説明

写真シール機および写真シール機の照明の制御方法

【課題】撮影処理時のそれぞれの作業に利用者を集中させることができるようにする。
【解決手段】写真シール機が提供する一連のゲーム中に撮影空間において利用者により行われる撮影処理には本撮影処理と被写体の画像処理とが含まれる。撮影処理が開始された場合、本撮影処理が終了するまでの間は、撮影空間内の明るさは例えば100%の明るさとされ、本撮影処理が終了したとき、撮影空間内の明るさが例えば25%の明るさになるように照明の発光量が調整される。本発明は、利用者自身が被写体となって撮影を行う撮影処理と、撮影処理によって得られた撮影画像の編集を行う編集処理とを少なくとも利用者に行わせ、撮影画像、または編集処理により得られた編集済みの画像をシール紙に印刷して提供する装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、撮影処理時のそれぞれの作業に利用者を集中させることができるようにした写真シール機および写真シール機の照明の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
利用者を撮影し、撮影画像に対して利用者に編集を行わせ、編集後の画像をシール紙に印刷して提供する写真シール機が知られている。このような写真シール機は娯楽(遊戯)施設等に設置される。
【0003】
写真シール機によって提供される1ゲームの流れは、通常、撮影空間内にいる利用者を被写体として撮影し、利用者を編集空間に移動させ、編集空間内で行われる操作に従って画像を編集し、編集後の画像である編集画像をシール紙に印刷して排出するという流れになる。例えば撮影空間は、写真シール機の筐体自体やカーテンなどにより外部から仕切られている。
【0004】
撮影空間での撮影処理には撮影前設定と本撮影が含まれる。撮影前設定は、撮影画像の写りの設定、撮影画像の明るさの設定、撮影画像に合成する合成用画像の設定等の撮影に関する設定を利用者に行わせる処理であり、本撮影は、カメラにより取り込んだ被写体の動画像をライブビュー表示した後に撮影を行う処理である。
【0005】
特許文献1には、利用者が選択した撮影モードに応じて、撮影時に被写体を照射するフラッシュ光の光量を変更することが可能な写真シール機が開示されている。特許文献2には、各ストロボ装置の発光量が異なる複数の照明モードを備えており、利用者が選択した照明モードに応じてストロボ装置の発光を制御する写真シール機が開示されている。特許文献3には、利用者が選択した合成用画像に応じて照明の点灯を制御可能な写真シール機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−177767号公報
【特許文献2】特開2004−193967号公報
【特許文献3】特開2007−251938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の写真シール機においては、撮影処理の間、撮影の瞬間にフラッシュを照射するタイミングを除いて、撮影空間内の明るさは蛍光灯などの照明機器によって一定に保たれていることが多い。上述したように撮影処理が撮影前設定と本撮影からなるものとすると、撮影前設定の開始から、本撮影を開始し、被写体の動画像をライブビュー表示するまでの間も撮影空間内の明るさは一定に保たれることになる。
【0008】
このことから、処理が切り替わったタイミングを利用者に認識させづらく、それぞれの作業に利用者を集中させることができない。
【0009】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、撮影処理時のそれぞれの作業に利用者を集中させることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の写真シール機は、被写体を撮影する撮影手段と、前記撮影手段により撮影された撮影画像を少なくとも表示する表示手段と、前記撮影手段の光軸方向にある撮影空間に光を照射する照明手段と、前記撮影手段と前記表示手段の表示とを用いて行われる前記撮影空間における処理の段階に応じて、前記照明手段による光の照射量を制御する制御手段とを備える。
【0011】
前記写真シール機には、利用者自身が被写体となって撮影を行う撮影処理と、撮影処理によって得られた撮影画像の編集を行う編集処理とを少なくとも利用者に行わせ、撮影画像、または編集処理により得られた編集済みの画像をシール紙に印刷して提供する装置が含まれる。
【0012】
前記撮影空間における処理には、前記撮影手段を用いて行われる撮影処理と、前記撮影処理によって得られた前記撮影画像の画像処理とが少なくとも含まれ、前記制御手段には、前記撮影処理の間の前記照明手段による光の照射量と、前記画像処理の間の前記照明手段による光の照射量とを異なる照射量にするように制御させることができる。
【0013】
前記制御手段には、前記撮影処理が終わり、前記画像処理が始まることに合わせて、前記照明手段による光の照射量を、第1の照射量から、前記第1の照射量より少ない第2の照射量に切り替えさせることができる。
【0014】
前記制御手段には、前記撮影処理が終わり、前記画像処理が始まることに合わせて、前記照明手段による光の照射量を徐々に少なくさせることができる。
【0015】
前記照明手段は、前記撮影空間にいる人物に直接光を照射するように設けられ、前記撮影空間に間接光を照射する間接照明手段をさらに設けることができる。この場合、前記制御手段には、前記照明手段による光の照射量を制御するとともに、前記間接照明手段による光の照射量を制御させる。
【0016】
前記制御手段には、前記撮影処理が終わり、前記画像処理が始まることに合わせて、前記間接照明手段による光の照射量を増やすように制御させることができる。
【0017】
前記照明手段は、少なくとも、前記撮影手段と前記表示手段とが設けられる撮影部と、前記撮影部と離れた位置であって、前記撮影空間における処理を行う人物の背面側の位置に設けられる背景部とに設けられるようにすることができる。
【0018】
本発明の照明の制御方法は、被写体を撮影する撮影手段と、前記撮影手段により撮影された撮影画像を少なくとも表示する表示手段と、前記撮影手段の光軸方向にある撮影空間に光を照射する照明手段とを備える写真シール機の照明の制御方法であって、前記撮影手段と前記表示手段の表示とを用いて行われる前記撮影空間における処理の段階に応じて、前記照明手段による光の照射量を制御する。
【0019】
本発明においては、撮影手段と表示手段の表示とを用いて行われる撮影空間における処理の段階に応じて、照明手段による光の照射量が制御される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、撮影処理時のそれぞれの作業に利用者を集中させることができる。
【0021】
また、本撮影処理の開始/終了の状態を直観的に把握させることができる。
【0022】
本撮影処理はピンク系の色の照明とし、それ以外の処理はブルー系の色の照明とするなど多色の照明を使用することにより、本撮影処理以外の処理時にモニタの画面を見易くすることができる。
【0023】
また、照明量を減らすことにより、節電することができる。また、照明機器の寿命を延ばすことができる。さらに、本撮影処理以外の処理時に照明量を減らすことにより、モニタの画面を見易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】写真シール機の外観の構成例を示す斜視図である。
【図2】カーテンを取り付けた状態の写真シール機の外観を示す斜視図である。
【図3】写真シール機の外観を他の角度からみた斜視図である。
【図4】利用者の移動について説明する図である。
【図5】撮影部の構成例を示す図である。
【図6】撮影部の色について説明する図である。
【図7】背景部の構成例を示す図である。
【図8】編集部の構成例を示す図である。
【図9】事後接客部の構成例を示す図である。
【図10】写真シール機の内部の構成例を示すブロック図である。
【図11】明るさの調整の例を示すタイムチャートである。
【図12】明るさの調整の他の例を示すタイムチャートである。
【図13】明るさの調整のさらに他の例を示すタイムチャートである。
【図14】写真シール作成ゲームを提供する処理について説明するフローチャートである。
【図15】図14のステップS2において行われる本撮影処理について説明するフローチャートである。
【図16】図14のステップS3において行われる被写体の画像処理について説明するフローチャートである。
【図17】ライブビュー画面の例を示す図である。
【図18】写真シール機の他の外観の構成例を示す斜視図である。
【図19】カーテンを取り付けた状態の図18の写真シール機の外観を示す斜視図である。
【図20】図18の写真シール機の外観を他の角度からみた斜視図である。
【図21】利用者の移動について説明する図である。
【図22】編集部の正面の構成例を示す図である。
【図23】編集部の側面の構成例を示す図である。
【図24】事中接客部の構成例を示す図である。
【図25】図18の写真シール機の内部の構成例を示すブロック図である。
【図26】写真シール作成ゲームを提供する処理について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<第1の実施の形態>
[写真シール機の外観構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る写真シール機1の外観の構成例を示す斜視図である。
【0026】
写真シール機1は、撮影や編集等の作業を利用者にゲームとして行わせ、撮影画像や編集済み画像を提供する代わりに利用者より代金を受け取るゲーム機である。写真シール機1はゲームセンタなどの店舗に設置される。利用者は1人であることもあるし、複数人であることもある。
【0027】
写真シール機1が提供するゲームで遊ぶ利用者は、代金を投入し、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した編集対象の画像に対して、手書きの線画やスタンプ画像を合成する編集機能を用いて編集を行うことにより、撮影画像を彩り豊かな画像にする。利用者は、編集済みの画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させることになる。
【0028】
図1に示すように、写真シール機1は、主に、撮影ユニット11、編集部12、および事後接客部13から構成される。撮影ユニット11と編集部12が接した状態で設置され、編集部12と事後接客部13が接した状態で設置される。
【0029】
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離れて設置され、撮影部21と背景部22の間に形成される空間である撮影空間において撮影処理が行われる。
【0030】
