説明

冷凍冷蔵庫

【課題】キャビネットを介しての熱漏洩を抑えることのできる冷凍冷蔵庫を提供する。
【解決手段】冷凍冷蔵庫において、本体3が、正面に開口1を備えて収容空間2の内側周面を形成する樹脂製のメインライナ6と、メインライナ6から外側へ離間した位置に設けられ、内側周面と対向する外壁面を形成する板金製のものであり、その正面側端部がメインライナ6側へと折り曲げられた折り曲げ部7aを有するキャビネット7と、メインライナ6の開口縁部6b近傍に設けられ、開口縁部6bからキャビネット7側へと延びる樹脂製のフロントライナ9とを備えるものであり、折り曲げ部7aと、フロントライナ9とが略面一となって接触面4を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容空間からの熱漏洩及び収容空間への熱侵入を抑えるようにした冷凍冷蔵庫に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、冷蔵庫は、例えば特許文献1のもののように、冷蔵室が、左右の側面パネル、背面パネル、天井パネル、底面パネル及び前枠により構成され、その内部に棚板が取り付けられるようになっており、前枠に扉が取り付けてある。側面パネル、背面パネル、天井パネル、底面パネル及び扉は、外側がステンレス板、内側が樹脂板、その内部に充填される断熱材により構成される。前枠は、樹脂製で、ヒンジにより扉が取り付けられるようになっている。このため、扉の密閉度を高くするために、扉に永久磁石を取り付けておき、その磁力で扉を前枠に付勢する構成は採用できない。
【0003】
これに対して、家庭用の冷凍冷蔵庫にあっては、例えば鋼板製のキャビネットと硬質樹脂製のライナとの間に発泡ポリウレタンなどの発泡断熱材を充填した断熱箱体である本体を有している。本体は、その内部に収容空間を備え、収容空間の入り口となる開口を正面に備えており、開口を開閉するドアを有している。
【0004】
一般的に、ドアは、閉じられている間に収容空間の冷気が漏洩しないように、前記開口の外周に位置する接触面に対応する位置に、弾性を有するガスケットを取り付けて、そのガスケット内に永久磁石を組み込んで、磁力でキャビネット側に付勢することにより気密性を高めている。例えば、家庭用の冷凍冷蔵庫にあっては、図4に示すように、ドアP5を閉じている間にドアP5と本体P3の正面に形成された開口P1周囲の接触面P4との間に間隙が生じないように、接触面P4は鋼板製のキャビネットP7の折り曲げ部P7aにより形成され、この折り曲げ部P7aに対応してガスケットP16内に永久磁石P17が取り付けてある。このような構成により、永久磁石P17が折り曲げ部P7aに磁力で吸着することで、間隙を防ぎ、冷気の漏洩を抑制している。
【0005】
ところで、図4に示すような、樹脂製の収容空間の内壁となるライナP6により収容空間P2を形成し、その開口周縁部に鋼板製のキャビネットP7の折り曲げ部P7aを重ね合わせて本体P3の開口P1外周に接触面P4を形成している構造の冷凍冷蔵庫においては、この接触面P4が収容空間P2の近傍にまで延びていることにより、接触面P4に収容空間P2内の低温が熱伝導することになる。その結果、接触面P4の温度が低下し、冷凍冷蔵庫が設置してある部屋の室内温度との間に差異が発生し、その温度差のために接触面P4に結露が生じることがある。つまり、接正面P4が結露することは、収容空間P2の冷気が接触面P4を介して漏洩するものである。このため、本体P3の壁内の結露が生じやすい部位の近傍に、ヒータあるいは高温の冷媒が通るパイプP15を設けて、接触面P4を加熱することで結露を抑制するようにしている。
【0006】
しかしながら、収容空間P2に近い部位を加熱することは、その加熱による熱が接触面P4を介して収容空間P2に伝わることになり、収容空間P2の冷却効率を低くすることになった。