説明

写真撮影画像合成装置、写真撮影画像合成装置の制御方法、制御プログラム、および記録媒体

【課題】ユーザが撮影画像に合成する合成画像を選択する際に、所望の合成画像を選択することが容易である写真撮影画像合成装置を実現する。
【解決手段】被写体を撮影した撮影画像とユーザが選択した合成用画像とを合成して出力する写真撮影画像合成装置1であって、撮影画像と合成する編集用画像を決定するために選択候補を出力する編集用画像表示部31aと、ユーザに出力した編集用画像からいずれかを決定させる操作受付部31bと、ユーザが決定した編集用画像に関する選択履歴を記録する履歴管理部17と、選択候補を出力する際に、選択履歴に基づいて選択候補に関する参照情報を選択候補に付加して出力する第2画像編集部とを備えるので、既に選択された選択候補が分かりやすく提示でき、ユーザは今までの選択結果を容易に認識でき、次の合成画像の選択を容易にすることが可能な写真撮影画像合成装置を実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばゲームセンタなどに設置され、ユーザの顔や姿を撮影した写真をプリントしたり、携帯電話などに画像データを送信したりする写真撮影画像合成装置、写真撮影画像合成装置の制御方法、制御プログラム、および記録媒体に関するものである。具体的には、ユーザが短時間で容易に撮影画像に合成する合成画像を選択することが可能な写真撮影画像合成装置、写真撮影画像合成装置の制御方法、制御プログラム、および記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームセンタなどの娯楽施設において、ユーザの写真撮影を行うとともに、その写真を背景画像などと合成した上でシールプリントとして出力する写真撮影画像合成装置が設置されており、人気を博している。
【0003】
図19に、従来の写真撮影画像合成装置による、撮影から写真プリントまでのゲームのフローを示す。図19に示すとおり、まず、ユーザは、撮影空間にて撮影を行う(S1)。そして、S1の撮影により生成された撮影画像に対して、ユーザは、編集空間にて落書きや明るさの調整、背景画像の合成などの編集を行う(S2)。そして、編集後の編集画像がシールプリントとして出力され(S3)、ゲームが終了する。
【0004】
ここで、S2の編集の処理においては、特に、表示画面上に表示した撮影画像に対してタッチペンなどのポインティングデバイスによって明るさや色調を補正したり、背景画像を合成したり、落書きやスタンプを追加したりするなどの多種多様な画像編集を行ってユーザが遊ぶことができる。そして、ユーザは、撮影よりも編集に重点をおきながら遊んでいる傾向がある。
【0005】
図20に、従来編集空間にて行われる編集のゲームのフローを示す。図20に示すとおり、ユーザは、撮影空間での撮影が終了すると、次に、編集空間に移動して、撮影画像の中から、編集を行う対象となる編集対象画像を選択する(S11)。そして、選択した編集対象画像に対して、明るさや色調の補正、背景画像の合成、落書きなどの編集作業を
行う(S12)。ここで、ユーザが編集した編集画像をプリント前に表示部に表示し、写りや仕上がりを確認することができるようになっており(S13)、ユーザが次の工程(例えば、印刷工程)に進むことを望めば(S14においてYES)、当該編集処理を終了して、次の工程に進み、ユーザが仕上がりに納得がいかない場合は(S14においてNO)、S12の編集処理に戻る。
【0006】
これらの、撮影からプリントまでの一連のゲーム工程、特に編集工程では、その処理の種類は、明るさや色調の補正、背景画像の合成、落書きやスタンプの追加などと多岐にわたり、またユーザの創作性が最も発揮される、遊戯性の高い工程である。よって、ユーザは気に入るまで編集を繰り返し行うことが一般的であり、これにより時間が徒に経過し、回転率の低下を招いていた。
【0007】
したがって、写真撮影画像合成装置におけるユーザの回転率を上げて、店舗側の収益率を向上させるためには、編集工程をいかに短くするかが課題となる。
【0008】
例えば、特許文献1には、編集工程を、さらに複数の工程に分割して、それに併せて作業空間も分割することにより、編集工程における滞留時間を分散させることにより、回転率の低下を回避する画像撮影編集装置が開示されている。
【0009】
また、従来の写真シール機は、娯楽施設や遊戯施設等に設置され、撮影設定を含む撮影工程、編集工程、印刷設定含む印刷工程という一連の流れで1回の撮影が終了する。一連の流れにおいて、各工程に制限時間が設けられているため、撮影や編集に費やせる時間は制限されている。上記の制限された時間の中で、写真シール機は、ユーザに被写体の撮影画像を基に背景画像や前景画像を合成させ、合成した画像にスタンプやペンといった落書きを施して印刷する画像を作成している。
【0010】
近年、ユーザの画像編集に対しての要望が高くなるにつれ、背景色やオーラ画像などの背景画像や、フレーム画像や、スタンプやペンなどの落書き用アイテム画像といった合成用画像は、種類やデザインが多種多様になっている。また、制限された時間の中で、ユーザの満足度および画像の完成度が高い撮影画像のシールを提供するための写真シール機が開発されている。
【0011】
特許文献2には、画像データとして記録装置に記憶されているフレームまたは背景の画像と、カメラにより撮影した撮影映像とを合成する処理において、フレームを切り換えた場合でも、撮影映像およびフレームをリアルタイムで合成して表示する写真プリント提示装置が開示されている。
【0012】
上記の特許文献2では、背景およびフレームがあらかじめ所定の組合せで設定されており、組合せ単位で合成する画像を切り換えすることができることが示されている。組合せ単位で切り替え入力を行うことにより、使用者が不適当な組合せを選ぶ可能性が低減し、無駄な操作を省くことができるので、使用者に選択与える時間を増やし、または、プレイ時間を短く設定することで回転率を向上させることができることが示されている。
【特許文献1】特許3749696号(2006年3月1日発行)
【特許文献2】特開2004−159158号公報(2004年6月3日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、特許文献1に記載の画像撮影編集装置では、以下の問題を生じる。
【0014】
つまり、編集工程を複数の工程に分割したとしても、その各々の編集工程において、図20に示すようなフローが実行されるだけである。そのため、編集対象画像を選択し、ユーザが1枚の撮影画像に対して画像編集を行い、気に入った画像になるまで、編集画像を変更して確認する作業を繰り返す。したがって、各編集工程において、ユーザが気に入るまで編集を繰り返し行うので、回転率が低下するという問題を生じる。
【0015】
また、特許文献2に記載の写真プリント提示装置では、以下の問題を生じる。
【0016】
つまり、撮影映像と合成するフレームまたは背景の画像が組合せ単位で切り換えて提示されることで、組合せ毎に分類された画像を提示することができるが、再び同じ画像を選択する際に、どの組合せ内に先ほど選択した画像が存在したのか一目で分からないため、二回目以降の選択が困難であるという問題が生じる。また、別の画像を選択することをユーザが希望する場合でも、ユーザが好む組合せの傾向が似ている為、意図せずに前回と同じ画像を選択してしまい、キャンセルする操作に時間がかかるという問題も生じる。
【0017】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザが撮影画像に合成する合成用画像を選択する際に、所望の合成用画像を選択することが容易である写真撮影画像合成装置、写真撮影画像合成装置の制御方法、制御プログラム、および、記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明に係る写真撮影画像合成装置は、上記課題を解決するために、被写体を撮影した撮影画像とユーザが選択した合成用画像とを合成して出力する写真撮影画像合成装置であって、前記合成用画像を特定するための複数の選択候補を出力する選択候補出力手段と、出力した前記選択候補の中からいずれかをユーザに選択させるユーザ選択手段と、ユーザが選択した前記選択候補に関する選択履歴を記録する選択履歴記録手段とを備えており、前記選択候補出力手段は、前記選択履歴に基づいて前記選択候補を出力することを特徴としている。
【0019】
本発明に係る写真撮影画像合成装置の制御方法は、上記課題を解決するために、被写体を撮影した撮影画像とユーザが選択した合成用画像とを合成して出力する写真撮影画像合成装置の制御方法であって、前記合成用画像を特定するための複数の選択候補を出力する選択候補出力ステップと、出力した前記選択候補の中からいずれかをユーザに選択させるユーザ選択ステップと、ユーザが選択した前記選択候補に関する選択履歴を記録する選択履歴記録ステップとを備えており、選択候補出力ステップでは、前記選択履歴に基づいて前記選択候補を出力することを特徴としている。
【0020】
上記構成または方法によれば、被写体を撮影した撮影画像が生成されると、合成用画像を含む選択候補を提示し、ユーザに選択させ、選択された選択候補の選択履歴を記録する。選択候補出力手段は、既に選択された選択候補を出力する際に、選択履歴を参照して当該選択履歴の参照情報を出力する。
【0021】
ここで、参照情報とは、例えば、過去に当該選択候補を選択したという選択済の情報であってもよいし、他のユーザがどれだけ当該選択候補を画像合成に用いたかという人気情報であってもよい。以下では、選択済の情報を参照情報として説明を行うものとする。
【0022】
これによって、一連の工程で既に選択された選択候補をユーザに分かりやすく提示することができるので、ユーザは今までの選択結果を容易に認識することができ、ユーザによる次の合成画像の選択を容易にすることが可能な写真撮影画像合成装置を実現することができる。
【0023】
上記の合成用画像には、具体例をあげると、例えば、風景・人物・図形・背景色・バックスクリーン・バックカーテン・オーラなどの背景画像や、キャラクター・マスコット・スタンプ・フレーム・縁取り・手書きの図形や文字などの前景画像を用いることができる。なお、上記の前景または背景画像を撮影画像に合成する替わりに、撮影画像の色階調・色調・明度・彩度・色相などの画像のパラメータを設定するものであってもよいし、ぼかし・シャープ化・エッジ抽出・トリミングなどの画像を加工しエフェクトを付加するものであってもよい。
【0024】
なお、選択候補には直接合成に用いる合成用画像を出力してもよいし、合成用画像とモデルを撮影した画像とを合成したサンプル画像を出力してもよい。また、合成用画像を複数のグループに分類し、グループを選択候補として出力し、ユーザが選択して行くことでいずれかの合成用画像にたどり着くことができるようにしてもよい。
