説明

写真シール作成装置、写真シール作成方法、およびプログラム

【課題】利用者により快適にゲームを楽しんでもらうことができるようにする。
【解決手段】編集空間案内表示制御部201は、編集処理部203との通信を行うことにより、現在どの編集空間が使用中かを判定し、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bがいずれも使用中でない場合、例えば、第1編集空間33Aへの移動案内をタッチパネルモニタ52に表示させる。この場合、編集空間案内表示制御部201はさらに、第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62にも、第1編集空間33Aへの移動案内を表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真シール作成装置、写真シール作成方法、およびプログラムに関し、特に、回転率を低下させずに、利用者により快適にゲームを楽しんでもらうことができるようにする写真シール作成装置、写真シール作成方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の写真シール機は娯楽(遊戯)施設等に設置され、被写体を撮影し、撮影で得た画像に編集(落書き)を行い、編集が施された編集画像もしくは撮影画像を写真シール紙に印刷するという流れで一連のゲームが終了する。
【0003】
一連の流れにおいて、それぞれ制限時間が設けられているため、撮影や編集に費やせる時間が決まっている。例えば、写真シール機の撮影空間での撮影が終了すると、利用者は、タッチパネルモニタなどの表示に従って編集空間への移動を促される。
【0004】
また、写真シール機には、複数の編集空間が設けられることが一般的であるため、撮影が終了した際に撮影空間内の利用者に対して、複数の編集空間のうちのどの編集空間が利用できるかを案内することも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
さらに、撮影前に、複数の編集空間のうちのどの編集空間が利用できるかを案内することも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2009−187582号公報
【特許文献2】特許第3703475号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、撮影作業に集中していた利用者は、撮影が終了したことに安心するあまり、利用できる編集空間を覚えていなかったり、聞きもらしたりすることがある。そうすると、利用者は、どの編集空間が利用できるのか分からないまま、一旦撮影空間外に出て、いずれか一方の編集空間へ移動することになる。
【0008】
この時、間違った編集空間に移動してしまうと、利用者は、間違っていることに気づかずに、これからその編集空間でゲームにおける編集の工程が開始されると思い込み、長い時間待つことになる。また、通常、利用できない編集空間のモニタには「撮影からはじめてね」などの案内表示がなされているため、その文言のまま撮影ブースに戻ろうとする利用者もいる。
【0009】
このように、従来の写真シール機は、撮影を終えた利用者に対して移動先の案内が十分でなく、特許文献1および特許文献2などの技術でも、この問題を解決するには至らなかった。
【0010】
また、写真シール機では、編集作業の開始前に、事後処理のためのゲーム(例えば、携帯送信ゲーム、プリアルバム、ミニゲームなど)をユーザに選択させるものが多い。その際、事後処理のためのゲームを選択できる制限時間が決まっており、制限時間内に選択できない場合は、例えば自動的に携帯送信ゲームが選択されるなどユーザが意図しないゲーム内容になる場合がある。
【0011】
事後処理のためのゲームとして携帯送信ゲームが選択された場合、利用者の携帯電話機のメールアドレスを入力する必要があるが、メールアドレスの入力時間にも制限がある。上述のように、自動的に携帯送信ゲームが選択された場合、さらにメールアドレスの入力時間もタイムアウトする可能性が高い。
【0012】
このように、従来の写真シール機では、利用者が撮影空間から、正しい編集空間にスムーズに移動できない場合、事後処理のためのゲームの選択時間がタイムアウトしたり、メールアドレスの入力時間がタイムアウトしたりしていたため、利用者から不満の声があがっていた。例えば、事後処理のためのゲームの選択の制限時間を長くすることも考えられるが、そのようにすると、1組の利用者が編集空間を占有する時間が長くなるため、回転率が低下する。
【0013】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、回転率を低下させずに、利用者により快適にゲームを楽しんでもらうことができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一側面は、撮影空間と複数の編集空間とを有し、前記撮影空間内の利用者を被写体として撮影した撮影画像に対して前記複数の編集空間のうちの1の編集空間で編集入力作業を行わせて所定のシールシートに写真シールとして印刷する写真シール作成装置において、前記複数の編集空間のうち、2以上の編集空間が空いているか否かを判定する判定手段と、2以上の編集空間が空いていると判定された場合、前記2以上の編集空間のうち、前記撮影空間での撮影を終えた利用者に使用させるべき1の編集空間を特定する編集空間特定手段と、前記空いていると判定された前記2以上の編集空間のうち、前記特定された1の編集空間以外の編集空間に配置されたモニタに、前記特定された1の編集空間への移動を促す利用者誘導情報を表示する誘導情報表示制御手段とを備える写真シール作成装置である。
【0015】
前記判定手段は、前記複数の編集空間のうち、2以上の編集空間に配置されたモニタにそれぞれ初期画面が表示されている場合、前記2以上の編集空間が空いていると判定するようにすることができる。
【0016】
本発明の一側面の写真シール作成装置においては、前記複数の編集空間のうち、2以上の編集空間が空いているか否かが判定され、2以上の編集空間が空いていると判定された場合、前記2以上の編集空間のうち、前記撮影空間での撮影を終えた利用者に使用させるべき1の編集空間が特定され、前記空いていると判定された前記2以上の編集空間のうち、前記特定された1の編集空間以外の編集空間に配置されたモニタに、前記特定された1の編集空間への移動を促す利用者誘導情報が表示される。
【0017】
従って、利用者により快適にゲームを楽しんでもらうことができる。
【0018】
前記判定手段は、前記複数の編集空間のうち、2以上の編集空間に配置されたモニタにそれぞれ初期画面が表示されている場合、前記2以上の編集空間が空いていると判定するようにすることができる。
【0019】
前記判定手段は、前記複数の編集空間のうち、1の編集空間に配置されたモニタにのみ初期画面が表示されている場合、他の編集空間における前記編集作業が開始されてから経過した時間が閾値以上であるとき、前記2以上の編集空間が空いていると判定するようにすることができる。
【0020】
前記判定手段は、前記複数の編集空間のうち、1の編集空間に配置されたモニタにのみ初期画面が表示されている場合、他の編集空間における前記編集作業の中の予め定められた工程が開始されているとき、前記2以上の編集空間が空いていると判定するようにすることができる。
【0021】
前記誘導情報表示制御手段は、前記特定された1の編集空間において編集作業の操作が検知された場合、前記利用者誘導情報の表示を中止するようにすることができる。
【0022】
本発明の一側面は、撮影空間と複数の編集空間とを有し、前記撮影空間内の利用者を被写体として撮影した撮影画像に対して前記複数の編集空間のうちの1の編集空間で編集入力作業を行わせて所定のシールシートに写真シールとして印刷する写真シール作成装置の写真シール作成方法において、判定手段が、前記複数の編集空間のうち、2以上の編集空間が空いているか否かを判定し、編集空間特定手段が、2以上の編集空間が空いていると判定された場合、前記2以上の編集空間のうち、前記撮影空間での撮影を終えた利用者に使用させるべき1の編集空間を特定し、誘導情報表示制御手段が、前記空いていると判定された前記2以上の編集空間のうち、前記特定された1の編集空間以外の編集空間に配置されたモニタに、前記特定された1の編集空間への移動を促す利用者誘導情報を表示するステップを含む写真シール作成方法である。
【0023】
本発明の一側面の写真シール作成方法においては、前記複数の編集空間のうち、2以上の編集空間が空いているか否かが判定され、2以上の編集空間が空いていると判定された場合、前記2以上の編集空間のうち、前記撮影空間での撮影を終えた利用者に使用させるべき1の編集空間が特定され、前記空いていると判定された前記2以上の編集空間のうち、前記特定された1の編集空間以外の編集空間に配置されたモニタに、前記特定された1の編集空間への移動を促す利用者誘導情報が表示される。
【0024】
本発明の一側面のプログラムは、撮影空間と複数の編集空間とを有し、前記撮影空間内の利用者を被写体として撮影した撮影画像に対して前記複数の編集空間のうちの1の編集空間で編集入力作業を行わせて所定のシールシートに写真シールとして印刷する写真シール作成装置のプログラムにおいて、コンピュータを、前記複数の編集空間のうち、2以上の編集空間が空いているか否かを判定する判定手段と、2以上の編集空間が空いていると判定された場合、前記2以上の編集空間のうち、前記撮影空間での撮影を終えた利用者に使用させるべき1の編集空間を特定する編集空間特定手段と、前記空いていると判定された前記2以上の編集空間のうち、前記特定された1の編集空間以外の編集空間に配置されたモニタに、前記特定された1の編集空間への移動を促す利用者誘導情報を表示する誘導情報表示制御手段とを備える写真シール作成装置として機能させるプログラムである。
【0025】