撮影部21は撮影処理を利用者に行わせる装置である。撮影部21は、撮影空間に入り、撮影処理を行っている利用者の正面に位置する。撮影空間を正面に望む面を構成する撮影部21の正面パネル41には、撮影処理時に利用者により用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル42Aにより構成され、右側面が側面パネル42Bにより構成される。
【0031】
背景部22は、正面を向いて撮影処理を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル51、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル42Aより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52A、および、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル42Bより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52B(図3)から構成される。
【0032】
撮影部21の左側面を構成する側面パネル42Aと背景部22の側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Aによって連結される。また、撮影部21の右側面を構成する側面パネル42Bと背景部22の側面パネル52Bは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Bによって連結される。
【0033】
撮影部21の側面パネル42A、連結部23A、および背景部22の側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口G1となる。撮影部21の側面パネル42B、連結部23B、および背景部22の側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口G2となる。
【0034】
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、色または柄の異なる、背景に利用する巻き取り式の背景カーテンが複数収納される。背景カーテンユニット25は、撮影部21に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者により選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。
【0035】
複数のカーテンを1枚のクロマキ用のカーテンとし、昇降式の背景カーテンとして用意してもよい。また、クロマキ用のカーテンを予め撮影空間の背面に張り付けるとともに、合成用の背景画像を複数種類用意し、編集処理において利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
【0036】
撮影空間の上方には、撮影部21の正面パネル41、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて発光するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部には蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
【0037】
図2に示すように、撮影空間の上方に形成される開口のうち、天井ストロボユニット24を挟んで前方の部分は天井前方カーテン61で覆われ、後方の部分は天井後方カーテン62で覆われる。天井前方カーテン61の少なくとも内側の色は黒色などの暗い色とされ、天井後方カーテン62の少なくとも内側の色は白色などの明るい色とされる。
【0038】
また、図2に示すように、撮影空間の出入り口G1には側面カーテン63が取り付けられる。反対側の出入り口である出入り口G2にも図示せぬ側面カーテンが取り付けられる。撮影空間の出入り口G1およびG2に取り付けられる側面カーテンの少なくとも内側の色は黒色などの暗い色とされる。
【0039】
図1の説明に戻り、編集部12は、撮影処理によって得られた画像を編集する処理である編集処理を利用者に行わせる装置である。編集部12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル41の背面に接するように撮影ユニット11に連結して設けられる。編集部12には、編集処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。
【0040】
図1に示す編集部12の構成を正面側の構成とすると、2組の利用者が同時に編集処理を行うことができるように、編集部12の正面側と背面側には編集処理に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
【0041】
編集部12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル42Aとほぼ平行な面である面71と、面71の上方に形成された斜面72から構成され、編集処理に用いられる構成が斜面72に設けられる。斜面72の左側には、柱状の形状を有し、照明装置74の一端を支持する支持部73Aが設けられる。支持部73Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部75が設けられる。斜面72の右側にも、照明装置74の他端を支持する支持部73B(図3)が設けられる。
【0042】
編集部12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、上から見たときの形状がコの字状となるように3本のレール26A乃至26Cを組み合わせて構成される。平行に設けられるレール26Aと26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、他端に残りの一本のレール26Cの両端が接合される。
【0043】
カーテンレール26には、編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が編集処理を行う編集空間となる。
【0044】
図3は、写真シール機1を別の角度から見た斜視図である。
【0045】
事後接客部13は事後接客処理を利用者に行わせる装置である。事後接客処理には、撮影画像や編集済みの画像を携帯電話機などの携帯端末に送信する処理、ミニゲームを利用者に行わせる処理、アンケートに答えさせる処理などが含まれる。
【0046】
図3に示すように、事後接客部13は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、その背面が編集部12の左側面に接するように編集部12に連結して設けられる。事後接客部13の正面には、事後接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタや、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出される排出口などが設けられる。事後接客部13の正面前方の空間が、シール紙への印刷が終わるのを待っている利用者が事後接客処理を行う事後接客空間となる。
【0047】
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について図4を参照して説明する。図4は、写真シール機1を上から見た平面図である。
【0048】
写真シール機1の利用者は、白抜き矢印#1で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影処理を行う。
【0049】
撮影処理を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−2に移動する。
【0050】
編集空間A2−1は、編集部12の正面側の編集空間であり、編集空間A2−2は、編集部12の背面側の編集空間である。編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかが、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は編集処理を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集処理を行うことができる。
【0051】
編集処理が終了した後、撮影画像や編集済みの画像の中から選択された画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−1で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−1から事後接客空間A3に移動して事後接客処理を行う。また、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−2で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#6で示すように編集空間A2−2から事後接客空間A3に移動し、事後接客空間A3において事後接客処理を行う。
【0052】
画像の印刷が終了したとき、利用者は、事後接客部13に設けられた排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
【0053】
[各装置の構成]
次に、各装置の構成について説明する。
【0054】
図5は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、正面パネル41、側面パネル42A、および側面パネル42Bが、箱状の形状を有するベース部43に取り付けられることによって構成される。
【0055】
正面パネル41は撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の正面に位置し、側面パネル42Aと側面パネル42Bは、それぞれ、撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の左側、右側に位置する。側面パネル42Aの上方には連結部23Aが固定され、側面パネル42Bの上方には連結部23Bが固定される。
【0056】
正面パネル41のほぼ中央には撮影・表示ユニット81が設けられる。撮影・表示ユニット81は、カメラ91、正面ストロボ92、およびタッチパネルモニタ93から構成される。
【0057】
カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により構成され、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像は、タッチパネルモニタ93にリアルタイムで表示される。利用者により撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた画像は撮影画像(静止画像)として保存される。
【0058】
