説明

冶金学的容器の通過流量の調節方法及び冶金学的容器の底部ノズル

【課題】液体金属材料あるいは固体金属材料の品質を損なうことなく、簡単且つ信頼下にそれ材料の付着による底部ノズルのノズル詰まりを最小化する改善された技法を提供することである。
【解決手段】床1の内部にアッパーノズル3を設け、外側には鋼製のハウジング5を有し、アッパーノズル3の下方に液体金属の流量を調節するスライドゲート6を配置し、スライドゲート6の下方にはロワーノズル7が配置される。液体金属2が通過流れ孔9を通して液体金属容器8に流入し、温度センサー10がロワーノズルの外側位置で前記温度を測定する。温度センサー10は、圧力センサー11と共に、不活性ガス入口孔13から圧力制御体12を介して液体金属2内に供給されるアルゴン量を調節する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は冶金学的容器の底部ノズルの通過流量を調節するための方法に関し、更には、本発明は冶金学的容器の底部ノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
特に製鋼時において、例えば連続鋳造プラントでは材料となる液体金属がディストリビューターから鋳込まれる。鋳込まれた液体金属材料はディストリビューターハウジング床に配列した底部ノズルを通して送られる。材料が底部ノズルを通して流動する間に底部ノズル壁に付着するのは有益ではない。材料が底部ノズル壁に付着すると底部ノズルの通過流れ孔の断面積が減少し、流れ特性に悪影響が生じる。底部ノズル壁への材料付着を防止するため、しばしばアルゴンのような不活性ガスが通過流れ孔内に導入される。しかしながら、不活性ガス量が過剰であると、例えば鋼圧延時に表面欠陥となる空隙が形成される如きの、鋼品質上マイナスとなる影響が生じる。
【0003】
底部ノズル用の材料は、例えば、WO2004/035249A1に記載されており、冶金学的容器内の底部ノズルはKR2003−0017154あるいはUS2003/0116893A1に記載される。US2003/0116893A1では底部ノズル内壁への材料付着(所謂“閉塞”)を低減させるために不活性ガスが使用され、この点はJP2187239にも記載されている。ガス供給量調節部を持つ機構の詳細はWO01/56725A1によって知られている。JP8290250には窒素の供給が記載され、JP3193250には底部ノズルに沿って一列に並べた多数の温度センサの補助の下に材料の付着あるいは閉塞を観察する方法が開示される。底部ノズル内に不活性ガスを導入する方法は、中でも、JP2002210545、JP61206559、JP58061954、JP7290422によっても知られている。これらの特許の内の幾つかのものからは、不活性ガスの導入に加え、底部ノズルの一部分の周囲の複数のハウジングを用いて酸素のアクセスを可能な限り防止する方法も知られている。不活性ガスによる過剰な圧力は、例えばJP8290250ではそうしたハウジング内で部分的に発生する。底部ノズルの弁の周囲のハウジングはJP11170033に記載される。底部ノズルを通過する液体金属の流量は、上記各文献によれば摺動するスライドゲートによって制御される。スライドゲートは金属の通過流れ方向と直交する方向にスライドして底部ノズルを閉鎖することができる。通過流れを制御し得る別の構成は、例えばJP2002143994に示されるような、所謂プラグバー(ストッパロッドとも称される)を用いるものである。
【0004】
韓国特許のKR1020030054769Aには、底部ノズルの弁の周囲にハウジングの配列構成が記載される。ハウジング内に出現するガスは真空ポンプ手段によって吸い出される。JP4270042にも同様なハウジングが記載されている。この特許でも、先のその他の文献に記載されたものと同様にハウジング内には非酸化雰囲気が創出される。ハウジングにはそこを通して不活性ガスを供給することのできる孔が設けられる。不活性ガスをハウジング外に吸い出してハウジング内を真空とするための更に他の配列構成がJP61003653によって知られている。
