説明

再生装置および経路通知方法

【課題】 ユーザ自身が走ったり、歩いたりする際に、予め定めたルートから外れたことを、音楽再生方法を制御することにより快適に通知することができる再生装置および再生方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 再生装置100における判断部102は、GPS測位部101により測位された測位結果および移動経路記憶部106に記憶された移動経路に基づいて、ユーザが移動経路を外れたか否かを判断する。制御部103は、判断部102によりユーザの位置が移動経路から外れたと判断されると、再生部104による楽曲データの再生方法を変えるよう制御する。これにより、楽曲データの再生方法を変えるといった簡単な制御により、ユーザに移動経路を外れたことを知らせることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽曲データを再生する、ユーザにより携帯可能な再生装置および経路通知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯型の音楽プレイヤーを利用して、歩きながら、または走りながら音楽を聴くことが一般的に行われている。例えば、ユーザは、音楽プレイヤーで音楽を聴きながら、ジョギングコースを走ることにより、快適にジョギングをすることができる。このときジョギングコースを外れた場合に、その旨をユーザに知らせたい場合がある。その通知方法として、再生している音楽とは別に、その旨の音声ガイダンスを出力することが考えられる。例えば、特許文献1(特開2004−361299号公報)に記載されている通りのものが知られている。この特許文献1には、音楽の視聴を妨げることなく、確実に音声ガイドを提供することができるように、オーディオ信号の切れ目を検出して、音声によるガイドを提供することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−361299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ユーザが携帯することができるような携帯型の再生装置では、その機能が貧弱なものであり、音声ガイダンスを出力する際には、音楽再生処理は一旦停止しなければならない。また、音楽から音声ガイダンスに切り換える際には、少なくとも数百msec以上の切り替え時間を要するため、ユーザにとっては快適に利用することができないことが予想される。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザ自身が走ったり、歩いたりする際に、予め定めたルートから外れたことを、音楽再生方法を制御することにより快適に通知することができる再生装置および経路通知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するために、本発明の再生装置は、楽曲データを再生する再生手段と、ユーザの位置を測位する測位手段と、予め定められた移動経路を記憶する記憶手段と、前記測位手段により測位された測位結果および記憶手段に記憶された移動経路に基づいて、ユーザが前記記憶手段に記憶されている移動経路を外れたか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によりユーザの位置が移動経路から外れたと判断されると、前記再生手段による楽曲データの再生方法を変えるよう制御する制御手段と、を備えている。
【0007】
この発明によれば、移動経路を外れたと判断されると、楽曲データの再生方法を変えることができ、ユーザに移動経路を外れたことを知らせることができる。よって、その通知のために再生処理を中断することなく、簡単な制御により移動経路を外れたことをユーザに知らせることができる。
【0008】
また、本発明の再生装置において、前記制御手段は、前記判断手段によりユーザの位置が移動経路から外れたと判断されると、前記再生手段による楽曲データの再生スピードを変えるよう制御することが好ましい。
【0009】
この発明によれば、楽曲データの再生方法を変えることとして、楽曲データの再生スピードを変えるようにすることで、簡単な制御によりユーザに移動経路を外れたことを知らせることができる。
【0010】
また、本発明の再生装置において、前記制御手段は、移動経路と現在位置との距離に応じて再生スピードを変えることが好ましい。
【0011】
この発明によれば、移動経路と現在位置との距離に応じて再生スピードを変えるようにすることで、ユーザにどれくらい移動経路から外れたかを知らせることができる。
【0012】
また、本発明の再生装置において、前記制御手段は、前記判断手段により移動経路にユーザは戻ってきたと判断すると、楽曲データの再生方法を元に戻すよう制御することが好ましい。
【0013】
この発明によれば、正規の移動経路に戻ってきたことを判断すると、楽曲データの再生方法を元に戻すよう制御することで、正規の移動経路に戻ったことをユーザに知らせることができる。
