説明

再生装置、テレビジョン受像機、プログラム、及び、記録媒体

【課題】ユーザの負担を軽減し、ユーザの嗜好に合った設定で使用できる再生装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るテレビ10は、ユーザの嗜好を反映した設定情報が格納されている携帯端末20から設定情報を取得し、取得した設定情報をテレビ10の設定情報として設定する取得設定部184と、携帯端末20が検出されている間、取得設定部184によって設定された設定情報に従ってコンテンツを再生する再生手段と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再生装置に関する。また、再生装置を備えたテレビジョン受像機、再生装置としてコンピュータを動作させるためのプログラム、及び、そのようなプログラムが記録されている記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、各放送局から提供される放送番組の番組情報、及び、電子番組表などを参照してユーザの嗜好を記憶し、ユーザの嗜好に合致した放送番組を自動的に録画する自動録画(常連録画と呼称されることもある)などの機能を備えたテレビジョン受像機(以降、単にテレビとも呼称する)が普及してきている。
【0003】
また、USBメモリなどの記録媒体を接続することによって、ソフトウェアのバージョンアップなどを実行することのできるテレビも開発されている。
【0004】
さらに、スマートフォン及び携帯電話などに代表される携帯端末を自装置のリモートコントローラ(以降、単にリモコンとも呼称する)として認識したり、携帯端末に記録されている写真を表示したりすることができるテレビも開発されている。
【0005】
特許文献1には、画像ファイルの形式で外部メモリ(USBメモリ)に格納された設定情報と、予めテレビに設定されている設定情報とを比較して、異なる設定となっている項目のみを設定することでテレビの設定処理時間を短縮することができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−227678号公報(2008年9月25日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載の技術では、外部メモリに画像ファイルの形式で設定情報が格納されているため、ユーザは、外部メモリに格納されている画像ファイルが示す設定情報と、テレビの設定情報とが異なる設定となっている項目を、直接ユーザ自身で入力しなければならず、テレビの設定が煩雑になってしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザの負担を軽減すると共に、ユーザの嗜好に合った設定で使用することのできる再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る再生装置は、上記の課題を解決するために、ユーザの嗜好を反映した設定情報が格納されている携帯端末から上記設定情報を取得する取得手段と、上記取得手段によって取得された上記設定情報を、自装置の設定情報として設定する設定手段と、上記携帯端末を検出する検出手段と、コンテンツを再生する再生手段と、を備え、上記再生手段は、上記携帯端末が検出されている間、上記設定手段によって設定された上記設定情報に従ってコンテンツを再生する、ことを特徴としている。
【0010】
上記の構成によれば、上記再生装置は、上記携帯端末に格納されているユーザの設定情報を、当該再生装置の設定情報として設定する。また、上記再生装置は、上述のように設定した設定情報に従ってコンテンツを再生する。つまり、上記再生装置は、ユーザの嗜好を反映した設定情報を当該再生装置の設定情報として用いることができる。
【0011】
これによって、上記再生装置は、ユーザが上記再生装置においてコンテンツを再生する際の設定情報(例えば、輝度、シャープネス、及び、コントラストの少なくとも1つを調整するような設定)を入力する手間を省くことができる。また、上記再生装置は、上記携帯端末から設定情報を取得することによって、上記携帯端末を所有するユーザの嗜好に特化した設定を行うことができる。
【0012】
したがって、上記再生装置は、当該再生装置に対するユーザの設定情報の入力に関する負担を軽減すると共に、ユーザの嗜好に合致した設定でコンテンツを再生することができる。
【0013】
また、上記の構成によれば、上記再生装置は、上記携帯端末が検出されている間のみ、上記携帯端末から取得した設定情報に従ってコンテンツを再生する。つまり、上記携帯端末が検出されなくなった場合には、上記携帯端末から取得した設定情報は、上記再生装置の設定装置として適用されない。
【0014】
これによって、上記携帯端末のユーザが上記再生装置から離れた後にも、コンテンツが上記携帯端末から取得した設定情報に従って再生され続けることを防ぐことができる。
【0015】
また、本発明に係る再生装置において、上記検出手段は、上記携帯端末が自装置の周囲に存在するか否かを、繰り返し判定する、ことが好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、上記検出手段は、上記携帯端末が存在するか否かを、繰り返し判定する。例えば、上記検出手段によって優先順位が高いと判定された上記携帯端末のユーザ(以下、便宜的にユーザAと呼称する)が当該携帯端末を持って上記再生装置の周囲を離れた場合に、ユーザAの所有する携帯端末が検出されなくなったことを判定する。
【0017】
これにより、上記検出手段によってユーザAの所有する携帯端末を除く複数の携帯端末から最も優先順位が高いと判定された携帯端末に格納されている設定情報を、上記再生装置の設定情報として設定することができる。したがって、ユーザAの所有する携帯端末に格納されている設定情報(すなわち、ユーザAの嗜好)が上記再生装置の設定情報として設定され続けることを防ぐことができる。
【0018】
また、上記の構成によれば、ユーザAの所有する携帯端末よりも優先順位の高い携帯端末を所有するユーザ(以下、便宜的にユーザBと呼称する)が上記再生装置を利用し始めた場合に、ユーザBの所有する携帯端末に格納されている設定情報を上記再生装置の設定情報として設定することができる。
【0019】
したがって、上記再生装置の周囲に存在する上記携帯端末が増減した場合(すなわち、上記再生装置を利用するユーザが増減した場合)にも、当該再生装置を利用しているユーザの嗜好を反映した設定情報として最も適した設定情報を、当該再生装置の設定情報として設定することができる。
【0020】
また、本発明に係る再生装置において、上記検出手段は、自装置の周囲に複数の携帯端末を検出した場合に、複数の上記携帯端末の優先順位を判定し、上記取得手段は、上記検出手段において優先順位が最も高いと判定された上記携帯端末に格納されている設定情報を取得する、ことが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、上記再生装置は、上記携帯端末が複数存在する場合には、最も優先順位が高い上記携帯端末に格納されている設定情報を取得する。これによれば、上記再生装置は、上記携帯端末が複数存在する場合には最も優先順位が高い上記携帯端末に格納されている設定情報を、当該再生装置の設定情報、及び、視聴制限の設定に用いる。
【0022】
したがって、上記再生装置は、上記携帯端末が複数存在する場合であっても、当該再生装置を利用しているユーザの嗜好を反映した設定情報として最も適した設定情報を、当該再生装置の設定情報として設定することができる。
【0023】
また、本発明に係る再生装置において、上記再生装置には、各携帯端末と関連付けられた優先順位が格納されており、上記検出手段は、上記各携帯端末と関連付けられた優先順位を参照することによって、上記携帯端末の優先順位を判定する、ことが好ましい。
【0024】
上記の構成によれば、上記検出手段は、各携帯端末と関連付けられている優先順位を参照することによって、上記携帯端末の優先順位を判定するため、優先順位を容易に判定することができる。
【0025】
また、本発明に係る再生装置において、上記検出手段は、上記携帯端末に優先順位が関連付けられていない場合、当該優先順位が関連づけられていない携帯端末を、優先順位が関連づけられている携帯端末よりも、優先順位が低いと判定する、ことが好ましい。
【0026】