【0025】
以上のように、ユーザは今までの選択結果を容易に認識することができるので、ユーザは次の合成画像を選択する際に要する時間を短縮することができる。これによって、次工程に移るまでに費やされる、従来ゲーム全体のボトルネックであった編集工程の時間を短縮することが可能となり、したがって、ゲームに係る全体の所要時間を短縮して回転率を向上させることが可能となる。それに伴い、写真撮影画像合成装置を設置する店舗側の収益率が向上する。
【0026】
上記の写真撮影画像合成装置では、前記選択候補出力手段は、既に選択された選択候補を選択済選択候補として出力してもよい。
【0027】
上記の構成によれば、選択済の選択候補を一目で把握することができるので、既に選択した選択候補を誤って再び選択してしまうことが無く、選択ミスによるユーザの選択時間のロスを低減させることができる。なお、選択済選択候補は、選択済であることを示す選択済情報を選択候補に付加して出力してもよいし、選択候補とは別に出力してもよい。
【0028】
また、同様に、前回選択した候補を再度選択する場合でも、選択済の選択候補を一目で把握することができるため、ユーザが迷わずに瞬時に同じ選択候補を意図的に再度選択することができるので、選択時間を短縮することができる。
【0029】
上記の写真撮影画像合成装置では、前記選択候補出力手段は、既に選択された前記選択候補の一部または全部を選択できないようにすることを特徴としている。
【0030】
上記の構成によれば、既に選択された合成用画像が選択できないので、同じ合成用画像を誤って複数回選択してしまう可能性の無い写真撮影画像合成装置を提供することができる。これによって、ユーザは制限された時間内により多くの種類の合成画像を選択することができる。
【0031】
上記の写真撮影画像合成装置では、前記選択候補出力手段は、既に選択された前記選択候補の一部または全部を出力しないことを特徴としている。
【0032】
上記の構成によれば、ユーザが選択候補を参照する際に、既に選択された合成用画像に対応する選択候補が表示されないので、視認性の良い選択候補の一覧を出力することができ、ユーザが誤って既に選択した合成用画像を選択することのない写真撮影画像合成装置を提供することができる。これにより、ユーザが選択に要する時間を短縮することができる。
【0033】
上記の写真撮影画像合成装置では、前記選択候補出力手段は、前記選択履歴に基づいてユーザに推奨する推奨情報を選択候補に付加して出力することを特徴としている。
【0034】
上記の構成によれば、既に選択した合成用画像に関する履歴情報に基づいて、推奨する合成用画像を推奨選択候補としてユーザに優先的に出力するので、ユーザの選択する可能性が高い合成用画像を優先的に出力することができる写真撮影画像合成装置を実現することができる。これにより、ユーザが所望する合成用画像を短時間で選択しやすい選択画面を提示することができる。
【0035】
なお、上記写真撮影画像合成装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記写真撮影画像合成装置をコンピュータにて実現させる写真撮影画像合成装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0036】
本発明に係る写真撮影画像合成装置は、被写体を撮影した撮影画像とユーザが選択した合成用画像とを合成して出力する写真撮影画像合成装置であって、前記撮影画像と合成する前記合成用画像を決定するために選択候補を出力する選択候補出力手段と、ユーザに提示した前記選択候補からいずれかを決定させる選択候補決定手段と、ユーザが決定した前記選択候補に関する選択履歴を記録する選択履歴記録手段と、前記選択候補を出力する際に、前記選択履歴に基づいて当該選択候補に関する参照情報を当該選択候補に付加して出力する参照情報出力手段とを備える。
【0037】
本発明に係る写真撮影画像合成装置の制御方法は、同様に、被写体を撮影した撮影画像とユーザが選択した合成用画像とを合成して出力する写真撮影画像合成装置の制御方法であって、前記撮影画像と合成する前記合成用画像を決定するために選択候補を出力するステップと、ユーザに提示した前記選択候補からいずれかを決定させるステップと、ユーザが決定した前記選択候補に関する選択履歴を記録するステップと、前記選択候補を出力する際に、前記選択履歴に基づいて当該選択候補に関する参照情報を当該選択候補に付加して出力するステップとを備えている。
【0038】
したがって、ユーザによる合成用画像の選択を容易にする選択候補を出力できる写真撮影画像合成装置およびその制御方法を実現することができる。これによって、撮影から印刷までの各工程にかかる時間を短縮し、写真撮影画像合成装置の回転率を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。
【0040】
〔写真撮影画像合成装置の外観〕
図2(a)および図2(b)は、本実施形態に係る写真撮影画像合成装置1の外観を示す斜視図である。この写真撮影画像合成装置1は、ユーザの写真を撮影する撮影部2と、撮影した写真(撮影画像)に対して落書きなどの編集をユーザに行わせる編集部3と、ユーザが編集を行った写真(編集画像)をプリント紙または画像データとして出力する出力部4とを有している。図2(a)は写真撮影画像合成装置1における撮影部2側からの外観を示し、図2(b)は編集部3および出力部4側からの外観を示している。
【0041】
図3は、撮影部2の正面図である。撮影部2は、ユーザの写真撮影を実行するものである。撮影部2は、硬貨処理部21、照明部22、カメラ部23、撮影画像表示部24、および、カメラ画像表示部25などから構成されている。さらに、本実施形態では、撮影部2は、撮影画像表示部24に表示される撮影画像をユーザが選択するなど、撮影部2を操作するための操作部26(図示せず)を備えている。
【0042】
なお、撮影部2には、ユーザの貴重品などの携行品を保管するための荷物置き場122を設けることが可能である。荷物置き場122の設置場所は特に限定されないが、撮影部2において空いている空間を有効利用することが好ましい。
【0043】
より具体的には、図3に示すとおり、撮影画像表示部24や硬貨処理部21は、カメラ部23の画角の邪魔にならないように、カメラ部23の右側に設置されている。撮影部2がカメラ部23を中心に左右対称の構造である場合、カメラ部23の画角の邪魔にならずに、撮影画像表示部24や硬貨処理部21が設置されているスペースの対称のスペース(カメラ部23の左側)も広く利用することができる。そのため、同スペースを荷物置き場122として、有効利用することができる。また、同スペースは撮影正面部であって、撮影時でもユーザの視界に入るため、防犯の効果が期待できる。
【0044】
なお、写真撮影画像合成装置1は、上述の各部を制御することにより、写真撮影画像合成装置1における各種動作を制御する制御部10を備えている。上述の各部および制御部10の詳細については後述する。
【0045】
図4は、編集部3aの正面図である。なお、編集部3bの構成は、編集部3aと同様であるので、ここでは図示しない。編集部3bは、編集部3aの対面に設けられている。以下では、まとめて編集部3として説明する。
【0046】
編集部3は、ユーザが撮影部2による撮影工程を終了した後に、撮影画像に対して落書きなどの編集工程を実行するためのものであり、タッチパネル部31、タッチペン32、および、音声出力部33などで構成される。編集部3の各部は、制御部10によって制御される。上述の各部の詳細については後述する。
【0047】
図5は、出力部4の正面図である。本実施形態では、編集部3aおよび編集部3bの側面に出力部4を設けており、したがって、図5は、編集部3の側面を表している。出力部4は、ユーザが編集部3による編集工程を終了した後の編集画像をシール紙にプリントして、プリントしたシール紙を排出するものである。本実施形態では、編集部3側面に、プリント排出口44aおよび44bが設けられており、編集部3aにて編集が行われた編集画像のシール紙は、プリント排出口44aから排出され、編集部3bにて編集が行われた編集画像のシール紙は、プリント排出口44bから排出される。
【0048】
図6は、写真撮影画像合成装置1の上面図である。上述のような構成の写真撮影画像合成装置1において、ユーザは、まず撮影部2が備えられた撮影空間20に入って撮影工程を実行し、その後、編集部3(編集部3aまたは編集部3b)が備えられた編集空間(編集空間30aまたは編集空間30b)に移動して編集工程を実行し、出力部4により出力された写真をプリントされたシール紙を印刷空間40にて受け取る、または携帯電話などに画像データを送信するという流れでゲームの一連の工程を楽しむ。なお、図6に示すXおよびYは、ユーザの各グループを示している。ユーザグループXが撮影を終えて、編集空間30aに移動すると、次に、ユーザグループYが撮影空間20にて撮影を行う。撮影を終えたユーザグループYは、編集空間30aではなく、編集空間30bに移動して、編集を行う。これにより、後に入ったユーザグループYの撮影処理が終了した時点で、ユーザグループXが編集空間30aでの編集処理を終えていなくても、ユーザグループYは、待ち時間が発生することなく、すぐに編集工程に移ることが可能となる。
【0049】
なお、本実施形態に係る写真撮影画像合成装置1は図2(a)、図2(b)、および、図6に示すとおり、編集部3を2つ備える構造となっており、第1の編集部3aと第2の編集部3bとが対面に設置されている。このように、編集部3を撮影部2よりも多く設けることで、ボトルネックとなっている編集工程に係る処理時間を分散し、回転率の向上させることが可能である。しかし、本発明の写真撮影画像合成装置1は、上述の構成に限定されない。編集部3の設置位置は特に限定しないし、また、設置数も、編集部3を1つ設ける構成としてもよいし、設置場所が確保できれば、3つ以上の編集部3を設けるようにしてもよい。
【0050】
〔写真撮影画像合成装置の構成−概要〕
次に、図1を用いて、写真撮影画像合成装置1における制御部10および写真撮影画像合成装置1の各部の動作について説明する。図1は、本実施形態に係る写真撮影画像合成装置1の要部構成を示すブロック図である。
【0051】
本発明の写真撮影画像合成装置1は、図1に示すとおり、撮影部2、編集部3、出力部4、制御部10、および、記録部50を備えた構成となっている。
【0052】
