説明

写真画像毎の再生時間を最適化する画像再生装置、プログラム及び方法

【課題】写真画像に写る被写体の内容に応じて、閲覧者にとって最適な再生時間で写真画像を再生することができる画像再生装置、プログラム及び方法を提供する。
【解決手段】写真画像から特徴量を抽出し、閲覧者による注視領域と、その注視領域数NHとを検出する注視領域検出手段と、注視領域全ての面積を注視領域数NHで除算した平均注視領域サイズを算出し、画像領域サイズに対する平均注視領域サイズの注視領域割合値RHとを算出する第1のパラメータ算出手段と、注視領域数NH/注視領域割合値RHに基づく第1の延長再生時間t1を算出する第1の延長再生時間算出手段と、画像の基準再生時間t0に延長再生時間t1を加減算した再生時間tを算出する再生時間算出手段と、画像毎に、再生時間tを蓄積する画像蓄積手段とを有し、画像を、再生時間tだけディスプレイに表示するように再生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閲覧者によって視認されるディスプレイに、複数の写真画像を連続的に表示するスライドショーの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
スライドショーの技術は、ユーザが指定した複数の画像を連続的に1枚ずつ表示させことができ、デジタルフォトフレームやパーソナルコンピュータで実行される。例えば、サムネイル状に表示された複数の画像の中で、チェックボックスにチェックされた画像のみを、任意の順序でスライドショー的に表示させる技術がある(例えば特許文献1参照)。この技術によれば、1枚ずつの画像の再生時間(表示時間)を、ユーザ操作によって予め設定することができる。但し、その再生時間は一定である。
【0003】
また、各写真画像の再生時間を、累計再生回数又は累計再生時間に基づいて重み付けによって変化させる技術もある(例えば特許文献2参照)。この技術によれば、その写真に対する累計再生回数又は累計再生時間は、閲覧者の興味に応じて変化するものであることを前提としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−288068号公報
【特許文献2】特開2009−246989号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】OpenCV、[online]、[平成23年9月18日検索]、インターネット<URL:http://opencv.jp/>
【非特許文献2】1.Ming-Ming Cheng, Guo-Xin Zhang, Niloy J. Mitra, Xiaolei Huang,Shi-Min Hu. Global Contrast based Salient Region Detection. IEEE CVPR, p.409-416, Colorado Springs, USA, June 21-23, 2011.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された技術によれば、写真画像毎の再生時間は一定であって、連続的に閲覧する閲覧者にとっては、全体的に単調な感じ持つ場合が多い。また、特許文献2に記載された技術によれば、ユーザの過去の累計再生回数又は累計再生時間に基づいて再生時間が変化するために、初めて再生する写真画像における再生時間は、常に一定とならざるを得ない。
【0007】
これに対し、発明者らは、特に家庭で撮影された写真画像の場合、その写真画像に写る被写体の内容に応じて再生時間を変化させた方が、閲覧者にとってその内容を理解しやすいのではないか、と考えた。特に、写真画像に写る被写体が複雑であるほど、その再生時間が長い方が、閲覧者にとってその内容を理解しやすいのではないか、と考えた。
【0008】
そこで、本発明は、写真画像に写る被写体の内容に応じて、閲覧者にとって最適な再生時間で写真画像を再生することができる画像再生装置、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、閲覧者によって視認されるディスプレイに、複数の画像を連続的に表示する画像再生装置において、
画像から特徴量を抽出し、閲覧者による注視領域と、その注視領域数NHとを検出する注視領域検出手段と、
注視領域全ての面積を注視領域数NHで除算した平均注視領域サイズを算出し、画像領域サイズに対する平均注視領域サイズの注視領域割合値RHを算出する第1のパラメータ算出手段と、
注視領域数NH/注視領域割合値RHに基づく第1の延長再生時間t1を算出する第1の延長再生時間算出手段と、
画像の基準再生時間t0に延長再生時間t1を加減算した再生時間tを算出する再生時間算出手段と、
画像毎に、再生時間tを蓄積する画像蓄積手段と
を有し、
画像を、再生時間tだけディスプレイに表示するように再生させることを特徴とする。
【0010】
本発明の画像再生装置における他の実施形態によれば、
画像は、写真画像であり、
注視領域は、被写体人物の顔領域であり、
