説明

写真シール作成装置および方法、並びに、プログラム

【課題】写真シールの作成作業、および作成された写真シールに対する利用者の満足度を向上させることができるようにする。
【解決手段】利用者がタッチペン73を編集画像表示部312に表示される編集画像321上の所定の位置でタブレット142にタッチさせると、編集画像321の縦方向に対する位置に応じた位置にカーテンスタンプ画像322が配置される。利用者がこのタッチペン73をタブレット142にタッチさせたまま、矢印351Aのように移動させると、カーテンスタンプ画像322は、タッチペン73が移動した軌跡の、カーテンスタンプ画像322が移動可能な方向の成分の分だけ移動する。本発明は、例えば、ゲームセンター等に設置される写真シール作成装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真シール作成装置および方法、並びに、プログラムに関し、特に、利用者がより容易に撮影画像の適切な位置に合成することができる合成画像を提供するようにし、写真シールの作成作業、および作成された写真シールに対する利用者の満足度を向上させ、収益性を向上させることができるようにした写真シール作成装置および方法、並びに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者(被写体)を撮影し、得られた被写体の画像を予め用意されたフレーム画像、スタンプ画像、または手書きの線画像の落書き入力画像と合成する編集処理を行い、シール紙に印刷し、写真シールとして利用者に提供する写真シール機が知られている。
【0003】
この写真シール機は、例えば、ゲームセンタ等の娯楽(遊戯)施設に設置される。利用者は、この写真シール機において、上述の写真シールの作成作業をゲームとして楽しむ。利用者は、この一連の工程を制限時間内にプレイし、その成果物として作成された写真シールを受け取る。
【0004】
つまり、この写真シール機は、一般的に、販売者(製造元)により製造・販売され、設置者(娯楽施設の経営者や管理者等)により設置・運営され、女子高校生や女子中学生等を中心とする利用者(エンドユーザ)に有料でサービス(ゲーム)が提供される。
【0005】
このような写真シール機には、撮影画像にタッチペンなどで任意の文字や図形やスタンプ画像を合成できる編集機能が備わっている。このような編集機能は、プレイする面白さだけでなく、得られる写真シールの出来栄えにも大きく影響する。したがって、このような編集機能を重視する利用者も多い。
【0006】
このような編集機能として例えば、編集対象とされる撮影画像の、タッチペンで押下した部分にスタンプ画像を合成したり、撮影画像の縁を装飾するフレーム画像を被写体の前景として合成したりする機能がある。また、撮影画像上で動かされたタッチペンの軌跡に沿って、同じもしくは違うスタンプ画像が貼り付けられる写真シール機がある(例えば、特許文献1参照)。また、編集画像とスタンプ画像やフレーム画像のバランスをよくするために、入力判定位置に応じて最適な編集用合成用画像(例えば、フレーム画像やスタンプ画像)が描画されるような写真シール機がある(例えば、特許文献2参照)。例えば、入力判定位置に応じて、被写体の顔部分に重なって貼付けされないようなフレーム画像が提供されたり、大きさや向きが異なるようなスタンプ画像が提供されたりしている。
【0007】
【特許文献1】特許4039666号
【特許文献2】特許3444873号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の写真シール機は、利用者がタッチペンを用いてタッチした位置や、写真シール機が判定した位置に合成用画像を貼り付ける。この貼り付け位置を変更する(再配置を行う)場合、利用者は、一度貼り付けた合成用画像を消去させ、再度貼り付けを行う等の煩雑な操作が必要であった。また、特許文献1や特許文献2に記載の写真シール機の場合、合成用画像の色、柄、大きさ等の設定は、タッチペンを撮影画像上でタッチパネルにタッチさせる等の貼り付け操作の前に行われるのみである。つまり、利用者が、貼り付け操作中に合成用画像の色、柄、大きさ等の設定を行うことはできなかった。従って、このような合成用画像の設定を変更したい場合、利用者は、貼り付けた合成用画像を一度消去し、さらに、意図する大きさや太さを指定し直してから、再度貼り付け作業を行う等の、煩雑な作業が必要であった。
【0009】
上述したように、写真シール作成ゲームには制限時間が設けられている。したがって、作業が煩雑になると、十分な編集を行うことができなくなり、ユーザの満足度が低減してしまう恐れがあった。
【0010】
また、特許文献2の写真シール機の場合、貼り付けられる合成用画像(ライン状のスタンプ画像やフレーム画像)の幅は固定であるため、編集画像に対して貼り付け可能な領域が限定的であり、ユーザにとって貼り付け位置の自由度が低かった。
【0011】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、編集時において、利用者がより容易に撮影画像の適切な位置に合成することができる合成画像を提供するようにし、写真シールの作成作業、および作成された写真シールに対する利用者の満足度を向上させ、収益性を向上させることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一側面は、利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、前記画像を所定のシールシートに印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置であって、前記利用者を被写体として撮影する撮影手段と、前記落書き編集入力が行われる編集画像として、前記撮影手段による撮影により得られた撮影画像を表示する画像表示手段と、前記画像表示手段により表示された前記編集画像に対する編集入力を受け付ける受付手段と、前記編集画像に合成される合成用画像であって、前記編集画像に対して予め移動可能な方向が所定の方向に規制される合成用画像を、前記編集画像に重畳して表示し、前記受付手段により受け付けられた、前記合成用画像の位置の指定の変更に応じて、前記合成用画像を前記移動可能な方向に移動させる合成用画像表示手段と、前記合成用画像表示手段により合成位置が制御される前記合成用画像と、前記編集画像を合成する合成手段と、前記合成手段により前記合成用画像が合成された前記撮影画像を前記シールシートに印刷する印刷手段とを備える写真シール作成装置である。
【0013】
この写真シール作成装置の、撮影手段は、例えば、カメラにより構成され、画像表示手段は、例えば、タブレット内蔵モニタにより構成され、受付手段は、例えば、入力受付制御部により構成され、合成用画像表示手段は、例えば、カーテンスタンプ処理部により構成され、合成手段は、例えば、編集画像編集部により構成され、印刷手段は、例えば、印刷処理部により構成される。
【0014】
本発明の写真シール作成装置においては、利用者が被写体として撮影され、落書き編集入力が行われる編集画像として、撮影手段による撮影により得られた撮影画像が表示され、その表示された編集画像に対する編集入力が受け付けられ、編集画像に合成される合成用画像であって、その編集画像に対して予め移動可能な方向が所定の方向に規制される合成用画像が、編集画像に重畳して表示され、合成用画像の位置の指定の変更に応じて、合成用画像が移動可能な方向に移動され、合成位置が制御される合成用画像と、編集画像が合成され、合成用画像が合成された撮影画像がシールシートに印刷される。
【0015】
写真シール作成装置は、撮影画像を用いて生成され、利用者に選択された選択画像を、タブレット内蔵モニタに表示する。また、写真シール作成装置は、その表示された編集画像に対する編集入力を受け付け、編集画像に合成される合成用画像であって、その編集画像に対して予め移動可能な方向が所定の方向に規制される合成用画像を、編集画像に重畳して表示する。さらに、写真シール作成装置は、合成用画像の位置の指定の変更に応じて、合成用画像を移動可能な方向に移動し、合成位置が制御される合成用画像と編集画像を合成し、合成用画像が合成された撮影画像をシールシートに印刷する。これにより、写真シール作成装置は、落書き編集可能な領域をより広く確保することができる。これにより、写真シール作成装置は、利用者がより容易に撮影画像の適切な位置に合成することができる合成画像を提供することができ、写真シールの作成作業、および作成された写真シールに対する利用者の満足度を向上させ、収益性を向上させることができる。
【0016】
前記合成用画像表示手段は、前記受付手段により受け付けられた、前記合成用画像の位置の指定の変更の、前記移動可能な方向の成分の分だけ、前記合成用画像を移動させることができる。
【0017】
前記移動可能な方向は、所定の直線方向であるようにすることができる。
【0018】
前記合成用画像の前記移動可能な方向に垂直な方向の長さは、前記編集画像の同一方向の長さに規制されるようにすることができる。
【0019】
前記移動可能な方向は、所定の点を中心とする回転方向であるようにすることができる。
【0020】
前記移動可能な方向は、所定の曲線方向であるようにすることができる。
【0021】
前記合成用画像は、複数の画像により構成されるようにすることができる。
【0022】
前記複数の画像の前記移動可能な方向は互いに異なるようにすることができる。
【0023】
本発明の一側面は、また、利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、前記画像を所定のシールシートに印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置の写真シール作成方法であって、前記利用者を被写体として撮影し、前記落書き編集入力が行われる編集画像として、撮影により得られた撮影画像を画像表示部に表示させ、前記画像表示部に表示された前記編集画像に対する編集入力を受け付け、前記編集画像に合成される合成用画像であって、前記編集画像に対して予め移動可能な方向が所定の方向に規制される合成用画像を、前記編集画像に重畳して表示し、前記合成用画像の位置の指定の変更に応じて、前記合成用画像を前記移動可能な方向に移動させ、合成位置が制御される前記合成用画像と、前記編集画像を合成し、前記合成用画像が合成された前記撮影画像を前記シールシートに印刷するステップを含む写真シール作成方法である。
【0024】
本発明の写真シール作成方法においては、利用者が被写体として撮影され、落書き編集入力が行われる編集画像として、撮影により得られた撮影画像が画像表示部に表示され、画像表示部に表示された編集画像に対する編集入力が受け付けられ、編集画像に合成される合成用画像であって、その編集画像に対して予め移動可能な方向が所定の方向に規制される合成用画像が、編集画像に重畳して表示され、合成用画像の位置の指定の変更に応じて、合成用画像が移動可能な方向に移動され、合成位置が制御される合成用画像と、編集画像が合成され、合成用画像が合成された撮影画像がシールシートに印刷される。
【0025】
本発明の一側面は、さらに、利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、前記画像を所定のシールシートに印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する処理を制御するコンピュータが実行可能なプログラムであって、前記利用者を被写体として撮影する撮影ステップと、前記落書き編集入力が行われる編集画像として、前記撮影ステップの処理による撮影により得られた撮影画像を画像表示部に表示させる画像表示制御ステップと、前記画像表示制御ステップの処理により制御されて前記画像表示部に表示された前記編集画像に対する編集入力を受け付ける受付ステップと、前記編集画像に合成される合成用画像であって、前記編集画像に対して予め移動可能な方向が所定の方向に規制される合成用画像を、前記編集画像に重畳して前記画像表示部に表示させ、前記受付ステップの処理により受け付けられた、前記合成用画像の位置の指定の変更に応じて、前記合成用画像を前記移動可能な方向に移動させる合成用画像表示制御ステップと、前記合成用画像表示制御ステップの処理により合成位置が制御される前記合成用画像と、前記編集画像を合成する合成ステップと、前記合成ステップの処理により前記合成用画像が合成された前記撮影画像を前記シールシートに印刷する印刷ステップとをコンピュータに実行させるプログラムである。
【0026】
本発明のプログラムは、所定の記録媒体に記録されて、例えば、ドライブにより読み出され、画像印刷装置にインストールされる。記録媒体は、フロッピ(登録商標)ディスクなどよりなる磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc)などよりなる光ディスク、MD(Mini Disc)(登録商標)などよりなる光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディアにより構成される。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、写真シール作成装置の収益性を向上させることができる。特に、利用者がより容易に撮影画像の適切な位置に合成することができる合成画像を提供することにより、利用者の満足度を向上させ、収益性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す図である。
【0030】
図1に示される写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせ、その撮影・編集した画像を、写真シールやデータとして利用者に提供する代わりに、利用者より代金を受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。
【0031】
この写真シール作成装置1が実行する写真シール作成ゲームにおいて、利用者は、ゲームの代金を投入し、写真シール作成装置1に設けられたカメラを用いて自分自身等を撮影し、その撮影画像に対して、前景や背景を合成したり、ペン入力やスタンプ入力等の編集機能(落書き編集機能)を用いたりして編集を行い、撮影画像を彩り豊かなものにデザインする。そしてゲーム終了後、利用者は、編集した画像が印刷された写真シール等を成果物として受け取る。
