説明

冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置

【課題】圧縮機の吸入圧力低下や吐出圧力の過度な上昇を抑制し、暖房運転時の立ち上がり性能を向上することができる冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置を提供すること。
【解決手段】第1温度センサー13で検知したブライン温度が第2温度センサー14で検知した冷媒回路1の温度より高い場合、ブラインポンプ8を起動し、冷却器4、蒸発器6を暖め、その後、圧縮機2を起動し、圧縮機2の起動後、圧力センサー15で検知した高圧側の圧力が所定値以上になった場合、水ポンプを起動する。これにより、吸入圧力の過度な低下を防止し、圧縮機2の信頼性を確保できる。また、冷却器4の温度を上昇させながら圧縮機2を起動することができるため、吐出圧力を迅速の上昇させることができ、暖房運転の立ち上がり性能を向上することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の冷凍サイクル装置は、ヒートポンプ装置のCOPを高く維持したまま負荷運転を行うため、地中熱循環ポンプの回転数を制御するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図3は、特許文献1に記載された従来の冷凍サイクル装置の構成図である。
【0004】
図3に示すように、従来の冷凍サイクル装置は、圧縮機101、負荷側の熱媒体と熱交換を行う凝縮器としての負荷側熱交換器102、膨張弁103、地中熱源と熱交換を行う蒸発器としての熱源側熱交換器104を環状に接続して冷媒回路を構成している。
【0005】
また、負荷側熱交換器102は、床暖房パネル等の負荷端末105と負荷側の熱媒体を循環させる負荷側循環ポンプ106を環状に接続して構成されている。また、熱源側熱交換器104は、地中熱を採熱する地中熱熱交換器107と熱源側の熱媒体を循環させる熱源側循環ポンプ108を環状に接続して構成されている。
【0006】
さらに、膨張弁103から圧縮機101に吸入されるまでの熱源側熱交換器104の冷媒配管に冷媒温度検出手段109が設けられている。
【0007】
このような、冷凍サイクル装置において、暖房運転開始に伴い、温度検出手段109により冷媒温度を検出し、次に、検出された冷媒温度と目標温度との比較を行う。ここで、目標温度は、予め実験により求められた冷凍サイクル装置においてCOPの良いとされる熱源側熱交換器(蒸発器入口)の冷媒温度である。
【0008】
冷媒温度が目標温度と一致した場合、熱源側循環ポンプ108の回転数を維持する。一方、冷媒温度が目標温度と一致ない場合、冷媒温度と目標温度の比較を行い、冷媒温度が目標温度より低い場合は、熱源側循環ポンプ108の回転数を増加させ、冷媒温度が目標温度より高い場合は、地中熱循環ポンプの回転数を減少させるように制御するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2011−94840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、本従来技術においては、システムの起動に関して、ブラインポンプ、水ポンプ、圧縮機の起動制御方法は記述されておらず、暖房運転の立ち上がり性能の向上や圧縮機信頼性確保に関して考えられていない。
【0011】
本発明は、前記課題を解決するもので、圧縮機の吸入圧力低下や吐出圧力の過度な上昇を抑制し、暖房運転時の立ち上がり性能を向上することができる冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記従来の課題を解決するために、本発明の冷凍サイクル装置は、圧縮機、放熱器、膨張手段、蒸発器を環状が接続された冷媒回路と、第1熱媒体循環手段、前記蒸発器、外部熱源用熱交換器が環状に接続され、第1熱媒体が循環する第1熱媒体回路と、前記放熱器、熱利用端末、第2熱媒体循環手段が環状に接続され、第2熱媒体が循環する第2熱媒体回路と、前記第1熱媒体の温度を検出する第1温度検出手段と前記冷媒回路または前記冷媒回路の周囲温度を検出する第2温度検出手段と、制御装置とを備え、前記制御装置は、前記第1温度検出手段で検出された温度が、前記第2温度検出手段で検出された温度より高い場合、前記第1熱媒体循環手段、前記圧縮機、前記第2熱媒体循環手段の順で起動させることを特徴とするものである。