注視領域検出手段は、顔領域検出手段であることも好ましい。
【0011】
本発明の画像再生装置における他の実施形態によれば、
写真画像から特徴量を抽出し、被写体人物以外の顕著領域を検出する顕著領域検出手段と、
顕著領域全てを合わせた顕著領域面積ROを算出する第2のパラメータ算出手段と、
1/顕著領域面積ROに基づく第2の延長再生時間t2を算出する第2の延長再生時間算出手段と
を更に有し、
再生時間算出手段は、再生時間tに、第2の延長再生時間t2を更に加減算することも好ましい。
【0012】
本発明の画像再生装置における他の実施形態によれば、
写真画像から特徴量を抽出し、被写体人物以外の顕著領域と、その顕著領域数NHとを検出する顕著領域検出手段と、
顕著領域全ての面積を顕著領域数NHで除算した平均顕著領域サイズを算出し、画像領域サイズに対する平均顕著領域サイズの顕著領域割合値RHを算出する第2のパラメータ算出手段と、
顕著領域数NH/顕著領域割合値RHに基づく第2の延長再生時間tを算出する第2の延長再生時間算出手段と、
を更に有し、
再生時間算出手段は、再生時間tに、第2の延長再生時間t2を更に加減算することも好ましい。
【0013】
本発明の画像再生装置における他の実施形態によれば、
写真画像から、特徴量を抽出し、背景のシーンを検出するシーン解析手段と、
屋外であるほど高い値を有し、屋内であるほど低い値を有するシーン認識値RSを算出する第3のパラメータ算出手段と、
シーン認識値RSに基づく第3の延長再生時間t3を算出する第3の延長再生時間算出手段と
を更に有し、
再生時間算出手段は、再生時間tに、第3の延長再生時間t3を更に加減算することも好ましい。
【0014】
本発明の画像再生装置における他の実施形態によれば、
写真撮影時刻が所定時間範囲で連続し、且つ、その連続する写真画像の類似度が所定閾値以上で類似するか否かを検出する写真類似度検出手段と、
連続して類似する写真画像の連続類似枚数NSを算出する第4のパラメータ算出手段と、
1/連続類似枚数Nに基づく第4の延長再生時間t4を算出する第4の延長再生時間算出手段と
を更に有し、
再生時間算出手段は、再生時間tに、第4の延長再生時間t4を更に加減算することも好ましい。
【0015】
本発明の画像再生装置における他の実施形態によれば、
再生された写真画像における平均再生時間CL及び再生回数CTを記録する再生履歴記憶手段と、
写真画像における平均再生時間CL及び再生回数CTを取得する第5のパラメータ取得手段と、
1/(平均再生時間CL×再生回数CT)に基づく第5の延長再生時間t5を算出する第5の延長再生時間算出手段と
を更に有し、
再生時間算出手段は、再生時間tに、第5の延長再生時間t5を更に加減算することも好ましい。
【0016】
本発明の画像再生装置における他の実施形態によれば、延長再生時間算出手段は、所定単位時間で正規化させる正規化係数を更に乗算することも好ましい。
【0017】
本発明によれば、閲覧者によって視認されるディスプレイに、複数の画像を連続的に表示する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
画像から特徴量を抽出し、閲覧者による注視領域と、その注視領域数NHとを検出する注視領域検出手段と、
注視領域全ての面積を注視領域数NHで除算した平均注視領域サイズを算出し、画像領域サイズに対する平均注視領域サイズの注視領域割合値RHを算出する第1のパラメータ算出手段と、
注視領域数NH/注視領域割合値RHに基づく第1の延長再生時間t1を算出する第1の延長再生時間算出手段と、
画像の基準再生時間t0に延長再生時間t1を加減算した再生時間tを算出する再生時間算出手段と、
画像毎に、再生時間tを蓄積する画像蓄積手段と
を有し、
画像を、再生時間tだけディスプレイに表示するように再生させることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、閲覧者によって視認されるディスプレイに、複数の画像を連続的に表示する装置における画像表示方法において、
画像から特徴量を抽出し、閲覧者による注視領域と、その注視領域数NHとを検出する第1のステップと、
注視領域全ての面積を注視領域数NHで除算した平均注視領域サイズを算出し、画像領域サイズに対する平均注視領域サイズの注視領域割合値RHを算出する第2のステップと、
注視領域数NH/注視領域割合値RHに基づく第1の延長再生時間t1を算出する第3のステップと、
画像の基準再生時間t0に延長再生時間t1を加減算した再生時間tを算出する第4のステップと、
画像毎に、再生時間tを蓄積する第5のステップと
を有し、画像を、再生時間tだけディスプレイに表示するように再生させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明における画像再生装置、プログラム及び方法によれば、写真画像に写る被写体の内容に応じて、閲覧者にとって最適な再生時間で写真画像を再生することができる。特に、再生時間を予め設定することなく、写真画像に写る被写体の複雑度に応じて、閲覧者にとってその内容を理解しやすい再生時間で再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明における画像再生装置の機能構成図である。
