説明

冷却塔、循環冷却水設備並びに冷却水の温度制御方法及び装置

【課題】冷凍機のように冷却水の温度を厳密に制御する必要のある冷却対象設備に対して設定温度の冷却水を安定して供給する。
【解決手段】塔内に設けられた充填材15に被冷却水を散水すると共に、送風ファン13により空気を流通させることにより、該被冷却水を冷却し、冷却水を塔下部のピット17に受ける冷却塔において、ピット17内の冷却水の温度を測定する温度センサー31と、温度センサー31の検出値に基いて送風ファン13の発停を制御する制御手段32とを有する冷却塔10A。温度センサー31は、充填材15の直下に位置するピット17内に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却水の温度を所望の設定温度に確実に制御することができる冷却塔並びに冷却水の温度制御方法及び装置と、この冷却塔を備える循環冷却水設備に関する。
本発明は、特に、冷凍機に送水される冷却水の温度制御に有効である。
【背景技術】
【0002】
使用場所で加温された水を冷却して冷却水を使用場所に循環する冷却塔では、加温された水が塔上部から散水され、この水が塔内の充填材の表面を流下する間に送風ファンによって流れる空気と接触して気化することによる蒸発潜熱により冷却されて冷却塔下部のピット(水槽)に貯留される。
【0003】
図2は、このような冷却塔のうち、充填材間のエア室11に外気を吸い込むタイプの角形冷却塔10の一例を示す系統図であり、エア室11の上部の排気口12には送風ファン13が設けてある。排気口12の左右両側には散水板14が設けてあり、各散水板14の下方に充填材15が設けられている。充填材15の外側には外気の取入口としてルーバー16が設けられている。
【0004】
冷却対象設備20からの被冷却水は、配管21より冷却塔10に供給され、散水板14から充填材15上に落ち、充填材15中を流下する。一方、エア室11の上部の排気口12に設けてある送風ファン13を運転することにより、外気はルーバー16から充填材15中を横切ってエア室11内に流入し、エア室11を上向流で流れて排気口12から排出される。このように充填材15中を横切る外気と、充填材中を流下する水とが直交状態で接触することにより、水が気化するときの蒸発潜熱により水が冷却される。そして、冷却された水は冷却塔の下部に設けたピット17に集水され、循環ポンプPにより配管22を経て冷却対象設備20に送給される。このような冷却塔10にあっては、送風ファンの発停(ON/OFF)を制御することにより、気化する水の量が制御され、得られる冷却水の温度を調節することができる。
【0005】
従来、冷却塔に設置された送風ファンの発停制御は、一般に、冷却塔下部のピットから冷却対象設備に冷却水を送水する配管(図2のYの箇所)に設置された温度センサーの検出結果に基いて行われていた。
【0006】
特許文献1には、下部水槽5内に水温計18を設置し、この水温計18の測定値によって送風機10の回転速度を制御することが記載され、特許文献1の図1には、水温計18の先端が水槽5内に挿入された図が示されているが、あくまでも模式的な図示であり、特許文献1には、「水温計18は下部水槽5内ではなく送水主管9中の水温を測定するものでもよい。」との記載もあり、充填材直下の冷却水温度とその他の送水配管や水槽内の充填材直下以外の箇所の冷却水温度とに差異があるとの認識もなく、この水温計18が特許文献1における充填物6の直下の水温を測定していることは読み取れない。また、特許文献1において、水温計18は、水槽5から冷却水の送水配管9へ冷却水が流出する排出口近くに設けられている。
【0007】
このように、冷却塔においては、冷却水の水温を測定し、その結果に基いて送風ファンの発停を制御することが行われていたが、従来において、このような制御では必ずしも所望の温度の冷却水を確実に得ることができるものではなく、冷却水の温度を厳密に制御する必要がある冷却対象設備においては、冷却水の温度が適当でないために支障が生じることがあった。
【0008】
例えば、冷凍機で使用される冷却水の温度は、一般的には低い方が冷凍機の効率が高くなる。しかし、使用される冷却水の温度には下限値があり、ある一定温度以下の冷却水を用いると、吸収式冷凍機では冷媒中の臭化リチウムが析出して運転ができなくなったり、ターボ式冷凍機の場合も冷媒の圧力が一定値以下になって運転が不安定になるなどの不具合が生じる。
【0009】
このため、特に冷凍機用の冷却塔にあっては、冷却水の温度を所定の温度以上であって、可能な限り低い温度に制御する必要があるが、従来の制御方式では、このような高精度の温度制御を行うことはできず、設定温度よりも低い冷却水が冷却対象設備に送水されることがあった。
【0010】
