説明

写真シール機、写真シール機の処理方法、並びにプログラム

【課題】エラー発生時などに正当な利用者を特定できるようにする。
【解決手段】利用者を被写体とする撮影作業を行わせる撮影部と、撮影作業により得られた利用者の画像に対して編集情報を入力する編集作業を行わせる編集部と、得られた編集済みの利用者の画像を所定のシール紙に印刷し、印刷されたシール紙を排出し、写真シールとして利用者に提供する印刷部とを備え、エラーが発生し、そのエラーを回復する際、利用者を特定し、特定された利用者によりエラー回復後の処理が決定される。利用者の特定は、撮影部で撮影された画像と利用者が一致するか否かの判断が行われることで行われる。本技術は、写真シール作成装置に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、写真シール機、写真シール機の処理方法、並びにプログラムに関する。詳しくは、エラー発生時に、利用者を特定し、エラー回復後の処理が決定される写真シール機、写真シール機の処理方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者を撮影し、撮影画像に対して利用者に編集を行わせ、編集後の画像をシール紙に印刷して提供する写真シール機が知られている。このような写真シール機は娯楽(遊戯)施設等に設置される。
【0003】
写真シール機によって提供される1ゲームの流れは、通常、撮影空間内にいる利用者を被写体として撮影し、利用者を編集空間に移動させ、編集空間内で行われる操作に従って画像を編集し、編集後の画像である編集画像をシール紙に印刷して排出するという流れになる。
【0004】
そのような写真シール機のなかには、例えば、撮影空間が1箇所、編集空間が2箇所、印刷空間が1箇所以上設けられ、一度に複数の接客を行える装置もある。そのような多重接客が行える写真シール機においては、各空間での処理時間を所定の時間に制限することにより、利用者の回転率(単位時間あたりの利用回数)の向上が図られている。
【0005】
写真シール機が、利用者により利用されているときに、例えば、停電などによる影響でエラーが発生したり、写真シールの印刷を行うプリンタが何らかの原因によりエラーが発生したりすることがある。写真シール機において、エラーが発生した場合、再起動され、エラー回復が行われていた。
【0006】
写真シール機の利用中に発生したエラーから回復するために再起動されたときに、印刷すべき印刷画像が生成済みであれば、利用者に印刷処理を再開するか否かを選択させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、編集中であれば編集処理を再開するか否か、撮影中であれば撮影処理を再開するか否かをそれぞれ選択させることが考えられる。仮に、処理の中止が選択された場合、写真シール機を利用する対価として投入された硬貨の返却が行われるようにすることが考えられる。
【0007】
また、利用者に選択させるのではなく、撮影中であれば撮影処理を中止し、編集中であれば編集処理を中止し、中止時には、写真シール機を利用する対価として投入された硬貨の返却が行われるようにすることも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005-121729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
写真シール機においてエラーが発生したときには、再起動後、上記したように、処理の継続または中止が実行される。写真シール機においてエラーが発生し、再起動のための操作を実行するのは、写真シール機が設置されている店舗の店員であることが多い。店員は、利用者からの申告により、エラーが発生したことを確認し、再起動の操作を行う。店員は、申告してきた利用者が、エラー時に写真シール機を利用していた利用者であるか否かを特定する仕組みがないため、特定せずに、再起動を行っていた。
【0010】
申告してきた利用者が、エラー時に写真シール機を利用していた利用者であれば、エラー発生後のサービス、例えば、撮影空間における撮影の続きや、編集空間における編集の続きなどのサービスを受けたり、中止したときの対価の返却を受けたりするのは問題ない。
【0011】
しかしながら、例えば、エラー時に写真シール機を利用していなかった人が、写真シール機のエラーを申告し、撮影空間における撮影の続きや、編集空間における編集の続きなどのサービスを受けたり、中止したときの対価の返却を受けたりするのは問題であるが、店員が利用者を特定する仕組みがないため、このようなことが起こる可能性があった。
【0012】
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、写真シール機が利用されていたときに発生したエラーが回復される際に、利用者を特定することができるようにし、正当な利用者に対してエラー回復後の処理が実行されるようにすることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本技術の一側面の写真シール作成装置は、利用者を被写体とする撮影作業を行わせる撮影部と、前記撮影作業により得られた前記利用者の画像に対して編集情報を入力する編集作業を行わせる編集部と、得られた編集済みの前記利用者の画像を所定のシール紙に印刷し、印刷された前記シール紙を排出し、写真シールとして前記利用者に提供する印刷部とを備え、エラーが発生した場合、前記利用者および作業場所を特定し、特定された前記作業場所ごとにエラー回復後の処理が決定される。
【0014】
エラーが発生したときに、前記撮影部、前記編集部、および前記印刷部の各部で処理対象とされている画像が記憶され、その記憶された画像が、前記利用者を特定するための情報とされるようにすることができる。
【0015】
前記記憶された画像は、エラーが発生したことにより中断された作業を再開するか、または中止するかを選択するための選択肢とともに表示されるようにすることができる。
【0016】
前記記憶された画像は、1画像ずつ表示される、または複数枚同時に表示されるようにすることができる。
【0017】
非接触型ICからIDを読み取る読み取り手段を備え、前記読み取り手段により、エラーが発生する前と後で、それぞれ読み取られた前記IDが一致するか否かが判断されることで、前記利用者の特定が行われるようにすることができる。
【0018】
前記非接触型ICから前記IDが読み出された回数により、エラーが発生したことにより中断された作業を再開するか、または中止するかが選択されるようにすることができる。
【0019】
エラーが発生したときに、前記撮影部、前記編集部、および前記印刷部の各部で処理対象とされている画像と日時が少なくとも関連付けられた履歴が記憶され、その記憶された履歴が、前記利用者を特定するための情報とされるようにすることができる。
【0020】
本技術の一側面の処理方法は、利用者を被写体とする撮影作業を行わせる撮影部と、前記撮影作業により得られた前記利用者の画像に対して編集情報を入力する編集作業を行わせる編集部と、得られた編集済みの前記利用者の画像を所定のシール紙に印刷し、印刷された前記シール紙を排出し、写真シールとして前記利用者に提供する印刷部とを備える写真シール作成装置の処理方法であって、エラーが発生した場合、前記利用者および作業場所を特定し、特定された前記作業場所ごとにエラー回復後の処理が決定されるステップを含む。
【0021】
本技術の一側面のプログラムは、利用者を被写体とする撮影作業を行わせる撮影部と、前記撮影作業により得られた前記利用者の画像に対して編集情報を入力する編集作業を行わせる編集部と、得られた編集済みの前記利用者の画像を所定のシール紙に印刷し、印刷された前記シール紙を排出し、写真シールとして前記利用者に提供する印刷部とを備える写真シール作成装置を制御するコンピュータに、エラーが発生した場合、前記利用者および作業場所を特定し、特定された前記作業場所ごとにエラー回復後の処理が決定されるステップを含む処理を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムである。
【0022】
本技術の一側面の写真シール作成装置、写真シール作成装置の処理方法、並びにプログラムにおいては、利用者を被写体とする撮影作業を行わせ、得られた利用者の画像に対して編集情報を入力する編集作業を行わせ、得られた編集済みの利用者の画像が所定のシール紙に印刷され、写真シールとして利用者に提供される。また、エラーが発生した場合、利用者および作業場所が特定され、特定された作業場所ごとにエラー回復後の処理が決定される
【発明の効果】
【0023】
本技術の一側面によれば、写真シール機が利用されていたときに発生したエラーが回復される際に、利用者を特定することができるようにし、正当な利用者に対してエラー回復後の処理が実行されるようにすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】写真シール機の外観の構成例を示す斜視図である。
【図2】写真シール機の外観を他の角度からみた斜視図である。
【図3】利用者の移動について説明する図である。
【図4】撮影部の構成例を示す図である。
【図5】背景部の構成例を示す図である。
【図6】編集部の構成例を示す図である。
【図7】事後接客部の構成例を示す図である。
【図8】写真シール機の内部の構成例を示すブロック図である。
【図9】写真シール機の機能について説明するためのブロック図である。
【図10】写真シール作成ゲームを提供する処理について説明するフローチャートである。
【図11】編集処理について説明するためのフローチャートである。
【図12】各空間ついて説明するための図である。
【図13】多重接客について説明するための図である。
【図14】エラー発生時に表示される画面の一例である。
【図15】エラー発生時に表示される画面の一例である。
【図16】エラー発生時に表示される画面の一例である。
【図17】シールレイアウトについて説明するための図である。
【図18】エラー発生時の処理について説明するためのフローチャートである。
【図19】エラー発生時の他の処理について説明するためのフローチャートである。
【図20】エラー発生時に表示される画面の一例である。
【図21】システムの一例の構成を示す図である。
【図22】写真シール機の内部の構成例を示すブロック図である。
【図23】エラー発生時の処理について説明するためのフローチャートである。
【図24】エラー発生時に表示される画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、本技術の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0026】
[写真シール機の外観構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る写真シール機1の外観の構成例を示す斜視図である。写真シール機1は、撮影や編集等の作業を利用者にゲームとして行わせ、撮影画像や編集済み画像を提供する代わりに利用者より代金を受け取るゲーム機である。写真シール機1はゲームセンタなどの店舗に設置される。利用者は1人であることもあるし、複数人であることもある。
【0027】
以下の説明において、“利用者”とは、写真シール機1によるサービスを受ける人であり、代金の投入をした後、写真シール機1による撮影、編集、印刷といったサービスを受ける人である。“店員”または“店の人”とは、写真シール機1が設置されている店舗側の人であり、写真シール機1に対して利用者が行えない操作などを行うことができる権限を有する人であり、主に、保守管理を行う人である。利用者が行えない操作とは、後述するサービススイッチやメンテナンススイッチの操作などである。また、利用者や店員以外の、例えば、写真シール機1の近くと通った通行人などは、適宜、通行人や人といった記載を行う。
【0028】
写真シール機1が提供するゲームで遊ぶ利用者は、代金を投入し、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した編集対象の画像に対して、手書きの線画やスタンプ画像を合成する編集機能を用いて編集を行うことにより、撮影画像を彩り豊かな画像にする。利用者は、編集済みの画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させることになる。
【0029】
図1に示すように、写真シール機1は、主に、撮影ユニット11、編集部12、および事後接客部13から構成される。撮影ユニット11と編集部12が接した状態で設置され、編集部12と事後接客部13が接した状態で設置される。
【0030】
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離れて設置され、撮影部21と背景部22の間に形成される空間である撮影空間において撮影処理が行われる。
【0031】