【図2】本発明における顔領域に基づく再生時間を表す説明図である。
【図3】本発明における顕著領域に基づく再生時間を表す説明図である。
【図4】本発明におけるシーン解析に基づく再生時間を表す説明図である。
【図5】本発明における写真類似度に基づく再生時間を表す説明図である。
【図6】本発明における再生履歴に基づく再生時間を表す説明図である。
【図7】再生時間が短くなる例と長くなる例とを表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明における画像再生装置の機能構成図である。
【0023】
本発明における画像再生装置1は、例えば家庭用のデジタルフォトフレームのようなものであって、画像をディスプレイに連続的に表示するものである。以下では、画像再生装置1は、デジタルフォトフレームであるとして説明する。また、フォトフレーム1のディスプレイに表示される画像は、例えば家庭で撮影された写真のような静止画像である。勿論、フォトフレームに限られず、パーソナルコンピュータで実行されるスライドショーのプログラムであってもよい。
【0024】
図1によれば、画像再生装置としてのデジタルフォトフレーム1は、画像を蓄積するメモリカード101と、それら画像を表示するディスプレイ102とを有する。
【0025】
メモリカード101は、例えばSD(Secure Digital)カードのようなものであって、デジタルフォトフレーム1に対して挿脱可能であることが多い。メモリカード101は、例えばデジタルカメラにも挿入可能であって、そのデジタルカメラによって撮影された多数の画像を蓄積することができる。デジタルフォトフレーム1は、メモリカード101に蓄積された多数の画像を、ディスプレイ102にスライドショーのように連続的に表示する。
【0026】
メモリカード101から再生される写真画像は、任意のフォルダ以下全ての写真画像群や、ユーザによって指定された写真画像群であってもよい。また、通常、多数の写真画像は、撮影日時に対して時系列順に昇順に並べることができる。
【0027】
図1におけるデジタルフォトフレーム1は、以下の機能構成を有する。
(1)顔領域に基づく再生時間を算出するための、顔領域検出部111、第1のパラメータ算出部112、第1の延長再生時間算出部113
(2)顕著領域に基づく再生時間を算出するための、顕著領域検出部121、第2のパラメータ算出部122、第2の延長再生時間算出部123
(3)シーン解析に基づく再生時間を算出するための、シーン解析部131、第3のパラメータ算出部132、第3の延長再生時間算出部133
(4)写真類似度に基づく再生時間を算出するための、写真類似度検出部141、第4のパラメータ算出部142、第4の延長再生時間算出部143
(5)再生履歴に基づく再生時間を算出するための、再生履歴記憶部151、第5のパラメータ算出部152、第5の延長再生時間算出部153
(6)再生時間算出部16
(7)画像蓄積部17
(8)画像表示部18
これら機能構成部は、画像再生装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。
【0028】
[(1)注視領域(顔領域)検出に基づく再生時間の算出]
「注視領域」とは、閲覧者が視覚的に注目する領域をいう。注視領域の検出には、例えば赤外線カメラによる眼球運動の追跡などがあるが、本発明によれば、画像から得られる所定条件に合致した部分をいう。例えば、被写体人物の顔領域や、不規則な色彩変化の密集領域や、画像の中央部分の顕著領域であってもよい。顔領域の場合、顔のパーツの相対位置や大きさ、目や鼻や頬骨や顎の形を特徴としたパターンに一致する部分を検出する。以下では、注視領域は、「顔領域」であるとして説明するが、その他の注視領域であってもよい。
【0029】
図1によれば、顔領域に基づく再生時間を算出するために、顔領域検出部111と、第1のパラメータ算出部112と、第1の延長再生時間算出部113とを有する。
【0030】
顔領域検出部111は、メモリカード101に蓄積された写真画像毎に、特徴量を抽出し、被写体人物の顔領域と、その顔領域数Nとを検出する。ここで、顔領域検出の技術は、OpenCVのHaar Feature特徴量を用いたカスケード型分類器に基づく顔検出器ライブラリを、複数の解像度に変換した画像に対して適用することによって検出する(例えば非特許文献1参照)。
【0031】
顔領域検出の具体的な処理について説明する。始めに、入力したカラー画像を輝度画像に変換し、画像の左上の座標を原点(0,0)として、積分画像を生成する。
I(x,y):輝度画像の座標(x,y)の輝度値
П(x,y):積分画像
П(x+1,y)=П(x,y)+I(x+1,y)+I(x+1,y-1)
П(x,y+1)=П(x,y)+I(x,y+1)+I(x-1,y+1)
П(0,0)=I(0,0)
П(x,-1)=0
