写真撮影プリント装置、写真撮影プリントシステム、写真撮影プリント方法
【課題】 印刷出力の待ち時間を有効活用して、バリエーション豊富な編集画像をユーザに提供する。
【解決手段】 写真撮影プリント装置1において、被写体を撮影するカメラ12と、ユーザの操作入力に応じてカメラ12にて撮影された撮影画像に対して第1の編集を施す編集処理用タッチパネル21と、第1の編集が施された画像をプリント出力するプリンタ34と、プリンタ34によるプリント出力処理と並行して、ユーザの操作入力に応じて画像を作成ないし編集する編集処理用タッチパネル30と、この作成ないし編集画像を送信すべき携帯電話機の種別を判定する制御装置50と、その判定結果に基づいて作成ないし編集画像を携帯電話機の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯電話機に送信する通信制御部51ないしデータ処理部52とを備える。
【解決手段】 写真撮影プリント装置1において、被写体を撮影するカメラ12と、ユーザの操作入力に応じてカメラ12にて撮影された撮影画像に対して第1の編集を施す編集処理用タッチパネル21と、第1の編集が施された画像をプリント出力するプリンタ34と、プリンタ34によるプリント出力処理と並行して、ユーザの操作入力に応じて画像を作成ないし編集する編集処理用タッチパネル30と、この作成ないし編集画像を送信すべき携帯電話機の種別を判定する制御装置50と、その判定結果に基づいて作成ないし編集画像を携帯電話機の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯電話機に送信する通信制御部51ないしデータ処理部52とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの写真撮影を行うとともに、その写真を背景画像などと合成した上でプリント出力する写真撮影プリント装置、写真撮影プリントシステム、写真撮影プリント方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近時、例えばプリント倶楽部(登録商標)の名称で知られる写真撮影プリント装置がゲームセンタなどに設置され、人気を呼んでいる。写真撮影プリント装置において、ユーザは、撮影室内にて自由なポーズを構えたり、好みの背景を選択したりしたうえで自分の画像を撮影し、撮影画像に、落書き処理やスタンプ加工処理などの多彩な編集処理を施した状態で、プリント出力することができる。
【0003】
このような写真撮影プリント装置では、利用回転率の向上を目的として、複数組のユーザが撮影処理とその後の編集処理とを異なる位置(例えば撮影室内と撮影室外)において並行進行する複数接客を広く採用している。そして、このような複数接客に際して、印刷プレイの待ち時間がユーザにとって退屈なものとならないように、待ち時間を有効活用する技術が各種提案されている(特許文献1)。
【0004】
特許文献1の写真撮影プリント装置では、印刷プレイの待ち時間中、ユーザ参加型の付加機能として、ミニゲームやアンケートの他、撮影画像または編集画像を、通信網Nを介してユーザの携帯電話などに送信する技術が提案されている。
【特許文献1】特開2005−192045号公報(2005年7月14日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の写真撮影プリント装置において、ユーザの携帯電話機などに送信されるのは、印刷プレイの開始前に既に撮影または編集された画像であって、ユーザはこれらのうち送信すべき画像を選択するものに過ぎなかった。
【0006】
したがって、編集画像については、ユーザの携帯電話機などに送信される画像とプリント紙に印刷出力する画像とは同一の選択肢から選択されるものなので、ユーザにとってはそれ以上画像のバリエーションを増やすことはできなかった。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、印刷出力の待ち時間を有効活用して、バリエーション豊富な編集画像をユーザに提供する写真撮影プリント装置、写真撮影プリントシステム、写真撮影プリント方法を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る写真撮影プリント装置は、前記課題を解決するために、被写体を撮影する撮影手段と、ユーザの操作入力に応じて前記撮影手段にて撮影された撮影画像に対して編集を施す編集手段と、編集手段にて編集が施された画像をプリント出力する出力手段と、前記出力手段によるプリント出力処理と並行して、ユーザの操作入力に応じて画像を作成する画像作成手段と、画像作成手段にて作成された画像を送信すべき携帯端末の種別を判定する端末判定手段と、前記端末判定手段の判定結果に基づいて、画像作成手段にて作成された画像を前記携帯端末の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯端末に送信する通信制御手段とを備えることを特徴としている。
【0009】
また、本発明に係る写真撮影プリントシステムは、前記課題を解決するために、被写体を撮影する撮影手段と、ユーザの操作入力に応じて前記撮影手段にて撮影された撮影画像に対して編集を施す編集手段と、編集手段にて編集が施された画像をプリント出力する出力手段と、前記出力手段によるプリント出力処理と並行して、ユーザの操作入力に応じて画像を作成する画像作成手段と、画像作成手段にて作成された画像を送信すべき携帯端末の種別を判定する端末判定手段と、前記端末判定手段の判定結果に基づいて、画像作成手段にて作成された画像を前記携帯端末の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯端末に送信する通信制御手段とを備えることを特徴としている。
【0010】
また、本発明に係る写真撮影プリント方法は、前記課題を解決するために、被写体を撮影する撮影ステップと、ユーザの操作入力に応じて前記撮影ステップにて撮影された撮影画像に対して編集を施す第1の編集ステップと、前記第1の編集ステップにて編集が施された画像をプリント出力する出力ステップと、前記出力ステップと並行して、ユーザの操作入力に応じて、第1の編集ステップとは異なる画像を作成または編集する第2の編集ステップと、第2の編集ステップにて作成または編集された画像を送信すべき携帯端末の種別を判定する端末判定ステップと、前記端末判定ステップの判定結果に基づいて、第2の編集ステップにて作成または編集された画像を前記携帯端末の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯端末に送信する通信制御ステップとを特徴としている。
【0011】
上記の構成において、編集ないし画像作成には、入力用のタッチペンとタッチパネルとの組み合わせや、コンピュータ用ディスプレイとマウスとの組み合わせなど任意のユーザインタフェースを用いることができる。携帯端末としては、携帯電話機が代表的なものであるが、データの送受信機能を備えるPDAなどであってもよい。
【0012】
携帯端末の種別に適したデータ形式とは、例えば、携帯電話機の通信キャリア会社別に規定された個別のデータ形式や、特定の機種の携帯電話機に備えられた機能を利用するための個別のデータ形式、携帯端末のディスプレイに応じた画素数を有する画像のデータ形式などをいう。また、携帯端末の種別に適したデータ形式は、その携帯端末とのデータないし電子メールの送受信に適するデータ形式などを含む。
【0013】
また、本発明に係る写真撮影プリント装置は、上記の構成において、前記編集手段と前記画像作成手段とが、装置筐体の同一側面に設けられていることも好ましい。さらに、上記の構成において、前記編集手段と前記画像作成手段とが共通するハードウェア構成であることも好ましい。これら構成によれば、ユーザはほとんど移動することなく同じ場所で連続的に編集処理と画像作成処理とを実行できることになる。
【0014】
本発明に係る写真撮影プリント装置は、上記の構成において、前記画像作成手段は、前記端末判定手段にて判定された携帯端末の種別に適したデータ形式に基づいて、前記撮影画像に対する編集を施すときのユーザインタフェースを設定することも好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、携帯端末の種別に適したデータ形式によって、利用可能な画像装飾機能や音声の不可などの付加機能が異なるので、画像データを送信すべき携帯端末の種別とそのデータ形式に応じて画像編集に用いるユーザインタフェースを的確に使い分けることができる。例えば、上記の画像装飾機能や付加機能に対応する操作入力ボタンを備えるユーザインタフェースと、これらボタンを備えないユーザインタフェースとを使い分ける例などが考えられる。
【0016】
本発明に係る写真撮影プリント装置は、上記の構成において、前記画像作成手段は、前記端末判定手段にて判定された携帯端末の種別が複数形式の画像データの受信を許容しているときには、ユーザの操作入力に応じて、各形式の画像データを対象とする複数のユーザインタフェースを切り換え可能とすることも好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、送信先の携帯端末が対応するデータ形式の種類に応じて、ユーザが的確な臨機応変に選択することが可能となる。
【0018】
本発明に係る写真撮影プリント装置は、上記の構成において、前記端末判定手段は、ユーザによって入力された携帯電話機のメールアドレスに基づいて、前記携帯電話機の種別を判定するとともに、前記通信制御手段は、前記端末判定手段にて判定された携帯電話機の種別に応じて、前記編集手段にて編集が施された画像を、前記携帯電話機が対応する形式のメールデータに変換して前記携帯電話機に送信することも好ましい。
【0019】
具体的なメールデータの形式としては、画像装飾機能を備えるHTML形式、テキスト形式(テキスト形式にはURLへのリンクアドレスを添付することも含む)あるいは、画像を添付ファイルとして送信などが挙げられる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、第1の編集手段による編集処理(第1の編集処理)に加えて第2の編集手段による編集処理(第2の編集処理)を実行することができる。この第2の編集処理は、出力手段による既編集画像の出力と並行されるので、この出力待ち時間を有効に活用するものとなる。また、本発明によれば、第2の編集処理によって得られた編集画像を、送信先の携帯端末の種別に応じた的確なデータ形式によって外部の携帯端末に送信することができる。
【0021】
さらに、本発明によれば、ユーザにコンピュータの専門知識がなくとも、写真撮影プリント装置のインターフェースを利用することによって、その撮影画像や作成画像などをメールに添付したり、HTML形式のメールに付加したりする操作を楽しく容易に実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の一実施の形態について図1乃至図23に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0023】
本実施の形態に係る写真撮影プリント装置1は、被写体であるユーザの写真を撮影する機能、撮影した写真に対して落書きなどの編集をユーザに行わせる機能、編集された画像をプリント出力する機能、編集された画像を外部の携帯電話機に送信する機能を備えている。
(1.写真撮影プリント装置の外観構成)
図3乃至図5を参照しながら、写真撮影プリント装置1の外観について説明する。
【0024】
図3は、写真撮影プリント装置1の外観を撮影空間の内部が見える角度から示した斜視図である。撮影空間の内部には、ユーザを撮影するためのデジタルカメラを備えるカメラ、撮影時に種々の照明効果を施すための照明装置、撮影時の音声案内を実行するためのスピーカからなる音声出力部、液晶表示素子などのフラットパネルディスプレイやCRT(cathode ray tube)等の表示パネルから構成されるとともにカメラユニットに向かって撮影ポーズをとるユーザに対しその様子を画像表示するための表示パネル、ユーザの撮影操作入力などを受け付けるユーザインタフェースのタッチパネルや各種ボタンなど、写真撮影プリント装置において公知の構成が設けられている。
【0025】
撮影空間の照明装置は、撮影時にフラッシュとして機能するとともに、通常時の照明として機能する。これらの照明装置の内部には、例えばフラッシュ時に発光するストロボ照明部、および通常時の照明として発光する蛍光灯などが備えられている。なお、写真撮影プリント装置1は、通常の照明装置の他に、特定のモードでの特殊な照明効果を目的とする照明装置を適宜配設することが可能である。
【0026】
図3に示すように、写真撮影プリント装置1は、筐体110、筐体110を構成する第1ユニット111、第2ユニット112、天井部113、筐体110の背面方向に隣設された第3ユニット114から構成されている。図3においては、各ユニットの配設状態を説明する便宜上の面方向として、正面111−1、右側面111−2、背面111−3、左側面111−4、正面112−1、右側面112−2、背面112−3、左側面112−4の各面を図示している。
【0027】
図4は、写真撮影プリント装置1の外観を、図3の視点とは写真撮影プリント装置1を挟んで反対側の位置を視点からみた状態として示した斜視図である。図4には、図3の部材番号に加えて、第3ユニット114の各面に、正面上段(衝立部)114−1、正面中段114−2、正面下段114−3、背面上段114−4(衝立部)、背面中段114−5、背面下段114−6、側面114−7の方向説明を付している。
【0028】
図5に示すように、第3ユニット114には、編集処理用タッチパネル21、タッチペン22A・B、音声出力部163A・163Bを備えている。
【0029】
編集処理用タッチパネル21は、落書きなどの編集処理における各種メッセージや画像などを表示する。具体的には、編集処理用タッチパネル21には、落書きなどの画像編集処理時における編集対象の画像および各種編集ツールなどが表示される。このように、写真撮影プリント装置1が動作する上で、ユーザに対して提示すべき各種メッセージや画像などの表示は、撮影空間のディスプレイや編集処理用タッチパネル21などによって行われる。ユーザは、タッチペン22A・22Bを編集処理用タッチパネル21に接触させることによって、処理の進行に応じて表示されるボタンを選択したり、落書きなどの画像描画を行ったりすることが可能となる。このように2本のタッチペン22A・22Bを備えることによって、編集処理用タッチパネル21に表示された撮影画像に、2人のユーザが同時に落書き処理(編集処理)などを入力することができる。
【0030】
なお、第3ユニット114の背面中段114−5には、図5と同様の編集処理用タッチパネル30およびタッチペン31A・B、音声出力部が備えられている。このタッチペン31A・Bにより、編集処理用タッチパネル30に表示された撮影画像に対して、プリント処理を待っているユーザが落書き処理を操作入力することができる。編集処理用タッチパネル30によって実現される編集処理の詳細については後述する。
【0031】
第3ユニット114の側面114−7下部には、撮影処理および編集処理を終えた後に、後述のプリンタ(出力手段)34によってプリントされたプリント紙が排出されるプリント排出口が設けられている。プリンタ34は、第3ユニット114の筐体内部に設けられており、編集作業を終了すると、ユーザはプリント排出口から写真プリントを取り出すことになる。
【0032】
図6に示すように、写真撮影プリント装置1では、次の流れに従ってサービスが提供される。ここでは、1組目のユーザ(A1・A2)と2組目のユーザ(B1・B2)とがプレイとともに移動して流れていく様子を説明する。
【0033】