【0005】
【特許文献1】WO2004/035249A1
【特許文献2】KR2003−0017154
【特許文献3】US2003/0116893A1
【特許文献4】JP2187239
【特許文献5】WO01/56725A1
【特許文献6】JP8290250
【特許文献7】JP3193250
【特許文献8】JP2002210545
【特許文献9】JP61206559
【特許文献10】JP58061954
【特許文献11】JP7290422
【特許文献12】JP8290250
【特許文献13】JP11170033
【特許文献14】JP2002143994
【特許文献15】KR1020030054769A
【特許文献16】JP4270042
【特許文献17】JP61003653
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする課題は、液体金属材料あるいは固体金属材料の品質を損なうことなく、簡単且つ信頼下にそれ材料の付着による底部ノズルのノズル詰まりを最小化する改善された技法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、冶金学的容器の底部ノズルを通しての通過流量を調整するための方法であって、前記底部ノズルが、冶金学的容器の床内に配列したアッパーノズルと、このアッパーノズルの下方に配列したロワーノズルと、少なくとも一つの不活性ガス入口孔と、ノズル内の材料詰まりの厚さを決定するためにロワーノズルの上方あるいは内部に配列したセンサーとを備えるようにし、該センサーの測定値信号を用いて、底部ノズル内に供給される不活性ガス量を調節するようにした前記方法が提供される。
【0008】
詳しく説明すると、出発時における不活性ガスの通過流量あるいは圧力は、材料詰まりが生じたことを示す信号がセンサーから発生されると減少され、センサーから材料詰まりが低減されたあるいは釈放されたことを示す信号が発生されると増大される。かくして、不活性ガス流量は最小量に低減され、液体金属中に導入される不活性ガス量も少なくなるため、金属製品、例えば鋼中に含まれる不活性ガス量が少なくなる。ロワーノズルの上部あるいは内部に配列した温度センサーを前記センサーとして使用することが好ましい。温度センサーに代えて、抵抗センサー、誘導センサー、超音波検出器、あるいはX線検出器を使用して底部ノズル内壁の材料詰まりの厚さを測定することもできる。測定温度の降下速度が所定の冷却速度の閾値よりもずっと速くなった場合に不活性ガスの通過流量及び圧力を減少させ、測定温度の降下速度が所定の冷却速度の閾値よりも遅くなった場合は不活性ガスの通過流量及び圧力を増大させるのが適切である。アッパーノズルとロワーノズルとの間部分に、あるいはアッパーノズルの上方に配置した弁手段を用いて液体金属流量を調節することが特に有益であり得る。アッパーノズルとロワーノズルとの間部分に配置する弁手段としてはスライドゲートが使用され、アッパーノズルの上方に配置する弁手段としてはストッパーロッドが使用される。不活性ガスはアッパーノズルの下方で底部ノズルの不活性ガス入口孔内に導入されるのが適切である。不活性ガスとしてはアルゴンを用いるのが好ましい。
【0009】
本発明によれば、冶金学的容器の底部ノズルの通過流量を調整するための方法を実施するための、冶金学的容器のための底部ノズルであって、冶金学的容器の床内に配列したアッパーノズルと、アッパーノズルの下方に配列したロワーノズルと、アッパーノズルの下方に配置した不活性ガス連結部を持つ少なくとも一つの不活性ガス入口孔と、底部ノズル内の材料詰まりの層厚さを決定するためにロワーノズルの内部或は外側に配列した、好ましくは温度センサーであるセンサーと、を含み、センサー(10)が不活性ガスのための流量制御体と連結された底部ノズルが提供される。各ノズルの少なくとも一つが適宜には加熱手段を有する。液体金属の流量を調整するための弁(スライドゲートあるいはストッパーロッド)をアッパーノズルの下方あるいは上方に配置するのが妥当である。