本発明の一側面のプログラムは、所定の記録媒体に記録されて、例えば、ドライブにより読み出され、写真シール作成装置にインストールされる。記録媒体は、フロッピ(登録商標)ディスク等よりなる磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk)等よりなる光ディスク、MD(Mini Disk)(登録商標)等よりなる光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブルメディアにより構成される。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、回転率を低下させずに、利用者により快適にゲームを楽しんでもらうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す斜視図である。
【図2】図1の写真シール作成装置の他の角度からの斜視図である。
【図3】図1の写真シール作成装置の設置例を示す外観図である。
【図4】利用者の空間移動を説明する図である。
【図5】前方ユニットの正面の構成例を示す図である。
【図6】編集ユニットの側面の構成例を示す図である。
【図7】編集ユニットの他の側面の構成例を示す図である。
【図8】写真シール作成装置の内部の構成例を示すブロック図である。
【図9】制御部の詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
【図10】写真シール作成ゲーム処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図11】撮影処理の例を説明するフローチャートである。
【図12】編集移動案内処理の例を説明するフローチャートである。
【図13】タッチパネルモニタに表示される画面の例を示す図である。
【図14】利用者誘導情報としてタブレット内蔵モニタに表示される画面の例を示す図である。
【図15】初期画面の一部としてタブレット内蔵モニタに表示される画面の例を示す図である。
【図16】編集処理の例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0029】
図1は、本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す図である。
【0030】
図1の写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせ、撮影画像や編集済み画像を写真シールやデータとして利用者に提供する代わりに、利用者より代金を受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。
【0031】
この写真シール作成装置1が実行する写真シール作成ゲームにおいて、利用者は、ゲームの代金を投入し、写真シール作成装置1に設けられたカメラを用いて自分自身等を撮影し、その撮影画像に対して背景画像を合成したり、ペン入力やスタンプ入力等の編集機能により合成用画像を加える等の編集(落書き編集)を行い、撮影画像を彩り豊かなものにデザインする。そしてゲーム終了後、利用者は、編集済み画像が印刷された写真シール等を成果物として受け取る。
【0032】
このような写真シール作成装置1は、通常、ゲームセンタや観光地の店舗等に設置される。つまり、写真シール作成装置1は、例えば、メーカや販売会社などから、それらの店舗の経営者に販売される。写真シール作成装置1を購入した経営者は、店舗(例えばゲームセンタ)にその写真シール作成装置1を設置して管理・運営し、女子高校生や女子中学生に代表される一般の利用者に写真シール作成ゲームを有料でプレイさせ、その代金により収益を上げる。
【0033】
従って、店舗の経営者にとって、写真シール作成装置1の収益率の高さが重要となる。つまり、写真シール作成装置1は、単位時間当たりの収益率が高い方が望ましい。また、通常の店舗の場合、床面積や構造等の制限により、写真シール作成装置1の設置場所が限定される。従って、写真シール作成装置1は、単位床面積当たりの収益率が高い方が望ましい。さらに、各店舗の広さや形状は通常同じでなく、かつ、写真シール作成装置1とともに設置される他のゲーム機等も異なるため、設置場所の自由度が高いほど望ましい。
【0034】
収益率を向上させる方法として、例えば、写真シール作成ゲームの回転率を向上させる方法がある。つまり、所定の時間内にプレイされるゲーム数を増加させることにより単位時間当たりの収益率を増加させる方法である。しかしながら、写真シール作成ゲームをプレイする利用者がいなければ収益率は向上しない。したがって、写真シール作成装置1の写真シール作成ゲームに対する、利用者の期待度や満足度を向上させることも重要となる。
【0035】
例えば、写真シール作成装置1は、ゲームをプレイしたことのない利用者が「プレイしてみたい」と思うような期待度の高い機能を設けることにより利用者数を増加させることができる。また、一度プレイした利用者が「楽しかった、もう一度プレイしたい」と思うような満足度の高い機能を設けることにより、写真シール作成装置1は、いわゆるリピータを増加させ、利用者数をさらに増加させることができる。その結果、写真シール作成装置1の収益が向上する。
【0036】
利用者にとって、写真シール作成装置1には、大きく分けて、写真シール作成ゲームをプレイすること(写真シールの作成作業)と、成果物として写真シール用画像や写真シールを得ること(完成した写真シールそのもの)の2つの娯楽性がある。
【0037】
前者の、写真シール作成作業の娯楽性を向上させる方法としては、例えば、撮影機能や、落書き編集等の編集機能の多機能化、操作性の向上、またはプレイ時間や待ち時間の調整等がある。後者の、完成した写真シールそのものの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、シール紙の品質向上、高画質印刷、および特殊色印刷等のようなハードウェアの向上や、写真シールの画像に対する利用者の満足度を向上させることなどがある。
【0038】
また、主な利用者層である女子高校生や女子中学生は、得られた写真シールを所有物に貼り付けるだけでなく、その写真シールを交換したり、その写真シールを話題にして会話を行ったりする。従って、例えば、写真シールの画像内容が、派手だったり、面白かったり、希少性が高かったり、目新しさがあったりする場合、その写真シールを利用者自身が気に入ることもあるが、それだけでなく、その写真シールを話題として会話が盛り上がることも考えられる。
【0039】
また、このような写真シールの利用により、写真シール自体が写真シール作成装置1の広告としての役割も果たすこともある。従って、写真シールの娯楽性を向上させることは、単にその利用者の満足度を向上させるだけでなく、他者の期待度を向上させ、評判の広がりによる集客、すなわち、いわゆる口コミによる新規利用者を増やすことも期待することができる。
【0040】
つまり、写真シール作成ゲームにおいて、利用者らが気に入るような画像を作成することができる機能を提供することにより、利用者の写真シール作成ゲームに対する満足度だけでなく、写真シールに対する満足度も向上させることができ、さらに、写真シールの話題性や広告効果等も同時に向上させることができる。
【0041】
写真シール作成装置1は、このような特徴を有するが、その筐体10は、図1に示すように、撮影ユニット12、編集ユニット13、天井ストロボユニット14、および背景カーテンユニット15の4つのユニットに大きく分けられる。
【0042】
撮影ユニット12は、利用者等を被写体として撮影する機能を有しており、後述する内部の撮影空間において被写体の撮影が行われる。この撮影ユニット12は、大きく、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの2つに分けられる。
【0043】
前方ユニット12Aは、撮影空間の前方とされる側のユニットであり、撮影空間の利用者の撮影に関する処理を行ったり、利用者の写真シール作成ゲームに関する操作を受け付けたりする。後方ユニット12Bは、撮影空間の後方とされる側のユニットであり、前方ユニット12Aによる利用者の撮影の際に、背景の役割を果たすユニットである。この後方ユニット12Bは、平面パネル状に構成され、その下端部が写真シール作成装置1の設置床面に当接しないよう、その上部が筺体10に固定されている。また、前方ユニット12Aの側面には、外付けモニタ16およびスピーカ17が設けられているが、その詳細は後述する。
【0044】
編集ユニット13は、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成(例えば、モニタ、タッチパネル、およびタッチペン等)が設けられている。後述するように1つの筺体からなる編集ユニット13は、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができるように、2つの面のそれぞれに、落書き編集等を行うための構成が設けられている。後述するように、写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを並列的に実行することができる。換言すれば、複数組の利用者が、同時に写真シール作成装置1において写真シール作成ゲームをプレイすることができる。編集ユニット13は、写真シール作成ゲームのプレイの回転率を向上させるために、それらの複数組の利用者が同時に落書き編集を行うことができるように、2つの落書き編集等を行うための構成が設けられている。
【0045】
撮影空間の上方に設けられる天井ストロボユニット14は、撮影タイミングに合わせて撮影空間内に向けてストロボ発光するフラッシュを内蔵する。この天井ストロボユニット14には、さらに内部に蛍光灯が配置されており、撮影空間(撮影空間内の利用者)を常時照らす照明としても機能する。撮影空間は、後述するように簡易的に閉鎖的な空間として構成される。したがって、外部より光が進入しづらく、暗くなりがちで利用者の操作性が低下する恐れがある。そこで、天井ストロボユニット14が、その照明により撮影空間を明るく照らすことにより、そのような恐れを回避し、操作性を向上させることができる。なお、このような照明は前方ユニット12Aにも設けられている。