П(-1,y)=0
【0032】
この積分画像П(x,y)に対して、既知のHaarタイプ特徴量のフィルタ演算を適用する(例えば非特許文献2参照)。Haarタイプ特徴量は、隣接する白い矩形領域の平均輝度と黒い矩形領域の平均輝度との差によって表される。このフィルタの積算値を、ある矩形サイズ内R(a,b)で算出し、既知のada boostで算出した顔領域判定器に従って、各矩形領域内が顔画像であるか否かを判定する。この処理を、画素の左上から順に走査することによって、ある矩形サイズR(a,b)での顔領域を検出する。また、この矩形R(a,b)の大きさを元の画像に応じて大小に変化させて、この処理を繰り返し走査することによって、任意の大きさの顔領域を検出する。
【0033】
次に、顔領域を検出した結果から、画像上の顔領域の下部の独自色の領域、及び、顔領域の近辺の肌色領域を、「人物領域」とする。人物は直立していることが多いことを前提として、顔領域の下部、即ち、顔を中心として範囲lt(一般にlt>3lf)の領域を「胴体」とする。ここで、独自色の定義は、画像中に存在する他の色との距離が大きい色のことを示す。RGBで表現される2つの色を(R1,G1,B1)(R2,G2,B2)とする場合、例えば色の距離Dcを、以下のように表す。
Dc=√{(R1-R2)2+(G1-G2)2+(B1-B2)2}
【0034】
ここで色空間は、RGBに限らず、以下のような一般的な色空間(L*a*b*, L*u*v, HSV, HSL, YCrCbなど)を用いてもよい。また、色の距離も、上記のようなユークリッド距離に限らず、一般的な距離尺度を用いてもよい。独自色の定義は、このDcを画像中の自身以外の色に対して算出し、その総和Dsumが一定値以上大きい値を示す色のことを表す。また、肌色領域は、顔領域の色情報を利用して、顔領域の近辺の類似色を探索することによって検出される。
【0035】
尚、顔領域検出部111は、写真画像から被写体人物を自動的に検出する画像管理プログラムにおける顔検出機能を用いたものであってもよい。画像管理プログラムとして、代表的には、Google社によって提供されるPicasa(登録商標)(v3.5以降のname tag 機能)や、Microsoft社のWindows Liveフォトギャラリー(登録商標)、Apple社のiPhoto'09(登録商標)がある。
【0036】
第1のパラメータ算出部112は、顔領域全ての面積を顔領域数NHで除算した平均顔領域サイズを算出し、画像領域サイズに対する平均顔領域サイズの顔領域割合値RHを算出する。
【0037】
第1の延長再生時間算出部113は、顔領域数NH/顔領域割合値RHに基づく第1の延長再生時間t1を算出する。算出された第1の延長再生時間t1は、再生時間算出部16へ出力される。
【0038】
図2は、本発明における顔領域に基づく再生時間を表す説明図である。
【0039】
図2(a)の写真は、以下のように再生時間が設定される。写真には、画像領域サイズに対して、2つの顔領域が検出されている。尚、サイズの単位は、明確にしておらず、相対的な大きさを意味する。
顔領域サイズ =20
第1の顔領域サイズ=5
第2の顔領域サイズ=3
このとき、顔領域全ての面積を顔領域数NHで除算した平均顔領域サイズは、以下のようになる。
平均顔領域サイズ=(5+3)/2=4
また、画像領域サイズに対する平均顔領域サイズの顔領域割合値RHは、以下のようになる。
顔領域割合値RH=平均顔領域サイズ/画像領域サイズ
=4/20=0.2
この場合、第1の延長時間t1は、以下のようになる。
第1の延長時間t1=正規化係数ω1・顔領域数NH/顔領域割合値RH
=ω1・2/0.2=ω1・10
【0040】
ここで、正規化係数ωは、当該ωを含む各項が、所定単位時間内(例えば−2秒〜+2秒)に収まるように調整するものである。即ち、正規化係数ωは、顔領域数NH/顔領域割合値RHについて、最小値を−2に割り当て、最大値を+2に割り当てられるように調整するものである。
【0041】
図2(b)の写真は、以下のように、再生時間が設定される。写真には、画像領域サイズに対して、4つの顔領域が検出されている。
顔領域サイズ =20
第1の顔領域サイズ=2
第2の顔領域サイズ=3
第3の顔領域サイズ=2
第4の顔領域サイズ=1
このとき、顔領域全ての面積を顔領域数NHで除算した平均顔領域サイズは、以下のようになる。
平均顔領域サイズ=(2+3+2+1)/4=2
また、画像領域サイズに対する平均顔領域サイズの顔領域割合値RHは、以下のようになる。
顔領域割合値RH=平均顔領域サイズ/画像領域サイズ
=2/20=0.1
この場合、第1の延長時間t1は、以下のようになる。
第1の延長時間t1=正規化係数ω1・顔領域数NH/顔領域割合値RH
=ω1・4/0.1=ω1・40
【0042】
図2によれば、図2(b)の写真画像の延長再生時間は、図2(a)の写真画像の延長再生時間よりも長くなる。
【0043】
[(2)顕著領域に基づく再生時間の算出]
顕著領域に基づく再生時間を算出するために、顕著領域検出部121と、第2のパラメータ算出部122と、第2の延長再生時間算出部123とを有する。