【0010】
本発明によれば、冶金学的容器のための更に他の底部ノズルが提供される。この底部ノズルは、冶金学的容器の床内に配列されたアッパーノズルと、アッパーノズルの下方に配列されたロワーノズルとを備え、液体金属流れに対して少なくともシールされ且つ前記アッパーノズル及びロワーノズルを貫く通過流れ孔の壁を有し、アッパーノズル及びロワーノズルが、気密性のハウジングによって少なくとも部分的に包囲され、この包囲状態下にハウジングがその下方端部位置でロワーノズルの周囲部分を包囲し、該ハウジングの周囲部分の内側の一部分がロワーノズルの外側部分と接触し、不活性ガス入口孔の壁とハウジングとの間には熱絶縁用の固形物が配置される。“少なくとも部分的に”とは、アッパーノズル及びロワーノズルが、例えばその各開口位置でハウジングによって包囲されないことを意味することは言うまでもない。ハウジングはガスの浸透を防止し、上端及び下端を有し、これら各端部間は気密化される。この配列構成において、底部ノズルは二つの基本的なシール、即ち、通過流れ孔の壁部分の液体金属材料流れに対するシールと、底部ノズルの、通過流れ孔から離れた、もっと冷えた部分のガスに対するシールとを有する。かくして、機密性を実現するための温度耐性材料の使用量をずっと少なくすることが可能となる。“気密”とは、絶対的な気密性では勿論なく、シール/材料の種類及び位置によって、少量の、例えば毎秒10ml未満、好ましくは毎秒1ml未満、特に好ましくは毎秒約10-4mlのガス流れが許容される気密性と理解されるべきである。これらの流量値は、少なくとも斯界に知られるオーダーでの量よりも小さいものである。材料詰まりは気密性(特に酸素気密性)によって最小化される。
【0011】
ハウジングは、相互に気密状態下に連結され且つ好ましくは上下に配列した複数のハウジング部分にして、少なくとも一つのハウジング部分がアッパーノズル及びあるいは冶金学的容器の床に気密状態下に連結され、前記ハウジング部分の側面の一部分がアッパーノズルの外側部分及びあるいは床と好ましく接触する複数のハウジング部分を有するのが好ましい。更には、アッパーノズルの上方あるいはアッパーノズルとロワーノズルとの間に、液体金属流量を調節するための弁を配置するのが好ましい。アッパーノズルの上方に配置する弁としてはストッパーロッドが使用され、アッパーノズルとロワーノズルとの間に配置する弁としてはスライドゲートが用いられる。恒久的なゲッター材料、詳しくは、チタン、アルミニューム、マグネシウム、あるいはジルコニウムからなる群から選択したゲッター材料をハウジング内あるいは断熱性材料内に配置するのが好ましい。
【0012】
ハウジングは適宜には、好ましくは断面が楕円形あるいは円形の、少なくとも部分的に管状(中空シリンダー)あるいは切頭円錐形状のものとして形成する。ハウジングは適宜には鋼から作製され、断熱性材料は酸化アルミニュームを好ましく含有し得る。
【発明の効果】
【0013】
液体金属材料あるいは固体金属材料の品質を損なうことなく、簡単且つ信頼下に、それら材料の付着による底部ノズルのノズル詰まりを最小化する改善された技法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1には液体金属2のディストリビューターの床に取り付けた底部ノズルが示され、床1の内部にアッパーノズル3を有している。電気化学的効果あるいは加熱手段としての効果を生じさせるための電極4がアッパーノズル3に配置されている。床1それ自体は耐熱材料からなる異なる層を有し、外側には鋼製のハウジング5を有している。アッパーノズル3の下方には液体金属の流量を調節するためのスライドゲート6が配置され、スライドゲート6の下方には、例えば連続鋳鉄プラントに属する液体金属容器8内に突出するロワーノズル7が配置される。液体金属2は通過流れ孔9を通して液体金属容器8に流入する。温度センサー10がロワーノズルの外側位置でこの温度を測定する。この温度が下がるのは、ロワーノズル7と、流動する液体金属2との間の絶縁度が高くなることを意味することから、ロワーノズル7内での材料詰まりの度合いが大きくなることを意味する。温度センサー10は、圧力センサー11と共に、不活性ガス入口孔13から圧力制御体12を介して液体金属2内に供給されるアルゴン量を調節する。
