説明

冊子、画像形成装置、印刷指示装置及びプログラム

【課題】冊子を構成する用紙の表面と裏面とで異なる情報を提示する。
【解決手段】冊子60は、複数の用紙を綴じ側61で綴じて形成されている。冊子60の複数の用紙を順方向(矢印X1方向)に繰る形態に湾曲させた際に現れるように、複数の用紙の表面63の小口側62の端部にタブマーク71が印刷されている。冊子60を構成する複数の用紙の表面63には、冊子60の記載内容を一の分類方法により区分けした複数の区分毎に、複数の用紙の小口側62の辺に沿った方向(矢印Y方向)に位置を変えることにより、タブマーク71が印刷されている。また、冊子60を構成する複数の用紙の裏面64には、冊子60の記載内容を一の分類方法とは異なる他の分類方法により区分けした複数の区分毎に、複数の用紙の小口側62の辺に沿った方向に位置を変えることにより、タブマークが印刷されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冊子、画像形成装置、印刷指示装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、辞書の見出し文字等、複数の用紙を綴じて形成される冊子の綴じ側と反対側である小口側の端面に文字が現れるように、各ページの小口側の端部に文字を分割して印刷する技術が用いられている。冊子に十分な厚さがない場合には、複数の用紙を繰る形態に冊子を湾曲させ、冊子全体を反らせた際に、冊子の小口側の紙端の重なり部分に文字が現れるように、各ページの小口側の端部に文字を分割して印刷するものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
また、冊子の記載内容を章毎に区分けする場合等、冊子の記載内容に応じて、冊子を構成する複数の用紙を、ある範囲毎に区分けするためにタブ紙が用いられている。通常タブ紙は厚紙であるため、自動で反転を行うことが困難である。そこで、タブ紙の第1の面に印刷後、第2の面に印刷するためにタブ紙をセットし直すよう指示を表示する印刷装置が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7349651号明細書
【特許文献2】特開2004−168034号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、タブ紙により冊子を区分けする場合には、一つの冊子に対して一つの分類方法で区分けすることしかできなかった。例えば、冊子の記載内容を異なる二つの観点に基づいてそれぞれ分類し、各ページが各分類方法においていずれの区分に属するものであるかを示すことはできなかった。
【0006】
本発明は上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、冊子を構成する用紙の表面と裏面とで異なる情報を提示することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数の用紙を綴じて形成された冊子であって、前記複数の用紙を順方向に繰る形態に前記冊子を湾曲させた際に現れるように、前記複数の用紙の表面の小口側の端部に第1態様のタブマークが印刷され、前記複数の用紙を逆順方向に繰る形態に前記冊子を湾曲させた際に現れるように、前記複数の用紙の裏面の小口側の端部に第2態様のタブマークが印刷され、前記第1態様のタブマークと前記第2態様のタブマークとは互いに異なる冊子である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の冊子において、前記複数の用紙の表面には、前記冊子の記載内容を一の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、前記第1態様のタブマークが印刷されており、前記複数の用紙の裏面には、前記冊子の記載内容を前記一の分類方法とは異なる他の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、前記第2態様のタブマークが印刷されている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の冊子において、前記一の分類方法又は前記他の分類方法は、ページ範囲で区分けする方法である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の冊子において、前記一の分類方法又は前記他の分類方法により区分けした各区分に対応するページ群は、離散的に配置された複数のページからなる。
【0011】
請求項5に記載の発明は、複数の用紙を綴じて形成される冊子の前記複数の用紙を繰る形態に前記冊子を湾曲させた際に現れるように、前記複数の用紙の小口側の端部にタブマークを印刷する画像形成装置であって、外部装置から前記冊子の記載内容を二つの異なる分類方法によりそれぞれ複数の区分に区分けする印刷設定情報を受信する受信部と、前記受信された印刷設定情報に基づいて、前記複数の用紙の表面には、前記二つの分類方法のうち一の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第1態様のタブマークを印刷し、前記複数の用紙の裏面には、前記二つの分類方法のうち前記一の分類方法とは異なる他の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第2態様のタブマークを印刷するよう印刷部を制御する制御部と、を備える。
【0012】
請求項6に記載の発明は、複数の用紙を綴じて形成される冊子の前記複数の用紙を繰る形態に前記冊子を湾曲させた際に現れるように、前記複数の用紙の小口側の端部にタブマークを印刷する指示を行う印刷指示装置であって、前記冊子の記載内容を二つの異なる分類方法によりそれぞれ複数の区分に区分けする印刷設定情報を入力するための操作部と、前記入力された印刷設定情報に基づいて、前記複数の用紙の表面には、前記二つの分類方法のうち一の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第1態様のタブマークを印刷し、前記複数の用紙の裏面には、前記二つの分類方法のうち前記一の分類方法とは異なる他の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第2態様のタブマークを印刷する指示を示す印刷指示情報を生成する制御部と、前記生成された印刷指示情報を画像形成装置に送信する送信部と、を備える。
【0013】
請求項7に記載の発明は、複数の用紙を綴じて形成される冊子の前記複数の用紙を繰る形態に前記冊子を湾曲させた際に現れるように、前記複数の用紙の小口側の端部にタブマークを印刷するコンピュータを、外部装置から前記冊子の記載内容を二つの異なる分類方法によりそれぞれ複数の区分に区分けする印刷設定情報を受信する受信部、前記受信された印刷設定情報に基づいて、前記複数の用紙の表面には、前記二つの分類方法のうち一の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第1態様のタブマークを印刷し、前記複数の用紙の裏面には、前記二つの分類方法のうち前記一の分類方法とは異なる他の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第2態様のタブマークを印刷するよう印刷部を制御する制御部、として機能させるためのプログラムである。
【0014】
請求項8に記載の発明は、複数の用紙を綴じて形成される冊子の前記複数の用紙を繰る形態に前記冊子を湾曲させた際に現れるように、前記複数の用紙の小口側の端部にタブマークを印刷する指示を行うコンピュータを、前記冊子の記載内容を二つの異なる分類方法によりそれぞれ複数の区分に区分けする印刷設定情報を入力するための操作部、前記入力された印刷設定情報に基づいて、前記複数の用紙の表面には、前記二つの分類方法のうち一の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第1態様のタブマークを印刷し、前記複数の用紙の裏面には、前記二つの分類方法のうち前記一の分類方法とは異なる他の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第2態様のタブマークを印刷する指示を示す印刷指示情報を生成する制御部、前記生成された印刷指示情報を画像形成装置に送信する送信部、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、冊子を構成する用紙の表面と裏面とで異なる情報を提示することができる。
【0016】
請求項2、5、6、7、8に記載の発明によれば、用紙の表面と裏面とで異なる分類方法により区分けされた区分を示す情報を提示することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、ページ範囲で区分けする分類方法により区分けされた区分を示す情報を提示することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、離散的に配置された複数のページからなるページ群に区分けされた区分を示す情報を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態における画像形成システムのシステム構成図である。
