写真シール作成装置およびその方法、並びにプログラム
【課題】利用者が意図する撮影画像を得ることができるようにする。
【解決手段】照明制御部は、カメラにより利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間32を照明するLEDの照度を次のように制御する。照明制御部は、撮影空間32の照明度を、利用者が撮影前のポーズをとっている第1の期間(時刻t0から時刻t1まで)では75%に設定し、その後の第2の期間(時刻t1から時刻t2まで)では75%よりも低い50%に設定し、その後の、撮影タイミング(シャッタ時)を含む撮影直前の第3の期間(時刻t2から時刻t3まで)では75%よりも高い100%に設定する。本発明は、例えば、ゲームセンタ等に設置される写真シール作成装置に適用できる。
【解決手段】照明制御部は、カメラにより利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間32を照明するLEDの照度を次のように制御する。照明制御部は、撮影空間32の照明度を、利用者が撮影前のポーズをとっている第1の期間(時刻t0から時刻t1まで)では75%に設定し、その後の第2の期間(時刻t1から時刻t2まで)では75%よりも低い50%に設定し、その後の、撮影タイミング(シャッタ時)を含む撮影直前の第3の期間(時刻t2から時刻t3まで)では75%よりも高い100%に設定する。本発明は、例えば、ゲームセンタ等に設置される写真シール作成装置に適用できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真シール作成装置およびその方法、並びにプログラムに関し、特に、利用者が意図する撮影画像を得ることができるようにする写真シール作成装置およびその方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者(被写体)を撮影し、得られた撮影画像に予め用意されている合成用画像としての背景画像を合成したり、文字や線画を重畳させたりする落書き編集処理を行い、シール紙に印刷し、写真シールとして利用者に提供する写真シール機が存在する。
【0003】
この写真シール機は、例えば、ゲームセンタ等の娯楽(遊戯)施設に設置され、主に女子高校生や女子中学生等を中心とする利用者に有料でサービスを提供する。利用者は、写真シールの作成作業をゲームとして楽しむだけでなく、出力される様々なサイズの編集済み画像が印刷されている写真シールを仲間同士で切り分け合って、それぞれの所持品に貼り付けたりしている。
【0004】
このような写真シール機においては、撮影時の照明をどのような明るさ(輝度)で、どの方向から被写体を照らすか等によって、撮影画像の出来栄えが大きく変化する。そのため、様々な照明の方法(制御方法)が提案されている。
【0005】
例えば、利用者が選択した撮影モードに応じて、照明装置の光量を異なる設定値として、各撮影モードに最適な光量で撮影ができるようにしたものがある。換言すれば、撮影モードごとに光量を変えるようにした写真シール機がある(特許文献1参照)。
【0006】
また、複数のストロボ発光装置の発光量のバランス(照明バランス)が異なる複数の照明モードを備え、利用者が選択した照明モードで発光するようにしたものがある(特許文献2参照)。合成用画像に応じて照明を制御するようにしたものもある(特許文献3参照)。
【0007】
さらには、照明部を利用者がタッチすることで、利用者自身が照明をオンオフさせることができるようにしたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−177767号公報
【特許文献2】特開2004−193967号公報
【特許文献3】特開2007−251938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1乃至3に記載のような照明の制御方法は、被写体撮影の瞬間のストロボ発光の発光量を、撮影モード、照明モード等によって変えるものであり、撮影後でなければ、撮影画像の出来を確認できない。従って、出来上がった撮影画像を確認した時に、利用者が明るすぎる、または、暗すぎると感じることがあった。即ち、利用者が意図する撮影画像が得られないことがあった。
【0010】
また、照明部を利用者がタッチすることで、利用者自身が照明をオンオフさせることができるようにした場合には、利用者の指示した通りにはなるものの、利用者が意図した、撮影に好適な照明条件で撮影がされているとは必ずしも言えなかった。
【0011】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、利用者が意図する撮影画像を得ることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一側面の写真シール作成装置は、利用者を被写体として撮影し、得られた撮影画像に対して前記利用者に編集入力を行わせ、前記編集入力により編集された前記撮影画像を所定のシール紙に印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置であって、前記利用者を被写体として撮影する撮影手段と、前記撮影手段により前記利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間を照明する照明手段と、前記照明手段の照度を制御する照明制御手段とを備え、前記照明制御手段は、前記照明手段の照度を制御することで、前記撮影空間の照明度を、前記撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定し、前記第1の期間の後の第2の期間では前記第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定し、その後の、前記撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では前記第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定する。
【0013】
この写真シール作成装置の、撮影手段は、例えば、カメラにより構成され、照明手段は、例えば、LEDにより構成され、照明制御手段は、例えば、制御部としてのCPUにより構成される。
【0014】
本発明の写真シール作成装置においては、撮影空間の照明度が、照明手段の照度を制御することで、撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定され、第1の期間の後の第2の期間では第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定され、その後の、撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定される。
【0015】
これにより、撮影タイミング前の第1の期間の撮影空間の照明度が、撮影タイミングの第3の照明度に近い照明度に制御されるので、撮影前のポーズをとっている間も撮影時と同じくらい明るくなり、利用者が自分のポーズを見やすく、撮影画像がイメージしやすい。従って、利用者が意図する撮影画像を容易に得ることができる。また、利用者に、撮影タイミングで撮影空間の照明が明るくなったと感じさせる視覚的な効果がある。
【0016】
前記照明制御手段には、前記第1の期間では、前記第1の照明度から前記第2の照明度に向けて時間の経過とともに徐々に下がり、前記第3の期間では、前記第2の照明度から前記第3の照明度に向けて時間の経過とともに徐々に上がるように、前記照明手段の照度を制御させることができる。
【0017】
これにより、撮影空間の照明度が急に暗くなったことで、利用者に不安感、不快感を与えることを低減させることができる。また、利用者が気分を向上させながら、楽しんで撮影することができる。
【0018】
前記照明手段は、複数のLEDからなり、前記照明制御手段には、前記複数のLEDのうち、前記撮像手段に近いLEDの照度を、それ以外のLEDの照度よりも大きくさせることができる。これにより、被写体の写真写りが良くなるので、写真シールの出来栄えを良くすることができる。
【0019】
本発明の一側面の写真シール作成装置の写真シール作成方法は、利用者を被写体として撮影し、得られた撮影画像に対して前記利用者に編集入力を行わせ、前記編集入力により編集された前記撮影画像を所定のシール紙に印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置の写真シール作成方法であって、撮影手段により前記利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間を照明する照明手段の照度を制御する照明制御手段が、前記照明手段の照度を制御することで、前記撮影空間の照明度を、前記撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定し、前記第1の期間の後の第2の期間では前記第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定し、その後の、前記撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では前記第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定するステップを含む。
【0020】
本発明の一側面のプログラムは、利用者を被写体として撮影し、得られた撮影画像に対して前記利用者に編集入力を行わせ、前記編集入力により編集された前記撮影画像を所定のシール紙に印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、コンピュータに、撮影手段により前記利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間を照明する照明手段の照度を制御する照明制御手段として、前記照明手段の照度を制御することで、前記撮影空間の照明度を、前記撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定し、前記第1の期間の後の第2の期間では前記第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定し、その後の、前記撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では前記第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定するステップを含む処理を実行させるためのものである。
【0021】
本発明の写真シール作成方法およびプログラムにおいては、撮影空間の照明度が、撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定され、第1の期間の後の第2の期間では第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定され、その後の、撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定される。
【0022】
これにより、撮影タイミング前の第1の期間の撮影空間の照明度が、撮影タイミングの第3の照明度に近い照明度に制御されるので、撮影前のポーズをとっている間も撮影時と同じくらい明るくなり、利用者が自分のポーズを見やすく、撮影画像がイメージしやすい。従って、利用者が意図する撮影画像を容易に得ることができる。また、利用者に、撮影タイミングで撮影空間の照明が明るくなったと感じさせる視覚的な効果がある。
【0023】
このプログラムは、所定の記録媒体に記録されて、例えば、ドライブにより読み出され、写真シール作成装置にインストールされる。記録媒体は、フロッピ(登録商標)ディスクなどよりなる磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc)などよりなる光ディスク、MD(Mini Disc)(登録商標)などよりなる光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディアにより構成される。
【発明の効果】
【0024】
本発明の一側面によれば、利用者が意図する撮影画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す斜視図である。
【図2】図1の写真シール作成装置の他の角度からの斜視図である。
【図3】図1の写真シール作成装置の設置例を示す外観図である。
【図4】利用者の空間移動を説明する図である。
【図5】前方ユニットの正面の構成例を示す図である。
【図6】編集ユニットの側面の構成例を示す図である。
【図7】編集ユニットの他の側面の構成例を示す図である。
【図8】写真シール作成装置の内部の構成例を示すブロック図である。
【図9】写真シール作成ゲームの全体の流れを説明するフローチャートである。
【図10】撮影処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図11】照明装置に設けられているLEDの構成例を示す図である。
【図12】照明制御部による第1の輝度制御の例を示す図である。
【図13】照明制御部による第2の輝度制御の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、本発明を適用した写真シール作成装置(写真シール機)の一実施の形態の例を示す図である。
【0027】
図1の写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせ、撮影画像や編集済み画像を写真シールやデータとして利用者に提供する代わりに、利用者より代金を受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。
【0028】
この写真シール作成装置1が実行する写真シール作成ゲームにおいて、利用者は、ゲームの代金を投入し、写真シール作成装置1に設けられたカメラを用いて自分自身等を撮影し、その撮影画像に対して背景画像を合成したり、ペン入力やスタンプ入力等の編集機能により合成用画像を加える等の編集(落書き編集)を行い、撮影画像を彩り豊かなものにデザインする。そしてゲーム終了後、利用者は、編集済み画像が印刷された写真シール等を成果物として受け取る。
【0029】
このような写真シール作成装置1は、通常、ゲームセンタや観光地の店舗等に設置される。つまり、写真シール作成装置1は、例えば、メーカや販売会社などから、それらの店舗の経営者に販売される。写真シール作成装置1を購入した経営者は、店舗(例えばゲームセンタ)にその写真シール作成装置1を設置して管理・運営し、女子高校生や女子中学生に代表される一般の利用者に写真シール作成ゲームを有料でプレイさせ、その代金により収益を上げる。
【0030】
従って、店舗の経営者にとって、写真シール作成装置1の収益率の高さが重要となる。つまり、写真シール作成装置1は、単位時間当たりの収益率が高い方が望ましい。また、通常の店舗の場合、床面積や構造等の制限により、写真シール作成装置1の設置場所が限定される。従って、写真シール作成装置1は、単位床面積当たりの収益率が高い方が望ましい。さらに、各店舗の広さや形状は通常同じでなく、かつ、写真シール作成装置1とともに設置される他のゲーム機等も異なるため、設置場所の自由度が高いほど望ましい。
【0031】
収益率を向上させる方法として、例えば、写真シール作成ゲームの回転率を向上させる方法がある。つまり、所定の時間内にプレイされるゲーム数を増加させることにより単位時間当たりの収益率を増加させる方法である。しかしながら、写真シール作成ゲームをプレイする利用者がいなければ収益率は向上しない。したがって、写真シール作成装置1の写真シール作成ゲームに対する、利用者の期待度や満足度を向上させることも重要となる。
【0032】
例えば、写真シール作成装置1は、ゲームをプレイしたことのない利用者が「プレイしてみたい」と思うような期待度の高い機能を設けることにより利用者数を増加させることができる。また、一度プレイした利用者が「楽しかった、もう一度プレイしたい」と思うような満足度の高い機能を設けることにより、写真シール作成装置1は、いわゆるリピータを増加させ、利用者数をさらに増加させることができる。その結果、写真シール作成装置1の収益が向上する。
【0033】
利用者にとって、写真シール作成装置1には、大きく分けて、写真シール作成ゲームをプレイすること(写真シールの作成作業)と、成果物として写真シール用画像や写真シールを得ること(完成した写真シールそのもの)の2つの娯楽性がある。
【0034】
前者の、写真シール作成作業の娯楽性を向上させる方法としては、例えば、撮影機能や、落書き編集等の編集機能の多機能化、操作性の向上、またはプレイ時間や待ち時間の調整等がある。後者の、完成した写真シールそのものの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、シール紙の品質向上、高画質印刷、および特殊色印刷等のようなハードウェアの向上や、写真シールの画像に対する利用者の満足度を向上させることなどがある。
【0035】
また、主な利用者層である女子高校生や女子中学生は、得られた写真シールを所有物に貼り付けるだけでなく、その写真シールを交換したり、その写真シールを話題にして会話を行ったりする。従って、例えば、写真シールの画像内容が、派手だったり、面白かったり、希少性が高かったり、目新しさがあったりする場合、その写真シールを利用者自身が気に入ることもあるが、それだけでなく、その写真シールを話題として会話が盛り上がることも考えられる。
【0036】
また、このような写真シールの利用により、写真シール自体が写真シール作成装置1の広告としての役割も果たすこともある。従って、写真シールの娯楽性を向上させることは、単にその利用者の満足度を向上させるだけでなく、他者の期待度を向上させ、評判の広がりによる集客、すなわち、いわゆる口コミによる新規利用者を増やすことも期待することができる。
【0037】
つまり、写真シール作成ゲームにおいて、利用者らが気に入るような画像を作成することができる機能を提供することにより、利用者の写真シール作成ゲームに対する満足度だけでなく、写真シールに対する満足度も向上させることができ、さらに、写真シールの話題性や広告効果等も同時に向上させることができる。
【0038】
写真シール作成装置1は、このような特徴を有するが、その筐体10は、図1に示すように、撮影ユニット12、編集ユニット13、天井ストロボユニット14、および背景カーテンユニット15の4つのユニットに大きく分けられる。
【0039】
撮影ユニット12は、利用者等を被写体として撮影する機能を有しており、後述する内部の撮影空間において被写体の撮影が行われる。この撮影ユニット12は、大きく、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの2つに分けられる。
【0040】
