再生装置
【課題】カートリッジホルダを使用しない記録再生装置においても、カートリッジホルダを使用するものと同様に、簡単容易に記録媒体カートリッジをシャーシから取り出す、
【解決手段】記録再生装置101は、キャビネット蓋103を開いて、記録媒体カートリッジ1を直接、メカデッキ105のシャーシ106上に装着したのち、キャビネット蓋103を閉じて記録再生を行い、記録再生終了後は、キャビネット蓋103を開いてシャーシ上に記録媒体カートリッジを持ち上げてから取り出す構成になっている。上記キャビネット蓋103に、閉蓋時において記録媒体カートリッジ1の側面に係合し、開蓋時において記録媒体カートリッジ1をシャーシから持ち上げるカートリッジ排出機構141を設けた。
【解決手段】記録再生装置101は、キャビネット蓋103を開いて、記録媒体カートリッジ1を直接、メカデッキ105のシャーシ106上に装着したのち、キャビネット蓋103を閉じて記録再生を行い、記録再生終了後は、キャビネット蓋103を開いてシャーシ上に記録媒体カートリッジを持ち上げてから取り出す構成になっている。上記キャビネット蓋103に、閉蓋時において記録媒体カートリッジ1の側面に係合し、開蓋時において記録媒体カートリッジ1をシャーシから持ち上げるカートリッジ排出機構141を設けた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メカデッキ収納部を開閉するキャビネット蓋を開いて、カートリッジホルダを介さずに記録媒体カートリッジを直接、メカデッキのシャーシに装着したのち、上記キャビネット蓋を閉じて記録再生を行い、記録再生終了後は、上記キャビネット蓋を開いてメカデッキ収納部から記録媒体カートリッジを取り出す記録再生装置に関し、特に、キャビネット蓋を開いた時に、該キャビネット蓋と一緒に記録媒体カートリッジをメカデッキのシャーシから持ち上げて、記録媒体カートリッジの取り出しを容易に行うことができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
記録再生装置として図43,図44に示すものが知られている。図43に示すように、上記記録再生装置301は、記録媒体カートリッジ(以下、単にカートリッジと称する)401を挿入するカートリッジホルダ302と、カートリッジホルダ302を取付けたシャーシ303と、を備えている。上記シャーシ303には、カートリッジ401の位置決めを行う一対の位置決め基準ピン304と、スピンドルモータ305と、光学ピックアップ306等が設けられている。
【0003】
図44に示すように、カートリッジホルダ302は、シャーシ303に対して所定の傾斜角度に傾斜させたカートリジ挿抜位置と、シャーシ303上に重ね合わせた記録再生位置(図示省略)と、の間で回動移動可能になっている。カートリッジホルダ302は、キャビネット蓋311の開閉に追従してカートリジ挿抜位置あるいは記録再生位置に移動する。
【0004】
図43に示すように、カートリッジ401は、前面401aが円弧状の曲面に形成され、第1,第2の側面401b,401cは、フラット面に形成され、後面401dは、前面401aよりも緩やかな円弧状の曲面に形成されている。上記第1の側面401bにはカートリッジホルダ302の第1の側面302aに設けた誤挿入防止部307を導入する誤挿入防止部ガイド溝402が形成されていて、該ガイド溝402の先端には、カートリッジ401がカートリッジホルダ302内に完全に収納された時に、上記誤挿入防止部307が嵌合する位置決め溝403が形成されている。また、カートリッジ401の下面には上記一対の位置決め基準ピン304が嵌合する一対の位置決め穴404と、上記スピンドルモータ304を導入する駆動用の開口部405と、上記光学ピックアップ306が臨む記録再生用の開口部406と、を備えている。
【0005】
そして、図43に示すように、カートリッジ401を正規の姿勢でカートリッジホルダ302に挿入すると、誤挿入防止部307が誤挿入防止部ガイド溝402に導入され、カートリッジ401は、カートリッジホルダ302に挿入されて、誤挿入防止部307が位置決め溝403に嵌り込んで、カートリッジ401がカートリッジホルダ302内に位置決めされる。
【0006】
カートリッジ401をカートリッジホルダ302に収納した後に、カートリッジホルダ302を記録再生位置に移動させると、上記一対の位置決め基準ピン304が上記一対の位置決め穴404に嵌合してカートリッジ401がシャーシ303に対して位置決めされ、上記スピンドルモータ305が上記駆動用の開口部405からカートリッジ401内に侵入して上記カートリッジ401に収納されている光ディスク407のハブ408が上記スピンドルモータ305にチャッキングされると共に、光学ピックアップ306が上記記録再生用の開口部406を介して上記光ディスク407の記録面に臨む。そして、スピンドルモータ305で光ディスク407を回転させながら光学ピックアップ306を光ディスク407の半径方向に移動させながら記録再生を行う。記録再生終了後には、上記カートリッジホルダ302をカートリジ挿抜位置に戻して、カートリッジ401を取り出す。
【0007】
カートリッジ401を前後逆の姿勢で、或いは表裏逆の姿勢でカートリッジホルダ302に挿入した場合には、誤挿入防止部307がカートリッジ401の第1の側面401bや第2の側面401cに係合して、カートリッジ401の更なる挿入が阻止される。
【0008】
従って、カートリッジ401が誤挿入されたか否かは、カートリッジ401をカートリッジホルダ302に挿入した段階で判別され、誤挿入されたカートリッジ401が無理にスピンドルモータ305側に押し付けられたりするのが防止される。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開2005−322318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記従来のカートリッジホルダを備えた記録再生装置は、カートリッジホルダにカートリッジを挿入した段階で、カートリッジが誤挿入されたか否かを判別し、誤挿入された場合には、それ以上の操作、即ちカートリッジホルダを記録再生位置に移動させなければ、カートリッジの下面がシャーシ側に押し付けられることが無いので、カートリッジの無理な押し付けによる光ディスクや光学ピックアップ等の損傷を未然に防止できるが、カートリッジホルダを備えていない記録再生装置には、当然のことながら上記カートリッジホルダの誤挿入防止効果を得ることはできない。
【0010】
近年、記録再生装置の構造の簡素化、軽量化を図るために、カートリッジホルダを使用しない記録再生装置の開発が臨まれている。カートリッジホルダを無くした場合に最も問題となるのが、以下の2点である。
【0011】
(1)上記従来のカートリッジホルダを使用した記録再生装置においてカートリッジホルダを記録再生位置に移動させることによりカートリッジを容易にシャーシから取り出すことができたが、カートリッジホルダを使用しない記録再生装置においては、一々、指先で摘むなどしてカートリッジをシャーシから取出さなければならない。
【0012】
(2)カートリッジの挿入方向等が間違っているのにも拘わらず正しいものと誤認して、カートリッジホルダをシャーシ側に強く押し付けるなどして、光ディスクや光学ピックアップ等を損傷してしまう。
【0013】
本発明の目的は、上記従来の(1)の問題点を解決し、カートリッジホルダを使用しない所謂ホルダレスの記録再生装置においても、カートリッジホルダを使用するものと同様に、簡単容易にカートリッジをシャーシから取り出すことのできる記録再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、メカデッキを収納したメカデッキ収納部を開閉するキャビネット蓋を備え、該キャビネット蓋を開いてメカデッキのシャーシ上にカートリッジを載置したのち上記キャビネット蓋を閉じて記録再生を行う記録再生装置において、
上記キャビネット蓋に、閉蓋時において上記シャーシ上に載置されているカートリッジに係合して、開蓋時において上記カートリッジを上記メカデッキ収納部外に取出すカートリッジ排出機構を設けた。
【発明の効果】
【0015】
カートリッジを装着したのち、上記キャビネット蓋を閉じるカートリッジ排出機構が上記カートリッジに係合する。記録再生終了後は、上記キャビネット蓋を開くと、カートリッジ排出機構によってカートリッジが持ち上げられて、メカデッキ収納部から取出される。
【0016】
従って、今までのカートリッジホルダを有しない記録再生装置の場合のように、カートリッジを指先等で摘んでメカデッキから取り出すという面倒な作業が不要となり、カートリッジの取出作業が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を(1)記録再生装置全体の概略構成、(2)カートリッジの構成、(3)キャビネット蓋およびカートリッジ排出機構の構成、(4)誤挿入防止部の構成、(5)スピンドルモータの構成、(6)スレッドモータの構成、(7)伝達ギヤ群(ギヤトレイン)の構成、(8)作用および効果、の順に説明する。
【0018】
(1)記録再生装置全体の概略構成、
図1は記録再生装置のキャビネット蓋を開いた状態の斜視図、図2は記録再生装置のキャビネット蓋を閉じた状態の斜視図、図3はキャビネット蓋を取り外した状態の斜視図、図4はカートリッジの前面側を下に向けて傾斜させ、上記前面側を誤挿入防止部に接触させた状態の斜視図、図5は図4の平面図、図6はカートリッジを装着した後の状態の記録再生装置の斜視図、図7は図6の平面図、図8はメカデッキの下面図である。
【0019】
図1に示すように、記録再生装置101は、キャビネット102と、該キャビネット102に開閉可能に取り付けられたキャビネット蓋103と、該キャビネット蓋103によって開閉されるメカデッキ収納部104内に組み付けられたメカデッキ105と、を備えている。
【0020】
上記メカデッキ105は、シャーシ106の上面側の略中央部にスピンドルモータ107を備え、該スピンドルモータ107の側方に光学ピックアップ108と、該光学ピックアップ108を走行させるスレッドモータ109および伝達ギヤ群110と、を備えている。光学ピックアップ108は、再生のみならず記録も行うことができる。
【0021】
