説明

再生装置、再生方法、並びにプログラム

【課題】映像のループ再生を、音声の出力を継続しながら行えるようにする。
【解決手段】第1のストリームと第2のストリームを非同期に再生する再生部を備え、第1のストリームは、第1のブラウジングユニットと第2のブラウジングユニットから構成され、第2のブラウジングユニットは、第1のブラウジングユニットの一部分を含むブラウジングユニットとされる。そして再生部は、第1のブラウジングユニット後、第2のブラウジングユニットを再生し、第2のブラウジングユニットの再生後、第1のブラウジングユニットの先頭からの再生に遷移するための制御を行う。本技術は、ブルーレイディスクプレーヤに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、再生装置、再生方法、並びにプログラムに関する。詳しくは、所定の映像の連続再生を行う再生装置、再生方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、DVD(Digital Versatile Disc)に記録されている動画像を再生する際、図1に示すような再生が行われることがある。図1を参照するに、映像Aから映像Bにジャンプし、映像Bから映像Cにジャンプし、映像Cから映像Dにジャンプし、映像Dから映像Eにジャンプするという再生が行われることがある。例えば、DVDなどに記録されている1本の映画には、複数のチャプター (Chapter)があり、所定のチャプターから他のチャプターにジャンプが行われることがある。
【0003】
このような再生においては映像Aには対応した音声Aがあり、映像Bには対応した音声Bがあり、映像Cには対応した音声Cがあり、映像Dには対応した音声Dがあり、映像Eには対応した音声Eがある。図1に示したような再生が行われると、所定の映像から他の映像にジャンプが行われると、同時に所定の音声から他の音声にジャンプが行われることになる。よって、このような再生の場合、音声が途切れた再生が行われることになる。
【0004】
また、記録されている静止画像を順次切り替えて連続して再生するスライドショーなどと称される機能もある。このスライドショーが実行される際、音声とともに再生する機能もある。このようなスライドショーで音声は、BGM(Background music)として使われる。このようなスライドショーにおいては、静止画像が切り換えられても、音声が切り換えられることなく再生されるため、音声が途切れるようなことがない再生が行われる。
【0005】
このようなスライドショーを、映像に対しても適用することができる。例えば、Blu-ray(商標)(以下、ブルーレイと記述する)ディスクの規格の中に、ブラウザブルスライドショーというのがある。このブラウザブルスライドショーは、上記した静止画像の連続再生のように、音声と映像を独立して再生して、音声を鳴らしたまま映像を切り替えることができる規格である。このブラウザブルスライドショーによれば、BGM付きで映像を閲覧することができる。
【0006】
ブラウザブルスライドショーでは、図2に示したように再生が行われる。図2に示した再生は、図1と同じく、映像Aから映像Bにジャンプし、映像Bから映像Cにジャンプし、映像Cから映像Dにジャンプし、映像Dから映像にジャンプするという再生が行われる場合である。ブラウザブルスライドショーにおいては、映像と音声は独立して再生されるため、図2に示したように、音声としては、映像A乃至Eとは関係のない音声Aが再生される。
【0007】
ブラウザブルスライドショーでは、ユーザの操作によって映像を切り換えることが可能とされており、例えば、映像Aから映像Bに切り換えが指示されたときに、音声Aの再生位置はジャンプせずにそのまま再生され続けるため、音声Aが途切れることなく再生が行われる。(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−317172
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図1を参照して説明したように、ブラウザブルスライドショーではなく通常の動画像であれば時刻を指定したジャンプといったことが可能なので動画像のループ再生ができる。例えば、映像Aを繰り返し再生する場合、映像Aが終了したときに、映像Aの先頭の時刻を指定し、その先頭の時刻にジャンプし、再度映像Aの再生が開始されるようにすることで、ループ再生が行われる。このようなループ再生は、例えば、DVDに映画が記録されている場合に、その映画のメニュー画面などで用いられている。
【0010】
しかしながら、図1を参照して説明したような通常の動画像では、映像と音声が同期するため、ユーザの操作などで、映像がジャンプされると、音声もジャンプしてしまい、音声が途切れる再生となってしまう。
【0011】
図2を参照して説明したブラウザブルスライドショーを使いながら動画像をループ再生させる場合について再度考える。図2において、映像A乃至Eは、ブラウジングユニットと称される。ブラウジングユニットは、映像が切り換えられる単位である。例えば、1枚の写真が1つのブラウジングユニットを構成する場合もある。
【0012】
Blu-rayの規格ではブラウジングユニットの最後まで再生が終わったときは、映像を一時停止するか、次のブラウジングユニットに進むかが設定できるように規定されているが、1つのブラウジングユニット内をループ再生することについては規定されていない。換言すれば、ブラウジングユニットの最後まで再生が終わったときに、同一のブラウジングユニットの先頭に戻って再度の再生が開始されるようなことについての規定はない。
【0013】
このような同一のブラウジングユニットのループ再生を、BD-J(Blu-ray Disc Java)のようなプログラムを使って制御することで実現することも考えられる。しかしながら、例えば、ブラウジングユニット指定ジャンプで、同じブラウジングユニットへジャンプさせた場合、ブラウジングユニットの先頭から開始される保障はされていない。Blu-rayの規格では、詳細な挙動が定義されているわけではないので、プレーヤ側の実装方法によって挙動が異なる可能性がある。例えば、同じブラウジングユニットへのジャンプが指示されたときに、何も起きないプレーヤや、先頭からの開始ではなく、途中から再生が開始されてしまうプレーヤなど、プレーヤにより挙動が異なり、結果としてループ再生を保障することはできない。
【0014】
さらに他の方法で、時刻指定ジャンプでブラウジングユニットの先頭にジャンプさせることも可能である。しかしながら、Blu-rayの規格ではぴったり正確な時刻にジャンプできなくてもよいことになっているため、プレーヤによっては隣のブラウジングユニットにジャンプしてしまうなど、上記した場合と同じく、ループ再生を保障することはできない。