まず、1組目のユーザ(A1・A2)が撮影空間における撮影プレイを完了すると第1編集空間へと移動する。そして、1組目のユーザ(A1・A2)が、撮影処理で得た撮影画像を編集処理用タッチパネル21ないしタッチペン22A・22Bによって編集する落書きプレイ(編集処理)を行う一方、2組目のユーザ(B1・B2)が撮影空間における撮影プレイを行う。通常、編集プレイに要する時間は、撮影プレイに要する時間より長いので、2組目のユーザ(B1・B2)の撮影プレイが終わったとき、まだ1組目のユーザ(A1・A2)が第1編集空間は待機している。そこで、2組目のユーザ(B1・B2)は撮影プレイが完了すると第2編集空間へと移動して、撮影処理で得た撮影画像を編集処理用タッチパネル30ないしタッチペン31A・31Bによって編集する落書きプレイを実行する。ユーザ(A1・A2)、ユーザ(B1・B2)は、いずれも落書きプレイを完了すると、各編集空間においてミニゲームプレイを楽しみながらプリント紙の排出を待って、プリント排出口171からプリント紙を受け取る。このような構成の写真撮影プリント装置1によれば、第1編集空間と第2編集空間とが分離されているため、最大三重に接客することができるので、ユーザの回転率を高めることが可能となっている。
【0034】
なお、上記の説明では、プリント排出口171を第3ユニット114の側面114−7下部に設けるものとしたが、プリント排出口171の配設位置はこれに限定されるものではない。例えば、第3ユニット114の正面下段114−3と背面下段114−6とにそれぞれプリント排出口171を設けて、ミニゲームプレイを完了したユーザがその場でプリント出力を取り出せるようにしてもよい。
【0035】
(2.写真撮影プリント装置の機能構成)
続いて、図1を参照しながら、写真撮影プリント装置1の機能構成について説明する。
【0036】
図1に示すように、写真撮影プリント装置1は、その機能構成として、前述構成の他、カメラ(撮影手段)12、撮影処理用タッチパネル13、ライブビュー表示パネル14、照明装置17a・17b、フロントスピーカ18a・18b、記憶装置(記録媒体)23、外部ディスクドライブ(記録媒体)24、通信インタフェース(I/F)(通信手段)25、携帯電話機通信部26、IDタグリーダ/ライタ33、プリンタ34、プリント紙ユニット40、制御装置50を備えている。
【0037】
ここで、ライブビュー表示パネル14とは、カメラ12の近隣に設けられており、カメラ12に向かって撮影ポーズをとるユーザに対し、ライブビューを表示するための表示パネルである。例えば、液晶表示素子などのフラットパネルディスプレイやCRT(cathode ray tube)等の表示パネルから構成される。ライブビュー表示パネル14は、ユーザに対して、カメラ12に撮影されているユーザを含んだ撮影動画像と、この撮影動画像に対し前影または背景となる装飾用動画像とを合成して、この合成した動画像(ライブビュー画像)をユーザに対して表示している。これにより、カメラユニットに向かって撮影ポーズをとるユーザは、リアルタイムで自身の姿を視認することができ、自身のポーズを確認しながら、撮影処理を行うことができる。
【0038】
制御装置50は、写真撮影プリント装置1内における上述した各種構成の動作を統括的に制御する。制御装置50は、通信インタフェース25を介して外部装置との通信を制御する通信制御部51、データ処理部52、撮影処理用タッチパネル13、編集処理用タッチパネル21、編集処理用タッチパネル30からなるタッチパネル群における表示とユーザの操作入力とを統括制御するタッチパネル制御部53、編集処理を含む各種画像処理を実行する画像処理部54を備えている。また、データ処理部52は、画像データの送受信管理を実行する送受信処理部52a、画像データの送受信にともなって画像データを適宜のデータ形式に変換するデータ変換部52bから構成されている。
【0039】
制御装置50は、例えばPCベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。
この制御プログラムは、例えばCD−ROMなどの外部ディスクに記録されているものを、外部ディスクドライブ24によって読み出して使用する形態であってもよいし、記憶装置23に記憶されたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、通信インタフェース25を介して、上記制御プログラムを外部ネットワークからダウンロードし、記憶装置23に記憶してから実行する形態なども考えられる。
【0040】
記憶装置23は、ハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成されるものである。この記憶装置23に記憶される内容としては、上記した制御プログラム(画像編集のコンテンツ等の選択モードに応じたデータを含む)、OS(operating system)プログラム、およびその他各種プログラム、カメラ12における動作設定値、撮影した画像および編集した画像の画像データなどが挙げられる。カメラ12における動作設定値としては、装置出荷時やメンテナンス時などに設定されるホワイトバランスの値、撮影画像の明暗などを調整する際の画像処理に関する各種パラメータ値などが挙げられる。
【0041】
外部ディスクドライブ24は、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、DVD−RAMなどの外部ディスクを読み書きするドライブ装置である。外部ディスクドライブ24の代わりに、半導体メモリカードのリーダ/ライタなどを用いることもできる。
【0042】
IDタグリーダ/ライタ33およびプリンタ34は、プリンタユニットを構成しており、このプリンタユニットに対して、写真プリントの出力媒体となるプリント紙42およびIDタグ41がプリント紙ユニット40としてセットで装着されるようになっている。
【0043】
プリンタ34は、出力すべきプリント用画像の画像データが制御装置50から送られてくると、その画像データに基づいてプリント紙42に印刷を行う。このプリンタ34としては、例えば昇華型プリンタが用いられる。なお、昇華型プリンタを用いる場合には、プリント紙42およびIDタグ41に加えて、昇華型用インクフィルムがセットとなって納入され、写真撮影プリント装置1に装着される。
【0044】
IDタグリーダ/ライタ33は、IDタグ41に記録されている各種識別情報を読み出して制御装置50に出力する。IDタグ41は、メモリ機能を有するICチップなどによって構成される。上記識別情報としては、固有ID、用紙枚数、用紙種類、および、インク固有の色情報(インクフィルムがセットとなっている場合)などが挙げられる。
【0045】
制御装置50は、IDタグリーダ/ライタ33で読みとった識別情報に基づいて、装着されたプリント紙42およびインクフィルムが、当該写真撮影プリント装置1において利用可能なものであるかを判定し、利用可能である場合にのみプリンタ34を動作可能とする。すなわち、写真撮影プリント装置1において指定されているプリント紙42およびインクフィルム以外は使用できないように設定されていることになる。
【0046】
また、IDタグ41に記録されている用紙枚数情報に基づいて、プリント紙42を使用するごとに用紙枚数をカウントダウンしていくことによって、残りの用紙枚数を把握することが可能となる。よって、残りの用紙枚数が少なくなってきた際に、これを表示手段などによって警告するような構成としておけば、ユーザの利用中に用紙切れを起こすというような不具合を回避することが可能となる。なお、用紙枚数をカウントダウンする際には、IDタグ41に記録されている用紙枚数情報も書き換えるようにする。これにより、用紙を使い切った場合には、IDタグ41に記録されている用紙枚数情報も0となり、このIDタグ41を無効にすることが可能となる。
【0047】
また、IDタグ41に記録されている用紙種類情報や、インク固有の色情報を読み出すことによって、これらを考慮して画像データの色成分などを補正することにより、その用紙やインクフィルムに的確な画像出力を行うことが可能となる。
【0048】
IDタグ41としては、無線によりデータ通信を行うことが可能な非接触型IDタグと、端子が設けられた接触型IDタグとがあり、IDタグリーダ/ライタ33としては、これらのどちらか一方あるいは両方に対応したものとなる。
【0049】
なお、上記の例では、IDタグ41を利用して利用可能なプリント紙42であるか否かを確認するようになっているが、これに限定するものではなく、例えば、プリント紙42およびインクフィルムを梱包する梱包材などにプリントされているバーコードなどを利用して確認するような構成としてもよい。しかしながら、バーコードを用いる場合には、含めることのできる情報量が少ないことや、例えば用紙枚数のカウントダウンによる情報の書き換えができない、などの問題がある。
【0050】
なお、上記のプリント紙42としては、通常の紙状媒体である紙状シートであってもよいし、粘着シートおよび該粘着シールの粘着面に貼り付けられている剥離シートからなるシールシートであってもよい。
【0051】
以上、写真撮影プリント装置1の機能構成について説明したが、本実施形態の写真撮影プリント装置1は、通信インタフェース25を通じて、図2に示すように、インターネット等の通信網N(ネットワーク)を介し、管理サーバ100や他の写真撮影プリント装置1と互いにデータ通信を行うことが可能な構成となっている。さらに、本実施形態の写真撮影プリント装置1は、携帯電話機通信部26の通信機能によって外部の携帯電話機200と画像データや電子メールなどの各種データ通信を行うことが可能となっている。すなわち、写真撮影プリント装置1は、通信網Nを介して外部装置と通信するための通信手段と、携帯電話機の通信回線を介して外部装置と通信するための通信手段とを備えている。
【0052】
(3.撮影プリント装置の動作フロー)
次に、図7を参照しながら、撮影プリント装置1の動作フローについて説明する。
【0053】
まず、S1では、撮影空間における受付処理として、撮影処理用タッチパネル13に待機状態のデモンストレーション画面が表示される。デモンストレーション画面には、写真撮影プリント装置1のマシーン名称、略称、概略等の情報が含まれる。なお、このデモ画面において、「コインを投入してね」というような、ユーザにコイン投入を促すメッセージを表示してもよい。撮影空間R1に進入したユーザによりコイン投入がなされ、課金処理部43による課金処理が終了すると、デモンストレーション画面を撮影処理用画面に切りかえて受付処理S1を完了する。
【0054】
S2では、ユーザが、ライブビュー表示部14に表示されている自身の姿を視認しながら、撮影処理用タッチパネル13によって写真撮影する瞬間を指定して、撮影空間における撮影処理を行う。
【0055】
撮影処理では、ユーザは撮影時のライティング条件や背景となるカーテンの色など各種の撮影条件を選択する。撮影処理用タッチパネル13に撮影画面(図8)が表示されて、撮影処理が開始されるこの撮影画面には、カーテンを背景としてユーザを撮影した撮影動画像と、装飾動画像とを合成したライブビューがリアルタイムで表示されていると共に、撮影ボタンが表示されている。このライブビューは、ライブビュー表示部14にも表示されている。
【0056】
図8の撮影画面内の左側に位置する丸ボタンが、撮影ボタンである。ユーザが撮影ボタンに触れると、カウントダウンが始まる。そして、カウントダウン終了のタイミングで、ライブビュー表示部14または撮影画面に表示されているライブビューから静止画像が設定される。このようにして、撮影動画像と装飾動画像とを合成した合成動画像から静止画像を設定される。そして、後の編集処理では、ここで設定された静止画像に基づいて編集が行われる。
【0057】
このような写真撮影が2回行なわれた後、図9に示す撮影確認画面が撮影処理用タッチパネル13に表示される。この撮影確認画面は、写真撮影された画像を累積して表示するための画面である。なお、図9では、写真撮影によって累積された画像のうち、ユーザがタッチした画像が図中左側に拡大表示され、残り画像が図中右側に並列表示されている。この拡大表示によって、ユーザは所望の画像について詳細に確認することができる。
【0058】
制御装置50は、所定の最大撮影時間を経過するまで、上記の写真撮影を計4回繰り返し、撮影枚数が累積限度の8枚となった場合か、所定の最大撮影時間が経過した場合には、図10に示す画像選択画面を表示する。この画像選択画面では、これまでの処理で写真撮影された静止画像が表示される。そして、ユーザが、プリントを所望する静止画像にタッチすると、タッチされた静止画像が、編集およびプリント出力用の静止画像として選択される。本実施形態の写真処理装置1においては、編集およびプリント出力用の静止画像を4個まで選択できる。
【0059】
画像選択画面の表示が終了すると、第1編集空間または第2編集空間への移動をユーザに促すためのメッセージを表示する落書き移動画面が撮影処理用タッチパネル13に表示される。ここで、スピーカ25からユーザに対して移動を促す案内が流れてもよい。
【0060】
以上により、S4の撮影処理が終了するので、撮影処理用タッチパネル13の表示は、
S1におけるデモンストレーション画面に戻り、次のユーザを待機する。
【0061】
続けて、第1編集空間における写真撮影プリント装置1の接客について説明する。
【0062】
なお、以下の説明では、ユーザが第1編集空間において編集処理することを前提として説明するが、ユーザが第2編集空間において編集処理する場合にも、操作する編集処理用タッチパネル等が異なることを除いて接客処理は同じである。
【0063】
写真撮影プリント装置1は、画像処理部54の機能によって、第1編集空間における落書きなどの編集処理(編集処理1)を行う(S3)。
【0064】
編集処理用タッチパネル21は、待機状態として、またはユーザの第1編集空間への移動完了タイミングを見計らって、落書き用の編集画面を表示し、ユーザが編集処理を行える状態とする。図11に示す落書き用の編集画面の左側には、S2において選択された4枚の編集およびプリント出力用の静止画像から選択された編集対象画像が表示されている。ユーザは、タッチペン22A・22Bの操作によって、編集対象画像を適宜切り替えることができる。図11の中央上部には、編集処理を行うことが可能な制限時間の残り時間が表示されている。
【0065】
また、編集画面の右側上部には、編集処理を行うためのツール類の選択領域が表示される。ツール類としては、例えば複数の種類からなるペンおよびその色、フレーム画像、および各種スタンプなどのボタンが表示され、これらのいずれかが選択されることによって所望の編集処理が行われる。図11においては、選択可能なペン、スタンプ、フレームの種類選択のボタンやサイズ指定のボタンは、編集画面の右側から中央にかけて表示されている。なお、図11に「おすすめ」「定番」として示されているように、編集画面におけるスタンプ種類は、その利用頻度や絵柄のテーマに応じて、グループ分類されていることが好ましい。このようなグループ分類がなされていれば、ユーザは、所望のスタンプを迅速に選択することが可能となる。また、各グループ単位で、表示スタンプ群を切り換える構成を採用すれば、スタンプの種類が膨大な場合であっても、ユーザの把握・選択がより容易なものとなる。
【0066】
図11では、横長の画面例となっているが、本画面のツール類の位置等を変更して縦長の画像として、編集画面を左右に分割にし、左右の利用者それぞれが、編集可能としてもよい。通常、画面に向かって左側のユーザがタッチペン22Aを用いて編集し、画面に向かって右側のユーザがタッチペン22Bを用いて編集することになる。
【0067】
また、編集画面下部には、消しゴム(大中小)、やりなおし(1つ・全部)などのボタンが表示され、これらのいずれかが選択されることによって所望の消去処理が行われる。
