説明

写真シール販売装置および写真シール印刷方法

【課題】他のユーザの画像および落書きを横取りして編集可能とする。
【解決手段】画像表示・操作入力部191−1、および画像表示・操作入力部191−2は、それぞれ、画像表示・操作入力部13−1、および画像表示・操作入力部13−2の上部に備えられ、画像表示・操作入力部191−1は、画像表示・操作入力部13−2に表示されている画像および落書きを、画像表示・操作入力部191−2は、画像表示・操作入力部13−1に表示されている画像および落書きを表示する。ユーザは、画像表示・操作入力部191−1、および画像表示・操作入力部191−2に対して、他のユーザが利用している画像表示・操作入力部13−2または13−1に対する横取りや反転または回転などの操作入力を行う。本発明は、画像印刷装置に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真シール販売装置および写真シール印刷方法に関し、特に、複数のユーザによって楽しみながら撮影した画像を加工することができるようにした、写真シール販売装置および写真シール印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの画像を撮影し、これを予め用意されたフレーム画像と合成してシール紙などに印刷して提供する、いわゆる「プリント倶楽部(登録商標)」などの写真シール販売装置が知られている。
【0003】
このような写真シール販売装置を利用して撮影するとき、一般的に、ユーザは、カメラにより取り込まれている自分自身の動画像(リアルビュー)を、ほぼ正面に設けられている画面において確認しながら、好ましいポーズや表情、あるいは、立ち位置などを調整する。
【0004】
そして、その調整が終わったとき、ユーザは、装置に対して撮影の開始を指示し、指示することに応じて出力されるカウントダウンに従って撮影を行う。このように、ポーズや表情を調整してから撮影することができるため、ユーザは、より見栄えのよい画像を撮影することができる。
【0005】
このような、写真シール販売装置としての画像印刷装置においては、ユーザが表示した撮影画像に対して、付属のペンやスタンプなどを用いて、任意、あるいは所定の文字や図形を記載するなどの編集を行うことができるものがある。
【0006】
例えば、撮影した画像に対して、タッチペンを用いたお絵かきモードによる編集、さまざまなメイクパレットを用いて化粧を施すような編集、および、スタンプを用いた編集を行うことができるものがある(例えば、特許文献1)。
【0007】
【特許文献1】特開2000−69404号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、画像に対する編集の方法は、そのアミューズメント性を高めるため、多岐にわたっているが、このような画像印刷装置が広く用いられるようになってくるに伴って、画像に何らかの文字や図形を書き加える「落書き」という要素のみでは、ユーザにとって、新鮮味が薄く、購買意欲を向上させることができない。
【0009】
また、編集の方法が多様化したため、編集のためのメニューの階層が深くなり、気に入ったスタンプなどを複数回利用する場合や、他のユーザが試用しているスタンプなどと同じものを利用する場合などに、操作が煩雑になってしまうという課題があった。
【0010】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、複数のユーザが、同時に、画像の編集を行えるような場合において、あるユーザが編集中の画像を、他のユーザが取得したり、編集することができるようにして、撮影のエンターテインメント性を向上させることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の写真シール販売装置は、ユーザを撮影する撮影手段と、画像を表示する複数の主表示手段と、主表示手段に表示されている画像に対する操作入力を受ける複数の主操作入力手段と、主表示手段の近傍に備えられ、対応する主表示手段以外の主表示手段のうちの少なくとも1つに表示されている画像を表示する副表示手段と、副表示手段に表示されている画像に対する操作入力を受ける複数の副操作入力手段と、主操作入力手段、または、副操作入力手段により入力されたユーザからの操作入力に基づいて、撮影手段により撮影された画像を編集する編集手段と、編集手段により編集された画像を、写真シールに印刷する印刷手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
この撮影手段は、例えば、CCDを有するカメラなどで構成され、主表示手段および副表示手段は、例えば、LCDなどにより構成され、主操作入力手段および副操作入力手段は、例えば、タッチパネルなどで構成され、編集手段は、例えば、コンピュータによる制御装置などにより構成され、印刷手段は、例えば、プリンタなどにより構成される。
【0013】
なお、主表示手段と主操作入力手段とを一体的に構成したり、副表示手段と副操作入力手段とを一体的に構成するようにしてもよい。主表示手段と主操作入力手段とを、または、副表示手段と副操作入力手段を一体的に構成するようにした、例えば、画像表示・操作入力部においては、これらの表示手段は、例えば、LCDなどにより構成され、これらの操作入力手段は、LCDの上面に設けられ、その表示を透過させることができるタッチパネルなどにより構成される。
【0014】
本発明の写真シール印刷方法は、撮影手段により撮影された画像の、複数の主表示手段への表示を制御する第1の表示制御ステップと、主操作入力手段による操作入力を受ける第1の操作入力ステップと、第1の操作入力ステップの処理による操作入力に基づいて、第1の表示制御ステップの処理により表示が制御されている画像を編集する第1の編集ステップと、第1の表示制御ステップの処理により主表示手段への表示が制御されている画像の、主表示手段に対応しない副表示手段への表示を制御する第2の表示制御ステップと、副操作入力手段による操作入力を受ける第2の操作入力ステップと、第2の操作入力ステップの処理による操作入力に基づいて、第2の表示制御ステップの処理により表示が制御されている画像を編集する第2の編集ステップと、第1の編集ステップ、および、第2の編集ステップの処理により編集された画像を、写真シールに印刷する印刷ステップとを含むことを特徴とする。
【0015】
主表示制御ステップおよび副表示制御ステップは、例えば、表示制御部が、画像表示・操作入力部を構成するLCDへの画像の表示を制御するステップであり、主操作入力ステップおよび副操作入力ステップは、例えば、操作入力部が、画像表示・操作入力部を構成するタッチパネルへの操作入力を制御するステップであり、第1の編集ステップおよび第2の編集ステップは、例えば、制御装置が、操作入力に基づいて図形を編集するステップであり、印刷ステップは、例えば、プリンタなどにより、画像をシール紙に印刷するステップである。
【0016】
本発明の写真シール販売装置および写真シール印刷方法においては、撮影が行われ、画像が主表示手段に表示され、主表示手段に表示されている画像に対する操作入力を受け、主操作入力手段による操作入力に基づいて、主表示手段に表示されている画像が編集され、主表示手段の近傍に備えられている副表示手段に、対応する主表示手段以外の主表示手段のうちの少なくとも1つに表示されている画像が表示され、副表示手段に表示されている画像に対する操作入力を受け、副操作入力手段への操作入力に基づいて、副表示手段に表示されている画像が編集され、編集された画像が印刷される。
【0017】
これにより、他のユーザが操作中の操作手段まで手を伸ばすことなく、他のユーザが編集している画像を編集することができる。
【発明の効果】
【0018】
このように、本発明によれば、写真シール販売装置の操作に、高いゲーム性を与えることができ、複数のユーザによって、楽しみながら撮影した画像を加工することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
図1は、本発明を適用した、写真シール販売装置としての画像印刷装置1の構成を示す斜視図である。
【0021】
画像印刷装置1の、ユーザが画像印刷装置1を利用する場合に正面となる垂直な面1Aには、カメラ11が面1Aから突出した状態で設けられている。カメラ11は、面1Aに垂直方向に配設されているレールに従って、所定の範囲内で上下方向に移動可能とされている。また、カメラ11は、垂直平面内で上下方向に首振り自在に取り付けられている。なお、以下において、適宜、面1Aを画像印刷装置1の正面として説明する。
【0022】
従って、画像印刷装置1を利用するユーザは、カメラ11を好みの高さに調節し、また、カメラ11の正面、すなわち、ユーザを撮像するためのCCD(Charge Coupled Device)が設けられている面を好みの角度に調節し、撮影を行うことができる。
【0023】
カメラ11により被写体の画像が取り込まれ、取り込まれている画像(動画像)は、リアルタイムで画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2に表示される。そして、ユーザにより指示されたタイミングにおいて、カメラ11により撮像された画像が静止画像として画像印刷装置1に保存される。