制御部10は、写真撮影画像合成装置1が備える上述の各部の動作を統括的に制御するものである。この制御部10は、例えばPC(Personal Computer)ベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。このプログラムは、例えばCD−ROMなどのリムーバブルメディアに記録されているものを読み出して使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、この制御部10がインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。
【0053】
写真撮影画像合成装置1は、上記したハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成される記録部50を備える。この記録部50に記憶される内容としては、上記制御プログラム、OS(Operating System)プログラム、その他の各種プログラム、カメラ部23における動作設定値、撮影画像および編集画像の画像データなどが挙げられる。上記カメラ部23における動作設定値としては、写真撮影画像合成装置1出荷時やメンテナンス時などに設定されるホワイトバランスの値、撮影画像の明暗などを調整する際の画像処理に関する各種パラメータ値などが挙げられる。
【0054】
編集時間を短縮するための制御部10の構成および記録部50の詳細については後述する。
【0055】
撮影部2は、撮影工程を実行するものであり、硬貨処理部21、照明部22、カメラ部23、撮影画像表示部24、カメラ画像表示部25、および、操作部26により構成されている。なお、ここには図示しないが、撮影部2には、ユーザにある動作を促すよう音声案内を行うための音声出力部が含まれていてもよい。
【0056】
硬貨処理部21は、図3に示す硬貨投入/返却口121にて出し入れされる硬貨についての処理を行うものである。硬貨投入/返却口121は、ユーザが写真撮影画像合成装置1の利用料金として所定の硬貨を所定枚数だけ投入するための投入口、および、ユーザに返却されるべき所定額の硬貨を排出するための排出口である。硬貨投入/返却口121は、図3に示すとおり、撮影部2の適所に配備されればよい。この硬貨投入/返却口121に連通して、硬貨処理部21が写真撮影画像合成装置1の内部に設けられている。
【0057】
硬貨処理部21は、所定の硬貨が投入されたか否かを判定する。所定の硬貨が投入されたと判定した場合には、制御部10に通知し、投入された硬貨を、硬貨を蓄積する硬貨容器(図示せず)に送り出す。一方、所定の硬貨以外の硬貨が投入されたと判定した場合には、投入された硬貨を再び硬貨投入/返却口121に送り出す。
【0058】
なお、紙幣や硬貨を所定の硬貨に両替する両替機が写真撮影画像合成装置1の近くに存在しない場合には、新たに紙幣投入口を設けて、紙幣処理装置を設けたり、釣銭処理装置を設けたりすることが望ましい。
【0059】
硬貨処理部21は、前述のように、硬貨投入/返却口121から所定の硬貨が投入されたと判定すると、制御部10に通知する。そして、制御部10は、硬貨処理部21からの通知を受け取ると、課金処理を行う。すなわち、制御部10は、硬貨処理部21からの通知をカウントし、ユーザが投入した金額に応じて、ユーザに対する各種動作を制御する。
【0060】
照明部22は、撮影時にストロボランプなどの写真閃光灯として機能するとともに、通常時の照明として機能するものである。本実施形態では、光源としてフラッシュランプを使用しているが、蛍光灯などのような連続光を発する光源を使用することもできる。また、フラッシュランプの近傍に蛍光灯などを補助光源として設けることもできる。連続光の光源や補助光源を使用することにより、撮影前のライブビュー画像から撮影時の写りを推測することができる。
【0061】
カメラ部23は、主にユーザを被写体として写真撮影を行うものであり、例えばレンズ群、絞り、CCD(charge coupled device)撮像素子などを備えたデジタルカメラによって構成される。カメラ部23は、全身撮影とクローズアップ撮影との両方に対応できるように、例えば使用するレンズ群および絞りを切り換えられるような構成となっている。
【0062】
撮影画像表示部24は、ユーザにユーザインターフェイスを提供するものであり、各種画像や各種操作ボタン等を表示する。操作部26は、写真撮影画像合成装置1に対するゲームの操作をユーザが行うための指示信号を入力する入力デバイスである。本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体としたタッチパネルとして実現する。すなわち、撮影画像表示部24に、操作ボタンなどのGUI画面を表示する。撮影画像表示部24の表示画面がユーザの指(または、タッチペンなどのポインティングデバイス)により押下されることにより、その位置に対応するボタンや画像を示す指示信号が、写真撮影画像合成装置1内部に入力される。
【0063】
撮影画像表示部24は、例えば、液晶表示素子等のフラットパネルディスプレイやCRTなどの表面にタッチパネルが設けられて構成されている。カメラ部23が撮影した撮影画像を撮影画像表示部24に表示することにより、ユーザは、撮影画像を確認することができる。なお、本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体に設けたタッチパネルとして構成することとしたが、これに限定されず、操作部26を、例えば、テンキーや十字キーなどが設けられたリモコンや、キーボードなどの入力デバイスとして構成してもよい。
【0064】
カメラ画像表示部25は、カメラ部23がとらえるリアルタイムの映像、すなわち、撮影前のライブビュー画像を表示するものである。カメラ画像表示部25にライブビュー画像を表示することにより、ユーザは前もって写りを確認して撮影に臨むことができる。
【0065】
編集部3は、編集工程を実行するものであり、タッチパネル部31およびタッチペン32により構成されている。編集部3には、さらに、音声出力部33が含まれていてもよい。
【0066】
タッチパネル部31は、ユーザにユーザインターフェイスを提供するものであり、編集画像表示部31aおよび操作受付部31bにより構成される。編集画像表示部31aは、編集工程における編集の対象となる画像(編集対象画像)や、撮影画像に編集を施した結果(編集画像)を表示するものである。操作受付部31bは、タッチペンなどのポインティングデバイスを用いることにより入力されたユーザの指示信号を受け付けて、写真撮影画像合成装置1内部に伝達するものである。
【0067】
タッチペン32は、画像編集処理などにおいて、タッチパネル部31上で細かな操作入力をユーザが行うためのものであり、タッチパネル部31の近くに配備される。ユーザは、このタッチペン32をタッチパネル部31に接触または接近させることによって、処理の進行に応じて表示されるボタンを選択したり、落書きなどの画像描画を行ったりすることができる。
【0068】
例えば、タッチパネル部31の画面がタッチペン32で押下されることにより、その位置に対応するボタンや画像を示す指示信号が、写真撮影画像合成装置1内部に入力される。これにより、ユーザは、撮影画像に落書きを施したり、スタンプを押したり、また、印刷の対象となる印刷対象画像を選択したり、携帯電話に送信して閲覧可能な画像を選択したり、携帯電話に送信先を入力したりすることができる。
【0069】
なお、本実施形態では、複数のユーザが容易に画像編集を行うようにするために、タッチペン32を2本配備しているが、構成の簡略化のために、1本のみを配備することもできるし、3人以上のユーザのために、3本以上を配備することもできる。同様に、タッチペン32を複数個配備することもできる。
【0070】
音声出力部33は、各種操作上のガイダンス音声や効果音などを出力するものであり、写真撮影画像合成装置1の適所に配備される。
【0071】
出力部4は、印刷対象として選択された撮影画像および/または編集画像を印刷することにより印刷工程を実行する、または、携帯電話などに画像データを送信するものであり、データ出力部41、プリンタ部42、シール紙ユニット43、通信ユニット44により構成されている。この出力部4に対して、写真プリントの出力媒体となるシール紙142シール紙ユニット43としてセットで納入されるようになっている。
【0072】
プリンタ部42は、出力すべき画像データが制御部10から送られてくると、その画像データに基づいてシール紙142に印刷するものである。このプリンタ部42としては、例えば昇華型プリンタが用いられる。
【0073】
また、データ出力部41は、制御部10から出力された合成画像の画像フォーマットを携帯電話機に対応したデータ形式に変換し、作成した画像データ141を通信ユニット44を介して携帯電話機に送信するためのものである。
【0074】
また、本発明の写真撮影画像合成装置1は、カーテン部27を備えていてもよい。カーテン部27は、撮影画像の背景となるカーテンを提供するものである。カーテンは、さまざまな色や模様を施されたものが用意され、撮影時に、ユーザが自由に選択できたり、写真撮影画像合成装置1が自動で選択したりする。これら複数のカーテンは、撮影空間20の背面(撮影部2の対面)に重ねて配置されており(図2(a)および(b))、撮影時には、選択されたカーテンが、被写体の背後に写るよう、最前面に設置される。選択されたカーテンの設置は、制御部10の背景制御部15がカーテン部27を制御することにより実行してもよいし、ユーザ自身が手動で行う構成としてもよい。
【0075】
なお、上述のカーテン部は複数枚で構成されていてもよく、1枚もしくは複数枚を組み合わせて背景画像としてもよい。また、1種類のクロマキー合成用カーテンであってもよい。その場合、合成用画像は静止画であってもよいし、動画であってもよい。
【0076】
また、本実施形態では、カーテン部27が複数のカーテンを提供する構成としたが、これに限定されない。カーテン部27で設置可能なカーテンを1種類としてもよい。この場合は、合成用の背景画像を複数種類用意して、編集工程においてユーザが所望する背景画像を合成するようにすれば、カーテンの種類が1つしかなくても、ユーザの多様な好みに対応することができる。
【0077】
〔写真撮影画像合成装置の構成−詳細〕
次に、編集工程の短縮を図り回転率を向上させるための、写真撮影画像合成装置1の制御部10および記録部50についてより詳細に説明する。図1に示すとおり、制御部10は、さらに内部に、第1画像編集部11、表示制御部12、対象画像特定部13、縮小画像生成部14、背景制御部15、第2画像編集部16、および履歴管理部17を有している。記録部50は、撮影画像を記録する撮影画像記録部51、撮影画像に適用する画像編集の内容を示す編集パターン情報を記録する編集パターン情報記録部52、編集画像を記録する編集画像記録部53、および、印刷対象画像として選択された画像を記録する印刷画像記録部54を含んでいる。