【0013】
これによって、冷媒回路において暖房運転を行う場合、起動時に、まず、第1熱媒体循環手段を起動することにより、冷媒回路より温度の高い第1熱媒体が蒸発器を流通するため蒸発器の温度が上昇する。次に、第2熱媒体循環手段を停止した状態で圧縮機を起動することにより、圧縮された高温冷媒が放熱器にて放熱されないため、高圧が上昇し、かつ放熱器が加熱される。最後に、第2熱媒体循環手段を起動することにより、加熱された放熱器付近に滞留していた高温の第2熱媒体が循環して熱利用端末に移動する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、圧縮機の吸入圧力低下や吐出圧力の過度な上昇を抑制し、暖房運転時の立ち上がり性能を向上することができる冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施の形態における冷凍サイクルの構成図
【図2】同ブラインポンプ、圧縮機、水ポンプの起動フローチャート
【図3】従来の冷凍サイクル装置の構成図
【発明を実施するための形態】
【0016】
第1の発明は、圧縮機、放熱器、膨張手段、蒸発器を環状が接続された冷媒回路と、第1熱媒体循環手段、前記蒸発器、外部熱源用熱交換器が環状に接続され、第1熱媒体が循環する第1熱媒体回路と、前記放熱器、熱利用端末、第2熱媒体循環手段が環状に接続され、第2熱媒体が循環する第2熱媒体回路と、前記第1熱媒体の温度を検出する第1温度検出手段と前記冷媒回路または前記冷媒回路の周囲温度を検出する第2温度検出手段と、制御装置とを備え、前記制御装置は、前記第1温度検出手段で検出された温度が、前記第2温度検出手段で検出された温度より高い場合、前記第1熱媒体循環手段、前記圧縮機、前記第2熱媒体循環手段の順で起動させることを特徴とする冷凍サイクル装置である。
【0017】
これにより、冷媒回路において暖房運転を行う場合、起動時に、まず、第1熱媒体循環手段を起動することにより、冷媒回路より温度の高い第1熱媒体が蒸発器を流通するため蒸発器の温度が上昇する。
【0018】
次に、第2熱媒体循環手段を停止した状態で圧縮機を起動することにより、圧縮された高温冷媒が放熱器にて放熱されないため、高圧が上昇し、かつ放熱器が加熱される。最後に、第2熱媒体循環手段を起動することにより、加熱された放熱器付近に滞留していた高温の第2熱媒体が循環して熱利用端末に移動する。
【0019】
その結果、圧縮機を蒸発器温度が上昇した状態で起動できるとともに、蒸発器入口の第1熱媒体温度が上昇するため、圧縮機の過度な吸入圧力低下を防止し、圧縮機の信頼性向上できる。
【0020】
また、最後に第2熱媒体循環手段を起動することにより、高圧が上昇した状態で放熱器を利用することができ、立ち上がり性能の良い暖房運転が可能となる。
【0021】
第2の発明は、第1の発明において、冷却器を、前記冷媒回路の前記放熱器と前記膨張手段との間と、および、前記第1熱媒体回路の前記第1熱媒体循環手段と前記蒸発器との間とに接続し配設したことを特徴とするものである。
【0022】
これにより、冷媒回路において暖房運転を行う場合、放熱器が加熱されるのに加えて、冷媒回路より温度の高い第1熱媒体が冷却器を流通し、冷却器が第1熱媒体により加熱され、冷却器の温度が上昇するため、冷媒回路側の高圧側温度が上昇する。
【0023】
その結果、第1の発明の効果に加えて、高圧側圧力を迅速に上昇させることができるため、暖房運転の開始時間を短縮することができる。
【0024】
第3の発明は、特に第1または第2の発明において、前記冷媒回路の高圧側の圧力を検出する圧力検出手段を備え、前記制御装置は、前記圧力検出手段で検出された高圧側圧力が所定値以上の場合、前記第2熱媒体循環手段を起動させることを特徴とするものである。
【0025】
これにより、冷媒回路において暖房運転を行う場合、圧力検出手段により検出された高圧側圧力が、所定値以上となった場合、第2熱媒体循環手段を運転することにより、高圧側冷媒は、第2熱媒体と熱交換し、高圧側圧力は、予め設定された所定の圧力付近で安定する。その結果、高圧の過度な上昇を防止し、圧縮機の信頼性を確保できる。