上記の構成によれば、上記検出手段は、優先順位が関連づけられていない携帯端末を、優先順位が関連づけられている携帯端末よりも、優先順位が低いと判定するため、優先順位が関連づけられていない携帯端末の優先順位が判定不能になることを防ぐことができる。
【0027】
また、本発明に係る再生装置は、上記取得手段によって取得された設定情報に従って、自装置における視聴制限を設定する視聴制限設定手段を備えている、ことが好ましい。
【0028】
上記の構成によれば、上記視聴制御設定手段において設定された設定情報に従って、視聴制限を設定する。つまり、上記再生装置は、ユーザの設定情報を当該再生装置の視聴制限の設定に用いることができる。これによって、上記再生装置は、ユーザが上記再生装置においてコンテンツの視聴制限に関する設定を入力する手間を省くことができる。なお、視聴制限の設定としては、例えば、年齢制限のあるチャンネル及びジャンルなどを視聴するための、自身の年齢の設定、及び、課金の契約をしない限り視聴できないチャンネル及びジャンルなどを視聴するために課金の契約が完了している旨を示すための設定などを挙げることができる。
【0029】
したがって、上記再生装置は、当該再生装置に対するユーザの視聴制限の入力に関する負担を軽減すると共に、ユーザの設定に合致した設定で視聴制限を設定することができる。
【0030】
また、本発明に係る再生装置において、上記取得手段は、上記検出手段によって上記携帯端末が検出された場合に、上記携帯端末から上記設定情報を取得する、ことが好ましい。
【0031】
上記の構成によれば、上記再生装置は、上記検出手段によって当該再生装置の周囲に存在する上記携帯端末が検出された場合に、上記携帯端末から設定情報を取得する。つまり、上記検出手段によって上記携帯端末が検出されない場合には、上記再生装置は、上記携帯端末から設定情報を取得しない。
【0032】
これによって、上記再生装置は、上記携帯端末から取得した設定情報を当該再生装置の設定情報として設定するか否かを、上記携帯端末が検出されるか否かによって決定することができる。
【0033】
また、本発明に係る再生装置は、自装置にて設定されている設定情報であって、ユーザの嗜好を反映した設定情報を上記携帯端末へ供給する供給手段を備えている、ことが好ましい。
【0034】
上記の構成によれば、上記再生装置は、当該再生装置に設定されている設定情報を上記携帯端末へ供給する。これによれば、ユーザは、上記再生装置において自身の嗜好を反映させるように設定した設定情報を、自身の所有する携帯端末に格納することができる。
【0035】
したがって、ユーザは、自身の嗜好を反映した設定情報を、上記携帯端末によって持ち運ぶことができる。
【0036】
本発明に係る制御方法は、上記の課題を解決するために、再生装置の制御方法であって、ユーザの嗜好を反映した設定情報が格納されている携帯端末から上記設定情報を取得する取得ステップと、上記取得ステップにおいて取得された上記設定情報を、自装置の設定情報として設定する設定ステップと、上記携帯端末を検出する検出ステップと、コンテンツを再生する再生ステップと、を含み、上記再生ステップは、上記携帯端末が検出されている間、上記設定ステップにおいて設定された上記設定情報に従ってコンテンツを再生する、ことを特徴としている。
【0037】
上記の構成によれば、上記再生装置は、上記携帯端末に格納されているユーザの設定情報を、当該再生装置の設定情報として設定する。また、上記再生装置は、上述のように設定した設定情報に従ってコンテンツを再生する。つまり、上記再生装置は、ユーザの設定情報を当該再生装置の設定情報として用いることができる。
【0038】
これによって、上記再生装置は、ユーザが上記再生装置においてコンテンツを再生する際の設定情報(例えば、輝度、シャープネス、及び、コントラストの少なくとも1つを調整するような設定)を入力する手間を省くことができる。また、上記再生装置は、上記携帯端末から設定情報を取得することによって、上記携帯端末のユーザの嗜好に特化した設定を行うことができる。
【0039】
したがって、上記再生装置は、当該再生装置に対するユーザの設定情報の入力に関する負担を軽減すると共に、ユーザの嗜好に合致した設定でコンテンツを再生することができる。
【0040】
なお、上記再生装置の各手段を備えるテレビジョン受像機も本発明の範疇に入る。
【0041】
また、本発明の目的は、コンピュータを上記録画再生装置として動作させるためのプログラムによっても達成することができる。そして、そのようなプログラム自体のみならず、そのようなプログラムが記録されているコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0042】
本発明に係る再生装置は、上述のように、ユーザの嗜好を反映した設定情報が格納されている携帯端末から上記設定情報を取得する取得手段と、上記取得手段によって取得された上記設定情報を、自装置の設定情報として設定する設定手段と、コンテンツを再生する再生手段と、を備え、上記再生手段は、上記携帯端末が検出されている間、上記設定手段によって設定された上記設定情報に従ってコンテンツを再生する、ことを特徴としている。
【0043】
また、本発明に係る制御方法は、上述のように、再生装置の制御方法であって、ユーザの嗜好を反映した設定情報が格納されている携帯端末から上記設定情報を取得する取得ステップと、上記取得ステップにおいて取得された上記設定情報を、自装置の設定情報として設定する設定ステップと、コンテンツを再生する再生ステップと、を含み、上記再生ステップは、上記携帯端末が検出されている間、上記設定ステップにおいて設定された上記設定情報に従ってコンテンツを再生する、ことを特徴としている。
【0044】
上記の構成によれば、上記再生装置は、当該再生装置に対するユーザの設定情報の入力に関する負担を軽減すると共に、ユーザの嗜好に合致した設定でコンテンツを再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態に係るテレビの備える制御部及びRAMの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る表示システムの概略を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るテレビの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るテレビを複数のユーザで使用する場合の、優先携帯端末決定処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るテレビにおける優先携帯端末再決定処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係るテレビにおけるゲスト優先携帯端末決定処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本発明の一実施形態に係る再生装置について、図1から図7を参照して説明する。但し、この実施形態に記載されている構成は、特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。なお、本実施形態に係る再生装置は、テレビジョン受像機(以降、単にテレビとも呼称する)によって実現されているため、以下ではテレビと呼称する。
【0047】
〔表示システム〕
まず、本実施形態に係る表示システムについて、図2を参照して説明する。図2は、本実施形態に係る表示システム1の概略を示す図である。
【0048】
図2に示すように、本実施形態に係る表示システム1は、コンテンツを再生するテレビ10、及び、携帯端末20を備えている。なお、コンテンツとは、動画像、静止画像、音声などを含むデータである。
【0049】
(テレビの構成)
まず、テレビ10の構成について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係るテレビ10の構成を示すブロック図である。
【0050】
テレビ10は、図3に示すように、外部入力端子101、地上デジタル放送チューナ102、衛星放送チューナ103、録画再生部104、BDドライブ105、映像セレクタ106、映像処理回路107、OSD(On-Screen Display)生成部108、LCD(Liquid Crystal Display)コントローラ109、LCD110、音声セレクタ111、音声処理回路112、アンプ113、スピーカ114、USB(Universal Serial Bus)インターフェース115、ROM116、RAM117、制御部118、赤外線受光部119、無線通信部120、および、HDドライブ121を備えている。図3においては、映像信号の経路を実線で、音声信号の経路を1点鎖線で、データや制御信号の経路(バス)を太線で示している。