同様に、収容空間P2から低温が接触面P4及び永久磁石P17を介して熱漏洩することにより、収容空間P2の温度が高くなり、冷却効率を低下させることになった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−2215074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決すべく、キャビネットを介しての熱漏洩を抑えることができるとともに、そのための構成を容易に成形できるようにすることをその主たる所期課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち本発明に係る冷凍冷蔵庫は、正面に開口が形成されており、前記開口から収容物が収容される収容空間が形成された本体と、前記本体に対して回動可能又は摺動可能に設けられており、前記本体の前記開口外側に形成された接触面と接触することで、前記収容空間を略密閉するドア体と、を備えた冷凍冷蔵庫であって、前記本体が、正面に開口を備えて前記収容空間の内側周面を形成する樹脂製のメインライナと、前記メインライナから外側へ離間した位置に設けられ、前記内側周面と対向する外壁面を形成する板金製のものであり、その正面側端部が前記メインライナ側へと折り曲げられた折り曲げ部を有するキャビネットと、前記メインライナの開口縁部近傍に設けられ、当該開口縁部から前記キャビネット側へと延びる樹脂製のフロントライナと、を備えるものであり、前記折り曲げ部と、前記フロントライナとが略面一となって前記接触面を形成することを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、板金製のキャビネットの折り曲げ部より内側に、フロントライナが位置し、折り曲げ部とフロントライナとが略面一になっていることにより、折り曲げ部と本体の正面の開口との間に距離が生じる。しかも、折り曲げ部とフロントライナトが略面一になって接触面を形成しているので、ドア体が閉められてドア体と接触面とが容易に密着し、その結果、ドア体とフロントライナとの間に間隙が生じない。つまり、本体の開口と折り曲げ部との間は、ドア体とフロントライナとの密着により熱が伝達する空間が存在しなくなる。このため、収容空間とキャビネットの折り曲げ部との間の熱伝導経路が遮断された状態となり、収容空間の冷気がキャビネットの折り曲げ部に伝わりにくくなる。この結果、キャビネットを介しての収容空間からの熱漏洩が抑制される。
【0011】
さらに、内側周面を形成するメインライナとは別体で、フロントライナを設けて接触面を形成している。このため、メインライナに本体の開口に対応するような形状を成形する必要がなくなる。従って、本体の開口周囲からの熱漏洩を防止するための複雑な形状を、フロントライナにより容易に成形することが可能となる。
【0012】
キャビネットの折り曲げ部とフロントライナとの面一構造を容易に実現するためには、フロントライナは、その外側縁部に正面から見て後方に向かって低くなる段差を備え、キャビネットの折り曲げ部が段差に重なり合うものが望ましい。
【0013】
可能な限りキャビネットからの熱伝導を小さくするためには、キャビネットの折り曲げ部が、正面から見た場合のメインライナとキャビネットとの間隔の略1/2以下の幅寸法を有するものが望ましい。
【0014】
本体の正面の開口近傍におけるキャビネットが結露することを抑えるためには、キャビネットとメインライナとの間隙の中における前記キャビネットの折り曲げ部の近傍に、結露防止のための加熱手段が配置されるものが望ましい。
【0015】
フロントライナの取付を容易にするためには、フロントライナが、メインライナの開口縁部を被覆してメインライナと一体となるように設けられることが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
このように本発明によれば、フロントライナがキャビネットと本体の開口との熱伝導経路を分断するとともに、キャビネットの折り曲げ部とフロントライナとを略面一にしてドア体の密閉度を高くしているので、収容空間内の冷気が本体の正面の開口から漏洩することを阻止することができ、収容空間の冷却効率が低下することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態の斜視図。
【図2】同実施形態の本体の分解斜視図。
【図3】同実施形態の要部を拡大して示す断面図。
【図4】従来技術を示す要部拡大横断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明に係る冷凍冷蔵庫の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0019】
本実施形態に係る冷凍冷蔵庫100は、図1に示すように、正面に開口が形成されており、開口1から収容物が収容される収容空間2が形成された本体3と、本体3に対して回動可能又は摺動可能に設けられており、本体3の開口1外側に形成された接触面4と接触することで、収容空間2を略密閉するドア体5とを備えている。この実施形態にあっては、収納空間2は、上から、冷蔵室、冷凍室、野菜室の順に区画されており、冷蔵室に対しては図示しないヒンジで取り付けられて回動が可能な第一ドア5aと、冷凍室に対しては引き出しと一体に形成されて摺動可能な第二ドア5bと、同じく野菜室に対しては引き出しと一体に形成されて摺動可能な第三ドア5cとがドア体を構成するものである。なお、図1において、収容空間2の内部構造及び第一ドア5aの裏面の構造については、図示を省略している。
