写真シール機、写真シール機の処理方法、および、そのプログラム
【課題】利用者の満足度をより向上させる。
【解決手段】写真シール機は、利用者を被写体として１回以上の撮影を行うカメラと、カメラにより撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示するタッチパネルモニタとを備える。そして、カメラにより撮影された画像をタッチパネルモニタに表示するときに、画像がトリミングされて拡大表示され、その画像の被写体に対する目のサイズを変更する画像処理を行う際に、目のサイズの大きさの選択に従って、被写体の目のサイズを変更する画像処理が施された１枚以上の画像が、タッチパネルモニタに表示される。また、被写体の目のサイズを変更する画像処理は、複数枚の画像に対して一括して行われる。
【解決手段】写真シール機は、利用者を被写体として１回以上の撮影を行うカメラと、カメラにより撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示するタッチパネルモニタとを備える。そして、カメラにより撮影された画像をタッチパネルモニタに表示するときに、画像がトリミングされて拡大表示され、その画像の被写体に対する目のサイズを変更する画像処理を行う際に、目のサイズの大きさの選択に従って、被写体の目のサイズを変更する画像処理が施された１枚以上の画像が、タッチパネルモニタに表示される。また、被写体の目のサイズを変更する画像処理は、複数枚の画像に対して一括して行われる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、写真シール機、写真シール機の処理方法、および、そのプログラムに関し、特に、利用者の満足度をより向上させることができるようにした写真シール機、写真シール機の処理方法、および、そのプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、利用者を撮影し、撮影画像に対して利用者に編集を行わせ、編集後の画像をシール紙に印刷して提供する写真シール機が知られている。このような写真シール機は娯楽（遊戯）施設等に設置される。
【０００３】
写真シール機によって提供される１ゲームの流れは、通常、撮影空間内にいる利用者を被写体として撮影し、利用者を編集空間に移動させ、編集空間内で行われる操作に従って画像を編集し、編集後の画像である編集画像をシール紙に印刷して排出するという流れになる。
【０００４】
例えば、特許文献１には、撮影準備として、利用者の撮影後に、撮影画像を分析して利用者の化粧やポージングなどに関するアドバイスを行い、そのアドバイスに従って利用者が身支度を整えた後に再度撮影を行う写真シール機が開示されている。この写真シール機では、再度撮影を行った後、その画像（アドバイス撮影画像）を見本として確認しながら本番撮影が行われる。
【０００５】
ところが、特許文献１に開示されている写真シール機では、アドバイスに従うことで、より良いポーズや、写り、明るさで撮影が行われるが、アドバイス撮影画像を見本として確認しながら本番撮影を行うので、本番撮影時に、アドバイス撮影画像の通りに撮影できないことがある。例えば、アドバイス撮影画像と同じ立ち位置で本番撮影ができなかったり、利用者への照明の照射具合がアドバイス撮影画像と異なって写りや明るさなどが変わってしまうことがあった。そのため、アドバイス撮影画像の仕上がりが良くても、アドバイス撮影画像のような仕上がりの撮影画像を提供することができないことがあり、利用者の満足度が低下することがあった。
【０００６】
また、特許文献２には、画像の写りや、明るさ、合成用の画像などの画像処理内容を選択した後に撮影を行い、その後、撮影画像に合成用の画像が合成された撮影合成画像に対して、複数種類の編集パターン情報に基づいた画像処理を自動的に行う写真シール機が開示されている。この写真シール機では、自動的に画像処理を行った画像と、撮影合成画像の中から、編集パターン情報以外の編集を施す編集対象画像が選択されて、画像の編集が行われる。
【０００７】
ところが、特許文献２に開示されている写真シール機では、撮影前に画像処理内容を選択するため、利用者が自身に最適な画像処理内容が選択されているのかを確認することができないので、利用者が希望し想定していたような撮影合成画像を提供することができないことがあり、利用者の満足度が低下することがあった。また、自動的に施された画像処理が利用者の希望とは異なるものであったときも、利用者の満足度が低下してしまう。
【０００８】
また、例えば、特許文献３には、画像の編集時に、被写体の目を強調させるか否かを設定するボタンに対する操作に従って、被写体の目のサイズを変更させる写真シール機が開示されている。
【０００９】
ところが、特許文献３に開示されている写真シール機では、画像の編集時に被写体の目のサイズを変更する操作が行われるため、利用者が本来の編集に集中することができず、利用者の満足度が低下することがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１０】
【特許文献１】特開２００４−１７７６３１号公報
【特許文献２】特開２００７−２９５１１４号公報
【特許文献３】特開２０１０−２２０２１１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
上述したように、従来の写真シール機では、利用者の満足度が低下してしまうことがあり、利用者の満足度をより向上させることが求められている。
【００１２】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、利用者の満足度をより向上させることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【００１３】
本発明の一側面の写真シール機は、利用者を被写体として１回以上の撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段により撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示する表示手段と、前記撮影手段により撮影された画像を前記表示手段に表示するときに、前記画像をトリミングして拡大表示させるトリミング手段と、前記画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、前記被写体に対して画像処理が施された１枚以上の画像を前記表示手段に表示する画像処理手段とを備える。
【００１４】
本発明の一側面の写真シール機の処理方法は、利用者を被写体として１回以上の撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段により撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示する表示手段とを備える写真シール機の処理方法であって、前記撮影手段により撮影された画像を前記表示手段に表示するときに、前記画像をトリミングして拡大表示させ、前記画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、前記被写体に対して画像処理が施された１枚以上の画像を前記表示手段に表示するステップを含む。
【００１５】
本発明の一側面のプログラムは、利用者を被写体として１回以上の撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段により撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示する表示手段とを備える写真シール機における処理を、コンピュータに実行させるプログラムであって、前記撮影手段により撮影された画像を前記表示手段に表示するときに、前記画像をトリミングして拡大表示させ、前記画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、前記被写体に対して画像処理が施された１枚以上の画像を前記表示手段に表示するステップを含む。
【００１６】
本発明の一側面においては、撮影された画像を表示手段に表示するときに、画像がトリミングされて拡大表示され、その画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、被写体に対して画像処理が施された画像が表示される。
【発明の効果】
【００１７】
本発明の一側面によれば、写真シール機での極めて短いプレイ時間の中でも、利用者の満足度をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】写真シール機の外観の構成例を示す斜視図である。
【図２】写真シール機の外観を他の角度からみた斜視図である。
【図３】利用者の移動について説明する図である。
【図４】撮影部の構成例を示す図である。
【図５】背景部の構成例を示す図である。
【図６】編集部の構成例を示す図である。
【図７】事後接客部の構成例を示す図である。
【図８】写真シール機の内部の構成例を示すブロック図である。
【図９】写真シール作成ゲームを提供する処理について説明するフローチャートである。
【図１０】図９のステップＳ２において行われる本撮影処理について説明するフローチャートである。
【図１１】利用者自身が写されている撮影画像を使用した目サイズ選択画面の例を示す図である。
【図１２】撮影画像から顔が写されている領域をトリミングして拡大する処理について説明する図である。
【図１３】撮影画像をトリミングして拡大する処理について説明する図である。
【図１４】利用者自身が写されている撮影画像を使用した明るさ選択画面の例を示す図である。
【図１５】図９のステップＳ３において行われる被写体の画像処理について説明するフローチャートである。
【図１６】撮影用合成用画像の選択画面の例を示す図である。
【図１７】撮影用合成用画像の選択画面の他の例を示す図である。
【図１８】確認画面の例を示す図である。
【図１９】撮影用合成用画像の選択画面のさらに他の例を示す図である。
【図２０】確認画面の例を示す図である。
【図２１】図９のステップＳ５において行われる撮影画像の画像処理について説明するフローチャートである。
【図２２】図２１のステップＳ６５において行われる通常ボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理について説明する
【図２３】図２１のステップＳ６６において行われるセットボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理について説明する。
【図２４】撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択する処理を説明する図である。
【図２５】撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択する処理を説明する図である。
【図２６】撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択する処理を説明する図である。
【図２７】撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択する処理を説明する図である。
【図２８】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図２９】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３０】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３１】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３２】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３３】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３４】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３５】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３６】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３７】写真シール機の他の外観の構成例を示す斜視図である。
【図３８】図３７の写真シール機の外観を他の角度からみた斜視図である。
【図３９】事中接客部の構成例を示す図である。
【図４０】図３７の写真シール機の内部の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【００１９】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【００２０】
＜第１の実施の形態＞
［写真シール機の外観構成］
図１は、本発明の一実施形態に係る写真シール機１の外観の構成例を示す斜視図である。
【００２１】
写真シール機１は、撮影や編集等の作業を利用者にゲームとして行わせ、撮影画像や編集済み画像を提供する代わりに利用者より代金を受け取るゲーム機である。写真シール機１はゲームセンタなどの店舗に設置される。利用者は１人であることもあるし、複数人であることもある。
【００２２】
写真シール機１が提供するゲームで遊ぶ利用者は、代金を投入し、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した編集対象の画像に対して、手書きの線画やスタンプ画像を合成する編集機能を用いて編集を行うことにより、撮影画像を彩り豊かな画像にする。利用者は、編集済みの画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させることになる。
【００２３】
図１に示すように、写真シール機１は、主に、撮影ユニット１１、編集部１２、および事後接客部１３から構成される。撮影ユニット１１と編集部１２が接した状態で設置され、編集部１２と事後接客部１３が接した状態で設置される。
【００２４】
撮影ユニット１１は、撮影部２１と背景部２２から構成される。撮影部２１と背景部２２は所定の距離だけ離れて設置され、撮影部２１と背景部２２の間に形成される空間である撮影空間において撮影処理が行われる。
【００２５】
撮影部２１は撮影処理を利用者に行わせる装置である。撮影部２１は、撮影空間に入り、撮影処理を行っている利用者の正面に位置する。撮影空間を正面に望む面を構成する撮影部２１の正面パネル４１には、撮影処理時に利用者により用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部２１の左側面が側面パネル４２Ａにより構成され、右側面が側面パネル４２Ｂにより構成される。
【００２６】
背景部２２は、正面を向いて撮影処理を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル５１、背面パネル５１の左端に取り付けられ、側面パネル４２Ａより横幅の狭い板状の部材である側面パネル５２Ａ、および、背面パネル５１の右端に取り付けられ、側面パネル４２Ｂより横幅の狭い板状の部材である側面パネル５２Ｂ（図２）から構成される。
【００２７】
撮影部２１の左側面を構成する側面パネル４２Ａと背景部２２の側面パネル５２Ａは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部２３Ａによって連結される。また、撮影部２１の右側面を構成する側面パネル４２Ｂと背景部２２の側面パネル５２Ｂは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部２３Ｂによって連結される。
【００２８】
撮影部２１の側面パネル４２Ａ、連結部２３Ａ、および背景部２２の側面パネル５２Ａに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口Ｇ１となる。撮影部２１の側面パネル４２Ｂ、連結部２３Ｂ、および背景部２２の側面パネル５２Ｂに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口Ｇ２となる。
【００２９】
背景部２２の上部には、背面パネル５１、側面パネル５２Ａ、および側面パネル５２Ｂに支持される形で背景カーテンユニット２５が設けられる。背景カーテンユニット２５には、色または柄の異なる、背景に利用する巻き取り式の背景カーテンが複数収納される。背景カーテンユニット２５は、撮影部２１に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者により選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。
【００３０】
なお、背景カーテンユニット２５に収納される背景カーテンとしては、複数枚のカーテンを１枚のクロマキ用のカーテンとして使用する昇降式カーテンを用意してもよい。また、クロマキ用のカーテンを予め撮影空間の背面となる背面パネル５１に張り付けるとともに、合成用の背景画像を複数種類用意し、後述する撮影画像の画像処理において、利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
【００３１】
撮影空間の上方には、撮影部２１の正面パネル４１、連結部２３Ａ、連結部２３Ｂ、および背景カーテンユニット２５に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット２４が設けられる。天井ストロボユニット２４の一端が連結部２３Ａに固定され、他端が連結部２３Ｂに固定される。天井ストロボユニット２４は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて発光するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット２４を構成するストロボの内部には蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
【００３２】
編集部１２は、撮影処理によって得られた画像を編集する処理である編集処理を利用者に行わせる装置である。編集部１２は、一方の側面が撮影部２１の正面パネル４１の背面に接するように撮影ユニット１１に連結して設けられる。編集部１２には、編集処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。
【００３３】
図１に示す編集部１２の構成を正面側の構成とすると、２組の利用者が同時に編集処理を行うことができるように、編集部１２の正面側と背面側には編集処理に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
【００３４】
編集部１２の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル４２Ａとほぼ平行な面である面７１と、面７１の上方に形成された斜面７２から構成され、編集処理に用いられる構成が斜面７２に設けられる。斜面７２の左側には、柱状の形状を有し、照明装置７４の一端を支持する支持部７３Ａが設けられる。支持部７３Ａの上面にはカーテンレール２６を支持する支持部７５が設けられる。斜面７２の右側にも、照明装置７４の他端を支持する支持部７３Ｂ（図２）が設けられる。
【００３５】
編集部１２の上方にはカーテンレール２６が取り付けられる。カーテンレール２６は、上から見たときの形状がコの字状となるように３本のレール２６Ａ乃至２６Ｃを組み合わせて構成される。平行に設けられるレール２６Ａと２６Ｂの一端は、連結部２３Ａと連結部２３Ｂにそれぞれ固定され、他端に残りの一本のレール２６Ｃの両端が接合される。
【００３６】
カーテンレール２６には、編集部１２の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール２６に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集部１２の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が編集処理を行う編集空間となる。
【００３７】
図２は、写真シール機１を別の角度から見た斜視図である。
【００３８】
事後接客部１３は事後接客処理を利用者に行わせる装置である。事後接客処理には、撮影画像や編集済みの画像を携帯電話機などの携帯端末に送信する処理、ミニゲームを利用者に行わせる処理、アンケートに答えさせる処理などが含まれる。
【００３９】
図２に示すように、事後接客部１３は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、その背面が編集部１２の左側面に接するように編集部１２に連結して設けられる。事後接客部１３の正面には、事後接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタや、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出される排出口などが設けられる。事後接客部１３の正面前方の空間が、シール紙への印刷が終わるのを待っている利用者が事後接客処理を行う事後接客空間となる。
【００４０】
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について図３を参照して説明する。図３は、写真シール機１を上から見た平面図である。
【００４１】
写真シール機１の利用者は、白抜き矢印＃１で示すように出入り口Ｇ１から、または白抜き矢印＃２で示すように出入り口Ｇ２から、撮影部２１と背景部２２の間に形成された撮影空間Ａ１に入り、撮影部２１に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影処理を行う。
【００４２】
撮影処理を終えた利用者は、白抜き矢印＃３で示すように出入り口Ｇ１を使って撮影空間Ａ１から出て編集空間Ａ２−１に移動するか、白抜き矢印＃４で示すように出入り口Ｇ２を使って撮影空間Ａ１から出て編集空間Ａ２−２に移動する。
【００４３】
編集空間Ａ２−１は、編集部１２の正面側の編集空間であり、編集空間Ａ２−２は、編集部１２の背面側の編集空間である。編集空間Ａ２−１と編集空間Ａ２−２のいずれの空間に移動するのかが、撮影部２１のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば２つの編集空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。編集空間Ａ２−１または編集空間Ａ２−２に移動した利用者は編集処理を開始する。編集空間Ａ２−１の利用者と、編集空間Ａ２−２の利用者は同時に編集処理を行うことができる。
【００４４】
編集処理が終了した後、撮影画像や編集済みの画像の中から選択された画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集処理を終えた利用者は、編集空間Ａ２−１で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印＃５で示すように編集空間Ａ２−１から事後接客空間Ａ３に移動して事後接客処理を行う。また、編集処理を終えた利用者は、編集空間Ａ２−２で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印＃６で示すように編集空間Ａ２−２から事後接客空間Ａ３に移動し、事後接客空間Ａ３において事後接客処理を行う。
【００４５】
画像の印刷が終了したとき、利用者は、事後接客部１３に設けられた排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
【００４６】
［各装置の構成］
次に、各装置の構成について説明する。
【００４７】
図４は、撮影部２１の正面の構成例を示す図である。撮影部２１は、正面パネル４１、側面パネル４２Ａ、および側面パネル４２Ｂが、箱状の形状を有するベース部４３に取り付けられることによって構成される。
【００４８】
正面パネル４１は撮影空間Ａ１で撮影処理を行う利用者の正面に位置し、側面パネル４２Ａと側面パネル４２Ｂは、それぞれ、撮影空間Ａ１で撮影処理を行う利用者の左側、右側に位置する。側面パネル４２Ａの上方には連結部２３Ａが固定され、側面パネル４２Ｂの上方には連結部２３Ｂが固定される。
【００４９】
正面パネル４１のほぼ中央には撮影・表示ユニット８１が設けられる。撮影・表示ユニット８１は、カメラ９１、正面ストロボ９２、およびタッチパネルモニタ９３から構成される。
【００５０】
カメラ９１は、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により構成され、撮影空間Ａ１にいる利用者を撮影する。カメラ９１により取り込まれた動画像は、タッチパネルモニタ９３にリアルタイムで表示される。利用者により撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ９１により取り込まれた画像は撮影画像（静止画像）として保存される。
【００５１】
カメラ９１を囲むように発光面が設けられた正面ストロボ９２は、他のストロボと同様にカメラ９１による撮影に合わせて発光し、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
【００５２】
カメラ９１の下側に設けられたタッチパネルモニタ９３は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ９３は、カメラ９１により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)画像を表示し、利用者の選択操作をタッチパネルにより受け付ける機能とを備えている。タッチパネルモニタ９３には、例えば、グリーンバックのままの撮影画像が動画像として表示される他、適宜、グリーンバックからグレー色背景となるようにクロマキ処理が施された撮影画像が動画像として表示されるようにしてもよい。
【００５３】
正面パネル４１には、撮影・表示ユニット８１の位置を基準として、上方に上ストロボ８２が設置される。また、左方に左ストロボ８３が設置され、右方に右ストロボ８４が設置される。撮影・表示ユニット８１の下方の位置には、ベース部４３の上面が一部突出する形で下ストロボ８５が設けられる。
【００５４】
上ストロボ８２は、利用者を上前方から照射する。左ストロボ８３は、利用者を左前方から照射し、右ストロボ８４は、利用者を右前方から照射する。下ストロボ８５は、利用者を下前方から照射する。
【００５５】
ベース部４３には利用者の足元を照射する足元ストロボ８６も設けられる。上ストロボ８２、左ストロボ８３、右ストロボ８４、下ストロボ８５、および足元ストロボ８６の内部には蛍光灯が設けられており、天井ストロボユニット２４を構成するストロボの内部の蛍光灯と合わせて、撮影空間Ａ１内の照明として用いられる。後述するように、各蛍光灯の発光量が調整されることによって、または、発光させる蛍光灯の数が調整されることによって、撮影空間Ａ１内の明るさが、利用者が行っている撮影処理の内容に応じて適宜調整される。
【００５６】
足元ストロボ８６の右側には、利用者がお金を投入する硬貨投入返却口８７が設けられる。
【００５７】
下ストロボ８５を挟んでベース部４３の上面の左右に形成されるスペース４３Ａおよび４３Ｂは、撮影処理を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。正面パネル４１の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
【００５８】
図５は、背景部２２の撮影空間Ａ１側の構成例を示す図である。
【００５９】
上述したように、背面パネル５１の上方には背景カーテンユニット２５が設けられる。背景カーテンユニット２５のほぼ中央には、撮影空間Ａ１内で撮影処理を行っている利用者を後方中央から照射する背面中央ストロボ１０１が取り付けられる。
【００６０】
背面パネル５１の上方であって、出入り口Ｇ１側の位置には、撮影空間Ａ１内で撮影処理を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ１０２が取り付けられる。また、背面パネル５１の上方であって、出入り口Ｇ２側の位置には、撮影空間Ａ１内で撮影処理を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ１０３が取り付けられる。
【００６１】
図６は、編集部１２の正面側（編集空間Ａ２−１側）の構成例を示す図である。
【００６２】
斜面７２のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ１３１が設けられる。タブレット内蔵モニタ１３１を挟んで左側にタッチペン１３２Ａが設けられ、右側にタッチペン１３２Ｂが設けられる。
【００６３】
タブレット内蔵モニタ１３１は、タッチペン１３２Ａまたは１３２Ｂを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ１３１には、例えば、編集対象画像として選択された撮影画像の編集に用いられる画面である編集画面が表示される。２人で同時に編集作業を行う場合、タッチペン１３２Ａは一方の利用者により用いられ、タッチペン１３２Ｂは他方の利用者により用いられる。
【００６４】
編集部１２の左側には事後接客部１３が設けられる。
【００６５】
図７は、事後接客部１３の正面側の構成例を示す図である。
【００６６】
事後接客部１３の上方中央にはタブレット内蔵モニタ１６１が設けられる。タブレット内蔵モニタ１６１を挟んで左側にタッチペン１６２Ａが設けられ、右側にタッチペン１６２Ｂが設けられる。タブレット内蔵モニタ１６１もタブレット内蔵モニタ１３１と同様に、タッチペン１６２Ａまたは１６２Ｂを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ１６１には、ミニゲームなどの事後接客処理に用いられる画面が表示される。
【００６７】
タブレット内蔵モニタ１６１の下には非接触型ICリーダ／ライタ１６３が設けられ、非接触型ICリーダ／ライタ１６３の下にはシール紙排出口１６４が設けられる。シール紙排出口１６４の下にはスピーカ１６５が設けられる。
【００６８】
非接触型ICリーダ／ライタ１６３は、近接された非接触型ICと通信を行い、非接触型ICからのデータの読み出しや非接触型ICに対するデータの書き込みを行う。
【００６９】
シール紙排出口１６４には、編集空間Ａ２−１の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙、または、編集空間Ａ２−２の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙が排出される。編集部１２の内部にはプリンタが設けられており、画像の印刷がそのプリンタにより行われる。
【００７０】
スピーカ１６５は、事後接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
【００７１】
［写真シール機の内部構成］
次に、写真シール機１の内部構成について説明する。図８は、写真シール機１の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【００７２】
制御部２０１はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)２０６や記憶部２０２に記憶されているプログラムを実行し、写真シール機１の全体の動作を制御する。制御部２０１には、記憶部２０２、通信部２０３、ドライブ２０４、ROM２０６、RAM(Random Access Memory)２０７が接続される。制御部２０１には、撮影部２０８、編集部２０９、事後接客部２１０、および印刷部２１１の各構成も接続される。
【００７３】
記憶部２０２は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部２０１から供給された各種の設定情報を記憶する。記憶部２０２に記憶されている情報は制御部２０１により適宜読み出される。
【００７４】
通信部２０３はインターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部２０１による制御に従って外部の装置と通信を行う。
【００７５】
ドライブ２０４には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア２０５が適宜装着される。ドライブ２０４によりリムーバブルメディア２０５から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部２０１に供給され、記憶部２０２に記憶されたり、インストールされたりする。
【００７６】
ROM２０６には、制御部２０１において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM２０７は、制御部２０１が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
【００７７】
撮影部２０８は、撮影空間Ａ１における撮影処理を行う構成である硬貨処理部２２１、背景制御部２２２、照明制御部２２３、カメラ９１、タッチパネルモニタ９３、およびスピーカ２２４から構成される。
【００７８】
硬貨処理部２２１は、硬貨投入返却口８７に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部２２１は、３００円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部２０１に出力する。
【００７９】
背景制御部２２２は、制御部２０１より供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット２５に収納されている背景カーテンの上げ下ろしを行う。背景カーテンの選択が利用者により手動で行われるようにしてもよい。
【００８０】
照明制御部２２３は、制御部２０１より供給される照明制御信号に従って、撮影空間Ａ１内の各ストロボの発光を制御する。上述したように、撮影空間Ａ１には、天井ストロボユニット２４のストロボの他に、撮影部２１に設けられる上ストロボ８２、左ストロボ８３、右ストロボ８４、下ストロボ８５、足元ストロボ８６と、背景部２２に設けられる背面中央ストロボ１０１、背面左ストロボ１０２，背面右ストロボ１０３が設けられる。各ストロボの内部には蛍光灯も設けられる。
【００８１】
また、照明制御部２２３は、各ストロボの内部に設けられる蛍光灯の発光量を調整することによって、または、発光させる蛍光灯の数を調整することによって、利用者が行っている撮影処理の段階に応じて撮影空間Ａ１内の明るさを調整する。
【００８２】
カメラ９１は、制御部２０１による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像を制御部２０１に出力する。
【００８３】