上記シャーシ106は、後端(挿入したカートリッジ1の後面1d側が位置する端部、図1の右下辺部)に、カートリッジ1の下面1eに設けた左右一対の位置決め穴13に嵌合する左右一対のカートリッジ位置決め基準ピン111を備えていると共に、前端(挿入したカートリッジ1の前面1a側が位置する端部、図1の左上辺部)にカートリッジ1の前面1aを押し当てる誤挿入防止部121を備えている。
【0022】
そして、図4,図5に示すように、カートリッジ1の前面1aを下方に向けて所定の角度に傾斜させて該前面1aを上記誤挿入防止部121に軽く押し付けた後に、カートリッジ1を後面1d側に僅かに引くようにしながらカートリッジ1をシャーシ106側に軽く押し付けると、図6,図7に示すように、カートリッジ1の下面に設けた左右一対の位置決め穴13に、シャーシ106に設けた位置決め基準ピン111が嵌合してカートリッジ1の位置決めがなされ、カートリッジ1に収納されているディスク状記録媒体がスピンドルモータ107にチャッキングされる。
【0023】
キャビネット蓋103を閉じると、該キャビネット蓋103の内面に設けたカートリッジ排出機構141がカートリッジ1に係合する。そして、キャビネット蓋103を閉じた状態でスピンドルモータ107でディスク状記録媒体を回転させながら光学ピックアップ108によってディスク状記録媒体への記録再生を行う。
【0024】
記録再生終了後にキャビネット蓋103を開くと、上記カートリッジ排出機構141により、カートリッジ1が持上げられてメカデッキ収納部104から取り出される。
【0025】
(2)カートリッジの構成、
図9はカートリッジ1を上ハーフ側から見た斜視図、図10はカートリッジ1を下ハーフ側から見た斜視図である。
【0026】
カートリッジ1の内部にはディスク状記録媒体2が回転自在に収納されている。ディスク状記録媒体2は、ゲーム用のソフト等が記録された光ディスク21の中央部にチャッキング用のハブ22を取付けることにより構成されている。チャッキング用のハブ22は、マグネットに吸引されるステンレス等の磁性金属により形成されている。
【0027】
カートリッジ1は、前面1aが光ディスク21と略同じ曲率半径の円弧状の曲面に形成され、上記前面1aに連続する左右の側面1b,1cは、互いに平行するフラット面に形成され、上記前面1aに対向する後面1dは、上記左右の第1,第2の側面1b,1cに連続する上記前面1aよりも曲率の大きな円弧状の曲面に形成されている。
【0028】
カートリッジ1の下面1eの中央部には、上記ディスク状記録媒体2のハブ22を外部に臨ませる駆動用開口部11が設けられている。また、上記駆動用開口部11の近傍から上記第2の側面1cに亘って、上記ディスク状記録媒体2の光ディスク21の情報記録面を外部に臨ませる記録再生用開口部12が設けられている。また、カートリッジ1の下面1eの上記後面1d側の近傍には、一対の位置決め穴13が設けられている
また、上記カートリッジ1の第1の側面1bと第2の側面1cには、キャビネット蓋103を閉じた時に、次に説明するキャビネット蓋103に設けたカートリッジ排出機構141の先端の略V字状の係合部142が嵌合する保持部材係合溝14が設けられている。そして、上記キャビネット蓋103を閉じると、上記略V字状の係合部142が上記保持部材係合溝14に係合し、上記キャビネット蓋103を開いた時に、上記カートリッジ1は、上記キャビネット蓋103と一緒にシャーシ106上に持ち上げられる。
【0029】
(3)キャビネット蓋およびカートリッジ排出機構の構成、
図1に示すように、キャビネット蓋103は、キャビネット102に回動開閉可能に取り付けられていて、メカデッキ105を収納したメカデッキ収納部104を開閉する。キャビネット蓋103は、図2に示す閉蓋状態において、図示を省略したロック機構によりロックされて、閉蓋状態に維持される。
【0030】
図20に示すように、キャビネット蓋103の内面にはカートリッジ排出機構141が設けられている。カートリッジ排出機構141は、閉じられているキャビネット蓋103を開く時に、該キャビネット蓋103に追従させてカートリッジ1をシャーシ103上に持上げてカートリッジ1を取出し易くする。
【0031】
カートリッジ排出機構141は、キャビネット蓋103を閉じた時に、メカデッキ105に装着されているカートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に先端の係合部142が係合する第1,第2のカートリッジ保持部143,144と、これら第1,第2のカートリッジ保持部143,144を長さ方向の両端部に設けたベース部145と、該ベース部145の一側部から突出させた状態に形成されていてキャビネット蓋103を閉じた時に先端部で上記カートリッジ1の前面1a側の上面1fを押圧してカートリッジ1の前面側をシャーシ106に押し付ける第1,第2のカートリッジ押え部146,147と、上記ベース部145の他側部から突出させた状態に形成されていてキャビネット蓋103を閉じた時に先端部で上記カートリッジ1の後面1d側の上面1fを押圧してカートリッジ1の後面1d側をシャーシ106に押し付ける第3,第4のカートリッジ押え部148,149と、を備えている。
【0032】
上記係合部142は、上記第1,第2のカートリッジ保持部142,143に設けた弾性を有するアーム部150の先端を略V字状に折り曲げることにより形成されている。
【0033】
上記アーム部150には捻りが与えられていて、キャビネット蓋103を閉じるときに上記略V字状の係合部142の稜線部142aがカートリッジ1の上面1fの周縁部1gに接触して逃げ移動し、上記略V字状の係合部142が上記保持部材係合溝14に来ると、上記係合部142はアーム部150の弾性によって復帰移動して上記保持部材係合溝14に係合する。
【0034】
上記カートリッジ排出機構141は、板バネ材を所定の形状に打抜いた後に所定の形状に折り曲げることにより形成されている。上記カートリッジ排出機構141は、ベース部145がキャビネット蓋103の内面に取り付けられている。
【0035】
カートリッジ排出機構141は、上述のような構成であって、図21,図22に示すように、カートリッジ1をメカデッキ105に装着してキャビネット蓋103を閉じれば、図23,図24に示すように、上記第1,第2のカートリッジ保持部143,144の先端の係合部142がカートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合するとともに、上記第1〜第4のカートリッジ押え部146〜149の先端でカートリッジ1をメカデッキ105のシャーシ106に押し付ける。そして、この状態で記録再生が行われる。
【0036】
記録再生終了後にキャビネット蓋103を開けば、図25〜図27に示すように、
カートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合部142が係合している第1,第2のカートリッジ保持部143,144によって、キャビネット蓋103と共にメカデッキ105のシャーシ106から持ち上げられる。
【0037】
上記第1,第2のカートリッジ保持部143,144の係合部142が係合している保持部材係合溝14の位置は、カートリッジ1の後面1dよりも前面1a側に変位した位置に設けられているので、その重量バランスによって、カートリッジ1は、上記カートリッジ保持部143,144の係合部142を支点にして、前面1a側が下がるように、図25の時計方向に回動して、カートリッジ1の後面1dがキャビネット蓋103から離れた状態になる。従って、上記カートリッジ1の後面1d側を指先Fで摘んで矢印A方向に引張れば、図28に示すように、上記保持部材係合溝14の一端面14aが上記係合部142に接触して、係合部142は、矢印B方向に逃げ移動して保持部材係合溝14から抜き出され、カートリッジ1は、フリーな状態になってメカデッキ105から取り出される。なお、上記実施例においては、第1,第2のカートリッジ保持部143,144にそれぞれ1個ずつ一対の係合部142を設け、これら一対の係合部142を上記カートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合させる構成としたが、第1,第2のカートリッジ保持部143,144にそれぞれ複数の対状の係合部142を設け、これら複数対の係合部142を上記カートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合させる構成としてもよい。また、上記実施例においては、上述したように、係合部142を上記カートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合させる構成としたが、上記係合部142の先端をカートリッジ1の下面に係合させる構成にしてもよい。
【0038】
(4)誤挿入防止部の構成、
誤挿入防止部121は、カートリッジ1の誤挿入を防止し、カートリッジ1が正規の姿勢で挿入された場合にのみ、メカデッキ105への装着を許容するためのものである。
【0039】
図1〜図14に示す第1実施例の誤挿入防止部121は、カートリッジ1の前面1aの仮位置決めを行う左右一対の第1,第2の位置決め突起122,123を記録媒体カートリッジ1の前面1aの形状に倣う(沿う)位置に配置することにより形成されている。
【0040】
第1,第2の位置決め突起122,123は、アウトサート成形によりシャーシ106と一体的に形成されていて、付け根部分には、カートリッジ1の高さ位置方向の位置決めを行う載置基準面124が設けられている。
【0041】
第1,第2の位置決め突起122,123は、カートリッジ1が正規の姿勢で挿入された場合には、図4,図5に示すように、カートリッジ1の前面1aが接触し、カートリッジ1は、仮位置決めされて、図11に示すように、上記位置決め基準ピン111の先端がカートリッジ1の位置決め穴13の開口部の周縁部に接触した状態になる。
【0042】
この状態でカートリッジ1を後面1d側(矢印a方向)に僅かに引けば、図12に示すように、位置決め穴13に位置決め基準ピン111が嵌合して、カートリッジ1の前後、左右方向の位置決めが成されるとともに、カートリッジ1は、上記第1,第2の位置決め突起122,123の付け根部分に設けた載置基準面124および位置決め基準ピン111の付け根部分に設けた載置基準面125によって高さ方向の位置決めが成される。
【0043】