撮影部21は撮影処理を利用者に行わせる装置である。撮影部21は、撮影空間に入り、撮影処理を行っている利用者の正面に位置する。撮影空間を正面に望む面を構成する撮影部21の正面パネル41には、撮影処理時に利用者により用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル42Aにより構成され、右側面が側面パネル42Bにより構成される。
【0032】
背景部22は、正面を向いて撮影処理を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル51、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル42Aより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52A、および、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル42Bより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52B(図2)から構成される。
【0033】
撮影部21の左側面を構成する側面パネル42Aと背景部22の側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Aによって連結される。また、撮影部21の右側面を構成する側面パネル42Bと背景部22の側面パネル52Bは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Bによって連結される。
【0034】
撮影部21の側面パネル42A、連結部23A、および背景部22の側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口G1となる。撮影部21の側面パネル42B、連結部23B、および背景部22の側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口G2となる。
【0035】
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、色または柄の異なる、背景に利用する巻き取り式の背景カーテンが複数収納される。背景カーテンユニット25は、撮影部21に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者により選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。
【0036】
なお、背景カーテンユニット25に収納される背景カーテンとしては、複数枚のカーテンを1枚のクロマキ用のカーテンとして使用する昇降式カーテンを用意してもよい。また、クロマキ用のカーテンを予め撮影空間の背面となる背面パネル51に張り付けるとともに、合成用の背景画像を複数種類用意し、後述する編集処理において、利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
【0037】
撮影空間の上方には、撮影部21の正面パネル41、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて発光するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部には蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
【0038】
編集部12は、撮影処理によって得られた画像を編集する処理である編集処理を利用者に行わせる装置である。編集部12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル41の背面に接するように撮影ユニット11に連結して設けられる。編集部12には、編集処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。
【0039】
図1に示す編集部12の構成を正面側の構成とすると、2組の利用者が同時に編集処理を行うことができるように、編集部12の正面側と背面側には編集処理に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
【0040】
編集部12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル42Aとほぼ平行な面である面71と、面71の上方に形成された斜面72から構成され、編集処理に用いられる構成が斜面72に設けられる。斜面72の左側には、柱状の形状を有し、照明装置74の一端を支持する支持部73Aが設けられる。支持部73Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部75が設けられる。斜面72の右側にも、照明装置74の他端を支持する支持部73B(図2)が設けられる。
【0041】
編集部12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、上から見たときの形状がコの字状となるように3本のレール26A乃至26Cを組み合わせて構成される。平行に設けられるレール26Aと26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、他端に残りの一本のレール26Cの両端が接合される。
【0042】
カーテンレール26には、編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が編集処理を行う編集空間となる。
【0043】
図2は、写真シール機1を別の角度から見た斜視図である。事後接客部13は事後接客処理を利用者に行わせる装置である。事後接客処理には、撮影画像や編集済みの画像を携帯電話機などの携帯端末に送信する処理、ミニゲームを利用者に行わせる処理、アンケートに答えさせる処理などが含まれる。
【0044】
図2に示すように、事後接客部13は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、その背面が編集部12の左側面に接するように編集部12に連結して設けられる。事後接客部13の正面には、事後接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタや、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出される排出口などが設けられる。事後接客部13の正面前方の空間が、シール紙への印刷が終わるのを待っている利用者が事後接客処理を行う事後接客空間となる。
【0045】
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について図3を参照して説明する。図3は、写真シール機1を上から見た平面図である。
【0046】
写真シール機1の利用者は、白抜き矢印#1で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影処理を行う。
【0047】
撮影処理を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−2に移動する。
【0048】
編集空間A2−1は、編集部12の正面側の編集空間であり、編集空間A2−2は、編集部12の背面側の編集空間である。編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかが、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は編集処理を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集処理を行うことができる。
【0049】
編集処理が終了した後、撮影画像や編集済みの画像の中から選択された画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−1で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−1から事後接客空間A3に移動して事後接客処理を行う。また、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−2で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#6で示すように編集空間A2−2から事後接客空間A3に移動し、事後接客空間A3において事後接客処理を行う。
【0050】
画像の印刷が終了したとき、利用者は、事後接客部13に設けられた排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
【0051】
[各装置の構成]
次に、各装置の構成について説明する。
【0052】
図4は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、正面パネル41、側面パネル42A、および側面パネル42Bが、箱状の形状を有するベース部43に取り付けられることによって構成される。
【0053】
正面パネル41は撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の正面に位置し、側面パネル42Aと側面パネル42Bは、それぞれ、撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の左側、右側に位置する。側面パネル42Aの上方には連結部23Aが固定され、側面パネル42Bの上方には連結部23Bが固定される。
【0054】
正面パネル41のほぼ中央には撮影・表示ユニット81が設けられる。撮影・表示ユニット81は、カメラ91、正面ストロボ92、およびタッチパネルモニタ93から構成される。カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により構成され、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像は、タッチパネルモニタ93にリアルタイムで表示される。利用者により撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた画像は撮影画像(静止画像)として保存される。
【0055】
カメラ91を囲むように発光面が設けられた正面ストロボ92は、他のストロボと同様にカメラ91による撮影に合わせて発光し、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。カメラ91の下側に設けられたタッチパネルモニタ93は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ93は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)画像を表示し、利用者の選択操作をタッチパネルにより受け付ける機能とを備えている。タッチパネルモニタ93には、適宜、背景等の画像が合成された後の動画像が表示される。
【0056】
正面パネル41には、撮影・表示ユニット81の位置を基準として、上方に上ストロボ82が設置される。また、左方に左ストロボ83が設置され、右方に右ストロボ84が設置される。撮影・表示ユニット81の下方の位置には、ベース部43の上面が一部突出する形で下ストロボ85が設けられる。
【0057】
上ストロボ82は、利用者を上前方から照射する。左ストロボ83は、利用者を左前方から照射し、右ストロボ84は、利用者を右前方から照射する。下ストロボ85は、利用者を下前方から照射する。
【0058】
ベース部43には利用者の足元を照射する足元ストロボ86も設けられる。上ストロボ82、左ストロボ83、右ストロボ84、下ストロボ85、および足元ストロボ86の内部には蛍光灯が設けられており、天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部の蛍光灯と合わせて、撮影空間A1内の照明として用いられる。後述するように、各蛍光灯の発光量が調整されることによって、または、発光させる蛍光灯の数が調整されることによって、撮影空間A1内の明るさが、利用者が行っている撮影処理の内容に応じて適宜調整される。
【0059】
足元ストロボ86の右側には、利用者がお金を投入する硬貨投入返却口87が設けられる。下ストロボ85を挟んでベース部43の上面の左右に形成されるスペース43Aおよび43Bは、撮影処理を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。正面パネル41の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
【0060】
図5は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。上述したように、背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25のほぼ中央には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を後方中央から照射する背面中央ストロボ101が取り付けられる。