【0015】
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、画像と音声を独立して再生し、かつ、画像をループ再生できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本技術の一側面の再生装置は、第1のストリームと第2のストリームを非同期に再生する再生部を備え、前記第1のストリームは、第1のブラウジングユニットと第2のブラウジングユニットから構成され、前記第2のブラウジングユニットは、前記第1のブラウジングユニットの一部分を含むブラウジングユニットであり、前記再生部は、前記第1のブラウジングユニット後、前記第2のブラウジングユニットを再生し、前記第2のブラウジングユニットの再生後、前記第1のブラウジングユニットの先頭からの再生に遷移する。
【0017】
前記第1のストリームは映像であり、前記第2のストリームは音であるようにすることができる。
【0018】
前記第1のブラウジングユニットは、ループ再生の対象となるブラウジングユニットであり、前記第2のブラウジングユニットは、ループ再生用のブラウジングユニットであるようにすることができる。
【0019】
前記第1のブラウジングユニットを再生するためのプレイアイテムの静止モードは、次のプレイアイテムに遷移することを指示するモードに設定され、前記再生部は、前記第1のブラウジングユニットから前記第2のブラウジングユニットに再生が遷移したことを検知したとき、前記第1のブラウジングユニットに再生に遷移するようにすることができる。
【0020】
前記第1のブラウジングユニットを再生するためのプレイアイテムの静止モードは、一時停止を指示するモードに設定され、前記再生部は、前記第1のブラウジングユニットの再生が終了し、一時停止の状態になったことを検知したとき、前記第2のブラウジングユニットに再生を遷移し、前記第2のブラウジングユニットに再生が遷移したことを検知したとき、前記第1のブラウジングユニットに再生を遷移するようにすることができる。
【0021】
前記第1のブラウジングユニットは、ループ再生の対象となる複数のブラウジングユニット内の1つのブラウジングユニットであり、前記第2のブラウジングユニットは、前記複数のブラウジングユニットに共通して用いられるループ再生用のブラウジングユニットであるようにすることができる。
【0022】
本技術の一側面の再生方法は、所定のストリームを再生する再生部を備える再生装置の再生方法において、第1のストリームは、第1のブラウジングユニットと第2のブラウジングユニットから構成され、前記第2のブラウジングユニットは、前記第1のブラウジングユニットの一部分を含むブラウジングユニットであり、前記再生部は、前記第1のストリームと第2のストリームを非同期に再生し、前記第1のブラウジングユニット後、前記第2のブラウジングユニットを再生し、前記第2のブラウジングユニットの再生後、前記第1のブラウジングユニットの先頭からの再生に遷移するステップを含む。
【0023】
本技術の一側面のプログラムは、所定のストリームを再生する再生部を備える再生装置を制御するコンピュータに、第1のストリームは、第1のブラウジングユニットと第2のブラウジングユニットから構成され、前記第2のブラウジングユニットは、前記第1のブラウジングユニットの一部分を含むブラウジングユニットであり、前記再生部は、前記第1のストリームと第2のストリームを非同期に再生し、前記第1のブラウジングユニット後、前記第2のブラウジングユニットを再生し、前記第2のブラウジングユニットの再生後、前記第1のブラウジングユニットの先頭からの再生に遷移するステップを含む処理を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムである。
【0024】
本技術の一側面の再生装置、再生方法、並びにプログラムにおいては、第1のストリームは、第1のブラウジングユニットと第2のブラウジングユニットから構成され、第2のブラウジングユニットは、第1のブラウジングユニットの一部分を含むブラウジングユニットとされる。再生時には、第1のストリームと第2のストリームが非同期に再生され、第1のブラウジングユニット後、第2のブラウジングユニットが再生され、第2のブラウジングユニットの再生後、第1のブラウジングユニットの先頭からの再生に遷移される。
【発明の効果】
【0025】
本技術の一側面によれば、画像と音声を独立して再生し、かつ、画像をループ再生できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】映像のスキップ再生と音声との関係について説明するための図である。
【図2】映像のスキップ再生と音声との関係について説明するための図である。
【図3】再生装置の一実施の形態の構成を示す図である。
【図4】プレイリストなどの構造について説明するための図である。
【図5】プレイリストの構造について説明するための図である。
【図6】クリップインフォメーションの構造について説明するための図である。
【図7】クリップインフォメーションの構造について説明するための図である。
【図8】映像ストリームの構成について説明するための図である。
【図9】ループ再生用のブラウジングユニットについて説明するための図である。
【図10】ループ再生時の処理について説明するためのフローチャートである。
【図11】プレイアイテムの他の構成について説明するための図である。
【図12】ループ再生時の処理について説明するためのフローチャートである。
【図13】ループ再生用のプレイアイテムの他の構成について説明するための図である。
【図14】ループ再生用のブラウジングユニットについて説明するための図である。
【図15】記録媒体について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、本技術の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0028】
[再生装置の構成について]
図3は、本技術を適用した再生装置の一実施の形態の構成を示す図である。図3に示した再生装置10は、ブルーレイディスクプレーヤやブルーレイディスクレコーダに適用できる。ここでは、ブルーレイディスクを再生する再生装置10であるとして説明を続ける。図3に示した再生装置10は、操作部21、制御部22、メモリ23、ROM24、映像ストリームバッファ25、映像デコーダ26、音声ストリームバッファ27、音声デコーダ28、媒体駆動部29、および画音出力部30から構成されている。
【0029】