前方ユニット12Aは、撮影空間の前方とされる側のユニットであり、撮影空間の利用者の撮影に関する処理を行ったり、利用者の写真シール作成ゲームに関する操作を受け付けたりする。後方ユニット12Bは、撮影空間の後方とされる側のユニットであり、前方ユニット12Aによる利用者の撮影の際に、背景の役割を果たすユニットである。この後方ユニット12Bは、平面パネル状に構成され、その下端部が写真シール作成装置1の設置床面に当接しないよう、その上部が筺体10に固定されている。また、前方ユニット12Aの側面には、外付けモニタ16およびスピーカ17が設けられているが、その詳細は後述する。
【0041】
編集ユニット13は、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成(例えば、モニタ、タッチパネル、およびタッチペン等)が設けられている。後述するように1つの筺体からなる編集ユニット13は、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができるように、2つの面のそれぞれに、落書き編集等を行うための構成が設けられている。後述するように、写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを並列的に実行することができる。換言すれば、複数組の利用者が、同時に写真シール作成装置1において写真シール作成ゲームをプレイすることができる。編集ユニット13は、写真シール作成ゲームのプレイの回転率を向上させるために、それらの複数組の利用者が同時に落書き編集を行うことができるように、2つの落書き編集等を行うための構成が設けられている。
【0042】
撮影空間の上方に設けられる天井ストロボユニット14は、撮影タイミングに合わせて撮影空間内に向けてストロボ発光するフラッシュを内蔵する。この天井ストロボユニット14には、さらに内部に蛍光灯が配置されており、撮影空間(撮影空間内の利用者)を常時照らす照明としても機能する。撮影空間は、後述するように簡易的に閉鎖的な空間として構成される。したがって、外部より光が進入しづらく、暗くなりがちで利用者の操作性が低下する恐れがある。そこで、天井ストロボユニット14が、その照明により撮影空間を明るく照らすことにより、そのような恐れを回避し、操作性を向上させることができる。なお、このような照明は前方ユニット12Aにも設けられている。
【0043】
また、後方ユニット12Bの上部には、例えば、背景に利用する可動式のカーテン(背景カーテン)を備える背景カーテンユニット15が設けられている。この背景カーテンユニット15には、例えば、互いに色または柄の異なる巻き取り式のカーテンが複数吊設されている。例えば、明るい色の単色、外国の絵本のようなお洒落でかわいい柄、彩り豊かなポップで(大衆向けの)お洒落な柄等、主な利用者である女性の若者に人気の高い色や柄が複数揃えられる。
【0044】
背景カーテンユニット15は、前方ユニット12Aに設けられたカメラやストロボ等の撮影機能と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者に選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。このように動作することにより、利用者の所望のデザインや、撮影モード等に応じたデザインの背景を容易に提供することができる。これにより、写真シール作成装置1は、画像(写真シール)に対する利用者の満足度を向上させることができる。
【0045】
なお、背景カーテンユニット15が備えるカーテン(背景カーテン)の枚数は任意である。例えば、背景カーテンユニット15に1枚の背景カーテンのみが吊設されるようにしてもよい。また、この場合、写真シール作成装置1が、合成用の背景画像を複数種類用意し、その中から利用者により選択された背景画像を撮影画像に合成するようにしてもよい。このようにすることにより、写真シール作成装置1に設けられる物理的な背景カーテンが1枚のみであっても、写真シール作成装置1は、利用者の多様な好みに対応することができる。
【0046】
外付けモニタ16は、撮影ユニット12内の撮影空間で利用者の撮影が行われている場合には、次に撮影空間を利用しようと待機している利用者に対して、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像を出力(表示)する。また、外付けモニタ16は、撮影ユニット12内の撮影空間で利用者の撮影が行われていない場合には、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内(説明)するコンテンツ(デモンストレーション画面)を出力する。また、スピーカ17は、外付けモニタ16によって出力される映像やコンテンツに合わせた音声を出力する。
【0047】
また、外付けモニタ16およびスピーカ17は、前方ユニット12Aの側面のいずれか一方に設けられるようになされている。すなわち、図1において図示されない前方ユニット12Aの側面は、図1において外付けモニタ16およびスピーカ17が設けられている前方ユニット12Aの側面に外付けモニタ16およびスピーカ17が設けられない場合に、外付けモニタ16およびスピーカ17が設置可能な構造となっている。
【0048】
図2は、図1の写真シール作成装置1を、編集ユニット13側より見た斜視図である。
【0049】
編集ユニット13は、図2に示すように、前方ユニット12Aの、後方ユニット12B側の面(つまり、撮影空間側の面)と反対の面に隣接して設置される。編集ユニット13の、前方ユニット12Aに直交する2つの側面には、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための第1編集インタフェース13Aと第2編集インタフェース13Bがそれぞれ設けられている。つまり、編集ユニット13には、写真シール作成ゲームを行う複数組の利用者が、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bを結ぶ方向と直交する向きに、編集ユニット13を挟んで対向する状態で編集作業を行うことができるように、2つの編集インタフェースが設けられている。
【0050】
また、編集ユニット13の、撮影ユニット12と対向する面には、写真シール作成ゲームがプレイされることにより作成された写真シールが排出されて利用者に提供される写真シール排出部13Cが設けられている。
【0051】
図3は、写真シール作成装置1の設置例を示す外観図である。
【0052】
写真シール作成装置1がゲームセンタ等に設置される場合、例えば図3に示されるように、撮影ユニット12や編集ユニット13を囲むように、側面カーテン21が設けられる。この側面カーテン21は、撮影作業が行われる撮影空間や編集作業が行われる編集空間等を簡易的に囲み、各空間の閉鎖性を向上させている。つまり、側面カーテン21は、例えば、各空間内の環境を安定させることにより、高画質な撮影や編集画面の見易さ等に寄与したり、各空間外からの視界を遮断し、利用者が外部からの視線を意識せずに撮影や編集等の作業を行うことができるようにしたりする。
【0053】
この側面カーテン21の外側の面は、通常、広告を掲載する場所として利用され、設置場所において注目度が高まるように、写真シール作成装置1の機種名や機種のイメージを表す派手なデザイン画が印刷される。
【0054】
以上のような写真シール作成装置1は、利用者の各組に対して、それぞれ、写真シール作成ゲームをプレイさせる。写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを同時に進行させることができる。つまり、写真シール作成装置1は、同時に複数の組に写真シール作成ゲームをプレイさせることができる。このとき、各組の利用者は、写真シール作成装置1に設けられた複数の空間を移動しながら、写真シール作成ゲームの各作業を行い、ゲームを進行させる。
【0055】
次に、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う空間の移動について、図4を参照して説明する。
【0056】
図4は、利用者のゲーム中に、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。図4に示すように、利用者は、外部(利用者Aまたは利用者A')から、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの間を通って、図中点線で示される、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bとの間に形成される、撮影作業を行う撮影空間32に入場し、代金を投入することで写真シール作成ゲームを開始する(利用者B)。もし、前の組の利用者が撮影空間32を使用中であれば(撮影作業中であれば)、利用者は、ユニット外部において待機する(利用者Aまたは利用者A')。なお、図4において、利用者(利用者A)は、外付けモニタ16およびスピーカ17によって出力される、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像や写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内するコンテンツを視聴しながら待機することができる。
【0057】
代金が投入され、写真シール作成ゲームが開始されると、利用者(利用者B)は、前方ユニット12Aの正面に設けられたカメラやモニタを利用して自分自身等を撮影させる撮影作業を行う。
【0058】
撮影作業が終了すると利用者は、得られた撮影画像の中から編集対象画像として保存するものを選択し、表示された移動案内にしたがって、撮影作業を行った撮影空間32から、図中点線で示す、編集作業を行う編集空間へと移動する。
【0059】
編集ユニット13の、前方ユニット12Aから見て左側(第1編集インタフェース13Aの前方)に第1編集空間33Aが設けられ、右側(第2編集インタフェース13Bの前方)に第2編集空間33Bが設けられている。つまり、この写真シール作成装置1においては、第1編集空間33Aの利用者(利用者C)および第2編集空間33Bの利用者(利用者C')の、合計2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。撮影空間32の利用者(利用者B)は、この2つの編集空間のうち、空いている方に案内される。第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動すると、利用者は、落書き編集作業を行う。以下において、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとを区別する必要の無い場合、編集空間33と称する。
【0060】
その後、落書き編集が終了すると、利用者(利用者Cまたは利用者C')は、次に、印刷設定作業を行い、分割数等の設定を行う。そして印刷が開始されると、利用者は、その印刷中に携帯端末への画像の送信、アンケート入力、ミニゲーム等を行う。そして、印刷が終了すると、写真シール排出部13C前方の印刷物受取領域34に移動し(利用者D)、排出された写真シール紙を受け取り、写真シール作成ゲームを終了する。
【0061】
なお、以上のような写真シール作成ゲームにおいて、撮影空間32の利用者Bが、編集空間33に移動すると、撮影空間32が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に撮影空間32を使用させることができる。さらに、第1編集空間33Aの利用者C、または、第2編集空間33Bの利用者C'が、印刷物受取領域34に移動すると、その第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bが未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者(利用者B)に、その第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bを使用させることができる。なお、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bがいずれも未使用である場合には、写真シール作成装置1は、利用者(利用者B)に対して、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bのいずれか一方を使用させるように案内するとともに、利用者が案内された編集空間でない方に移動した場合には、案内された編集空間に利用者を誘導させることができる。
【0062】
つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの、単位時間辺りおよび単位床面積辺りの回転率を向上させるために、撮影空間32、第1編集空間33A、第2編集空間33B、および印刷物受取領域34を用いて、同時に、複数組の利用者に、写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(多重接客を行うことができる)。
【0063】
なお、このような筐体10の構成は任意であり、上述した以外の構成であってもよい。同様に、多重接客の仕方も任意である。
【0064】
次に、各ユニットの構成について説明する。
【0065】
図5は、前方ユニット12Aの構成例を示す図である。図5の正面12A−1は、撮影空間32内に面する側面であり、撮影作業を行う利用者にとって前方に位置する面である。つまり、利用者は、撮影空間32において、基本的にこの正面12A−1に向かって(前方ユニット12A側を向いて)撮影作業を行う。
【0066】
この正面12A−1の中央付近には、撮影空間32内の被写体を撮影するカメラ51が設けられており、カメラ51の下側にタッチパネルモニタ52が設けられている。タッチパネルモニタ52は、例えば、カメラ51により光電変換されてリアルタイムに(即時)取り込まれている取り込み画像に背景や前景等の画像を合成した合成画像(動画像)を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種GUI(Graphical User Interface)画像を表示するとともに、画面上に重畳されたタッチパネルにより利用者の指示を受け付ける機能とを備えている。また、正面12A−1には、この他にも、撮影空間32内を照明したり、カメラ51による撮影タイミングに合わせてフラッシュ光を発光したりする照明装置53−1乃至照明装置53−8、撮影作業中の利用者の手荷物等を置くための荷物置き場54−1および54−2、並びに、写真シール作成ゲームの代金が投入される硬貨投入返却口55が設けられている。
【0067】
さらに、正面12A−1には、照明装置53−1および53−2の裏側であって、撮影空間32の天井付近に、写真シール作成ゲームの撮影作業における案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音声が出力される、図示せぬスピーカ124(図8)が設けられている。なお、スピーカ124の数および設置位置は任意である。
【0068】
カメラ51は、CCD(Charge Coupled Device)を利用した撮像素子等により構成され、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者を撮像し、動画像を取り込み画像として取り込む。カメラ51により取り込まれた取り込み画像は、一部が切り出されたり、背景等の画像が合成されたりして、タッチパネルモニタ52に即時的に表示される。また、所定のタイミングでカメラ51により取り込まれた取り込み画像は、そのタイミングのフレームの画像が抜き出され、撮影画像(静止画像)として保存される。
【0069】
なお、カメラ51として、CCDの代わりに、例えばCMOSセンサを用いたカメラを使用してもよい。もちろん、これら以外にも、利用者を撮影し、デジタル画像データを得られるものであればどのようなカメラを用いるようにしてもよい。また、カメラ51の個数も設置位置も任意である。
【0070】
タッチパネルモニタ52は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のライブビューモニタ123(図8)と、それに積層された無色透明のタッチパネルとにより構成され、撮影作業中の利用者が撮影結果を確認しながら立ち位置や姿勢を決定することができるようにするために、カメラ51により取り込まれた取り込み画像を即時的に(リアルタイムに)表示する。このとき、タッチパネルモニタ52に表示される取り込み画像は、例えば、背景や前景等、利用者に指定された合成用画像が合成されたり、その画像の画サイズ等に合わせて一部分が切り出されたり(トリミングされたり)する。また、タッチパネルモニタ52は、撮影作業の手順を案内する案内画像等、撮影作業に関する画像を表示し、タッチパネル(例えば、感圧式や電磁誘導式等)が例えば利用者の指等によるタップ操作を受け付けるようになされている。
【0071】
照明装置53−1乃至照明装置53−8それぞれは、LED(Light Emitting Diode)とストロボ発光装置の両方、または、ストロボ発光装置のみにより構成され、撮影空間32を明るくし、操作性や安全性を確保するために、撮影空間32を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングに対応するタイミングでストロボ発光し、撮影される利用者に光を多様な角度から照明する。なお、以下において、照明装置53−1乃至照明装置53−8を互いに区別して説明する必要の無い場合、照明装置53と称する。
【0072】
荷物置き場54−1,54−2は、撮影時における利用者の手荷物の置き場所として利用する棚である。荷物置き場54−1,54−2は、撮影の邪魔にならないような位置、すなわち、利用者が撮影ポーズをとるのに邪魔にならず、かつ、照明装置53の光の照射の妨げとならない位置に設けられている。利用者は、手荷物を荷物置き場54−1,54−2に置くことにより、より快適に撮影作業を行うことができる。
【0073】
硬貨投入返却口55は、利用者が写真シール作成ゲームの代金として硬貨を投入したり、投入に失敗した硬貨やお釣りの硬貨を返却したりするユーザインタフェースである。
【0074】
もちろん、前方ユニット12Aの正面12A−1に上述した以外の構成が設けられるようにしてもよい。
【0075】
次に、編集ユニット13の構成について説明する。
【0076】
図6は、編集ユニット13の、撮影ユニット12側から見て左側面の構成例(第1編集空間33A側の構成例)を示す図である。
【0077】