【0061】
背面パネル51の上方であって、出入り口G1側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ102が取り付けられる。また、背面パネル51の上方であって、出入り口G2側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ103が取り付けられる。
【0062】
図6は、編集部12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。斜面72のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
【0063】
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたは132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集対象画像として選択された撮影画像の編集に用いられる画面である編集画面が表示される。2人で同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aは一方の利用者により用いられ、タッチペン132Bは他方の利用者により用いられる。
【0064】
編集部12の左側には事後接客部13が設けられる。図7は、事後接客部13の正面側の構成例を示す図である。事後接客部13の上方中央にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161を挟んで左側にタッチペン162Aが設けられ、右側にタッチペン162Bが設けられる。タブレット内蔵モニタ161もタブレット内蔵モニタ131と同様に、タッチペン162Aまたは162Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ161には、ミニゲームなどの事後接客処理に用いられる画面が表示される。
【0065】
タブレット内蔵モニタ161の下には非接触型ICリーダ/ライタ163が設けられ、非接触型ICリーダ/ライタ163の下にはシール紙排出口164が設けられる。シール紙排出口164の下にはスピーカ165が設けられる。
【0066】
非接触型ICリーダ/ライタ163は、近接された非接触型ICと通信を行い、非接触型ICからのデータの読み出しや非接触型ICに対するデータの書き込みを行う。シール紙排出口164には、編集空間A2−1の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙、または、編集空間A2−2の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙が排出される。編集部12の内部にはプリンタが設けられており、画像の印刷がそのプリンタにより行われる。スピーカ165は、事後接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
【0067】
[写真シール機の内部構成]
次に、写真シール機1の内部構成について説明する。図8は、写真シール機1の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0068】
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール機1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部21、編集部12、事後接客部13、および印刷部211の各構成も接続される。
【0069】
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部201から供給された各種の設定情報を記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
【0070】
通信部203はインターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
【0071】
ROM206には、制御部201において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。撮影部21は、撮影空間A1における撮影処理を行う構成である硬貨処理部221、背景制御部222、照明制御部223、カメラ91、タッチパネルモニタ93、およびスピーカ224から構成される。
【0072】
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口87に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、300円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部201に出力する。
【0073】
背景制御部222は、制御部201より供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25に収納されている背景カーテンの上げ下ろしを行う。背景カーテンの選択が利用者により手動で行われるようにしてもよい。
【0074】
照明制御部223は、制御部201より供給される照明制御信号に従って、撮影空間A1内の各ストロボの発光を制御する。上述したように、撮影空間A1には、天井ストロボユニット24のストロボの他に、撮影部21に設けられる上ストロボ82、左ストロボ83、右ストロボ84、下ストロボ85、足元ストロボ86と、背景部22に設けられる背面中央ストロボ101、背面左ストロボ102,背面右ストロボ103が設けられる。各ストロボの内部には蛍光灯も設けられる。
【0075】
また、照明制御部223は、各ストロボの内部に設けられる蛍光灯の発光量を調整することによって、または、発光させる蛍光灯の数を調整することによって、利用者が行っている撮影処理の段階に応じて撮影空間A1内の明るさを調整する。カメラ91は、制御部201による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像を制御部201に出力する。
【0076】
編集部12Aは、編集空間A2−1における編集処理を行う構成として編集部12の正面側に設けられるタブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ231から構成される。編集部12Bも編集部12Aと同一の構成を有しており、編集空間A2−2における編集処理を行う。
【0077】
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す信号は制御部201に供給され、編集対象の撮影画像の編集が行われる。
【0078】
事後接客部13は、事後接客空間A3における事後接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ161、タッチペン162A,162B、非接触型ICリーダ/ライタ163、およびスピーカ165から構成される。
【0079】
印刷部211は、印刷処理を行う構成であるプリンタ241、およびシール紙ユニット242から構成される。プリンタ241は、撮影画像、または編集処理によって得られた編集済みの画像を、プリンタ241に装着されたシール紙ユニット242に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口164に排出する。一点鎖線で囲んで示す事後接客部13と印刷部211が、事後接客空間A3にいる利用者を相手とした処理を行う構成となる。
【0080】
次に、制御部201について説明する。図9は、制御部201がROM206などに格納されているプログラムを実行することにより実現される機能ブロックの構成例を示している。制御部201は、撮影処理部301、編集処理部302、印刷処理部303、および事後接客処理部304の機能を含む。
【0081】
撮影処理部301は、撮影部21の各部を制御することで、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金(硬貨)に関する処理や、利用者を撮影する等の写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う。編集処理部302は、編集部12の各部を制御することで、撮影画像に対する落書き編集等の写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う。
【0082】
印刷処理部303は、印刷部211の各部を制御することで、シール紙の印刷等の写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う。事後接客処理部304は、事後接客部13の各部を制御することで、編集作業を終了した利用者を接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う。エラー処理部305は、各部でエラーが発生したときに、そのエラーを検知し、対応する処理を実行し、再起動後の利用者の特定に係わる処理を実行する。
【0083】
[写真シール機の動作]
ここで、図10のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール機1の処理について説明する。
【0084】
写真シール作成ゲームを行う利用者は、最初に、撮影部21の硬貨投入返却口87にコインを投入し、ゲームの代金を支払う。硬貨処理部221は、このような硬貨投入を受け付け、起動信号を制御部201に供給する。制御部201の撮影処理部301は、ステップS11において、その起動信号に基づいて、代金が投入されたか否かを判定し、正当な代金が投入されたと判定した場合、処理をステップS12に進める。
【0085】
ステップS12において、撮影処理部301は、撮影部21の各部を制御し、撮影空間A1内において行われる、写真シール作成ゲームの撮影作業に関する処理である撮影処理を実行する。撮影処理において、撮影処理部301は、撮影した被写体の画像に背景または前景として合成表示する画像である合成用画像を利用者に選択させ、撮影した被写体の画像と、利用者により選択された合成用画像とを合成して得られる撮影画像を、編集処理部302に供給する。撮影処理により、例えば、6枚の撮影画像が得られる。
【0086】
撮影作業が終了すると、撮影処理部301は、ステップS13において、撮影作業を終えた撮影空間A1内の利用者に対して、画像や音声によって編集空間A2(第1編集空間A2−1または第2編集空間A2−2)への移動を促す移動案内を行う。このような移動案内が行われると、利用者は、移動案内に基づき、編集空間に移動するため、編集空間においては、ステップS14における処理が実行される。
【0087】
ステップS14において、編集処理部302は、編集処理および印刷前設定処理を行う。このステップS14において実行される編集処理および印刷前設定処理について、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0088】
ステップS31において、編集処理が開始されると、編集処理部302は、撮影部21によって得られた撮影画像を、撮影情報とともに記憶部202から取得する。編集処理部302は、記憶部202から取得した撮影画像を、タブレット内蔵モニタ131に表示させることで、それら複数枚(例えば6枚)の撮影画像を編集対象用画像として選択させる。
【0089】
ステップS32において、シールレイアウトの分割数を利用者に選択させる。最終的に利用者に提供される写真シール紙に、何枚の画像をどのような配置で印刷するかを決定するための分割パターンを利用者に提示し、その提示された分割パターン内から、1つの分割パターンが選択される。なお、ここでは、編集作業が開始される前に分割パターンが選択されるとして説明を続けるが、編集作業が終了した後に、分割パターンが選択されるようにしても良い。
【0090】
ステップS33において、タブレット内蔵モニタ131に、撮影画像に対する落書き編集を利用者に入力させるGUI画面である編集画面が表示される。そして、編集部12のタブレット内蔵モニタ131やタッチペン132が制御され、利用者による編集画面に対する落書き編集入力の受け付けが開始される。
【0091】
ステップS34において、タブレット内蔵モニタ131より供給される入力信号(すなわち、タッチペン132およびタブレット内蔵モニタ131により受け付けられた位置情報)に基づいて、利用者による指示が入力された(GUIに対する操作が行われた)か否かを判定する。利用者等によりタッチペン132が操作され、タブレット内蔵モニタ131に表示された編集画面に対して位置情報が入力されたと判定された場合、編集処理部302は、入力座標に基づいて入力された指示内容を把握し、その指示に対応する処理を行う。