【0046】
また、後方ユニット12Bの上部には、例えば、背景に利用する可動式のカーテン(背景カーテン)を備える背景カーテンユニット15が設けられている。この背景カーテンユニット15は、例えば、互いに色または柄の異なる巻き取り式のカーテンが複数吊設されている。例えば、明るい色の単色、外国の絵本のようなお洒落でかわいい柄、彩り豊かなポップで(大衆向けの)お洒落な柄等、主な利用者である女性の若者に人気の高い色や柄が複数揃えられる。
【0047】
背景カーテンユニット15は、前方ユニット12Aに設けられたカメラやストロボ等の撮影機能と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者に選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。このように動作することにより、背景カーテンユニット15は、容易に利用者の所望のデザインや、撮影モード等に応じたデザインの背景を提供することができる。これにより、写真シール作成装置1は、画像(写真シール)に対する利用者の満足度を向上させることができる。
【0048】
なお、背景カーテンユニット15が備えるカーテン(背景カーテン)の枚数は任意である。例えば、背景カーテンユニット15に1枚の背景カーテンのみが吊設されるようにしてもよい。また、この場合、写真シール作成装置1が、合成用の背景画像を複数種類用意し、その中から利用者により選択された背景画像を撮影画像に合成するようにしてもよい。このようにすることにより、写真シール作成装置1に設けられる物理的な背景カーテンが1枚のみであっても、写真シール作成装置1は、利用者の多様な好みに対応することができる。
【0049】
外付けモニタ16は、撮影ユニット12内の撮影空間で利用者の撮影が行われている場合には、次に撮影空間を利用しようと待機している利用者に対して、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像を出力(表示)したり、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内(説明)するコンテンツ(デモンストレーション)を出力する。また、スピーカ17は、外付けモニタ16によって出力される映像やコンテンツに合わせた音声を出力する。
【0050】
また、外付けモニタ16およびスピーカ17は、前方ユニット12Aの側面のいずれか一方に設けられるようになされている。すなわち、図1において図示されない前方ユニット12Aの側面は、図1において外付けモニタ16およびスピーカ17が設けられている前方ユニット12Aの側面に外付けモニタ16およびスピーカ17が設けられない場合に、外付けモニタ16およびスピーカ17が設置可能な構造となっている。
【0051】
図2は、図1の写真シール作成装置1を、編集ユニット13側より見た斜視図である。
【0052】
編集ユニット13は、図2に示すように、前方ユニット12Aの、後方ユニット12B側の面(つまり、撮影空間側の面)と反対の面に隣接して設置される。編集ユニット13の、前方ユニット12Aに直交する2つの側面には、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための第1編集インタフェース13Aと第2編集インタフェース13Bがそれぞれ設けられている。つまり、編集ユニット13には、写真シール作成ゲームを行う複数組の利用者が、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bを結ぶ方向と直交する向きに、編集ユニット13を挟んで対向する状態で編集作業を行うことができるように、2つの編集インタフェースが設けられている。
【0053】
また、編集ユニット13の、撮影ユニット12と対向する面には、写真シール作成ゲームがプレイされることにより作成された写真シールが排出されて利用者に提供される写真シール排出部13Cが設けられている。
【0054】
図3は、写真シール作成装置1の設置例を示す外観図である。
【0055】
写真シール作成装置1がゲームセンタ等に設置される場合、例えば図3に示されるように、撮影ユニット12や編集ユニット13を囲むように、側面カーテン21が設けられる。この側面カーテン21は、撮影作業が行われる撮影空間や編集作業が行われる編集空間等を簡易的に囲み、各空間の閉鎖性を向上させている。つまり、側面カーテン21は、例えば、各空間内の環境を安定させることにより、高画質な撮影や編集画面の見易さ等に寄与したり、各空間外からの視界を遮断し、利用者が外部からの視線を意識せずに撮影や編集等の作業を行うことができるようにしたりする。
【0056】
すなわち、写真シール作成装置1の外部で待機中の利用者は、撮影空間内の利用者がいまどのような作業や操作を行っているのか視認できないように写真シール作成装置1が構成されている。
【0057】
この側面カーテン21の外側の面は、通常、広告を掲載する場所として利用され、設置場所において注目度が高まるように、写真シール作成装置1の機種名や機種のイメージを表す派手なデザイン画が印刷される。
【0058】
以上のような写真シール作成装置1は、利用者の各組に対して、それぞれ、写真シール作成ゲームをプレイさせる。写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを同時に進行させることができる。つまり、写真シール作成装置1は、同時に複数の組に写真シール作成ゲームをプレイさせることができる。このとき、各組の利用者は、写真シール作成装置1に設けられた複数の空間を移動しながら、写真シール作成ゲームの各作業を行い、ゲームを進行させる。
【0059】
次に、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う空間の移動について、図4を参照して説明する。
【0060】
図4は、利用者のゲーム中に、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。図4に示すように、利用者は、外部(利用者Aまたは利用者A')から、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの間を通って、図中点線で示される、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bとの間に形成される、撮影作業を行う撮影空間32に入場し、代金を投入することで写真シール作成ゲームを開始する(利用者B)。もし、前の組の利用者が撮影空間32を使用中であれば(撮影作業中であれば)、利用者は、ユニット外部において待機する(利用者Aまたは利用者A')。なお、図4において、利用者(利用者A)は、外付けモニタ16およびスピーカ17によって出力される、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像や写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内するコンテンツを視聴しながら待機することができる。
【0061】
代金が投入され、写真シール作成ゲームが開始されると、利用者(利用者B)は、前方ユニット12Aの正面に設けられたカメラやモニタを利用して自分自身等を撮影させる撮影作業を行う。
【0062】
撮影作業が終了すると利用者は、得られた撮影画像の中から編集対象画像として保存するものを選択し、表示された移動案内にしたがって、撮影作業を行った撮影空間32から、図中点線で示す、編集作業を行う編集空間へと移動する。
【0063】
編集ユニット13の、前方ユニット12Aから見て左側(第1編集インタフェース13Aの前方)に第1編集空間33Aが設けられ、右側(第2編集インタフェース13Bの前方)に第2編集空間33Bが設けられている。つまり、この写真シール作成装置1においては、第1編集空間33Aの利用者(利用者C)および第2編集空間33Bの利用者(利用者C')の、合計2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。撮影空間32の利用者(利用者B)は、この2つの編集空間のうち、空いている方に案内される。第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動すると、利用者は、落書き編集作業を行う。以下において、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとを区別する必要の無い場合、編集空間33と称する。
【0064】
その後、落書き編集が終了すると、利用者(利用者Cまたは利用者C')は、次に、印刷設定作業を行い、分割数等の設定を行う。そして印刷が開始されると、利用者は、その印刷中に携帯端末への画像の送信、アンケート入力、ミニゲーム等を行う。そして、印刷が終了すると、写真シール排出部13C前方の印刷物受取領域34に移動し(利用者D)、排出された写真シール紙を受け取り、写真シール作成ゲームを終了する。
【0065】
なお、以上のような写真シール作成ゲームにおいて、撮影空間32の利用者Bが、編集空間33に移動すると、撮影空間32が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に撮影空間32を使用させることができる。さらに、第1編集空間33Aの利用者C、または、第2編集空間33Bの利用者C'が、印刷物受取領域34に移動すると、その第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bが未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者(利用者B)に、その第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bを使用させることができる。なお、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bがいずれも未使用である場合には、写真シール作成装置1は、利用者(利用者B)に対して、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bのいずれか一方を使用させるように案内するとともに、利用者が案内された編集空間でない方に移動した場合には、案内された編集空間に利用者を誘導させることができる。
