説明

写真シール作成方法および写真シール作成装置

【課題】特殊色合成用画像を良好に印刷できる写真シール作成方法および写真シール作成装置を提供し、見栄えよく仕上がりのよい写真シール紙でユーザの満足度を向上させる。
【解決手段】撮影空間内の一以上の被写体を撮影する撮影手段と、該撮影画像を編集許容する編集手段と、所定の画像を印刷する印刷手段とを備えた写真シール作成装置において、前記編集手段は、カラー印刷に用いる普通色とは異なる特殊色で印刷する特殊色合成用画像を編集に利用可能に構成され、前記印刷手段は、普通色によるカラー印刷部と、前記特殊色合成用画像を特殊色で印刷する特殊色印刷部とを備え、前記所定の画像の印刷サイズまたは前記特殊色合成用画像の印刷サイズに対応して、前記特殊色合成用画像の印刷ドットパターンを変更するパターン変更部を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば被写体を撮影して撮影画像を取得し、この撮影画像に編集許容して編集画像を取得し、この編集画像を写真シール紙に印刷して出力するような写真シール作成方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の写真シール機は、娯楽(遊戯)施設等に設置され、被写体であるユーザを撮影し、撮影で得た画像に編集(落書き)を行い、編集が施された編集画像もしくは撮影画像を写真シール紙に印刷するという流れで1ゲームが終了する。
このような写真シール機は、撮影画像にタッチペンなどで任意の文字や図形やスタンプ画像を合成できる多種多様な編集機能が備わっている。
【0003】
近年、写真シール機は、女子中学生や女子高生といったユーザにより複数人の友達同時で利用されている。このようなユーザは、ゲームで出力された写真シール紙の仕上がりが、望みどおりの編集(落書き)であるか確認する。そして、複数人のユーザは、複数の印刷画像が様々な印刷画像サイズで配置されている写真シール紙を小分けに切り、写真シールを分け合っている。
【0004】
このように仕上がりを重視するユーザのために、様々な写真シール機が提案されている。
例えば、オリジナリティーのある仕上がりができるように、特殊色の印刷加工ができる写真シール機が提案されている(特許文献1参照)。
また、印刷画像サイズに応じたスタンプ画像(付加画像)の利用制限を自動的に行い、仕上がりのよい印刷画像を提供できる写真シール機が提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
しかし、特許文献1のような写真シール機は、普通色のカラー印刷をした上から特殊色印刷する。このような写真シール機は、スタンプ画像のような前景画像や背景画像の模様に関係なくシール紙全体に特殊色が印刷されるため、ユーザが希望する仕上がりのよいシール紙を提供しているとは限らない。つまり、特殊色が印刷されている部分は、普通色が何色に印刷されているか不明であり、普通色の模様が特殊色によって消されてしまう問題点がある。
【0006】
また、特許文献2のような写真シール機は、印刷画像サイズに応じてスタンプ画像(付加画像)の利用制限を行い、小さい印刷画像の場合ユーザが希望するスタンプ画像が利用できないように制限している。このため、このような写真シール機は、ユーザが希望する仕上がりのよいシール紙を提供しているとは限らないという問題点がある。
【0007】
【特許文献1】特開2007−93854号公報
【特許文献2】特許第3849572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明は、上述した問題点に鑑み、特殊色合成用画像を良好に印刷できる写真シール作成方法および写真シール作成装置を提供し、見栄えよく仕上がりのよい写真シール紙でユーザの満足度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、撮影空間内の一以上の被写体を撮影手段で撮影し、該撮影画像を編集手段で編集許容し、所定の画像を印刷手段で印刷する写真シール作成方法またはその装置であって、前記編集手段は、カラー印刷に用いる普通色とは異なる特殊色で印刷する特殊色合成用画像を編集に利用可能に構成され、
前記印刷手段は、普通色によるカラー印刷部と、前記特殊色合成用画像を特殊色で印刷する特殊色印刷部とを備え、前記所定の画像の印刷サイズまたは前記特殊色合成用画像の印刷サイズに対応して、パターン変更部により前記特殊色合成用画像の印刷ドットパターンを変更する写真シール作成方法またはその装置であることを特徴とする。
【0010】
前記撮影空間は、撮影用に利用者に提供する空間を指し、前記撮影手段で撮影可能な範囲の空間、又は、背景部材や出入り口部材等の周景部材で囲繞(若しくは略囲繞)した空間で構成することができる。
【0011】
前記撮影手段は、デジタルカメラ又はデジタルビデオカメラで構成することができる。
前記編集手段は、利用者にタッチペン又は指でタッチされた座標を取得するタッチパネルやマウス等のポインティングデバイス(座標入力手段)で構成することができる。
【0012】
前記印刷手段は、インクジェットプリンタ、昇華型熱転写プリンタや溶融型熱転写プリンタ等の熱転写プリンタ、又はレーザプリンタ等、モノトーン、セピア(sepia)トーン又はカラー等で画像を印刷するプリンタで構成することができる。
前記所定の画像は、前記撮影画像、編集画像、又は、前記撮影画像又は/及び前記編集画像から選択された複数の画像で構成することができる。
【0013】
前記普通色は、シアン、マゼンタ、およびイエローの3色、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの4色、またはその他の複数色など、カラー印刷に用いる色で構成することができる。
【0014】
前記特殊色は、ラメ、ホログラム、あるいは金属色など、通常のカラー印刷で用いない色で構成することができる。
前記印刷ドットパターンは、印刷濃度を決めるドットの配置、密度、ドットサイズ、またはこれらの複数で構成することができる。
【0015】
この発明により、印刷サイズに対応して適切に特殊色印刷した写真シールを提供でき、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0016】
この発明の態様として、前記印刷ドットパターンとして、前記特殊色合成用画像の輪郭部分が認識可能になっている輪郭強調パターンを備えることができる。
これにより、特殊色合成用画像の輪郭を鮮明にすることができ、特殊色合成用画像の形状を視認しやすくしてユーザの満足度を向上させることができる。
【0017】
またこの発明の態様として、前記輪郭強調パターンは、前記特殊色合成用画像の輪郭部分を内側より濃く構成することができる。
これにより、鮮明な輪郭を容易に実現することができる。
【0018】
またこの発明の態様として、前記所定の画像の印刷サイズが小さい場合、印刷サイズが所定サイズ以下に小さくなった前記特殊色合成用画像を印刷しない構成とすることができる。
これにより、小さくなりすぎて形状を判別できないような特殊色合成用画像を印刷しない構成とすることができ、印刷サイズの小さい写真シールについてのユーザの満足度を向上させることができる。
【0019】
またこの発明の態様として、情報通信端末の表示手段の画面サイズを取得する画面サイズ取得手段と、前記画面サイズに適した前記特殊色合成用画像を取得するサイズ別特殊色合成用画像取得手段と、前記編集手段にて編集された編集画像を、前記画面サイズに適した特殊色合成用画像を用いた編集画像データに変換する編集画像データ変換手段と、前記情報通信端末に前記編集画像データを送信する通信手段とを備えることができる。
【0020】
前記情報通信端末は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)といった携帯端末、あるいはパーソナルコンピュータといった端末など、情報処理と通信が可能な端末で構成することができる。
【0021】
画面サイズ取得手段は、接続コネクタや赤外線通信などの通信手段または入力手段への利用者の手入力により画面サイズを取得する手段、または、接続コネクタや赤外線通信などの通信手段または入力手段への利用者の手入力により情報通信端末の機種情報などの情報を受け付けて該情報から画面サイズを判別する手段など、適宜の手段で構成することができる。ここでいう画面サイズは、情報通信端末の表示手段の画素数とすることができる。
【0022】
サイズ別特殊色合成用画像取得手段は、サイズ別に複数種類の特殊色合成用画像を予め記憶しておき適切なサイズの特殊色合成用画像を選択する手段、または、サイズ別にマスク画像を準備しておき適切なサイズのマスク画像を用いて特殊色合成用画像をその都度加工する手段など、適宜の手段で構成することができる。
【0023】