【0024】
カメラ11の右側にはフラッシュ照射部12−1が設けられており、また、左側にはフラッシュ照射部12−2が設けられている。フラッシュ照射部12−1およびフラッシュ照射部12−2は、カメラ11により撮影されるタイミングで、画像印刷装置1の内部に設けられている照明フラッシュ制御部35(図3)から出射されるフラッシュ光を透過し、被写体を照射する。
【0025】
フラッシュ照射部12−1およびフラッシュ照射部12−2の下部の、面1Aに対して、斜め方向に構成されている面1Bには、LCD(Liquid Crystal Display)、およびLCDの上部に設けられ、LCDの表示を透過するようになされている入力デバイスであるタッチパネルにより構成される画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2が設けられている。画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2には、カメラ11により取り込まれた、リアルタイムの被写体の画像(動画像)、カメラ11により撮像された画像(静止画像)、後述する処理により編集された画像(静止画像)、および、撮影処理の進行段階に応じて、撮影方法などを案内する各種のメッセージなどが表示される。ユーザは、画像表示・操作入力部13−1または画像表示・操作入力部13−2に表示される撮影画像の中から、編集(落書き)対象の画像を選択し、選択された画像に対して、任意の文字や図形などを、落書きペン14−1および14−2を利用して書き込む(入力する)ことができる。
【0026】
画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2には、編集対象の画像とともに、さまざまな編集ツールを選択するためのボタンが表示される。そして、そのボタンが、落書きペン14−1および落書きペン14−2により操作(すなわちボタンが選択)され、画像の編集が行われたとき、画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2には、入力に応じて生成された編集済みの画像が表示される。
【0027】
落書きペン14−1落書きペンおよび14−2は、画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2に積層されるタッチパネルの位置検出方式(例えば、抵抗膜式、超音波式など)に応じて構成される。
【0028】
また、画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2は、落書きペン14−1または落書きペン14−2のいずれが操作入力を行っているかを区別して検出することが可能である。
【0029】
例えば、落書きペン14−1および落書きペン14−2に、それぞれ異なるIDタグを設け、画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2に、IDタグリーダライタを設けるようにすることにより、落書きペン14−1および14−2と、画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2落書きペンとが、電磁気的に通信可能としてもよいし、その他の方法で、画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2が、落書きペン14−1または14−2のいずれが操作入力を行っているかを区別して検出することができるようにしても良い。
【0030】
また、画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2を表示および操作入力がともに実行できるような構成にすることなく、例えば、CRT(Cathode−Ray Tube)またはLCDなどにより構成された表示部と、キー、ボタン、タッチパッド、マウス、あるいは、ジョイスティックなどの入力部とで構成するようにしても良い。
【0031】
画像印刷装置1の側面1Cの下方には、シール取出し口16およびコイン投入部15が設けられている。ユーザは、画像印刷装置1を利用して撮影するとき、所定の代金をコイン投入部15に投入する。撮影され、編集等が施された画像が所定の大きさでシール紙に印刷され、得られたシール紙が、シール取出し口16から排出される。
【0032】
図2は、画像印刷装置1の側面1C反対側に相当する、側面1D側の構成を示す図である。カメラ11は、面1Aから突出した状態で設けられている。
【0033】
以下、画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2を個々に区別する必要がない場合、単に画像表示・操作入力部13と総称し、落書きペン14−2および落書きペン14−2を個々に区別する必要がない場合、単に落書きペン14と総称する。
【0034】
図3は、図1および図2を用いて説明した画像印刷装置1の内部構成を示すブロック図である。
【0035】
制御装置31は、例えば、コンピュータなどにより構成され、画像印刷装置1の全体の動作を制御する。具体的には、制御装置31に設けられているCPU(Central Processing Unit)61により、ROM(Read Only Memory)62やハードディスクなどにより構成される記憶部66(いずれも図4)に記憶されているプログラムに基づく処理が実行される。また、制御装置31は、内部にタイマを有しており、タイマを参照して、画像印刷装置1が実行する処理を制御する。
【0036】
カメラ11は、上述したように、CCDなどで構成され、CCDにより、正面の画像を撮像し、撮像した画像データを制御装置31に出力する。
【0037】
コイン投入部15は、ユーザにより所定の代金が投入されたとき、それを検出し、制御装置31に通知する。フラッシュ制御部35は、カメラ11により被写体が撮影されるタイミングに合わせて、制御装置31からの指示に基づいてフラッシュ光を出射する。出射されたフラッシュ光は、フラッシュ照射部12−1および12−2を介して被写体(ユーザ)を照射する。
【0038】
表示制御部32は、画像印刷装置1の面1Bに設けられている画像表示・操作入力部13への画像、あるいは、テキストなどの表示を制御する。操作入力部33は、落書きペン14を用いて画像表示・操作入力部13へ入力されたユーザからの指示を制御装置31に出力する。
【0039】
設定情報記憶部34は、制御装置31から、設定情報を供給されて保存する。制御装置31は、必要に応じて、設定情報記憶部34に記憶されている設定情報を読み込む。
【0040】
プリンタ37とIDタグリーダライタ36に装着されるシール紙ユニット38は、シール紙42と、個々のシール紙ユニット38を識別する識別情報等を管理するIDタグ41により構成される。
【0041】
プリンタ37は、編集処理等が施された印刷データが制御装置31から供給されたとき、供給された印刷データにより表される画像を、ユーザにより選択された画像のサイズおよび分割数に従って、シール紙42に印刷し、シール紙42をシール取り出し口16に排出する。
【0042】
IDタグリーダライタ36は、IDタグ41に記憶されている識別情報を接触または非接触により読み出し、制御装置31に出力する。制御装置31は、IDタグリーダライタ36から供給された識別情報に基づいて、装着されているシール紙ユニット38が、画像印刷装置1において利用可能なユニットであるか否かを判定し、利用可能なユニットであると判定したときにのみ、プリンタ37を動作可能にする。すなわち、制御装置31により、画像印刷装置1において利用可能とされるシール紙ユニット38の識別情報が管理されている。
【0043】
これにより、画像印刷装置1に対応していない(純正のものでない)シール紙が利用されるのを抑制することができる。また、IDタグ41により、シール紙42の残量等も管理される。なお、シール紙ユニット38が純正のものであるか否かを、シール紙ユニット38にプリントされているバーコードなどにより確認させるようにしてもよい。
【0044】
図4は、図3の制御装置31の、更に詳細な構成を示すブロック図である。
【0045】
CPU61は、ROM(Read Only Memory)62に記憶されているプログラム、または、記憶部66からRAM(Random Access Memory)63にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM63にはまた、CPU61が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
【0046】
CPU61、ROM62、およびRAM63は、バス64を介して相互に接続されている。バス64にはまた、入出力インタフェース65も接続されている。
【0047】