【0092】
このような入力に対応する処理が終了すると、編集処理部302は、処理をステップS35に進める。ステップS35において、所定の時間(制限時間)が経過したか、または、終了ボタンが操作されたか否かが判定され、制限時間にも達しておらず、終了ボタンも操作されていないと判定された場合、処理はステップS34に戻され、それ以降の処理が繰り返される。すなわち、所定の時間が経過した、または、終了ボタンが操作されたと判定されるまで、ステップS34,S35の処理が繰り返され、落書き編集入力に対する処理が行われる。そして、ステップS35において、所定の時間が経過した、または、終了ボタンが操作されたと判定された場合、処理はステップS36に進められる。
【0093】
ステップS36において、編集画面の表示が終了され、編集入力の受け付けが終了される。そして、ステップS37において、落書き編集が行われた編集画像(落書き編集結果)が印刷用の画像を作成するために、印刷対象画像として保存される。なお、この「保存する」とは、単に編集結果である編集画像を印刷処理に提供することを示すものであり、実際に、データを、RAM207や記憶部202に保存するかしないかは任意である。ただし、後述するようにエラー発生時には、RAM207や記憶部202に保存(記憶)される。
【0094】
編集作業が終了すると、編集処理部302は、ステップS15において、編集作業を終えた編集空間A2内の利用者に対して、画像や音声によって事後接客空間A3への移動を促す移動案内を行う。このような移動案内が行われると、利用者は、移動案内に基づき、事後接客空間A3に移動する。
【0095】
事後接客空間A3は、写真シールを印刷する印刷空間に設けられている。ステップS16において、印刷処理部303は、プリンタ241を制御し、編集作業により得られた編集済み画像を、標準代金に対応する枚数だけシール紙に印刷する印刷処理を行う。
【0096】
ステップS17において、事後接客処理部304は、印刷終了待機中の利用者に対して、編集済み画像を投稿するミニゲームや携帯端末などに編集済み画像を転送するサービスを提供する事後接客処理を行う。そして事後接客処理が終了すると、ステップS18において、印刷処理部303は、プリンタ241を制御し、印刷処理が終了すると、印刷済みのシール紙をシール紙排出口164より排出させ、写真シール作成ゲーム処理を終了する。
【0097】
以上のような流れにより、写真シール作成ゲームは行われる。
【0098】
[エラー発生時の処理について]
次に、エラー発生時の処理について説明する。エラーが発生したときには、上記した写真シール作成ゲームの割り込み処理として、エラーに対処するための処理が実行される。エラーが発生したときに、最大6組の利用者に対して接客を行っている可能性がある。このことについて、図12を参照して説明する。
【0099】
図12Aは、図3に示した写真シール機1を上から見た平面図を簡略化した図である。図12Aに示すように、写真シール機1には、撮影空間、編集空間左、編集空間右、印刷空間(事後接客空間)がある。このように写真シール機1には、4つの空間があり、それぞれの空間において接客を行うことができる。
【0100】
図13を参照し、時間経過と多重接客について説明する。まず時刻t1において、撮影空間で1組目の撮影が行われる。時刻t2において、1組目は、撮影が終わり編集空間に移動する。移動先は、編集空間左または編集空間右(図12A)のどちらかである。撮影空間が空いたので、2組目が撮影空間に入り、撮影を開始する。この時刻t2においては、撮影空間において1組の利用者が接客を受け、編集空間で1組の利用者が接客を受けている状態であり、合計で2組の利用者が接客を受けている状態である。
【0101】
時刻t3において、1組目は、編集を継続している。2組目は、撮影が終わり編集空間に移動するが、その移動先は、1組目が編集を行っている編集空間とは異なる側の編集空間である。2組目が編集空間に移動することで、撮影空間が空いたので、3組目が撮影空間に入り、撮影を開始する。この時刻t3においては、撮影空間において1組の利用者が接客を受け、編集空間で2組の利用者が接客を受けている状態であり、合計で3組の利用者が接客を受けている状態である。この状態は、図12Bに示したような状態である。
【0102】
時刻t4において、1組目は、編集を終了し、印刷空間(事後接客空間)に移動する。このことにより、1組目が使っていた編集空間が空く。2組目は、編集を継続している。3組目は、撮影が終わり編集空間に移動するが、その移動先は、1組目が編集を行っていた編集空間とされる。3組目が編集空間に移動することで、撮影空間が空いたので、4組目が撮影空間に入り、撮影を開始する。この時刻t4においては、撮影空間において1組の利用者が接客を受け、編集空間で2組の利用者が接客を受け、印刷空間において1組の利用者が接客を受けている状態であり、合計で4組の利用者が接客を受けている状態である。この状態は、図12Cに示したような状態である。
【0103】
時刻t5において、1組目は、写真シールが印刷されるのを待っている状態であり、事後接客を受けている状態が継続されている。2組目は、編集を終了し、印刷空間(事後接客空間)に移動する。このことにより、2組目が使っていた編集空間が空く。3組目は、編集を継続している。4組目は、撮影が終わり編集空間に移動するが、その移動先は、2組目が編集を行っていた編集空間とされる。4組目が編集空間に移動することで、撮影空間が空いたので、5組目が撮影空間に入り、撮影を開始する。この時刻t5においては、撮影空間において1組の利用者が接客を受け、編集空間で2組の利用者が接客を受け、印刷空間において2組の利用者が接客を受けている状態であり、合計で5組の利用者が接客を受けている状態である。この状態は、図12Dに示したような状態である。
【0104】
時刻t6において、1組目と2組目は、写真シールが印刷されるのを待っている状態であり、事後接客を受けている状態が継続されている。3組目は、編集を終了し、印刷空間(事後接客空間)に移動する。このことにより、3組目が使っていた編集空間が空く。4組目は、編集を継続している。5組目は、撮影が終わり編集空間に移動するが、その移動先は、3組目が編集を行っていた編集空間とされる。5組目が編集空間に移動することで、撮影空間が空いたので、6組目が撮影空間に入り、撮影を開始する。この時刻t6においては、撮影空間において1組の利用者が接客を受け、編集空間で2組の利用者が接客を受け、印刷空間において3組の利用者が接客を受けている状態であり、合計で6組の利用者が接客を受けている状態である。この状態は、図12Eに示したような状態である。
【0105】
時刻t7において、1組目は、印刷された写真シールを受け取り、印刷空間から退室している状態である。2組目と3組目は、写真シールが印刷されるのを待っている状態であり、事後接客を受けている状態が継続されている。4組目は、編集を終了し、印刷空間(事後接客空間)に移動する。このことにより、4組目が使っていた編集空間が空く。5組目は、編集を継続している。6組目は、撮影が終わり編集空間に移動するが、その移動先は、4組目が編集を行っていた編集空間とされる。6組目が編集空間に移動することで、撮影空間が空いたので、7組目が撮影空間に入り、撮影を開始する。仮に7組目がいなければ、撮影空間は空いた状態とされる。この時刻t7においては、撮影空間において0組または1組の利用者が接客を受け、編集空間で2組の利用者が接客を受け、印刷空間において3組の利用者が接客を受けている状態であり、合計で5組または6組の利用者が接客を受けている状態である。
【0106】
この後も同様に、各空間内での処理が終了する毎に利用者の移動が行われる。このように、写真シール機1においては、最大で、6組の利用者が同時に接客を受けている可能性がある。
【0107】
撮影の前の時点で、撮影空間で既に接客を受けている利用者がいるために撮影を開始できずに待機している利用者がいる場合もある。このような待機状態のときに利用者を飽きさせることなく待機させるために、ちょっとしたゲームの提供や、写真シール機の説明などのサービスの提供が行われるように構成されている写真シール機がある。
【0108】
このような撮影前に行われる接客、すなわち事前の接客を行うことを事前接客と称し、そのような事前接客を行う写真シール機の場合、事前接客において、1組の利用者が利用している可能性もある。よって、上記した例で、最大で、6組の利用者が同時に接客を受けている可能性があるとしたが、事前接客も考慮すると、最大で7組の利用者が同時に接客を受けている可能性がある。
【0109】
このように、写真シール機1においては、複数の利用者が同時に接客を受けている可能性がある。また、1組の利用者が接客を受けているときであれ、複数の利用者が接客を受けているときであれ、停電や、プリンタの不調などによりエラーが発生する可能性はある。ここで、エラーが発生したときに表示される画面について説明するが、後述する画面との比較のために、まず図14に従来の写真シール機で表示される画面を図示する。
【0110】
図14に示した画面は、エラーが発生したときに、例えば、撮影部21のタッチパネルモニタ93に表示される画面である。また、図14に示した画面は、撮影空間と編集空間右が利用され、印刷空間で印刷が行われている状態のときにエラーが発生したときの画面例である。
【0111】
図14に示したエラー画面の上部には、“お店の人を呼んでください”といったメッセージが表示される表示部501が設けられている。この表示部501に表示されているメッセージを利用者が見ることで、利用者は、エラーが発生したことを認識し、お店の人を呼ぶことが指示されていることを認識することができる。
【0112】
表示部501の下側には、各空間におけるエラー時の状態にあった対処が表示される表示部が設けられている。表示部502には、エラー回復後の撮影空間での処理についての指示が表示され、図14に示した例では、“払い戻し有”との表示がされている。撮影空間における撮影が行われていたときにエラーが発生したために、返金が発生し、そのことを店員に認識させるメッセージが表示されている。
【0113】
同様に、表示部503には、エラー回復後の編集空間右での処理についての指示が表示され、図14に示した例では、“払い戻し有”との表示がされている。編集空間右における撮影が行われていたときにエラーが発生したために、返金が発生し、そのことを店員に認識させるメッセージが表示されている。
【0114】
表示部504には、エラー回復後の編集空間左での処理についての指示が表示されるが、編集空間左は、エラーが発生したときに使用されていなかったために、そのことを店員に認識させるメッセージとして、“未使用”といったメッセージが表示されている。
【0115】
表示部505には、エラー回復後の印刷空間での処理についての指示が表示され、図14に示した例では、“再開”といったボタンと“中止”といったボタンが表示されている。“再開”というボタンは、印刷を再開するときに操作され、“中止”といったボタンは、印刷を中止し、返金を受けるときに操作されるボタンである。
【0116】
このような画面が、例えば、撮影部21のタッチパネルモニタ93に表示され、店員は、その表示されている画面を参照しながらエラー回復後の対応を取る。例えば、撮影中にエラーが発生したために撮影が中断されたと申告してきた利用者に対して、写真シール機1を使用する際に支払った金額の返金を行うといった処理がなされる。このとき、図14に示したような画面を参照して処理を行う店員は、撮影が中断されたために、払い戻しが有ることは認識できるが、申告してきた利用者が、払い戻しをうける正当な利用者であるか否かを判断することができない。
【0117】
例えば、写真シール機1を利用していない人が、図14に示したような画面を見て、店員を呼んできた場合、定員は、その人に対して払い戻しを行ってしまうこともあると考えられる。このようなことを防ぐために、申告してきた利用者が正当な利用者であるか否かを、定員が特定できるようにする。
【0118】
また、図14に示した画面においては、例えば、撮影空間での撮影や編集空間での編集がエラー発生により中断されたときに、エラー回復後に撮影や編集を再開するという選択肢がない。しかしながら、既に撮影された画像や編集された画像を用いたい(印刷したい)といった要望もあると考えられるため、エラー回復後に作業の再開が行えるようにする。
【0119】
[第1の実施の形態について]
このようなことを考慮した画面を、図15に示す。図15は、本技術を適用した一実施の形態における画面の一例を示す図である。以下に説明する図15または図16に示す画面が、利用者や店員に提示される場合を第1の実施の形態とする。
【0120】
図15に示した画面の上部には、“お店の人を呼んで下さい”というメッセージが表示される表示部601が設けられている。エラーからの回復は、写真シール機1を再起動する必要があり、再起動を行うためのスイッチは、例えば、撮影部21などの所定の場所に設けられている。また、そのスイッチは、鍵の掛かる扉により利用者などが操作できないように管理されている。よって、店の人が鍵を持ってスイッチを操作しなければ再起動することができないため、利用者に店の人を呼んでもらうためのメッセージが、表示部601に表示される。写真シール機1の再起動は、権限のある人しかできないため、その権限のある人、すなわちこの場合、店の人を呼んできてもらい、再起動させるためである。