【図2】クライアントPCの機能的構成を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】冊子の構成を説明するための斜視図である。
【図5】「ページ範囲指定」が設定された場合の表面のタブマークの印刷例である。
【図6】「特定ページ指定」が設定された場合の裏面のタブマークの印刷例である。
【図7】表面のタブマークを設定する際の両面タブ印刷設定画面の画面例である。
【図8】裏面のタブマークを設定する際の両面タブ印刷設定画面の画面例である。
【図9】クライアントPCにおいて実行される両面タブ印刷設定処理を示すフローチャートである。
【図10】表タブ設定処理を示すフローチャートである。
【図11】ページ範囲指定時ページ調整処理を示すフローチャートである。
【図12】(a)は、表面のタブマークの設定において「開始ページ」が100ページの場合に、100ページが表面であるときのタブマークの印刷例である。(b)は、表面のタブマークの設定において「開始ページ」が100ページの場合に、100ページが裏面であるときのタブマークの印刷例である。
【図13】(a)は、裏面のタブマークの設定において「開始ページ」が100ページの場合に、100ページが表面であるときのタブマークの印刷例である。(b)は、裏面のタブマークの設定において「開始ページ」が100ページの場合に、100ページが裏面であるときのタブマークの印刷例である。
【図14】特定ページ指定時ページ調整処理を示すフローチャートである。
【図15】裏タブ設定処理を示すフローチャートである。
【図16】画像形成装置において実行される印刷処理を示すフローチャートである。
【図17】ジョブ解析処理を示すフローチャートである。
【図18】第1の両面タブ印刷設定解析処理を示すフローチャートである。
【図19】第1の両面タブ印刷設定解析処理を示すフローチャートである。
【図20】タブマーク及びページマークの印刷位置の算出方法を説明するための図である。
【図21】第2の両面タブ印刷設定解析処理を示すフローチャートである。
【図22】RIP処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1に、本実施の形態における画像形成システム1のシステム構成を示す。図1に示すように、画像形成システム1は、クライアントPC(Personal Computer)10と、画像形成装置20とから構成されており、各装置は、通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
【0021】
クライアントPC10は、一般的なPCから構成され、画像形成装置20における印刷を指示する印刷指示装置である。クライアントPC10には、OS(Operating System)や、印刷する文書を作成するための文書作成プログラムがインストールされている。また、クライアントPC10には、作成した文書の印刷指示や印刷する文書の印刷方法の指定を行うためのプリンタドライバプログラムがインストールされている。クライアントPC10は、このプリンタドライバの機能を用いて、印刷実行時に適用される印刷条件や本文データ等を含む印刷ジョブを生成し、画像形成装置20に送信する。
【0022】
画像形成装置20は、コピー機能、画像読取機能、プリンタ機能を備えた、所謂MFP(Multi-Function Peripheral)であって、画像データに基づいて用紙に画像を形成する。画像形成装置20には、クライアントPC10から送信された印刷ジョブを受信し、ラスタデータへ展開するためのプリンタコントローラプログラムがインストールされている。
【0023】
図2に、クライアントPC10の機能的構成を示す。図2に示すように、クライアントPC10は、CPU(Central Processing Unit)11、操作部12、表示部13、通信部14、ROM(Read Only Memory)15、RAM(Random Access Memory)16、記憶部17を備え、各部はバス18により接続されて構成されている。
【0024】
CPU11は、クライアントPC10の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPU11は、操作部12から入力される操作信号又は通信部14により受信した指示信号に応じて、ROM15又は記憶部17に格納されている各種処理プログラムを読み出してRAM16に展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0025】
CPU11は、記憶部17からプリンタドライバプログラムを読み出してRAM16に展開し、当該プログラムとの協働により、印刷ジョブを生成し、画像形成装置20における印刷を指示する。
【0026】
操作部12は、カーソルキー、文字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号をCPU11に出力する。
【0027】
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、CPU11から入力される表示信号の指示に従って、各種表示画面等を表示する。
【0028】
通信部14は、通信ネットワークNを介して接続された画像形成装置20等の外部機器との間でデータの送受信を行うための機能部である。
【0029】
ROM15は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、CPU11により実行される各種処理プログラム、各種データ等を記憶する。
【0030】
RAM16は、CPU11により実行される各種処理プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0031】
記憶部17は、ハードディスク等から構成され、プリンタドライバプログラム等の各種プログラム、画像データ等の各種データを記憶する記憶装置である。
【0032】
図3に、画像形成装置20の機能的構成を示す。図3に示すように、画像形成装置20は、CPU21、操作部22、表示部23、画像読取部24、通信部25、ROM26、RAM27、印刷部28、記憶部29を備え、各部はバス30により接続されて構成されている。
【0033】
CPU21は、画像形成装置20の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPU21は、操作部22から入力される操作信号又は通信部25により受信した指示信号に応じて、ROM26又は記憶部29に格納されている各種処理プログラムを読み出してRAM27に展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0034】
CPU21は、記憶部29からプリンタコントローラプログラムを読み出してRAM27に展開し、当該プログラムとの協働により、印刷部28を制御して、クライアントPC10から受信した印刷ジョブに従った印刷を行わせる。
【0035】
操作部22は、数字キーやスタートキー、リセットキー等の各種キーを有し、押下されたキーの押下信号をCPU21に出力する。また、操作部22は、表示部23と一体的に形成されたタッチパネルを備えており、ユーザの指先やタッチペン等により当接されたタッチパネル上の位置を検出して、位置信号をCPU21に出力する。
【0036】
表示部23は、LCD等により構成され、CPU21から入力される表示信号の指示に従って、操作部22からの入力指示やデータ等を表示する。
【0037】
画像読取部24は、原稿画像を読み取って画像データを生成する所謂スキャナであり、原稿を載置するプラテンガラス、プラテンガラス上の原稿画像を走査し、これをCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ上に結像する走査光学系を備えている。画像読取部24は、CCDイメージセンサで読み取った原稿画像に基づいて生成された画像信号をA/D変換して画像データを生成する。
【0038】
通信部25は、通信ネットワークNを介して接続されたクライアントPC10等の外部機器との間でデータの送受信を行うための機能部である。
【0039】
ROM26は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、CPU21により実行される各種処理プログラム、各種データ等を記憶する。
【0040】
RAM27は、CPU21により実行される各種処理プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0041】