【0078】
第1画像編集部11は、カメラ部23によって撮影された撮影画像を編集するものである。具体的には、第1画像編集部11は、(1)撮影画像記録部51から、編集対象となる撮影画像を読み出し、(2)編集パターン情報記録部52から、所定の編集パターン情報を読み出し、(3)読み出した編集パターン情報にしたがって、上記撮影画像を編集して編集画像を生成する。これにより、撮影画像に対して、編集パターン情報記録部52に記録された編集パターン情報に基づく編集が施される。
【0079】
第1画像編集部11の動作、および、編集パターン情報の詳細については後述する。
【0080】
表示制御部12は、撮影画像表示部24を制御して、撮影画像および/または編集画像を撮影画像表示部24に表示するものである。また、表示制御部12は、ユーザが写真撮影画像合成装置1を操作するための種々のGUI画面を表示する際の制御も行う。
【0081】
表示制御部12は、表示すべき撮影画像を撮影画像記録部51から読み出し、および/または、表示すべき編集画像を編集画像記録部53から読み出して、表示のレイアウトなどの制御命令とともに撮影画像表示部24に出力する。これにより、撮影画像表示部24に撮影画像および/または編集画像が表示され、ユーザは撮影・編集結果を確認することができる。
【0082】
より具体的には例えば、第1画像編集部11が、1つの撮影画像Aに対して、複数(例えば、4種類)ある編集パターン情報ごとに、複数(4つ)の編集画像を生成したとする。このとき、表示制御部12は、編集画像記録部53に記録された上記複数の4つの編集画像におけるすべてを表示するよう撮影画像表示部24を制御することができる。1つの撮影画像につき、バリエーションに富む複数の編集画像が生成され、ユーザはそこから対象画像を選択できる。
【0083】
このとき、複数の編集画像のレイアウトは、特に限定されないが、撮影画像表示部24の画面上に複数(4つ)の編集画像が一度に表示されるよう、一覧表示にすることが好ましい。このように表示制御部12が撮影画像表示部24を制御すれば、ユーザは、別途操作をする必要なく、次の工程(印刷工程や落書きなどの別の編集工程)で使用する対象画像の候補となる複数の画像をすばやく確認し、選ぶことができるので、編集時間を短縮することができる。
【0084】
さらに、表示制御部12は、編集前のオリジナル画像としての上記撮影画像Aも、上記複数の編集画像と同時に一覧表示するよう撮影画像表示部24を制御してもよい。
【0085】
これにより、次の工程で使用する対象画像の候補に、編集が施されていない撮影画像を含めて編集画像と一緒に一覧表示することが可能となる。したがって、編集画像と撮影画像とを見比べて「編集を行わない」ことをユーザが望んだときに、その選択を即座に行うことができる。つまり、編集前に戻るというステップを省略し、処理を簡略化することができる。結果として、編集時間を短縮することが可能となる。また、撮影画像の確認と編集画像の確認とを同時に、1つの表示部(撮影画像表示部24)で行うことが可能であるので、製造コストの削減にもつながる。
【0086】
対象画像特定部13は、撮影画像表示部24に表示された画像のうち、ユーザにより選択された画像を次の工程で使用する対象画像として特定するものである。撮影画像表示部24に表示された画像が、操作部26を介してユーザにより選択されると、当該画像が選択されたことを示す信号が制御部10に入力される。
【0087】
対象画像特定部13は、上記信号に基づいて、ユーザにより選択された画像を撮影画像記録部51または編集画像記録部53の中から特定する。対象画像特定部13が特定した対象画像は、次の工程における処理対象画像として記録部50に記録される。より具体的には、次の工程が印刷工程であるとすると、対象画像特定部13が特定した対象画像は、印刷対象画像として印刷画像記録部54に記録される。
【0088】
履歴管理部17は、対象画像特定部13によって特定された処理対象画像の選択履歴を記録部50の履歴記録部56に記録し、当該処理対象画像が選択候補として編集用画像表示部31aに表示される際に、過去に選択済であることを示す参照情報を付加して出力する。より具体的には、対象画像特定部13が対象画像を特定し、次の工程における処理対象画像として記録部50の印刷画像記録部54に記録された際に、対象画像が選択された日時、回数、ユーザ情報、選択経路、画像のジャンル、およびその他の対象画像の選択に関する情報を選択履歴として記録部50の履歴記録部56に記録する。
【0089】
記録された選択履歴は、次回以降の対象画像の特定処理において参照され、新たに選択候補を表示する場合、履歴情報を参照し当該選択が過去に選択済であったかなどを示す付加情報を抽出し、当該選択候補に重畳して表示する。具体的には、選択済アイコン、人気No.1アイコン、新作アイコンなどのアイコンによって、当該対象画像の特定を補助する付加情報を出力する。なお、これらの付加情報の出力方法はアイコン画像の重畳表示に限らず、音声や振動などを用いてユーザに通知してもよい。
【0090】
〔編集パターン情報〕
次に、編集パターン情報記録部52について説明する。編集パターン情報記録部52は、撮影画像に適用する画像編集の内容を示す編集パターン情報を記録するものであり、第1画像編集部11は、編集パターン情報記録部52から読み出した編集パターン情報にしたがって、画像編集を実行する。
【0091】
図7は、編集パターン情報記録部52に記録される編集パターン情報の例を示す図である。
【0092】
図7に示す例では、編集パターン情報記録部52は、1つの編集パターン情報が3つのパラメータを有していて、それが1つのレコードを形成するテーブル構造を有している。
【0093】
第1カラムC1に格納されるパラメータは、編集パターンを識別するための識別情報としてのパターン名を示している。例えば、1行目には、「オーラ1」という名称の編集パターンが記録されている。
【0094】
第2カラムC2に格納されるパラメータは、当該編集パターンを適用すべき画像の背景色(カーテン色)や背景画像の色を示している。例えば、パターン名「オーラ2」の編集パターンを画像に適用するとき、編集対象画像の背景色が、「パステル」に属する色のときは、2行目に示されている編集パターンを、反対に「ビビッド」に属する色のときは、3行目に示されている編集パターンを上記編集対象画像に適用する。
【0095】
さらに、5〜9行目に示すとおり、背景色の具体的な色ごとに編集パターンを用意することも可能である。これにより、例えば、赤の背景色または赤を基調とした背景画像を有する画像が編集対象画像である場合には、赤に対して目立つ色を用いて画像処理を行うようにすることができる。
【0096】
以上のように、第1画像編集部11は、編集パターン情報の「背景色」のパラメータを参照することにより、編集対象画像の背景色や背景画像に適した画像処理のみを行えるよう、適した編集パターン情報のみを抽出して、それに基づき編集を実行することが可能となる。
【0097】
第3カラムC3に格納されるパラメータは、撮影画像に適用する画像編集の処理内容を示している。編集パターン情報に対応付けられた処理内容を読み出すことで、第1画像編集部11は、編集対象画像に対して様々な画像編集、例えば、「オーラ1(被写体周辺に星が散りばめられたオーラ“キラキラオーラ”)」、「オーラ2(被写体周辺にハートやドットなどの図形を散りばめたオーラ)」、「オーラ3(背景とマスクとの境界の接点間隔を広くとり、線状の図形をつなぎ合わせた、角張ったオーラ)」、「トリミング」、「色階調補正(カラー1色と黒との2階調に補正する“カラ黒”)」、「背景(前景)画像合成」、「明るさ補正」、「色調補正(セピア・モノクロ・色強調など)」などの編集を自動で実行することが可能となる。
【0098】
なお、第1画像編集部11が参照する編集パターン情報は、上記に限定されない。したがって、第1画像編集部11は上述した編集パターン以外の種々の画像編集を行うことができる。
【0099】
また、編集パターン情報には、図7に示すパラメータに限定されず、編集内容に係る様々な情報が関連付けられていてもよい。
【0100】
さらに、本実施形態では、編集パターン情報記録部52に記録される編集パターン情報を、その編集の種類ごとに1レコードを設けるテーブルとして示したが、編集パターン情報のデータ構造は、これに限定されない。編集の種類ごとに、上述した種々のパラメータが対応付けて記録されていればどのようなデータ構造でもよい。
【0101】
上記構成によれば、カメラ部23の撮影により撮影画像が生成されると、第1画像編集部11は、当該撮影画像を撮影画像記録部51から読み出し、編集の対象となる編集対象画像を取得する(図8のS21)。そして、編集パターン情報記録部52から編集パターン情報を抽出し、抽出した各編集パターン情報にしたがって編集を実行し、上記撮影画像から1または複数の編集画像(第1編集画像)を生成する(S22)。編集画像は編集画像記録部53に記録される。なお、未編集の撮影画像が撮影画像記録部51に残っていれば(S23においてYES)、上記S21・S22の処理を繰り返してもよい。
【0102】
続いて、表示制御部12は、第1画像編集部11が生成した編集画像が撮影画像表示部24に表示されるよう、撮影画像表示部24を制御する(S24)。
【0103】
撮影画像表示部24に表示された上記編集画像のうちユーザが気に入った画像がユーザにより選択されると(S25においてYES)、対象画像特定部13は、ユーザが選択した編集画像を編集画像記録部53から検索して特定する(S26)。
【0104】
上述のようにして対象画像特定部13が特定した編集画像は、次の工程で使用される次工程対象画像として記録部50の所定領域に記録され、次の工程を実行する制御部10の部材(例えば、第1画像編集部11や印刷制御部(図示せず)など)により必要に応じて読み出される。
【0105】
これにより、撮影後の編集工程が自動で行われ、編集結果が撮影画像表示部24に表示される。ユーザは、明るさや色調の補正などを手動で行わずとも、表示された編集画像の中から次工程で使いたい、気に入った画像を選択するだけでよい。
【0106】
したがって、編集の時間を大幅に短縮し、ゲームに係る全体の所要時間を短縮して回転率を向上させることが可能となる。また、従来の処理のように、編集結果が気に入るまで編集前のステップに戻ることを繰り返す処理は必要なくなり、結果として編集の時間を大幅に短縮し、回転率を向上させることが可能となる。
【0107】
さらに、1回の撮影で得られる1枚の撮影画像から、異なる画像編集を適用した複数の編集画像を得ることができるので、ユーザは、1枚の撮影画像に対応する複数の編集画像から、次工程対象画像を複数選択できる。したがって、ユーザにとっては、より楽しく便利に次工程対象画像を選択することが可能となる。