入出力インタフェース65には、図4に示される、カメラ11、コイン投入部15、表示制御部32、操作入力部33、設定情報記憶部34、フラッシュ制御部35、IDタグリーダライタ36、および、プリンタ37が接続されている。
【0048】
記憶部66は、CPU61により実行されるプログラムの他、カメラ11により取り込まれている被写体の画像と合成する背景画像のデータや、撮影して得られた画像のデータなどを記憶する。後述するように、撮影処理においては、例えば、8回など、所定の回数だけ撮影を行うことができるようになされており、記憶部66には、撮影された画像データのうち、ユーザに保存が指令された画像データ、または、所定の回数の撮影が終了された後、ユーザから画像の保存が指令されていない場合は、最後に撮影された画像のデータが記憶される。
【0049】
入出力インタフェース65にはまた、必要に応じてドライブ67が接続され、磁気ディスク81、光ディスク82、光磁気ディスク83、あるいは、半導体メモリ84などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムや背景画像データが必要に応じて記憶部66に保存される。
【0050】
次に、図5のフローチャートを参照して、画像印刷装置1が実行する画像設定処理1について説明する。
【0051】
ステップS1において、制御装置31は、コイン投入部15から供給される信号を基に、コインが投入されたか否かを判断する。ステップS1において、コインが投入されていないと判断された場合、コインが投入されたと判断されるまで、ステップS1の処理が繰り返される。
【0052】
ステップS1において、コインが投入されたと判断された場合、ステップS2において、図8および図9を用いて後述する、撮影処理が実行される。
【0053】
ステップS3において、制御装置31は、操作入力部33から、画像表示・操作入力部13−1または画像表示・操作入力部13−2に対して、ユーザが、落書きペン14−1または落書きペン14−2を用いて記入した落書きに関する、例えば、色情報や座標情報などの入力を受け、表示制御部32に、対応する落書きを表示させるための制御信号を供給する。表示制御部32は、制御装置31の制御に基づいて、画像表示・操作入力部13−1または画像表示・操作入力部13−2のうちの対応するものに、ユーザによる落書きが加えられた画像を表示する。
【0054】
ステップS4において、制御装置31は、操作入力部33から、画像表示・操作入力部13−1または画像表示・操作入力部13−2に対して、落書きペン14−2または落書きペン14−1を用いて、ユーザによって、横取りの操作入力が行われたか否かを判断する。ステップS4において、横取りの操作入力が行われていないと判断された場合、処理は、後述するステップS8に進む。
【0055】
ここで、横取りの操作入力とは、例えば、画像表示・操作入力部13−1に対して、落書きペン14−2が触れること、または、画像表示・操作入力部13−2に対して、落書きペン14−1が触れることとする。操作入力部33は、画像表示・操作入力部13−1から、落書きペン14−2により操作入力されたことを示す信号の入力を受けるか、または、画像表示・操作入力部13−2から、落書きペン14−1により操作入力されたことを示す信号の入力を受けた場合、横取りの操作入力が行われたことを示す信号を、制御装置31に供給する。
【0056】
以下、横取りの操作入力が行われていない、換言すれば、横取りの操作入力を行ったユーザが落書き入力を行う画面である画像表示・操作入力部13をA画面と称し、一方、横取りの操作入力が行われた画像表示・操作入力部13をB画面と称する。
【0057】
ステップS4において、横取りの操作入力が行われたと判断された場合、ステップS5において、制御装置31は、表示制御部32を制御して、A画面の現在の表示を消去させる。例えば、画像表示・操作入力部13−2に対して、落書きペン14−1により操作入力された場合、画像表示・操作入力部13−1がA画面であり、ステップS5において、表示が消去される。表示が消去された画像の画像データは、例えば、制御装置31の記憶部66などに保存しておくようにしても良い。
【0058】
ステップS6において、制御装置31は、表示制御部32を制御して、これまでの表示が消去されたA画面に、横取りしたB画面の画像と落書きを複写して表示させる。
【0059】
すなわち、図6Aに示されるように、ステップS3においては、画像表示・操作入力部13−1には、カメラ11により撮像され、ユーザにより選択された画像、および、ユーザにより、落書きペン14−1を用いて記入された落書きが表示されている。ここで、画像表示・操作入力部13−1、および、落書きペン14−1を利用しているユーザが、落書きペン14−1を用いて、画像表示・操作入力部13−2に触れた場合、すなわち、横取り操作を入力した場合、図6Bに示されるように、画像表示・操作入力部13−2に表示されていた画像が表示される。
【0060】
ステップS7において、制御装置31は、表示制御部32を制御して、B画面の表示を消去させる。
【0061】
図7Aに示されるように、ステップS3においては、画像表示・操作入力部13−2には、カメラ11により撮像され、ユーザにより選択された画像、および、ユーザにより、落書きペン14−2を用いて記入された落書きが表示されている。これに対して、例えば、画像表示・操作入力部13−2に対して、落書きペン14−1が触れた場合、B画面の画像は消去される。また、消去されたB画面には、図7Bに示されるように、次に落書きする画像の選択をユーザに促すためのメッセージなどを表示させるようにしても良い。
【0062】
ステップS4において、横取りの操作入力が行われていないと判断された場合、または、ステップS7の処理の終了後、ステップS8において、制御装置31は、内部のタイマを参照して、横取り操作入力を受け付ける制限時間に対する残時間Tを確認し、残時間T=0であるか否かを判断する。ステップS8において、残時間T=0ではないと判断された場合、処理は、ステップS3に戻り、それ以降の処理が繰り返される。すなわち、ユーザは、横取り操作入力を受け付ける制限時間内において、落書きの記入および画面の横取りの操作を繰り返すことが可能である。
【0063】
ステップS8において、残時間T=0であると判断された場合、ステップS9において、図10を用いて後述する印刷処理が実行されて、処理が終了される。
【0064】
このような処理が実行されることにより、画像印刷装置1を利用している複数のユーザは、予め定められた時間内で、自分自身が選択した画像に落書きを記入したり、他のユーザの画像を横取りして、自分自身の画像とし、更に落書きを記入することが可能であるので、撮像された画像に、それぞれのユーザが落書きを施すのみならず、ゲーム性を持って、楽しみながら、撮像された画像に落書きを施すことが可能となる。
【0065】
次に、図8および図9のフローチャートを参照して、図6のステップS2において実行され、更に、後述する図11のステップS72、図17のステップS92、図20のステップS132、または、図22のステップS162において実行される、撮影処理について説明する。
【0066】
ステップS21において、制御装置31は、表示制御部32を制御して、画像表示・操作入力部13に、例えば、選択可能な分割数や、分割数ごとの印刷のサンプルなどを表示し、選択するものに落書きペン14によって触れることで、後述する印刷処理において、印刷されるシールに表示される画像の分割数を指定することができる分割数選択画面を表示させ、ユーザに、分割数を指定する操作入力を促す。
【0067】
ステップS22において、制御装置31は、操作入力部33から供給される信号を基に、分割数の指定を受けたか否かを判断する。ステップS22において、全ての画像表示・操作入力部13において、分割数の指定を受けたと判断された場合、処理は、後述するステップS25に進む。
【0068】
ステップS22において、いずれかの画像表示・操作入力部13において、分割数の指定を受けていないと判断された場合、ステップS23において、制御装置31は、内部のタイマを参照して、分割数選択画面の表示からの経過時間T1と、分割設定の入力を受けることができる分割設定時間T2を比較し、経過時間T1>分割設定時間T2であるか否かを判断する。ステップS23において、経過時間T1>分割設定時間T2ではないと判断された場合、処理は、ステップS21に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0069】
ステップS23において、経過時間T1>分割設定時間T2であると判断された場合、ステップS24において、制御装置31は、自動設定により、予め定められている所定の分割数に、分割数を決定する。
【0070】
ステップS22において、全ての画像表示・操作入力部13において、分割数の指定を受けたと判断された場合、または、ステップS24の処理の終了後、ステップS25において、制御装置31は、ユーザにより指定された、または、自動設定により決定された分割数を、設定情報記憶部34に保存する。
【0071】
なお、後述する印刷処理において、分割数の設定処理が行われる場合、ステップS21乃至ステップS25の処理は、省略してもかまわない。