印刷部28は、電子写真方式、静電記録方式、熱転写方式等の作像プロセスを利用して用紙上に画像を印刷する。例えば、印刷部28は、感光体、転写ベルト、定着器、各種搬送ベルト等を備える。印刷部28は、CPU21の指示に従い、画像データに基づいて用紙上に画像を印刷する。
【0042】
記憶部29は、ハードディスク等の記憶装置であり、プリンタコントローラプログラム等の各種プログラム、通信部25によりクライアントPC10から受信された印刷ジョブ、画像読取部24により読み取られた画像データ等を記憶する。
【0043】
次に、本実施の形態において作成される冊子の構成について説明する。
図4は、冊子60の斜視図である。図4に示すように、冊子60は、複数の用紙が綴じ側61で綴じられて形成されている。冊子60の綴じ側61と反対側を小口側62という。また、本実施の形態では、図4に示すように用紙の表面63及び裏面64をとった場合、すなわち、左開きの場合を例にして説明する。
【0044】
図5は、用紙の表面63に印刷されたタブマーク(第1態様のタブマーク)71が現れるように、冊子60を構成する複数の用紙を順方向(図5に示す矢印X1方向)に繰る形態に冊子60を湾曲させた場合の斜視図である。タブマーク71は、冊子60の記載内容を区分けした場合に、各ページがいずれの区分に属するものかを示す識別画像であり、用紙の表面63の小口側62の端部に印刷される。冊子60を構成する複数の用紙の表面63には、冊子60の記載内容を一の分類方法により区分けした複数の区分毎に、複数の用紙の小口側62の辺に沿った方向(図5に示す矢印Y方向)に位置を変えることにより、タブマーク71が印刷されている。具体的には、用紙の表面63には、冊子60を構成する章(1章、2章等)毎に、矢印Y方向に位置を変えることにより、タブマーク71が印刷されている。
【0045】
図6は、用紙の裏面64に印刷されたタブマーク(第2態様のタブマーク)72が現れるように、冊子60を構成する複数の用紙を逆順方向(図6に示す矢印X2方向)に繰る形態に冊子60を湾曲させた場合の斜視図である。冊子60を構成する複数の用紙の裏面64には、冊子60の記載内容を表面63についての分類方法(一の分類方法)とは異なる他の分類方法により区分けした複数の区分毎に、複数の用紙の小口側62の辺に沿った方向(図6に示す矢印Y方向)に位置を変えることにより、タブマーク72が印刷されている。具体的には、冊子60の索引に記載されている用語(圧縮、厚み、アメダス、粗地、加算等)の頭文字があ行、か行、・・・、わ行のいずれの区分に属するかに基づいて、各用語が含まれるページを区分けする。用紙の裏面64には、その区分毎に、矢印Y方向に位置を変えることにより、タブマーク72が印刷されている。
【0046】
また、用紙の裏面64には、冊子60を所定のページ単位で区分けしたページ範囲を示すマーク(以下、ページマークという。)73が印刷されている。
【0047】
また、用紙の裏面64には、カテゴリ画像74が印刷されている。カテゴリ画像74は、タブマーク72及びページマーク73が何を示しているかを明確にするためのものであり、タブマーク72に対応する区分の名称(あ、か、さ、た、な等のカテゴリ名)、ページマーク73が示すページ範囲(1−40ページ、41−80ページ等)を含む。
【0048】
索引のように、カテゴリ(あ行、か行、・・・)内にてページ番号が離散的に配置されている場合、索引が記載されているページ又はその前のページの左端(裏面の場合)にカテゴリ名を矢印Y方向に並べて印刷し、その高さに合わせて索引に記載されている用語が含まれるページにタブマーク72を印刷することで、そのカテゴリがどのページに印刷されているかを探すことが容易になる。
【0049】
索引のように、ページ番号で探したい場合、索引が記載されているページ又はその前のページの左端にページ範囲を矢印Y方向に並べて印刷し、その高さに合わせて該当ページの左端にページマーク73を印刷することで、ページマーク73を見てページ範囲がわかるようになる。
【0050】
例えば、索引の「圧縮・・・20ページ」を探したい場合には、ページ範囲を示すページマーク73から20ページがどのあたりか把握できるため、カテゴリ画像74のあ行を示す部分と同じ高さに印刷されているタブマーク72のうち、20ページ付近にあるタブマーク72を探すことで、容易に該当ページを開くことができる。
【0051】
次に、クライアントPC10における両面タブ印刷の設定について説明する。両面タブ印刷とは、複数の用紙を綴じて形成される冊子の複数の用紙を繰る形態に冊子を湾曲させた際に現れるように、冊子を構成する用紙の小口側の端部にタブマークを印刷するものであって、用紙の表面に印刷されるタブマーク(第1態様のタブマーク)と用紙の裏面に印刷されるタブマーク(第2態様のタブマーク)とが互いに異なるものをいう。すなわち、用紙の表面と裏面とで、異なる分類方法によって区分けされた結果を示すこととなる。両面タブ印刷の設定は、クライアントPC10のプリンタドライバ機能において、印刷対象となる文書等の印刷を指示する際に行われる。
【0052】
図7及び図8に、クライアントPC10の表示部13に表示される両面タブ印刷設定画面40の例を示す。両面タブ印刷設定画面40には、両面タブチェックボックス41、表タブ設定タブ42、裏タブ設定タブ52等が含まれる。
【0053】
両面タブチェックボックス41は、両面タブ印刷を行うか否かを設定するためのものである。ユーザは、両面タブ印刷を行う場合には、操作部12からの操作により、両面タブチェックボックス41をオンに設定する。なお、両面タブ印刷機能は、両面印刷が設定されている場合にのみ使用できる機能である。
【0054】
表タブ設定タブ42は、表面のタブマーク(第1態様のタブマーク)の設定を行う際に選択されるタブであり、裏タブ設定タブ52は、裏面のタブマーク(第2態様のタブマーク)の設定を行う際に選択されるタブである。ユーザは、表面のタブマークの設定を行う場合には、操作部12からの操作により、表タブ設定タブ42を選択し、裏面のタブマークの設定を行う場合には、操作部12からの操作により、裏タブ設定タブ52を選択する。
【0055】
両面タブ印刷設定画面40において、表タブ設定タブ42が選択されている状態では、図7に示すように、両面タブ印刷設定画面40には、さらに、表面についてのタブ種類設定領域43、タブ設定領域44、1枚当りの印刷幅設定領域45、ページ範囲印刷設定領域46、カテゴリ印刷設定領域47、プレビュー表示領域48が含まれる。
【0056】
両面タブ印刷設定画面40において、裏タブ設定タブ52が選択されている状態では、図8に示すように、両面タブ印刷設定画面40には、さらに、裏面についてのタブ種類設定領域53、タブ設定領域54、1枚当りの印刷幅設定領域55、ページ範囲印刷設定領域56、カテゴリ印刷設定領域57、プレビュー表示領域58が含まれる。
【0057】
タブ種類設定領域43,53は、タブマークの種類を設定するための領域である。具体的には、ユーザは、操作部12からの操作により、「ページ範囲指定」又は「特定ページ指定」のいずれかのボタンを選択し、タブマークの種類を設定する。「ページ範囲指定」が設定された場合には、図5に示すように、冊子60を区分けした複数の区分毎に、指定されたページ範囲に含まれる用紙の小口側62の端部の各区分に対応する位置にタブマークが印刷される。「特定ページ指定」が設定された場合には、図6に示すように、特定ページの用紙の小口側62の端部の各区分に対応する位置にタブマークが印刷される。
【0058】
タブ設定領域44,54は、タブマークとして印刷する内容を設定するための領域である。タブ種類設定領域43,53において「ページ範囲指定」が設定された場合には、ユーザは、操作部12からの操作により、タブ設定領域44,54において、複数のカテゴリ(区分)と各カテゴリに対応するページ範囲とを入力する。タブ種類設定領域43,53において「特定ページ指定」が設定された場合には、ユーザは、操作部12からの操作により、タブ設定領域44,54において、複数のカテゴリ(区分)と各カテゴリに対応するページ番号とを入力する。ここで、ページ番号は、1カテゴリに対して複数ページ入力可能であり(ページ群)、離散的に配置された一又は複数のページからなる。
【0059】
図7に示すタブ設定領域44では、「1章」というカテゴリに対してページ範囲が「1−69」と設定され、「2章」というカテゴリに対してページ範囲が「70−134」と設定され、「3章」というカテゴリに対してページ範囲が「135−240」と設定されている。
【0060】
図8に示すタブ設定領域54では、「あ」というカテゴリに対してページ番号が「20,79,85,203」と設定され、「か」というカテゴリに対してページ番号が「35,80」と設定され、・・・、「わ」というカテゴリに対してページ番号が「193」と設定されている。
【0061】
1枚当りの印刷幅設定領域45,55は、用紙1枚当りに印刷するタブマークの幅(図5において、冊子の小口側62の辺と垂直な方向における印刷幅W)を設定するための領域である。ユーザは、操作部12からの操作により、1枚当りの印刷幅を入力する。
【0062】