【0020】
本体3は、図2に示すように、正面に開口6aを備える樹脂製のメインライナ6と、メインライナ6から外側へ離間した位置に設けられるキャビネット7と、メインライナ6とキャビネット7との間で、且つメインライナ6の正面の開口6a近傍に配置されるフレーム8と、フレーム8の前方でメインライナ6の開口縁部6b近傍に設けられるフロントライナ9とを備え、メインライナ6とキャビネット7との間にはウレタンフォームやVIPなどの断熱材10(図3)が充填される構造である。なお、図2において、11は、本体3の後壁を構成する背面パネル、12は、本体3の収容空間2を区画する棚板、13は、本体3の底壁を構成する底面パネル、14は、本体3を支持する脚部である。
【0021】
メインライナ6は、直方体の正面及び背面の壁を取り除いた形状をしており、正面に開口6aを有するものである。メインライナ6は、収容空間2の内側周面、すなわち左右側壁、天井及び底壁を構成するものである。
【0022】
キャビネット7は、メインライナ6から離れてメインライナ6の外側に位置することで、メインライナ6の内側周面と対向する外壁面、つまり本体3の外壁面、従って冷凍冷蔵庫100の外壁面を構成する。キャビネット7は、表面が塗装された鋼板などの板金を例えばロールフォーミングにより概略門型に折り曲げて形成するものである。
【0023】
具体的には、キャビネット7は、所定寸法の板金を折り曲げて形成されるもので、幅方向の一方の縁を板金の切断面が露出しないように切断面が外側に向かう状態で直角に折り曲げて形成される折り曲げ部7aと、幅方向に直交する長さ方向に折り曲げて形成される冷凍冷蔵庫100の上壁面部7bと左右の側壁面部7c、7dとを備えている。従って、キャビネット7は、その正面側端部がメインライナ6側へと折り曲げられた折り曲げ部7aを備えるものである。
【0024】
折り曲げ部7aの幅寸法は、接触面4の幅寸法の略1/2以下に設定している。すなわち、接触面4において、折り曲げ部7aとフロントライナ9とが突き合わされる位置が、接触面4の幅方向の中央より開口1側ではない外側に来るように、折り曲げ部7aの幅寸法は設定してある。なお、上記突き合わせ位置は、接触面4の幅方向の中央より開口1側の位置で、且つ開口1に接触しない位置で、接触面4の幅寸法の1/2を超える位置にあってもよいが、開口1に接近する程、熱伝導及び熱漏洩に対して不利になるので、上述のように設定することが望ましい。
【0025】
フレーム8は、例えばステンレス等の金属製のアングル材を門型に形成したもので、メインライナ6の正面の開口6aの外側に取り付けられて、メインライナ6の開口6aを補強する。このフレーム8は、その正面側の壁面が、フロントライナ9をフロントライナ9の後方から補強する補強材としても機能する。このフレーム8は、例えばエンジニアリングプラスチックであってもよい。エンジニアリングプラスチックを用いる場合、フレーム8の熱伝導性を低くすることができ、収容空間2からの熱漏洩をより効率よく抑えることができる。
【0026】
フロントライナ9は、メインライナ6の正面の開口縁部6b近傍に取り付けられるもので、この実施形態では、収容空間2内の棚板12の配置に対応して、三つの開口を備える形状になっている。すなわち、正面から見た場合に、外形が長方形状の枠に、横方向に二本の桟9cを設けて、それぞれの桟9cによりそれぞれの棚板12の前縁を支持するようにしてフロントライナ9に形成してある。この二本の桟9cは、フロントライナ9自体の補強も兼ねるものである。さらに、このフロントライナ9は、メインライナ6の正面の開口6aに係合するように、正面から後方に延びる内側フランジ9aを備えるとともに、メインライナ6に取り付けた状態で、メインライナ6の開口縁部6bからキャビネット7側へと延びる外周フランジ9bを備える。このような形状のフロントライナ9は、インジェクション成形により形成される。インジェクション成形を採用することにより、形状の安定化が可能であり、後述する加熱管路15を保持する管路保持部9eについても容易に形成することが可能になる。
【0027】