カメラ91を囲むように発光面が設けられた正面ストロボ92は、他のストロボと同様にカメラ91による撮影に合わせて発光し、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
【0059】
カメラ91の下側に設けられたタッチパネルモニタ93は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ93は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)画像を表示し、利用者の選択操作をタッチパネルにより受け付ける機能とを備えている。タッチパネルモニタ93には、適宜、背景等の画像が合成された後の動画像が表示される。
【0060】
正面パネル41には、撮影・表示ユニット81の位置を基準として、上方に上ストロボ82が設置される。また、左方に左ストロボ83が設置され、右方に右ストロボ84が設置される。撮影・表示ユニット81の下方の位置には、ベース部43の上面が一部突出する形で下ストロボ85が設けられる。
【0061】
上ストロボ82は、利用者を上前方から照射する。左ストロボ83は、利用者を左前方から照射し、右ストロボ84は、利用者を右前方から照射する。下ストロボ85は、利用者を下前方から照射する。
【0062】
ベース部43には利用者の足元を照射する足元ストロボ86も設けられる。上ストロボ82、左ストロボ83、右ストロボ84、下ストロボ85、および足元ストロボ86の内部には蛍光灯が設けられており、天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部の蛍光灯と合わせて、撮影空間A1内の照明として用いられる。後述するように、各蛍光灯の発光量が調整されることによって、または、発光させる蛍光灯の数が調整されることによって、撮影空間A1内の明るさが、利用者が行っている撮影処理の内容に応じて適宜調整される。
【0063】
足元ストロボ86の右側には、利用者がお金を投入する硬貨投入返却口87が設けられる。
【0064】
下ストロボ85を挟んでベース部43の上面の左右に形成されるスペース43Aおよび43Bは、撮影処理を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。正面パネル41の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
【0065】
このような構成を有する撮影部21の各部のうち、正面パネル41、側面パネル42A、側面パネル42B、およびベース部43の撮影空間A1に面する部分の色と、連結部23A、連結部23Bの内側の色は、図6に色を付して示すように黒色などの暗い色とされる。図2を参照して説明したように、撮影空間A1の天井前方の開口に取り付けられる天井前方カーテン61の内側の色と、出入り口G1およびG2に取り付けられるカーテンの内側の色が暗い色であることもあって、撮影空間A1の前方の色は全体的に暗い色となる。
【0066】
後述するように、背景部22には撮影空間A1にいる利用者を背面側から照射するストロボが設けられる。撮影空間A1の前方の色を全体的に暗い色にすることによって、背景部22に設けられるストロボからの光が撮影空間A1内で反射し、利用者を照射してしまうことを防ぐことができ、意図した明るさで撮影を行うことが可能になる。
【0067】
すなわち、背景部22の両端に設けられたストロボからの光のうち、利用者にあたらない光の反射は出入り口G1およびG2に取り付けられた側面カーテンの内側で防ぐことができる。また、撮影部21の正面に設けられた例えば下ストロボ85からの光のうち、利用者にあたらない光の反射は天井前方カーテン61の内側で防ぐことができる。撮影部21の正面に設けられた左ストロボ83および右ストロボ84からの光のうち、利用者にあたらない光の反射は側面パネル42A、側面パネル42Bの内側で防ぐことができる。
【0068】
また、図2を参照して説明したように、撮影空間A1の天井後方の開口に取り付けられる天井後方カーテン62の内側の色は明るい色であり、撮影空間A1の後方の色は全体的に明るい色となる。
【0069】
撮影空間A1の後方の色を全体的に明るい色にすることによって、撮影部21に設けられるストロボからの光を撮影空間A1内で反射させ、利用者を後方から照射することが可能になる。利用者を後方から照射して撮影を行うことによって、逆光で撮影したときと同様に、利用者の輪郭が柔らかい雰囲気で写っている画像を撮影することが可能になる。また、撮影画像から抽出した利用者の部分を他の画像と合成する場合などにクロマキ処理が行われるが、背景を明るくすることによってクロマキ処理を正しく行うことが可能になる。
【0070】
図7は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
【0071】
上述したように、背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25のほぼ中央には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を後方中央から照射する背面中央ストロボ101が取り付けられる。
【0072】
背面パネル51の上方であって、出入り口G1側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ102が取り付けられる。また、背面パネル51の上方であって、出入り口G2側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ103が取り付けられる。
【0073】
図8は、編集部12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
【0074】
斜面72のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
【0075】
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたは132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集対象画像として選択された撮影画像の編集に用いられる画面である編集画面が表示される。2人で同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aは一方の利用者により用いられ、タッチペン132Bは他方の利用者により用いられる。
【0076】
編集部12の左側には事後接客部13が設けられる。
【0077】
図9は、事後接客部13の正面側の構成例を示す図である。
【0078】
事後接客部13の上方中央にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161を挟んで左側にタッチペン162Aが設けられ、右側にタッチペン162Bが設けられる。タブレット内蔵モニタ161もタブレット内蔵モニタ131と同様に、タッチペン162Aまたは162Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ161には、ミニゲームなどの事後接客処理に用いられる画面が表示される。
【0079】
タブレット内蔵モニタ161の下には非接触型ICリーダ/ライタ163が設けられ、非接触型ICリーダ/ライタ163の下にはシール紙排出口164が設けられる。シール紙排出口164の下にはスピーカ165が設けられる。
【0080】
非接触型ICリーダ/ライタ163は、近接された非接触型ICと通信を行い、非接触型ICからのデータの読み出しや非接触型ICに対するデータの書き込みを行う。
【0081】
シール紙排出口164には、編集空間A2−1の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙、または、編集空間A2−2の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙が排出される。編集部12の内部にはプリンタが設けられており、画像の印刷がそのプリンタにより行われる。
【0082】
スピーカ165は、事後接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
【0083】
[写真シール機の内部構成]
次に、写真シール機1の内部構成について説明する。図10は、写真シール機1の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0084】
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール機1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部208、編集部209、事後接客部210、および印刷部211の各構成も接続される。
【0085】
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部201から供給された各種の設定情報を記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
【0086】
通信部203はインターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。
【0087】
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
【0088】
ROM206には、制御部201において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
【0089】
撮影部208は、撮影空間A1における撮影処理を行う構成である硬貨処理部221、背景制御部222、照明制御部223、カメラ91、タッチパネルモニタ93、およびスピーカ224から構成される。
【0090】
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口87に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、300円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部201に出力する。
【0091】
背景制御部222は、制御部201より供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25に収納されている背景カーテンの上げ下ろしを行う。背景カーテンの選択が利用者により手動で行われるようにしてもよい。
【0092】
照明制御部223は、制御部201より供給される照明制御信号に従って、撮影空間A1内の各ストロボの発光を制御する。上述したように、撮影空間A1には、天井ストロボユニット24のストロボの他に、撮影部21に設けられる上ストロボ82、左ストロボ83、右ストロボ84、下ストロボ85、足元ストロボ86と、背景部22に設けられる背面中央ストロボ101、背面左ストロボ102,背面右ストロボ103が設けられる。各ストロボの内部には蛍光灯も設けられる。