ページ範囲印刷設定領域46,56は、ページ範囲印刷の設定を行うための領域である。ページ範囲印刷とは、ページ範囲を示すページマークを印刷することをいう。ページマークを印刷する場合にはページマークの幅も1枚当りの印刷幅設定領域45,55において設定された幅に従う。ページ範囲印刷設定領域46,56には、ページ範囲印刷チェックボックス46a,56a、開始ページ設定領域46b,56b、終了ページ設定領域46c,56c、ページ単位設定領域46d,56dが含まれる。
【0063】
ページ範囲印刷チェックボックス46a,56aは、ページ範囲印刷を行うか否かを設定するためのものである。ユーザは、ページ範囲印刷を行う場合には、操作部12からの操作により、ページ範囲印刷チェックボックス46a,56aをオンに設定する。開始ページ設定領域46b,56bは、ページマークを印刷する最初のページのページ番号(開始ページ)を設定するための領域である。終了ページ設定領域46c,56cは、ページマークを印刷する最後のページのページ番号(終了ページ)を設定するための領域である。ページ単位設定領域46d,56dは、ページマークを何ページ毎に区分けして印刷するか(ページ単位)を設定するための領域である。ユーザは、操作部12からの操作により、ページマークの開始ページ、終了ページ、ページ単位を入力する。図8に示すページ範囲印刷設定領域56は、1ページ〜240ページの印刷範囲に、40ページ毎に区分けされたページマークが印刷される場合の例である。
【0064】
カテゴリ印刷設定領域47,57は、カテゴリ印刷の設定を行うための領域である。カテゴリ印刷とは、タブ設定領域44,54で設定されたカテゴリのカテゴリ名を、指定したページに見出しとして印刷することをいう。ページ範囲印刷を行う場合には、カテゴリ印刷において、ページマークのページ範囲も、指定したページに見出しとして印刷する。カテゴリ印刷設定領域47,57には、カテゴリ印刷チェックボックス47a,57a、開始ページ設定領域47b,57b、終了ページ設定領域47c,57cが含まれる。
【0065】
カテゴリ印刷チェックボックス47a,57aは、カテゴリ印刷を行うか否かを設定するためのものである。ユーザは、カテゴリ印刷を行う場合には、操作部12からの操作により、カテゴリ印刷チェックボックス47a,57aをオンに設定する。開始ページ設定領域47b,57bは、カテゴリ印刷を行う最初のページのページ番号(開始ページ)を設定するための領域である。終了ページ設定領域47c,57cは、カテゴリ印刷を行う最後のページのページ番号(終了ページ)を設定するための領域である。ユーザは、操作部12からの操作により、カテゴリ印刷の開始ページ及び終了ページを入力する。
【0066】
なお、表面にてカテゴリ印刷を行う場合には、用紙の表面に印刷を行う必要があるため、カテゴリ印刷設定領域47のページ範囲で指定されたページのうち、表面にのみ印刷を行う。逆に、裏面にてカテゴリ印刷を行う場合には、用紙の裏面に印刷を行う必要があるため、カテゴリ印刷設定領域57のページ範囲で指定されたページのうち、裏面にのみ印刷を行う。
【0067】
プレビュー表示領域48,58は、両面タブ印刷のプレビュー画像を表示するための領域である。
【0068】
次に、クライアントPC10における動作について説明する。
図9は、クライアントPC10において実行される両面タブ印刷設定処理を示すフローチャートである。この処理は、複数の用紙を綴じて形成される冊子の複数の用紙を繰る形態に冊子を湾曲させた際に現れるように、複数の用紙の小口側の端部にタブマークを印刷する指示を行う処理であって、CPU11と記憶部17に記憶されているプリンタドライバプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0069】
まず、CPU11により、表示部13に表示されている両面タブ印刷設定画面40の両面タブチェックボックス41において、両面タブ印刷設定の指示があるか否かが判断される(ステップS1)。ユーザは、両面タブ印刷を行う場合には、操作部12からの操作により、両面タブチェックボックス41をオンに設定する。両面タブチェックボックス41の設定内容は、CPU11により、RAM16に格納される。
【0070】
両面タブ印刷設定画面40の両面タブチェックボックス41において、両面タブ印刷設定の指示があると判断された場合には(ステップS1;YES)、CPU11により、表タブ設定タブ42が選択されている状態で、表タブ設定処理が行われる(ステップS2)。表タブ設定処理は、操作部12から入力される情報に基づいて、冊子の記載内容を一の分類方法により複数の区分(カテゴリ)に区分けする設定を行う処理である。
【0071】
ここで、図10を参照して、表タブ設定処理について説明する。
まず、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40のタブ種類設定領域43において、「ページ範囲指定」が設定されているか、又は、「特定ページ指定」が設定されているかが判断される(ステップS11)。タブ種類設定領域43の設定内容は、CPU11により、RAM16に格納される。
【0072】
「ページ範囲指定」が設定されていると判断された場合には(ステップS11;YES)、両面タブ印刷設定画面40のタブ設定領域44において、ユーザの操作部12からの操作により入力された、複数のカテゴリと各カテゴリに対応するページ範囲(開始ページ及び終了ページ)とが、CPU11により設定される(ステップS12)。タブ設定領域44の設定内容は、CPU11により、RAM16に格納される。
【0073】
次に、CPU11により、ページ範囲指定時ページ調整処理が行われる(ステップS13)。
ページ範囲指定時ページ調整処理では、図11に示すように、CPU11により、表面のタブマークの設定であるか否かが判断される(ステップS31)。具体的には、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40において、表タブ設定タブ42が選択されているか否かが判断される。
【0074】
表面のタブマークの設定であると判断された場合には(ステップS31;YES)、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40のタブ設定領域44で設定されている各カテゴリに対応するページ範囲の「開始ページ」の値が表面であるか否かが判断される(ステップS32)。各カテゴリに対応するページ範囲の「開始ページ」の値が表面であると判断された場合には(ステップS32;YES)、そのままステップS34に移行する。一方、ステップS32において、各カテゴリに対応するページ範囲の「開始ページ」の値が表面でないと判断された場合には(ステップS32;NO)、CPU11により、タブマークを印刷する「開始ページ」の値が1加算された値に変更される(ステップS33)。
【0075】
例えば、表面のタブマークの設定において「開始ページ」が100ページの場合、100ページが表面であるときには、図12(a)に示すように、100ページにタブマークを印刷する。一方、表面のタブマークの設定において「開始ページ」が100ページの場合、100ページが裏面であるときには、図12(b)に示すように、101ページにタブマークを印刷する。
【0076】
ステップS32において、各カテゴリに対応するページ範囲の「開始ページ」の値が表面であると判断された場合(ステップS32;YES)、又は、ステップS33の後、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40のタブ設定領域44で設定されている各カテゴリに対応するページ範囲の「終了ページ」の値が表面であるか否かが判断される(ステップS34)。各カテゴリに対応するページ範囲の「終了ページ」の値が表面でないと判断された場合には(ステップS34;NO)、CPU11により、タブマークを印刷する「終了ページ」の値が1加算された値に変更される(ステップS35)。
【0077】
ステップS31において、表面のタブマークの設定でないと判断された場合(ステップS31;NO)、すなわち、裏面のタブマークの設定である場合には、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40のタブ設定領域54で設定されている各カテゴリに対応するページ範囲の「開始ページ」の値が表面であるか否かが判断される(ステップS36)。各カテゴリに対応するページ範囲の「開始ページ」の値が表面であると判断された場合には(ステップS36;YES)、CPU11により、タブマークを印刷する「開始ページ」の値が1減算された値に変更される(ステップS37)。一方、ステップS36において、各カテゴリに対応するページ範囲の「開始ページ」の値が表面でないと判断された場合には(ステップS36;NO)、そのままステップS38に移行する。
【0078】