フロントライナ9の外周フランジ9bの外周縁部には、正面から見た場合に後方に向かって低くなる段差9dが形成されている。この段差9dは、キャビネット7の厚みの二倍の寸法と略同じ深さを有するものである。段差9dは、内側フランジ9aから外側に、接触面4の幅寸法の1/2を超える位置から形成される。そして、フロントライナ9が、メインライナ6の開口縁部6b近傍に取り付けられ、キャビネット7がメインライナ6の外側の所定位置に配置されると、フロントライナ9の外周フランジ9bの段差9dにキャビネット7の折り曲げ部7aが重なり合う。この場合、段差9dはキャビネット7の板厚の略2倍の深さを有しているので、フロントライナ9の外周フランジ9bがキャビネット7の折り曲げ部7aと略面一となって、本体3の接触面4を形成する。
【0028】
本体3にはさらに、図3に示すように、接触面4の外側部分の結露を防止するために、図示しない冷却サイクルにおける高温冷媒が循環する加熱管路15が配置される。加熱管路15は、フロントライナ9の段差9dの後方に設けられる断面略半円形状の半管状の管路保持部9eの内部に収納されて、段差9dに重なるキャビネット7の折り曲げ部7aを加熱するように配置されるものである。
【0029】
このような本体3に対して、ドア体5である第一、第二及び第三ドア5a、5b、5cは、本体3の接触面4に対応する部位に、軟質の合成樹脂製で弾性を有するガスケット16が取り付けてある。ガスケット16は、それぞれのドア5a、5b、5cと接触面4との接触状態を密接にするためのもので、その内部に永久磁石17を有している。永久磁石17は、ガスケット16の中の、接触面4を構成するキャビネット7の折り曲げ部7aに対応する位置に取り付けてある。また、接触面4の幅方向における永久磁石17の長さ寸法は、折り曲げ部7aの幅寸法と略同じである。
【0030】
このような構成において、フロントライナ9をメインライナ6とは別体にしているので、メインライナ6を上述したように簡素な構造にすることができ、フロントライナ9は、その内側フランジ9aをメインライナ6に重ね合わせて取り付けるので、容易に取り付けることができるとともに、メインライナ6と一体となるようにすることができる。しかもフロントライナ9が内側フランジ9aと外側フランジ9bとを備えているので、メインライナ6に取り付けられることにより、メインライナ6の開口縁部6bを補強することができ、強固な本体3を容易に形成することができる。従って、収容空間2の内容積を拡大するための薄壁設計も容易に対応することができる。
【0031】
また、上述したように、本体3において、キャビネット7の折り曲げ部7aは、接触面4の幅寸法の略1/2以下の幅寸法であるので、その内側の端部が本体3の開口1に達することはない。つまり、本体3の収容空間2内の冷気が、容易にキャビネット7の折り曲げ部7aに伝達され得る位置まで、折り曲げ部7aは延びていない。このような折り曲げ部7aの幅寸法に対応して、ガスケット16内に取り付けられる永久磁石17にあっても、その内側の端部が本体3の開口1の近傍にも達していない。それゆえ、折り曲げ部7a同様に、本体3の収容空間2内の冷気の伝達に寄与しない。
【0032】
また、キャビネット7の折り曲げ部7aとフロントライナ9の外側フランジ9bとが略面一になっているので、ドア体5が閉じられた状態では、接触面4を構成する折り曲げ部7a及び外側フランジ9bとガスケット16との間に間隙が生じない。このため、本体3の開口1から折り曲げ部7aに至る部分に、熱を伝達する、且つ熱の侵入を許容するための空気層が略なくすことができる。
【0033】
従って、接触面4における良熱伝導性の領域、つまり接触面4における熱伝導性の高い面積を少なくすることができ、収容空間2の冷気が、キャビネット7を熱伝導媒体として外部に漏洩する可能性を低くすることができる。言い換えれば、キャビネット7の折り曲げ部7aの幅寸法をこのような寸法に設定し、本体3の開口1との間にフロントライナ9の外周フランジ9bを配置すること、及び接触面4を折り曲げ部7aと外周フランジ9bとで略面一に形成することにより、収容空間2からのキャビネット7への熱伝導を抑制して、熱漏洩を軽減する又は抑えることができる。
【0034】
また、キャビネット7の折り曲げ部7aは、加熱管路15に高温冷媒を循環させることにより、キャビネット7の折り曲げ部7a近傍が加熱される。この結果、折り曲げ部7aにおける結露を防ぐことができる。一方、折り曲げ部7aを加熱するものの、フロントライナ9が本体3の開口1との間に介在するので、その熱が本体3の収容空間2に伝達するのを抑制される。