【0068】
なお、本実施形態の写真撮影プリント装置1の編集処理では、編集対象画像の一部をスタンプ柄として用いる「くり抜きスタンプ」機能を利用することができる。「くり抜きスタンプ」機能を利用する際の具体的手順は、次の通りである。
【0069】
まず、タッチペン22A・22Bで、編集画面上の「くり抜きスタンプ」ボタンに触れることによって、「くり抜きスタンプ」機能の利用を開始する。次に、編集画面上に表示されたスタンプ形状リストから、所望のスタンプ形状を選択することによって、「くり抜きスタンプ」の形状を選択する。例えば、上記スタンプ形状リストには、四角形、丸形、三角形、星形、台形などの形状がリストアップされており、ユーザは、これら形状から所望の形状を選択する。
【0070】
その後、ユーザが、編集画面上の編集対象画像の任意の部分にタッチペン22A・22Bで触れると、編集対象画像の押圧部分を中心として上記選択形状があらわれる。この選択形状内の領域が、編集対象画像のくり抜き部分、すなわちスタンプ画像領域となる。
【0071】
このとき、タッチペン22A・22Bで編集処理用タッチパネル21を押圧し続けた場合、上記くり抜き部分の大きさを小→中→大→中→小のように、周期的に変動させることも好ましい。これにより、ユーザは、タッチペン22を任意のタイミングで編集処理用タッチパネル21から離すことによって、所望の領域大きさで編集対象画像をくり抜くことが可能となる。
【0072】
このようにして得られた編集対象画像のくり抜き画像は、自由に選択可能な「くり抜きスタンプ」として編集画面上に表示され、その後、選択されることによって、スタンプ画像として、編集対象画像上に自由に付加することができる。もちろん「くり抜きスタンプ」の付加対象となる編集対象画像は、くり抜きスタンプ」を作成する際のくり抜き元となった編集対象画像であってもよいし、「くり抜きスタンプ」の作成後に、新たな編集対象画像として選択された、くり抜き元とは異なる画像であってもよい。
【0073】
このような「くり抜きスタンプ」を利用すれば、写真撮影プリント装置1があらかじめ用意した種類のスタンプだけでなく、自分の撮影画像の一部を、編集処理におけるスタンプ画像として利用するという、新たな楽しみ方ができることになる。
【0074】
S3の編集処理には、多重接客を円滑に実行できるように、所定の制限時間が設けられており、制限時間の経過後、ユーザによる編集処理が完了する。
【0075】
写真撮影プリント装置1は、S2にて編集された撮影画像をプリント排出口31から印刷出力するとともに(S4)、ミニゲーム処理(編集処理2)を開始する(S5)。
【0076】
S3の編集処理が完了すると、図12乃至図13に示すようなシール分割画面が表示される(S4)。このシール分割画面において、分割数設定処理が行われる。分割数設定処理とは、プリント時においてプリント紙に対してどのような分割で各画像を印刷するかを設定する処理である。通常の分割数設定画面は、例えば図12に示すようになる。この分割数設定画面では、4分割、8分割、12分割、16分割、20分割、24分割、28分割、32分割の分割イメージが表示されており、ユーザはこれらのいずれかを選択することになる。また、図12のシール分割画面において、上部の「ドでか2分割」ボタンをユーザが選べば、図13のシール分割画面に画面が切り替わって、2分割の分割イメージが表示され、ユーザはこの2分割設定を選択することができる。以上のようにして、分割数設定処理が完了すると、プリント画像が確定するので、制御装置50は、プリンタ34に指示を与えて、プリント出力を開始させる。
【0077】
なお、写真撮影プリント装置1は、ユーザに追加料金を投入させることと引き替えに分割数設定から印刷までの各処理を繰り返すことによって、プリント出力を2枚とするオプションモードを備えてもよい。上記のプリント出力処理には、プリンタ34の性能やプリント出力の枚数に応じて所定のプリント時間(例えば数分間)が必要となる。
【0078】
なお、図12乃至図13の画面左上部における「10」の数字は、ユーザが操作入力を許容される残りの制限時間である。写真撮影プリント装置1は、円滑な多重接客を実現するために各処理に制限時間を設けており、この制限時間は画面上でカウントダウンされながらユーザに迅速な操作入力を促している。図15乃至図19の画面右上部の数字も同様である。
【0079】
写真撮影プリント装置1は、分割数設定処理が完了すると、上記の印刷処理と並行してミニゲーム処理(編集処理2)を開始する(S5)。まず、写真撮影プリント装置1は、編集処理用タッチパネル21に図14に示すミニゲームのメニュー選択画面を提示する。このメニュー選択画面には、選択肢として「なにもしない」「携帯送信」「素材落書き」「人気投票」が提示される。なお、写真撮影プリント装置1は、前述のとおり、ユーザが二人単位でプレイすることを前提としているので、図14には、左右に並んだ状態のユーザがそれぞれメニュー選択できるように左右対称のメニューボタンを配列した構成となっている。本実施形態において、2人のユーザは「なにもしない」「携帯送信」「素材落書き」については別々のメニューをそれぞれ選択することができる一方、「人気投票」については2人のユーザが共通にのみ選択できるものとしている。なお、2人のユーザが別々のメニューを選択した場合には、編集処理用タッチパネル21を2分割して各メニューに対応する画面を表示するものとする。
【0080】
図14のメニュー選択画面において、ユーザが「なにもしない」を選択した場合、写真撮影プリント装置1は、それ以上の操作入力をユーザに求めることなく、編集処理用タッチパネル21に所定のデモンストレーション画面を表示する。この場合、ユーザは、前述のプリント出力処理をそのまま待機することになる。
【0081】
図14のメニュー選択画面において、ユーザが「携帯送信」を選択した場合、写真撮影プリント装置1は、携帯電話機通信部26の通信機能によって、S3において編集された編集画像またはS2において撮影された撮影画像をユーザの携帯電話機に送信する。この場合、写真撮影プリント装置1は、S3において編集された編集画像またはS2において撮影された撮影画像のうちから転送すべき画像を選択するための転送画像選択画面を編集処理用タッチパネル21に表示する。この転送画像選択画面において、ユーザが転送すべき画像を選択すると、編集処理用タッチパネル21では、ユーザの携帯電話機のメールアドレスの入力を受け付ける。そして、写真撮影プリント装置1の制御装置50は、通信制御部51、データ処理部52、通信インタフェース25、携帯電話機通信部26の機能により携帯電話機用の無線通信回線を介して、選択画像のデータを上記メールアドレスに送信する。なお、上記の説明において、転送画像の選択とメールアドレスの入力とは順番が逆であってもよい。
【0082】
図14のメニュー選択画面において、ユーザが「人気投票」を選択した場合、写真撮影プリント装置1は、通信網Nを介して管理サーバ100に蓄積された過去の編集画像データベースにアクセスし、これら編集画像データベースの編集画像を所定の一覧形式で編集処理用タッチパネル21に表示する。そして、ユーザが、表示された編集画像の中から気に入った画像を選択して投票入力すると、この投票情報に基づいて、管理サーバ100の編集画像データベースにおける人気投票の集計結果がリアルタイムないしは定期的に更新される。ユーザは、気に入った画像に投票するだけでなく、これまでの人気投票の集計結果を編集処理用タッチパネル21で確認して楽しむことができる。
【0083】
次に、図14のメニュー選択画面において、ユーザが「素材落書き」を選択した場合の処理について詳しく説明する。この場合、写真撮影プリント装置1は、プリンタ34のプリント出力待ち時間を有効に活用するために、編集処理用タッチパネル21を用いてユーザに操作入力を促し、画像作成処理(編集処理2)を施す。
【0084】
この編集処理2によって得られた編集画像は、ユーザの携帯電話機に送信される。ユーザは、この編集画像を、携帯電話機における待ち受け画面、電子メールの背景画面、バナー画像、ヘッダ画像、フッタ画像、スタンプ画像などの素材画像として活用することができる。
【0085】
図15は、ユーザが「素材落書き」を選択したときに編集処理用タッチパネル30に表示されるメールアドレスの入力画面例を示す図である。図中において上部のメールアドレス表示ウインドウの下に表示されている「A」「B」「C」「D」「E」「F」の各ボタンは、携帯電話機のキャリア会社種別を示すものである。このキャリア会社種別の選択入力は、携帯電話機通信部26がユーザの携帯電話機と通信する際のデータ通信規格を規定するために用いられるだけではなく、キャリア会社種別に応じてメールアドレスの一部(例えばサブドメイン名)の入力を補助するためにも用いられる。
【0086】
特定のキャリア会社が運用する携帯電話機の通信規格においては、メール送信において特殊な機能を備えているものがある。例えば、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの第三世代携帯電話機(登録商標FOMA)では、「デコメール」「デコメ」(いずれも登録商標)と称される装飾機能を備えたメールを利用することができる。このメールは、HTML形式からなっており、メール文面の背景色の設定や変更、文字の装飾、サイズ変更などが選択できるとともに、画像の貼り付け、メロディやアニメーションの挿入といった高度な装飾機能を利用することができる。以下、このような特殊な装飾機能を備えたメールを「装飾メール」と総称することにする。
【0087】
写真撮影プリント装置1は、前述のキャリア会社種別の選択に応じて「素材落書き」において編集される編集画像を装飾メールに適した形式で作成すべきか、特別な装飾機能を有しない通常のメールに適した形式で作成すべきかを自動判定する。なお「素材落書き」における画像作成は、撮影空間において撮影した画像を編集するものであってもよいし、まったく撮影画像と無関係の画像を新規に作成するものであってもよい。
【0088】
図16乃至図17は、写真撮影プリント装置1が「素材落書き」として装飾メールに適した形式で落書き処理(デコメ落書き)を実行するときの画面例を示す図である。
【0089】
図16では、画面中央に携帯電話の画面部をモチーフとした編集領域が儲けられており、その左右には落書き処理に必要とされる、ペン入力色の選択と背景色の切り換え選択ボタン(図中右側の2つのボタン)、消しゴムボタン(図中右側)、入力ステップのアンドゥ−やその取消を指示する処理ボタン(消しゴムボタンの右側)、編集画像の背景色やペン入力色を指定するためのカラーパレット(図中下側)などが設けられている。
【0090】
また、図16の上部には、ユーザが落書き処理を行うときの参考見本となる「落書き見本」画像が3枚表示されている。写真撮影プリント装置1は「落書き見本」画像を多数(例えば数百枚程度)保持しており、ユーザが所定の切り換え操作(例えば3枚の「落書き見本」のいずれかをクリックする操作)を行うことによって、画面に表示されている「落書き見本」を順次切り換えることができる。なお、ユーザの所定操作によって、「落書き見本」画像をそのまま編集領域にコピーする構成を採用してもよい。
【0091】
図17の画面例では、図16におけるカラーパレットに代えて、ペン入力による入力線種を選択するための線種パレットが表示されている。この線種パレットでは、入力線の太さのサイズを3種類から選択できる他、入力線の形状を「ノーマル」「ふちどり」「カクぷにょ」「カクカク」「クレヨン」「立体」のイメージからなる複数の線形状グループの中から切り換え選択することが可能となっている。また、同図では表示していないが、写真撮影プリント装置において慣用される「スタンプ」画像(たとえば、ハート形状、星形状等)を選択して、画像作成時に利用可能となっていてもよい。
【0092】
このような画面上の操作入力によって実現される落書き処理(デコメ落書き)においては、ユーザが所定の操作入力を行うことによって、装飾メール(HTML形式など)の装飾機能を最大限に活用した編集画像、例えばアニメーション入りの編集画像を作成することが可能となっている。ユーザは、この編集画像を所有の携帯電話機に送信することによって、HTMLなどの高度なコンピュータ知識を有していなくとも、自分で高度に装飾編集した所望の画像(素材画像)を手軽に入手することが可能となる。
【0093】
デコメ落書きにおいて、「素材落書き」の対象となる画像のデータを、例えば透過GIFのデータ形式からなる装飾部分のデータと背景画像部分のデータ(GIFやJPEG)が層状に重なっている構成とすることも好ましい。このようにすれば、装飾部分のデータと背景画像部分のデータとを独立に扱って色指定処理などを施すことができるので、メールの背景色を変更したり、メールの背景色だけを無色にして装飾部分のみが絵文字状に浮き上がってみえるようにしたりすることが可能となる。また、S3の画像編集時に作成したくりぬきスタンプ(スタンプ用描画に撮影画像の一部を合成したもの)を、「素材落書き」の素材作成ツールとして使用することもできる。
【0094】
これに対して、図18乃至図19は、図16乃至図17とほぼ同様の画面例となっているが、これらは、写真撮影プリント装置1が「素材落書き」として、特別な画像装飾機能を有しない通常のメール形式で落書き処理(待ち受け落書き)を実行するときの画面例を示す図である。なお、この落書き処理を「待ち受け落書き」と別称するのは、この落書き処理によって得られた編集画像は、送信先の携帯電話機で待ち受け画面用の画像として利用されるケースが多いことを想定しているからである。
【0095】
前述の株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの第三世代携帯電話機(FOMA)では「デコメール」「デコメ」以外に、特別の画像装飾機能を有しないテキストベースのメール送受信を行うこともできる。したがって、このような携帯電話機を編集画像の送信先として指定する場合には、図16乃至図17の編集画面と図18乃至図19の編集画面とを随時切り換え可能として、適宜の切り換えボタンなどを設けておくとよい。これにより、ユーザは、装飾メールに適した画像、特別な装飾機能を有しない通常のメールに適した画像のいずれを編集対象とするかを自在に選択変更することが可能となる。なお、並行されるS4の印刷処理およびS5の編集処理には、多重接客を円滑に実行できるように、所定の制限時間が設けられている。
【0096】
図20は、写真撮影プリント装置1が上記処理の完了後、制御装置50、通信制御部51、および携帯電話機通信部26の各機能によって、ユーザの携帯電話機200にメールを送信するときの処理フローを示すフローチャートである。
【0097】
まず、制御装置50ないし通信制御部51は、図14のメニュー選択画面におけるユーザの操作入力結果などに基づいて、ユーザがS2の撮影画像ないしS3の編集画像(これらを「写真画像」と総称する)の添付を指示しているか否かを判定する(S21)。S21の判定結果がYesであれば、制御装置50ないし通信制御部51は携帯電話機通信部26を介して写真画像を添付したメールをユーザの携帯電話機200に送信する。
【0098】
S21の判定結果がNoであれば、制御装置50ないし通信制御部51は、図14のメニュー選択画面におけるユーザの操作入力結果などに基づいて、メールに「素材落書き」の作成画像を添付するか否かを判定する(S22)。S22の判定結果がNoであれば、通信制御部51は携帯電話機通信部26を介してテキスト情報のみからなるメールをユーザの携帯電話機200に送信する。
【0099】
S22の判定結果がYesであれば、制御装置50ないし通信制御部51は、メールのサブアドレスの一部(キャリア会社の種類)に基づいて、送信先の携帯電話機200が株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの第三世代携帯電話機(FOMA)であるか否かを判定する(S23)。