【0032】
このような写真シール作成装置1は、通常、ゲームセンタや観光地の店舗等に設置される。つまり、写真シール作成装置1は、例えば、メーカや販売会社などから、それらの店舗の経営者に販売される。写真シール作成装置1を購入した経営者は、店舗(例えばゲームセンタ)にその写真シール作成装置1を設置して管理・運営し、女子高校生や女子中学生に代表される一般の利用者(エンドユーザ)に写真シール作成ゲームを有料でプレイさせ、その代金により収益を上げる。
【0033】
従って、店舗の経営者にとって、写真シール作成装置1の収益率の高さが重要となる。つまり、写真シール作成装置1は、単位時間当たりの収益率が高い方が望ましい。また、通常の店舗の場合、床面積や構造等の制限により、写真シール作成装置1の設置場所が限定される。従って、写真シール作成装置1は、単位床面積当たりの収益率が高い方が望ましい。
【0034】
収益率を向上させる方法として、例えば、写真シール作成ゲームの回転率を向上させる方法がある。つまり、所定の時間内にプレイされるゲーム数を増加させることにより単位時間当たりの収益率を増加させる。ただし、写真シール作成ゲームをプレイする利用者がいなければ収益率は向上しない。つまり、写真シール作成装置1の写真シール作成ゲームに対する、利用者の期待度や満足度を向上させることも重要となる。
【0035】
例えば、写真シール作成装置1は、ゲームをプレイしたことのない利用者が「プレイしてみたい」と思うような期待度の高い機能を設けたり、筐体や画面の意匠を魅力的なものとしたりすることにより利用者数を増加させることができる。また、一度プレイした利用者が「楽しかった、もう一度プレイしたい」と思うような満足度の高い機能を設けることにより、写真シール作成装置1は、所謂リピータを増加させ、利用者数をさらに増加させることができる。すなわち、写真シール作成装置1の収益が向上する。
【0036】
利用者にとって、写真シール作成装置1には、大きく分けて、写真シール作成ゲームをプレイすること(写真シールの作成作業)と、成果物として写真シール用画像や写真シールを得ること(完成した写真シールそのもの)の2つの娯楽性がある。
【0037】
前者の、写真シール作成ゲームの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、筐体や画面の意匠性を向上させたり、音声案内やBGMをより魅力的なものにしたりする方法がある。また、その他にも、例えば、撮影機能の多機能化、落書き等の編集機能の多機能化、操作性の向上、またはプレイ時間や待ち時間の調整等がある。後者の、写真シールの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、シール紙の品質向上、高画質印刷、および特殊色印刷等のようなハードウェアの向上がある。他にも、例えば、写真シールの画像を利用者がより満足するような撮影方法や落書き編集機能の提供などがある。
【0038】
主な利用者層である女子高校生や女子中学生は、得られた写真シールを所有物に貼り付けるだけでなく、その写真シールを交換したり、その写真シールを話題にして会話を行ったりする。従って、例えば、写真シールの画像内容が、派手だったり、面白かったり、希少性が高かったり、目新しさがあったりする場合、その画像を利用者自身が気に入ることもあるが、それだけでなく、その写真シールを話題として会話が盛り上がることも考えられる。
【0039】
また、このような写真シールの利用により、写真シール自体が写真シール作成装置1の広告としての役割も果たすこともある。従って、写真シールの娯楽性を向上させることは、単にその利用者の満足度を向上させるだけでなく、他者の期待度を向上させ、評判の広がりによる集客、すなわち、所謂口コミによる新規利用者を増やすことも期待することができる。
【0040】
つまり、写真シール作成ゲームにおいて、利用者らがより気に入るような画像をより容易に作成することができる機能を提供することにより、利用者の写真シール作成ゲームに対する満足度だけでなく、写真シールに対する満足度も向上させることができ、さらに、写真シールの話題性や広告効果等も同時に向上させることができる。つまり、写真シール作成装置1の収益性を向上させることができる。
【0041】
そこで、写真シール作成装置1は、利用者がより所望の落書き編集作業を行うことができるように、利用者がより容易に撮影画像上の所望の位置に合成することができる合成用画像として例えばカーテンスタンプ機能を提供する。
【0042】
カーテンスタンプ機能は、撮影画像上にカーテンの画像を合成する合成用画像である。利用者は、カーテンの画像を撮影画像上に貼り付ける際に、タッチペンを操作することにより、そのカーテンの画像が覆い隠す部分の大きさを容易に調整することができる。このようにすることにより、利用者は、容易に撮影画像の適切な位置に合成することができる。また、以上のような合成により、得られる画像(写真シール)に対する利用者の満足度も向上する。したがって、写真シール作成装置1は、利用者の満足度を向上させ、収益性を向上させることができる。
【0043】
写真シール作成装置1は、このような特徴を有するが、その筐体10は、図1に示されるように、撮影ユニット12、編集ユニット13、および天井ストロボユニット14の4つのユニットに大きく分けられる。
【0044】
撮影ユニット12は、被写体(利用者等)を撮影する機能を有しており、後述する内部の空間(撮影空間)において、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を映像や音声で案内(説明)するコンテンツ(デモンストレーション)を出力したり、写真シール作成ゲームの受け付けを行ったり、被写体の撮影を行ったりする。この撮影ユニット12は、大きく、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの2つに分けられる。
【0045】
前方ユニット12Aは、撮影空間の前方とされる側のユニットであり、撮影空間の利用者の撮影に関する処理を行ったり、利用者の写真シール作成ゲームに関する操作を受け付けたりする。後方ユニット12Bは、撮影空間の後方とされる側のユニットであり、前方ユニット12Aによる利用者の撮影の際に、背景の役割を果たすユニットである。この後方ユニット12Bの内部は、空洞(空間)となっており、利用者が撮影を行う際に利用される空間(後述する撮影空間)の一部として構成される。
【0046】
編集ユニット13は、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成(例えば、モニタ、タッチパネル、およびタッチペン等)が設けられている。後述するように1つの筺体からなる編集ユニット13は、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができるように、2つの面のそれぞれに、落書き編集等を行うための構成が設けられている。後述するように、写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを並列的に実行することができる。換言すれば、複数組の利用者が、同時に写真シール作成装置1において写真シール作成ゲームをプレイすることができる。編集ユニット13は、写真シール作成ゲームのプレイの回転率を向上させるために、それらの複数組の利用者が同時に落書き編集を行うことができるように、2つの落書き編集等を行うための構成が設けられている。
【0047】
撮影空間の上方に設けられる天井ストロボユニット14は、撮影タイミングに合わせて撮影空間内に向けてストロボ発光するフラッシュを内蔵する。この天井ストロボユニット14は、さらに内部に蛍光灯が配置されており、撮影空間(撮影空間内の利用者)を常時照らす照明としても機能する。撮影空間は、後述するように簡易的に閉鎖的な空間として構成される。従って、外部より光が進入しづらく、暗くなりがちで利用者の操作性が低下する恐れがある。天井ストロボユニット14が、その照明により撮影空間を明るく照らすことにより、そのような恐れを回避し、操作性を向上させることができる。なお、このような照明は前方ユニット12Aや後方ユニット12Bにも設けられている。
【0048】
また、後方ユニット12Bの上部には、例えば、背景に利用する可動式のカーテン(背景カーテン)を備える背景カーテンユニット15が設けられている。この背景カーテンユニット15は、例えば、互いに色または柄の異なる巻き取り式のカーテンが複数吊設されている。例えば、明るい色の単色、外国の絵本のようなお洒落でかわいい柄、彩り豊かなポップで(大衆向けの)お洒落な柄等、主な利用者である女性の若者に人気の高い色や柄が複数揃えられる。
【0049】
前方ユニット12Aに設けられたカメラやストロボ等の撮影機能と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者に選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。このように動作することにより、背景カーテンユニット15は、容易に利用者の所望のデザインや、撮影モード等に応じたデザインの背景を提供することができる。これにより、写真シール作成装置1は、画像(写真シール)に対する利用者の満足度を向上させることができる。
【0050】
なお、背景カーテンユニット15が備えるカーテン(背景カーテン)の枚数は任意である。例えば、背景カーテンユニット15に1枚の背景カーテンのみが吊設されるようにしてもよい。また、この場合、写真シール作成装置1が、合成用の背景画像を複数種類用意し、その中から利用者により選択された背景画像を撮影画像に合成するようにしてもよい。このようにすることにより、写真シール作成装置1に設けられる物理的な背景カーテンが1枚のみであっても、写真シール作成装置1は、利用者の多様な好みに対応することができる。
【0051】
図2は、図1の写真シール作成装置1を、編集ユニット13側より見た斜視図である。
【0052】
編集ユニット13は、図2に示されるように、前方ユニット12Aの、後方ユニット12B側の面(つまり、撮影空間側の面)と反対の面に隣接して設置される。編集ユニット13の、前方ユニット12Aに直交する2つの側面には、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための第1編集インタフェース13Aと第2編集インタフェース13Bがそれぞれ設けられている。つまり、編集ユニット13には、写真シール作成ゲームを行う複数組の利用者が、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bを結ぶ方向と直交する向きに、編集ユニット13を挟んで対向する状態で編集作業を行うことができるように、2つの編集インタフェースが設けられている。
【0053】
また、編集ユニット13の、撮影ユニット12と対向する面には、写真シール作成ゲームがプレイされることにより作成された写真シールが排出されて利用者に提供される写真シール排出部13Cが設けられている。
【0054】
なお、この編集ユニット13は、主な利用者である女性の若者の気分を高揚させるとともに、かわいい印象の落書き編集を行うことができると利用者に思わせるように、その印象に合う、利用者がかわいいと思うような若者向けの意匠に設計され、明るくかわいい絵柄やデザイン画等が印刷される。
【0055】
図3は、写真シール作成装置1の設置例を示す外観図である。
【0056】
写真シール作成装置1がゲームセンター等に設置される場合、例えば図3に示されるように、撮影ユニット12や編集ユニット13を囲むように、カーテン21が設けられ、撮影作業が行われる撮影空間や編集作業が行われる編集空間等を簡易的に囲み、各空間の閉鎖性を向上させている。つまり、カーテン21は、例えば、各空間内の環境を安定させることにより、高画質な撮影や編集画面の見易さ等に寄与したり、各空間外からの視界を遮断し、利用者が外部からの視線を意識せずに撮影や編集等の作業を行うことができるようにしたりする。
【0057】
このカーテン21の外側の面は、通常、広告を掲載する場所として利用され、設置場所において注目度が高まるように、写真シール作成装置1の機種名や機種のイメージを表す派手で明るくてかわいいデザイン画が印刷される。
【0058】
以上のような写真シール作成装置1は、利用者の各組に対して、それぞれ、写真シール作成ゲームをプレイさせる。写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを同時に進行させることができる。つまり、写真シール作成装置1は、同時に複数の組に写真シール作成ゲームをプレイさせることができる。このとき、各組の利用者は、写真シール作成装置1に設けられた複数の空間を移動しながら、写真シール作成ゲームの各作業を行い、ゲームを進行させる。
【0059】
写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う空間の移動について、図4を参照して説明する。
【0060】
図4は、ゲーム中に利用者が、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。図4に示されるように、利用者は、外部(利用者Aまたは利用者A')から、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの間を通って撮影空間32に入場し、代金を投入することで写真シール作成ゲームを開始する(利用者B)。もし、前の組の利用者が撮影空間32を使用中であれば(撮影作業中であれば)、利用者は、ユニット外部において待機する(利用者Aまたは利用者A’)。
【0061】
代金を投入し、写真シール作成ゲームが開始されると、利用者(利用者B)は、前方ユニット12Aの正面に設けられたカメラやモニタを利用して自分自身等を撮影させる撮影作業を行う。
【0062】
撮影作業が終了すると利用者は、得られた撮影画像の中から編集・印刷を行うためにキープするキープ画像(編集用画像)を選択し、表示された移動案内に従って、撮影作業を行った撮影空間32から、図中点線で示される、編集作業を行う編集空間へと移動する。
【0063】