冷却塔の冷却水の温度が設定温度よりも低くなるのは、冷却水の温度測定とこの検出結果に基いて発信される冷却塔の送風ファンの発停信号のタイミングのずれによって生じるものである。即ち、例えば、冷却水を循環させている状態で、冷却塔の送風ファンが停止状態から運転状態に切り替わった後に、冷却水が冷え過ぎて送水温度が設定値より低くなる。このような現象は、オーバーシュート現象と呼ばれている。
【0011】
前述のように、冷凍機の効率を考慮するとできるだけ冷却水の温度を低く設定することが望まれるが、このようなオーバーシュート現象が生じると設定温度より低い水温の冷却水が冷凍機に流れて運転トラブルを生じるため、従来、冷凍機の冷却塔では設定温度を十分に低くすることができないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平4−273998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は上記従来の問題を解決し、冷凍機のように冷却水温度を厳密に制御する必要のある冷却対象設備に対して、設定温度の冷却水を安定して供給することができる冷却塔並びに冷却水の温度制御方法及び装置と、この冷却塔を備える循環冷却水設備を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、次のような知見を得た。
【0015】
即ち、前述の如く、冷却塔において、被冷却水は冷却塔上部から散水され、充填材の表面を流れる間に送風ファンによって通流される空気と接触し、主として蒸発潜熱により冷却されてピットに貯留されるため、冷却された冷却水は充填材の直下のピット内において、水温が最も低くなる。
【0016】
しかしながら、従来法では、冷却対象設備に冷却水を送水する配管に設置された温度センサーで冷却水温度を検出しており、充填材直下の冷却水部分と温度センサーが設置された箇所とで距離があるため、送風ファンの発停制御のために設定した温度を配管部分で検知した際には充填材直下の冷却水はさらに温度が低くなってしまう。その結果、オーバーシュート現象が起こり、本来、送水したかった冷却水温度より低い温度の冷却水が冷却対象設備に送水されることとなり、冷却対象設備が冷凍機の場合には前述のような不具合が生じることとなる。
また、ピット内であっても、充填材の直下ではない箇所に設けた温度センサーで冷却水の温度を検出すると、ピット内に生じた温度分布により、充填材直下の冷却水温度よりも高い値を検出するため、結果としてやはりオーバーシュート現象が起こり、設定温度よりも低い冷却水が冷却対象設備に送水されることとなる。
【0017】
そこで、本発明者らは、ピットの中で最も冷却水温度が低い充填材の直下に位置する箇所に温度センサーを設け、この検出値によって送風ファンの発停を制御することにより、オーバーシュート現象を防止することができることを見出し、本発明を完成させた。
【0018】
即ち、本発明は以下を要旨とする。
【0019】
[1] 塔内に設けられた充填材に被冷却水を散水すると共に、送風ファンにより空気を流通させることにより、該被冷却水を冷却し、冷却水を塔下部のピットに受ける冷却塔において、該ピット内の冷却水の温度を測定する温度センサーと、該温度センサーの検出値に基いて前記送風ファンの発停を制御する制御手段とを有する冷却塔であって、該温度センサーが、前記充填材の直下に位置するピット内に設けられていることを特徴とする冷却塔。
【0020】
[2] [1]において、前記温度センサーが、ピットの側壁から10cm以上離隔したピット内に設けられていることを特徴とする冷却塔。
【0021】
[3] [1]又は[2]において、冷凍機に冷却水を供給するための冷却塔であることを特徴とする冷却塔。
【0022】
[4] 冷却対象設備で加温された水を冷却塔で冷却し、冷却水を該冷却対象設備に送給する循環冷却水設備において、該冷却塔が[1]ないし[3]のいずれかの冷却塔であることを特徴とする循環冷却水設備。
【0023】
[5] 塔内に設けられた充填材に被冷却水を散水すると共に、送風ファンにより塔内に空気を流通させることにより、該被冷却水を冷却し、冷却水を塔下部のピットに受ける冷却塔で得られる冷却水の温度を制御する方法において、前記ピット内の前記充填材の直下に温度センサーを設け、該温度センサーの検出値に基いて前記送風ファンの発停を制御することを特徴とする冷却水の温度制御方法。
【0024】
[6] 塔内に設けられた充填材に被冷却水を散水すると共に、送風ファンにより塔内の空気を流通させることにより、該被冷却水を冷却し、冷却水を塔下部のピットに受ける冷却塔で得られる冷却水の温度を制御する装置において、前記ピット内の前記充填材の直下に設けられた温度センサーと、該温度センサーの検出値に基いて前記送風ファンの発停を制御する制御手段とを有することを特徴とする冷却水の温度制御装置。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、オーバーシュート現象を防止して、予め設定された温度に精度良く制御された冷却水を冷却対象設備に安定に送水することができる。