編集画像データ変換手段は、編集画像に含まれている特殊色合成用画像を前記サイズ別の特殊色合成用画像に置換する手段で構成することができ、さらには、編集画像全体の画像サイズを拡大または縮小して適切な画像サイズに変換する機能を含ませることができる。
【0024】
前記画面サイズに適した特殊色合成用画像は、輪郭強調の有無や輪郭強調の程度の異なる画像、あるいは濃度分布の異なる画像など、画面サイズに合わせた画像で構成することができる。さらに、この特殊色合成用画像は、1つの画面サイズについて特殊色合成用画像がどの大きさで使用されるかによって輪郭強調の有無や輪郭強調の程度の異なる画像、あるいは濃度分布を異ならせることもできる。
【0025】
この態様により、情報通信端末の画面サイズに合わせた特殊色合成用画像を用いて編集画像を作成でき、情報通信端末の種類の違いによる編集画像の見た目の差を緩和することができる。従って、利用者は、どの情報通信端末を持っていても、良好な編集画像データを取得して表示することができる。
【0026】
またこの発明の態様として、前記情報通信端末に送信する編集画像データの前記特殊色合成用画像を、濃度または色合いの異なる画像を切り替えてアニメーション表示する動画像により構成することができる。
これにより、特殊色合成用画像の質感を動画により表現することができる。従って、編集手段で編集モニタに表示したイメージに非常に近い質感の編集画像を情報通信端末に表示することができる。
【0027】
またこの発明は、前記写真シール作成装置と、該写真シール作成装置および利用者の情報通信端末と通信可能なサーバとを備え、該サーバは、情報通信端末の表示手段の画面サイズを取得する画面サイズ取得手段と、前記画面サイズに適した前記特殊色合成用画像を取得するサイズ別特殊色合成用画像取得手段と、前記編集手段にて編集された編集画像を、前記画面サイズに適した特殊色合成用画像を用いた編集画像データに変換する編集画像データ変換手段と、前記情報通信端末に前記編集画像データを送信する通信手段とを備えた撮影編集画像送信システムとすることができる。
【0028】
この場合も、情報通信端末の画面サイズに合わせた特殊色合成用画像を用いて編集画像を作成でき、情報通信端末の種類の違いによる編集画像の見た目の差を緩和することができる。従って、利用者は、どの情報通信端末を持っていても、良好な編集画像データを取得して表示することができる。
【発明の効果】
【0029】
この発明により、特殊色合成用画像を良好に印刷できる写真シール作成方法および写真シール作成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
【実施例1】
【0031】
図1は後方から見た写真シール作成機1の斜視図を示す。
写真シール作成機1は、全体が略直方体形状の全体筐体2内に各装置が設けられている。
【0032】
全体筐体2内には、前後方向の中央に撮影筐体3が設置され、撮影筐体3の正面側(図1の右奥側)に撮影空間5が設けられている。撮影空間5を挟んで撮影筐体3と対向する壁面には背景カーテン8が設けられている。撮影筐体3の前面から背景カーテン8までの距離は、ユーザが頭から足先まで撮影できる全身撮影をするために十分な長さに設定されている。なお、背景カーテン8は、カーテンに限らず、平状の板で構成するなど、適宜の背景部材で構成できる。
【0033】
全体筐体2の両側面は、撮影空間5の側方中央に出入り口9が設けられ、該出入り口9以外が平板により囲繞されている。なお、出入り口9には、図示省略するカーテンを吊り下げてもよい。
【0034】
全体筐体2の左側面(図1の右手前面)で撮影筐体3の側方位置には、事前接客筐体60が設置されている。この事前接客筐体60は、モニタ62と、硬貨処理装置63とが設けられている。硬貨処理装置63は、投入口から硬貨の投入を受け付け、真偽判定および計数を行い、必要な釣銭を返却口から返却する。
なお、事前接客筐体60は、全体筐体2の左側面に限らず、全体筐体2の右側面に設置してもよい。この事前接客筐体60は、娯楽施設などにおける写真シール作成機1の設置場所の広さや形状に対応して、適宜の位置に設置することができる。
【0035】
全体筐体2内の撮影空間5上方位置には、撮影空間5を上から照明する天井照明装置11iが設けられている。
全体筐体2内の後方側には、撮影筐体3の背面に接続した編集筐体4が設けられている。この編集筐体4は、左右両側の各傾斜面に、1つのタブレット内蔵モニタ41と2つのタッチペン45とが、それぞれ設けられている。編集筐体4の背面(図1の左側)には、写真シールシートを排出するシール排出口49が設けられている。
【0036】
全体筐体2内の編集筐体4の左右両横には、編集空間6(6A,6B)がそれぞれ設けられている。従って、ユーザは編集空間6でタッチペン45を用いてタブレット内蔵モニタ41をタッチし、画像編集を行うことができる。
【0037】
図2は前方から見た撮影筐体3の斜視図を示す。
撮影筐体3は、正面中央に設けられた表示照明ユニット23と、この表示照明ユニット23の上部に近接配置されたカメラ21と、これらの周囲に配置された複数の照明装置11(11a〜11i)とで構成されている。
【0038】
照明装置11は、左上に配置された左上照明装置11a、右上に配置された右上照明装置11b、左横に配置された左照明装置11c、右横に配置された右照明装置11d、カメラ21の上部に近接配置された上中央照明装置11e、表示照明ユニット23に設けられた顔照明装置11f、表示照明ユニット23の下方位置に配置された下照明装置11g、下照明装置11gの下方に配置された足元照明装置11h、および、撮影空間5の天井に配置された天井照明装置11i(図1参照)で構成されている。
【0039】
このうち、左上照明装置11a、右上照明装置11b、左照明装置11c、右照明装置11d、および下照明装置11gは、乳白色の半透明素材で略半球状に形成された球面拡散板の内側に、ストロボ照明装置と、該ストロボ照明装置の直接光を近接位置で拡散する乳白色の半透明素材で板状に形成された平面拡散板とで構成されている。これらの左上照明装置11a、右上照明装置11b、左照明装置11c、右照明装置11d、および下照明装置11gは、撮影空間5内のユーザを上下左右から面光で全体的に照明する。
【0040】
上中央照明装置11eは、上半身や顔を画像いっぱいに撮影できるアップ撮影をするユーザを斜め上から照明し、ユーザの鼻筋を際立たせる。
顔照明装置11fは、アップ撮影するユーザの顔を斜め下から照明し、ユーザの顔が暗く写ることを防止して明るく撮影できるようにする。
【0041】
足元照明装置11hは、中央が手前へ凸となる平面視円弧形状に形成された曲面拡散板16の内側に、蛍光灯照明装置が配置されて構成されている。この足元照明装置11hは、ユーザの足元および撮影空間5の床面を照明し、全身撮影の際に足元が暗くならないようにする。またこれにより、クロマキー合成の際に足元部分まで良好に処理できるようにする。
【0042】
足元照明装置11hの曲面拡散板16の最も突出している部分は、この突出部分に最大限近づいたユーザからカメラ21までの距離がアップ撮影に適合する距離となるように構成する。これにより、曲面拡散板16の突出部分によりユーザがカメラ21に近づきにくくなり、ユーザがカメラ21に近づきすぎてアップ撮影に適合しないカメラ画角で撮影することを防止できる。従って、適切なカメラ画角で撮影した見栄えのよい撮影画像が得られる。
【0043】
左照明装置11cおよび右照明装置11dの下方位置には、それぞれ棚が形成されており、この棚の上に荷物置き場7が設けられている。
【0044】
表示照明ユニット23は、正面にカバー24が設けられている。このカバー24には、表示用穴25と、照明用穴26とが上下にこの順で配置されている。
表示用穴25は、一般的なユーザの顔よりも大きく、例えば2人のユーザが顔を横並びさせた程度の大きさで横長の長方形に形成されている。
照明用穴26は、表示用穴25と同一の横幅で、上下高さが表示用穴25よりも十分小さい横長の長方形に形成されている。
【0045】
表示照明ユニット23の内側には、タッチパネルモニタ27と顔照明装置11fが上下にこの順で配置されている。タッチパネルモニタ27は、画面が表示用穴25部分に嵌り込むように配置されている。顔照明装置11fは、表面に設けられた平面拡散板13が照明用穴26に嵌り込むように配置されている。これにより、タッチパネルモニタ27の画面と顔照明装置11fの平面拡散板13が同一平面上に並ぶように配置されている。
【0046】
顔照明装置11fは、平面拡散板13より内側に、光の照射方向を斜め上方へ向けたストロボ照明装置が設けられている。このストロボ照明装置の光の照射方向は、傾斜配置されているタッチパネルモニタ27の画面および平面拡散板13の平面と直角の方向(法線方向)よりも少し上方へ向くように構成されている。