図6において、第1編集インタフェース13Aの上側には、側面カーテン21等で仕切られているために暗くなる第1編集空間33Aを照らすための照明装置61が設けられている。この照明装置61により、写真シール作成装置1は、利用者の編集作業効率の低下を抑制し、第1編集空間33Aの安全性を向上させることができる。なお、図6の例においては、編集ユニット13の、照明装置61が設けられている第1編集インタフェース13Aの上側の部分が、第2編集空間33B側に貫通しており、照明装置61は、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとで共有されている。つまり、照明装置61は、第1編集空間33Aだけでなく第2編集空間33Bも照明し、安全性を向上させる。なお、この照明装置61の設置位置および個数は任意である。
【0078】
第1編集インタフェース13Aには、タブレット内蔵モニタ62、2本のタッチペン63−1およびタッチペン63−2、スピーカ64、並びに、追加硬貨投入返却口65が設けられている。
【0079】
タブレット内蔵モニタ62は、タッチペン63−1またはタッチペン63−2により位置情報を入力可能な無色透明のタブレットが、CRTディスプレイやLCD等の、画像を表示可能な表示デバイスの表示画面上に重畳されることにより構成される。したがって、タブレット内蔵モニタ62は、表示デバイスにより単にGUI画像等を表示するだけでなく、タブレットにより利用者からの入力操作を受け付ける。タブレット内蔵モニタ62には、例えば、撮影空間における撮影作業により得られた撮影画像を編集する編集作業用のGUI画像からなる編集画面が表示される。
【0080】
タッチペン63−1とタッチペン63−2は、タブレット内蔵モニタ62の左右近傍に、左右1本ずつ所定のアタッチメントにより編集ユニット13に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が、これらのタッチペンをそれぞれ使用することにより、同時に、写真シール作成作業の編集作業の工程をプレイすることができるようになされている。なお、以下において、タッチペン63−1およびタッチペン63−2を互いに区別して説明する必要のない場合、単にタッチペン63と称する。
【0081】
そのタッチペン63は、編集ユニット13内部に設置されたシステムと有線(または無線)により電気的に接続されている。タッチペン63は、タブレット内蔵モニタ62のタブレットと連携して動作する。利用者がタッチペン63を操作して、タブレットをタップする(タッチペン63とタブレット内蔵モニタ62の表示画面を接触(または近接)させる)ことにより、タブレットは、利用者からの入力を受け付ける入力手段として動作する。なお、タッチペン63の設置本数、設置位置、及び形状等は任意である。
【0082】
スピーカ64は、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シール作成ゲームの編集作業に関する音声を出力する。このスピーカ64は、タブレット内蔵モニタ62の右側に配置される。右利きの利用者は、タッチペン63を右手で持ちながら編集作業を行うため、編集ユニット13に寄りかかりながら編集作業を行う場合であっても、タブレット内蔵モニタ62の右側に寄りかかる可能性は少ない。従って、タブレット内蔵モニタ62の右側にスピーカ64を配置することにより、右利きの利用者が編集ユニット13に寄りかかりながら編集作業を行う場合であっても、利用者がスピーカ64を塞ぎ、音声が聞こえなくなることを防止することができる。なお、スピーカ64の設置個数、デザイン、および形状等は任意である。
【0083】
追加硬貨投入返却口65は、利用者が編集可能時間を延長させたいとき、写真シールを複数枚追加して印刷させるとき、写真シール手帳の頁を印刷させるときなどに追加代金としての硬貨を投入したり、お釣り等を返却したりするために設けられている。なお、この追加代金の支払いも硬貨に限定されるものではなく、当然、紙幣でも支払いができるようすることができる。また、実際に流通している現金(硬貨および紙幣)の代わりに、写真シール作成装置1が設置されている遊技施設などで流通されているプリペイドカード、コイン、電子マネーなどでも支払いができるようしてもよい。
【0084】
ただし、編集可能時間の延長は、現在、撮影空間32にて撮影作業が行われていない場合(次の利用者がいない場合)、または、もう一方の編集インタフェース(いまの場合、第2編集インタフェース13B)が空いている場合にのみ可能であり、撮影空間32にて撮影作業が行われており、かつ、もう一方の編集インタフェースが利用されている場合には延長できない。
【0085】
なお、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成も、図6に示す第1編集空間33A側の構成と基本的に同様であるので、その説明については省略する。以下においては、図6に示す構成例は、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成を説明する場合にも適用される。
【0086】
図7は、編集ユニット13の、写真シール排出部13Cの構成例を示す図である。
【0087】
図7に示すように、写真シール排出部13Cには、第1編集空間33Aにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第1編集インタフェース13Aが操作されて作成された写真シール)と、第2編集空間33Bにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された写真シール)が排出される写真シール排出口71が設けられている。
【0088】
編集ユニット13内部には、プリンタが設置されており、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された印刷用の画像は、そのプリンタによりシール紙に印刷される。プリンタより出力された写真シールは、この写真シール排出口71より排出される。
【0089】
また、図7に示すように、写真シール排出部13Cには、スピーカ72が設けられている。スピーカ72は、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シールの印刷および排出に関する音声を出力する。
【0090】
次に、写真シール作成装置1の内部の構成例について説明する。
【0091】
図8は、写真シール作成装置1の機能的構成例を示すブロック図である。以上において説明した部分と同じ部分については、同じ番号を付してある。
【0092】
図8において、写真シール作成装置1は、写真シール作成装置1の装置全体を制御する処理部である制御部101を有しており、その制御部101には、記憶部102、通信部103、ドライブ104、ROM(Read Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)107、撮影部112、編集部113、プリンタ114、スピーカ72、外付けモニタ16、およびスピーカ17がそれぞれ所定のバスを介して接続される。
【0093】
記憶部102は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ等のような不揮発性の記憶媒体を有しており、制御部101より供給される各種設定情報をその記憶媒体に保存したり、記憶媒体に記録されている設定情報を読み出して制御部101に供給したりする。なお、この記憶媒体は、情報を記憶することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
【0094】
通信部103は、例えばインターネットや公衆電話回線網等のような外部のネットワーク(図示せず)を介して、または単に通信ケーブル(図示せず)を介して、他の通信装置(図示せず)に接続され、制御部101に制御されて、例えば利用者の携帯型電話機などの携帯端末、利用者のパーソナルコンピュータ、または中央管理サーバ等のような他の通信装置と通信を行う。例えば、通信部103は、制御部101より通信信号として供給される送信信号を他の通信装置に送信したり、他の通信装置より供給された受信信号を通信信号として制御部101に供給したりする。
【0095】
ドライブ104には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア105が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御部101に供給され、記憶部102等に保存されたり、インストールされたりする。
【0096】
ROM106には、制御部101において実行されるプログラムやデータが予め格納されており、ROM106は、制御部101の指示に基づいて、プログラムやデータを制御部101に供給する。RAM107は、制御部101が処理するデータやプログラムを一時的に保持する。
【0097】
撮影部112は、撮影ユニット12に関するブロックであり、硬貨処理部121、背景カーテンユニット15、照明制御部122、カメラ51、タッチパネルモニタ52、およびスピーカ124を有する。
【0098】
硬貨処理部121は、制御部101から入力される起動信号に応じて起動し、硬貨投入返却口55に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(ゲーム参加受け付け等)を行い、起動信号を制御部101に供給する。制御部101は、この起動信号に応じて、課金処理や案内等をタッチパネルモニタ52およびスピーカ124に行わせる。
【0099】
背景カーテンユニット15は、制御部101より供給される背景制御信号に基づいて、提供する背景の選択、すなわち、可動式の背景カーテンの上げ下ろし(展開や収納)等を行う。なお、この背景の選択は利用者が手動で行うようにしてもよい。
【0100】
照明制御部122は、制御部101より供給される照明制御信号に基づいて、照明装置53を点灯したり、消灯したりする。
【0101】
カメラ51は、制御部101に制御されて、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者等を被写体として撮影を行う。例えば、カメラ51は、制御部101の制御の下、動画像を取りこみ、取り込まれた動画像データを制御部101に供給する。また、カメラ51は、制御部101より供給されるシャッタ制御信号に基づいて、メカシャッタを動作させる等して、撮影画像(静止画像)の取得を行い、取得した静止画像データを制御部101に供給する。
【0102】
タッチパネルモニタ52は、ライブビューモニタ123を備えて構成される。タッチパネルモニタ52のライブビューモニタ123は、制御部101より供給されるRGB信号に基づく画像(カメラ51によりリアルタイムに取り込まれている画像や、撮影画像を用いて作成された合成画像、GUI画像など)を表示する。また、タッチパネルモニタ52は、利用者が、自分自身の指等を用いてこのタッチパネルモニタ52にタップ(接触または近接)すると、その位置情報を制御部101に供給する。制御部101は、その位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。
【0103】
スピーカ124は、撮影ユニット12の任意の位置に設けられ、例えば、制御部101より供給される音声信号の音声(撮影作業の案内音声、効果音、またはBGM等)を出力する。
【0104】
編集部113は、編集ユニット13に関するブロックであり、第1編集インタフェース13Aに対応する第1編集部113Aと、第2編集インタフェース13Bに対応する第2編集部113Bよりなる。第1編集部113Aおよび第2編集部113Bは互いに同一の構成を有しており、以下の説明は、第1編集部113Aについて行うが、第2編集部113Bにも適用可能である。
【0105】
第1編集部113Aは、図6を参照して説明したように、タブレット内蔵モニタ62、タッチペン63−1およびタッチペン63−2、並びにスピーカ64に加えて、硬貨処理部130を有する。
【0106】
タブレット内蔵モニタ62は、上述したように、CRTディスプレイやLCD等の表示デバイスよりなる編集用モニタ141と、編集用モニタ141の表示画面上に重畳された無色透明のタブレット142により構成される。タブレット内蔵モニタ62は、制御部101より供給されるRGB信号に対応する、編集入力用のGUIや撮像画像等、編集に関する画像を、編集用モニタ141に表示する。また、利用者が、タッチペン63−1またはタッチペン63−2を操作してタブレット142にタップすると、タブレット内蔵モニタ62は、その位置情報を表す信号を入力信号として制御部101に供給する。制御部101は、その入力信号が表す位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。つまり、撮影画像に対する編集入力は、これらの構成を用いて行われる。
【0107】
スピーカ64は、制御部101より供給される音声信号の音声(編集作業の案内音声、効果音、またはBGM等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する音声)を出力する。
【0108】
硬貨処理部130は、制御部101から入力される起動信号に応じて起動し、追加硬貨投入返却口65に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(追加印刷の受け付け)を行い、起動信号を制御部101に供給する。制御部101は、この起動信号に応じて、印刷処理(追加印刷処理)をプリンタ114に行わせる。
【0109】
プリンタ114は、編集部113により行われた編集作業結果をシール紙に印刷する。プリンタ114は、制御部101より第1編集部113Aにより行われた編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、編集作業結果をシール紙162に印刷する。プリンタ114は、印刷を終了すると、その印刷されたシール紙162を写真シールとして写真シール排出口71より排出し、利用者に提供する。
【0110】
スピーカ72は、制御部101より供給される音声信号の音声(写真シールのプリンタ114による印刷、および、写真シール排出口71からの排出についての案内音声、効果音、またはBGM等の、写真シールの印刷および排出に関する音声)を出力する。
【0111】
外付けモニタ16は、制御部101より、撮影ユニット12内の撮影空間32で利用者の撮影が行われている旨の情報を取得すると、次に撮影空間を利用しようと待機している利用者に対して、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像を出力する。また、外付けモニタ16は、制御部101より、撮影ユニット12内の撮影空間32で利用者の撮影が行われている旨の情報を取得していない間は、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内(説明)するコンテンツ(デモンストレーション画面)を出力する。スピーカ17は、制御部101の制御の下、外付けモニタ16によって出力される映像やコンテンツに合わせた音声を出力する。
【0112】
次に、写真シール作成ゲームの全体の流れについて、図9のフローチャートを参照して説明する。
【0113】
写真シール作成ゲームを行う利用者は、最初に、前方ユニット12Aの硬貨投入返却口55にコインを投入し、ゲームの代金を支払う。硬貨処理部121は、このような硬貨投入を受け付け、起動信号を制御部101に供給する。制御部101は、ステップS1において、その起動信号に基づいて、代金が投入されたか否かを判定し、正当な代金が投入されたと判定した場合、処理をステップS2に進める。
【0114】
なお、写真シール作成ゲームを行う利用者がいない間、外付けモニタ16には、写真シール作成装置1の周りの人に写真シール作成ゲームの利用を促す(興味を引くような)集客性のあるデモンストレーション画面が表示される。
【0115】
ステップS2において、制御部101は、撮影部112の各部を制御し、撮影空間32内において行われる、写真シール作成ゲームの撮影作業に関する処理である撮影処理を行う。なお、撮影処理の詳細については後述する。
【0116】
撮影作業が終了すると、制御部101は、ステップS3において、撮影作業を終えた撮影空間32内の利用者に対して、画像や音声によって第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bへの移動を促す移動案内処理を行う。
【0117】
制御部101は、ステップS4において、編集空間33に移動した利用者に対して、写真シール作成ゲームの編集作業に関する処理である編集処理を行う。
【0118】
編集作業が終了すると、制御部101は、ステップS5において、プリンタ114を制御し、編集作業により得られた編集済み画像をシール紙162に印刷する印刷処理を行う。ステップS6において、制御部101は、印刷終了待機中の利用者に対して、編集済み画像を投稿するミニゲーム、携帯端末に画像を転送する携帯送信サービス、アンケート入力等を事後接客サービスとして提供する事後接客処理を行う。
【0119】
そして事後接客処理が終了すると、制御部101は、ステップS7において、編集空間33の利用者を印刷物受取領域34に移動させる移動案内処理を行う。また、印刷処理が終了すると、制御部101は、ステップS8において、プリンタ114を制御して、印刷済みのシール紙162を写真シールとして写真シール排出口71より排出し、写真シール作成ゲーム処理を終了する。
【0120】
次に、図10のフローチャートを参照して、図9のステップS2の撮影処理の詳細について説明する。
【0121】
制御部101は、ステップS21において、利用者に好きな背景セットを選択させるための背景セット選択画面を、タッチパネルモニタ52に表示させる。
【0122】
背景セット選択画面では、例えば、「パステル」、「ハート」、「ピンク」、「レインボー」などの各テーマに統一された複数の背景画像がセットとなっている背景セットが多数表示され、利用者は、表示された多数の背景セットのなかから、好みの背景セットを選択する。背景画像とは、被写体として撮影された利用者の撮影画像と合成される合成用画像であって、主に被写体の背景となる絵や模様などにより構成される画像であるが、必ずしも被写体の背景に位置するものに限らず、前に位置するような前景画像(フレーム)も含まれる。
【0123】
ステップS22では、制御部101は、利用者によって背景セットが選択されたか否かを判定し、背景セットが選択されたと判定されるまで待機する。
【0124】
そして、ステップS22で、背景セットが選択されたと判定された場合、処理はステップS23に進み、制御部101は、撮影回数をカウントする変数Xに1を代入する。本実施の形態においては、1回の写真シール作成ゲームにおける撮影回数(N)は6回であり、背景セットも6回の撮影(6枚の撮影画像)に対応して6種類の背景画像がセットとなっている。
【0125】
ステップS24において、制御部101は、選択された背景セットに含まれるN個の背景画像のうちの第X番目の背景画像と画質(「写り」や「明るさ」などの撮影条件)を読み出す。
【0126】
ステップS25において、制御部101は、タッチパネルモニタ52に、カメラ51により取得された利用者の動画像を、ライブビュー画像として表示する。
【0127】