編集ユニット13の、前方ユニット12Aから見て右側(第1編集インタフェース13Aの前方)に第1編集空間33Aが設けられ、左側(第2編集インタフェース13Bの前方)に第2編集空間33Bが設けられている。つまり、この写真シール作成装置1においては、第1編集空間33Aの利用者(利用者C’)および第2編集空間33Bの利用者(利用者C)の、合計2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。撮影空間32の利用者(利用者B)は、この2つの編集空間のうち、空いている方に案内される。第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動すると、利用者は、落書き編集作業を行う。以下において、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとを区別する必要の無い場合、編集空間33と称する。
【0064】
その後、落書き編集が終了すると、利用者(利用者Cまたは利用者C’)は、次に、印刷設定作業を行い、分割数等の設定を行う。そして印刷が開始されると、利用者は、その印刷中にミニゲームを行う。そして、印刷が終了すると、写真シール排出部13C前方の印刷物受取領域34に移動し(利用者D)、排出された写真シール紙を受け取り、写真シール作成ゲームを終了する。
【0065】
なお、以上のような写真シール作成ゲームにおいて、撮影空間32の利用者Bが、第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動すると、撮影空間32が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に撮影空間32を使用させることができる。さらに、第1編集空間33Aの利用者C’、または、第2編集空間33Bの利用者Cが、印刷物受取領域34に移動すると、その編集空間(第1編集空間33Aまたは第2編集空間33B)が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者にその編集空間を使用させることができる。
【0066】
つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの、単位時間辺りおよび単位床面積辺りの回転率を向上させるために、撮影空間32、第1編集空間33A、第2編集空間33B、および印刷物受取領域34を用いて、同時に、複数組の利用者に、写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(多重接客を行うことができる)。
【0067】
例えば、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの1回のプレイ時間を約9分とするとき、1時間辺りの回転数(プレイ数)として約20回を見込むことができる。
【0068】
なお、このような筐体10の構成は任意であり、上述した以外の構成であってもよい。同様に、多重接客の仕方も任意である。
【0069】
次に、各ユニットの構成について説明する。
【0070】
図5は、前方ユニット12Aの構成例を示す図である。図5に示される正面12A−1は、撮影空間32内に面する側面であり、撮影作業を行う利用者にとって前方に位置する面である。つまり、利用者は、撮影空間32において、基本的にこの正面12A−1に向かって(前方ユニット12A側を向いて)撮影作業を行う。
【0071】
この正面12A−1も、主な利用者である女性の若者の気分を高揚させるとともに、かわいい印象の撮影画像を生成する撮影作業を行うことができると利用者に思わせるように、その印象に合う、利用者がかわいいと思うような若者向けの意匠に設計され、明るくかわいい絵柄やデザイン画等が印刷される。
【0072】
この正面12A−1には、撮影空間32内の被写体を撮影するカメラ51が設けられる。
【0073】
カメラ51は、CCD(Charge Coupled Device)を利用した撮像素子等により構成され、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者を撮像し、画像(動画)を取り込む(取り込み画像)。カメラ51により取り込まれた取り込み画像は、一部が切り出されたり、背景等の画像が合成されたりして、ライブビューモニタ52に即時的に表示される。また、所定のタイミングでカメラ51により取り込まれた取り込み画像は、そのタイミングのフレーム画像が抜き出され、撮影画像(静止画)として保存される。なお、カメラ51として、CCDの代わりに、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを用いたカメラを使用してもよい。もちろん、これら以外にも、利用者を撮影し、デジタル画像データを得られるものであればどのようなカメラを用いるようにしてもよい。また、カメラ51の個数も設置位置も任意である。
【0074】
正面12A−1には、また、カメラ51により光電変換されてリアルタイムに(即時)取り込まれている取り込み画像に背景や前景等の画像を合成した合成画像(動画像)を表示するライブビューモニタ52が設けられる。
【0075】
ライブビューモニタ52は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、撮影作業中の利用者が撮影結果を確認しながら立ち位置や姿勢を決定することができるようにするために、カメラ51により取り込まれた取り込み画像を即時的に(リアルタイムに)表示する。このとき、ライブビューモニタ52に表示される取り込み画像は、例えば、背景や前景等、例えば利用者に指定された合成用画像が合成されたり、その合成用画像の画サイズ等に合わせて一部分が切り出されたり(トリミングされたり)する。
【0076】
さらに、正面12A−1には、この他にも、撮影空間32内を照明したり、カメラ51による撮影タイミングに合わせてフラッシュ光を発光したりする照明装置53−1乃至照明装置53−11が設けられる。
【0077】
照明装置53−1乃至照明装置53−11は、複数の、蛍光灯およびストロボ発光可能な照明装置により構成され、撮影空間32を明るくし、操作性や安全性を確保するために、撮影空間32を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングに対応するタイミングでストロボ発光し、撮影される利用者に光を多様な角度から照射する。
【0078】
例えば、照明装置53−1乃至照明装置53−5は、主に被写体の上半身を照射する。照明装置53−6乃至照明装置53−8は、主に被写体の下半身から足元を照射する。照明装置53−9および照明装置53−10は、例えば利用者の顔を大きく撮影するアップ撮影時に、主に正面12A−1の近傍に位置する被写体の顔や特に口元(唇あたり)を照射する。照明装置53−11は、アップ撮影時に主に正面12A−1の近傍に位置する被写体の顔を照射する。また、照明装置53−11からの出射光が被写体の目にハート型に映りこむと利用者が期待するように、照明装置53−11は、光が出射される部分がハート型に形成される。
【0079】
以下において、照明装置53−1乃至照明装置53−11を互いに区別して説明する必要の無い場合、照明装置53と称する。
【0080】
また、正面12A−1には、各種GUI画像を表示するとともに、画面上に重畳されたタッチパネルにより利用者の指示を受け付けるタッチパネルモニタ54が設けられる。
【0081】
タッチパネルモニタ54は、CRTディスプレイやLCD等により構成され、さらにその表示画面上に無色透明のタッチパネル(例えば、感圧式や電磁誘導式等)が重畳されており、例えば利用者の指等でタップすることによりその位置情報(利用者の指示)を入力することができる。タッチパネルモニタ54は、表示画面に、撮影の設定、案内、確認等、撮影作業に関する情報を提示したり、操作入力を受け付けたりするためのGUI画像を表示し、タッチパネルによってそのGUI画像に対する利用者の操作入力を受け付ける。
【0082】
さらに、正面12A−1には、写真シール作成ゲームの代金が投入される硬貨投入返却口55が設けられる。硬貨投入返却口55は、利用者が写真シール作成ゲームの代金として硬貨を投入したり、投入に失敗した硬貨やお釣りの硬貨を返却したりするユーザインターフェースである。
【0083】
また、正面12A−1には、撮影作業に関する案内や効果音等の音声が出力されるスピーカ56−1およびスピーカ56−2が設けられる。
【0084】
スピーカ56−1およびスピーカ56−2は、写真シール作成ゲームの撮影作業における案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音声を適宜出力する。スピーカ56−1およびスピーカ56−2を互いに区別する必要のない場合、スピーカ56と称する。なお、スピーカ56の数および設置位置は任意である。
【0085】
さらに、正面12A−1には、撮影作業中の利用者の手荷物等を置くための荷物置場57も設けられる。
【0086】
荷物置場57は、撮影時における利用者の手荷物の置き場所として利用する棚である。荷物置場57は、撮影の邪魔にならないような位置、すなわち、利用者が撮影ポーズをとるのに邪魔にならず、かつ、照明装置53の光の照射の妨げとならない位置に設けられている。利用者は、手荷物を荷物置場57に置くことにより、より快適に撮影作業を行うことができる。
【0087】
もちろん、前方ユニット12Aの正面12A−1に上述した以外の構成が設けられるようにしてもよい。
【0088】
次に、編集ユニット13の構成について説明する。
【0089】
図6は、編集ユニット13の、撮影ユニット12側から見て左側面の構成例(第1編集空間33A側の構成例)を示す図である。
【0090】
図6において、この左側面には、第1編集インタフェース13Aが設けられている。その上側には、カーテン21等で仕切られているために暗くなる第1編集空間33Aを照らすための照明装置71が設けられている。この照明装置71により、写真シール作成装置1は、利用者の編集作業効率の低下を抑制し、第1編集空間33Aの安全性を向上させることができる。なお、図6の例においては、編集ユニット13の、照明装置71が設けられている第1編集インタフェース13Aの上側の部分が、第2編集空間33B側に貫通しており、照明装置71は、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとで共有している。つまり、照明装置71は、第1編集空間33Aだけでなく第2編集空間33Bも照明し、安全性を向上させる。なお、この照明装置71の設置位置および個数は任意である。
【0091】
第1編集インタフェース13Aには、タブレット内蔵モニタ72、2本のタッチペン(タッチペン73−1およびタッチペン73−2)、並びにスピーカ74が設けられている。
【0092】
タブレット内蔵モニタ72は、撮影空間における撮影作業により得られた撮影画像を編集するためのGUI画像(落書き編集入力画面)等を表示する。タブレット内蔵モニタ72は、タッチペン73−1またはタッチペン73−2により位置情報を入力可能なタブレットと、CRTディスプレイやLCD等の、画像を表示可能な表示デバイスを有するモニタである。ここでは、タブレットは、例えば、感圧式や電磁誘導式の入力デバイスであり、無色透明で、表示デバイスの表示画面上に重畳されて設置されている。つまり、タブレット内蔵モニタ72は、表示デバイスにより単にGUI画像等を表示するだけでなく、タブレットにより利用者からの入力操作を受け付ける。
【0093】
このタブレット内蔵モニタ72の左右近傍には、画面上に重畳されたタッチパネルに対応するタッチペン73−1とタッチペン73−2が左右1本ずつ所定のアタッチメントにより編集ユニット13に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が、これらのタッチペンをそれぞれ使用することにより、同時に、写真シール作成作業の編集作業の工程をプレイすることができるようになされている。なお、以下において、タッチペン73−1およびタッチペン73−2を互いに区別して説明する必要のない場合、単にタッチペン73と称する。
【0094】
そのタッチペン73は、編集ユニット13内部に設置されたシステムと有線(または無線)により電気的にも接続されている。タッチペン73は、タブレット内蔵モニタ72の表示デバイスの表示画面上に重畳された無色透明のタブレットと連携して動作する。利用者がこれらのタッチペン73を操作して、そのタブレットをタッチする(タッチペン73とタブレット内蔵モニタ72の表示画面を接触(または近接)させる)ことにより、これらは、利用者からの入力を受け付ける入力手段として動作する。なお、タッチペン73の設置本数、設置位置、及び形状等は任意である。
【0095】
スピーカ74は、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シール作成ゲームの編集作業に関する音声を出力する。スピーカ74は、利用者が落書き編集作業時にタッチペンを持つ手と反対側の手でスピーカ74を覆わないようにするために、タブレット内蔵モニタ72の右側に設けられる。落書き編集作業中、利用者は、タッチペン73を操作していない反対側の手を編集ユニット13の筐体上(例えば第1編集インタフェース13A上)に置く(添える)ことが多い。一般的に利用者は、右利きの場合の方が、左利きの場合よりも多く、タッチペン73は、右手で操作される場合が多い。したがって、利用者のタッチペン73を操作していない側の手は、タブレット内蔵モニタ72の左側に置かれる場合の方が、右側に置かれる場合よりも多い。スピーカ74は、その第1編集インタフェース13A上に置かれた利用者の手によって覆われる可能性がなるべく低減されるように、タブレット内蔵モニタ72の右側に設けられる。
【0096】
なお、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成も、図6に示される第1編集空間33A側の構成と基本的に同様であるので、その説明については省略する。以下においては、図6に示される構成例は、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成を説明する場合にも適用する。
【0097】
図7は、編集ユニット13の、写真シール排出部13Cの構成例を示す図である。
【0098】