【0066】
つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの、単位時間辺りおよび単位床面積辺りの回転率を向上させるために、撮影空間32、第1編集空間33A、第2編集空間33B、および印刷物受取領域34を用いて、同時に、複数組の利用者に、写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(多重接客を行うことができる)。
【0067】
なお、このような筐体10の構成は任意であり、上述した以外の構成であってもよい。同様に、多重接客の仕方も任意である。
【0068】
次に、各ユニットの構成について説明する。
【0069】
図5は、前方ユニット12Aの構成例を示す図である。図5の正面12A−1は、撮影空間32内に面する側面であり、撮影作業を行う利用者にとって前方に位置する面である。つまり、利用者は、撮影空間32において、基本的にこの正面12A−1に向かって(前方ユニット12A側を向いて)撮影作業を行う。
【0070】
この正面12A−1の中央付近には、撮影空間32内の被写体を撮影するカメラ51が設けられており、カメラ51の下側にタッチパネルモニタ52が設けられている。タッチパネルモニタ52は、例えば、カメラ51により光電変換されてリアルタイムに(即時)取り込まれている取り込み画像に背景や前景等の画像を合成した合成画像(動画像)を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種GUI(Graphical User Interface)画像を表示するとともに、画面上に重畳されたタッチパネルにより利用者の指示を受け付ける機能とを備えている。また、正面12A−1には、この他にも、撮影空間32内を照明したり、カメラ51による撮影タイミングに合わせてフラッシュ光を発光したりする照明装置53−1乃至照明装置53−8、撮影作業中の利用者の手荷物等を置くための荷物置き場54−1および54−2、並びに、写真シール作成ゲームの代金が投入される硬貨投入返却口55が設けられている。
【0071】
さらに、正面12A−1には、照明装置53−1および53−2の裏側であって、撮影空間32の天井付近に、写真シール作成ゲームの撮影作業における案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音声が出力される、図示せぬスピーカ124(図8)が設けられている。なお、スピーカ124の数および設置位置は任意である。
【0072】
カメラ51は、CCD(Charge Coupled Device)を利用した撮像素子等により構成され、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者を撮像し、動画像を取り込み画像として取り込む。カメラ51により取り込まれた取り込み画像は、一部が切り出されたり、背景等の画像が合成されたりして、タッチパネルモニタ52に即時的に表示される。また、所定のタイミングでカメラ51により取り込まれた取り込み画像は、そのタイミングのフレームの画像が抜き出され、撮影画像(静止画像)として保存される。
【0073】
なお、カメラ51として、CCDの代わりに、例えばCMOSセンサを用いたカメラを使用してもよい。もちろん、これら以外にも、利用者を撮影し、デジタル画像データを得られるものであればどのようなカメラを用いるようにしてもよい。また、カメラ51の個数も設置位置も任意である。
【0074】
タッチパネルモニタ52は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のライブビューモニタ123(図8)と、それに積層された無色透明のタッチパネルとにより構成され、撮影作業中の利用者が撮影結果を確認しながら立ち位置や姿勢を決定することができるようにするために、カメラ51により取り込まれた取り込み画像を即時的に(リアルタイムに)表示する。このとき、タッチパネルモニタ52に表示される取り込み画像は、例えば、背景や前景等、利用者に指定された画像が合成されたり、その画像の画サイズ等に合わせて一部分が切り出されたり(トリミングされたり)する。また、タッチパネルモニタ52は、撮影作業の手順を案内する案内画像等、撮影作業に関する画像を表示し、タッチパネル(例えば、感圧式や電磁誘導式等)が例えば利用者の指等によるタップ操作を受け付けるようになされている。
【0075】
照明装置53−1乃至照明装置53−8は、複数の、蛍光灯およびストロボ発光可能な照明装置により構成され、撮影空間32を明るくし、操作性や安全性を確保するために、撮影空間32を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングに対応するタイミングでストロボ発光し、撮影される利用者に光を多様な角度から照射する。なお、以下において、照明装置53−1乃至照明装置53−8を互いに区別して説明する必要の無い場合、照明装置53と称する。また、所定の照明装置53の表面には、ストロボ発光による撮影空間32の明るさを調整するために、図示せぬLED(Light Emitting Diode)が設けられている。
【0076】
荷物置き場54−1,54−2は、撮影時における利用者の手荷物の置き場所として利用する棚である。荷物置き場54−1,54−2は、撮影の邪魔にならないような位置、すなわち、利用者が撮影ポーズをとるのに邪魔にならず、かつ、照明装置53の光の照射の妨げとならない位置に設けられている。利用者は、手荷物を荷物置き場54−1,54−2に置くことにより、より快適に撮影作業を行うことができる。
【0077】
硬貨投入返却口55は、利用者が写真シール作成ゲームの代金として硬貨を投入したり、投入に失敗した硬貨やお釣りの硬貨を返却したりするユーザインターフェースである。
【0078】
もちろん、前方ユニット12Aの正面12A−1に上述した以外の構成が設けられるようにしてもよい。
【0079】
次に、編集ユニット13の構成について説明する。
【0080】
図6は、編集ユニット13の、撮影ユニット12側から見て左側面の構成例(第1編集空間33A側の構成例)を示す図である。
【0081】
図6において、第1編集インタフェース13Aの上側には、側面カーテン21等で仕切られているために暗くなる第1編集空間33Aを照らすための照明装置61が設けられている。この照明装置61により、写真シール作成装置1は、利用者の編集作業効率の低下を抑制し、第1編集空間33Aの安全性を向上させることができる。なお、図6の例においては、編集ユニット13の、照明装置61が設けられている第1編集インタフェース13Aの上側の部分が、第2編集空間33B側に貫通しており、照明装置61は、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとで共有されている。つまり、照明装置61は、第1編集空間33Aだけでなく第2編集空間33Bも照明し、安全性を向上させる。なお、この照明装置61の設置位置および個数は任意である。
【0082】
第1編集インタフェース13Aには、タブレット内蔵モニタ62、2本のタッチペン63−1およびタッチペン63−2、スピーカ64、並びに追加硬貨投入返却口65が設けられている。
【0083】
タブレット内蔵モニタ62は、タッチペン63−1またはタッチペン63−2により位置情報を入力可能な無色透明のタブレットが、CRTディスプレイやLCD等の、画像を表示可能な表示デバイスの表示画面上に重畳されることにより構成される。したがって、タブレット内蔵モニタ62は、表示デバイスにより単にGUI画像等を表示するだけでなく、タブレットにより利用者からの入力操作を受け付ける。タブレット内蔵モニタ62には、例えば、撮影空間における撮影作業により得られた撮影画像を編集する編集作業用のGUI画像からなる編集画面が表示される。
【0084】
タッチペン63−1とタッチペン63−2は、タブレット内蔵モニタ62の左右近傍に、左右1本ずつ所定のアタッチメントにより編集ユニット13に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が、これらのタッチペンをそれぞれ使用することにより、同時に、写真シール作成作業の編集作業の工程をプレイすることができるようになされている。なお、以下において、タッチペン63−1およびタッチペン63−2を互いに区別して説明する必要のない場合、単にタッチペン63と称する。
【0085】
そのタッチペン63は、編集ユニット13内部に設置されたシステムと有線(または無線)により電気的に接続されている。タッチペン63は、タブレット内蔵モニタ62のタブレットと連携して動作する。利用者がタッチペン63を操作して、タブレットをタップする(タッチペン63とタブレット内蔵モニタ62の表示画面を接触(または近接)させる)ことにより、タブレットは、利用者からの入力を受け付ける入力手段として動作する。なお、タッチペン63の設置本数、設置位置、及び形状等は任意である。
【0086】
スピーカ64は、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シール作成ゲームの編集作業に関する音声を出力する。このスピーカ64は、タブレット内蔵モニタ62の右側に配置される。右利きの利用者は、タッチペン63を右手で持ちながら編集作業を行うため、編集ユニット13に寄りかかりながら編集作業を行う場合であっても、タブレット内蔵モニタ62の右側に寄りかかる可能性は少ない。従って、タブレット内蔵モニタ62の右側にスピーカ64を配置することにより、右利きの利用者が編集ユニット13に寄りかかりながら編集作業を行う場合であっても、利用者がスピーカ64を塞ぎ、音声が聞こえなくなることを防止することができる。なお、スピーカ64の設置個数、デザイン、および形状等は任意である。