【0015】
図2には圧力/温度の時系列的状況が示される。温度が降下する(太線)と共にアルゴン圧力が段階的に増大され、不活性ガス入口孔から流入するアルゴンが底部ノズル壁面の材料詰まりを釈放させる。その後、ロワーノズルの外側位置での測定温度は、一定に維持される値である限りにおいて再上昇する。このようにして、アルゴンの圧力/流量は、材料詰まりの形成が防止されるあるいは僅かであるように維持される最小値に設定され得る。
【0016】
図3に示される底部ノズルは、本来2部材シール、即ち、通過流れ孔の内側に沿った液体金属のためのシールと、外部、つまり環境雰囲気と液体金属材料の通過流れ孔との間を気密シールするハウジング14とよりなる2部材シールを有し、各シールは温度が明らかに低い部分に配置される。ハウジング14は複数の部分、即ちロワーハウジング部分14a及びアッパーハウジング部分14bから構成され、原則的には、アッパーノズル3の外側を包囲する金属スリーブ15内を伸延される。金属スリーブ15の開口部には、アッパーハウジング部分14bの外側表面の一部分がシール状況下に配置されるフランジ16が形成される。図には様々なシールが示され、所謂タイプ1シール17がスライドゲート6の対向する可動部分間に設けられ、少なくとも部分的に液体金属に露呈されている。底部ノズルの耐熱性部分間、例えば、スライドゲート6とアッパーノズル3あるいはロワーノズル7との間部分にはタイプ2シール18が配置され、やはり液体金属あるいは液体金属の温度に少なくとも部分的に直接露呈される。更には、底部ノズル1の通過流れ孔の壁自体が、選択される材料に基づいたシール(タイプ3シール)となっている。各シールは原則的には全ての既知の配列構成内において存在するものである。各シールは、例えば酸化アルミニュームから形成され得る。
【0017】
タイプ3シールのシール効果は、中でも、高温ガラス層によって改善され得る。ハウジング14の各部分は、液体金属あるいは相当し得る温度には露呈されないタイプ4シールを形成する。各シールは、例えば鋼である金属から、あるいは稠密なセラミック焼結体材料から形成され得る。ハウジング14の各部分と、スライドゲート6のプッシュロッド20のような通過流量調節手段との間にはタイプ5シール19が配置される。タイプ5シールは液体金属、従って、特定の温度条件には露呈されず、インコネル(800℃まで)、アルミニューム、銅、あるいはグラファイト(450℃まで)、あるいはエラストマー材料(約200℃まで)から構成され得る。ハウジングの各部分間がタイプ6シールを形成する。更に、アッパーノズル3あるいはロワーノズル7と、ハウジング14あるいはこれら各部材を外側から包囲する金属スリーブ15との間にはその移行部分としてのタイプ7シールが存在し、かくして、ガス、特に酸素がこれら各構成部品間の連結位置に沿ってアッパーハウジング部分14bとスライドゲート6との間のキャビティ22内に逃出するのが防止される。これにより、キャビティ22内の圧力は底部ノズル1を通して液体金属2が流動する間、その周囲部分に関して低圧であることが保証される。このタイプ7シールはノズルの製造業者によって製造及び設定され得る。
【0018】
アッパーノズルは酸化ジルコニウムから、そしてロワーノズルは酸化アルミニュームから形成することができる。フォーム形式の、低密度で且つ密閉気孔を有する酸化アルミニュームを使用しても良く、酸化アルミニュームグラファイト、その他の耐熱性のフォーム材料あるいはファイバー材料も同様に使用可能である。酸素ゲッター材料、例えば、チタン、アルミニューム、マグネシウム、リチウムあるいはジルコニウムを、ロワーノズル7の断熱性材料中に、あるいはロワーノズル7とロワーハウジング部分14aとの間で、耐熱性の絶縁材料との混合物として、あるいは別の部分として配置することができる。
