメント部材が凹部に配置されるようにアンビル部材にオーバーモールドされる。さらなる実施形態において、内側に延びるタブ(図10を参照されたい)を有するプラスチックのフレームまたはリング141は、アンビル部材126のアンビルヘッド142との組み立ての前または後のいずれかにアンビル部材に取り付けられる。タブは、アンビル部材の事前形成された凹部の適切な位置にスナップ留めされる。あるいは、フレームまたはリング141は、タブ(単数または複数)が組織接触表面152に隣接するがステープル形成凹部127外に配置されるようにアンビル部材に取り付けられる。別の実施形態において、プラスチックリングは、ステープルライン補強材料がリングに取り付けられるようにタブなしで用いられ得る。
【0032】
1つ以上のアタッチメント部材132が用いられ得、それらは様々な形状を有し得る。図9に示されるタブは、概ね台形の形状であり、図8に示されるようにアンビル部材のステープル形成凹部間に配置される。アタッチメント部材/タブは、ステープル受容凹部におけるステープルの形成を妨げない。
【0033】
ステープルカートリッジアセンブリ22に隣接してステープルライン補強材料50を取り付けることが望ましい場合がある。図11に示されるように、ステープルカートリッジアセンブリ22は中央凹部24を有し、ロッドまたはシャフト40(明快にするために省略されている)は中央凹部24を通過する。タブとして形成され得るアタッチメント部材(単数または複数)232は、カートリッジアセンブリ22の組織接触表面25に取り付けられる。アタッチメント部材232は概ね組織接触表面25と同一平面であるように形成され得るが、凹んだアタッチメント部材または突出したアタッチメント部材が企図される。アタッチメント部材(単数または複数)は、ステープルライン補強材料に取り付けるのに有用な材料から形成される。ステープルライン補強材料50は、接着剤、超音波もしくは他の種類の溶接、または他の方法を利用してアタッチメント部材に取り付けられる。アタッチメント部材232は、ステープルライン補強材料が作られるポリマー材料などの様々なポリマー材料から形成され得る。一実施例において、凹部がステープルカートリッジ組織接触表面25に形成され、ポリマー材料が凹部においてステープルカートリッジにオーバーモールドされる。この方法で、ステープルカートリッジの材料は、ステープルライン補強材料を取り付ける材料とは異なり得る。他の実施形態において、内側に延びるタブを有するプラスチックのフレームまたはリング241(図11)は、タブがプリフォームの凹部の適切な位置にスナップ留めされるようにステープルカートリッジに取り付けられる。あるいは、フレームまたはリング241は、タブ(単数または複数)が組織接触表面25に配置されるがステープルスロット36の外側に置かれるようにカートリッジアセンブリまたは本体部分20に取り付けられる。別の実施形態において、プラスチックリングは、ステープルライン補強材料がリングに取り付けられるようにタブなしで用いられ得る。
【0034】
あるいは、通常プラスチックであるステープルカートリッジ23の材料は、接着剤、超音波もしくは他の種類の溶接、または他の方法によってステープルライン補強材料を取り付けるのに有用であるように選択され得る。特定の実施形態において、アンビルアセンブリ130は、凹部153に配置される切断リングを含む。切断リングは、ステープルライン補強材料に取り付けるためにアクセス可能であるように組織接触表面152の方に近位に延びるタブを有するように形成され得る。
【0035】
図6〜図12に関連して考察される実施形態において、ステープルライン補強材料50は、円形状のステープリング器具のナイフの直径よりも小さい内径を有するように寸法設定され得る。ナイフが作動された場合、ステープルライン補強材料の一部分が除去される。これは、円形状のステープリング器具の発射力を増加させる傾向があり得る。あるいは、ステープルライン補強材料50は、ナイフがステープルライン補強材料を切断しないように、円形状のステープリング器具のナイフの直径よりも大きい内径を有するように寸法設定され得る。ステープル発射が作動させられると、ステープルは、ステープルライン補強材料にぶつかり、ステープルライン補強材料を通過する。溶接ポイントまたは他のアタッチメントポイントの近くで衝突するステープルは、ステープルライン補強材料とアタッチメント部材(単数または複数)との接続を実質的に壊すのに十分な力を加える。それによって、ステープルライン補強材料は解放される。あるいは、アタッチメントポイントからステープルライン補強材料を緩やかに分離させるために、円形状のステープリング器具の緩やかな操作が要求され得る。
【0036】
本開示の別の実施形態において、図1〜図3および図6〜図12に従う、外科手術ステープリング器具およびステープルライン補強材料は、アンビルアセンブリの組織接触表面52に配置され、かつ/またはステープルカートリッジアセンブリ22の組織接触表面25に配置されるアタッチメント部材(単数または複数)132に取り付けられたステープルライン補強材料50aを有する。アタッチメント部材(単数または複数)132は、ステープルライン補強材料50aを取り付けるのに有用である材料から形成される。ステープルライン補強材料50aは、アタッチメント部材(単数または複数)132に永続的に取り付けられ、その結果、材料50aは、ステープルが発射されるかまたは外科手術部位から器具を除去する際に器具が操作される場合、解放可能であるとは意図されない。ステープルライン補強材料は、アタッチメント部材(単数または複数)に隣接して目打ち68または弱い領域を含む。図19を参照されたい。ステープルライン補強材料50aの内径は、ナイフの直径よりも大きい。望ましくは、アタッチメント部材(単数または複数)132は、アンビルアセンブリ30のステープル形成凹部27の外側および/またはステープルカートリッジアセンブリ22のステープル受容スロット36の外側に置かれている。目打ち68は、アタッチメント部材(単数または複数)132の内側であるが、ナイフの外側に配置される。使用時において、アンビルアセンブリはステープルカートリッジアセンブリに接近させられることにより、組織をクランプし、ステープルが発射され、ナイフが配備される。ステープリング器具の除去時、ステープルライン補強材料50aは、目打ちにおいてアンビルアセンブリおよび/またはカートリッジアセンブリから分離する。材料の縁辺は、アンビルアセンブリおよび/またはカートリッジアセンブリに残ったままである。
【0037】
別の実施形態において、ステープルライン補強材料50aは、ステープルライン補強材料50aの一部分がナイフによって切断され除去されるように、ナイフの直径よりも小さい内径を有する。
【0038】
本開示の別の実施形態において、直線ステープリング器具は、アンビル、カートリッジアセンブリ、またはその両方においてステープルライン補強材料と共に用いられる。直線ステープリング器具300は、ステープラジョー310、330を有する。図14を参照されたい。ステープラジョー310は、ステープル受容スロット336の1つ以上の列337を有するステープルカートリッジアセンブリである。各ステープル受容スロットはそこに配置されるステープル(図示されていない)を有する。典型的には、ステープル受容スロット336の3つの直線列337は、チャネル339の両側に備え付けられる。もう一方のジョーは、アンビルアセンブリ320であり、アンビルアセンブリ320は、スープルカートリッジアセンブリ310の反対に位置を決められ、アンビルアセンブリおよびステープルカートリッジアセンブリが接近させられて、アンビルアセンブリとステープルカートリッジアセンブリとの間の組織をクランプし得るように旋回可能に取り付けられる。アンビルアセンブリはアンビル部材326を含み、アンビル部材326はステープリング器具が直線ステープルラインを形成するように直線列337に対応する複数のステープル形成凹部331を規定する。ステープリングジョー310、330は、内視鏡シャフト340の遠位端に配置される。ハンドルアセンブリ301は旋回可能ハンドル303を含み、旋回可能ハンドル303はステープルカートリッジアセンブリ310を介する駆動部材の動きを駆動する。駆動部材(図示されていない)は、チャネル339を通過し、ステープルカートリッジを介するスレッドまたはカミングバーを押して、スロット336を介するアンビル部材326のステープル形成凹部の方に形成ステープルプッシャおよびステープルを駆動する。そのような外科手術器具の特定の実施形態は、Millimanらへの米国特許第6,241,139号に開示され、その特許の開示は、その全体が参照によって本明細書により本明細書に援用される。
【0039】
ステープルライン補強材料をジョー(単数または複数)310、320に取り付けるために、アタッチメント部材が、カートリッジアセンブリ310および/またはアンビルアセンブリ330上にまたはカートリッジアセンブリ310および/またはアンビルアセンブリ330に形成される。典型的には、アンビル部材326は、ステンレス鋼などの金属から形成される。アタッチメント部材332は、ステープルライン補強材料に取り付けるのに有用である材料から形成される。ステープルライン補強材料350は、接着剤、超音波もしくは他の種類の溶接、または他の方法を利用してアタッチメント部材332に取り付けられる。アタッチメント部材(単数または複数)332は、ステープルライン補強材料が作られるポリマー材料などの様々なポリマー材料から形成され得る。一実施例において、凹部は、研削、穿孔、機械加工などによってアンビル部材に形成される。ポリマー材料は、ポリマー材料のアタッチメント部材が凹部に配置されるようにアンビル部材にオーバーモールドされる。一実施形態において、アタッチメント部材332は、第1の遠位アタッチメント部材332aと、第2の遠位アタッチメント部材332bと、第1の近位アタッチメント部材332cと、第2の近位アタッチメント部材332dとを含み、その結果、アンビル部材の遠位端および近位端の各々に1つ以上のアタッチメント部材がある。図16を参照されたい。