編集部２０９Ａは、編集空間Ａ２−１における編集処理を行う構成として編集部１２の正面側に設けられるタブレット内蔵モニタ１３１、タッチペン１３２Ａ，１３２Ｂ、およびスピーカ２３１から構成される。編集部２０９Ｂも編集部２０９Ａと同一の構成を有しており、編集空間Ａ２−２における編集処理を行う。
【００８４】
タブレット内蔵モニタ１３１は、制御部２０１による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す信号は制御部２０１に供給され、編集対象の撮影画像の編集が行われる。
【００８５】
事後接客部２１０は、事後接客空間Ａ３における事後接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ１６１、タッチペン１６２Ａ，１６２Ｂ、非接触型ICリーダ／ライタ１６３、およびスピーカ１６５から構成される。
【００８６】
印刷部２１１は、印刷処理を行う構成であるプリンタ２４１、およびシール紙ユニット２４２から構成される。プリンタ２４１は、撮影画像、または編集処理によって得られた編集済みの画像を、プリンタ２４１に装着されたシール紙ユニット２４２に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口１６４に排出する。一点鎖線で囲んで示す事後接客部２１０と印刷部２１１が、事後接客空間Ａ３にいる利用者を相手とした処理を行う構成となる。
【００８７】
［写真シール機の動作］
ここで、図９のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール機１の処理について説明する。
【００８８】
ステップＳ１において、写真シール機１の制御部２０１は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部２２１から供給される信号に基づいて判定し、投入されたと判定するまで待機する。
【００８９】
硬貨が投入されたとステップＳ１において判定した場合、ステップＳ２において、制御部２０１は、撮影部２０８を制御し、本撮影処理を行う。本撮影処理により、撮影空間Ａ１にいる利用者を被写体として撮影が行われる。本撮影処理については図１０のフローチャートを参照して後述する。
【００９０】
ステップＳ３において、制御部２０１は被写体の画像処理を行う。被写体の画像処理により、本撮影処理によって得られた撮影画像に写されている被写体に対する各種の処理が行われる。被写体の画像処理については図１５のフローチャートを参照して後述する。
【００９１】
ステップＳ４において、制御部２０１は、撮影空間Ａ１にいる利用者に対して、編集空間Ａ２−１または編集空間Ａ２−２への移動を案内する。編集空間Ａ２−１または編集空間Ａ２−２への移動の案内は、撮影部２０８のタッチパネルモニタ９３に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ２２４から出力させることによって行われる。
【００９２】
ステップＳ５において、制御部２０１は、撮影画像の画像処理を行う。撮影画像の画像処理は、編集対象画像として選択された撮影画像に合成する合成用画像を利用者に選択させ、選択された合成用画像を撮影画像に合成する処理である。撮影画像の画像処理については図２１のフローチャートを参照して後述する。なお、ステップＳ５の撮影画像の画像処理は、撮影部２０８により、撮影空間Ａ１にいる利用者を対象として行われるようにしてもよい。
【００９３】
制御部２０１は、編集対象画像として選択された撮影画像とともに合成用画像をタブレット内蔵モニタ１３１に表示し、利用者による選択を受け付ける。合成用画像が利用者により選択されたとき、制御部２０１は、撮影画像に合成用画像を合成し、得られた合成画像をタブレット内蔵モニタ１３１に表示させる。
【００９４】
ステップＳ６において、制御部２０１は、編集部２０９Ａまたは編集部２０９Ｂを制御し、編集処理を行う。制御部２０１は、編集画面をタブレット内蔵モニタ１３１に表示させ、利用者による編集操作に従って、編集対象として選択された撮影画像の編集を行う。編集が終了したとき、制御部２０１は、印刷する画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ１３１に表示させ、印刷する画像を利用者に選択させる。印刷する画像の選択画面には、撮影画像や編集済みの画像が表示され、その中から所定の枚数の画像が選択される。
【００９５】
ステップＳ７において、制御部２０１は、編集空間Ａ２−１または編集空間Ａ２−２で編集処理を終えた利用者に対して事後接客空間Ａ３への移動を案内する。事後接客空間Ａ３への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ１３１に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ２３１から出力させることによって行われる。
【００９６】
ステップＳ８において、制御部２０１は、事後接客部２１０を制御し、事後接客処理を行う。例えば、撮影画像や編集済みの画像を携帯端末に送信する処理を事後接客処理として行う場合、制御部２０１は、携帯端末の電子メールアドレスの入力画面や、送信する画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ１６１に表示させ、利用者による操作に応じて画像を送信する。また、ミニゲームを利用者に行わせる処理を事後接客処理として行う場合、制御部２０１は、ミニゲームの画面をタブレット内蔵モニタ１６１に表示させる。アンケートに答えさせる処理を事後接客処理として行う場合、制御部２０１は、アンケート画面をタブレット内蔵モニタ１６１に表示させ、利用者による回答を取得する。
【００９７】
ステップＳ８において事後接客処理を行うことと並行して、ステップＳ９において、制御部２０１は印刷処理を行う。制御部２０１は、利用者により選択された画像をプリンタ２４１に出力してシール紙に印刷させる。
【００９８】
印刷が終了したとき、ステップＳ１０において、プリンタ２４１は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口１６４に排出し、処理を終了させる。
【００９９】
以上のように、写真シール機１では、利用者を被写体として行われる本撮影処理（ステップＳ２）の後に、被写体の画像処理（ステップＳ３）および撮影画像の画像処理（ステップＳ５）が順次行われ、その後、編集処理（ステップＳ６）が行われる。
【０１００】
ここで、写真シール機１では、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理を行うことができる期間（タイミング）が、本撮影処理の終了後から編集処理の開始前までの所定時間内に限定されている。つまり、写真シール機１では、本撮影処理が終了する前に、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理を行うことができないように規制されるとともに、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理が行われて編集処理が開始された後に、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理を再度行うことができないように規制される。
【０１０１】
例えば、編集処理が開始された後に、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理が再度行われないように規制することにより、編集処理の開始後において、利用者が編集処理だけに集中することができるようになる。例えば、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理が行われ、それぞれの処理内容が選択（例えば、後述する目サイズや、明るさ、背景などの選択）されて、編集処理が開始した後に、再度、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理での処理内容を選択することができるような場合には、利用者は、それらの処理内容を再度選択することを考慮してしまうため、編集処理に集中することができなくなると想定される。
【０１０２】
これに対し、写真シール機１では、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理を編集処理の開始後に再度行うことができないので、編集処理において、利用者が、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理での処理内容を再度選択することを考慮することはなく、編集処理だけに集中することができる。
【０１０３】
また、写真シール機１では、本撮影処理が終了する前に、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理が行われないようにすることにより、利用者が本撮影処理において撮影だけに集中することができるようになる。例えば、本撮影処理の前に背景（被写体の背景や前景などとして撮影時に合成される画像である撮影用合成用画像）などが選択されるような場合には、利用者は、その選択した背景を気にしながら本撮影処理を行うことになり、撮影に集中することができなくなると想定される。これに対し、写真シール機１では、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理が本撮影処理の終了前に行われないように規制されるので、本撮影処理において、利用者は、例えば、背景を気にすることなく、自身が写されている画像を見ながら撮影に集中することができる。
【０１０４】
このように、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理を行うことができる期間を、本撮影処理の終了後から編集処理の開始前までの所定時間内に限定することで、利用者は編集処理および本撮影処理に集中することができる。その結果、写真シール機１は、利用者の希望に応じた画像処理の施された撮影画像が印刷された写真シールを提供することができるので、利用者の満足度をより向上させることができる。
【０１０５】
次に、図１０のフローチャートを参照して、図９のステップＳ２において行われる本撮影処理について説明する。
【０１０６】
ステップＳ２１において、制御部２０１は、写り選択画面をタッチパネルモニタ９３に表示させ、利用者による写り選択を受け付ける。写り選択は、色合いやシャープネス等の、撮影画像の画質の選択である。制御部２０１は、利用者により選択された写りに応じて、カメラ９１により撮影された画像の画質を調整する。
【０１０７】
ステップＳ２２において、制御部２０１は、撮影方法の案内画面をタッチパネルモニタ９３に表示させる。撮影方法の案内画面を表示した後、制御部２０１は、カメラ９１を制御し、画像の取り込みを開始させる。
【０１０８】
ステップＳ２３において、制御部２０１は、カメラ９１により取り込まれた動画像をタッチパネルモニタ９３に表示させる（ライブビュー表示を行う）。
【０１０９】
ステップＳ２４において、制御部２０１は、タッチパネルモニタ９３にカウントダウンインジケータを表示し、撮影タイミングを利用者に通知する。
【０１１０】
撮影タイミングになったとき、ステップＳ２５において、制御部２０１は、カメラ９１を制御して撮影を行い、静止画像である撮影画像を取得する。
【０１１１】
ステップＳ２６において、制御部２０１は、撮影画像をタッチパネルモニタ９３に表示し、撮影結果を利用者に確認させる。
【０１１２】
ステップＳ２７において、制御部２０１は、撮影を所定回数繰り返し行ったか否かを判定する。制御部２０１は、撮影を所定回数行っていないとステップＳ２７において判定した場合、ステップＳ２３に戻り、以上の処理を繰り返し行う。
【０１１３】
一方、撮影を６回などの所定の回数繰り返し行ったとステップＳ２７において判定した場合、ステップＳ２８において、制御部２０１は、撮影可能時間内であるか否かを判定する。例えば、本撮影処理を開始してからの時間が、本撮影処理に割り当てられた時間を経過していない場合、撮影可能時間内であるとして判定される。
【０１１４】
撮影可能時間内であるとステップＳ２８において判定した場合、ステップＳ２９において、制御部２０１は、ボーナス撮影の案内画面をタッチパネルモニタ９３に表示させる。ボーナス撮影は、ステップＳ２５において行われる通常の撮影と異なる形で行われる撮影であり、例えば、カメラ９１により取り込まれた動画像に対して合成用の画像がリアルタイムで合成され、その合成結果の画像がライブビュー表示される。
【０１１５】
ステップＳ３０において、制御部２０１は、動画像に合成する合成用の画像である撮影用合成用画像を例えば記憶部２０２から読み出す。撮影用合成用画像が予め決められているのではなく、複数種類の画像の中から撮影用合成用画像を利用者に選択させるようにしてもよい。
【０１１６】
ステップＳ３１において、制御部２０１は、カメラ９１により取り込まれた動画像の各画像に撮影用合成用画像を合成し、合成結果をタッチパネルモニタ９３に表示させてライブビュー表示を行う。
【０１１７】
ステップＳ３２において、制御部２０１はボーナス撮影を行う。すなわち、制御部２０１は、タッチパネルモニタ９３にカウントダウンインジケータを表示し、撮影タイミングを利用者に通知する。
【０１１８】
撮影タイミングになったとき、ステップＳ３３において、制御部２０１は、カメラ９１を制御して撮影を行い、撮影画像を取得する。
【０１１９】
ステップＳ３４において、制御部２０１は、ボーナス撮影によって得られた撮影画像をタッチパネルモニタ９３に表示し、撮影結果を利用者に確認させる。
【０１２０】
ボーナス撮影の結果の確認が行われた後、またはステップＳ２８において撮影可能時間内ではないと判定された場合、図９のステップＳ２に戻り、それ以降の処理が行われる。なお、ボーナス撮影では、目サイズおよび明るさの選択は行われず、通常の撮影で選択した目サイズおよび明るさと同様となるように画像処理が施される。
【０１２１】
図９に示すように、ステップＳ２の後に、ステップＳ３では被写体の画像処理が行われ、その処理中にタッチパネルモニタ９３に表示される画面について、図１１乃至図１４を参照して説明する。
【０１２２】
図１１は、利用者自身が写されている撮影画像を使用して、被写体の目のサイズを選択するのに用いられる目サイズ選択画面の例を示す図である。
【０１２３】
目サイズ選択画面には、本撮影処理によって得られた撮影画像３０１が表示される。例えば、図１０を参照して説明したように、撮影を６回繰り返し行ったときには、６枚の撮影画像が得られており、目サイズ選択画面では、６枚の撮影画像３０１−１乃至３０１−６が、画面の中央から左側に表示される。また、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の上方には、利用者自身が写されている撮影画像３０１−１乃至３０１−６により目のサイズの確認ができることを示唆する「↓目の大きさを自分の顔で確認してね」の文字が表示されている。
【０１２４】
目サイズ選択画面の右側には、３つの目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３が上から順に表示される。目サイズ選択ボタン３０２−１には、「ナチュラルｅｙｅ」という文字と、目のサイズが自然な大きさのモデルの目の画像とが表示されている。目サイズ選択ボタン３０２−２には、「パッチリｅｙｅ」という文字と、目のサイズが若干大きな（例えば、自然な大きさよりも１割程度大きな）モデルの目の画像とが表示されている。また、目サイズ選択ボタン３０２−２には、この大きさの目サイズを選択することが推奨されることを示唆する「おすすめ」の文字がハート形の図形とともに表示されている。
【０１２５】
目サイズ選択ボタン３０２−３には、「ボリュームｅｙｅ」という文字と、目のサイズが比較的大きな（例えば、自然な大きさよりも２割程度大きな）モデルの目の画像とが表示されている。また、目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３の右方には、上から下に向かう矢印が表示されるとともに、その矢印の上方に「natural」という文字が表示され、その矢印の下方に「big」という文字が表示されている。つまり、目サイズ選択ボタン３０２−１、目サイズ選択ボタン３０２−２、および目サイズ選択ボタン３０２−３の順に下に向かうにしたがって、目サイズが大きくなることを示唆している。
【０１２６】
また、目サイズ選択画面の右下側には、目のサイズの選択を決定するときに操作される決定ボタン３０３が表示されており、決定ボタン３０３には、「決定」という文字が表示されている。なお、目サイズ選択画面の上辺には、目のサイズの選択に用いられる画面であることを示唆する「目の大きさを選んでね！」という文字が表示される。また、目サイズ選択画面の右上側の「Time」と表示されている箇所には、目のサイズの選択を行うことができる制限時間がカウントダウン方式で表示される。この制限時間は、例えば、１５秒などに設定されており、後述する被写体の明るさの選択を行うことができる制限時間などと個別に設定することができる。
【０１２７】
このような目サイズ選択画面がタッチパネルモニタ９３に表示され、利用者が、目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３のいずれかを選択すると、制御部２０１（図８）は、利用者による選択を受け付ける。そして、制御部２０１は、利用者により選択されたサイズの目が写されている画像になるように、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の被写体の目のサイズを一括して変更する。
【０１２８】
例えば、利用者が、目サイズ選択ボタン３０２−１を選択すると、制御部２０１は、画像から被写体の目を検出して、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の被写体の目のサイズが自然な大きさとなるように変更する画像処理を施す。そして、制御部２０１は、その変更が反映された撮影画像３０１−１乃至３０１−６で目サイズ選択画面の表示を更新する。このとき、制御部２０１は、本撮影処理によって得られた全ての撮影画像３０１に対して、それぞれの撮影画像３０１に複数の被写体が写されていれば、その全ての被写体の目サイズを変更する画像処理を一括で施す。
【０１２９】
同様に、利用者が、目サイズ選択ボタン３０２−２を選択すると、制御部２０１は、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の被写体の目のサイズが若干大きくなるように変更し、その変更が反映された撮影画像３０１−１乃至３０１−６を表示する。また、利用者が、目サイズ選択ボタン３０２−３を選択すると、制御部２０１は、撮影画像３０１−１乃至３０１−６に写る利用者の目のサイズが比較的大きくなるように変更し、その変更が反映された撮影画像３０１−１乃至３０１−６を表示する。
【０１３０】
そして、利用者が、目のサイズの選択を行った後に決定ボタン３０３を選択すると、その時点で撮影画像３０１−１乃至３０１−６に反映されていた大きさで、被写体の目のサイズの選択が決定される。
【０１３１】
このように、写真シール機１では、目のサイズが選択されると、制御部２０１は、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の被写体の目のサイズを変更する画像処理を行って、その変更が反映された撮影画像３０１−１乃至３０１−６を表示する。従って、利用者は、目のサイズの変更が反映された利用者自身が表示される撮影画像３０１−１乃至３０１−６を確認しながら、最適な目のサイズを選択することができる。これにより、写真シール機１では、所望の目サイズとなるように画像処理が施された利用者が写る撮影画像３０１−１乃至３０１−６を確実に提供することができる。
【０１３２】
なお、図１１では、予め用意されたモデルの目の画像が目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３に表示されているが、例えば、撮影画像３０１−１乃至３０１−６に写されているいずれかの被写体（利用者自身）の目を使用してもよい。即ち、撮影画像３０１−１乃至３０１−６から、被写体の目を含む所定範囲を切り出して、その切り出した画像の目の大きさを適宜変更して目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３に表示することができる。また、目のサイズの変更には、例えば、目の大きさ自体を変更する他、黒目の大きさを変更したり、まつ毛のボリュームを変更したりすることが含まれる。
【０１３３】
また、目サイズ選択画面では、本撮影処理によって得られた撮影画像において被写体の顔が小さく写されている場合、その撮影画像から顔が写されている領域をトリミングした後に拡大し、撮影画像３０１−１乃至３０１−６として表示することができる。
【０１３４】
例えば、図１２に示すように、本撮影処理によって得られた撮影画像が、被写体の顔が小さく写された撮影画像３１１であるとき、制御部２０１は、顔認識処理を行うことにより、撮影画像３１１に写されている被写体の顔の大きさを認識する。そして、制御部２０１は、被写体の顔の大きさが小さいと判定した場合、顔認識処理により顔が写されていると認識された画枠（撮影画像３１１で破線により示す枠）で撮影画像３１１をトリミングして拡大した撮影画像３０１を目サイズ選択画面に表示する。例えば、制御部２０１は、顔認識処理により顔が写されていると認識された画枠が、撮影画像３１１の全体よりも所定の割合より小さい場合、即ち、その画枠の周囲の空間が広く空いている場合、被写体の顔の大きさが小さいと判定する。
【０１３５】
つまり、本撮影処理において、被写体の顔が小さく写されている撮影画像３１１が得られた場合、撮影画像３１１に対して目のサイズを変更する画像処理を施しても、被写体の目が小さく表示されるため、利用者が画像処理結果を確認することは難しいと想定される。これに対して、顔が写されている画枠で撮影画像３１１をトリミングして拡大した撮影画像３０１では、被写体の目が大きく表示されるので、利用者が画像処理結果を確認し易くするなり、所望の目サイズを確実に選択することができる。
【０１３６】
なお、本撮影処理によって得られた撮影画像をトリミングして拡大する処理について、図１２の例では、撮影画像の中心を基準としてトリミングする方法が示されているが、他の方法を用いてトリミングを行ってもよい。
【０１３７】
図１３を参照して、撮影画像をトリミングして拡大する処理の他の方法について説明する。
【０１３８】
図１３Ａには、顔が写されている領域（以下、適宜、顔部分と称する）が中央に配置されるようにトリミングする例が示されている。
【０１３９】
例えば、制御部２０１は、撮影画像３１１Ａに対して被写体の顔を認識する顔認識処理を行って顔部分を検出し、その顔部分が含まれるようにトリミング枠を設定する。図１３Ａでは、顔部分が点線により示されており、トリミング枠が一点鎖線により示されている。例えば、制御部２０１は、撮影画像３１１Ａと同一の縦横比で、複数の顔部分の中心に対する中間点が中心となるようにトリミング枠を設定する。また、制御部２０１は、写されている全ての顔部分がトリミング枠にちょうど収まるように、例えば、図１３Ａに示すように、右側の顔部分の右辺がトリミング枠の右辺より若干内側となり、左側の顔部分の左辺がトリミング枠の左辺より若干内側となるようにトリミング枠を設定する。
【０１４０】
そして、制御部２０１は、このように設定したトリミング枠に従ってトリミングを行い、撮影画像３１１Ａから検出された顔部分が中央に配置され、撮影画像３１１Ａよりも被写体の顔が拡大された撮影画像３０１Ａを取得する。従って、撮影画像３０１Ａを利用して目サイズ選択画面（図１１）により目サイズの選択を行うことにより、利用者は、画像処理結果を確認し易くなり、所望の目サイズを確実に選択することができる。
【０１４１】
図１３Ｂには、目が写されている領域（以下、適宜、目部分と称する）が中央に配置されるようにトリミングする例が示されている。
【０１４２】
例えば、制御部２０１は、撮影画像３１１Ｂに対して被写体の目を認識する目認識処理を行って目部分を検出し、その目部分が含まれるようにトリミング枠を設定する。図１３Ｂでは、目部分が点線により示されており、トリミング枠が一点鎖線により示されている。例えば、制御部２０１は、撮影画像３１１Ｂと同一の縦横比で、複数の目部分の中心に対する中間点が中心となるようにトリミング枠を設定する。また、制御部２０１は、写されている全ての目部分がトリミング枠にちょうど収まるように、例えば、図１３Ｂに示すように、右端に位置する目部分の右辺がトリミング枠の右辺より若干内側となり、左端に位置する目部分の左辺がトリミング枠の左辺より若干内側となるようにトリミング枠を設定する。
【０１４３】
そして、制御部２０１は、このように設定したトリミング枠に従ってトリミングを行い、撮影画像３１１Ｂから検出された目部分が中央に配置され、撮影画像３１１Ｂよりも被写体の顔が拡大された撮影画像３０１Ｂを取得する。さらに、被写体の目を検出してトリミングを行う場合には、被写体の顔を検出してトリミングを行った場合よりも、即ち、撮影画像３０１Ａよりも、被写体の顔をより大きく表示することができる。従って、撮影画像３０１Ｂを利用して目サイズ選択画面（図１１）により目サイズの選択を行うことにより、被写体の顔が大きく表示されるため、より確実に、利用者が所望の目サイズを選択することができる。
【０１４４】
図１３Ｃには、被写体の肌が写されている領域（以下、適宜、肌部分）に基づいてトリミングする例が示されている。
【０１４５】
例えば、制御部２０１は、撮影画像３１１Ｃに対して被写体の肌を認識する肌認識処理を行って肌部分を検出し、その肌部分が含まれるようにトリミング枠を設定する。図１３Ｃでは、肌部分がドットのハッチングにより示されており、トリミング枠が一点鎖線により示されている。例えば、制御部２０１は、撮影画像３１１Ｃと同一の縦横比で、全ての肌領域がちょうど収まるようにトリミング枠を設定する。具体的には、図１３Ｃに示すように、制御部２０１は、画像の右側にある肌部分（肩または腕の輪郭）がトリミング枠の右辺より若干内側となり、画像の左側にある肌部分（肩または腕の輪郭）がトリミング枠の左辺より若干内側となり、画像の下側にある肌部分（肘の輪郭）がトリミング枠の下辺より若干内側となるようにトリミング枠を設定する。
【０１４６】
そして、制御部２０１は、このように設定したトリミング枠に基づいてトリミングを行うことで、被写体の肌部分が画像内に含まれ、撮影画像３１１Ｃよりも被写体が拡大して表示される撮影画像３０１Ｃを取得することができる。従って、撮影画像３０１Ｃを利用して目サイズ選択画面（図１１）により目サイズの選択を行うことにより、利用者は、撮影画像３０１Ｃよりも拡大されることにより画像処理結果を確認し易く、かつ、顔部分だけでなく全体的な雰囲気も含めた目サイズを選択することができる。
【０１４７】
また、図１４を参照して後述する被写体の明るさを選択する処理において、肌部分に基づいてトリミングされた撮影画像３０１Ｃを利用することで、利用者は、所望の明るさを確実に選択することができる。
【０１４８】
以上、図１３を参照して説明したように、撮影画像をトリミングして拡大する処理において様々な方法を採用することができる。そして、画像処理の内容（目サイズや明るさなど）に応じてトリミングする方法を適切に採用することにより、画像処理の内容に適した大きさの撮影画像を表示することができ、利用者が画像処理の結果を認識し易くなる。これにより、写真シール機１の便利度をより向上させることができる。
【０１４９】
なお、図１３においては、縦長形状になるようにトリミング枠を設定した例について説明したが、例えば、横長形状となるように、上述のそれぞれの方法でトリミング枠を設定してもよい。また、制御部２０１は、複数の画像処理に応じてトリミング枠の設定が複数されており、それぞれの設定で撮像画像をトリミングする。さらに、制御部２０１は、上述したような目または肌を検出してトリミング枠を設定する他、例えば、口や鼻などの被写体の所定部位を検出して、その所定部位が収まるようにトリミング枠を設定することができる。
【０１５０】
次に、図１４は、利用者自身が写されている撮影画像を使用して、被写体の明るさを選択するのに用いられる明るさ選択画面の例を示す図である。
【０１５１】
明るさ選択画面には、本撮影処理によって得られた撮影画像３１１が表示される。例えば、図１０を参照して説明したように、撮影を６回繰り返し行ったときには、６枚の撮影画像が得られており、明るさ選択画面では、６枚の撮影画像３１１−１乃至３１１−６が、画面の中央から左側に表示される。また、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の上方には、利用者自身が写されている撮影画像３１１−１乃至３１１−６により被写体の明るさの確認ができることを示唆する「↓明るさを自分の顔で確認してね」の文字が表示されている。なお、図１４において、明るさ選択画面に表示される撮影画像３１１−１乃至３１１−６は、図１２で説明したようにトリミングおよび拡大が行われていない、撮影されたままの画像であるが、図１２を参照して説明したような方法でトリミングされた画像や、図１３を参照して説明したようなそれぞれの方法でトリミングされた画像を表示してもよい。特に、例えば、図１３Ｃに示したような肌部分に基づいてトリミングした画像を表示することにより、明るさを選択するのに適切な大きさで被写体を表示することができる。
【０１５２】
明るさ選択画面の右側には、５つの明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５が上から順に表示される。明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５には、「１」から「５」までの数値がそれぞれ表示されているとともに、明るさの異なるモデルがそれぞれ表示されている。
【０１５３】
明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５の「１」から「５」までの数値は、明るさの程度を示しており、数値が大きくなるほど被写体が暗い色合いとなる。
【０１５４】
また、明るさ選択ボタン３１２−３には、標準の（自然な）明るさのモデルの画像が表示されている。そして、明るさ選択ボタン３１２−２には、若干明るい色合いの（例えば、自然な明るさよりも１割程度明るさを増加した）モデルの画像が表示され、明るさ選択ボタン３１２−１には、比較的明るい色合いの（例えば、自然な明るさよりも２割程度明るさを増加した）モデルの画像が表示される。一方、明るさ選択ボタン３１２−４には、若干暗い色合いの（例えば、自然な明るさよりも１割程度明るさを低減した）モデルの画像が表示され、明るさ選択ボタン３１２−５には、比較的暗い色合いの（例えば、自然な明るさよりも２割程度明るさを低減した）モデルの画像が表示される。
【０１５５】
また、明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５の右方には、上から下に向かって順に、「美白」、「おすすめ」、および「美黒」という文字が表示されている。つまり、明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５の並びにおいて、上側が被写体を明るくし、下側が被写体を暗くすることを示唆している。
【０１５６】
また、明るさ選択画面の右下側には、被写体の明るさを決定するときに操作される決定ボタン３１３が表示されており、決定ボタン３１３には、「決定」という文字が表示されている。なお、明るさ選択画面の上辺には、被写体の明るさの選択に用いられる画面であることを示唆する「好きな明るさを選んでね！」という文字が表示される。また、明るさ選択画面の右上側の「Time」と表示されている箇所には、被写体の明るさの選択を行うことができる制限時間がカウントダウン方式で表示される。この制限時間は、例えば、１５秒などに設定されており、上述した被写体の目サイズの選択を行うことができる制限時間などと個別に設定することができる。
【０１５７】
このような明るさ選択画面がタッチパネルモニタ９３に表示され、利用者が、明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５のいずれかを選択すると、制御部２０１は、利用者による選択を受け付ける。そして、制御部２０１は、利用者により選択された明るさで被写体が写されている画像になるように、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさを一括して変更する画像処理を行う。
【０１５８】
例えば、利用者が、明るさ選択ボタン３１２−３を選択すると、制御部２０１は、画像から被写体を検出して、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさが自然な明るさとなるように変更する画像処理を施す。そして、制御部２０１は、その変更が反映された撮影画像３１１−１乃至３１１−６で明るさ選択画面の表示を更新する。このとき、制御部２０１は、本撮影処理によって得られた全ての撮影画像３１１に対して、それぞれの撮影画像３１１に複数の被写体が写されていれば、その全ての被写体の明るさを変更する画像処理を一括で施す。
【０１５９】
同様に、利用者が、明るさ選択ボタン３１２−２を選択すると、制御部２０１は、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさが若干明るくなるように変更し、その変更が反映された撮影画像３１１−１乃至３１１−６を表示する。また、利用者が、明るさ選択ボタン３１２−１を選択すると、制御部２０１は、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさが比較的明るくなるように変更し、その変更が反映された撮影画像３１１−１乃至３１１−６を表示する。一方、利用者が、明るさ選択ボタン３１２−４を選択すると、制御部２０１は、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさが若干暗くなるように変更し、その変更が反映された撮影画像３１１−１乃至３１１−６を表示する。また、利用者が、明るさ選択ボタン３１２−５を選択すると、制御部２０１は、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさが比較的暗くなるように変更し、その変更が反映された撮影画像３１１−１乃至３１１−６を表示する。
【０１６０】
そして、利用者が、被写体の明るさの選択を行った後に決定ボタン３１３を選択すると、その時点で撮影画像３１１−１乃至３１１−６に反映されていた明るさで、被写体の明るさの選択が決定される。
【０１６１】
このように、写真シール機１では、被写体の明るさが選択されると、制御部２０１は、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさを変更する画像処理を行って、その変更が反映された撮影画像３１１−１乃至３１１−６を表示する。従って、利用者は、明るさの変更が反映された利用者自身が表示される撮影画像３１１−１乃至３１１−６を確認しながら、最適な被写体の明るさを選択することができる。これにより、写真シール機１では、所望の明るさとなるように画像処理が施された利用者が写る撮影画像３１１−１乃至３１１−６を確実に提供することができる。