【0035】
以上のフロントライナ9における熱漏洩抑制効果は、例えばキャビネット7の熱伝導率を80W/m・K、フロントライナ9(ABS樹脂)の熱伝導率を0.2W/m・K、フレーム8(FRP:繊維強化プラスチック)の熱伝導率を0.7W/m・Kとすると、折り曲げ部7aの面積を従来における同部位の面積の30%とすると、接触面4を介する熱漏洩を、従来の略1/3に削減することができる。従って、冷却効率を向上させることができ、これに対応して電力消費量を低減することができる。
【0036】
さらに、折り曲げ部7aが接触面4においてフロントライナ9に被覆されることなく露出しているので、例えば第一ドア5aが閉じられた状態では、ガスケット16が本体3の接触面4に密接に接触して、開口1を塞ぐものである。つまり、ガスケット16内の永久磁石17が、キャビネット7の折り曲げ部7aに対して磁力で吸着することにより、冷蔵室の気密性を高めるものである。なお、永久磁石17の大きさが、従来のものに比べて小さくなることで密着力の不足を懸念する場合は、上記第一ドア5aに対しては通常のヒンジを、オートクローザ機能を有するヒンジと交換することで、また上記第二及び第三ドア5b、5cに対してはオートクローザ機構を有するスライドレールを一枚のドアに対して四個設けることで、それぞれ密着力を補償するものであってよい。
【0037】
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
上述したフレーム8は、メインライナ6とフロントライナ9とにより開口1に十分な強度が保証される場合は、省略してもよい。
その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0038】
100・・・冷凍冷蔵庫
1・・・開口
2・・・収容空間
3・・・本体
4・・・接触面
5・・・ドア体
6・・・メインライナ
6a・・・開口
6b・・・開口縁部
7・・・キャビネット
7a・・・折り曲げ部
9・・・フロントライナ
9d・・・段差

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面に開口が形成されており、前記開口から収容物が収容される収容空間が形成された本体と、前記本体に対して回動可能又は摺動可能に設けられており、前記本体の前記開口外側に形成された接触面と接触することで、前記収容空間を略密閉するドア体と、を備えた冷凍冷蔵庫であって、
前記本体が、
正面に開口を備えて前記収容空間の内側周面を形成する樹脂製のメインライナと、
前記メインライナから外側へ離間した位置に設けられ、前記内側周面と対向する外壁面を形成する板金製のものであり、その正面側端部が前記メインライナ側へと折り曲げられた折り曲げ部を有するキャビネットと、
前記メインライナの開口縁部近傍に設けられ、当該開口縁部から前記キャビネット側へと延びる樹脂製のフロントライナと、を備えるものであり、
前記折り曲げ部と、前記フロントライナとが略面一となって前記接触面を形成することを特徴とする冷凍冷蔵庫。
【請求項2】
前記フロントライナは、その外側縁部に正面から見て後方に向かって低くなる段差を備え、前記キャビネットの折り曲げ部が前記段差に重なり合うことを特徴とする請求項1記載の冷凍冷蔵庫。
【請求項3】
前記キャビネットの折り曲げ部が、正面から見た場合の前記メインライナと前記キャビネットとの間隔の略1/2以下の幅寸法を有することを特徴とする請求項1又は2記載の冷凍冷蔵庫。
【請求項4】
前記キャビネットとメインライナとの間隙の中における前記キャビネットの折り曲げ部の近傍に、結露防止のための加熱手段が配置されることを特徴とする請求項1、2又は3記載の冷凍冷蔵庫。
【請求項5】
前記フロントライナが、前記メインライナの開口縁部を被覆して前記メインライナ6と一体となるように設けられることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の冷凍冷蔵庫。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−113481(P2013−113481A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259304(P2011−259304)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(598045058)株式会社サムスン横浜研究所 (294)
【Fターム(参考)】