このようにして、表示照明ユニット23には、タッチパネルモニタ27と顔照明装置11fが一体化して構成されている。
【0047】
図3は、写真シール作成機1のブロック図を示す。
写真シール作成機1は、制御装置72と、この制御装置72に接続された複数の装置を備えている。具体的には、撮影部10、編集部40、事前接客部60、記憶部71、通信部73、ドライブ74、ROM76、RAM77、およびプリンタ47が接続されている。
【0048】
撮影部10には、背景カーテン8、照明装置11、カメラ21、タッチパネルモニタ27、およびスピーカ29が設けられている。
【0049】
背景カーテン8は、撮影画像の背景となるカーテンであり、クロマキー合成に適した色(例えば緑や青、白など)、あるいは任意の色や模様に構成されている。この背景カーテン8は、複数のロールカーテンで構成されており、制御装置72の背景制御信号に従って、いずれかのロールカーテンを降下させる。これにより、背景を容易に変更可能にしている。
【0050】
なお、背景カーテン8は、複数のカーテンにより構成してもよく、1種類のカーテンにより構成してもよい。また、背景カーテン8は、電動または手動による昇降式カーテンとしてもよく、背面に直接張り付けてもよい。カーテンを背面に直接張り付けた場合、合成用の背景画像を複数種類用意して、編集処理においてユーザが所望する背景画像を合成するようにすれば、カーテンの種類が1つしかなくてもユーザの多様な好みに対応することができる。
【0051】
照明装置11は、制御装置72の照明制御信号に従って、ストロボ照明装置をストロボ発光させる。この照明制御信号により、どの照明装置11(11a〜11i)を発光させるか、発光させる場合はどの程度の明るさで発光させるかが制御される。
【0052】
カメラ21は、制御装置72のシャッタ信号を受け取って本撮影を行い、本撮影で得た静止画像の画像データを制御装置72に送信する。また、本撮影前に、動画撮影を行って、この動画データを制御装置72に送信する処理も行う。この動画データを制御装置72がタッチパネルモニタ27にリアルタイム表示することで、カメラ21に写っている状態をユーザが事前確認するライブビュー表示を実現できる。
【0053】
タッチパネルモニタ27は、制御装置72からのRGB信号に従って撮影画像表示部27aに画像を表示し、ユーザのタッチ操作による入力信号を制御装置72に送信する。撮影画像表示部27aに表示する画像には、本撮影前のポーズ確認用のライブビュー画像、および本撮影した撮影画像などが含まれる。また、タッチ操作による入力には、キープ画像の選択やコース選択などの選択入力が含まれる。ここで、キープ画像とは、撮影画像のうち編集をするために残す対象画像(編集対象画像)のことを指す。
スピーカ29は、撮影タイミングの案内、撮影終了後の編集空間6への移動の案内など、撮影に関する案内と撮影終了に関する案内を行う。
【0054】
編集部40は、タブレット内蔵モニタ41、およびスピーカ46が設けられている。
タブレット内蔵モニタ41は、編集用モニタ42にタブレット43が内蔵されている。このタブレット内蔵モニタ41は、制御装置72から受信するRGB信号に従った画像を編集用モニタ42に表示し、タッチペン45でタブレット43にタッチ入力された入力信号(座標信号)を制御装置72に送信する。
スピーカ46は、編集残り時間の案内、写真シールシート排出口の案内など、適宜の案内を制御装置72の音声信号に従って音声出力する。
【0055】
事前接客部60は、スピーカ61、モニタ62、および硬貨処理部63が設けられている。
スピーカ61は、制御装置72の音声信号に従って、料金案内などの音声出力を行う。
【0056】
モニタ62は、制御装置72のRGB信号に従って、料金案内画面や操作案内画面などの画面表示を行う。
硬貨処理部63は、硬貨の投入を受けて該硬貨の真偽判定および金種判定を行い、プレイに必要な金額の硬貨の投入を検知すると制御装置72に起動信号を送信する。
【0057】
記憶部71は、編集用の合成用画像情報(普通色合成用画像情報および特殊色合成用画像情報)や背景画像情報(普通色背景画像情報および特殊色背景画像情報)、および設定情報などの情報を記憶しており、制御装置72による情報の読み込みおよび保存を許容する。また、記憶部71は、特殊色印刷用のパラメータ値をモード別に記憶している。
【0058】
通信部73は、制御装置72と通信信号を送受信し、インターネット等を介して他装置との通信処理を実行する。
ドライブ74は、リムーバブルメディア75の投入を受け付け、このリムーバブルメディア75に記憶されている情報を制御装置72に送信する等の処理を実行する。
【0059】
ROM76は、書き換え不可能なメモリであり各種プログラムなどの情報が記憶されており、制御装置72によって記憶されている情報が読取られる。
RAM77は、書き換え可能なメモリであり、制御装置72の制御信号に従って情報の読み込み許容、および情報の書き込み許容を実行する。
【0060】
プリンタ47は、2つのヘッド47a,47bを有しており、制御装置72から受信する印刷データに従って、シール紙ユニット51にセットされたシール紙52に印刷を行う。一方のヘッド47aは、シアン、マゼンタ、イエローといった普通色によるカラー印刷用のヘッドであり、例えば600dpiの解像度で印刷する昇華型の熱転写ヘッドで構成されている。他方のヘッド47bは、ラメ印刷やホログラム印刷といった特殊色による特殊色印刷用のヘッドであり、例えばカラー印刷用のヘッド47aよりも低い150dpiの解像度で印刷する溶融型の熱転写ヘッドで構成されている。
【0061】
図4は、特殊色合成用画像(特殊色アイテム画像および特殊色背景画像)を説明する説明図である。なお、この実施形態では、特殊色画像として、ホログラム印刷によりぴかぴか光り輝くグリッター画像を使用する。
図4(A)は、特に処理していない特殊色合成用画像176であるノーマル画像81を示す。このノーマル画像81は、単色による中程度の濃度の塗りつぶし画像(例えばハーフトーンの濃度が中程度の画像)である。このノーマル画像81は、特殊色合成用画像176の印刷サイズが大きい場合に使用される。
【0062】
図4(B)は、輪郭抽出画像82を示す。この輪郭抽出画像82は、ノーマル画像81に対してガウシアン差分フィルタにより輪郭を抽出した画像である。従って、輪郭部分82aが塗りつぶし状態または濃度が濃い状態(例えばハーフトーンの濃度が濃い状態)になっており、内側部分82bが塗りつぶし無し状態(または濃度が薄い状態)になっている。
【0063】
図4(C)は、弱く輪郭強調がなされた輪郭強調画像83を示す。この輪郭強調画像83は、ノーマル画像81に対してガウシアン差分フィルタを弱くかけた輪郭抽出画像82を、もとのノーマル画像81にブレンドした画像である。このブレンドは、各画素について、ノーマル画像81と輪郭抽出画像82のうち濃度の濃い方の画素を採用する、あるいは、ノーマル画像81と輪郭抽出画像82の濃度を加算した濃度の画素とするなど、適宜の方法により行う。この輪郭強調画像83は、輪郭部分83aが塗りつぶし状態または濃度が非常に濃い状態(例えばハーフトーンの濃度が濃い状態)になっており、内側部分83bが中程度の濃さの塗りつぶし状態(例えばハーフトーンの濃度が中程度の状態)になっている。この輪郭強調画像83は、特殊色画像の印刷サイズが中程度の場合に使用される。
【0064】
図4(D)は、強く輪郭強調がなされた輪郭強調画像84を示す。この輪郭強調画像84は、ノーマル画像81に対してガウシアン差分フィルタを強くかけた輪郭抽出画像82を、もとのノーマル画像81にブレンドした画像である。ブレンドの方法は輪郭強調画像83と同様である。この輪郭強調画像84は、輪郭部分84aが塗りつぶし状態または濃度が非常に濃い状態(例えばハーフトーンの濃度が濃い状態)になっており、内側部分84bが中程度の濃さの塗りつぶし状態(例えばハーフトーンの濃度が中程度の状態)になっている。輪郭部分84aは、濃度が輪郭部分83aよりも濃いか、あるいは画像全体に対する輪郭部分の比率(幅)が輪郭部分83aよりも大きく構成されている。このため、輪郭強調画像84は、輪郭強調画像83よりも輪郭が強調されている。この輪郭強調画像84は、特殊色画像の印刷サイズが小さい場合に使用される。
【0065】
このように、1種類の特殊色合成用画像176について、印刷画像の大きさに応じて印刷ドットパターン(例えばハーフトーンの濃度やパターン)の異なる複数の画像(81〜84)が記憶されている。
【0066】
図5は、特殊色画像の画像データの構成を説明する説明図である。