上述のカートリッジ1の姿勢が正規の場合に対して、カートリッジ1が正規の姿勢でない場合、例えば、カートリッジ1の前後を逆にして装着しようとした場合には、図13に示すように、カートリッジ1の後面1dに第1の位置決め突起122のみが接触する。カートリッジ1の後面1dに第1,第2の位置決め突起122,123の両方を接触させようとすると、図14に示すように、カートリッジ1は、斜め横を向いて、装着する向きが違うことが示唆される。
【0044】
図15〜図19は、第2実施例の誤挿入防止部121Aを示す。上記第1実施例においては、誤挿入防止部121を第1,第2の2つの位置決め突起122,123で構成したが、第2実施例においては、図15,図16に示すように、誤挿入防止部121Aは、上記シャーシ106上に重ね合わせるベースプレート131と、該ベースプレート131に立設されていてカートリッジ1の前面1aの形状に倣う(沿う)曲面部132を有する壁状の位置決め突起133と、で構成されていて、上記ベースプレート131をシャーシ106に重ね合わせて接着することによりシャーシ106上に取り付けられている。上記壁状の位置決め突起133は、中空状に形成されている。
【0045】
図17に示すように、上記壁状の位置決め突起133の中空状内部には、シャーシ106に設けた複数の支持突起134が嵌合されていて、上記曲面部132の両端の変形し易い部分を背面側から支えて、記録媒体カートリッジ1を押し付けたときに、上記曲面部132が変形するのを防止している。
【0046】
上記支持突起134の付け根部分にはカートリッジ1の高さ位置の位置決めを行う載置基準面135が一体的に形成されていて、該載置基準面135は、上記ベースプレート131に設けた切欠部136からベースプレート131上に突出している。
【0047】
第2実施例の誤挿入防止部121Aは、上述のような構成であって、カートリッジ1の前面1aを、該前面1aの形状に倣って(沿って)形成した曲面部132に当接させる構成としたので、図18に示すように、カートリッジ1を正規の姿勢で挿入して前面1aを上記曲面部132に当接させると両者は隙間なく密着してカートリッジ1は、仮位置決めされる。
【0048】
また、カートリッジ1の前後を逆にして装着しようとした場合には、図19に示すように、上記曲面部132とカートリッジ1の後面1dとの間に大きな隙間δが発生するので、装着する向きが違うことが明白になる。他の構成、作用、効果は第1実施例の場合と同じであるので重複する説明は省略する。なお、第2実施例では、誤挿入防止部121Aを所謂ブリックパック状に形成してシャーシ106に取付ける構成にしたが、誤挿入防止部121Aをシャーシ106にアウトサート成形により一体的に形成してもよい。
【0049】
(5)スピンドルモータの構成
図29に示すように、上記スピンドルモータ151は、ステータ基板161に設けられた筒状の軸受部161aと、該軸受部161aの内周に取付けられた軸受162と、上記筒状の軸受部161aを中央孔163内に挿入した状態で上記ステータ基板161上に載置された配線板164と、上記筒状の軸受部161aの外周部に取付けられた鉄心コイル165と、上記軸受162に回転軸166の先端を挿入した状態で回転可能に取付けられたロータアッセンブリー167と、を備えている。上記ロータアッセンブリー167は、ロータ168と、該ロータ168にアウトサート成形された合成樹脂のターンテーブル169と、を備えている。
【0050】
上記ロータ168の内面には上記鉄心コイル165と対を成すロータマグネット170が取付けられている。また、上記ディスクテーブル169にはディスク状記録媒体2のハブ22をマグネットチャッキングするチャッキング用のマグネット171とディスク状記録媒体2のセンタリングを行うセンタリングバネ172が取付けられている。
【0051】
図30に分解して示すように、上記ロータアッセンブリー167は、金属製のロータ168と、該ロータ168にアウトサート成形された合成樹脂のディスクテーブル169と、からなっている。
【0052】
上記ロータ168は、略円形状の天面部168aと、該天面部168aの外周部に所定の間隔173をもって配置される筒状のスカート部168bと、を備えている。上記筒状のスカート部168bの上端には、該上端を内側に略直角に折り曲げることにより、リング状のフランジ部168cが形成されている。
【0053】
上記スカート部168bの上端の折曲部には、第1の樹脂導入孔174が形成されている。上記第1の樹脂導入孔174は、上記筒状のスカート部168bの周方向に所定の間隔をもって列設されている。
【0054】
また、上記ディスクテーブル169は、上記ロータ168の外面側に位置するテーブル本体部169aと、上記ロータ168の内面側に位置するロータ内面重合部169bと、を備えている。
【0055】
上記ディスクテーブル169は、上記ロータ168の天面部168aと筒状のスカート部168bを所定の間隔173をもって成形金型内に位置決めして配置したのち上記成形金型内に溶融樹脂を注入することによりアウトサート成形されている。そして、上記間隔173および第1の樹脂導入孔174によって、図31に示すように、上記テーブル本体部169aの内面と上記ロータ内面重合部169bの外面が結合されて、上記ロータ168と上記ディスクテーブル169の結合強化が図られる。なお、図30に示すように、上記第1の樹脂導入孔174の周縁部の下端側は、外面側に凹部174aを形成することにより、内面側を薄肉部174bに形成している。これは、ディスクテーブル169をアウトサート成形する際に、樹脂の一部を上記凹部174a内に導入することにより、図31に示すように、テーブル本体部169aの上記凹部174aに対応する部分169cの肉厚を厚くして、テーブル本体部169aの強化を図ったものである。
【0056】
図32〜図34は、上記ロータ168と上記ディスクテーブル169の結合強化を図るための他の(第2の)実施例を示す。この実施例においては、上記ロータ168のスカート部168bの外周面に、上記ターンテーブル169を構成する合成樹脂の一部を導入する溝部175を形成し、上記ディスクテーブル169をアウトサート成形する際に、上記溝部175に上記テーブル本体部169a側の樹脂の一部169dを導入することにより上記ロータ168と上記ディスクテーブル169の結合強化を図った。その他の構成は第1実施例の場合と同じであるので同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0057】
図35〜図37は、上記ロータ168と上記ディスクテーブル169の結合強化を図るための他の(第3の)実施例を示す。この実施例においては、上記筒状のスカート部168bの上端に設けたリング状のフランジ部168cの幅を上記第1実施例の場合よりも若干広くして、該フランジ部168cに第2の樹脂導入孔176を形成したものである。
【0058】
上記ロータ168に上記ディスクテーブル169をアウトサート成形する際に、上記第2の樹脂導入孔176によって、上記テーブル本体部169aの内面と上記ロータ内面重合部169bの外面が結合されて、上記ロータ168と上記ディスクテーブル169の結合強化が図られる。その他の構成は第1実施例の場合と同じであるので同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0059】
図38〜図40は、上記ロータ168と上記ディスクテーブル169の結合強化を図るための他の(第4の)実施例を示す。この実施例は、上記第2,第3の実施例を組み合わせたものであり、上記ロータ168のスカート部168bの外周面に、上記ターンテーブル169を構成する合成樹脂の一部を導入する溝部175を形成すると共に、上記フランジ部168cに第2の樹脂導入孔176を設けたものであり、上記第2の実施例の効果と第3の実施例の効果を併せ持つ。その他の構成は第2、第3実施例の場合と同じであるので同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。なお、上記実施例においては、ロータ168を、天面部168aと筒状のスカート部168bの2部品で構成した場合を示したが、天面部168aと筒状のスカート部168bを一体化して、天面部168aと筒状のスカート部168bの間に上記隙間173に相当する樹脂導入用の穴を形成してもよい。
【0060】
(6)スレッドモータの構成
スレッドモータは、次に説明する伝達ギヤ群(ギヤトレイン)を介して光学ピックアップを走行させるものである。図41に示すように、上記スレッドモータ109は、モータ支持板としてのステータ基板191に取付けられていて、該ステータ基板191の外周部を上記シャーシ106の下面に重ね合わせてビス151等により上記シャーシ106の下面に垂下させた状態に取付けられている。
【0061】
上記スレッドモータ109は、ステータ基板191に設けられた筒状の軸受部191aと、該軸受部191aの内周に取付けられた軸受192と、上記筒状の軸受部191aを中央孔193内に挿入した状態で上記ステータ基板191上に載置された配線板194と、上記筒状の軸受部191の外周部に取付けられた鉄心コイル195と、上記軸受192に回転軸196を挿入した状態で回転可能に取付けられたロータ197と、を備えている。ロータ197の内面には上記鉄心コイル195と対をなすロータマグネット198が設けられている。
【0062】
図42に示すように、上記ロータ197は、有底円筒状に形成されていて、円筒部197aの底面部197b側の端部の外周面にリング状の第1のギヤ201を備え、上記円筒部197aの底面部197b側と反対側の端部に上記リング状のギヤ201と所定の間隔をもって対抗するフランジ部200を備えている。
【0063】
上記リング状の第1のギヤ201は、ロータ197の外面にアウトサート成形され、或いはロータ197の外面に嵌合することにより取付けられている。また、上記フランジ部200は、ロータ197の開口側の端部を外側に向けて略直角に折り曲げることにより、或いはロータ197の外面にアウトサート成形されている。
【0064】
上記スレッドモータ109の回転は、後に説明する伝達ギヤ群110を介して上記光学ピックアップ108に伝達される。
【0065】
上記スレッドモータ109は、上記ビス151が緩むなどしてシャーシ106から脱落してしまうのをモータ脱落防止部152によって阻止される。モータ脱落防止部152は、シャーシ106の下面側に上記スレッドモータ109の外周面に沿わせて略垂直に形成された垂直片部153と、該垂直片部153の先端部を上記スレッドモータ109の中心部に向けて略直角に折り曲げた水平片部154と、によって略L字状に形成されていて、上記水平片部154の先端が上記ロータ197の外周面に設けたリング状のギヤ199とフランジ部200の間の挿入されている。