【0040】
さらなる実施形態において、内側に延びるタブ342(図18を参照されたい)を有するプラスチックのフレームまたはリング341は、アンビルアセンブリにおけるアンビル部材326の組み立ての前または後のいずれかにアンビル部材に取り付けられる。タブは、アンビル部材の事前形成された凹部の適切な位置にスナップ留めされる。あるいは、フレームまたはリング341は、タブ(単数または複数)が組織接触表面352に隣接するがステープル形成凹部327外に配置されるようにアンビル部材に取り付けられる。別の実施形態において、プラスチックのフレームまたはリングは、ステープルライン補強材料がリングに取り付けられるようにタブなしで用いられ得る。
【0041】
カートリッジアセンブリ310の組織接触表面311にステープルライン補強材料を取り付けることが望ましい場合がある。アタッチメント部材334は、ステープルカートリッジアセンブリに備え付けられ、ステープルライン補強材料に取り付けるのに有用な材料から形成される。ステープルライン補強材料350は、接着剤、超音波もしくは他の種類の溶接、または他の方法を利用してアタッチメント部材334に取り付けられる。アタッチメント部材(単数または複数)334は、ステープルライン補強材料が作られるポリマー材料などの様々なポリマー材料から形成され得る。アタッチメント部材(単数または複数)334は、カートリッジアセンブリ310の組織接触表面311に凹部を備え付け、オーバーモールディングすることによって作られ得る。あるいは、図18に示されるようなプラスチックのフレームまたはリングは、タブを含むことも含まないこともあり得、接着剤、超音波もしくは他の種類の溶接、および他の方法を用いてステープルライン補強材料を取り付ける表面を備え付ける。あるいは、ステープルカートリッジの材料は、ステープルライン補強材料を取り付けるのに有用であるように選択され得る。
【0042】
本開示の別の実施形態において、図14〜図18に従う、外科手術ステープリング器具およびステープルライン補強材料は、アンビルアセンブリ320の組織接触表面に配置されるアタッチメント部材(単数または複数)332、および/またはステープルカートリッジアセンブリ310の組織接触表面に配置されるアタッチメント部材(単数または複数)334に取り付けられるステープルライン補強材料350Aを有する。アタッチメント部材(単数または複数)332、334は、ステープルライン補強材料350Aを取り付けるのに有用である材料から形成される。ステープルライン補強材料350Aは、アタッチメント部材(単数または複数)332、334に永続的に取り付けられ、その結果、材料350Aは、ステープルが発射されるかまたは外科手術部位から器具を除去する際に器具が操作される場合、解放可能であることは意図されない。ステープルライン補強材料は、アタッチメント部材(単数または複数)に隣接して目打ち368または弱い領域を含む。図20を参照されたい。望ましくは、アタッチメント部材(単数または複数)332、334は、アンビルアセンブリ30のステープル形成凹部331の列337の外側および/またはステープルカートリッジアセンブリ310のステープル受容スロット336の列337の外側に置かれている。目打ちは、アタッチメント部材(単数または複数)332、334の内側であるが、アンビルアセンブリ30のステープル形成凹部331の列337の外側および/またはステープル受容スロット336の列337の外側に配置される。使用中、アンビルアセンブリはステープルカートリッジアセンブリに接近させられて、組織をクランプし、ステープルが発射され、ナイフが配備される。ステープリング器具の除去時、ステープルライン補強材料350Aは、目打ちにおいてアンビルアセンブリおよび/またはカートリッジアセンブリから分離する。ステープルライン補強材料の縁辺は、外科手術ステープリング器具に対してそのままである。
【0043】
上記に考察されたステープルライン補強材料が、外科手術グレード、生態適合性、非吸収性の材料から製作され得るかまたはそのような材料を含み得、メッシュを含み得ることが企図される。例えば、ステープルライン補強材料は、「TEFLON(登録商標)」から製作され得、「TEFLON(登録商標)」は、DuPont de Nemours & Co.が所有する登録商標である。本体部分102が、生体適合性ポリマー発泡体、フェルト、ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、ゼラチン、布もしくは類似のもの、または任意の他の生体適合性材料から製作され得ることがさらに企図される。
【0044】
ステープルライン補強材料に用いられる非吸収性材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのポリマーから製作されるものを含むが、これらに限定されない。さらに非吸収性材料は、ステンレス鋼、チタンなどを含むが、これらに限定されない。
【0045】
一実施形態において、ステープルライン補強材料は、生体吸収性材料から製作され得る。他の実施形態において、ステープルライン補強材料は、吸収性である少なくとも一部分と、吸収性でない少なくとも1つの部分とを有する。ステープルライン補強材料に用いられる生体吸収性材料は、グリコリド、グリコール酸、ラクチド、乳酸、p−ジオキサン、α−カプロラクトンおよび炭酸トリメチレンから成る基から選択される1つ以上のモノマーから得られる、ホモポリマー、コポリマーまたはブレンドから製作されるものを含むが、これらに限定されない。他の生体吸収性材料は、例えば、ポリグリコール酸(PGA)と、ポリ乳酸(PLA)とを含むが、これらに限定されない。一実施形態において、ステープルライン補強材料は、生体吸収性フェルト、ゼラチンまたは任意の他の生体吸収性材料から製作され得る。
【0046】
ステープルライン補強材料は、創傷治療材料「W」を組み込み得、創傷治療材料「W」は、接着剤、止血剤、シーラント、凝固剤、収斂剤、薬剤のうちの1つかまたはこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。外科手術ステープラを含む外科手術器具に用いられ得るかまたは外科手術器具によって適用され得る他の外科手術の生体適合性創傷治療材料「W」は、器官、組織もしくは構造を付着させるかまたは保持する機能である接着剤と、流体漏れを防ぐシーラントと、出血を停止させるかもしくは出血を防ぐ止血剤と、凝固剤、収斂剤(例えば、硫酸アルミニウム)、および薬剤とを含む。用いられ得る接着剤の実施例は、例えばCryolife,Inc.によって商標BioGlueTMの下で販売される市販のアルブミン/グルタルアルデヒド材料などの蛋白質由来アルデヒド系接着材料と、Tyco Healthcare Group,LPによって商標IndermilTMおよびEthicon Endosurgery,Inc.によって商標Derma BondTMの下で販売されるシアノアクリレート系材料とを含む。用いられ得るシーラントの実施例は、フィブリンシーラントと、コラーゲン系および合成ポリマー系組織シーラントとを含む。市販のシーラントの実施例は、Cohesion Technologies and Baxter International,Inc.によって商標CoSealTMの下で販売される合成ポリエチレングリコール系ヒドロゲル材料である。用いられ得る止血材料の実施例は、フィブリン系、コラーゲン系、酸化再生セルロース系でゼラチン系局所止血剤を含む。市販の止血材料の実施例は、Tyco Healthcare Group,LPによって商標CoStasisTMの下で販売され、Baxter International,Inc.によって商標TisseelTMの下で販売されるフィブリノーゲン−トロンビン組み合わせ材料である。Wは、薬剤を含み得る。薬剤は、薬物、酵素、成長因子、ペプチド、蛋白質、色素、診断剤もしくは止血剤、モノクロナール抗体、または狭窄の予防に用いられる任意の他の医薬品などの1つ以上の医学的および/または外科手術的に有用な物質を含み得る。
【0047】
ステープルライン補強材料は、生体吸収性材料もしくは非吸収性材料の同質の配列、または、生体吸収性材料および/もしくは非吸収性材料の異質の配列を含む単層を含み得る。ステープルライン補強材料は、第1の層、膜またはウェーハおよび第2の層、膜またはウェーハによって示される少なくとも2つの層を有する階層本体部分を含み得る。この実施形態において、各層は、生体吸収性材料および/または非吸収性材料の均質または異質の配列を含み得る。
【0048】
特定の好ましい実施形態において、ステープルライン補強材料は、不織布である。不織布は、次のステップを含む溶融ブローンプロセス(melt blown process)を利用して形成され得る。ポリマー樹脂は、溶融押出しされる。溶融ポンプメータは、穴の配列を有するダイヘッドに溶融ポリマーを追い出す。実施例として、穴は、約0.175〜約0.25ミリメートルの直径を有する。ポリマーは、ダイにおける穴の配列を通って押し込まれる。ポリマーファイバは、ダイを出て、コンベアベルト上に押し込まれる。吹きつけ熱風の流れが、コンベアベルト上にポリマーファイバを押し込むために用いられ得る。コンベアベルト表面による吸引は、ファイバが冷えるにつれ、ベルトに対しておよび互いに対してファイバを押し固めるために用いられ得る。さらなる圧縮は、加熱または冷却を含み得るカレンダーロールなどを用いることによってファイバに加えられ得る。不織布は、次いで焼きなましされ得る。例えば、強縮張力(isometirc tension)または他の均質の圧縮が、結晶化しモノマーを除去するために用いられ得る。ポリマーは、望ましくは、グリコリドラクチドコポリマー(PolysorbTM縫合糸に利用される材料)、グリコリド、炭酸トリメチレンおよびジオキサンから構成されるタームポリマー(termpolymer)(BiosynTM縫合糸に利用される材料)、グリコリド、カプロラクトン、炭酸トリメチレン、およびラクチドのポリマー(CaprosynTM縫合糸に利用される材料)、ならびにグリコリド炭酸トリメチレンコポリマー(MaxonTM縫合糸に利用される材料)などの生体吸収性ポリマーまたは非生体吸収性ポリマーである。