特殊色画像の画像データは、1つの画像種別に対してサイズ違いの5タイプのデータに分類して記憶されている。例えば分割グループ1の2分割サイズでは、最もサイズの大きいサイズ5は634ピクセルの画像データ、次に大きいサイズ4は444ピクセルの画像データ、次に大きいサイズ3は317ピクセルの画像データ、次に大きいサイズ2は238ピクセルの画像データ、最も小さいサイズ1は159ピクセルの画像データが記憶されている。ここで、分割グループ1には、2分割サイズと4分割サイズが存在しているが、実際に記憶する画像データは2分割サイズに対応した画像データのみとする。そして、4分割サイズの画像データは、2分割サイズの画像データを縮小することで作成する。なお、記憶する画像データは4分割サイズに対応する画像データとし、これを拡大して2分割データを作成する構成にしてもよい。
【0067】
また、特殊色画像の画像データは、それぞれのサイズについて、印刷に用いる印刷用画像データとして、グループ違いの4タイプのデータに分類して記憶されている。例えばサイズ2で説明すると、グループ1には238ピクセルのノーマル画像81が記憶されている。グループ2には119ピクセルの輪郭強調画像83が記憶されている。グループ3には84ピクセルの輪郭強調画像84が記憶されている。グループ4には59ピクセルの無し画像85が記憶されている。なお、無し画像85は、画像が無いことを示す画像データである。したがって、無し画像85となっているグループでは、該当する特殊色画像を印刷しない。
【0068】
そして、1つのサイズ内における各分割グループの画像データは、1つのビットマップ(BMP)ファイル86に記憶されている。具体的には、32bitのビットマップファイル86に、8bitの分割グループ1用画像86a(ノーマル画像81)、8bitの分割グループ2用画像86b(輪郭強調画像83)、8bitの分割グループ3用画像86c(輪郭強調画像84)、8bitの分割グループ4用画像86d(無し画像85)が記憶されている。
また、編集に用いる編集用画像データも別途記憶されている。
【0069】
なお、特殊色画像の5段階のサイズは、撮影画像を編集する編集画面にて選択されることで決定する。そして、編集段階では、画面上では編集用画像データを用いて編集する。
【0070】
図6は、編集画像を実際に印刷する印刷データに変換する際のデータイメージを説明する説明図である。
編集画像は、普通色の撮影画像93と、編集用の普通色の合成用画像92と、編集用の特殊色の合成用画像91の3層で構成されている。なお、各合成用画像91〜93をさらに多層構造とすることも可能である。
【0071】
この多層構造の画像データのうち、特殊色の合成用画像91はそのまま加工せずに特殊色画像とし、それ以外の普通色の画像(普通色の撮影画像93と、普通色で編集用の合成用画像92)を全て合成して1枚の印刷画像(普通色画像94)とする。
そして、この特殊色画像91と普通色画像94の2層の画像データを印刷データとし、印刷を行う。
【0072】
なお、特殊色画像91と普通色画像94の2層構造は、レイヤー構造として構成する、あるいは、普通色画像94における特定色を特殊色画像91に割り当てる構成とする(例えば画素値255を特殊色有りの画素、それ以外を普通色のみの画素とする)など、適宜の方法で実現するとよい。
【0073】
図7は、写真シール作成機1の制御装置72が実行する写真シール作成ゲーム処理のフローチャートを示し、図8は撮影処理の詳細フローチャートを示し、図9は編集処理および印刷処理の詳細フローチャートを示し、図10〜図13は各種画面の説明図を示し、図14は画像変換の説明図を示す。
【0074】
図7に示すように、制御装置72は、まず所定料金の硬貨が投入されるまで待機し(ステップS1:NO)、所定料金の硬貨が投入されると(ステップS1:YES)、事前接客部60に案内デモ画面を表示する(ステップS2)。この案内デモ画面では、写真シール作成機1の遊び方などをガイダンスする。
【0075】
制御装置72は、前のユーザが撮影空間5内で撮影を行っている間、撮影空間への移動不能として(ステップS3:NO)、案内デモ画面の表示を継続する。
【0076】
前のユーザが撮影空間5から出て、順番待ちしていたユーザが撮影空間5へ移動可能になると(ステップS3:YES)、制御装置72は、事前接客部60でユーザに撮影空間5へ移動案内し(ステップS4)、撮影処理を実行する(ステップS5)。
【0077】
図8に示すように、撮影処理を実行する制御装置72は、まず図10(A)の撮影コース選択画面110をタッチパネルモニタ27に表示し、複数のコース選択ボタン112から1つをユーザに選択させる(ステップS21)。この撮影コース選択画面110には、撮影処理の制限時間を示す制限時間表示部111が設けられている。
【0078】
制御装置72は、図10(B)のモード選択画面120をタッチパネルモニタ27に表示し、複数のモード選択ボタン121から1つをユーザに選択せる。ここで、モードとは、背景画像や前景画像の合成用画像の色合いを意味する。例えば、パステル系、カラフル系、ブラック系といったモードを選択可能にする。
【0079】
ここで、パステル系は、色合いの薄いもしくは淡い色の合成用画像を用いるモードであり、ブラック系は、色合いの濃い色の合成用画像を用いるモードであり、カラフル系は、これらの中間ぐらいの色合いの合成用画像を用いるモードである。
【0080】
制御装置72は、図11(A)の明るさ選択画面130をタッチパネルモニタ27に表示し、複数の明るさ選択ボタン131から1つを選択させ、写り・明るさを調整する。(ステップS24)。
【0081】
制御装置72は、図11(B)の合成用背景画像選択画面140をタッチパネルモニタ27に表示し、合成用背景画像をユーザに選択させる(ステップS25)。ここで、一方(例えば左側)の領域142に複数の普通色合成用背景画像143を選択可能に表示し、他方(例えば右側)の領域144に特殊色合成用背景画像145を選択可能に表示する。普通色合成用背景画像143は、特殊色を用いない合成用画像であり、特殊色合成用背景画像145は、特殊色を用いる合成用画像である。特殊色合成用背景画像145は、特殊色の部分をアニメーション表示(例えば白色の表示/非表示を切り替えるなど)する。これにより、特殊色が使われていることを容易にユーザが理解できるようにしている。また、普通色合成用背景画像143と特殊色合成用背景画像145を異なる領域にそれぞれ表示することで、選択を容易にできる。また、特殊色合成用背景画像145を表示する他方の領域に「グリッター」などの文字を表示することで、特殊色を利用可能なことを容易にユーザに理解させることができる。
この「グリッター」などの文字は、それぞれの特殊色合成用背景画像145に表示してもよい。
【0082】
なお、特殊色合成用背景画像145は、画面表示用に加工して表示することが好ましい。具体的には、図14(A1)に示すようにグレースケールで作成されている特殊色合成用背景画像145に対して、ノイズ画像のように濃度の異なる画素がランダムに配置されて構成されるマスク画像Mを合成し、図14(A2)に示すように特殊色合成用背景画像145の特殊色部分に濃淡の異なる画素が存在する画面表示用特殊色画像145aに変換すると良い。これにより、タッチパネルモニタ27での画面表示においても、特殊色の雰囲気を出すことができる。
【0083】
制御装置72は、図12(A)に示す撮影実行画面150をタッチパネルモニタ27に表示する。この撮影実行画面150で、制御装置72は、合成用画像表示部151には、ステップS25で選択された普通色合成用背景画像143または特殊色合成用背景画像145を表示し、撮影画像表示部152には、カメラ21で撮影している動画像と普通色合成用背景画像143または特殊色合成用背景画像との合成画像をライブビュー表示する(ステップS26)。このときに、ユーザはライブビュー表示と合成用画像を確認しつつ、ポーズを取る。
【0084】
制御装置72は、適宜のカウントダウンでタイミングをとって、カメラ21による撮影を実行し、静止画の撮影画像を取得する(ステップS27)。
【0085】
制御装置72は、取得した撮影画像を撮影画像表示部152に一定時間表示してユーザに確認させると共に、撮影済み画像表示部154に表示する(ステップS28)。なお、撮影済み画像表示部154は、撮影した静止画の撮影画像を左から順番に表示する。
【0086】
制御装置72は、所定回数の撮影を実行するまで(ステップS29:NO)、ステップS25〜S28を繰り返す。
制御装置72は、撮影した全ての撮影画像の一部(例えば6枚)を編集対象画像(キープ画像)としてユーザに選択させ、選択された撮影画像を編集対象画像として保存する(ステップS30)。
【0087】
制御装置72は、移動案内画面をタッチパネルモニタ27に表示し(ステップS31)、図7に示すようにユーザに移動案内する処理(ステップS6)を行う。
【0088】
制御装置72は、編集対象画像に編集する編集処理を実行し(ステップS7)、印刷処理を実行する(ステップS8)。
図9に示すように、編集処理を実行する制御装置72は、まず、保存してある編集対象画像を取得し(ステップS41)、タブレット内蔵モニタ41に表示した編集開始ボタンがタッチ操作されるまで待機する(ステップS42:NO)。