【0087】
追加硬貨投入返却口65は、利用者が編集可能時間を延長させたいときや写真シールを複数枚出力するときなどに追加代金としての硬貨を投入したり、お釣り等を返却したりするために設けられている。なお、この追加代金の支払いも硬貨に限定されるものではなく、当然、紙幣でも支払いができるようすることができる。また、実際に流通している現金(硬貨および紙幣)の代わりに、写真シール作成装置1が設置されている遊技施設などで流通されているプリペイドカード、コイン、電子マネーなどでも支払いができるようしてもよい。
【0088】
ただし、編集可能時間の延長は、現在、撮影空間32にて撮影作業が行われていない場合(次の利用者がいない場合)、または、もう一方の編集インタフェース(いまの場合、第2編集インタフェース13B)が空いている場合にのみ可能であり、撮影空間32にて撮影作業が行われており、かつ、もう一方の編集インタフェースが利用されている場合には延長できない。
【0089】
なお、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成も、図6に示す第1編集空間33A側の構成と基本的に同様であるので、その説明については省略する。以下においては、図6に示す構成例は、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成を説明する場合にも適用される。
【0090】
図7は、編集ユニット13の、写真シール排出部13Cの構成例を示す図である。
【0091】
図7に示すように、写真シール排出部13Cには、第1編集空間33Aにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第1編集インタフェース13Aが操作されて作成された写真シール)と、第2編集空間33Bにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された写真シール)が排出される写真シール排出口71が設けられている。
【0092】
編集ユニット13内部には、プリンタが設置されており、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された印刷用の画像は、そのプリンタによりシール紙に印刷される。プリンタより出力された写真シールは、この写真シール排出口71より排出される。
【0093】
また、図7に示すように、写真シール排出部13Cには、スピーカ72が設けられている。スピーカ72は、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シールの印刷および排出に関する音声を出力する。
【0094】
次に、写真シール作成装置1の内部の構成例について説明する。
【0095】
図8は、写真シール作成装置1の機能的構成例を示すブロック図である。以上において説明した部分と同じ部分については、同じ番号を付してある。
【0096】
図8において、写真シール作成装置1は、写真シール作成装置1の装置全体を制御する処理部である制御部101を有しており、その制御部101には、記憶部102、通信部103、ドライブ104、ROM(Read Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)107、撮影部112、編集部113、プリンタ114、スピーカ72、外付けモニタ16、およびスピーカ17がそれぞれ所定のバスを介して接続される。
【0097】
記憶部102は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ等のような不揮発性の記憶媒体を有しており、制御部101より供給される各種設定情報をその記憶媒体に保存したり、記憶媒体に記録されている設定情報を読み出して制御部101に供給したりする。なお、この記憶媒体は、情報を記憶することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
【0098】
通信部103は、例えばインターネットや公衆電話回線網等のような外部のネットワーク(図示せず)を介して、または単に通信ケーブル(図示せず)を介して、他の通信装置(図示せず)に接続され、制御部101に制御されて、例えば利用者の携帯型電話機などの携帯端末、利用者のパーソナルコンピュータ、または中央管理サーバ等のような他の通信装置と通信を行う。例えば、通信部103は、制御部101より通信信号として供給される送信信号を他の通信装置に送信したり、他の通信装置より供給された受信信号を通信信号として制御部101に供給したりする。
【0099】
ドライブ104には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア105が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御部101に供給され、記憶部102等に保存されたり、インストールされたりする。
【0100】
ROM106には、制御部101において実行されるプログラムやデータが予め格納されており、ROM106は、制御部101の指示に基づいて、プログラムやデータを制御部101に供給する。RAM107は、制御部101が処理するデータやプログラムを一時的に保持する。
【0101】
撮影部112は、撮影ユニット12に関するブロックであり、硬貨処理部121、背景カーテンユニット15、照明制御部122、カメラ51、タッチパネルモニタ52、およびスピーカ124を有する。
【0102】
硬貨処理部121は、制御部101から入力される起動信号に応じて起動し、硬貨投入返却口55に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(ゲーム参加受け付け等)を行い、起動信号を制御部101に供給する。制御部101は、この起動信号に応じて、課金処理や案内等をタッチパネルモニタ52およびスピーカ124に行わせる。
【0103】
背景カーテンユニット15は、制御部101より供給される背景制御信号に基づいて、提供する背景の選択、すなわち、可動式の背景カーテンの上げ下ろし(展開や収納)等を行う。なお、この背景の選択は利用者が手動で行うようにしてもよい。
【0104】
照明制御部122は、制御部101より供給される照明制御信号に基づいて、照明装置53を点灯したり、消灯したりする。
【0105】
カメラ51は、制御部101に制御されて、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者等を被写体として撮影を行う。例えば、カメラ51は、制御部101の制御の下、動画像を取りこみ、取り込まれた動画像データを制御部101に供給する。また、カメラ51は、制御部101より供給されるシャッタ制御信号に基づいて、メカシャッタを動作させる等して、撮影画像(静止画像)の取得を行い、取得した静止画像データを制御部101に供給する。
【0106】
タッチパネルモニタ52は、ライブビューモニタ123を備えて構成される。タッチパネルモニタ52のライブビューモニタ123は、制御部101より供給されるRGB信号に基づく画像(カメラ51によりリアルタイムに取り込まれている画像や、撮影画像を用いて作成された合成画像、GUI画像など)を表示する。また、タッチパネルモニタ52は、利用者が、自分自身の指等を用いてこのタッチパネルモニタ52にタップ(接触または近接)すると、その位置情報を制御部101に供給する。制御部101は、その位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。
【0107】
スピーカ124は、撮影ユニット12の任意の位置に設けられ、例えば、制御部101より供給される音声信号の音声(撮影作業の案内音声、効果音、またはBGM等)を出力する。
【0108】
編集部113は、編集ユニット13に関するブロックであり、第1編集インタフェース13Aに対応する第1編集部113Aと、第2編集インタフェース13Bに対応する第2編集部113Bよりなる。第1編集部113Aおよび第2編集部113Bは互いに同一の構成を有しており、以下の説明は、第1編集部113Aについて行うが、第2編集部113Bにも適用可能である。
【0109】
第1編集部113Aは、図6を参照して説明したように、タブレット内蔵モニタ62、タッチペン63−1およびタッチペン63−2、並びにスピーカ64に加えて、硬貨処理部130を有する。
【0110】
タブレット内蔵モニタ62は、上述したように、CRTディスプレイやLCD等の表示デバイスよりなる編集用モニタ141と、編集用モニタ141の表示画面上に重畳された無色透明のタブレット142により構成される。タブレット内蔵モニタ62は、制御部101より供給されるRGB信号に対応する、編集入力用のGUIや撮像画像等、編集に関する画像を、編集用モニタ141に表示する。また、利用者が、タッチペン63−1またはタッチペン63−2を操作してタブレット142にタップすると、タブレット内蔵モニタ62は、その位置情報を表す信号を入力信号として制御部101に供給する。制御部101は、その入力信号が表す位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。つまり、撮影画像に対する編集入力は、これらの構成を用いて行われる。
【0111】
スピーカ64は、制御部101より供給される音声信号の音声(編集作業の案内音声、効果音、またはBGM等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する音声)を出力する。
【0112】
硬貨処理部130は、制御部101から入力される起動信号に応じて起動し、追加硬貨投入返却口65に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(追加印刷の受け付け)を行い、起動信号を制御部101に供給する。制御部101は、この起動信号に応じて、追加印刷処理をプリンタ114に行わせる。