【0049】
特定の実施形態において、不織布は多孔性である。例えば不織布は、約50%〜約90%の多孔性を有し得る。ファイバ直径は、約5〜約100μmであり得る。布厚は、約150〜約400μmであり得る。
【0050】
本明細書に開示される実施形態に対して様々な修正がなされ得ることは理解される。例えば、外科手術ステープル留め器具は、ステープルを適用する必要は無く、むしろ当技術分野において公知であるような2部品ファスナを適用し得る。さらに、ステープルもしくはファスナの直線列の長さ、またはステープルもしくはファスナの円形状の列の長さもしくは直径は、特定の外科手術処置の要求を満たすために修正され得る。従って、上記の説明は、限定することとして解釈されるべきではなく、単に好ましい実施形態の例証として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲および精神内において他の修正を想定する。
【符号の説明】
【0051】
10 外科手術ステープリング器具
12 ハンドルアセンブリ
14 作動ハンドル
18 回転可能アクチュエータ
20 管状本体部分
22 ステープルカートリッジアセンブリ
26 アンビル部材
27 ステープル形成凹部
28 シャフト
36 ステープル受容スロット
【技術分野】
【0001】
(背景)
(1.技術分野)
本出願は、外科手術ステープル留め材料およびステープルライン補強材料に関する。特に、ステープルライン補強材料は、リテイナを利用する外科手術ステープラの1つまたは両方の組織接触表面に取り付けられる。
【背景技術】
【0002】
(2.背景)
ステープラとともにステープルライン補強材料またはバットレスを用いることは、公知である。McKeanらへの特許文献1(この開示は、参照によって本明細書により本明細書に援用される)は、装置に取り付けられた生体適合性外科手術布を有する外科手術ステープリング装置を開示する。外科手術布およびステープルは、ステープリング装置によって体組織に取り付けられる。ピンまたはクリップが、ステープリング装置の表面に布を固定する。
【0003】
特許文献2は、円形状のステープラおよびバットレスを開示する。バットレス材料は、ステープラのステープルカートリッジおよびステープラのアンビル構成要素に位置を決められる。アンビルバットレス材料は、アンビルの中央凹部アパーチャに合うように適合された円筒形隆起中央部分を有し、ステープルカートリッジバットレッスは、ステープラのカートリッジ構成要素における中央凹部アパーチャに合うように適合された円筒形隆起中央部分を有する。
【0004】
特許文献3は、ステープラのクランプ締め部材にバットレス材料を解放可能に取り付けるために用いられる接着剤を開示する。バットレス材料は、接着剤によって解放可能に取り付けられる。
【0005】
組み立てまたは製造を複雑にせず、外科手術器具の動作を妨げることがなく、必要に応じ材料が信頼性をもって解放されることを可能にしながら材料を確実に取り付けるステープルライン補強材料またはバットレス材料のアタッチメントに対するニーズがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,542,594号明細書
【特許文献2】米国特許第7,128,748号明細書
【特許文献3】米国特許第6,503,257号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(概要)
本開示の一局面において、外科手術ステープリング器具は、ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、ステープル形成凹部の複数の列を規定するアンビル部材を有するアンビルアセンブリとを備えている。ステープルカートリッジアセンブリ、アンビルアセンブリ、またはその両方は、1つ以上のアタッチメント部材を有する。ステープルライン補強材料は、超音波溶接によってアタッチメント部材に取り付けられる。
【0008】
特定の実施形態において、ステープルライン補強材料は、アタッチメント部材に隣接して目打ちを規定する。そのような目打ちは、外科手術ステープリング装置からのバットレスの解放を容易にするのに有用であり得る。特定の実施形態において、外科手術ステープリング器具は、円形状のステープラである。ステープル受容スロットの複数の列は、円形状の列であり得る。そのようなステープラは、腸吻合処置および他の外科手術処置に有用である。ステープル形成凹部の複数の列は、円形状の列であり得る。
【0009】
特定の実施形態において、1つ以上のアタッチメント部材は、成形プラスチックによってアンビル部材に形成される。1つ以上のアタッチメント部材は、アンビル部材に配置され得、アンビル部材は、金属から作られ、アタッチメント部材は、プラスチックから作られる。
【0010】
特定の実施形態において、1つ以上のアタッチメント部材は、ステープル受容スロットの列の外側でステープルカートリッジアセンブリに配置される。ステープルライン補強材料は、1つ以上のアタッチメント部材に取り付けられ、1つ以上のアタッチメント部材に隣接して目打ちを規定し得る。この方法で、ステープルライン補強材料は、ステープルカートリッジアセンブリから離れるように上がり、目打ちにおいて分離する。材料の縁辺は、ステープルカートリッジアセンブリに残ったままである。
【0011】
別の配置において、1つ以上のアタッチメント部材は、ステープル形成凹部の列の外側でアンビルアセンブリに配置される。ステープルライン補強材料は、1つ以上のアタッチメント部材に取り付けられ、1つ以上のアタッチメント部材に隣接して目打ちを規定する。
【0012】
アンビルアセンブリは、アンビル部材に取り付けられるハブを含み得る。アンビルアセンブリは、シャフトを含み、外科手術ステープリング器具は、管状本体部分をさらに備え、ステープルカートリッジアセンブリは、管状本体部分に取り付け可能であり、管状本体部分は、ロッドを有し、アンビルアセンブリのシャフトは、ロッドに取り付け可能である。特定の実施形態において、外科手術ステープリング器具は、ハンドルアセンブリを備えている。
【0013】
本開示の別の局面において、外科手術ステープリング器具は、ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、シャフトおよびアンビル部材を有するアンビルアセンブリであって、アンビル部材は、ステープル形成凹部の複数の列を規定する、アンビルアセンブリとを備えている。リテイナは、シャフトに係合され、ステープルライン補強材料は、リテイナによってアンビルアセンブリに取り付けられる。
【0014】
外科手術ステープリング器具は、円形状のステープラであり得る。ステープル受容スロットの複数の列は、円形状の列であり得、ステープル形成凹部の複数の列は、円形状の列である。
【0015】
特定の実施形態において、リテイナは、形状が円形であり、シャフトを受容する中央アパーチャを有する。リテイナは、シャフトと摩擦で係合され得る。例えば、リテイナは、シャフトに対して摩擦係数を有する材料から形成され、摩擦係数は、リテイナおよびステープルライン補強材料をシャフトに保持するように選択される。
【0016】
特定の実施形態において、リテイナは、ファスナを利用してシャフトに固定される。あるは、リテイナは、リテイナとアンビルアセンブリとの間のスナップばめ関係を利用してシャフトに固定される。リテイナ、シャフト、またはその両方は、それらの部品の摩擦係合を向上させるような方法できめを粗くされ得る。例えば、シャフトの表面は、機械的に処理されるか、またはシャフト、リテイナ、またはその両方は、シャフトとリテイナとの間の摩擦を増加させるコーティングを有する。
【0017】
アンビルアセンブリは、アンビル部材に取り付けられるハブを含み得る。特定の実施形態において、外科手術ステープリング器具は、管状本体部分を有し、ステープルカートリッジアセンブリは、管状本体部分に取り付け可能であり、管状本体部分は、ロッドを有し、アンビルアセンブリのシャフトは、シャフトに取り付け可能である。特定の実施形態において、外科手術ステープリング器具は、ハンドルアセンブリを有する。
【0018】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、
ステープル形成凹部の複数の列を規定するアンビル部材を有するアンビルアセンブリであって、該ステープルカートリッジアセンブリ、該アンビルアセンブリ、またはその両方は、1つ以上のアタッチメント部材を有する、アンビルアセンブリと、
超音波溶接によってアタッチメント部材に取り付けられたステープルライン補強材料と
を備えている、外科手術ステープリング器具。
(項目2)
上記ステープルライン補強材料は、超音波溶接によって上記アタッチメント部材に解放可能に取り付けられている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目3)
上記ステープルライン補強材料は、上記アタッチメント部材に隣接して目打ちを規定する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目4)
上記ステープル受容スロットの複数の列は、円形状の列である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目5)
上記ステープル形成凹部の複数の列は、円形状の列である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目6)