【０１６２】
なお、図１４では、予め用意されたモデルの顔の画像が明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５に表示されているが、例えば、撮影画像３１１−１乃至３１１−６に写されているいずれかの被写体（利用者自身）の顔を使用してもよい。即ち、撮影画像３１１−１乃至３１１−６から、被写体の顔を含む所定範囲を切り出して、その切り出した画像の被写体の明るさを適宜変更して明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５に表示することができる。
【０１６３】
また、被写体の明るさを選択する処理が、上述したような被写体の目のサイズを選択する処理の後に行われる場合、撮影画像３１１−１乃至３１１−６には、目のサイズの変更が反映された被写体が表示される。なお、撮影画像の上に画像処理を施した肌画像を上書きすることで明るさを変更した画像を表示することができる。また、被写体の明るさを選択するときには、明るさを変更する被写体の部位（例えば、髪や肌など）を利用者に指定させ、その指定された部位の明るさを変更するようにしてもよい。
【０１６４】
次に、図１５のフローチャートを参照して、図９のステップＳ３において行われる被写体の画像処理について説明する。
【０１６５】
ステップＳ４１において、制御部２０１は、撮影画像に写る利用者の目のサイズの選択に用いられる目サイズ選択画面（図１１）を、タッチパネルモニタ９３に表示させる。
【０１６６】
ステップＳ４２において、利用者が、目サイズ選択画面の目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３のいずれかに対する操作（タッチ）を行って目のサイズを選択すると、制御部２０１は、タッチパネルモニタ９３から供給された情報に基づいて、利用者による選択を受け付ける。
【０１６７】
ステップＳ４３において、制御部２０１は、利用者により選択されたサイズの目が写っている画像になるように、全ての撮影画像３０１−１乃至３０１−６に写る利用者の目のサイズを一括して変更する。
【０１６８】
ステップＳ４４において、制御部２０１は、目のサイズを変更した撮影画像３０１−１乃至３０１−６をタッチパネルモニタ９３に表示し、目のサイズの変更結果を利用者に確認させる。
【０１６９】
ステップＳ４５において、制御部２０１は、決定ボタン３０３が押されたか否かをタッチパネルモニタ９３から供給された情報に基づいて判定し、押されていないと判定した場合、ステップＳ４２に戻り、以上の処理を繰り返す。
【０１７０】
一方、決定ボタン３０３が押されたとステップＳ４５において判定した場合、ステップＳ４６において、制御部２０１は、目のサイズを決定し、決定した目のサイズを表す情報を記憶部２０２などに記憶させて保存する。被写体の画像処理の終了後にタブレット内蔵モニタ１３１に表示される編集対象画像の選択画面や編集画面には、利用者により選択されたサイズで利用者の目が写っている撮影画像が表示される。
【０１７１】
ステップＳ４７において、制御部２０１は、撮影画像に写る被写体の明るさの選択に用いられる明るさ選択画面（図１４）をタッチパネルモニタ９３に表示させる。
【０１７２】
ステップＳ４８において、利用者が、明るさ選択画面の明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５のいずれかに対する操作（タッチ）を行って被写体の明るさを選択すると、制御部２０１は、タッチパネルモニタ９３から供給された情報に基づいて、利用者による選択を受け付ける。
【０１７３】
ステップＳ４９において、制御部２０１は、利用者により選択された明るさの被写体になるように、全ての撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさを一括して変更する。
【０１７４】
ステップＳ５０において、制御部２０１は、被写体の明るさを変更した撮影画像３１１−１乃至３１１−６をタッチパネルモニタ９３に表示し、明るさの変更結果を利用者に確認させる。
【０１７５】
ステップＳ５１において、制御部２０１は、決定ボタン３１３が押されたか否かをタッチパネルモニタ９３から供給された情報に基づいて判定し、押されていないと判定した場合、ステップＳ４８に戻り、以上の処理を繰り返す。
【０１７６】
一方、決定ボタンが押されたとステップＳ５１において判定した場合、ステップＳ５２において、制御部２０１は、被写体の明るさを決定し、決定した明るさを表す情報を記憶部２０２などに記憶させて保存する。被写体の画像処理の終了後にタブレット内蔵モニタ１３１に表示される編集対象画像の選択画面や編集画面には、利用者により選択された明るさの撮影画像が表示される。
【０１７７】
このように、被写体の画像処理は、撮影画像に写る利用者の目のサイズと明るさを選択する処理である。被写体の画像処理が終了した後、図９のステップＳ３に戻り、それ以降の処理が行われる。
【０１７８】
図９に示すように、ステップＳ３およびＳ４の後に、ステップＳ５では撮影画像の画像処理が行われ、その処理中にタブレット内蔵モニタ１３１に表示される画面について、図１６乃至図２０を参照して説明する。
【０１７９】
図１６は、撮影画像に写されている被写体の背景に用いる撮影用合成用画像を選択するのに用いられる撮影用合成用画像の選択画面の例を示す図である。
【０１８０】
撮影用合成用画像の選択画面には、撮影用合成用画像の分類ボタンの表示領域３２１、撮影合成画像の表示領域３２２、および、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３が設けられている。
【０１８１】
撮影用合成用画像の分類ボタンの表示領域３２１には、ノーマルボタン３２４、柄ボタン３２５、およびセットボタン３２６が表示されている。図１６の例では、黒色で反転表示されているノーマルボタン３２４が選択されている状態が示されている。
【０１８２】
ノーマルボタン３２４および柄ボタン３２５は、予め用意された複数の撮影用合成用画像の中から、利用者が、所望の撮影用合成用画像を選択するときに操作される。ノーマルボタン３２４を選択することにより、各種の色からなる撮影用合成用画像の中から所望の撮影用合成用画像を選択することができる。また、柄ボタン３２５を選択することにより、各種の柄からなる撮影用合成用画像の中から所望の撮影用合成用画像を選択することができる。
【０１８３】
セットボタン３２６は、複数の撮影用合成用画像のセットの中から、利用者が所望の撮影用合成用画像のセットを選択するときに操作される。撮影用合成用画像のセットは、例えば、各種の色および柄からなる複数種類の撮影用合成用画像の中から、撮影枚数（例えば、６枚）に従って、任意の種類の撮影用合成用画像が組み合わされて、予め用意されている。
【０１８４】
撮影合成画像の表示領域３２２には、複数の撮影合成画像が表示される。撮影合成画像は、撮影画像の被写体と撮影用合成用画像とが一括で合成された画像である。また、撮影合成画像の表示領域３２２には、ノーマルボタン３２４、柄ボタン３２５、およびセットボタン３２６の選択に応じて分類された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像が表示される。図１６の例では、ノーマルボタン３２４が選択されており、各種の色からなる撮影用合成用画像が、撮影画像の被写体である利用者自身の背景として合成された２７枚（３行×９列）の撮影合成画像が示されている。
【０１８５】
例えば、利用者が、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている複数の撮影合成画像の中から、任意の撮影合成画像を選択すると、その撮影合成画像に合成されている撮影用合成用画像が選択される。そして、利用者により選択された撮影合成画像には、既に選択されたことを示唆する「済」のマークが表示される。また、直前に選択された撮影合成画像には、利用者が選択したばかりであることを示唆する「SELECT」の文字が表示される。
【０１８６】
撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３には、撮影合成画像３２７および撮影画像３２８が表示される。図１６の例では、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３には、４枚の撮影合成画像３２７−１乃至３２７−４、並びに、２枚の撮影画像３２８−５および３２８−６が表示されている。また、撮影合成画像３２７−１乃至３２７−４の下方には、キャンセルボタン３２９−１乃至３２９−４がそれぞれ表示されている。
【０１８７】
例えば、撮影用合成用画像の選択画面が最初に表示されたときには、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３には、６枚の撮影画像３２８が表示される。なお、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３では、本撮影処理によって撮影された順番で左側から順に撮影画像３２８が表示され、左端に表示された撮影画像３２８から順に撮影合成画像の選択が行われる。また、撮影画像３２８は、上述した被写体の画像処理により、被写体の目のサイズと明るさが変更された画像である。
【０１８８】
そして、利用者が、１枚目の撮影画像３２８に対して、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている複数の撮影合成画像の中から、所望の撮影合成画像を選択することにより、その撮影合成画像に合成されている撮影用合成用画像が選択される。これに従って、１枚目の撮影画像３２８の表示が、利用者により選択された撮影合成画像３２７−１に更新される。つまり、１枚目の撮影画像３２８に替えて、１枚目の撮影画像３２８の被写体の背景に、利用者により選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像３２７−１が表示される。さらに、撮影合成画像３２７−１の下方に、キャンセルボタン３２９−１が表示される。
【０１８９】
以下、同様に、利用者が、２枚目の撮影画像３２８、３枚目の撮影画像３２８、および４枚目の撮影画像３２８に対して撮影用合成用画像を順番に選択すると、その選択に従って、撮影合成画像３２７−２乃至３２７−４がそれぞれ表示される。さらに、撮影合成画像３２７−２乃至３２７−４の下方に、キャンセルボタン３２９−２乃至３２９−４がそれぞれ表示される。
【０１９０】
このように、図１６には、４枚目の撮影画像３２８に対して撮影用合成用画像が選択されて、撮影合成画像３２７−４が表示された時点での撮影用合成用画像の選択画面が示されている。
【０１９１】
従って、この撮影用合成用画像の選択画面では、撮影画像３２８−５に対する撮影用合成用画像の選択が行われる。そのことを示唆するため、撮影画像３２８−５を囲うように枠３３０が表示されるとともに、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３の上方に「５枚目の背景を選んでね！」という文字が表示される。
【０１９２】
また、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３の左方には、キャンセルボタン３２９により選択済みの撮影用合成用画像のキャンセルができることを示唆する「キャンセルボタンで選んだ背景をキャンセルできるよ」という文字が表示されている。即ち、キャンセルボタン３２９を操作することで、その上方に表示されている撮影合成画像３２７に合成されている撮影用合成用画像の選択をキャンセルして、撮影用合成用画像を選び直すことができる。また、撮影用合成用画像の選択画面の右上側の「Time」と表示されている箇所には、撮影用合成用画像の選択を行うことができる制限時間がカウントダウン方式で表示される。なお、撮影用合成用画像を選択する制限時間は、例えば、３０秒などに設定されており、上述した被写体の目サイズまたは明るさを選択する制限時間などと個別に設定（目サイズまたは明るさを選択する制限時間より長い時間に設定）することができる。
【０１９３】
撮影合成画像の表示領域３２２の右側には、人を消すボタン３３１が表示されている。
【０１９４】
人を消すボタン３３１は、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている撮影合成画像を、被写体が合成されていない状態に表示を変更する際に、即ち、撮影合成画像の表示領域３２２の表示を撮影用合成用画像とする際に操作される。例えば、通常、撮影合成画像の表示領域３２２には、撮影画像の被写体と撮影用合成用画像とが合成された撮影合成画像が表示されるが、被写体によって撮影用合成用画像の色や柄を確認し難い場合があると想定される。そのような場合には、利用者が人を消すボタン３３１を操作することで、撮影合成画像の表示領域３２２には撮影用合成用画像（つまり、背景のみ）が表示されることになり、利用者が、撮影用合成用画像の色や柄を確認し易くなる。
【０１９５】
また、人を消すボタン３３１が操作されて、撮影合成画像の表示領域３２２に撮影用合成用画像が表示されるのと同時に、人を消すボタン３３１に表示されていた文字は「人を表示する」に変更される。そして、撮影合成画像の表示領域３２２の表示が撮影用合成用画像であるときに、利用者が人を消すボタン３３１を操作すると、撮影合成画像の表示領域３２２が元に戻り、図１６に示すように、被写体の背景に撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像が表示される。
【０１９６】
次に、図１７は、撮影用合成用画像の選択画面の他の例を示す図である。
【０１９７】
図１７に示すように、この撮影用合成用画像の選択画面は、黒色で反転表示されている柄ボタン３２５が選択されている状態が示されている。従って、撮影合成画像の表示領域３２２には、各種の柄からなる撮影用合成用画像が、撮影画像の被写体である利用者自身の背景として合成された２７枚（３行×９列）の撮影合成画像が表示されている。
【０１９８】
また、図１７の例では、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３には、撮影合成画像３２７−１乃至３２７−６が表示されており、６枚の撮影画像の全てに対して撮影用合成用画像の選択が済んでいる状態が示されている。このように、全ての撮影画像に対して撮影用合成用画像の選択が済んだ場合、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３の右方に、撮影用合成用画像の選択を決定する際に操作される決定ボタン３３３が表示される。そして、利用者が決定ボタン３３３を操作することで、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３に表示されている撮影合成画像３２７−１乃至３２７−６で撮影用合成用画像の選択が決定される。
【０１９９】
ここで、ノーマルボタン３２４または柄ボタン３２５が選択されているときに、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３に表示されている全ての撮影画像に対して撮影用合成用画像の選択が済んだ場合、撮影用合成用画像の選択画面には、背景おまかせボタン３３２が表示される。
【０２００】
利用者が背景おまかせボタン３３２を選択すると、制御部２０１は、撮影用合成用画像の組み合わせを自動的に選択し、図１８に示すように、それらの撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像を確認させるための確認画面３４１をポップアップ表示させて、利用者に確認を行わせる。このとき、確認画面３４１に表示される撮影合成画像は、撮影画像の被写体と撮影用合成用画像が一括で合成された画像となる。
【０２０１】
図１８は、利用者が背景おまかせボタン３３２を操作したときにタブレット内蔵モニタ１３１に表示される確認画面３４１の例を示す図である。確認画面３４１は、撮影用合成用画像の選択画面（例えば、図１７）の上に重ね合わされるように表示される。
【０２０２】
確認画面３４１の上辺には、自動的に選択した組み合わせの撮影用合成用画像を確認することを示唆する「このおまかせ背景でＯＫ？（いままで選んでいた背景は消えちゃうよ）」という文字が表示される。そして、確認画面３４１の中央には、自動的に選択した組み合わせの撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像が表示される。このように、確認画面３４１が、ポップアップ表示されることにより、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３に表示されていたときよりも撮影合成画像がセットで大きく表示されるので、利用者は、どのような撮影合成画像となるのかを容易に確認することができる。
【０２０３】
そして、確認画面３４１の下側には、決定ボタン３４２およびキャンセルボタン３４３が表示される。決定ボタン３４２には、「ＯＫ」という文字が表示され、決定ボタン３４２を操作することで、自動的に選択した組み合わせの撮影用合成用画像が決定される。キャンセルボタン３４３には、「やめる」という文字が表示され、キャンセルボタン３４３を操作することで、自動的に選択した組み合わせの撮影用合成用画像がキャンセルされる。
【０２０４】
例えば、利用者が決定ボタン３４２を操作すると、自動的に選択した組み合わせの撮影用合成用画像が決定される。一方、利用者がキャンセルボタン３４３を操作すると、自動的に選択した組み合わせの撮影用合成用画像が取り消され、タブレット内蔵モニタ１３１の表示が、背景おまかせボタン３３２を操作する前の、例えば、図１７の撮影用合成用画像の選択画面に戻る。
【０２０５】
このように、利用者が背景おまかせボタン３３２を操作したときには、利用者による撮影用合成用画像の選択を行わせず、自動的に選択された組み合わせの撮影用合成用画像により撮影合成画像が作成される。これにより、撮影用合成用画像のデザインや色味などにこだわらない利用者や、撮影用合成用画像の選択が面倒臭い利用者の満足度を向上させることができる。さらに、撮影用合成用画像のデザインや色味に統一感があるような組み合わせを用意することで、このような利用者にも、より完成度の高いシール紙の仕上がりを提供することができる。例えば、利用者自身で、各撮影画像に対して撮影用合成用画像を選択したものの、撮影用合成用画像のデザインや色味に統一感がない場合に、背景おまかせボタン３３２を操作することにより、より完成度の高いシール紙の仕上がりを提供することができる。
【０２０６】
なお、背景おまかせボタン３３２が操作されることにより自動的に選択される撮影用合成用画像の組み合わせは、複数種類（例えば、各種の色または柄）により構成される。例えば、撮影用合成用画像の組み合わせが予め複数用意されており、制御部２０１は、その中から、撮影画像の被写体に最適な撮影用合成用画像の組み合わせを選択することができる。
【０２０７】
また、後述する図２１の撮影画像の画像処理で、編集対象画像を利用者に選択させる処理（ステップＳ６１）において、所定枚数（例えば、６枚）の編集対象画像が選択された場合には、撮影用合成用画像の選択画面に、背景おまかせボタン３３２が最初から表示されるようにすることができる。この場合、利用者は、撮影用合成用画像の選択画面が表示されてすぐに背景おまかせボタン３３２に対する操作を行うことができるので、撮影用合成用画像を選択させる操作を利用者に行わせることなく、より短時間で、より完成度の高いシール紙の仕上がりを提供することができる。
【０２０８】
次に、図１９は、撮影用合成用画像の選択画面のさらに他の例を示す図である。
【０２０９】
図１９に示すように、この撮影用合成用画像の選択画面は、黒色で反転表示されているセットボタン３２６が選択されている状態が示されている。
【０２１０】
この場合、撮影合成画像の表示領域３２２には、撮影枚数に従って、任意の種類の撮影用合成用画像が組み合わされて１セットとされ、それらの撮影用合成用画像が被写体の背景としてそれぞれ合成された所定数の撮影合成画像のセットが表示される。図１９の例では、６枚の撮影用合成用画像が組み合わされて１セットとされ、８つの撮影合成画像のセットが表示されている。利用者は、この８つの撮影合成画像のセットの中から、セットごとに撮影用合成用画像を選択することができ、撮影用合成用画像の選択画面の上辺には、そのことを示唆する「セットの背景を選んでね！」という文字が表示される。
【０２１１】
なお、撮影合成画像の表示領域３２２には、利用者を合成せずに撮影用合成用画像のみを表示し、人を消すボタン３３１が表示されないようにしてもよい。つまり、セットの撮影用合成用画像は、通常の撮影用合成用画像よりも表示される枚数が多いので処理の負荷が増加すると想定されるのに対し、撮影用合成用画像のみを表示することにより、利用者を合成する処理を行わないことで、処理の負荷を低減することができる。
【０２１２】
また、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３には、例えば、セットボタン３２６が選択される前に既に利用者により選択されていた撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像３２７−１乃至３２７−６が表示されている。
【０２１３】
そして、利用者が、撮影合成画像の表示領域３２２に表示された８つの撮影用合成用画像のセットの中から、所望の撮影用合成用画像のセットを選択すると、図２０に示すように、その選択を確認するための確認画面３５１がポップアップ表示される。このとき、確認画面３５１に表示される撮影合成画像は、撮影画像の被写体と撮影用合成用画像が一括で合成された画像となる。
【０２１４】
例えば、図２０は、利用者が、撮影用合成用画像のセット「セット１」を選択した場合に、タブレット内蔵モニタ１３１に表示される確認画面３５１の例を示す図である。確認画面３５１は、図１９の撮影用合成用画像の選択画面の上に重ね合わされるように表示される。
【０２１５】
確認画面３５１の上辺には、撮影用合成用画像のセットの選択を確認することを示唆する「このセットでいいですか？（いままで選んでいた背景は消えちゃうよ）」という文字が表示される。また、確認画面３５１の中央には、利用者が選択した「セット１」の撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像のセットが表示される。このように、確認画面３５１が、ポップアップ表示されることにより、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されていたときよりも撮影合成画像のセットが大きく表示されるので、利用者は、どのような撮影合成画像となるのかを容易に確認することができる。
【０２１６】
そして、確認画面３５１の下側には、決定ボタン３５２およびキャンセルボタン３５３が表示される。決定ボタン３５２には、「ＯＫ」という文字が表示され、決定ボタン３５２を操作することで、撮影用合成用画像のセットの選択が決定される。キャンセルボタン３５３には、「やめる」という文字が表示され、キャンセルボタン３５３を操作することで、撮影用合成用画像のセットの選択がキャンセルされる。
【０２１７】
例えば、利用者が決定ボタン３５２を操作すると、そのときに選択してある撮影用合成用画像のセットで、撮影画像の被写体の背景として合成する撮影用合成用画像が決定される。一方、利用者がキャンセルボタン３５３を操作すると、撮影用合成用画像のセットの選択が取り消され、タブレット内蔵モニタ１３１の表示が、例えば、図１９の撮影用合成用画像の選択画面に戻る。
【０２１８】
なお、確認画面３５１は、例えば、ノーマルボタン３２４または柄ボタン３２５に対する操作を行って撮影用合成用画像を個別に選択した後に、セットボタン３２６に対する操作を行い撮影用合成用画像のセットを選択したときに表示される。また、確認画面３５１は、撮影用合成用画像を個別に選択することを行わずに、初めからセットボタン３２６に対する操作を行い撮影用合成用画像のセットを選択したときに表示される。また、例えば、確認画面３５１は、一度、撮影用合成用画像のセットを選択してキャンセルし、再度、撮影用合成用画像のセットを選択した場合に表示される。
【０２１９】
次に、図２１のフローチャートを参照して、図９のステップＳ５において行われる撮影画像の画像処理について説明する。
【０２２０】
ステップＳ６１において、制御部２０１は、編集空間Ａ２−１と編集空間Ａ２−２のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間のタブレット内蔵モニタ１３１に編集対象画像の選択画面を表示させ、利用者による選択を受け付ける。編集対象画像の選択画面には、本撮影処理によって得られた撮影画像が一覧表示される。
【０２２１】
ステップＳ６２において、制御部２０１は、編集対象画像として選択された撮影画像を記憶部２０２に記憶させて保存する。
【０２２２】
ステップＳ６３において、制御部２０１は、撮影用合成用画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ１３１に表示させる。撮影用合成用画像の選択画面には、例えば、図１６に示したように、ノーマルボタン３２４、柄ボタン３２５、およびセットボタン３２６が表示されている。
【０２２３】
ステップＳ６４において、制御部２０１は、通常ボタンおよびセットボタンのどちらが選択されたかを判定する。例えば、制御部２０１は、利用者がノーマルボタン３２４または柄ボタン３２５に対する操作を行った場合には、通常ボタンが選択されたと判定する。一方、制御部２０１は、利用者がセットボタン３２６に対する操作を行った場合には、セットボタンが選択されたと判定する。
【０２２４】
ステップＳ６４において、通常ボタンが選択されたと判定された場合、処理はステップＳ６５に進み、制御部２０１は、通常ボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理（後述の図２２）を行う。
【０２２５】
一方、ステップＳ６４において、セットボタンが選択されたと判定された場合、処理はステップＳ６６に進み、制御部２０１は、セットボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理（後述の図２３）を行う。
【０２２６】
ステップＳ６５またはＳ６６の処理後、処理はステップＳ６７に進み、制御部２０１は、撮影画像の画像処理として設定されている所定の時間が経過したか否かを判定する。制御部２０１は、所定の時間が経過していないとステップＳ６７において判定した場合、ステップＳ６４に戻り、以上の処理を繰り返し行う。
【０２２７】
一方、所定の時間が経過したとステップＳ６７において判定された場合、図９のステップＳ５に戻り、それ以降の処理が行われる。
【０２２８】
次に、図２２のフローチャートを参照して、図２１のステップＳ６５において行われる通常ボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理について説明する。
【０２２９】
ステップＳ７１において、制御部２０１は、図２１のステップＳ６４の判定で利用者により選択されたボタンに応じた撮影合成画像を、撮影用合成用画像の選択画面における撮影合成画像の表示領域３２２に表示する。
【０２３０】
即ち、利用者が、ノーマルボタン３２４を選択した場合には、図１６に示したように、各種の色からなる撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像を表示する。また、利用者が、柄ボタン３２５を選択した場合には、図１７に示したように、各種の柄からなる撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像を表示する。また、このとき、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３には、例えば、撮影用合成用画像が背景として合成されていない撮影画像３２８が表示される。なお、この撮影画像３２８は、図２１のステップＳ６１で編集対象として選択された画像であり、図９のステップＳ３の被写体の画像処理で、被写体の目のサイズと明るさが変更された画像である。
【０２３１】
ステップＳ７２において、制御部２０１は、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている複数の撮影合成画像の中から、利用者により撮影用合成用画像が選択されたか否かを判定する。例えば、利用者が、タッチペン１３２Ａまたは１３２Ｂを使用して、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている撮影合成画像を選択すると、制御部２０１は、タブレット内蔵モニタ１３１からの信号に基づいて、その撮影合成画像に合成されている撮影用合成用画像が選択されたと判定する。
【０２３２】
ステップＳ７２において、利用者により撮影用合成用画像が選択されたと判定された場合、ステップＳ７３において、制御部２０１は、利用者に選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像３２７を、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３に表示する。このとき、制御部２０１は、撮影用合成用画像の選択の対象となっている順番の撮影画像３２８に替えて、選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像３２７を表示し、その撮影合成画像３２７の下方にキャンセルボタン３２９を表示する。
【０２３３】
一方、ステップＳ７３の処理後、または、ステップＳ７２で利用者により撮影用合成用画像が選択されていないと判定された場合、ステップＳ７４において、制御部２０１は、キャンセルボタン３２９が操作されたか否かを判定する。
【０２３４】
ステップＳ７４において、キャンセルボタン３２９が操作されたと判定された場合、ステップＳ７５において、制御部２０１は、操作されたキャンセルボタン３２９の上方に表示されている撮影合成画像３２７の表示を、元の撮影画像３２８に戻し、そのキャンセルボタン３２９を非表示とする。その後、処理はステップＳ７２に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【０２３５】
一方、ステップＳ７４において、キャンセルボタン３２９が操作されていないと判定された場合、ステップＳ７６において、制御部２０１は、所定枚数（例えば、６枚）の撮影用合成用画像が選択されたか否かを判定する。
【０２３６】
ステップＳ７６において、所定枚数の撮影用合成用画像が選択されたと判定された場合、図１７を参照して説明したように決定ボタン３３３が表示されており、ステップＳ７７において、制御部２０１は、決定ボタン３３３が操作されたか否かを判定する。
【０２３７】
ステップＳ７６で所定枚数が選択されていないと判定された場合、または、ステップＳ７７で決定ボタン３３３が操作されていないと判定された場合、ステップＳ７８において、制御部２０１は、撮影用合成用画像を選択するために設定されている所定の時間が経過したか否かを判定する。
【０２３８】
ステップＳ７８において、所定の時間が経過していないと判定された場合、処理はステップＳ７２に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。一方、ステップＳ７８において、所定の時間が経過したと判定された場合、ステップＳ７９において、所定枚数（例えば、６枚）の撮影用合成用画像が選択されたか否かを判定する。
【０２３９】
ステップＳ７９において、所定枚数の撮影用合成用画像が選択されていると判定された場合、または、ステップＳ７７において、決定ボタン３３３が操作されたと判定された場合、ステップＳ８０において、制御部２０１は、利用者により選択された所定枚数の撮影用合成用画像を決定する。
【０２４０】
一方、ステップＳ７９において、所定枚数の撮影用合成用画像が選択されていないと判定された場合、ステップＳ８１において、制御部２０１は、選択されていない枚数の撮影合成画像を自動的に選択して、所定枚数の撮影用合成用画像を決定する。例えば、制御部２０１には、撮影用合成用画像を選択するための時間が経過したときに選択する撮影用合成用画像が予め設定されている。
【０２４１】
ステップＳ８０またはＳ８１の処理後、通常ボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理は終了して、図２１のステップＳ６５に戻り、それ以降の処理が行われる。
【０２４２】
次に、図２３のフローチャートを参照して、図２１のステップＳ６６において行われるセットボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理について説明する。
【０２４３】
ステップＳ９１において、制御部２０１は、図２１のステップＳ６４の判定で利用者により選択されたボタンに応じた撮影合成画像を、撮影用合成用画像の選択画面の撮影用合成用画像の選択画面に表示する。即ち、この場合、セットボタン３２６が選択されているので、図１９に示したように、６枚の撮影用合成用画像が組み合わされて１セットとされ、８つの撮影合成画像のセットが、撮影合成画像の表示領域３２２に表示される。
【０２４４】
ステップＳ９２において、制御部２０１は、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている複数の撮影用合成用画像のセットの中から、利用者により撮影用合成用画像のセットが選択されたか否かを判定し、撮影用合成用画像のセットが選択されたと判定されるまで処理を待機する。例えば、利用者が、タッチペン１３２Ａまたは１３２Ｂを使用して、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている撮影合成画像のセットを選択すると、制御部２０１は、タブレット内蔵モニタ１３１からの信号に基づいて、撮影用合成用画像のセットが選択されたと判定する。
【０２４５】
ステップＳ９２において、撮影用合成用画像のセットが選択されたと判定されると、ステップＳ９３において、制御部２０１は、利用者により選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像のセットが表示される確認画面をタブレット内蔵モニタ１３１に表示する。例えば、図２０に示したように、確認画面３５１には、決定ボタン３５２およびキャンセルボタン３５３が表示される。
【０２４６】
ステップＳ９４において、制御部２０１は、利用者により決定ボタン３５２が操作されたか否かを判定し、決定ボタン３５２が操作されていないと判定された場合、ステップＳ９５において、撮影用合成用画像を選択するために設定されている所定の時間が経過したか否かを判定する。
【０２４７】