【0044】
顕著領域検出部121は、写真画像から、特徴量を抽出し、被写体人物以外の顕著領域を検出する。対象となる写真画像は、顔領域検出部111によって検出された顔領域を取り除いた画像であることが好ましい。顕著領域検出部121は、顔領域が取り除かれた画像から、オブジェクト候補を検出する(例えば非特許文献2参照)。
【0045】
顕著領域検出の具体的な処理について説明する。始めに画像のノイズの除去及びアーチファクトを削減するために、画像を平滑化する。平滑化には、例えばメディアンフィルタやガウシアンフィルタが用いられる。
【0046】
続いて、色の独自性の算出の前に、色の減色のために色の量子化を実行する。一般的な24ビットカラーは、RGB各色に、8ビット(0〜255)が割り当てられているが、これを、例えば各色12段階に減色する。この場合は、12×12×12=1728色で表現される。
【0047】
色の量子化部によって減色された画像に対して、色における頻度分布(ヒストグラム)を算出する。そして、色の頻度順にソートした結果、例えば上位90%の色に対して、以降の処理を実行することによって、計算量を削減する。色の頻度順にソートした画像の各色ciに対して、画像内のその他の色領域との類似度の和S(ci)を算出する。
Nc:減色してソートした後の画像中の色数総数
cj(1≦j≦Nc-1):任意の色ciに対する、画像中のその他の色
fcj:cjが画像中に占める割合
S(ci)=ΣNc-1j=1jD(ci,cj)
これは、任意の色に対して、別の色の領域の割合とその色の差の総和を算出している。このS(ci)を降順にソートし、この順に顕著領域候補とし、例えば固定閾値を利用して2値化を行い、その最大領域を検出し膨張縮退処理を行うことでノイズを除去した領域を顕著領域とする。
【0048】
第2のパラメータ算出部122は、顕著領域全てを合わせた顕著領域面積ROを算出する。
【0049】
第2の延長再生時間算出部123は、1/顕著領域面積ROに基づく第2の延長再生時間t2を算出する。算出された第2の延長再生時間t2は、再生時間算出部16へ出力される。
【0050】
図3は、本発明における顕著領域に基づく再生時間を表す説明図である。
【0051】
図3(a)の写真は、以下のように再生時間が設定される。写真には、顔領域以外に、2つの顕著領域が検出されている。
第1の顕著領域サイズ=2
第2の顕著領域サイズ=3
このとき、顕著領域全てを合わせた顕著領域面積ROは、以下のようになる。
顕著領域面積RO=第1の顕著領域サイズ+第2の顕著領域サイズ
=2+3=5
この場合、第2の延長時間t2は、以下のようになる。
第2の延長時間t2=正規化係数ω2・1/顕著領域面積RO
=ω2・1/5
【0052】
図3(b)の写真は、以下のように再生時間が設定される。写真には、顔領域以外に、2つの顕著領域が検出されている。
第1の顕著領域サイズ=0.6
第2の顕著領域サイズ=1.6
このとき、顕著領域全てを合わせた顕著領域面積ROは、以下のようになる。
顕著領域面積RO=第1の顕著領域サイズ+第2の顕著領域サイズ
=0.6+1.6=2.2
この場合、第2の延長時間t2は、以下のようになる。
第2の延長時間t2=正規化係数ω2・1/顕著領域面積RO
=ω2・1/2.2
【0053】
図3によれば、図3(b)の写真画像の延長再生時間は、図3(a)の写真画像の延長再生時間よりも長くなる。
【0054】
他の実施形態について、顕著領域についても前述した顔領域と同様の方法で、再生時間を算出することもできる。
顕著領域検出部121は、写真画像から特徴量を抽出し、被写体人物以外の顕著領域と、その顕著領域数NHとを検出する。
第2のパラメータ算出部122は、顕著領域全ての面積を顕著領域数NHで除算した平均顕著領域サイズを算出し、画像領域サイズに対する平均顕著領域サイズの顕著領域割合値RHを算出する・
第2の延長再生時間算出部123は、顕著領域数NH/顕著領域割合値RHに基づく第2の延長再生時間tを算出する。
そして、再生時間算出部16は、再生時間tに、第2の延長再生時間t2を更に加減算することもできる。
【0055】
[(3)シーン解析に基づく再生時間の算出]
シーン解析に基づく再生時間を算出するために、シーン解析部131と、第3のパラメータ算出部132と、第3の延長再生時間算出部133とを有する。
【0056】
シーン解析部131は、写真画像から、特徴量を抽出し、背景のシーンを大まかに検出する。シーンとしては例えば、屋外と屋内とをの区別することができる。また、屋外では、自然(山、海など)又は観光地などを区別することでき、屋内では、家又はパーティーなどを区別することができる。この技術によれば、シーン別画像に対してSIFT(Scale-Invariant Feature Transform)特徴量などの局所特徴量を抽出し、その特徴をベクトル量子化した特徴の分布に基づく公知のBoF(Bags-of-Features)技術を利用する(例えば非特許文献1参照)。具体的には、手動で分類されたシーン画像に対して、局所特徴量(1画像につき数百から数千の特徴ベクトル)を抽出し、全てのシーンの局所特徴量を、例えば2000個程度のクラスタに分類して、ベクトル量子化によりコードブックを作成する。各シーン別の画像中の局所特徴量から、このコードブックを利用してヒストグラムを作成する。生成されたヒストグラムは、シーン固有の特徴量となり、シーンを特定する写真に対して同様に局所特徴量を生成し、コードブックに対するヒストグラムを作成する。ヒストグラムの類似度に応じて入力した写真のシーンを決定する。