図7に示されるように、写真シール排出部13Cには、第1編集空間33Aにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第1編集インタフェース13Aが操作されて作成された写真シール)と、第2編集空間33Bにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された写真シール)が排出される写真シール排出口81が設けられている。
【0099】
編集ユニット13内部には、プリンタが設置されており、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された印刷用の画像は、そのプリンタによりシール紙に印刷される。プリンタより出力された写真シールは、この写真シール排出口81より排出される。
【0100】
次に、写真シール作成装置1の内部の構成例について説明する。
【0101】
図8は、写真シール作成装置1の機能的構成例を示すブロック図である。以上において説明した部分と同じ部分については、同じ番号を付し、その説明を省略する。
【0102】
図8において、写真シール作成装置1は、写真シール作成装置1の装置全体を制御する処理部である制御装置101を有しており、その制御装置101には、記憶部102、通信部103、ドライブ104、ROM(Read Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)107、撮影部112、編集部113、およびプリンタ114がそれぞれ所定のバスを介して接続される。
【0103】
記憶部102は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ等のような不揮発性の記憶媒体を有しており、制御装置101より供給される各種設定情報をその記憶媒体に保存したり、記憶媒体に記録されている設定情報を読み出して制御装置101に供給したりする。なお、この記憶媒体は、情報を記憶することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
【0104】
通信部103は、例えばインターネットや公衆電話回線網等のような外部のネットワーク(図示せず)を介して、または単に通信ケーブル(図示せず)を介して、他の通信装置(図示せず)に接続され、制御装置101に制御されて、例えば利用者の携帯型電話機、利用者のパーソナルコンピュータ、または中央管理サーバ等のような他の通信装置と通信を行う。例えば、通信部103は、制御装置101より供給される送信情報を他の通信装置に送信したり、他の通信装置より供給された受信情報を制御装置101に供給したりする。
【0105】
ドライブ104には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア105が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御装置101に供給され、記憶部102等に保存されたり、インストールされたりする。
【0106】
ROM106には、制御装置101において実行されるプログラムやデータが予め格納されており、ROM106は、制御装置101の指示に基づいて、プログラムやデータを制御装置101に供給する。RAM107は、制御装置101が処理するデータやプログラムを一時的に保持する。
【0107】
撮影部112は、撮影ユニット12に関するブロックであり、背景カーテンユニット15、硬貨処理部121、照明装置53、カメラ51、ライブビューモニタ52、タッチパネルモニタ54、およびスピーカ56を有する。
【0108】
背景カーテンユニット15は、制御装置101より供給される背景制御信号に基づいて、提供する背景の選択、すなわち、可動式の背景カーテンの上げ下ろし(展開や収納)等を行う。なお、この背景の選択は利用者が手動で行うようにしてもよい。
【0109】
硬貨処理部121は、硬貨投入返却口55に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(ゲーム参加受け付け等)を行い、課金処理や案内等をタッチパネルモニタ54及びスピーカ56に行わせたりする。
【0110】
照明装置53は、制御装置101より供給される照明制御信号に基づいて、点灯したり、消灯したり、またはフラッシュ光を発光したりする。
【0111】
カメラ51は、制御装置101に制御されて、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の被写体(利用者)の撮影を行う。例えば、カメラ51は、制御装置101の制御の下、動画像を取りこみ、その取得した動画像データを制御装置101に供給する。また、カメラ51は、制御装置101より供給されるシャッタ制御信号に基づいて、メカシャッタを動作させる等して、撮影画像(静止画像)の取得を行い、取得した静止画像データを制御装置101に供給する。
【0112】
ライブビューモニタ52は、制御装置101より供給されるRGB信号に基づく画像(取り込み画像を用いて作成された合成画像)を表示する。
【0113】
タッチパネルモニタ54は、制御装置101より供給されるRGB信号に基づく画像(撮影画像を用いて作成された合成画像やGUI画像)を表示する。また、タッチパネルモニタ54は、利用者が自分自身の指等を用いてタッチパネルにタップ(接触または近接)すると、その位置情報を制御装置101に供給する。制御装置101は、その位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。
【0114】
スピーカ56は、例えば、制御装置101より供給される音声信号の音声(撮影作業の案内音声、効果音、またはBGM等)を出力する。
【0115】
編集部113は、編集ユニット13に関するブロックであり、第1編集インタフェース13Aに対応する第1編集部113Aと、第2編集インタフェース13Bに対応する第2編集部113Bよりなる。第1編集部113Aおよび第2編集部113Bは互いに同一の構成を有しており、以下の説明は、第1編集部113Aについて行うが、第2編集部113Bにも適用可能である。
【0116】
第1編集部113Aは、タブレット内蔵モニタ72、タッチペン73−1およびタッチペン73−2、並びに、スピーカ74を有する。
【0117】
タブレット内蔵モニタ72は、制御装置101より供給されるRGB信号に対応する、編集入力用のGUIや撮像画像等、編集に関する画像を、編集用モニタ141に表示する。また、利用者が、タッチペン73−1またはタッチペン73−2を操作して、編集用モニタ141の表示面に重畳されるタブレット142にタップ(接触または近接)すると、タブレット内蔵モニタ72は、その位置情報を制御装置101に供給する。制御装置101は、その位置情報を解析し、表示画像(GUI等)に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。
【0118】
スピーカ74は、制御装置101より供給される音声信号の音声(編集作業の案内音声、効果音、またはBGM等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する音声)を出力する。
【0119】
プリンタ114は、編集部113により行われた編集作業結果をシール紙に印刷する。プリンタ114は、制御装置101より編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、編集作業結果をシール紙162に印刷する。プリンタ114は、印刷を終了すると、その印刷されたシール紙162を写真シールとして写真シール排出口81より排出し、利用者に提供する。
【0120】
次に、制御装置101について説明する。図9は、制御装置101が有する機能ブロックの構成例を示す図である。図9に示されるように、制御装置101は、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金(硬貨)に関する処理や、利用者の撮影等の、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う撮影処理部202、撮影画像に対する落書き編集等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う編集処理部203、シール紙の印刷等の、写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う印刷処理部204、および、編集作業を終了した利用者を接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う事後接客処理部205を有する。
【0121】
つまり、制御装置101は、写真シール作成ゲームの各工程に関する処理を行う。
【0122】
図10は、図10の編集処理部203のさらに詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
【0123】
編集処理部203は、写真シール作成ゲームの編集作業の工程における処理を行う処理部であり、例えば、落書き編集用のGUI画像を表示したり、そのGUI画像に対して入力される落書き編集入力を受け付け、画像に反映させたりする。
【0124】
編集処理部203は、そのような編集の機能として、編集準備処理部211、入力受付制御部212、表示制御部213、編集ツール制御部214、および編集画像編集部215を有する。
【0125】
編集準備処理部211は、編集対象画像の取得等、編集の準備に関する処理を行う。入力受付制御部212は、利用者等により行われる操作入力を受け付ける処理を行う。表示制御部213は、編集画面の表示や、その編集画面上における各種GUIの表示に関する処理を行う。また、表示制御部213は、編集画面上に表示される編集対象画像、編集画像、カーテンスタンプ画像等の合成用画像等の各種画像の表示に関する処理を行う。
【0126】
編集ツール制御部214は、編集画像に対する落書き入力のための編集ツールに関する処理を行う。つまり、編集ツール制御部214は、利用者の操作入力に従って、指定された編集ツールの編集機能を実現する処理を行う。例えば、表示制御部213は、この編集ツール制御部214により生成された合成用画像を、編集画像に重畳させて編集画面上に表示させる。
【0127】
編集ツール制御部214は編集機能毎にその機能を実現する処理部をそれぞれ有する。例えば、編集ツール制御部214は、カーテンスタンプ処理部221を有する。カーテンスタンプ処理部221は、編集ツールの1つである「カーテンスタンプ」の機能を実現する処理を行う。カーテンスタンプは、編集画像(撮影画像)にカーテンの絵柄の合成用画像(カーテンスタンプ画像)を配置する落書き機能である。詳細については後述するが、この機能を使うことにより、利用者は、編集画像にカーテンスタンプ画像を配置する際に、より容易に、そのカーテンの閉じ具合を調整しながら配置することができる。
【0128】
編集画像編集部215は、編集ツール制御部214により生成された合成用画像を合成することにより編集画像を編集し、合成画像を生成する。
【0129】
次に、ゲームの流れについて説明する。最初に、写真シール作成ゲームの全体の流れについて、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0130】
写真シール作成ゲームを行う利用者は、最初に、前方ユニット12Aの硬貨投入返却口55にコインを投入し、ゲームの代金を支払う。硬貨処理部121は、このような硬貨投入を受け付け、起動信号を制御装置101に供給する。制御装置101の撮影処理部202は、ステップS1において、その起動信号に基づいて、代金が投入されたか否かを判定し、正当な代金が投入されたと判定するまで待機し、投入されたと判定した場合、処理をステップS2に進める。
【0131】
ステップS2において、撮影処理部202は、撮影部112の各部を制御し、撮影空間32内において行われる、写真シール作成ゲームの撮影作業に関する処理である撮影処理を実行する。撮影作業が終了すると、撮影処理部202は、ステップS3において、撮影作業を終えた撮影空間32内の利用者に対して、画像や音声によって第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bへの移動を促す移動案内処理を行う。
【0132】
編集処理部203は、ステップS4において、編集空間33に移動した利用者に対して、写真シール作成ゲームの編集作業に関する処理である編集処理を行う。
【0133】
編集処理が終了すると、印刷処理部204は、ステップS5において、落書き編集された編集画像をシール紙に印刷する処理を開始する印刷処理を行う。事後接客処理部205は、ステップS6において、印刷終了待機中の利用者に対してミニゲームや画像転送等のサービスを提供する事後接客処理を行う。そして事後接客処理が終了すると、事後接客処理部205は、ステップS7において、編集空間33の利用者を印刷物受取領域34に移動させる移動案内を行う。また、印刷処理が終了すると、印刷処理部204は、プリンタ114を制御し、ステップS8において印刷済みのシール紙を写真シール排出口81より排出させ、写真シール作成ゲーム処理を終了する。
【0134】
次に、図12のフローチャートを参照して、図11のステップS4において実行される編集処理の流れの例を説明する。
【0135】
編集処理が開始されると、編集準備処理部211は、ステップS21において、編集対象画像を記憶部102より取得し、編集の開始を確認するGUI画面をタブレット内蔵モニタ72(編集用モニタ141)に表示する。ステップS22において、入力受付制御部212は、タブレット142を制御し、そのGUI画面に表示される、編集開始を指示するための編集開始ボタンが操作されたか否かを判定し、操作されたと判定するまで待機する。
【0136】
タブレット142を介して利用者によるタッチペン73の操作入力を受け付け、利用者が編集開始ボタンを操作したと判定された場合、処理はステップS23に進む。
【0137】
ステップS23において、表示制御部213は、タブレット内蔵モニタ72(編集用モニタ141)に編集画面を表示し、入力受付制御部212は、タブレット142を制御し、その編集画面に対する操作入力の受け付けを開始する。編集画面については後述する。
【0138】