ステップＳ９５において、所定の時間が経過していないと判定された場合、処理はステップＳ９２に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。なお、利用者が、確認画面３５１のキャンセルボタン３５３を操作した場合にも、確認画面３５１が非表示となって処理はステップＳ９２に戻る。
【０２４８】
一方、ステップＳ９４で決定ボタン３５２が操作されたと判定された場合、または、ステップＳ９５で所定の時間が経過したと判定された場合、ステップＳ９６において、制御部２０１は、利用者により選択されたセットの撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像３２７を決定する。その後、セットボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理は終了して、図２１のステップＳ６６に戻り、それ以降の処理が行われる。
【０２４９】
以上のように、写真シール機１では、本撮影処理を行う撮影部２０８において被写体の画像処理、つまり、被写体の目サイズおよび明るさを変更する画像処理を行うので、被写体の画像処理を、編集部２０９Ａまたは編集部２０９Ｂで行わせる場合よりも、利用者は編集処理を集中して行うことができる。これにより、利用者は、より最適な編集を行うことができ、写真シール機１は、そのような編集が行われた画像が印刷されたシール紙を提供することができるので、利用者の満足度を向上させることができる。
【０２５０】
また、被写体の画像処理（図９のステップＳ３）では、利用者自身が写されている撮影画像を用いて、画像処理内容（変更後の目サイズや変更後の明るさなど）を確認させて、目サイズおよび明るさが選択される。従って、利用者は、その画像処理結果を確認しながら自身にとって最適な画像処理内容を選択することができ、写真シール機１は、そのような選択によって画像処理が施された画像が印刷されたシール紙を提供することができるので、利用者の満足度を向上させることができる。
【０２５１】
さらに、撮影画像の画像処理（図９のステップＳ５）では、利用者自身の被写体の背景として撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像を用いて、撮影用合成用画像が選択される。従って、利用者は、自身の背景として最適な撮影用合成用画像を選択することができ、写真シール機１は、そのように選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像が印刷されたシール紙を提供することができるので、利用者の満足度を向上させることができる。
【０２５２】
なお、写真シール機１では、例えば、被写体の画像処理において、図１１の撮影画像３０１−１乃至３０１−６の目サイズおよび明るさを一括で変更する他、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の１枚ごとに個別に目サイズおよび明るさを変更することができる。即ち、撮影画像ごとに撮影ポーズや表情が異なり、それぞれの撮影ポーズや表情によって最適な目サイズおよび明るさが異なることが想定される。従って、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の１枚ごと目サイズおよび明るさの変更を受け付けるようにすることで、ぞれぞれの撮影ポーズや表情に最適な目サイズおよび明るさとすることができ、より利用者の満足度を向上させることができる。
【０２５３】
また、同様に、写真シール機１では、例えば、被写体の画像処理において、図１４の撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の目サイズおよび明るさを、ぞれぞれの撮影ポーズや表情に最適な目サイズおよび明るさとなるように、１枚ごとに被写体の目サイズおよび明るさを変更することができる。
【０２５４】
ここで、図２４乃至図２７を参照して、撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択する処理について説明する。
【０２５５】
図２４には、撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択するのに用いられる目サイズ選択画面の例が示されている。
【０２５６】
図２４の目サイズ選択画面には、図１１の目サイズ選択画面と同様に、撮影画像３０１−１乃至３０１−６、目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３、および決定ボタン３０３が表示されている。そして、図２４の目サイズ選択画面の上辺には、撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択することができることを示唆する「目の大きさを変えたい画像を選んでね」という文字が表示されている。
【０２５７】
この目サイズ選択画面において、利用者は、撮影画像３０１−１乃至３０１−６のうちの１枚を、目サイズの変更を行う対象として選択することができる。例えば、撮影画像３０１−１の被写体の目サイズを変更するために、利用者が、撮影画像３０１−１に対する操作（タッチ）を行うと、目サイズの変更を行う対象として撮影画像３０１−１が選択され、図２４に示すように、撮影画像３０１−１の枠が強調表示（図の例では、二重線で表示）される。
【０２５８】
これにより、図２５に示すように、撮影画像３０１−１乃至３０１−６が表示されている領域に重ねて（その領域を隠すように）、撮影画像３０１−１を拡大した撮影画像３０１−１ａが表示される。即ち、利用者の操作を受け付けた制御部２０１が、撮影画像３０１−１乃至３０１−６上に撮影画像３０１−１ａを重畳表示するように、タッチパネルモニタ９３に対する制御を行う。このとき、タッチパネルモニタ９３は、撮影画像３０１−１から撮影画像３０１−１ａへと、スムーズに拡大されるようなアニメーション表示を行う。また、撮影画像３０１−１ａの右側には、目のサイズの選択を決定するときに操作される決定ボタン３０３’が表示される。
【０２５９】
図２５の目サイズ選択画面において、利用者は、目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３のいずれかに対する操作（タッチ）を行って、撮影画像３０１−１ａに写されている被写体の目のサイズを選択することができる。例えば、利用者が、目サイズ選択ボタン３０２−２を選択すると、図２５に示すように、目サイズ選択ボタン３０２−２の枠が強調表示（図の例では、二重線で表示）される。そして、制御部２０１は、撮影画像３０１−１ａから被写体の目を検出して、被写体の目のサイズが自然な大きさとなるように変更する画像処理を施す。
【０２６０】
これにより、図２６に示すように、被写体の目のサイズが自然な大きさとなるように画像処理が施された画像処理済みの撮影画像３０１−１ｂが表示されて、目サイズ選択画面が更新される。そして、利用者が、画像処理済みの撮影画像３０１−１ｂの目サイズを確認して決定ボタン３０３’を選択すると、決定ボタン３０３’の枠が強調表示（図の例では、二重線で表示）され、画像処理済みの撮影画像３０１−１ｂに施された目サイズの選択が決定される。
【０２６１】
これにより、図２７に示すように、画像処理済みの撮影画像３０１−１ｂが縮小された撮影画像３０１−１ｃが、元の表示箇所（即ち、拡大表示される前に撮影画像３０１−１が表示されていた箇所）に表示される。つまり、利用者の操作を受け付けた制御部２０１が、画像処理済みの撮影画像３０１−１ｂを縮小するようにタッチパネルモニタ９３に対する制御を行い、これに従って、タッチパネルモニタ９３が、画像処理済みの撮影画像３０１−１ｂがスムーズに縮小されながら元の表示箇所に戻るようなアニメーション表示を行って、画像処理済みの撮影画像３０１−１ｃを表示する。
【０２６２】
なお、図２４乃至図２７では、撮影画像３０１−１が処理の対象として選択されたときの例について説明したが、撮影画像３０１−２乃至３０１−６についても同様に、それぞれを拡大表示して目サイズの変更を行うことができる。また、上述の例では、拡大表示されるときに決定ボタン３０３’を表示して、決定ボタン３０３’に対する操作で、個別の目サイズの変更を決定しているが、決定ボタン３０３’を表示せずに、決定ボタン３０３に対して同様の操作を行うようにしてもよい。
【０２６３】
以上のように、写真シール機１では、撮影画像３０１−１乃至３０１−６が目サイズを変更する処理の対象であるときに、撮影画像３０１−１乃至３０１−６に対して個別に目サイズを変更することができる。これにより、利用者は、撮影画像３０１ごとに最適な目サイズとなるように目サイズを変更することができる。
【０２６４】
さらに、写真シール機１では、処理の対象とした撮影画像３０１が拡大表示されるので、撮影画像３０１を細部まで詳細に確認して目サイズを選択することができ、所望の目サイズを確実に選択することができる。
【０２６５】
なお、図１４を参照して上述したような被写体の明るさを選択する処理においても同様に、撮影画像３１１−１乃至３１１−６のうちの１枚を、明るさの変更を行う対象として選択して拡大表示させて、個別に明るさを変更することができる。また、撮影画像に写されている被写体の背景に用いる撮影用合成用画像を選択する処理においても同様に個別に拡大表示させて選択することができる。さらに、撮影画像ごとに画像処理を施す場合に拡大表示を適用する他、複数の撮影画像に対して一括で画像処理を施す場合にも拡大表示を適用してもよく、例えば、被写体が最も大きく写されている画像をトリミング画像として利用したり、１枚目の撮影画像をトリミング画像として利用したりして、トリミングした画像を、上述したように拡大表示（他の撮影画像上に重畳表示）するようにしてもよい。
【０２６６】
さらに、写真シール機１では、１枚の撮影画像に複数の被写体が写されている場合には、被写体ごとに個別に目サイズおよび明るさを変更することができる。即ち、利用者それぞれで目の大きさや肌の色が異なるので、被写体一人ひとりに最適な目サイズおよび明るさを選択することで、被写体である利用者それぞれの満足度を向上させることができる。この場合、例えば、処理の対象とした画像を選択すると、画像を拡大表示するとともに被写体を選択するためのボタンを表示し、そのボタンに対する操作に従って、目サイズや明るさを変更する被写体を選択するように処理が行われる。また、撮影画像に写されている被写体をタッチすることで、目サイズや明るさを変更する被写体を選択するようにしてもよい。
【０２６７】
また、被写体を一人ずつ個別認識する場合に、撮影画像に写る人物の顔を検出して、被写体を一人ずつ個別認識してもよい。また、撮影後に、撮影用合成用画像の選択を行わせ、その後、目のサイズおよび明るさの選択を行わせてもよい。このようにすることで、撮影用合成用画像の色味などによって、利用者に最適な目のサイズや明るさが異なる場合（例えば、撮影用合成用画像の色味によって肌の明るさを変更したい場合や目の明るさを変更したい場合など）があるため、利用者に、より良い仕上がりの撮影合成画像を提供することができる。
【０２６８】
なお、以上の説明では、撮影画像の被写体の背景として撮影用合成用画像が選択され、選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像に対して、編集処理（図９のステップＳ６）が行われる。ところで、写真シール機１では、撮影画像の被写体の前景として撮影用合成用画像を選択することができ、撮影画像の被写体の前景および背景に撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像を得ることができる。
【０２６９】
このように、撮影画像の被写体の前景に撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像では、画像の縁や下部などの被写体に合成しても邪魔にならない範囲に前景画像が合成されるが、利用者によっては、その前景が邪魔と感じることがあると想定される。そこで、写真シール機１では、前景として選択された撮影用合成用画像を、編集処理で編集することができる。
【０２７０】
図２８乃至図３６を参照して、撮影画像の画像処理において選択された撮影用合成用画像を、編集処理において編集する処理について説明する。
【０２７１】
図２８には、編集処理においてタブレット内蔵モニタ１３１に表示される撮影画像の編集画面の例が示されている。
【０２７２】
撮影画像の編集画面は、基本的に、同じ構成の画面が左右に対称に並べて配置されることによって構成される。例えば、タブレット内蔵モニタ１３１に対して左側に立っている利用者は、タッチペン１３２−Ａを用いて編集画面の左半分において撮影画像の編集を行い、右側に立っている利用者は、左側に立っている利用者による編集と並行して、タッチペン１３２−Ｂを用いて編集画面の右半分において撮影画像の編集を行うことになる。
【０２７３】
編集画面の左側の上方には画像選択部４１３Ｌが形成され、ここには、撮影処理後に編集対象として選択された６枚の撮影画像がそれぞれ縮小して表示される。画像選択部４１３Ｌから選択された撮影画像が、画像選択部４１３Ｌの下に形成された編集対象画像表示部４１１Ｌに拡大して表示される。図２８の例においては、６枚の撮影画像のうち、左端の撮影画像が編集対象としてカーソルＣによって選択され、「落書き中」の文字が画像に重ねて表示されている。また、右端の撮影画像がカーソルＣ’によって選択され、「落書き中」の文字が画像に重ねて表示されている。画像選択部４１３ＬにおいてカーソルＣ’によって選択され、「落書き中」の文字が画像に重ねて表示されていることは、６枚の撮影画像のうちの右端の撮影画像が編集画面の右側において編集対象とされており、それと同じ画像を左側において編集対象として選択できないことを表す。
【０２７４】
同様に、編集画面の右側の上方に画像選択部４１３Ｒが設けられ、画像選択部４１３Ｒには、画像選択部４１３Ｌに表示されている画像と同じ６枚の画像が同じ並びで表示される。画像選択部４１３Ｒにおいては、６枚の撮影画像のうち、右端の撮影画像が編集対象としてカーソルＣ’によって選択され、「落書き中」の文字が画像に重ねて表示されている。また、左端の撮影画像がカーソルＣによって選択され、「落書き中」の文字が画像に重ねて表示されている。画像選択部４１３ＲにおいてカーソルＣによって選択され、「落書き中」の文字が画像に重ねて表示されていることは、６枚の撮影画像のうちの左端の撮影画像が編集画面の左側において編集対象とされており、それと同じ画像を右側において編集対象として選択できないことを表す。すなわち、編集画面においては、左右の一方の画面で編集対象として選択されている画像は、他方の画面で編集対象として選択不可となる。
【０２７５】
編集対象画像表示部４１１Ｌの下にはコンテンツパレット４１２Ｌが表示される。コンテンツパレット４１２Ｌには手書き画像を入力するときに選択されるペンツール、スタンプ画像を入力するときに選択されるスタンプツールなどの各種の編集ツールのタブが表示されており、タブを選択することによって、編集ツールを切り替えることができるようになされている。利用者は、コンテンツパレット４１２Ｌから編集ツールを選択し、編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されている編集対象の撮影画像に文字や絵柄などを入力する
ことができる。
【０２７６】
編集対象画像表示部４１１Ｌの右側には、各種のボタンが表示されるボタン表示部４１４Ｌが表示される。図２８の例においては、撮影画像の編集を終了するときに操作される終了ボタン、編集対象画像表示部４１１Ｌに入力した画像を部分的に消去するときに用いられる消しゴムボタン、編集をはじめからやり直すときに操作されるボタン、１セット前に戻るときに操作されるボタン、編集の内容を一操作後の状態に戻すときに操作されるボタン、および、編集の内容を一操作前の状態に戻すときに操作されるボタンがボタン表示部４１４Ｌに表示されている。
【０２７７】
編集画面の右側には、左側に表示される編集対象画像表示部４１１Ｌ、コンテンツパレット４１２Ｌ、画像選択部４１３Ｌ、およびボタン表示部４１４Ｌに対応して、編集対象画像表示部４１１Ｒ、コンテンツパレット４１２Ｒ、画像選択部４１３Ｒ、およびボタン表示部４１４Ｒが表示される。編集画面の中央上方には、編集作業に割り当てられた制限時間の残り時間（図中のTime）と、BGMの選択に用いられるGUIが表示される。編集部２０９は、このような編集画面に対する編集操作を受け付け、撮影画像の編集を行う。
【０２７８】
さらに、編集画面の左上には、前景消去ボタン４１５および前景移動ボタン４１６が表示されている。前景消去ボタン４１５は、編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されている撮影画像に合成されている前景を消去するときに操作される。前景移動ボタン４１６は、編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されている撮影画像に合成されている前景を移動するときに操作される。
【０２７９】
例えば、図２８に示すように、編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されている撮影画像において、撮影画像の画像処理で前景として選択された撮影用合成用画像４２１が、被写体を隠すように合成されることがある。
【０２８０】
このような撮影画像が編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されているときに、利用者が前景消去ボタン４１５を操作すると、撮影用合成用画像４２１が消去され、図２９に示すように、被写体が前景に隠されない撮影画像が編集対象画像表示部４１１Ｌに表示される。
【０２８１】
また、図２８に示すような撮影画像が編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されているときに、利用者が前景移動ボタン４１６を操作すると、タブレット内蔵モニタ１３１は、撮影用合成用画像４２１に対する操作を受け付けることができる。そして、利用者が、タッチペン１３２Ａで撮影用合成用画像４２１をタッチしたままタッチ位置を移動させると、そのタッチ位置の移動に従って撮影用合成用画像４２１が移動（ドラッグ）される。これにより、例えば、図３０に示すように、撮影用合成用画像４２１が移動される。
【０２８２】
なお、例えば、編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されている撮影画像に、複数の前景が配置されている場合、コンテンツパレット４１２Ｌを利用して、それぞれの消去または移動を行うことができる。
【０２８３】
例えば、図３１には、複数の星により枠が形成された撮影用合成用画像４２２、白色のハート形状の撮影用合成用画像４２３、および、ハッチングが施されたハート形状の撮影用合成用画像４２４が前景として合成された撮影画像が編集対象画像表示部４１１Ｌに表示された編集画面の例が示されている。
【０２８４】
このとき、利用者が、前景消去ボタン４１５を操作すると、図３２に示すように、コンテンツパレット４１２Ｌには、ハッチングが施されたハート形状の撮影用合成用画像４２４を消去するためのボタン４３１、白色のハート形状の撮影用合成用画像４２３を消去するためのボタン４３２、複数の星により枠が形成された撮影用合成用画像４２２を消去するためのボタン４３３、および前景画像を全部消去するためのボタン４３４が表示される。
【０２８５】
図３２の例では、太枠で囲われたボタン４３１が利用者により操作された状態が示されており、ボタン４３１に対する操作に応じて、編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されている撮影画像から、ハッチングが施されたハート形状の撮影用合成用画像４２４（図３１）が消去されている。
【０２８６】
また、図３１に示すような撮影画像が編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されているときに、利用者が前景移動ボタン４１６を操作すると、図３３に示すように、コンテンツパレット４１２Ｌには、ハッチングが施されたハート形状の撮影用合成用画像４２４を移動するためのボタン４４１、白色のハート形状の撮影用合成用画像４２３を移動するためのボタン４４２、および、複数の星により枠が形成された撮影用合成用画像４２２を移動するためのボタン４４３が表示される。
【０２８７】
図３３の例では、太枠で囲われたボタン４４２が利用者により操作された状態が示されており、ボタン４４２に対する操作を行った後、利用者が撮影用合成用画像４２３をドラッグする操作をすると、編集対象画像表示部４１１Ｌに示されるように撮影用合成用画像４２３が移動する。
【０２８８】
なお、透明な前景画像なども用意されており、そのような前景画像は移動させる必要がないため、コンテンツパレット４１２Ｌには表示されず、透明な前景画像に対する移動は行われない。
【０２８９】
また、例えば、前景に対する操作を行うためのタブをコンテンツパレット４１２Ｌに設けて、そのタブを選択する操作を行ったときに、コンテンツパレット４１２Ｌに前景に対する操作を行うボタンなどが表示されるようにしてもよい。
【０２９０】
即ち、図３４には、前景に対する操作を行うためのタブが選択された状態のコンテンツパレット４１２Ｌが表示されており、コンテンツパレット４１２Ｌには、ハッチングが施されたハート形状の撮影用合成用画像４２４を指定するボタン４５１、白色のハート形状の撮影用合成用画像４２３を指定するボタン４５２、複数の星により枠が形成された撮影用合成用画像４２２を指定するボタン４５３、全ての前景を消去するときに操作されるボタン４５４、指定された前景を消去するときに操作されるボタン４５５、指定された前景を移動するときに操作されるボタン４５６、および、操作前の画像を表示する表示領域４５７が表示される。
【０２９１】
例えば、利用者は、ボタン４５１、ボタン４５２、またはボタン４５３により前景の指定を行った後、ボタン４５５またはボタン４５６により前景の消去または移動を行うことができる。また、ボタン４５４により、全ての前景を消去することができる。
【０２９２】
例えば、図３５には、太線で囲われたボタン４５１が指定されており、ボタン４５１により、ハッチングが施されたハート形状の撮影用合成用画像４２４を指定した後に、ボタン４５５に対する操作が行われて、撮影用合成用画像４２４が消去された状態が示されている。また、このとき、表示領域４５７には、撮影用合成用画像４２４が消去される前の画像が表示されている。
【０２９３】
また、例えば、図３６には、太線で囲われたボタン４５２が指定されており、ボタン４５２により、白色のハート形状の撮影用合成用画像４２３を指定した後に、ボタン４５６に対する操作が行われ、撮影用合成用画像４２３を移動させた状態が示されている。また、このとき、表示領域４５７には、撮影用合成用画像４２３が移動される前の画像が表示されている。
【０２９４】
以上のように、写真シール機１では、編集時に、撮影合成画像に前景画像として合成された撮影用合成用画像に対する操作を行うことができ、その撮影用合成用画像を消去したり移動したりすることができる。
【０２９５】
これにより、例えば、写真シール機１では撮影前に撮影用合成用画像を選択させないため、撮影時のライブビュー表示では撮影用合成用画像が合成されておらず、撮影後に撮影画像と撮影用合成用画像とを合成したときに、被写体を隠すように前景画像が合成されてしまったとしても、その前景画像を消去または移動させることができる。従って、写真シール機１は、被写体が前景画像に邪魔されることのない見栄えの良い印刷画像を提供することができ、利用者の満足度を向上させることができる。
【０２９６】
また、編集時に合成する画像として提供される編集用合成用画像には用意されていないような画像が、撮影用合成用画像として用いられている場合には、その撮影用合成用画像を、編集用合成用画像と同様に操作することができる。これにより、写真シール機１は、バリエーションに富んだ編集を利用者に提供することができる。
【０２９７】
＜第２の実施の形態＞
［写真シール機の外観構成］
図３７は、写真シール機１の外観の他の構成例を示す斜視図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してあり、以下適宜、その詳細な説明は省略する。
【０２９８】
図３７の写真シール機１は、図１の写真シール機１と同様に、撮影ユニット１１および編集部１２を備えて構成される。一方、図３７の写真シール機１は、撮影ユニット１１および編集部１２の間に事中接客部２５１を備える点で、図１の写真シール機１と異なった構成となっている。
【０２９９】
即ち、図３７に示すように、写真シール機１では、編集部１２と事中接客部２５１が接した状態で設置され、撮影ユニット１１は、編集部１２と事中接客部２５１から離れた位置に設置される。また、正面パネル４１の背面側において、所定の距離だけ離れた位置に、正面パネル４１の背面に対して正面が向くように事中接客部２５１が設けられる。
【０３００】
事中接客部２５１は、事中接客処理を利用者に行わせる装置である。事中接客処理として、上述した被写体の画像処理が行われる。図３７の写真シール機１の利用者は、撮影処理に含まれる本撮影処理と被写体の画像処理のうち、本撮影処理のみを撮影空間で行い、被写体の画像処理については、事中接客部２５１の正面前方に形成される事中接客空間で行うことになる。
【０３０１】
事中接客部２５１は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、その背面が編集部１２の右側面に接するように編集部１２に連結して設けられる。事中接客部２５１の正面には、事中接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタが設けられる。
【０３０２】
事中接客部２５１の上方には連結レール２５２が取り付けられる。連結レールは３本のレール２５２Ａ乃至２５２Ｃを組み合わせて構成される。レール２５２Ａの一端は連結部２３Ａに固定され、他端は、レール２５２Ａの延長上にあるカーテンレール２６のレール２６Ａと接合される。レール２５２Ｂの一端は連結部２３Ｂに固定され、他端は、レール２５２Ｂの延長上にあるカーテンレール２６のレール２６Ｂと接合される。レール２５２Ｃの一端は、レール２５２Ａとレール２６Ａの接合部に接合され、他端は、レール２５２Ｂとレール２６Ｂの接合部に接合される。
【０３０３】
図３７に示す編集部１２の構成を正面側の構成とすると、レール２５２Ｃには、事中接客空間と編集部１２の正面側の編集空間とを仕切る仕切りカーテン２５３Ａ、および、事中接客空間と編集部１２の背面側の編集空間とを仕切る仕切りカーテン２５３Ｂが取り付けられる。仕切りカーテン２５３Ａと２５３Ｂは、事中接客部２５１の正面とほぼ平行に取り付けられる。
【０３０４】
事中接客空間と編集空間を仕切るカーテンが事中接客部２５１の正面とほぼ平行に取り付けられることにより、事中接客部２５１の正面に設けられるタブレット内蔵モニタ１６１などを用いて事中接客処理を終えた利用者は、その向きのまま、編集空間に移動することができる。また、仕切りカーテン２５３Ａと２５３Ｂを、各空間にいる利用者の足元が見える高さに取り付けることによって、編集空間への移動を容易に行わせることができる。仕切りカーテン２５３Ａと２５３Ｂの代わりに、事中接客空間と編集空間を仕切るパネルを設けてもよい。
【０３０５】
図３８は、図３７の写真シール機１を別の角度から見た斜視図である。
【０３０６】
編集部１２の左側面７６には、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出されるシール紙排出口１６４が設けられる。編集部１２の左側面７６の前方の空間が、利用者がシール紙の印刷が終わるのを待つ印刷待ち空間となる。
【０３０７】
図３９は、事中接客部２５１の正面の構成例を示す図である。
【０３０８】
事中接客部２５１の構成は、シール紙排出口１６４が設けられていない点を除いて事後接客部１３の構成と同じである。事中接客部２５１の上方中央にはタブレット内蔵モニタ１６１が設けられる。タブレット内蔵モニタ１６１を挟んで左側にタッチペン１６２Ａが設けられ、右側にタッチペン１６２Ｂが設けられる。タブレット内蔵モニタ１６１もタブレット内蔵モニタ１３１と同様に、タッチペン１６２Ａまたは１６２Ｂを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。
【０３０９】
タブレット内蔵モニタ１６１の下には非接触型ICリーダ／ライタ１６３が設けられ、非接触型ICリーダ／ライタ１６３の下方にはスピーカ１６５が設けられる。非接触型ICリーダ／ライタ１６３は、近接された非接触型ICと通信を行い、非接触型ICからのデータの読み出しや非接触型ICに対するデータの書き込みを行う。スピーカ１６５は、事中接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
【０３１０】
［写真シール機の内部構成］
図４０は、図３７の写真シール機１の内部の構成例を示すブロック図である。図８を参照して説明した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【０３１１】
事中接客部３５１は、事中接客空間における事中接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ１６１、タッチペン１６２Ａ，１６２Ｂ、非接触型ICリーダ／ライタ１６３、およびスピーカ１６５から構成される。
【０３１２】
このように事中接客部２５１を備えた写真シール機１では、撮影部２０８での撮影処理と、編集部２０９Ａまたは編集部２０９Ｂでの編集処理との間で行われる処理を、事中接客部２５１で行わせることができる。
【０３１３】
例えば、図９のステップＳ２における本撮影処理が終了したとき、事中接客部２５１の前方の事中接客空間への移動を案内する画面をタッチパネルモニタ９３に表示させ、事中接客部２５１で、ステップＳ３の被写体の画像処理を行わせることができる。そして、被写体の画像処理が行われた後、ステップＳ３７において編集部２０９Ａまたは編集部２０９Ｂでの編集処理が行われる。
【０３１４】
このように事中接客部２５１を設けることにより、撮影部２０８において被写体の画像処理が行われていた場合よりも、撮影部２０８に利用者が滞留する時間を短縮することができ、写真シール機１の利用効率を向上させることができる。また、被写体の画像処理を、本撮影処理を行う撮影空間Ａ１とは別の空間である事中接客空間で行わせることにより、被写体の画像処理を利用者に集中して行わせることが可能になる。また、撮影空間Ａ１では本撮影処理のみを行わせることにより、本撮影処理にも利用者を集中させることが可能になる。
【０３１５】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、被写体に対する画像処理としては、目の瞳の色味や唇の色味などを変更する色味変更処理や、顔を小さめに変更する小顔処理などの顔に関わる画像処理などを採用することができる。
【符号の説明】
【０３１６】
１ 写真シール機， １１ 撮影ユニット， １２ 編集部， １３ 事後接客部， ２１ 撮影部， ２２ 背景部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、写真シール機、写真シール機の処理方法、および、そのプログラムに関し、特に、利用者の満足度をより向上させることができるようにした写真シール機、写真シール機の処理方法、および、そのプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、利用者を撮影し、撮影画像に対して利用者に編集を行わせ、編集後の画像をシール紙に印刷して提供する写真シール機が知られている。このような写真シール機は娯楽（遊戯）施設等に設置される。
【０００３】
写真シール機によって提供される１ゲームの流れは、通常、撮影空間内にいる利用者を被写体として撮影し、利用者を編集空間に移動させ、編集空間内で行われる操作に従って画像を編集し、編集後の画像である編集画像をシール紙に印刷して排出するという流れになる。
【０００４】
例えば、特許文献１には、撮影準備として、利用者の撮影後に、撮影画像を分析して利用者の化粧やポージングなどに関するアドバイスを行い、そのアドバイスに従って利用者が身支度を整えた後に再度撮影を行う写真シール機が開示されている。この写真シール機では、再度撮影を行った後、その画像（アドバイス撮影画像）を見本として確認しながら本番撮影が行われる。
【０００５】
ところが、特許文献１に開示されている写真シール機では、アドバイスに従うことで、より良いポーズや、写り、明るさで撮影が行われるが、アドバイス撮影画像を見本として確認しながら本番撮影を行うので、本番撮影時に、アドバイス撮影画像の通りに撮影できないことがある。例えば、アドバイス撮影画像と同じ立ち位置で本番撮影ができなかったり、利用者への照明の照射具合がアドバイス撮影画像と異なって写りや明るさなどが変わってしまうことがあった。そのため、アドバイス撮影画像の仕上がりが良くても、アドバイス撮影画像のような仕上がりの撮影画像を提供することができないことがあり、利用者の満足度が低下することがあった。
【０００６】
また、特許文献２には、画像の写りや、明るさ、合成用の画像などの画像処理内容を選択した後に撮影を行い、その後、撮影画像に合成用の画像が合成された撮影合成画像に対して、複数種類の編集パターン情報に基づいた画像処理を自動的に行う写真シール機が開示されている。この写真シール機では、自動的に画像処理を行った画像と、撮影合成画像の中から、編集パターン情報以外の編集を施す編集対象画像が選択されて、画像の編集が行われる。
【０００７】
ところが、特許文献２に開示されている写真シール機では、撮影前に画像処理内容を選択するため、利用者が自身に最適な画像処理内容が選択されているのかを確認することができないので、利用者が希望し想定していたような撮影合成画像を提供することができないことがあり、利用者の満足度が低下することがあった。また、自動的に施された画像処理が利用者の希望とは異なるものであったときも、利用者の満足度が低下してしまう。
【０００８】
また、例えば、特許文献３には、画像の編集時に、被写体の目を強調させるか否かを設定するボタンに対する操作に従って、被写体の目のサイズを変更させる写真シール機が開示されている。
【０００９】
ところが、特許文献３に開示されている写真シール機では、画像の編集時に被写体の目のサイズを変更する操作が行われるため、利用者が本来の編集に集中することができず、利用者の満足度が低下することがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１０】
【特許文献１】特開２００４−１７７６３１号公報
【特許文献２】特開２００７−２９５１１４号公報
【特許文献３】特開２０１０−２２０２１１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
上述したように、従来の写真シール機では、利用者の満足度が低下してしまうことがあり、利用者の満足度をより向上させることが求められている。