【0051】
外部入力端子101は、映像入力端子101aと音声入力端子101bとを含む。映像入力端子101aは、映像信号を入力するためのものであり、例えば、DVI端子である。音声入力端子101bは、音声信号を入力するためのものであり、例えば、S/PDIF端子である。ただし、外部入力端子101は、これに限定されず、映像入力端子101aと音声入力端子101bとが一体化されたHDMI端子などであってもよい。
【0052】
地上デジタル放送チューナ102は、地上デジタル放送により放送される放送番組を受信するためのチューナである。地上デジタル放送チューナ102は、例えば、受信信号をアナログベースバンド信号に変換するRF部、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換するADC部、デジタルベースバンド信号からMPEG2ストリームを復調する復調部、および、MPEG2ストリームから映像信号および音声信号を復号する復号部により構成することができる。
【0053】
地上デジタル放送チューナ102により復調されたMPEG2ストリームは、バスを介して録画再生部104に供給される。また、地上デジタル放送チューナ102により復号された映像信号および音声信号は、それぞれ、映像セレクタ106および音声セレクタ111に供給さる。なお、地上デジタル放送チューナ102が何れのチャンネルを復調対象として選択するかは、制御部118により制御される。
【0054】
なお、地上デジタル放送チューナ102は、異なるチャンネルを介して放送される2つのMPEG2ストリームを同時に復調することが可能なダブルチューナであることが好ましい。この場合、地上デジタル放送チューナ102は、選局対象チャンネルとして選択した第1のチャンネルを介して放送されるMPEG2ストリームを録画再生部104に供給すると共に、そのMPEG2ストリームから復号した映像信号および音声信号を映像セレクタ106および音声セレクタ111に供給する。また、地上デジタル放送チューナ102は、録画対象チャンネルとして選択した第2のチャンネルを介して放送されるMPEG2ストリームを録画再生部104に供給する。
【0055】
もちろん、本発明に係る地上デジタル放送チューナ102は、ダブルチューナに限定されるものではなく、例えば、シングルチューナであってもよく、3つ以上のチューナを備える複数のチューナであってもよい。地上デジタル放送チューナ102がシングルチューナである場合には、ユーザが放送番組を視聴していないときに限って、放送番組を表すMPEG2ストリームを録画再生部104に供給することができる。また、地上デジタル放送チューナ102が複数のチューナによって構成される場合には、チャンネル毎、放送波毎、又は、視聴者毎(例えば、お父さん、お母さん、及び、子供など)に、異なるチャンネルを介して放送される放送番組を表すMPEG2ストリームを録画再生部104に供給することができる。
【0056】
衛星放送チューナ103は、衛星放送により放送される放送番組を受信するためのチューナである。衛星放送チューナ103は、例えば、受信信号をアナログベースバンド信号に変換するRF部、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換するADC部、デジタルベースバンド信号からMPEG2ストリームを復調する復調部、および、MPEG2ストリームから映像信号を復号する復号部により構成することができる。
【0057】
衛星放送チューナ103により復調されたMPEG2ストリームは、録画再生部104に供給される。また、衛星放送チューナ103により復号された映像信号および音声信号は、それぞれ、映像セレクタ106および音声セレクタ111に供給さる。なお、衛星放送チューナ103が何れのチャンネルを介して伝送されるMPEG2データストリームを復調するかは、制御部118により選択される。
【0058】
なお、本実施形態における衛星放送チューナ103は、地上デジタル放送チューナ102と同様、異なるチャンネルを介して放送される2つの放送番組を同時に受信することが可能なダブルチューナであることが好ましい。
【0059】
録画再生部104は、録画部104aと再生部104bとを含む。録画部104aは、地上デジタル放送チューナ102および衛星放送チューナ103の何れかからMPEG2ストリームを取得し、取得したMPEG2ストリームを記録装置に書き込む。録画部104aは、テレビ10に内蔵されたBDドライブ105、テレビ10に内蔵されたHDドライブ121、および、USBインターフェース115に接続されたHDドライブ2を、MPEG2ストリームを記録するための記録装置として使用することができる。再生部104bは、記録装置からMPEG2ストリームを読み出し、読み出したMPEG2ストリームから映像信号および音声信号を復号する。再生部104bにより復号された映像信号および音声信号は、それぞれ、映像セレクタ106および音声セレクタ111に供給される。
【0060】
映像セレクタ106には、上述した4種類の映像信号が供給される。すなわち、(1)外部入力端子101(特に映像入力端子101a)から入力された映像信号、(2)地上デジタル放送チューナ102にて復号された映像信号、(3)衛星放送チューナ103にて復号された映像信号、および、(4)録画再生部104(特に再生部104b)にて復号された映像信号が入力される。映像セレクタ106は、上記(1)〜(4)の映像信号のうちの何れか1つを選択する。映像セレクタ106によって選択された映像信号は、映像処理回路107に供給される。なお、映像セレクタ106が何れの映像信号を選択するかは、制御部118によって制御される。
【0061】
映像処理回路107は、映像セレクタ106から供給された映像信号に画質調整処理を施す。また、映像処理回路107は、映像セレクタ106から供給された映像信号にスケーリング処理を施す。ここで、画質調整処理とは、例えば、映像信号を加工することによって、その映像信号が表す映像の輝度、シャープネス、および、コントラストの少なくとも何れかを変更することを指す。また、スケーリング処理とは、映像信号を加工することによって、その映像信号が表す映像のサイズを相似拡大または相似縮小することを指す。映像処理回路107によって加工された映像信号は、LCDコントローラ109に供給される。なお、映像処理回路107が画質およびサイズをどのように変更するかは、制御部118によって制御される。
【0062】
OSD生成部108は、制御部118から供給されたOSDデータからOSD画像を生成(レンダリング)する。OSD生成部108が生成するOSD画像としては、電子番組表などが挙げられる。OSDデータとしては、例えば、SVG(Scalable Vector Graphics)を用いることができる。OSD生成部108により生成されたOSD画像は、映像処理回路107から供給された映像信号に重畳され、LCDコントローラ109に供給される。
【0063】
LCDコントローラ109は、映像処理回路107から供給された映像信号に基づいて、その映像信号が表す映像を表示するようにLCD110を駆動する。また、OSD生成部108からOSD画像が供給されている場合、LCDコントローラ109は、映像処理回路107から供給された映像信号にOSD画像が重畳されたものに基づいて、その映像信号が表す映像を表示するようにLCD110を駆動する。
【0064】
音声セレクタ111には、上述した4種類の音声信号が供給される。すなわち、(1)外部入力端子101(特に音声入力端子101b)から入力された音声信号、(2)地上デジタル放送チューナ102にて復号された音声信号、(3)衛星放送チューナ103にて復号された音声信号、および、(4)録画再生部104(特に再生部104b)にて復号された音声信号が入力される。音声セレクタ111は、上記(1)〜(4)の音声信号のうちの何れか1つを選択する。
【0065】
音声セレクタ111によって選択された音声信号は、音声処理回路112に供給される。なお、音声セレクタ111が何れの音声信号を選択するかは、制御部118によって制御される。ただし、映像セレクタ106における映像の選択と、音声セレクタ111における音声の選択とは連動しており、例えば、映像セレクタ106が地上デジタル放送チューナ102から供給された映像信号を選択しているときには、音声セレクタ111も地上デジタル放送チューナ102から供給された音声信号を選択する。