ステップS26において、制御部101は、タッチパネルモニタ52にカウントダウンインジケータを表示させ、利用者を撮影する。いまの場合、第1回目の撮影となる。このとき、ステップS24で読み出された背景画像が合成され、また、「写り」や「明るさ」に対応するパラメータ値が設定されて撮影が行われることになる。
【0128】
ステップS27において、制御部101は、ステップS26の処理により得られた撮影画像を、タッチパネルモニタ52に表示させ、利用者に確認させる。
【0129】
ステップS28において、制御部101は、所定回数の撮影が行われたか否か、即ち、変数XがNと等しいか否かを判定する。
【0130】
ステップS28で、所定回数の撮影が行われていない、即ち、変数XがN未満であると判定された場合、処理はステップS29に進み、変数Xが1だけインクリメントされた後、処理がステップS24に戻る。その後、ステップS24乃至S28の処理が再度実行されることにより、次の撮影が行われる。
【0131】
一方、ステップS28で、所定回数の撮影が行われた、即ち、変数XがNと等しいと判定された場合、処理はステップS30に進む。
【0132】
なお、ステップS28では、撮影時間として予め設定されている所定の時間が経過したか否かを判定するようにし、所定の時間が経過した場合、処理がステップS30に進むようにしてもよい。
【0133】
ステップS30において、制御部101は、撮影可能時間内であるか、換言すれば、予め設定されている撮影時間に対してさらに1枚以上の撮影を行う余りの時間があるかを判定する。ステップS30で、撮影可能時間内ではないと判定された場合、処理はステップS32に進む。
【0134】
一方、ステップS30で、撮影可能時間内であると判定された場合、処理はステップS31に進み、制御部101は、追加の撮影であるボーナスショットを利用者に行わせる。即ち、制御部101は、選択された背景セットに含まれていない背景画像のなかで、選択された背景セットのテーマに合致する背景画像を用いて、上述したステップS24乃至S27の処理を実行する。なお、撮影時間の余りの時間に応じて、ボーナスショットは複数回行うようにすることができる。ボーナスショットの終了後、処理はステップS32に進む。
【0135】
ステップS32において、制御部101は、ステップS26の処理で得られたN個の撮影画像を、タッチパネルモニタ52に表示させ、それらN個の撮影画像の中から、この後編集を行う、編集対象用画像(キープ画像)を予め設定された所定の数だけ選択させ、選択された撮影画像を記憶部102に記憶させる。ボーナスショットが行われた場合には、N個の撮影画像とボーナスショットによる撮影画像の中から、編集対象用画像が選択される。以上で図9のステップS2の撮影処理が終了し、ステップS3の移動案内処理が実行される。
【0136】
以上のように、撮影処理では、予め決定された所定回数の撮影が行われる。このとき、撮影空間32内では、撮像作業の時間の経過に応じて、照明装置53内のLEDの光量が制御される。これにより、被写体となる利用者が、撮像前のポーズをとっている間も利用者が意図する撮像画像が得られるようにしている。
【0137】
図11は、照明装置53に設けられているLEDの構成例を示している。なお、図11においては、照明装置53−7の図示が省略されている。
【0138】
照明装置53−1乃至53−8それぞれは、ストロボ発光装置(不図示)を有し、さらに、照明装置53−1乃至53−4と照明装置53−8には、その内部にLED211が設けられている。具体的には、照明装置53−1はLED211−1を備え、照明装置53−2はLED211−2を備え、照明装置53−3はLED211−3AとLED211−3Bを備え、照明装置53−4はLED211−4AとLED211−4Bを備え、照明装置53−8はLED211−8AとLED211−8Bを備える。LED211−1乃至LED211−4は、いずれも、照明装置53−1乃至53−4内でもカメラ51に近い側に配置されている。
【0139】
照明制御部122は、LED211の照度を制御することで、撮影空間32の照明度を制御する。具体的には、LED211は、オン(照度100%)またはオフ(照度0%)に制御され、全てのLED211がオンであるときの撮影空間32の照明度(明るさ)を100%とする。また、LED211−3A,211−4A,211−8A、および211−8Bがオフで、それ以外がオンであるときの撮影空間32の照明度は50%となる。さらに、LED211−3A,211−4A,211−8A、および211−8Bのいずれか2つ(例えば、LED211−8Aおよび8B)をオフとすると、撮影空間32の照明度が75%となる。
【0140】
[照明制御部122の第1の輝度制御]
図12は、撮影部112の照明制御部122によるLED211の第1の輝度制御の例を示している。
【0141】
照明制御部122は、例えば、撮影処理が開始されたときを時刻t0として、時刻t0に、撮影空間32の照明度を75%に設定する。時刻t0から次の時刻t1までの期間は、図10のステップS21からステップS25までの処理に対応し、およそ10秒乃至20秒である。
【0142】
そして、撮影のカウントダウンを開始する時刻t2の2乃至3秒前である時刻t1に、照明制御部122は、撮影空間32の照明度を50%に設定する。そして、照明制御部122は、時刻t2に、撮影空間32の照明度を100%に設定する。時刻t2から次の時刻t3までの期間では、「撮影するよ」の音声が出力された後、タッチパネルモニタ52に「3、2、1」のカウントダウンインジケータが表示される。そして、時刻t2から3秒後の時刻t3に、照明制御部122は、カメラ51のシャッタ動作に合わせて、照明装置53−1乃至照明装置53−8のストロボ発光装置を発光させた後、撮影空間32の照明度を50%に設定する。なお、撮影タイミングの案内として、タッチパネルモニタ52に「3、2、1」のカウントダウンインジケータを表示させる代わりに、またはそれに加えて、「3、2、1」のカウントダウンの音声を出力するようにしてもよい。
【0143】
1回目の撮影が終了した時刻t3以降、照明制御部122は、2回目の撮影に合わせた照明制御を行う。即ち、時刻t3から所定時間(例えば、2乃至3秒)経過後の時刻t4に、「撮影するよ」の音声と同時に、撮影空間32の照明度が100%に制御され、2回目の撮影タイミングと同時の時刻t5に、照明装置53−1乃至照明装置53−8のストロボ発光装置が発光された後、撮影空間32の照明度が50%に設定される。
【0144】
同様の照明制御が6回目の撮影まで繰り返し実行され、時刻t6に、6回目のストロボ発光が終了した後、撮影空間32の照明度が50%に設定される。
【0145】
なお、この例は、撮影回数が規定の6回行われる例であるが、ボーナスショットが行われる場合には、ボーナスショットについても同様の照明制御が実行される。この場合、時刻t6は、ボーナスショットのストロボ発光終了時の時刻と読みかえて適用できる。
【0146】
照明制御部122は、以上のようなLED211の輝度制御を行う。即ち、照明制御部122は、撮影空間32の照明度を、利用者が撮影前のポーズをとっている第1の期間では第1の照明度(例えば、75%)に設定し、その後の第2の期間では第1の照明度よりも低い第2の照明度(例えば、50%)に設定し、その後の、撮影直前の第3の期間では第1の照明度よりも高い第3の照明度(例えば、100%)に設定する。ここで、第3の期間には、上述したように、「撮影するよ」の音声案内、「3、2、1」のカウントダウンインジケータを表示する撮影タイミングの案内、および、撮影タイミング(シャッタ時)が含まれる。
【0147】
利用者が撮影前のポーズをとっている第1の期間では、撮影空間32の照明度が、撮影中の第3の照明度に近い照明度に制御されるので、撮影前のポーズをとっている間も撮影時と同じ程度に明るく、利用者がライブビューモニタ123に表示される自分のポーズを見やすく、かつ、撮影時と同等の明るさで被写体が照らされているので、撮影画像がイメージしやすい。従って、利用者が意図する撮影画像を容易に得ることができる。
【0148】
また、第2の期間では、撮影空間32の照明度が、第1の照明度よりも低い第2の照明度(例えば、50%)に設定され、その後、撮影直前に、第3の照明度(例えば、100%)に設定される。これにより、利用者に、撮影するタイミングで撮影空間32の照明が明るくなったと感じさせる視覚的な効果がある。
【0149】
上述した例では、8個のLED211をいわばデジタル的にオンオフ制御することによって、撮影空間32の照明度が所定の照明度になるように制御したが、8個のLED211をアナログ的に制御することで、撮影空間32の照明度が所定の照明度になるように制御してもよい。
【0150】
例えば、全てのLED211の照度(輝度)をMAX値の50%に設定することで、撮影空間32の照明度を50%としたり、LED211−3A,211−4A,211−8A、および211−8Bの4つの照度をMAX値の50%に設定することで、撮影空間32の照明度を75%としてもよい。
【0151】
また、8つのLED211の照度(輝度)は同一のものとして説明したが、8つのLED211の照度は異なるようにしてもよい。例えば、カメラ51に近いLED211−8AとLED211−8Bの照度を、その他のLED211−1乃至211−4の照度よりも大きくなるように制御することができる。あるいは、カメラ51に近いLED211−8AとLED211−8Bが、その他のLED211−1乃至211−4よりも、LED自体がもつスペックとしての最大照度が大きなものを採用してもよい。これにより、カメラ51に近づいた利用者(の特に、顔部分)を明るく照射することができ、被写体(利用者)の写真写りが良くなるので、写真シールの出来栄えが良くなる。
【0152】
[照明制御部122の第2の輝度制御]
図13は、照明制御部122によるLED211のその他の輝度制御(第2の輝度制御)の例を示している。
【0153】
図12に示した第1の輝度制御と異なる部分についてのみ説明する。
【0154】
図13に示される第2の輝度制御では、照明制御部122は、撮影空間32の照明度が、時刻t0の所定時間経過後である時刻taから時刻t1の期間に、75%から50%に線形に下がるように制御する。時刻taから時刻t1の期間は、例えば、2乃至3秒とすることができる。
【0155】
このようにすることで、撮影空間32の照明度が急に暗くなったことで、利用者に不安感、不快感を与えることを低減させることができる。
【0156】
また、照明制御部122は、撮影直前の第3の期間である時刻t2から時刻t3の期間に、撮影空間32の照明度が、50%から100%に線形に上がるように制御する。時刻t2から時刻t3の期間は、例えば、図12と同時間としてもよいし、2乃至3秒内の所定の時間とすることができる。その他の第3の期間(例えば、時刻t4から時刻t5まで)についても同様である。
【0157】
このようにすることで、利用者が撮影タイミングに合わせて気分を向上させながら、楽しんで撮影することができる。
【0158】
なお、図13において、第1の期間においても、1点鎖線で示すように、撮影空間32の照明度が、時刻t0から時刻t1までの全期間で75%から50%に線形に下がるように制御してもよい。
【0159】
あるいは、上述した例において、撮影空間32の照明度を、線形に下げるまたは上げるとしたところを、2次以上の曲線または指数曲線等に従って下げるまたは上げるようにしてもよい。即ち、第1の期間および第3の期間で、撮影空間32の照明度を、時間の経過とともに徐々に下げるまたは上げるような制御であればよい。
【0160】
上述した例では、撮影モードやテーマによる照度の切替は行わなかったが、複数の撮影モードやテーマが存在し、選択されたモードやテーマに応じて照度を切り替える必要がある場合にも上述した輝度制御は適用可能である。例えば、選択されたモードやテーマに応じて、最大照度が第1の照度と第2の照度で異なる場合、モードやテーマごとの最大照度を、上述した例における100%の照度とすればよい。
【0161】
なお、上述した例の75%、50%、100%とした第1乃至第3の照明度は、あくまで例であり、第1乃至第3の照明度の大小関係を満たせば、これ以外の設定値でも勿論良い。
【0162】
上述した図12と図13の例では、次に写真シール作成ゲームを行う利用者がいない、単独シーケンスの場合の輝度制御について説明した。
【0163】
写真シール作成ゲームを行う次の利用者がいて、外付けモニタ16の前で待機している場合には、照明制御部122は、撮影空間32の照明度を適宜変更することができる。
【0164】
例えば、上述した図12と図13の例では、写真シール作成ゲームの代金投入前では、撮影空間32の照明度が50%に設定されることになるが、外付けモニタ16の前で待機している次の利用者がいる場合には、代金投入前であっても、外付けモニタ16で「撮影ブースに入ってね」と撮影空間32へ利用者を移動案内する音声を出力した後すぐに、撮影空間32の照明度を75%に設定することができる。
【0165】
あるいはまた、外付けモニタ16の前で待機している次の利用者がいる場合には、先の利用者の最後の撮影が終了した時刻t6で、撮影空間32の照明度を50%に戻さず、75%に設定してもよい。これにより、先の利用者が、最後の撮影終了後、編集対象用画像(キープ画像)を選択し、編集空間33への移動案内がされている間も、撮影空間32の照明度は第1の期間と同一の照明度(75%)となるので、撮影後の処理を、撮影前の作業と同じ明るさで行わせることができる。また、次の利用者には、最初から(代金投入前から)75%の照明度の撮影空間32を提供することができる。
【0166】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0167】
この記録媒体は、例えば、図8に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア105により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM106や、記憶部102に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0168】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0169】
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙やフィルム、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
【0170】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、1つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて1つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0171】
1 写真シール作成装置
12 撮影ユニット
51 カメラ
52 タッチパネルモニタ
101 制御部
112 撮影部
122 照明制御部
123 ライブビューモニタ
211(211−1乃至211−8B) LED
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真シール作成装置およびその方法、並びにプログラムに関し、特に、利用者が意図する撮影画像を得ることができるようにする写真シール作成装置およびその方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者(被写体)を撮影し、得られた撮影画像に予め用意されている合成用画像としての背景画像を合成したり、文字や線画を重畳させたりする落書き編集処理を行い、シール紙に印刷し、写真シールとして利用者に提供する写真シール機が存在する。
【0003】
この写真シール機は、例えば、ゲームセンタ等の娯楽(遊戯)施設に設置され、主に女子高校生や女子中学生等を中心とする利用者に有料でサービスを提供する。利用者は、写真シールの作成作業をゲームとして楽しむだけでなく、出力される様々なサイズの編集済み画像が印刷されている写真シールを仲間同士で切り分け合って、それぞれの所持品に貼り付けたりしている。
【0004】
このような写真シール機においては、撮影時の照明をどのような明るさ(輝度)で、どの方向から被写体を照らすか等によって、撮影画像の出来栄えが大きく変化する。そのため、様々な照明の方法(制御方法)が提案されている。
【0005】
例えば、利用者が選択した撮影モードに応じて、照明装置の光量を異なる設定値として、各撮影モードに最適な光量で撮影ができるようにしたものがある。換言すれば、撮影モードごとに光量を変えるようにした写真シール機がある(特許文献1参照)。
【0006】
また、複数のストロボ発光装置の発光量のバランス(照明バランス)が異なる複数の照明モードを備え、利用者が選択した照明モードで発光するようにしたものがある(特許文献2参照)。合成用画像に応じて照明を制御するようにしたものもある(特許文献3参照)。
【0007】
さらには、照明部を利用者がタッチすることで、利用者自身が照明をオンオフさせることができるようにしたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−177767号公報
【特許文献2】特開2004−193967号公報
【特許文献3】特開2007−251938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1乃至3に記載のような照明の制御方法は、被写体撮影の瞬間のストロボ発光の発光量を、撮影モード、照明モード等によって変えるものであり、撮影後でなければ、撮影画像の出来を確認できない。従って、出来上がった撮影画像を確認した時に、利用者が明るすぎる、または、暗すぎると感じることがあった。即ち、利用者が意図する撮影画像が得られないことがあった。
【0010】
また、照明部を利用者がタッチすることで、利用者自身が照明をオンオフさせることができるようにした場合には、利用者の指示した通りにはなるものの、利用者が意図した、撮影に好適な照明条件で撮影がされているとは必ずしも言えなかった。
【0011】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、利用者が意図する撮影画像を得ることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一側面の写真シール作成装置は、利用者を被写体として撮影し、得られた撮影画像に対して前記利用者に編集入力を行わせ、前記編集入力により編集された前記撮影画像を所定のシール紙に印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置であって、前記利用者を被写体として撮影する撮影手段と、前記撮影手段により前記利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間を照明する照明手段と、前記照明手段の照度を制御する照明制御手段とを備え、前記照明制御手段は、前記照明手段の照度を制御することで、前記撮影空間の照明度を、前記撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定し、前記第1の期間の後の第2の期間では前記第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定し、その後の、前記撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では前記第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定する。