【0121】
表示部601の下側には、各空間における再起動後の処理を決定するための表示がされる表示部が設けられている。なお、図15に示した画面は、図12と図13を参照して説明した場合を例とし、最大で6組同時に接客できる写真シール機1において、6組の利用者が利用しているときにエラーが発生したときの画面である。
【0122】
まず撮影空間に関する表示として、画像表示部611、戻るボタン612、進むボタン613、再開ボタン614、および中止ボタン615が表示されている。画像表示部611には、エラーが発生したときに撮影空間を利用していた利用者の画像が表示される。撮影空間においては複数枚、例えば、6枚の利用者の画像が撮影される。例えば、3枚目の撮影が終了した時点でエラーが発生した場合、既に撮影されている3枚の画像のうちの1枚の画像が、画像表示部611に表示される。図中、「画像2」との表記は、2枚目の画像であることを示す。他の部分の表記も同様の意味である。また「画像2’」などのダッシュは、「画像2」とは異なる画像であることを意味する。
【0123】
戻るボタン612と進むボタン613は、画像表示部611に表示されている画像を他の画像に切り替えるためのボタンである。画像表示部611に「画像2」が表示されているときに、戻るボタン612が操作されると、時間的に「画像2」より前の時点で撮影された「画像1」に画像表示部611の表示が切り替えられる。画像表示部611に「画像2」が表示されているときに、進むボタン613が操作されると、時間的に「画像2」より後の時点で撮影された「画像3」に画像表示部611の表示が切り替えられる。
【0124】
なおここでは、戻るボタン612と進むボタン613が表示されるとして説明を続けるが、1つのボタンが表示され、そのボタンが操作されることで、画像表示部611に表示される画像が順次切り替えられるように構成することも可能である。また、撮影された画像がない場合、画像表示部611、戻るボタン612、進むボタン613は、表示されないように構成することも可能である。このような構成は、他の表示部分においても同様に適用でき、以下の説明においては適宜、同様の説明は省略する。
【0125】
再開ボタン614は、撮影を再開するときに操作され、中止ボタン615は、撮影作業を再開せずに中止し、料金の返却を受けるときに操作される。このように、画像表示部611を設けることで、その画像表示部611に表示されている画像を店員が確認することができるようになり、利用者を特定することができるようになる。また、再開ボタン614と中止ボタン615を設けることで、利用者は、ゲームを再開するか、中止して返金を受けるかを選択できるようになる。
【0126】
再開ボタン614が操作されたときのゲームの再開とは以下のことを示す。すなわち、撮影途中、例えば、6枚の撮影が行われる予定であるのに、2枚目までの撮影が終了し、3枚目の撮影が行われているときに、エラーが発生した場合、最初から(1枚目)から撮影を再開する、または途中、この場合、3枚目の撮影から再開することを意味する。
【0127】
このような撮影空間に関する表示の下には、編集空間右に関する表示として、画像表示部621、戻るボタン622、進むボタン623、再開ボタン624、および中止ボタン625が表示されている。同様に、編集空間右に関する表示の下には、編集空間左に関する表示として、画像表示部631、戻るボタン632、進むボタン633、再開ボタン634、および中止ボタン635が表示されている。
【0128】
編集空間においては、撮影画像を編集対象とした編集が行われる。よって、編集後の画像または編集前の画像があるため、画像表示部621および画像表示部631には、それらの画像のうちの1枚が表示される。画像表示部621および画像表示部631に、編集後の画像が表示されるようにすることもできるし、編集前の画像が表示されるようにすることもできる。
【0129】
編集後の画像は、利用者の顔の部分などにも編集が施され、利用者を特定できない可能性があるので、編集前の画像が優先的に表示されるようにしても良い。また、編集後の画像は、利用者に編集の進み具合を認識させやすく、編集を継続するか否かの判断をする際に有効な資料となりうる。よって、編集後の画像が優先的に表示されるようにしても良い。店員が確認するときの画像として、編集前の画像が表示され、利用者が編集の進み具合を確認するための画像として、編集後の画像が表示されるようにし、戻るボタン622,632と進むボタン623,633が操作されることで、それらの画像が順次切り替えられるようにしても良い。
【0130】
再開ボタン624または再開ボタン634が操作されたときのゲームの再開とは、以下のことを示す。すなわち、編集中にエラーが発生したときには、編集の続きから再開する、または編集の最初から再開することを意味する。また、編集作業に複数の工程がある写真シール機1がある。例えば、編集を施す対象となる編集対象画像の選択し、シールレイアウトの分割数を選択し、編集を開始するといったシーケンスがある場合において、例えば、シールレイアウトの分割数を選択している途中でエラーが発生したようなときには、最初のシーケンスである編集対象画像の選択から処理が再開されるようにしても良いし、シールレイアウトの分割数の選択から再開されるようにしても良い。
【0131】
このような編集空間に関する表示の下には、再印刷に関する表示として、画像表示部641、戻るボタン642、進むボタン643、再開ボタン644、および中止ボタン645が表示されている。最大3組が、印刷待ちの状態になる可能性があるため、3組の利用者が印刷待ちの状態のときには、さらに、1組目の再印刷に関する表示の下に、2組目と3組目の再印刷に関する表示がされる。
【0132】
すなわち、図15に示した画面例では、2組目の利用者に対する再印刷に関する表示として、画像表示部651、戻るボタン652、進むボタン653、再開ボタン654、および中止ボタン655が表示されている。また3組目の利用者に対する再印刷に関する表示として、画像表示部661、戻るボタン662、進むボタン663、再開ボタン664、および中止ボタン665が表示されている。
【0133】
再開ボタン644、再開ボタン654、または再開ボタン664が操作されたときのゲームの再開とは、以下のことを示す。すなわち、印刷中にエラーが発生したときには、再度印刷を再開することを意味する。
【0134】
また事後接客中にエラーが発生することも考えられる。事後接客として、メールアドレスを入力し、そのメールアドレスに画像を送信するというサービスがある。このメールアドレス入力中にエラーが発生した場合、メールアドレスの入力から事後接客が再開される。また、メールアドレスは、複数人、例えば、2人のメールアドレスが入力できるように構成されている場合もあり、そのような場合であり、2人目のメールアドレスが入力されている途中でエラーが発生したようなときには、2人目のメールアドレスの入力から再開される。または、2人目のメールアドレスの入力中にエラーが発生したときでも、1人目のメールアドレスの入力から処理が再開されるようにしても良い。
【0135】
なお、印刷空間の画像は、印刷された画像を見ることで、利用者を特定することが可能であるため、画像表示部641,651,661を設けない画面構成とすることも可能である。この場合、画像を切り替えるための戻るボタンや進むボタンも表示しない構成とされる。
【0136】
このように、各空間において、その空間を利用していた利用者の画像(写真)を表示することで、その画像と申告してきた利用者とを見比べることができるようになり、利用者を特定することが可能となる。また、処理の再開または中止を選択できるため、利用者がその時の状況に応じて所望とする選択を行えるようになる。
【0137】
なお、各空間において、その空間を利用していた利用者の画像(写真)を表示するので、エラー発生時に使用されていなかった空間における情報は、表示しないように構成することも可能である。例えば、エラー発生時に撮影空間は使われていなかった状況の場合、画像表示部611、戻るボタン612、進むボタン613、再開ボタン614、および中止ボタン615は表示されない画面とすることも可能である。このような画面とすることで、何らかの対応を取らなくてはならない空間(その空間を利用していた利用客)を、店員は認識しやすくなる。
【0138】
図15に示したようなエラー発生時の画面は、撮影部21のタッチパネルモニタ93に表示されるとして説明を続ける。撮影部21に再起動時に操作されるサービススイッチが備えられている機種が多いため、サービススイッチを操作する利便性を考え、撮影部21に、図15に示したような再起動を指示する画面が表示されるようにする。
【0139】
ただし、撮影部21にエラー時の画面が表示されることに限定を示すものではなく、他の空間において表示される、または他の空間においても表示されるようにしても良い。
【0140】
また、事前接客が行われる場合、通常、事前接客空間は写真シール機1の外面に設けられることが多く、撮影空間などと比較して人目につきやすい位置にある。そのような人目に付く位置に設置されているモニタに、上記したようなエラー画面を表示させるようにすれば、人目につきやすい分だけ、早期にエラーが発生したことに店員が気づき、迅速に対応をとれると考えられる。よって、図15に示したようなエラー画面を、事前接客空間のモニタに表示されるようにしても良い。
【0141】
さらに、各空間でエラー画面が表示されるようにした場合、その空間での情報のみが表示されるようにしても良い。例えば、撮影空間において表示される画面は、撮影空間における情報のみが表示されるようにしても良い。このようにした場合、サービススイッチを各空間に設けるようにしてもよいが、サービススイッチの代わりになるスイッチを各空間に設けるようにしてもよい。さらには、パスワードなど、店員のみが知り得る情報で、再起動の処理が実行されるようにしてもよい。
【0142】
なお、事前接客空間に設けられているモニタ(不図示)のように、写真シール機1の外面に設けられているモニタに、図15に示したようなエラー画面が表示される場合、利用者以外の人がエラー画面を閲覧できる状態にある。例えば、たまたま写真シール機1の前を通った人が、エラー画面を見て、画像表示部611,621,631,641,651,661(以下、個々に区別する必要がない場合、画像表示部611を代表として記載する)に表示されている利用者の画像を見る可能性がある。このようなことはプライバシーの観点などから好ましくない。
【0143】
このようなことを防ぐために、写真シール機1の外面に設けられているモニタに、図15に示したようなエラー画面を表示する場合、画像表示部611に表示されている画像は、グレースケール表示とし、一見しただけでは、画像が認識できない表示とする。そして、店員がグレースケール表示されている画像を選択すると、パスワードの入力を要求するパスワード入力用の画面がエラー画面上に表示され、そのパスワード入力用の画面にパスワードが入力され、写真シール機1側で予め管理しているパスワードと一致すると、グレースケール表示から通常の表示にされる。
【0144】
または、画像表示部611に画像を表示しないエラー画面がモニタ上に表示されるようにする。そして、店員が、確認したい空間を選択すると、パスワードの入力を要求するパスワード入力用の画面がエラー画面上に表示され、そのパスワード入力用の画面にパスワードが入力され、写真シール機1側で予め管理しているパスワードと一致すると、画像表示部611に画像が表示される。例えば、店員が編集空間を選択した場合、編集空間に対応する画像表示部621に画像が表示される。
【0145】
このようにすることで、通行人などの写真シール機1を利用していた利用者とは関係のない人が、利用者の画像を閲覧してしまうようなことを防ぐことができるとともに、店員が利用者を特定するための画像表示を行うことが可能となる。
【0146】
なお、写真シール機1の外面に設けられているモニタに対してのみ、このようなことが適用されるのではなく、写真シール機1の内側に設けられているモニタ、例えば、撮影空間に設けられているタッチパネルモニタ93に表示されるエラー画面に対しても適用することは可能である。
【0147】
また、図15には図示していないが、事前接客空間を備える写真シール機1においては、他の空間と同じく、事前接客空間に関する情報もエラー画面に表示されるようにしても良い。しかしながら、事前接客空間における接客は、撮影空間で撮影が行われるよりも前に行われる。よって、事前接客を受けていた利用者の画像が取得できない写真シール機1もある。このような写真シール機1の場合、仮に図15に示したエラー画面を事前接客空間のモニタに表示し、そのエラー画面に、他の空間と同じく、事前接客空間に関する情報を表示するようにした場合、事前接客を受けていた利用者の画像は表示できないので、事前接客空間に関する画像表示部は設けなくても良い。この場合、事前接客空間に関する情報としては、再開ボタンと中止ボタンが少なくとも表示されている画面とすることができる。