【0066】
音声処理回路112は、音声セレクタ111から供給された音声信号に音量調整処理を施す。また、音声処理回路112は、音声セレクタ111から供給された音声信号に音質調整処理を施す。ここで、音量調整処理とは、音声信号を加工することによって、その音声信号が表す音声の音量を変更することを指す。また、音質調整処理とは、音声信号を加工することによって、その音声信号が表す音声の周波数特性を変更すること(例えば、低域の強調や高域の強調など)を指す。音声処理回路112によって加工された音声信号は、アンプ113に供給される。なお、音声処理回路112によって音量および音質をどのように変更するかは、制御部118によって制御される。
【0067】
アンプ113は、音声処理回路112から供給された音声信号に基づいて、その音声信号が表す音声を出力するようにスピーカ114を駆動する。
【0068】
制御部118は、赤外線受光部119が受信したリモコン信号に応じて上記各部を制御する。赤外線受光部119を用いた制御としては、例えば、地上デジタル放送チューナ102および衛星放送チューナ103の受信チャンネルをリモコン信号に応じて切り替える制御や、映像セレクタ106および音声セレクタ111にて選択する映像信号および音声信号をリモコン信号に応じて切り替える制御などが挙げられる。
【0069】
また、制御部118は、各放送局から提供されるEPG(Electronic Program Guide)データから放送番組テーブルを作成する機能、および、放送番組テーブルと視聴履歴とから推奨番組テーブルを作成する機能を有している。制御部118によって作成される放送番組テーブルと推奨番組テーブルとについては、参照する図面を代えて後述する。なお、各放送局から提供されるEPGデータは、例えば、地上デジタル放送チューナ102又は衛星放送チューナ103を用いて取得してもよいし、図示しないイーサーネット(登録商標)インターフェースを介して、インターネットに接続されたサーバから取得してもよい。
【0070】
また、制御部118は、携帯端末20から、ユーザの嗜好を反映した設定情報(以降では、携帯端末20から取得される設定情報を、嗜好情報とも呼称する)を取得する。また、制御部118は、取得した嗜好情報をテレビ10の設定情報として適用する嗜好情報適用処理を実行する。なお、嗜好情報、及び、嗜好情報適用処理については後述する。
【0071】
ROM116は、制御部118によって実行されるプログラムなどの固定データが格納される、読み出し可能かつ書き込み不能なメモリである。一方、RAM117は、制御部118が演算のために参照するデータや、制御部118が演算によって生成したデータなどの可変データが格納される、読み出し可能かつ書き込み可能なメモリである。例えば、放送番組テーブルおよび推奨番組テーブルは、このRAM117に格納される。
【0072】
無線通信部120は、外部装置を無線接続するためのインターフェースであり、外部装置と無線通信を行う。無線通信部120における無線通信としては、例えば、WiFi(Wireless Fidelity)、赤外線通信、TransferJet、Bluetooth(登録商標)、及び、IEEE80211などの無線通信を挙げることができる。なお、本実施形態では、外部装置として、携帯端末20が無線接続される場合を例に挙げて説明する。
【0073】
USBインターフェース115は、外部装置を有線接続するためのインターフェースであり、具体的には、USB機器をテレビ10に接続するためのインターフェースである。テレビ10に接続可能なUSB機器としては、HD(ハードディスク)ドライブ、BDドライブ、及び、DVDドライブなどの記録装置が代表的である。
【0074】
また、外部装置を接続するためのインターフェースも、USBインターフェース115に限定されない。すなわち、USBインターフェース115は、例えば、ATA(Advanced Technology Attachment)、ATAPI(ATA Packet Interface)、IEEE1394、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)、および、LANなどの有線接続用インターフェースに置換することが可能である。SDカードが接続されている場合には、このSDカードを外部装置として使用してもよい。要するに、外部装置を接続するためのインターフェースは、何を用いてもよい。
【0075】
また、本実施形態においては、地上デジタル放送の方式として、MPEG2ストリームを多重化する方式(米国におけるATSC方式や日本におけるISDB−T方式など)を想定しているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、MPEG2ストリームを多重化する代わりに、MPEG4ストリーム等を多重化する方式(欧州におけるDVB−T/DVB−T2方式など)に対しても本発明を適用することができる。後者の場合、復調したMPEG4ストリームをそのまま記録媒体に記録する構成を採用してもよいし、あるいは、復調したMPEG4ストリームをMPEG2ストリームに変換して記録媒体に記録する構成を採用してもよい。
【0076】
(制御部、RAMの構成)
次に、本実施携帯に係る制御部118及びRAM117の詳細な構成について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る制御部118及びRAMの詳細な構成を示すブロック図である。
【0077】
制御部118は、図1に示すように、判定部(検出手段)181、通信制御部182、タイマー183、取得設定部(取得手段、設定手段)184、再生制御部(再生手段)185、受信制御部(視聴制限設定手段)186、及び、設定出力部(供給手段)187を備えている。
【0078】
判定部181は、テレビ10の周囲に存在する携帯端末20を検出する手段であり、具体的には、携帯端末20がテレビ10の周囲に存在するか否かを判定することによって、携帯端末20を検出する。また、携帯端末20が複数存在している場合、各携帯端末20の優先順位を判定する手段である。
【0079】
携帯端末20がテレビ10の周囲に存在するか否かを判定する方法としては、例えば、判定部181が無線通信部120を介して無線信号を送信し、携帯端末20からの応答があるか否かによって判定を行う方法などを挙げることができる。以降では、携帯端末20におけるテレビ10の周囲に存在するか否かの判定処理を、携帯端末20の検出処理とも呼称する。
【0080】
また、判定部181における各携帯端末20の優先順位を判定する方法としては、例えば、各携帯端末20と優先順位とを予め関連付けて登録しておき、上記のようにして検出された携帯端末20に関連付けられた優先順位を読み出すことで、各携帯端末20の優先順位を判定する方法などを挙げることができる。
【0081】
判定部181は、携帯端末20が検出された場合、取得設定部184に携帯端末20が検出された旨を通知する。また、判定部181は、携帯端末20が検出されなかった場合には、取得設定部184に携帯端末20が検出されなかった旨を通知する。
【0082】
通信制御部182は、テレビ10の電源がON状態に遷移した場合、及び、ユーザからのコンテンツの再生指示を取得した場合などに、判定部181に対し、携帯端末20の検出処理を実行することを指示するための、検出制御信号を供給する。また、通信制御部182は、判定部181に対し、繰り返し検出制御信号を供給する。なお、通信制御部182は、判定部181に対し、検出制御信号を供給した後、所定の期間が経過したと判定した場合に検出制御信号を供給することにより、繰り返し(例えば、周期的に)検出制御信号を供給する。
【0083】
判定部181は、通信制御部182から供給される検出制御信号に従い、携帯端末20がテレビ10の周囲に存在するか否かを、繰り返し判定する。
【0084】
なお、通信制御部182における所定の期間が経過したか否かの判定は、例えば、タイマー183からの通知によって判定すればよい。具体的には、通信制御部182は、タイマー183からの通知を取得すると、所定の期間が経過したと判定し、判定部181に対し、検出制御信号を供給する。
【0085】
タイマー183は、通信制御部182が判定部181に検出制御信号を供給した時点から一定期間(例えば、10分など)が経過する度に、一定期間が経過した旨を通信制御部182に通知する手段である。
【0086】