ステップS24において、入力受付制御部212は、入力操作が行われたか否かを判定し、行われたと判定した場合、処理をステップS25に進める。ステップS25において、編集ツール制御部214は、入力操作に応じて、例えば落書きペン機能やスタンプ機能等、操作された編集ツールの編集機能を実現するように処理を行う。ステップS25の処理が終了すると、処理はステップS26に進む。また、ステップS24において入力操作が行われていないと判定された場合、処理はステップS26に進む。
【0139】
ステップS26において、表示制御部213は、所定の時間が経過したか、または、終了ボタンが操作されたか否かを判定する。所定の時間(例えば編集作業に割り当てられた時間)が経過しておらず、かつ、編集画面上の終了ボタンが操作されていないと判定された場合、処理はステップS24に戻り、それ以降の処理が繰り返される。また、ステップS26において所定の時間が経過した、または、終了ボタンが操作されたと判定した場合、処理はステップS27に進む。
【0140】
ステップS27において、入力受付制御部212は、操作入力の受け付けを終了する。ステップS28において、編集画像編集部215は、編集画像に合成用画像を合成して編集済み画像を生成し、それを、例えば、記憶部102に記憶させて保存する。
【0141】
ステップS28の処理が終了すると、編集処理が終了され、処理は図11のステップS4に戻り、ステップS5以降の処理が実行される。
【0142】
図13は、ステップS23の処理により、タブレット内蔵モニタ72の編集用モニタ141に表示される編集画面の表示例を示す図である。
【0143】
図13に示されるように、編集画面300は、主な構成が、一部を除き左右に2つずつ設けられている。これは、基本的に同じ組の2名の利用者が同時に落書き編集入力を行うことができるようにするものである。
【0144】
編集画面300の上部中央には、利用者が画像や機能を選択するGUIボタン等が設けられている。この上部中央に表示される編集対象画像選択部311は、編集画面300において利用者に落書き編集される画像となり得る編集対象画像の中から、利用者が落書きを行う編集画像を選択するGUIである。この編集対象画像は、撮影空間32における撮影作業により生成され、利用者により選択されたキープ画像である。編集対象画像選択部311には、このキープ画像のサムネイル画像の一覧がGUIとして表示される。詳細については後述するが、利用者が、この編集対象画像選択部311に表示された編集対称画像の中から所望のものをタッチペン73で選択すると、その選択された画像が編集画像とされ、編集画面300上に編集画像として大きく表示される。
【0145】
編集画像表示部312−1は、編集用モニタ141に向かって左側に位置する利用者が落書き編集を行う編集画像を表示する作業領域であり、例えば、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bの左側に設けられたタッチペン73−1が操作されて選択された編集対象画像(選択画像)が編集画像として表示される。同様に、編集画像表示部312−2は、編集用モニタ141に向かって右側に位置する利用者が落書き編集を行う編集画像を表示する作業領域であり、例えば、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bの右側に設けられたタッチペン73−2が操作されて選択された編集対象画像(選択画像)が編集画像として表示される。
【0146】
以下において、編集画像表示部312−1と編集画像表示部312−2を互いに区別して説明する必要の無い場合、編集画像表示部312と称する。
【0147】
編集画面300の上部中央に表示される残時間表示部313は、編集作業に予め割り当てられた制限時間の残り時間(残時間)を表示する。この表示により利用者は、落書き編集のペース配分を行うことができる。
【0148】
編集対象画像選択部311の左側に表示される制御指示受付部314−1は、編集画像表示部312−1に表示される編集画像に対する落書き編集全般に関する制御指示を受け付けるためのGUIである。この制御指示受付部314−1には、例えば、今まで行った落書きを消す消しゴム機能のGUIや、編集作業の「やり直し」や「やり直しのやり直し」を落書き処理単位で指定するGUIや、編集作業の終了を指示するGUI等が表示される。
【0149】
編集対象画像選択部311の右側に表示される制御指示受付部314−2は、編集画像表示部312−2に表示される編集画像に対する落書き編集全般に関する制御指示を受け付けるためのGUIである。そのGUIの内容は、制御指示受付部314−1と同様である。
【0150】
以下において、制御指示受付部314−1と制御指示受付部314−2を互いに区別して説明する必要の無い場合、制御指示受付部314と称する。
【0151】
編集画面300の下部中央に表示される編集ツール選択部315は、編集画像表示部312に表示されている編集画像の編集に使用する編集ツールを選択するGUIが表示される。図13の例の場合、このGUIとして、例えば、「スペシャル」ボタン、「デコリ」ボタン、「ペン」ボタン、「スタンプ」ボタン、「変身」ボタン、「文字」ボタン、および「コロコロ」ボタンが設けられている。これらのGUIボタンは編集ツールの大カテゴリ(編集ツールをグループ化したもの)を選択するものである。各大カテゴリには、それぞれ、1つまたは複数の編集ツールが属する。
【0152】
利用者がタッチペン73を操作して、これらのボタンを押下すると、押下されたボタンの、タッチしたタッチペン73の側に、そのボタンに対応する編集ツールが選択されたことを示す選択アンカが表示される。図13の例の場合、利用者がタッチペン73−1で「スペシャル」ボタンを押下し、「スペシャル」ボタンの左側に選択アンカ316−1が表示されている。
【0153】
なお、「スペシャル」ボタンは、この写真シール作成装置1独自の編集ツールや、写真シール作成装置1の編集ツールの中で利用者により使用してもらいたいお勧めの編集ツールを選択するGUIボタンである。
【0154】
また、図13の例の場合、利用者がタッチペン73−2で「スタンプ」ボタンを押下し、「スタンプ」ボタンの右側に選択アンカ316−2が表示されている。
【0155】
このように選択された大カテゴリに属する編集ツールが、編集用パレットに表示される。図13の例の場合、編集ツール選択部315の左側に表示される編集用パレット317−1には、利用者がタッチペン73−1を操作して選択した「スペシャル」カテゴリに属する編集ツールを操作するためのGUIが表示されている。これらの編集ツールは、編集画像表示部312−1に表示される編集画像に対する落書きに使用される。
【0156】
カテゴリに複数の編集ツールが属する場合、各編集ツールは、編集用パレット317−1にタブで表示される。図13の例の場合、「7月」タブ、「日付」タブ、「誕生日」タブ、「カーテンスタンプ」タブ318、「所属」タブ、および「縦長」タブが表示されている。編集用パレット317−1には、利用者に選択されたタブの編集ツールのGUIが操作可能な状態で表示される。図13の例の場合、「カーテンスタンプ」タブ318が選択され、その「カーテンスタンプ」のGUIであるカーテンスタンプアイコン319が編集用パレット317−1に表示されている。
【0157】
詳細については、後述するが、「カーテンスタンプ」はカーテンスタンプ画像を編集画像に重畳させるスタンプであり、そのカーテンの覆い具合(開き具合)を利用者が調整することができる。カーテンスタンプアイコン319は、合成するカーテンスタンプ画像を選択するためのアイコンである。利用者が、タッチペン73−1を操作し、編集用パレット317−1に表示されるカーテンスタンプアイコン319のいずれかを選択した後、編集画像表示部312−1内でタブレット142にタッチすると、そのタッチペン73がタッチされた位置(座標)に対応する位置にカーテンスタンプ画像が重畳される。さらに利用者が、編集画像表示部312−1内でタッチペン73をタブレット142にタッチさせたまま動かすと、その動きに応じてカーテンスタンプ画像のカーテンが開いたり閉じたりする。
【0158】
なお、編集画面300の右側についても同様である。図13の例の場合、編集ツール選択部315の左側に表示される編集用パレット317−2には、利用者がタッチペン73−2を操作して選択した「スタンプ」カテゴリに属する編集ツールを操作するためのGUIが表示されている。これらの編集ツールは、編集画像表示部312−2に表示される編集画像に対する落書きに使用される。
【0159】
カテゴリに複数の編集ツールが属する場合、各編集ツールは、編集用パレット317−2にタブで表示される。図13の例の場合、「かわいい」タブ、「ハート」タブ、「キラキラ」タブ、「ベタ」タブ、「古着っこ」タブ、および「キャラ」タブが表示されている。編集用パレット317−2には、利用者に選択されたタブの編集ツールのGUIが操作可能な状態で表示される。図13の例の場合、「ベタ」タブが選択され、その「ベタ」スタンプのGUIが編集用パレット317−2に表示されている。
【0160】
以下において、選択アンカ316−1と選択アンカ316−2を互いに区別して説明する必要の無い場合、選択アンカ316と称する。また、編集用パレット317−1と編集用パレット317−2を互いに区別して説明する必要の無い場合、編集用パレット317と称する。
【0161】
なお、以上において説明したGUIの表示例は、一例であり、上述した以外の構成であってももちろんよい。また、以上において説明した編集ツールの一部が省略されるようにしてもよいし、上述した以外の編集ツールがさらに用意されるようにしてもよい。さらに、編集画面300の操作方法も上述した以外の方法が適用されるようにしてもよい。
【0162】
次に、カーテンスタンプについて説明する。
【0163】
上述したように、利用者がタッチペン73−1を用いて、編集画面300の編集ツール選択部315の「スペシャル」ボタンを押下し、編集用パレット317−1において「カーテンスタンプ」タブ318を選択すると、編集用パレット317−1にはカーテンスタンプアイコン319が表示される。
【0164】
この状態において、編集ツールとして「カーテンスタンプ」ツールが選択されており、利用者は、編集画像表示部312−1に表示されている編集画像に、カーテンスタンプ画像を重畳させることができる。
【0165】
図14は、カーテンスタンプを重畳させる様子の例を示す図である。
【0166】
カーテンスタンプアイコン319のそれぞれに対応するカーテンスタンプ画像は、例えば記憶部102等の所定の記憶媒体に予め記憶されている。図14Aに編集画像とカーテンスタンプ画像の例を示す。編集画像321は、利用者にキープ画像として選択された撮影画像であり、編集画面300の編集対象画像選択部311において利用者が選択し、編集画像表示部312に表示された、落書き編集対象の画像である。カーテンスタンプ画像322は、この撮影画像321に合成される合成用画像であり、編集画像321の上下方向の合成位置を利用者が指定することができる。
【0167】
カーテンスタンプ画像322の横方向のサイズ(両矢印331)は、編集画像321の横方向のサイズ(両矢印341)と同一であり、カーテンスタンプ画像322の左右の端は、必ず、編集画像321の左右の端に揃えて配置される。したがって、カーテンスタンプ画像322は、編集画像321に対して横方向の配置位置は予め定められており、不変である。
【0168】
カーテンスタンプ画像322の縦方向のサイズ(両矢印332)は、編集画像321の縦方向のサイズ(両矢印342)以上である。カーテンスタンプ画像322は、編集画像321に対して縦方向の配置位置は任意に決定することができる。つまり、カーテンスタンプ画像322は縦方向に可動である。したがって、利用者は、例えば、編集画像321に前景として重畳されるカーテンスタンプ画像322を、編集画像321の被写体の部分より上に配置し、被写体に重ならないように重畳させることもできるし、カーテンスタンプ画像322を、編集画像の一番下まで下ろし、被写体の画像を全て覆い隠すように配置し、重畳させることもできる。
【0169】
例えば、図14Bに示されるように、利用者がタッチペン73を編集画像表示部312に表示される編集画像321上の所定の位置でタブレット142にタッチさせると(タッチペン73A)、そのタッチペン73Aの編集画像321の縦方向に対する位置に応じた位置にカーテンスタンプ画像322が配置される。利用者がこのタッチペン73をタブレット142にタッチさせたまま、矢印351Aのように移動させると、そのタッチペン73の移動に応じて、カーテンスタンプ画像322の配置位置が更新される。
【0170】
つまり、カーテンスタンプ画像322は、タッチペン73が移動した軌跡(矢印351A)の、カーテンスタンプ画像322が移動可能な方向の成分(矢印352)の分だけ移動する。
【0171】
図14Cは、移動後の様子を示す図である。図14Cに示されるように、タッチペン73が矢印351Aのように動かされ、タッチペン73Cの位置に移動すると、カーテンスタンプ画像322の配置位置が縦方向にのみ、矢印352のように変化する。
【0172】
なお、図14A乃至図14Cにおいて、カーテンスタンプ画像322の編集画像321と重畳する部分が、編集画面300の編集画像表示部312に実際に表示される部分である。編集画像321と重畳されていない部分は、実際には表示されていない。
【0173】
利用者がタッチペン73をタブレット142から離すと、カーテンスタンプ画像322の位置が固定される(合成位置が決定する)。このように、利用者はタッチペン73の位置を動かすことにより、カーテンスタンプ画像322の縦方向の配置位置を指定することができる。
【0174】
このとき、カーテンスタンプ画像322は横方向に移動しないので、矢印351Aの横方向の成分は無視される。換言すれば、タッチペン73がタブレット142にタッチされた場所の横方向の位置も無視される。例えば、利用者がタッチペン73を、タッチペン73Bのようにタッチペン73Aと異なる位置でタブレット142にタッチさせ、タッチさせたまま、矢印351Bのように矢印351Aと同様に動かしても、タッチペン73Aの縦方向の位置はタッチペン73Bの縦方向の位置と同一であるので、カーテンスタンプ画像322の配置位置は、上述したタッチペン73Aの場合と同様に変化し、図14Cに示されるように縦方向にのみ、矢印352のように変化する。
【0175】