操作部21は、ユーザからの指示を受け付ける部分であり、複数のボタンや、リモートコントローラからの信号を受信する受信部(不図示)などを含む構成とされる。制御部22は、再生装置10内の各部を制御する。メモリ23は、媒体駆動部29で駆動された所定の記録媒体(例えば、ブルーレイディスク)から読み出されたストリーム構造情報や制御プログラムなどを格納する。ROM24は、制御部22が制御を行うためのプログラムを格納している。
【0030】
映像ストリームバッファ25は、媒体駆動部29で駆動された記録媒体から読み出された映像ストリームを一時的に格納し、映像デコーダ26に供給する。映像デコーダ26は、映像ストリームバッファ25から供給される映像ストリームを、所定の方式でデコードし、画音出力部30に供給する。同様に音声ストリームは、媒体駆動部20で駆動された記録媒体から読み出され、音声ストリームバッファ27に一時的に格納され、音声デコーダ28にてデコードされ、画音出力部30に供給される。
【0031】
画音出力部30は、図示されていない外部の装置、例えば、テレビジョン受像機などの装置に、映像と音声を供給する。媒体駆動部29は、上記したように、所定の記録媒体を駆動し、その記録媒体から、映像ストリーム、音声ストリーム、ストリーム構造情報、制御プログラムなどを読み出す。なお、ここでは、音声との表記をするが、人などの声以外の音、音楽といった音も含まれる。
【0032】
[ファイル構造について]
再生装置10が扱うファイルについて、図4を参照して説明する。プレイリスト#0には、プレイアイテム#0、プレイアイテム#1、プレイアイテム#2、プレイアイテム#3、サブパス#0、サブパス#1が含まれる。プレイリスト#0は、クリップの中で、ユーザが再生したいと所望し、設定した区間が集められたものである。クリップファイルは、動画像や音声のストリームであり、例えば、MPEG2やAVCの動画像、あるいは、リニアPCMやドルビーデジタル(商標)の音声がMPEG2-TS形式で多重化されたものである。
【0033】
以下の説明においては、ブラウザブルスライドショーに係わる構成について説明する。ブラウザブルスライドショーにおいては、映像と音声は、独立して再生される。独立して再生される映像のクリップファイルは、クリップファイル#0であるとし、音声のクリップファイルは、クリップファイル#1とクリップファイル#2であるとする。
【0034】
クリップインフォメーションは、フォーマットなどのクリップファイルの情報が書かれたものである。クリップインフォメーション#0には、クリップファイル#0の情報が書かれており、クリップインフォメーション#1には、クリップファイル#1の情報が書かれており、クリップインフォメーション#2には、クリップファイル#2の情報が書かれている。
【0035】
ブラウザブルスライドショーの場合、上記したように映像用と音声用でクリップファイルが分けられている。そしてプレイリストのプレイアイテムからは映像のクリップが参照される。図5を参照して後述するように、再生したいプレイアイテムが選択されることで映像が切り替えられるように構成され、プレイリストのサブパスのサブプレイアイテムから音声のクリップが参照されるように構成されている。また、再生したい音声ストリームが選択されることで音声が切り替えられるようにも構成されている。
【0036】
図4に示した例では、静止画像、ループ動画像、静止画像の3個の映像が切り替えることができ、最後の静止画像では音声も切り替えられるような構造とされている。そのようなプレイリスト#0の構造を図5に示す。
【0037】
プレイアイテム#0乃至#3の各プレイアイテム内には、開始時刻、終了時刻、参照クリップ、静止モード、音ストリーム、およびサブパスといった情報が記載されている。開始時刻は、そのプレイアイテムにおけるクリップの再生開始時刻を示し、終了時刻は、そのプレイアイテムにおけるクリップの再生終了時刻を示している。
【0038】
参照クリップは、そのプレイアイテムが参照するクリップの情報を表す。静止モードは、そのプレイアイテムの再生が終了されたときに、次のプレイアイテムに再生を遷移させるか、一時停止するかを表す。この静止モードが“静止”の場合、一時停止となり、“なし”の場合、次のプレイアイテムに再生が遷移される。
【0039】
プレイアイテム#0の開始時刻は、“AAA”であり、終了時刻は“BBB”であり、参照クリップは“0”である。よって、クリップインフォメーション#0が参照されてクリップファイル#0の再生が、“AAA”という時刻から、“BBB“という時刻まで行われる。そして、静止モードが“静止”なので、時刻“BBB”の時点で、一旦再生が停止される。またプレイアイテム#0の音ストリームは、音ストリーム#0であり、サブパスは“0”であるため、サブパス#0が参照され、音ストリームが再生される。
【0040】
同様に、プレイアイテム#1の開始時刻は、“BBB”であり、終了時刻は“CCC”であり、参照クリップは“0”である。よって、クリップインフォメーション#0が参照されてクリップファイル#0の再生が、“BBB”という時刻から、“CCC“という時刻まで行われる。そして、静止モードが“なし”なので、時刻“CCC”の時点で、次のプレイアイテム#2に再生が遷移される。またプレイアイテム#0の音ストリームは、音ストリーム#0であり、サブパスは“0”であるため、サブパス#0が参照され、音ストリームが再生される。
【0041】
同様に、プレイアイテム#2の開始時刻は、“CCC”であり、終了時刻は“DDD”であり、参照クリップは“0”である。よって、クリップインフォメーション#0が参照されてクリップファイル#0の再生が、“CCC”という時刻から、“DDD“という時刻まで行われる。そして、静止モードが“静止”なので、時刻“DDD”の時点で、一旦再生が停止される。またプレイアイテム#0の音ストリームは、音ストリーム#0であり、サブパスは“0”であるため、サブパス#0が参照され、音ストリームが再生される。
【0042】
さらに同様に、プレイアイテム#3の開始時刻は、“DDD”であり、終了時刻は“EEE”であり、参照クリップは“0”である。よって、クリップインフォメーション#0が参照されてクリップファイル#0の再生が、“DDD”という時刻から、“EEE“という時刻まで行われる。そして、静止モードが“静止”なので、時刻“EEE”の時点で、一旦再生が停止される。またプレイアイテム#0の音ストリームは、音ストリーム#0であり、サブパスは“0”であるため、サブパス#0が参照され、音ストリームが再生されるか、音ストリーム#1であり、サブパスは“1”であるため、サブパス#1が参照され、音ストリームが再生される。プレイアイテム#3は、音ストリーム#0または音ストリーム#1が選択できるアイテムとされている。
【0043】