【００１２】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、利用者の満足度をより向上させることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【００１３】
本発明の一側面の写真シール機は、利用者を被写体として１回以上の撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段により撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示する表示手段と、前記撮影手段により撮影された画像を前記表示手段に表示するときに、前記画像をトリミングして拡大表示させるトリミング手段と、前記画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、前記被写体に対して画像処理が施された１枚以上の画像を前記表示手段に表示する画像処理手段とを備える。
【００１４】
本発明の一側面の写真シール機の処理方法は、利用者を被写体として１回以上の撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段により撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示する表示手段とを備える写真シール機の処理方法であって、前記撮影手段により撮影された画像を前記表示手段に表示するときに、前記画像をトリミングして拡大表示させ、前記画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、前記被写体に対して画像処理が施された１枚以上の画像を前記表示手段に表示するステップを含む。
【００１５】
本発明の一側面のプログラムは、利用者を被写体として１回以上の撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段により撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示する表示手段とを備える写真シール機における処理を、コンピュータに実行させるプログラムであって、前記撮影手段により撮影された画像を前記表示手段に表示するときに、前記画像をトリミングして拡大表示させ、前記画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、前記被写体に対して画像処理が施された１枚以上の画像を前記表示手段に表示するステップを含む。
【００１６】
本発明の一側面においては、撮影された画像を表示手段に表示するときに、画像がトリミングされて拡大表示され、その画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、被写体に対して画像処理が施された画像が表示される。
【発明の効果】
【００１７】
本発明の一側面によれば、写真シール機での極めて短いプレイ時間の中でも、利用者の満足度をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】写真シール機の外観の構成例を示す斜視図である。
【図２】写真シール機の外観を他の角度からみた斜視図である。
【図３】利用者の移動について説明する図である。
【図４】撮影部の構成例を示す図である。
【図５】背景部の構成例を示す図である。
【図６】編集部の構成例を示す図である。
【図７】事後接客部の構成例を示す図である。
【図８】写真シール機の内部の構成例を示すブロック図である。
【図９】写真シール作成ゲームを提供する処理について説明するフローチャートである。
【図１０】図９のステップＳ２において行われる本撮影処理について説明するフローチャートである。
【図１１】利用者自身が写されている撮影画像を使用した目サイズ選択画面の例を示す図である。
【図１２】撮影画像から顔が写されている領域をトリミングして拡大する処理について説明する図である。
【図１３】撮影画像をトリミングして拡大する処理について説明する図である。
【図１４】利用者自身が写されている撮影画像を使用した明るさ選択画面の例を示す図である。
【図１５】図９のステップＳ３において行われる被写体の画像処理について説明するフローチャートである。
【図１６】撮影用合成用画像の選択画面の例を示す図である。
【図１７】撮影用合成用画像の選択画面の他の例を示す図である。
【図１８】確認画面の例を示す図である。
【図１９】撮影用合成用画像の選択画面のさらに他の例を示す図である。
【図２０】確認画面の例を示す図である。
【図２１】図９のステップＳ５において行われる撮影画像の画像処理について説明するフローチャートである。
【図２２】図２１のステップＳ６５において行われる通常ボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理について説明する
【図２３】図２１のステップＳ６６において行われるセットボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理について説明する。
【図２４】撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択する処理を説明する図である。
【図２５】撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択する処理を説明する図である。
【図２６】撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択する処理を説明する図である。
【図２７】撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択する処理を説明する図である。
【図２８】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図２９】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３０】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３１】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３２】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３３】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３４】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３５】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３６】撮影用合成用画像を編集処理において編集する処理を説明する図である。
【図３７】写真シール機の他の外観の構成例を示す斜視図である。
【図３８】図３７の写真シール機の外観を他の角度からみた斜視図である。
【図３９】事中接客部の構成例を示す図である。
【図４０】図３７の写真シール機の内部の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【００１９】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【００２０】
＜第１の実施の形態＞
［写真シール機の外観構成］
図１は、本発明の一実施形態に係る写真シール機１の外観の構成例を示す斜視図である。
【００２１】
写真シール機１は、撮影や編集等の作業を利用者にゲームとして行わせ、撮影画像や編集済み画像を提供する代わりに利用者より代金を受け取るゲーム機である。写真シール機１はゲームセンタなどの店舗に設置される。利用者は１人であることもあるし、複数人であることもある。
【００２２】
写真シール機１が提供するゲームで遊ぶ利用者は、代金を投入し、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した編集対象の画像に対して、手書きの線画やスタンプ画像を合成する編集機能を用いて編集を行うことにより、撮影画像を彩り豊かな画像にする。利用者は、編集済みの画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させることになる。
【００２３】
図１に示すように、写真シール機１は、主に、撮影ユニット１１、編集部１２、および事後接客部１３から構成される。撮影ユニット１１と編集部１２が接した状態で設置され、編集部１２と事後接客部１３が接した状態で設置される。
【００２４】
撮影ユニット１１は、撮影部２１と背景部２２から構成される。撮影部２１と背景部２２は所定の距離だけ離れて設置され、撮影部２１と背景部２２の間に形成される空間である撮影空間において撮影処理が行われる。
【００２５】
撮影部２１は撮影処理を利用者に行わせる装置である。撮影部２１は、撮影空間に入り、撮影処理を行っている利用者の正面に位置する。撮影空間を正面に望む面を構成する撮影部２１の正面パネル４１には、撮影処理時に利用者により用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部２１の左側面が側面パネル４２Ａにより構成され、右側面が側面パネル４２Ｂにより構成される。
【００２６】
背景部２２は、正面を向いて撮影処理を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル５１、背面パネル５１の左端に取り付けられ、側面パネル４２Ａより横幅の狭い板状の部材である側面パネル５２Ａ、および、背面パネル５１の右端に取り付けられ、側面パネル４２Ｂより横幅の狭い板状の部材である側面パネル５２Ｂ（図２）から構成される。
【００２７】
撮影部２１の左側面を構成する側面パネル４２Ａと背景部２２の側面パネル５２Ａは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部２３Ａによって連結される。また、撮影部２１の右側面を構成する側面パネル４２Ｂと背景部２２の側面パネル５２Ｂは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部２３Ｂによって連結される。
【００２８】
撮影部２１の側面パネル４２Ａ、連結部２３Ａ、および背景部２２の側面パネル５２Ａに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口Ｇ１となる。撮影部２１の側面パネル４２Ｂ、連結部２３Ｂ、および背景部２２の側面パネル５２Ｂに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口Ｇ２となる。
【００２９】
背景部２２の上部には、背面パネル５１、側面パネル５２Ａ、および側面パネル５２Ｂに支持される形で背景カーテンユニット２５が設けられる。背景カーテンユニット２５には、色または柄の異なる、背景に利用する巻き取り式の背景カーテンが複数収納される。背景カーテンユニット２５は、撮影部２１に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者により選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。
【００３０】
なお、背景カーテンユニット２５に収納される背景カーテンとしては、複数枚のカーテンを１枚のクロマキ用のカーテンとして使用する昇降式カーテンを用意してもよい。また、クロマキ用のカーテンを予め撮影空間の背面となる背面パネル５１に張り付けるとともに、合成用の背景画像を複数種類用意し、後述する撮影画像の画像処理において、利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
【００３１】
撮影空間の上方には、撮影部２１の正面パネル４１、連結部２３Ａ、連結部２３Ｂ、および背景カーテンユニット２５に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット２４が設けられる。天井ストロボユニット２４の一端が連結部２３Ａに固定され、他端が連結部２３Ｂに固定される。天井ストロボユニット２４は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて発光するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット２４を構成するストロボの内部には蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
【００３２】
編集部１２は、撮影処理によって得られた画像を編集する処理である編集処理を利用者に行わせる装置である。編集部１２は、一方の側面が撮影部２１の正面パネル４１の背面に接するように撮影ユニット１１に連結して設けられる。編集部１２には、編集処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。
【００３３】
図１に示す編集部１２の構成を正面側の構成とすると、２組の利用者が同時に編集処理を行うことができるように、編集部１２の正面側と背面側には編集処理に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
【００３４】
編集部１２の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル４２Ａとほぼ平行な面である面７１と、面７１の上方に形成された斜面７２から構成され、編集処理に用いられる構成が斜面７２に設けられる。斜面７２の左側には、柱状の形状を有し、照明装置７４の一端を支持する支持部７３Ａが設けられる。支持部７３Ａの上面にはカーテンレール２６を支持する支持部７５が設けられる。斜面７２の右側にも、照明装置７４の他端を支持する支持部７３Ｂ（図２）が設けられる。
【００３５】
編集部１２の上方にはカーテンレール２６が取り付けられる。カーテンレール２６は、上から見たときの形状がコの字状となるように３本のレール２６Ａ乃至２６Ｃを組み合わせて構成される。平行に設けられるレール２６Ａと２６Ｂの一端は、連結部２３Ａと連結部２３Ｂにそれぞれ固定され、他端に残りの一本のレール２６Ｃの両端が接合される。
【００３６】
カーテンレール２６には、編集部１２の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール２６に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集部１２の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が編集処理を行う編集空間となる。
【００３７】
図２は、写真シール機１を別の角度から見た斜視図である。
【００３８】
事後接客部１３は事後接客処理を利用者に行わせる装置である。事後接客処理には、撮影画像や編集済みの画像を携帯電話機などの携帯端末に送信する処理、ミニゲームを利用者に行わせる処理、アンケートに答えさせる処理などが含まれる。
【００３９】
図２に示すように、事後接客部１３は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、その背面が編集部１２の左側面に接するように編集部１２に連結して設けられる。事後接客部１３の正面には、事後接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタや、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出される排出口などが設けられる。事後接客部１３の正面前方の空間が、シール紙への印刷が終わるのを待っている利用者が事後接客処理を行う事後接客空間となる。
【００４０】
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について図３を参照して説明する。図３は、写真シール機１を上から見た平面図である。
【００４１】
写真シール機１の利用者は、白抜き矢印＃１で示すように出入り口Ｇ１から、または白抜き矢印＃２で示すように出入り口Ｇ２から、撮影部２１と背景部２２の間に形成された撮影空間Ａ１に入り、撮影部２１に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影処理を行う。
【００４２】
撮影処理を終えた利用者は、白抜き矢印＃３で示すように出入り口Ｇ１を使って撮影空間Ａ１から出て編集空間Ａ２−１に移動するか、白抜き矢印＃４で示すように出入り口Ｇ２を使って撮影空間Ａ１から出て編集空間Ａ２−２に移動する。
【００４３】
編集空間Ａ２−１は、編集部１２の正面側の編集空間であり、編集空間Ａ２−２は、編集部１２の背面側の編集空間である。編集空間Ａ２−１と編集空間Ａ２−２のいずれの空間に移動するのかが、撮影部２１のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば２つの編集空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。編集空間Ａ２−１または編集空間Ａ２−２に移動した利用者は編集処理を開始する。編集空間Ａ２−１の利用者と、編集空間Ａ２−２の利用者は同時に編集処理を行うことができる。
【００４４】
編集処理が終了した後、撮影画像や編集済みの画像の中から選択された画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集処理を終えた利用者は、編集空間Ａ２−１で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印＃５で示すように編集空間Ａ２−１から事後接客空間Ａ３に移動して事後接客処理を行う。また、編集処理を終えた利用者は、編集空間Ａ２−２で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印＃６で示すように編集空間Ａ２−２から事後接客空間Ａ３に移動し、事後接客空間Ａ３において事後接客処理を行う。
【００４５】
画像の印刷が終了したとき、利用者は、事後接客部１３に設けられた排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
【００４６】
［各装置の構成］
次に、各装置の構成について説明する。
【００４７】
図４は、撮影部２１の正面の構成例を示す図である。撮影部２１は、正面パネル４１、側面パネル４２Ａ、および側面パネル４２Ｂが、箱状の形状を有するベース部４３に取り付けられることによって構成される。
【００４８】
正面パネル４１は撮影空間Ａ１で撮影処理を行う利用者の正面に位置し、側面パネル４２Ａと側面パネル４２Ｂは、それぞれ、撮影空間Ａ１で撮影処理を行う利用者の左側、右側に位置する。側面パネル４２Ａの上方には連結部２３Ａが固定され、側面パネル４２Ｂの上方には連結部２３Ｂが固定される。
【００４９】
正面パネル４１のほぼ中央には撮影・表示ユニット８１が設けられる。撮影・表示ユニット８１は、カメラ９１、正面ストロボ９２、およびタッチパネルモニタ９３から構成される。
【００５０】
カメラ９１は、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により構成され、撮影空間Ａ１にいる利用者を撮影する。カメラ９１により取り込まれた動画像は、タッチパネルモニタ９３にリアルタイムで表示される。利用者により撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ９１により取り込まれた画像は撮影画像（静止画像）として保存される。
【００５１】
カメラ９１を囲むように発光面が設けられた正面ストロボ９２は、他のストロボと同様にカメラ９１による撮影に合わせて発光し、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
【００５２】
カメラ９１の下側に設けられたタッチパネルモニタ９３は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ９３は、カメラ９１により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)画像を表示し、利用者の選択操作をタッチパネルにより受け付ける機能とを備えている。タッチパネルモニタ９３には、例えば、グリーンバックのままの撮影画像が動画像として表示される他、適宜、グリーンバックからグレー色背景となるようにクロマキ処理が施された撮影画像が動画像として表示されるようにしてもよい。
【００５３】
正面パネル４１には、撮影・表示ユニット８１の位置を基準として、上方に上ストロボ８２が設置される。また、左方に左ストロボ８３が設置され、右方に右ストロボ８４が設置される。撮影・表示ユニット８１の下方の位置には、ベース部４３の上面が一部突出する形で下ストロボ８５が設けられる。
【００５４】
上ストロボ８２は、利用者を上前方から照射する。左ストロボ８３は、利用者を左前方から照射し、右ストロボ８４は、利用者を右前方から照射する。下ストロボ８５は、利用者を下前方から照射する。
【００５５】
ベース部４３には利用者の足元を照射する足元ストロボ８６も設けられる。上ストロボ８２、左ストロボ８３、右ストロボ８４、下ストロボ８５、および足元ストロボ８６の内部には蛍光灯が設けられており、天井ストロボユニット２４を構成するストロボの内部の蛍光灯と合わせて、撮影空間Ａ１内の照明として用いられる。後述するように、各蛍光灯の発光量が調整されることによって、または、発光させる蛍光灯の数が調整されることによって、撮影空間Ａ１内の明るさが、利用者が行っている撮影処理の内容に応じて適宜調整される。
【００５６】
足元ストロボ８６の右側には、利用者がお金を投入する硬貨投入返却口８７が設けられる。
【００５７】
下ストロボ８５を挟んでベース部４３の上面の左右に形成されるスペース４３Ａおよび４３Ｂは、撮影処理を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。正面パネル４１の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
【００５８】
図５は、背景部２２の撮影空間Ａ１側の構成例を示す図である。
【００５９】
上述したように、背面パネル５１の上方には背景カーテンユニット２５が設けられる。背景カーテンユニット２５のほぼ中央には、撮影空間Ａ１内で撮影処理を行っている利用者を後方中央から照射する背面中央ストロボ１０１が取り付けられる。
【００６０】
背面パネル５１の上方であって、出入り口Ｇ１側の位置には、撮影空間Ａ１内で撮影処理を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ１０２が取り付けられる。また、背面パネル５１の上方であって、出入り口Ｇ２側の位置には、撮影空間Ａ１内で撮影処理を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ１０３が取り付けられる。
【００６１】
図６は、編集部１２の正面側（編集空間Ａ２−１側）の構成例を示す図である。
【００６２】
斜面７２のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ１３１が設けられる。タブレット内蔵モニタ１３１を挟んで左側にタッチペン１３２Ａが設けられ、右側にタッチペン１３２Ｂが設けられる。
【００６３】
タブレット内蔵モニタ１３１は、タッチペン１３２Ａまたは１３２Ｂを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ１３１には、例えば、編集対象画像として選択された撮影画像の編集に用いられる画面である編集画面が表示される。２人で同時に編集作業を行う場合、タッチペン１３２Ａは一方の利用者により用いられ、タッチペン１３２Ｂは他方の利用者により用いられる。
【００６４】
編集部１２の左側には事後接客部１３が設けられる。
【００６５】
図７は、事後接客部１３の正面側の構成例を示す図である。
【００６６】
事後接客部１３の上方中央にはタブレット内蔵モニタ１６１が設けられる。タブレット内蔵モニタ１６１を挟んで左側にタッチペン１６２Ａが設けられ、右側にタッチペン１６２Ｂが設けられる。タブレット内蔵モニタ１６１もタブレット内蔵モニタ１３１と同様に、タッチペン１６２Ａまたは１６２Ｂを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ１６１には、ミニゲームなどの事後接客処理に用いられる画面が表示される。
【００６７】
タブレット内蔵モニタ１６１の下には非接触型ICリーダ／ライタ１６３が設けられ、非接触型ICリーダ／ライタ１６３の下にはシール紙排出口１６４が設けられる。シール紙排出口１６４の下にはスピーカ１６５が設けられる。
【００６８】
非接触型ICリーダ／ライタ１６３は、近接された非接触型ICと通信を行い、非接触型ICからのデータの読み出しや非接触型ICに対するデータの書き込みを行う。
【００６９】
シール紙排出口１６４には、編集空間Ａ２−１の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙、または、編集空間Ａ２−２の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙が排出される。編集部１２の内部にはプリンタが設けられており、画像の印刷がそのプリンタにより行われる。
【００７０】
スピーカ１６５は、事後接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
【００７１】
［写真シール機の内部構成］
次に、写真シール機１の内部構成について説明する。図８は、写真シール機１の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【００７２】
制御部２０１はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)２０６や記憶部２０２に記憶されているプログラムを実行し、写真シール機１の全体の動作を制御する。制御部２０１には、記憶部２０２、通信部２０３、ドライブ２０４、ROM２０６、RAM(Random Access Memory)２０７が接続される。制御部２０１には、撮影部２０８、編集部２０９、事後接客部２１０、および印刷部２１１の各構成も接続される。
【００７３】
記憶部２０２は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部２０１から供給された各種の設定情報を記憶する。記憶部２０２に記憶されている情報は制御部２０１により適宜読み出される。
【００７４】
通信部２０３はインターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部２０１による制御に従って外部の装置と通信を行う。
【００７５】
ドライブ２０４には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア２０５が適宜装着される。ドライブ２０４によりリムーバブルメディア２０５から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部２０１に供給され、記憶部２０２に記憶されたり、インストールされたりする。
【００７６】
ROM２０６には、制御部２０１において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM２０７は、制御部２０１が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
【００７７】
撮影部２０８は、撮影空間Ａ１における撮影処理を行う構成である硬貨処理部２２１、背景制御部２２２、照明制御部２２３、カメラ９１、タッチパネルモニタ９３、およびスピーカ２２４から構成される。
【００７８】
硬貨処理部２２１は、硬貨投入返却口８７に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部２２１は、３００円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部２０１に出力する。
【００７９】
背景制御部２２２は、制御部２０１より供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット２５に収納されている背景カーテンの上げ下ろしを行う。背景カーテンの選択が利用者により手動で行われるようにしてもよい。
【００８０】
照明制御部２２３は、制御部２０１より供給される照明制御信号に従って、撮影空間Ａ１内の各ストロボの発光を制御する。上述したように、撮影空間Ａ１には、天井ストロボユニット２４のストロボの他に、撮影部２１に設けられる上ストロボ８２、左ストロボ８３、右ストロボ８４、下ストロボ８５、足元ストロボ８６と、背景部２２に設けられる背面中央ストロボ１０１、背面左ストロボ１０２，背面右ストロボ１０３が設けられる。各ストロボの内部には蛍光灯も設けられる。
【００８１】
また、照明制御部２２３は、各ストロボの内部に設けられる蛍光灯の発光量を調整することによって、または、発光させる蛍光灯の数を調整することによって、利用者が行っている撮影処理の段階に応じて撮影空間Ａ１内の明るさを調整する。
【００８２】
カメラ９１は、制御部２０１による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像を制御部２０１に出力する。
【００８３】
編集部２０９Ａは、編集空間Ａ２−１における編集処理を行う構成として編集部１２の正面側に設けられるタブレット内蔵モニタ１３１、タッチペン１３２Ａ，１３２Ｂ、およびスピーカ２３１から構成される。編集部２０９Ｂも編集部２０９Ａと同一の構成を有しており、編集空間Ａ２−２における編集処理を行う。
【００８４】
タブレット内蔵モニタ１３１は、制御部２０１による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す信号は制御部２０１に供給され、編集対象の撮影画像の編集が行われる。
【００８５】
事後接客部２１０は、事後接客空間Ａ３における事後接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ１６１、タッチペン１６２Ａ，１６２Ｂ、非接触型ICリーダ／ライタ１６３、およびスピーカ１６５から構成される。
【００８６】
印刷部２１１は、印刷処理を行う構成であるプリンタ２４１、およびシール紙ユニット２４２から構成される。プリンタ２４１は、撮影画像、または編集処理によって得られた編集済みの画像を、プリンタ２４１に装着されたシール紙ユニット２４２に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口１６４に排出する。一点鎖線で囲んで示す事後接客部２１０と印刷部２１１が、事後接客空間Ａ３にいる利用者を相手とした処理を行う構成となる。
【００８７】
［写真シール機の動作］
ここで、図９のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール機１の処理について説明する。
【００８８】
ステップＳ１において、写真シール機１の制御部２０１は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部２２１から供給される信号に基づいて判定し、投入されたと判定するまで待機する。
【００８９】
硬貨が投入されたとステップＳ１において判定した場合、ステップＳ２において、制御部２０１は、撮影部２０８を制御し、本撮影処理を行う。本撮影処理により、撮影空間Ａ１にいる利用者を被写体として撮影が行われる。本撮影処理については図１０のフローチャートを参照して後述する。
【００９０】
ステップＳ３において、制御部２０１は被写体の画像処理を行う。被写体の画像処理により、本撮影処理によって得られた撮影画像に写されている被写体に対する各種の処理が行われる。被写体の画像処理については図１５のフローチャートを参照して後述する。
【００９１】
ステップＳ４において、制御部２０１は、撮影空間Ａ１にいる利用者に対して、編集空間Ａ２−１または編集空間Ａ２−２への移動を案内する。編集空間Ａ２−１または編集空間Ａ２−２への移動の案内は、撮影部２０８のタッチパネルモニタ９３に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ２２４から出力させることによって行われる。
【００９２】
ステップＳ５において、制御部２０１は、撮影画像の画像処理を行う。撮影画像の画像処理は、編集対象画像として選択された撮影画像に合成する合成用画像を利用者に選択させ、選択された合成用画像を撮影画像に合成する処理である。撮影画像の画像処理については図２１のフローチャートを参照して後述する。なお、ステップＳ５の撮影画像の画像処理は、撮影部２０８により、撮影空間Ａ１にいる利用者を対象として行われるようにしてもよい。
【００９３】
制御部２０１は、編集対象画像として選択された撮影画像とともに合成用画像をタブレット内蔵モニタ１３１に表示し、利用者による選択を受け付ける。合成用画像が利用者により選択されたとき、制御部２０１は、撮影画像に合成用画像を合成し、得られた合成画像をタブレット内蔵モニタ１３１に表示させる。
【００９４】
ステップＳ６において、制御部２０１は、編集部２０９Ａまたは編集部２０９Ｂを制御し、編集処理を行う。制御部２０１は、編集画面をタブレット内蔵モニタ１３１に表示させ、利用者による編集操作に従って、編集対象として選択された撮影画像の編集を行う。編集が終了したとき、制御部２０１は、印刷する画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ１３１に表示させ、印刷する画像を利用者に選択させる。印刷する画像の選択画面には、撮影画像や編集済みの画像が表示され、その中から所定の枚数の画像が選択される。
【００９５】
ステップＳ７において、制御部２０１は、編集空間Ａ２−１または編集空間Ａ２−２で編集処理を終えた利用者に対して事後接客空間Ａ３への移動を案内する。事後接客空間Ａ３への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ１３１に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ２３１から出力させることによって行われる。
【００９６】
ステップＳ８において、制御部２０１は、事後接客部２１０を制御し、事後接客処理を行う。例えば、撮影画像や編集済みの画像を携帯端末に送信する処理を事後接客処理として行う場合、制御部２０１は、携帯端末の電子メールアドレスの入力画面や、送信する画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ１６１に表示させ、利用者による操作に応じて画像を送信する。また、ミニゲームを利用者に行わせる処理を事後接客処理として行う場合、制御部２０１は、ミニゲームの画面をタブレット内蔵モニタ１６１に表示させる。アンケートに答えさせる処理を事後接客処理として行う場合、制御部２０１は、アンケート画面をタブレット内蔵モニタ１６１に表示させ、利用者による回答を取得する。