上記1つ以上のアタッチメント部材は、成形プラスチックによって上記アンビル部材に形成される、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目7)
上記1つ以上のアタッチメント部材は、上記アンビル部材に配置されており、該アンビル部材は、金属から作られており、該アタッチメント部材は、プラスチックから作られている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目8)
上記1つ以上のアタッチメント部材は、上記ステープリング受容スロットの複数の列の外側で上記ステープルカートリッジアセンブリに配置されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目9)
上記ステープルライン補強材料は、上記1つ以上のアタッチメント部材に取り付けられており、該1つ以上のアタッチメント部材に隣接した目打ちを規定する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目10)
上記1つ以上のアタッチメント部材は、上記ステープル形成凹部の複数の列の外側で上記アンビルアセンブリに配置されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目11)
上記ステープルライン補強材料は、上記1つ以上のアタッチメント部材に取り付けられており、該1つ以上のアタッチメント部材に隣接して目打ちを規定する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目12)
上記アンビルアセンブリは、上記アンビル部材に取り付けられたハブを含む、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目13)
上記アンビルアセンブリは、シャフトを含み、上記外科手術ステープリング器具は、管状本体部分をさらに備え、上記ステープルカートリッジアセンブリは、該管状本体部分に取り付け可能であり、該管状本体部分は、ロッドを有し、該アンビルアセンブリのシャフトは、ロッドに取り付け可能である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目14)
ハンドルアセンブリをさらに備えている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目15)
ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、シャフトおよびアンビル部材を有するアンビルアセンブリであって、該アンビル部材は、ステープル形成凹部の複数の列を規定する、アンビルアセンブリと、
該シャフトに係合されたリテイナと、
該リテイナによって該アンビルアセンブリに取り付けられたステープルライン補強材料と
を備えている、外科手術ステープリング器具。
(項目16)
上記ステープル受容スロットの複数の列は、円形状の列である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目17)
上記ステープル形成凹部の複数の列は、円形状の列である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目18)
上記リテイナは、形状が円形であり、上記シャフトを受容する中央アパーチャを有する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目19)
上記リテイナは、上記シャフトに摩擦で係合されている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目20)
上記リテイナは、ファスナを利用して上記シャフトに固定された、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目21)
上記リテイナは、該リテイナと上記アンビルアセンブリとの間のスナップばめ関係を利用して上記シャフトに固定された、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目22)
上記リテイナ、上記シャフト、またはその両方は、それらの部品の摩擦係合を向上させるような方法できめを粗くされた、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目23)
上記シャフトの表面は、機械的に処理された、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目24)
上記シャフト、上記リテイナ、またはその両方は、該シャフトと該リテイナとの間の摩擦を増加させるコーティングを有する、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目25)
上記アンビルアセンブリは、上記アンビル部材に取り付けられたハブを含む、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目26)
管状本体部分をさらに備え、上記ステープルカートリッジアセンブリは、該管状本体部分に取り付け可能であり、該管状本体部分は、ロッドを有し、上記アンビルアセンブリのシャフトは、該ロッドに取り付け可能である、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
(項目27)
ハンドルアセンブリをさらに備えている、上記項目のいずれかに記載の外科手術ステープリング器具。
【0019】
(摘要)
外科手術ステープリング器具は、ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、ステープル形成凹部の複数の列を規定するアンビル部材を有するアンビルアセンブリであって、ステープルカートリッジアセンブリ、アンビルアセンブリ、またはその両方は、1つ以上のアタッチメント部材を有する、アンビルアセンブリと、超音波溶接によってアタッチメント部材に取り付けられたステープルライン補強材料とを備えている。ステープルライン補強材料は、リテイナを利用してアンビルアセンブリに取り付けられ得る。
【0020】
本開示される外科手術器具およびステープルライン補強材料の実施形態(単数または複数)は、図面を参照して開示される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本開示の一実施形態の斜視図であり、円形状のステープリング器具を含むことを示す。
【図2】図2は、アンビルアセンブリが取り外された状態での図1の円形状のステープリング器具の斜視図である。
【図3】図3は、アンビルアセンブリが取り付けられた状態での図1および図2の円形状のステープリング器具の斜視図である。
【図4】図4は、図1〜図3の実施形態に従う、部品が分離された状態での、円形状のステープリング器具のアンビルアセンブリ、ステープルライン補強材料およびリテイナの斜視図である。
【図5】図5は、図1〜図4の実施形態に従うステープルライン補強材料リテイナアセンブリの立面図である。
【図6】図6は、本開示のさらなる実施形態に従うステープルライン補強材料リテイナアセンブリである。
【図7】図7は、先行技術の円形状のステープリング器具のアンビル部材の平面図である。
【図8】図8は、本開示のさらなる実施形態に従う円形状のステープリング器具のアンビル部材の平面図である。
【図9】図9は、図7の詳細図であり、アタッチメントタブを示す。
【図10】図10は、本開示のさらなる実施形態に従うアタッチメント部材タブを有するリングの平面図である。
【図11】図11は、別の実施形態に従う円形状のステープリング器具の本体部分およびカートリッジアセンブリの部分斜視図である。
【図12】図12は、図11の実施形態に従うアタッチメント部材タブを有するリングの平面図である。
【図13】図13は、本開示のさらなる実施形態に従うステープルライン補強材料の斜視図である。
【図14】図14は、本開示の別の実施形態に従う直線の外科手術ステープリング器具の斜視図である。
【図15】図15は、図14の実施形態に従うステープルカートリッジアセンブリの斜視図である。
【図16】図16は、図14〜図15の実施形態に従うアンビル部材の斜視図である。
【図17】図17は、図14〜図16の実施形態に従うステープルライン補強材料の斜視図である。
【図18】図18は、図14〜図17の実施形態に従うアタッチメント部材タブを有するリングまたはフレームの平面図である。
【図19】図19は、本開示の実施形態に従うステープルライン補強材料の斜視図である。
【図20】図20は、本開示のさらなる実施形態に従うステープルライン補強材料の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(詳細な説明)
本開示されるステープリング器具、リテイナ、およびステープルライン補強材料の実施形態(単数または複数)は、図面を参照してここで詳細に説明される。図面における類似の数字は、いくつかの図の各々において同一かまたは対応する要素を示す。当技術分野において一般的であるように、用語「近位」は、器具のユーザに、より近い部分または構成要素をいい、一方、用語「遠位」は、器具のユーザからより遠くにある部分または構成要素をいう。
【0023】