例えば、裏面のタブマークの設定において「開始ページ」が100ページの場合、100ページが表面であるときには、図13(a)に示すように、99ページにタブマークを印刷する。一方、裏面のタブマークの設定において「開始ページ」が100ページの場合、100ページが裏面であるときには、図13(b)に示すように、100ページにタブマークを印刷する。
【0079】
ステップS36において、各カテゴリに対応するページ範囲の「開始ページ」の値が表面でないと判断された場合(ステップS36;NO)、又は、ステップS37の後、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40のタブ設定領域54で設定されている各カテゴリに対応するページ範囲の「終了ページ」の値が表面であるか否かが判断される(ステップS38)。各カテゴリに対応するページ範囲の「終了ページ」の値が表面であると判断された場合には(ステップS38;YES)、CPU11により、タブマークを印刷する「終了ページ」の値が1減算された値に変更される(ステップS39)。
【0080】
ステップS34において、各カテゴリに対応するページ範囲の「終了ページ」の値が表面であると判断された場合(ステップS34;YES)、ステップS35の後、ステップS39の後、又は、ステップS38において、各カテゴリに対応するページ範囲の「終了ページ」の値が表面でないと判断された場合には(ステップS38;NO)、ページ範囲指定時ページ調整処理が終了し、図10のステップS16に移行する。
【0081】
図10のステップS11において、両面タブ印刷設定画面40のタブ種類設定領域43で「ページ範囲指定」が設定されていないと判断された場合(ステップS11;NO)、すなわち、「特定ページ指定」が設定されている場合には、ユーザの操作部12からの操作により入力された、複数のカテゴリと各カテゴリに対応するページ番号とが、CPU11により設定される(ステップS14)。タブ設定領域44の設定内容は、CPU11により、RAM16に格納される。
【0082】
次に、CPU11により、特定ページ指定時ページ調整処理が行われる(ステップS15)。
特定ページ指定時ページ調整処理では、図14に示すように、CPU11により、表面のタブマークの設定であるか否かが判断される(ステップS41)。
【0083】
表面のタブマークの設定であると判断された場合には(ステップS41;YES)、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40のタブ設定領域44で設定されている各カテゴリに対応する「指定ページ(ページ番号で指定されたページ)」の値が表面であるか否かが判断される(ステップS42)。各カテゴリに対応する「指定ページ」の値が表面でないと判断された場合には(ステップS42;NO)、CPU11により、タブマークを印刷する「指定ページ」の値が1加算された値に変更される(ステップS43)。
【0084】
ステップS41において、表面のタブマークの設定でないと判断された場合(ステップS41;NO)、すなわち、裏面のタブマークの設定である場合には、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40のタブ設定領域54で設定されている各カテゴリに対応する「指定ページ」の値が表面であるか否かが判断される(ステップS44)。各カテゴリに対応する「指定ページ」の値が表面であると判断された場合には(ステップS44;YES)、CPU11により、タブマークを印刷する「指定ページ」の値が1減算された値に変更される(ステップS45)。
【0085】
ステップS42において、各カテゴリに対応する「指定ページ」の値が表面であると判断された場合(ステップS42;YES)、ステップS43の後、ステップS45の後、又は、ステップS44において、各カテゴリに対応する「指定ページ」の値が表面でないと判断された場合には(ステップS44;NO)、特定ページ指定時ページ調整処理が終了し、図10のステップS16に移行する。
【0086】
図10に戻り、ページ範囲指定時ページ調整処理(ステップS13)又は特定ページ指定時ページ調整処理(ステップS15)の後、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40の1枚当りの印刷幅設定領域45において、ユーザの操作部12からの操作により入力された、用紙1枚当りの印刷幅が設定される(ステップS16)。1枚当りの印刷幅設定領域45の設定内容は、CPU11により、RAM16に格納される。
【0087】
次に、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40のページ範囲印刷チェックボックス46aにおいて、ページ範囲印刷が設定されているか否かが判断される(ステップS17)。ページ範囲印刷が設定されていると判断された場合には(ステップS17;YES)、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40の開始ページ設定領域46b、終了ページ設定領域46c、ページ単位設定領域46dにおいて、ユーザの操作部12からの操作により入力された、ページマークを印刷する印刷範囲、ページ単位が設定される(ステップS18)。これらの設定内容は、CPU11により、RAM16に格納される。
【0088】
両面タブ印刷設定画面40のページ範囲印刷チェックボックス46aにおいて、ページ範囲印刷が設定されていないと判断された場合(ステップS17;NO)、又は、ステップS18の後、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40のカテゴリ印刷チェックボックス47aにおいて、カテゴリ印刷が設定されているか否かが判断される(ステップS19)。カテゴリ印刷が設定されていると判断された場合には(ステップS19;YES)、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40の開始ページ設定領域47b、終了ページ設定領域47cにおいて、ユーザの操作部12からの操作により入力された、カテゴリ印刷を行うページ範囲が設定される(ステップS20)。この設定内容は、CPU11により、RAM16に格納される。
【0089】
両面タブ印刷設定画面40のカテゴリ印刷チェックボックス47aにおいて、カテゴリ印刷が設定されていないと判断された場合(ステップS19;NO)、又は、ステップS20の後、CPU11により、両面タブ印刷設定画面40の設定内容に基づいて、表面のタブマーク印刷の仕上がり状態を示すプレビュー画像が生成され、このプレビュー画像がプレビュー表示領域48に表示される(ステップS21)。
以上で、表タブ設定処理が終了する。
【0090】
図9に戻り、CPU11により、裏タブ設定タブ52が選択されている状態で、裏タブ設定処理が行われる(ステップS3)。裏タブ設定処理は、操作部12から入力される情報に基づいて、冊子の記載内容を表面とは異なる他の分類方法により複数の区分(カテゴリ)に区分けする設定を行う処理である。
【0091】
図15に、裏タブ設定処理を示す。裏タブ設定処理のステップS51〜ステップS61は、設定対象が用紙の裏面か表面かが異なるのみで、表タブ設定処理のステップS11〜ステップS21と同様であるため、説明を省略する。
【0092】
図9に戻り、操作部12からの操作により、印刷が指示された場合、CPU11により、ステップS2及びステップS3において設定された情報に基づいて、複数のページのそれぞれの印刷内容を示す本文データ及び両面タブ印刷設定情報を含む印刷指示情報としての印刷ジョブ(PDLデータ)が生成される(ステップS4)。そして、CPU11により、印刷ジョブが通信部14を介して画像形成装置20に送信される(ステップS5)。
以上で、両面タブ印刷設定処理が終了する。
【0093】
両面タブ印刷設定情報には、表面のタブマークが設定された場合には表タブ設定情報が含まれ、裏面のタブマークが設定された場合には裏タブ設定情報が含まれる。表タブ設定情報、表タブ設定情報のそれぞれには、タブマークの種類(「ページ範囲指定」又は「特定ページ指定」)、タブ設定情報(「ページ範囲指定」の場合には複数のカテゴリと各カテゴリに対応するページ範囲、「特定ページ指定」の場合には複数のカテゴリと各カテゴリに対応するページ番号)、1枚当りの印刷幅が含まれる。
【0094】
また、表タブ設定情報においてページ範囲印刷が設定された場合には、表タブ設定情報にはページ範囲印刷設定情報が含まれる。裏タブ設定情報においてページ範囲印刷が設定された場合には、裏タブ設定情報にはページ範囲印刷設定情報が含まれる。ページ範囲印刷設定情報には、ページマークの開始ページ、終了ページ、ページ単位が含まれる。
【0095】
また、表タブ設定情報においてカテゴリ印刷が設定された場合には、表タブ設定情報にはカテゴリ印刷設定情報が含まれる。裏タブ設定情報においてカテゴリ印刷が設定された場合には、裏タブ設定情報にはカテゴリ印刷設定情報が含まれる。カテゴリ印刷設定情報には、カテゴリ印刷の開始ページ及び終了ページが含まれる。
【0096】