本発明に従う底部ノズルは既存のシステムにおけるよりも漏洩率が実質的に小さい。タイプ1シールあるいはタイプ2シールの漏洩率は毎秒約103〜104あるいは102〜103mlであり、タイプ3シールの標準材料の漏洩率は毎秒10〜100mlである。タイプ4シールの漏洩率は、金属(例えば鋼)を使用した場合は毎秒10-8ml未満という僅かなものである。タイプ5シール及びタイプ6シールの漏洩率は、ポリマー材料を用いた場合は毎秒約10-4mlであり、相当するグラファイトシールを使用した場合は毎秒約1mlとなる。タイプ7シールはタイプ3シール及びタイプ4シールを組み合わせたと類似のものであり、その漏洩率は毎秒1−10mlである。これらの漏洩率は底部ノズルの作動状況と関連する。
【0019】
標準漏洩率(Nml/s)=漏洩率(ml/s)×Pavg/1atm×273K/Tavg
である。
ここで、
Pavg=(Pin+Pout)/2<atm>
Tavg=(Tin+Tout)/2<K>
avg=平均値
である。
従って、本発明における漏洩率は標準的には毎秒1〜10Nm/lのオーダーのものであるが、タイプ1シール、タイプ2シール、タイプ3シールを組み合わせることによって最良値は毎秒150Nml/sとなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に従う方法を実施するための底部ノズルの断面図である。
【図2】温度/圧力の時間ダイヤグラム図である。
【図3】本発明に従いシールされた底部ノズルの断面図である。
【符号の説明】
【0021】
1 床
2 液体金属
3 アッパーノズル
5 ハウジング
6 スライドゲート
7 ロワーノズル
8 液体金属容器
9 通過流れ孔
10 温度センサー
11 圧力センサー
12 圧力制御体
13 不活性ガス入口孔
14 ハウジング
14a ロワーハウジング部分
14b アッパーハウジング部分
15 金属スリーブ
16 フランジ
17 タイプ1シール
20 プッシュロッド
22 キャビティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冶金学的容器の底部ノズルを通しての通過流量を調整するための方法であって、
前記底部ノズルが、冶金学的容器の床(1)内に配列したアッパーノズル(3)と、該アッパーノズル(3)の下方に配列したロワーノズル(7)と、少なくとも一つの不活性ガス入口孔(13)と、ノズル内の材料詰まりの厚さを決定するためにロワーノズルの上部あるいは内部に配列したセンサー(10)とを備えるようにし、該センサーの測定値信号を用いて、底部ノズル内に供給される不活性ガス量を調節するようにした前記方法。
【請求項2】
出発時の不活性ガスの通過流量及びあるいは圧力が、材料詰まりが生じたことを示す信号がセンサー(10)から発生されると減少され、センサー(10)から材料詰まりが低減されたあるいは釈放されたことを示す信号が発生されると増大される請求項1の方法。
【請求項3】
ロワーノズル(7)の上部あるいは外側に配列した温度センサーがセンサー(10)として使用される請求項1あるいは2の方法。
【請求項4】
不活性ガスの通過流量及びあるいは圧力が、温度センサーの測定温度の降下速度が所定の冷却速度の閾値よりもずっと速くなった場合に不活性ガスの通過流量及び圧力を減少させ、測定温度の降下速度が所定の冷却速度の閾値よりも遅くなった場合に不活性ガスの通過流量及び圧力を増大させるようにした請求項3の方法。
【請求項5】
液体金属の流量が、アッパーノズル(3)の上方あるいは下方に配列した弁(6)手段により調節され得るようにした請求項1〜4の何れかの方法。
【請求項6】
底部ノズルの通過流れ孔への導入がアッパーノズル(3)の下方で実施される請求項1〜5の何れかの方法。
【請求項7】
不活性ガスとしてアルゴンが使用されるようにした請求項1〜6の何れかの方法。
【請求項8】