このようなカーテンスタンプの処理の流れの例について図15のフローチャートを参照して説明する。例えば、利用者が編集画面300において、「カーテンスタンプ」タブ318を選択する等してカーテンスタンプツールを選択すると、編集ツール制御部214は、カーテンスタンプ処理部221は、カーテンスタンプ処理を開始する。
【0176】
カーテンスタンプ処理が開始されると、表示制御部213は、ステップS51において、「カーテンスタンプ」タブ318が選択された編集用パレット317にカーテンスタンプアイコン319を表示する。ステップS52において、入力受付制御部212は、アイコン選択の受け付けを開始する。
【0177】
ステップS53において、カーテンスタンプ処理部221は、カーテンスタンプアイコン319が選択されたか否かを判定し、選択されたと判定するまで待機する。アイコンが選択されたと判定すると、処理はステップS54に進む。
【0178】
選択されたカーテンスタンプアイコン319に対応するカーテンスタンプ画像が合成用画像として特定されると、入力受付制御部212は、ステップS54において、そのカーテンスタンプ配置操作を受け付ける。つまり、入力受付制御部212は、編集画像表示部312内において、利用者がタッチペン73をタブレット142にタッチさせる操作を受け付ける。ステップS55において、カーテンスタンプ処理部221は、タッチペン73がタブレット142にタッチされ、操作入力が開始されたか否かを判定する。操作入力が開始されたと判定した場合、処理はステップS56に進む。
【0179】
ステップS56において、カーテンスタンプ処理部221は、入力受付制御部212および表示制御部213を制御し、入力操作に応じて、選択されたカーテンスタンプ画像を編集画像に重畳させて表示させる。例えば、タッチペン73がタブレット142にタッチされたまま移動されると、その動きに応じて、カーテンスタンプ画像の配置位置が所定の方向に移動する。
【0180】
ステップS57において、カーテンスタンプ処理部221は、利用者がタッチペン73をタブレット142より離す等して操作入力が終了したか否かを判定する。利用者がタッチペン73をタブレット142より離しておらず、操作入力が完了していないと判定された場合、処理はステップS56に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0181】
また、ステップS57において、操作入力が終了したと判定された場合、処理はステップS58に進む。ステップS58において、カーテンスタンプ処理部221は、カーテンスタンプ画像の位置を確定し、そのカーテンスタンプ画像を編集画像に合成する。ステップS58の処理が終了すると、処理はステップS59に進む。また、ステップS55において、操作入力が開始されていないと判定された場合、処理はステップS59に進む。
【0182】
ステップS59において、カーテンスタンプ処理部221は、カーテンスタンプ処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合、処理をステップS53に戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、ステップS59において、カーテンスタンプ処理を終了すると判定した場合、カーテンスタンプ処理が終了される。
【0183】
以上のように、利用者は、カーテンスタンプ画像の縦方向の位置を容易に指定することができる。つまり、利用者は、容易に、カーテンの絵柄を、所望の位置まで下ろした状態で、(すなわち、所望の位置まで下ろしたカーテンの絵柄を)撮影画像に合成することができる。
【0184】
通常のスタンプ画像の場合、そのスタンプ画像の配置位置は、例えばタッチペン73をタブレット142にタッチさせた位置に応じた位置に決定される。したがって、タッチペン73をタブレット142にタッチさせた状態で動かしても、合成したスタンプ画像を移動させることができない場合が多い。また、スタンプ画像の配置位置は、横方向についても制限されていないため、図14Aのようなカーテンスタンプ画像322を編集画像321に合成させる場合、互いの左右端を揃える様な位置でタッチペン73をタブレット142にタッチさせなければならない。このタッチの位置が少しでも横方向にずれると、カーテンスタンプ画像322の横端が見えてしまい、カーテンの画像としての完成度が低減してしまう(利用者の満足度が低減する)。
【0185】
また、通常のフレーム画像の場合、合成位置が予め定められていたり、利用者の部分に重ならない位置など、配置可能な位置が極端に制限されていたりするので、利用者の所望の位置にカーテンスタンプ画像を合成する(所望の程度下ろしたカーテンの画像を合成する)ことができなかった。
【0186】
これに対して上述したカーテンスタンプ機能は、合成用画像の少なくとも一辺が編集画像の少なくとも一辺の長さに規制され、かつ、その一辺と垂直方向の他辺における合成用画像の長さは編集画像の他辺と以上もしくは同等の長さとし、合成用画像の移動方向を規制する。例えば、図14の場合、編集画像321の横一辺の長さを合成用画像であるカーテンスタンプ画像322の横一辺の長さと同一とし、そのカーテンスタンプ画像322の移動方向が上下方向のみに規制されている。
【0187】
このようにすることにより、図14Bに示されるように、利用者は、タッチペン73をタブレット142にタッチさせる際に、縦方向の位置のみ調整すればよく、横方向の位置を考慮する必要がない。従って利用者は、より容易に、カーテンスタンプ画像322を編集画像321(撮影画像)のより適切な位置に合成させることができる。
【0188】
また、利用者は、タッチペン73をタブレット142にタッチさせたまま移動させることにより、カーテンの縦方向の合成位置を調整することができる。このとき、カーテンスタンプ画像322の縦方向の長さが、編集画像321の縦方向の長さ以上に設定されているので、利用者は、タッチペン73を縦方向に移動させるだけで、あたかも吊設されたカーテンを上げ下ろしするかのように、編集画像321上においてカーテンの上げ下ろし具合を容易に調整することができる。
【0189】
さらに、そのカーテンの上げ下ろし調整の際、利用者は、タッチペン73を移動させるが、実際には、タッチペン73を厳密に上下方向に直線移動させることは困難であり、例えば、斜め方向に移動させたり、弧状や波状など曲線状に移動させたりする場合が多い。上述したように、カーテンスタンプ画像322の編集画像321に対する合成位置の横方向については制限(固定)されているので、カーテンは、上下方向にのみ移動する。すなわち、利用者は、より容易にカーテンの上げ下ろし具合の調整を行うことができる。
【0190】
なお、以上においては、利用者がタッチペン73をタブレット142にタッチした位置に応じてカーテンスタンプ画像322を配置するように説明したが、これに限らず、利用者がタッチペン73をタブレット142にタッチさせたまま移動させたとき、その移動に応じてカーテンスタンプ画像322の位置を変更するようにしてもよい。この場合、カーテンスタンプ画像322の初期配置位置が予め定められている。カーテンスタンプ画像322は、利用者に選択された時点で、その初期配置位置に配置される。利用者がタッチペン73をタブレット142にタッチさせたまま移動させると、そのタッチした位置に関わらず、移動の分だけカーテンスタンプ画像322の合成位置が変化する。
【0191】
例えば、図14Bにおいて、タッチペン73Aとタッチペン73Cの縦方向の位置は互いに異なる。利用者がタッチペン73Cを矢印351Cのように矢印351Aと同様に動かしたとき、カーテンスタンプ画像322は、利用者がタッチペン73Aを矢印351Aのように動かしたときと同様に、矢印352に示されるように合成位置が変化する。つまり、この場合、タッチペン73がタブレット142にタッチされた位置(タッチペン73A、タッチペン73B、およびタッチペン73C)はカーテンスタンプ画像322の移動に関係なく、その後のタッチペン73の移動ベクトル(矢印351A、矢印351B、および矢印351C)にのみ依存する。
【0192】
したがって、利用者は、タッチペン73を(例えば編集画像321上の)任意の位置にタッチすればよいので、より容易にカーテンスタンプ画像322の合成位置を調整することができる。
【0193】
なお、カーテンスタンプ画像322の合成位置の指定方法は、任意であり、上述した以外であっても良い。例えば、編集画像321上(編集画像表示部312)以外の領域、または編集用モニタ141の外部に、スライドバー等の、カーテンスタンプ画像322の合成位置を調整するようなインタフェース(GUIまたはハードウェア)を設け、利用者がそれを操作することによりカーテンスタンプ画像322の合成位置の調整を行うようにしてもよい。このようにすることにより、利用者にとって、カーテンスタンプ画像322の合成位置の指定方法がより明確になる。また、スライドバーのようなインタフェースの場合、カーテンスタンプ画像322の移動可能な方向も明確になる。
【0194】
また、カーテンスタンプ画像322の移動量(調整量)は、タッチペン73の移動量に対して可変であってもよい。例えば、利用者がタッチペン73をタブレット142に強く押し付けて移動させたとき、タッチペン73の移動量に対するカーテンスタンプ画像322の移動量が、軽く押し付けて移動させた場合よりも大きくなるようにしてもよい。つまり、タッチの圧力の強弱に応じて、タッチペン73の移動量に対するカーテンスタンプ画像322の移動量が変化するようにしてもよい。このようにすることにより、カーテンスタンプ画像322の合成位置指定の操作性が向上する。
【0195】
また、タッチペン73の移動量に対するカーテンスタンプ画像322の移動量を設定するインタフェースを設けるようにしてもよい。このようにすることにより、カーテンスタンプ画像322の調整量の変化を、利用者にとってより明確にすることができる。さらに、タッチペン73の移動量に対するカーテンスタンプ画像322の移動量が定期的または不定期(ランダム)に自動で変化するようにしてもよい。このようにすることにより、カーテンスタンプ処理部221は、カーテンスタンプ画像322の合成位置指定の作業に意外性を付与することができ、編集作業の娯楽性を向上させることができる。
【0196】
なお、以上においては、カーテンスタンプ画像322が編集画像321の前景となるように説明したが、これに限らず、カーテンスタンプ画像322は、編集画像321の背景としてもよいし、複数層からなる編集画像321の中間景(複数層の間)としてもよい。さらに、どの層に配置するかを利用者が選択することができるようにしてもよい。
【0197】
また、カーテンスタンプ画像322は、その一部又は全部が、後ろの層の画像が透けて見える透過画像であってもよい。さらに、以上においては、合成用画像としてカーテンの画像を用いて説明したが、合成用画像の絵はカーテン以外であってももちろん良い。以下の説明においても、同様に、カーテンスタンプ画像を用いた説明は、特にカーテンとしての特徴が必要で無い限り、カーテン以外の合成用画像でも適用可能である。
【0198】
さらに、以上においては、カーテンスタンプ画像322の合成位置が編集画像321に対して縦方向に可変であるように説明したが、カーテンスタンプ画像322の移動可能方向は、縦方向以外であっても良い。例えば横方向(左右方向)であってもよい。その場合、カーテンスタンプ画像322の横方向の長さ(両矢印331)が編集画像321の横方向の長さ(両矢印341)と以上とされる。また、カーテンスタンプ画像322の縦方向の長さ(両矢印332)は、編集画像321の縦方向の長さ(両矢印342)と一致させてもよいし、編集画像321の縦方向の長さ(両矢印342)より短くしても良い。
【0199】
カーテンスタンプ画像322の縦方向の長さ(両矢印332)は、編集画像321の縦方向の長さ(両矢印342)と一致させる場合、カーテンスタンプ画像322は、その上下端が、編集画像321の上下端と必ず一致するように配置される。
【0200】
また、カーテンスタンプ画像322の縦方向の長さ(両矢印332)を編集画像321の縦方向の長さ(両矢印342)より短くする場合、カーテンスタンプ画像322は、例えば、その上端が、編集画像321の上端と必ず一致するように配置される。
【0201】
さらに、タッチペン73をタブレット142から離す等して一度配置したカーテンスタンプ画像322をさらに移動させて再配置することができるようにしてもよい。例えば、図15のフローチャートにおいて、ステップS56の処理を経てステップS59において終了しないと判定し、ステップS53に処理が戻されたとき、アイコンが既に選択されている(前回配置されたカーテンスタンプ画像322に対応するアイコンが未だ選択されている)とし、ステップS54以降の処理により、そのカーテンスタンプ画像322を再移動させることができるようにしてもよい。このようにすることにより、利用者はカーテンスタンプ画像322を編集画像321のより所望の位置に合成させることができる。
【0202】
もちろん、利用者が他の処理を行った後でも再移動させることができるようにしてもよい。その場合、例えば、利用者がタッチペン73でカーテンの部分をタッチするなど、何らかの方法で配置済みのカーテンスタンプ画像322を利用者が選択することができるようにする必要がある。
【0203】
なお、利用者が編集画像321にカーテンスタンプ画像322を複数重畳させることができるようにしてもよい。例えば、互いに色、柄、または形状等が異なる複数のカーテンを重ねて配置することにより、利用者は、より彩り豊かで個性豊かな画像を生成することができる。その場合、各カーテンスタンプ画像322の配置位置(上げ下ろし具合等)は互いに独立して設定することができるようにしてもよいし、互いに依存するようにしてもよい。例えば、利用者が1つの入力操作で複数のカーテンスタンプ画像322を移動させることができるようにしてもよい。
【0204】
また、各カーテンスタンプ画像322は、前景、背景、または中間景のいずれであってもよい。前景のカーテンスタンプ画像と背景のカーテンスタンプ画像のように、前景、背景、および中間景を適宜組み合わせてもよい。利用者はより多様な編集を行うことができる。
【0205】
また、各カーテンスタンプ画像322の移動の方向や向きが互いに異なるようにしてもよい。例えば、利用者がタッチペン73を移動させたのに対し、2つのカーテンスタンプ画像322のうち、一方は上向きに移動し、他方は下向きに移動するようにしてもよい。もちろん、上向きと右向きなど複数方向の組み合わせでもよい。