【0113】
プリンタ114は、編集部113により行われた編集作業結果をシール紙に印刷する。プリンタ114は、制御部101より第1編集部113Aにより行われた編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、編集作業結果をシール紙162に印刷する。プリンタ114は、印刷を終了すると、その印刷されたシール紙162を写真シールとして写真シール排出口71より排出し、利用者に提供する。
【0114】
スピーカ72は、制御部101より供給される音声信号の音声(写真シールのプリンタ114による印刷、および、写真シール排出口71からの排出についての案内音声、効果音、またはBGM等の、写真シールの印刷および排出に関する音声)を出力する。
【0115】
外付けモニタ16は、制御部101より、撮影ユニット12内の撮影空間32で利用者の撮影が行われている旨の情報を取得すると、次に撮影空間を利用しようと待機している利用者に対して、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像を出力する。また、外付けモニタ16は、制御部101より、撮影ユニット12内の撮影空間32で利用者の撮影が行われている旨の情報を取得していない間は、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内(説明)するコンテンツ(デモンストレーション)を出力する。スピーカ17は、制御部101の制御の下、外付けモニタ16によって出力される映像やコンテンツに合わせた音声を出力する。
【0116】
次に、制御部101について説明する。図9は、制御部101が有する機能ブロックの構成例を示す図である。図9に示すように、制御部101は、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金(硬貨)に関する処理や、利用者の撮影等の、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う撮影処理部202、撮影画像に対する落書き編集等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う編集処理部203、シール紙の印刷等の、写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う印刷処理部204、および、編集作業を終了した利用者を接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う事後接客処理部205を有する。
【0117】
また、制御部101は、編集空間案内表示制御部201を有している。編集空間案内表示制御部201は、例えば、編集処理部203との通信を行うことにより、編集空間の利用状況を表す情報を取得するようになされている。
【0118】
例えば、編集空間案内表示制御部201は、編集処理部203との通信を行うことにより、現在どの編集空間が使用中かを判定する。上述したように、第1編集インタフェース13Aの前方に第1編集空間33Aが設けられ、第2編集インタフェース13Bの前方に第2編集空間33Bが設けられている。撮影空間32において撮影作業を終了した利用者は、この2つの編集空間のうち、空いている方に案内される。なお、2つの編集空間の両方が空いている場合、例えば、編集処理部203により決定された編集空間に案内される。
【0119】
編集空間案内表示制御部201は、第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bのいずれか一方が使用中である場合、撮影作業を終了した利用者に対して現在使用されていない(空いている)編集空間への移動案内を表示させる。撮影作業を終了した直後の利用者は、撮影空間32内にいるので、タッチパネルモニタ52に移動案内が表示される。
【0120】
また、編集空間案内表示制御部201は、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bがいずれも使用中でない場合、編集処理部203により決定された編集空間(例えば、第1編集空間33A)への移動案内をタッチパネルモニタ52に表示させる。この場合、編集空間案内表示制御部201はさらに、第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62にも、第1編集空間33Aへの移動案内を表示させるようになされている。
【0121】
すなわち、編集空間案内表示制御部201は、撮影作業を終了した利用者が誤った編集空間に移動した場合でも、直ちに適正な編集空間に移動できるように、編集空間にも移動案内を表示させるのである。
【0122】
さらに、編集空間案内表示制御部201は、使用されていない編集空間のタブレット内蔵モニタ62に、必要に応じて撮影空間への移動案内を表示させるようになされている。つまり、撮影が済んでいない利用者が編集空間に入ってきた場合、まず、最初に撮影空間で撮影作業を行う必要があることを知らせるようになされている。
【0123】
なお、編集空間案内表示制御部201による移動案内の表示は、例えば、移動先に対応して予め生成されて記憶されている画像のデータを記憶部102から読み出し、その画像をタッチパネルモニタ52またはタブレット内蔵モニタ62に表示させることにより行われる。
【0124】
次に、写真シール作成ゲームの流れについて、図10のフローチャートを参照して説明する。写真シール作成装置1の電源がオンされると、写真シール作成装置1は、写真シールを作成する処理である、写真シール作成ゲーム処理を開始する。
【0125】
ステップS11において、撮影処理部202は撮影処理を行う。なお、撮影処理の詳細は後述するが、この撮影処理において撮影空間にいる被写体としての利用者の画像が撮影される。
【0126】
ステップS12において、編集処理部203は、編集処理を行う。これにより、ステップS11の撮影処理により得られた撮影画像に対する編集処理が行われる。
【0127】
ステップS13において、印刷処理部204は、ステップS13の処理により編集作業結果の画像を取得すると、プリンタ114にシール紙ユニット161からシール紙162を取得させ、編集作業結果をシール紙162に印刷する。
【0128】
なお、印刷終了待機中の利用者に対して、事後接客処理部205が編集済み画像を投稿するミニゲーム、携帯端末に画像を転送する携帯送信サービス、アンケート入力等を事後接客サービスとして提供する事後接客処理を行う。
【0129】
ステップS14において、事後接客処理部205は、編集空間33の利用者を印刷物受取領域34に移動させる移動案内処理を行い、印刷済みのシール紙を写真シール排出口71より排出し、写真シール作成ゲーム処理を終了する。
【0130】
このようにして、写真シール作成装置1は、被写体としての利用者を撮影し、撮影により得られた撮影画像に対して編集処理を施してシール紙に印刷する。
【0131】
次に、図11のフローチャートを参照して、図10のステップS11の撮影処理の詳細な例について説明する。
【0132】
撮影処理が開始されると、ステップS41において、撮影処理部202は、利用者により写真シール作成ゲームを開始するための所定の料金の硬貨が硬貨投入返却口55に投入されたか否かを判定し、投入されたと判定されるまで待機する。
【0133】
ステップS41において、硬貨が投入されたと判定された場合、処理は、ステップS42に進む。
【0134】
ステップS42において、撮影処理部202は、撮影設定処理を行い、撮影の準備をする。例えば、撮影処理部202は、利用者を被写体として撮影した画像に合成する前景や背景の組み合わせなどからなる合成用画像を選択させるGUIの画面をタッチパネルモニタ52に表示し、利用者による選択を促すようになされている。
【0135】
ステップS43において、撮影処理部202は、所定の時間が経過したか、またはGUI画面の撮影開始ボタンが操作されたか否かを判定する。ステップS43において、所定の時間が経過したか、または撮影開始ボタンが操作されたと判定されなかった場合、処理はステップS42に戻り、所定の時間が経過したか、または撮影開始ボタンが操作されたと判定されるまで、上述した処理が繰り返される。
【0136】
一方、ステップS43において、所定の時間が経過したか、または撮影開始ボタンが操作されたと判定された場合、処理は、ステップS44に進み、撮影処理部202は、撮影空間内の利用者を被写体とする画像を撮影する。
【0137】
ステップS45において、撮影処理部202は、ステップS44の処理で撮影された画像を保存する。これにより、例えば、画像のデータが記憶部102に記憶される。
【0138】
ステップS46において、撮影処理部202は、例えば、3分などの予め定められた所定の時間(例えば、撮影処理の制限時間)が経過したか、または利用者がタッチパネルモニタ52に表示されているGUI画面を操作して撮影の終了を指示したか否かを判定する。
【0139】
ステップS46において、所定の時間が経過しておらず、撮影の終了も指示されていないと判定された場合、処理はステップS44に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0140】
これに対してステップS46において、所定の時間が経過したか、または撮影の終了が指示されたと判定された場合、処理は、ステップS47に進む。
【0141】
ステップS47において、撮影処理部202は、ステップS44の処理で撮影された複数の画像のうち、編集空間において行われる編集処理の対象となる画像を所定の枚数だけ利用者に選択させる。例えば、これまでに撮影された画像の一覧をタッチパネルモニタ52に表示させ、利用者の選択を受け付ける。
【0142】
ステップS47の処理の後、ステップS48において、編集空間案内表示制御部201は、編集移動案内処理を実行する。
【0143】