【0108】
なお、上述の説明では、写真撮影画像合成装置1における、撮影した画像に対して色調・明るさ補正、合成などの編集を自動で行う機能について説明したが、当該機能に加えて、ユーザに落書きやスタンプなどの手動での編集を行わせる機能を有していてもよい。
【0109】
すなわち、撮影画像に対して施される編集の工程を、(1)第1画像編集部11が自動で行う第1編集工程と、(2)編集空間にてユーザが実行する落書きなどの操作を受け付けてそれに基づき編集を行う第2編集工程とに分割しても構わない。
【0110】
第1編集とは、ユーザの創作性が発揮されない編集、すなわち、ユーザの判断や手動での操作を必要とせず、あらかじめ決定された画像編集の処理内容にしたがって、画像のどの部分をどのように変更するかが自動で決定される編集である。第1画像編集部11が実行する。第1編集における画像編集の処理内容は、編集パターン情報として記述され、あらかじめ編集パターン情報記録部52に記録されていればよい。上記画像編集の処理内容としては、具体的には、明るさや色調補正などのように新たな画像を追加しない編集や、オーラなどの追加のように、オリジナルの画像データに応じて(例えば、マスクの位置など)、追加する図形、追加する場所が自動で決定されるような編集や、前景・背景合成などのように、あらかじめ追加する図形、追加する場所が定められているような編集などが想定される。
【0111】
第2編集とは、ユーザの創作性が発揮される編集、すなわち、ユーザの手動操作により決定された画像編集の処理内容にしたがって実行される編集である。第2画像編集部16が実行する。具体的には、タッチペンによる落書きの追加や、スタンプ画像を任意の位置に追加するなどの編集が想定される。第2編集は、上述した例に限定されず、ユーザが写真撮影画像合成装置1に接続された何らかの入力手段(入力部)を手動で操作することによって、編集が実行され、当初の画像に変更が加えられた結果(編集画像)を得られる編集であれば、どのような処理内容の編集工程であってもよい。
【0112】
なお、本実施形態では、写真撮影画像合成装置1において、上記第1編集を第1画像編集部11が実行し、上記第2編集を、第2画像編集部16(第2画像編集手段)(図1)が実行する構成としているが、これに限定されない。例えば、上記第1編集および第2編集を実行するよう第1画像編集部11を構成し、編集部3のタッチパネル部31からの信号を受け付けた場合には、第2編集を実行するように第1画像編集部11を設けることも可能である。
【0113】
上述のように、編集工程が複数に分かれている場合、例えば、第1編集工程と第2編集工程とに分割されている場合は、編集画像記録部53を、第1編集済画像を記録する第1領域と、第2編集の対象となる第2編集対象画像を記録する第2領域と、第2編集済画像を記録する第3領域とで構成すればよい。そして、第1画像編集部11が編集した第1編集画像を上記第1領域に記録して、表示制御部12が読み出し、撮影画像表示部24に表示されるよう制御する。表示された画像のうち、次の工程(すなわち、第2編集工程)で使用する対象画像としてユーザが選択した画像について、対象画像特定部13は、上記第1領域の中から、第2編集対象画像となる画像を特定して、上記第2領域に記録する。第2編集を実行する第2画像編集部16(あるいは、第1画像編集部11)は、上記第2領域を参照して、特定された第2編集対象画像に対して第2編集処理を適用し、第2編集画像を生成して上記第3領域に格納する。
【0114】
上記構成によれば、第1画像編集部11が上記編集パターン情報に基づいて、第1編集を実行し、第1編集が施された第1編集画像が撮影画像表示部24に表示される。そして、ユーザは、撮影画像表示部24に表示された画像の中から次工程、すなわち、第2編集工程で使用する画像を選択することができる。
【0115】
ユーザにより選択された画像は、第2編集対象画像として記録される。ユーザが編集空間30に移動して、編集部3にて第2編集工程を実行する時には、第2画像編集部16(あるいは、第1画像編集部11)が、上記第2編集対象画像を読み出し、当該第2編集対象画像に対して、第2編集を施す。
【0116】
これにより、画像の編集工程において、ユーザの判断や操作を必要としない(編集パターン情報によって自動化可能な)第1編集のみを写真撮影画像合成装置1の第1画像編集部11に自動で実行させて編集時間全体の短縮を図ることができる。
【0117】
従来は、すべての編集工程をユーザの判断と手動操作にしたがって実行していたために、編集時間が長くなってしまい、結果1ゲームが終了するまでの所要時間が長くなり、回転率が低下してしまっていた。一方、編集時間に対して、短い制限時間を設けると、ユーザが思うようなプリント画像を得ることができなくなる。つまり、回転率の向上のために、ユーザの満足度が犠牲になるという問題があった。
【0118】
しかし、上記写真撮影画像合成装置1によれば、第1編集工程にて編集時間を短縮し、第2編集においてユーザの手業が介在する余地を残すことで、編集工程が本来持っている遊戯性・娯楽性を維持して、ユーザの満足度を犠牲にすることなく、編集時間を短縮することができる。
【0119】
なお、上述の説明では、表示制御部12は、編集が施された1または複数の編集画像を表示するよう撮影画像表示部24を制御する構成としたが、これに限定されない。表示制御部12は、上記撮影画像ごとに、当該撮影画像に対応する編集画像を一覧表示するよう撮影画像表示部24を制御してもよい。
【0120】
具体的には、編集が施される前の撮影画像を記録する撮影画像記録部51と、編集後の1または複数の編集画像を記録する編集画像記録部53において、上記編集画像が、当該画像編集適用前の撮影画像に対応付けて記録されており、表示制御部12は、その対応関係が明確になるよう撮影画像および編集画像のレイアウトを決定して、撮影画像表示部24を制御する。
【0121】
また、写真撮影画像合成装置1は、記録部50内に、さらに、サンプル画像を記録するサンプル画像記録部55を有していてもよい。サンプル画像とは、写真撮影画像合成装置1にて撮影され、編集されて得られる印刷結果を反映した画像、すなわち、完成予想図である。ユーザは、このサンプル画像を参考にすることで、完成品をイメージすることが可能となる。このため、例えば、ユーザは、撮影時や編集時にサンプル画像を模倣して、気に入ったサンプル画像に近い完成品(自身の写真シール)を手に入れることが可能となる。
【0122】
サンプル画像の表示は、表示制御部12がサンプル画像記録部55から所定のサンプル画像を読み出して、撮影画像表示部24を制御することにより実現される。
【0123】
さらに、表示制御部12は、撮影画像表示部24の画面上に一覧表示する画像の枚数に応じて、表示する画像の大きさを変更することが好ましい。これにより、表示する画像サイズを小さくすると、次工程で使用する画像の候補となる候補画像を一度にたくさん表示することができ、ユーザは、短い時間で、次工程で使用したい画像を選択することができる。一方、一度に表示できる枚数を減らし、その分表示する画像サイズを大きくすれば、個々の画像の細かな写りが確認できる。
【0124】
また、表示制御部12は、すべての候補画像を一度に表示することができない場合は、ページスクロールするようにレイアウトを決定すればよい。例えば、撮影画像表示部24に、画像を最高40枚まで一覧表示できる場合、1画面に20枚表示するレイアウトとして2ページの表示用データを作成すればよい。また、一覧表示されている画像をユーザが選択したとき、それが拡大表示されるように撮影画像表示部24を制御してもよい。
【0125】
また、表示制御部12は、候補画像の中から次工程で使用するのに推奨する画像を特定し、それらの推奨画像が優先して表示されるよう撮影画像表示部24を制御してもよい。これにより、写りと画像処理の合成具合を推奨する推奨画像を利用者にわかりやすく提供することが可能となる。
【0126】
なお、上記推奨画像を特定する方法は特に限定されない。例えば、フレームやオーラなどといった追加画像の色味の情報(色相、明度、輝度など)に基づいて、印字状態において撮影画像との合成具合が映える組合せ(例えば、背景色とフレームとオーラの組合せ、など)をあらかじめ定めておき、組合せごとに優先順位の情報を対応付けて記録しておくことが考えられる。この場合、優先順位の最も上位の組合せを用いて画像編集された候補画像を推奨画像として特定すればよい。
【0127】
あるいは、次工程対象画像としてユーザに選択される頻度を編集パターン情報ごとに記録する構成とし、ユーザに最も頻繁に選ばれている次工程対象画像を生成するための編集パターン情報にしたがって生成された候補画像を推奨画像として特定することもできる。
【0128】
また、推奨画像を1つ強調表示するだけでなく、上記優先順位や頻度の情報に基づいて、おすすめの順番に並べ替えてランキング形式で候補画像を表示しても構わない。
【0129】
なお、撮影画像表示部24を、大型モニタ(例えば、17インチモニタ)で構成すれば、より精細な画像をよりたくさん一覧表示することができ、ユーザが候補画像を迅速に確認することが可能となる。
【0130】
〔背景選択の実施例1〕
図15は、合成用画像として背景色を選択する選択画面の表示例を示す図である。選択画面80は、選択済合成用画像表示領域82、および合成用画像一覧表示領域90を有している。また、選択画面80の隅部には、残り時間を示すカウントダウン画像86と、写り変更ボタン84とが表示されている。
【0131】
選択済合成用画像表示領域82は、合成用画像一覧表示領域90から選択した合成用画像、ここでは背景色92が表示される。また、選択済合成用画像表示領域82に反映された背景色92を再びタッチすることで、選択した背景色92は選択解除され、選び直すことができる。写り変更ボタン84は、明るさなどのカメラ撮影のパラメータを設定変更する画面へ移動するためのボタンである。
【0132】
合成用画像一覧表示領域90には、選択候補である背景色92が一覧表示されている。合成用画像一覧表示領域90は、多数の背景色92をスクロール表示するために、縦および横のスクロールバーを備えていてもよい。また、切り替え選択ボタンを備え、複数の選択候補のグループを切り換えることを可能としてもよい。
【0133】
ユーザは、操作部26のカーソルキーや方向キーなどを用いて合成用画像一覧表示領域90内に表示された選択表示枠96を操作し、決定キーなどを用いていずれかの背景色92を選択する。なお、各種キーを用いず、タッチパネル部31上の画面を直接タッチすることによって、背景色92の選択および選択解除をおこなってもよい。
【0134】
以下では、撮影が3回で1セットとなり、背景色92を3種類選択できる場合について説明を行う。1セット目で3つの背景色92を選択し、3回の撮影を行う。2セット目でも同様に、3つの背景色92を選択し、3回の撮影を行う。