【0206】
また、複数カーテンの場合も再配置可能としてもよい。その場合、利用者が再配置するカーテンを選択することができるようにするのが望ましい。もちろん、カーテンスタンプ処理部221が選択するようにしてもよい。
【0207】
なお、カーテンスタンプ画像の色、模様、または形状等の設定は、利用者が指定することができるようにしもよい。また、配置後に設定を変更することができるようにしてもよい。
【0208】
また、以上に説明したカーテンスタンプ画像は、動画像であっても良い。ただし、その場合も、画像印刷時は、静止画像に変換される。また、カーテンスタンプ画像の位置を移動させる際に、移動時用の動画像を表示するようにしてもよい。例えば、カーテンスタンプ画像を動かしたときに、カーテンがなびく様に表示されるようにしてもよい。このようにすることにより、カーテンスタンプ画像移動時の表示の娯楽性を向上させることができる。
さらに、例えば、カーテンスタンプ画像が、移動時に後ろの層の絵を透過し、移動完了後に不透過となるようにしてもよい。このように後ろの層の絵を透過させることにより、利用者は、より容易に、カーテンスタンプ画像の配置位置をより適切な位置に決定することができる。
【0209】
カーテンスタンプの構成および移動規制等は任意である。以下に、各種例を説明する。
【0210】
図16は、移動方向が斜めの場合のカーテンスタンプ画像および編集画像の様子の例を説明する図である。図16の場合、合成用画像であるカーテンスタンプ画像は、その一辺の長さが、編集画像321の対向する頂点と頂点を結んだ距離に規制され、さらに、その一辺と垂直方向に移動規制される。
【0211】
図16Aに示される、カーテンスタンプ画像362は、撮影画像321に合成される合成用画像であり、利用者がカーテンスタンプアイコン319を操作して選択する合成用画像である。この場合のカーテンスタンプ画像362は、編集画像321に対して、左上右下の斜め方向(矢印372)の方向に移動可能である。この移動可能方向と垂直な左下右上の斜め方向の長さ(矢印371)は、編集画像321の対角線の長さ(矢印381)と同一であり、カーテンスタンプ画像362の右上の辺と左下の辺は、必ず、編集画像321の右上の頂点と左下の頂点に揃えて配置される。したがって、カーテンスタンプ画像362は、編集画像321に対して左下右上の斜め方向の配置位置は予め定められており、不変である。
【0212】
カーテンスタンプ画像362の左上右下の斜め方向(矢印372)は、編集画像321の左上右下の斜め方向(矢印382)以上である。利用者は、カーテンスタンプ画像362の、編集画像321に対して左上右下の斜め方向の配置位置を任意に決定することができる。つまり、カーテンスタンプ画像362は左上右下の斜め方向に可動である。
【0213】
例えば、図16Bに示されるように、利用者がタッチペン73を編集画像表示部312に表示される編集画像321上の所定の位置でタブレット142にタッチさせると(タッチペン73A)、そのタッチペン73Aの編集画像321の左上右下の斜め方向に対する位置に応じた位置にカーテンスタンプ画像362が配置される。利用者がこのタッチペン73をタブレット142にタッチさせたまま、矢印391Aのように移動させると、そのタッチペン73の移動に応じて、カーテンスタンプ画像362の配置位置が更新される。
【0214】
つまり、カーテンスタンプ画像362は、タッチペン73が移動した軌跡(矢印391A)の、カーテンスタンプ画像362が移動可能な方向の成分(矢印392)の分だけ移動する。
【0215】
図16Cは、移動後の様子を示す図である。図16Cに示されるように、タッチペン73が矢印391Aのように動かされると、カーテンスタンプ画像362の配置位置が左上右下の斜め方向にのみ、矢印392のように変化する。
【0216】
なお、図16A乃至図16Cにおいて、カーテンスタンプ画像362の編集画像321と重畳する部分が、編集画面300の編集画像表示部312に実際に表示される部分である。編集画像321と重畳されていない部分は、実際には表示されていない。
【0217】
利用者がタッチペン73をタブレット142から離すと、カーテンスタンプ画像362の位置が固定される(合成位置が決定する)。このように、利用者は、タッチペン73の位置を動かすことにより、容易に、カーテンスタンプ画像362の左上右下の斜め方向の配置位置を指定することができる(利用者は、カーテンスタンプ画像362をその他の方向に動かさずに配置指定を行うことができる)。
【0218】
図17は、カーテンスタンプ画像が複数の画像により構成され、各画像が互いに異なる方向に移動規制されている様子の例を説明する図である。
【0219】
つまり、図17Aに示されるカーテンスタンプ画像402Aおよびカーテンスタンプ画像402Bは、縦方向の長さが編集画像321の縦方向の長さと同一である。また、カーテンスタンプ画像402Aの横方向の長さと、カーテンスタンプ画像402Bの横方向の長さの和は、編集画像321の横方向の長さ以上である。カーテンスタンプ画像402Aは、編集画像の左上の頂点と中心点412を結ぶ方向に移動規制されている。カーテンスタンプ画像402Bは、編集画像の右上の頂点と中心点412を結ぶ方向に移動規制されている。カーテンスタンプ画像402Aおよびカーテンスタンプ画像402Bは、タッチペン73の縦方向の動きに応じて、それぞれの方向に移動する。
【0220】
例えば、図17Aに示されるように、利用者がタッチペン73を矢印411のように下向きに動かすと、カーテンスタンプ画像402Aは矢印413Aに示されるように、カーテンスタンプ画像402Bは矢印413Bに示されるように、それぞれ、編集画像321の中心点412に向かって移動する。この移動により、図17Bに示されるように、カーテンスタンプ画像が編集画像321により広く重畳されるようになる(カーテンスタンプ画像に覆われる部分が大きくなる)。
【0221】
図17Bの状態から、さらに、利用者が、タッチペン73を編集画像321の上向き(矢印411の逆向き)に動かすと、カーテンスタンプ画像402Aおよびカーテンスタンプ画像402Bは、編集画像321の中心点412から遠ざかるように、それぞれ矢印413Aおよび矢印413Bの逆向きに移動され、図17Aの状態に戻る。
【0222】
このように、利用者は、タッチペン73を編集画像321の上下方向に動かすだけで、容易に、カーテンスタンプ画像402Aおよびカーテンスタンプ画像402Bの開き閉じ具合を調整しながら編集画像321に合成させることができる。
【0223】
なお、移動させるカーテンスタンプ画像の数はいくつであってもよい。
【0224】
図18は、カーテンスタンプ画像が複数の画像により構成され、画像が回転方向に移動規制されている様子の例を説明する図である。
【0225】
図18Aにおいて、合成用画像であるカーテンスタンプ画像432が例えば、4つの画像からなり、上部のカーテンスタンプ画像432Aおよびカーテンスタンプ画像432Bの回転規制、かつ、左右のカーテンスタンプ画像432Cおよびカーテンスタンプ画像432Dの左右移動規制により、タッチペン73の上下移動に応じて、カーテンスタンプ画像432A乃至カーテンスタンプ画像432Dが画像中央に移動するように規制する。
【0226】
つまり、図18Aに示されるカーテンスタンプ画像432Aは、点442Aを回転軸とする回転方向(両矢印443A)に移動規制される。カーテンスタンプ画像432Bは、点442Bを回転軸とする回転方向(両矢印443B)に移動規制される。
【0227】
カーテンスタンプ画像432Cは、横方向(両矢印443C)に移動規制される。このとき、カーテンスタンプ画像432Cの左端が編集画像321の左端より左側に位置するように規制される。つまり、カーテンスタンプ画像432Cは、その左端が編集画像321の左端と一致するところまでしか右側に移動できない。
【0228】
同様に、カーテンスタンプ画像432Dは、横方向(両矢印443D)に移動規制される。このとき、カーテンスタンプ画像432Dの右端が編集画像321の右端より右側に位置するように規制される。つまり、カーテンスタンプ画像432Dは、その右端が編集画像321の右端と一致するところまでしか左側に移動できない。
【0229】
カーテンスタンプ画像432A乃至カーテンスタンプ画像432Dは、タッチペン73の縦方向(両矢印441)の動きに応じて、それぞれの方向に移動する。例えば、図18Bに示されるように、利用者がタッチペン73を矢印451のように下向きに動かすと、カーテンスタンプ画像432Aは、矢印453Aに示されるように、点442Aを中心として右回りの向きに回転する。また、カーテンスタンプ画像432Bは、矢印453Bに示されるように、点442Bを中心として時計と左回りの向きに回転する。さらに、カーテンスタンプ画像432Cは、矢印453Cに示されるように右向きに移動し、カーテンスタンプ画像432Dは、矢印453Dに示されるように左向きに移動する。
【0230】
この移動により、カーテンスタンプ画像が編集画像321により広く重畳されるようになる(カーテンスタンプ画像に覆われる部分が大きくなる)。図18Bの状態から、さらに、利用者が、タッチペン73を編集画像321の上向き(矢印451の逆向き)に動かすと、カーテンスタンプ画像432A乃至カーテンスタンプ画像432Dは、上述した動きと逆向きに移動し、例えば図18Aの状態に戻る。
【0231】
このように、利用者は、タッチペン73を編集画像321の上下方向に動かすだけで、容易に、カーテンスタンプ画像432A乃至カーテンスタンプ画像432Dの開き閉じ具合を調整しながら編集画像321に合成させることができる。
【0232】
以上のように、カーテンスタンプ画像の移動可能方向は、直線方向だけでなく回転方向とすることもできる。なお、もちろん、カーテンスタンプ画像の移動可能方向は、それら以外の曲線方向とすることもできる。例えば、所謂ジグザグのような、複数の直線を組み合わせたものであってもよいし、渦巻状であってもよいし、規則的または不規則的な波線状であってもよい。さらに不規則な曲線状であっても良い。例えば、ユーザが指定したフリーハンドの曲線であってもよい。
【0233】
図19は、カーテンスタンプ画像がタッチペンの操作方向と異なる方向に移動規制される様子の例を説明する図である。
【0234】
図19Aに示される例において、合成用画像であるカーテンスタンプ画像471は、カーテンスタンプ画像471A乃至カーテンスタンプ画像471Cの3つの画像からなる。カーテンスタンプ画像471Aの横方向の長さ(両矢印481)は、編集画像321の横方向の長さに一致し、かつ、カーテンスタンプ画像471Bおよびカーテンスタンプ画像471Cの縦方向の長さ(両矢印482)は、編集画像321の縦方向の長さに一致する。
【0235】
図19Bに示されるように、カーテンスタンプ画像471Aは、その左右端を編集画像321の左右端と一致させた状態で縦方向に移動規制される。つまり、タッチペン73の縦方向の移動(両矢印491)に応じて、カーテンスタンプ画像471Aは、その左右端を編集画像321の左右端と一致させながら、縦方向に移動する(両矢印492A)。
【0236】
カーテンスタンプ画像471Bおよびカーテンスタンプ画像471Cは、その上下端を編集画像321の上下端と一致させた状態で横方向に移動規制される。つまり、タッチペン73の縦方向の移動(両矢印491)に応じて、カーテンスタンプ画像471Bおよびカーテンスタンプ画像471Cは、その上下端を編集画像321の上下端と一致させながら、横方向に移動する(両矢印492Bおよび両矢印492C)。ただし、カーテンスタンプ画像471Bおよびカーテンスタンプ画像471Cは、互いに逆向きに移動する。
【0237】
例えば、図19Cに示されるように、利用者がタッチペン73を矢印493のように下向きに動かすと、カーテンスタンプ画像471Aは、下向きに移動し、カーテンスタンプ画像471Bは右向きに移動し、カーテンスタンプ画像471Cは左向きに移動する。これにより、図19に示されるように、カーテンスタンプ画像471A乃至カーテンスタンプ画像471Cが、編集画像321全体を覆い隠し、編集画像321が見えなくなる。この状態から、利用者が、タッチペン73を上向きに動かすと、カーテンスタンプ画像471A乃至カーテンスタンプ画像471Cがそれぞれ逆向きに移動し、図19Aや図19Bのように、カーテンが開いた状態となり、編集画像321が見えるようになる。
【0238】
このように、利用者は、タッチペン73を編集画像321の上下方向に動かすだけで、容易に、カーテンスタンプ画像471A乃至カーテンスタンプ画像471Cの開き閉じ具合を調整しながら編集画像321に合成させることができる。
【0239】
以上においては、合成用画像(カーテンスタンプ画像)を記憶部102に予め記憶させておくように説明したが、これ以外にも、カーテンの端の部分だけ記憶しておき、カーテンの端以外の部分は、描画の際に作成する(所謂「塗りつぶし」を行う)ようにしてもよい。
【0240】
図20は、合成用画像の描画方法の例を説明する図である。図20は、図14の例に対応するカーテンスタンプ画像の例を示している。
【0241】
図20Aの例の場合、予め用意されるカーテンスタンプ画像511は、カーテンスタンプ画像322のカーテンの端の部分の画像のみにより構成される。記憶部102等には、このカーテンスタンプ画像511と、「塗りつぶし」を行うための絵柄の基本画像(カーテンスタンプ画像511と同一の色や柄)のみが用意される。
【0242】
利用者がタッチペン73を編集画像上でタブレット142にタッチさせると、図20Bに示されるように、その位置に対応する位置にカーテンスタンプ画像511が配置され、編集画像321上の、カーテンスタンプ画像511より上側の部分512が、基本画像のパターンで塗りつぶされる。
【0243】
図20Bの状態から、利用者がタッチペン73をタッチさせたまま矢印513のように移動させると、図20Cのように、カーテンスタンプ画像511の配置位置が更新される(下向きに移動する)。カーテンスタンプ画像511の位置の変化に合わせて、図20Dに示されるように、カーテンスタンプ画像511より上側の部分512の塗りつぶしが再度行われる。
【0244】
このようにすることにより、写真シール作成装置1は、図14の場合と同様にカーテン画像を描画することができるとともに、予め用意するカーテンスタンプ画像のデータ量を低減させることができる。