【0057】
第3のパラメータ算出部132は、シーン解析部131の結果に基づいて、屋外であるほど高い値を有し、屋内であるほど低い値を有するシーン認識値RSを算出する。
【0058】
第3の延長再生時間算出部133は、シーン認識値RSに基づく第3の延長再生時間t3を算出する。算出された第3の延長再生時間t3は、再生時間算出部16へ出力される。
【0059】
図4は、本発明におけるシーン解析に基づく再生時間を表す説明図である。
【0060】
図4(a)の写真は、以下のように再生時間が設定される。写真には、屋内のシーンが写っており、以下のようにシーン認識値RSが検出されている。
シーン認識値RS=1(低い)
この場合、第3の延長時間t3は、以下のようになる。
第3の延長時間t3=正規化係数ω3・1
=ω3・1
【0061】
図4(b)の写真は、以下のように再生時間が設定される。写真には、屋外のシーンが写っており、以下のようにシーン認識値RSが検出されている。
シーン認識値RS=5(高い)
この場合、第3の延長時間t3は、以下のようになる。
第3の延長時間t3=正規化係数ω3・5
=ω3・5
【0062】
図4によれば、図4(b)の写真画像の延長再生時間は、図4(a)の写真画像の延長再生時間よりも長くなる。
【0063】
[(4)写真類似度に基づく再生時間の算出]
写真類似度に基づく再生時間を算出するために、写真類似度検出部141と、第4のパラメータ算出部142と、第4の延長再生時間算出部143とを有する。
【0064】
写真類似度検出部141は、写真撮影時刻が所定時間範囲(例えば60秒)で連続し、且つ、その連続する写真画像の類似度が所定閾値以上で類似するか否かを検出する。写真画像の類似度は、画像全体をブロック状に分割し、ブロック毎の色情報のヒストグラムを算出し、その類似度が所定閾値未満である場合には、類似すると判定する。
【0065】
第4のパラメータ算出部142は、連続して類似する写真画像の連続類似枚数NSを算出する。
【0066】
第4の延長再生時間算出部143は、1/連続類似枚数NSに基づく第4の延長再生時間t4を算出する。算出された第4の延長再生時間t4は、再生時間算出部16へ出力される。
【0067】
図5は、本発明における写真類似度に基づく再生時間を表す説明図である。
【0068】
図5(a)によれば、3枚の写真画像が類似すると判定されおり、この場合、以下のように再生時間が設定される。
連続類似枚数NS=3
この場合、第4の延長時間t4は、以下のようになる。
第4の延長時間t4=正規化係数ω4・1/連続類似枚数NS
=ω4・1/3
【0069】
図5(b)によれば、2枚の写真画像が類似すると判定されおり、この場合、以下のように再生時間が設定される。
連続類似枚数NS=2
この場合、第4の延長時間t4は、以下のようになる。
第4の延長時間t4=正規化係数ω4・1/連続類似枚数NS
=ω4・1/2
【0070】
図5(c)によれば、類似する写真画像は無いと判定されおり、この場合、以下のように再生時間が設定される。
連続類似枚数NS=1
この場合、第4の延長時間t4は、以下のようになる。
第4の延長時間t4=正規化係数ω4・1/連続類似枚数NS
=ω4・1/1
【0071】
図5によれば、図5(c)>図5(b)>図5(a)の順に、写真画像の延長再生時間は長い。
【0072】
[(5)再生履歴に基づく再生時間の算出]
再生履歴に基づく再生時間を算出するために、再生履歴記憶部151と、第5のパラメータ算出部152と、第5の延長再生時間算出部153とを有する。
【0073】
再生履歴記憶部151は、再生された写真画像毎に、平均再生時間CL及び再生回数CTを記録する。
【0074】
第5のパラメータ算出部152は、写真画像における平均再生時間CL及び再生回数CTを取得する。尚、再生履歴記憶部151に記録されていない写真画像については、平均再生時間CL及び再生回数CTを共に、0の値とする。
【0075】
第5の延長再生時間算出部153は、1/(平均再生時間CL×再生回数CT)に基づく第5の延長再生時間t5を算出する。算出された第5の延長再生時間t5は、再生時間算出部16へ出力される。
【0076】
図6は、本発明における再生履歴に基づく再生時間を表す説明図である。
【0077】
図6(a)の写真画像については、以下のように再生時間が設定される。
再生回数CT =7回
平均再生時間CL=5秒
この場合、第5の延長時間t5は、以下のようになる。
第5の延長時間t5=正規化係数ω5・1/(平均再生時間CL×再生回数CT
=ω5・1/(5×7)