取得設定部184は、双方向通信により、判定部181において優先順位が最も高いと判定された携帯端末20に格納されているユーザの嗜好情報を取得する手段であり(取得手段)また、取得した嗜好情報をテレビ10の設定情報としてRAM117に格納する手段(設定手段)である。なお、嗜好情報の詳細については後述する。
【0087】
具体的には、取得設定部184は、判定部181から、携帯端末20が検出された旨が通知されると、上記のように携帯端末20から嗜好情報を取得し、RAM117に格納する。なお、取得設定部184は、判定部181から、携帯端末20が検出されなかった旨が通知された場合には、RAM117に格納されている嗜好情報を削除してもよい。
【0088】
RAM117は、図1に示すように、視聴環境情報記憶部117a、及び、制限設定情報記憶部117bを有している。また、視聴環境情報記憶部117aは、一次記憶部171、及び、ユーザ設定記憶部172を有しており、制限設定情報記憶部117bは、一次記憶部173、及び、ユーザ設定記憶部174を有している。
【0089】
一次記憶部171及び一次記憶部173のそれぞれには、携帯端末20から取得した視聴環境情報、及び、制限設定情報が格納されている。一方、ユーザ設定記憶部172及びユーザ設定記憶部174のそれぞれには、テレビ10に予め設定されている視聴環境情報、及び、制限設定情報のユーザ設定情報が格納されている。
【0090】
なお、視聴環境情報、及び、制限設定情報の詳細については後述するが、視聴環境情報には、常連番組データ、画質設定パラメータ、及び、音声設定パラメータなどが含まれ、制限設定情報には、視聴年齢制限情報、及び、課金番組制限情報などが含まれる。また、嗜好情報は、視聴環境情報、及び、制限設定情報を含んで構成されている。
【0091】
再生制御部185は、RAM117に携帯端末20から取得した嗜好情報が格納されている場合に、嗜好情報に従ってコンテンツを再生するよう、映像処理回路107、及び、音声処理回路112を制御する手段である。また、再生制御部185は、RAM117に携帯端末20から取得した嗜好情報が格納されていない場合には、RAM117に格納されている、テレビ10に予め設定されている設定情報に従ってコンテンツを再生するよう、映像処理回路107、及び、音声処理回路112を制御する。
【0092】
具体的には、再生制御部185は、視聴環境情報記憶部117aの有する一次記憶部171に視聴環境情報が格納されている場合、視聴環境情報に含まれる画質調整パラメータを映像処理回路107に供給し、音質調整パラメータを音声処理回路112に供給する。映像処理回路107は、供給された画質調整パラメータに従ってコンテンツの映像信号に画質調整処理を施し、音声処理回路112は、供給された音質調整パラメータに従ってコンテンツの音声信号に音質調整処理を施す。
【0093】
受信制御部186は、テレビ10の備える外部入力端子101、地上デジタル放送チューナ102、及び、衛星放送チューナ103(以降、まとめて単にチューナ部とも呼称する)における、放送番組に代表されるコンテンツの受信を制御する。具体的には、受信制御部186は、視聴環境情報記憶部117aの有する一次記憶部171に視聴環境情報が格納されている場合、視聴環境情報に含まれる常連番組データを読み出し、チューナ部における選局対象チャンネルを、常連番組データが示す常連番組が受信可能に設定する。
【0094】
また、受信制御部186は、制限設定情報記憶部117bの有する一次記憶部173に制限設定情報が格納されている場合、制限設定情報に含まれる視聴年齢制限情報、及び、課金番組制限情報をそれぞれ読み出す。
【0095】
受信制御部186は、視聴年齢制限情報に従い、ユーザの年齢に応じて制限される選局可能なチャンネルを、視聴年齢制限情報が示す年齢が選局可能なチャンネルに設定する。例えば、受信制御部186は、視聴年齢制限情報が示すユーザの年齢が14歳である場合には、15歳以上でなければ視聴することのできない放送番組を放送するチャンネルを受信可能なチャンネルから除外する。
【0096】
また、受信制御部186は、課金番組制限情報に従い、課金(すなわち、課金することによる視聴契約)しなければ視聴できないチャンネルのうち、課金番組制限情報が示す課金済(又は、課金の登録済)のチャンネルを、選局可能チャンネルとして設定する。以降では、課金による視聴の契約を、単に視聴契約とも呼称する。
【0097】
例えば、課金することで視聴可能となる映画を専用に放送するチャンネル(映画専用チャンネル)に対する視聴契約がすでに完了していることを課金番組制限情報が示す場合には、受信制御部186は、映画専用チャンネルを選局可能なチャンネルに追加する。
【0098】
設定出力部187は、視聴環境情報記憶部117a及び制限設定情報記憶部117bがそれぞれ有するユーザ設定記憶部172、174に格納されている、ユーザ設定情報を、ユーザの嗜好情報として携帯端末20に供給する手段である。
【0099】
設定出力部187を備えることにより、テレビ10は、テレビ10に設定されている設定情報を携帯端末20へ供給することができる。これによれば、ユーザは、自身の嗜好に沿ってテレビ10において設定した設定情報を、自身の所有する携帯端末20に格納することができる。したがって、ユーザは、自身の嗜好に沿って設定した嗜好情報を、携帯端末20によって持ち運ぶことができる。
【0100】
(携帯端末)
次に、本実施形態に係るテレビ10と通信を行う携帯端末20について、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る携帯端末20の概略の構成を示す図である。
【0101】
携帯端末20は、図4に示すように、無線通信部201、取得部202、読出部203、及び、記憶部204を備えている。
【0102】
無線通信部201は、テレビ10を無線接続するためのインターフェースであり、テレビ10と無線通信を行う。無線通信部201における無線通信としては、例えば、WiFi、赤外線通信、TransferJet、Bluetooth(登録商標)、及び、IEEE80211などの無線通信を挙げることができる。
【0103】
取得部202は、無線通信部201を介してテレビ10から供給される、ユーザ設定情報を取得する手段である。具体的には、取得部202は、携帯端末20を所有するユーザがテレビ10にて設定したユーザ設定情報を、当該携帯端末20を所有するユーザの嗜好情報として取得し、記憶部204に格納する。
【0104】
読出部203は、記憶部204に格納されている嗜好情報をテレビ10に供給するために記憶部から読み出す手段である。読出部203は、読み出した嗜好情報を無線通信部201を介して、テレビ10に出力する。
【0105】
記憶部204は、取得部202によって取得された嗜好情報を格納する。記憶部204は、図4に示すように、視聴環境情報記憶部204a、及び、制限設定情報記憶部204bを有している。また、視聴環境情報記憶部204aは、常連番組データ格納部241、画質設定パラメータ格納部242、及び、音声設定パラメータ格納部243を有しており、制限設定情報記憶部204bは、視聴年齢制限情報格納部244、及び、課金番組制限情報格納部245を有している。
【0106】
〔嗜好情報〕
ここで、嗜好情報について説明する。嗜好情報は、携帯端末20を所有するユーザの嗜好を反映した設定情報である。なお、嗜好情報は、視聴環境情報、及び、制限設定情報を含んで構成されている。
【0107】
(視聴環境情報)
視聴環境情報は、ユーザが普段使用しているテレビ(テレビ10であってもよいし、テレビ10以外のテレビであってもよい)に設定されている、画質及び音質などのユーザ設定を示す情報である。また、視聴環境情報には、ユーザが普段視聴することの多いチャンネル及びジャンルなどの情報が含まれている。視聴環境情報は、画質設定パラメータ、音声設定パラメータ、及び、常連番組データを含んで構成されている。
【0108】
画質設定パラメータは、ユーザの嗜好に合わせて設定されている、映像信号に画質調整処理を施す際に参照されるパラメータ(例えば、輝度、シャープネス、及び、コントラストなどの少なくとも何れかの設定値)を示す情報である。
【0109】
音声設定パラメータは、ユーザの嗜好に合わせて設定されている、音声信号に音室調整処理を施す際に参照されるパラメータ(例えば、低域の強調、及び、高域の強調などの少なくとも何れかの設定値)を示す情報である。
【0110】
常連番組データは、ユーザがよく選局するチャンネル、及び、よく選局するジャンル(例えば、映画番組、音楽番組、及び、ドラマなど)を示す、ユーザの嗜好を示す情報である。
【0111】