図1は、全体に10として示される円形状の外科手術ステープリング器具を例示する。外科手術ステープリング器具10は、少なくとも1つの旋回可能作動ハンドル14と、回転可能アクチュエータ18とを有するハンドルアセンブリ12を含む。管状本体部分20は、ハンドルアセンブリ12から延びる。概して円形状の断面形状を有する管状本体部分20は、その長さに沿ってまっすぐかまたは湾曲した形状を有し得、可撓性であり得るかまたは比較的剛体であり得る。円形状以外の断面形状が想定され、その結果、管状本体部分20は、多角形、楕円形、半円形、卵形、または他の形状を有し得る。本体部分20は、ステープル受容スロット36の1つ以上の列37を規定する遠位に面する組織接触表面を含むステープルカートリッジアセンブリ22において終結する。各ステープル受容スロットは、そこに配置されるステープル(図示されていない)を有する。典型的には、ステープル受容スロット36の一対の円形状の列37が提供されるが、但し環状などの他の形状が想定される。アンビルアセンブリ30は、ステープルカートリッジアセンブリ22の遠位に位置を決められ、アンビル部材26と、それに動作可能に関連付けられたアンビルシャフト28とを含む。アンビルアセンブリは、ステープル受容スロットの円形状の列に対応するステープル形成凹部27を規定する近位に面する組織接触表面を有する。管状本体部分20は、ステープルカートリッジアセンブリ22に対して中心に位置を定められた対応するロッドまたはシャフト40を有する。アンビルアセンブリのシャフト28は、管状本体部分20のロッドまたはシャフト40に取り外し可能に接続可能である。アンビルシャフトは、長手方向軸「x」を規定する。
【0024】
ステープルカートリッジアセンブリ22は、管状本体部分20の遠位端に接続可能であり、管状本体部分20の遠位端内に同心で嵌まるように構成され得る。典型的にはステープルカートリッジアセンブリ22は、ステープルプッシャ(図示されていない)を含み、ステープルプッシャは、周辺に間隔を空けて置かれるフィンガ(図示されていない)の2つの同心リングを規定し、フィンガの各々はそれぞれのステープル受容スロット36内に受け取られる、遠位部分を有する。典型的には、カッティングエッジを有するナイフ(図示されていない)が、ステープルカートリッジアセンブリ22内に配置される。ナイフエッジは、円形であり、ステープルの列の半径方向に内側に配置される。ナイフは、ステープルプッシャがアンビルアセンブリの方向に軸方向に前進させられると、ナイフもまた軸方向に前進させられるように取り付けられる。あるいは、ナイフは、別個に作動させられ得る。ステープルプッシャは、ステープル形成凹部27がステープルを閉じた形状に形成するように、遠位方向に前進させられて、ステープル受容スロット36からアンビル部材に対してステープルを駆動する。ナイフは、アンビルアセンブリ30の方に前進させられ、駆動されて、組織を切断する。Violaらへの米国特許第5,915,616号(その全内容は参照によって本明細書により本明細書にその全体が援用される)は、円形状のステープリング器具を開示する。円形状のステープリング器具が図1に示されるが、ステープリングデバイスは、半円形、直線、または他の所望の形状でステープルを展開するように配置され得る。腸組織に関して考察されるが、本開示に従うデバイスは、他の処置において他の組織を結合しかつ/または治療するように配置され得る。
【0025】
アンビル部材26は、アンビル部材26の組織接触表面52によって規定される平面がアンビルシャフト28の長手方向軸に実質的に垂直である第1の初期位置から長手方向軸「x」に対して傾けられた第2の位置にアンビルシャフト28の周りを旋回可能であることも旋回可能でないこともあり得る。第2の位置は、望ましくは、アンビル部材26が長手方向軸「x」に対してある角度を規定する低プロフィールの位置である。あるいは、アンビル部材26は、アンビルシャフト28に堅く取り付けられる。
【0026】
アンビルシャフト28は、外科手術ステープリング器具10などの円形状の外科手術ステープリング器具のロッドまたはシャフト40におけるアンビルリテイナ(図示されていない)を解除可能に係合するように寸法設定される。アンビルリテイナを有しアンビルアセンブリ30が共に用いられ得る1つのそのような外科手術ステープリングデバイスは、2001年4月3日に出願された米国仮特許出願第60/281,259号(「‘259出願」)に開示され、この仮特許出願は、その全体が参照によって本明細書により本明細書に援用される。アンビルリテイナは、外科手術ステープリングデバイスのステープルカートリッジアセンブリ22から間隔を空けて置かれた位置からステープルカートリッジアセンブリ22と接近して整列した接近位置のアンビルアセンブリ30の移動中、外科手術ステープリング器具10の本体部分20(図1)にアンビルアセンブリ30を整列させるように機能する。
【0027】
円形状のステープリング器具は、腸組織のセクション間の吻合を形成するために用いられ得る。図2および図3に示されるように、アンビルアセンブリ30は、管状本体部分20のロッドまたはシャフト40から取り外され、腸のセクションなどの管状体の管のセクションは、典型的にはアンビルアセンブリ30のシャフト28の周りに縫合糸「P」を結ぶことによってアンビルアセンブリ30に固定される。管状組織の別のセクションは、シャフト40の周りに縫合糸を結ぶことによって管状本体部分20に固定される。図2を参照されたい。シャフト28は次いでシャフト40に接続される。アクチュエータ18は、シャフト28、40を引っ込めるように回転させられ、それによって、アンビルアセンブリ30をステープルカートリッジアセンブリ22に接近させる。ステープルを発射するために、作動ハンドル14が圧搾され、これはステープルプッシャおよびナイフ(図示されていない)を前進させる。ステープルは、管状組織の各セクションを通過し、管状組織のセクションが互いに結合されるようにアンビルに対して形成される。ナイフは、ステープルの列の内側で半径方向に組織を切断し、縫合された材料は、円形状のステープリングデバイスとともに除去される。
【0028】
本開示に従って、外科手術ステープリング器具は、そこに保持されるステープルライン補強材料を有する。特定の実施形態において、アンビルヘッド42は、概して管状である内側凹部53を有し、ナイフを受容する切断リングを含み得る。図4に示されるように、ステープルライン補強材料50は、アンビルシャフト28を受容する中央アパーチャ51を有し、ステープルライン補強材料がシャフト28に配置された場合、ステープルライン補強材料がアンビル部材26のステープル形成凹部27の上に重なるように寸法設定される。少量の過剰材料がアンビル部材の外側エッジの上にあり得る。中央アパーチャ61を有するワッシャとして作られ得るリテイナ60は、リテイナが切断を妨げないようにナイフの内径よりもわずかに小さい外径を有する。内径は、アンビルシャフトを受容するように寸法設定され、シャフトに摩擦で保持され得る。図5は、ステープルライン補強材料リテイナアセンブリ66を示す。ステープルライン補強材料がアンビルシャフト28に配置され、リテイナ60が次いでステープルライン補強材料の上にアンビルシャフト28に配置された場合、リテイナ60とシャフトと間の摩擦係合は、使用中、ステープルライン補強材料を正しい位置に保つ。リテイナ60は、通常ステンレス鋼などの金属であるシャフトに対する所望の摩擦係数を有する材料から形成され得る。
【0029】
別の実施形態において、リテイナは、ファスナ(ねじまたはボルトなど)、クリップ、デテントを利用するかまたはリテイナとアンビルアセンブリとの間のスナップばめ関係によって、アンビルアセンブリに固定される。さらなる代替案において、リテイナ、シャフト28またはその両方は、それらの部品の摩擦係合を向上させるような方法できめを粗くされ得る。これは、シャフトおよび/またはリテイナの表面を機械的に処理することを含み得、またはコーティングを含み得る。
【0030】
使用中、回転可能アクチュエータ18は、ステープルカートリッジアセンブリ22の方にアンビルアセンブリ30を接近させて、アンビルアセンブリ30とステープルカートリッジアセンブリ22と間の組織をクランプ締めするように操作される。旋回可能作動ハンドル14が動かされると、ナイフおよび/またはプッシャは、アンビルアセンブリの方向に動かされて、ステープルを発射し組織を切断する。ステープルライン補強材料リテイナアセンブリ66は、リテイナ60がナイフの内側に置かれるように配置される。リテイナは、アンビル部材26の組織接触表面52に対してステープルライン補強材料50を保持する。ナイフは、組織およびステープルライン補強材料を切断し、リテイナを円形状のステープリング器具10とともに移動することを容易にする。
【0031】
本開示の別の実施形態において、図1〜図3に関連して上記に考察されたように、円形状のステープリング器具は、アンビル部材126がアンビルヘッド142に取り付けられた状態でアンビルアセンブリ130を有する。アンビルアセンブリ130は、ロッドまたはシャフト40に取り付け可能なアンビルシャフト128を含む。典型的な先行技術のアンビル部材125は、図7に示され、アンビル部材125の組織接触表面152に形成されるステープル形成凹部127の2列を有する。本開示の実施形態に従うアンビル部材126は、図8に示される。タブとして形成され得るアタッチメント部材132は、アタッチメント部材132が組織接触表面152と概ね同一平面であるようにアンビル部材126に取り付けられる。凹んだアタッチメントまたは突出したアタッチメントもまた、企図される。この方法で、アンビル部材126は、そこにステープル形成凹部を規定し、かつステープルを形成するのに有用である材料から形成され得る。従って、典型的には、アンビル部材は、ステンレス鋼などの金属から形成される。アタッチメント部材132は、ステープルライン補強材料に取り付けるのに有用である材料から形成される。ステープルライン補強材料50は、接着剤、超音波もしくは他の種類の溶接、または他の方法を利用してアタッチメント部材に取り付けられる。アタッチメント部材(単数または複数)132は、ステープルライン補強材料が作られるポリマー材料などの様々なポリマー材料から形成され得る。一実施例において、凹部は、研削、穿孔、機械加工などによってアンビル部材に形成される。ポリマー材料は、ポリマー材料のアタッチメント部材が凹部に配置されるようにアンビル部材にオーバーモールドされる。さらなる実施形態において、内側に延びるタブ(図10を参照されたい)を有するプラスチックのフレームまたはリング141は、アンビル部材126のアンビルヘッド142との組み立ての前または後のいずれかにアンビル部材に取り付けられる。タブは、アンビル部材の事前形成された凹部の適切な位置にスナップ留めされる。あるいは、フレームまたはリング141は、タブ(単数または複数)が組織接触表面152に隣接するがステープル形成凹部127外に配置されるようにアンビル部材に取り付けられる。別の実施形態において、プラスチックリングは、ステープルライン補強材料がリングに取り付けられるようにタブなしで用いられ得る。