【0072】
ステップS26において、制御装置31は、表示制御部32を制御して、画像表示・操作入力部13に、用意されている撮影コースの名称や、必要に応じて、それぞれの撮影コースの説明や、それぞれの撮影コースのサンプル画像などを表示し、落書きペン14によって触れることで撮影コースを指定することができる撮影コース選択画面を表示させ、ユーザに、撮影コースを指定する操作入力を促す。
【0073】
撮影コースには、例えば、カメラ11によって撮像されたユーザの皮膚を色白に変更して印刷することができる「美白系」、画像の明度を高くするなどして、画像の色調を明るくしたり、背景色にポップカラーを用いて印刷することができる「楽しい系」、画像印刷装置1において、予め設定された方法で画像処理を行う「おすすめ」、あるいは、その他、さまざまな撮影コースを用意するようにしても良い。
【0074】
ステップS27において、制御装置31は、操作入力部33から供給される信号を基に、ユーザから、撮影コースを選択する操作入力を受けたか否かを判断する。ステップS27において、撮影コースを選択する操作入力を受けたと判断された場合、処理は、後述するステップS30に進む。
【0075】
ステップS27において、撮影コースを選択する操作入力を受けていないと判断された場合、ステップS28において、制御装置31は、内部のタイマを参照して、撮影コース選択画面が表示されてから経過した時間である経過時間T3と、撮影コースの設定が可能な時間である撮影コース設定時間T4とを比較し、経過時間T3>撮影コース設定時間T4であるか否かを判断する。ステップS28において、経過時間T3>撮影コース設定時間T4ではないと判断された場合、処理は、ステップS26に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0076】
ステップS28において、経過時間T3>撮影コース設定時間T4であると判断された場合、ステップS29において、制御装置31は、自動設定により、おすすめコースを選択し、撮影コースとして決定する。ステップS29において選択される撮影コースは、いずれか1つが選択されれば、おすすめコース以外が選択されてもよいことは言うまでもない。
【0077】
ステップS27において、撮影コースを選択する操作入力を受けたと判断された場合、もしくは、ステップS29の処理の終了後、ステップS30において、制御装置31は、ユーザによって選択された、または、自動設定された撮影コースを、設定情報記憶部34に供給して保存させる。
【0078】
ステップS31において、制御装置31は、表示制御部32を制御して、画像表示・操作入力部13に、現在、カメラ11が撮像している画像とともに、例えば、「撮影するポーズが決まったら、撮影開始ボタンを押してください」のメッセージなどの撮影開始ボタン押下案内を表示する。
【0079】
ステップS32において、制御装置31は、操作入力部33から供給される信号を基に、撮影ボタンが押下されたか否かを判断する。
【0080】
ステップS32において、撮影ボタンが押下されなかったと判断された場合、ステップS33において、制御装置31は、内部のタイマを参照して、撮影開始ボタン押下案内の表示からの経過時間T5と、撮影開始ボタンの押下待ち状態を継続する撮影設定時間T6とを比較し、経過時間T5>撮影設定時間T6であるか否かを判断する。ステップS33において、経過時間T5>撮影設定時間T6ではないと判断された場合、処理は、ステップS31に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0081】
ステップS32において、撮影ボタンが押下されたと判断された場合、または、ステップS33において、経過時間T5>撮影設定時間T6であると判断された場合、制御装置31は、ステップS34において、フラッシュ制御部35を制御し、フラッシュ照射部12のフラッシュを点灯させ、ステップS35において、カメラ11を制御して、カメラ11の正面の画像を撮影させる。
【0082】
ステップS36において、カメラ11は、撮影した画像データを制御装置31に出力する。そして、制御装置31は、表示制御部32を制御して、画像表示・操作入力部13にステップS35において撮影した画像を表示させる。
【0083】
ステップS37において、制御装置31は、操作入力部33から供給される信号を基に、ユーザから、画像を保存する指令が入力されたか否かを判断する。
【0084】
ステップS37において、画像を保存する指令が入力されていないと判断された場合、ステップS38において、制御装置31は、現在の撮影回数は、例えば、8回などの、所定の回数以下であるか否かを判断する。ステップS38において、撮影回数は所定の回数以下であると判断された場合、処理は、ステップS31に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0085】
ステップS37において、画像を保存する指令が入力されたと判断された場合、または、ステップS38において、撮影回数は所定の回数以下ではない、すなわち、撮影回数の上限であると判断された場合、ステップS38において、制御装置31は、内部の記憶部66に、ステップS35において撮影した画像を保存して、処理は、図5のステップS3に戻る。
【0086】
次に、図10のフローチャートを参照して、図5のステップS9、図11のステップS82、図18のステップS103、図21のステップS143、または、図23のステップS176において実行される、印刷処理について説明する。
【0087】
ステップS51において、制御装置31は、表示制御部32を制御して、画像表示・操作入力部13に、例えば、選択可能な分割数や、分割数ごとの印刷サンプルを表示し、落書きペン14によって触れることで、印刷されるシールに表示される画像の分割数を指定することができる分割数選択画面を表示させ、ユーザに、分割数を指定する操作入力を促す。
【0088】
ステップS52において、制御装置31は、操作入力部33から供給される信号を基に、分割数の指定を受けたか否かを判断する。ステップS52において、全ての画像表示・操作入力部13において、分割数の指定を受けたと判断された場合、処理は、後述するステップS55に進む。
【0089】
ステップS52において、いずれかの画像表示・操作入力部13において、分割数の指定を受けていないと判断された場合、ステップS53において、制御装置31は、内部のタイマを参照して、分割数選択画面の表示からの経過時間T1と、分割設定の入力を受けることができる分割設定時間T2を比較し、経過時間T1>分割設定時間T2であるか否かを判断する。ステップS53において、経過時間T1>分割設定時間T2ではないと判断された場合、処理は、ステップS51に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0090】
ステップS53において、経過時間T1>分割設定時間T2であると判断された場合、ステップS54において、制御装置31は、自動設定により、所定の分割数に、分割数を決定する。
【0091】
ステップS52において、全ての画像表示・操作入力部13において、分割数の指定を受けたと判断された場合、または、ステップS54の処理の終了後、ステップS55において、制御装置31は、ユーザにより指定された、または、自動設定により決定された分割数を、設定情報記憶部34に保存する。
【0092】
なお、図8および図9を用いて説明した撮影処理において、ステップS21乃至ステップS25の分割数の設定が実行された場合、ステップS51乃至ステップS55の処理は、省略してもかまわない。
【0093】
ステップS56において、制御装置31は、設定情報記憶部34から、設定情報を読み出し、設定情報に基づいて、プリンタ37およびIDタグリーダ/ライタ36を制御し、正しいIDタグ41を有するシール紙42に、ユーザによって撮像され、必要に応じて落書きが記入された画像を、選択された分割数で印刷させる。
【0094】
ステップS57において、シール紙ユニット38は、シール取り出し口16から、プリンタ37によって印刷された写真シールを出力し、処理が終了される。
【0095】
画像設定処理1においては、あるユーザが編集中の画像および落書きの全てが他のユーザに横取りされ、横取りされた画像および落書きは、元のユーザが編集することができないものとして説明したが、落書きの一部のみを横取りしたり、横取りする落書きを元のユーザに残しておくことができるようにしても良い。
【0096】
図11を参照して、落書きの一部のみを横取りしたり、横取りする落書きを元のユーザに残しておくことができる画像設定処理2について説明する。
【0097】
ステップS71乃至ステップS73において、図5を用いて説明したステップS1乃至ステップS3と同様の処理が実行される。すなわち、コイン投入部15からコインが投入された場合、撮影処理が実行されて、落書きが入力され、入力された落書きが、撮影された画像とともに表示される。
【0098】