(制限設定情報)
また、制限設定情報は、ユーザが普段使用しているテレビに設定されている、視聴に対する制限(視聴制限)が設けられているチャンネル、及び、コンテンツなどの制限解除設定などを示す情報である。制限設定情報は、視聴年齢制限情報、及び、課金番組制限情報などを含んで構成されている。
【0112】
視聴年齢制限情報は、ユーザの年齢を示す情報であり、ユーザの年齢に応じて制限されるチャンネル及びジャンルなどを視聴する際に参照される情報である。
【0113】
課金番組制限情報は、視聴契約をしなければ選局(視聴)できないチャンネル及びジャンルなどに対する契約状況を示す情報である。課金番組制限情報は、例えば、課金の契約をすることで初めて視聴可能になるチャンネル(例えば、映画専用チャンネルなど)に対して課金による視聴の契約が完了していることを示している。
【0114】
〔嗜好情報適用処理〕
次に、テレビ10の備える制御部118において実行される、嗜好情報適用処理について、図5から図7を参照して説明する。
【0115】
(優先携帯端末決定処理)
まず、テレビ10を利用するユーザの所有する携帯端末20のうち、最も優先順位の高い携帯端末(以降、優先携帯端末とも呼称する)20を決定する優先携帯端末決定処理について、図5を参照して説明する。
【0116】
図5は、テレビ10を複数のユーザで使用する(すなわち、テレビ10の周囲に複数の携帯端末20が存在している)場合の優先携帯端末決定処理の流れを示すフローチャートである。なお、ユースケースとしては、例えば、リビングに設置されているテレビ10を複数人のユーザで使用する場合などが挙げられる。
【0117】
図5に示すように、リモコン(不図示)、携帯端末20又はテレビ10に備えられている電源ボタン(不図示)などを操作することによって、テレビ10の電源がON状態に遷移すると、まず、通信制御部182は、判定部181に、携帯端末20の検出処理を実行するよう通知する。
【0118】
判定部181は、通信制御部182からの通知に基づき、携帯端末20が検出されるか否かを判定する(ステップS101)。
【0119】
携帯端末20が検出された場合(ステップS101においてYES)、判定部181は、検出された携帯端末20が、テレビ10に登録されているか否かを判定する(ステップSD102)。
【0120】
なお、判定方法としては、例えば、携帯端末を特定する特定情報をRAM117に格納し、検出された携帯端末20の有する特定情報がRAM117に格納されているか否か(すなわち、テレビ10が登録されているか否か)を判定するなどを挙げることができる。特定情報としては、例えば、携帯端末の製造番号、電話番号又はメールアドレスなどを挙げることができる。
【0121】
検出された携帯端末20がテレビ10に登録されていない場合(ステップS102においてNO)、判定部181は、検出された携帯端末20を、ゲスト(すなわち、テレビ10を普段から使用するユーザではないユーザ)の携帯端末であると判定する(ステップS103)。
【0122】
検出された携帯端末20をゲストの携帯端末と判定した場合、及び、検出された携帯端末20がテレビ10に登録されている場合(ステップS102においてYES)、判定部181は、検出された全ての携帯端末20がRAM117に格納済みであるか否か、すなわち、検出された全ての携帯端末20の有する各特定情報について登録済みであるか否かを判定する(ステップS104)。
【0123】
検出された全ての携帯端末20の有する各特定情報について、登録済みであるか否かの判定がされていないと判定された場合(ステップS104においてNO)、登録済みか否かが判定されていない携帯端末20の有する特定情報がテレビ10に登録されているか否かを判定する(ステップS102)。
【0124】
すなわち、検出された全ての携帯端末20の有する各特定情報についてテレビ10に登録済みであるか否かが判定されたと判定されるまで、判定部181は、ステップS102〜S104までの処理を繰り返す。
【0125】
検出された全ての携帯端末20の有する各特定情報についてテレビ10に登録済みであるか否かが判定されたと判定されると(ステップS104においてYES)、判定部181は、検出された全ての携帯端末20のうち、何れの携帯端末20が最も優先順位の高い携帯端末20であるかを決定する(ステップS105)。
【0126】
優先携帯端末の決定は、例えば、判定部181において、各携帯端末20と予め関連づけられている優先順位を読み出して、検出された各携帯端末20に関連付けられている優先順位の比較を行い、最も高い優先順位と関連付けられている携帯端末20を優先携帯端末として決定すればよい。なお、本実施形態では、ゲストの携帯端末と判定された携帯端末20は、優先順位が最も低い携帯端末20として判定される構成を例に挙げて説明するが、もちろん、これに限定されるものではなく、優先携帯端末として判定されてもよい。
【0127】
判定部181によって優先携帯端末が決定されると、取得設定部184は、無線通信によって双方向通信を開始し、テレビ10に設定されているユーザ設定の変更処理(嗜好情報適用処理)を実行する(ステップS106)。
【0128】
携帯端末20が検出されない場合(ステップS101においてNO)、及び、嗜好情報適用処理が実行された後、制御部118は、優先携帯端末決定処理を終了する。なお、嗜好情報適用処理については、以下で説明する。
【0129】
上述の構成によれば、テレビ10は、判定部181によって、テレビ10の周囲に携帯端末20が存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合に携帯端末20から嗜好情報を取得する。つまり、判定部181が、携帯端末20が存在しないと判定した場合には、テレビ10は携帯端末20から嗜好情報を取得しない。このため、携帯端末20が存在しないと判定された場合には、テレビ10に嗜好情報が設定されることもない。
【0130】
これによって、テレビ10は、携帯端末20から取得した嗜好情報をテレビ10の嗜好情報として設定するか否かを、携帯端末20が存在するか否かによって決定することができる。
【0131】
また、上述の構成によれば、テレビ10は、携帯端末20が複数存在する場合には、優先携帯端末に格納されている嗜好情報を取得し、テレビ10の設定情報、及び、視聴制限の設定に用いる。
【0132】
したがって、テレビ10は、携帯端末20が複数存在する場合であっても、テレビ10を利用しているユーザの嗜好として用いるのに最も適した嗜好情報で、設定情報、及び、視聴制限を設定することができる。
【0133】
(嗜好情報適用処理)
次に、優先携帯端末決定処理によって決定された優先携帯端末から取得した嗜好情報を、テレビ10に設定されるユーザ設定として適用する、嗜好情報適用処理について説明する。
【0134】
判定部181によって優先携帯端末が決定されると、取得設定部184は、優先携帯端末と双方向通信を開始し、無線通信部120を介して優先携帯端末から嗜好情報を取得する。
【0135】
優先携帯端末から嗜好情報を取得すると、取得設定部184は、取得した嗜好情報をRAM117に格納する。具体的には、取得設定部184は、嗜好情報に含まれる視聴環境情報を視聴環境情報記憶部117aの有する一次記憶部171に格納し、制限設定情報を制限設定情報記憶部117bの有する一次記憶部173に格納する。
【0136】
優先携帯端末から取得された嗜好情報がRAM117に格納されている場合には、再生制御部185は、テレビ10においてコンテンツが再生される場合に参照されるユーザ設定として、嗜好情報を適用する。
【0137】
具体的には、再生制御部185は、格納された視聴環境情報に含まれる画質調整パラメータに従って画質調整処理を施すよう映像処理回路107を制御する。また、再生制御部185は、視聴環境情報に含まれる音質調整パラメータに従って音質調整処理を施すよう音声処理回路112を制御する。
【0138】
また、優先携帯端末から取得された嗜好情報がRAM117に格納されている場合には、受信制御部186は、嗜好情報に基づいて、テレビ10の有するチューナ部におけるコンテンツの受信を制御する。
【0139】
具体的には、受信制御部186は、チューナ部における選局対象チャンネルを、視聴環境情報に含まれる常連番組データが示す常連番組のチャンネルに設定する。また、受信制御部186は、ユーザの年齢に応じて制限される選局可能なチャンネルを、制限設定情報に含まれる視聴年齢制限情報が示す年齢が選局可能なチャンネルに設定する。さらに、受信制御部186は、視聴契約をしたユーザのみが選局可能なチャンネルのうち、課金番組制限情報が示す視聴契約済みのチャンネルを選局可能なチャンネルに設定する。