【0032】
1つ以上のアタッチメント部材132が用いられ得、それらは様々な形状を有し得る。図9に示されるタブは、概ね台形の形状であり、図8に示されるようにアンビル部材のステープル形成凹部間に配置される。アタッチメント部材/タブは、ステープル受容凹部におけるステープルの形成を妨げない。
【0033】
ステープルカートリッジアセンブリ22に隣接してステープルライン補強材料50を取り付けることが望ましい場合がある。図11に示されるように、ステープルカートリッジアセンブリ22は中央凹部24を有し、ロッドまたはシャフト40(明快にするために省略されている)は中央凹部24を通過する。タブとして形成され得るアタッチメント部材(単数または複数)232は、カートリッジアセンブリ22の組織接触表面25に取り付けられる。アタッチメント部材232は概ね組織接触表面25と同一平面であるように形成され得るが、凹んだアタッチメント部材または突出したアタッチメント部材が企図される。アタッチメント部材(単数または複数)は、ステープルライン補強材料に取り付けるのに有用な材料から形成される。ステープルライン補強材料50は、接着剤、超音波もしくは他の種類の溶接、または他の方法を利用してアタッチメント部材に取り付けられる。アタッチメント部材232は、ステープルライン補強材料が作られるポリマー材料などの様々なポリマー材料から形成され得る。一実施例において、凹部がステープルカートリッジ組織接触表面25に形成され、ポリマー材料が凹部においてステープルカートリッジにオーバーモールドされる。この方法で、ステープルカートリッジの材料は、ステープルライン補強材料を取り付ける材料とは異なり得る。他の実施形態において、内側に延びるタブを有するプラスチックのフレームまたはリング241(図11)は、タブがプリフォームの凹部の適切な位置にスナップ留めされるようにステープルカートリッジに取り付けられる。あるいは、フレームまたはリング241は、タブ(単数または複数)が組織接触表面25に配置されるがステープルスロット36の外側に置かれるようにカートリッジアセンブリまたは本体部分20に取り付けられる。別の実施形態において、プラスチックリングは、ステープルライン補強材料がリングに取り付けられるようにタブなしで用いられ得る。
【0034】
あるいは、通常プラスチックであるステープルカートリッジ23の材料は、接着剤、超音波もしくは他の種類の溶接、または他の方法によってステープルライン補強材料を取り付けるのに有用であるように選択され得る。特定の実施形態において、アンビルアセンブリ130は、凹部153に配置される切断リングを含む。切断リングは、ステープルライン補強材料に取り付けるためにアクセス可能であるように組織接触表面152の方に近位に延びるタブを有するように形成され得る。
【0035】
図6〜図12に関連して考察される実施形態において、ステープルライン補強材料50は、円形状のステープリング器具のナイフの直径よりも小さい内径を有するように寸法設定され得る。ナイフが作動された場合、ステープルライン補強材料の一部分が除去される。これは、円形状のステープリング器具の発射力を増加させる傾向があり得る。あるいは、ステープルライン補強材料50は、ナイフがステープルライン補強材料を切断しないように、円形状のステープリング器具のナイフの直径よりも大きい内径を有するように寸法設定され得る。ステープル発射が作動させられると、ステープルは、ステープルライン補強材料にぶつかり、ステープルライン補強材料を通過する。溶接ポイントまたは他のアタッチメントポイントの近くで衝突するステープルは、ステープルライン補強材料とアタッチメント部材(単数または複数)との接続を実質的に壊すのに十分な力を加える。それによって、ステープルライン補強材料は解放される。あるいは、アタッチメントポイントからステープルライン補強材料を緩やかに分離させるために、円形状のステープリング器具の緩やかな操作が要求され得る。
【0036】
本開示の別の実施形態において、図1〜図3および図6〜図12に従う、外科手術ステープリング器具およびステープルライン補強材料は、アンビルアセンブリの組織接触表面52に配置され、かつ/またはステープルカートリッジアセンブリ22の組織接触表面25に配置されるアタッチメント部材(単数または複数)132に取り付けられたステープルライン補強材料50aを有する。アタッチメント部材(単数または複数)132は、ステープルライン補強材料50aを取り付けるのに有用である材料から形成される。ステープルライン補強材料50aは、アタッチメント部材(単数または複数)132に永続的に取り付けられ、その結果、材料50aは、ステープルが発射されるかまたは外科手術部位から器具を除去する際に器具が操作される場合、解放可能であるとは意図されない。ステープルライン補強材料は、アタッチメント部材(単数または複数)に隣接して目打ち68または弱い領域を含む。図19を参照されたい。ステープルライン補強材料50aの内径は、ナイフの直径よりも大きい。望ましくは、アタッチメント部材(単数または複数)132は、アンビルアセンブリ30のステープル形成凹部27の外側および/またはステープルカートリッジアセンブリ22のステープル受容スロット36の外側に置かれている。目打ち68は、アタッチメント部材(単数または複数)132の内側であるが、ナイフの外側に配置される。使用時において、アンビルアセンブリはステープルカートリッジアセンブリに接近させられることにより、組織をクランプし、ステープルが発射され、ナイフが配備される。ステープリング器具の除去時、ステープルライン補強材料50aは、目打ちにおいてアンビルアセンブリおよび/またはカートリッジアセンブリから分離する。材料の縁辺は、アンビルアセンブリおよび/またはカートリッジアセンブリに残ったままである。
【0037】
別の実施形態において、ステープルライン補強材料50aは、ステープルライン補強材料50aの一部分がナイフによって切断され除去されるように、ナイフの直径よりも小さい内径を有する。
【0038】
本開示の別の実施形態において、直線ステープリング器具は、アンビル、カートリッジアセンブリ、またはその両方においてステープルライン補強材料と共に用いられる。直線ステープリング器具300は、ステープラジョー310、330を有する。図14を参照されたい。ステープラジョー310は、ステープル受容スロット336の1つ以上の列337を有するステープルカートリッジアセンブリである。各ステープル受容スロットはそこに配置されるステープル(図示されていない)を有する。典型的には、ステープル受容スロット336の3つの直線列337は、チャネル339の両側に備え付けられる。もう一方のジョーは、アンビルアセンブリ320であり、アンビルアセンブリ320は、スープルカートリッジアセンブリ310の反対に位置を決められ、アンビルアセンブリおよびステープルカートリッジアセンブリが接近させられて、アンビルアセンブリとステープルカートリッジアセンブリとの間の組織をクランプし得るように旋回可能に取り付けられる。アンビルアセンブリはアンビル部材326を含み、アンビル部材326はステープリング器具が直線ステープルラインを形成するように直線列337に対応する複数のステープル形成凹部331を規定する。ステープリングジョー310、330は、内視鏡シャフト340の遠位端に配置される。ハンドルアセンブリ301は旋回可能ハンドル303を含み、旋回可能ハンドル303はステープルカートリッジアセンブリ310を介する駆動部材の動きを駆動する。駆動部材(図示されていない)は、チャネル339を通過し、ステープルカートリッジを介するスレッドまたはカミングバーを押して、スロット336を介するアンビル部材326のステープル形成凹部の方に形成ステープルプッシャおよびステープルを駆動する。そのような外科手術器具の特定の実施形態は、Millimanらへの米国特許第6,241,139号に開示され、その特許の開示は、その全体が参照によって本明細書により本明細書に援用される。
【0039】
ステープルライン補強材料をジョー(単数または複数)310、320に取り付けるために、アタッチメント部材が、カートリッジアセンブリ310および/またはアンビルアセンブリ330上にまたはカートリッジアセンブリ310および/またはアンビルアセンブリ330に形成される。典型的には、アンビル部材326は、ステンレス鋼などの金属から形成される。アタッチメント部材332は、ステープルライン補強材料に取り付けるのに有用である材料から形成される。ステープルライン補強材料350は、接着剤、超音波もしくは他の種類の溶接、または他の方法を利用してアタッチメント部材332に取り付けられる。アタッチメント部材(単数または複数)332は、ステープルライン補強材料が作られるポリマー材料などの様々なポリマー材料から形成され得る。一実施例において、凹部は、研削、穿孔、機械加工などによってアンビル部材に形成される。ポリマー材料は、ポリマー材料のアタッチメント部材が凹部に配置されるようにアンビル部材にオーバーモールドされる。一実施形態において、アタッチメント部材332は、第1の遠位アタッチメント部材332aと、第2の遠位アタッチメント部材332bと、第1の近位アタッチメント部材332cと、第2の近位アタッチメント部材332dとを含み、その結果、アンビル部材の遠位端および近位端の各々に1つ以上のアタッチメント部材がある。図16を参照されたい。
【0040】