【００９７】
ステップＳ８において事後接客処理を行うことと並行して、ステップＳ９において、制御部２０１は印刷処理を行う。制御部２０１は、利用者により選択された画像をプリンタ２４１に出力してシール紙に印刷させる。
【００９８】
印刷が終了したとき、ステップＳ１０において、プリンタ２４１は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口１６４に排出し、処理を終了させる。
【００９９】
以上のように、写真シール機１では、利用者を被写体として行われる本撮影処理（ステップＳ２）の後に、被写体の画像処理（ステップＳ３）および撮影画像の画像処理（ステップＳ５）が順次行われ、その後、編集処理（ステップＳ６）が行われる。
【０１００】
ここで、写真シール機１では、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理を行うことができる期間（タイミング）が、本撮影処理の終了後から編集処理の開始前までの所定時間内に限定されている。つまり、写真シール機１では、本撮影処理が終了する前に、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理を行うことができないように規制されるとともに、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理が行われて編集処理が開始された後に、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理を再度行うことができないように規制される。
【０１０１】
例えば、編集処理が開始された後に、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理が再度行われないように規制することにより、編集処理の開始後において、利用者が編集処理だけに集中することができるようになる。例えば、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理が行われ、それぞれの処理内容が選択（例えば、後述する目サイズや、明るさ、背景などの選択）されて、編集処理が開始した後に、再度、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理での処理内容を選択することができるような場合には、利用者は、それらの処理内容を再度選択することを考慮してしまうため、編集処理に集中することができなくなると想定される。
【０１０２】
これに対し、写真シール機１では、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理を編集処理の開始後に再度行うことができないので、編集処理において、利用者が、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理での処理内容を再度選択することを考慮することはなく、編集処理だけに集中することができる。
【０１０３】
また、写真シール機１では、本撮影処理が終了する前に、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理が行われないようにすることにより、利用者が本撮影処理において撮影だけに集中することができるようになる。例えば、本撮影処理の前に背景（被写体の背景や前景などとして撮影時に合成される画像である撮影用合成用画像）などが選択されるような場合には、利用者は、その選択した背景を気にしながら本撮影処理を行うことになり、撮影に集中することができなくなると想定される。これに対し、写真シール機１では、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理が本撮影処理の終了前に行われないように規制されるので、本撮影処理において、利用者は、例えば、背景を気にすることなく、自身が写されている画像を見ながら撮影に集中することができる。
【０１０４】
このように、被写体の画像処理および撮影画像の画像処理を行うことができる期間を、本撮影処理の終了後から編集処理の開始前までの所定時間内に限定することで、利用者は編集処理および本撮影処理に集中することができる。その結果、写真シール機１は、利用者の希望に応じた画像処理の施された撮影画像が印刷された写真シールを提供することができるので、利用者の満足度をより向上させることができる。
【０１０５】
次に、図１０のフローチャートを参照して、図９のステップＳ２において行われる本撮影処理について説明する。
【０１０６】
ステップＳ２１において、制御部２０１は、写り選択画面をタッチパネルモニタ９３に表示させ、利用者による写り選択を受け付ける。写り選択は、色合いやシャープネス等の、撮影画像の画質の選択である。制御部２０１は、利用者により選択された写りに応じて、カメラ９１により撮影された画像の画質を調整する。
【０１０７】
ステップＳ２２において、制御部２０１は、撮影方法の案内画面をタッチパネルモニタ９３に表示させる。撮影方法の案内画面を表示した後、制御部２０１は、カメラ９１を制御し、画像の取り込みを開始させる。
【０１０８】
ステップＳ２３において、制御部２０１は、カメラ９１により取り込まれた動画像をタッチパネルモニタ９３に表示させる（ライブビュー表示を行う）。
【０１０９】
ステップＳ２４において、制御部２０１は、タッチパネルモニタ９３にカウントダウンインジケータを表示し、撮影タイミングを利用者に通知する。
【０１１０】
撮影タイミングになったとき、ステップＳ２５において、制御部２０１は、カメラ９１を制御して撮影を行い、静止画像である撮影画像を取得する。
【０１１１】
ステップＳ２６において、制御部２０１は、撮影画像をタッチパネルモニタ９３に表示し、撮影結果を利用者に確認させる。
【０１１２】
ステップＳ２７において、制御部２０１は、撮影を所定回数繰り返し行ったか否かを判定する。制御部２０１は、撮影を所定回数行っていないとステップＳ２７において判定した場合、ステップＳ２３に戻り、以上の処理を繰り返し行う。
【０１１３】
一方、撮影を６回などの所定の回数繰り返し行ったとステップＳ２７において判定した場合、ステップＳ２８において、制御部２０１は、撮影可能時間内であるか否かを判定する。例えば、本撮影処理を開始してからの時間が、本撮影処理に割り当てられた時間を経過していない場合、撮影可能時間内であるとして判定される。
【０１１４】
撮影可能時間内であるとステップＳ２８において判定した場合、ステップＳ２９において、制御部２０１は、ボーナス撮影の案内画面をタッチパネルモニタ９３に表示させる。ボーナス撮影は、ステップＳ２５において行われる通常の撮影と異なる形で行われる撮影であり、例えば、カメラ９１により取り込まれた動画像に対して合成用の画像がリアルタイムで合成され、その合成結果の画像がライブビュー表示される。
【０１１５】
ステップＳ３０において、制御部２０１は、動画像に合成する合成用の画像である撮影用合成用画像を例えば記憶部２０２から読み出す。撮影用合成用画像が予め決められているのではなく、複数種類の画像の中から撮影用合成用画像を利用者に選択させるようにしてもよい。
【０１１６】
ステップＳ３１において、制御部２０１は、カメラ９１により取り込まれた動画像の各画像に撮影用合成用画像を合成し、合成結果をタッチパネルモニタ９３に表示させてライブビュー表示を行う。
【０１１７】
ステップＳ３２において、制御部２０１はボーナス撮影を行う。すなわち、制御部２０１は、タッチパネルモニタ９３にカウントダウンインジケータを表示し、撮影タイミングを利用者に通知する。
【０１１８】
撮影タイミングになったとき、ステップＳ３３において、制御部２０１は、カメラ９１を制御して撮影を行い、撮影画像を取得する。
【０１１９】
ステップＳ３４において、制御部２０１は、ボーナス撮影によって得られた撮影画像をタッチパネルモニタ９３に表示し、撮影結果を利用者に確認させる。
【０１２０】
ボーナス撮影の結果の確認が行われた後、またはステップＳ２８において撮影可能時間内ではないと判定された場合、図９のステップＳ２に戻り、それ以降の処理が行われる。なお、ボーナス撮影では、目サイズおよび明るさの選択は行われず、通常の撮影で選択した目サイズおよび明るさと同様となるように画像処理が施される。
【０１２１】
図９に示すように、ステップＳ２の後に、ステップＳ３では被写体の画像処理が行われ、その処理中にタッチパネルモニタ９３に表示される画面について、図１１乃至図１４を参照して説明する。
【０１２２】
図１１は、利用者自身が写されている撮影画像を使用して、被写体の目のサイズを選択するのに用いられる目サイズ選択画面の例を示す図である。
【０１２３】
目サイズ選択画面には、本撮影処理によって得られた撮影画像３０１が表示される。例えば、図１０を参照して説明したように、撮影を６回繰り返し行ったときには、６枚の撮影画像が得られており、目サイズ選択画面では、６枚の撮影画像３０１−１乃至３０１−６が、画面の中央から左側に表示される。また、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の上方には、利用者自身が写されている撮影画像３０１−１乃至３０１−６により目のサイズの確認ができることを示唆する「↓目の大きさを自分の顔で確認してね」の文字が表示されている。
【０１２４】
目サイズ選択画面の右側には、３つの目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３が上から順に表示される。目サイズ選択ボタン３０２−１には、「ナチュラルｅｙｅ」という文字と、目のサイズが自然な大きさのモデルの目の画像とが表示されている。目サイズ選択ボタン３０２−２には、「パッチリｅｙｅ」という文字と、目のサイズが若干大きな（例えば、自然な大きさよりも１割程度大きな）モデルの目の画像とが表示されている。また、目サイズ選択ボタン３０２−２には、この大きさの目サイズを選択することが推奨されることを示唆する「おすすめ」の文字がハート形の図形とともに表示されている。
【０１２５】
目サイズ選択ボタン３０２−３には、「ボリュームｅｙｅ」という文字と、目のサイズが比較的大きな（例えば、自然な大きさよりも２割程度大きな）モデルの目の画像とが表示されている。また、目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３の右方には、上から下に向かう矢印が表示されるとともに、その矢印の上方に「natural」という文字が表示され、その矢印の下方に「big」という文字が表示されている。つまり、目サイズ選択ボタン３０２−１、目サイズ選択ボタン３０２−２、および目サイズ選択ボタン３０２−３の順に下に向かうにしたがって、目サイズが大きくなることを示唆している。
【０１２６】
また、目サイズ選択画面の右下側には、目のサイズの選択を決定するときに操作される決定ボタン３０３が表示されており、決定ボタン３０３には、「決定」という文字が表示されている。なお、目サイズ選択画面の上辺には、目のサイズの選択に用いられる画面であることを示唆する「目の大きさを選んでね！」という文字が表示される。また、目サイズ選択画面の右上側の「Time」と表示されている箇所には、目のサイズの選択を行うことができる制限時間がカウントダウン方式で表示される。この制限時間は、例えば、１５秒などに設定されており、後述する被写体の明るさの選択を行うことができる制限時間などと個別に設定することができる。
【０１２７】
このような目サイズ選択画面がタッチパネルモニタ９３に表示され、利用者が、目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３のいずれかを選択すると、制御部２０１（図８）は、利用者による選択を受け付ける。そして、制御部２０１は、利用者により選択されたサイズの目が写されている画像になるように、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の被写体の目のサイズを一括して変更する。
【０１２８】
例えば、利用者が、目サイズ選択ボタン３０２−１を選択すると、制御部２０１は、画像から被写体の目を検出して、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の被写体の目のサイズが自然な大きさとなるように変更する画像処理を施す。そして、制御部２０１は、その変更が反映された撮影画像３０１−１乃至３０１−６で目サイズ選択画面の表示を更新する。このとき、制御部２０１は、本撮影処理によって得られた全ての撮影画像３０１に対して、それぞれの撮影画像３０１に複数の被写体が写されていれば、その全ての被写体の目サイズを変更する画像処理を一括で施す。
【０１２９】
同様に、利用者が、目サイズ選択ボタン３０２−２を選択すると、制御部２０１は、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の被写体の目のサイズが若干大きくなるように変更し、その変更が反映された撮影画像３０１−１乃至３０１−６を表示する。また、利用者が、目サイズ選択ボタン３０２−３を選択すると、制御部２０１は、撮影画像３０１−１乃至３０１−６に写る利用者の目のサイズが比較的大きくなるように変更し、その変更が反映された撮影画像３０１−１乃至３０１−６を表示する。
【０１３０】
そして、利用者が、目のサイズの選択を行った後に決定ボタン３０３を選択すると、その時点で撮影画像３０１−１乃至３０１−６に反映されていた大きさで、被写体の目のサイズの選択が決定される。
【０１３１】
このように、写真シール機１では、目のサイズが選択されると、制御部２０１は、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の被写体の目のサイズを変更する画像処理を行って、その変更が反映された撮影画像３０１−１乃至３０１−６を表示する。従って、利用者は、目のサイズの変更が反映された利用者自身が表示される撮影画像３０１−１乃至３０１−６を確認しながら、最適な目のサイズを選択することができる。これにより、写真シール機１では、所望の目サイズとなるように画像処理が施された利用者が写る撮影画像３０１−１乃至３０１−６を確実に提供することができる。
【０１３２】
なお、図１１では、予め用意されたモデルの目の画像が目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３に表示されているが、例えば、撮影画像３０１−１乃至３０１−６に写されているいずれかの被写体（利用者自身）の目を使用してもよい。即ち、撮影画像３０１−１乃至３０１−６から、被写体の目を含む所定範囲を切り出して、その切り出した画像の目の大きさを適宜変更して目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３に表示することができる。また、目のサイズの変更には、例えば、目の大きさ自体を変更する他、黒目の大きさを変更したり、まつ毛のボリュームを変更したりすることが含まれる。
【０１３３】
また、目サイズ選択画面では、本撮影処理によって得られた撮影画像において被写体の顔が小さく写されている場合、その撮影画像から顔が写されている領域をトリミングした後に拡大し、撮影画像３０１−１乃至３０１−６として表示することができる。
【０１３４】
例えば、図１２に示すように、本撮影処理によって得られた撮影画像が、被写体の顔が小さく写された撮影画像３１１であるとき、制御部２０１は、顔認識処理を行うことにより、撮影画像３１１に写されている被写体の顔の大きさを認識する。そして、制御部２０１は、被写体の顔の大きさが小さいと判定した場合、顔認識処理により顔が写されていると認識された画枠（撮影画像３１１で破線により示す枠）で撮影画像３１１をトリミングして拡大した撮影画像３０１を目サイズ選択画面に表示する。例えば、制御部２０１は、顔認識処理により顔が写されていると認識された画枠が、撮影画像３１１の全体よりも所定の割合より小さい場合、即ち、その画枠の周囲の空間が広く空いている場合、被写体の顔の大きさが小さいと判定する。
【０１３５】
つまり、本撮影処理において、被写体の顔が小さく写されている撮影画像３１１が得られた場合、撮影画像３１１に対して目のサイズを変更する画像処理を施しても、被写体の目が小さく表示されるため、利用者が画像処理結果を確認することは難しいと想定される。これに対して、顔が写されている画枠で撮影画像３１１をトリミングして拡大した撮影画像３０１では、被写体の目が大きく表示されるので、利用者が画像処理結果を確認し易くするなり、所望の目サイズを確実に選択することができる。
【０１３６】
なお、本撮影処理によって得られた撮影画像をトリミングして拡大する処理について、図１２の例では、撮影画像の中心を基準としてトリミングする方法が示されているが、他の方法を用いてトリミングを行ってもよい。
【０１３７】
図１３を参照して、撮影画像をトリミングして拡大する処理の他の方法について説明する。
【０１３８】
図１３Ａには、顔が写されている領域（以下、適宜、顔部分と称する）が中央に配置されるようにトリミングする例が示されている。
【０１３９】
例えば、制御部２０１は、撮影画像３１１Ａに対して被写体の顔を認識する顔認識処理を行って顔部分を検出し、その顔部分が含まれるようにトリミング枠を設定する。図１３Ａでは、顔部分が点線により示されており、トリミング枠が一点鎖線により示されている。例えば、制御部２０１は、撮影画像３１１Ａと同一の縦横比で、複数の顔部分の中心に対する中間点が中心となるようにトリミング枠を設定する。また、制御部２０１は、写されている全ての顔部分がトリミング枠にちょうど収まるように、例えば、図１３Ａに示すように、右側の顔部分の右辺がトリミング枠の右辺より若干内側となり、左側の顔部分の左辺がトリミング枠の左辺より若干内側となるようにトリミング枠を設定する。
【０１４０】
そして、制御部２０１は、このように設定したトリミング枠に従ってトリミングを行い、撮影画像３１１Ａから検出された顔部分が中央に配置され、撮影画像３１１Ａよりも被写体の顔が拡大された撮影画像３０１Ａを取得する。従って、撮影画像３０１Ａを利用して目サイズ選択画面（図１１）により目サイズの選択を行うことにより、利用者は、画像処理結果を確認し易くなり、所望の目サイズを確実に選択することができる。
【０１４１】
図１３Ｂには、目が写されている領域（以下、適宜、目部分と称する）が中央に配置されるようにトリミングする例が示されている。
【０１４２】
例えば、制御部２０１は、撮影画像３１１Ｂに対して被写体の目を認識する目認識処理を行って目部分を検出し、その目部分が含まれるようにトリミング枠を設定する。図１３Ｂでは、目部分が点線により示されており、トリミング枠が一点鎖線により示されている。例えば、制御部２０１は、撮影画像３１１Ｂと同一の縦横比で、複数の目部分の中心に対する中間点が中心となるようにトリミング枠を設定する。また、制御部２０１は、写されている全ての目部分がトリミング枠にちょうど収まるように、例えば、図１３Ｂに示すように、右端に位置する目部分の右辺がトリミング枠の右辺より若干内側となり、左端に位置する目部分の左辺がトリミング枠の左辺より若干内側となるようにトリミング枠を設定する。
【０１４３】
そして、制御部２０１は、このように設定したトリミング枠に従ってトリミングを行い、撮影画像３１１Ｂから検出された目部分が中央に配置され、撮影画像３１１Ｂよりも被写体の顔が拡大された撮影画像３０１Ｂを取得する。さらに、被写体の目を検出してトリミングを行う場合には、被写体の顔を検出してトリミングを行った場合よりも、即ち、撮影画像３０１Ａよりも、被写体の顔をより大きく表示することができる。従って、撮影画像３０１Ｂを利用して目サイズ選択画面（図１１）により目サイズの選択を行うことにより、被写体の顔が大きく表示されるため、より確実に、利用者が所望の目サイズを選択することができる。
【０１４４】
図１３Ｃには、被写体の肌が写されている領域（以下、適宜、肌部分）に基づいてトリミングする例が示されている。
【０１４５】
例えば、制御部２０１は、撮影画像３１１Ｃに対して被写体の肌を認識する肌認識処理を行って肌部分を検出し、その肌部分が含まれるようにトリミング枠を設定する。図１３Ｃでは、肌部分がドットのハッチングにより示されており、トリミング枠が一点鎖線により示されている。例えば、制御部２０１は、撮影画像３１１Ｃと同一の縦横比で、全ての肌領域がちょうど収まるようにトリミング枠を設定する。具体的には、図１３Ｃに示すように、制御部２０１は、画像の右側にある肌部分（肩または腕の輪郭）がトリミング枠の右辺より若干内側となり、画像の左側にある肌部分（肩または腕の輪郭）がトリミング枠の左辺より若干内側となり、画像の下側にある肌部分（肘の輪郭）がトリミング枠の下辺より若干内側となるようにトリミング枠を設定する。
【０１４６】
そして、制御部２０１は、このように設定したトリミング枠に基づいてトリミングを行うことで、被写体の肌部分が画像内に含まれ、撮影画像３１１Ｃよりも被写体が拡大して表示される撮影画像３０１Ｃを取得することができる。従って、撮影画像３０１Ｃを利用して目サイズ選択画面（図１１）により目サイズの選択を行うことにより、利用者は、撮影画像３０１Ｃよりも拡大されることにより画像処理結果を確認し易く、かつ、顔部分だけでなく全体的な雰囲気も含めた目サイズを選択することができる。
【０１４７】
また、図１４を参照して後述する被写体の明るさを選択する処理において、肌部分に基づいてトリミングされた撮影画像３０１Ｃを利用することで、利用者は、所望の明るさを確実に選択することができる。
【０１４８】
以上、図１３を参照して説明したように、撮影画像をトリミングして拡大する処理において様々な方法を採用することができる。そして、画像処理の内容（目サイズや明るさなど）に応じてトリミングする方法を適切に採用することにより、画像処理の内容に適した大きさの撮影画像を表示することができ、利用者が画像処理の結果を認識し易くなる。これにより、写真シール機１の便利度をより向上させることができる。
【０１４９】
なお、図１３においては、縦長形状になるようにトリミング枠を設定した例について説明したが、例えば、横長形状となるように、上述のそれぞれの方法でトリミング枠を設定してもよい。また、制御部２０１は、複数の画像処理に応じてトリミング枠の設定が複数されており、それぞれの設定で撮像画像をトリミングする。さらに、制御部２０１は、上述したような目または肌を検出してトリミング枠を設定する他、例えば、口や鼻などの被写体の所定部位を検出して、その所定部位が収まるようにトリミング枠を設定することができる。
【０１５０】
次に、図１４は、利用者自身が写されている撮影画像を使用して、被写体の明るさを選択するのに用いられる明るさ選択画面の例を示す図である。
【０１５１】
明るさ選択画面には、本撮影処理によって得られた撮影画像３１１が表示される。例えば、図１０を参照して説明したように、撮影を６回繰り返し行ったときには、６枚の撮影画像が得られており、明るさ選択画面では、６枚の撮影画像３１１−１乃至３１１−６が、画面の中央から左側に表示される。また、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の上方には、利用者自身が写されている撮影画像３１１−１乃至３１１−６により被写体の明るさの確認ができることを示唆する「↓明るさを自分の顔で確認してね」の文字が表示されている。なお、図１４において、明るさ選択画面に表示される撮影画像３１１−１乃至３１１−６は、図１２で説明したようにトリミングおよび拡大が行われていない、撮影されたままの画像であるが、図１２を参照して説明したような方法でトリミングされた画像や、図１３を参照して説明したようなそれぞれの方法でトリミングされた画像を表示してもよい。特に、例えば、図１３Ｃに示したような肌部分に基づいてトリミングした画像を表示することにより、明るさを選択するのに適切な大きさで被写体を表示することができる。
【０１５２】
明るさ選択画面の右側には、５つの明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５が上から順に表示される。明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５には、「１」から「５」までの数値がそれぞれ表示されているとともに、明るさの異なるモデルがそれぞれ表示されている。
【０１５３】
明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５の「１」から「５」までの数値は、明るさの程度を示しており、数値が大きくなるほど被写体が暗い色合いとなる。
【０１５４】
また、明るさ選択ボタン３１２−３には、標準の（自然な）明るさのモデルの画像が表示されている。そして、明るさ選択ボタン３１２−２には、若干明るい色合いの（例えば、自然な明るさよりも１割程度明るさを増加した）モデルの画像が表示され、明るさ選択ボタン３１２−１には、比較的明るい色合いの（例えば、自然な明るさよりも２割程度明るさを増加した）モデルの画像が表示される。一方、明るさ選択ボタン３１２−４には、若干暗い色合いの（例えば、自然な明るさよりも１割程度明るさを低減した）モデルの画像が表示され、明るさ選択ボタン３１２−５には、比較的暗い色合いの（例えば、自然な明るさよりも２割程度明るさを低減した）モデルの画像が表示される。
【０１５５】
また、明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５の右方には、上から下に向かって順に、「美白」、「おすすめ」、および「美黒」という文字が表示されている。つまり、明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５の並びにおいて、上側が被写体を明るくし、下側が被写体を暗くすることを示唆している。
【０１５６】
また、明るさ選択画面の右下側には、被写体の明るさを決定するときに操作される決定ボタン３１３が表示されており、決定ボタン３１３には、「決定」という文字が表示されている。なお、明るさ選択画面の上辺には、被写体の明るさの選択に用いられる画面であることを示唆する「好きな明るさを選んでね！」という文字が表示される。また、明るさ選択画面の右上側の「Time」と表示されている箇所には、被写体の明るさの選択を行うことができる制限時間がカウントダウン方式で表示される。この制限時間は、例えば、１５秒などに設定されており、上述した被写体の目サイズの選択を行うことができる制限時間などと個別に設定することができる。
【０１５７】
このような明るさ選択画面がタッチパネルモニタ９３に表示され、利用者が、明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５のいずれかを選択すると、制御部２０１は、利用者による選択を受け付ける。そして、制御部２０１は、利用者により選択された明るさで被写体が写されている画像になるように、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさを一括して変更する画像処理を行う。
【０１５８】
例えば、利用者が、明るさ選択ボタン３１２−３を選択すると、制御部２０１は、画像から被写体を検出して、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさが自然な明るさとなるように変更する画像処理を施す。そして、制御部２０１は、その変更が反映された撮影画像３１１−１乃至３１１−６で明るさ選択画面の表示を更新する。このとき、制御部２０１は、本撮影処理によって得られた全ての撮影画像３１１に対して、それぞれの撮影画像３１１に複数の被写体が写されていれば、その全ての被写体の明るさを変更する画像処理を一括で施す。
【０１５９】
同様に、利用者が、明るさ選択ボタン３１２−２を選択すると、制御部２０１は、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさが若干明るくなるように変更し、その変更が反映された撮影画像３１１−１乃至３１１−６を表示する。また、利用者が、明るさ選択ボタン３１２−１を選択すると、制御部２０１は、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさが比較的明るくなるように変更し、その変更が反映された撮影画像３１１−１乃至３１１−６を表示する。一方、利用者が、明るさ選択ボタン３１２−４を選択すると、制御部２０１は、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさが若干暗くなるように変更し、その変更が反映された撮影画像３１１−１乃至３１１−６を表示する。また、利用者が、明るさ選択ボタン３１２−５を選択すると、制御部２０１は、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさが比較的暗くなるように変更し、その変更が反映された撮影画像３１１−１乃至３１１−６を表示する。
【０１６０】
そして、利用者が、被写体の明るさの選択を行った後に決定ボタン３１３を選択すると、その時点で撮影画像３１１−１乃至３１１−６に反映されていた明るさで、被写体の明るさの選択が決定される。
【０１６１】
このように、写真シール機１では、被写体の明るさが選択されると、制御部２０１は、撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさを変更する画像処理を行って、その変更が反映された撮影画像３１１−１乃至３１１−６を表示する。従って、利用者は、明るさの変更が反映された利用者自身が表示される撮影画像３１１−１乃至３１１−６を確認しながら、最適な被写体の明るさを選択することができる。これにより、写真シール機１では、所望の明るさとなるように画像処理が施された利用者が写る撮影画像３１１−１乃至３１１−６を確実に提供することができる。
【０１６２】
なお、図１４では、予め用意されたモデルの顔の画像が明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５に表示されているが、例えば、撮影画像３１１−１乃至３１１−６に写されているいずれかの被写体（利用者自身）の顔を使用してもよい。即ち、撮影画像３１１−１乃至３１１−６から、被写体の顔を含む所定範囲を切り出して、その切り出した画像の被写体の明るさを適宜変更して明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５に表示することができる。
【０１６３】
また、被写体の明るさを選択する処理が、上述したような被写体の目のサイズを選択する処理の後に行われる場合、撮影画像３１１−１乃至３１１−６には、目のサイズの変更が反映された被写体が表示される。なお、撮影画像の上に画像処理を施した肌画像を上書きすることで明るさを変更した画像を表示することができる。また、被写体の明るさを選択するときには、明るさを変更する被写体の部位（例えば、髪や肌など）を利用者に指定させ、その指定された部位の明るさを変更するようにしてもよい。
【０１６４】
次に、図１５のフローチャートを参照して、図９のステップＳ３において行われる被写体の画像処理について説明する。
【０１６５】
ステップＳ４１において、制御部２０１は、撮影画像に写る利用者の目のサイズの選択に用いられる目サイズ選択画面（図１１）を、タッチパネルモニタ９３に表示させる。
【０１６６】
ステップＳ４２において、利用者が、目サイズ選択画面の目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３のいずれかに対する操作（タッチ）を行って目のサイズを選択すると、制御部２０１は、タッチパネルモニタ９３から供給された情報に基づいて、利用者による選択を受け付ける。
【０１６７】
ステップＳ４３において、制御部２０１は、利用者により選択されたサイズの目が写っている画像になるように、全ての撮影画像３０１−１乃至３０１−６に写る利用者の目のサイズを一括して変更する。
【０１６８】
ステップＳ４４において、制御部２０１は、目のサイズを変更した撮影画像３０１−１乃至３０１−６をタッチパネルモニタ９３に表示し、目のサイズの変更結果を利用者に確認させる。
【０１６９】
ステップＳ４５において、制御部２０１は、決定ボタン３０３が押されたか否かをタッチパネルモニタ９３から供給された情報に基づいて判定し、押されていないと判定した場合、ステップＳ４２に戻り、以上の処理を繰り返す。
【０１７０】
一方、決定ボタン３０３が押されたとステップＳ４５において判定した場合、ステップＳ４６において、制御部２０１は、目のサイズを決定し、決定した目のサイズを表す情報を記憶部２０２などに記憶させて保存する。被写体の画像処理の終了後にタブレット内蔵モニタ１３１に表示される編集対象画像の選択画面や編集画面には、利用者により選択されたサイズで利用者の目が写っている撮影画像が表示される。
【０１７１】
ステップＳ４７において、制御部２０１は、撮影画像に写る被写体の明るさの選択に用いられる明るさ選択画面（図１４）をタッチパネルモニタ９３に表示させる。
【０１７２】
ステップＳ４８において、利用者が、明るさ選択画面の明るさ選択ボタン３１２−１乃至３１２−５のいずれかに対する操作（タッチ）を行って被写体の明るさを選択すると、制御部２０１は、タッチパネルモニタ９３から供給された情報に基づいて、利用者による選択を受け付ける。
【０１７３】
ステップＳ４９において、制御部２０１は、利用者により選択された明るさの被写体になるように、全ての撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の明るさを一括して変更する。
【０１７４】
ステップＳ５０において、制御部２０１は、被写体の明るさを変更した撮影画像３１１−１乃至３１１−６をタッチパネルモニタ９３に表示し、明るさの変更結果を利用者に確認させる。
【０１７５】
ステップＳ５１において、制御部２０１は、決定ボタン３１３が押されたか否かをタッチパネルモニタ９３から供給された情報に基づいて判定し、押されていないと判定した場合、ステップＳ４８に戻り、以上の処理を繰り返す。
【０１７６】
一方、決定ボタンが押されたとステップＳ５１において判定した場合、ステップＳ５２において、制御部２０１は、被写体の明るさを決定し、決定した明るさを表す情報を記憶部２０２などに記憶させて保存する。被写体の画像処理の終了後にタブレット内蔵モニタ１３１に表示される編集対象画像の選択画面や編集画面には、利用者により選択された明るさの撮影画像が表示される。
【０１７７】
このように、被写体の画像処理は、撮影画像に写る利用者の目のサイズと明るさを選択する処理である。被写体の画像処理が終了した後、図９のステップＳ３に戻り、それ以降の処理が行われる。
【０１７８】
図９に示すように、ステップＳ３およびＳ４の後に、ステップＳ５では撮影画像の画像処理が行われ、その処理中にタブレット内蔵モニタ１３１に表示される画面について、図１６乃至図２０を参照して説明する。
【０１７９】
図１６は、撮影画像に写されている被写体の背景に用いる撮影用合成用画像を選択するのに用いられる撮影用合成用画像の選択画面の例を示す図である。
【０１８０】
撮影用合成用画像の選択画面には、撮影用合成用画像の分類ボタンの表示領域３２１、撮影合成画像の表示領域３２２、および、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３が設けられている。