このため、例えば、冷却対象設備が冷凍機である場合において、冷凍機に送水する冷却水の設定温度を、冷凍機における下限値にごく近い、冷凍機の効率を考慮した十分に低い温度に設定しても、オーバーシュート現象の影響を受けることなく安定な運転を行える。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の冷却塔の実施の形態を示す系統図である。
【図2】従来の一般的な角形冷却塔を示す系統図である。
【図3】実験例1〜3における冷却水測定温度の経時変化を示すグラフである。
【図4】比較例1と実施例1の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の冷却塔の実施の形態を示す系統図である。
【0028】
この冷却塔10Aは充填材15の直下のピット17内に温度センサー31が設けられ、この温度センサー31で測定された冷却水温の検出値が入力され、その結果に基いて送風ファン13の発停信号を発信する制御装置32を備えること以外は、図2に示す冷却塔10と同様の構成とされており、同一機能を奏する部材に同一符号を付してある。
【0029】
なお、図1においては、図2と同様の平面視形状が角形の冷却塔を示すが、本発明に係る冷却塔は、このような冷却塔に何ら限定されず、冷却塔のタイプには全く制限はない。即ち、冷却塔は、平面視形状が円形の冷却塔であっても良く、また、角形冷却塔であっても、1つの大型の充填材を設けたものであってもよく、充填材は3個以上であってもよい。また、送風ファンによる空気の流通方式も、外気吸引型であっても、排気型であってもよく、更には、散水手段や各部材の位置についても何ら制限はない。本発明の冷却塔は、充填材直下のピット内に送風ファンの発停を制御するための温度センサーを設けた点が特徴である。
【0030】
この冷却塔10Aにおいても、図2の冷却塔10と同様に、冷却対象設備20からの被冷却水は、配管21より冷却塔10に供給され、散水板14から充填材15上に落ち、充填材15中を流下する。一方、エア室11の上部の排気口12に設けてある送風ファン13を運転することにより、外気はルーバー16から充填材15中を横切ってエア室11内に流入し、エア室11を上向流で流れて排気口12から排出される。このように充填材15中を横切る外気と、充填材中を流下する水とが直交状態で接触することにより、水が気化するときの蒸発潜熱により水が冷却される。そして、冷却された水は冷却塔の下部に設けたピット17に集水され、循環ポンプPにより配管22を経て冷却対象設備20に送給される。
【0031】
この冷却塔10Aでは、充填材15の直下のピット17内の冷却水中に浸漬配置された温度センサー31により冷却水の温度が測定され、その測定結果に基いて、制御装置32により送風ファン13の発停が制御され、これにより予め設定された設定冷却水温に確実に制御された冷却水が冷却対象設備20に送給されるようになる。
【0032】
温度センサー31としては特に制限はなく、通常の水温測定用の温度センサーを用いることができる。
【0033】
なお、本発明において、温度センサーを設ける充填材の直下とは、充填材を鉛直方向に投影した際に、その投影面内に温度センサーの検出センサー部が位置するような箇所であって、好ましくは、その投影面積のうちの中心部分の約80%の面積内に位置する部分である。例えば、充填材の投影面が直径Rcmの円形であれば、その中央の直径R/1.2の円形面積部分内に温度センサーの検出センサー部が位置することが好ましく、また、充填材の投影面が、Acm×Bcmの四角形である場合には、その中央のA/1.2cm×B/1.2cmの方形面積部分内に温度センサーの検出センサー部が位置することが好ましい。
【0034】
温度センサーの検出センサー部のピット内水面下の位置は、ピットの底面に過度に近接していても、水面に過度に近接していても、測定精度が劣るものとなることから、ピットの大きさ、設定された水深によっても異なるが、水面よりも5cm以上下方であって、ピット底面よりも10cm以上上方、特に水面より5〜20cm下方の位置であることが好ましい。
【0035】
また、温度センサーの検出センサー部は、充填材の直下であっても、ピットの側壁に近接し過ぎた箇所であると、やはり測定誤差を招き易いため、ピットの側壁内面よりも水平距離で10cm以上離隔した位置であることが好ましい。
【0036】