【0026】
第4の発明は、特に第1〜第3のいずれかの発明において、熱媒体は、水または不凍液であり、前記放熱器により加熱された前記水または不凍液を、暖房と給湯の少なくとも一方に利用することを特徴とする温水生成装置である。
【0027】
これにより、放熱器は、冷媒−空気熱交換器でも、冷媒−水熱交換器でも、冷媒−不凍液熱交換器など、種類を限定する必要がない。
【0028】
その結果、放熱器により加熱された熱媒体を、暖房機器(温風機、ラジエータ、床暖房パネル等)や給湯機器などに幅広く使用することができる。
【0029】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0030】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における冷凍サイクル図、図2は、ブラインポンプ、圧縮機、水ポンプの制御フローチャートを示すものである。
【0031】
冷媒としては、例えば、R407C等の非共沸混合冷媒、R410A等の擬似共沸混合冷媒、またはCO2等の単一冷媒等を用いることができる。
【0032】
図1において、冷媒回路1は、冷媒を圧縮する圧縮機2、圧縮された高圧冷媒の熱を放熱する放熱器3、更に高温冷媒を冷却する冷却器4、高圧冷媒を減圧膨張させる膨張弁5(膨張手段)、減圧膨張された二相冷媒を蒸発させる蒸発器6を順次配管接続して構成されている。
【0033】
また、ブライン回路7(第1熱媒体回路)は、地中熱を汲み上げる熱媒体のブラインを循環させるブラインポンプ8(第1熱媒体循環手段)、冷却器4、蒸発器6、地中熱熱交換器9(外部熱源用熱交換器)を順次配管接続して構成されている。
【0034】
更に、水回路10(第2熱媒体回路)は、放熱器3、放熱器から吸熱した温水を循環する水ポンプ11(第2熱媒体循環手段)、温水を利用して暖房を行なう熱利用端末12が順次配管接続して構成されている。
【0035】
また、ブライン回路7には、ブライン温度を検出する第1温度センサー13(第1温度検出手段)、冷媒回路1には、冷媒回路1の停止時の温度を検出する第2温度センサー14(第2温度検出手段)と高圧側圧力を検出する圧力センサー15(圧力検出手段)が設けられている。
【0036】
ここで、高圧圧力の検出には、圧力センサー15を用いたが、R407CやR410A等、冷媒温度から飽和圧力を検出できる冷媒を使用している場合は、圧力センサーの代わりに温度センサーを用いて放熱器の温度を測定し(例えば、放熱器出口温度など)、飽和温度と飽和圧力の関係から高圧側圧力を推定してもよい。
【0037】
また、第1温度センサー13、第2温度センサー14および圧力センサー15で検出された温度および圧力の値から圧縮機2、ブラインポンプ8、水ポンプの運転を制御するための制御装置16が備えられている。
【0038】
まず、図1に示す冷凍サイクルにおいて、冷媒回路1では、圧縮機2から吐出された高圧ガス冷媒は、放熱器3に流入し放熱して温度が低下する。その後、温度が低下した高圧液冷媒は、冷却器4により更に冷却され、膨張弁5により減圧膨張され低温低圧の二相冷媒となる。次に、この低温低圧の二相冷媒は、蒸発器6に流入し蒸発気化して、再び、圧縮機2に吸入される。
【0039】
一方、ブライン回路7では、地中熱熱交換器9で地中から採熱した熱がブラインを熱媒体として循環し、冷却器4で冷媒から更に吸熱することでブライン温度は上昇し、蒸発器6に流入する。このとき、蒸発器6では、地中から採熱した熱と冷媒から吸熱した熱により冷媒の蒸発が促進される。
【0040】
更に、水回路10においては、放熱器3が放熱した熱を水が吸熱し、水ポンプ11で循環し、例えばファンコンベクターや床暖房等の熱利用端末12で暖房の熱源として使用される。
なお、図1では、通常運転時の冷媒、ブライン、水の流れ方向を矢印で示している。
【0041】
しかしながら、このような冷媒回路1において、運転を長時間停止した状態から、暖房運転を開始する場合、たとえば、冷媒回路1の周囲温度が高い状態で、地中熱と熱交換しているブライン温度が冷媒回路の温度より低い状態では(たとえば、冷媒回路1の周囲温度が10℃で、地中熱温度が0℃の状態で停止していた場合など)、ブライン温度が低い状態でブラインポンプ8を起動すると蒸発器6が更に冷却され、圧縮機2が起動した場合、吸入圧力が過度に低下し、圧縮機の信頼性を低下させることになる。