ステップS74において、制御装置31は、操作入力部33から供給される信号を基に、画像表示・操作入力部13−1または画像表示・操作入力部13−2に対して、落書きペン14−1または落書きペン14−2を用いて、ユーザによって、横取りの操作入力が行われたか否かを判断する。ステップS74において、横取りの操作入力が行われなかったと判断された場合、処理は、ステップS81に進む。
【0099】
ここでは、落書きの一部のみが横取り可能であり、例えば、図12に示されるような表示画面が、画像表示・操作入力部13に表示されるものとする。画像表示・操作入力部13には、落書きを行うための画像を表示する画像表示エリア101、横取り操作を入力するための、ひとつだけ横取りボタン102、および、たくさん横取りボタン103、横取りした落書きを、元の画像にも残す場合に押下されるコピーボタン104、横取りする落書きの範囲を変更するときに押下される横取り範囲変更ボタン105、指令した内容を許可するためのOKボタン106、指令した内容を取り消すための取り消しボタン107、キャラクターなどを表示するアイコン108、メッセージを表示するメッセージエリア109、並びに、現在の動作モードを表示する、動作モード表示エリア110が表示され、更に、図13に示されるように、横取りした落書きの画像を表示するクリップボード115が設けられている。
【0100】
ユーザは、ひとつだけ横取りボタン102、たくさん横取りボタン103、または、コピーボタン104を押下して、横取りモードを設定した後、他のユーザが編集を行っている画像表示・操作入力部13に表示されている落書きに、自分自身の落書きペン14を触れることによって、落書きの横取りを実行することができる。例えば、ひとつだけ横取りボタン102が押下された場合には、落書きペン14が触れた位置に最も近い1つの落書きに対する横取り操作であるものとし、たくさん横取りボタン103が押下された場合には、落書きペン14が触れた位置から近い、例えば3つなどの所定の数の落書きに対する横取り操作であるものとしたり、横取りする落書きを連続して選択することができるようにすることができる。
【0101】
また、メッセージエリア109には、例えば、操作方法の説明などを表示するようにしても良く、例えば、図12のメッセージエリア109−1およびメッセージエリア109−2のように、メッセージエリア109を複数設けるようにしても良い。
【0102】
ステップS74において、横取りの操作入力が行われたと判断された場合、ステップS75において、制御装置31は、B画面の横取りする落書きを、内部のRAM63、または、記憶部66などのメモリ上に複写して保存する。
【0103】
横取りした落書きは、図13に示されるように、A画面のクリップボード115に表示される。落書きを横取りしたユーザは、クリップボード115に表示されている落書きのうちの所望の落書きを、例えば、ドラック操作することにより、自分自身が編集中の画像の任意の位置に上書きすることができる。
【0104】
ステップS76において、制御装置31は、表示制御部32を制御して、B画面の横取りされた落書きを強調表示させる。
【0105】
このとき、落書きを横取りされたB画面は、図14のように表示される。図14の表示画面においては、メッセージエリア109に、「たいへん!横取りされているよ!」などといった、隣のユーザが横取り操作を行ったことを通知するメッセージが表示される。また、横取り個所141の落書きの強調表示の方法は、例えば、図15に示されるように、落書き全体を点滅させるようにしても良いし、または、図16に示されるように、輪郭のみを点線、または破線で表示して点滅させるようにしても良い。
【0106】
ステップS77において、制御装置31は、操作入力部33から供給される信号を基に、横取り操作が行われたとき、ユーザの画面Aのコピーボタン104が選択されていたか否かを判断する。
【0107】
ステップS77において、コピーボタン104が選択されていないと判断された場合、ステップS78において、制御装置31は、表示制御部32を制御して、B画面の、横取りされた落書き、すなわち、ステップS76において、強調表示されていた、横取り個所141の落書きを消去させる。
【0108】
ステップS77において、コピーボタン104が選択されたと判断された場合、または、ステップS78の処理の終了後、制御装置31は、ステップS79において、操作入力部33から供給される信号を基に、メモリに保存された落書きの貼り付け位置を指定する操作入力を受け、ステップS80において、メモリ上の落書きデータを、A画面の、ユーザが指定した位置へ貼付する。
【0109】
ステップS74において、横取りの操作入力が行われなかったと判断された場合、または、ステップS80の処理の終了後、ステップS81において、制御装置31は、内部のタイマを参照して、横取り操作入力を受け付ける制限時間に対する残時間Tを確認し、残時間T=0であるか否かを判断する。ステップS81において、残時間T=0ではないと判断された場合、処理は、ステップS73に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0110】
ステップS81において、残時間T=0であると判断された場合、ステップS82において、図10を用いて説明した印刷処理が実行されて、処理が終了される。
【0111】
このような処理が実行されることにより、画像印刷装置1を利用しているユーザは、予め定められた時間内で、自分自身が選択した画像に落書きを記入したり、他のユーザの画像を単純に横取りするのみならず、落書きの一部のみを横取りしたり、横取りする落書きを元のユーザに残しておくことができるので、バラエティーに富んだ方法で横取り操作を行うことができ、ゲーム性が向上する。
【0112】
図5乃至図16を用いて説明した処理においては、撮像された画像に、ユーザがそれぞれ落書きを施し、対応する画像表示・操作入力部13に落書きを施すために用いられる落書きペン14とは異なる(すなわち、隣の画像表示・操作入力部13に落書きを施すために用いられる)落書きペン14を用いて、対応する画像表示・操作入力部13に対して横取り操作を入力することによって、他のユーザが落書きを施した画像の全体、または、落書きの少なくとも一部を取り込んで、編集することができるようになされている。
【0113】
これに対して、他のユーザが編集している画像データに対して横取り操作以外の操作入力を行うことが出来るようにしても良い。
【0114】
図17および図18を用いて、他のユーザが編集している画像データに対して回転または反転の操作を行うことができる画像設定処理3について説明する。画像設定処理3においては、それぞれのユーザは、自分自身が編集している画像に対して、また、他のユーザが編集している画像に対して、回転および反転の操作を行うことができるものとする。
【0115】
ステップS91乃至ステップS93において、図5を用いて説明したステップS1乃至ステップS3と同様の処理が実行される。すなわち、コイン投入部15からコインが投入された場合、撮影処理が実行されて、落書きが入力され、入力された落書きが、撮影された画像とともに表示される。
【0116】
ステップS94において、制御装置31は、操作入力部33から供給される信号を基に、画面表示・操作入力部13のいずれかが、隣の落書きペン14からの回転・反転操作の入力を受けたか否か、すなわち、画面表示操作入力部13−1が、落書きペン14−2からの回転・反転操作の入力を受けたか、または、画面表示操作入力部13−2が、落書きペン14−1からの回転・反転操作の入力を受けたか否かを判断する。
【0117】
ステップS94において、隣の落書きペン14からの回転・反転操作の入力を受けたと判断された場合、ステップS95において、制御装置31は、表示制御部32を制御して、回転・反転操作の入力を行った落書きペン14の、画像表示、操作入力部13上のポイント位置を基に、例えば、落書きペン14のポイント位置の方向が、画像の上側になるように、表示を回転・反転させる。
【0118】
この場合の画像表示・操作入力部13の表示を図19に示す。図19に示されるように、画像表示・操作入力部13には、図12を用いて説明した場合と比較して、ひとつだけ横取りボタン102、たくさん横取りボタン103、コピーボタン104、および、横取り範囲変更ボタン105に代わって、画像表示エリア101に表示されている画像を回転、または反転させる指令を入力するための左90度回転ボタン121、右90度回転ボタン122、上下反転ボタン123、および、左右反転ボタン124が表示される。画像回転・反転モードにおいては、クリップボード115は表示されなくてもかまわない。
【0119】
図19においては、動作モード表示エリア110には、「画像回転・反転モード選択中!」のテキストが表示され、メッセージエリア109にも、「上下反転モードだよ!」と表示されている。隣のユーザが利用している落書きペン14が、画像表示エリア101の下部に触れた場合、表示されている画像は、図19に示されるように、上下反転される。また、例えば、隣のユーザが利用している落書きペン14が、画像表示エリア101の右側に触れた場合、表示されている画像は、右側に90度回転し、画像表示エリア101の左側に触れた場合、表示されている画像は、左側に90度回転する。