【0100】
S23の判定結果がYesであれば、制御装置50ないし通信制御部51は、メール送信先の携帯電話機200はFOMAであって、デコメ(HTMLメール)を受信可能であることを特定できるので、素材画像として作成したデコメ(HTMLメール)をユーザの携帯電話機200に送信する。このとき、装飾画像データはその範囲を矩形で切り出された状態でメールの一部として送信される。
【0101】
S24の判定結果がYesであれば、制御装置50ないし通信制御部51は、メール送信先の携帯電話機200はFOMAではなく、デコメ(HTMLメール)を受信不能であることを特定できるので、素材画像として作成した待ち受け画像にアクセスするためのリンク情報を付加したメールをユーザの携帯電話機200に送信する。
【0102】
すなわち、写真撮影プリント装置1は、画像作成手段にて作成された画像を送信すべき携帯電話機の種別を判定し、その判定結果に基づいて画像を装飾メールに適した形式で作成すべきか、特別な装飾機能を有しない通常のメールに適した形式で作成すべきかを自動判定し、さらに画像作成手段にて作成された画像を携帯電話機の種別に適したデータ形式に変換して携帯電話機に送信するものとなっている。
【0103】
図21は、図20のメール送信フローによって送信されたメールを携帯電話機200のディスプレイで確認したときの様子を示す画面表示例である。図21(a)は、メール送信先の携帯電話機200がFOMAであって、デコメを受信表示したときの画面表示例である。図21(b)は、メール送信先の携帯電話機200がFOMA以外の携帯電話機であって装飾機能を備えない画像添付メールを受信表示したときの画面表示例である。図21(a)(b)における「手書きimg」の領域には「素材落書き」で作成した画像が表示される。図21(a)(b)では、許容されるほぼ最大の領域を「手書きimg」の領域としているが、「手書きimg」の領域大きさは「素材落書き」で作成した画像の大きさないし画素数によって変化する。「手書きimg」の領域は、その他領域の背景色と異なって、デコメ特有の装飾部分のデータ(透過GIF)と背景画像部分のデータ(GIFやJPEG)が重畳的に重なっている画像として指定色などで表示される。
【0104】
他方、上記の「素材落書き」を、前述の第1編集空間での落書き処理時に併せて行う構成も考えられる。しかし通常、第1編集空間での落書き処理は、ユーザの要望に応じて、撮影空間R1における撮影処理、第2編集空間における印刷処理よりも長い時間を確保することが望まれている。それゆえ、写真撮影プリント装置1の三重接客では、第1編集空間での落書き処理が全体の律速処理となっており、第1編集空間において計2回の落書き処理を行うことにすると、各落書き処理の時間を短く設定するか、装置全体の回転率を減少させるかの不具合を招く。
【0105】
したがって、写真撮影プリント装置1では、図21のタイムチャートに示すように、第1編集空間での落書き処理時(編集時間1)の後、プリンタ34による印刷出力が行われる印刷時間と並行して「素材落書き」の他「携帯送信」「人気投票」の各処理を実行する構成となっている。なお、前述のとおり、写真撮影プリント装置1によるプリント出力の枚数は1枚の場合と2枚の場合とがある。
【0106】
また、図21では「素材落書き」の編集時間2の完了は、印刷時間(2枚目印刷の場合を含む)の完了より遅くなっているが、編集時間2の完了タイミングは、装置全体における三重接客の効率(回転率)をあまり悪化させないように設定することが好ましい。逆に、編集時間2の完了タイミングを遅く設定するのであれば、例えば、撮影空間R1における撮影時間を長く設定しても、装置全体の回転率には影響がないことになる。
【0107】
さらに、ユーザが「素材落書き」を選択実行したときには、通常のプレイ料金に追加して課金しても良い。そうすることで、写真撮影プリント装置1を設置する店舗側の収益を増加させることができる。
【0108】
なお、図21のタイムチャートに示されるように、「素材落書き」の処理時間は「携帯送信」「人気投票」の各処理時間より長く設定される場合が多いことに着目して、図22のように「素材落書き」の一部処理(図22では、メールアドレス入力時間と編集時間2の一部)を通常より早める設計としてもよい。このような設計とすれば、編集時間1は短くなるが、装置全体の回転率を犠牲にすることなく、編集時間2を長く設定することができるので携帯電話機(その他PDAなどを含む携帯端末)に送信するための画像を編集する「素材落書き」の時間を比較的長く確保することが可能となる。
【0109】
図22の「素材落書き」において、メールアドレスの入力処理が規定時間より短い時間で完了した場合には、その時間分、編集時間2(落書き処理)の開始を早めてもよい。そうすれば、さらに、編集時間2を長く確保することが容易となる。より詳細には、二人のユーザの両方のメールアドレス入力が規定時間より短い時間で完了した場合には、そのユーザはより長く落書処理することが可能となる。このとき、画面の左右において、一方は図15の表示、他方は図16ないし図19の表示となっている。
【0110】
図22の時間設計を実現するためには、第1編集空間における落書き処理が行われる前に、「携帯送信」「人気投票」ではなく「素材落書き」の処理が選択されることが確定されている必要があるので、図14のメニュー選択画面を、第1編集空間における落書き処理より前にユーザに提示して、メニュー選択させておく必要がある。
【0111】
なお、本実施形態では、携帯電話機200のメールアドレスの入力処理を必須としているが、落書き処理をより長く確保するためには、メールアドレスの入力以外の方法によって携帯電話機のメールアドレスを入手してもよい。例えば、写真撮影プリント装置1が提示するメールアドレスにユーザが空メールを送信することによって、写真撮影プリント装置1は携帯電話機200のメールアドレス情報を取得することができる。このような場合には、空メールの返信としてユーザに所定のURLを知らせ、さらに、ユーザが写真撮影プリント装置1が提示する所定の識別(ID)番号を当該URLのウェブサイトで入力することによって、写真画像、デコメ画像、待受画像を取得する構成としてもよい。この構成によれば、写真撮影プリント装置1は、空メールの受信に基づくメールアドレス情報だけでなく、携帯電話機200が上記URLにアクセスするときに、携帯電話機200の機種情報を取得して、この機種情報に基づいて「素材落書き」での作成画像を送信すべき携帯電話機200の種別を判定することが可能となる。
【0112】
以上の各処理を完了すると、写真撮影プリント装置1の制御装置50は、編集処理用タッチパネル30の表示を「デモ画面」に戻し、第2編集空間における写真撮影プリント装置1の接客を完了する。ユーザは、プリンタ34にて出力され、プリント排出口31から排出される写真プリントを受け取って、一連のプレイ動作を終了する。
【0113】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0114】
なお、本実施形態の写真撮影プリント装置の各部や各処理ステップは、CPUなどの演算手段が、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶手段に記憶されたプログラムを実行し、キーボードなどの入力手段、ディスプレイなどの出力手段、あるいは、インタフェース回路などの通信手段を制御することにより実現することができる。したがって、これらの手段を有するコンピュータが、前記プログラムを記録した記録媒体を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態の写真撮影プリント装置の各種機能および各種処理を実現することができる。また、前記プログラムをリムーバブルな記録媒体に記録することにより、任意のコンピュータ上で前記の各種機能および各種処理を実現することができる。
【0115】
この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理を行うために図示しないメモリ、例えばROMのようなものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することにより読取り可能なプログラムメディアであっても良い。
【0116】
また、何れの場合でも、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行される構成であることが好ましい。さらに、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であることが好ましい。なお、このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0117】
また、前記プログラムメディアとしては、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD/MO/MD/DVD等のディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する記録媒体等がある。
【0118】
また、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する記録媒体であることが好ましい。
【0119】
さらに、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明は、写真撮影を行うとともに、その撮影画像に編集処理を施してプリント出力する写真撮影プリント装置一般に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】本発明の一実施形態に係る写真撮影プリント装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】上記写真撮影プリント装置の通信接続構成を示す図である。
【図3】上記写真撮影プリント装置の外観を示した斜視図である。
【図4】上記写真撮影プリント装置の外観を示した他の斜視図である。
【図5】第3ユニットの操作面の外観を示した図である。
【図6】上記写真撮影プリント装置における利用者の流れを示す模式図である。
【図7】上記写真撮影プリント装置における動作フローを示すフローチャートである。
【図8】撮影画面の表示例を示す図である。
【図9】撮影確認画面の表示例を示す図である。
【図10】画像選択画面の表示例を示す図である。
【図11】落書き用の編集画面の表示例を示す図である。
【図12】シール分割画面の表示例を示す図である。
【図13】シール分割画面の更なる表示例を示す図である。
【図14】メニュー選択画面の表示例を示す図である。
【図15】メールアドレス入力画面の表示例を示す図である。
【図16】落書き処理(デコメ落書き)を実行するときの画面例を示す図である。
【図17】落書き処理(デコメ落書き)を実行するときの更なる画面例を示す図である。
【図18】落書き処理(待ち受け落書き)を実行するときの画面例を示す図である。
【図19】落書き処理(待ち受け落書き)を実行するときの更なる画面例を示す図である。
【図20】メール送信処理のフローを示すフローチャートである。
【図21】(a)は、携帯電話機がデコメを受信表示したときの画面表示例であり、(b)は、装飾機能を備えない画像添付メールを受信表示したときの画面表示例である。
【図22】写真撮影プリント装置における各処理の時間配分の例を示すタイムチャートである。
【図23】写真撮影プリント装置における各処理の時間配分の更なる例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0122】
N 通信網
12 カメラ(撮影手段)
21 編集処理用タッチパネル
26 携帯電話機通信部(通信制御手段)
30 編集処理用タッチパネル
34 プリンタ(出力手段)
51 通信制御部(通信制御手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの写真撮影を行うとともに、その写真を背景画像などと合成した上でプリント出力する写真撮影プリント装置、写真撮影プリントシステム、写真撮影プリント方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近時、例えばプリント倶楽部(登録商標)の名称で知られる写真撮影プリント装置がゲームセンタなどに設置され、人気を呼んでいる。写真撮影プリント装置において、ユーザは、撮影室内にて自由なポーズを構えたり、好みの背景を選択したりしたうえで自分の画像を撮影し、撮影画像に、落書き処理やスタンプ加工処理などの多彩な編集処理を施した状態で、プリント出力することができる。
【0003】
このような写真撮影プリント装置では、利用回転率の向上を目的として、複数組のユーザが撮影処理とその後の編集処理とを異なる位置(例えば撮影室内と撮影室外)において並行進行する複数接客を広く採用している。そして、このような複数接客に際して、印刷プレイの待ち時間がユーザにとって退屈なものとならないように、待ち時間を有効活用する技術が各種提案されている(特許文献1)。
【0004】
特許文献1の写真撮影プリント装置では、印刷プレイの待ち時間中、ユーザ参加型の付加機能として、ミニゲームやアンケートの他、撮影画像または編集画像を、通信網Nを介してユーザの携帯電話などに送信する技術が提案されている。
【特許文献1】特開2005−192045号公報(2005年7月14日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の写真撮影プリント装置において、ユーザの携帯電話機などに送信されるのは、印刷プレイの開始前に既に撮影または編集された画像であって、ユーザはこれらのうち送信すべき画像を選択するものに過ぎなかった。
【0006】
したがって、編集画像については、ユーザの携帯電話機などに送信される画像とプリント紙に印刷出力する画像とは同一の選択肢から選択されるものなので、ユーザにとってはそれ以上画像のバリエーションを増やすことはできなかった。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、印刷出力の待ち時間を有効活用して、バリエーション豊富な編集画像をユーザに提供する写真撮影プリント装置、写真撮影プリントシステム、写真撮影プリント方法を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る写真撮影プリント装置は、前記課題を解決するために、被写体を撮影する撮影手段と、ユーザの操作入力に応じて前記撮影手段にて撮影された撮影画像に対して編集を施す編集手段と、編集手段にて編集が施された画像をプリント出力する出力手段と、前記出力手段によるプリント出力処理と並行して、ユーザの操作入力に応じて画像を作成する画像作成手段と、画像作成手段にて作成された画像を送信すべき携帯端末の種別を判定する端末判定手段と、前記端末判定手段の判定結果に基づいて、画像作成手段にて作成された画像を前記携帯端末の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯端末に送信する通信制御手段とを備えることを特徴としている。
【0009】
また、本発明に係る写真撮影プリントシステムは、前記課題を解決するために、被写体を撮影する撮影手段と、ユーザの操作入力に応じて前記撮影手段にて撮影された撮影画像に対して編集を施す編集手段と、編集手段にて編集が施された画像をプリント出力する出力手段と、前記出力手段によるプリント出力処理と並行して、ユーザの操作入力に応じて画像を作成する画像作成手段と、画像作成手段にて作成された画像を送信すべき携帯端末の種別を判定する端末判定手段と、前記端末判定手段の判定結果に基づいて、画像作成手段にて作成された画像を前記携帯端末の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯端末に送信する通信制御手段とを備えることを特徴としている。