【０１８１】
撮影用合成用画像の分類ボタンの表示領域３２１には、ノーマルボタン３２４、柄ボタン３２５、およびセットボタン３２６が表示されている。図１６の例では、黒色で反転表示されているノーマルボタン３２４が選択されている状態が示されている。
【０１８２】
ノーマルボタン３２４および柄ボタン３２５は、予め用意された複数の撮影用合成用画像の中から、利用者が、所望の撮影用合成用画像を選択するときに操作される。ノーマルボタン３２４を選択することにより、各種の色からなる撮影用合成用画像の中から所望の撮影用合成用画像を選択することができる。また、柄ボタン３２５を選択することにより、各種の柄からなる撮影用合成用画像の中から所望の撮影用合成用画像を選択することができる。
【０１８３】
セットボタン３２６は、複数の撮影用合成用画像のセットの中から、利用者が所望の撮影用合成用画像のセットを選択するときに操作される。撮影用合成用画像のセットは、例えば、各種の色および柄からなる複数種類の撮影用合成用画像の中から、撮影枚数（例えば、６枚）に従って、任意の種類の撮影用合成用画像が組み合わされて、予め用意されている。
【０１８４】
撮影合成画像の表示領域３２２には、複数の撮影合成画像が表示される。撮影合成画像は、撮影画像の被写体と撮影用合成用画像とが一括で合成された画像である。また、撮影合成画像の表示領域３２２には、ノーマルボタン３２４、柄ボタン３２５、およびセットボタン３２６の選択に応じて分類された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像が表示される。図１６の例では、ノーマルボタン３２４が選択されており、各種の色からなる撮影用合成用画像が、撮影画像の被写体である利用者自身の背景として合成された２７枚（３行×９列）の撮影合成画像が示されている。
【０１８５】
例えば、利用者が、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている複数の撮影合成画像の中から、任意の撮影合成画像を選択すると、その撮影合成画像に合成されている撮影用合成用画像が選択される。そして、利用者により選択された撮影合成画像には、既に選択されたことを示唆する「済」のマークが表示される。また、直前に選択された撮影合成画像には、利用者が選択したばかりであることを示唆する「SELECT」の文字が表示される。
【０１８６】
撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３には、撮影合成画像３２７および撮影画像３２８が表示される。図１６の例では、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３には、４枚の撮影合成画像３２７−１乃至３２７−４、並びに、２枚の撮影画像３２８−５および３２８−６が表示されている。また、撮影合成画像３２７−１乃至３２７−４の下方には、キャンセルボタン３２９−１乃至３２９−４がそれぞれ表示されている。
【０１８７】
例えば、撮影用合成用画像の選択画面が最初に表示されたときには、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３には、６枚の撮影画像３２８が表示される。なお、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３では、本撮影処理によって撮影された順番で左側から順に撮影画像３２８が表示され、左端に表示された撮影画像３２８から順に撮影合成画像の選択が行われる。また、撮影画像３２８は、上述した被写体の画像処理により、被写体の目のサイズと明るさが変更された画像である。
【０１８８】
そして、利用者が、１枚目の撮影画像３２８に対して、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている複数の撮影合成画像の中から、所望の撮影合成画像を選択することにより、その撮影合成画像に合成されている撮影用合成用画像が選択される。これに従って、１枚目の撮影画像３２８の表示が、利用者により選択された撮影合成画像３２７−１に更新される。つまり、１枚目の撮影画像３２８に替えて、１枚目の撮影画像３２８の被写体の背景に、利用者により選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像３２７−１が表示される。さらに、撮影合成画像３２７−１の下方に、キャンセルボタン３２９−１が表示される。
【０１８９】
以下、同様に、利用者が、２枚目の撮影画像３２８、３枚目の撮影画像３２８、および４枚目の撮影画像３２８に対して撮影用合成用画像を順番に選択すると、その選択に従って、撮影合成画像３２７−２乃至３２７−４がそれぞれ表示される。さらに、撮影合成画像３２７−２乃至３２７−４の下方に、キャンセルボタン３２９−２乃至３２９−４がそれぞれ表示される。
【０１９０】
このように、図１６には、４枚目の撮影画像３２８に対して撮影用合成用画像が選択されて、撮影合成画像３２７−４が表示された時点での撮影用合成用画像の選択画面が示されている。
【０１９１】
従って、この撮影用合成用画像の選択画面では、撮影画像３２８−５に対する撮影用合成用画像の選択が行われる。そのことを示唆するため、撮影画像３２８−５を囲うように枠３３０が表示されるとともに、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３の上方に「５枚目の背景を選んでね！」という文字が表示される。
【０１９２】
また、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３の左方には、キャンセルボタン３２９により選択済みの撮影用合成用画像のキャンセルができることを示唆する「キャンセルボタンで選んだ背景をキャンセルできるよ」という文字が表示されている。即ち、キャンセルボタン３２９を操作することで、その上方に表示されている撮影合成画像３２７に合成されている撮影用合成用画像の選択をキャンセルして、撮影用合成用画像を選び直すことができる。また、撮影用合成用画像の選択画面の右上側の「Time」と表示されている箇所には、撮影用合成用画像の選択を行うことができる制限時間がカウントダウン方式で表示される。なお、撮影用合成用画像を選択する制限時間は、例えば、３０秒などに設定されており、上述した被写体の目サイズまたは明るさを選択する制限時間などと個別に設定（目サイズまたは明るさを選択する制限時間より長い時間に設定）することができる。
【０１９３】
撮影合成画像の表示領域３２２の右側には、人を消すボタン３３１が表示されている。
【０１９４】
人を消すボタン３３１は、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている撮影合成画像を、被写体が合成されていない状態に表示を変更する際に、即ち、撮影合成画像の表示領域３２２の表示を撮影用合成用画像とする際に操作される。例えば、通常、撮影合成画像の表示領域３２２には、撮影画像の被写体と撮影用合成用画像とが合成された撮影合成画像が表示されるが、被写体によって撮影用合成用画像の色や柄を確認し難い場合があると想定される。そのような場合には、利用者が人を消すボタン３３１を操作することで、撮影合成画像の表示領域３２２には撮影用合成用画像（つまり、背景のみ）が表示されることになり、利用者が、撮影用合成用画像の色や柄を確認し易くなる。
【０１９５】
また、人を消すボタン３３１が操作されて、撮影合成画像の表示領域３２２に撮影用合成用画像が表示されるのと同時に、人を消すボタン３３１に表示されていた文字は「人を表示する」に変更される。そして、撮影合成画像の表示領域３２２の表示が撮影用合成用画像であるときに、利用者が人を消すボタン３３１を操作すると、撮影合成画像の表示領域３２２が元に戻り、図１６に示すように、被写体の背景に撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像が表示される。
【０１９６】
次に、図１７は、撮影用合成用画像の選択画面の他の例を示す図である。
【０１９７】
図１７に示すように、この撮影用合成用画像の選択画面は、黒色で反転表示されている柄ボタン３２５が選択されている状態が示されている。従って、撮影合成画像の表示領域３２２には、各種の柄からなる撮影用合成用画像が、撮影画像の被写体である利用者自身の背景として合成された２７枚（３行×９列）の撮影合成画像が表示されている。
【０１９８】
また、図１７の例では、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３には、撮影合成画像３２７−１乃至３２７−６が表示されており、６枚の撮影画像の全てに対して撮影用合成用画像の選択が済んでいる状態が示されている。このように、全ての撮影画像に対して撮影用合成用画像の選択が済んだ場合、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３の右方に、撮影用合成用画像の選択を決定する際に操作される決定ボタン３３３が表示される。そして、利用者が決定ボタン３３３を操作することで、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３に表示されている撮影合成画像３２７−１乃至３２７−６で撮影用合成用画像の選択が決定される。
【０１９９】
ここで、ノーマルボタン３２４または柄ボタン３２５が選択されているときに、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３に表示されている全ての撮影画像に対して撮影用合成用画像の選択が済んだ場合、撮影用合成用画像の選択画面には、背景おまかせボタン３３２が表示される。
【０２００】
利用者が背景おまかせボタン３３２を選択すると、制御部２０１は、撮影用合成用画像の組み合わせを自動的に選択し、図１８に示すように、それらの撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像を確認させるための確認画面３４１をポップアップ表示させて、利用者に確認を行わせる。このとき、確認画面３４１に表示される撮影合成画像は、撮影画像の被写体と撮影用合成用画像が一括で合成された画像となる。
【０２０１】
図１８は、利用者が背景おまかせボタン３３２を操作したときにタブレット内蔵モニタ１３１に表示される確認画面３４１の例を示す図である。確認画面３４１は、撮影用合成用画像の選択画面（例えば、図１７）の上に重ね合わされるように表示される。
【０２０２】
確認画面３４１の上辺には、自動的に選択した組み合わせの撮影用合成用画像を確認することを示唆する「このおまかせ背景でＯＫ？（いままで選んでいた背景は消えちゃうよ）」という文字が表示される。そして、確認画面３４１の中央には、自動的に選択した組み合わせの撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像が表示される。このように、確認画面３４１が、ポップアップ表示されることにより、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３に表示されていたときよりも撮影合成画像がセットで大きく表示されるので、利用者は、どのような撮影合成画像となるのかを容易に確認することができる。
【０２０３】
そして、確認画面３４１の下側には、決定ボタン３４２およびキャンセルボタン３４３が表示される。決定ボタン３４２には、「ＯＫ」という文字が表示され、決定ボタン３４２を操作することで、自動的に選択した組み合わせの撮影用合成用画像が決定される。キャンセルボタン３４３には、「やめる」という文字が表示され、キャンセルボタン３４３を操作することで、自動的に選択した組み合わせの撮影用合成用画像がキャンセルされる。
【０２０４】
例えば、利用者が決定ボタン３４２を操作すると、自動的に選択した組み合わせの撮影用合成用画像が決定される。一方、利用者がキャンセルボタン３４３を操作すると、自動的に選択した組み合わせの撮影用合成用画像が取り消され、タブレット内蔵モニタ１３１の表示が、背景おまかせボタン３３２を操作する前の、例えば、図１７の撮影用合成用画像の選択画面に戻る。
【０２０５】
このように、利用者が背景おまかせボタン３３２を操作したときには、利用者による撮影用合成用画像の選択を行わせず、自動的に選択された組み合わせの撮影用合成用画像により撮影合成画像が作成される。これにより、撮影用合成用画像のデザインや色味などにこだわらない利用者や、撮影用合成用画像の選択が面倒臭い利用者の満足度を向上させることができる。さらに、撮影用合成用画像のデザインや色味に統一感があるような組み合わせを用意することで、このような利用者にも、より完成度の高いシール紙の仕上がりを提供することができる。例えば、利用者自身で、各撮影画像に対して撮影用合成用画像を選択したものの、撮影用合成用画像のデザインや色味に統一感がない場合に、背景おまかせボタン３３２を操作することにより、より完成度の高いシール紙の仕上がりを提供することができる。
【０２０６】
なお、背景おまかせボタン３３２が操作されることにより自動的に選択される撮影用合成用画像の組み合わせは、複数種類（例えば、各種の色または柄）により構成される。例えば、撮影用合成用画像の組み合わせが予め複数用意されており、制御部２０１は、その中から、撮影画像の被写体に最適な撮影用合成用画像の組み合わせを選択することができる。
【０２０７】
また、後述する図２１の撮影画像の画像処理で、編集対象画像を利用者に選択させる処理（ステップＳ６１）において、所定枚数（例えば、６枚）の編集対象画像が選択された場合には、撮影用合成用画像の選択画面に、背景おまかせボタン３３２が最初から表示されるようにすることができる。この場合、利用者は、撮影用合成用画像の選択画面が表示されてすぐに背景おまかせボタン３３２に対する操作を行うことができるので、撮影用合成用画像を選択させる操作を利用者に行わせることなく、より短時間で、より完成度の高いシール紙の仕上がりを提供することができる。
【０２０８】
次に、図１９は、撮影用合成用画像の選択画面のさらに他の例を示す図である。
【０２０９】
図１９に示すように、この撮影用合成用画像の選択画面は、黒色で反転表示されているセットボタン３２６が選択されている状態が示されている。
【０２１０】
この場合、撮影合成画像の表示領域３２２には、撮影枚数に従って、任意の種類の撮影用合成用画像が組み合わされて１セットとされ、それらの撮影用合成用画像が被写体の背景としてそれぞれ合成された所定数の撮影合成画像のセットが表示される。図１９の例では、６枚の撮影用合成用画像が組み合わされて１セットとされ、８つの撮影合成画像のセットが表示されている。利用者は、この８つの撮影合成画像のセットの中から、セットごとに撮影用合成用画像を選択することができ、撮影用合成用画像の選択画面の上辺には、そのことを示唆する「セットの背景を選んでね！」という文字が表示される。
【０２１１】
なお、撮影合成画像の表示領域３２２には、利用者を合成せずに撮影用合成用画像のみを表示し、人を消すボタン３３１が表示されないようにしてもよい。つまり、セットの撮影用合成用画像は、通常の撮影用合成用画像よりも表示される枚数が多いので処理の負荷が増加すると想定されるのに対し、撮影用合成用画像のみを表示することにより、利用者を合成する処理を行わないことで、処理の負荷を低減することができる。
【０２１２】
また、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３には、例えば、セットボタン３２６が選択される前に既に利用者により選択されていた撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像３２７−１乃至３２７−６が表示されている。
【０２１３】
そして、利用者が、撮影合成画像の表示領域３２２に表示された８つの撮影用合成用画像のセットの中から、所望の撮影用合成用画像のセットを選択すると、図２０に示すように、その選択を確認するための確認画面３５１がポップアップ表示される。このとき、確認画面３５１に表示される撮影合成画像は、撮影画像の被写体と撮影用合成用画像が一括で合成された画像となる。
【０２１４】
例えば、図２０は、利用者が、撮影用合成用画像のセット「セット１」を選択した場合に、タブレット内蔵モニタ１３１に表示される確認画面３５１の例を示す図である。確認画面３５１は、図１９の撮影用合成用画像の選択画面の上に重ね合わされるように表示される。
【０２１５】
確認画面３５１の上辺には、撮影用合成用画像のセットの選択を確認することを示唆する「このセットでいいですか？（いままで選んでいた背景は消えちゃうよ）」という文字が表示される。また、確認画面３５１の中央には、利用者が選択した「セット１」の撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像のセットが表示される。このように、確認画面３５１が、ポップアップ表示されることにより、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されていたときよりも撮影合成画像のセットが大きく表示されるので、利用者は、どのような撮影合成画像となるのかを容易に確認することができる。
【０２１６】
そして、確認画面３５１の下側には、決定ボタン３５２およびキャンセルボタン３５３が表示される。決定ボタン３５２には、「ＯＫ」という文字が表示され、決定ボタン３５２を操作することで、撮影用合成用画像のセットの選択が決定される。キャンセルボタン３５３には、「やめる」という文字が表示され、キャンセルボタン３５３を操作することで、撮影用合成用画像のセットの選択がキャンセルされる。
【０２１７】
例えば、利用者が決定ボタン３５２を操作すると、そのときに選択してある撮影用合成用画像のセットで、撮影画像の被写体の背景として合成する撮影用合成用画像が決定される。一方、利用者がキャンセルボタン３５３を操作すると、撮影用合成用画像のセットの選択が取り消され、タブレット内蔵モニタ１３１の表示が、例えば、図１９の撮影用合成用画像の選択画面に戻る。
【０２１８】
なお、確認画面３５１は、例えば、ノーマルボタン３２４または柄ボタン３２５に対する操作を行って撮影用合成用画像を個別に選択した後に、セットボタン３２６に対する操作を行い撮影用合成用画像のセットを選択したときに表示される。また、確認画面３５１は、撮影用合成用画像を個別に選択することを行わずに、初めからセットボタン３２６に対する操作を行い撮影用合成用画像のセットを選択したときに表示される。また、例えば、確認画面３５１は、一度、撮影用合成用画像のセットを選択してキャンセルし、再度、撮影用合成用画像のセットを選択した場合に表示される。
【０２１９】
次に、図２１のフローチャートを参照して、図９のステップＳ５において行われる撮影画像の画像処理について説明する。
【０２２０】
ステップＳ６１において、制御部２０１は、編集空間Ａ２−１と編集空間Ａ２−２のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間のタブレット内蔵モニタ１３１に編集対象画像の選択画面を表示させ、利用者による選択を受け付ける。編集対象画像の選択画面には、本撮影処理によって得られた撮影画像が一覧表示される。
【０２２１】
ステップＳ６２において、制御部２０１は、編集対象画像として選択された撮影画像を記憶部２０２に記憶させて保存する。
【０２２２】
ステップＳ６３において、制御部２０１は、撮影用合成用画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ１３１に表示させる。撮影用合成用画像の選択画面には、例えば、図１６に示したように、ノーマルボタン３２４、柄ボタン３２５、およびセットボタン３２６が表示されている。
【０２２３】
ステップＳ６４において、制御部２０１は、通常ボタンおよびセットボタンのどちらが選択されたかを判定する。例えば、制御部２０１は、利用者がノーマルボタン３２４または柄ボタン３２５に対する操作を行った場合には、通常ボタンが選択されたと判定する。一方、制御部２０１は、利用者がセットボタン３２６に対する操作を行った場合には、セットボタンが選択されたと判定する。
【０２２４】
ステップＳ６４において、通常ボタンが選択されたと判定された場合、処理はステップＳ６５に進み、制御部２０１は、通常ボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理（後述の図２２）を行う。
【０２２５】
一方、ステップＳ６４において、セットボタンが選択されたと判定された場合、処理はステップＳ６６に進み、制御部２０１は、セットボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理（後述の図２３）を行う。
【０２２６】
ステップＳ６５またはＳ６６の処理後、処理はステップＳ６７に進み、制御部２０１は、撮影画像の画像処理として設定されている所定の時間が経過したか否かを判定する。制御部２０１は、所定の時間が経過していないとステップＳ６７において判定した場合、ステップＳ６４に戻り、以上の処理を繰り返し行う。
【０２２７】
一方、所定の時間が経過したとステップＳ６７において判定された場合、図９のステップＳ５に戻り、それ以降の処理が行われる。
【０２２８】
次に、図２２のフローチャートを参照して、図２１のステップＳ６５において行われる通常ボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理について説明する。
【０２２９】
ステップＳ７１において、制御部２０１は、図２１のステップＳ６４の判定で利用者により選択されたボタンに応じた撮影合成画像を、撮影用合成用画像の選択画面における撮影合成画像の表示領域３２２に表示する。
【０２３０】
即ち、利用者が、ノーマルボタン３２４を選択した場合には、図１６に示したように、各種の色からなる撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像を表示する。また、利用者が、柄ボタン３２５を選択した場合には、図１７に示したように、各種の柄からなる撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像を表示する。また、このとき、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３には、例えば、撮影用合成用画像が背景として合成されていない撮影画像３２８が表示される。なお、この撮影画像３２８は、図２１のステップＳ６１で編集対象として選択された画像であり、図９のステップＳ３の被写体の画像処理で、被写体の目のサイズと明るさが変更された画像である。
【０２３１】
ステップＳ７２において、制御部２０１は、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている複数の撮影合成画像の中から、利用者により撮影用合成用画像が選択されたか否かを判定する。例えば、利用者が、タッチペン１３２Ａまたは１３２Ｂを使用して、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている撮影合成画像を選択すると、制御部２０１は、タブレット内蔵モニタ１３１からの信号に基づいて、その撮影合成画像に合成されている撮影用合成用画像が選択されたと判定する。
【０２３２】
ステップＳ７２において、利用者により撮影用合成用画像が選択されたと判定された場合、ステップＳ７３において、制御部２０１は、利用者に選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像３２７を、撮影画像および撮影合成画像の表示領域３２３に表示する。このとき、制御部２０１は、撮影用合成用画像の選択の対象となっている順番の撮影画像３２８に替えて、選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像３２７を表示し、その撮影合成画像３２７の下方にキャンセルボタン３２９を表示する。
【０２３３】
一方、ステップＳ７３の処理後、または、ステップＳ７２で利用者により撮影用合成用画像が選択されていないと判定された場合、ステップＳ７４において、制御部２０１は、キャンセルボタン３２９が操作されたか否かを判定する。
【０２３４】
ステップＳ７４において、キャンセルボタン３２９が操作されたと判定された場合、ステップＳ７５において、制御部２０１は、操作されたキャンセルボタン３２９の上方に表示されている撮影合成画像３２７の表示を、元の撮影画像３２８に戻し、そのキャンセルボタン３２９を非表示とする。その後、処理はステップＳ７２に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【０２３５】
一方、ステップＳ７４において、キャンセルボタン３２９が操作されていないと判定された場合、ステップＳ７６において、制御部２０１は、所定枚数（例えば、６枚）の撮影用合成用画像が選択されたか否かを判定する。
【０２３６】
ステップＳ７６において、所定枚数の撮影用合成用画像が選択されたと判定された場合、図１７を参照して説明したように決定ボタン３３３が表示されており、ステップＳ７７において、制御部２０１は、決定ボタン３３３が操作されたか否かを判定する。
【０２３７】
ステップＳ７６で所定枚数が選択されていないと判定された場合、または、ステップＳ７７で決定ボタン３３３が操作されていないと判定された場合、ステップＳ７８において、制御部２０１は、撮影用合成用画像を選択するために設定されている所定の時間が経過したか否かを判定する。
【０２３８】
ステップＳ７８において、所定の時間が経過していないと判定された場合、処理はステップＳ７２に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。一方、ステップＳ７８において、所定の時間が経過したと判定された場合、ステップＳ７９において、所定枚数（例えば、６枚）の撮影用合成用画像が選択されたか否かを判定する。
【０２３９】
ステップＳ７９において、所定枚数の撮影用合成用画像が選択されていると判定された場合、または、ステップＳ７７において、決定ボタン３３３が操作されたと判定された場合、ステップＳ８０において、制御部２０１は、利用者により選択された所定枚数の撮影用合成用画像を決定する。
【０２４０】
一方、ステップＳ７９において、所定枚数の撮影用合成用画像が選択されていないと判定された場合、ステップＳ８１において、制御部２０１は、選択されていない枚数の撮影合成画像を自動的に選択して、所定枚数の撮影用合成用画像を決定する。例えば、制御部２０１には、撮影用合成用画像を選択するための時間が経過したときに選択する撮影用合成用画像が予め設定されている。
【０２４１】
ステップＳ８０またはＳ８１の処理後、通常ボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理は終了して、図２１のステップＳ６５に戻り、それ以降の処理が行われる。
【０２４２】
次に、図２３のフローチャートを参照して、図２１のステップＳ６６において行われるセットボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理について説明する。
【０２４３】
ステップＳ９１において、制御部２０１は、図２１のステップＳ６４の判定で利用者により選択されたボタンに応じた撮影合成画像を、撮影用合成用画像の選択画面の撮影用合成用画像の選択画面に表示する。即ち、この場合、セットボタン３２６が選択されているので、図１９に示したように、６枚の撮影用合成用画像が組み合わされて１セットとされ、８つの撮影合成画像のセットが、撮影合成画像の表示領域３２２に表示される。
【０２４４】
ステップＳ９２において、制御部２０１は、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている複数の撮影用合成用画像のセットの中から、利用者により撮影用合成用画像のセットが選択されたか否かを判定し、撮影用合成用画像のセットが選択されたと判定されるまで処理を待機する。例えば、利用者が、タッチペン１３２Ａまたは１３２Ｂを使用して、撮影合成画像の表示領域３２２に表示されている撮影合成画像のセットを選択すると、制御部２０１は、タブレット内蔵モニタ１３１からの信号に基づいて、撮影用合成用画像のセットが選択されたと判定する。
【０２４５】
ステップＳ９２において、撮影用合成用画像のセットが選択されたと判定されると、ステップＳ９３において、制御部２０１は、利用者により選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像のセットが表示される確認画面をタブレット内蔵モニタ１３１に表示する。例えば、図２０に示したように、確認画面３５１には、決定ボタン３５２およびキャンセルボタン３５３が表示される。
【０２４６】
ステップＳ９４において、制御部２０１は、利用者により決定ボタン３５２が操作されたか否かを判定し、決定ボタン３５２が操作されていないと判定された場合、ステップＳ９５において、撮影用合成用画像を選択するために設定されている所定の時間が経過したか否かを判定する。
【０２４７】
ステップＳ９５において、所定の時間が経過していないと判定された場合、処理はステップＳ９２に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。なお、利用者が、確認画面３５１のキャンセルボタン３５３を操作した場合にも、確認画面３５１が非表示となって処理はステップＳ９２に戻る。
【０２４８】
一方、ステップＳ９４で決定ボタン３５２が操作されたと判定された場合、または、ステップＳ９５で所定の時間が経過したと判定された場合、ステップＳ９６において、制御部２０１は、利用者により選択されたセットの撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像３２７を決定する。その後、セットボタンの撮影用合成用画像を選択させる処理は終了して、図２１のステップＳ６６に戻り、それ以降の処理が行われる。
【０２４９】
以上のように、写真シール機１では、本撮影処理を行う撮影部２０８において被写体の画像処理、つまり、被写体の目サイズおよび明るさを変更する画像処理を行うので、被写体の画像処理を、編集部２０９Ａまたは編集部２０９Ｂで行わせる場合よりも、利用者は編集処理を集中して行うことができる。これにより、利用者は、より最適な編集を行うことができ、写真シール機１は、そのような編集が行われた画像が印刷されたシール紙を提供することができるので、利用者の満足度を向上させることができる。
【０２５０】
また、被写体の画像処理（図９のステップＳ３）では、利用者自身が写されている撮影画像を用いて、画像処理内容（変更後の目サイズや変更後の明るさなど）を確認させて、目サイズおよび明るさが選択される。従って、利用者は、その画像処理結果を確認しながら自身にとって最適な画像処理内容を選択することができ、写真シール機１は、そのような選択によって画像処理が施された画像が印刷されたシール紙を提供することができるので、利用者の満足度を向上させることができる。
【０２５１】
さらに、撮影画像の画像処理（図９のステップＳ５）では、利用者自身の被写体の背景として撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像を用いて、撮影用合成用画像が選択される。従って、利用者は、自身の背景として最適な撮影用合成用画像を選択することができ、写真シール機１は、そのように選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像が印刷されたシール紙を提供することができるので、利用者の満足度を向上させることができる。
【０２５２】
なお、写真シール機１では、例えば、被写体の画像処理において、図１１の撮影画像３０１−１乃至３０１−６の目サイズおよび明るさを一括で変更する他、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の１枚ごとに個別に目サイズおよび明るさを変更することができる。即ち、撮影画像ごとに撮影ポーズや表情が異なり、それぞれの撮影ポーズや表情によって最適な目サイズおよび明るさが異なることが想定される。従って、撮影画像３０１−１乃至３０１−６の１枚ごと目サイズおよび明るさの変更を受け付けるようにすることで、ぞれぞれの撮影ポーズや表情に最適な目サイズおよび明るさとすることができ、より利用者の満足度を向上させることができる。
【０２５３】
また、同様に、写真シール機１では、例えば、被写体の画像処理において、図１４の撮影画像３１１−１乃至３１１−６の被写体の目サイズおよび明るさを、ぞれぞれの撮影ポーズや表情に最適な目サイズおよび明るさとなるように、１枚ごとに被写体の目サイズおよび明るさを変更することができる。
【０２５４】
ここで、図２４乃至図２７を参照して、撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択する処理について説明する。
【０２５５】
図２４には、撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択するのに用いられる目サイズ選択画面の例が示されている。
【０２５６】
図２４の目サイズ選択画面には、図１１の目サイズ選択画面と同様に、撮影画像３０１−１乃至３０１−６、目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３、および決定ボタン３０３が表示されている。そして、図２４の目サイズ選択画面の上辺には、撮影画像ごとに被写体の目サイズを選択することができることを示唆する「目の大きさを変えたい画像を選んでね」という文字が表示されている。
【０２５７】
この目サイズ選択画面において、利用者は、撮影画像３０１−１乃至３０１−６のうちの１枚を、目サイズの変更を行う対象として選択することができる。例えば、撮影画像３０１−１の被写体の目サイズを変更するために、利用者が、撮影画像３０１−１に対する操作（タッチ）を行うと、目サイズの変更を行う対象として撮影画像３０１−１が選択され、図２４に示すように、撮影画像３０１−１の枠が強調表示（図の例では、二重線で表示）される。
【０２５８】
これにより、図２５に示すように、撮影画像３０１−１乃至３０１−６が表示されている領域に重ねて（その領域を隠すように）、撮影画像３０１−１を拡大した撮影画像３０１−１ａが表示される。即ち、利用者の操作を受け付けた制御部２０１が、撮影画像３０１−１乃至３０１−６上に撮影画像３０１−１ａを重畳表示するように、タッチパネルモニタ９３に対する制御を行う。このとき、タッチパネルモニタ９３は、撮影画像３０１−１から撮影画像３０１−１ａへと、スムーズに拡大されるようなアニメーション表示を行う。また、撮影画像３０１−１ａの右側には、目のサイズの選択を決定するときに操作される決定ボタン３０３’が表示される。
【０２５９】