請求項1〜7の何れかに従う方法を実施するための、冶金学的容器のための底部ノズルであって、
該底部ノズルが、冶金学的容器の床(1)内に配列したアッパーノズル(3)と、該アッパーノズル(3)の下方に配列したロワーノズル(7)と、少なくとも一つの不活性ガス入口孔(13)にして、アッパーノズル(3)の下方に不活性ガス連結部を備える不活性ガス入口孔(13)と、ノズル内の材料詰まりの厚さを決定するためにロワーノズル(7)の上方あるいは内部に配列したセンサー(10)とを備え、該センサー(10)が、不活性ガスのための流量制御体と連結されたセンサー(10)と、
を含む底部ノズル。
【請求項9】
センサー(10)が温度センサーである請求項8の底部ノズル。
【請求項10】
アッパーノズル(3)及びロワーノズル(7)の少なくとも一方が加熱用手段を有する請求項8あるいは9の底部ノズル。
【請求項11】
アッパーノズル(3)の上方あるいは下方に、液体金属の流量を調節するための弁(6)を配列した請求項8〜10の何れかの底部ノズル。
【請求項12】
冶金学的容器のための底部ノズルであって、
冶金学的容器の床(1)内に配列されたアッパーノズル(3)と、アッパーノズル(3)の下方に配列されたロワーノズル(7)とを備え、液体金属流れに対して少なくともシールされ且つ前記アッパーノズル(3)及びロワーノズル(7)を貫く通過流れ孔の壁を有し、アッパーノズル及びロワーノズルが、気密性のハウジングによって少なくとも部分的に包囲され、該包囲状態下にハウジング(14)がその下方端部位置でロワーノズル(7)の周囲部分を包囲し、該ハウジングの周囲部分の内側の一部分がロワーノズル(7)の外側部分と接触し、不活性ガス入口孔の壁とハウジングとの間には熱絶縁用の固形物を配置した底部ノズル。
【請求項13】
ハウジング(14)が、相互に気密状態下に連結され且つ好ましくは上下に配列した複数のハウジング部分(14a、14b)にして、少なくとも一つのハウジング部分(14b)がアッパーノズル(3)及びあるいは冶金学的容器の床(1)に気密状態下に連結され、その側面の一部分がアッパーノズル(3)の外側部分及びあるいは冶金学的容器の床(1)と好ましく接触する複数のハウジング部分を有する請求項12の底部ノズル。
【請求項14】
アッパーノズル(3)の上方あるいはアッパーノズル(3)とロワーノズル(7)との間に液体金属流量を調節するための弁(6)を配置した請求項12あるいは13の底部ノズル。
【請求項15】
チタン、アルミニューム、マグネシウム、あるいはジルコニウムからなる群から選択したゲッター材料をハウジング(14)内あるいは断熱性材料内に配置した請求項12〜14の何れかの底部ノズル
【請求項16】
ハウジング(14)の少なくとも一部分が管状あるいは切頭円錐形状に、また好ましくは断面が楕円あるいは円形のものとして形成される請求項12〜15の何れかの底部ノズル。
【請求項17】
ハウジング(14)が鋼から作製され、断熱性材料が酸化アルミニュームを好ましくは主に含有し得る請求項12〜16何れかの底部ノズル。
【請求項18】
アッパーノズル(3)及びロワーノズル(7)の少なくとも一方が加熱用手段である請求項12〜17の何れかの底部ノズル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−150453(P2006−150453A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−342085(P2005−342085)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(598083577)ヘレーウス エレクトロ−ナイト インターナシヨナル エヌ ヴイ (37)
【氏名又は名称原語表記】Heraeus Electro−Nite International N.V.
【住所又は居所原語表記】Centrum Zuid 1105, B−3530 Houthalen,Belgium
【Fターム(参考)】