【0010】
また、本発明に係る写真撮影プリント方法は、前記課題を解決するために、被写体を撮影する撮影ステップと、ユーザの操作入力に応じて前記撮影ステップにて撮影された撮影画像に対して編集を施す第1の編集ステップと、前記第1の編集ステップにて編集が施された画像をプリント出力する出力ステップと、前記出力ステップと並行して、ユーザの操作入力に応じて、第1の編集ステップとは異なる画像を作成または編集する第2の編集ステップと、第2の編集ステップにて作成または編集された画像を送信すべき携帯端末の種別を判定する端末判定ステップと、前記端末判定ステップの判定結果に基づいて、第2の編集ステップにて作成または編集された画像を前記携帯端末の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯端末に送信する通信制御ステップとを特徴としている。
【0011】
上記の構成において、編集ないし画像作成には、入力用のタッチペンとタッチパネルとの組み合わせや、コンピュータ用ディスプレイとマウスとの組み合わせなど任意のユーザインタフェースを用いることができる。携帯端末としては、携帯電話機が代表的なものであるが、データの送受信機能を備えるPDAなどであってもよい。
【0012】
携帯端末の種別に適したデータ形式とは、例えば、携帯電話機の通信キャリア会社別に規定された個別のデータ形式や、特定の機種の携帯電話機に備えられた機能を利用するための個別のデータ形式、携帯端末のディスプレイに応じた画素数を有する画像のデータ形式などをいう。また、携帯端末の種別に適したデータ形式は、その携帯端末とのデータないし電子メールの送受信に適するデータ形式などを含む。
【0013】
また、本発明に係る写真撮影プリント装置は、上記の構成において、前記編集手段と前記画像作成手段とが、装置筐体の同一側面に設けられていることも好ましい。さらに、上記の構成において、前記編集手段と前記画像作成手段とが共通するハードウェア構成であることも好ましい。これら構成によれば、ユーザはほとんど移動することなく同じ場所で連続的に編集処理と画像作成処理とを実行できることになる。
【0014】
本発明に係る写真撮影プリント装置は、上記の構成において、前記画像作成手段は、前記端末判定手段にて判定された携帯端末の種別に適したデータ形式に基づいて、前記撮影画像に対する編集を施すときのユーザインタフェースを設定することも好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、携帯端末の種別に適したデータ形式によって、利用可能な画像装飾機能や音声の不可などの付加機能が異なるので、画像データを送信すべき携帯端末の種別とそのデータ形式に応じて画像編集に用いるユーザインタフェースを的確に使い分けることができる。例えば、上記の画像装飾機能や付加機能に対応する操作入力ボタンを備えるユーザインタフェースと、これらボタンを備えないユーザインタフェースとを使い分ける例などが考えられる。
【0016】
本発明に係る写真撮影プリント装置は、上記の構成において、前記画像作成手段は、前記端末判定手段にて判定された携帯端末の種別が複数形式の画像データの受信を許容しているときには、ユーザの操作入力に応じて、各形式の画像データを対象とする複数のユーザインタフェースを切り換え可能とすることも好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、送信先の携帯端末が対応するデータ形式の種類に応じて、ユーザが的確な臨機応変に選択することが可能となる。
【0018】
本発明に係る写真撮影プリント装置は、上記の構成において、前記端末判定手段は、ユーザによって入力された携帯電話機のメールアドレスに基づいて、前記携帯電話機の種別を判定するとともに、前記通信制御手段は、前記端末判定手段にて判定された携帯電話機の種別に応じて、前記編集手段にて編集が施された画像を、前記携帯電話機が対応する形式のメールデータに変換して前記携帯電話機に送信することも好ましい。
【0019】
具体的なメールデータの形式としては、画像装飾機能を備えるHTML形式、テキスト形式(テキスト形式にはURLへのリンクアドレスを添付することも含む)あるいは、画像を添付ファイルとして送信などが挙げられる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、第1の編集手段による編集処理(第1の編集処理)に加えて第2の編集手段による編集処理(第2の編集処理)を実行することができる。この第2の編集処理は、出力手段による既編集画像の出力と並行されるので、この出力待ち時間を有効に活用するものとなる。また、本発明によれば、第2の編集処理によって得られた編集画像を、送信先の携帯端末の種別に応じた的確なデータ形式によって外部の携帯端末に送信することができる。
【0021】
さらに、本発明によれば、ユーザにコンピュータの専門知識がなくとも、写真撮影プリント装置のインターフェースを利用することによって、その撮影画像や作成画像などをメールに添付したり、HTML形式のメールに付加したりする操作を楽しく容易に実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の一実施の形態について図1乃至図23に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0023】
本実施の形態に係る写真撮影プリント装置1は、被写体であるユーザの写真を撮影する機能、撮影した写真に対して落書きなどの編集をユーザに行わせる機能、編集された画像をプリント出力する機能、編集された画像を外部の携帯電話機に送信する機能を備えている。
(1.写真撮影プリント装置の外観構成)
図3乃至図5を参照しながら、写真撮影プリント装置1の外観について説明する。
【0024】
図3は、写真撮影プリント装置1の外観を撮影空間の内部が見える角度から示した斜視図である。撮影空間の内部には、ユーザを撮影するためのデジタルカメラを備えるカメラ、撮影時に種々の照明効果を施すための照明装置、撮影時の音声案内を実行するためのスピーカからなる音声出力部、液晶表示素子などのフラットパネルディスプレイやCRT(cathode ray tube)等の表示パネルから構成されるとともにカメラユニットに向かって撮影ポーズをとるユーザに対しその様子を画像表示するための表示パネル、ユーザの撮影操作入力などを受け付けるユーザインタフェースのタッチパネルや各種ボタンなど、写真撮影プリント装置において公知の構成が設けられている。
【0025】
撮影空間の照明装置は、撮影時にフラッシュとして機能するとともに、通常時の照明として機能する。これらの照明装置の内部には、例えばフラッシュ時に発光するストロボ照明部、および通常時の照明として発光する蛍光灯などが備えられている。なお、写真撮影プリント装置1は、通常の照明装置の他に、特定のモードでの特殊な照明効果を目的とする照明装置を適宜配設することが可能である。
【0026】
図3に示すように、写真撮影プリント装置1は、筐体110、筐体110を構成する第1ユニット111、第2ユニット112、天井部113、筐体110の背面方向に隣設された第3ユニット114から構成されている。図3においては、各ユニットの配設状態を説明する便宜上の面方向として、正面111−1、右側面111−2、背面111−3、左側面111−4、正面112−1、右側面112−2、背面112−3、左側面112−4の各面を図示している。
【0027】
図4は、写真撮影プリント装置1の外観を、図3の視点とは写真撮影プリント装置1を挟んで反対側の位置を視点からみた状態として示した斜視図である。図4には、図3の部材番号に加えて、第3ユニット114の各面に、正面上段(衝立部)114−1、正面中段114−2、正面下段114−3、背面上段114−4(衝立部)、背面中段114−5、背面下段114−6、側面114−7の方向説明を付している。
【0028】
図5に示すように、第3ユニット114には、編集処理用タッチパネル21、タッチペン22A・B、音声出力部163A・163Bを備えている。
【0029】
編集処理用タッチパネル21は、落書きなどの編集処理における各種メッセージや画像などを表示する。具体的には、編集処理用タッチパネル21には、落書きなどの画像編集処理時における編集対象の画像および各種編集ツールなどが表示される。このように、写真撮影プリント装置1が動作する上で、ユーザに対して提示すべき各種メッセージや画像などの表示は、撮影空間のディスプレイや編集処理用タッチパネル21などによって行われる。ユーザは、タッチペン22A・22Bを編集処理用タッチパネル21に接触させることによって、処理の進行に応じて表示されるボタンを選択したり、落書きなどの画像描画を行ったりすることが可能となる。このように2本のタッチペン22A・22Bを備えることによって、編集処理用タッチパネル21に表示された撮影画像に、2人のユーザが同時に落書き処理(編集処理)などを入力することができる。
【0030】
なお、第3ユニット114の背面中段114−5には、図5と同様の編集処理用タッチパネル30およびタッチペン31A・B、音声出力部が備えられている。このタッチペン31A・Bにより、編集処理用タッチパネル30に表示された撮影画像に対して、プリント処理を待っているユーザが落書き処理を操作入力することができる。編集処理用タッチパネル30によって実現される編集処理の詳細については後述する。
【0031】
第3ユニット114の側面114−7下部には、撮影処理および編集処理を終えた後に、後述のプリンタ(出力手段)34によってプリントされたプリント紙が排出されるプリント排出口が設けられている。プリンタ34は、第3ユニット114の筐体内部に設けられており、編集作業を終了すると、ユーザはプリント排出口から写真プリントを取り出すことになる。
【0032】
図6に示すように、写真撮影プリント装置1では、次の流れに従ってサービスが提供される。ここでは、1組目のユーザ(A1・A2)と2組目のユーザ(B1・B2)とがプレイとともに移動して流れていく様子を説明する。
【0033】
まず、1組目のユーザ(A1・A2)が撮影空間における撮影プレイを完了すると第1編集空間へと移動する。そして、1組目のユーザ(A1・A2)が、撮影処理で得た撮影画像を編集処理用タッチパネル21ないしタッチペン22A・22Bによって編集する落書きプレイ(編集処理)を行う一方、2組目のユーザ(B1・B2)が撮影空間における撮影プレイを行う。通常、編集プレイに要する時間は、撮影プレイに要する時間より長いので、2組目のユーザ(B1・B2)の撮影プレイが終わったとき、まだ1組目のユーザ(A1・A2)が第1編集空間は待機している。そこで、2組目のユーザ(B1・B2)は撮影プレイが完了すると第2編集空間へと移動して、撮影処理で得た撮影画像を編集処理用タッチパネル30ないしタッチペン31A・31Bによって編集する落書きプレイを実行する。ユーザ(A1・A2)、ユーザ(B1・B2)は、いずれも落書きプレイを完了すると、各編集空間においてミニゲームプレイを楽しみながらプリント紙の排出を待って、プリント排出口171からプリント紙を受け取る。このような構成の写真撮影プリント装置1によれば、第1編集空間と第2編集空間とが分離されているため、最大三重に接客することができるので、ユーザの回転率を高めることが可能となっている。
【0034】
なお、上記の説明では、プリント排出口171を第3ユニット114の側面114−7下部に設けるものとしたが、プリント排出口171の配設位置はこれに限定されるものではない。例えば、第3ユニット114の正面下段114−3と背面下段114−6とにそれぞれプリント排出口171を設けて、ミニゲームプレイを完了したユーザがその場でプリント出力を取り出せるようにしてもよい。
【0035】
(2.写真撮影プリント装置の機能構成)
続いて、図1を参照しながら、写真撮影プリント装置1の機能構成について説明する。
【0036】
図1に示すように、写真撮影プリント装置1は、その機能構成として、前述構成の他、カメラ(撮影手段)12、撮影処理用タッチパネル13、ライブビュー表示パネル14、照明装置17a・17b、フロントスピーカ18a・18b、記憶装置(記録媒体)23、外部ディスクドライブ(記録媒体)24、通信インタフェース(I/F)(通信手段)25、携帯電話機通信部26、IDタグリーダ/ライタ33、プリンタ34、プリント紙ユニット40、制御装置50を備えている。
【0037】
ここで、ライブビュー表示パネル14とは、カメラ12の近隣に設けられており、カメラ12に向かって撮影ポーズをとるユーザに対し、ライブビューを表示するための表示パネルである。例えば、液晶表示素子などのフラットパネルディスプレイやCRT(cathode ray tube)等の表示パネルから構成される。ライブビュー表示パネル14は、ユーザに対して、カメラ12に撮影されているユーザを含んだ撮影動画像と、この撮影動画像に対し前影または背景となる装飾用動画像とを合成して、この合成した動画像(ライブビュー画像)をユーザに対して表示している。これにより、カメラユニットに向かって撮影ポーズをとるユーザは、リアルタイムで自身の姿を視認することができ、自身のポーズを確認しながら、撮影処理を行うことができる。
【0038】
制御装置50は、写真撮影プリント装置1内における上述した各種構成の動作を統括的に制御する。制御装置50は、通信インタフェース25を介して外部装置との通信を制御する通信制御部51、データ処理部52、撮影処理用タッチパネル13、編集処理用タッチパネル21、編集処理用タッチパネル30からなるタッチパネル群における表示とユーザの操作入力とを統括制御するタッチパネル制御部53、編集処理を含む各種画像処理を実行する画像処理部54を備えている。また、データ処理部52は、画像データの送受信管理を実行する送受信処理部52a、画像データの送受信にともなって画像データを適宜のデータ形式に変換するデータ変換部52bから構成されている。
【0039】
制御装置50は、例えばPCベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。
この制御プログラムは、例えばCD−ROMなどの外部ディスクに記録されているものを、外部ディスクドライブ24によって読み出して使用する形態であってもよいし、記憶装置23に記憶されたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、通信インタフェース25を介して、上記制御プログラムを外部ネットワークからダウンロードし、記憶装置23に記憶してから実行する形態なども考えられる。
【0040】
記憶装置23は、ハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成されるものである。この記憶装置23に記憶される内容としては、上記した制御プログラム(画像編集のコンテンツ等の選択モードに応じたデータを含む)、OS(operating system)プログラム、およびその他各種プログラム、カメラ12における動作設定値、撮影した画像および編集した画像の画像データなどが挙げられる。カメラ12における動作設定値としては、装置出荷時やメンテナンス時などに設定されるホワイトバランスの値、撮影画像の明暗などを調整する際の画像処理に関する各種パラメータ値などが挙げられる。
【0041】
外部ディスクドライブ24は、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、DVD−RAMなどの外部ディスクを読み書きするドライブ装置である。外部ディスクドライブ24の代わりに、半導体メモリカードのリーダ/ライタなどを用いることもできる。
【0042】