【0093】
また、照明制御部223は、各ストロボの内部に設けられる蛍光灯の発光量を調整することによって、または、発光させる蛍光灯の数を調整することによって、利用者が行っている撮影処理の段階に応じて撮影空間A1内の明るさを調整する。
【0094】
カメラ91は、制御部201による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像を制御部201に出力する。
【0095】
編集部209Aは、編集空間A2−1における編集処理を行う構成として編集部12の正面側に設けられるタブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ231から構成される。編集部209Bも編集部209Aと同一の構成を有しており、編集空間A2−2における編集処理を行う。
【0096】
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す信号は制御部201に供給され、編集対象の撮影画像の編集が行われる。
【0097】
事後接客部210は、事後接客空間A3における事後接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ161、タッチペン162A,162B、非接触型ICリーダ/ライタ163、およびスピーカ165から構成される。
【0098】
印刷部211は、印刷処理を行う構成であるプリンタ241、およびシール紙ユニット242から構成される。プリンタ241は、撮影画像、または編集処理によって得られた編集済みの画像を、プリンタ241に装着されたシール紙ユニット242に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口164に排出する。一点鎖線で囲んで示す事後接客部210と印刷部211が、事後接客空間A3にいる利用者を相手とした処理を行う構成となる。
【0099】
[撮影空間の明るさの調整について]
ここで、撮影空間A1の明るさの調整について説明する。
【0100】
撮影空間A1において行われる撮影処理には、本撮影処理と被写体の画像処理とが含まれる。撮影空間A1に入って写真シール作成ゲームを開始した利用者は、はじめに本撮影処理を行い、その後に被写体の画像処理を行う。
【0101】
図11は、明るさの調整の例を示すタイムチャートである。図11の縦軸は撮影空間A1内の照明度(明るさ)を表し、横軸は写真シール作成ゲームの開始からの時刻を表す。図12、図13においても同様である。
【0102】
照明制御部223は、写真シール作成ゲームの開始時刻である時刻t0から、本撮影処理が終了する時刻である時刻t1までの間、撮影空間A1内の照明度が100%になるように各ストロボ内の蛍光灯の発光を制御する。本撮影処理の後に被写体の画像処理が行われるから、時刻t1は、撮影空間A1での本撮影処理以外の処理である被写体の画像処理の開始時刻でもある。
【0103】
照明度100%は撮影空間A1内の基準となる明るさであり、撮影空間A1に設けられる各ストロボ内部の蛍光灯を所定の発光量で点灯させることによって、または、所定の数の蛍光灯を点灯させることによって実現される。
【0104】
また、照明制御部223は、時刻t1から、本撮影処理以外の処理である被写体の画像処理が終了する時刻である時刻t2までの間、撮影空間A1内の照明度が例えば25%になるように各ストロボ内の蛍光灯の発光を制御する。すなわち、本撮影処理を終えたとき、撮影空間A1内が暗くなり、その状態の中で利用者は被写体の画像処理を行うことになる。全ての蛍光灯を少しずつ暗くして全体的に25%にしてもよいし、蛍光灯の点灯・非点灯の組合せによって全体的に25%になるようにしてもよい。
【0105】
本撮影処理を行っているときと被写体の画像処理を行っているときとで撮影空間A1内の明るさを切り替えることにより、写真シール機1は、利用者に対して、作業の切り替わりのタイミングを気付かせることができる。作業の切り替わりのタイミングを気付かせることによって、被写体の画像処理を利用者に集中して行わせることが可能になる。
【0106】
照明制御部223は、時刻t2になったとき、撮影空間A1内の照明度を100%に戻すように各ストロボ内の蛍光灯の発光を制御する。被写体の画像処理が終了したときに行われる移動案内に従って、利用者は、明るい状態に戻った撮影空間A1から出て編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動することになる。
【0107】
ここでは、本撮影処理が終わったときに照明度が100%から25%に下がるものとしたが、本撮影処理が終わったときに撮影空間A1内の照明度が下がるような値であれば、照明度の値はこれらの値に限られるものではない。写真シール機1が設置された店舗の管理者が照明度を設定することができるようにしてもよい。照明度を下げることによって節電効果を得ることも可能になる。
【0108】
図12は、明るさの調整の他の例を示すタイムチャートである。
【0109】
撮影空間A1に設けられるストロボからの光は、利用者を直接照射する直接光である。図12の例においては、撮影空間A1内の所定の位置に間接照明が設けられており、間接照明の明るさをも調整することによって、撮影空間A1内の明るさが調整されるようになされている。間接照明の光源は蛍光灯であってもよいし、白熱電球、LEDなどの他の照明機器であってもよい。間接照明は、正面パネル41に設けられた左ストロボ83の近傍や右ストロボ84の近傍などの所定の位置に設けられる。
【0110】
図12に示すように、照明制御部223は、写真シール作成ゲームの開始時刻である時刻t0から、本撮影処理が終了する時刻である時刻t1までの間、撮影空間A1内の照明度が100%になるように各ストロボ内の蛍光灯の発光を制御する。時刻t0から時刻t1までの間、照明制御部223は、間接照明を発光させず、間接照明による照明度を0%のままとする。
【0111】
また、照明制御部223は、時刻t1から、被写体の画像処理が終了する時刻である時刻t2までの間、撮影空間A1内の照明度が例えば50%になるように、各ストロボ内の蛍光灯の発光と、間接照明の発光とを制御する。例えば、照明制御部223は、各ストロボ内の蛍光灯の発光を照明度が25%になるまで下げるとともに、それと同じ発光量で間接照明を発光させることによって撮影空間A1内の照明度を50%に調整する。
【0112】
これによっても、写真シール機1は、利用者に対して作業の切り替わりのタイミングを気付かせることができ、被写体の画像処理を集中して行わせることができる。また、ストロボ内の蛍光灯の発光量を落とすタイミングに合わせて間接照明を発光させることによって、ストロボ内の蛍光灯の発光量が落ちたときの利用者の不安感を軽減させることが可能になる。
【0113】
照明制御部223は、時刻t2になったとき、間接照明の発光を終了させるとともに、撮影空間A1内の照明度を100%に戻すように各ストロボ内の蛍光灯を発光させる。被写体の画像処理が終了したときに行われる移動案内に従って、利用者は、明るい状態に戻った撮影空間A1から出て編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動することになる。
【0114】
図13は、明るさの調整のさらに他の例を示すタイムチャートである。
【0115】
図11、図12の例においては、100%から25%、または100%から50%といったように照明度が一気に下がるものとしたが、図13の例においては、撮影空間A1内の照明度が徐々に下がるようにストロボ内部の蛍光灯の発光が制御される。
【0116】
図13に示すように、照明制御部223は、写真シール作成ゲームの開始時刻である時刻t0から時刻t11までの間、撮影空間A1内の照明度が100%になるように各ストロボ内の蛍光灯の発光を制御する。時刻t11は、本撮影処理が終了する時刻t1から所定の時間だけ前の時刻である。
【0117】
また、照明制御部223は、時刻t11になったとき、時刻t11から時刻t1の間に照明度を例えば25%にまで線形的に下げるように各ストロボ内の蛍光灯の発光を制御する。すなわち、利用者が本撮影処理を終えたとき、撮影空間A1内の明るさが徐々に暗くなることになる。
【0118】
照明制御部223は、時刻t1から、被写体の画像処理が終了する時刻である時刻t2までの間、撮影空間A1内の照明度を25%として維持する。
【0119】
照明制御部223は、時刻t2になったとき、時刻t2から時刻t12までの間に照明度を100%に線形的に戻すように各ストロボ内の蛍光灯の発光を制御する。すなわち、利用者が被写体の画像処理を終えたとき、撮影空間A1内の明るさが徐々に明るくなることになる。時刻t12は、被写体の画像処理の終了時刻である時刻t2から所定の時間だけ後の時刻である。照明制御部223は、時刻t12以降、撮影空間A1内の照明度を100%として維持する。
【0120】
これによっても、写真シール機1は、被写体の画像処理を利用者に集中して行わせることができる。また、徐々に明るさを落とすことによって、ストロボ内の蛍光灯の発光量が落ちたときの利用者の不安感を軽減させることが可能になる。
【0121】
図13に示すように明るさを徐々に変化させることが上述した間接照明を用いて行われるようにしてもよい。また、図13に示すように線形的に明るさを変化させるのではなく、非線形的に変化させるようにしてもよいし、段階的に変化させるようにしてもよい。写真シール作成ゲーム開始後の本撮影処理の間であって、カメラ91により取り込まれた動画像がタッチパネルモニタ93にライブビュー表示されている期間は、本撮影処理の他の期間より照明度が落とされるようにしてもよい。
【0122】
[写真シール機の動作]
ここで、図14のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール機1の処理について説明する。
【0123】
ステップS1において、写真シール機1の制御部201は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部221から供給される信号に基づいて判定し、投入されたと判定するまで待機する。
【0124】
硬貨が投入されたとステップS1において判定した場合、ステップS2において、制御部201は、撮影部208を制御し、本撮影処理を行う。本撮影処理により、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影が行われる。本撮影処理については図15のフローチャートを参照して後述する。写真シール機1による撮影処理は、ステップS2の本撮影処理とステップS3の被写体の画像処理からなる。本撮影処理は、撮影空間A1内の照明度が100%の状態で行われる。
【0125】
ステップS3において、制御部201は被写体の画像処理を行う。被写体の画像処理により、本撮影処理によって得られた撮影画像の明るさの調整などの各種の処理が行われる。被写体の画像処理については図16のフローチャートを参照して後述する。
【0126】