【0042】
また、暖房運転開始(圧縮機起動)と同時に水ポンプを起動すると、圧縮機の吐出圧力が上昇しにくく、熱利用端末12で冷水または冷風が循環することになるため、暖房運転の立ち上がり性能が悪化することになる。
このような使用環境において、圧縮機の信頼性を確保しつつ、暖房運転の立ち上がり性能を向上させることは、重要な課題である。
【0043】
本実施の形態では、詳細は後述するが、第1温度センサー13で検知したブライン温度Tbが第2温度センサー14で検知した冷媒回路1の温度Trより高い場合、ブラインポンプ8を起動し、冷却器4、蒸発器6を暖める。その後、圧縮機2を起動する。圧縮機2の起動後、圧力センサー15で検知した高圧側の圧力が所定値以上になった場合、水ポンプを起動するものである。
【0044】
以下、前述した構成において、図2を参照しながら、暖房運転開始時の圧縮機2、ブラインポンプ8、水ポンプ11の動作について説明する。
【0045】
はじめに、暖房運転開始に合わせて、ブライン温度の計測を行なう(ステップ101)。このとき、ブライン温度検出部は、より地中に近い場所での測定が望ましい。もしくは、ブラインポンプ8を短時間起動し、地中部のブラインを汲み上げてから温度計測を行なってもよい。
【0046】
次に、冷媒回路温度Trの計測を行なう(ステップ102)。このとき、温度計測部は、蒸発器6の近傍の冷媒配管もしくは冷却器4または蒸発器6そのものでもよい。
【0047】
次にブライン温度Tbと冷媒回路温度Trの比較を行う(ステップ103)。ステップ103において、ブライン温度Tbが冷媒回路温度Trより高い場合、ブラインポンプ8を起動する(ステップ104)。
【0048】
これにより、温度の高いブラインが冷却器4および蒸発器6に流入し、冷却器4と蒸発器6の温度を上昇させることができる。この状態で圧縮機2を起動(ステップ105)することにより、吸入圧力の過度な低下を防止し、信頼性を確保できるとともに、冷却器4の温度も上昇しているため、圧縮機2の吐出圧力を迅速に上昇させることができる。次に、圧縮機2の起動後、高圧側圧力Pd(ここでは、圧縮機吐出圧力とする)の計測を行なう(ステップ106)。
【0049】
次に、計測された吐出圧力Pdと予め設定された目標吐出圧力Poとの比較を行う(ステップ107)。ここで、目標吐出圧力Poは、熱利用端末12で冷水や冷風の循環がなく不快感を得ない温度を確保できる圧力であり、かつ、過度な高圧でない圧力とする。ステップ7で吐出圧力Pdが目標吐出圧力Po以上の場合、十分に放熱器3で水回路10と熱交換し温水を供給できると判断し、水ポンプを起動する(ステップ108)。
【0050】
これにより、暖房運転の立ち上がり性能を向上できるとともに、過度な吐出圧力の上昇を防止し、圧縮機2の信頼性も同時に確保できる。ここで、吐出圧力Pdが目標吐出圧力Po未満の場合は、ステップ106に戻り、水ポンプ11の起動を待機する。
【0051】
一方、ステップ103において、ブライン温度Tbが冷媒回路温度Trより低い場合、ブラインで冷却器4と蒸発器6が冷却されることを回避するため、ブラインポンプ8を起動せず、圧縮機2を先に起動する(ステップ109)。
【0052】
その後、圧縮機2の吸入圧力が安定した状態でブラインポンプを起動(ステップ110)し、蒸発器6でブラインを介して地中熱からの吸熱を開始する。
【0053】
その後、ステップ106からステップ108と同様に吐出圧力Pdの計測を行なう(ステップ111)。
【0054】
次に、計測された吐出圧力Pdと予め設定された目標吐出圧力Poとの比較を行う(ス
テップ112)。ステップ112で吐出圧力Pdが目標吐出圧力Po以上の場合、放熱器3で水回路10と熱交換し温水を供給できると判断し、水ポンプを起動する(ステップ113)。これにより、暖房運転の立ち上がり性能を向上できるとともに、過度な吐出圧力の上昇を防止し、圧縮機2の信頼性も同時に確保できる。
【0055】