【0140】
上述の構成によれば、テレビ10は、携帯端末20に格納されているユーザの嗜好を反映した設定情報を、テレビ10の設定情報として用いることができる。
【0141】
これによって、テレビ10は、ユーザがテレビ10においてコンテンツを再生する際の設定情報を入力する手間を省くことができる。また、テレビ10は、携帯端末20から設定情報を取得することによって、携帯端末20のユーザの嗜好に特化した設定を行うことができる。
【0142】
したがって、テレビ10は、テレビ10に対するユーザの設定情報の入力に関する負担を軽減すると共に、ユーザの嗜好に合致した設定でコンテンツを再生することができる。
【0143】
また、上述の構成によれば、設定された設定情報に従い、受信制御部186によって視聴制限を設定する。これによって、テレビ10は、ユーザがテレビ10に対するコンテンツの視聴制限に関する設定を入力する手間を省くことができる。
【0144】
したがって、テレビ10は、ユーザの視聴制限の入力に関する負担を軽減すると共に、ユーザの嗜好に合致した設定で視聴制限を設定することができる。
【0145】
さらに、上述の構成によれば、判定部181は、各携帯端末20と関連付けられている優先順位を参照することによって、携帯端末20の優先順位を判定するため、優先順位を容易に判定することができる。また、判定部181は、優先順位が関連づけられていない携帯端末20を、優先順位が関連づけられている携帯端末20よりも、優先順位が低いと判定するため、優先順位が関連づけられていない携帯端末20の優先順位が判定不能になることを防ぐことができる。
【0146】
また、課金番組制限情報によって視聴契約の情報を適用することができるため、課金番組を視聴する際に、課金番組に対して視聴契約を行ったことを示すパスワードを入力しなければならない場合にも、パスワードを入力する手間を省くことができる。これによって、テレビ10は、ユーザの負担をさらに軽減することができる。
【0147】
(優先携帯端末再決定処理)
次に、テレビ10の周囲に存在する携帯端末20に変化がある場合、すなわち、携帯端末20を所有するユーザがテレビ10から離れたり、他のユーザが近づいたりする場合について、図6を参照して説明する。なお、テレビ10の周囲に存在する携帯端末20に変化がある場合に、テレビ10において優先携帯端末を再び決定する処理を、以降では、優先携帯端末再決定処理とも呼称する。
【0148】
図6は、本実施形態に係るテレビ10における優先携帯端末再決定処理の流れを示すフローチャートである。なお、本実施形態では、ユースケースとして、テレビ10を複数人のユーザで使用している場合に、優先携帯端末を所有しているユーザがテレビ10から離れた場合を例に挙げて説明するが、もちろんこれに限定されるものではない。例えば、携帯端末20を所有する新たなユーザがテレビ10に近づく(すなわち、新たにテレビ10の利用に加わる)場合にも、同様に適用することができる。
【0149】
図6に示すように、判定部181は、通信制御部182から一定期間毎に通知される検出制御信号に従い、優先携帯端末が検出されるか否か(すなわち、テレビ10の周囲に優先携帯端末が存在するか否か)を一定期間毎に判定する(ステップS201)。
【0150】
優先携帯端末が検出された場合(ステップS201においてYES)、判定部181は、さらに一定期間後に、優先携帯端末が検出されるか否かを判定する。すなわち、判定部181は、優先携帯端末が検出されなくなるまで(ステップS201においてNOと判定されるまで)、ステップS201を繰り返す。
【0151】
優先携帯端末が検出されない場合(ステップS201においてNO)、判定部181は、優先携帯端末が検出されなくなった後に、テレビ10の周囲に新たな優先携帯端末が存在しているかを判定し(ステップS202)。存在している場合には、新たな優先携帯端末として決定する。以降では、新たに決定される優先携帯端末を、次優先携帯端末とも呼称する。なお、次優先携帯端末の決定は、例えば、上述した優先携帯端末決定処理と同様の処理を実行することによって実現すればよい。
【0152】
次優先携帯端末が存在すると判定された場合(ステップS202においてYES)、取得設定部184は、無線通信によって双方向通信を開始し、テレビ10に設定されているユーザ設定の変更処理(嗜好情報適用処理)を実行する(ステップS203)。なお、次優先携帯端末から取得した嗜好情報の適用処理は、上述した嗜好情報適用処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0153】
次優先携帯端末から取得した嗜好情報の適用処理が行われると、判定部181は、次優先携帯端末が検出されるか否かを一定期間毎に判定する(ステップS201)。つまり、次優先携帯端末が存在しないと判定されるまで(すなわち、ステップS202においてNOと判定されるまで)、テレビ10は、ステップS201〜S203までの動作を繰り替えすことになる。
【0154】
次優先携帯端末が存在しないと判定された場合(ステップS202においてNO)、制御部118は、所定の時間経過後にテレビ10の電源をOFFにする旨のメッセージをLCD110に表示する(ステップS204)。具体的には、制御部118は、電源をOFFにする旨を表示するOSD画像を生成するよう、OSD生成部108に通知し、LCDコントローラ109は、OSD生成部108によって生成されたOSD画像をLCD110にするようレンダリングする。
【0155】
なお、次優先携帯端末が存在しないと判定された場合には、取得設定部184は、一時記憶部171及び173に格納されている、嗜好情報を削除してもよい。
【0156】
電源をOFFにする旨のメッセージが表示されると、制御部118は、リモコン等による操作が行われるか否かを判定する(ステップS205)。
【0157】
リモコン等による操作がされた場合(ステップS205においてYES)、再生制御部185は、コンテンツの再生時に参照される設定として、ユーザ設定記憶部172及び174に格納されている設定を読み出す(ステップS206)。なお、ユーザ設定記憶部172及び174に格納されている設定は、ユーザによって予め設定されている設定、又は、デフォルトの設定である。
【0158】
リモコン等による操作がされない場合(ステップS205においてNO)、制御部118は、一定期間経過後にテレビ10の電源をOFFにする。
【0159】
上述の構成によれば、通信制御部182は、優先携帯端末が存在するか否かの判定を、所定の期間毎に、判定部181に実行させる。
【0160】
これにより、優先携帯端末を除く複数の携帯端末20のうちから検出された次優先携帯端末に格納されている嗜好情報を、上記再生装置の設定情報して設定することができる。したがって、判定部181によって優先携帯端末に格納されている嗜好情報がテレビ10の設定情報として設定され続けることを防ぐことができる。
【0161】
また、優先携帯端末よりも優先順位の高い携帯端末20が検出された場合、上述の構成によれば、優先携帯端末よりも優先順位の高い携帯端末20に格納されている嗜好情報をテレビ10の設定情報として設定することができる。
【0162】
したがって、テレビ10の周囲に存在する携帯端末20が増減した場合にも、テレビ10を利用しているユーザの嗜好情報として最も適した嗜好情報を、テレビ10の設定情報として設定することができる。
【0163】
(ゲスト優先携帯端末決定処理)
次に、テレビ10において携帯端末20と優先順位とが予め関連付けられておらず、判定部181において検出される携帯端末20が全てゲストとして判定される場合のゲスト優先携帯端末決定処理について、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態に係るテレビ10におけるゲスト優先携帯端末決定処理の流れを示すフローチャートである。
【0164】
なお、ユースケースとしては、例えば、テレビ10がホテルなどに設置されており、特定のユーザがテレビ10を頻繁に利用する環境でない場合などを挙げることができる。
【0165】
図7に示すように、リモコン(不図示)、携帯端末20又はテレビ10に備えられている電源ボタン(不図示)などを操作することによって、テレビ10の電源がON状態に遷移すると、まず、通信制御部182は、判定部181に、携帯端末20の検出処理を実行するよう通知する。
【0166】