仮に、プレイアイテム#3の音ストリームとして“#0”が選択されている場合、プレイアイテム#0乃至#3のどのプレイアイテムが再生されていても、音ストリームは音ストリーム#0が再生される。よって、映像のプレイアイテム#0乃至#3が順次再生が切り換えられても、音ストリームは途切れることなく再生されることになる。
【0044】
詳細は後述するが、プレイアイテム#2は、プレイアイテム#1をループ再生するために設けられたプレイアイテムである。このプレイアイテム#1が再生され、その再生が終了されると、静止モードが“なし”に設定されているので、プレイアイテム#2の再生に遷移される。そして、プレイアイテム#2の再生が終了されると、プレイアイテム#1の再生に戻される。このように、プレイアイテム#1の再生が繰り返し行われる。
【0045】
プレイリスト#0に含まれるサブパス#0には、サブプレイアイテムが“サブプレイアイテム#0”であることが記載されている。また、このサブパス#0で参照されるクリップの開始時刻は“FFF”であり、終了時刻は、“III”であることが記載されている。また、このサブパス#0で参照される参照クリップは“1”であることが記載されている。
【0046】
同様に、プレイリスト#1に含まれるサブパス#1には、サブプレイアイテムが“サブプレイアイテム#1”であることが記載されている。また、このサブパス#1で参照されるクリップの開始時刻は“JJJ”であり、終了時刻は、“MMM”であることが記載されている。また、このサブパス#1で参照される参照クリップは“2”であることが記載されている。
【0047】
図6にクリップインフォメーション#0の構成を示す。クリップインフォメーション#0にはアプリタイプ(アプリケーションのタイプ)として、“ブラウザブルスライドショーのメインパス”という情報が記載されている。またビデオフォーマットとして“XXX”という情報が記載されている。“XXX”という情報には、例えば、MPEGやAVCといった情報が記載される。またクリップインフォメーション#0には特徴点の情報も記載されている。
【0048】
この特徴点の情報は、図6を参照するに、時刻が“AAA”のときに、“a”というクリップ位置から再生が開始され、時刻が“BBB”のときに、“b”というクリップ位置から再生が開始され、時刻が“CCC”のときに、“c”というクリップ位置から再生が開始され、時刻が“DDD”のときに、“d”というクリップ位置から再生が開始されるという情報が書き込まれている。クリップファイル#0には、クリップインフォメーション#0に記載されている特徴点に基づく再生が行われたときの映像を図示してある。
【0049】
クリップファイル#0には、プレイアイテム#0乃至#3に対応する4つのブラウジングユニットが含まれる。クリップ位置“a”から“b”は、プレイアイテム#0に対応するブラウジングユニットであり、クリップ位置“b”から“c”は、プレイアイテム#1に対応するブラウジングユニットであり、クリップ位置“c”から“d”は、プレイアイテム#2に対応するブラウジングユニットであり、クリップ位置“d”から“e”は、プレイアイテム#3に対応するブラウジングユニットである。これらのブラウジングユニットの再生については、図8を参照して後述し、先に、クリップインフォメーション#1とクリップインフォメーション#2について説明する。
【0050】
図7は、クリップインフォメーション#1とクリップインフォメーション#2の構成を示す図である。クリップインフォメーション#1とクリップインフォメーション#2は、基本的にクリップファイル#0と同様の構成を有する。クリップインフォメーション#1にはアプリタイプ(アプリケーションのタイプ)として、“ブラウザブルスライドショーのサブパス”という情報が記載されている。またオーディオフォーマットとして“YYY”という情報が記載されている。“YYY”という情報には、例えば、リニアPCMといった情報が記載される。またクリップインフォメーション#1には特徴点の情報も記載されている。
【0051】
この特徴点の情報は、図7を参照するに、時刻が“FFF”のときに、“f”というクリップ位置から再生が開始され、時刻が“GGG”のときに、“g”というクリップ位置から再生が開始され、時刻が“HHH”のときに、“h”というクリップ位置から再生が開始されるという情報が書き込まれている。クリップファイル#1には、クリップインフォメーション#1に記載されている特徴点に基づく再生が行われたときの音声を擬似的な波形として図示してある。
【0052】
同様に、クリップインフォメーション#2にはアプリタイプ(アプリケーションのタイプ)として、“ブラウザブルスライドショーのサブパス”という情報が記載されている。またオーディオフォーマットとして“YYY”という情報と、特徴点の情報も記載されている。
【0053】
この特徴点の情報は、図7を参照するに、時刻が“JJJ”のときに、“j”というクリップ位置から再生が開始され、時刻が“KKK”のときに、“k”というクリップ位置から再生が開始され、時刻が“LLL”のときに、“l”というクリップ位置から再生が開始されるという情報が書き込まれている。クリップファイル#2には、クリップインフォメーション#2に記載されている特徴点に基づく再生が行われたときの音声を擬似的な波形として図示してある。
【0054】
なお、上述したプレイリスト、プレイアイテム、クリップインフォメーション、クリップファイルなどの数や構成は一例であり、限定を示す記載ではない。また、これらに記載されている情報も、一例であり、他の情報も記載されている。
【0055】
[映像ストリームの構成について]
図8を参照し、映像ストリームの構成について説明する。図8に示した映像ストリームは、図6のクリップファイル#0である。ブラウジングユニット#0は、プレイアイテム#0(図5)で管理されるブラウジングユニットであり、区間a−bで再生される。ブラウジングユニット#1は、プレイアイテム#1(図5)で管理されるブラウジングユニットであり、区間b−cで再生される。ブラウジングユニット#2は、プレイアイテム#2(図5)で管理されるブラウジングユニットであり、区間c−dで再生される。そして、ブラウジングユニット#3は、プレイアイテム#3(図5)で管理されるブラウジングユニットであり、区間d−eで再生される。
【0056】
ブラウジングユニット#1を管理するプレイアイテム#1(図5)を参照するに、プレイアイテム#1の静止モードは、“なし”に設定されている。よって、ブラウジングユニット#1の再生が時点cにおいて終了すると、ブラウジングユニット#2に再生が遷移される。そしてブラウジングユニット#2が、時点cから時点dの間、再生される。ブラウジングユニット#2の再生が、時点dにおいて終了すると、後述する処理が実行されることで、ブラウジングユニット#1の先頭(時点b)に再生が遷移され、ブラウジングユニット#1が再度再生される。
【0057】