【0078】
図6(b)の写真画像については、以下のように再生時間が設定される。
再生回数CT =4回
平均再生時間CL=3秒
この場合、第5の延長時間t5は、以下のようになる。
第5の延長時間t5=正規化係数ω5・1/(平均再生時間CL×再生回数CT
=ω5・1/(3×4)
【0079】
図6(c)の写真画像については、以下のように再生時間が設定される。
再生回数CT =1回
平均再生時間CL=2秒
この場合、第5の延長時間t5は、以下のようになる。
第5の延長時間t5=正規化係数ω5・1/(平均再生時間CL×再生回数CT
=ω5・1/(2×1)
【0080】
図6によれば、図6(c)>図6(b)>図6(a)の順に、写真画像の延長再生時間は長い。
【0081】
[(6)再生時間算出部16]
再生時間算出部16は、写真画像の基準再生時間t0に、少なくとも第1の延長再生時間t1を加算(又は減算)した再生時間tを算出する。また、再生時間算出部16は、再生時間tに、更に、第2の延長再生時間t2〜第5の延長再生時間t5のいずれか又はそれらの組み合わせを更に加算(又は減算)する。例えば、基準再生時間t0=3秒とし、各延長再生時間を−2秒〜+2秒で正規化したものであってもよい。
【0082】
[(7)画像蓄積部17]
写真画像毎に、再生時間tを対応付けて蓄積する。
【0083】
[(8)画像表示部18]
画像表示部18は、各写真画像を、その写真画像に対応する再生時間tだけ、ディスプレイ102に表示するように再生する。
【0084】
図7は、再生時間が短くなる例と長くなる例とを表す説明図である。
【0085】
図7(a)は、前述した図2〜図6に基づいて、再生時間が短くなる例を表す。図7(a)の写真画像によれば、顔領域数が少なく且つ顔領域サイズが大きく、顕著領域サイズが大きく、屋内のシーンであって、類似度の高い写真画像が多く、過去の再生時間が長いものである。
【0086】
図7(b)は、前述した図2〜図6に基づいて、再生時間が長くなる例を表す。図7(b)の写真画像によれば、顔領域数が多く且つ顔領域サイズが小さく、顕著領域サイズが小さく、屋外のシーンであって、類似度の高い写真画像が少なく、過去の再生時間が短いものである。
【0087】
以上、詳細に説明したように、本発明における画像再生装置、プログラム及び方法によれば、写真画像に写る被写体の内容に応じて、閲覧者にとって最適な再生時間で写真画像を再生することができる。特に、再生時間を予め設定することなく、写真画像に写る被写体の複雑度に応じて、閲覧者にとってその内容を理解しやすい再生時間で再生することができる。
【0088】
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【符号の説明】
【0089】
1 画像再生装置
101 メモリカード
102 ディスプレイ
111 顔領域検出部
112 第1のパラメータ算出部
113 第1の延長再生時間算出部
121 顕著領域検出部
122 第2のパラメータ算出部
123 第2の延長再生時間算出部
131 シーン解析部
132 第3のパラメータ算出部
133 第3の延長再生時間算出部
141 写真類似度検出部
142 第4のパラメータ算出部
143 第4の延長再生時間算出部
151 再生履歴記憶部
152 第5のパラメータ算出部
153 第5の延長再生時間算出部
16 再生時間算出部
17 画像蓄積部
18 画像表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
閲覧者によって視認されるディスプレイに、複数の画像を連続的に表示する画像再生装置において、
前記画像から特徴量を抽出し、閲覧者による注視領域と、その注視領域数NHとを検出する注視領域検出手段と、
注視領域全ての面積を前記注視領域数NHで除算した平均注視領域サイズを算出し、画像領域サイズに対する前記平均注視領域サイズの注視領域割合値RHを算出する第1のパラメータ算出手段と、
注視領域数NH/注視領域割合値RHに基づく第1の延長再生時間t1を算出する第1の延長再生時間算出手段と、
前記画像の基準再生時間t0に前記延長再生時間t1を加減算した再生時間tを算出する再生時間算出手段と、
前記画像毎に、前記再生時間tを蓄積する画像蓄積手段と
を有し、
前記画像を、前記再生時間tだけ前記ディスプレイに表示するように再生させることを特徴とする画像再生装置。
【請求項2】
前記画像は、写真画像であり、
前記注視領域は、被写体人物の顔領域であり、
前記注視領域検出手段は、顔領域検出手段である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。
【請求項3】
前記写真画像から特徴量を抽出し、被写体人物以外の顕著領域を検出する顕著領域検出手段と、
前記顕著領域全てを合わせた顕著領域面積ROを算出する第2のパラメータ算出手段と、
1/顕著領域面積ROに基づく第2の延長再生時間t2を算出する第2の延長再生時間算出手段と
を更に有し、