【0014】
また、本発明の再生装置において、前記制御手段は、所定区間巻き戻しを行い、当該所定区間繰り返し再生を行うよう再生手段を制御することが好ましい。
【0015】
この発明によれば、ユーザに再生している楽曲に対して違和感を与え、移動経路を外れたことを知らせることができる。
【0016】
また、本発明の再生装置は、前記判断手段により移動経路を外れたと判断されたときの楽曲データの再生位置を記憶する記憶手段をさらに備え、前記制御手段は、前記再生位置から所定区間巻き戻しを行い、当該所定区間繰り返し再生を行うよう再生手段を制御することが好ましい。
【0017】
この発明によれば、移動経路を外れたと判断されたときの楽曲データの再生位置を記憶しておき、そして、再生位置から所定区間巻き戻しを行い、当該所定区間繰り返し再生を行うようにすることで、所定区間繰り返し再生を行うことができる。よって、ユーザに移動経路を外れたことを知らせることができる。
【0018】
また、本発明の再生装置において、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された移動経路にユーザが戻ると、所定区間の繰り返し再生を中止し、再生処理を行うことが好ましい。
【0019】
この発明によれば、正規の移動経路にユーザが戻ると、所定区間の繰り返し再生を中止し、再生処理を行うことができる。すなわち、戻ってくると通常の再生処理を行うことができ、ユーザに正しい移動経路に戻ったことを知らせることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、移動経路を外れたと判断されると、楽曲データの再生方法を変えることで、ユーザに移動経路を外れたことを知らせることができる。よって、その通知のために再生処理を中断することなく、簡単な制御により移動経路を外れたことをユーザに知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施形態の再生装置100の機能を示すブロック図である。
【図2】再生装置100のハードウェア構成図である。
【図3】巻き戻し逆再生処理の具体例を示す説明図である。
【図4】巻き戻し処理の具体例を示す説明図である。
【図5】移動経路情報の設定処理を示すフローチャートである。
【図6】ユーザに経路を外れたことを通知する処理を示すフローチャートである。
【図7】変形例における再生装置100aの機能を示すブロック図である。
【図8】所定区間繰り返し再生するときの処理を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0023】
図1は、本実施形態の再生装置100の機能を示すブロック図である。図1に示されるとおり、再生装置100は、GPS測位部101(測位手段)、判断部102(判断手段)、制御部103(制御手段)、再生部104(再生手段)、設定部105、移動経路記憶部106(記憶手段)、楽曲データ記憶部107を含んで構成されている。この再生装置100は、携帯型の音楽再生機や、音楽再生機能付き携帯電話である。
【0024】
図2は、再生装置100のハードウェア構成図である。図1に示される再生装置100は、物理的には、図2に示すように、CPU11、主記憶装置であるRAM12及びROM13、入力デバイスであるキーボード及びマウス等の入力装置14、ディスプレイ等の出力装置15、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール16、ハードディスク等の補助記憶装置17などを含むコンピュータシステムとして構成されている。図1において説明した各機能は、図2に示すCPU11、RAM12等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU11の制御のもとで入力装置14、出力装置15、通信モジュール16を動作させるとともに、RAM12や補助記憶装置17におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。以下、図2に示す機能ブロックに基づいて、各機能ブロックを説明する。
【0025】
GPS測位部101は、GPS(Global Positioning System)機能により再生装置100の位置を測位する部分である。
【0026】
判断部102は、GPS測位部101により測位された位置が、移動経路記憶部106に記憶されている予定経路から外れたか否かを判断する部分である。
【0027】
制御部103は、判断部102において、現在位置が予定経路から外れたと判断されると、楽曲データ記憶部107から任意の一つを再生している楽曲に対して再生方法を制御する部分である。例えば、制御部103は、現に再生している楽曲に対して、巻き戻し逆再生をしたり、単なる巻き戻し処理をしたり、再生スピードを遅くしたり、または早くする。
【0028】