なお、図9では、表タブ設定処理(ステップS2)の後、裏タブ設定処理(ステップS3)を行うこととしたが、裏タブ設定処理の後、表タブ設定処理を行うこととしてもよい。また、表タブ設定処理の途中で裏タブ設定処理に切り替えたり、裏タブ設定処理の途中で表タブ設定処理に切り替えたりしてもよい。表タブ設定タブ42又は裏タブ設定タブ52の選択により、表面のタブマークの設定と裏面のタブマークの設定が切り替えられた場合にも、設定された内容はRAM16に保持される。
【0097】
次に、画像形成装置20における動作について説明する。
図16は、画像形成装置20において実行される印刷処理を示すフローチャートである。この処理は、複数の用紙を綴じて形成される冊子の複数の用紙を繰る形態に冊子を湾曲させた際に現れるように、複数の用紙の小口側の端部にタブマークを印刷する処理であって、CPU21と記憶部29に記憶されているプリンタコントローラプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0098】
まず、画像形成装置20において、通信部25により、クライアントPC10から送信された印刷ジョブ(PDLデータ)が受信される(ステップT1)。
【0099】
次に、CPU21により、受信された印刷ジョブに対してジョブ解析処理が行われ(ステップT2)、印刷設定情報が抽出される。
【0100】
ここで、図17を参照して、ジョブ解析処理について説明する。
CPU21により、印刷ジョブに対して従来のジョブ解析処理が行われる(ステップT11)。
【0101】
次に、CPU21により、印刷ジョブに両面タブ印刷設定情報が含まれるか否かが判断される(ステップT12)。印刷ジョブに両面タブ印刷設定情報が含まれると判断された場合には(ステップT12;YES)、CPU21により、第1の両面タブ印刷設定解析処理が行われる(ステップT13)。
【0102】
図18及び図19は、第1の両面タブ印刷設定解析処理を示すフローチャートである。
まず、CPU21により、両面タブ印刷設定情報に表タブ設定情報が含まれるか否かが判断される(ステップT21)。両面タブ印刷設定情報に表タブ設定情報が含まれると判断された場合には(ステップT21;YES)、CPU21により、表タブ設定情報のタブマークの種類に基づいて、表面のタブマークの種類が「ページ範囲指定」であるか否かが判断される(ステップT22)。表面のタブマークの種類が「ページ範囲指定」であると判断された場合には(ステップT22;YES)、CPU21により、表タブ設定情報のタブ設定情報(複数のカテゴリと各カテゴリに対応するページ範囲)に基づいて、タブマークを印刷するページが抽出される(ステップT23)。実際に表面用のタブマークを印刷するページは用紙の表面のページのみであるから、指定されたページ範囲に含まれるページ番号のうち、表面のページ番号が抽出される。抽出されたタブマークを印刷するページの情報は、CPU21により、RAM27に格納される。
【0103】
ステップT23の後、又は、ステップT22において表面のタブマークの種類が「ページ範囲指定」でないと判断された場合には(ステップT22;NO)、CPU21により、タブマークの印刷位置が算出される(ステップT24)。タブマークの印刷位置は、カテゴリ数や用紙サイズによって決定される。算出されたタブマークの印刷位置の情報は、CPU21により、RAM27に格納される。
【0104】
ここで、図20を参照して、タブマークの印刷位置の算出方法について説明する。
まず、印刷する用紙の縦方向の長さPaperSizeYから印刷可能幅を抽出し、印刷できない部分の用紙上部の長さをMarginTop、印刷できない部分の用紙下部の長さをMarginBottomとして定義する。なお、縦方向とは、図5及び図6に示した矢印Y方向と一致する。以下、同様とする。
【0105】
次に、印刷可能幅を、タブマーク印刷幅TabMarkAreaYと、ページマーク印刷幅PageMarkAreaYとに分割する。TabMarkAreaYとPageMarkAreaYとの比率は、予め固定で指定されていてもよいし、クライアントPC10や画像形成装置20から入力されることとしてもよい。また、PageMarkAreaYは、ページマークを印刷する場合にのみ確保することとしてもよい。
【0106】
タブマーク印刷幅TabMarkAreaYをカテゴリ数で割った値からタブマーク間の余白TabMarginYを引くことにより、タブマーク一つ当りの縦方向の長さTabMarkYを算出する。
TabMarkY=(TabMarkAreaY÷カテゴリ数)−TabMarginY
なお、タブマーク間の余白TabMarginYは、固定値であってもよいし、クライアントPC10や画像形成装置20から入力されることとしてもよい。
【0107】
また、タブマークの縦方向の印刷位置(用紙上端からタブマーク上端までの距離)は、何番目のタブマークかを示す番号を「タブマークの番号」として、下記式で表される。
タブマークの縦方向の印刷位置
=MarginTop+(タブマークの番号−1)×(TabMarkY+TabMarginY)
【0108】
タブマークの横方向の印刷位置は、表面の場合には用紙の右端、裏面の場合には用紙の左端となる。
タブマークの幅Wは、1枚当りの印刷幅設定領域45,55において入力された値(1枚当りの印刷幅)に従う。
【0109】
次に、CPU21により、表タブ設定情報に表面のページ範囲印刷設定情報が含まれるか否かが判断される(ステップT25)。表タブ設定情報に表面のページ範囲印刷設定情報が含まれると判断された場合には(ステップT25;YES)、CPU21により、表面のページ範囲印刷設定情報の開始ページ及び終了ページに基づいて、ページマークを印刷するページが抽出される(ステップT26)。実際に表面用のページマークを印刷するページは用紙の表面のページのみであるから、指定されたページ範囲に含まれるページ番号のうち、表面のページ番号が抽出される。抽出されたページマークを印刷するページの情報は、CPU21により、RAM27に格納される。
【0110】
次に、CPU21により、ページマークの印刷位置が算出される(ステップT27)。算出されたページマークの印刷位置の情報は、CPU21により、RAM27に格納される。
【0111】
ここで、図20を参照して、ページマークの印刷位置の算出方法について説明する。
まず、ページ範囲印刷設定情報のページマークの印刷範囲(開始ページから終了ページまで)のページ数をページ単位で割り、この値でページマーク印刷幅PageMarkAreaYを割った値からページマーク間の余白PageMarginYを引くことにより、ページマーク一つ当りの縦方向の長さPageMarkYを算出する。
PageMarkY={PageMarkAreaY÷(ページマークの印刷範囲のページ数÷ページ単位)}−PageMarginY
なお、ページマーク間の余白PageMarginYは、固定値であってもよいし、クライアントPC10や画像形成装置20から入力されることとしてもよい。
【0112】
また、ページマークの縦方向の印刷位置(用紙上端からページマーク上端までの距離)は、何番目のページマークかを示す番号を「ページマークの番号」として、下記式で表される。
ページマークの縦方向の印刷位置
=MarginTop+TabMarkAreaY
+(ページマークの番号−1)×(PageMarkY+PageMarginY)
【0113】
ページマークの横方向の印刷位置は、表面の場合には用紙の右端、裏面の場合には用紙の左端となる。
ページマークの幅Wは、1枚当りの印刷幅設定領域45,55において入力された値に従う。
【0114】
ステップT27の後、ステップT25において表タブ設定情報に表面のページ範囲印刷設定情報が含まれないと判断された場合(ステップT25;NO)、又は、ステップT21において両面タブ印刷設定情報に表タブ設定情報が含まれないと判断された場合には(ステップT21;NO)、CPU21により、両面タブ印刷設定情報に裏タブ設定情報が含まれるか否かが判断される(ステップT28)。両面タブ印刷設定情報に裏タブ設定情報が含まれると判断された場合には(ステップT28;YES)、CPU21により、裏タブ設定情報のタブマークの種類に基づいて、裏面のタブマークの種類が「ページ範囲指定」であるか否かが判断される(ステップT29)。裏面のタブマークの種類が「ページ範囲指定」であると判断された場合には(ステップT29;YES)、CPU21により、裏タブ設定情報のタブ設定情報(複数のカテゴリと各カテゴリに対応するページ範囲)に基づいて、タブマークを印刷するページが抽出される(ステップT30)。実際に裏面用のタブマークを印刷するページは用紙の裏面のページのみであるから、指定されたページ範囲に含まれるページ番号のうち、裏面のページ番号が抽出される。抽出されたタブマークを印刷するページの情報は、CPU21により、RAM27に格納される。
【0115】
ステップT30の後、又は、ステップT29において裏面のタブマークの種類が「ページ範囲指定」でないと判断された場合には(ステップT29;NO)、CPU21により、タブマークの印刷位置が算出される(ステップT31)。タブマークの印刷位置は、カテゴリ数や用紙サイズによって決定される。算出されたタブマークの印刷位置の情報は、CPU21により、RAM27に格納される。