IDタグリーダ/ライタ33およびプリンタ34は、プリンタユニットを構成しており、このプリンタユニットに対して、写真プリントの出力媒体となるプリント紙42およびIDタグ41がプリント紙ユニット40としてセットで装着されるようになっている。
【0043】
プリンタ34は、出力すべきプリント用画像の画像データが制御装置50から送られてくると、その画像データに基づいてプリント紙42に印刷を行う。このプリンタ34としては、例えば昇華型プリンタが用いられる。なお、昇華型プリンタを用いる場合には、プリント紙42およびIDタグ41に加えて、昇華型用インクフィルムがセットとなって納入され、写真撮影プリント装置1に装着される。
【0044】
IDタグリーダ/ライタ33は、IDタグ41に記録されている各種識別情報を読み出して制御装置50に出力する。IDタグ41は、メモリ機能を有するICチップなどによって構成される。上記識別情報としては、固有ID、用紙枚数、用紙種類、および、インク固有の色情報(インクフィルムがセットとなっている場合)などが挙げられる。
【0045】
制御装置50は、IDタグリーダ/ライタ33で読みとった識別情報に基づいて、装着されたプリント紙42およびインクフィルムが、当該写真撮影プリント装置1において利用可能なものであるかを判定し、利用可能である場合にのみプリンタ34を動作可能とする。すなわち、写真撮影プリント装置1において指定されているプリント紙42およびインクフィルム以外は使用できないように設定されていることになる。
【0046】
また、IDタグ41に記録されている用紙枚数情報に基づいて、プリント紙42を使用するごとに用紙枚数をカウントダウンしていくことによって、残りの用紙枚数を把握することが可能となる。よって、残りの用紙枚数が少なくなってきた際に、これを表示手段などによって警告するような構成としておけば、ユーザの利用中に用紙切れを起こすというような不具合を回避することが可能となる。なお、用紙枚数をカウントダウンする際には、IDタグ41に記録されている用紙枚数情報も書き換えるようにする。これにより、用紙を使い切った場合には、IDタグ41に記録されている用紙枚数情報も0となり、このIDタグ41を無効にすることが可能となる。
【0047】
また、IDタグ41に記録されている用紙種類情報や、インク固有の色情報を読み出すことによって、これらを考慮して画像データの色成分などを補正することにより、その用紙やインクフィルムに的確な画像出力を行うことが可能となる。
【0048】
IDタグ41としては、無線によりデータ通信を行うことが可能な非接触型IDタグと、端子が設けられた接触型IDタグとがあり、IDタグリーダ/ライタ33としては、これらのどちらか一方あるいは両方に対応したものとなる。
【0049】
なお、上記の例では、IDタグ41を利用して利用可能なプリント紙42であるか否かを確認するようになっているが、これに限定するものではなく、例えば、プリント紙42およびインクフィルムを梱包する梱包材などにプリントされているバーコードなどを利用して確認するような構成としてもよい。しかしながら、バーコードを用いる場合には、含めることのできる情報量が少ないことや、例えば用紙枚数のカウントダウンによる情報の書き換えができない、などの問題がある。
【0050】
なお、上記のプリント紙42としては、通常の紙状媒体である紙状シートであってもよいし、粘着シートおよび該粘着シールの粘着面に貼り付けられている剥離シートからなるシールシートであってもよい。
【0051】
以上、写真撮影プリント装置1の機能構成について説明したが、本実施形態の写真撮影プリント装置1は、通信インタフェース25を通じて、図2に示すように、インターネット等の通信網N(ネットワーク)を介し、管理サーバ100や他の写真撮影プリント装置1と互いにデータ通信を行うことが可能な構成となっている。さらに、本実施形態の写真撮影プリント装置1は、携帯電話機通信部26の通信機能によって外部の携帯電話機200と画像データや電子メールなどの各種データ通信を行うことが可能となっている。すなわち、写真撮影プリント装置1は、通信網Nを介して外部装置と通信するための通信手段と、携帯電話機の通信回線を介して外部装置と通信するための通信手段とを備えている。
【0052】
(3.撮影プリント装置の動作フロー)
次に、図7を参照しながら、撮影プリント装置1の動作フローについて説明する。
【0053】
まず、S1では、撮影空間における受付処理として、撮影処理用タッチパネル13に待機状態のデモンストレーション画面が表示される。デモンストレーション画面には、写真撮影プリント装置1のマシーン名称、略称、概略等の情報が含まれる。なお、このデモ画面において、「コインを投入してね」というような、ユーザにコイン投入を促すメッセージを表示してもよい。撮影空間R1に進入したユーザによりコイン投入がなされ、課金処理部43による課金処理が終了すると、デモンストレーション画面を撮影処理用画面に切りかえて受付処理S1を完了する。
【0054】
S2では、ユーザが、ライブビュー表示部14に表示されている自身の姿を視認しながら、撮影処理用タッチパネル13によって写真撮影する瞬間を指定して、撮影空間における撮影処理を行う。
【0055】
撮影処理では、ユーザは撮影時のライティング条件や背景となるカーテンの色など各種の撮影条件を選択する。撮影処理用タッチパネル13に撮影画面(図8)が表示されて、撮影処理が開始されるこの撮影画面には、カーテンを背景としてユーザを撮影した撮影動画像と、装飾動画像とを合成したライブビューがリアルタイムで表示されていると共に、撮影ボタンが表示されている。このライブビューは、ライブビュー表示部14にも表示されている。
【0056】
図8の撮影画面内の左側に位置する丸ボタンが、撮影ボタンである。ユーザが撮影ボタンに触れると、カウントダウンが始まる。そして、カウントダウン終了のタイミングで、ライブビュー表示部14または撮影画面に表示されているライブビューから静止画像が設定される。このようにして、撮影動画像と装飾動画像とを合成した合成動画像から静止画像を設定される。そして、後の編集処理では、ここで設定された静止画像に基づいて編集が行われる。
【0057】
このような写真撮影が2回行なわれた後、図9に示す撮影確認画面が撮影処理用タッチパネル13に表示される。この撮影確認画面は、写真撮影された画像を累積して表示するための画面である。なお、図9では、写真撮影によって累積された画像のうち、ユーザがタッチした画像が図中左側に拡大表示され、残り画像が図中右側に並列表示されている。この拡大表示によって、ユーザは所望の画像について詳細に確認することができる。
【0058】
制御装置50は、所定の最大撮影時間を経過するまで、上記の写真撮影を計4回繰り返し、撮影枚数が累積限度の8枚となった場合か、所定の最大撮影時間が経過した場合には、図10に示す画像選択画面を表示する。この画像選択画面では、これまでの処理で写真撮影された静止画像が表示される。そして、ユーザが、プリントを所望する静止画像にタッチすると、タッチされた静止画像が、編集およびプリント出力用の静止画像として選択される。本実施形態の写真処理装置1においては、編集およびプリント出力用の静止画像を4個まで選択できる。
【0059】
画像選択画面の表示が終了すると、第1編集空間または第2編集空間への移動をユーザに促すためのメッセージを表示する落書き移動画面が撮影処理用タッチパネル13に表示される。ここで、スピーカ25からユーザに対して移動を促す案内が流れてもよい。
【0060】
以上により、S4の撮影処理が終了するので、撮影処理用タッチパネル13の表示は、
S1におけるデモンストレーション画面に戻り、次のユーザを待機する。
【0061】
続けて、第1編集空間における写真撮影プリント装置1の接客について説明する。
【0062】
なお、以下の説明では、ユーザが第1編集空間において編集処理することを前提として説明するが、ユーザが第2編集空間において編集処理する場合にも、操作する編集処理用タッチパネル等が異なることを除いて接客処理は同じである。
【0063】
写真撮影プリント装置1は、画像処理部54の機能によって、第1編集空間における落書きなどの編集処理(編集処理1)を行う(S3)。
【0064】
編集処理用タッチパネル21は、待機状態として、またはユーザの第1編集空間への移動完了タイミングを見計らって、落書き用の編集画面を表示し、ユーザが編集処理を行える状態とする。図11に示す落書き用の編集画面の左側には、S2において選択された4枚の編集およびプリント出力用の静止画像から選択された編集対象画像が表示されている。ユーザは、タッチペン22A・22Bの操作によって、編集対象画像を適宜切り替えることができる。図11の中央上部には、編集処理を行うことが可能な制限時間の残り時間が表示されている。
【0065】
また、編集画面の右側上部には、編集処理を行うためのツール類の選択領域が表示される。ツール類としては、例えば複数の種類からなるペンおよびその色、フレーム画像、および各種スタンプなどのボタンが表示され、これらのいずれかが選択されることによって所望の編集処理が行われる。図11においては、選択可能なペン、スタンプ、フレームの種類選択のボタンやサイズ指定のボタンは、編集画面の右側から中央にかけて表示されている。なお、図11に「おすすめ」「定番」として示されているように、編集画面におけるスタンプ種類は、その利用頻度や絵柄のテーマに応じて、グループ分類されていることが好ましい。このようなグループ分類がなされていれば、ユーザは、所望のスタンプを迅速に選択することが可能となる。また、各グループ単位で、表示スタンプ群を切り換える構成を採用すれば、スタンプの種類が膨大な場合であっても、ユーザの把握・選択がより容易なものとなる。
【0066】
図11では、横長の画面例となっているが、本画面のツール類の位置等を変更して縦長の画像として、編集画面を左右に分割にし、左右の利用者それぞれが、編集可能としてもよい。通常、画面に向かって左側のユーザがタッチペン22Aを用いて編集し、画面に向かって右側のユーザがタッチペン22Bを用いて編集することになる。
【0067】
また、編集画面下部には、消しゴム(大中小)、やりなおし(1つ・全部)などのボタンが表示され、これらのいずれかが選択されることによって所望の消去処理が行われる。
【0068】
なお、本実施形態の写真撮影プリント装置1の編集処理では、編集対象画像の一部をスタンプ柄として用いる「くり抜きスタンプ」機能を利用することができる。「くり抜きスタンプ」機能を利用する際の具体的手順は、次の通りである。
【0069】
まず、タッチペン22A・22Bで、編集画面上の「くり抜きスタンプ」ボタンに触れることによって、「くり抜きスタンプ」機能の利用を開始する。次に、編集画面上に表示されたスタンプ形状リストから、所望のスタンプ形状を選択することによって、「くり抜きスタンプ」の形状を選択する。例えば、上記スタンプ形状リストには、四角形、丸形、三角形、星形、台形などの形状がリストアップされており、ユーザは、これら形状から所望の形状を選択する。
【0070】
その後、ユーザが、編集画面上の編集対象画像の任意の部分にタッチペン22A・22Bで触れると、編集対象画像の押圧部分を中心として上記選択形状があらわれる。この選択形状内の領域が、編集対象画像のくり抜き部分、すなわちスタンプ画像領域となる。
【0071】
このとき、タッチペン22A・22Bで編集処理用タッチパネル21を押圧し続けた場合、上記くり抜き部分の大きさを小→中→大→中→小のように、周期的に変動させることも好ましい。これにより、ユーザは、タッチペン22を任意のタイミングで編集処理用タッチパネル21から離すことによって、所望の領域大きさで編集対象画像をくり抜くことが可能となる。
【0072】
このようにして得られた編集対象画像のくり抜き画像は、自由に選択可能な「くり抜きスタンプ」として編集画面上に表示され、その後、選択されることによって、スタンプ画像として、編集対象画像上に自由に付加することができる。もちろん「くり抜きスタンプ」の付加対象となる編集対象画像は、くり抜きスタンプ」を作成する際のくり抜き元となった編集対象画像であってもよいし、「くり抜きスタンプ」の作成後に、新たな編集対象画像として選択された、くり抜き元とは異なる画像であってもよい。
【0073】
このような「くり抜きスタンプ」を利用すれば、写真撮影プリント装置1があらかじめ用意した種類のスタンプだけでなく、自分の撮影画像の一部を、編集処理におけるスタンプ画像として利用するという、新たな楽しみ方ができることになる。
【0074】
S3の編集処理には、多重接客を円滑に実行できるように、所定の制限時間が設けられており、制限時間の経過後、ユーザによる編集処理が完了する。
【0075】
写真撮影プリント装置1は、S2にて編集された撮影画像をプリント排出口31から印刷出力するとともに(S4)、ミニゲーム処理(編集処理2)を開始する(S5)。
【0076】
S3の編集処理が完了すると、図12乃至図13に示すようなシール分割画面が表示される(S4)。このシール分割画面において、分割数設定処理が行われる。分割数設定処理とは、プリント時においてプリント紙に対してどのような分割で各画像を印刷するかを設定する処理である。通常の分割数設定画面は、例えば図12に示すようになる。この分割数設定画面では、4分割、8分割、12分割、16分割、20分割、24分割、28分割、32分割の分割イメージが表示されており、ユーザはこれらのいずれかを選択することになる。また、図12のシール分割画面において、上部の「ドでか2分割」ボタンをユーザが選べば、図13のシール分割画面に画面が切り替わって、2分割の分割イメージが表示され、ユーザはこの2分割設定を選択することができる。以上のようにして、分割数設定処理が完了すると、プリント画像が確定するので、制御装置50は、プリンタ34に指示を与えて、プリント出力を開始させる。
【0077】
なお、写真撮影プリント装置1は、ユーザに追加料金を投入させることと引き替えに分割数設定から印刷までの各処理を繰り返すことによって、プリント出力を2枚とするオプションモードを備えてもよい。上記のプリント出力処理には、プリンタ34の性能やプリント出力の枚数に応じて所定のプリント時間(例えば数分間)が必要となる。
【0078】
なお、図12乃至図13の画面左上部における「10」の数字は、ユーザが操作入力を許容される残りの制限時間である。写真撮影プリント装置1は、円滑な多重接客を実現するために各処理に制限時間を設けており、この制限時間は画面上でカウントダウンされながらユーザに迅速な操作入力を促している。図15乃至図19の画面右上部の数字も同様である。
【0079】
写真撮影プリント装置1は、分割数設定処理が完了すると、上記の印刷処理と並行してミニゲーム処理(編集処理2)を開始する(S5)。まず、写真撮影プリント装置1は、編集処理用タッチパネル21に図14に示すミニゲームのメニュー選択画面を提示する。このメニュー選択画面には、選択肢として「なにもしない」「携帯送信」「素材落書き」「人気投票」が提示される。なお、写真撮影プリント装置1は、前述のとおり、ユーザが二人単位でプレイすることを前提としているので、図14には、左右に並んだ状態のユーザがそれぞれメニュー選択できるように左右対称のメニューボタンを配列した構成となっている。本実施形態において、2人のユーザは「なにもしない」「携帯送信」「素材落書き」については別々のメニューをそれぞれ選択することができる一方、「人気投票」については2人のユーザが共通にのみ選択できるものとしている。なお、2人のユーザが別々のメニューを選択した場合には、編集処理用タッチパネル21を2分割して各メニューに対応する画面を表示するものとする。
【0080】
図14のメニュー選択画面において、ユーザが「なにもしない」を選択した場合、写真撮影プリント装置1は、それ以上の操作入力をユーザに求めることなく、編集処理用タッチパネル21に所定のデモンストレーション画面を表示する。この場合、ユーザは、前述のプリント出力処理をそのまま待機することになる。