【0066】
上記垂直片部153は、弾性を有していて、該垂直片部153を撓ませて上記水平片部154を所謂逃がした状態にして、スレッドモータ109をシャーシ106に取付ける際の邪魔にならないようにしてもよい。
【0067】
上記モータ脱落防止部152は、シャーシ106を切り起こすことにより、又は、シャーシ106にアウトサート成形により形成されている。
【0068】
上記モータ脱落防止部152は、上述のような構成であって、スレッドモータ109がシャーシ106から脱落する方向に移動したときに、上記モータ脱落防止部152の水平片部154が上記ロータ197のフランジ部200に係合して、スレッドモータ109の脱落方向への更なる移動を阻止して、シャーシ106からスレッドモータ109が脱落するのを防止する。
【0069】
(7)伝達ギヤ群(ギヤトレイン)の構成
伝達ギヤ群110は、スレッドモータ109の回転を光学ピックアップ側に伝達して光学ピックアップ108を走行させる。図8に示すように、上記伝達ギヤ群110は、上記スレッドモータ109のロータ197の外周面に設けたリング状のギヤ(以下、第1のギヤと称する)201と、該第1のギヤ201に噛合している第2のギヤ202と、該第2のギヤ202の上面(シャーシ102と対向する面)にこれと同軸に形成された第3のギヤ203と、該第3のギヤ203に噛合している第4のギヤ204と、該第4のギヤ204に噛合している第5のギヤ205と、で構成されている。上記第5のギヤ205は、上記光学ピックアップ108のリードスクリュー185の端部に取付けられている。
【0070】
上記第2のギヤ202には平板状のギヤ(平歯車)が用いられている。上記第3のギヤ203にはウォームギヤが用いられている。上記第4のギヤ204には軸状のウォームギヤが用いられている。上記第5のギヤ205にはウォームギヤが用いられている。
【0071】
上記第4のギヤ204は、長さ方向の中央部を境にして一端側204aと他端側204bが逆ネジに形成されていて、上記一端部204aに上記第3のギヤ203が噛合し、他端部204bに上記第5のギヤ205が噛合している。そして、上記スレッドモータ109で上記第1のギヤ201、第2のギヤ202、第3のギヤ203、第4のギヤ204、第5のギヤ205を介して上記リードスクリュー185を回転させることにより光学ピックアップ108を走行させる。
【0072】
上述のように、スレッドモータ109のロータ197の外周面にリング状の第1のギヤ201を設け、該第1のギヤ201の平板状の第2のギヤ202を噛合させる構成にしたので、ロータの底面に重ねて第1のギヤを設けた場合に較べてスレッドモータの厚さを薄くしてメカデッキを小型、薄型化することができる。
(8)作用および効果
実施例の記録再生装置101は、上述のような構成であって、図1に示すように、キャビネット蓋103を開いてカートリッジ1をメカデッキ105に装着する。カートリッジ1をメカデッキ105に装着するに際しては、図11に示すように、カートリッジ1の前面1aを誤挿入防止部121の第1,第2の位置決め突起122,123に当てて、カートリッジ1を仮位置決めすると、上記位置決め基準ピン111の先端がカートリッジ1の位置決め穴13の開口部の周縁部に接触した状態になる。
【0073】
この状態でカートリッジ1を後面1d側(矢印a方向)に僅かに引けば、図12に示すように、位置決め穴13に位置決め基準ピン111が嵌合して、カートリッジ1の前後、左右方向の位置決めが成されるとともに、カートリッジ1は、上記第1,第2の位置決め突起122,123の付け根部分に設けた載置基準面124および位置決め基準ピン111の付け根部分に設けた載置基準面125によって高さ方向の位置決めが成される。
【0074】
次に、キャビネット蓋103を閉じると、図23,図24に示すように、キャビネット蓋103の内面に設けたカートリッジ排出機構141の第1,第2のカートリッジ保持部143,144の係合部142がカートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合するとともに、上記第1〜第4のカートリッジ押え部146〜149の先端でカートリッジ1をメカデッキ105のシャーシ106に押し付ける。そして、この状態で記録再生が行われる。
【0075】
記録再生終了後にキャビネット蓋103を開けば、図25〜図27に示すように、
カートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合部142が係合している第1,第2のカートリッジ保持部143,144によって、キャビネット蓋103と共にメカデッキ105のシャーシ106から持ち上げられて、カートリッジ1は、メカデッキ105から抜き出される。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】記録再生装置のキャビネット蓋を開いた状態の斜視図。
【図2】記録再生装置のキャビネット蓋を閉じた状態の斜視図。
【図3】キャビネット蓋を取り外した状態の斜視図。
【図4】カートリッジの前面側を下に向けて傾斜させ、上記前面側を誤挿入防止部に接触させた状態の斜視図。
【図5】図4の平面図。
【図6】カートリッジを装着した後の状態の記録再生装置の斜視図。
【図7】図6の上面図。
【図8】メカデッキの下面図。
【図9】カートリッジの斜視図。
【図10】カートリッジを底面側から見た斜視図。
【図11】カートリッジの前面を誤挿入防止部に当てて仮位置決めした状態の側面図。
【図12】基準穴に基準ピンを挿入してカートリッジを本位置決めした状態の側面図。
【図13】誤挿入防止部によって誤装着を防止した状態の平面図。
【図14】誤挿入防止部によって誤装着を防止した状態の平面図。
【図15】誤挿入防止部の他の実施例の斜視図。
【図16】誤挿入防止部を取り外した状態の斜視図。
【図17】図15のA−A断面図。
【図18】カートリッジを装着した状態の平面図。
【図19】カートリッジを誤装着した状態の平面図。
【図20】キャビネット蓋とカートリッジ排出機構等の斜視図。
【図21】キャビネット蓋を開いた状態の断面図。
【図22】カートリッジを装着した状態の断面図。
【図23】キャビネット蓋を閉じた状態の断面図。
【図24】キャビネット蓋閉状態におけるのカートリッジ排出機構の作用を示す斜視図。
【図25】キャビネット蓋を開いてカートリッジを持上げた状態の断面図。
【図26】キャビネット蓋を開いてカートリッジを持上げた状態の正面図。
【図27】キャビネット蓋開状態におけるのカートリッジ排出機構の作用を示す斜視図。
【図28】カートリッジを抜き出す際のカートリッジ排出機構の作用を示す平面図。
【図29】スピンドルモータの断面図。
【図30】スピンドルモータのロータとターンテーブルの要部の分解断面図。
【図31】スピンドルモータのロータとターンテーブルの要部を組合せた状態の断面図。
【図32】スピンドルモータの第2実施例の断面図。
【図33】第2実施例のスピンドルモータのロータとターンテーブルの要部の分解断面図。
【図34】第2実施例のスピンドルモータのロータとターンテーブルの要部を組合せた状態の断面図。
【図35】スピンドルモータの第3実施例の断面図。
【図36】第3実施例のスピンドルモータのロータとターンテーブルの要部の分解断面図。
【図37】第3実施例のスピンドルモータのロータとターンテーブルの要部を組合せた状態の断面図。
【図38】スピンドルモータの第4実施例の断面図。
【図39】第4実施例のスピンドルモータのロータとターンテーブルの要部の分解断面図。
【図40】第4実施例のスピンドルモータのロータとターンテーブルの要部を組合せた状態の断面図。
【図41】スレッドモータの断面図。
【図42】スレッドモータのロータの断面図。
【図43】従来例の斜視図。
【図44】従来例の側面図。
【符号の説明】
【0077】
1…カートリッジ、1a…カートリッジの前面、1b,1c…カートリッジの側面、1d…カートリッジの後面、13…位置決め穴、14…カートリッジ排出機構係合溝、101…記録再生装置、102…キャビネット、103…キャビネット蓋、104…メカデッキ収納部、105…メカデッキ、106…シャーシ、107…スピンドルモータ、108…光学ピックアップ、109…スレッドモータ、110…伝達ギヤ群、111…位置決め基準ピン、121,121A…誤挿入防止部、122…第1の位置決め突起、123…第2の位置決め突起、124…高さ位置決め突起、131…第2実施例の誤挿入防止部のベースプレート、132…第2実施例の誤挿入防止部の曲面、141…カートリッジ排出機構、142…係合部、143…第1のカートリッジ保持部、144…第2のカートリッジ保持部、145…ベース部、146〜149…第1〜第4のカートリッジ押え部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、メカデッキ収納部を開閉するキャビネット蓋を開いて、カートリッジホルダを介さずに記録媒体カートリッジを直接、メカデッキのシャーシに装着したのち、上記キャビネット蓋を閉じて記録再生を行い、記録再生終了後は、上記キャビネット蓋を開いてメカデッキ収納部から記録媒体カートリッジを取り出す記録再生装置に関し、特に、キャビネット蓋を開いた時に、該キャビネット蓋と一緒に記録媒体カートリッジをメカデッキのシャーシから持ち上げて、記録媒体カートリッジの取り出しを容易に行うことができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
記録再生装置として図43,図44に示すものが知られている。図43に示すように、上記記録再生装置301は、記録媒体カートリッジ(以下、単にカートリッジと称する)401を挿入するカートリッジホルダ302と、カートリッジホルダ302を取付けたシャーシ303と、を備えている。上記シャーシ303には、カートリッジ401の位置決めを行う一対の位置決め基準ピン304と、スピンドルモータ305と、光学ピックアップ306等が設けられている。
【0003】
図44に示すように、カートリッジホルダ302は、シャーシ303に対して所定の傾斜角度に傾斜させたカートリジ挿抜位置と、シャーシ303上に重ね合わせた記録再生位置(図示省略)と、の間で回動移動可能になっている。カートリッジホルダ302は、キャビネット蓋311の開閉に追従してカートリジ挿抜位置あるいは記録再生位置に移動する。