このようなブラウジングユニット#1とブラウジングユニット#2の再生が繰り返されることで、ブラウジングユニット#1とブラウジングユニット#2のループ再生が実現される。ブラウジングユニット#2は、ブラウジングユニット#1の最後のコマのコピーである。複数コマのコピーであっても良い。ブラウジングユニット#1の後に、ブラウジングユニット#2が再生されることで、最後のコマが2度表示されることになるが、ユーザ側から見ると、1つの動画像のように再生される。
【0058】
または、ブラウジングユニット#1の最後の方に位置する複数のコマを切り取り、その切り取られた複数のコマをブラウジングユニット#2としてもよい。このようにした場合、ブラウジングユニット#1からブラウジングユニット#2が連続して再生されたとき、1つの動画像のように再生される。
【0059】
図9を参照するに、ブラウジングユニット#1がコマ101乃至104から構成されている場合、ブラウジングユニット#1の最後のコマであるコマ104と同一のコマが、ブラウジングユニット#2のコマ105とされる。よって、ブラウジングユニット#1とブラウジングユニット#2が連続再生されると、同一画像のコマ104とコマ105が連続して再生されることになる。その後、再度コマ101に再生が戻され、それ以降のコマの再生が行われる。この場合、コマ101乃至105から構成される動画像がループ再生されることになる。
【0060】
ユーザ側から見ると、コマ101乃至105から構成される1つの動画像が、繰り返し再生されているかのように見える。しかしながら、実際には、ブラウジングユニット#1とブラウジングユニット#2の2つのブラウジングユニットから構成されている。
【0061】
このように、ブラウジングユニット#1をループ再生させるために、ブラウジングユニット#1の最後の1コマのコピーで構成されるブラウジングユニット#2を設け、そのブラウジングユニット#2を管理するためのプレイアイテム#2を設けることで、ブラウジングユニット#1のループ再生が可能となる。
【0062】
このように、ブラウジングユニット#1とブラウジングユニット#2から、映像に関するストリームが構成される。そしてこの場合、ブラウジングユニット#2は、ブラウジングユニット#1の一部分(例えば、最後の1コマ)を含むブラウジングユニットとされる。また、ブラウジングユニット#1の再生後に、ブラウジングユニット#2が再生され、そのブラウジングユニット#2の再生後に、ブラウジングユニット#1の先頭からの再生に遷移されることで、ブラウジングユニット#1のループ再生が実現される。
【0063】
そして、ブラウジングユニット#1とブラウジングユニット#2から構成される映像に関するストリームは、音のストリームとは非同期で再生される。よって、映像に関するストリームが切り換えられても、音のストリームは、切り換えられることなく継続して再生させることが可能となり、音が途切れるようなことなく、映像を切り換えることが可能となる。
【0064】
このようなことを可能とするために、上記したように、ブラウジングユニット#1を、ループ再生の対象となるブラウジングユニットとしたとき、ブラウジングユニット#1をループ再生させるためのループ再生用のブラウジングユニットとして、ブラウジングユニット#2が用意される。
【0065】
このようなプレイアイテム#1、プレイアイテム#2、ブラウジングユニット#1、ブラウジングユニット#2があるときに実行され、ブラウジングユニット#1のループ再生を実行する際の処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。図10に示したフローチャートの処理は、BD−J(Blu-ray Disc Java)のプログラムとして記述して、媒体駆動部29(図3)で駆動される記録媒体、例えば、ブルーレイディスクに記録される。そして、媒体駆動部29により、そのディスクが駆動され、プログラムが読み出され、メモリ23に格納され、制御部22が、その格納されたプログラムに基づく処理を実行することで開始される。
【0066】
ステップS101において、動画像を再生するためのプレイアイテムが再生される。この場合、プレイアイテム#1(図5)の再生が開始されるため、ブラウジングユニット#1の先頭からの再生が開始される。プレイアイテム#1の開始時刻は“BBB”であり、クリップインフォメーション#0の特徴点の情報から、時刻“BBB”のクリップ位置は、“b”であると読み取られる。そして。クリップファイル#0のクリップ位置“b”から再生が開始される。
【0067】
この際、プレイアイテム#1が再生されるため、音ストリームはサブパス#0が参照される。そして、サブパス#0に記載されている参照クリップが“1”であるため、クリップインフォメーション#1が参照され、クリップファイル#1が再生される。このように、映像と音声は、別々のクリップファイルが独立的に再生され、ユーザに提供される。
【0068】
ステップS102において、ループ再生用のプレイアイテムに移動するまで待機状態が維持される。すなわちこの場合、プレイアイテム#2に移動するまでプレイアイテム#1の再生が継続される。プレイアイテム#1の静止モードは“なし”に設定されており、また、終了時刻は“CCC”であり、その時刻“CCC”のときのクリップ位置は“c”である。
【0069】
よって、クリップファイル#0の位置“c”まで再生されると、プレイアイテム#2に移動される。このプレイアイテム#1からプレイアイテム#2への移動が検知されると、ステップS103に処理が進められる。このような検知が行えるように、BD−Jのプログラムが構成されている。
【0070】
ステップS103において、動画像を再生するためのプレイアイテムに移動される。動画像を再生するためのプレイアイテムはこの場合、プレイアイテム#1であるため、プレイアイテム#2からプレイアイテム#1に移動される。プレイアイテム#1に移動されることで、上記したように、クリップファイル#0のクリップ位置“b”から再生が開始される。すなわち、プレイアイテム#1の最初から再生が再度開始される。
【0071】
このようにして、プレイアイテム#1に基づく再生が行われている間は、ステップS102の処理が行われ、プレイアイテム#2への移動が検知されると、ステップS103の処理が行われる。ステップS102とステップS103の処理が繰り返されることで、プレイアイテム#1の再生が繰り返され、プレイアイテム#1に基づいて再生される動画像の再生が繰り返し行われることになる。
【0072】
このように、ブラウジングユニット#1を再生するためのプレイアイテム#1の静止モードは、次のプレイアイテムに遷移することを指示するモードに設定されている場合、ブラウジングユニット#1からブラウジングユニット#2に再生が遷移したことが検知されたとき、ブラウジングユニット#1に再生が遷移することで、ブラウジングユニット#1のループ再生が実現される。