【0148】
このように事前接客空間に関する情報として、再開ボタンと中止ボタンが表示されることで、事前接客を受けていた利用者も、エラーにより中断された事前接客を再開させるか、中止するかを選択できるようになる。また、例えば、事前接客空間が利用されていないときにエラーが発生し、図15に示したエラー画面が、撮影空間のタッチパネルモニタ93上に表示された状況を考える。このようなときに、撮影空間において撮影空間を利用していた利用者が、再開または中止の選択を終了する前に、新たな利用者が事前接客を利用し、その利用が終了してしまうことがあると考えられる。
【0149】
しかしながら、このような状況下では、撮影空間がまだ空いていないため、事前接客を受けた利用者は撮影空間に移動できないことになる。事前接客を受けたにも係わらず、事前接客空間で、待機しなくてはならないことになる。そのような状況を防ぐためにも、事前接客空間のモニタに、少なくとも事前接客の再開や中止を選択できる情報を表示させておくことが好ましい。
【0150】
図15に示した画面例では、画像表示部611を設け、撮影や編集された複数枚の画像のうちの1枚が、ぞれぞれの画像表示部611に表示される例を示した。このようにして画像表示部611に表示された画像が、タッチされるなどして選択された場合には、画像表示部611に表示されている画像が拡大されて表示されるようにしても良い。拡大されて表示されることにより、より店員が利用者を特定することがしやすくなる。またこのように、画像表示部611に1枚の画像が表示されるのではなく、複数枚の画像が表示されるようにしても良い。
【0151】
複数枚の画像が表示されるようにした場合の画面例を、図16に示す。図16に示した画面は、図15に示した画面と同じく、6組の利用者が写真シール機1を利用しているときにエラーが発生した場合の画面を示す。図16に示した画面の上部には、“お店の人を呼んで下さい”というメッセージが表示される表示部701が設けられている。
【0152】
表示部701の下側には、各空間における再起動後の処理を決定するための表示がされる表示部が設けられている。まず撮影空間に関する表示として、画像表示部711、再開ボタン712、および中止ボタン713が表示されている。画像表示部711には、エラーが発生したときに撮影空間を利用していた利用者の画像であり、既に撮影が終了している画像が表示される。
【0153】
撮影空間においては複数枚、例えば、6枚の利用者の画像が撮影される。このような場合、画像表示部711には、最大で、6枚の画像が表示される。図16に示した画像表示部711には、画像11乃至14の4枚の画像が表示されている。この4枚の画像は、エラーが発生する前の時点までに撮影が終了した画像である。またこの場合、6枚の画像が撮影されるため、残り2枚の撮影が残っている時点で、エラーが発生したことになる。よって、このような場合、写真シール機1が再起動された後、残りの2枚の撮影をし、編集を行うといった一連の作業を再開するか、または、ゲームの継続を中止するかの選択肢がある。
【0154】
再開ボタン712は、撮影を再開するときに操作され、中止ボタン713は、撮影作業を再開せずに中止し、料金の返却を受けるときに操作される。図16に示した画面においては、複数の画像が、画像表示部711に表示されるため、前の画像や後の画像に表示を切り替える必要がない。よって、図15に示した画面における戻るボタン612や進むボタン613といったボタンは表示されない画面とされる。
【0155】
このように、画像表示部711を設けることで、その画像表示部711に表示されている画像を確認することで、利用者を特定することができる。また、複数の画像が表示されているため、画像を切り替えるといったことを行う必要がなくなり、利用者の特定にかかる時間を短縮することが可能となる。
【0156】
例えば、画像表示部711には、4枚の画像が表示されているが、そのうちの1枚の画像にしか撮影されていない利用者が、ゲームの再開または中止を申告してきたとする。このようなとき、図15に示したような画面で、1枚ずつ画像が表示されるような構成の場合、利用者を特定するには、1枚ずつ画像を確認する必要があるが、図16に示したような画面であれば、複数枚表示されている画像を一度に閲覧し、確認することが可能である。よって、確認にかかる時間を短縮できる。
【0157】
なお、画像表示部711に、複数枚の画像を表示した場合、1枚の画像の表示領域は小さくなり、画像が見づらくなる可能性がある。店員が、複数枚の画像から1枚の画像を選択したときには、その画像が拡大されて表示されるような構成としても良い。このように拡大されて表示されるようにすれば、見づらい画像であっても拡大されることで見やすい画像となり、利用者の特定をしやすくなり、確実に特定することが可能となる。
【0158】
また図16に示した画面においても、再開ボタン712と中止ボタン713が設けられているので、利用者は、ゲームを再開するか、中止して返金を受けるかを選択できるようになる。
【0159】
このような撮影空間に関する表示の下には、編集空間右に関する表示として、画像表示部721、再開ボタン722、および中止ボタン723が表示されている。同様に、編集空間右に関する表示の下には、編集空間左に関する表示として、画像表示部731、再開ボタン732、および中止ボタン733が表示されている。
【0160】
撮影空間においては、既に撮影された画像に対する編集が行われる。よって、撮影空間において撮影された画像が既にあるため、例えば、撮影空間で撮影済の画像のうち、編集対象画像として選択された6枚の画像が表示される。この表示される画像は、編集前(未編集)の6枚の画像であっても良いし、編集後の6枚の画像であっても良い。また、編集された画像は編集された画像が表示され、編集されていない画像は編集されてない画像がそのまま表示されるようにしても良い。
【0161】
このような編集空間に関する表示の下には、再印刷に関する表示として、画像表示部741、再開ボタン742、および中止ボタン743が表示されている。最大3組が、印刷待ちの状態になる可能性があるため、3組の利用者が印刷待ちの状態のときには、さらに、1組目の再印刷に関する表示の下に、2組目と3組目の再印刷に関する表示がされる。
【0162】
すなわち、図16に示した画面例では、2組目の利用者に対する再印刷に関する表示として、画像表示部751、再開ボタン752、および中止ボタン753が表示されている。また3組目の利用者に対する再印刷に関する表示として、画像表示部761、再開ボタン762、および中止ボタン763が表示されている。
【0163】
なお、印刷空間の画像は、印刷された画像を見ることで、利用者を特定することが可能であるため、画像表示部741,751,761を設けない画面構成とすることも可能である。また画像表示部741,751,761に表示される画像は、画像表示部721,731と同じく、編集前の画像であっても良いし、編集後の画像であっても良い。
【0164】
また、画像表示部721,731,741,751,761に表示される画像の配列は、シールレイアウトに応じた画像の配列で表示されるようにしても良い。シールレイアウトは、図11に示したフローチャートのステップS32において、利用者により選択されている。図17にシールレイアウトの一例を示す。図17に示したシールレイアウトは、6枚の異なる画像が、大きいサイズと小さいサイズで配置されたレイアウトである。
【0165】
エラー発生時に、既にシールレイアウトが利用者により選択されている場合には、そのシールレイアウト、例えば、図17に示したようなシールレイアウトに応じて画像が配列され、表示されるように構成することも可能である。
【0166】
このように、各空間において、その空間を利用していた利用者の画像(写真)を表示することで、その画像と申告してきた利用者とを見比べることができるようになり、利用者を特定することが可能となる。また、処理の再開または中止を選択できるため、利用者がその時の状況に応じて所望とする選択を行えるようになる。
【0167】
なお、図16に示した画面においても、各空間において、その空間を利用していた利用者の画像(写真)を表示するので、エラー発生時に使用されていなかった空間における情報は、表示しないように構成することも可能である。例えば、エラー発生時に撮影空間は使われていなかった状況の場合、画像表示部711、再開ボタン712、および中止ボタン713は表示されない画面とすることも可能である。このような画面とすることで、何らかの対応を取らなくてはならない空間(その空間を利用していた利用客)を、店員は認識しやすくなる。
【0168】
なお、画像表示部711,721,731,741,751,761に表示される画像が、利用者に勝手に閲覧されないように、例えば、鍵の掛かる扉に開閉スイッチなどを設け、その扉を、店員が開けたことを検知し、そのような扉の開検知があったタイミングで、画像が表示されるような構成とすることも可能である。またこの扉は、サービススイッチのところに設けられている扉とすることができる。
【0169】
図15または図16の画面が表示されるときの処理について図18のフローチャートを参照して説明する。図18のフローチャートの処理は、エラー処理部305(図9)において行われる。ステップS101において、エラーが検知される。エラー処理部305は、エラーが発生していないか否かを、常に監視し、エラーを検知すると、ステップS102以降の処理を開始する。
【0170】
ステップS102において、エラー発生時の撮影空間、編集空間、および印刷空間の使用状況が確認される。各空間が使用されている状態であるか否かが判断され、使用されている場合には、その空間で処理対象とされている画像が記憶される。撮影空間が使用されていると判断されたときには、その時点で、撮影済の画像がある場合には、その撮影済の画像が記憶される。
【0171】
編集空間右が使用されていると判断されたときには、その時点で、編集空間右を利用している利用者の撮影画像が記憶される。このとき、既に編集が加えられた画像が有る場合には、その編集が加えられている画像も記憶される。同様に、編集空間左が使用されていると判断されたときには、その時点で、編集空間左を利用している利用者の撮影画像と、編集が加えられている画像が記憶される。
【0172】
印刷空間が使用されていると判断されたときには、その時点で、印刷される画像(編集後の画像)が記憶される。最大3組分の画像が、印刷待ちの状態とされている場合があるため、最大で、3組分の画像が記憶されるときがある。
【0173】
このように、各空間の使用状況が把握され、その時点で処理されている画像が記憶される。このようにして記憶された画像を用いて、ステップS103において、エラー画面が生成され、表示される。このときの画面は、図15または図16に示した画面とされる。画面が表示されることで、利用者が店員を呼び、店員が表示されている画面内の画像を用いて利用者を特定し、正当な利用者であるとの判断がなされると、再開、または中止のボタンが操作される。
【0174】
ステップS104において、再開または中止のボタンが操作されたか否かが判断される。再開または中止のボタンが操作されたと判断されるまで、待機状態(図15または図16に示した画面が表示されている状態)が維持される。再開または中止のボタンが操作されたと判断されると、ステップ105に処理が進められる。再開または中止は、写真シール機1の再起動後の処理として選択された処理である。よって、ステップS105において、再起動される。上記したように、店員など権限がある人が操作できるサービススイッチが操作されることとで再起動がされる。
【0175】
再起動がされると、ステップS106において、選択された処理、すなわちこの場合、再開または中止の処理が実行される。このように、再開または中止の処理が実行されるが、この前の段階で、店員が、正当な利用者であるか否かを確認しているために、不正にゲームを再開させたり、中止に伴う返金を受けたりする利用者を排除することが可能となる。
【0176】
[第1の実施の形態における他の処理について]
上述した第1の実施の形態においては、エラーが発生したときに、図15または図16に示したエラー画面が表示され、作業の再開または中止が選択され、再起動が行われるとして説明した。エラーが発生したときに、例えば、図15に示したような画面が、撮影空間のタッチパネルモニタ93に表示されることで、利用者は、エラーが発生したことを認識することができる。
【0177】
また、画像表示部611などに画像が表示されることで、先ほどまで行っていた作業が無駄になっていないことを利用者は認識することができる。このことにより、利用者はエラーが発生した状況であっても安心感を得ることができる。さらには、再開ボタン614や中止ボタン615が表示されることで、ゲームの再開や中止が選択できることを利用者は認識することができる。このことにより、エラーが回復した後には、ゲームを再開できる、または中止することもできるという確認が行え、利用者はエラーが発生した状況であっても安心感を得ることができる。