【0004】
図43に示すように、カートリッジ401は、前面401aが円弧状の曲面に形成され、第1,第2の側面401b,401cは、フラット面に形成され、後面401dは、前面401aよりも緩やかな円弧状の曲面に形成されている。上記第1の側面401bにはカートリッジホルダ302の第1の側面302aに設けた誤挿入防止部307を導入する誤挿入防止部ガイド溝402が形成されていて、該ガイド溝402の先端には、カートリッジ401がカートリッジホルダ302内に完全に収納された時に、上記誤挿入防止部307が嵌合する位置決め溝403が形成されている。また、カートリッジ401の下面には上記一対の位置決め基準ピン304が嵌合する一対の位置決め穴404と、上記スピンドルモータ304を導入する駆動用の開口部405と、上記光学ピックアップ306が臨む記録再生用の開口部406と、を備えている。
【0005】
そして、図43に示すように、カートリッジ401を正規の姿勢でカートリッジホルダ302に挿入すると、誤挿入防止部307が誤挿入防止部ガイド溝402に導入され、カートリッジ401は、カートリッジホルダ302に挿入されて、誤挿入防止部307が位置決め溝403に嵌り込んで、カートリッジ401がカートリッジホルダ302内に位置決めされる。
【0006】
カートリッジ401をカートリッジホルダ302に収納した後に、カートリッジホルダ302を記録再生位置に移動させると、上記一対の位置決め基準ピン304が上記一対の位置決め穴404に嵌合してカートリッジ401がシャーシ303に対して位置決めされ、上記スピンドルモータ305が上記駆動用の開口部405からカートリッジ401内に侵入して上記カートリッジ401に収納されている光ディスク407のハブ408が上記スピンドルモータ305にチャッキングされると共に、光学ピックアップ306が上記記録再生用の開口部406を介して上記光ディスク407の記録面に臨む。そして、スピンドルモータ305で光ディスク407を回転させながら光学ピックアップ306を光ディスク407の半径方向に移動させながら記録再生を行う。記録再生終了後には、上記カートリッジホルダ302をカートリジ挿抜位置に戻して、カートリッジ401を取り出す。
【0007】
カートリッジ401を前後逆の姿勢で、或いは表裏逆の姿勢でカートリッジホルダ302に挿入した場合には、誤挿入防止部307がカートリッジ401の第1の側面401bや第2の側面401cに係合して、カートリッジ401の更なる挿入が阻止される。
【0008】
従って、カートリッジ401が誤挿入されたか否かは、カートリッジ401をカートリッジホルダ302に挿入した段階で判別され、誤挿入されたカートリッジ401が無理にスピンドルモータ305側に押し付けられたりするのが防止される。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開2005−322318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記従来のカートリッジホルダを備えた記録再生装置は、カートリッジホルダにカートリッジを挿入した段階で、カートリッジが誤挿入されたか否かを判別し、誤挿入された場合には、それ以上の操作、即ちカートリッジホルダを記録再生位置に移動させなければ、カートリッジの下面がシャーシ側に押し付けられることが無いので、カートリッジの無理な押し付けによる光ディスクや光学ピックアップ等の損傷を未然に防止できるが、カートリッジホルダを備えていない記録再生装置には、当然のことながら上記カートリッジホルダの誤挿入防止効果を得ることはできない。
【0010】
近年、記録再生装置の構造の簡素化、軽量化を図るために、カートリッジホルダを使用しない記録再生装置の開発が臨まれている。カートリッジホルダを無くした場合に最も問題となるのが、以下の2点である。
【0011】
(1)上記従来のカートリッジホルダを使用した記録再生装置においてカートリッジホルダを記録再生位置に移動させることによりカートリッジを容易にシャーシから取り出すことができたが、カートリッジホルダを使用しない記録再生装置においては、一々、指先で摘むなどしてカートリッジをシャーシから取出さなければならない。
【0012】
(2)カートリッジの挿入方向等が間違っているのにも拘わらず正しいものと誤認して、カートリッジホルダをシャーシ側に強く押し付けるなどして、光ディスクや光学ピックアップ等を損傷してしまう。
【0013】
本発明の目的は、上記従来の(1)の問題点を解決し、カートリッジホルダを使用しない所謂ホルダレスの記録再生装置においても、カートリッジホルダを使用するものと同様に、簡単容易にカートリッジをシャーシから取り出すことのできる記録再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、メカデッキを収納したメカデッキ収納部を開閉するキャビネット蓋を備え、該キャビネット蓋を開いてメカデッキのシャーシ上にカートリッジを載置したのち上記キャビネット蓋を閉じて記録再生を行う記録再生装置において、
上記キャビネット蓋に、閉蓋時において上記シャーシ上に載置されているカートリッジに係合して、開蓋時において上記カートリッジを上記メカデッキ収納部外に取出すカートリッジ排出機構を設けた。
【発明の効果】
【0015】
カートリッジを装着したのち、上記キャビネット蓋を閉じるカートリッジ排出機構が上記カートリッジに係合する。記録再生終了後は、上記キャビネット蓋を開くと、カートリッジ排出機構によってカートリッジが持ち上げられて、メカデッキ収納部から取出される。
【0016】
従って、今までのカートリッジホルダを有しない記録再生装置の場合のように、カートリッジを指先等で摘んでメカデッキから取り出すという面倒な作業が不要となり、カートリッジの取出作業が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を(1)記録再生装置全体の概略構成、(2)カートリッジの構成、(3)キャビネット蓋およびカートリッジ排出機構の構成、(4)誤挿入防止部の構成、(5)スピンドルモータの構成、(6)スレッドモータの構成、(7)伝達ギヤ群(ギヤトレイン)の構成、(8)作用および効果、の順に説明する。
【0018】
(1)記録再生装置全体の概略構成、
図1は記録再生装置のキャビネット蓋を開いた状態の斜視図、図2は記録再生装置のキャビネット蓋を閉じた状態の斜視図、図3はキャビネット蓋を取り外した状態の斜視図、図4はカートリッジの前面側を下に向けて傾斜させ、上記前面側を誤挿入防止部に接触させた状態の斜視図、図5は図4の平面図、図6はカートリッジを装着した後の状態の記録再生装置の斜視図、図7は図6の平面図、図8はメカデッキの下面図である。
【0019】
図1に示すように、記録再生装置101は、キャビネット102と、該キャビネット102に開閉可能に取り付けられたキャビネット蓋103と、該キャビネット蓋103によって開閉されるメカデッキ収納部104内に組み付けられたメカデッキ105と、を備えている。
【0020】
上記メカデッキ105は、シャーシ106の上面側の略中央部にスピンドルモータ107を備え、該スピンドルモータ107の側方に光学ピックアップ108と、該光学ピックアップ108を走行させるスレッドモータ109および伝達ギヤ群110と、を備えている。光学ピックアップ108は、再生のみならず記録も行うことができる。
【0021】
上記シャーシ106は、後端(挿入したカートリッジ1の後面1d側が位置する端部、図1の右下辺部)に、カートリッジ1の下面1eに設けた左右一対の位置決め穴13に嵌合する左右一対のカートリッジ位置決め基準ピン111を備えていると共に、前端(挿入したカートリッジ1の前面1a側が位置する端部、図1の左上辺部)にカートリッジ1の前面1aを押し当てる誤挿入防止部121を備えている。
【0022】
そして、図4,図5に示すように、カートリッジ1の前面1aを下方に向けて所定の角度に傾斜させて該前面1aを上記誤挿入防止部121に軽く押し付けた後に、カートリッジ1を後面1d側に僅かに引くようにしながらカートリッジ1をシャーシ106側に軽く押し付けると、図6,図7に示すように、カートリッジ1の下面に設けた左右一対の位置決め穴13に、シャーシ106に設けた位置決め基準ピン111が嵌合してカートリッジ1の位置決めがなされ、カートリッジ1に収納されているディスク状記録媒体がスピンドルモータ107にチャッキングされる。
【0023】
キャビネット蓋103を閉じると、該キャビネット蓋103の内面に設けたカートリッジ排出機構141がカートリッジ1に係合する。そして、キャビネット蓋103を閉じた状態でスピンドルモータ107でディスク状記録媒体を回転させながら光学ピックアップ108によってディスク状記録媒体への記録再生を行う。
【0024】
記録再生終了後にキャビネット蓋103を開くと、上記カートリッジ排出機構141により、カートリッジ1が持上げられてメカデッキ収納部104から取り出される。
【0025】
(2)カートリッジの構成、
図9はカートリッジ1を上ハーフ側から見た斜視図、図10はカートリッジ1を下ハーフ側から見た斜視図である。
【0026】
カートリッジ1の内部にはディスク状記録媒体2が回転自在に収納されている。ディスク状記録媒体2は、ゲーム用のソフト等が記録された光ディスク21の中央部にチャッキング用のハブ22を取付けることにより構成されている。チャッキング用のハブ22は、マグネットに吸引されるステンレス等の磁性金属により形成されている。
【0027】
カートリッジ1は、前面1aが光ディスク21と略同じ曲率半径の円弧状の曲面に形成され、上記前面1aに連続する左右の側面1b,1cは、互いに平行するフラット面に形成され、上記前面1aに対向する後面1dは、上記左右の第1,第2の側面1b,1cに連続する上記前面1aよりも曲率の大きな円弧状の曲面に形成されている。
【0028】
カートリッジ1の下面1eの中央部には、上記ディスク状記録媒体2のハブ22を外部に臨ませる駆動用開口部11が設けられている。また、上記駆動用開口部11の近傍から上記第2の側面1cに亘って、上記ディスク状記録媒体2の光ディスク21の情報記録面を外部に臨ませる記録再生用開口部12が設けられている。また、カートリッジ1の下面1eの上記後面1d側の近傍には、一対の位置決め穴13が設けられている