図２５の目サイズ選択画面において、利用者は、目サイズ選択ボタン３０２−１乃至３０２−３のいずれかに対する操作（タッチ）を行って、撮影画像３０１−１ａに写されている被写体の目のサイズを選択することができる。例えば、利用者が、目サイズ選択ボタン３０２−２を選択すると、図２５に示すように、目サイズ選択ボタン３０２−２の枠が強調表示（図の例では、二重線で表示）される。そして、制御部２０１は、撮影画像３０１−１ａから被写体の目を検出して、被写体の目のサイズが自然な大きさとなるように変更する画像処理を施す。
【０２６０】
これにより、図２６に示すように、被写体の目のサイズが自然な大きさとなるように画像処理が施された画像処理済みの撮影画像３０１−１ｂが表示されて、目サイズ選択画面が更新される。そして、利用者が、画像処理済みの撮影画像３０１−１ｂの目サイズを確認して決定ボタン３０３’を選択すると、決定ボタン３０３’の枠が強調表示（図の例では、二重線で表示）され、画像処理済みの撮影画像３０１−１ｂに施された目サイズの選択が決定される。
【０２６１】
これにより、図２７に示すように、画像処理済みの撮影画像３０１−１ｂが縮小された撮影画像３０１−１ｃが、元の表示箇所（即ち、拡大表示される前に撮影画像３０１−１が表示されていた箇所）に表示される。つまり、利用者の操作を受け付けた制御部２０１が、画像処理済みの撮影画像３０１−１ｂを縮小するようにタッチパネルモニタ９３に対する制御を行い、これに従って、タッチパネルモニタ９３が、画像処理済みの撮影画像３０１−１ｂがスムーズに縮小されながら元の表示箇所に戻るようなアニメーション表示を行って、画像処理済みの撮影画像３０１−１ｃを表示する。
【０２６２】
なお、図２４乃至図２７では、撮影画像３０１−１が処理の対象として選択されたときの例について説明したが、撮影画像３０１−２乃至３０１−６についても同様に、それぞれを拡大表示して目サイズの変更を行うことができる。また、上述の例では、拡大表示されるときに決定ボタン３０３’を表示して、決定ボタン３０３’に対する操作で、個別の目サイズの変更を決定しているが、決定ボタン３０３’を表示せずに、決定ボタン３０３に対して同様の操作を行うようにしてもよい。
【０２６３】
以上のように、写真シール機１では、撮影画像３０１−１乃至３０１−６が目サイズを変更する処理の対象であるときに、撮影画像３０１−１乃至３０１−６に対して個別に目サイズを変更することができる。これにより、利用者は、撮影画像３０１ごとに最適な目サイズとなるように目サイズを変更することができる。
【０２６４】
さらに、写真シール機１では、処理の対象とした撮影画像３０１が拡大表示されるので、撮影画像３０１を細部まで詳細に確認して目サイズを選択することができ、所望の目サイズを確実に選択することができる。
【０２６５】
なお、図１４を参照して上述したような被写体の明るさを選択する処理においても同様に、撮影画像３１１−１乃至３１１−６のうちの１枚を、明るさの変更を行う対象として選択して拡大表示させて、個別に明るさを変更することができる。また、撮影画像に写されている被写体の背景に用いる撮影用合成用画像を選択する処理においても同様に個別に拡大表示させて選択することができる。さらに、撮影画像ごとに画像処理を施す場合に拡大表示を適用する他、複数の撮影画像に対して一括で画像処理を施す場合にも拡大表示を適用してもよく、例えば、被写体が最も大きく写されている画像をトリミング画像として利用したり、１枚目の撮影画像をトリミング画像として利用したりして、トリミングした画像を、上述したように拡大表示（他の撮影画像上に重畳表示）するようにしてもよい。
【０２６６】
さらに、写真シール機１では、１枚の撮影画像に複数の被写体が写されている場合には、被写体ごとに個別に目サイズおよび明るさを変更することができる。即ち、利用者それぞれで目の大きさや肌の色が異なるので、被写体一人ひとりに最適な目サイズおよび明るさを選択することで、被写体である利用者それぞれの満足度を向上させることができる。この場合、例えば、処理の対象とした画像を選択すると、画像を拡大表示するとともに被写体を選択するためのボタンを表示し、そのボタンに対する操作に従って、目サイズや明るさを変更する被写体を選択するように処理が行われる。また、撮影画像に写されている被写体をタッチすることで、目サイズや明るさを変更する被写体を選択するようにしてもよい。
【０２６７】
また、被写体を一人ずつ個別認識する場合に、撮影画像に写る人物の顔を検出して、被写体を一人ずつ個別認識してもよい。また、撮影後に、撮影用合成用画像の選択を行わせ、その後、目のサイズおよび明るさの選択を行わせてもよい。このようにすることで、撮影用合成用画像の色味などによって、利用者に最適な目のサイズや明るさが異なる場合（例えば、撮影用合成用画像の色味によって肌の明るさを変更したい場合や目の明るさを変更したい場合など）があるため、利用者に、より良い仕上がりの撮影合成画像を提供することができる。
【０２６８】
なお、以上の説明では、撮影画像の被写体の背景として撮影用合成用画像が選択され、選択された撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像に対して、編集処理（図９のステップＳ６）が行われる。ところで、写真シール機１では、撮影画像の被写体の前景として撮影用合成用画像を選択することができ、撮影画像の被写体の前景および背景に撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像を得ることができる。
【０２６９】
このように、撮影画像の被写体の前景に撮影用合成用画像が合成された撮影合成画像では、画像の縁や下部などの被写体に合成しても邪魔にならない範囲に前景画像が合成されるが、利用者によっては、その前景が邪魔と感じることがあると想定される。そこで、写真シール機１では、前景として選択された撮影用合成用画像を、編集処理で編集することができる。
【０２７０】
図２８乃至図３６を参照して、撮影画像の画像処理において選択された撮影用合成用画像を、編集処理において編集する処理について説明する。
【０２７１】
図２８には、編集処理においてタブレット内蔵モニタ１３１に表示される撮影画像の編集画面の例が示されている。
【０２７２】
撮影画像の編集画面は、基本的に、同じ構成の画面が左右に対称に並べて配置されることによって構成される。例えば、タブレット内蔵モニタ１３１に対して左側に立っている利用者は、タッチペン１３２−Ａを用いて編集画面の左半分において撮影画像の編集を行い、右側に立っている利用者は、左側に立っている利用者による編集と並行して、タッチペン１３２−Ｂを用いて編集画面の右半分において撮影画像の編集を行うことになる。
【０２７３】
編集画面の左側の上方には画像選択部４１３Ｌが形成され、ここには、撮影処理後に編集対象として選択された６枚の撮影画像がそれぞれ縮小して表示される。画像選択部４１３Ｌから選択された撮影画像が、画像選択部４１３Ｌの下に形成された編集対象画像表示部４１１Ｌに拡大して表示される。図２８の例においては、６枚の撮影画像のうち、左端の撮影画像が編集対象としてカーソルＣによって選択され、「落書き中」の文字が画像に重ねて表示されている。また、右端の撮影画像がカーソルＣ’によって選択され、「落書き中」の文字が画像に重ねて表示されている。画像選択部４１３ＬにおいてカーソルＣ’によって選択され、「落書き中」の文字が画像に重ねて表示されていることは、６枚の撮影画像のうちの右端の撮影画像が編集画面の右側において編集対象とされており、それと同じ画像を左側において編集対象として選択できないことを表す。
【０２７４】
同様に、編集画面の右側の上方に画像選択部４１３Ｒが設けられ、画像選択部４１３Ｒには、画像選択部４１３Ｌに表示されている画像と同じ６枚の画像が同じ並びで表示される。画像選択部４１３Ｒにおいては、６枚の撮影画像のうち、右端の撮影画像が編集対象としてカーソルＣ’によって選択され、「落書き中」の文字が画像に重ねて表示されている。また、左端の撮影画像がカーソルＣによって選択され、「落書き中」の文字が画像に重ねて表示されている。画像選択部４１３ＲにおいてカーソルＣによって選択され、「落書き中」の文字が画像に重ねて表示されていることは、６枚の撮影画像のうちの左端の撮影画像が編集画面の左側において編集対象とされており、それと同じ画像を右側において編集対象として選択できないことを表す。すなわち、編集画面においては、左右の一方の画面で編集対象として選択されている画像は、他方の画面で編集対象として選択不可となる。
【０２７５】
編集対象画像表示部４１１Ｌの下にはコンテンツパレット４１２Ｌが表示される。コンテンツパレット４１２Ｌには手書き画像を入力するときに選択されるペンツール、スタンプ画像を入力するときに選択されるスタンプツールなどの各種の編集ツールのタブが表示されており、タブを選択することによって、編集ツールを切り替えることができるようになされている。利用者は、コンテンツパレット４１２Ｌから編集ツールを選択し、編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されている編集対象の撮影画像に文字や絵柄などを入力する
ことができる。
【０２７６】
編集対象画像表示部４１１Ｌの右側には、各種のボタンが表示されるボタン表示部４１４Ｌが表示される。図２８の例においては、撮影画像の編集を終了するときに操作される終了ボタン、編集対象画像表示部４１１Ｌに入力した画像を部分的に消去するときに用いられる消しゴムボタン、編集をはじめからやり直すときに操作されるボタン、１セット前に戻るときに操作されるボタン、編集の内容を一操作後の状態に戻すときに操作されるボタン、および、編集の内容を一操作前の状態に戻すときに操作されるボタンがボタン表示部４１４Ｌに表示されている。
【０２７７】
編集画面の右側には、左側に表示される編集対象画像表示部４１１Ｌ、コンテンツパレット４１２Ｌ、画像選択部４１３Ｌ、およびボタン表示部４１４Ｌに対応して、編集対象画像表示部４１１Ｒ、コンテンツパレット４１２Ｒ、画像選択部４１３Ｒ、およびボタン表示部４１４Ｒが表示される。編集画面の中央上方には、編集作業に割り当てられた制限時間の残り時間（図中のTime）と、BGMの選択に用いられるGUIが表示される。編集部２０９は、このような編集画面に対する編集操作を受け付け、撮影画像の編集を行う。
【０２７８】
さらに、編集画面の左上には、前景消去ボタン４１５および前景移動ボタン４１６が表示されている。前景消去ボタン４１５は、編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されている撮影画像に合成されている前景を消去するときに操作される。前景移動ボタン４１６は、編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されている撮影画像に合成されている前景を移動するときに操作される。
【０２７９】
例えば、図２８に示すように、編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されている撮影画像において、撮影画像の画像処理で前景として選択された撮影用合成用画像４２１が、被写体を隠すように合成されることがある。
【０２８０】
このような撮影画像が編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されているときに、利用者が前景消去ボタン４１５を操作すると、撮影用合成用画像４２１が消去され、図２９に示すように、被写体が前景に隠されない撮影画像が編集対象画像表示部４１１Ｌに表示される。
【０２８１】
また、図２８に示すような撮影画像が編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されているときに、利用者が前景移動ボタン４１６を操作すると、タブレット内蔵モニタ１３１は、撮影用合成用画像４２１に対する操作を受け付けることができる。そして、利用者が、タッチペン１３２Ａで撮影用合成用画像４２１をタッチしたままタッチ位置を移動させると、そのタッチ位置の移動に従って撮影用合成用画像４２１が移動（ドラッグ）される。これにより、例えば、図３０に示すように、撮影用合成用画像４２１が移動される。
【０２８２】
なお、例えば、編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されている撮影画像に、複数の前景が配置されている場合、コンテンツパレット４１２Ｌを利用して、それぞれの消去または移動を行うことができる。
【０２８３】
例えば、図３１には、複数の星により枠が形成された撮影用合成用画像４２２、白色のハート形状の撮影用合成用画像４２３、および、ハッチングが施されたハート形状の撮影用合成用画像４２４が前景として合成された撮影画像が編集対象画像表示部４１１Ｌに表示された編集画面の例が示されている。
【０２８４】
このとき、利用者が、前景消去ボタン４１５を操作すると、図３２に示すように、コンテンツパレット４１２Ｌには、ハッチングが施されたハート形状の撮影用合成用画像４２４を消去するためのボタン４３１、白色のハート形状の撮影用合成用画像４２３を消去するためのボタン４３２、複数の星により枠が形成された撮影用合成用画像４２２を消去するためのボタン４３３、および前景画像を全部消去するためのボタン４３４が表示される。
【０２８５】
図３２の例では、太枠で囲われたボタン４３１が利用者により操作された状態が示されており、ボタン４３１に対する操作に応じて、編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されている撮影画像から、ハッチングが施されたハート形状の撮影用合成用画像４２４（図３１）が消去されている。
【０２８６】
また、図３１に示すような撮影画像が編集対象画像表示部４１１Ｌに表示されているときに、利用者が前景移動ボタン４１６を操作すると、図３３に示すように、コンテンツパレット４１２Ｌには、ハッチングが施されたハート形状の撮影用合成用画像４２４を移動するためのボタン４４１、白色のハート形状の撮影用合成用画像４２３を移動するためのボタン４４２、および、複数の星により枠が形成された撮影用合成用画像４２２を移動するためのボタン４４３が表示される。
【０２８７】
図３３の例では、太枠で囲われたボタン４４２が利用者により操作された状態が示されており、ボタン４４２に対する操作を行った後、利用者が撮影用合成用画像４２３をドラッグする操作をすると、編集対象画像表示部４１１Ｌに示されるように撮影用合成用画像４２３が移動する。
【０２８８】
なお、透明な前景画像なども用意されており、そのような前景画像は移動させる必要がないため、コンテンツパレット４１２Ｌには表示されず、透明な前景画像に対する移動は行われない。
【０２８９】
また、例えば、前景に対する操作を行うためのタブをコンテンツパレット４１２Ｌに設けて、そのタブを選択する操作を行ったときに、コンテンツパレット４１２Ｌに前景に対する操作を行うボタンなどが表示されるようにしてもよい。
【０２９０】
即ち、図３４には、前景に対する操作を行うためのタブが選択された状態のコンテンツパレット４１２Ｌが表示されており、コンテンツパレット４１２Ｌには、ハッチングが施されたハート形状の撮影用合成用画像４２４を指定するボタン４５１、白色のハート形状の撮影用合成用画像４２３を指定するボタン４５２、複数の星により枠が形成された撮影用合成用画像４２２を指定するボタン４５３、全ての前景を消去するときに操作されるボタン４５４、指定された前景を消去するときに操作されるボタン４５５、指定された前景を移動するときに操作されるボタン４５６、および、操作前の画像を表示する表示領域４５７が表示される。
【０２９１】
例えば、利用者は、ボタン４５１、ボタン４５２、またはボタン４５３により前景の指定を行った後、ボタン４５５またはボタン４５６により前景の消去または移動を行うことができる。また、ボタン４５４により、全ての前景を消去することができる。
【０２９２】
例えば、図３５には、太線で囲われたボタン４５１が指定されており、ボタン４５１により、ハッチングが施されたハート形状の撮影用合成用画像４２４を指定した後に、ボタン４５５に対する操作が行われて、撮影用合成用画像４２４が消去された状態が示されている。また、このとき、表示領域４５７には、撮影用合成用画像４２４が消去される前の画像が表示されている。
【０２９３】
また、例えば、図３６には、太線で囲われたボタン４５２が指定されており、ボタン４５２により、白色のハート形状の撮影用合成用画像４２３を指定した後に、ボタン４５６に対する操作が行われ、撮影用合成用画像４２３を移動させた状態が示されている。また、このとき、表示領域４５７には、撮影用合成用画像４２３が移動される前の画像が表示されている。
【０２９４】
以上のように、写真シール機１では、編集時に、撮影合成画像に前景画像として合成された撮影用合成用画像に対する操作を行うことができ、その撮影用合成用画像を消去したり移動したりすることができる。
【０２９５】
これにより、例えば、写真シール機１では撮影前に撮影用合成用画像を選択させないため、撮影時のライブビュー表示では撮影用合成用画像が合成されておらず、撮影後に撮影画像と撮影用合成用画像とを合成したときに、被写体を隠すように前景画像が合成されてしまったとしても、その前景画像を消去または移動させることができる。従って、写真シール機１は、被写体が前景画像に邪魔されることのない見栄えの良い印刷画像を提供することができ、利用者の満足度を向上させることができる。
【０２９６】
また、編集時に合成する画像として提供される編集用合成用画像には用意されていないような画像が、撮影用合成用画像として用いられている場合には、その撮影用合成用画像を、編集用合成用画像と同様に操作することができる。これにより、写真シール機１は、バリエーションに富んだ編集を利用者に提供することができる。
【０２９７】
＜第２の実施の形態＞
［写真シール機の外観構成］
図３７は、写真シール機１の外観の他の構成例を示す斜視図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してあり、以下適宜、その詳細な説明は省略する。
【０２９８】
図３７の写真シール機１は、図１の写真シール機１と同様に、撮影ユニット１１および編集部１２を備えて構成される。一方、図３７の写真シール機１は、撮影ユニット１１および編集部１２の間に事中接客部２５１を備える点で、図１の写真シール機１と異なった構成となっている。
【０２９９】
即ち、図３７に示すように、写真シール機１では、編集部１２と事中接客部２５１が接した状態で設置され、撮影ユニット１１は、編集部１２と事中接客部２５１から離れた位置に設置される。また、正面パネル４１の背面側において、所定の距離だけ離れた位置に、正面パネル４１の背面に対して正面が向くように事中接客部２５１が設けられる。
【０３００】
事中接客部２５１は、事中接客処理を利用者に行わせる装置である。事中接客処理として、上述した被写体の画像処理が行われる。図３７の写真シール機１の利用者は、撮影処理に含まれる本撮影処理と被写体の画像処理のうち、本撮影処理のみを撮影空間で行い、被写体の画像処理については、事中接客部２５１の正面前方に形成される事中接客空間で行うことになる。
【０３０１】
事中接客部２５１は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、その背面が編集部１２の右側面に接するように編集部１２に連結して設けられる。事中接客部２５１の正面には、事中接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタが設けられる。
【０３０２】
事中接客部２５１の上方には連結レール２５２が取り付けられる。連結レールは３本のレール２５２Ａ乃至２５２Ｃを組み合わせて構成される。レール２５２Ａの一端は連結部２３Ａに固定され、他端は、レール２５２Ａの延長上にあるカーテンレール２６のレール２６Ａと接合される。レール２５２Ｂの一端は連結部２３Ｂに固定され、他端は、レール２５２Ｂの延長上にあるカーテンレール２６のレール２６Ｂと接合される。レール２５２Ｃの一端は、レール２５２Ａとレール２６Ａの接合部に接合され、他端は、レール２５２Ｂとレール２６Ｂの接合部に接合される。
【０３０３】
図３７に示す編集部１２の構成を正面側の構成とすると、レール２５２Ｃには、事中接客空間と編集部１２の正面側の編集空間とを仕切る仕切りカーテン２５３Ａ、および、事中接客空間と編集部１２の背面側の編集空間とを仕切る仕切りカーテン２５３Ｂが取り付けられる。仕切りカーテン２５３Ａと２５３Ｂは、事中接客部２５１の正面とほぼ平行に取り付けられる。
【０３０４】
事中接客空間と編集空間を仕切るカーテンが事中接客部２５１の正面とほぼ平行に取り付けられることにより、事中接客部２５１の正面に設けられるタブレット内蔵モニタ１６１などを用いて事中接客処理を終えた利用者は、その向きのまま、編集空間に移動することができる。また、仕切りカーテン２５３Ａと２５３Ｂを、各空間にいる利用者の足元が見える高さに取り付けることによって、編集空間への移動を容易に行わせることができる。仕切りカーテン２５３Ａと２５３Ｂの代わりに、事中接客空間と編集空間を仕切るパネルを設けてもよい。
【０３０５】
図３８は、図３７の写真シール機１を別の角度から見た斜視図である。
【０３０６】
編集部１２の左側面７６には、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出されるシール紙排出口１６４が設けられる。編集部１２の左側面７６の前方の空間が、利用者がシール紙の印刷が終わるのを待つ印刷待ち空間となる。
【０３０７】
図３９は、事中接客部２５１の正面の構成例を示す図である。
【０３０８】
事中接客部２５１の構成は、シール紙排出口１６４が設けられていない点を除いて事後接客部１３の構成と同じである。事中接客部２５１の上方中央にはタブレット内蔵モニタ１６１が設けられる。タブレット内蔵モニタ１６１を挟んで左側にタッチペン１６２Ａが設けられ、右側にタッチペン１６２Ｂが設けられる。タブレット内蔵モニタ１６１もタブレット内蔵モニタ１３１と同様に、タッチペン１６２Ａまたは１６２Ｂを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。
【０３０９】
タブレット内蔵モニタ１６１の下には非接触型ICリーダ／ライタ１６３が設けられ、非接触型ICリーダ／ライタ１６３の下方にはスピーカ１６５が設けられる。非接触型ICリーダ／ライタ１６３は、近接された非接触型ICと通信を行い、非接触型ICからのデータの読み出しや非接触型ICに対するデータの書き込みを行う。スピーカ１６５は、事中接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
【０３１０】
［写真シール機の内部構成］
図４０は、図３７の写真シール機１の内部の構成例を示すブロック図である。図８を参照して説明した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【０３１１】
事中接客部３５１は、事中接客空間における事中接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ１６１、タッチペン１６２Ａ，１６２Ｂ、非接触型ICリーダ／ライタ１６３、およびスピーカ１６５から構成される。
【０３１２】
このように事中接客部２５１を備えた写真シール機１では、撮影部２０８での撮影処理と、編集部２０９Ａまたは編集部２０９Ｂでの編集処理との間で行われる処理を、事中接客部２５１で行わせることができる。
【０３１３】
例えば、図９のステップＳ２における本撮影処理が終了したとき、事中接客部２５１の前方の事中接客空間への移動を案内する画面をタッチパネルモニタ９３に表示させ、事中接客部２５１で、ステップＳ３の被写体の画像処理を行わせることができる。そして、被写体の画像処理が行われた後、ステップＳ３７において編集部２０９Ａまたは編集部２０９Ｂでの編集処理が行われる。
【０３１４】
このように事中接客部２５１を設けることにより、撮影部２０８において被写体の画像処理が行われていた場合よりも、撮影部２０８に利用者が滞留する時間を短縮することができ、写真シール機１の利用効率を向上させることができる。また、被写体の画像処理を、本撮影処理を行う撮影空間Ａ１とは別の空間である事中接客空間で行わせることにより、被写体の画像処理を利用者に集中して行わせることが可能になる。また、撮影空間Ａ１では本撮影処理のみを行わせることにより、本撮影処理にも利用者を集中させることが可能になる。
【０３１５】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、被写体に対する画像処理としては、目の瞳の色味や唇の色味などを変更する色味変更処理や、顔を小さめに変更する小顔処理などの顔に関わる画像処理などを採用することができる。
【符号の説明】
【０３１６】
１ 写真シール機， １１ 撮影ユニット， １２ 編集部， １３ 事後接客部， ２１ 撮影部， ２２ 背景部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
利用者を被写体として１回以上の撮影を行う撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示する表示手段と、
前記撮影手段により撮影された画像を前記表示手段に表示するときに、前記画像をトリミングして拡大表示させるトリミング手段と、
前記画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、前記被写体に対して画像処理が施された１枚以上の画像を前記表示手段に表示する画像処理手段と
を備える写真シール機。
【請求項２】
前記トリミング手段は、前記画像処理手段による複数の画像処理に応じたそれぞれの設定で前記画像をトリミングする
請求項１に記載の写真シール機。
【請求項３】
前記トリミング手段は、前記被写体の所定部位に応じて前記画像をトリミングする
請求項１または２に記載の写真シール機。
【請求項４】
前記表示手段は、前記画像処理の処理内容を受け付ける画像を表示し、
前記画像処理手段は、前記撮影手段により撮影された被写体に対して各処理内容に応じた画像処理を施した画像を、画像処理の処理内容を受け付ける画像に含めて表示させる
請求項１乃至３のいずれかに記載の写真シール機。
【請求項５】
前記画像処理手段は、前記撮影手段により撮影された複数枚の画像が編集対象であるとき、複数枚の画像に一括で画像処理を施して、前記表示手段に表示する
請求項１乃至４のいずれかに記載の写真シール機。
【請求項６】
前記画像処理手段は、前記撮影手段により撮影された複数枚の画像が処理対象であるとき、複数枚の画像に対して個別に画像処理を受け付け、複数枚の画像に対して個別に画像処理を施して前記表示手段に表示する
請求項１乃至４のいずれかに記載の写真シール機。
【請求項７】
前記画像処理手段が、複数枚の画像に対して個別に画像処理を受け付ける際に、画像処理の対象となった画像を、複数枚の画像が表示されている領域に重ねて拡大表示する拡大表示手段
をさらに備える請求項６に記載の写真シール機。
【請求項８】
前記画像処理手段は、前記撮影手段により撮影された画像に複数人の被写体が写されているとき、複数人の被写体に対して個別に画像処理を受け付け、複数人の被写体に対して個別に画像処理を施して前記表示手段に表示する
請求項１乃至４のいずれかに記載の写真シール機。
【請求項９】
前記表示手段は、前記撮影手段により撮影された画像に合成するための複数の合成用画像が、前記撮影手段により撮影された画像に写されている被写体に合成された複数の合成画像を表示し、
前記表示手段に表示された複数の合成画像を利用して、前記合成用画像を利用者に選択させる選択手段
をさらに備える請求項１乃至８のいずれかに記載の写真シール機。
【請求項１０】
前記選択手段により選択された前記合成用画像を、前記合成画像に対する編集処理において編集可能とさせる編集手段
をさらに備える請求項９に記載の写真シール機。
【請求項１１】
利用者を被写体として１回以上の撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段により撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示する表示手段とを備える写真シール機の処理方法において、
前記撮影手段により撮影された画像を前記表示手段に表示するときに、前記画像をトリミングして拡大表示させ、
前記画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、前記被写体に対して画像処理が施された１枚以上の画像を前記表示手段に表示する
ステップを含む写真シール機の処理方法。
【請求項１２】
利用者を被写体として１回以上の撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段により撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示する表示手段とを備える写真シール機における処理を、コンピュータに実行させるプログラムにおいて、
前記撮影手段により撮影された画像を前記表示手段に表示するときに、前記画像をトリミングして拡大表示させ、
前記画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、前記被写体に対して画像処理が施された１枚以上の画像を前記表示手段に表示する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項１】
利用者を被写体として１回以上の撮影を行う撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示する表示手段と、
前記撮影手段により撮影された画像を前記表示手段に表示するときに、前記画像をトリミングして拡大表示させるトリミング手段と、
前記画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、前記被写体に対して画像処理が施された１枚以上の画像を前記表示手段に表示する画像処理手段と
を備える写真シール機。
【請求項２】
前記トリミング手段は、前記画像処理手段による複数の画像処理に応じたそれぞれの設定で前記画像をトリミングする
請求項１に記載の写真シール機。
【請求項３】
前記トリミング手段は、前記被写体の所定部位に応じて前記画像をトリミングする
請求項１または２に記載の写真シール機。
【請求項４】
前記表示手段は、前記画像処理の処理内容を受け付ける画像を表示し、
前記画像処理手段は、前記撮影手段により撮影された被写体に対して各処理内容に応じた画像処理を施した画像を、画像処理の処理内容を受け付ける画像に含めて表示させる
請求項１乃至３のいずれかに記載の写真シール機。
【請求項５】
前記画像処理手段は、前記撮影手段により撮影された複数枚の画像が編集対象であるとき、複数枚の画像に一括で画像処理を施して、前記表示手段に表示する
請求項１乃至４のいずれかに記載の写真シール機。
【請求項６】
前記画像処理手段は、前記撮影手段により撮影された複数枚の画像が処理対象であるとき、複数枚の画像に対して個別に画像処理を受け付け、複数枚の画像に対して個別に画像処理を施して前記表示手段に表示する
請求項１乃至４のいずれかに記載の写真シール機。
【請求項７】
前記画像処理手段が、複数枚の画像に対して個別に画像処理を受け付ける際に、画像処理の対象となった画像を、複数枚の画像が表示されている領域に重ねて拡大表示する拡大表示手段
をさらに備える請求項６に記載の写真シール機。
【請求項８】
前記画像処理手段は、前記撮影手段により撮影された画像に複数人の被写体が写されているとき、複数人の被写体に対して個別に画像処理を受け付け、複数人の被写体に対して個別に画像処理を施して前記表示手段に表示する
請求項１乃至４のいずれかに記載の写真シール機。
【請求項９】
前記表示手段は、前記撮影手段により撮影された画像に合成するための複数の合成用画像が、前記撮影手段により撮影された画像に写されている被写体に合成された複数の合成画像を表示し、
前記表示手段に表示された複数の合成画像を利用して、前記合成用画像を利用者に選択させる選択手段
をさらに備える請求項１乃至８のいずれかに記載の写真シール機。
【請求項１０】
前記選択手段により選択された前記合成用画像を、前記合成画像に対する編集処理において編集可能とさせる編集手段
をさらに備える請求項９に記載の写真シール機。
【請求項１１】
利用者を被写体として１回以上の撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段により撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示する表示手段とを備える写真シール機の処理方法において、
前記撮影手段により撮影された画像を前記表示手段に表示するときに、前記画像をトリミングして拡大表示させ、
前記画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、前記被写体に対して画像処理が施された１枚以上の画像を前記表示手段に表示する
ステップを含む写真シール機の処理方法。
【請求項１２】
利用者を被写体として１回以上の撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段により撮影された１枚以上の画像を少なくとも表示する表示手段とを備える写真シール機における処理を、コンピュータに実行させるプログラムにおいて、
前記撮影手段により撮影された画像を前記表示手段に表示するときに、前記画像をトリミングして拡大表示させ、
前記画像の被写体に対する画像処理を行う際に、処理内容の選択に従って、前記被写体に対して画像処理が施された１枚以上の画像を前記表示手段に表示する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２１】
【図２２】
【図２３】
【図２４】
【図２５】
【図２６】
【図２７】
【図２８】
【図２９】
【図３０】
【図３１】
【図３２】
【図３３】
【図３４】
【図３５】
【図３６】
【図３７】
【図３８】
【図３９】
【図４０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２１】
【図２２】
【図２３】
【図２４】
【図２５】
【図２６】
【図２７】
【図２８】
【図２９】
【図３０】
【図３１】
【図３２】
【図３３】
【図３４】
【図３５】
【図３６】
【図３７】
【図３８】
【図３９】
【図４０】
【公開番号】特開２０１２−２３８２９７（Ｐ２０１２−２３８２９７Ａ）
【公開日】平成２４年１２月６日（２０１２．１２．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１９００１２（Ｐ２０１１−１９００１２）
【出願日】平成２３年８月３１日（２０１１．８．３１）
【出願人】（３０７０１００９６）フリュー株式会社 (210)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１２月６日（２０１２．１２．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年８月３１日（２０１１．８．３１）
【出願人】（３０７０１００９６）フリュー株式会社 (210)
【Ｆターム（参考）】
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