【0178】
またエラーが発生したときに、図15または図16に示したエラー画面が、再起動前に表示されることで、店員にとっては、サービススイッチを操作するという処理だけで、再起動と、エラー回復後の処理の確定を同時に行うことができ、店員の処理負担を軽減することが可能となる。
【0179】
しかしながら、図15や図16に示したエラー画面は、再起動前に表示される実施の形態に限定されるわけではなく、他のタイミングで表示されるようにすることもできる。例えば、以下に説明するように、再起動後に、図15や図16に示したエラー画面が表示されるようにすることも可能である。
【0180】
図19のフローチャートの処理を参照し、エラー発生時の他の処理について説明する。図19のフローチャートの処理は、エラー処理部305(図9)において行われる。ステップS151において、エラーが検知される。エラー処理部305は、エラーが発生していないか否かを常に監視し、エラーを検知すると、ステップS152以降の処理を開始する。
【0181】
ステップS152において、エラー発生時の撮影空間、編集空間、および印刷空間の使用状況が確認される。各空間が使用されている状態であるか否かが判断され、使用されている場合には、その空間で処理対象とされている画像が記憶される。ステップS151,ステップS152の処理は、図18のステップS101,ステップS102の処理と同様に行われる。
【0182】
各空間の使用状況が把握され、その時点で処理されている画像が記憶されると、ステップS153において、エラー発生報告画面が表示される。エラー発生報告画面は、例えば、図20に示すような画面であり、利用者と店員に、エラーの発生を知らせる画面であり、店員にエラー内容や対処を認識させるための画面である。
【0183】
図20に示したエラー発生報告画面を参照するに、画面の上部に設けられた表示部901には、“お店の人を呼んで下さい“といったメッセージが表示されている。このメッセージを利用者が確認することで、利用者が店員を呼びに行くことになる。表示部901の下側には、表示部902が設けられ、表示部902には、エラー内容などが表示されている。このように、エラーが発生したときには、まず、エラーが発生したことを利用者に認識させ、店員を呼びに行くように指示を出すためのエラー発生報告画面が表示される。
【0184】
このような画面が、例えば、撮影空間のタッチパネルモニタ93に表示されることで、利用者が店員を呼ぶと、店員は、再起動の処理を行う。ここでの再起動は、写真シール機1の電源を一旦オフにし、再度オンにされることで起動することを意味する。この電源をオフにするための電源スイッチは、撮影空間、編集空間または印刷空間(事後接客空間)のいずれかの空間内に設けられる。また利用者など、権限の無い人が操作できないような位置に設けられていることが好ましい。
【0185】
ステップS154において、電源スイッチが店員により操作されると、写真シール機1が再起動される。再起動されると、ステップS155において、エラー画面が生成され、表示される。このときの画面は、図15または図16に示した画面とされる。画面が表示されることで、店員が表示されている画面内の画像を用いて利用者を特定し、正当な利用者であるとの判断がなされると、再開、または中止のボタンが操作される。
【0186】
ステップS156において、再開または中止のボタンが操作されたか否かが判断される。再開または中止のボタンが操作されたと判断されるまで、待機状態(図15または図16に示した画面が表示されている状態)が維持される。店員は、各空間を利用していた利用者を、表示されている画像を見ながら特定し、特定された利用者から、ゲームの再開又は中止の要望を聞き、その要望に対応するボタンを、各空間毎に選択する。
【0187】
このような再開または中止のボタンが操作されたと判断されると、ステップS157に処理が進められる。再開または中止は、写真シール機1の再起動後の処理として選択された処理である。よって、各空間で選択された処理を確定し、実行されるために、まずステップS157において、処理が確定される。処理の確定は、店員がサービススイッチを操作した時点で行われる。上記したように、サービススイッチは、店員など権限がある人が操作できるスイッチであり、そのようなスイッチが操作されることで、各空間において選択された処理が確定される。
【0188】
そして、処理が確定されると、その確定された処理が実行される。すなわちステップS158において、確定された処理、すなわちこの場合、再開または中止の処理が実行される。このように、再開または中止の処理が実行されるが、この前の段階で、店員が、正当な利用者であるか否かを確認しているために、不正にゲームを再開させたり、中止に伴う返金を受けたりする利用者を排除することが可能となる。
【0189】
このように、エラーが発生したときに、エラー発生報告画面を表示し、再起動後に図15または図16に示した画面が表示されることで、利用者が店員を呼びに行き、店員が再起動の操作をするまでの間に、利用者が勝手に再開や中止の選択を行ってしまうようなことを防ぐことが可能となる。仮に利用者が勝手に再開や中止の選択を行ってしまっても、図18に示したフローチャートと、図19に示したフローチャートの処理のどちらも、サービススイッチが操作されなければ、処理は確定されないので、再開または中止の処理が実行されてしまうことを防ぐことは可能であるが、より確実に、図19に示したフローチャートの処理の方がそのようなことを防ぐことが可能となる。
【0190】
ところで再度図15を参照するに、表示部601に、“お店の人を呼んで下さい”といったメッセージが表示されている。図19に示したフローチャートに基づくエラー発生時の処理が実行される場合、ステップS155において、図15または図16に示す画面が表示される前の時点で、店員は呼ばれている。よって、店員がいる状態で、図15または図16に示した画面が表示されるので、このメッセージ自体はあまり意味を持たないため、表示されない画面とすることも考えられる。
【0191】
しかしながら、以下のような状況も考えられるため、このようなメッセージが表示されることが好ましい。例えば、撮影空間を利用している利用者がいないときに、エラーが発生し、再起動後に図15または図16に示した画面が撮影空間のタッチパネルモニタ93に表示された場合を考える。このようなときに、撮影空間は利用者がいないために、新たな利用者が、撮影空間に入ってくることが想定される。
【0192】
新たな利用者が撮影空間に入ってきたときに、“お店の人を呼んで下さい”といったメッセージが表示されていない図15や図16に示したエラー画面がタッチパネルモニタ93に表示されていた場合、新たな利用者は状況を理解できず、困惑する可能性がある。しかしながら、図15や図16に示したように、“お店の人を呼んで下さい”といったメッセージが表示されていれば、何らかのエラーが発生しており、その対処のためにお店の人を呼んでくればよいと認識し、困惑するようなことを防ぐことが可能となる。よって、再起動後に、図15または図16に示したエラー画面が表示される場合であっても、“お店の人を呼んで下さい”といったメッセージは表示されるような画面とすることが好ましい。
【0193】
[第2の実施の形態について]
次に、写真シール機1が、通信機能を有し、他の装置と通信を行えるときのエラー発生時の処理について説明する。図21は、通信機能を有する写真シール機1を含むシステムの構成例を示す図である。図21に示したシステムは、写真シール機1、サーバ1001、携帯端末1002を含む構成とされている。写真シール機1とサーバ1001は、ネットワークなどで互いにデータの授受を行えるように接続されている。携帯端末1002は、利用者が所持している端末であり、例えば、携帯電話機である。また、携帯端末1002は、非接触型ICを含む端末である。
【0194】
図8を再度参照する。図8は、写真シール機1の内部構成例を示す図である。写真シール機1の事後接客部13には、非接触型ICリーダ/ライタ163が備えられている。この非接触型ICリーダ/ライタ163と同等の機能を有するリーダ/ライタが、撮影部21にも設けられる。図示すると、図22のようになる。すなわち、撮影部21に非接触型ICリーダ/ライタ1021が設けられる。この撮影部21に設けられた非接触型ICリーダ/ライタ1021と、携帯端末1002が通信を行うことで得られる情報が、エラー発生時の処理に用いられる。
【0195】
図示はしないが、事前接客を行える写真シール機1の場合、事前接客部が設けられ、その事前接客部に、非接触型ICリーダ/ライタが設けられるようにしても良い。以下に説明するように、エラー発生時の正当な利用者であるか否かの判断を行う際に、携帯端末1002から得られる情報が用いられるため、撮影が開始される前(硬貨が投入される前または直後)に、そのような情報が取得されるのが好ましい。よって、事前接客空間が設けられる場合には、事前接客空間に非接触型ICリーダ/ライタが設けられ、そのような空間がない場合には、撮影空間に非接触型ICリーダ/ライタ1021が設けられる。
【0196】
また、図22に示すように、編集部12にも非接触型ICリーダ/ライタ1022を設けるようにしても良い。このように、各空間に非接触型ICリーダ/ライタを設ける構成とすることも可能である。
【0197】
図23に示したフローチャートを参照し、エラー発生時の処理について説明する。ステップS151において、携帯端末1002からID(携帯端末IDとする)が取得される。利用者は、撮影を開始する前、硬貨を投入する前、硬貨を投入した後など、予め決められているタイミングで、自己の携帯端末1002を、撮影部21に備えられている非接触型ICリーダ/ライタ1021にかざす。携帯端末1002が、非接触型ICリーダ/ライタ1021にかざされることで、携帯端末1002が備える非接触ICから携帯端末IDが読み取られる。このようにして読み取られた携帯端末IDが、ステップS151において取得される。
【0198】
ステップS152において、取得された携帯端末IDとフラグがサーバ1001に対して送信される。フラグとは、写真シール機1におけるゲームが開始されたことを示すフラグである。またこのフラグは、単にゲームの開始を示すフラグ(0か1の値)としても良いし、ゲームが開始された累積回数などの所定の数値としても良い。
【0199】
サーバ1001は、受信された携帯端末IDとフラグを記憶する。この後、所定の時間が経過した後、サーバ1001は、記憶している携帯端末IDとフラグを削除する。所定の時間は、写真シール機1において、撮影、編集、印刷といった一連の処理が終わるのに十分な時間とされる。すなわち、エラーが発生せずに、写真シール機1における処理が終了した場合には、サーバ1001に記憶されている携帯端末IDやフラグは削除される。
【0200】
写真シール機1のエラー処理部305(図9)は、エラーが発生したか否かを監視している。そして、ステップS153において、エラー発生を検知すると、ステップS154以降の処理を実行する。まずステップS154において再起動が行われる。再起動は、店員によりサービススイッチが操作されることで実行される。よって、エラー発生時には、利用者に対して、“お店の人を呼んで下さい”といったメッセージが提示される。第1の実施の形態においては、図15や図16に示した画面がエラー発生時に表示されるとして説明したが、第2の実施の形態においては、メッセージが表示されればよい。
【0201】
ステップS155において、再度、携帯端末1002から携帯端末IDが取得される。再起動後、例えば、タッチパネルモニタ93には、“携帯端末をかざしてください”といったメッセージが表示され、そのメッセージに対応して、利用者が自己の携帯端末1002を非接触型ICリーダ/ライタ1021にかざしたときに、携帯端末IDが取得される。
【0202】
このメッセージが表示されるのは、撮影部21のタッチパネルモニタ93とし、非接触型ICリーダ/ライタ1021に、携帯端末1002がかざされるようにしても良い。または、撮影部21のタッチパネルモニタ93だけでなく、編集部12のタブレット内蔵モニタ131と事前接客部13のタブレット内蔵モニタ161にもメッセージが表示されるようにし、それぞれの空間においてゲームを楽しんでいた利用者が、それぞれの空間に設置されている非接触型ICリーダ/ライタに自己の携帯端末1002をかざすようにしても良い。
【0203】
携帯端末IDが取得されると、ステップS156において、その取得された携帯端末IDとフラグが、サーバ1001に対して送信される。このステップS156においてサーバ1001に対して送信されるフラグは、ステップS152において送信されるゲームの開始を示すフラグと同じく、ゲームの開始を示すフラグとすることができる。
【0204】