【0116】
次に、CPU21により、裏タブ設定情報に裏面のページ範囲印刷設定情報が含まれるか否かが判断される(ステップT32)。裏タブ設定情報に裏面のページ範囲印刷設定情報が含まれると判断された場合には(ステップT32;YES)、CPU21により、裏面のページ範囲印刷設定情報の開始ページ及び終了ページに基づいて、ページマークを印刷するページが抽出される(ステップT33)。実際に裏面用のページマークを印刷するページは用紙の裏面のページのみであるから、指定されたページ範囲に含まれるページ番号のうち、裏面のページ番号が抽出される。抽出されたページマークを印刷するページの情報は、CPU21により、RAM27に格納される。
【0117】
次に、CPU21により、ページマークの印刷位置が算出される(ステップT34)。算出されたページマークの印刷位置の情報は、CPU21により、RAM27に格納される。
【0118】
ステップT34の後、ステップT32において裏タブ設定情報に裏面のページ範囲印刷設定情報が含まれないと判断された場合(ステップT32;NO)、又は、ステップT28において両面タブ印刷設定情報に裏タブ設定情報が含まれないと判断された場合には(ステップT28;NO)、第1の両面タブ印刷設定解析処理が終了する。
【0119】
図17に戻り、CPU21により、第2の両面タブ印刷設定解析処理が行われる(ステップT14)。
【0120】
図21は、第2の両面タブ印刷設定解析処理を示すフローチャートである。
まず、CPU21により、表タブ設定情報に表面のカテゴリ印刷設定情報が含まれるか否かが判断される(ステップT41)。表タブ設定情報に表面のカテゴリ印刷設定情報が含まれると判断された場合には(ステップT41;YES)、CPU21により、カテゴリ印刷設定情報に含まれるカテゴリ印刷の開始ページ及び終了ページに基づいて、カテゴリ印刷を行うページが抽出される(ステップT42)。実際に表面用のカテゴリ印刷を行うページは用紙の表面のページのみであるから、指定されたページ範囲に含まれるページ番号のうち、表面のページ番号が抽出される。抽出されたカテゴリ印刷を行うページの情報は、CPU21により、RAM27に格納される。
【0121】
次に、CPU21により、カテゴリ印刷内容が生成される(ステップT43)。生成されたカテゴリ印刷内容は、CPU21により、RAM27に格納される。カテゴリ印刷内容には、全てのタブマークと各タブマークに対応するカテゴリ名が含まれる。また、ページ範囲印刷を行う場合には、さらに、全てのページマークと各ページマークに対応するページ範囲が含まれる。
【0122】
ステップT41において、表タブ設定情報に表面のカテゴリ印刷設定情報が含まれないと判断された場合(ステップT41;NO)、又は、ステップT43の後、CPU21により、裏タブ設定情報に裏面のカテゴリ印刷設定情報が含まれるか否かが判断される(ステップT44)。裏タブ設定情報に裏面のカテゴリ印刷設定情報が含まれると判断された場合には(ステップT44;YES)、CPU21により、カテゴリ印刷設定情報に含まれるカテゴリ印刷の開始ページ及び終了ページに基づいて、カテゴリ印刷を行うページが抽出される(ステップT45)。実際に裏面用のカテゴリ印刷を行うページは用紙の裏面のページのみであるから、指定されたページ範囲に含まれるページ番号のうち、裏面のページ番号が抽出される。抽出されたカテゴリ印刷を行うページの情報は、CPU21により、RAM27に格納される。
【0123】
次に、CPU21により、カテゴリ印刷内容が生成される(ステップT46)。生成されたカテゴリ印刷内容は、CPU21により、RAM27に格納される。カテゴリ印刷内容には、全てのタブマークと各タブマークに対応するカテゴリ名が含まれる。また、ページ範囲印刷を行う場合には、さらに、全てのページマークと各ページマークに対応するページ範囲が含まれる。
【0124】
ステップT44において、裏タブ設定情報にカテゴリ印刷設定情報が含まれないと判断された場合(ステップT44;NO)、又は、ステップT46の後、第2の両面タブ印刷設定解析処理が終了し、図17に戻る。
【0125】
ステップT14の後、又は、ステップT12において、印刷ジョブに両面タブ印刷設定情報が含まれないと判断された場合には(ステップT12;NO)、図16に戻り、CPU21により、RIP処理が行われる(ステップT3)。
【0126】
ここで、図22を参照して、RIP処理について説明する。
RIP処理では、ジョブ解析処理にて解析された両面タブ印刷設定情報に従って、タブマーク画像、ページマーク画像、カテゴリ画像を本文画像に合成する。
まず、CPU21により、1ページ分の本文画像がラスタライズされる(ステップT51)。本文画像のラスタデータは、CPU21により、RAM27に格納される。
【0127】
次に、CPU21により、ジョブ解析処理にて解析された両面タブ印刷設定情報から、ラスタライズした本文画像のページに対応するタブマークがあるか否かが判断される(ステップT52)。当該ページに対応するタブマークがあると判断された場合には(ステップT52;YES)、CPU21により、ステップT24又はステップT31において算出されたタブマークの印刷位置に基づいて、タブマーク画像がラスタライズされ(ステップT53)、そのページの本文画像にタブマーク画像が合成される(ステップT54)。合成されたラスタデータは、CPU21により、RAM27に格納される。
【0128】
ステップT52において、当該ページに対応するタブマークがないと判断された場合(ステップT52;NO)、又は、ステップT54の後、CPU21により、ジョブ解析処理にて解析された両面タブ印刷設定情報から、ラスタライズした本文画像のページに対応するページマークがあるか否かが判断される(ステップT55)。当該ページに対応するページマークがあると判断された場合には(ステップT55;YES)、CPU21により、ステップT27又はステップT34において算出されたページマークの印刷位置に基づいて、ページマーク画像がラスタライズされ(ステップT56)、そのページの本文画像にページマーク画像が合成される(ステップT57)。合成されたラスタデータは、CPU21により、RAM27に格納される。
【0129】
ステップT55において、当該ページに対応するページマークがないと判断された場合(ステップT55;NO)、又は、ステップT57の後、CPU21により、ジョブ解析処理にて解析された両面タブ印刷設定情報から、ステップT51においてラスタライズした本文画像のページがカテゴリ印刷設定情報のページ範囲に含まれるか否かが判断される(ステップT58)。当該ページがカテゴリ印刷設定情報のページ範囲に含まれると判断された場合には(ステップT58;YES)、CPU21により、ステップT43又はステップT46において生成されたカテゴリ印刷内容に基づいて、カテゴリ画像がラスタライズされ(ステップT59)、そのページの本文画像にカテゴリ画像が合成される(ステップT60)。合成されたラスタデータは、CPU21により、RAM27に格納される。
【0130】
ステップT58において、当該ページがカテゴリ印刷設定情報のページ範囲に含まれないと判断された場合(ステップT58;NO)、又は、ステップT60の後、CPU21により、ラスタライズすべき次のページがあるか否かが判断される(ステップT61)。次のページがあると判断された場合には(ステップT61;YES)、ステップT51に戻り、ステップT51〜ステップT61の処理が繰り返される。
【0131】
ラスタライズすべき次のページがなくなったと判断された場合には(ステップT61;NO)、図16に戻り、CPU21により印刷部28が制御され、各ページに対応するラスタデータに基づいて、印刷が行われる(ステップT4)。
以上で、印刷処理が終了する。
【0132】
印刷処理終了後、印刷後の複数の用紙は1辺が綴じられて、冊子60が作成される(図4〜図6参照)。用紙の綴じ方は、中綴じ、平綴じ、無線綴じ、糸綴じ等、いずれの方法を用いてもよい。その結果、図5に示すように、複数の用紙を順方向(図5に示す矢印X1方向)に繰る形態に冊子60を湾曲させた場合、すなわち、用紙の表面63が凸になるように冊子60を湾曲させた場合には、冊子60の小口側62の端部に表面用のタブマーク71が現れる。一方、図6に示すように、複数の用紙を逆順方向(図6に示す矢印X2方向)に繰る形態に冊子60を湾曲させた場合、すなわち、用紙の裏面64が凸になるように冊子60を湾曲させた場合には、冊子60の小口側62の端部に裏面用のタブマーク72が現れる。
【0133】
以上説明したように、本実施の形態によれば、冊子60を構成する用紙の表面63と裏面64とで異なる情報を提示することができる。具体的には、用紙の表面63と裏面64とで異なる分類方法により区分けされた区分を示す情報を提示することができる。
【0134】