【0089】
制御装置72は、図12(B)の印刷レイアウト選択画面160を表示し、複数の印刷レイアウト選択ボタン161から1つを選択させて決定ボタン163をタッチ操作させる(ステップS43)。印刷レイアウト選択画面160では、ユーザが3人の場合に切り分けやすい3人用の印刷レイアウト選択ボタン161を3人用印刷レイアウト枠162で囲い、解りやすく表示している。
【0090】
制御装置72は、図13に示す編集画面170を表示して編集入力の受付を開始し(ステップS44)、編集された編集画像を表示する(ステップS45)。
編集画面170は、左右の2つの領域に分割して構成されており、2人のユーザが左右に分かれて各領域で別個独立して編集できるように構成されている。各領域には、画像編集部171、サムネイル画像表示部172、合成用画像サイズ選択部174、普通色合成用画像175、および特殊色合成用画像176等が設けられている。
【0091】
画像編集部171は、サムネイル画像表示部172で選択された編集対象画像に合成用画像を書き込み編集する等により編集操作を行う部分である。
合成用画像サイズ選択部174は、普通色合成用画像175および特殊色合成用画像176の画像サイズを5段階で選択させる部分である。
普通色合成用画像175は、シアン、マゼンタ、イエローといった普通のカラー印刷を行う普通色合成用の画像であり、合成用画像タイプ選択ボタン177に用意されたフリーハンドで描けるペン、予め用意されたアイテム画像を単体で書き込めるスタンプ、予め用意されたアイテム画像を連続して書き込めるコロコロ、および文字を書き込める文字等から任意に選択できる。この普通色合成用画像175は、合成用画像サイズ選択部174で選択されているサイズで画像編集部171の編集対象画像(編集中画像)に書き込まれる。
【0092】
特殊色合成用画像176は、特殊色印刷(例えばラメ印刷やホログラム印刷)を行う特殊色合成用の画像であり、合成用画像タイプ選択ボタン177にスペシャルとして用意された様々なアイテム画像から任意に選択できる。この特殊色合成用画像176は、合成用画像サイズ選択部174で選択されているサイズで画像編集部171の編集対象画像(編集中画像)に書き込まれる。
【0093】
ここで、編集対象画像に特殊色合成用画像176を合成して画面表示する場合、特殊色合成用画像176を画面表示用に加工して表示することが好ましい。具体的には、図14(A1)に示すようにグレースケールで作成されている特殊色合成用画像176に対して、ノイズ画像のように濃度の異なる画素がランダムに配置されて構成されるマスク画像Mを合成し、図14(A2)に示すように特殊色合成用画像176部分に濃淡の異なる画素が存在する画面表示用特殊色画像176aに変換すると良い。これにより、タブレット内蔵モニタ41の画面表示においても、特殊色の雰囲気を出すことができる。
【0094】
なお、この実施例では、普通色合成用画像175と特殊色合成用画像176を別々にしているが、普通色と特殊色が合成されている合成用画像を使用してもよい。また、この実施例では特殊色合成用画像176をスタンプのみに利用しているが、普通色合成用画像175のように、ペン、スタンプ、コロコロ、文字にも特殊色合成用画像176を利用してもよい。
【0095】
また、合成用画像タイプ選択ボタン177により普通色合成用画像と特殊色合成用画像を切り替える構成としたが、どの合成用画像タイプ選択ボタン177が選択されても、その中で普通色合成用画像と特殊色合成用画像が存在している構成にしてもよい。
【0096】
制御装置72は、所定の時間(例えば3分)が経過するまでステップS45での編集操作を許容し(ステップS46:NO)、所定の時間が経過すると(ステップS46:YES)、編集入力の受け付けを終了する(ステップS47)。
【0097】
制御装置72は、ステップS23で保存されているモードに応じた特殊色印刷用のパラメータ値を記憶部71から読み出す(ステップS48)。このパラメータ値は、各モードに応じて、特殊色合成用画像を印刷する際の特殊色インクの濃度が設定された値である。特殊色インクの濃度とは、1ドットに対し、温度によって特殊色インクを溶かす量を意味する。従って、濃度が濃いことは溶かす量が多いことを意味し、濃度が薄いとは溶かす量が少ないことを意味する。これにより、特殊色インクが印刷されている部分の見た目の濃さをモード別に変更することを実現している。
【0098】
制御装置72は、印刷画像の大きさに応じた特殊色合成用画像の変換処理を実行する(ステップS49)。この変換処理は、ステップS43で選択された印刷レイアウトと、ステップS45で特殊色合成用画像176を書き込む際に合成用画像サイズ選択部174で選択されたサイズによって定まる特殊色合成用画像176の印刷サイズに応じて、ノーマル画像81、輪郭抽出画像82、輪郭強調画像83、および輪郭強調画像84のいずれかを決定し、その中で適切なピクセル数の画像(81〜84)を採用する。
【0099】
制御装置72は、採用したノーマル画像81、輪郭抽出画像82、輪郭強調画像83、または輪郭強調画像84と普通色合成用画像175により編集画像に合成を行ったデータをステップS43で選択された印刷レイアウトに配置し、印刷データを作成し(ステップS50)、プリンタ47による印刷を開始する(ステップS51)。この印刷では、撮影画像に普通色合成用画像175が合成された印刷画像(図6参照)をシアン、マゼンタ、イエローといった普通色のインクによりカラー印刷し、その上に、特殊色合成用画像176であるノーマル画像81、輪郭抽出画像82、輪郭強調画像83、または輪郭強調画像84をラメ用の特殊色インクにより印刷する。
【0100】
ここで、特殊色合成用画像176を印刷する際、印刷用に加工して送信することが好ましい。具体的には、図14(B1)に示すように、グレースケールで作成されている特殊色合成用画像176に対して、ディザ処理(誤差拡散)を行って2値化し、印刷用特殊色画像176bに変換すると良い。そして、この2値化した印刷用特殊色画像176bに従って特殊色インクをまばらなドット状に印刷すると良い。これにより、普通色の印刷部分を特殊色インクで上から完全に塗りつぶすのではなく、普通色の印刷部分を生かしつつ、その上に特殊色インクをまばらなドット状に印刷することができる。
【0101】
制御装置72は、事後接客処理を行う(ステップS52)。この事後接客処理で、制御装置72は、画像を携帯端末(携帯電話機など)に送信するゲームや、画像を投稿できるゲームなどのミニゲームを実行する。
【0102】
ここで、編集画像を携帯端末に送信する場合、特殊色合成用画像176を画面表示用に加工して送信することが好ましい。具体的には、グレースケールで作成されている特殊色合成用画像176に対して、ノイズ画像のように濃度の異なる画素がランダムに配置されて構成されるマスク画像を合成し、これによって特殊色合成用画像176部分に濃淡の異なる画素が存在する画像に変換すると良い。これにより、携帯端末の画面表示においても、特殊色の雰囲気を出すことができる。
【0103】
なお、撮影画像の背景に特殊色合成用画像176を合成する場合(つまり特殊色合成用背景画像145を用いる場合)、撮影画像の被写体部分のマスク処理を別途行い、被写体に特殊色合成用画像176(特殊色合成用背景画像145)がかからないようにする。
【0104】
制御装置72は、ミニゲームが終了すると、シール排出口49(図1参照)付近へ移動するように移動案内を行い(ステップS53)、シール紙への印刷が完了した写真シールシートを排出し(ステップS54)、1プレイを終了する。
【0105】
以上の構成および動作により、特殊色合成用画像176を良好に印刷できる。詳述すると、印刷画像のサイズが大きい場合、特殊色合成用画像176は、図15(A1)のノーマル画像81に示すように、輪郭強調をしなくても模様の形状(この例では蝶々)が明確に解る。この大きいな印刷サイズで輪郭強調を行うと、図15(A2)に示すように模様の形状が強調されすぎる。このため、大きな印刷サイズでは、輪郭強調を行わないノーマル画像81が好ましく、ノーマル画像81を採用して見栄えの良い印刷を実現する。
【0106】
中程度の印刷サイズでは、図15(B1)に示すように、輪郭強調していないノーマル画像では模様の形状が判別できない。このため、図15(B2)に示すように弱く輪郭強調した輪郭強調画像83を採用することで、模様の形状を認識できる良好な印刷を実現できる。
【0107】
小さい印刷サイズでは、図15(C1)に示すように、輪郭強調していないノーマル画像では模様の形状が判別できない。この場合、図15(C2)に示すように、強く輪郭強調した輪郭強調画像84を採用することで、模様の形状を認識できる良好な印刷を実現できる。
【0108】