ステップS4において、制御部201は、撮影空間A1にいる利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動の案内は、撮影部208のタッチパネルモニタ93に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ224から出力させることによって行われる。
【0127】
ステップS5において、制御部201は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間のタブレット内蔵モニタ131に編集対象画像の選択画面を表示させ、利用者による選択を受け付ける。編集対象画像の選択画面には、本撮影処理によって得られた撮影画像が一覧表示される。
【0128】
ステップS6において、制御部201は、編集対象画像として選択された撮影画像を記憶部202に記憶させて保存する。
【0129】
ステップS7において、制御部201は、撮影画像の画像処理を行う。撮影画像の画像処理は、編集対象画像として選択された撮影画像に合成する合成用画像を利用者に選択させ、選択された合成用画像を撮影画像に合成する処理である。
【0130】
制御部201は、編集対象画像として選択された撮影画像とともに合成用画像をタブレット内蔵モニタ131に表示し、利用者による選択を受け付ける。合成用画像が利用者により選択されたとき、制御部201は、撮影画像に合成用画像を合成し、得られた合成画像をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。ステップS6の編集対象画像の選択と、ステップS7の撮影画像の画像処理のうちの少なくとも一方は、撮影部208により、撮影空間A1にいる利用者を対象として行われるようにしてもよい。
【0131】
ステップS8において、制御部201は、編集部209Aまたは編集部209Bを制御し、編集処理を行う。制御部201は、編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させ、利用者による編集操作に従って、編集対象として選択された撮影画像の編集を行う。編集が終了したとき、制御部201は、印刷する画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させ、印刷する画像を利用者に選択させる。印刷する画像の選択画面には、撮影画像や編集済みの画像が表示され、その中から所定の枚数の画像が選択される。
【0132】
ステップS9において、制御部201は、編集空間A2−1または編集空間A2−2で編集処理を終えた利用者に対して事後接客空間A3への移動を案内する。事後接客空間A3への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ131に画面を表示させることによって、または/及び音声をスピーカ231から出力させることによって行われる。
【0133】
ステップS10において、制御部201は、事後接客部210を制御し、事後接客処理を行う。例えば、撮影画像や編集済みの画像を携帯端末に送信する処理を事後接客処理として行う場合、制御部201は、携帯端末の電子メールアドレスの入力画面や、送信する画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させ、利用者による操作に応じて画像を送信する。また、ミニゲームを利用者に行わせる処理を事後接客処理として行う場合、制御部201は、ミニゲームの画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させる。アンケートに答えさせる処理を事後接客処理として行う場合、制御部201は、アンケート画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させ、利用者による回答を取得する。
【0134】
ステップS10において事後接客処理を行うことと並行して、ステップS11において、制御部201は印刷処理を行う。制御部201は、利用者により選択された画像をプリンタ241に出力してシール紙に印刷させる。
【0135】
印刷が終了したとき、ステップS12において、プリンタ241は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口164に排出し、処理を終了させる。
【0136】
次に、図15のフローチャートを参照して、図14のステップS2において行われる本撮影処理について説明する。
【0137】
ステップS21において、制御部201は、写り選択画面をタッチパネルモニタ93に表示させ、利用者による写り選択を受け付ける。写り選択は、色合いやシャープネス等の、撮影画像の画質の選択である。制御部201は、利用者により選択された写りに応じて、カメラ91により撮影された画像の画質を調整する。
【0138】
ステップS22において、制御部201は、撮影方法の案内画面をタッチパネルモニタ93に表示させる。撮影方法の案内画面を表示した後、制御部201は、カメラ91を制御し、画像の取り込みを開始させる。
【0139】
ステップS23において、制御部201は、カメラ91により取り込まれた動画像をタッチパネルモニタ93に表示させる(ライブビュー表示を行う)。
【0140】
ステップS24において、制御部201は、タッチパネルモニタ93にカウントダウンインジケータを表示し、撮影タイミングを利用者に通知する。
【0141】
撮影タイミングになったとき、ステップS25において、制御部201は、カメラ91を制御して撮影を行い、静止画像である撮影画像を取得する。
【0142】
ステップS26において、制御部201は、撮影画像をタッチパネルモニタ93に表示し、撮影結果を利用者に確認させる。
【0143】
ステップS27において、制御部201は、撮影を所定回数繰り返し行ったか否かを判定する。制御部201は、撮影を所定回数行っていないとステップS27において判定した場合、ステップS23に戻り、以上の処理を繰り返し行う。
【0144】
一方、撮影を6回などの所定の回数繰り返し行ったとステップS27において判定した場合、ステップS28において、制御部201は、撮影可能時間内であるか否かを判定する。例えば、本撮影処理を開始してからの時間が、本撮影処理に割り当てられた時間を経過していない場合、撮影可能時間内であるとして判定される。
【0145】
撮影可能時間内であるとステップS28において判定した場合、ステップS29において、制御部201は、ボーナス撮影の案内画面をタッチパネルモニタ93に表示させる。ボーナス撮影は、ステップS25において行われる通常の撮影と異なる形で行われる撮影であり、例えば、カメラ91により取り込まれた動画像に対して合成用の画像がリアルタイムで合成され、その合成結果の画像がライブビュー表示される。
【0146】
ステップS30において、制御部201は、動画像に合成する合成用の画像である撮影用合成用画像を例えば記憶部202から読み出す。撮影用合成用画像が予め決められているのではなく、複数種類の画像の中から撮影用合成用画像を利用者に選択させるようにしてもよい。
【0147】
ステップS31において、制御部201は、カメラ91により取り込まれた動画像の各画像に撮影用合成用画像を合成し、合成結果をタッチパネルモニタ93に表示させてライブビュー表示を行う。
【0148】
ステップS32において、制御部201はボーナス撮影を行う。すなわち、制御部201は、タッチパネルモニタ93にカウントダウンインジケータを表示し、撮影タイミングを利用者に通知する。
【0149】
撮影タイミングになったとき、ステップS33において、制御部201は、カメラ91を制御して撮影を行い、撮影画像を取得する。
【0150】
ステップS34において、制御部201は、ボーナス撮影によって得られた撮影画像をタッチパネルモニタ93に表示し、撮影結果を利用者に確認させる。
【0151】
ボーナス撮影の結果の確認が行われた後、またはステップS28において撮影可能時間内ではないと判定された場合、図14のステップS2に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0152】
次に、図16のフローチャートを参照して、図14のステップS3において行われる被写体の画像処理について説明する。
【0153】
ステップS41において、制御部201は、照明制御部223を制御し、撮影空間A1内の照明度を下げる。上述したように、撮影処理の内容が本撮影処理から被写体の画像処理に切り替わったタイミングで撮影空間A1内の照明度は下げられる。
【0154】
ステップS42において、制御部201は、撮影画像に写る利用者の目のサイズの選択に用いられる目サイズ選択画面をタッチパネルモニタ93に表示させ、利用者による選択を受け付ける。例えば、制御部201は、本撮影処理によって得られた複数の撮影画像(利用者が被写体として写っている画像)の中から所定の撮影画像を選択し、選択した撮影画像に写る利用者の目を検出する。制御部201は、検出した目のサイズを変えることによって、写っている目のサイズが異なる複数の画像を生成し、目サイズ選択画面に表示させる。利用者は、自分が実際に写っている画像を見て目のサイズを選択することができる。
【0155】
ステップS43において、制御部201は、利用者による操作に応じて目のサイズを選択する。
【0156】
ステップS44において、制御部201は、利用者により選択されたサイズの目が写っている画像になるように、全ての撮影画像に写る利用者の目のサイズを一括して変更する。
【0157】
ステップS45において、制御部201は、目のサイズを変更した撮影画像をタッチパネルモニタ93に表示し、目のサイズの変更結果を利用者に確認させる。タッチパネルモニタ93には、目のサイズを決定するときに操作される決定ボタンも表示される。
【0158】
ステップS46において、制御部201は、決定ボタンが押されたか否かをタッチパネルモニタ93から供給された情報に基づいて判定し、押されていないと判定した場合、ステップS43に戻り、以上の処理を繰り返す。
【0159】
一方、決定ボタンが押されたとステップS46において判定した場合、ステップS47において、制御部201は、目のサイズを決定し、決定した目のサイズを表す情報を記憶部202などに記憶させて保存する。被写体の画像処理の終了後にタブレット内蔵モニタ131に表示される編集対象画像の選択画面や編集画面には、利用者により選択されたサイズで利用者の目が写っている撮影画像が表示される。
【0160】
ステップS48において、制御部201は、撮影画像の明るさの選択に用いられる明るさ選択画面をタッチパネルモニタ93に表示させ、利用者による選択を受け付ける。例えば、制御部201は、本撮影処理によって得られた複数の撮影画像の中から所定の撮影画像を選択し、選択した撮影画像の明るさを変えることによって明るさの異なる複数の画像を生成する。制御部201は、生成した複数の画像を明るさ選択画面に表示させ、画像の明るさを利用者に選択させる。利用者は、自分が実際に写っている画像を見て画像の明るさを選択することができる。