例えば、図5に示すように、タブマーク71が各章のページ範囲を示す場合等には、ページ範囲で区分けする分類方法により区分けされた区分を示す情報を提示することができる。
【0135】
また、図6に示すように、タブマーク72が、そのページに含まれる用語の頭文字があ行、か行、・・・のいずれの区分に属するかを示す場合等には、離散的に配置された複数のページからなるページ群に区分けされた区分を示す情報を提示することができる。
【0136】
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る冊子、印刷指示装置、画像形成装置の例であり、これに限定されるものではない。
【0137】
例えば、上記実施の形態においては、画像形成装置20側でタブマーク画像、ページマーク画像、カテゴリ画像を本文画像に合成することとしたが、クライアントPC10側で合成処理後、合成後のデータを画像形成装置20に送信することとしてもよい。
【0138】
また、上記実施の形態においては、タブマークの印刷位置及びサイズ、ページマークの印刷位置及びサイズを画像形成装置20(プリンタコントローラ)側で算出することとしたが、これらの値は、クライアントPC10(プリンタドライバ)側で算出することとしてもよいし、クライアントPC10の設定画面において入力できるようにしてもよいし、画像形成装置20の操作部22から入力できるようにしてもよい。
【0139】
また、上記実施の形態では、クライアントPC10側でページ範囲指定時ページ調整処理及び特定ページ指定時ページ調整処理を行うこととしたが、これらの処理を画像形成装置20側で行うこととしてもよい。
【0140】
また、上記実施の形態では、裏面のタブマークについて、索引に記載されている用語の頭文字があ行、か行、・・・、わ行のいずれの区分に属するかに基づいて、各用語が含まれるページを区分けする場合を例にして説明したが、索引に記載されている用語の頭文字がA、B、C、・・・のいずれの区分に属するかに基づいて、各用語が含まれるページを区分けすることとしてもよい。
【0141】
以上の説明では、各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体としてROM又はハードディスク等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
【符号の説明】
【0142】
1 画像形成システム
10 クライアントPC
11 CPU
12 操作部
13 表示部
14 通信部
15 ROM
16 RAM
17 記憶部
18 バス
20 画像形成装置
21 CPU
22 操作部
23 表示部
24 画像読取部
25 通信部
26 ROM
27 RAM
28 印刷部
29 記憶部
30 バス
40 両面タブ印刷設定画面
41 両面タブチェックボックス
42 表タブ設定タブ
43,53 タブ種類設定領域
44,54 タブ設定領域
45,55 1枚当りの印刷幅設定領域
46,56 ページ範囲印刷設定領域
46a,56a ページ範囲印刷チェックボックス
46b,56b 開始ページ設定領域
46c,56c 終了ページ設定領域
46d,56d ページ単位設定領域
47,57 カテゴリ印刷設定領域
47a,57a カテゴリ印刷チェックボックス
47b,57b 開始ページ設定領域
47c,57c 終了ページ設定領域
48,58 プレビュー表示領域
52 裏タブ設定タブ
60 冊子
61 綴じ側
62 小口側
63 表面
64 裏面
71 タブマーク
72 タブマーク
73 ページマーク
74 カテゴリ画像
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の用紙を綴じて形成された冊子であって、
前記複数の用紙を順方向に繰る形態に前記冊子を湾曲させた際に現れるように、前記複数の用紙の表面の小口側の端部に第1態様のタブマークが印刷され、
前記複数の用紙を逆順方向に繰る形態に前記冊子を湾曲させた際に現れるように、前記複数の用紙の裏面の小口側の端部に第2態様のタブマークが印刷され、
前記第1態様のタブマークと前記第2態様のタブマークとは互いに異なる冊子。
【請求項2】
前記複数の用紙の表面には、前記冊子の記載内容を一の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、前記第1態様のタブマークが印刷されており、
前記複数の用紙の裏面には、前記冊子の記載内容を前記一の分類方法とは異なる他の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、前記第2態様のタブマークが印刷されている、
請求項1に記載の冊子。
【請求項3】
前記一の分類方法又は前記他の分類方法は、ページ範囲で区分けする方法である、
請求項2に記載の冊子。
【請求項4】
前記一の分類方法又は前記他の分類方法により区分けした各区分に対応するページ群は、離散的に配置された複数のページからなる、
請求項2に記載の冊子。
【請求項5】
複数の用紙を綴じて形成される冊子の前記複数の用紙を繰る形態に前記冊子を湾曲させた際に現れるように、前記複数の用紙の小口側の端部にタブマークを印刷する画像形成装置であって、
外部装置から前記冊子の記載内容を二つの異なる分類方法によりそれぞれ複数の区分に区分けする印刷設定情報を受信する受信部と、
前記受信された印刷設定情報に基づいて、前記複数の用紙の表面には、前記二つの分類方法のうち一の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第1態様のタブマークを印刷し、前記複数の用紙の裏面には、前記二つの分類方法のうち前記一の分類方法とは異なる他の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第2態様のタブマークを印刷するよう印刷部を制御する制御部と、
を備える画像形成装置。
【請求項6】
複数の用紙を綴じて形成される冊子の前記複数の用紙を繰る形態に前記冊子を湾曲させた際に現れるように、前記複数の用紙の小口側の端部にタブマークを印刷する指示を行う印刷指示装置であって、
前記冊子の記載内容を二つの異なる分類方法によりそれぞれ複数の区分に区分けする印刷設定情報を入力するための操作部と、
前記入力された印刷設定情報に基づいて、前記複数の用紙の表面には、前記二つの分類方法のうち一の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第1態様のタブマークを印刷し、前記複数の用紙の裏面には、前記二つの分類方法のうち前記一の分類方法とは異なる他の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第2態様のタブマークを印刷する指示を示す印刷指示情報を生成する制御部と、
前記生成された印刷指示情報を画像形成装置に送信する送信部と、
を備える印刷指示装置。
【請求項7】
複数の用紙を綴じて形成される冊子の前記複数の用紙を繰る形態に前記冊子を湾曲させた際に現れるように、前記複数の用紙の小口側の端部にタブマークを印刷するコンピュータを、
外部装置から前記冊子の記載内容を二つの異なる分類方法によりそれぞれ複数の区分に区分けする印刷設定情報を受信する受信部、
前記受信された印刷設定情報に基づいて、前記複数の用紙の表面には、前記二つの分類方法のうち一の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第1態様のタブマークを印刷し、前記複数の用紙の裏面には、前記二つの分類方法のうち前記一の分類方法とは異なる他の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第2態様のタブマークを印刷するよう印刷部を制御する制御部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
複数の用紙を綴じて形成される冊子の前記複数の用紙を繰る形態に前記冊子を湾曲させた際に現れるように、前記複数の用紙の小口側の端部にタブマークを印刷する指示を行うコンピュータを、
前記冊子の記載内容を二つの異なる分類方法によりそれぞれ複数の区分に区分けする印刷設定情報を入力するための操作部、
前記入力された印刷設定情報に基づいて、前記複数の用紙の表面には、前記二つの分類方法のうち一の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第1態様のタブマークを印刷し、前記複数の用紙の裏面には、前記二つの分類方法のうち前記一の分類方法とは異なる他の分類方法により区分けした複数の区分毎に、前記複数の用紙の小口側の辺に沿った方向に位置を変えることにより、第2態様のタブマークを印刷する指示を示す印刷指示情報を生成する制御部、
前記生成された印刷指示情報を画像形成装置に送信する送信部、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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