【0013】
この写真シール作成装置の、撮影手段は、例えば、カメラにより構成され、照明手段は、例えば、LEDにより構成され、照明制御手段は、例えば、制御部としてのCPUにより構成される。
【0014】
本発明の写真シール作成装置においては、撮影空間の照明度が、照明手段の照度を制御することで、撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定され、第1の期間の後の第2の期間では第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定され、その後の、撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定される。
【0015】
これにより、撮影タイミング前の第1の期間の撮影空間の照明度が、撮影タイミングの第3の照明度に近い照明度に制御されるので、撮影前のポーズをとっている間も撮影時と同じくらい明るくなり、利用者が自分のポーズを見やすく、撮影画像がイメージしやすい。従って、利用者が意図する撮影画像を容易に得ることができる。また、利用者に、撮影タイミングで撮影空間の照明が明るくなったと感じさせる視覚的な効果がある。
【0016】
前記照明制御手段には、前記第1の期間では、前記第1の照明度から前記第2の照明度に向けて時間の経過とともに徐々に下がり、前記第3の期間では、前記第2の照明度から前記第3の照明度に向けて時間の経過とともに徐々に上がるように、前記照明手段の照度を制御させることができる。
【0017】
これにより、撮影空間の照明度が急に暗くなったことで、利用者に不安感、不快感を与えることを低減させることができる。また、利用者が気分を向上させながら、楽しんで撮影することができる。
【0018】
前記照明手段は、複数のLEDからなり、前記照明制御手段には、前記複数のLEDのうち、前記撮像手段に近いLEDの照度を、それ以外のLEDの照度よりも大きくさせることができる。これにより、被写体の写真写りが良くなるので、写真シールの出来栄えを良くすることができる。
【0019】
本発明の一側面の写真シール作成装置の写真シール作成方法は、利用者を被写体として撮影し、得られた撮影画像に対して前記利用者に編集入力を行わせ、前記編集入力により編集された前記撮影画像を所定のシール紙に印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置の写真シール作成方法であって、撮影手段により前記利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間を照明する照明手段の照度を制御する照明制御手段が、前記照明手段の照度を制御することで、前記撮影空間の照明度を、前記撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定し、前記第1の期間の後の第2の期間では前記第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定し、その後の、前記撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では前記第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定するステップを含む。
【0020】
本発明の一側面のプログラムは、利用者を被写体として撮影し、得られた撮影画像に対して前記利用者に編集入力を行わせ、前記編集入力により編集された前記撮影画像を所定のシール紙に印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、コンピュータに、撮影手段により前記利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間を照明する照明手段の照度を制御する照明制御手段として、前記照明手段の照度を制御することで、前記撮影空間の照明度を、前記撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定し、前記第1の期間の後の第2の期間では前記第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定し、その後の、前記撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では前記第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定するステップを含む処理を実行させるためのものである。
【0021】
本発明の写真シール作成方法およびプログラムにおいては、撮影空間の照明度が、撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定され、第1の期間の後の第2の期間では第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定され、その後の、撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定される。
【0022】
これにより、撮影タイミング前の第1の期間の撮影空間の照明度が、撮影タイミングの第3の照明度に近い照明度に制御されるので、撮影前のポーズをとっている間も撮影時と同じくらい明るくなり、利用者が自分のポーズを見やすく、撮影画像がイメージしやすい。従って、利用者が意図する撮影画像を容易に得ることができる。また、利用者に、撮影タイミングで撮影空間の照明が明るくなったと感じさせる視覚的な効果がある。
【0023】
このプログラムは、所定の記録媒体に記録されて、例えば、ドライブにより読み出され、写真シール作成装置にインストールされる。記録媒体は、フロッピ(登録商標)ディスクなどよりなる磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc)などよりなる光ディスク、MD(Mini Disc)(登録商標)などよりなる光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディアにより構成される。
【発明の効果】
【0024】
本発明の一側面によれば、利用者が意図する撮影画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す斜視図である。
【図2】図1の写真シール作成装置の他の角度からの斜視図である。
【図3】図1の写真シール作成装置の設置例を示す外観図である。
【図4】利用者の空間移動を説明する図である。
【図5】前方ユニットの正面の構成例を示す図である。
【図6】編集ユニットの側面の構成例を示す図である。
【図7】編集ユニットの他の側面の構成例を示す図である。
【図8】写真シール作成装置の内部の構成例を示すブロック図である。
【図9】写真シール作成ゲームの全体の流れを説明するフローチャートである。
【図10】撮影処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図11】照明装置に設けられているLEDの構成例を示す図である。
【図12】照明制御部による第1の輝度制御の例を示す図である。
【図13】照明制御部による第2の輝度制御の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、本発明を適用した写真シール作成装置(写真シール機)の一実施の形態の例を示す図である。
【0027】
図1の写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせ、撮影画像や編集済み画像を写真シールやデータとして利用者に提供する代わりに、利用者より代金を受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。
【0028】
この写真シール作成装置1が実行する写真シール作成ゲームにおいて、利用者は、ゲームの代金を投入し、写真シール作成装置1に設けられたカメラを用いて自分自身等を撮影し、その撮影画像に対して背景画像を合成したり、ペン入力やスタンプ入力等の編集機能により合成用画像を加える等の編集(落書き編集)を行い、撮影画像を彩り豊かなものにデザインする。そしてゲーム終了後、利用者は、編集済み画像が印刷された写真シール等を成果物として受け取る。
【0029】
このような写真シール作成装置1は、通常、ゲームセンタや観光地の店舗等に設置される。つまり、写真シール作成装置1は、例えば、メーカや販売会社などから、それらの店舗の経営者に販売される。写真シール作成装置1を購入した経営者は、店舗(例えばゲームセンタ)にその写真シール作成装置1を設置して管理・運営し、女子高校生や女子中学生に代表される一般の利用者に写真シール作成ゲームを有料でプレイさせ、その代金により収益を上げる。
【0030】
従って、店舗の経営者にとって、写真シール作成装置1の収益率の高さが重要となる。つまり、写真シール作成装置1は、単位時間当たりの収益率が高い方が望ましい。また、通常の店舗の場合、床面積や構造等の制限により、写真シール作成装置1の設置場所が限定される。従って、写真シール作成装置1は、単位床面積当たりの収益率が高い方が望ましい。さらに、各店舗の広さや形状は通常同じでなく、かつ、写真シール作成装置1とともに設置される他のゲーム機等も異なるため、設置場所の自由度が高いほど望ましい。
【0031】
収益率を向上させる方法として、例えば、写真シール作成ゲームの回転率を向上させる方法がある。つまり、所定の時間内にプレイされるゲーム数を増加させることにより単位時間当たりの収益率を増加させる方法である。しかしながら、写真シール作成ゲームをプレイする利用者がいなければ収益率は向上しない。したがって、写真シール作成装置1の写真シール作成ゲームに対する、利用者の期待度や満足度を向上させることも重要となる。
【0032】
例えば、写真シール作成装置1は、ゲームをプレイしたことのない利用者が「プレイしてみたい」と思うような期待度の高い機能を設けることにより利用者数を増加させることができる。また、一度プレイした利用者が「楽しかった、もう一度プレイしたい」と思うような満足度の高い機能を設けることにより、写真シール作成装置1は、いわゆるリピータを増加させ、利用者数をさらに増加させることができる。その結果、写真シール作成装置1の収益が向上する。
【0033】
利用者にとって、写真シール作成装置1には、大きく分けて、写真シール作成ゲームをプレイすること(写真シールの作成作業)と、成果物として写真シール用画像や写真シールを得ること(完成した写真シールそのもの)の2つの娯楽性がある。
【0034】
前者の、写真シール作成作業の娯楽性を向上させる方法としては、例えば、撮影機能や、落書き編集等の編集機能の多機能化、操作性の向上、またはプレイ時間や待ち時間の調整等がある。後者の、完成した写真シールそのものの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、シール紙の品質向上、高画質印刷、および特殊色印刷等のようなハードウェアの向上や、写真シールの画像に対する利用者の満足度を向上させることなどがある。
【0035】
また、主な利用者層である女子高校生や女子中学生は、得られた写真シールを所有物に貼り付けるだけでなく、その写真シールを交換したり、その写真シールを話題にして会話を行ったりする。従って、例えば、写真シールの画像内容が、派手だったり、面白かったり、希少性が高かったり、目新しさがあったりする場合、その写真シールを利用者自身が気に入ることもあるが、それだけでなく、その写真シールを話題として会話が盛り上がることも考えられる。
【0036】
また、このような写真シールの利用により、写真シール自体が写真シール作成装置1の広告としての役割も果たすこともある。従って、写真シールの娯楽性を向上させることは、単にその利用者の満足度を向上させるだけでなく、他者の期待度を向上させ、評判の広がりによる集客、すなわち、いわゆる口コミによる新規利用者を増やすことも期待することができる。
【0037】
つまり、写真シール作成ゲームにおいて、利用者らが気に入るような画像を作成することができる機能を提供することにより、利用者の写真シール作成ゲームに対する満足度だけでなく、写真シールに対する満足度も向上させることができ、さらに、写真シールの話題性や広告効果等も同時に向上させることができる。
【0038】
写真シール作成装置1は、このような特徴を有するが、その筐体10は、図1に示すように、撮影ユニット12、編集ユニット13、天井ストロボユニット14、および背景カーテンユニット15の4つのユニットに大きく分けられる。
【0039】
撮影ユニット12は、利用者等を被写体として撮影する機能を有しており、後述する内部の撮影空間において被写体の撮影が行われる。この撮影ユニット12は、大きく、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの2つに分けられる。
【0040】
前方ユニット12Aは、撮影空間の前方とされる側のユニットであり、撮影空間の利用者の撮影に関する処理を行ったり、利用者の写真シール作成ゲームに関する操作を受け付けたりする。後方ユニット12Bは、撮影空間の後方とされる側のユニットであり、前方ユニット12Aによる利用者の撮影の際に、背景の役割を果たすユニットである。この後方ユニット12Bは、平面パネル状に構成され、その下端部が写真シール作成装置1の設置床面に当接しないよう、その上部が筺体10に固定されている。また、前方ユニット12Aの側面には、外付けモニタ16およびスピーカ17が設けられているが、その詳細は後述する。
【0041】
編集ユニット13は、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成(例えば、モニタ、タッチパネル、およびタッチペン等)が設けられている。後述するように1つの筺体からなる編集ユニット13は、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができるように、2つの面のそれぞれに、落書き編集等を行うための構成が設けられている。後述するように、写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを並列的に実行することができる。換言すれば、複数組の利用者が、同時に写真シール作成装置1において写真シール作成ゲームをプレイすることができる。編集ユニット13は、写真シール作成ゲームのプレイの回転率を向上させるために、それらの複数組の利用者が同時に落書き編集を行うことができるように、2つの落書き編集等を行うための構成が設けられている。
【0042】
撮影空間の上方に設けられる天井ストロボユニット14は、撮影タイミングに合わせて撮影空間内に向けてストロボ発光するフラッシュを内蔵する。この天井ストロボユニット14には、さらに内部に蛍光灯が配置されており、撮影空間(撮影空間内の利用者)を常時照らす照明としても機能する。撮影空間は、後述するように簡易的に閉鎖的な空間として構成される。したがって、外部より光が進入しづらく、暗くなりがちで利用者の操作性が低下する恐れがある。そこで、天井ストロボユニット14が、その照明により撮影空間を明るく照らすことにより、そのような恐れを回避し、操作性を向上させることができる。なお、このような照明は前方ユニット12Aにも設けられている。
【0043】
また、後方ユニット12Bの上部には、例えば、背景に利用する可動式のカーテン(背景カーテン)を備える背景カーテンユニット15が設けられている。この背景カーテンユニット15には、例えば、互いに色または柄の異なる巻き取り式のカーテンが複数吊設されている。例えば、明るい色の単色、外国の絵本のようなお洒落でかわいい柄、彩り豊かなポップで(大衆向けの)お洒落な柄等、主な利用者である女性の若者に人気の高い色や柄が複数揃えられる。
【0044】
背景カーテンユニット15は、前方ユニット12Aに設けられたカメラやストロボ等の撮影機能と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者に選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。このように動作することにより、利用者の所望のデザインや、撮影モード等に応じたデザインの背景を容易に提供することができる。これにより、写真シール作成装置1は、画像(写真シール)に対する利用者の満足度を向上させることができる。
【0045】
なお、背景カーテンユニット15が備えるカーテン(背景カーテン)の枚数は任意である。例えば、背景カーテンユニット15に1枚の背景カーテンのみが吊設されるようにしてもよい。また、この場合、写真シール作成装置1が、合成用の背景画像を複数種類用意し、その中から利用者により選択された背景画像を撮影画像に合成するようにしてもよい。このようにすることにより、写真シール作成装置1に設けられる物理的な背景カーテンが1枚のみであっても、写真シール作成装置1は、利用者の多様な好みに対応することができる。
【0046】
外付けモニタ16は、撮影ユニット12内の撮影空間で利用者の撮影が行われている場合には、次に撮影空間を利用しようと待機している利用者に対して、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像を出力(表示)する。また、外付けモニタ16は、撮影ユニット12内の撮影空間で利用者の撮影が行われていない場合には、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内(説明)するコンテンツ(デモンストレーション画面)を出力する。また、スピーカ17は、外付けモニタ16によって出力される映像やコンテンツに合わせた音声を出力する。
【0047】
また、外付けモニタ16およびスピーカ17は、前方ユニット12Aの側面のいずれか一方に設けられるようになされている。すなわち、図1において図示されない前方ユニット12Aの側面は、図1において外付けモニタ16およびスピーカ17が設けられている前方ユニット12Aの側面に外付けモニタ16およびスピーカ17が設けられない場合に、外付けモニタ16およびスピーカ17が設置可能な構造となっている。
【0048】
図2は、図1の写真シール作成装置1を、編集ユニット13側より見た斜視図である。
【0049】