判定部181は、通信制御部182からの通知に基づき、携帯端末20が検出されるか否かを判定する(ステップS301)。
【0167】
携帯端末20が検出された場合(ステップS103においてYES)、判定部181は、検出された携帯端末20を、ゲストの携帯端末であると判定し、ゲスト優先携帯端末を決定する(ステップS302)。なお、ゲスト優先携帯端末の決定方法としては、例えば、テレビ10との双方向通信の強度が最も大きい携帯端末20を、ゲスト優先携帯端末として決定する方法などを挙げることができる。
【0168】
ゲスト優先携帯端末が決定されると、取得設定部184は、無線通信によって双方向通信を開始し、テレビ10に設定されているユーザ設定の変更処理(嗜好情報適用処理)を実行する(ステップS203)。なお、ゲスト優先携帯端末から取得した嗜好情報の適用処理は、上述した嗜好情報適用処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0169】
携帯端末20が検出されない場合(ステップS103においてNO)、コンテンツの再生時に参照される設定は、ユーザ設定記憶部172及び174に格納されている設定であればよい。なお、ユーザ設定記憶部172及び174に格納されている設定は、ユーザによって予め設定されている設定、又は、デフォルトの設定である。
【0170】
〔プログラム、記憶媒体〕
テレビ10の各ブロックは、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
【0171】
後者の場合、テレビ10は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるテレビ10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、テレビ10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0172】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
【0173】
また、上記プログラムコードは、通信ネットワークを介してテレビ10に供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が使用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE80211無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも使用可能である。
【0174】
なお、ここで開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0175】
本発明は、ユーザの設定情報の入力を受け付ける再生装置一般に適用することができ、例えば、再生装置を有するテレビジョン受像機、パーソナルコンピュータ、カーナビゲーションシステム、BDプレーヤ、及び、DVDプレーヤなどに好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0176】
10 テレビ
20 携帯端末
101 外部入力端子
102 地上デジタル放送チューナ
103 衛星放送チューナ
104 録画再生部
104a 録画部
104b 再生部
105 BDドライブ
106 映像セレクタ
107 映像処理回路
108 OSD生成部
109 LCDコントローラ
110 LCD
111 音声セレクタ
112 音声処理回路
113 アンプ
114 スピーカ
115 USBインターフェース
116 ROM
117 RAM
117a 視聴環境情報記憶部
117b 制限設定情報記憶部
118 制御部
119 赤外線受光部
120 無線通信部
121 HDドライブ
171、173 一次記憶部
172、174 ユーザ設定記憶部
181 判定部(検出手段)
182 通信制御部
183 タイマー
184 取得設定部(取得手段、設定手段)
185 再生制御部(再生手段)
186 受信制御部(視聴制限設定手段)
187 設定出力部(供給手段)
201 無線通信部
202 取得部
203 読出部
204 記憶部
204a 視聴環境情報記憶部
204b 制限設定情報記憶部
241 常連番組データ格納部
242 画質設定パラメータ格納部
243 音声設定パラメータ格納部
244 視聴年齢制限情報格納部
245 課金番組制限情報格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの嗜好を反映した設定情報が格納されている携帯端末から上記設定情報を取得する取得手段と、
上記取得手段によって取得された上記設定情報を、自装置の設定情報として設定する設定手段と、
上記携帯端末を検出する検出手段と、
コンテンツを再生する再生手段と、を備え、
上記再生手段は、上記携帯端末が検出されている間、上記設定手段によって設定された上記設定情報に従ってコンテンツを再生する、
ことを特徴とする再生装置。
【請求項2】
上記検出手段は、上記携帯端末が自装置の周囲に存在するか否かを繰り返し判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
【請求項3】
上記検出手段は、自装置の周囲に複数の携帯端末を検出した場合に、複数の上記携帯端末の優先順位を判定し、
上記取得手段は、上記検出手段において優先順位が最も高いと判定された上記携帯端末に格納されている設定情報を取得する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の再生装置。
【請求項4】
上記再生装置には、各携帯端末と関連付けられた優先順位が格納されており、
上記検出手段は、上記各携帯端末と関連付けられた優先順位を参照することによって、上記携帯端末の優先順位を判定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の再生装置。
【請求項5】
上記検出手段は、上記携帯端末に優先順位が関連付けられていない場合、当該優先順位が関連づけられていない携帯端末を、優先順位が関連づけられている携帯端末よりも、優先順位が低いと判定する、
ことを特徴とする請求項4に記載の再生装置。
【請求項6】
上記取得手段によって取得された設定情報に従って、自装置における視聴制限を設定する視聴制限設定手段を備えている、
ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の再生装置。
【請求項7】
上記取得手段は、上記検出手段によって上記携帯端末が検出された場合に、上記携帯端末から上記設定情報を取得する、
ことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の再生装置。
【請求項8】
自装置にて設定されている設定情報であって、ユーザの嗜好を反映した設定情報を上記携帯端末へ供給する供給手段を備えている、
ことを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の再生装置。
【請求項9】
再生装置の制御方法であって、
ユーザの嗜好を反映した設定情報が格納されている携帯端末から上記設定情報を取得する取得ステップと、
上記取得ステップにおいて取得された上記設定情報を、自装置の設定情報として設定する設定ステップと、
上記携帯端末を検出する検出ステップと、
コンテンツを再生する再生ステップと、を含み、
上記再生ステップは、上記携帯端末が検出されている間、上記設定ステップにおいて設定された上記設定情報に従ってコンテンツを再生する、
ことを特徴とする制御方法。
【請求項10】
請求項1から8の何れか1項に記載の再生装置の各手段を備えている、
ことを特徴とするテレビジョン受像機。
【請求項11】
コンピュータを請求項1から8の何れか1項に記載の再生装置として動作させるためのプログラムであって、上記コンピュータを上記再生装置の各手段として機能させるプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムが記録されているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−106108(P2013−106108A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246919(P2011−246919)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】