【0081】
図14のメニュー選択画面において、ユーザが「携帯送信」を選択した場合、写真撮影プリント装置1は、携帯電話機通信部26の通信機能によって、S3において編集された編集画像またはS2において撮影された撮影画像をユーザの携帯電話機に送信する。この場合、写真撮影プリント装置1は、S3において編集された編集画像またはS2において撮影された撮影画像のうちから転送すべき画像を選択するための転送画像選択画面を編集処理用タッチパネル21に表示する。この転送画像選択画面において、ユーザが転送すべき画像を選択すると、編集処理用タッチパネル21では、ユーザの携帯電話機のメールアドレスの入力を受け付ける。そして、写真撮影プリント装置1の制御装置50は、通信制御部51、データ処理部52、通信インタフェース25、携帯電話機通信部26の機能により携帯電話機用の無線通信回線を介して、選択画像のデータを上記メールアドレスに送信する。なお、上記の説明において、転送画像の選択とメールアドレスの入力とは順番が逆であってもよい。
【0082】
図14のメニュー選択画面において、ユーザが「人気投票」を選択した場合、写真撮影プリント装置1は、通信網Nを介して管理サーバ100に蓄積された過去の編集画像データベースにアクセスし、これら編集画像データベースの編集画像を所定の一覧形式で編集処理用タッチパネル21に表示する。そして、ユーザが、表示された編集画像の中から気に入った画像を選択して投票入力すると、この投票情報に基づいて、管理サーバ100の編集画像データベースにおける人気投票の集計結果がリアルタイムないしは定期的に更新される。ユーザは、気に入った画像に投票するだけでなく、これまでの人気投票の集計結果を編集処理用タッチパネル21で確認して楽しむことができる。
【0083】
次に、図14のメニュー選択画面において、ユーザが「素材落書き」を選択した場合の処理について詳しく説明する。この場合、写真撮影プリント装置1は、プリンタ34のプリント出力待ち時間を有効に活用するために、編集処理用タッチパネル21を用いてユーザに操作入力を促し、画像作成処理(編集処理2)を施す。
【0084】
この編集処理2によって得られた編集画像は、ユーザの携帯電話機に送信される。ユーザは、この編集画像を、携帯電話機における待ち受け画面、電子メールの背景画面、バナー画像、ヘッダ画像、フッタ画像、スタンプ画像などの素材画像として活用することができる。
【0085】
図15は、ユーザが「素材落書き」を選択したときに編集処理用タッチパネル30に表示されるメールアドレスの入力画面例を示す図である。図中において上部のメールアドレス表示ウインドウの下に表示されている「A」「B」「C」「D」「E」「F」の各ボタンは、携帯電話機のキャリア会社種別を示すものである。このキャリア会社種別の選択入力は、携帯電話機通信部26がユーザの携帯電話機と通信する際のデータ通信規格を規定するために用いられるだけではなく、キャリア会社種別に応じてメールアドレスの一部(例えばサブドメイン名)の入力を補助するためにも用いられる。
【0086】
特定のキャリア会社が運用する携帯電話機の通信規格においては、メール送信において特殊な機能を備えているものがある。例えば、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの第三世代携帯電話機(登録商標FOMA)では、「デコメール」「デコメ」(いずれも登録商標)と称される装飾機能を備えたメールを利用することができる。このメールは、HTML形式からなっており、メール文面の背景色の設定や変更、文字の装飾、サイズ変更などが選択できるとともに、画像の貼り付け、メロディやアニメーションの挿入といった高度な装飾機能を利用することができる。以下、このような特殊な装飾機能を備えたメールを「装飾メール」と総称することにする。
【0087】
写真撮影プリント装置1は、前述のキャリア会社種別の選択に応じて「素材落書き」において編集される編集画像を装飾メールに適した形式で作成すべきか、特別な装飾機能を有しない通常のメールに適した形式で作成すべきかを自動判定する。なお「素材落書き」における画像作成は、撮影空間において撮影した画像を編集するものであってもよいし、まったく撮影画像と無関係の画像を新規に作成するものであってもよい。
【0088】
図16乃至図17は、写真撮影プリント装置1が「素材落書き」として装飾メールに適した形式で落書き処理(デコメ落書き)を実行するときの画面例を示す図である。
【0089】
図16では、画面中央に携帯電話の画面部をモチーフとした編集領域が儲けられており、その左右には落書き処理に必要とされる、ペン入力色の選択と背景色の切り換え選択ボタン(図中右側の2つのボタン)、消しゴムボタン(図中右側)、入力ステップのアンドゥ−やその取消を指示する処理ボタン(消しゴムボタンの右側)、編集画像の背景色やペン入力色を指定するためのカラーパレット(図中下側)などが設けられている。
【0090】
また、図16の上部には、ユーザが落書き処理を行うときの参考見本となる「落書き見本」画像が3枚表示されている。写真撮影プリント装置1は「落書き見本」画像を多数(例えば数百枚程度)保持しており、ユーザが所定の切り換え操作(例えば3枚の「落書き見本」のいずれかをクリックする操作)を行うことによって、画面に表示されている「落書き見本」を順次切り換えることができる。なお、ユーザの所定操作によって、「落書き見本」画像をそのまま編集領域にコピーする構成を採用してもよい。
【0091】
図17の画面例では、図16におけるカラーパレットに代えて、ペン入力による入力線種を選択するための線種パレットが表示されている。この線種パレットでは、入力線の太さのサイズを3種類から選択できる他、入力線の形状を「ノーマル」「ふちどり」「カクぷにょ」「カクカク」「クレヨン」「立体」のイメージからなる複数の線形状グループの中から切り換え選択することが可能となっている。また、同図では表示していないが、写真撮影プリント装置において慣用される「スタンプ」画像(たとえば、ハート形状、星形状等)を選択して、画像作成時に利用可能となっていてもよい。
【0092】
このような画面上の操作入力によって実現される落書き処理(デコメ落書き)においては、ユーザが所定の操作入力を行うことによって、装飾メール(HTML形式など)の装飾機能を最大限に活用した編集画像、例えばアニメーション入りの編集画像を作成することが可能となっている。ユーザは、この編集画像を所有の携帯電話機に送信することによって、HTMLなどの高度なコンピュータ知識を有していなくとも、自分で高度に装飾編集した所望の画像(素材画像)を手軽に入手することが可能となる。
【0093】
デコメ落書きにおいて、「素材落書き」の対象となる画像のデータを、例えば透過GIFのデータ形式からなる装飾部分のデータと背景画像部分のデータ(GIFやJPEG)が層状に重なっている構成とすることも好ましい。このようにすれば、装飾部分のデータと背景画像部分のデータとを独立に扱って色指定処理などを施すことができるので、メールの背景色を変更したり、メールの背景色だけを無色にして装飾部分のみが絵文字状に浮き上がってみえるようにしたりすることが可能となる。また、S3の画像編集時に作成したくりぬきスタンプ(スタンプ用描画に撮影画像の一部を合成したもの)を、「素材落書き」の素材作成ツールとして使用することもできる。
【0094】
これに対して、図18乃至図19は、図16乃至図17とほぼ同様の画面例となっているが、これらは、写真撮影プリント装置1が「素材落書き」として、特別な画像装飾機能を有しない通常のメール形式で落書き処理(待ち受け落書き)を実行するときの画面例を示す図である。なお、この落書き処理を「待ち受け落書き」と別称するのは、この落書き処理によって得られた編集画像は、送信先の携帯電話機で待ち受け画面用の画像として利用されるケースが多いことを想定しているからである。
【0095】
前述の株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの第三世代携帯電話機(FOMA)では「デコメール」「デコメ」以外に、特別の画像装飾機能を有しないテキストベースのメール送受信を行うこともできる。したがって、このような携帯電話機を編集画像の送信先として指定する場合には、図16乃至図17の編集画面と図18乃至図19の編集画面とを随時切り換え可能として、適宜の切り換えボタンなどを設けておくとよい。これにより、ユーザは、装飾メールに適した画像、特別な装飾機能を有しない通常のメールに適した画像のいずれを編集対象とするかを自在に選択変更することが可能となる。なお、並行されるS4の印刷処理およびS5の編集処理には、多重接客を円滑に実行できるように、所定の制限時間が設けられている。
【0096】
図20は、写真撮影プリント装置1が上記処理の完了後、制御装置50、通信制御部51、および携帯電話機通信部26の各機能によって、ユーザの携帯電話機200にメールを送信するときの処理フローを示すフローチャートである。
【0097】
まず、制御装置50ないし通信制御部51は、図14のメニュー選択画面におけるユーザの操作入力結果などに基づいて、ユーザがS2の撮影画像ないしS3の編集画像(これらを「写真画像」と総称する)の添付を指示しているか否かを判定する(S21)。S21の判定結果がYesであれば、制御装置50ないし通信制御部51は携帯電話機通信部26を介して写真画像を添付したメールをユーザの携帯電話機200に送信する。
【0098】
S21の判定結果がNoであれば、制御装置50ないし通信制御部51は、図14のメニュー選択画面におけるユーザの操作入力結果などに基づいて、メールに「素材落書き」の作成画像を添付するか否かを判定する(S22)。S22の判定結果がNoであれば、通信制御部51は携帯電話機通信部26を介してテキスト情報のみからなるメールをユーザの携帯電話機200に送信する。
【0099】
S22の判定結果がYesであれば、制御装置50ないし通信制御部51は、メールのサブアドレスの一部(キャリア会社の種類)に基づいて、送信先の携帯電話機200が株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの第三世代携帯電話機(FOMA)であるか否かを判定する(S23)。
【0100】
S23の判定結果がYesであれば、制御装置50ないし通信制御部51は、メール送信先の携帯電話機200はFOMAであって、デコメ(HTMLメール)を受信可能であることを特定できるので、素材画像として作成したデコメ(HTMLメール)をユーザの携帯電話機200に送信する。このとき、装飾画像データはその範囲を矩形で切り出された状態でメールの一部として送信される。
【0101】
S24の判定結果がYesであれば、制御装置50ないし通信制御部51は、メール送信先の携帯電話機200はFOMAではなく、デコメ(HTMLメール)を受信不能であることを特定できるので、素材画像として作成した待ち受け画像にアクセスするためのリンク情報を付加したメールをユーザの携帯電話機200に送信する。
【0102】
すなわち、写真撮影プリント装置1は、画像作成手段にて作成された画像を送信すべき携帯電話機の種別を判定し、その判定結果に基づいて画像を装飾メールに適した形式で作成すべきか、特別な装飾機能を有しない通常のメールに適した形式で作成すべきかを自動判定し、さらに画像作成手段にて作成された画像を携帯電話機の種別に適したデータ形式に変換して携帯電話機に送信するものとなっている。
【0103】
図21は、図20のメール送信フローによって送信されたメールを携帯電話機200のディスプレイで確認したときの様子を示す画面表示例である。図21(a)は、メール送信先の携帯電話機200がFOMAであって、デコメを受信表示したときの画面表示例である。図21(b)は、メール送信先の携帯電話機200がFOMA以外の携帯電話機であって装飾機能を備えない画像添付メールを受信表示したときの画面表示例である。図21(a)(b)における「手書きimg」の領域には「素材落書き」で作成した画像が表示される。図21(a)(b)では、許容されるほぼ最大の領域を「手書きimg」の領域としているが、「手書きimg」の領域大きさは「素材落書き」で作成した画像の大きさないし画素数によって変化する。「手書きimg」の領域は、その他領域の背景色と異なって、デコメ特有の装飾部分のデータ(透過GIF)と背景画像部分のデータ(GIFやJPEG)が重畳的に重なっている画像として指定色などで表示される。
【0104】
他方、上記の「素材落書き」を、前述の第1編集空間での落書き処理時に併せて行う構成も考えられる。しかし通常、第1編集空間での落書き処理は、ユーザの要望に応じて、撮影空間R1における撮影処理、第2編集空間における印刷処理よりも長い時間を確保することが望まれている。それゆえ、写真撮影プリント装置1の三重接客では、第1編集空間での落書き処理が全体の律速処理となっており、第1編集空間において計2回の落書き処理を行うことにすると、各落書き処理の時間を短く設定するか、装置全体の回転率を減少させるかの不具合を招く。
【0105】
したがって、写真撮影プリント装置1では、図21のタイムチャートに示すように、第1編集空間での落書き処理時(編集時間1)の後、プリンタ34による印刷出力が行われる印刷時間と並行して「素材落書き」の他「携帯送信」「人気投票」の各処理を実行する構成となっている。なお、前述のとおり、写真撮影プリント装置1によるプリント出力の枚数は1枚の場合と2枚の場合とがある。
【0106】
また、図21では「素材落書き」の編集時間2の完了は、印刷時間(2枚目印刷の場合を含む)の完了より遅くなっているが、編集時間2の完了タイミングは、装置全体における三重接客の効率(回転率)をあまり悪化させないように設定することが好ましい。逆に、編集時間2の完了タイミングを遅く設定するのであれば、例えば、撮影空間R1における撮影時間を長く設定しても、装置全体の回転率には影響がないことになる。
【0107】
さらに、ユーザが「素材落書き」を選択実行したときには、通常のプレイ料金に追加して課金しても良い。そうすることで、写真撮影プリント装置1を設置する店舗側の収益を増加させることができる。
【0108】
なお、図21のタイムチャートに示されるように、「素材落書き」の処理時間は「携帯送信」「人気投票」の各処理時間より長く設定される場合が多いことに着目して、図22のように「素材落書き」の一部処理(図22では、メールアドレス入力時間と編集時間2の一部)を通常より早める設計としてもよい。このような設計とすれば、編集時間1は短くなるが、装置全体の回転率を犠牲にすることなく、編集時間2を長く設定することができるので携帯電話機(その他PDAなどを含む携帯端末)に送信するための画像を編集する「素材落書き」の時間を比較的長く確保することが可能となる。
【0109】
図22の「素材落書き」において、メールアドレスの入力処理が規定時間より短い時間で完了した場合には、その時間分、編集時間2(落書き処理)の開始を早めてもよい。そうすれば、さらに、編集時間2を長く確保することが容易となる。より詳細には、二人のユーザの両方のメールアドレス入力が規定時間より短い時間で完了した場合には、そのユーザはより長く落書処理することが可能となる。このとき、画面の左右において、一方は図15の表示、他方は図16ないし図19の表示となっている。
【0110】
図22の時間設計を実現するためには、第1編集空間における落書き処理が行われる前に、「携帯送信」「人気投票」ではなく「素材落書き」の処理が選択されることが確定されている必要があるので、図14のメニュー選択画面を、第1編集空間における落書き処理より前にユーザに提示して、メニュー選択させておく必要がある。
【0111】