【0073】
このようにして所定の動画像のループ再生が行われる。
【0074】
[静止モードが静止の場合について]
上述した実施の形態においては、プレイアイテム#1の静止モードが“なし”の場合であったが、“静止”の場合であっても、ループ再生を実現できる。次に、静止モードが“静止”の場合について説明する。図11に、プレイアイテム#1とプレイアイテム#2を示す。プレイアイテム#1の静止モードが“静止”と記述されている以外は、図5に示したプレイアイテム#1と同様の内容が記載されている。また、図11に示したプレイアイテム#2は、図5に示したプレイアイテム#2と同様の内容である。
【0075】
このようなプレイアイテム#1とプレイアイテム#2により、プレイアイテム#1のループ再生を行う場合、図12に示すフローチャートの処理に基づく処理が行われる。図12に示したフローチャートの処理も、図10に示したフローチャートの処理と同じく、BD−Jのプログラムとして記述して、媒体駆動部29(図3)で駆動される記録媒体、例えば、ブルーレイディスクに記録される。
【0076】
ステップS131において、動画像を再生するためのプレイアイテムが再生される。この場合、図11に示したプレイアイテム#1が再生される。このステップS131における処理は、図10に示したフローチャートのステップS101の処理と同様に行われる。
【0077】
ステップS132において、動画像を再生するためのプレイアイテムの再生が終わるまで待機状態とされる。すなわちこの場合、プレイアイテム#1の再生が終わるまで、プレイアイテム#1の再生処理が維持される。図11に示したように、プレイアイテム#1の静止モードは“静止”に設定されており、また、終了時刻は“CCC”であり、その時刻“CCC”のときのクリップ位置は“c”である。
【0078】
よって、クリップファイル#0の位置“c”まで再生されると、再生は、一時停止される。このようなプレイアイテム#1の再生が終了され、一時停止の状態になり、その一時停止の状態が検知されると、ステップS133に処理が進められる。このような検知が行えるように、BD−Jのプログラムが構成されている。プレイアイテム#1の再生が終了されたことが検知され、ステップS133に処理が進められると、ループ再生用のプレイアイテムに移動される。この場合、ループ再生用のプレイアイテムは、プレイアイテム#2であるため、プレイアイテム#2に移動される。
【0079】
ループ再生用のプレイアイテムに移動したことが検知されると、ステップS134に処理が進められる。このような検知が行えるように、BD−Jのプログラムが構成されている。ステップS134において、動画像を再生するためのプレイアイテムに移動される。動画像を再生するためのプレイアイテムはこの場合、プレイアイテム#1であるため、プレイアイテム#2からプレイアイテム#1に移動される。プレイアイテム#1に移動されることで、上記したように、クリップファイル#0のクリップ位置“b”から再生が開始される。すなわち、プレイアイテム#1の最初から再生が再度開始される。
【0080】
このように、ブラウジングユニット#1を再生するためのプレイアイテム#1の静止モードが、一時停止を指示するモードに設定されている場合、プレイアイテム#1に基づく再生が終了されたことの検知と、プレイアイテム#2への移動の検知が行われることで、プレイアイテム#1とプレイアイテム#2が繰り返し再生されることになる。このようにして所定の動画像のループ再生が行われる。
【0081】
[共通のプレイアイテムを用いたループ再生について]
上記した実施の形態においては、ループ再生したいプレイアイテム(プレイアイテム#1)とループ再生用のプレイアイテム(プレイアイテム#2)は、1対1の関係である場合を例に挙げて説明した。次に、ループ再生したい複数のプレイアイテムに対して、ループ再生用のプレイアイテムが1つである場合を例に挙げて説明する。
【0082】
図13は、ループ再生の対象となるプレイアイテムが複数有り、ループ再生用のプレイアイテムが1つである場合のプレイリスト内の構成を示す図である。図13に示したプレイアイテム#0内には、プレイアイテム#11、プレイアイテム#12、プレイアイテム#13、・・・、プレイアイテム#mと、プレイアイテム#nが含まれる。プレイアイテム#11乃至#mは、それぞれループ再生の対象となる動画像のプレイアイテムである。プレイアイテム#nは、ループ再生用のプレイアイテムであり、例えば、黒い静止画像を再生するためのプレイアイテムである。
【0083】
このようなプレイリスト#0を再生したときの映像ストリームの構成について、図14を参照して説明する。図14において、ブラウジングユニット#11は、プレイアイテム#11で管理されるブラウジングユニットであり、ブラウジングユニット#12は、プレイアイテム#12で管理されるブラウジングユニットであり、・・・、ブラウジングユニット#mは、プレイアイテム#mで管理されるブラウジングユニットである。
【0084】
図14を参照するに、ブラウジングユニット#11がループ再生の対象となる場合、ブラウジングユニット#11における動画像が再生され、その再生が終了されると、ブラウジングユニット#nの再生に遷移される。ブラウジングユニット#nは、黒の静止画像であるため、一時的にユーザに黒い画面が提供される。ブラウジングユニット#nが再生されるとともに、ブラウジングユニット#11の先頭に再生が戻されるため、再度ブラウジングユニット#11の動画像がユーザに提供される。
【0085】
同様に、ブラウジングユニット#12がループ再生の対象となる場合、ブラウジングユニット#12における動画像が再生され、その再生が終了されると、ブラウジングユニット#nの再生に遷移される。この場合も、ブラウジングユニット#nは、黒の静止画像であるため、一時的にユーザに黒い画面が提供される。ブラウジングユニット#nが再生されるとともに、ブラウジングユニット#12の先頭に再生が戻されるため、再度ブラウジングユニット#12の動画像がユーザに提供される。
【0086】
さらに同様に、ブラウジングユニット#mがループ再生の対象となる場合、ブラウジングユニット#mにおける動画像が再生され、その再生が終了されると、ブラウジングユニット#nの再生に遷移される。この場合も、ブラウジングユニット#nは、黒の静止画像であるため、一時的にユーザに黒い画面が提供される。ブラウジングユニット#nが再生されるとともに、ブラウジングユニット#mの先頭に再生が戻されるため、再度ブラウジングユニット#mの動画像がユーザに提供される。
【0087】
このように、ブラウジングユニット#11乃至#mは、ループ再生の対象となる複数のブラウジングユニットとされ、その内の1つのブラウジングユニットがループ再生の対象とされる場合、ブラウジングユニット#nは、複数のブラウジングユニットに共通して用いられるループ再生用のブラウジングユニットとされる。