ここで、図12のフローチャートを参照して、図11の編集移動案内処理の詳細な例について説明する。
【0144】
ステップS61において、編集空間案内表示制御部201は、編集処理部203との通信を行うことにより、編集空間の使用状態をチェックする。
【0145】
ステップS62において、編集空間案内表示制御部201は、ステップS61の処理でのチェック結果に基づいて、現在第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bのいずれかが使用中か否かを判定する。あるいはまた、現在第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bがいずれも空いているか否かが判定されるようにしてもよい。
【0146】
使用中であるか否かの判定は、例えば、次のようにして行われる。
【0147】
編集空間案内表示制御部201は、第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62、および第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62に、初期画面が表示されているか否かを判定する。ここで、初期画面は、例えば、写真シール作成装置1の新機能を紹介する画面、撮影が済んでいない利用者が編集空間に入ってきた場合、まず、最初に撮影空間で撮影作業を行う必要があることを知らせるための撮影空間への移動案内の画面などとされる。
【0148】
第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62、および第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62のそれぞれに、初期画面が表示されている場合、編集空間案内表示制御部201は、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bのいずれも(2つとも)使用中ではないと判定する。そうでない場合、現在第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bのいずれかが使用中であると判定する。
【0149】
ところで、撮影空間32を出た利用者が、第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに到達するまでには若干の時間を要すると考えられる。従って、例えば、撮影終了直後は、第1編集空間33Aが使用中であっても、利用者が移動している間に第1編集空間33Aにおける編集作業が終了し、利用者が編集空間に到達する時には、第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62、および第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62のそれぞれに初期画面が表示されていることがあり得る。
【0150】
このため、ステップS62における使用中であるか否かの判定は、例えば、いずれか一方のタブレット内蔵モニタ62に初期画面が表示されている場合、他方の編集空間における編集処理の進行状況をさらに確認して行われるようにしてもよい。そして、他方の編集空間における編集処理がほぼ終了しているときは、第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bのいずれも使用中ではないと判定されるようにしてもよい。
【0151】
例えば、第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62に初期画面が表示されている場合、編集空間案内表示制御部201は、第2編集部113Bにおける編集処理の残り時間が閾値未満であるか、後述する編集処理において実行されるシールのレイアウト選択などの印刷準備の処理が開始されているかなどをさらに判定するようにしてもよい。そして、第2編集部113Bにおける編集処理の残り時間が閾値未満である(編集処理開始後の経過時間が閾値以上である)と判定されたとき、またはシールのレイアウト選択などの印刷準備の処理が開始されていると判定されたとき、第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bのいずれも使用中ではないと判定する。一方、第2編集部113Bにおける編集処理の残り時間が閾値以上である(編集処理開始後の経過時間が閾値未満である)と判定されたとき、またはシールのレイアウト選択などの印刷準備の処理が開始されていないと判定されたとき、現在第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bのいずれかが使用中であると判定する。
【0152】
このように、ステップS62における使用中であるか否かの判定は、例えば、いずれか一方のタブレット内蔵モニタ62に初期画面が表示されている場合、他方の編集空間における編集処理の進行状況をさらに確認して行われるようにしてもよい。
【0153】
ステップS62において、現在第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bのいずれかが使用中であると判定された場合、処理は、ステップS63に進む。
【0154】
ステップS63において、編集空間案内表示制御部201は、空いている編集空間を特定する。
【0155】
ステップS64において、編集空間案内表示制御部201は、ステップS63の処理結果に基づいてタッチパネルモニタ52に移動案内を表示させる。例えば、ステップS63において、空いている編集空間は、第2編集空間33Bであると特定された場合、利用者に第2編集空間33Bへの移動を促す画面がタッチパネルモニタ52に表示される。
【0156】
図13は、このときタッチパネルモニタ52に表示される画面の例を示す図である。同図の例では、「××の落書きコーナーに移動してね。」という文字が表示されている。なお、実際には、「××」の部分に第2編集空間33Bを特定する文字などが挿入されて表示されることになる。
【0157】
一方、ステップS62において、現在第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bのいずれも使用中ではない(2つとも空いている)と判定された場合、処理は、ステップS65に進む。
【0158】
ステップS65において、編集空間案内表示制御部201は、編集処理部203により決定された編集空間を、利用者に使用させる編集空間として特定する。
【0159】
ステップS66において、編集空間案内表示制御部201は、ステップS65の処理結果に基づいてタッチパネルモニタ52に移動案内を表示させる。例えば、ステップS65において、利用者に使用させる編集空間は、第1編集空間33Aであると特定された場合、利用者に第1編集空間33Aへの移動を促す画面がタッチパネルモニタ52に表示される。
【0160】
このとき、例えば、図13における「××」の部分に第1編集空間33Aを特定する文字などが挿入された画面がタッチパネルモニタ52に表示されることになる。
【0161】
ステップS67において、編集空間案内表示制御部201は、使用しない編集空間のタブレット内蔵モニタ62に利用者誘導情報を表示する。利用者誘導情報は、適正な編集空間への移動を促す情報であり、いまの場合、例えば、第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62に、第1編集空間33Aへの移動を促す画面を表示させる。
【0162】
すなわち、編集空間案内表示制御部201は、撮影作業を終了した利用者が誤った編集空間に移動した場合でも、直ちに適正な編集空間に移動できるように、編集空間にも移動案内を表示させるのである。
【0163】
このとき、例えば、図14に示されるような画面が利用者誘導情報として第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62に表示される。同図の例では、「撮影が終わったひとは××の落書きコーナーに移動してね。」という文字が表示されている。なお、実際には、「××」の部分に第1編集空間33Aを特定する文字などが挿入されて表示されることになる。
【0164】
なお、ステップS67において、第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62に、図14に示される画面を表示させると説明したが、必ずしもこの画面を継続して表示させる必要はない。例えば、第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62には、図14に示されるような画面と図15に示されるような画面が交互に表示されるようにしてもよい。
【0165】
図15は、撮影空間32への移動案内の画面の例を示す図である。同図の例では、「撮影からはじめてね。」という文字が表示されている。この画面により、撮影が済んでいない利用者が編集空間に入ってきた場合、まず、最初に撮影空間で撮影作業を行う必要があることを知らせるようになされている。
【0166】
なお、図15に示される画面は、タブレット内蔵モニタ62に表示される初期画面の一部としても用いられるものである。
【0167】
このようにして編集移動案内処理が実行される。図12の編集移動案内処理が終了すると、図11の撮影処理も終了することになる。
【0168】
次に、図16のフローチャートを参照して、図10のステップS12の編集処理の詳細な例について説明する。なお、ここでは、図12のステップS62において、現在第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bのいずれも使用中ではない(2つとも空いている)と判定され、ステップS65において、利用者に使用させる編集空間は、第1編集空間33Aであると特定されているものとして説明する。
【0169】