前記再生時間算出手段は、前記再生時間tに、第2の延長再生時間t2を更に加減算する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像再生装置。
【請求項4】
前記写真画像から特徴量を抽出し、被写体人物以外の顕著領域と、その顕著領域数NHとを検出する顕著領域検出手段と、
前記顕著領域全ての面積を前記顕著領域数NHで除算した平均顕著領域サイズを算出し、画像領域サイズに対する前記平均顕著領域サイズの顕著領域割合値RHを算出する第2のパラメータ算出手段と、
顕著領域数NH/顕著領域割合値RHに基づく第2の延長再生時間tを算出する第2の延長再生時間算出手段と、
を更に有し、
前記再生時間算出手段は、前記再生時間tに、第2の延長再生時間t2を更に加減算することを特徴とする請求項2に記載の画像再生装置。
【請求項5】
前記写真画像から、特徴量を抽出し、背景のシーンを検出するシーン解析手段と、
屋外であるほど高い値を有し、屋内であるほど低い値を有するシーン認識値RSを算出する第3のパラメータ算出手段と、
前記シーン認識値RSに基づく第3の延長再生時間t3を算出する第3の延長再生時間算出手段と
を更に有し、
前記再生時間算出手段は、前記再生時間tに、第3の延長再生時間t3を更に加減算する
ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の画像再生装置。
【請求項6】
写真撮影時刻が所定時間範囲で連続し、且つ、その連続する写真画像の類似度が所定閾値以上で類似するか否かを検出する写真類似度検出手段と、
連続して類似する写真画像の連続類似枚数NSを算出する第4のパラメータ算出手段と、
1/連続類似枚数Nに基づく第4の延長再生時間t4を算出する第4の延長再生時間算出手段と
を更に有し、
前記再生時間算出手段は、前記再生時間tに、第4の延長再生時間t4を更に加減算する
ことを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の画像再生装置。
【請求項7】
再生された写真画像における平均再生時間CL及び再生回数CTを記録する再生履歴記憶手段と、
写真画像における平均再生時間CL及び再生回数CTを取得する第5のパラメータ取得手段と、
1/(平均再生時間CL×再生回数CT)に基づく第5の延長再生時間t5を算出する第5の延長再生時間算出手段と
を更に有し、
前記再生時間算出手段は、前記再生時間tに、第5の延長再生時間t5を更に加減算する
ことを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の画像再生装置。
【請求項8】
前記延長再生時間算出手段は、所定単位時間で正規化させる正規化係数を更に乗算することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像再生装置。
【請求項9】
閲覧者によって視認されるディスプレイに、複数の画像を連続的に表示する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
前記画像から特徴量を抽出し、閲覧者による注視領域と、その注視領域数NHとを検出する注視領域検出手段と、
注視領域全ての面積を前記注視領域数NHで除算した平均注視領域サイズを算出し、画像領域サイズに対する前記平均注視領域サイズの注視領域割合値RHを算出する第1のパラメータ算出手段と、
注視領域数NH/注視領域割合値RHに基づく第1の延長再生時間t1を算出する第1の延長再生時間算出手段と、
前記画像の基準再生時間t0に前記延長再生時間t1を加減算した再生時間tを算出する再生時間算出手段と、
前記画像毎に、前記再生時間tを蓄積する画像蓄積手段と
を有し、
前記画像を、前記再生時間tだけ前記ディスプレイに表示するように再生させることを特徴とする画像表示プログラム。
【請求項10】
閲覧者によって視認されるディスプレイに、複数の画像を連続的に表示する装置における画像表示方法において、
前記画像から特徴量を抽出し、閲覧者による注視領域と、その注視領域数NHとを検出する第1のステップと、
注視領域全ての面積を前記注視領域数NHで除算した平均注視領域サイズを算出し、画像領域サイズに対する前記平均注視領域サイズの注視領域割合値RHを算出する第2のステップと、
注視領域数NH/注視領域割合値RHに基づく第1の延長再生時間t1を算出する第3のステップと、
前記画像の基準再生時間t0に前記延長再生時間t1を加減算した再生時間tを算出する第4のステップと、
前記画像毎に、前記再生時間tを蓄積する第5のステップと
を有し、前記画像を、前記再生時間tだけ前記ディスプレイに表示するように再生させることを特徴とする画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−93667(P2013−93667A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233094(P2011−233094)
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】