【0245】
なお、例えば図21に示されるように、編集画像321よりも大きなカーテンスタンプ画像を用意するようにしてもよい。図21に示されるカーテンスタンプ画像531は、図14の例と同様に動作するカーテンスタンプ画像であるが、その横方向の長さ(両矢印541)が、編集画像321の横方向の長さ(両矢印341)より長い。カーテンスタンプ画像531の縦方向の長さ(両矢印542)は、編集画像321の縦方向の長さ(両矢印342)と同一か、若しくはそれより長い。
【0246】
このような大きなカーテンスタンプ画像531を用いることにより、図14を参照して説明したような移動方向の規制を緩和することができる。例えば、カーテンスタンプ画像531の色や柄が横方向に変化するようにし、利用者がカーテンスタンプ画像531を横方向に移動させることにより、カーテンの色や柄を選択することができるようにしてもよい。つまり、利用者は、カーテンスタンプ画像531を横方向に移動させて、編集画像321上に表示されるカーテンの色や柄を指定(選択)する。この場合、利用者は、例えばグラデーションのような線形的な変化や微妙な変化を、カーテンスタンプ画像531を横方向に移動させるだけで容易に選択することができる。
【0247】
なお、移動方向に規制をかけることにより、カーテンスタンプ画像531の色や柄の選択操作と、配置位置の指定操作とを別の操作とするようにしてもよい。例えば、カーテンスタンプ処理部221は、最初に、カーテンスタンプ画像531の移動可能方向を横方向とし、利用者に、カーテンスタンプ画像531の色や柄を選択させる。選択が終了すると、カーテンスタンプ処理部221は、カーテンスタンプ画像531の移動可能方向を縦方向に制限する。利用者は、カーテンスタンプ画像531の上げ下ろし具合を調整する。このようにすることにより、利用者は、容易に、カーテンの色や柄の選択、並びに、配置位置の指定を容易に行う事ができる。
【0248】
また、例えば、移動方向制限をタッチペン73毎に変えるようにしても良い。例えば、カーテンスタンプ処理部221は、利用者がタッチペン73−1で操作する場合、カーテンスタンプ画像531の移動可能方向を横方向に制限し、利用者がタッチペン73−2で操作する場合、カーテンスタンプ画像531の移動可能方向を縦方向に制限するようにしてもよい。このようにすることにより、複数の利用者が、協力して、カーテンの色や柄の選択、並びに、配置位置の指定を容易に行うようにすることができ、落書き編集作業の娯楽性を向上させることができる。
【0249】
また、合成用画像はカーテンの画像以外であっても良く、編集画像321より小さなスタンプ画像であってもよい。例えば図22に示されるスタンプ画像561は、移動方向が規制される合成用画像である。例えば、スタンプ画像561の移動可能方向が縦方向のみに規制されている場合、利用者が図22Aの状態からタッチペン73をタッチさせたまま矢印571のように移動させると、スタンプ画像561は、図22Bに示されるように、矢印571の縦方向の成分である矢印572のように上向きに移動する。つまり、横方向の位置は固定されている。
【0250】
また、例えば、スタンプ画像561の移動可能方向が横方向のみに規制されている場合、利用者が図22Aの状態からタッチペン73をタッチさせたまま矢印571のように移動させると、スタンプ画像561は、図22Cに示されるように、矢印571の横方向の成分である矢印573のように右向きに移動する。つまり、縦方向の位置は固定されている。
【0251】
このように移動方向を制限することにより、利用者は、容易に、スタンプ画像を所定の方向にのみ移動させることができる。スタンプ画像の絵柄によっては、編集画像321の上側や下側、または、右側や左側等のように、所定の位置に無ければ不自然になってしまう場合も考えられる。このような合成用画像の場合、上述したように移動方向を制限することにより、利用者は、容易に適切な位置にスタンプ画像を合成させることができる。
【0252】
なお、合成用画像の移動方向の規制は、編集画像上の平面的な移動だけでなく、例えば立体的な移動(立体的な移動のように見せるような画像の状態変化)であってもよい。例えば、扉や本の開閉、さいころの出目の変化等であってもよい。合成用画像の拡大または縮小であってもよい。さらに、それらの組み合わせであっても良い。
【0253】
なお、以上においては、編集作業時に行う編集の場合について説明したが、例えば、撮影作業において編集を行う場合に、上述したような移動規制された合成用画像を用いるようにしてもよい。
【0254】
以上のように移動方向や配置位置を規制した合成用画像を提供することにより、利用者は、より容易に撮影画像の適切な位置に合成用画像を合成することができる。これにより、写真シール作成装置1は、撮影画像の編集作業の操作性を向上させることができるとともに、より高品質な写真シールを利用者に提供することができる。つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームおよび写真シールに対する利用者の満足度を向上させることができる。これにより、写真シール作成装置1の収益性を向上させることができる。
【0255】
なお、以上のように編集された編集画像は、写真シールに印刷するだけでなく、例えば携帯電話機等の他の装置に送信するようにしてもよい。
【0256】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0257】
この記録媒体は、例えば、図8に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM,DVDを含む)、光磁気ディスク(MD(登録商標)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア105により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM106や、記憶部102に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0258】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0259】
以上において、印刷媒体は、シール紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙や、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
【0260】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、1つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて1つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0261】
【図1】本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す斜視図である。
【図2】図1の写真シール作成装置の他の角度からの斜視図である。
【図3】図1の写真シール作成装置の設置例を示す斜視図である。
【図4】利用者の空間移動を説明する図である。
【図5】前方ユニットの正面の構成例を示す図である。
【図6】編集ユニットの側面の構成例を示す図である。
【図7】編集ユニットの他の側面の構成例を示す図である。
【図8】写真シール作成装置の内部の構成例を示すブロック図である。
【図9】制御装置の詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
【図10】編集処理部の詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
【図11】写真シール作成ゲーム処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図12】編集処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図13】編集画面の例を示す図である。
【図14】合成用画像の例を説明する図である。
【図15】カーテンスタンプ処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図16】合成用画像の他の例を説明する図である。
【図17】合成用画像のさらに他の例を説明する図である。
【図18】合成用画像のさらに他の例を説明する図である。
【図19】合成用画像のさらに他の例を説明する図である。
【図20】合成用画像のさらに他の例を説明する図である。
【図21】合成用画像のさらに他の例を説明する図である。
【図22】合成用画像のさらに他の例を説明する図である。
【符号の説明】
【0262】
1 写真シール作成装置
12 撮影ユニット
13 編集ユニット
101 制御装置
203 編集処理部
211 編集準備処理部
212 入力受付制御部
213 表示制御部
214 編集ツール制御部
215 編集画像編集部
221 カーテンスタンプ処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、前記画像を所定のシールシートに印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置であって、
前記利用者を被写体として撮影する撮影手段と、
前記落書き編集入力が行われる編集画像として、前記撮影手段による撮影により得られた撮影画像を表示する画像表示手段と、
前記画像表示手段により表示された前記編集画像に対する編集入力を受け付ける受付手段と、
前記編集画像に合成される合成用画像であって、前記編集画像に対して予め移動可能な方向が所定の方向に規制される合成用画像を、前記編集画像に重畳して表示し、前記受付手段により受け付けられた、前記合成用画像の位置の指定の変更に応じて、前記合成用画像を前記移動可能な方向に移動させる合成用画像表示手段と、
前記合成用画像表示手段により合成位置が制御される前記合成用画像と、前記編集画像を合成する合成手段と、
前記合成手段により前記合成用画像が合成された前記撮影画像を前記シールシートに印刷する印刷手段と
を備える写真シール作成装置。
【請求項2】
前記合成用画像表示手段は、前記受付手段により受け付けられた、前記合成用画像の位置の指定の変更の、前記移動可能な方向の成分の分だけ、前記合成用画像を移動させる
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項3】
前記移動可能な方向は、所定の直線方向である
請求項1または請求項2に記載の写真シール作成装置。
【請求項4】
前記合成用画像の前記移動可能な方向に垂直な方向の長さは、前記編集画像の同一方向の長さに規制される
請求項3に記載の写真シール作成装置。
【請求項5】
前記移動可能な方向は、所定の点を中心とする回転方向である
請求項1または請求項2のいずれかに記載の写真シール作成装置。
【請求項6】
前記移動可能な方向は、所定の曲線方向である
請求項1または請求項2のいずれかに記載の写真シール作成装置。
【請求項7】
前記合成用画像は、複数の画像により構成される
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の写真シール作成装置。
【請求項8】
前記複数の画像の前記移動可能な方向は互いに異なる
請求項5に記載の写真シール作成装置。
【請求項9】
利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、前記画像を所定のシールシートに印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置の写真シール作成方法であって、
前記利用者を被写体として撮影し、
前記落書き編集入力が行われる編集画像として、撮影により得られた撮影画像を画像表示部に表示させ、
前記画像表示部に表示された前記編集画像に対する編集入力を受け付け、
前記編集画像に合成される合成用画像であって、前記編集画像に対して予め移動可能な方向が所定の方向に規制される合成用画像を、前記編集画像に重畳して表示し、前記合成用画像の位置の指定の変更に応じて、前記合成用画像を前記移動可能な方向に移動させ、
合成位置が制御される前記合成用画像と、前記編集画像を合成し、
前記合成用画像が合成された前記撮影画像を前記シールシートに印刷する
ステップを含む写真シール作成方法。
【請求項10】
利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、前記画像を所定のシールシートに印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する処理を制御するコンピュータが実行可能なプログラムであって、
前記利用者を被写体として撮影する撮影ステップと、
前記落書き編集入力が行われる編集画像として、前記撮影ステップの処理による撮影により得られた撮影画像を画像表示部に表示させる画像表示制御ステップと、
前記画像表示制御ステップの処理により制御されて前記画像表示部に表示された前記編集画像に対する編集入力を受け付ける受付ステップと、
前記編集画像に合成される合成用画像であって、前記編集画像に対して予め移動可能な方向が所定の方向に規制される合成用画像を、前記編集画像に重畳して前記画像表示部に表示させ、前記受付ステップの処理により受け付けられた、前記合成用画像の位置の指定の変更に応じて、前記合成用画像を前記移動可能な方向に移動させる合成用画像表示制御ステップと、
前記合成用画像表示制御ステップの処理により合成位置が制御される前記合成用画像と、前記編集画像を合成する合成ステップと、
前記合成ステップの処理により前記合成用画像が合成された前記撮影画像を前記シールシートに印刷する印刷ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2010−154454(P2010−154454A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−332924(P2008−332924)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】