【0088】
このように、ループ再生となるブラウジングユニットからブラウジングユニット#nに再生が遷移し、ブラウジングユニット#nから元のブラウジングユニットの先頭にジャンプするといった再生が行われる。このようにすることで、1つのループ再生用のブラウジングユニットを、複数のブラウジングユニットで共用することができる。このような共用は、例えば、プレイリスト#0(図13)内に含ませることができるプレイアイテムの数に制限があるような場合に効果がある。
【0089】
すなわち、ループ再生の対象となる動画像のプレイアイテムとループ再生用のプレイアイテムを1対1で揃えると、プレイアイテム数が多くなってしまい、プレイアイテムの数の制限値を超えてしまい、1つのプレイリスト#0内に含ませることができないことが発生する可能性がある。しかしながら、ループ再生用のプレイアイテムを共用することで、ループ再生用のプレイアイテムの数を削減できるため、ループ再生の対象となる動画像のプレイアイテムを、より多くプレイリスト#0内に含ませることが可能となる。
【0090】
このように、共通のループ再生用のプレイアイテム#mを設けた場合も、ループ再生に係わる処理は、図10または図12に示したフローチャートに基づいて行われるため、ここではその説明を省略する。
【0091】
このように、動画像と音声を独立して再生しながら、動画像を繰り返し再生し、音声を途切れることなく再生し続けることができるようになる。例えば、記録媒体に映画が記録されているような場合、チャプターを選択して再生する画面があるが、このような画面において、選択中のチャプターの動画像を背景で繰り返し表示しながらBGM(音声)を出力するということが可能となる。
【0092】
またBlu-rayディスクなどの記録媒体を用いて、ショッピングのアプリケーションなどを実現する場合にも適用できる。例えば、BGMを鳴らしながら商品の動画像を繰り返し再生しておき、ユーザの操作に従って商品の動画像を切り替えるようなことができるようになる。かつ、BGMはそのまま流れ続けるため、BGMが途切れることなどに起因して、ユーザが商品への興味を失うようなことを防ぐことが可能となる。
【0093】
[記録媒体について]
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
【0094】
図15は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003は、バス1004により相互に接続されている。バス1004には、さらに、入出力インタフェース1005が接続されている。入出力インタフェース1005には、入力部1006、出力部1007、記憶部1008、通信部1009、及びドライブ1010が接続されている。
【0095】
入力部1006は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。出力部1007は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部1008は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部1009は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ1010は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011を駆動する。
【0096】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU1001が、例えば、記憶部1008に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース1005及びバス1004を介して、RAM1003にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0097】
コンピュータ(CPU1001)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア1011に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
【0098】
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア1011をドライブ1010に装着することにより、入出力インタフェース1005を介して、記憶部1008にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部1009で受信し、記憶部1008にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM1002や記憶部1008に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0099】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0100】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0101】
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0102】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
【0103】
(1)
第1のストリームと第2のストリームを非同期に再生する再生部を備え、
前記第1のストリームは、第1のブラウジングユニットと第2のブラウジングユニットから構成され、
前記第2のブラウジングユニットは、前記第1のブラウジングユニットの一部分を含むブラウジングユニットであり、
前記再生部は、
前記第1のブラウジングユニット後、前記第2のブラウジングユニットを再生し、前記第2のブラウジングユニットの再生後、前記第1のブラウジングユニットの先頭からの再生に遷移する
再生装置。
(2)
前記第1のストリームは映像であり、前記第2のストリームは音である
前記(1)に記載の再生装置。
(3)
前記第1のブラウジングユニットは、ループ再生の対象となるブラウジングユニットであり、
前記第2のブラウジングユニットは、ループ再生用のブラウジングユニットである
前記(1)または(2)に記載の再生装置。
(4)
前記第1のブラウジングユニットを再生するためのプレイアイテムの静止モードは、次のプレイアイテムに遷移することを指示するモードに設定され、
前記再生部は、前記第1のブラウジングユニットから前記第2のブラウジングユニットに再生が遷移したことを検知したとき、前記第1のブラウジングユニットに再生に遷移する