【0120】
例えば、図19に示されるように、編集中の画像を上下反転されたユーザは、上下反転ボタン123を操作するなどして、画像の向きを元に戻そうとするので、その間、落書きの横取り操作入力を行うことができない。これに対して、もう一方のユーザは、この間に、落書きの横取り操作を行うことが可能となる。このようにすることにより、ゲーム性が向上する。
【0121】
ここでは、左右90度回転と、上下左右の反転の処理を行うものとして説明したが、回転の角度を、例えば、30度ごとなどに小刻みに設定することが可能なようにしたり、任意の角度の回転処理を可能としても良いことは言うまでもない。
【0122】
テップS94において、隣の落書きペン14からの回転・反転操作の入力を受けていないと判断された場合、ステップS96において、制御装置31は、操作入力部33から供給される信号を基に、回転・反転操作のボタン入力を受けたか否かを判断する。
【0123】
この操作入力は、例えば、上述した図19の上下反転された画像を、上下反転ボタン123を操作するなどして、画像の向きを元に戻そうとする場合などに入力されるものである。ステップS96において、回転・反転操作のボタン入力を受けていないと判断された場合、処理は、後述するステップS98に進む。
【0124】
ステップS96において、回転・反転操作のボタン入力を受けたと判断された場合、ステップS97において、制御装置31は、表示制御部32を制御して、ボタン操作、すなわち、左90度回転ボタン121、右90度回転ボタン122、上下反転ボタン123、および、左右反転ボタン124のいずれのボタンが操作されたかを基に、画像表示エリア101の表示を回転、または反転させる。
【0125】
ステップS96において、回転・反転操作のボタン入力を受けていないと判断された場合、ステップS95の処理の終了後、または、ステップS97の処理の終了後、ステップS98乃至ステップS104において、図11のステップS74乃至ステップS80と同様の処理が実行される。すなわち、横取りの操作入力を受けたと判断された場合、横取りされる画像がメモリに複写され、B画面上で強調表示される。そして、コピーボタンが選択されなかった場合、B画面上で、横取りされた画像が消去され、コピーボタンが選択された場合、B画面上には、横取りされた画像が残る。そして、A画面上のユーザの所望の位置に、横取りされた画像が貼り付けられる。
【0126】
ステップS105において、制御装置31は、内部のタイマを参照して、横取り操作入力を受け付ける制限時間に対する残時間Tを確認し、残時間T=0であるか否かを判断する。ステップS105において、残時間T=0ではないと判断された場合、処理は、ステップS93に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0127】
ステップS105において、残時間T=0であると判断された場合、ステップS106において、図10を用いて説明した印刷処理が実行されて、処理が終了される。
【0128】
このような処理が実行されることにより、画像印刷装置1を利用しているユーザは、予め定められた時間内で、自分自身が選択した画像に落書きを記入したり、他のユーザの画像を横取りするのみならず、他のユーザが編集中の画像を、任意に回転、または反転させることができるので、例えば、ユーザAがユーザBの編集中の画像を回転させた場合、ユーザAは、ユーザBが、回転、または反転された画像を基に戻す操作を行っている間に、更に落書きを横取りする操作を行うことなどもできるので、ゲーム性が非常に向上する。
【0129】
また、画像印刷装置1にゲームモードを用意し、2人のユーザの間で落書きの記入および横取りの操作に対して、勝敗、または優劣をつけることができるようにしても良い。
【0130】
図20および図21のフローチャートを参照して、ゲームモードにおける画像設定処理4について説明する。
【0131】
ステップS131およびステップS132において、図5のステップS1およびステップS2と同様の処理が実行される。すなわち、コイン投入部15からコインが投入された場合、撮影処理が実行される。
【0132】
ステップS133において、制御装置31は、操作入力部33を介して、ユーザから、ゲームモードの指令を受ける。
【0133】
ステップS134において、制御装置31は、操作入力部33から、画像表示・操作入力部13−1または画像表示・操作入力部13−2に対して、ユーザが、落書きペン14−1または落書きペン14−2を用いて記入した落書きに関する、例えば、色情報や座標情報などの入力を受け、表示制御部32に、対応する落書きを表示させるための制御信号を供給する。表示制御部32は、制御装置31の制御に基づいて、画像表示・操作入力部13−1または画像表示・操作入力部13−2のうちの対応するものに、ユーザによる落書きが加えられた画像を表示する。
【0134】
ゲームモードにおいて、ゲームが開始される、すなわち、横取り可能状態になるためには、所定の条件を満たしていなければならない。すなわち、ゲームモードにおいては、所定の条件を満たすまでは、落書きの入力しか行われない。例えば、落書きが開始されてから、所定の時間が経過するまでは、落書きの入力しか行えず、所定の時間経過後、横取り操作が可能となったり、落書きペン14が画像表示・操作入力部13に触れた回数が、一方のユーザにおいて、または、両方のユーザの合計で、所定の回数に達するまでは、落書きの入力しか行えず、所定の回数に達した後、横取り操作が可能となったり、あるいは、いずれかの画像表示・操作入力部13に表示されている画像表示エリア101内の落書きの総面積が、50%などの所定の割合に達するまでは、落書きの入力しか行えず、所定の割合に達した後、横取り操作が可能となるようになされる。
【0135】
ステップS135において、制御装置31は、必要に応じて、内部のタイマを参照したり、操作入力部33から入力された信号に基づいて、上述したような条件が満たされているか否かを判断し、判断結果を基に、横取り可能状態になったか否かを判断する。ステップS135において、横取り可能状態ではないと判断された場合、処理は、ステップS134に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0136】
ステップS135において、横取り可能状態であると判断された場合、ステップS136において、制御装置31は、操作入力部33から入力された信号に基づいて、横取りの操作入力が行われたか否かを判断する。ステップS136において、横取りの操作入力が行われていないと判断された場合、処理は、後述するステップ139に進む。
【0137】
ステップS136において、横取りの操作入力が行われたと判断された場合、ステップS137において、制御装置31は、表示制御部32を制御し、横取りの操作入力を行ったユーザ側の画像表示・操作入力部13に表示されている画像表示エリア101のA画面に、横取りされたユーザ側の画像表示・操作入力部13に表示されている画像表示エリア101のB画面の落書きを加えて表示させる。
【0138】
ステップS138において、制御装置31は、表示制御部32を制御し、B画面の横取りされた落書きの表示を、画像表示・操作入力部13に表示されている画像表示エリア101のB画面から消去させる。
【0139】
このように、落書きの横取りが、それぞれのユーザによって行われる。なお、横書きの横取り中に、新たに落書きを記入することができるようにしても良い。そして、現在編集中の画像におけるゲームの終了、および、次の画像を用いたゲームの続行のためには、所定の条件を満たしていなければならない。
【0140】
例えば、横取り操作が開始されてから、所定の時間が経過した時点の落書きの量によって、自動的に勝敗が決定されて、次の画像を選択することが可能な状態になったり、横取り操作開始からの横取り操作入力の回数、または、落書きペン14が画像表示・操作入力部13に触れた回数が、一方のユーザにおいて、または、両方のユーザの合計で、所定の回数に達した時点の落書きの量によって、自動的に勝敗が決定されて、次の画像を選択することが可能な状態になったり、あるいは、いずれかの画像表示・操作入力部13に表示されている画像表示エリア101内の落書きの総面積が、70%などの所定の割合に達した場合、勝敗が決定されて、次の画像を選択することが可能な状態になる。
【0141】
ステップS136において、横取りの操作入力が行われていないと判断された場合、または、ステップS138の処理の終了後、ステップS139において、制御装置31は、必要に応じて、内部のタイマを参照したり、操作入力部33から入力された信号に基づいて、上述したような条件が満たされているか否かを判断し、判断結果を基に、ゲーム続行可能状態になったか否かを判断する。ステップS139において、ゲーム続行可能状態ではないと判断された場合、処理は、ステップS134に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0142】