また、上記カートリッジ1の第1の側面1bと第2の側面1cには、キャビネット蓋103を閉じた時に、次に説明するキャビネット蓋103に設けたカートリッジ排出機構141の先端の略V字状の係合部142が嵌合する保持部材係合溝14が設けられている。そして、上記キャビネット蓋103を閉じると、上記略V字状の係合部142が上記保持部材係合溝14に係合し、上記キャビネット蓋103を開いた時に、上記カートリッジ1は、上記キャビネット蓋103と一緒にシャーシ106上に持ち上げられる。
【0029】
(3)キャビネット蓋およびカートリッジ排出機構の構成、
図1に示すように、キャビネット蓋103は、キャビネット102に回動開閉可能に取り付けられていて、メカデッキ105を収納したメカデッキ収納部104を開閉する。キャビネット蓋103は、図2に示す閉蓋状態において、図示を省略したロック機構によりロックされて、閉蓋状態に維持される。
【0030】
図20に示すように、キャビネット蓋103の内面にはカートリッジ排出機構141が設けられている。カートリッジ排出機構141は、閉じられているキャビネット蓋103を開く時に、該キャビネット蓋103に追従させてカートリッジ1をシャーシ103上に持上げてカートリッジ1を取出し易くする。
【0031】
カートリッジ排出機構141は、キャビネット蓋103を閉じた時に、メカデッキ105に装着されているカートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に先端の係合部142が係合する第1,第2のカートリッジ保持部143,144と、これら第1,第2のカートリッジ保持部143,144を長さ方向の両端部に設けたベース部145と、該ベース部145の一側部から突出させた状態に形成されていてキャビネット蓋103を閉じた時に先端部で上記カートリッジ1の前面1a側の上面1fを押圧してカートリッジ1の前面側をシャーシ106に押し付ける第1,第2のカートリッジ押え部146,147と、上記ベース部145の他側部から突出させた状態に形成されていてキャビネット蓋103を閉じた時に先端部で上記カートリッジ1の後面1d側の上面1fを押圧してカートリッジ1の後面1d側をシャーシ106に押し付ける第3,第4のカートリッジ押え部148,149と、を備えている。
【0032】
上記係合部142は、上記第1,第2のカートリッジ保持部142,143に設けた弾性を有するアーム部150の先端を略V字状に折り曲げることにより形成されている。
【0033】
上記アーム部150には捻りが与えられていて、キャビネット蓋103を閉じるときに上記略V字状の係合部142の稜線部142aがカートリッジ1の上面1fの周縁部1gに接触して逃げ移動し、上記略V字状の係合部142が上記保持部材係合溝14に来ると、上記係合部142はアーム部150の弾性によって復帰移動して上記保持部材係合溝14に係合する。
【0034】
上記カートリッジ排出機構141は、板バネ材を所定の形状に打抜いた後に所定の形状に折り曲げることにより形成されている。上記カートリッジ排出機構141は、ベース部145がキャビネット蓋103の内面に取り付けられている。
【0035】
カートリッジ排出機構141は、上述のような構成であって、図21,図22に示すように、カートリッジ1をメカデッキ105に装着してキャビネット蓋103を閉じれば、図23,図24に示すように、上記第1,第2のカートリッジ保持部143,144の先端の係合部142がカートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合するとともに、上記第1〜第4のカートリッジ押え部146〜149の先端でカートリッジ1をメカデッキ105のシャーシ106に押し付ける。そして、この状態で記録再生が行われる。
【0036】
記録再生終了後にキャビネット蓋103を開けば、図25〜図27に示すように、
カートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合部142が係合している第1,第2のカートリッジ保持部143,144によって、キャビネット蓋103と共にメカデッキ105のシャーシ106から持ち上げられる。
【0037】
上記第1,第2のカートリッジ保持部143,144の係合部142が係合している保持部材係合溝14の位置は、カートリッジ1の後面1dよりも前面1a側に変位した位置に設けられているので、その重量バランスによって、カートリッジ1は、上記カートリッジ保持部143,144の係合部142を支点にして、前面1a側が下がるように、図25の時計方向に回動して、カートリッジ1の後面1dがキャビネット蓋103から離れた状態になる。従って、上記カートリッジ1の後面1d側を指先Fで摘んで矢印A方向に引張れば、図28に示すように、上記保持部材係合溝14の一端面14aが上記係合部142に接触して、係合部142は、矢印B方向に逃げ移動して保持部材係合溝14から抜き出され、カートリッジ1は、フリーな状態になってメカデッキ105から取り出される。なお、上記実施例においては、第1,第2のカートリッジ保持部143,144にそれぞれ1個ずつ一対の係合部142を設け、これら一対の係合部142を上記カートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合させる構成としたが、第1,第2のカートリッジ保持部143,144にそれぞれ複数の対状の係合部142を設け、これら複数対の係合部142を上記カートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合させる構成としてもよい。また、上記実施例においては、上述したように、係合部142を上記カートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合させる構成としたが、上記係合部142の先端をカートリッジ1の下面に係合させる構成にしてもよい。
【0038】
(4)誤挿入防止部の構成、
誤挿入防止部121は、カートリッジ1の誤挿入を防止し、カートリッジ1が正規の姿勢で挿入された場合にのみ、メカデッキ105への装着を許容するためのものである。
【0039】
図1〜図14に示す第1実施例の誤挿入防止部121は、カートリッジ1の前面1aの仮位置決めを行う左右一対の第1,第2の位置決め突起122,123を記録媒体カートリッジ1の前面1aの形状に倣う(沿う)位置に配置することにより形成されている。
【0040】
第1,第2の位置決め突起122,123は、アウトサート成形によりシャーシ106と一体的に形成されていて、付け根部分には、カートリッジ1の高さ位置方向の位置決めを行う載置基準面124が設けられている。
【0041】
第1,第2の位置決め突起122,123は、カートリッジ1が正規の姿勢で挿入された場合には、図4,図5に示すように、カートリッジ1の前面1aが接触し、カートリッジ1は、仮位置決めされて、図11に示すように、上記位置決め基準ピン111の先端がカートリッジ1の位置決め穴13の開口部の周縁部に接触した状態になる。
【0042】
この状態でカートリッジ1を後面1d側(矢印a方向)に僅かに引けば、図12に示すように、位置決め穴13に位置決め基準ピン111が嵌合して、カートリッジ1の前後、左右方向の位置決めが成されるとともに、カートリッジ1は、上記第1,第2の位置決め突起122,123の付け根部分に設けた載置基準面124および位置決め基準ピン111の付け根部分に設けた載置基準面125によって高さ方向の位置決めが成される。
【0043】
上述のカートリッジ1の姿勢が正規の場合に対して、カートリッジ1が正規の姿勢でない場合、例えば、カートリッジ1の前後を逆にして装着しようとした場合には、図13に示すように、カートリッジ1の後面1dに第1の位置決め突起122のみが接触する。カートリッジ1の後面1dに第1,第2の位置決め突起122,123の両方を接触させようとすると、図14に示すように、カートリッジ1は、斜め横を向いて、装着する向きが違うことが示唆される。
【0044】
図15〜図19は、第2実施例の誤挿入防止部121Aを示す。上記第1実施例においては、誤挿入防止部121を第1,第2の2つの位置決め突起122,123で構成したが、第2実施例においては、図15,図16に示すように、誤挿入防止部121Aは、上記シャーシ106上に重ね合わせるベースプレート131と、該ベースプレート131に立設されていてカートリッジ1の前面1aの形状に倣う(沿う)曲面部132を有する壁状の位置決め突起133と、で構成されていて、上記ベースプレート131をシャーシ106に重ね合わせて接着することによりシャーシ106上に取り付けられている。上記壁状の位置決め突起133は、中空状に形成されている。
【0045】
図17に示すように、上記壁状の位置決め突起133の中空状内部には、シャーシ106に設けた複数の支持突起134が嵌合されていて、上記曲面部132の両端の変形し易い部分を背面側から支えて、記録媒体カートリッジ1を押し付けたときに、上記曲面部132が変形するのを防止している。
【0046】
上記支持突起134の付け根部分にはカートリッジ1の高さ位置の位置決めを行う載置基準面135が一体的に形成されていて、該載置基準面135は、上記ベースプレート131に設けた切欠部136からベースプレート131上に突出している。
【0047】
第2実施例の誤挿入防止部121Aは、上述のような構成であって、カートリッジ1の前面1aを、該前面1aの形状に倣って(沿って)形成した曲面部132に当接させる構成としたので、図18に示すように、カートリッジ1を正規の姿勢で挿入して前面1aを上記曲面部132に当接させると両者は隙間なく密着してカートリッジ1は、仮位置決めされる。
【0048】
また、カートリッジ1の前後を逆にして装着しようとした場合には、図19に示すように、上記曲面部132とカートリッジ1の後面1dとの間に大きな隙間δが発生するので、装着する向きが違うことが明白になる。他の構成、作用、効果は第1実施例の場合と同じであるので重複する説明は省略する。なお、第2実施例では、誤挿入防止部121Aを所謂ブリックパック状に形成してシャーシ106に取付ける構成にしたが、誤挿入防止部121Aをシャーシ106にアウトサート成形により一体的に形成してもよい。
【0049】
(5)スピンドルモータの構成