これ以上小さなサイズになる場合は、輪郭強調しても模様の形状が判別できなくなる。このため、無し画像85(図5参照)として特殊色合成用画像176を印刷しないことで、印刷された写真シールの見栄えを良くすることができる。
【0109】
このようにして、特殊色合成用画像176が含まれる編集画像について、ユーザがどの印刷レイアウトを選択して印刷サイズがどの大きさになっても、特殊色合成用画像176の印刷ドットパターンを適切に変更して見栄え良く良好に印刷した写真シールシートを提供することができる。
【0110】
また、撮影時のモード(背景画像や前景画像の合成用画像の色合い)に応じて、特殊色印刷用のパラメータ値を設定しているため、各色合いに応じたラメ(特殊色)を印刷できる。
【0111】
詳述すると、図16(A1)に示すように、パステル等の背景が薄い色合いのモードであれば、特殊色(図中の黒点)の濃度を薄くすることで、光が反射しないところの黒いドットが目立つことを防止できる。この濃度を薄くすることは、特殊色のインクの溶かす量を少なくし、図16(B1)に示すように、ドットサイズを小さくすることで実現している。
【0112】
また、図16(A2)に示すように、背景が濃い色合いのモードであれば、光が反射しないところの黒いドットは目立たないため、特殊色(図中の黒点)の濃度を濃くして、特殊色をより目立たせることができる。この濃度を濃くすることは、特殊色のインクの溶かす量を多くし、図16(B2)に示すように、ドットサイズを大きくすることで実現している。
【0113】
このようにして、ユーザに選択されたモードに応じて見栄えがよく仕上がりのよい写真シールシートを提供することができる。また、明暗のあるグラデーションの1画像に対しても特殊色の濃度を調整することができるため、特殊色のグラデーションを実現できる。
【0114】
また、タッチパネルモニタ27、タブレット内蔵モニタ41、および携帯端末のモニタに画面表示する編集済みの編集画像は、図14で説明したように特殊色合成用画像176や特殊色合成用背景画像145をそれぞれマスク画像Mにより合成処理した画像と、普通色の撮影画像と、普通色合成用画像175と、普通色合成用背景画像143とを全て合成した画像であるため、画面表示に適した画像とすることができ、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0115】
また、特殊色合成用画像176は、特殊色で全体が完全に塗りつぶされるのではなく、複数のドットをハーフトーン等のパターンに配置しているため、カラー印刷を上から完全に消してしまうことない。これにより、特殊色がカラー印刷から浮いて不自然な印象を与えることを防止でき、特殊色とカラー印刷の一体感が強い見栄えの良い写真シールシートを提供できる。
【0116】
また、モードによって使用できる特殊色合成用画像176を異ならせる、あるいは特殊色の濃度を異ならせることにより、モードに合わせて特殊色を使った良好な写真シールシートを提供できる。つまり、従来であれば、モードが違っても特殊色を同じ濃度で配置するため、モードによっては特殊色の濃度が濃すぎるあるいは薄すぎるといったことが生じ、ユーザの満足する写真シールシートを提供できない可能性があった。しかし、モード別に特殊色の濃度を異ならせることで、このような濃度差による問題を解消することができる。
【0117】
また、特殊色合成用画像176を、タッチパネルモニタ27、タブレット内蔵モニタ41、および携帯端末のモニタに画面表示する場合と、印刷して写真シールシートを出力する場合とで異なる変換処理を行うため、出力形態に応じた良好な出力結果を得ることができる。すなわち、写真シールシートでは、特殊色インクを用いてキラキラ光る印刷ができ、このような特殊色インクを使えない画面表示では、濃淡の異なる画素がランダム配置されることで特殊色の雰囲気を醸し出すことができる。
【0118】
なお、上述した実施例では、特殊色合成用画像176として、予め用意したノーマル画像81、輪郭抽出画像82、輪郭強調画像83、および輪郭強調画像84を用いる構成としているが、これに限らず、ノーマル画像81から輪郭抽出画像82、輪郭強調画像83、および輪郭強調画像84をその都度作成する構成にしてもよい。
【0119】
この場合、1種類の特殊色合成用画像176について記憶部71に記憶させておく容量を減らすことができるため、多種類の編集用の合成用画像を提供することができる。これにより、見栄えがよく仕上がりのよいシール紙を提供することができる。
【0120】
また、編集処理の際に、編集用画像データを用いた処理に加えて、内部処理として、全ての分割グループの印刷用画像データを作成してもよい。これにより、編集処理が完了してからユーザに分割サイズが選択されても、その後の変換処理に要する時間を短縮でき、選択された分割サイズで迅速に印刷出力することができる。
【実施例2】
【0121】
図17は、実施例2の撮影編集画像送信システム200のシステム構成図を示す。
撮影編集画像送信システム200は、実施例1で説明した写真シール作成機1と、携帯端末230とが、それぞれインターネット205に接続可能に備えられている。また、写真シール作成機1には、携帯端末230に接続する接続ケーブル235が設けられている。この接続ケーブル235により、写真シール作成機1と携帯端末230は、有線で直接的に接続される。
【0122】
携帯端末230は、例えば携帯電話機で構成され、押下ボタンで構成される入力部、液晶ディスプレイなどで構成される表示部231、通信アンテナで構成される通信部、マイクで構成される集音部、スピーカで構成される音声出力部、および接続端子で構成される外部装置接続部を備えている。
【0123】
この携帯端末230は、携帯電話網またはPHS(登録商標)電話網などの電話通信網を介した無線電話機能、当該電話通信網を介したデータ通信機能、およびアプリケーションプログラムを実行する情報処理機能を有している。
【0124】
前記電話通信網はインターネット205に繋がっている。このため、携帯端末230は、インターネット上のWEBサーバにアクセスしてホームページを閲覧し、メールサーバ(SMTPサーバ、POPサーバ)を介してE−mailを送受信することができる。
【0125】
なお、携帯端末230は、携帯電話機に限らず、PDAや携帯型パーソナルコンピュータなどの携帯可能な適宜の端末で構成することができる。
【0126】
写真シール作成機1は、実施例1で説明したとおりの構成を有し、実施例1と同一の動作を実行できるものである。
ここで、図18は、編集画面170の画面構成図を示す。この画面構成図と共に、画面表示用特殊色画像176aについて詳細に説明する。
【0127】
画面表示用特殊色画像176aは、実施例1で説明したとおり、グレースケールで作成された特殊色合成用画像176(図14参照)に対してマスク画像Mを合成したものである。なお、この特殊色合成用画像176は、1枚の特殊色合成用画像176を複数の色で構成しても良く、具体的には、複数の色を配置していてもよい。
【0128】
ここで、図18に示す特殊色合成用画像176a−1,176a−2,176a−3は、それぞれ表示するサイズが異なっている。このため、記憶部71(図3参照)には、マスク画像Mが表示サイズ用に複数種類記憶されている。そして、各特殊色合成用画像176a−1,176a−2,176a−3は、その表示サイズに応じて、異なる合成処理がなされている。
【0129】
大サイズの特殊色合成用画像176a−1は、ノーマル画像81(図4参照)と同様に、特に輪郭強調されずに合成処理がなされている。
中サイズの特殊色合成用画像176a−2は、輪郭抽出画像83(図4参照)と同様に、少し輪郭強調した合成処理がなされている。
小サイズの特殊色合成用画像176a−3は輪郭強調画像84(図4参照)と同様に、大きく輪郭強調した合成処理がなされている。
【0130】
また、この実施例の写真シール作成機1は、編集用モニタ42に表示する特殊色合成用画像176aをサイズ別に異ならせるだけでなく、携帯端末230に送信する特殊色合成用画像176aを、携帯端末230の画面サイズ別に異ならせる機能も有している。
【0131】
この場合、携帯端末230への送信用として、1種類の特殊色合成用画像176について表示サイズ(上述したように編集画像の中で占めるサイズを示す大サイズ、中サイズ、小サイズなど)の異なる複数の特殊色合成用画像176が、記憶部71に記憶されている。そして、この表示サイズ別の特殊色合成用画像176が、さらに携帯端末230の画面サイズ別に記憶部71に記憶されている。
【0132】
なお、これらの特殊色合成用画像176は、静止画像に限らず、アニメーション表示する動画像により構成しても良い。この場合、特殊色の質感を表現するために、例えば明度のみ異なる複数の特殊色合成用画像176を連続的または間欠的に順次切り替えて表示する、あるいは、濃度の濃い画素の位置が異なる複数の特殊色合成用画像176を連続的または間欠的に順次切り替えて表示するなど、全体形状が同じで濃度分布または/および色合いの異なる複数種類の特殊色合成用画像176を切替表示してアニメーション表示すると良い。