例えば、判断部102において、ユーザの現在位置が移動経路から外れたと判断されると、巻き戻し逆再生を行い、所定時間ごとに正規の移動経路に戻ったかを判断し、正規の移動経路に戻るまで、またはユーザ操作があるまで、巻き戻し逆再生を行う。ここで、正規の移動経路に戻ったと判断すると、巻き戻し逆再生を停止し、通常の再生処理を行う。
【0029】
この巻き戻し逆再生についてさらに具体的に説明する。図3は、巻き戻し逆再生処理の具体例を示す説明図である。図3(a)は、開始位置Sから楽曲データが再生されていることを示す図である。再生位置Pが現に再生している位置を示している。そして、経路はずれ位置P1を再生しているとき、移動経路から外れたと判断されると、そこから巻き戻し逆再生が行われる。このような逆再生されると、楽曲として成り立たず、異音として聞こえるため、ユーザは経路から外れたと判断することができる。そして、経路戻り位置P0の位置において、予め定めた経路に戻ったと判断されると、その位置から順方向の再生処理が行われる。このようにして、予め定めた通常の経路に戻ったことをユーザは簡単に知ることができる。
【0030】
また、他の方法として、所定区間(例えば、5秒)巻き戻しを行い、この所定区間より短い区間(例えば、2秒)再生すると、さらに所定区間(例えば、5秒)巻き戻しを行い、これら巻き戻しと再生とを正規の移動経路(移動経路記憶部106に記憶されている移動経路)に戻るまで繰り返す。なお、楽曲の最初に戻ってしまった場合には、楽曲の開始位置から所定区間リピート再生するようにしてもよいし、さらに前の楽曲に戻ってもよい。
【0031】
この巻き戻しと再生処理についてさらに具体的に説明する。図4は、巻き戻し処理の具体例を示す説明図であり、再生処理している楽曲データの再生位置と巻き戻し位置を概念的に示したものである。図4(a)において、開始位置Sから楽曲データが再生されており、判断部102において移動経路からはずれたと判断されると、そのときの楽曲の再生位置を、経路はずれ位置P1としている。そして、移動経路から外れたと判断されると、再生位置は巻き戻し位置P2に戻される。そして、その巻き戻し位置P2から再生が行われる。そして、再生処理がされ、再生位置Pが図4(b)に示されるとおり、数秒先に行くと、さらに、所定区間巻き戻し処理がされる。具体的には、図4(c)の通りとなる。以上の処理を繰り返し行うことにより、ユーザに違和感を与え、予定した移動経路から外れたことを知らせることができる。
【0032】
なお、正規の経路にもどったときには、上述の経路はずれ位置P1に戻って引き続き再生処理をしてもよいし、巻き戻し処理をせず、現に再生している再生位置Pを引き続き再生処理するようにしてもよい。
【0033】
なお、制御部103は、上述の再生処理の前提として、ユーザからの操作に従って、楽曲データ記憶部107から指定された楽曲データを読み出し、再生部104に出力することにより、楽曲の再生処理を行うものである。そして、制御部103は、ユーザからの指示または判断部102よる判断に基づいて楽曲の再生、停止、早送り、巻き戻し、一時停止などを行うことができる。
【0034】
再生部104は、制御部103から出力された楽曲の再生処理を行う。この再生部104は、例えば、CDプレイヤー、DVDプレイヤー、カセットプレイヤー、または半導体メモリに記憶されている楽曲データを再生するプレイヤーである。
【0035】
設定部105は、ユーザが移動経路を指定して移動経路記憶部106に対して記憶させる部分である。例えば、設定部105は、開始位置と目的位置とを指定することにより、ナビゲーション機能により移動経路を導出することができる。
【0036】
移動経路記憶部106は、設定部105において設定された移動経路(正規の移動経路)を記憶する部分である。
【0037】
楽曲データ記憶部107は、楽曲データを記憶する部分である。なお、この楽曲データ記憶部107として、フラッシュメモリなどの半導体メモリを本実施形態では想定しているが、CD、またはDVD、若しくはカセットテープとしてもよい。
【0038】
このように再生装置100は構成されることで、楽曲データの再生方法、例えば再生処理から巻き戻し処理するなどすることで、ユーザに違和感を与え、移動経路から外れたことを通知することができる。
【0039】
なお、別の再生方法として、移動経路から外れた距離を測定して、その距離に応じて再生スピードを変えることもできる。例えば、GPS測位部101は、定期的に位置測位を行い、制御部103は、その位置と移動経路記憶部106に記憶されている移動経路との距離を計算する。そして、その距離に応じて、再生スピードを変えるようにしてもよい。例えば、その距離が長ければ長いほど、再生スピードを早くするように制御する。これにより、ユーザにどれぐらい正規の移動経路から外れたかを知らせることができる。
【0040】
このように構成された再生装置100に対する移動経路を設定する方法について説明する。図5は、設定部105における移動経路を示す移動経路情報の設定処理を示すフローチャートである。図5に示されるとおり、ユーザ操作により移動経路情報の設定が設定部105によりなされる(S101)。上述したとおり、ナビゲーションシステムを利用することにより、スタート地点と目的地とを設定することにより移動経路情報が生成される。そして、ここで設定された移動経路情報は移動経路記憶部106に記憶される(S102)。