【0135】
この場合、1セット目の背景色92を選択する際に、背景色92を1つ選択する毎に、選択した背景色92を強調表示し、合成用画像一覧表示領域の左側の選択済合成用画像表示領域82に反映される。2セット目の背景色92を選択する際に、1セット目で選択した背景色92の近傍または重ね合わせて撮影済アイコン94が表示される。なお、2セット目で背景色92を選択する際に、1セット目の撮影履歴に基づいて、「オススメ合成用画像」を抽出し、表示してもよい。
【0136】
以上の例では、撮影済アイコン94を、背景色92を選択する際に表示することを示したが、撮影処理の際に限らない。編集時の撮影画像に「背景画像やフレーム画像」を利用した際に、「利用済み」等と表示することで撮影履歴を表示してもよい。また、同様に、「スタンプ画像」を利用した際に使用履歴を表示してもよい。
【0137】
〔背景選択の実施例2〕
図16は、合成用画像として背景を選択する選択画面の別の表示例を示す図である。選択画面80は、図15と同様の各表示領域を備えている。図16の選択画面80では、図15の表示例と異なり、同じ合成用画像92を重複して選択できないようになっている。そのため、ユーザに撮影済であることを容易に分かるように、警告アイコン98を背景色92の近傍または背景色92に重畳して表示している。
【0138】
ユーザが、操作部26のカーソルキーや方向キーなどを用いて選択表示枠96を操作し、決定キーなどを用いていずれかの背景色92を選択した際、選択したものが既に選択済の背景色92であった場合、警告アイコン98を表示して選択をキャンセルしてもよいし、最初から表示させていてもよい。また、選択できない状態で繰り返し同じ背景色92を選択した場合には、重複選択の不可を解除するようにしてもよい。
【0139】
〔背景選択の実施例3〕
図17は、合成用画像として背景を選択する選択画面のさらに別の表示例を示すであり、図15および図16と同様の表示領域を備えている。図17の選択画面80では、図16の表示例と同様、同じ背景色92を重複して選択できないようになっている。そのため、ユーザには最初から選択不可である背景色92を表示しないようになっている。選択できない背景色92が表示されていないため、合成用画像一覧表示領域90の視認性が向上し、ユーザはいままで選択していない背景色92の選択がより容易になる。
【0140】
以上の実施例では、選択済の選択候補を選択できない例、表示しない例を示したが、選択済の選択候補を小さく表示することで、ユーザに背景選択を行わせてもよい。上記の構成によれば、背景色92は縮小画像として概略を把握することができ、かつ、選択済の候補が一覧の中で邪魔にならないように表示することができる。
【0141】
また、以上の実施例では、選択済の選択候補を選択できない例、表示しない例を示したが、色調を変更することで、ユーザに背景選択を行わせてもよい。上記の構成によれば、背景色92は同じサイズの画像によって概略を把握することができ、かつ、選択済の候補が一覧の中で、例えばセピア色などの邪魔にならないような色調で表示することができる。
【0142】
以上のように、選択済の選択候補が他の選択候補と区別することができれば、どのような表示方法であってもよい。
【0143】
〔撮影イメージ選択の実施例〕
図18は、合成用画像としてオーラやフレームなどの撮影イメージを選択する選択画面を示す模式図であり、図15〜図17と同様の表示領域を備えている。合成用画像一覧表示領域90は、ここでは、「ノーマル」、「オーラ」、および「フレーム」の3つの画像グループに分類されている。図18の合成用画像一覧表示領域90では、「オーラ」の画像グループが選択された状態を示している。「オーラ」の画像グループでは、合成用画像92にはユーザが取るべきポーズが表示され、ユーザの周辺にオーラのような画像エフェクトを合成する合成画像となっている。また、「フレーム」の画像グループでは、撮影画像の周囲を取り囲むフレームの画像が合成されるようになっている。
【0144】
撮影イメージを選択する合成用画像一覧表示領域90においても、一連の撮影処理で撮影済みの合成用画像に重ね合わせて撮影済アイコン94が表示される。撮影済みの合成用画像は、図15〜図17のように、重複して選択できないようにしてもよいし、選択済の合成用画像を表示しないようにしてもよい。
【0145】
ノーマル撮影コースでは、背景色のみを選択することができる。また、ポーズ撮影コースは、ノーマル、オーラ、フレーム画像に適用される。また、ポーズ撮影コースでのサンプル画像には、モデルを起用した選択候補を表示しているので、ユーザは撮影イメージを想像しやすくなっている。
【0146】
〔変形例〕
本発明の写真撮影画像合成装置1は、上述した構成に限定されず、撮影画像よりもデータサイズの小さい画像を生成する縮小画像生成部14(図1)を備えていることが好ましい。
【0147】
カメラ部23が撮影を行うことにより、撮影画像が生成されると、縮小画像生成部14は、上記生成されたオリジナルの撮影画像に基づき、当該オリジナルの撮影画像より小さいデータサイズの画像(小サイズ撮影画像)を生成する。
【0148】
上記オリジナルの撮影画像とは別に生成された小サイズ撮影画像は、当該オリジナルの撮影画像に関連付けて撮影画像記録部51に記録される。
【0149】
そして、第1画像編集部11は、縮小画像生成部14が生成した小サイズ撮影画像を撮影画像記録部51から読み出して編集し、編集画像を生成する。
【0150】
上記構成によれば、縮小画像生成部14が、1つの撮影画像につき、当該撮影画像より小さいサイズの編集用画像を別途生成する。第1画像編集部11は、サイズの大きい撮影画像ではなく、サイズの小さい小サイズ撮影画像に対して編集処理を実行する。第1画像編集部11が生成した編集画像は、上記サイズの大きいオリジナル撮影画像を編集したときに生成されるものよりもサイズの小さい編集画像となる。
【0151】
これにより、第1画像編集部11にかかる画像編集処理の負荷が低減される。さらに、表示制御部12にかかる、編集画像表示処理の負荷も低減される。結果として、迅速に画像編集処理が実行され、編集画像の表示速度も向上する。
【0152】
以上のことから、制御部10全体の処理効率が向上し、編集時間をさらに短縮することが可能となる。
【0153】
なお、縮小画像生成部14における、小さいデータサイズの画像を生成の方法は、特に限定されない。例えば、符号圧縮方式によって、画像のデータサイズを小さくしても構わないし、画像のそのものの大きさを縮小することによってデータサイズを小さくしても構わない。
【0154】
ここで、本実施形態では、次工程(ここでは、第2編集工程)で用いる第2編集対象画像は、画像サイズが小さくなった第1編集画像から選択されるが、第2画像編集部16は、第2編集を実行する際、上記画像サイズが小さくなった第1編集画像を直接用いることはしない。つまり、第2画像編集部16により生成される第2編集画像の画像サイズは、第1画像編集部11により生成される第1編集画像と同じように画像サイズが小さいわけではない。
【0155】
具体的には、第1画像編集部11が小サイズ撮影画像から生成した第1編集画像には、どの編集パターン情報が適用されたのかを示す情報が対応付けて記録されている。第1画像編集部11は、ユーザにより選択され、対象画像特定部13が特定した対象画像としての小サイズの第1編集画像についてのみ、対応するオリジナルサイズの撮影画像と、対応する編集パターン情報とを読み出して、オリジナルの画像サイズのままで、第1編集画像を生成する。そして、当該オリジナルサイズの第1編集画像をユーザが選択した次工程対象画像として、第2画像編集部16に引き渡す。第2画像編集部16は、画像サイズが小さくなっていないオリジナルサイズの第1編集画像に対して第2編集を実行し、第2編集画像を生成する。このように生成された第2編集画像は、印刷対象画像として図示しない印刷部によって必要に応じて読み出される。
【0156】
これにより、印刷対象画像は、シール紙に出力されるときに必要な解像度を確保することができる。したがって、シール紙として出力されたときに、縮小画像生成部14によって画像データが縮小されてしまったために、粗い画像がプリントされてしまうという不都合が生じることはない。
【0157】
〔写真撮影画像合成装置の処理の流れ〕
次に、本発明の写真撮影画像合成装置1にて実行されるゲームの処理の流れについて説明する。本実施形態に係る写真撮影画像合成装置1は、被写体であるユーザの写真を撮影する機能、撮影した写真に対して色調・明るさ補正、合成などの編集を自動で行う機能、編集した画像をプリントする機能を少なくとも有している。
【0158】
なお、以下では、写真撮影画像合成装置1は、自動で行う編集の他に、ユーザに落書きやスタンプなどの編集を行わせる機能を有するものとする。ここで、撮影画像に施される編集に関し、写真撮影画像合成装置1の第1画像編集部11が自動で行う上記第1編集(工程)を「事前編集(工程)」、ユーザが編集空間にて手動で行う上記第2編集を「本編集(工程)」と称して区別する。両者を特に区別する必要がない場合は、まとめて「編集(工程)」と称して説明する。
【0159】
図9は、写真撮影画像合成装置1にて実行されるゲームの処理の流れを示すフローチャートである。図13(a)〜図13(d)は、写真撮影画像合成装置1の撮影画像表示部24の画面における表示例を示す図である。図13(e)は、写真撮影画像合成装置1の編集画像表示部31aの画面における表示例を示す図である。
【0160】
図9に示すように、まず、写真撮影画像合成装置1の表示制御部12は、撮影空間20の撮影部2に設置されている撮影画像表示部24にデモ画面を表示する(S101)(図13(a))。この状態で、硬貨処理部21が所定の硬貨が投入されたことを検知すると(S102においてYES)、表示制御部12は、撮影画像表示部24にゲーム中に流されるBGMをユーザに選択させるための画面を表示し(図13(b))、ユーザからのBGM選択の入力を受け付ける(S103)。次に、表示制御部12は、ユーザに撮影コースを選択させるための画面を撮影画像表示部24に表示して(図13(c))、ユーザからの撮影コース選択の入力を受け付ける(S104)。本実施形態では、一例として、
A:ノーマル撮影コース(ユーザが所望のカーテン(背景色)を選んで撮影)
B:おまかせ撮影コース(カーテンを自動で選択し撮影)
C:ポーズ撮影コース(ユーザがモデルサンプル画像(完成予想図)を選んでそれに基づいて撮影)
の3コースを用意し、ユーザが好きなコースを選択できるものとする。
【0161】