さらなる実施形態において、内側に延びるタブ342(図18を参照されたい)を有するプラスチックのフレームまたはリング341は、アンビルアセンブリにおけるアンビル部材326の組み立ての前または後のいずれかにアンビル部材に取り付けられる。タブは、アンビル部材の事前形成された凹部の適切な位置にスナップ留めされる。あるいは、フレームまたはリング341は、タブ(単数または複数)が組織接触表面352に隣接するがステープル形成凹部327外に配置されるようにアンビル部材に取り付けられる。別の実施形態において、プラスチックのフレームまたはリングは、ステープルライン補強材料がリングに取り付けられるようにタブなしで用いられ得る。
【0041】
カートリッジアセンブリ310の組織接触表面311にステープルライン補強材料を取り付けることが望ましい場合がある。アタッチメント部材334は、ステープルカートリッジアセンブリに備え付けられ、ステープルライン補強材料に取り付けるのに有用な材料から形成される。ステープルライン補強材料350は、接着剤、超音波もしくは他の種類の溶接、または他の方法を利用してアタッチメント部材334に取り付けられる。アタッチメント部材(単数または複数)334は、ステープルライン補強材料が作られるポリマー材料などの様々なポリマー材料から形成され得る。アタッチメント部材(単数または複数)334は、カートリッジアセンブリ310の組織接触表面311に凹部を備え付け、オーバーモールディングすることによって作られ得る。あるいは、図18に示されるようなプラスチックのフレームまたはリングは、タブを含むことも含まないこともあり得、接着剤、超音波もしくは他の種類の溶接、および他の方法を用いてステープルライン補強材料を取り付ける表面を備え付ける。あるいは、ステープルカートリッジの材料は、ステープルライン補強材料を取り付けるのに有用であるように選択され得る。
【0042】
本開示の別の実施形態において、図14〜図18に従う、外科手術ステープリング器具およびステープルライン補強材料は、アンビルアセンブリ320の組織接触表面に配置されるアタッチメント部材(単数または複数)332、および/またはステープルカートリッジアセンブリ310の組織接触表面に配置されるアタッチメント部材(単数または複数)334に取り付けられるステープルライン補強材料350Aを有する。アタッチメント部材(単数または複数)332、334は、ステープルライン補強材料350Aを取り付けるのに有用である材料から形成される。ステープルライン補強材料350Aは、アタッチメント部材(単数または複数)332、334に永続的に取り付けられ、その結果、材料350Aは、ステープルが発射されるかまたは外科手術部位から器具を除去する際に器具が操作される場合、解放可能であることは意図されない。ステープルライン補強材料は、アタッチメント部材(単数または複数)に隣接して目打ち368または弱い領域を含む。図20を参照されたい。望ましくは、アタッチメント部材(単数または複数)332、334は、アンビルアセンブリ30のステープル形成凹部331の列337の外側および/またはステープルカートリッジアセンブリ310のステープル受容スロット336の列337の外側に置かれている。目打ちは、アタッチメント部材(単数または複数)332、334の内側であるが、アンビルアセンブリ30のステープル形成凹部331の列337の外側および/またはステープル受容スロット336の列337の外側に配置される。使用中、アンビルアセンブリはステープルカートリッジアセンブリに接近させられて、組織をクランプし、ステープルが発射され、ナイフが配備される。ステープリング器具の除去時、ステープルライン補強材料350Aは、目打ちにおいてアンビルアセンブリおよび/またはカートリッジアセンブリから分離する。ステープルライン補強材料の縁辺は、外科手術ステープリング器具に対してそのままである。
【0043】
上記に考察されたステープルライン補強材料が、外科手術グレード、生態適合性、非吸収性の材料から製作され得るかまたはそのような材料を含み得、メッシュを含み得ることが企図される。例えば、ステープルライン補強材料は、「TEFLON(登録商標)」から製作され得、「TEFLON(登録商標)」は、DuPont de Nemours & Co.が所有する登録商標である。本体部分102が、生体適合性ポリマー発泡体、フェルト、ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、ゼラチン、布もしくは類似のもの、または任意の他の生体適合性材料から製作され得ることがさらに企図される。
【0044】
ステープルライン補強材料に用いられる非吸収性材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのポリマーから製作されるものを含むが、これらに限定されない。さらに非吸収性材料は、ステンレス鋼、チタンなどを含むが、これらに限定されない。
【0045】
一実施形態において、ステープルライン補強材料は、生体吸収性材料から製作され得る。他の実施形態において、ステープルライン補強材料は、吸収性である少なくとも一部分と、吸収性でない少なくとも1つの部分とを有する。ステープルライン補強材料に用いられる生体吸収性材料は、グリコリド、グリコール酸、ラクチド、乳酸、p−ジオキサン、α−カプロラクトンおよび炭酸トリメチレンから成る基から選択される1つ以上のモノマーから得られる、ホモポリマー、コポリマーまたはブレンドから製作されるものを含むが、これらに限定されない。他の生体吸収性材料は、例えば、ポリグリコール酸(PGA)と、ポリ乳酸(PLA)とを含むが、これらに限定されない。一実施形態において、ステープルライン補強材料は、生体吸収性フェルト、ゼラチンまたは任意の他の生体吸収性材料から製作され得る。
【0046】
ステープルライン補強材料は、創傷治療材料「W」を組み込み得、創傷治療材料「W」は、接着剤、止血剤、シーラント、凝固剤、収斂剤、薬剤のうちの1つかまたはこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。外科手術ステープラを含む外科手術器具に用いられ得るかまたは外科手術器具によって適用され得る他の外科手術の生体適合性創傷治療材料「W」は、器官、組織もしくは構造を付着させるかまたは保持する機能である接着剤と、流体漏れを防ぐシーラントと、出血を停止させるかもしくは出血を防ぐ止血剤と、凝固剤、収斂剤(例えば、硫酸アルミニウム)、および薬剤とを含む。用いられ得る接着剤の実施例は、例えばCryolife,Inc.によって商標BioGlueTMの下で販売される市販のアルブミン/グルタルアルデヒド材料などの蛋白質由来アルデヒド系接着材料と、Tyco Healthcare Group,LPによって商標IndermilTMおよびEthicon Endosurgery,Inc.によって商標Derma BondTMの下で販売されるシアノアクリレート系材料とを含む。用いられ得るシーラントの実施例は、フィブリンシーラントと、コラーゲン系および合成ポリマー系組織シーラントとを含む。市販のシーラントの実施例は、Cohesion Technologies and Baxter International,Inc.によって商標CoSealTMの下で販売される合成ポリエチレングリコール系ヒドロゲル材料である。用いられ得る止血材料の実施例は、フィブリン系、コラーゲン系、酸化再生セルロース系でゼラチン系局所止血剤を含む。市販の止血材料の実施例は、Tyco Healthcare Group,LPによって商標CoStasisTMの下で販売され、Baxter International,Inc.によって商標TisseelTMの下で販売されるフィブリノーゲン−トロンビン組み合わせ材料である。Wは、薬剤を含み得る。薬剤は、薬物、酵素、成長因子、ペプチド、蛋白質、色素、診断剤もしくは止血剤、モノクロナール抗体、または狭窄の予防に用いられる任意の他の医薬品などの1つ以上の医学的および/または外科手術的に有用な物質を含み得る。
【0047】
ステープルライン補強材料は、生体吸収性材料もしくは非吸収性材料の同質の配列、または、生体吸収性材料および/もしくは非吸収性材料の異質の配列を含む単層を含み得る。ステープルライン補強材料は、第1の層、膜またはウェーハおよび第2の層、膜またはウェーハによって示される少なくとも2つの層を有する階層本体部分を含み得る。この実施形態において、各層は、生体吸収性材料および/または非吸収性材料の均質または異質の配列を含み得る。
【0048】
特定の好ましい実施形態において、ステープルライン補強材料は、不織布である。不織布は、次のステップを含む溶融ブローンプロセス(melt blown process)を利用して形成され得る。ポリマー樹脂は、溶融押出しされる。溶融ポンプメータは、穴の配列を有するダイヘッドに溶融ポリマーを追い出す。実施例として、穴は、約0.175〜約0.25ミリメートルの直径を有する。ポリマーは、ダイにおける穴の配列を通って押し込まれる。ポリマーファイバは、ダイを出て、コンベアベルト上に押し込まれる。吹きつけ熱風の流れが、コンベアベルト上にポリマーファイバを押し込むために用いられ得る。コンベアベルト表面による吸引は、ファイバが冷えるにつれ、ベルトに対しておよび互いに対してファイバを押し固めるために用いられ得る。さらなる圧縮は、加熱または冷却を含み得るカレンダーロールなどを用いることによってファイバに加えられ得る。不織布は、次いで焼きなましされ得る。例えば、強縮張力(isometirc tension)または他の均質の圧縮が、結晶化しモノマーを除去するために用いられ得る。ポリマーは、望ましくは、グリコリドラクチドコポリマー(PolysorbTM縫合糸に利用される材料)、グリコリド、炭酸トリメチレンおよびジオキサンから構成されるタームポリマー(termpolymer)(BiosynTM縫合糸に利用される材料)、グリコリド、カプロラクトン、炭酸トリメチレン、およびラクチドのポリマー(CaprosynTM縫合糸に利用される材料)、ならびにグリコリド炭酸トリメチレンコポリマー(MaxonTM縫合糸に利用される材料)などの生体吸収性ポリマーまたは非生体吸収性ポリマーである。