また、複数種類の特殊色合成用画像176は、それぞれが別の色で構成されていても良い。そして、これらを順次切替表示してアニメーション表示しても良い。
【0133】
また、このアニメーション表示は、特殊色合成用画像176のレイヤーでのみ実行してもよい。すなわち、最終的な編集画像は、撮影画像(撮影画像レイヤー)に普通色合成用画像175(普通色合成用画像レイヤー)と特殊色合成用画像176(特殊色合成用画像レイヤー)とが重ね合わせられた多層構造の画像であるため、全てのレイヤーを切替表示するのではなく特殊色合成用画像レイヤーのみを切替表示してアニメーション表示を実現してもよい。
【0134】
図19は、撮影編集画像送信システム200において携帯端末230に編集画像を送信する動作のフローチャートである。この動作は、実施例1のステップS52で説明した事後接客にて携帯端末に画像を送信するゲームが選択された際に実行する。
【0135】
携帯端末230は、接続ケーブル235またはインターネット205を介して、写真シール作成機1に携帯端末230の情報を送信する(ステップS61)。このとき送信する情報は、携帯端末230の機種情報、または画面サイズ情報など、画面サイズを判別し得る情報にすると良い。
【0136】
写真シール作成機1は、携帯端末230から情報を取得し(ステップS62)、携帯端末230の画面サイズを判別する(ステップS63)。このとき、取得した情報が機種情報であれば、記憶部71に予め記憶した機種別画面サイズ対応データを参照して画面サイズを判別すると良い。
【0137】
写真シール作成機1は、判別した画面サイズに応じた画面を編集用モニタ42に表示する(ステップS64)。この画面は、例えば携帯端末230の画面サイズの画素数に対して整数倍の画素数で表示するなど、適宜の対応付けで表示すると良い。
【0138】
写真シール作成機1は、画面サイズに応じた画像データを編集用モニタ42に表示する(ステップS64)。このとき表示する画像データは、撮影画像と普通色合成用画像175と特殊色合成用画像176とを合成した編集画像である。この編集画像における特殊色合成用画像176は、画面サイズに応じたものが表示される。
【0139】
詳述すると、写真シール作成機1は、撮影画像と普通色合成用画像175を画面サイズに応じて拡大または縮小(解像度を変更)する変換を行う。また、画面サイズに応じた特殊色合成用画像176を取得し、現在の編集画像の特殊色合成用画像176を、この画面サイズに応じた特殊色合成用画像176に変換する。そして、この変換後の撮影画像と普通色合成用画像175と特殊色合成用画像176を合成して画像データを作成する。
【0140】
なお、この編集用モニタ4への画面表示の際に、ユーザが特殊色合成用画像176を加工できる構成としてもよい。この場合、ユーザが特殊色合成用画像176を表示するか削除するか選択できるようにすればよい。これにより、例えば表示した特殊色合成用画像176が潰れている場合に、ユーザがこの潰れている特殊色合成用画像176を削除して良好な編集画像にすることができる。
【0141】
写真シール作成機1は、この画面サイズに応じた画像データを、接続ケーブル235またはインターネット205を介して携帯端末230に送信する(ステップS66)。
携帯端末230は、画面サイズに応じた画像データを取得し(ステップS67)、画面サイズに応じた画像データを表示部に表示する(ステップS68)。
【0142】
なお、上述したステップS61およびS66の送信処理は、接続ケーブル235またはインターネット205に限らず、赤外線通信またはFeliCa(登録商標)方式の通信など、適宜の方法により実行すると良い。赤外線通信用には、赤外線通信装置を備えればよく、FeliCa(登録商標)方式用には、非接触ICカード用リーダライタを備えればよい。
【0143】
以上の構成および動作により、携帯端末230で表示できる画面サイズに対応した編集画像を送信できるため、利用者は、画素が潰れたりしていない良好な編集画像を携帯端末230で見ることができる。
【0144】
すなわち、従来より写真シール作成機で作成した編集画像を携帯電話機に送信するサービスが行われている。このようなサービスでは、印刷用画像を画面表示用の画素数に単純縮小した画面表示用データが携帯電話機に送信される。しかし、単純縮小しただけでは、小さな編集画像などが潰れてしまう問題点がある。特に、特殊色合成用画像176は、マスク画像Mが用いられて画素毎に濃淡が付けられた画像であるため、単純縮小すると全く異なる質感に変わってしまう。これに対して、携帯端末230の画面サイズ用に多数用意した特殊色合成用画像176を使い分けることで、特殊色合成用画像176が潰れて認識不可能とならない良好な編集画像データを携帯端末230に送信できる。このため、利用者は、自己の所有する携帯端末230に最適化された編集画像データを得ることができる。
【0145】
また、携帯端末230から直接画面サイズを取得するか、機種名を取得して画面サイズを判別できるため、利用者は、自己の所有する携帯端末230の画面の画面サイズを知らなくても、この画面サイズに最適な画像サイズ(例えば画面サイズと一致する又は整数倍となる画像サイズ)に調整された編集画像データを受信することができる。
【0146】
また、編集画面170には2つの編集画像を表示しているため、例えば2人のユーザがそれぞれの携帯端末230の情報を各自入力し、各自の携帯端末230に合わせた特殊色合成用画像176および編集画像をそれぞれの画面で独立して作成できる。
【0147】
なお、この実施例ではその都度合成する説明としているが、表示サイズように複数種類の特殊色合成用画像176a−1,176a−2,176a−3を記憶部71に予め記憶しておき、これをそのまま使用する構成にしてもよい。この場合も、利用者は、最適な画像サイズに調整された編集画像データを受信することができる。
【実施例3】
【0148】
上述した実施例2では、写真シール作成機1が携帯端末230へ編集画像データを直接送信したが、サーバを介して送信する構成にしてもよい。
この場合、図17に点線で示すように、インターネット205に接続してサーバ210を備えるとよい。
【0149】
サーバ210は、CPUとROMとRAMで構成される制御部、ハードディスクなどで構成される記憶部、LANボードなどで構成される通信部、マウスやキーボードで構成される入力部、およびCRTディスプレイなどで構成される表示部が備えられたコンピュータ装置である。このサーバ210は、WEBサーバ機能、メールサーバ機能、及びデータベースサーバ機能を有している。
【0150】
図20は、撮影編集画像送信システム200においてサーバ210と携帯端末230が実行する動作のフローチャートを示す。この動作は、実施例1のステップS52で説明した事後接客にて携帯端末に画像を送信するゲームが選択された際に実行する。
【0151】
この処理を実行する前の事後接客初期段階で、写真シール作成機1は、利用者に携帯端末230のメールアドレスを入力させ、この入力されたメールアドレスと、実施例2で説明した編集画像データをサーバ210に送信している。
【0152】
サーバ210は、インターネット205を介して携帯端末230にURLを送信する(ステップS71)。
携帯端末230は、利用者の操作によって、サーバ210から受信したURLに接続し(ステップS72)、インターネット205を介して携帯端末230の情報を送信する(ステップS73)。このとき送信する携帯端末230の情報は、携帯端末230の機種情報、または画面サイズ情報など、画面サイズを判別し得る情報にすると良い。
【0153】
サーバ210は、携帯端末230の情報を取得し(ステップS74)、携帯端末230の画面サイズを判別する(ステップS75)。このとき、取得した情報が機種情報であれば、記憶部71に予め記憶した機種別画面サイズ対応データを参照して画面サイズを判別すると良い。
【0154】
サーバ210は、写真シール作成機1から受信している編集画像を、画面サイズに応じた画像データに変換する(ステップS76)。このときの変換は、写真シール作成機1から受信している編集画像のうち、まず撮影画像(撮影画像レイヤ)と普通色合成用画像175(普通色合成用画像レイヤ)とを画面サイズに対応して拡大または縮小する。そして、特殊色合成用画像176(特殊色合成用画像レイヤ)を、画面サイズに対応した特殊色合成用画像176に変更する。そして、これらの各レイヤを合成した画像データを得る。
【0155】
サーバ210は、この画面サイズに応じた画像データを、インターネット205を介して携帯端末230に送信する(ステップS77)。