【0161】
ステップS49において、制御部201は、利用者による操作に応じて明るさを選択する。
【0162】
ステップS50において、制御部201は、利用者により選択された明るさの画像になるように、全ての撮影画像の明るさを一括して変更する。
【0163】
ステップS51において、制御部201は、明るさを変更した撮影画像をタッチパネルモニタ93に表示し、明るさの変更結果を利用者に確認させる。タッチパネルモニタ93には、明るさを決定するときに操作される決定ボタンも表示される。
【0164】
ステップS52において、制御部201は、決定ボタンが押されたか否かをタッチパネルモニタ93から供給された情報に基づいて判定し、押されていないと判定した場合、ステップS49に戻り、以上の処理を繰り返す。
【0165】
一方、決定ボタンが押されたとステップS52において判定した場合、ステップS53において、制御部201は、画像の明るさを決定し、決定した明るさを表す情報を記憶部202などに記憶させて保存する。被写体の画像処理の終了後にタブレット内蔵モニタ131に表示される編集対象画像の選択画面や編集画面には、利用者により選択された明るさの撮影画像が表示される。
【0166】
このように、被写体の画像処理は、撮影画像に写る利用者の目のサイズと撮影画像の明るさを選択する処理である。撮影画像の明るさの選択が終了したタイミングで、ステップS54において、制御部201は、照明制御部223を制御して照明度を上げ、撮影空間A1内の明るさを本撮影処理時と同じ明るさに戻す。その後、図14のステップS3に戻り、それ以降の処理が行われる。
【0167】
以上の一連の処理により、本撮影処理後の被写体の画像処理を利用者に集中して行わせることが可能になる。
【0168】
以上においては、撮影処理が本撮影処理と被写体の画像処理からなるものとしたが、撮影処理に他の処理が含まれ、ある処理から他の処理に切り替わるタイミングで撮影空間A11内の明るさが変化するようにしてもよい。明るさが切り替わる回数は一回に限られるものではなく、複数回切り替わるようにしてもよい。
【0169】
本撮影処理では撮影を行うために本撮影処理以外の被写体の画像処理時よりも十分な光量が必要である。一方、被写体の画像処理は利用者がタッチパネルモニタ93を見て行う処理であるため、撮影空間A1内の光量よりタッチパネルモニタ93の方を明るくすれば、より画像処理時の選択に集中させることができる。
【0170】
図15のステップS23の処理時にタッチパネルモニタ93に表示されるライブビュー画面を図17に示すような画面にすることもできる。図17の例においては、ライブビュー画面のほぼ中央にカメラ91により取り込まれた動画像93Aが表示され、動画像93Aの下に6枚のサムネイル画像である画像P1〜P6が表示されている。
【0171】
画像P1は、1回目の撮影によって得られた画像の内容を表し、画像P2〜P6はモデル見本画像である。1回目の撮影が行われたとき、それまで表示されていたモデル見本画像に代えて、1回目の撮影によって得られた画像が画像P1として表示される。2回目以降の撮影が行われる毎に、画像P2〜P6として示すモデル見本画像が、順次、2回目以降の撮影によって得られた画像に切り替えられる。
【0172】
動画像93Aと撮影結果を表す画像P1およびモデル見本画像である画像P2〜P6以外をグレースケール表示とするようにしてもよい。これにより、撮影時にモデル見本画像を確認しながら撮影することができ、さらに動画像93Aが目立つことになり、利用者は本撮影処理に集中することができる。
【0173】
ライブビュー画面がこのような構成を有する場合、動画像93Aと撮影結果を表す画像P1のみをカラー表示とし、モデル見本画像である画像P2〜P6をグレースケール表示とするようにしてもよい。これにより、動画像93Aが(動画像93Aと撮影結果を表す画像P1およびモデル見本画像である画像P2〜P6以外をグレースケール表示とした上記の場合よりも、さらに)目立つことになり、利用者は本撮影処理に集中することができる。
【0174】
また、グレースケール表示ではなく、黒色などを用いて、画像P2〜P6を暗色表示するようにしてもよい。これにより、グレースケール表示の場合と較べて動画像93Aがより目立つことになり、利用者はより本撮影処理に集中することができる。
【0175】
ライブビュー画面が表示されてから所定の時間が経過した後、撮影までのカウントダウンが開始されるが、このカウントダウンが行われているときに、画像P2〜P6をグレースケール表示としたり、暗色表示としたりしてもよい。これにより、グレースケール表示の場合、および暗色表示の場合と較べてより動画像93Aが目立つことになり、利用者はより本撮影処理に集中することができる。
【0176】
<第2の実施の形態>
[写真シール機の外観構成]
図18は、写真シール機1の外観の他の構成例を示す斜視図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。
【0177】
図18に示すように、写真シール機1は、主に、撮影ユニット11、編集部12、および事中接客部301から構成される。編集部12と事中接客部301が接した状態で設置され、撮影ユニット11は、編集部12と事中接客部301から離れた位置に設置される。
【0178】
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離れて設置され、撮影部21と背景部22の間に形成される撮影空間において撮影処理が行われる。
【0179】
撮影部21は撮影処理を利用者に行わせる装置である。撮影部21は、撮影空間に入り、撮影処理を行っている利用者の正面に位置する。撮影空間を正面に望む面を構成する撮影部21の正面パネル41には、撮影処理時に利用者により用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル42Aにより構成され、右側面が側面パネル42Bにより構成される。
【0180】
背景部22は、正面を向いて撮影処理を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル51から構成される。背景部22の上部には、背面パネル51に支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、色または柄の異なる、背景に利用する巻き取り式の背景カーテンが複数収納される。背景カーテンユニット25は、撮影部21に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者により選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。
【0181】
複数のカーテンを1枚のクロマキ用のカーテンとし、昇降式の背景カーテンとして用意してもよい。また、クロマキ用のカーテンを予め撮影空間の背面に張り付けるとともに、合成用の背景画像を複数種類用意し、編集処理において利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
【0182】
撮影部21の左側面を構成する側面パネル42Aの上部と背景カーテンユニット25は、板状の部材である連結部23Aによって連結される。また、撮影部21の右側面を構成する側面パネル42Bの上部と背景カーテンユニット25は、板状の部材である連結部23Bによって連結される。
【0183】
撮影部21の側面パネル42A、連結部23A、および背景部22の背面パネル51に囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口G1となる。撮影部21の側面パネル42B、連結部23B、および背景部22の背面パネル51に囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口G2となる。
【0184】
撮影空間の上方には、撮影部21の正面パネル41、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて発光するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部には蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
【0185】
正面パネル41の背面側には、所定の距離だけ離れた位置に、正面パネル41の背面に対して正面が向くように事中接客部301が設けられる。事中接客部301は、事中接客処理を利用者に行わせる装置である。事中接客処理として、上述した被写体の画像処理が行われる。図18の写真シール機1の利用者は、撮影処理に含まれる本撮影処理と被写体の画像処理のうち、本撮影処理のみを撮影空間で行い、被写体の画像処理については、事中接客部301の正面前方に形成される事中接客空間で行うことになる。
【0186】
事中接客部301は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、その背面が編集部12の右側面に接するように編集部12に連結して設けられる。事中接客部301の正面には、事中接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタが設けられる。
【0187】
事中接客部301の上方には連結レール302が取り付けられる。連結レールは3本のレール302A乃至302Cを組み合わせて構成される。レール302Aの一端は連結部23Aに固定され、他端は、レール302Aの延長上にあるカーテンレール26のレール26Aと接合される。レール302Bの一端は連結部23Bに固定され、他端は、レール302Bの延長上にあるカーテンレール26のレール26Bと接合される。レール302Cの一端は、レール302Aとレール26Aの接合部に接合され、他端は、レール302Bとレール26Bの接合部に接合される。
【0188】
図18に示す編集部12の構成を正面側の構成とすると、レール302Cには、事中接客空間と編集部12の正面側の編集空間とを仕切る仕切りカーテン303A、および、事中接客空間と編集部12の背面側の編集空間とを仕切る仕切りカーテン303Bが取り付けられる。仕切りカーテン303Aと303Bは、事中接客部301の正面とほぼ平行に取り付けられる。
【0189】
事中接客空間と編集空間を仕切るカーテンが事中接客部301の正面とほぼ平行に取り付けられることにより、事中接客部301の正面に設けられるタブレット内蔵モニタ161などを用いて事中接客処理を終えた利用者は、その向きのまま、編集空間に移動することができる。また、仕切りカーテン303Aと303Bを、各空間にいる利用者の足元が見える高さに取り付けることによって、編集空間への移動を容易に行わせることができる。仕切りカーテン303Aと303Bの代わりに、事中接客空間と編集空間を仕切るパネルを設けてもよい。
【0190】