以上のようにステップ101からステップ113を繰り返すことにより、冷媒回路1の温度が低下していた状態においても、まず、蒸発器6の温度を上昇させた状態もしくは蒸発器6の温度を低下させずに圧縮機2を起動できるため吸入圧力の過度な低下を防止することができ圧縮機2の信頼性を確保できる。
【0056】
また、冷却器4の温度を上昇させながら圧縮機2を起動することができるため吐出圧力を迅速の上昇させることができ暖房運転の立ち上がり性能を向上するとともに運転開始時間を短縮することができる。さらに、圧縮機2の吐出圧力が所定の吐出圧力に到達してから、水ポンプ11を起動するため、圧縮機2の吐出圧力の過度な上昇を防止することができ、圧縮機2の信頼性を確保することができる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
以上のように、本発明にかかる冷凍サイクル装置は、冷媒回路の温度が低い状態でも、暖房運転開始時に吸入圧力の過度な低下の防止と立ち上がり性能の向上および過度な吐出圧力の上昇を防止することができるものであり、一般空調機、ヒートポンプ温水暖房機、大型地中熱ヒートポンプ暖房機等の用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0058】
1 冷媒回路
2 圧縮機
3 放熱器
4 冷却器
5 膨張弁(膨張手段)
6 蒸発器
7 ブライン回路(第1熱媒体回路)
8 ブラインポンプ(第1熱媒体循環手段)
9 地中熱熱交換器(外部熱源用熱交換器)
10 水回路(第2熱媒体回路)
11 水ポンプ(第2熱媒体循環手段)
12 熱利用端末
13 第1温度センサー(第1温度検出手段)
14 第2温度センサー(第2温度検出手段)
15 圧力センサー(圧力検出手段)
16 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機、放熱器、膨張手段、蒸発器を環状が接続された冷媒回路と、第1熱媒体循環手段、前記蒸発器、外部熱源用熱交換器が環状に接続され、第1熱媒体が循環する第1熱媒体回路と、前記放熱器、熱利用端末、第2熱媒体循環手段が環状に接続され、第2熱媒体が循環する第2熱媒体回路と、前記第1熱媒体の温度を検出する第1温度検出手段と前記冷媒回路または前記冷媒回路の周囲温度を検出する第2温度検出手段と、制御装置とを備え、前記制御装置は、前記第1温度検出手段で検出された温度が、前記第2温度検出手段で検出された温度より高い場合、前記第1熱媒体循環手段、前記圧縮機、前記第2熱媒体循環手段の順で起動させることを特徴とする冷凍サイクル装置。
【請求項2】
冷却器を、前記冷媒回路の前記放熱器と前記膨張手段との間と、および、前記第1熱媒体回路の前記第1熱媒体循環手段と前記蒸発器との間とに接続し配設したことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項3】
前記冷媒回路の高圧側の圧力を検出する圧力検出手段を備え、前記制御装置は、前記圧力検出手段で検出された高圧側圧力が所定値以上の場合、前記第2熱媒体循環手段を起動させることを特徴とする請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項4】
前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱媒体は、水または不凍液であり、前記放熱器により加熱された前記水または不凍液を、暖房と給湯の少なくとも一方に利用することを特徴とする温水生成装置。

【図2】
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【図3】
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【図1】
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【公開番号】特開2013−108720(P2013−108720A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256228(P2011−256228)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)