テップS139において、ゲーム続行可能状態であると判断された場合、ステップS140において、制御装置31は、表示制御部32を制御し、次の落書き対象画像を、内部のRAM63、または、記憶部66から読み出して、自動的に、または、操作入力部33を介して入力されるユーザの選択に基づいて、画像表示・操作入力部13の画像表示エリア101に表示する。
【0143】
ステップS140において、制御装置31は、必要に応じて、内部のタイマを参照したり、操作入力部33から入力された信号に基づいて、ゲーム終了状態になったか否かを判断する。ゲーム終了状態とは、例えば、全ての画像に対して勝敗が決した場合、または、どちらか一方の画像表示・操作入力部13の画像表示エリア101の全ての落書きが全て横取りされてしまった場合などである。
【0144】
ステップS142において、制御装置31は、内部のタイマを参照して、横取り操作入力を受け付ける制限時間に対する残時間Tを確認し、残時間T=0であるか否かを判断する。ステップS142において、残時間T=0ではないと判断された場合、処理は、ステップS136に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0145】
ステップS142において、残時間T=0であると判断された場合、ステップS143において、図10を用いて説明した印刷処理が実行されて、処理が終了される。
【0146】
ここでは、所定の時間が経過した時点の落書きの量、横取り操作開始からの横取り操作入力の回数、または、落書きペン14が画像表示・操作入力部13に触れた回数が、一方のユーザにおいて、または、両方のユーザの合計で、所定の回数に達した時点の落書きの量などによって、自動的に勝敗が決定されるものとして説明したが、例えば、勝敗を決定するのではなく、優劣、すなわち、いずれのユーザが優勢であるか、劣勢であるかを決定するようにしても良い。
【0147】
このような処理が実行されることにより、画像印刷装置1を利用しているユーザは、予め定められた時間内で、自分自身が選択した画像に落書きを記入したり、他のユーザの画像を横取りするのみならず、2人のユーザの間で落書きの記入および横取りの操作に対しての勝敗、または優劣を争って楽しむことができる。
【0148】
以上においては、落書きを他のユーザから横取りする場合について説明したが、これに対して、自分自身が記入した落書きや、予めスタンプなどで用意されていた落書きを他のユーザが編集している画像に付け加えさせることができるようにしても良い。
【0149】
図22および図23のフローチャートを参照して、落書きを他のユーザが編集している画像に付け加えさせることができるようにした画像設定処理5について説明する。なお、画像設定処理5が実行可能な画像印刷装置1の画像表示・操作入力部13には、図12を用いて説明した場合と比較して、図24に示されるように、プレゼントボタン161が設けられている。
【0150】
ステップS161乃至ステップS170において、図11を用いて説明したステップS71乃至ステップS80と同様の処理が実行される。すなわち、コイン投入部15からコインが投入された場合、撮影処理が実行されて、落書きが入力され、入力された落書きが、撮影された画像とともに表示される。
【0151】
そして、横取りの操作入力を受けたと判断された場合、横取りされる画像がメモリに複写され、B画面上で強調表示される。そして、コピーボタンが選択されなかった場合、B画面上で、横取りされた画像が消去され、コピーボタンが選択された場合、B画面上には、横取りされた画像が残る。そして、A画面上のユーザの所望の位置に、横取りされた画像が貼り付けられる。
【0152】
ステップS164において、横取りの操作入力が行われていないと判断された場合、または、ステップS170の処理の終了後、ステップS171において、制御装置31は、操作入力部33から供給される信号を基に、任意の落書きが選択されて、プレゼントボタン161が押下されたか否かを判断する。ステップS171において、プレゼントボタン161が押下されていないと判断された場合、処理は、後述するステップS175に進む。
【0153】
ステップS171において、プレゼントボタン161が押下されたと判断された場合、ステップS172において、制御装置31は、ユーザによって選択された、プレゼントする落書きのデータを、例えば、RAM63や、記憶部66などの、内部のメモリ上に複写して、保存する。また、このとき、制御装置31は、表示制御部32を制御して、図24に示されるように、メッセージエリア109−1に、「この落書きをお友達にプレゼントする?」などの確認メッセージを表示させ、メッセージエリア109−2に、プレゼントする落書きを表示するようにし、OKボタン106が押下された場合、ステップS172の処理が実行されるようにしても良い。このとき、動作モード表示エリア110には、例えば、「プレゼント中!」と表示される。
【0154】
ステップS173において、制御装置31は、表示制御部32を制御して、図25に示されるように、プレゼントされた側のメッセージエリア109−1に、例えば、「お友達からのプレゼントが届いているよ!楽しみにしててね!」などのメッセージを表示させる。このとき、メッセージエリア109−2には、プレゼントされる落書きは表示されずに、代わりの画像が表示されるので、落書きのプレゼントを受けるユーザは、シール紙がプリントされて出力されるまで、落書きの内容を知ることができない。
【0155】
ステップS174において、制御装置31は、プレゼントされた落書きを、画像表示エリア101には表示しない状態で、例えば、RAM63や、記憶部66などの、内部のメモリに記憶されている、印刷される画像データに含ませる。
【0156】
ステップS175において、制御装置31は、内部のタイマを参照して、横取り操作入力を受け付ける制限時間に対する残時間Tを確認し、残時間T=0であるか否かを判断する。ステップS175において、残時間T=0ではないと判断された場合、処理は、ステップS163に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0157】
ステップS175において、残時間T=0であると判断された場合、ステップS176において、図10を用いて説明した印刷処理が実行されて、処理が終了される。
【0158】
このような処理が実行されることにより、画像印刷装置1を利用しているユーザは、予め定められた時間内で、自分自身が選択した画像に落書きを記入したり、他のユーザの画像を単純に横取りするのみならず、自分自身が記入した落書きを他のユーザの画像に付け加えることができる。更に、この処理においては、印刷出力されるまで、プレゼントされた落書きを確認することはできず、他のユーザから、落書きをプレゼントされたことのみが通知されるので、印刷されたシール紙42が出力されることに対する楽しみが増すという効果を奏することができる。
【0159】
また、プレゼントされる落書きの内容を覗き見ることができないように、例えば、図26、または、図27に示されるように、画像表示・操作入力部13−1および画像表示・操作入力部13−2の間に、仕切りを設けるようにすることができる。
【0160】
例えば、図26に示されるように、仕切り171を、画像表示・操作入力部13−1と、画像表示・操作入力部13−2との間に設けるようにすることにより、それぞれのユーザは、他のユーザの操作内容を知ることができないようになるので、プレゼントの内容を覗き見ることができなくなる。また、図27に示されるように、仕切り板181を、格納したり、画像表示・操作入力部13−1と、画像表示・操作入力部13−2との間に引き出したりすることができるようにしても良い。仕切り板181を格納している状態を、図27Aに、仕切り板181が表に引き出されている状態を、図27Bに示す。
【0161】
このとき、仕切り板181の格納部分を、例えば、CDデッキなどのトレイ部と同様の構造とし、ユーザの操作入力によって、出し入れ可能なようにしたり、仕切り板181の上部に、ユーザが掴み易いような、取手、または、くぼみ部を設けるようにして、ユーザが手動で出し入れ可能なようにしても良い。
【0162】
更に、画像印刷装置1においては、自分自身が落書きを行っている画像表示・操作入力部13とは異なる、他のユーザが利用している画像表示・操作入力部13に対して、例えば、横取りや反転または回転などの操作入力を行うのではなく、例えば、図28に示されるように、他のユーザが利用している画像表示・操作入力部13の表示内容を表示し、横取りや反転または回転などの操作入力を行うための画像表示・操作入力部191−1、および画像表示・操作入力部191−2を設けるようにしても良い。
【0163】
図29に示されるように、画像表示・操作入力部191−1、および画像表示・操作入力部191−2は、それぞれ、画像表示・操作入力部13−1、および画像表示・操作入力部13−2の上部に備えられ、画像表示・操作入力部191−1は、画像表示・操作入力部13−2に表示されている画像および落書きを、画像表示・操作入力部191−2は、画像表示・操作入力部13−1に表示されている画像および落書きを表示する。
【0164】