編集ユニット13は、図2に示すように、前方ユニット12Aの、後方ユニット12B側の面(つまり、撮影空間側の面)と反対の面に隣接して設置される。編集ユニット13の、前方ユニット12Aに直交する2つの側面には、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための第1編集インタフェース13Aと第2編集インタフェース13Bがそれぞれ設けられている。つまり、編集ユニット13には、写真シール作成ゲームを行う複数組の利用者が、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bを結ぶ方向と直交する向きに、編集ユニット13を挟んで対向する状態で編集作業を行うことができるように、2つの編集インタフェースが設けられている。
【0050】
また、編集ユニット13の、撮影ユニット12と対向する面には、写真シール作成ゲームがプレイされることにより作成された写真シールが排出されて利用者に提供される写真シール排出部13Cが設けられている。
【0051】
図3は、写真シール作成装置1の設置例を示す外観図である。
【0052】
写真シール作成装置1がゲームセンタ等に設置される場合、例えば図3に示されるように、撮影ユニット12や編集ユニット13を囲むように、側面カーテン21が設けられる。この側面カーテン21は、撮影作業が行われる撮影空間や編集作業が行われる編集空間等を簡易的に囲み、各空間の閉鎖性を向上させている。つまり、側面カーテン21は、例えば、各空間内の環境を安定させることにより、高画質な撮影や編集画面の見易さ等に寄与したり、各空間外からの視界を遮断し、利用者が外部からの視線を意識せずに撮影や編集等の作業を行うことができるようにしたりする。
【0053】
この側面カーテン21の外側の面は、通常、広告を掲載する場所として利用され、設置場所において注目度が高まるように、写真シール作成装置1の機種名や機種のイメージを表す派手なデザイン画が印刷される。
【0054】
以上のような写真シール作成装置1は、利用者の各組に対して、それぞれ、写真シール作成ゲームをプレイさせる。写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを同時に進行させることができる。つまり、写真シール作成装置1は、同時に複数の組に写真シール作成ゲームをプレイさせることができる。このとき、各組の利用者は、写真シール作成装置1に設けられた複数の空間を移動しながら、写真シール作成ゲームの各作業を行い、ゲームを進行させる。
【0055】
次に、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う空間の移動について、図4を参照して説明する。
【0056】
図4は、利用者のゲーム中に、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。図4に示すように、利用者は、外部(利用者Aまたは利用者A')から、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの間を通って、図中点線で示される、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bとの間に形成される、撮影作業を行う撮影空間32に入場し、代金を投入することで写真シール作成ゲームを開始する(利用者B)。もし、前の組の利用者が撮影空間32を使用中であれば(撮影作業中であれば)、利用者は、ユニット外部において待機する(利用者Aまたは利用者A')。なお、図4において、利用者(利用者A)は、外付けモニタ16およびスピーカ17によって出力される、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像や写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内するコンテンツを視聴しながら待機することができる。
【0057】
代金が投入され、写真シール作成ゲームが開始されると、利用者(利用者B)は、前方ユニット12Aの正面に設けられたカメラやモニタを利用して自分自身等を撮影させる撮影作業を行う。
【0058】
撮影作業が終了すると利用者は、得られた撮影画像の中から編集対象画像として保存するものを選択し、表示された移動案内にしたがって、撮影作業を行った撮影空間32から、図中点線で示す、編集作業を行う編集空間へと移動する。
【0059】
編集ユニット13の、前方ユニット12Aから見て左側(第1編集インタフェース13Aの前方)に第1編集空間33Aが設けられ、右側(第2編集インタフェース13Bの前方)に第2編集空間33Bが設けられている。つまり、この写真シール作成装置1においては、第1編集空間33Aの利用者(利用者C)および第2編集空間33Bの利用者(利用者C')の、合計2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。撮影空間32の利用者(利用者B)は、この2つの編集空間のうち、空いている方に案内される。第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動すると、利用者は、落書き編集作業を行う。以下において、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとを区別する必要の無い場合、編集空間33と称する。
【0060】
その後、落書き編集が終了すると、利用者(利用者Cまたは利用者C')は、次に、印刷設定作業を行い、分割数等の設定を行う。そして印刷が開始されると、利用者は、その印刷中に携帯端末への画像の送信、アンケート入力、ミニゲーム等を行う。そして、印刷が終了すると、写真シール排出部13C前方の印刷物受取領域34に移動し(利用者D)、排出された写真シール紙を受け取り、写真シール作成ゲームを終了する。
【0061】
なお、以上のような写真シール作成ゲームにおいて、撮影空間32の利用者Bが、編集空間33に移動すると、撮影空間32が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に撮影空間32を使用させることができる。さらに、第1編集空間33Aの利用者C、または、第2編集空間33Bの利用者C'が、印刷物受取領域34に移動すると、その第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bが未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者(利用者B)に、その第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bを使用させることができる。なお、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bがいずれも未使用である場合には、写真シール作成装置1は、利用者(利用者B)に対して、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bのいずれか一方を使用させるように案内するとともに、利用者が案内された編集空間でない方に移動した場合には、案内された編集空間に利用者を誘導させることができる。
【0062】
つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの、単位時間辺りおよび単位床面積辺りの回転率を向上させるために、撮影空間32、第1編集空間33A、第2編集空間33B、および印刷物受取領域34を用いて、同時に、複数組の利用者に、写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(多重接客を行うことができる)。
【0063】
なお、このような筐体10の構成は任意であり、上述した以外の構成であってもよい。同様に、多重接客の仕方も任意である。
【0064】
次に、各ユニットの構成について説明する。
【0065】
図5は、前方ユニット12Aの構成例を示す図である。図5の正面12A−1は、撮影空間32内に面する側面であり、撮影作業を行う利用者にとって前方に位置する面である。つまり、利用者は、撮影空間32において、基本的にこの正面12A−1に向かって(前方ユニット12A側を向いて)撮影作業を行う。
【0066】
この正面12A−1の中央付近には、撮影空間32内の被写体を撮影するカメラ51が設けられており、カメラ51の下側にタッチパネルモニタ52が設けられている。タッチパネルモニタ52は、例えば、カメラ51により光電変換されてリアルタイムに(即時)取り込まれている取り込み画像に背景や前景等の画像を合成した合成画像(動画像)を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種GUI(Graphical User Interface)画像を表示するとともに、画面上に重畳されたタッチパネルにより利用者の指示を受け付ける機能とを備えている。また、正面12A−1には、この他にも、撮影空間32内を照明したり、カメラ51による撮影タイミングに合わせてフラッシュ光を発光したりする照明装置53−1乃至照明装置53−8、撮影作業中の利用者の手荷物等を置くための荷物置き場54−1および54−2、並びに、写真シール作成ゲームの代金が投入される硬貨投入返却口55が設けられている。
【0067】
さらに、正面12A−1には、照明装置53−1および53−2の裏側であって、撮影空間32の天井付近に、写真シール作成ゲームの撮影作業における案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音声が出力される、図示せぬスピーカ124(図8)が設けられている。なお、スピーカ124の数および設置位置は任意である。
【0068】
カメラ51は、CCD(Charge Coupled Device)を利用した撮像素子等により構成され、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者を撮像し、動画像を取り込み画像として取り込む。カメラ51により取り込まれた取り込み画像は、一部が切り出されたり、背景等の画像が合成されたりして、タッチパネルモニタ52に即時的に表示される。また、所定のタイミングでカメラ51により取り込まれた取り込み画像は、そのタイミングのフレームの画像が抜き出され、撮影画像(静止画像)として保存される。
【0069】
なお、カメラ51として、CCDの代わりに、例えばCMOSセンサを用いたカメラを使用してもよい。もちろん、これら以外にも、利用者を撮影し、デジタル画像データを得られるものであればどのようなカメラを用いるようにしてもよい。また、カメラ51の個数も設置位置も任意である。
【0070】
タッチパネルモニタ52は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のライブビューモニタ123(図8)と、それに積層された無色透明のタッチパネルとにより構成され、撮影作業中の利用者が撮影結果を確認しながら立ち位置や姿勢を決定することができるようにするために、カメラ51により取り込まれた取り込み画像を即時的に(リアルタイムに)表示する。このとき、タッチパネルモニタ52に表示される取り込み画像は、例えば、背景や前景等、利用者に指定された合成用画像が合成されたり、その画像の画サイズ等に合わせて一部分が切り出されたり(トリミングされたり)する。また、タッチパネルモニタ52は、撮影作業の手順を案内する案内画像等、撮影作業に関する画像を表示し、タッチパネル(例えば、感圧式や電磁誘導式等)が例えば利用者の指等によるタップ操作を受け付けるようになされている。
【0071】
照明装置53−1乃至照明装置53−8それぞれは、LED(Light Emitting Diode)とストロボ発光装置の両方、または、ストロボ発光装置のみにより構成され、撮影空間32を明るくし、操作性や安全性を確保するために、撮影空間32を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングに対応するタイミングでストロボ発光し、撮影される利用者に光を多様な角度から照明する。なお、以下において、照明装置53−1乃至照明装置53−8を互いに区別して説明する必要の無い場合、照明装置53と称する。
【0072】
荷物置き場54−1,54−2は、撮影時における利用者の手荷物の置き場所として利用する棚である。荷物置き場54−1,54−2は、撮影の邪魔にならないような位置、すなわち、利用者が撮影ポーズをとるのに邪魔にならず、かつ、照明装置53の光の照射の妨げとならない位置に設けられている。利用者は、手荷物を荷物置き場54−1,54−2に置くことにより、より快適に撮影作業を行うことができる。
【0073】
硬貨投入返却口55は、利用者が写真シール作成ゲームの代金として硬貨を投入したり、投入に失敗した硬貨やお釣りの硬貨を返却したりするユーザインタフェースである。
【0074】
もちろん、前方ユニット12Aの正面12A−1に上述した以外の構成が設けられるようにしてもよい。
【0075】
次に、編集ユニット13の構成について説明する。
【0076】
図6は、編集ユニット13の、撮影ユニット12側から見て左側面の構成例(第1編集空間33A側の構成例)を示す図である。
【0077】
図6において、第1編集インタフェース13Aの上側には、側面カーテン21等で仕切られているために暗くなる第1編集空間33Aを照らすための照明装置61が設けられている。この照明装置61により、写真シール作成装置1は、利用者の編集作業効率の低下を抑制し、第1編集空間33Aの安全性を向上させることができる。なお、図6の例においては、編集ユニット13の、照明装置61が設けられている第1編集インタフェース13Aの上側の部分が、第2編集空間33B側に貫通しており、照明装置61は、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとで共有されている。つまり、照明装置61は、第1編集空間33Aだけでなく第2編集空間33Bも照明し、安全性を向上させる。なお、この照明装置61の設置位置および個数は任意である。
【0078】
第1編集インタフェース13Aには、タブレット内蔵モニタ62、2本のタッチペン63−1およびタッチペン63−2、スピーカ64、並びに、追加硬貨投入返却口65が設けられている。
【0079】
タブレット内蔵モニタ62は、タッチペン63−1またはタッチペン63−2により位置情報を入力可能な無色透明のタブレットが、CRTディスプレイやLCD等の、画像を表示可能な表示デバイスの表示画面上に重畳されることにより構成される。したがって、タブレット内蔵モニタ62は、表示デバイスにより単にGUI画像等を表示するだけでなく、タブレットにより利用者からの入力操作を受け付ける。タブレット内蔵モニタ62には、例えば、撮影空間における撮影作業により得られた撮影画像を編集する編集作業用のGUI画像からなる編集画面が表示される。
【0080】
タッチペン63−1とタッチペン63−2は、タブレット内蔵モニタ62の左右近傍に、左右1本ずつ所定のアタッチメントにより編集ユニット13に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が、これらのタッチペンをそれぞれ使用することにより、同時に、写真シール作成作業の編集作業の工程をプレイすることができるようになされている。なお、以下において、タッチペン63−1およびタッチペン63−2を互いに区別して説明する必要のない場合、単にタッチペン63と称する。
【0081】
そのタッチペン63は、編集ユニット13内部に設置されたシステムと有線(または無線)により電気的に接続されている。タッチペン63は、タブレット内蔵モニタ62のタブレットと連携して動作する。利用者がタッチペン63を操作して、タブレットをタップする(タッチペン63とタブレット内蔵モニタ62の表示画面を接触(または近接)させる)ことにより、タブレットは、利用者からの入力を受け付ける入力手段として動作する。なお、タッチペン63の設置本数、設置位置、及び形状等は任意である。
【0082】
スピーカ64は、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シール作成ゲームの編集作業に関する音声を出力する。このスピーカ64は、タブレット内蔵モニタ62の右側に配置される。右利きの利用者は、タッチペン63を右手で持ちながら編集作業を行うため、編集ユニット13に寄りかかりながら編集作業を行う場合であっても、タブレット内蔵モニタ62の右側に寄りかかる可能性は少ない。従って、タブレット内蔵モニタ62の右側にスピーカ64を配置することにより、右利きの利用者が編集ユニット13に寄りかかりながら編集作業を行う場合であっても、利用者がスピーカ64を塞ぎ、音声が聞こえなくなることを防止することができる。なお、スピーカ64の設置個数、デザイン、および形状等は任意である。
【0083】
追加硬貨投入返却口65は、利用者が編集可能時間を延長させたいとき、写真シールを複数枚追加して印刷させるとき、写真シール手帳の頁を印刷させるときなどに追加代金としての硬貨を投入したり、お釣り等を返却したりするために設けられている。なお、この追加代金の支払いも硬貨に限定されるものではなく、当然、紙幣でも支払いができるようすることができる。また、実際に流通している現金(硬貨および紙幣)の代わりに、写真シール作成装置1が設置されている遊技施設などで流通されているプリペイドカード、コイン、電子マネーなどでも支払いができるようしてもよい。
【0084】
ただし、編集可能時間の延長は、現在、撮影空間32にて撮影作業が行われていない場合(次の利用者がいない場合)、または、もう一方の編集インタフェース(いまの場合、第2編集インタフェース13B)が空いている場合にのみ可能であり、撮影空間32にて撮影作業が行われており、かつ、もう一方の編集インタフェースが利用されている場合には延長できない。
【0085】
なお、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成も、図6に示す第1編集空間33A側の構成と基本的に同様であるので、その説明については省略する。以下においては、図6に示す構成例は、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成を説明する場合にも適用される。
【0086】
図7は、編集ユニット13の、写真シール排出部13Cの構成例を示す図である。
【0087】
図7に示すように、写真シール排出部13Cには、第1編集空間33Aにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第1編集インタフェース13Aが操作されて作成された写真シール)と、第2編集空間33Bにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された写真シール)が排出される写真シール排出口71が設けられている。
【0088】