【0049】
特定の実施形態において、不織布は多孔性である。例えば不織布は、約50%〜約90%の多孔性を有し得る。ファイバ直径は、約5〜約100μmであり得る。布厚は、約150〜約400μmであり得る。
【0050】
本明細書に開示される実施形態に対して様々な修正がなされ得ることは理解される。例えば、外科手術ステープル留め器具は、ステープルを適用する必要は無く、むしろ当技術分野において公知であるような2部品ファスナを適用し得る。さらに、ステープルもしくはファスナの直線列の長さ、またはステープルもしくはファスナの円形状の列の長さもしくは直径は、特定の外科手術処置の要求を満たすために修正され得る。従って、上記の説明は、限定することとして解釈されるべきではなく、単に好ましい実施形態の例証として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲および精神内において他の修正を想定する。
【符号の説明】
【0051】
10 外科手術ステープリング器具
12 ハンドルアセンブリ
14 作動ハンドル
18 回転可能アクチュエータ
20 管状本体部分
22 ステープルカートリッジアセンブリ
26 アンビル部材
27 ステープル形成凹部
28 シャフト
36 ステープル受容スロット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、
ステープル形成凹部の複数の列を規定するアンビル部材を有するアンビルアセンブリであって、該ステープルカートリッジアセンブリ、該アンビルアセンブリ、またはその両方は、1つ以上のアタッチメント部材を有する、アンビルアセンブリと、
超音波溶接によってアタッチメント部材に取り付けられたステープルライン補強材料と
を備えている、外科手術ステープリング器具。
【請求項2】
前記ステープルライン補強材料は、超音波溶接によって前記アタッチメント部材に解放可能に取り付けられている、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項3】
前記ステープルライン補強材料は、前記アタッチメント部材に隣接して目打ちを規定する、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項4】
前記ステープル受容スロットの複数の列は、円形状の列である、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項5】
前記ステープル形成凹部の複数の列は、円形状の列である、請求項4に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項6】
前記1つ以上のアタッチメント部材は、成形プラスチックによって前記アンビル部材に形成される、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項7】
前記1つ以上のアタッチメント部材は、前記アンビル部材に配置されており、該アンビル部材は、金属から作られており、該アタッチメント部材は、プラスチックから作られている、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項8】
前記1つ以上のアタッチメント部材は、前記ステープリング受容スロットの複数の列の外側で前記ステープルカートリッジアセンブリに配置されている、請求項5に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項9】
前記ステープルライン補強材料は、前記1つ以上のアタッチメント部材に取り付けられており、該1つ以上のアタッチメント部材に隣接した目打ちを規定する、請求項8に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項10】
前記1つ以上のアタッチメント部材は、前記ステープル形成凹部の複数の列の外側で前記アンビルアセンブリに配置されている、請求項5に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項11】
前記ステープルライン補強材料は、前記1つ以上のアタッチメント部材に取り付けられており、該1つ以上のアタッチメント部材に隣接して目打ちを規定する、請求項10に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項12】
前記アンビルアセンブリは、前記アンビル部材に取り付けられたハブを含む、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項13】
前記アンビルアセンブリは、シャフトを含み、前記外科手術ステープリング器具は、管状本体部分をさらに備え、前記ステープルカートリッジアセンブリは、該管状本体部分に取り付け可能であり、該管状本体部分は、ロッドを有し、該アンビルアセンブリのシャフトは、該ロッドに取り付け可能である、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項14】
ハンドルアセンブリをさらに備えている、請求項13に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項1】
ステープル受容スロットの複数の列を有するステープルカートリッジアセンブリと、
ステープル形成凹部の複数の列を規定するアンビル部材を有するアンビルアセンブリであって、該ステープルカートリッジアセンブリ、該アンビルアセンブリ、またはその両方は、1つ以上のアタッチメント部材を有する、アンビルアセンブリと、
超音波溶接によってアタッチメント部材に取り付けられたステープルライン補強材料と
を備えている、外科手術ステープリング器具。
【請求項2】
前記ステープルライン補強材料は、超音波溶接によって前記アタッチメント部材に解放可能に取り付けられている、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項3】
前記ステープルライン補強材料は、前記アタッチメント部材に隣接して目打ちを規定する、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項4】
前記ステープル受容スロットの複数の列は、円形状の列である、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項5】
前記ステープル形成凹部の複数の列は、円形状の列である、請求項4に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項6】
前記1つ以上のアタッチメント部材は、成形プラスチックによって前記アンビル部材に形成される、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項7】
前記1つ以上のアタッチメント部材は、前記アンビル部材に配置されており、該アンビル部材は、金属から作られており、該アタッチメント部材は、プラスチックから作られている、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項8】
前記1つ以上のアタッチメント部材は、前記ステープリング受容スロットの複数の列の外側で前記ステープルカートリッジアセンブリに配置されている、請求項5に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項9】
前記ステープルライン補強材料は、前記1つ以上のアタッチメント部材に取り付けられており、該1つ以上のアタッチメント部材に隣接した目打ちを規定する、請求項8に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項10】
前記1つ以上のアタッチメント部材は、前記ステープル形成凹部の複数の列の外側で前記アンビルアセンブリに配置されている、請求項5に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項11】
前記ステープルライン補強材料は、前記1つ以上のアタッチメント部材に取り付けられており、該1つ以上のアタッチメント部材に隣接して目打ちを規定する、請求項10に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項12】
前記アンビルアセンブリは、前記アンビル部材に取り付けられたハブを含む、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項13】
前記アンビルアセンブリは、シャフトを含み、前記外科手術ステープリング器具は、管状本体部分をさらに備え、前記ステープルカートリッジアセンブリは、該管状本体部分に取り付け可能であり、該管状本体部分は、ロッドを有し、該アンビルアセンブリのシャフトは、該ロッドに取り付け可能である、請求項1に記載の外科手術ステープリング器具。
【請求項14】
ハンドルアセンブリをさらに備えている、請求項13に記載の外科手術ステープリング器具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−232117(P2012−232117A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−96931(P2012−96931)
【出願日】平成24年4月20日(2012.4.20)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年4月20日(2012.4.20)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】
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