図29に示すように、上記スピンドルモータ151は、ステータ基板161に設けられた筒状の軸受部161aと、該軸受部161aの内周に取付けられた軸受162と、上記筒状の軸受部161aを中央孔163内に挿入した状態で上記ステータ基板161上に載置された配線板164と、上記筒状の軸受部161aの外周部に取付けられた鉄心コイル165と、上記軸受162に回転軸166の先端を挿入した状態で回転可能に取付けられたロータアッセンブリー167と、を備えている。上記ロータアッセンブリー167は、ロータ168と、該ロータ168にアウトサート成形された合成樹脂のターンテーブル169と、を備えている。
【0050】
上記ロータ168の内面には上記鉄心コイル165と対を成すロータマグネット170が取付けられている。また、上記ディスクテーブル169にはディスク状記録媒体2のハブ22をマグネットチャッキングするチャッキング用のマグネット171とディスク状記録媒体2のセンタリングを行うセンタリングバネ172が取付けられている。
【0051】
図30に分解して示すように、上記ロータアッセンブリー167は、金属製のロータ168と、該ロータ168にアウトサート成形された合成樹脂のディスクテーブル169と、からなっている。
【0052】
上記ロータ168は、略円形状の天面部168aと、該天面部168aの外周部に所定の間隔173をもって配置される筒状のスカート部168bと、を備えている。上記筒状のスカート部168bの上端には、該上端を内側に略直角に折り曲げることにより、リング状のフランジ部168cが形成されている。
【0053】
上記スカート部168bの上端の折曲部には、第1の樹脂導入孔174が形成されている。上記第1の樹脂導入孔174は、上記筒状のスカート部168bの周方向に所定の間隔をもって列設されている。
【0054】
また、上記ディスクテーブル169は、上記ロータ168の外面側に位置するテーブル本体部169aと、上記ロータ168の内面側に位置するロータ内面重合部169bと、を備えている。
【0055】
上記ディスクテーブル169は、上記ロータ168の天面部168aと筒状のスカート部168bを所定の間隔173をもって成形金型内に位置決めして配置したのち上記成形金型内に溶融樹脂を注入することによりアウトサート成形されている。そして、上記間隔173および第1の樹脂導入孔174によって、図31に示すように、上記テーブル本体部169aの内面と上記ロータ内面重合部169bの外面が結合されて、上記ロータ168と上記ディスクテーブル169の結合強化が図られる。なお、図30に示すように、上記第1の樹脂導入孔174の周縁部の下端側は、外面側に凹部174aを形成することにより、内面側を薄肉部174bに形成している。これは、ディスクテーブル169をアウトサート成形する際に、樹脂の一部を上記凹部174a内に導入することにより、図31に示すように、テーブル本体部169aの上記凹部174aに対応する部分169cの肉厚を厚くして、テーブル本体部169aの強化を図ったものである。
【0056】
図32〜図34は、上記ロータ168と上記ディスクテーブル169の結合強化を図るための他の(第2の)実施例を示す。この実施例においては、上記ロータ168のスカート部168bの外周面に、上記ターンテーブル169を構成する合成樹脂の一部を導入する溝部175を形成し、上記ディスクテーブル169をアウトサート成形する際に、上記溝部175に上記テーブル本体部169a側の樹脂の一部169dを導入することにより上記ロータ168と上記ディスクテーブル169の結合強化を図った。その他の構成は第1実施例の場合と同じであるので同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0057】
図35〜図37は、上記ロータ168と上記ディスクテーブル169の結合強化を図るための他の(第3の)実施例を示す。この実施例においては、上記筒状のスカート部168bの上端に設けたリング状のフランジ部168cの幅を上記第1実施例の場合よりも若干広くして、該フランジ部168cに第2の樹脂導入孔176を形成したものである。
【0058】
上記ロータ168に上記ディスクテーブル169をアウトサート成形する際に、上記第2の樹脂導入孔176によって、上記テーブル本体部169aの内面と上記ロータ内面重合部169bの外面が結合されて、上記ロータ168と上記ディスクテーブル169の結合強化が図られる。その他の構成は第1実施例の場合と同じであるので同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0059】
図38〜図40は、上記ロータ168と上記ディスクテーブル169の結合強化を図るための他の(第4の)実施例を示す。この実施例は、上記第2,第3の実施例を組み合わせたものであり、上記ロータ168のスカート部168bの外周面に、上記ターンテーブル169を構成する合成樹脂の一部を導入する溝部175を形成すると共に、上記フランジ部168cに第2の樹脂導入孔176を設けたものであり、上記第2の実施例の効果と第3の実施例の効果を併せ持つ。その他の構成は第2、第3実施例の場合と同じであるので同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。なお、上記実施例においては、ロータ168を、天面部168aと筒状のスカート部168bの2部品で構成した場合を示したが、天面部168aと筒状のスカート部168bを一体化して、天面部168aと筒状のスカート部168bの間に上記隙間173に相当する樹脂導入用の穴を形成してもよい。
【0060】
(6)スレッドモータの構成
スレッドモータは、次に説明する伝達ギヤ群(ギヤトレイン)を介して光学ピックアップを走行させるものである。図41に示すように、上記スレッドモータ109は、モータ支持板としてのステータ基板191に取付けられていて、該ステータ基板191の外周部を上記シャーシ106の下面に重ね合わせてビス151等により上記シャーシ106の下面に垂下させた状態に取付けられている。
【0061】
上記スレッドモータ109は、ステータ基板191に設けられた筒状の軸受部191aと、該軸受部191aの内周に取付けられた軸受192と、上記筒状の軸受部191aを中央孔193内に挿入した状態で上記ステータ基板191上に載置された配線板194と、上記筒状の軸受部191の外周部に取付けられた鉄心コイル195と、上記軸受192に回転軸196を挿入した状態で回転可能に取付けられたロータ197と、を備えている。ロータ197の内面には上記鉄心コイル195と対をなすロータマグネット198が設けられている。
【0062】
図42に示すように、上記ロータ197は、有底円筒状に形成されていて、円筒部197aの底面部197b側の端部の外周面にリング状の第1のギヤ201を備え、上記円筒部197aの底面部197b側と反対側の端部に上記リング状のギヤ201と所定の間隔をもって対抗するフランジ部200を備えている。
【0063】
上記リング状の第1のギヤ201は、ロータ197の外面にアウトサート成形され、或いはロータ197の外面に嵌合することにより取付けられている。また、上記フランジ部200は、ロータ197の開口側の端部を外側に向けて略直角に折り曲げることにより、或いはロータ197の外面にアウトサート成形されている。
【0064】
上記スレッドモータ109の回転は、後に説明する伝達ギヤ群110を介して上記光学ピックアップ108に伝達される。
【0065】
上記スレッドモータ109は、上記ビス151が緩むなどしてシャーシ106から脱落してしまうのをモータ脱落防止部152によって阻止される。モータ脱落防止部152は、シャーシ106の下面側に上記スレッドモータ109の外周面に沿わせて略垂直に形成された垂直片部153と、該垂直片部153の先端部を上記スレッドモータ109の中心部に向けて略直角に折り曲げた水平片部154と、によって略L字状に形成されていて、上記水平片部154の先端が上記ロータ197の外周面に設けたリング状のギヤ199とフランジ部200の間の挿入されている。
【0066】
上記垂直片部153は、弾性を有していて、該垂直片部153を撓ませて上記水平片部154を所謂逃がした状態にして、スレッドモータ109をシャーシ106に取付ける際の邪魔にならないようにしてもよい。
【0067】
上記モータ脱落防止部152は、シャーシ106を切り起こすことにより、又は、シャーシ106にアウトサート成形により形成されている。
【0068】
上記モータ脱落防止部152は、上述のような構成であって、スレッドモータ109がシャーシ106から脱落する方向に移動したときに、上記モータ脱落防止部152の水平片部154が上記ロータ197のフランジ部200に係合して、スレッドモータ109の脱落方向への更なる移動を阻止して、シャーシ106からスレッドモータ109が脱落するのを防止する。
【0069】
(7)伝達ギヤ群(ギヤトレイン)の構成
伝達ギヤ群110は、スレッドモータ109の回転を光学ピックアップ側に伝達して光学ピックアップ108を走行させる。図8に示すように、上記伝達ギヤ群110は、上記スレッドモータ109のロータ197の外周面に設けたリング状のギヤ(以下、第1のギヤと称する)201と、該第1のギヤ201に噛合している第2のギヤ202と、該第2のギヤ202の上面(シャーシ102と対向する面)にこれと同軸に形成された第3のギヤ203と、該第3のギヤ203に噛合している第4のギヤ204と、該第4のギヤ204に噛合している第5のギヤ205と、で構成されている。上記第5のギヤ205は、上記光学ピックアップ108のリードスクリュー185の端部に取付けられている。
【0070】
上記第2のギヤ202には平板状のギヤ(平歯車)が用いられている。上記第3のギヤ203にはウォームギヤが用いられている。上記第4のギヤ204には軸状のウォームギヤが用いられている。上記第5のギヤ205にはウォームギヤが用いられている。
【0071】
上記第4のギヤ204は、長さ方向の中央部を境にして一端側204aと他端側204bが逆ネジに形成されていて、上記一端部204aに上記第3のギヤ203が噛合し、他端部204bに上記第5のギヤ205が噛合している。そして、上記スレッドモータ109で上記第1のギヤ201、第2のギヤ202、第3のギヤ203、第4のギヤ204、第5のギヤ205を介して上記リードスクリュー185を回転させることにより光学ピックアップ108を走行させる。
【0072】
上述のように、スレッドモータ109のロータ197の外周面にリング状の第1のギヤ201を設け、該第1のギヤ201の平板状の第2のギヤ202を噛合させる構成にしたので、ロータの底面に重ねて第1のギヤを設けた場合に較べてスレッドモータの厚さを薄くしてメカデッキを小型、薄型化することができる。
(8)作用および効果