編集ユニット13内部には、プリンタが設置されており、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された印刷用の画像は、そのプリンタによりシール紙に印刷される。プリンタより出力された写真シールは、この写真シール排出口71より排出される。
【0089】
また、図7に示すように、写真シール排出部13Cには、スピーカ72が設けられている。スピーカ72は、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シールの印刷および排出に関する音声を出力する。
【0090】
次に、写真シール作成装置1の内部の構成例について説明する。
【0091】
図8は、写真シール作成装置1の機能的構成例を示すブロック図である。以上において説明した部分と同じ部分については、同じ番号を付してある。
【0092】
図8において、写真シール作成装置1は、写真シール作成装置1の装置全体を制御する処理部である制御部101を有しており、その制御部101には、記憶部102、通信部103、ドライブ104、ROM(Read Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)107、撮影部112、編集部113、プリンタ114、スピーカ72、外付けモニタ16、およびスピーカ17がそれぞれ所定のバスを介して接続される。
【0093】
記憶部102は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ等のような不揮発性の記憶媒体を有しており、制御部101より供給される各種設定情報をその記憶媒体に保存したり、記憶媒体に記録されている設定情報を読み出して制御部101に供給したりする。なお、この記憶媒体は、情報を記憶することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
【0094】
通信部103は、例えばインターネットや公衆電話回線網等のような外部のネットワーク(図示せず)を介して、または単に通信ケーブル(図示せず)を介して、他の通信装置(図示せず)に接続され、制御部101に制御されて、例えば利用者の携帯型電話機などの携帯端末、利用者のパーソナルコンピュータ、または中央管理サーバ等のような他の通信装置と通信を行う。例えば、通信部103は、制御部101より通信信号として供給される送信信号を他の通信装置に送信したり、他の通信装置より供給された受信信号を通信信号として制御部101に供給したりする。
【0095】
ドライブ104には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア105が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御部101に供給され、記憶部102等に保存されたり、インストールされたりする。
【0096】
ROM106には、制御部101において実行されるプログラムやデータが予め格納されており、ROM106は、制御部101の指示に基づいて、プログラムやデータを制御部101に供給する。RAM107は、制御部101が処理するデータやプログラムを一時的に保持する。
【0097】
撮影部112は、撮影ユニット12に関するブロックであり、硬貨処理部121、背景カーテンユニット15、照明制御部122、カメラ51、タッチパネルモニタ52、およびスピーカ124を有する。
【0098】
硬貨処理部121は、制御部101から入力される起動信号に応じて起動し、硬貨投入返却口55に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(ゲーム参加受け付け等)を行い、起動信号を制御部101に供給する。制御部101は、この起動信号に応じて、課金処理や案内等をタッチパネルモニタ52およびスピーカ124に行わせる。
【0099】
背景カーテンユニット15は、制御部101より供給される背景制御信号に基づいて、提供する背景の選択、すなわち、可動式の背景カーテンの上げ下ろし(展開や収納)等を行う。なお、この背景の選択は利用者が手動で行うようにしてもよい。
【0100】
照明制御部122は、制御部101より供給される照明制御信号に基づいて、照明装置53を点灯したり、消灯したりする。
【0101】
カメラ51は、制御部101に制御されて、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者等を被写体として撮影を行う。例えば、カメラ51は、制御部101の制御の下、動画像を取りこみ、取り込まれた動画像データを制御部101に供給する。また、カメラ51は、制御部101より供給されるシャッタ制御信号に基づいて、メカシャッタを動作させる等して、撮影画像(静止画像)の取得を行い、取得した静止画像データを制御部101に供給する。
【0102】
タッチパネルモニタ52は、ライブビューモニタ123を備えて構成される。タッチパネルモニタ52のライブビューモニタ123は、制御部101より供給されるRGB信号に基づく画像(カメラ51によりリアルタイムに取り込まれている画像や、撮影画像を用いて作成された合成画像、GUI画像など)を表示する。また、タッチパネルモニタ52は、利用者が、自分自身の指等を用いてこのタッチパネルモニタ52にタップ(接触または近接)すると、その位置情報を制御部101に供給する。制御部101は、その位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。
【0103】
スピーカ124は、撮影ユニット12の任意の位置に設けられ、例えば、制御部101より供給される音声信号の音声(撮影作業の案内音声、効果音、またはBGM等)を出力する。
【0104】
編集部113は、編集ユニット13に関するブロックであり、第1編集インタフェース13Aに対応する第1編集部113Aと、第2編集インタフェース13Bに対応する第2編集部113Bよりなる。第1編集部113Aおよび第2編集部113Bは互いに同一の構成を有しており、以下の説明は、第1編集部113Aについて行うが、第2編集部113Bにも適用可能である。
【0105】
第1編集部113Aは、図6を参照して説明したように、タブレット内蔵モニタ62、タッチペン63−1およびタッチペン63−2、並びにスピーカ64に加えて、硬貨処理部130を有する。
【0106】
タブレット内蔵モニタ62は、上述したように、CRTディスプレイやLCD等の表示デバイスよりなる編集用モニタ141と、編集用モニタ141の表示画面上に重畳された無色透明のタブレット142により構成される。タブレット内蔵モニタ62は、制御部101より供給されるRGB信号に対応する、編集入力用のGUIや撮像画像等、編集に関する画像を、編集用モニタ141に表示する。また、利用者が、タッチペン63−1またはタッチペン63−2を操作してタブレット142にタップすると、タブレット内蔵モニタ62は、その位置情報を表す信号を入力信号として制御部101に供給する。制御部101は、その入力信号が表す位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。つまり、撮影画像に対する編集入力は、これらの構成を用いて行われる。
【0107】
スピーカ64は、制御部101より供給される音声信号の音声(編集作業の案内音声、効果音、またはBGM等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する音声)を出力する。
【0108】
硬貨処理部130は、制御部101から入力される起動信号に応じて起動し、追加硬貨投入返却口65に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(追加印刷の受け付け)を行い、起動信号を制御部101に供給する。制御部101は、この起動信号に応じて、印刷処理(追加印刷処理)をプリンタ114に行わせる。
【0109】
プリンタ114は、編集部113により行われた編集作業結果をシール紙に印刷する。プリンタ114は、制御部101より第1編集部113Aにより行われた編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、編集作業結果をシール紙162に印刷する。プリンタ114は、印刷を終了すると、その印刷されたシール紙162を写真シールとして写真シール排出口71より排出し、利用者に提供する。
【0110】
スピーカ72は、制御部101より供給される音声信号の音声(写真シールのプリンタ114による印刷、および、写真シール排出口71からの排出についての案内音声、効果音、またはBGM等の、写真シールの印刷および排出に関する音声)を出力する。
【0111】
外付けモニタ16は、制御部101より、撮影ユニット12内の撮影空間32で利用者の撮影が行われている旨の情報を取得すると、次に撮影空間を利用しようと待機している利用者に対して、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像を出力する。また、外付けモニタ16は、制御部101より、撮影ユニット12内の撮影空間32で利用者の撮影が行われている旨の情報を取得していない間は、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内(説明)するコンテンツ(デモンストレーション画面)を出力する。スピーカ17は、制御部101の制御の下、外付けモニタ16によって出力される映像やコンテンツに合わせた音声を出力する。
【0112】
次に、写真シール作成ゲームの全体の流れについて、図9のフローチャートを参照して説明する。
【0113】
写真シール作成ゲームを行う利用者は、最初に、前方ユニット12Aの硬貨投入返却口55にコインを投入し、ゲームの代金を支払う。硬貨処理部121は、このような硬貨投入を受け付け、起動信号を制御部101に供給する。制御部101は、ステップS1において、その起動信号に基づいて、代金が投入されたか否かを判定し、正当な代金が投入されたと判定した場合、処理をステップS2に進める。
【0114】
なお、写真シール作成ゲームを行う利用者がいない間、外付けモニタ16には、写真シール作成装置1の周りの人に写真シール作成ゲームの利用を促す(興味を引くような)集客性のあるデモンストレーション画面が表示される。
【0115】
ステップS2において、制御部101は、撮影部112の各部を制御し、撮影空間32内において行われる、写真シール作成ゲームの撮影作業に関する処理である撮影処理を行う。なお、撮影処理の詳細については後述する。
【0116】
撮影作業が終了すると、制御部101は、ステップS3において、撮影作業を終えた撮影空間32内の利用者に対して、画像や音声によって第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bへの移動を促す移動案内処理を行う。
【0117】
制御部101は、ステップS4において、編集空間33に移動した利用者に対して、写真シール作成ゲームの編集作業に関する処理である編集処理を行う。
【0118】
編集作業が終了すると、制御部101は、ステップS5において、プリンタ114を制御し、編集作業により得られた編集済み画像をシール紙162に印刷する印刷処理を行う。ステップS6において、制御部101は、印刷終了待機中の利用者に対して、編集済み画像を投稿するミニゲーム、携帯端末に画像を転送する携帯送信サービス、アンケート入力等を事後接客サービスとして提供する事後接客処理を行う。
【0119】
そして事後接客処理が終了すると、制御部101は、ステップS7において、編集空間33の利用者を印刷物受取領域34に移動させる移動案内処理を行う。また、印刷処理が終了すると、制御部101は、ステップS8において、プリンタ114を制御して、印刷済みのシール紙162を写真シールとして写真シール排出口71より排出し、写真シール作成ゲーム処理を終了する。
【0120】
次に、図10のフローチャートを参照して、図9のステップS2の撮影処理の詳細について説明する。
【0121】
制御部101は、ステップS21において、利用者に好きな背景セットを選択させるための背景セット選択画面を、タッチパネルモニタ52に表示させる。
【0122】
背景セット選択画面では、例えば、「パステル」、「ハート」、「ピンク」、「レインボー」などの各テーマに統一された複数の背景画像がセットとなっている背景セットが多数表示され、利用者は、表示された多数の背景セットのなかから、好みの背景セットを選択する。背景画像とは、被写体として撮影された利用者の撮影画像と合成される合成用画像であって、主に被写体の背景となる絵や模様などにより構成される画像であるが、必ずしも被写体の背景に位置するものに限らず、前に位置するような前景画像(フレーム)も含まれる。
【0123】
ステップS22では、制御部101は、利用者によって背景セットが選択されたか否かを判定し、背景セットが選択されたと判定されるまで待機する。
【0124】
そして、ステップS22で、背景セットが選択されたと判定された場合、処理はステップS23に進み、制御部101は、撮影回数をカウントする変数Xに1を代入する。本実施の形態においては、1回の写真シール作成ゲームにおける撮影回数(N)は6回であり、背景セットも6回の撮影(6枚の撮影画像)に対応して6種類の背景画像がセットとなっている。
【0125】
ステップS24において、制御部101は、選択された背景セットに含まれるN個の背景画像のうちの第X番目の背景画像と画質(「写り」や「明るさ」などの撮影条件)を読み出す。
【0126】
ステップS25において、制御部101は、タッチパネルモニタ52に、カメラ51により取得された利用者の動画像を、ライブビュー画像として表示する。
【0127】
ステップS26において、制御部101は、タッチパネルモニタ52にカウントダウンインジケータを表示させ、利用者を撮影する。いまの場合、第1回目の撮影となる。このとき、ステップS24で読み出された背景画像が合成され、また、「写り」や「明るさ」に対応するパラメータ値が設定されて撮影が行われることになる。
【0128】
ステップS27において、制御部101は、ステップS26の処理により得られた撮影画像を、タッチパネルモニタ52に表示させ、利用者に確認させる。
【0129】
ステップS28において、制御部101は、所定回数の撮影が行われたか否か、即ち、変数XがNと等しいか否かを判定する。
【0130】
ステップS28で、所定回数の撮影が行われていない、即ち、変数XがN未満であると判定された場合、処理はステップS29に進み、変数Xが1だけインクリメントされた後、処理がステップS24に戻る。その後、ステップS24乃至S28の処理が再度実行されることにより、次の撮影が行われる。
【0131】
一方、ステップS28で、所定回数の撮影が行われた、即ち、変数XがNと等しいと判定された場合、処理はステップS30に進む。
【0132】
なお、ステップS28では、撮影時間として予め設定されている所定の時間が経過したか否かを判定するようにし、所定の時間が経過した場合、処理がステップS30に進むようにしてもよい。
【0133】
ステップS30において、制御部101は、撮影可能時間内であるか、換言すれば、予め設定されている撮影時間に対してさらに1枚以上の撮影を行う余りの時間があるかを判定する。ステップS30で、撮影可能時間内ではないと判定された場合、処理はステップS32に進む。
【0134】
一方、ステップS30で、撮影可能時間内であると判定された場合、処理はステップS31に進み、制御部101は、追加の撮影であるボーナスショットを利用者に行わせる。即ち、制御部101は、選択された背景セットに含まれていない背景画像のなかで、選択された背景セットのテーマに合致する背景画像を用いて、上述したステップS24乃至S27の処理を実行する。なお、撮影時間の余りの時間に応じて、ボーナスショットは複数回行うようにすることができる。ボーナスショットの終了後、処理はステップS32に進む。
【0135】
ステップS32において、制御部101は、ステップS26の処理で得られたN個の撮影画像を、タッチパネルモニタ52に表示させ、それらN個の撮影画像の中から、この後編集を行う、編集対象用画像(キープ画像)を予め設定された所定の数だけ選択させ、選択された撮影画像を記憶部102に記憶させる。ボーナスショットが行われた場合には、N個の撮影画像とボーナスショットによる撮影画像の中から、編集対象用画像が選択される。以上で図9のステップS2の撮影処理が終了し、ステップS3の移動案内処理が実行される。
【0136】
以上のように、撮影処理では、予め決定された所定回数の撮影が行われる。このとき、撮影空間32内では、撮像作業の時間の経過に応じて、照明装置53内のLEDの光量が制御される。これにより、被写体となる利用者が、撮像前のポーズをとっている間も利用者が意図する撮像画像が得られるようにしている。
【0137】
図11は、照明装置53に設けられているLEDの構成例を示している。なお、図11においては、照明装置53−7の図示が省略されている。
【0138】
照明装置53−1乃至53−8それぞれは、ストロボ発光装置(不図示)を有し、さらに、照明装置53−1乃至53−4と照明装置53−8には、その内部にLED211が設けられている。具体的には、照明装置53−1はLED211−1を備え、照明装置53−2はLED211−2を備え、照明装置53−3はLED211−3AとLED211−3Bを備え、照明装置53−4はLED211−4AとLED211−4Bを備え、照明装置53−8はLED211−8AとLED211−8Bを備える。LED211−1乃至LED211−4は、いずれも、照明装置53−1乃至53−4内でもカメラ51に近い側に配置されている。
【0139】
照明制御部122は、LED211の照度を制御することで、撮影空間32の照明度を制御する。具体的には、LED211は、オン(照度100%)またはオフ(照度0%)に制御され、全てのLED211がオンであるときの撮影空間32の照明度(明るさ)を100%とする。また、LED211−3A,211−4A,211−8A、および211−8Bがオフで、それ以外がオンであるときの撮影空間32の照明度は50%となる。さらに、LED211−3A,211−4A,211−8A、および211−8Bのいずれか2つ(例えば、LED211−8Aおよび8B)をオフとすると、撮影空間32の照明度が75%となる。
【0140】
[照明制御部122の第1の輝度制御]
図12は、撮影部112の照明制御部122によるLED211の第1の輝度制御の例を示している。
【0141】
照明制御部122は、例えば、撮影処理が開始されたときを時刻t0として、時刻t0に、撮影空間32の照明度を75%に設定する。時刻t0から次の時刻t1までの期間は、図10のステップS21からステップS25までの処理に対応し、およそ10秒乃至20秒である。
【0142】