ステップS81において、編集処理部203は、編集対象画像を取得する。なお、このとき、例えば、第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62のGUI画面において事後処理のためのゲーム(例えば、携帯送信ゲーム、プリアルバム、ミニゲームなど)を利用者に選択させるGUIが表示されるようにしてもよい。その際、事後処理のためのゲームを選択できる制限時間が決まっており、制限時間内に選択できない場合は、例えば自動的に携帯送信ゲームが選択される。
【0170】
ステップS82において、編集処理部203は、第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62のGUI画面において編集開始ボタンを表示する。
【0171】
ステップS83において、編集処理部203は、ステップS82の処理で表示した編集開始ボタンが操作されたか否かを判定し、編集開始ボタンが操作されたと判定されるまで待機する。すなわち、利用者により編集作業の開始が指令されたか否かが判定されるのである。
【0172】
ステップS84において、編集処理部203は、第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62に表示されている利用者誘導情報を非表示にする。これにより、第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62には、図15に示されるような画面を含む初期画面が表示されることになる。
【0173】
すなわち、利用者に使用させる編集空間(第1編集空間33A)において、編集作業が開始されたことにより、利用者は適正な編集空間に移動したと考えられるので、空いている編集空間(第2編集空間33B)における利用者誘導情報はもはや不要であるから非表示とするのである。
【0174】
ステップS85において、編集処理部203は、第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62に編集画面を表示させて、編集入力の受け付けを開始する。
【0175】
ステップS86において、編集処理部203は、利用者の編集入力に応じて編集された編集画像を第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62に表示する。
【0176】
ステップS87において、編集処理部203は、所定の時間が経過したか、または編集終了ボタンが操作されたか否かを判定する。ステップS87において、所定の時間が経過しておらず、編集終了ボタンが操作されていないと判定された場合、処理は、ステップS86に戻る。
【0177】
ステップS87において、編集処理部203は、所定の時間が経過したか、または編集終了ボタンが操作されたと判定された場合、処理は、ステップS88に進む。
【0178】
ステップS88において、編集処理部203は、シールのレイアウトの選択を受け付ける。
【0179】
このようにして編集処理が実行される。
【0180】
以上においては、タブレット内蔵モニタ62に利用者誘導情報を表示することを前提として説明したが、利用者誘導情報は音声としてスピーカ64から出力されるようにしても構わない。
【0181】
なお、以上においては、写真シール作成装置1に第1編集空間33Aと第2編集空間33Bの2つの編集空間が設けられていることを前提として説明したが、3つ以上の編集空間が設けられている場合でも本発明を適用することができる。
【0182】
写真シール作成装置1に3つ以上の編集空間が設けられている場合、例えば、図12のステップS62では、2つ以上の編集空間が使用中であるか(または2つ以上の編集空間が空いているか)否かを判定するようにすればよい。そして、2つ以上の編集空間が空いている場合、空いている編集空間のうちいずれの編集空間を、撮影処理を終えた利用者に使用させるかを特定し、それ以外の編集空間のタブレット内蔵モニタ62に、上述したように利用者誘導情報が表示されるようにすればよい。
【0183】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0184】
この記録媒体は、例えば、図8に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)(登録商標)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア105により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM106や、記憶部102に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0185】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0186】
以上において、印刷媒体は、シール紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙や、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
【0187】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、1つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて1つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0188】
1 写真シール作成装置,
12 撮影ユニット,
13 編集ユニット,
101 制御部,
201 編集空間案内表示制御部,
202 撮影処理部,
203 編集処理部,
204 印刷処理部,
205 事後接客処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影空間と複数の編集空間とを有し、前記撮影空間内の利用者を被写体として撮影した撮影画像に対して前記複数の編集空間のうちの1の編集空間で編集入力作業を行わせて所定のシールシートに写真シールとして印刷する写真シール作成装置において、
前記複数の編集空間のうち、2以上の編集空間が空いているか否かを判定する判定手段と、
2以上の編集空間が空いていると判定された場合、前記2以上の編集空間のうち、前記撮影空間での撮影を終えた利用者に使用させるべき1の編集空間を特定する編集空間特定手段と、
前記空いていると判定された前記2以上の編集空間のうち、前記特定された1の編集空間以外の編集空間に配置されたモニタに、前記特定された1の編集空間への移動を促す利用者誘導情報を表示する誘導情報表示制御手段と
を備える写真シール作成装置。
【請求項2】
前記判定手段は、
前記複数の編集空間のうち、2以上の編集空間に配置されたモニタにそれぞれ初期画面が表示されている場合、前記2以上の編集空間が空いていると判定する
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項3】
前記判定手段は、
前記複数の編集空間のうち、1の編集空間に配置されたモニタにのみ初期画面が表示されている場合、他の編集空間における前記編集作業が開始されてから経過した時間が閾値以上であるとき、前記2以上の編集空間が空いていると判定する
請求項2に記載の写真シール作成装置。
【請求項4】
前記判定手段は、
前記複数の編集空間のうち、1の編集空間に配置されたモニタにのみ初期画面が表示されている場合、他の編集空間における前記編集作業の中の予め定められた工程が開始されているとき、前記2以上の編集空間が空いていると判定する
請求項2に記載の写真シール作成装置。
【請求項5】
前記誘導情報表示制御手段は、
前記特定された1の編集空間において編集作業の操作が検知された場合、前記利用者誘導情報の表示を中止する
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項6】
撮影空間と複数の編集空間とを有し、前記撮影空間内の利用者を被写体として撮影した撮影画像に対して前記複数の編集空間のうちの1の編集空間で編集入力作業を行わせて所定のシールシートに写真シールとして印刷する写真シール作成装置の写真シール作成方法において、
判定手段が、前記複数の編集空間のうち、2以上の編集空間が空いているか否かを判定し、
編集空間特定手段が、2以上の編集空間が空いていると判定された場合、前記2以上の編集空間のうち、前記撮影空間での撮影を終えた利用者に使用させるべき1の編集空間を特定し、
誘導情報表示制御手段が、前記空いていると判定された前記2以上の編集空間のうち、前記特定された1の編集空間以外の編集空間に配置されたモニタに、前記特定された1の編集空間への移動を促す利用者誘導情報を表示するステップ
を含む写真シール作成方法。
【請求項7】
撮影空間と複数の編集空間とを有し、前記撮影空間内の利用者を被写体として撮影した撮影画像に対して前記複数の編集空間のうちの1の編集空間で編集入力作業を行わせて所定のシールシートに写真シールとして印刷する写真シール作成装置のプログラムにおいて、
コンピュータを、
前記複数の編集空間のうち、2以上の編集空間が空いているか否かを判定する判定手段と、
2以上の編集空間が空いていると判定された場合、前記2以上の編集空間のうち、前記撮影空間での撮影を終えた利用者に使用させるべき1の編集空間を特定する編集空間特定手段と、
前記空いていると判定された前記2以上の編集空間のうち、前記特定された1の編集空間以外の編集空間に配置されたモニタに、前記特定された1の編集空間への移動を促す利用者誘導情報を表示する誘導情報表示制御手段とを備える写真シール作成装置として機能させる
プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−233025(P2011−233025A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−104130(P2010−104130)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】