実施例の記録再生装置101は、上述のような構成であって、図1に示すように、キャビネット蓋103を開いてカートリッジ1をメカデッキ105に装着する。カートリッジ1をメカデッキ105に装着するに際しては、図11に示すように、カートリッジ1の前面1aを誤挿入防止部121の第1,第2の位置決め突起122,123に当てて、カートリッジ1を仮位置決めすると、上記位置決め基準ピン111の先端がカートリッジ1の位置決め穴13の開口部の周縁部に接触した状態になる。
【0073】
この状態でカートリッジ1を後面1d側(矢印a方向)に僅かに引けば、図12に示すように、位置決め穴13に位置決め基準ピン111が嵌合して、カートリッジ1の前後、左右方向の位置決めが成されるとともに、カートリッジ1は、上記第1,第2の位置決め突起122,123の付け根部分に設けた載置基準面124および位置決め基準ピン111の付け根部分に設けた載置基準面125によって高さ方向の位置決めが成される。
【0074】
次に、キャビネット蓋103を閉じると、図23,図24に示すように、キャビネット蓋103の内面に設けたカートリッジ排出機構141の第1,第2のカートリッジ保持部143,144の係合部142がカートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合するとともに、上記第1〜第4のカートリッジ押え部146〜149の先端でカートリッジ1をメカデッキ105のシャーシ106に押し付ける。そして、この状態で記録再生が行われる。
【0075】
記録再生終了後にキャビネット蓋103を開けば、図25〜図27に示すように、
カートリッジ1の第1,第2の側面1b,1cに設けた保持部材係合溝14に係合部142が係合している第1,第2のカートリッジ保持部143,144によって、キャビネット蓋103と共にメカデッキ105のシャーシ106から持ち上げられて、カートリッジ1は、メカデッキ105から抜き出される。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】記録再生装置のキャビネット蓋を開いた状態の斜視図。
【図2】記録再生装置のキャビネット蓋を閉じた状態の斜視図。
【図3】キャビネット蓋を取り外した状態の斜視図。
【図4】カートリッジの前面側を下に向けて傾斜させ、上記前面側を誤挿入防止部に接触させた状態の斜視図。
【図5】図4の平面図。
【図6】カートリッジを装着した後の状態の記録再生装置の斜視図。
【図7】図6の上面図。
【図8】メカデッキの下面図。
【図9】カートリッジの斜視図。
【図10】カートリッジを底面側から見た斜視図。
【図11】カートリッジの前面を誤挿入防止部に当てて仮位置決めした状態の側面図。
【図12】基準穴に基準ピンを挿入してカートリッジを本位置決めした状態の側面図。
【図13】誤挿入防止部によって誤装着を防止した状態の平面図。
【図14】誤挿入防止部によって誤装着を防止した状態の平面図。
【図15】誤挿入防止部の他の実施例の斜視図。
【図16】誤挿入防止部を取り外した状態の斜視図。
【図17】図15のA−A断面図。
【図18】カートリッジを装着した状態の平面図。
【図19】カートリッジを誤装着した状態の平面図。
【図20】キャビネット蓋とカートリッジ排出機構等の斜視図。
【図21】キャビネット蓋を開いた状態の断面図。
【図22】カートリッジを装着した状態の断面図。
【図23】キャビネット蓋を閉じた状態の断面図。
【図24】キャビネット蓋閉状態におけるのカートリッジ排出機構の作用を示す斜視図。
【図25】キャビネット蓋を開いてカートリッジを持上げた状態の断面図。
【図26】キャビネット蓋を開いてカートリッジを持上げた状態の正面図。
【図27】キャビネット蓋開状態におけるのカートリッジ排出機構の作用を示す斜視図。
【図28】カートリッジを抜き出す際のカートリッジ排出機構の作用を示す平面図。
【図29】スピンドルモータの断面図。
【図30】スピンドルモータのロータとターンテーブルの要部の分解断面図。
【図31】スピンドルモータのロータとターンテーブルの要部を組合せた状態の断面図。
【図32】スピンドルモータの第2実施例の断面図。
【図33】第2実施例のスピンドルモータのロータとターンテーブルの要部の分解断面図。
【図34】第2実施例のスピンドルモータのロータとターンテーブルの要部を組合せた状態の断面図。
【図35】スピンドルモータの第3実施例の断面図。
【図36】第3実施例のスピンドルモータのロータとターンテーブルの要部の分解断面図。
【図37】第3実施例のスピンドルモータのロータとターンテーブルの要部を組合せた状態の断面図。
【図38】スピンドルモータの第4実施例の断面図。
【図39】第4実施例のスピンドルモータのロータとターンテーブルの要部の分解断面図。
【図40】第4実施例のスピンドルモータのロータとターンテーブルの要部を組合せた状態の断面図。
【図41】スレッドモータの断面図。
【図42】スレッドモータのロータの断面図。
【図43】従来例の斜視図。
【図44】従来例の側面図。
【符号の説明】
【0077】
1…カートリッジ、1a…カートリッジの前面、1b,1c…カートリッジの側面、1d…カートリッジの後面、13…位置決め穴、14…カートリッジ排出機構係合溝、101…記録再生装置、102…キャビネット、103…キャビネット蓋、104…メカデッキ収納部、105…メカデッキ、106…シャーシ、107…スピンドルモータ、108…光学ピックアップ、109…スレッドモータ、110…伝達ギヤ群、111…位置決め基準ピン、121,121A…誤挿入防止部、122…第1の位置決め突起、123…第2の位置決め突起、124…高さ位置決め突起、131…第2実施例の誤挿入防止部のベースプレート、132…第2実施例の誤挿入防止部の曲面、141…カートリッジ排出機構、142…係合部、143…第1のカートリッジ保持部、144…第2のカートリッジ保持部、145…ベース部、146〜149…第1〜第4のカートリッジ押え部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メカデッキを収納したメカデッキ収納部と、
上記メカデッキ収納部を開閉するキャビネット蓋と、
上記キャビネット蓋を開いてメカデッキのシャーシ上に記録媒体カートリッジを載置したのち上記キャビネット蓋を閉じて再生を行う再生部と、
上記キャビネット蓋の閉蓋時において上記シャーシ上に載置されている記録媒体カートリッジに係合し、開蓋時において上記記録媒体カートリッジを上記シャーシから持ち上げて上記メカデッキ収納部外に取出すカートリッジ排出機構と
を備えていることを特徴とする再生装置。
【請求項2】
上記カートリッジ排出機構は、閉蓋時において上記シャーシ上に載置されている記録媒体カートリッジの左右の側面を挟む左右一対のカートリッジ保持部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
【請求項3】
上記左右一対のカートリッジ保持部は、閉蓋時において、記録媒体カートリッジの左右の側面に設けた係合溝に係合する係合部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の再生装置。
【請求項4】
上記係合部は、弾性を有するアーム部を介して上記左右一対のカートリッジ保持部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の再生装置。
【請求項5】
上記係合部は、上記アーム部の先端を略V字状に折り曲げることにより形成されていることを特徴とする請求項3に記載の再生装置。
【請求項6】
上記カートリッジ排出機構は、閉蓋時において上記シャーシ上に載置されている記録媒体カートリッジの上面を押えるカートリッジ押え部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
【請求項7】
上記カートリッジ排出機構は、所定の形状に打抜いた板バネを折り曲げることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
【請求項1】
メカデッキを収納したメカデッキ収納部と、
上記メカデッキ収納部を開閉するキャビネット蓋と、
上記キャビネット蓋を開いてメカデッキのシャーシ上に記録媒体カートリッジを載置したのち上記キャビネット蓋を閉じて再生を行う再生部と、
上記キャビネット蓋の閉蓋時において上記シャーシ上に載置されている記録媒体カートリッジに係合し、開蓋時において上記記録媒体カートリッジを上記シャーシから持ち上げて上記メカデッキ収納部外に取出すカートリッジ排出機構と
を備えていることを特徴とする再生装置。
【請求項2】
上記カートリッジ排出機構は、閉蓋時において上記シャーシ上に載置されている記録媒体カートリッジの左右の側面を挟む左右一対のカートリッジ保持部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
【請求項3】
上記左右一対のカートリッジ保持部は、閉蓋時において、記録媒体カートリッジの左右の側面に設けた係合溝に係合する係合部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の再生装置。
【請求項4】
上記係合部は、弾性を有するアーム部を介して上記左右一対のカートリッジ保持部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の再生装置。
【請求項5】
上記係合部は、上記アーム部の先端を略V字状に折り曲げることにより形成されていることを特徴とする請求項3に記載の再生装置。
【請求項6】
上記カートリッジ排出機構は、閉蓋時において上記シャーシ上に載置されている記録媒体カートリッジの上面を押えるカートリッジ押え部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
【請求項7】
上記カートリッジ排出機構は、所定の形状に打抜いた板バネを折り曲げることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【公開番号】特開2008−130199(P2008−130199A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−316582(P2006−316582)
【出願日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]