サーバ1001は、携帯端末IDとフラグを受信すると、その携帯端末IDとフラグと同一の携帯端末IDとフラグが記憶されているか否かを判断する。同一の携帯端末IDとフラグが記憶されている場合、ステップS152において、既に携帯端末IDとフラグを受信して記憶していたことになる。よって、このような場合、正当な利用者であると判断することができる。
【0205】
一方で、サーバ1001が、携帯端末IDとフラグを受信し、その携帯端末IDとフラグと同一の携帯端末IDとフラグが記憶されているか否かを判断した結果、同一の携帯端末IDとフラグは記憶されていなかったと判断した場合、ステップS152において、携帯端末IDとフラグを受信して記憶していなかったことになる。よって、このような場合、正当な利用者ではないと判断することができる。
【0206】
そのようなサーバ1001での認証結果が、ステップS157において受信される。その認証結果が、正当な利用者であることを示している場合、ステップS158に処理が進められる。一方で、受信された認証結果が、正当な利用者ではないことを示している場合には、ステップS158に処理は進められずに、そのままの状態が維持される、“他の携帯端末をかざして下さい”といったメッセージが表示されるなどの処理が実行される。
【0207】
ステップS158において、撮影部21のタッチパネルモニタ93に図24に示すような画面が表示される。図24Aに示した画面には、再開ボタン1101と中止ボタン1102が表示されている。この場合、利用者は既に正当な利用者であると確認されているため、再開ボタン1101や中止ボタン1102は、利用者が操作できるボタンとされる。利用者は、表示されている再開ボタン1101や中止ボタン1102を操作することで、中断されたゲームの再開、または中止を選択することができる。
【0208】
または、図24Bに示したような画面が、撮影部21のタッチパネルモニタ93に表示されるようにしても良い。図24Bに示した画面は、“1回かざすと再開”、“2回かざすと中止”というメッセージが表示される表示部1201と、決定ボタン1202が表示されている。この画面においては、携帯端末1002が非接触型ICリーダ/ライタ1021に1回だけかざさすと、中断された作業の再開を選択でき、2回かざさすと中止が選択できることを利用者に知らせるためのメッセージが表示される。
【0209】
このようなメッセージに対応し、利用者が1回だけ、携帯端末1002を、非接触型ICリーダ/ライタ1021にかざし、決定ボタン1202を操作すると、中断された作業が再開される。また、このようなメッセージに対応し、利用者が2回、携帯端末1002を、非接触型ICリーダ/ライタ1021にかざし、決定ボタン1202を操作すると、中断された作業は、そのまま中止とされ、利用者は必要に応じ返金を受け取る。
【0210】
このように、携帯端末1002から取得される携帯端末IDを用いて、正当な利用者であるか否かの認証を行えるようにすることで、認証後に、中断された作業の再開または中止を、利用者自身が選択することが可能な構成となる。
【0211】
なお、図21に示したようにサーバ1001と通信を行い、サーバ1001側で携帯端末IDやフラグを管理し、利用者の認証を行うようにしたが、取得された携帯端末IDやフラグは、例えば、記憶部202(図22)に一旦記憶するようにし、その記憶された携帯端末IDやフラグを用いて、写真シール機1側で認証処理が行えるようにしても良い。このようにした場合、サーバ1001との通信を行わなくても、認証を行うことが可能となる。
【0212】
また、上述した第2の実施の形態においては、携帯端末1002を用いて、携帯端末IDで認証処理を行う例を挙げて説明したが、携帯端末1002の代わりに、ポイントカードなど、利用者を特定できるカードなどの情報が用いられ、上記した場合と同じように認証が行われるようにしても良い。なお、ポイントカードなどの個人を特定するためのカードが認証に使われるようにした場合、非接触型ICリーダ/ライタの代わりに、そのようなカードから情報を読み出すリーダ/ライタが、写真シール機1の例えば撮影部21に備えられる。
【0213】
[第3の実施の形態について]
上述した実施の形態は、エラーが発生した後、比較的すぐに再起動などの対応がとられ、利用者が特定されるときに有効である。しかしながら、例えば、停電などで長時間にわたり、再起動ができない状態(エラーから回復できない状態)の場合もある。このようなとき、利用者は、再起動されるまで写真シール機1で待機せずに、その場を立ち去ってしまったりすることも考えられる。このように、立ち去ってしまったが、後日返金などを求めてきたときに対応できるようにするための実施の形態について説明する。
【0214】
すなわち時間が経過してしまったときであっても、利用者を特定できるようにする。ここで、再度図18に示したフローチャートを参照する。図18に示したフローチャートは、エラーが発生したときに実行される処理であるが、そのステップS102における処理で、エラー発生時の各空間の使用状況と画像が記憶される。このとき、日時やエラーの原因なども記憶されるようにする。すなわち、エラーが発生した日時と、そのときの各空間において扱われていた画像が、関連付けられ、履歴として記録されるようにする。
【0215】
このように、エラー発生時の履歴を残し、その履歴が必要に応じて読み出され、図15や図16に示したような画面が表示されるように構成する。このように構成した場合、エラー処理部305の処理としては、図18に示したフローチャートのステップS102のところで、履歴を記憶し、ステップS102とステップS103の間の処理として、履歴が読み出されるという処理が挿入される。
【0216】
履歴の読み出しは、例えば、メンテナンススイッチが操作されたときに行われるように写真シール機1を構成することができる。メンテナンススイッチは、写真シール機1をメンテナンスするときに操作されるボタンである。このメンテナンススイッチは、サービススイッチと同じく、権限のある人のみが操作できるボタンとされている。
【0217】
店員は、利用者からエラー発生時に写真シール機1を利用していたとの申告を受けた時、他の利用客が写真シール機1を利用していないタイミングで、メンテナンススイッチを操作する。メンテナンススイッチが操作されることで、履歴が読み出され、その履歴に基づき、図15または図16に示したような画面が、タッチパネルモニタ93上に表示される。このような画面が表示された後の操作や処理に関しては、第1の実施の形態と同じように行うことが可能であるため、ここでは重複した説明となるため省略する。
【0218】
このように、履歴を記憶することで、また、履歴を読み出し、図15や図16に示した画面を表示させることで、エラー発生時の直後に限らず、時間が経過してしまった後でも、利用者を特定するための画面を表示させることが可能となる。よって、エラー発生時から時間が経過してしまったときでも、正当な利用者からの申告に対応して、適切な処理を行えるようになる。
【0219】
上述した第1、第2、および第3の実施の形態において、ゲームの再開や、払い戻しを受けた利用者に関する情報は削除され、画面上には表示されないようにする。これは、1度、再開や、払い戻しを受けた利用者が、再度、再開や、払い戻しを受けることがないようにするためである。
【0220】
また、第1、第2、および第3の実施の形態において、ゲームの中止が選択された場合、返金がされるとして説明したが、無料プレイ券などが利用者に渡されるようにしても良い。また、その無料プレイ券は、印刷部211により印刷され、利用者に提供されるようにしても良い。
【0221】
このように、写真シール機1は、撮影、編集、印刷といったことを行うため、利用者が写っている画像を取り扱うという特徴がある。このような写真シール機1の特徴を用いて、正当な利用者の特定を行うことが、本実施の形態を適用することで可能となる。よって、エラー発生時などに、利用者を特定し、適切な処理を行うことが可能となる。
【0222】
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0223】
この記録媒体は、例えば、図8に示されるように、装置本体とは別に、写真シール機1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM206や、記憶部202に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0224】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0225】
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙やフィルム、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
【0226】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、1つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて1つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0227】
1 写真シール機, 11 撮影ユニット, 12 編集部, 13 事後接客部, 21 撮影部, 22 背景部, 305 エラー処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者を被写体とする撮影作業を行わせる撮影部と、
前記撮影作業により得られた前記利用者の画像に対して編集情報を入力する編集作業を行わせる編集部と、
得られた編集済みの前記利用者の画像を所定のシール紙に印刷し、印刷された前記シール紙を排出し、写真シールとして前記利用者に提供する印刷部と
を備え、
エラーが発生した場合、前記利用者および作業場所を特定し、特定された前記作業場所ごとにエラー回復後の処理が決定される
写真シール作成装置。
【請求項2】
エラーが発生したときに、前記撮影部、前記編集部、および前記印刷部の各部で処理対象とされている画像が記憶され、その記憶された画像が、前記利用者を特定するための情報とされる
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項3】
前記記憶された画像は、エラーが発生したことにより中断された作業を再開するか、または中止するかを選択するための選択肢とともに表示される
請求項2に記載の写真シール作成装置。
【請求項4】
前記記憶された画像は、1画像ずつ表示される、または複数枚同時に表示される
請求項2または請求項3に記載の写真シール作成装置。
【請求項5】
非接触型ICからIDを読み取る読み取り手段を備え、
前記読み取り手段により、エラーが発生する前と後で、それぞれ読み取られた前記IDが一致するか否かが判断されることで、前記利用者の特定が行われる
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項6】
前記非接触型ICから前記IDが読み出された回数により、エラーが発生したことにより中断された作業を再開するか、または中止するかが選択される
請求項5に記載の写真シール作成装置。
【請求項7】
エラーが発生したときに、前記撮影部、前記編集部、および前記印刷部の各部で処理対象とされている画像と日時が少なくとも関連付けられた履歴が記憶され、その記憶された履歴が、前記利用者を特定するための情報とされる
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項8】
利用者を被写体とする撮影作業を行わせる撮影部と、
前記撮影作業により得られた前記利用者の画像に対して編集情報を入力する編集作業を行わせる編集部と、
得られた編集済みの前記利用者の画像を所定のシール紙に印刷し、印刷された前記シール紙を排出し、写真シールとして前記利用者に提供する印刷部と
を備える写真シール作成装置の処理方法であって、
エラーが発生した場合、前記利用者および作業場所を特定し、特定された前記作業場所ごとにエラー回復後の処理が決定される
ステップを含む写真シール作成装置の処理方法。
【請求項9】
利用者を被写体とする撮影作業を行わせる撮影部と、
前記撮影作業により得られた前記利用者の画像に対して編集情報を入力する編集作業を行わせる編集部と、
得られた編集済みの前記利用者の画像を所定のシール紙に印刷し、印刷された前記シール紙を排出し、写真シールとして前記利用者に提供する印刷部と
を備える写真シール作成装置を制御するコンピュータに、
エラーが発生した場合、前記利用者および作業場所を特定し、特定された前記作業場所ごとにエラー回復後の処理が決定される
ステップを含む処理を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2013−37181(P2013−37181A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172961(P2011−172961)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】