なお、本実施形態では、携帯電話機200のメールアドレスの入力処理を必須としているが、落書き処理をより長く確保するためには、メールアドレスの入力以外の方法によって携帯電話機のメールアドレスを入手してもよい。例えば、写真撮影プリント装置1が提示するメールアドレスにユーザが空メールを送信することによって、写真撮影プリント装置1は携帯電話機200のメールアドレス情報を取得することができる。このような場合には、空メールの返信としてユーザに所定のURLを知らせ、さらに、ユーザが写真撮影プリント装置1が提示する所定の識別(ID)番号を当該URLのウェブサイトで入力することによって、写真画像、デコメ画像、待受画像を取得する構成としてもよい。この構成によれば、写真撮影プリント装置1は、空メールの受信に基づくメールアドレス情報だけでなく、携帯電話機200が上記URLにアクセスするときに、携帯電話機200の機種情報を取得して、この機種情報に基づいて「素材落書き」での作成画像を送信すべき携帯電話機200の種別を判定することが可能となる。
【0112】
以上の各処理を完了すると、写真撮影プリント装置1の制御装置50は、編集処理用タッチパネル30の表示を「デモ画面」に戻し、第2編集空間における写真撮影プリント装置1の接客を完了する。ユーザは、プリンタ34にて出力され、プリント排出口31から排出される写真プリントを受け取って、一連のプレイ動作を終了する。
【0113】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0114】
なお、本実施形態の写真撮影プリント装置の各部や各処理ステップは、CPUなどの演算手段が、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶手段に記憶されたプログラムを実行し、キーボードなどの入力手段、ディスプレイなどの出力手段、あるいは、インタフェース回路などの通信手段を制御することにより実現することができる。したがって、これらの手段を有するコンピュータが、前記プログラムを記録した記録媒体を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態の写真撮影プリント装置の各種機能および各種処理を実現することができる。また、前記プログラムをリムーバブルな記録媒体に記録することにより、任意のコンピュータ上で前記の各種機能および各種処理を実現することができる。
【0115】
この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理を行うために図示しないメモリ、例えばROMのようなものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することにより読取り可能なプログラムメディアであっても良い。
【0116】
また、何れの場合でも、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行される構成であることが好ましい。さらに、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であることが好ましい。なお、このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0117】
また、前記プログラムメディアとしては、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD/MO/MD/DVD等のディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する記録媒体等がある。
【0118】
また、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する記録媒体であることが好ましい。
【0119】
さらに、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明は、写真撮影を行うとともに、その撮影画像に編集処理を施してプリント出力する写真撮影プリント装置一般に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】本発明の一実施形態に係る写真撮影プリント装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】上記写真撮影プリント装置の通信接続構成を示す図である。
【図3】上記写真撮影プリント装置の外観を示した斜視図である。
【図4】上記写真撮影プリント装置の外観を示した他の斜視図である。
【図5】第3ユニットの操作面の外観を示した図である。
【図6】上記写真撮影プリント装置における利用者の流れを示す模式図である。
【図7】上記写真撮影プリント装置における動作フローを示すフローチャートである。
【図8】撮影画面の表示例を示す図である。
【図9】撮影確認画面の表示例を示す図である。
【図10】画像選択画面の表示例を示す図である。
【図11】落書き用の編集画面の表示例を示す図である。
【図12】シール分割画面の表示例を示す図である。
【図13】シール分割画面の更なる表示例を示す図である。
【図14】メニュー選択画面の表示例を示す図である。
【図15】メールアドレス入力画面の表示例を示す図である。
【図16】落書き処理(デコメ落書き)を実行するときの画面例を示す図である。
【図17】落書き処理(デコメ落書き)を実行するときの更なる画面例を示す図である。
【図18】落書き処理(待ち受け落書き)を実行するときの画面例を示す図である。
【図19】落書き処理(待ち受け落書き)を実行するときの更なる画面例を示す図である。
【図20】メール送信処理のフローを示すフローチャートである。
【図21】(a)は、携帯電話機がデコメを受信表示したときの画面表示例であり、(b)は、装飾機能を備えない画像添付メールを受信表示したときの画面表示例である。
【図22】写真撮影プリント装置における各処理の時間配分の例を示すタイムチャートである。
【図23】写真撮影プリント装置における各処理の時間配分の更なる例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0122】
N 通信網
12 カメラ(撮影手段)
21 編集処理用タッチパネル
26 携帯電話機通信部(通信制御手段)
30 編集処理用タッチパネル
34 プリンタ(出力手段)
51 通信制御部(通信制御手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影する撮影手段と、
ユーザの操作入力に応じて前記撮影手段にて撮影された撮影画像に対して編集を施す編集手段と、
編集手段にて編集が施された画像をプリント出力する出力手段と、
前記出力手段によるプリント出力処理と並行して、ユーザの操作入力に応じて画像を作成する画像作成手段と、
画像作成手段にて作成された画像を送信すべき携帯端末の種別を判定する端末判定手段と、
前記端末判定手段の判定結果に基づいて、画像作成手段にて作成された画像を前記携帯端末の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯端末に送信する通信制御手段とを備えることを特徴とする写真撮影プリント装置。
【請求項2】
前記編集手段と前記画像作成手段とが、装置筐体の同一側面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の写真撮影プリント装置。
【請求項3】
前記編集手段と前記画像作成手段とが共通するハードウェア構成であることを特徴とする請求項1または2に記載の写真撮影プリント装置。
【請求項4】
前記画像作成手段は、前記端末判定手段にて判定された携帯端末の種別に適したデータ形式に基づいて、前記撮影画像に対する編集を施すときのユーザインタフェースを設定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の写真撮影プリント装置。
【請求項5】
前記画像作成手段は、前記端末判定手段にて判定された携帯端末の種別が複数形式の画像データの受信を許容しているときには、ユーザの操作入力に応じて、各形式の画像データを対象とする複数のユーザインタフェースを切り換え可能とすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の写真撮影プリント装置。
【請求項6】
前記端末判定手段は、ユーザによって入力された携帯電話機のメールアドレスに基づいて、前記携帯電話機の種別を判定するとともに、
前記通信制御手段は、前記端末判定手段にて判定された携帯電話機の種別に応じて、前記編集手段にて編集が施された画像を、前記携帯電話機が対応する形式のメールデータに変換して前記携帯電話機に送信することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の写真撮影プリント装置。
【請求項7】
前記メールデータの形式は、画像装飾機能を備えるHTML形式であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の写真撮影プリント装置。
【請求項8】
被写体を撮影する撮影手段と、
ユーザの操作入力に応じて前記撮影手段にて撮影された撮影画像に対して編集を施す編集手段と、
編集手段にて編集が施された画像をプリント出力する出力手段と、
前記出力手段によるプリント出力処理と並行して、ユーザの操作入力に応じて画像を作成する画像作成手段と、
画像作成手段にて作成された画像を送信すべき携帯端末の種別を判定する端末判定手段と、
前記端末判定手段の判定結果に基づいて、画像作成手段にて作成された画像を前記携帯端末の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯端末に送信する通信制御手段とを備えることを特徴とする写真撮影プリントシステム。
【請求項9】
被写体を撮影する撮影ステップと、
ユーザの操作入力に応じて前記撮影ステップにて撮影された撮影画像に対して編集を施す第1の編集ステップと、
前記第1の編集ステップにて編集が施された画像をプリント出力する出力ステップと、
前記出力ステップと並行して、ユーザの操作入力に応じて、第1の編集ステップとは異なる画像を作成または編集する第2の編集ステップと、
第2の編集ステップにて作成または編集された画像を送信すべき携帯端末の種別を判定する端末判定ステップと、
前記端末判定ステップの判定結果に基づいて、第2の編集ステップにて作成または編集された画像を前記携帯端末の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯端末に送信する通信制御ステップとを特徴とする写真撮影プリント方法。
【請求項1】
被写体を撮影する撮影手段と、
ユーザの操作入力に応じて前記撮影手段にて撮影された撮影画像に対して編集を施す編集手段と、
編集手段にて編集が施された画像をプリント出力する出力手段と、
前記出力手段によるプリント出力処理と並行して、ユーザの操作入力に応じて画像を作成する画像作成手段と、
画像作成手段にて作成された画像を送信すべき携帯端末の種別を判定する端末判定手段と、
前記端末判定手段の判定結果に基づいて、画像作成手段にて作成された画像を前記携帯端末の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯端末に送信する通信制御手段とを備えることを特徴とする写真撮影プリント装置。
【請求項2】
前記編集手段と前記画像作成手段とが、装置筐体の同一側面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の写真撮影プリント装置。
【請求項3】
前記編集手段と前記画像作成手段とが共通するハードウェア構成であることを特徴とする請求項1または2に記載の写真撮影プリント装置。
【請求項4】
前記画像作成手段は、前記端末判定手段にて判定された携帯端末の種別に適したデータ形式に基づいて、前記撮影画像に対する編集を施すときのユーザインタフェースを設定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の写真撮影プリント装置。
【請求項5】
前記画像作成手段は、前記端末判定手段にて判定された携帯端末の種別が複数形式の画像データの受信を許容しているときには、ユーザの操作入力に応じて、各形式の画像データを対象とする複数のユーザインタフェースを切り換え可能とすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の写真撮影プリント装置。
【請求項6】
前記端末判定手段は、ユーザによって入力された携帯電話機のメールアドレスに基づいて、前記携帯電話機の種別を判定するとともに、
前記通信制御手段は、前記端末判定手段にて判定された携帯電話機の種別に応じて、前記編集手段にて編集が施された画像を、前記携帯電話機が対応する形式のメールデータに変換して前記携帯電話機に送信することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の写真撮影プリント装置。
【請求項7】
前記メールデータの形式は、画像装飾機能を備えるHTML形式であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の写真撮影プリント装置。
【請求項8】
被写体を撮影する撮影手段と、
ユーザの操作入力に応じて前記撮影手段にて撮影された撮影画像に対して編集を施す編集手段と、
編集手段にて編集が施された画像をプリント出力する出力手段と、
前記出力手段によるプリント出力処理と並行して、ユーザの操作入力に応じて画像を作成する画像作成手段と、
画像作成手段にて作成された画像を送信すべき携帯端末の種別を判定する端末判定手段と、
前記端末判定手段の判定結果に基づいて、画像作成手段にて作成された画像を前記携帯端末の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯端末に送信する通信制御手段とを備えることを特徴とする写真撮影プリントシステム。
【請求項9】
被写体を撮影する撮影ステップと、
ユーザの操作入力に応じて前記撮影ステップにて撮影された撮影画像に対して編集を施す第1の編集ステップと、
前記第1の編集ステップにて編集が施された画像をプリント出力する出力ステップと、
前記出力ステップと並行して、ユーザの操作入力に応じて、第1の編集ステップとは異なる画像を作成または編集する第2の編集ステップと、
第2の編集ステップにて作成または編集された画像を送信すべき携帯端末の種別を判定する端末判定ステップと、
前記端末判定ステップの判定結果に基づいて、第2の編集ステップにて作成または編集された画像を前記携帯端末の種別に適したデータ形式に変換して前記携帯端末に送信する通信制御ステップとを特徴とする写真撮影プリント方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図14】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図12】
【図13】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図14】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図12】
【図13】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2007−228439(P2007−228439A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−49379(P2006−49379)
【出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】
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