また、画像表示・操作入力部191−1、および画像表示・操作入力部191−2が設けられている画像印刷装置1に、図26または図27を用いて説明した仕切り171や、仕切り板181を設けるようにすることにより、横取りや反転または回転などの操作入力のための動作を、他のユーザにわかりにくいようにしても良い。
【0165】
図30は、画像表示・操作入力部191−1、および画像表示・操作入力部191−2が設けられた場合の画像印刷装置1の構成を示すブロック図である。なお、図3における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
【0166】
すなわち、図30においては、画像表示・操作入力部191−1、および画像表示・操作入力部191−2が新たに設けられ、表示制御部32および操作入力部33と接続されている以外は、図3における場合と同様の構成を有している。
【0167】
画像表示・操作入力部191−1、および画像表示・操作入力部191−2は、表示制御部32の制御により、画像、あるいはテキストなどを表示する。上述したように、画像表示・操作入力部191−1は、画像表示・操作入力部13−2に表示されている画像および落書きを、画像表示・操作入力部191−2は、画像表示・操作入力部13−1に表示されている画像および落書きを表示する。
【0168】
また、画像表示・操作入力部191−1、および画像表示・操作入力部191−2は、落書きペン14による操作入力を操作入力部33に供給する。画像表示・操作入力部191−1、および画像表示・操作入力部191−2に対して、落書きペン14−1および落書きペン14−2を用いて入力された操作は、上述した処理において、他のユーザの画像表示・操作入力部13に対してなされた、落書きの横取りや、回転・反転操作として認識される。
【0169】
画像表示・操作入力部191−1、および画像表示・操作入力部191−2が設けられている場合、落書きペン14−1を用いて画像表示・操作入力部13−2を操作したり、落書きペン14−2を用いて画像表示・操作入力部13−1を操作する必要がないので、画像表示・操作入力部13は、自分自身を操作している落書きペンが、落書きペン14−1と落書きペン14−2のいずれであるかを検出することができなくても良い。
【0170】
このような構成にすることにより、ユーザは、隣のユーザの前まで、手を伸ばすことなく、落書きの横取りや回転・反転操作を行うことができ、ユーザの操作入力がより容易になる。
【0171】
なお、図22および図23を用いて説明した、落書きのプレゼントを行う画像設定処理5においては、ステップS174において、プレゼントされた落書きは、画像表示・操作入力部13に表示されないものとして説明したが、画像表示・操作入力部191−1、および画像表示・操作入力部191−2には、プレゼントされた落書きが表示されるようにしても良い。
【0172】
以上説明した処理においては、2人のユーザの間で、自分以外のユーザの編集中の画像に対して、データを切り取り、またはコピーしたり、あるいは、データを付け加えることができるようにしたが、本発明は、2人以上のユーザの間で、自分以外のユーザの編集中の画像に対して、データを切り取り、またはコピーしたり、あるいは、データを付け加える処理を実行する場合においても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】本発明を適用した画像印刷装置の外観斜視図である。
【図2】図1の画像印刷装置の側面図である。
【図3】図1の画像印刷装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】図3の制御装置の内部構成を示すブロック図である。
【図5】画像設定処理1を説明するためのフローチャートである。
【図6】横取り操作がなされた場合の表示を説明する図である。
【図7】横取り操作がなされた場合の表示を説明する図である。
【図8】撮影処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】撮影処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】印刷処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】画像設定処理2を説明するためのフローチャートである。
【図12】落書きの一部のみ横取りが可能な場合の表示を説明する図である。
【図13】図12のクリップボードを説明する図である。
【図14】落書きが横取りされている場合の表示を説明する図である。
【図15】図14の横取り箇所の強調表示を説明する図である。
【図16】図14の横取り箇所の強調表示を説明する図である。
【図17】画像設定処理3を説明するためのフローチャートである。
【図18】画像設定処理3を説明するためのフローチャートである。
【図19】画像回転・反転モードにおける表示を説明する図である。
【図20】画像設定処理4を説明するためのフローチャートである。
【図21】画像設定処理4を説明するためのフローチャートである。
【図22】画像設定処理5を説明するためのフローチャートである。
【図23】画像設定処理5を説明するためのフローチャートである。
【図24】プレゼント処理中の表示を説明するための図である。
【図25】プレゼント処理中の表示を説明するための図である。
【図26】仕切りを設ける場合について説明する図である。
【図27】出し入れ可能な仕切り板を設ける場合について説明する図である。
【図28】異なる画像表示・操作入力部が設けられた場合の画像印刷装置の外観斜視図である。
【図29】図28の画像印刷装置における表示内容を説明する図である。
【図30】図28の画像印刷装置の内部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0174】
1 画像印刷装置
11 カメラ
13 画像表示・操作入力部
14 落書きペン
31 制御装置
32 表示制御部
33 操作入力部
37 プリンタ
42 シール紙
61 CPU
63 RAM
66 記憶部
101 画像表示エリア
171 仕切り
181 仕切り板
191 画像表示・操作入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを撮影する撮影手段と、
画像を表示する複数の主表示手段と、
前記主表示手段に表示されている前記画像に対する操作入力を受ける複数の主操作入力手段と、
前記主表示手段の近傍に備えられ、対応する前記主表示手段以外の前記主表示手段のうちの少なくとも1つに表示されている前記画像を表示する副表示手段と、
前記副表示手段に表示されている前記画像に対する操作入力を受ける複数の副操作入力手段と、
前記主操作入力手段、または、前記副操作入力手段により入力された前記ユーザからの操作入力に基づいて、前記撮影手段により撮影された前記画像を編集する編集手段と、
前記編集手段により編集された前記画像を、写真シールに印刷する印刷手段と
を備えることを特徴とする写真シール販売装置。
【請求項2】
撮影を行う撮影手段と、
画像を表示する複数の主表示手段と、
前記主表示手段に対応付けられた、複数の主操作入力手段と、
前記主表示手段に対応して、その近傍に備えられている副表示手段と、
前記副表示手段に対応付けられた、複数の副操作入力手段と
を備える写真シール販売装置における写真シール印刷方法において、
前記撮影手段により撮影された画像の、複数の前記主表示手段への表示を制御する第1の表示制御ステップと、
前記主操作入力手段による操作入力を受ける第1の操作入力ステップと、
前記第1の操作入力ステップの処理による操作入力に基づいて、前記第1の表示制御ステップの処理により表示が制御されている前記画像を編集する第1の編集ステップと、
前記第1の表示制御ステップの処理により前記主表示手段への表示が制御されている前記画像の、前記主表示手段に対応しない前記副表示手段への表示を制御する第2の表示制御ステップと、
前記副操作入力手段による操作入力を受ける第2の操作入力ステップと、
前記第2の操作入力ステップの処理による操作入力に基づいて、前記第2の表示制御ステップの処理により表示が制御されている前記画像を編集する第2の編集ステップと、
前記第1の編集ステップ、および、前記第2の編集ステップの処理により編集された前記画像を、写真シールに印刷する印刷ステップと
を含むことを特徴とする写真シール販売装置における写真シール印刷方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2008−250330(P2008−250330A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−116702(P2008−116702)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【分割の表示】特願2002−296834(P2002−296834)の分割
【原出願日】平成14年10月10日(2002.10.10)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】