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の再生装置。
(5)
前記第1のブラウジングユニットを再生するためのプレイアイテムの静止モードは、一時停止を指示するモードに設定され、
前記再生部は、前記第1のブラウジングユニットの再生が終了し、一時停止の状態になったことを検知したとき、前記第2のブラウジングユニットに再生を遷移し、前記第2のブラウジングユニットに再生が遷移したことを検知したとき、前記第1のブラウジングユニットに再生を遷移する
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の再生装置。
(6)
前記第1のブラウジングユニットは、ループ再生の対象となる複数のブラウジングユニット内の1つのブラウジングユニットであり、
前記第2のブラウジングユニットは、前記複数のブラウジングユニットに共通して用いられるループ再生用のブラウジングユニットである
前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の再生装置。
(7)
所定のストリームを再生する再生部を備える再生装置の再生方法において、
第1のストリームは、第1のブラウジングユニットと第2のブラウジングユニットから構成され、
前記第2のブラウジングユニットは、前記第1のブラウジングユニットの一部分を含むブラウジングユニットであり、
前記再生部は、
前記第1のストリームと第2のストリームを非同期に再生し、
前記第1のブラウジングユニット後、前記第2のブラウジングユニットを再生し、前記第2のブラウジングユニットの再生後、前記第1のブラウジングユニットの先頭からの再生に遷移する
ステップを含む再生方法。
(8)
所定のストリームを再生する再生部を備える再生装置を制御するコンピュータに、
第1のストリームは、第1のブラウジングユニットと第2のブラウジングユニットから構成され、
前記第2のブラウジングユニットは、前記第1のブラウジングユニットの一部分を含むブラウジングユニットであり、
前記再生部は、
前記第1のストリームと第2のストリームを非同期に再生し、
前記第1のブラウジングユニット後、前記第2のブラウジングユニットを再生し、前記第2のブラウジングユニットの再生後、前記第1のブラウジングユニットの先頭からの再生に遷移する
ステップを含む処理を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【符号の説明】
【0104】
10 再生装置, 21 操作部, 22 制御部, 23 メモリ, 24 ROM, 25 映像ストリームバッファ, 26 映像デコーダ, 27 音声ストリームバッファ, 28 音声デコーダ, 29 媒体駆動部, 30 画音出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のストリームと第2のストリームを非同期に再生する再生部を備え、
前記第1のストリームは、第1のブラウジングユニットと第2のブラウジングユニットから構成され、
前記第2のブラウジングユニットは、前記第1のブラウジングユニットの一部分を含むブラウジングユニットであり、
前記再生部は、
前記第1のブラウジングユニット後、前記第2のブラウジングユニットを再生し、前記第2のブラウジングユニットの再生後、前記第1のブラウジングユニットの先頭からの再生に遷移する
再生装置。
【請求項2】
前記第1のストリームは映像であり、前記第2のストリームは音である
請求項1に記載の再生装置。
【請求項3】
前記第1のブラウジングユニットは、ループ再生の対象となるブラウジングユニットであり、
前記第2のブラウジングユニットは、ループ再生用のブラウジングユニットである
請求項1に記載の再生装置。
【請求項4】
前記第1のブラウジングユニットを再生するためのプレイアイテムの静止モードは、次のプレイアイテムに遷移することを指示するモードに設定され、
前記再生部は、前記第1のブラウジングユニットから前記第2のブラウジングユニットに再生が遷移したことを検知したとき、前記第1のブラウジングユニットに再生に遷移する
請求項1に記載の再生装置。
【請求項5】
前記第1のブラウジングユニットを再生するためのプレイアイテムの静止モードは、一時停止を指示するモードに設定され、
前記再生部は、前記第1のブラウジングユニットの再生が終了し、一時停止の状態になったことを検知したとき、前記第2のブラウジングユニットに再生を遷移し、前記第2のブラウジングユニットに再生が遷移したことを検知したとき、前記第1のブラウジングユニットに再生を遷移する
請求項1に記載の再生装置。
【請求項6】
前記第1のブラウジングユニットは、ループ再生の対象となる複数のブラウジングユニット内の1つのブラウジングユニットであり、
前記第2のブラウジングユニットは、前記複数のブラウジングユニットに共通して用いられるループ再生用のブラウジングユニットである
請求項1に記載の再生装置。
【請求項7】
所定のストリームを再生する再生部を備える再生装置の再生方法において、
第1のストリームは、第1のブラウジングユニットと第2のブラウジングユニットから構成され、
前記第2のブラウジングユニットは、前記第1のブラウジングユニットの一部分を含むブラウジングユニットであり、
前記再生部は、
前記第1のストリームと第2のストリームを非同期に再生し、
前記第1のブラウジングユニット後、前記第2のブラウジングユニットを再生し、前記第2のブラウジングユニットの再生後、前記第1のブラウジングユニットの先頭からの再生に遷移する
ステップを含む再生方法。
【請求項8】
所定のストリームを再生する再生部を備える再生装置を制御するコンピュータに、
第1のストリームは、第1のブラウジングユニットと第2のブラウジングユニットから構成され、
前記第2のブラウジングユニットは、前記第1のブラウジングユニットの一部分を含むブラウジングユニットであり、
前記再生部は、
前記第1のストリームと第2のストリームを非同期に再生し、
前記第1のブラウジングユニット後、前記第2のブラウジングユニットを再生し、前記第2のブラウジングユニットの再生後、前記第1のブラウジングユニットの先頭からの再生に遷移する
ステップを含む処理を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−25834(P2013−25834A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157851(P2011−157851)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】