ユーザがノーマル撮影コースを選択すると(S104においてA)、撮影部2は、ノーマル撮影処理を実行する(S105)。ユーザがおまかせ撮影コースを選択すると(S104においてB)、撮影部2は、おまかせ撮影処理を実行する(S106)。ユーザがポーズ撮影コースを選択すると(S104においてC)、撮影部2は、ポーズ撮影処理を実行する(S107)。
【0162】
ここで、ノーマル撮影コースかおまかせ撮影コースが選択され、選択されたコースの撮影工程が実行されると、第1画像編集部11は、当該撮影工程にて得られた撮影画像に対して事前編集工程を実行し(S108)、編集画像を生成する。このとき、表示制御部12は、撮影画像および/または生成した編集画像を表示し、次工程(ここでは本編集工程)対象画像をユーザに選択させる。
【0163】
一方、ポーズ撮影コースにおける撮影工程が実行されると、上記モデルサンプル画像に基づいて撮影、編集された画像が、次工程対象画像として生成される。
【0164】
上述のとおり、本編集対象画像が特定されると、表示制御部12は、移動案内を行う画面を撮影画像表示部24に表示する(S109)(図13(d))。ユーザはこの段階で、撮影空間20から編集空間30a(または編集空間30b)に移動する。
【0165】
編集空間30では、編集部3がユーザの操作を受け付けて本編集処理を実行する(S110)。本編集後、ユーザにより次工程(ここでは印刷工程)対象画像の選択と、印刷レイアウト(分割数)の選択が行われると、制御部10は、選択された印刷対象画像を出力部4にて出力するための画像データを生成する(S111)。ここでは、次工程対象画像を選択することで、より、好みの画像を印刷するようにしたが、前記次工程画像の選択をせず、編集対象画像を全て印刷するようにしてもよい。上記生成された印刷データに基づいて、出力部4は、印刷処理またはデータ出力処理を実行する(S112)。なお、ユーザに分割数を選択させる場合、表示制御部12は、例えば、図13(e)に示すような画面を編集画像表示部31a(編集部3)に表示する。このとき、表示制御部12は、おすすめのレイアウトが分かるように、レイアウトを強調表示したり、ロゴ131を表示するよう制御したりできる。さらに、ユーザグループが分割したシールを複数人で分配することを想定して、分配する人数ごとにおすすめのレイアウトを強調表示してもよい。例えば、「三人用」などの文字情報132を表示すれば、ユーザは、何人で分配するかに応じて最適なレイアウトを即座に選択することが可能となる。
【0166】
この後、制御部10は事後接客処理を実行する(S113)。事後接客処理では、印刷画像をプリントする間にゲームをしたり、撮影部2で撮影した撮影画像または編集部3でユーザが編集処理した編集画像から好みの画像を選択したり、携帯電話または携帯電話で閲覧可能なインターネット上のサーバに送信したりしてもよい。携帯電話で閲覧可能とすることで、携帯電話の待ち受け画像に使用することが可能となる。事後接客処理が終了すると、表示制御部12は、ユーザを印刷空間40へ誘導するための移動案内の表示を行う(S114)。続いて、出力部4は、プリント排出口44a(または、プリント排出口44b)から、印刷画像をプリントしたシール紙を排出し(S115)、ゲームの一連の工程を終了する。
【0167】
図10は、写真撮影画像合成装置1における、おまかせ撮影処理および事前編集処理の流れを示すフローチャートである。図14(a)〜図14(e)は、写真撮影画像合成装置1の撮影画像表示部24の画面における表示例を示す図である。
【0168】
ユーザにより、おまかせ撮影コースが選択されると、表示制御部12は、撮影画像表示部24を制御して、図14(a)に示すような画面を表示し、写りや明るさに関する撮影時の設定入力を待ち受ける(S201)。ここで、ユーザにより特定の写り・明るさが選択された場合(S201においてYES)、制御部10は、ユーザが選択した写り・明るさで撮影されるよう撮影部2の写り・明るさの調整を行う(S202)。制限時間内にユーザからの入力が検知できなかった場合(S201においてNO)、デフォルト値を取得して(S203)、取得したデフォルト値に基づき、撮影部2の写り・明るさの調整を行う(S202)。
【0169】
次に、表示制御部12は、図14(b)に示すような画面を表示し、背景色(カーテンの色)のパターンの選択をユーザに促す(S204)。本実施形態では、背景色を、2つのパターン(パステルとビビッド)に分類し、ユーザにいずれかを選ばせるものとする。
【0170】
続いて、背景制御部15は、S204にて選択された背景色パターンに分類される背景色のカーテンの中から1つを選択し(S205)、カーテン部27を制御して選択したカーテンを設置する。
【0171】
ここで、写真撮影画像合成装置1の記録部50に、サンプル画像記録部55が含まれている場合、表示制御部12は、S205にて選択されたカーテンと同じ背景色を持つサンプル画像を読み出して(S206)、読み出したサンプル画像を撮影画像表示部24に表示するようにしてもよい(S207)(例えば、図14(c))。これにより、ユーザは、表示されたサンプル画像を見本にして、ポーズを真似たり、完成品のイメージをつかみつつ適切なポーズをとったりして、円滑に撮影に臨むことが可能となる。
【0172】
続いて、制御部10はカメラ部23を起動し、カメラ部23が撮影するライブビュー画像をカメラ画像表示部25に表示する(S208)。上記ライブビュー画像に、上記サンプル画像を重畳し透過表示してユーザに提供することもできる。このようにすれば、ユーザは、サンプル画像のポーズをより正確に再現し撮影に臨むことができる。
【0173】
続いて、制御部10は、撮影画像表示部24にカウントダウンインジケータを表示させ、撮影を行い、撮影画像を取得する(S209)。ここで、取得した撮影画像を撮影画像表示部24に表示してユーザに確認させてもよい(S210)(図14(d))。
【0174】
次に、第1画像編集部11は、S209にて取得した撮影画像に対して、事前編集を実行する(S211)。ここでは、第1画像編集部11は、編集パターン情報記録部52から、図7に示す、4つの編集パターン情報「オーラ1(キラキラオーラ)」、「縁取り1」、「色調補正1(モノクロ)」、および、「色階調補正(カラ黒)」を読み出して、それぞれの編集パターン情報を上記撮影画像に適用するものとする。
【0175】
第1画像編集部11は、上記4つの編集パターン情報にしたがって生成した4つの編集画像を本編集対象画像として編集画像記録部53に記録する(S212)。
【0176】
続いて、制御部10は、所定回数(例えば8回)の撮影が終了したか、あるいは、所定時間(例えば3分)が経過したかを判定し(S213)、いずれも満たしていなければ(S213においてNO)、選択パターン記録処理のルーチンを行い(S215、詳細は後述)、その後、S206のステップに戻って撮影処理を繰り返す。一方、いずれかの条件を満たした場合は(S213においてYES)、表示制御部12は、S211にて行った事前編集済みの編集画像を編集画像記録部53から読み出して、撮影画像表示部24に一覧表示する(S214)。
【0177】
図11は、写真撮影画像合成装置1における、ノーマル撮影処理および事前編集処理の流れを示すフローチャートである。図11のノーマル撮影処理において、図10のおまかせ撮影処理と異なる点は、背景色(カーテンの色)をユーザが選択できるようにした点と、所定撮影回数に達したときに、残り制限時間が所定以上の場合は、ボーナス撮影を行う機会をユーザに提供できるようにした点である。以下、図10のおまかせ撮影処理と異なる点について説明する。
【0178】
制御部10は、S301〜S303にて撮影部2の写り・明るさの調整を行ったのち、S304のステップに進む。S304にて、図14(b)の画面から、ユーザにより背景色パターンが選択されると、表示制御部12は、図14(e)の画面を撮影画像表示部24に表示して、ユーザに背景色を選択させる(S305)。以下の撮影処理、および、事前編集処理は、図10に示す「おまかせ撮影コース」の処理と同様である。
【0179】
S312にて、事前編集画像の保存が終わると、制御部10は、撮影回数を判定し(S313)、撮影回数が所定回数(例えば、3回)になれば(S313においてYES)、次に、残り撮影可能枚数を判定する(S314)。撮影回数が3回に満たない場合は(S313においてNO)、選択パターン記録処理のルーチンを行い(S327、詳細は後述)、その後、S306のステップに戻り、撮影処理を繰り返す。S314にて、残り撮影可能枚数が3枚以上であると判定した場合は(S314においてYES)、2セット目の撮影処理に移る。具体的には、再度写り・明るさの調整を行って(S301〜S303)、S305のステップに戻る。このように、撮影処理が2セット目の場合には、2セット目であるか否かの判定を行って、S304のステップをスキップし、直接S305のステップに移行するようにしてもよい。一方、S314にて、残り撮影可能枚数が3に満たない(0の)場合は(S314においてNO)、制御部10は、残り撮影可能時間が所定以上残っているか否かを判定する(S315)。
【0180】
S315にて、制御部10が、撮影可能時間が十分残っていると判定した場合は(YES)、表示制御部12は、ボーナス撮影用案内画面を表示して(S317)、ボーナス撮影処理に移行する(S318〜S325)。
【0181】
ここで、一連のボーナス撮影処理は、図10に示すS205〜S212の各ステップと同様であるのでここでは説明を省略する。
【0182】
事前編集が終了すると、制御部10は、残りボーナス撮影可能枚数と残り撮影可能時間を確認し、枚数・時間ともに条件を満たした場合は(S326においてYES)、選択パターン記録処理のルーチンを行い(S327、詳細は後述)、その後、S317のステップに戻り、ボーナス撮影処理を繰り返す。一方、枚数・時間の条件が1つでも満たされなかった場合は(S326においてNO)、表示制御部12は、ボーナス撮影画像および編集画像を含む撮影画像および/または編集画像を一覧表示して(S316)、ユーザに本編集対象画像を選択させて処理を終了する。S315にて、撮影可能時間が所定時間に満たない場合も(NO)、S316に遷移し、処理を終了する。
【0183】
これにより、ユーザは、撮影画像および/または事前編集画像の中から気に入った画像を、次工程(ここでは本編集工程)で使用する本編集対象画像として選択することが可能となる。ここで、選択された編集画像は、すでに自動で事前編集された編集画像であるか、もしくは、事前編集不要であるとユーザが判断した撮影画像であるので、本編集工程にて、明るさや色調補正、もしくは、オーラなどの付加画像の処理などに時間を費やす必要がなくなり、本編集工程に係る時間を短縮することが可能となる。結果として、回転率を向上させることが可能となる。
【0184】