【0041】
つぎに、このように設定された移動経路を利用して、移動経路から外れた場合に、その旨を通知する処理について説明する。図6は、設定された移動経路から外れた場合に、楽曲データの再生方法を制御することでユーザにその旨を通知する処理を示すフローチャートである。
【0042】
GPS測位部101により、GPS測位情報が取得される(S201)。つぎに、判断部102により、移動経路情報が移動経路記憶部106から取得される(S202)。判断部102において、GPS測位位置が移動経路情報で示される移動経路上にあるものか否かが判断される(S203)。ここで、移動経路情報にないと判断されると(S203:NO)、制御部103において楽曲データの巻き戻し逆再生処理が行われる(S204)。なお、ここでは巻き戻し逆再生処理をしているが、これに限るものではなく、例えば、所定区間ごとに巻き戻し処理を行ってもよいし、再生スピードを変えたり、また再生を停止するなど、再生方法を変えることによりユーザに通知する方法であればよい。
【0043】
つぎに、この再生装置100aの変形例について説明する。図7は、変形例における再生装置100aの機能を示すブロック図である。この変形例の再生装置100aは、正規の移動経路にユーザが戻ったことを判断して、その楽曲データの再生制御を通常制御に戻すものである。この再生装置100aは、GPS測位部101、判断部102、制御部103a、再生部104、設定部105、移動経路記憶部106、楽曲データ記憶部107、および再生位置記憶部108(再生位置記憶手段)を含んで構成されている。再生装置100とは、再生位置記憶部108を備えている点で異なっており、また制御部103aの制御方法が制御部103とは異なっている。
【0044】
制御部103aは、判断部102において移動経路から外れたと判断されると、そのときの再生位置を再生位置記憶部108に記憶させる制御を行う。そして、ユーザが移動経路に戻るまで、所定区間(例えば、5秒程度)巻き戻しを行い、記憶した再生位置まで繰り返し再生処理を行うよう再生部104を制御する。
【0045】
再生位置記憶部108は、判断部102において正規の移動経路から外れたと判断されると、制御部103aによる制御に従って、そのときの楽曲の再生位置である経路はずれ位置を記憶する部分である。
【0046】
この制御方法について、図8を用いて説明する。図8は、所定区間繰り返し再生するときの処理を示す説明図である。
【0047】
ユーザが正規の移動経路から外れると判断部102において判断されると、経路はずれ位置P5が再生位置記憶部108に記憶される。そして、所定区間であるリピート位置P6まで巻き戻しがなされ、その位置から再生が行われる。図8(a)では、リピート位置P6に巻き戻しされて、リピート再生がされている状態を示している。そして、図8(b)に示されるとおり、再生位置Pが、経路はずれ位置P5に達すると、再度、リピート位置P6まで巻き戻しがされる。なお、正規の経路に戻ったと判断されると、再生位置Pは、リピート位置P6に戻ることなく、そのまま再生処理がなされることになる。このようにして、所定区間繰り返しリピート再生を行うことにより、経路から外れたことをユーザに知らせることができるとともに、正規の経路に戻ったときには、リピート再生されることが無く、正規の経路に戻ったことをユーザに知らせることができる。
【0048】
つぎに、本実施形態の再生装置100および再生装置100aの作用効果について説明する。本実施形態の再生装置100は、楽曲データを再生する再生部104、ユーザの位置を測位するGPS測位部101、予め定められた移動経路を記憶する移動経路記憶部106を備えている。そして、判断部102は、GPS測位部101により測位された測位結果および移動経路記憶部106に記憶された移動経路に基づいて、ユーザが移動経路を外れたか否かを判断する。制御部103は、判断部102によりユーザの位置が移動経路から外れたと判断されると、再生部104による楽曲データの再生方法を変えるよう制御する。これにより、楽曲データの再生方法を変えるといった簡単な制御により、ユーザに移動経路を外れたことを知らせることができる。
【0049】
また、本実施形態の再生装置100によれば、制御部103は、楽曲データの再生方法を変えることとして、楽曲データの再生スピードを変えるように、再生部104を制御することが好ましい。このような簡単な制御によりユーザに移動経路を外れたことを知らせることができる。
【0050】
また、本実施形態の再生装置100によれば、制御部103は、移動経路と現在位置との距離に応じて再生スピードを変えるようにしてもよい。これにより、移動経路と現在位置との距離に応じて再生スピードを変えるようにすることで、ユーザにどれくらい移動経路から外れたかを知らせることができる。