そして、撮影のカウントダウンを開始する時刻t2の2乃至3秒前である時刻t1に、照明制御部122は、撮影空間32の照明度を50%に設定する。そして、照明制御部122は、時刻t2に、撮影空間32の照明度を100%に設定する。時刻t2から次の時刻t3までの期間では、「撮影するよ」の音声が出力された後、タッチパネルモニタ52に「3、2、1」のカウントダウンインジケータが表示される。そして、時刻t2から3秒後の時刻t3に、照明制御部122は、カメラ51のシャッタ動作に合わせて、照明装置53−1乃至照明装置53−8のストロボ発光装置を発光させた後、撮影空間32の照明度を50%に設定する。なお、撮影タイミングの案内として、タッチパネルモニタ52に「3、2、1」のカウントダウンインジケータを表示させる代わりに、またはそれに加えて、「3、2、1」のカウントダウンの音声を出力するようにしてもよい。
【0143】
1回目の撮影が終了した時刻t3以降、照明制御部122は、2回目の撮影に合わせた照明制御を行う。即ち、時刻t3から所定時間(例えば、2乃至3秒)経過後の時刻t4に、「撮影するよ」の音声と同時に、撮影空間32の照明度が100%に制御され、2回目の撮影タイミングと同時の時刻t5に、照明装置53−1乃至照明装置53−8のストロボ発光装置が発光された後、撮影空間32の照明度が50%に設定される。
【0144】
同様の照明制御が6回目の撮影まで繰り返し実行され、時刻t6に、6回目のストロボ発光が終了した後、撮影空間32の照明度が50%に設定される。
【0145】
なお、この例は、撮影回数が規定の6回行われる例であるが、ボーナスショットが行われる場合には、ボーナスショットについても同様の照明制御が実行される。この場合、時刻t6は、ボーナスショットのストロボ発光終了時の時刻と読みかえて適用できる。
【0146】
照明制御部122は、以上のようなLED211の輝度制御を行う。即ち、照明制御部122は、撮影空間32の照明度を、利用者が撮影前のポーズをとっている第1の期間では第1の照明度(例えば、75%)に設定し、その後の第2の期間では第1の照明度よりも低い第2の照明度(例えば、50%)に設定し、その後の、撮影直前の第3の期間では第1の照明度よりも高い第3の照明度(例えば、100%)に設定する。ここで、第3の期間には、上述したように、「撮影するよ」の音声案内、「3、2、1」のカウントダウンインジケータを表示する撮影タイミングの案内、および、撮影タイミング(シャッタ時)が含まれる。
【0147】
利用者が撮影前のポーズをとっている第1の期間では、撮影空間32の照明度が、撮影中の第3の照明度に近い照明度に制御されるので、撮影前のポーズをとっている間も撮影時と同じ程度に明るく、利用者がライブビューモニタ123に表示される自分のポーズを見やすく、かつ、撮影時と同等の明るさで被写体が照らされているので、撮影画像がイメージしやすい。従って、利用者が意図する撮影画像を容易に得ることができる。
【0148】
また、第2の期間では、撮影空間32の照明度が、第1の照明度よりも低い第2の照明度(例えば、50%)に設定され、その後、撮影直前に、第3の照明度(例えば、100%)に設定される。これにより、利用者に、撮影するタイミングで撮影空間32の照明が明るくなったと感じさせる視覚的な効果がある。
【0149】
上述した例では、8個のLED211をいわばデジタル的にオンオフ制御することによって、撮影空間32の照明度が所定の照明度になるように制御したが、8個のLED211をアナログ的に制御することで、撮影空間32の照明度が所定の照明度になるように制御してもよい。
【0150】
例えば、全てのLED211の照度(輝度)をMAX値の50%に設定することで、撮影空間32の照明度を50%としたり、LED211−3A,211−4A,211−8A、および211−8Bの4つの照度をMAX値の50%に設定することで、撮影空間32の照明度を75%としてもよい。
【0151】
また、8つのLED211の照度(輝度)は同一のものとして説明したが、8つのLED211の照度は異なるようにしてもよい。例えば、カメラ51に近いLED211−8AとLED211−8Bの照度を、その他のLED211−1乃至211−4の照度よりも大きくなるように制御することができる。あるいは、カメラ51に近いLED211−8AとLED211−8Bが、その他のLED211−1乃至211−4よりも、LED自体がもつスペックとしての最大照度が大きなものを採用してもよい。これにより、カメラ51に近づいた利用者(の特に、顔部分)を明るく照射することができ、被写体(利用者)の写真写りが良くなるので、写真シールの出来栄えが良くなる。
【0152】
[照明制御部122の第2の輝度制御]
図13は、照明制御部122によるLED211のその他の輝度制御(第2の輝度制御)の例を示している。
【0153】
図12に示した第1の輝度制御と異なる部分についてのみ説明する。
【0154】
図13に示される第2の輝度制御では、照明制御部122は、撮影空間32の照明度が、時刻t0の所定時間経過後である時刻taから時刻t1の期間に、75%から50%に線形に下がるように制御する。時刻taから時刻t1の期間は、例えば、2乃至3秒とすることができる。
【0155】
このようにすることで、撮影空間32の照明度が急に暗くなったことで、利用者に不安感、不快感を与えることを低減させることができる。
【0156】
また、照明制御部122は、撮影直前の第3の期間である時刻t2から時刻t3の期間に、撮影空間32の照明度が、50%から100%に線形に上がるように制御する。時刻t2から時刻t3の期間は、例えば、図12と同時間としてもよいし、2乃至3秒内の所定の時間とすることができる。その他の第3の期間(例えば、時刻t4から時刻t5まで)についても同様である。
【0157】
このようにすることで、利用者が撮影タイミングに合わせて気分を向上させながら、楽しんで撮影することができる。
【0158】
なお、図13において、第1の期間においても、1点鎖線で示すように、撮影空間32の照明度が、時刻t0から時刻t1までの全期間で75%から50%に線形に下がるように制御してもよい。
【0159】
あるいは、上述した例において、撮影空間32の照明度を、線形に下げるまたは上げるとしたところを、2次以上の曲線または指数曲線等に従って下げるまたは上げるようにしてもよい。即ち、第1の期間および第3の期間で、撮影空間32の照明度を、時間の経過とともに徐々に下げるまたは上げるような制御であればよい。
【0160】
上述した例では、撮影モードやテーマによる照度の切替は行わなかったが、複数の撮影モードやテーマが存在し、選択されたモードやテーマに応じて照度を切り替える必要がある場合にも上述した輝度制御は適用可能である。例えば、選択されたモードやテーマに応じて、最大照度が第1の照度と第2の照度で異なる場合、モードやテーマごとの最大照度を、上述した例における100%の照度とすればよい。
【0161】
なお、上述した例の75%、50%、100%とした第1乃至第3の照明度は、あくまで例であり、第1乃至第3の照明度の大小関係を満たせば、これ以外の設定値でも勿論良い。
【0162】
上述した図12と図13の例では、次に写真シール作成ゲームを行う利用者がいない、単独シーケンスの場合の輝度制御について説明した。
【0163】
写真シール作成ゲームを行う次の利用者がいて、外付けモニタ16の前で待機している場合には、照明制御部122は、撮影空間32の照明度を適宜変更することができる。
【0164】
例えば、上述した図12と図13の例では、写真シール作成ゲームの代金投入前では、撮影空間32の照明度が50%に設定されることになるが、外付けモニタ16の前で待機している次の利用者がいる場合には、代金投入前であっても、外付けモニタ16で「撮影ブースに入ってね」と撮影空間32へ利用者を移動案内する音声を出力した後すぐに、撮影空間32の照明度を75%に設定することができる。
【0165】
あるいはまた、外付けモニタ16の前で待機している次の利用者がいる場合には、先の利用者の最後の撮影が終了した時刻t6で、撮影空間32の照明度を50%に戻さず、75%に設定してもよい。これにより、先の利用者が、最後の撮影終了後、編集対象用画像(キープ画像)を選択し、編集空間33への移動案内がされている間も、撮影空間32の照明度は第1の期間と同一の照明度(75%)となるので、撮影後の処理を、撮影前の作業と同じ明るさで行わせることができる。また、次の利用者には、最初から(代金投入前から)75%の照明度の撮影空間32を提供することができる。
【0166】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0167】
この記録媒体は、例えば、図8に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア105により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM106や、記憶部102に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0168】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0169】
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙やフィルム、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
【0170】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、1つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて1つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0171】
1 写真シール作成装置
12 撮影ユニット
51 カメラ
52 タッチパネルモニタ
101 制御部
112 撮影部
122 照明制御部
123 ライブビューモニタ
211(211−1乃至211−8B) LED
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者を被写体として撮影し、得られた撮影画像に対して前記利用者に編集入力を行わせ、前記編集入力により編集された前記撮影画像を所定のシール紙に印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置であって、
前記利用者を被写体として撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により前記利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間を照明する照明手段と、
前記照明手段の照度を制御する照明制御手段と
を備え、
前記照明制御手段は、前記照明手段の照度を制御することで、前記撮影空間の照明度を、前記撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定し、前記第1の期間の後の第2の期間では前記第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定し、その後の、前記撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では前記第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定する
写真シール作成装置。
【請求項2】
前記照明制御手段は、前記第1の期間では、前記第1の照明度から前記第2の照明度に向けて時間の経過とともに徐々に下がり、前記第3の期間では、前記第2の照明度から前記第3の照明度に向けて時間の経過とともに徐々に上がるように、前記照明手段の照度を制御する
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項3】
前記照明手段は、複数のLEDからなり、
前記照明制御手段は、前記複数のLEDのうち、前記撮像手段に近いLEDの照度を、それ以外のLEDの照度よりも大きくする
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項4】
利用者を被写体として撮影し、得られた撮影画像に対して前記利用者に編集入力を行わせ、前記編集入力により編集された前記撮影画像を所定のシール紙に印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置の写真シール作成方法であって、
撮影手段により前記利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間を照明する照明手段の照度を制御する照明制御手段が、
前記照明手段の照度を制御することで、前記撮影空間の照明度を、前記撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定し、前記第1の期間の後の第2の期間では前記第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定し、その後の、前記撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では前記第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定する
ステップを含む写真シール作成方法。
【請求項5】
利用者を被写体として撮影し、得られた撮影画像に対して前記利用者に編集入力を行わせ、前記編集入力により編集された前記撮影画像を所定のシール紙に印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
撮影手段により前記利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間を照明する照明手段の照度を制御する照明制御手段として、
前記照明手段の照度を制御することで、前記撮影空間の照明度を、前記撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定し、前記第1の期間の後の第2の期間では前記第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定し、その後の、前記撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では前記第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定する
ステップを含む処理を実行させるためのプログラム。
【請求項1】
利用者を被写体として撮影し、得られた撮影画像に対して前記利用者に編集入力を行わせ、前記編集入力により編集された前記撮影画像を所定のシール紙に印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置であって、
前記利用者を被写体として撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により前記利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間を照明する照明手段と、
前記照明手段の照度を制御する照明制御手段と
を備え、
前記照明制御手段は、前記照明手段の照度を制御することで、前記撮影空間の照明度を、前記撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定し、前記第1の期間の後の第2の期間では前記第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定し、その後の、前記撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では前記第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定する
写真シール作成装置。
【請求項2】
前記照明制御手段は、前記第1の期間では、前記第1の照明度から前記第2の照明度に向けて時間の経過とともに徐々に下がり、前記第3の期間では、前記第2の照明度から前記第3の照明度に向けて時間の経過とともに徐々に上がるように、前記照明手段の照度を制御する
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項3】
前記照明手段は、複数のLEDからなり、
前記照明制御手段は、前記複数のLEDのうち、前記撮像手段に近いLEDの照度を、それ以外のLEDの照度よりも大きくする
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項4】
利用者を被写体として撮影し、得られた撮影画像に対して前記利用者に編集入力を行わせ、前記編集入力により編集された前記撮影画像を所定のシール紙に印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置の写真シール作成方法であって、
撮影手段により前記利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間を照明する照明手段の照度を制御する照明制御手段が、
前記照明手段の照度を制御することで、前記撮影空間の照明度を、前記撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定し、前記第1の期間の後の第2の期間では前記第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定し、その後の、前記撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では前記第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定する
ステップを含む写真シール作成方法。
【請求項5】
利用者を被写体として撮影し、得られた撮影画像に対して前記利用者に編集入力を行わせ、前記編集入力により編集された前記撮影画像を所定のシール紙に印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
撮影手段により前記利用者を撮影する撮影タイミングでストロボ発光するストロボ発光装置とは別の、撮影作業中の撮影空間を照明する照明手段の照度を制御する照明制御手段として、
前記照明手段の照度を制御することで、前記撮影空間の照明度を、前記撮影タイミング前の第1の期間では第1の照明度に設定し、前記第1の期間の後の第2の期間では前記第1の照明度よりも低い第2の照明度に設定し、その後の、前記撮影タイミングを含む撮影直前の第3の期間では前記第1の照明度よりも高い第3の照明度に設定する
ステップを含む処理を実行させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−232629(P2011−232629A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−104019(P2010−104019)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】
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