さらに、ユーザは気に入った撮影画像について、複数の異なる画像編集を適用した対象画像を選択することも可能である。上述の説明では、第1画像編集部11は、1枚の撮影画像につき、1つの編集パターン情報だけを適用した第1編集画像を複数(編集パターン情報の数だけ)生成する構成としたが、これに限定さない。例えば、1枚の撮影画像につき、複数の編集パターン情報を適用した第1編集画像を1または複数生成するようにしてもよい。
【0185】
なお、第1画像編集部11について、上述の例では、事前編集処理を撮影画像が1枚生成される度に実行する構成としたが、これに限らず、すべての撮影処理が終了した後、未編集の撮影画像すべてに対して事前編集をまとめて実行する構成としてもよい。
【0186】
なお、本実施形態では、写真撮影画像合成装置1の撮影コースを上述の3つのコースとしたが、これに限定されない。また、本発明の写真撮影画像合成装置1が実行する上述の事前編集工程を、ノーマル撮影工程(S105)とおまかせ撮影工程(S106)後の撮影画像に適用するものとして説明したが、ポーズ撮影工程(S107)後の撮影画像に事前編集を適用することも可能である。
【0187】
また、上述の説明では、写真撮影画像合成装置1のゲームは、撮影可能枚数≧編集可能枚数となるよう設定されているが、撮影可能枚数≦編集可能枚数となるよう設定することも可能である。これにより、ユーザには、様々なバリエーションのプリント画像を提供しつつ、撮影回数を減らして撮影工程を短縮することができるので、さらに回転率を向上させることが可能である。また、写り・明るさの設定について、撮影処理過程において変更できる撮影コースを設けてもよい。
【0188】
図12は、写真撮影画像合成装置1における、撮影履歴を合成用画像選択画面に反映させる処理の流れを示すフローチャートである。
【0189】
図12に示すように、まず、履歴管理部17は、これまでの選択候補の特定処理において選択した背景色パターンおよび背景カーテンを、選択履歴として履歴記録部56に記録する(S401)。次に、サンプル画像記録部55に記録されている、S401で記録した選択履歴に対応するサンプル画像に選択済アイコンを付加する(S402)。その後、履歴記録部56を参照し、今回記録した選択履歴に対応するサンプル画像の選択数が所定の数以上であった場合、サンプル画像にオススメアイコンを付加する(S403)。
【0190】
以上の処理によって、今回選択された合成用画像の選択履歴を記録し、選択履歴に基づいて選択済アイコンおよびオススメアイコンを付加し、次回の選択候補の出力処理において上記のアイコンを表示することができる。
【0191】
上述した実施形態では、撮影画像に適用される画像編集処理として、編集パターン情報に基づく明るさ補正や色調補正などの事前編集処理やユーザが行う落書きやスタンプの追加などの本編集処理について説明したが、これらは一例であり、本発明はこれに限定されない。写真撮影画像合成装置1は、上述した画像編集処理以外にも、画像編集全般の処理が可能である。また、写真撮影画像合成装置1は、任意のモードについて適当なハードウェア構成およびソフトウェア構成に変更できる。
【0192】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0193】
最後に、写真撮影画像合成装置1の各ブロック、特に第1画像編集部11、表示制御部12、および、対象画像特定部13は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0194】
すなわち、写真撮影画像合成装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである写真撮影画像合成装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記写真撮影画像合成装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0195】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0196】
また、写真撮影画像合成装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0197】
本発明は、写真撮影を行うとともに、その撮影画像に編集処理を施してプリント出力する写真撮影画像合成装置一般に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0198】
【図1】本発明の実施形態に係る写真撮影画像合成装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】(a)および(b)は、本実施形態に係る写真撮影画像合成装置の外観を示す斜視図である。
【図3】本実施形態に係る写真撮影画像合成装置の撮影部の正面図である。
【図4】本実施形態に係る写真撮影画像合成装置の編集部の正面図である。
【図5】本実施形態に係る写真撮影画像合成装置の印刷部の正面図である。
【図6】本実施形態に係る写真撮影画像合成装置の上面図である。
【図7】写真撮影画像合成装置の編集パターン情報記録部に記録される編集パターン情報の例を示す図である。
【図8】本発明の写真撮影画像合成装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】写真撮影画像合成装置にて実行されるゲームの処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】写真撮影画像合成装置における、おまかせ撮影処理および事前編集処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】写真撮影画像合成装置における、ノーマル撮影処理および事前編集処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】上記の写真撮影画像合成装置における、選択履歴の記録および選択候補一覧画面へ選択履歴を反映する処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】(a)〜(d)は、写真撮影画像合成装置の撮影画像表示部の画面における表示例を示す図である。(e)は、写真撮影画像合成装置の編集画像表示部の画面における表示例を示す図である。
【図14】(a)〜(e)は、写真撮影画像合成装置の撮影画像表示部の画面における表示例を示す図である。
【図15】上記の写真撮影画像合成装置における背景選択画面の表示例を示す図である。
【図16】上記の写真撮影画像合成装置における背景選択画面の別の表示例を示す図である。
【図17】上記の写真撮影画像合成装置における背景選択画面の別の表示例を示す図である。
【図18】上記の写真撮影画像合成装置におけるイメージ選択画面の表示例を示す図である。
【図19】従来の画像撮影編集装置におけるゲームの流れを示すフローチャートである。
【図20】従来の画像撮影編集装置における編集工程の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0199】
1 写真撮影画像合成装置
2 撮影部
3 編集部
4 出力部
10 制御部
11 第1画像編集部
12 表示制御部
13 対象画像特定部
14 縮小画像生成部
15 背景制御部
16 第2画像編集部
17 履歴管理部(選択履歴記録手段)
20 撮影空間
21 硬貨処理部
22 照明部
23 カメラ部
24 撮影画像表示部(選択候補出力手段)
25 カメラ画像表示部(選択候補出力手段)
26 操作部(ユーザ選択手段)
27 カーテン部
30 編集空間
31 タッチパネル部
31a 編集画像表示部(選択候補出力手段)
31b 操作受付部(ユーザ選択手段)
32 タッチペン
33 音声出力部
40 印刷空間
41 データ出力部
42 プリンタ部
43 シール紙ユニット
44 通信ユニット
50 記録部
51 撮影画像記録部
52 編集パターン情報記録部
53 編集画像記録部
54 印刷画像記録部
55 サンプル画像記録部
56 履歴記録部
121 硬貨投入/返却口
141 画像データ
142 シール紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影した撮影画像とユーザが選択した合成用画像とを合成して出力する写真撮影画像合成装置であって、
前記合成用画像を特定するための複数の選択候補を出力する選択候補出力手段と、
出力した前記選択候補の中からいずれかをユーザに選択させるユーザ選択手段と、
ユーザが選択した前記選択候補に関する選択履歴を記録する選択履歴記録手段とを備えており、
前記選択候補出力手段は、前記選択履歴に基づいて前記選択候補を出力することを特徴とする写真撮影画像合成装置。
【請求項2】
前記選択候補出力手段は、既に選択された選択候補を選択済選択候補として出力することを特徴とする請求項1に記載の写真撮影画像合成装置。
【請求項3】
前記選択候補出力手段は、既に選択された前記選択候補の一部または全部を選択できないようにすることを特徴とする請求項1に記載の写真撮影画像合成装置。
【請求項4】
前記選択候補出力手段は、既に選択された前記選択候補の一部または全部を出力しないことを特徴とする請求項2に記載の写真撮影画像合成装置。
【請求項5】
前記選択候補出力手段は、前記選択履歴に基づいてユーザに推奨する推奨情報を選択候補に付加して出力することを特徴とする請求項1に記載の写真撮影画像合成装置。
【請求項6】
被写体を撮影した撮影画像とユーザが選択した合成用画像とを合成して出力する写真撮影画像合成装置の制御方法であって、
前記合成用画像を特定するための複数の選択候補を出力する選択候補出力ステップと、
出力した前記選択候補の中からいずれかをユーザに選択させるユーザ選択ステップと、
ユーザが選択した前記選択候補に関する選択履歴を記録する選択履歴記録ステップとを備えており、
選択候補出力ステップでは、前記選択履歴に基づいて前記選択候補を出力することを特徴とする写真撮影画像合成装置の制御方法。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1から5のいずれか1項に記載の写真撮影画像合成装置の各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2007−328546(P2007−328546A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−159091(P2006−159091)
【出願日】平成18年6月7日(2006.6.7)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】