【0051】
また、本実施形態の再生装置100によれば、制御部103は、再生位置から所定区間巻き戻しを行い、当該所定区間繰り返し再生を行うよう再生部104を制御する。これにより、ユーザに違和感を与え、ユーザに正規の移動経路から外れたことを知らせることができる。
【0052】
また、本実施形態の変形例による再生装置100aによれば、移動経路を外れたと判断されたときの楽曲データの再生位置を記憶する再生位置記憶部108をさらに備え、制御部103aは、再生位置から所定区間巻き戻しを行い、当該所定区間繰り返し再生を行うよう再生部104を制御する。これにより、移動経路を外れたと判断されたときの楽曲データの再生位置を記憶しておき、そして、再生位置から所定区間巻き戻しを行い、当該所定区間繰り返し再生を行うようにすることで、所定区間繰り返し再生を行うことができる。よって、ユーザに移動経路を外れたことを知らせることができる。
【0053】
また、本実施形態の再生装置100および再生装置100aによれば、制御部103は、移動経路記憶部106に記憶された移動経路にユーザが戻ると、所定区間の繰り返し再生を中止し、再生処理を行う。この発明によれば、正規の移動経路にユーザが戻ると、所定区間の繰り返し再生を中止し、再生処理を行うことができる。すなわち、戻ってくると通常の再生処理を行うことができ、ユーザに正しい移動経路に戻ったことを知らせることができる。
【符号の説明】
【0054】
100…再生装置、100a…再生装置、101…測位部、102…判断部、103…制御部、103a…制御部、104…再生部、105…設定部、106…移動経路記憶部、107…楽曲データ記憶部、108…再生位置記憶部。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲データを再生する再生手段と、
ユーザの位置を測位する測位手段と、
予め定められた移動経路を記憶する記憶手段と、
前記測位手段により測位された測位結果および記憶手段に記憶された移動経路に基づいて、ユーザが前記記憶手段に記憶されている移動経路を外れたか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によりユーザの位置が移動経路から外れたと判断されると、前記再生手段による楽曲データの再生方法を変えるよう制御する制御手段と、
を備える再生装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記判断手段によりユーザの位置が移動経路から外れたと判断されると、前記再生手段による楽曲データの再生スピードを変えるよう制御する請求項1に記載の再生装置。
【請求項3】
前記制御手段は、移動経路と現在位置との距離に応じて再生スピードを変えることを特徴とする請求項2に記載の再生装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記判断手段により移動経路にユーザは戻ってきたと判断すると、楽曲データの再生方法を元に戻すよう制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の再生装置。
【請求項5】
前記制御手段は、所定区間巻き戻しを行い、当該所定区間繰り返し再生を行うよう再生手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
【請求項6】
前記判断手段により移動経路を外れたと判断されたときの楽曲データの再生位置を記憶する再生位置記憶手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記再生位置から所定区間巻き戻しを行い、当該所定区間繰り返し再生を行うよう前記再生手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された移動経路にユーザが戻ると、所定区間の繰り返し再生を中止し、再生処理を行うことを特徴とする請求項6に記載の再生装置。
【請求項8】
楽曲データを再生する再生手段と、ユーザの位置を測位する測位手段と、予め定められた移動経路を記憶する記憶手段と、を備える再生装置の経路通知方法において、
前記測位手段により測位された測位結果および記憶手段に記憶された移動経路に基づいて、ユーザが前記記憶手段に記憶されている移動経路を外れたか否かを判断する判断ステップと、
前記判断手段によりユーザの位置が移動経路から外れたと判断されると、前記再生手段による楽曲データの再生方法を変えるよう制御する制御ステップと、
を備える経路通知方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−220685(P2011−220685A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−86307(P2010−86307)
【出願日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】