編集部12は、撮影処理によって得られた画像を編集する処理である編集処理を利用者に行わせる装置である。編集部12には、編集処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。2組の利用者が同時に編集処理を行うことができるように、編集部12の正面側と背面側には編集処理に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
【0191】
編集部12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル42Aとほぼ平行な面である面71と、面71の上方に形成された斜面72から構成され、編集処理に用いられる構成が斜面72に設けられる。斜面72の左側には、柱状の形状を有し、照明装置74の一端を支持する支持部73Aが設けられる。支持部73Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部75が設けられる。斜面72の右側にも、照明装置74の他端を支持する支持部73B(図20)が設けられる。
【0192】
編集部12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、上から見たときの形状がコの字状となるように3本のレール26A乃至26Cを組み合わせて構成される。レール26Aの一端は、連結レールのレール302Aと接合され、レール26Aの他端はレール26Cの一端と接合される。レール26Bの一端は、連結レールのレール302Bと接合され、レール26Bの他端はレール26Cの他端と接合される。
【0193】
カーテンレール26には、編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が編集処理を行う空間である編集空間となる。
【0194】
図19は、カーテンを取り付けた状態の写真シール機1の外観を示す図である。
【0195】
図19に示すように、撮影空間の出入り口G1には側面カーテン63が取り付けられる。反対側の出入り口である出入り口G2にも図示せぬ側面カーテンが取り付けられる。撮影空間の出入り口G1およびG2に取り付けられる側面カーテンの少なくとも内側の色は黒色などの暗い色とされる。
【0196】
また、撮影空間の上方に形成される開口のうち、天井ストロボユニット24を挟んで前方の部分は天井前方カーテン61で覆われ、後方の部分は天井後方カーテン62で覆われる。天井前方カーテン61の少なくとも内側の色は黒色などの暗い色とされ、天井後方カーテン62の少なくとも内側の色は白色などの明るい色とされる。
【0197】
事中接客空間の上方に設けられるレール302Aにはカーテン311Aが取り付けられ、レール302Bにはカーテン311Bが取り付けられる。編集空間の上方に設けられるレール26Aにはカーテン312Aが取り付けられ、レール26Bにはカーテン312Bが取り付けられる。
【0198】
図20は、図18の写真シール機1を別の角度から見た斜視図である。
【0199】
編集部12の左側面76には、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出されるシール紙排出口164が設けられる。編集部12の左側面76の前方の空間が、利用者がシール紙の印刷が終わるのを待つ印刷待ち空間となる。
【0200】
ここで、図18の写真シール機1により提供される写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について図21を参照して説明する。図21は、写真シール機1を上から見た平面図である。
【0201】
写真シール機1の利用者は、白抜き矢印#11で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#12で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影処理のうちの本撮影処理を行う。
【0202】
本撮影処理を終えた利用者は、白抜き矢印#13で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て事中接客空間A11に移動するか、白抜き矢印#14で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て事中接客空間A11に移動し、被写体の画像処理を行う。
【0203】
被写体の画像処理を終えた利用者は、白抜き矢印#15で示すように事中接客空間A11から出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#16で示すように事中接客空間A11から出て編集空間A2−2に移動する。
【0204】
編集空間A2−1は、編集部12の正面側の編集空間であり、編集空間A2−2は、編集部12の背面側の編集空間である。編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかが、事中接客部301のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は編集処理を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集処理を行うことができる。
【0205】
編集処理が終了した後、撮影画像や編集済みの画像の中から選択された画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−1で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#17で示すように編集空間A2−1から印刷待ち空間A12に移動して印刷が終わるのを待つ。また、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−2で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#18で示すように編集空間A2−2から印刷待ち空間A12に移動し、印刷待ち空間A12において印刷が終わるのを待つ。
【0206】
画像の印刷が終了したとき、利用者は、編集部12の左側面76に設けられたシール紙排出口164からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
【0207】
このように、事中接客空間A11を設け、被写体の画像処理を、本撮影処理を行う撮影空間A1とは別の空間である事中接客空間A11で行わせることにより、被写体の画像処理を利用者に集中して行わせることが可能になる。また、撮影空間A1では本撮影処理のみを行わせることにより、本撮影処理にも利用者を集中させることが可能になる。
【0208】
本撮影処理と被写体の画像処理を撮影空間A1で行わせ、編集対象画像の選択などの、撮影画像の編集前の処理を事中接客空間A11で行わせるようにしてもよい。本撮影処理と他の処理を撮影空間A1で行わせる場合、図11を参照して説明したようにして撮影空間A1内の明るさを調整してもよい。
【0209】
[各装置の構成]
次に、各装置の構成について説明する。撮影部21の正面の構成は図5および図6に示す構成と同じである。また、背景部22の撮影空間A1側の構成は図7に示す構成と同じである。
【0210】
図22は、編集部12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
【0211】
斜面72のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
【0212】
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたは132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集対象画像として選択された撮影画像の編集に用いられる画面である編集画面が表示される。2人で同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aは一方の利用者により用いられ、タッチペン132Bは他方の利用者により用いられる。
【0213】
編集部12の右側には事中接客部301が設けられる。
【0214】
図23は、編集部12の左側面の構成例を示す図である。
【0215】
編集部12の左側面76にはシール紙排出口164が設けられる。シール紙排出口164には、編集空間A2−1の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙、または、編集空間A2−2の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙が排出される。編集部12の内部にはプリンタが設けられており、画像の印刷がそのプリンタにより行われる。
【0216】
編集空間A2−2側の斜面77には、斜面72に設けられる図22の構成と同じ構成が設けられる。
【0217】
図24は、事中接客部301の正面の構成例を示す図である。
【0218】
事中接客部301の構成は、シール紙排出口164が設けられていない点を除いて事後接客部13の構成と同じである。事中接客部301の上方中央にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161を挟んで左側にタッチペン162Aが設けられ、右側にタッチペン162Bが設けられる。タブレット内蔵モニタ161もタブレット内蔵モニタ131と同様に、タッチペン162Aまたは162Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。
【0219】
タブレット内蔵モニタ161の下には非接触型ICリーダ/ライタ163が設けられ、非接触型ICリーダ/ライタ163の下方にはスピーカ165が設けられる。非接触型ICリーダ/ライタ163は、近接された非接触型ICと通信を行い、非接触型ICからのデータの読み出しや非接触型ICに対するデータの書き込みを行う。スピーカ165は、事中接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
【0220】
事中接客部301の設置位置は、事中接客空間A11のいずれの位置であってもよい。例えば、撮影部21に寄せて設置したり、事中接客空間A11のいずれか一方の出入り口部分に設置したりしてもよい。なお、編集空間A2−1またはA2−2までの移動の動線を考慮した場合、よりよい設置位置は、撮影部21側もしくは編集部12側の位置となる。
【0221】
[写真シール機の内部構成]
図25は、図18の写真シール機1の内部の構成例を示すブロック図である。図10を参照して説明した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0222】
事中接客部351は、事中接客空間A11における事中接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ161、タッチペン162A,162B、非接触型ICリーダ/ライタ163、およびスピーカ165から構成される。