携帯端末230は、画面サイズに応じた画像データを取得し(ステップS78)、画面サイズに応じた画像データを表示部に表示する(ステップS79)。
その他の構成および動作については、実施例1および実施例2と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
【0156】
以上の構成および動作により、サーバ210を介して、携帯端末230の画面サイズに最適な画像サイズの画像データを送信することができる。編集画像を画面サイズに合わせて変換する処理をサーバ210が行うため、写真シール作成機1の負荷を減らすことができる。
【0157】
なお、サーバ210に所定期間が経過するまで編集画像を保存しておき、いつでも携帯端末230で受信できる構成にしてもよい。この場合、利用者本人の携帯端末230だけでなく、友人などの他人の携帯端末230へ画像データを送信することが可能となる。この場合、サーバ210からその他人の携帯端末230へURLを送信してステップS71〜S79を実行すれば、当該他人の携帯端末230の画面サイズに最適な画像データを送信できる。したがって、利用者同士で画像データの交換などを行う場合に、各利用者の携帯端末230の画面サイズが異なっていても、それぞれの画面サイズに最適な画像データを渡すことができる。
【0158】
また、以上の各実施形態では、1つの編集用モニタ42に2つの編集画像を表示する1CRT2画像の構成としたが、1つの編集用モニタ42に1つの編集画像を表示する1CRT1画像とするなど、適宜の構成にすることができる。
【0159】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の写真シール作成装置は、実施形態の写真シール作成機1に対応し、
以下同様に、
撮影手段は、カメラ21に対応し、
編集手段は、タブレット内蔵モニタ41に対応し、
印刷手段は、プリンタ47に対応し、
カラー印刷部は、ヘッド47aに対応し、
特殊色印刷部は、ヘッド47bに対応し、
パターン変更部は、ステップS49を実行する制御装置72に対応し、
画面サイズ取得手段は、ステップS62〜S63を実行する写真シール作成機1の制御装置72に対応し、
サイズ別特殊色合成用画像取得手段は、ステップS65を実行する写真シール作成機1の制御装置72に対応し、
編集画像データ変換手段は、ステップS65を実行する写真シール作成機1の制御装置72に対応し、
通信手段は、通信部73に対応し、輪郭強調パターンは、輪郭強調画像83および輪郭強調画像84のパターンに対応し、
特殊色合成用画像の輪郭部分は、輪郭部分83aおよび輪郭部分84aに対応し、
撮影編集画像送信システムは、撮影編集画像送信システム200に対応し、
サーバは、サーバ210に対応し、
情報通信端末は、携帯端末230に対応し、
表示手段は、携帯端末230の表示部に対応し、
情報通信端末の情報は、携帯端末230の情報に対応し、
編集画像データは、画像データに対応し、
普通色は、シアン、マゼンタ、イエローなどに対応し、
特殊色は、ラメ、ホログラムに対応し、
印刷ドットパターンは、ノーマル、弱い輪郭強調、および強い輪郭強調に対応し、
所定の画像は、編集画像に対応し、
所定サイズは、輪郭強調しても模様の形状が判別できないサイズに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0160】
【図1】後方から見た写真シール作成機の斜視図。
【図2】前方から見た撮影筐体の斜視図。
【図3】写真シール作成機のブロック図。
【図4】特殊色合成用画像を説明する説明図。
【図5】特殊色画像の画像データの構成を説明する説明図。
【図6】編集画像を印刷データに変換する際のデータイメージの説明図。
【図7】写真シール作成ゲーム処理のフローチャート。
【図8】撮影処理の詳細フローチャート。
【図9】編集処理および印刷処理の詳細フローチャート。
【図10】撮影コース選択画面およびモード選択画面の説明図。
【図11】明るさ選択画面および合成用画像選択画面の説明図。
【図12】撮影実行画面および印刷レイアウト選択画面の説明図。
【図13】編集画面の説明図。
【図14】画像変換の説明図。
【図15】特殊色合成用画像の説明図。
【図16】特殊色の濃度調整の説明図。
【図17】実施例2の撮影編集画像送信システムのシステム構成図。
【図18】編集画面の画面構成図。
【図19】画像データ送信時のフローチャート。
【図20】実施例3の画像データ送信時のフローチャート。
【符号の説明】
【0161】
1…写真シール作成機、5…撮影空間、21…カメラ、41…タブレット内蔵モニタ、47…プリンタ、47a,47b…ヘッド、72…制御装置、73…通信部、83,84…輪郭強調画像、83a,84a…輪郭部分、176…特殊色合成用画像、200…撮影編集画像送信システム、210…サーバ、230…携帯端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影空間内の一以上の被写体を撮影手段で撮影し、
該撮影画像を編集手段で編集許容し、
所定の画像を印刷手段で印刷する写真シール作成方法であって、
前記編集手段は、カラー印刷に用いる普通色とは異なる特殊色で印刷する特殊色合成用画像を編集に利用可能に構成され、
前記印刷手段は、普通色によるカラー印刷部と、前記特殊色合成用画像を特殊色で印刷する特殊色印刷部とを備え、
前記所定の画像の印刷サイズまたは前記特殊色合成用画像の印刷サイズに対応して、パターン変更部により前記特殊色合成用画像の印刷ドットパターンを変更する
写真シール作成方法。
【請求項2】
撮影空間内の一以上の被写体を撮影する撮影手段と、
該撮影画像を編集許容する編集手段と、
所定の画像を印刷する印刷手段とを備えた写真シール作成装置であって、
前記編集手段は、カラー印刷に用いる普通色とは異なる特殊色で印刷する特殊色合成用画像を編集に利用可能に構成され、
前記印刷手段は、普通色によるカラー印刷部と、前記特殊色合成用画像を特殊色で印刷する特殊色印刷部とを備え、
前記所定の画像の印刷サイズまたは前記特殊色合成用画像の印刷サイズに対応して、前記特殊色合成用画像の印刷ドットパターンを変更するパターン変更部を備えた
写真シール作成装置。
【請求項3】
前記印刷ドットパターンとして、前記特殊色合成用画像の輪郭部分が認識可能になっている輪郭強調パターンを備えた
請求項2記載の写真シール作成装置。
【請求項4】
前記輪郭強調パターンは、前記特殊色合成用画像の輪郭部分を内側より濃く構成した
請求項3記載の写真シール作成装置。
【請求項5】
前記所定の画像の印刷サイズが小さい場合、印刷サイズが所定サイズ以下に小さくなった前記特殊色合成用画像を印刷しない構成とした
請求項2記載の写真シール作成装置。
【請求項6】
情報通信端末の表示手段の画面サイズを取得する画面サイズ取得手段と、
前記画面サイズに適した前記特殊色合成用画像を取得するサイズ別特殊色合成用画像取得手段と、
前記編集手段にて編集された編集画像を、前記画面サイズに適した特殊色合成用画像を用いた編集画像データに変換する編集画像データ変換手段と、
前記情報通信端末に前記編集画像データを送信する通信手段とを備えた
請求項2から5のいずれか1つに記載の写真シール作成装置。
【請求項7】
前記情報通信端末に送信する編集画像データの前記特殊色合成用画像を、濃度または色合いの異なる画像を切り替えてアニメーション表示する動画像により構成した
請求項6記載の写真シール作成装置。
【請求項8】
請求項2から7のいずれか1つに記載の写真シール作成装置と、
該写真シール作成装置および利用者の情報通信端末と通信可能なサーバとを備え、
該サーバは、
情報通信端末の表示手段の画面サイズを取得する画面サイズ取得手段と、
前記画面サイズに適した前記特殊色合成用画像を取得するサイズ別特殊色合成用画像取得手段と、
前記編集手段にて編集された編集画像を、前記画面サイズに適した特殊色合成用画像を用いた編集画像データに変換する編集画像データ変換手段と、
前記情報通信端末に前記編集画像データを送信する通信手段とを備えた
撮影編集画像送信システム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図17】
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【図19】
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【図20】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−83457(P2009−83457A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−310215(P2007−310215)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】