【0223】
[写真シール機の動作]
ここで、図26のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する図18の写真シール機1の処理について説明する。
【0224】
ステップS101において、写真シール機1の制御部201は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部221から供給される信号に基づいて判定し、投入されたと判定するまで待機する。
【0225】
硬貨が投入されたとステップS101において判定した場合、ステップS102において、制御部201は、撮影部208を制御し、本撮影処理を行う。図15のフローチャートを参照して説明したように、本撮影処理により、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影が行われる。
【0226】
ステップS103において、制御部201は、撮影空間A1にいる利用者に対して、事中接客空間A11への移動を案内する。事中接客空間A11への移動の案内は、撮影部208のタッチパネルモニタ93に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ224から出力させることによって行われる。
【0227】
ステップS104において、制御部201は、事中接客部351を制御し、事中接客空間A11にいる利用者による操作に応じて被写体の画像処理を行う。図16のフローチャートを参照して説明した被写体の画像処理により、本撮影処理によって得られた撮影画像に写る利用者の目のサイズの選択と、撮影画像の明るさの選択が事中接客空間A11にいる利用者によって行われる。目のサイズの選択に用いられる選択画面と、撮影画像の明るさの調整に用いられる選択画面は事中接客部301のタブレット内蔵モニタ161に表示される。
【0228】
ステップS105において、制御部201は、タブレット内蔵モニタ161に編集対象画像の選択画面を表示させ、利用者による選択を受け付ける。この例においては、編集対象画像の選択と、撮影画像の画像処理(ステップS107)が事中接客空間A11において行われる。編集対象画像の選択画面には、本撮影処理によって得られた撮影画像が一覧表示される。
【0229】
ステップS106において、制御部201は、編集対象画像として選択された撮影画像を記憶部202に記憶させて保存する。
【0230】
ステップS107において、制御部201は、撮影画像の画像処理を行う。撮影画像の画像処理は、編集対象画像として選択された撮影画像に合成する合成用画像を利用者に選択させ、選択された合成用画像を撮影画像に合成する処理である。
【0231】
制御部201は、編集対象画像として選択された撮影画像とともに合成用画像をタブレット内蔵モニタ161に表示し、利用者による選択を受け付ける。合成用画像が利用者により選択されたとき、制御部201は、撮影画像に合成用画像を合成し、得られた合成画像をタブレット内蔵モニタ161に表示させる。
【0232】
ステップS108において、制御部201は、事中接客空間A11にいる利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動の案内は、事中接客部351のタブレット内蔵モニタ161に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ165から出力させることによって行われる。
【0233】
ステップS109において、制御部201は、編集部209Aまたは編集部209Bを制御し、編集処理を行う。制御部201は、編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させ、利用者による編集操作に従って、編集対象として選択された撮影画像の編集を行う。編集が終了したとき、制御部201は、印刷する画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させ、印刷する画像を利用者に選択させる。印刷する画像の選択画面には、撮影画像や編集済みの画像が表示され、その中から所定の枚数の画像が選択される。
【0234】
ステップS110において、制御部201は、編集空間A2−1または編集空間A2−2で編集処理を終えた利用者に対して印刷待ち空間A12への移動を案内する。印刷待ち空間A12への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ131に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ231から出力させることによって行われる。印刷待ち空間A12への移動を案内する前、事後接客処理が編集空間A2−1または編集空間A2−2において行われるようにしてもよい。
【0235】
ステップS111において、制御部201は印刷処理を行う。制御部201は、利用者により選択された画像をプリンタ241に出力してシール紙に印刷させる。
【0236】
印刷が終了したとき、ステップS112において、プリンタ241は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口164に排出し、処理を終了させる。
【0237】
なお、非接触型ICリーダ/ライタ163を、事中接客部301ではなく編集部12に設けるようにしてもよい。また、図1の写真シール機1のように、図18の写真シール機1にも事後接客部13を設けるようにしてもよい。
【0238】
撮影空間A1では本撮影処理を行うために本撮影処理以外の被写体の画像処理を行う事中接客空間A11よりも十分な光量が必要である。一方、事中接客空間A11で行う被写体の画像処理時の選択は、利用者がタブレット内蔵モニタ161を見て行う処理であるため、撮影空間A1内の光量より事中接客空間A11の光量を減らし、タブレット内蔵モニタ161の方を明るくすれば、より事中接客空間A11での画像処理時の選択に集中させることができる。
【0239】
<変形例>
図7を参照して説明したように、背景部22には背面中央ストロボ101、背面左ストロボ102、および背面右ストロボ103が設けられるが、これらのストロボは、乳白アクリル板を備えかつハニカムを備えないストロボとすることができる。そのような構成を備えるストロボを撮影時に発光させることによって、より良い仕上がりの撮影画像を提供することができる。
【0240】
例えば、背面左ストロボ102と背面右ストロボ103によって利用者の髪の両サイドを照射することによって、髪に艶がある雰囲気の撮影画像を提供することが可能になる。また、乳白アクリル板を備えることによって、柔らかい雰囲気の光を照射し、さらに、ハニカムを備えていないため被写体の周囲全体を照射するので、被写体全体が柔らかい雰囲気の撮影画像を提供することができる。乳白アクリル板を備えかつハニカムを備えないストロボを背景部22に設けることによって、撮影時のストロボの照射範囲を拡大することが可能になる。
【0241】
また、背面中央ストロボ101を設けることによって、利用者が撮影空間の後方で本撮影処理を行っている場合に、撮影画像に写る利用者の影の部分を明るくすることができ、さらに、背景カーテンを照射するので、クロマキ処理を正しく行うことができる。背面中央ストロボ101が設けられていない場合、利用者の中央付近を上方から照射するのは撮影部21の正面に設けられた上ストロボ82と天井ストロボユニット24内のストロボとなるが、利用者が撮影空間の後方で本撮影処理を行っているときには利用者に十分な量の光を照射することができず、影になる部分が多くなってしまうがそのようなことを防止することができる。
【0242】
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0243】
1 写真シール作成機, 11 撮影ユニット, 12 編集部, 13 事後接客部, 21 撮影部, 22 背景部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された撮影画像を少なくとも表示する表示手段と、
前記撮影手段の光軸方向にある撮影空間に光を照射する照明手段と、
前記撮影手段と前記表示手段の表示とを用いて行われる前記撮影空間における処理の段階に応じて、前記照明手段による光の照射量を制御する制御手段と
を備える写真シール機。
【請求項2】
前記撮影空間における処理には、前記撮影手段を用いて行われる撮影処理と、前記撮影処理によって得られた前記撮影画像の画像処理とが少なくとも含まれ、
前記制御手段は、前記撮影処理の間の前記照明手段による光の照射量と、前記画像処理の間の前記照明手段による光の照射量とを異なる照射量にするように制御する
請求項1に記載の写真シール機。
【請求項3】
前記制御手段は、前記撮影処理が終わり、前記画像処理が始まることに合わせて、前記照明手段による光の照射量を、第1の照射量から、前記第1の照射量より少ない第2の照射量に切り替える
請求項2に記載の写真シール機。
【請求項4】
前記制御手段は、前記撮影処理が終わり、前記画像処理が始まることに合わせて、前記照明手段による光の照射量を徐々に少なくする
請求項2に記載の写真シール機。
【請求項5】
前記照明手段は、前記撮影空間にいる人物に直接光を照射するように設けられ、
前記撮影空間に間接光を照射する間接照明手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記照明手段による光の照射量を制御するとともに、前記間接照明手段による光の照射量を制御する
請求項1乃至4のいずれかに記載の写真シール機。
【請求項6】
前記制御手段は、前記撮影処理が終わり、前記画像処理が始まることに合わせて、前記間接照明手段による光の照射量を増やすように制御する
請求項5に記載の写真シール機。
【請求項7】
前記照明手段は、少なくとも、前記撮影手段と前記表示手段とが設けられる撮影部と、前記撮影部と離れた位置であって、前記撮影空間における処理を行う人物の背面側の位置に設けられる背景部とに設けられる
請求項1乃至6のいずれかに記載の写真シール機。
【請求項8】
被写体を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された撮影画像を少なくとも表示する表示手段と、
前記撮影手段の光軸方向にある撮影空間に光を照射する照明手段と
を備える写真シール機の照明の制御方法であって、
前記撮影手段と前記表示手段の表示とを用いて行われる前記撮影空間における処理の段階に応じて、前記照明手段による光の照射量を制御する
制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate


【公開番号】特開2012−234041(P2012−234041A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−102445(P2011−102445)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】