また、温度センサーの検出センサー部が、ピットの冷却水排出口(冷却水送水配管の接続部)近傍に設けられていると、水流により測定誤差を招くおそれがあるため、温度センサーは、冷却水排出口から離隔した位置に設けることが好ましく、例えば、図1に示す冷却塔10Aのように、2つの充填材15のうちの一方の充填材の側のピット17の側壁に冷却水の送水配管22が接続されている場合には、他方の充填材15の直下に温度センサー31を設けることが好ましい。温度センサーの検出センサー部は、ピットの冷却水排出口から30cm以上離隔していることが好ましい。
【0037】
このような本発明の冷却塔から冷却水が供給される冷却対象設備としては特に制限はないが、本発明の冷却塔は、コンプレッサや冷凍機のような設定温度に正確に制御された冷却水を供給することが好ましいとされた冷却対象設備に有効であり、特に、設定下限値を下回らない温度において、可能な限り低い温度の冷却水で効率的な運転を行うことが必要とされる冷凍機への冷却水供給に有効である。
【実施例】
【0038】
以下に実験例、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0039】
[実験例1]
図1に示す冷却塔(空研工業(株)製「型式:SKB−200R」)10Aの運転中に、充填材15の直下に設けた温度センサー((株)ネツシン製「型式:OMNFR−CF−2−0815−35−100S−2−10mTF−A−4−防水(KFモールド付)」)31によりピット内の冷却水の温度を測定し、その経時変化を調べ、結果を図3に示した。
なお、温度センサー31は、充填材15の直下であって、充填材15の投影面の中心位置、かつ、水面下10cm、ピット17の底面より20cm上方、ピット17の側壁内面より水平方向に15cm離隔した位置に、その検出センサー部が位置するように設けた。
【0040】
[実験例2]
実験例1の冷却塔の冷却水温度の測定と同期して、温度センサーを充填材の直下ではなく、充填材の直下から外れたピット内位置(図2のX部、水深位置は実験例1におけると同様)に設けたこと以外は実験例1と同様にピット内の冷却水の温度を測定し、その経時変化を図3に示した。
【0041】
[実験例3]
実験例1の冷却塔の冷却水温度の測定と同期して、温度センサーを冷却水の送水配管22の上流側(図2のY部)に設け、配管22内の冷却水の温度を測定し、その経時変化を図3に示した。
【0042】
図3より、温度センサーの位置により冷却水の測定温度が異なり、冷却水の測定温度にずれが生じていることが分かる。
【0043】
[比較例1]
実験例2において、冷却水の設定温度を27℃に設定し、充填材直下を外れるピット内の位置Xに設けた温度センサーによる検出水温に基いて、温度センサーの検出温度が27℃となるように送風ファンの発停を制御して、冷却塔から冷凍機((株)ダイキンアプライドシステムズ製「型式:HT200MB」、冷却水送り温度下限値は12℃)への冷却水の送水と、戻り水の冷却塔への循環運転を行った。
【0044】
この比較例1では、オーバーシュート現象の発生で冷凍機の運転ができなくなることを懸念して、冷却水の設定温度を高めに設定した。
このときに、冷凍機の冷却水入口付近と出口付近に温度センサーを設けて冷却水送り温度と、戻り温度をそれぞれ測定し、その経時変化を図4に示した。
【0045】
[実施例1]
上記比較例1を行った後、実験例1において、冷却水の設定温度を15℃に設定し、充填材直下のピット内に設けた温度センサー31による検出温度に基いて、温度センサー31の検出温度が15℃となるように送風ファン13の発停を制御して、比較例1と同様に冷却水の循環を行い、同様に冷却水送り温度と戻り温度をそれぞれ測定し、その経時変化を図4に示した。
【0046】
図4より明らかなように、比較例1では、オーバーシュート現象が起こり、設定温度より低い温度の冷却水が冷凍機に送水されたのに対して、実施例1ではオーバーシュート現象は起こらず、設定温度に制御された冷却水を安定に冷凍機に送水することができた。
【符号の説明】
【0047】
10,10A 冷却塔
11 エア室
12 排気口
13 送風ファン
15 充填材
16 ルーバー
17 ピット
20 冷却対象設備
31 温度センサー
32 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塔内に設けられた充填材に被冷却水を散水すると共に、送風ファンにより空気を流通させることにより、該被冷却水を冷却し、冷却水を塔下部のピットに受ける冷却塔において、
該ピット内の冷却水の温度を測定する温度センサーと、該温度センサーの検出値に基いて前記送風ファンの発停を制御する制御手段とを有する冷却塔であって、
該温度センサーが、前記充填材の直下に位置するピット内に設けられていることを特徴とする冷却塔。
【請求項2】
請求項1において、前記温度センサーが、ピットの側壁から10cm以上離隔したピット内に設けられていることを特徴とする冷却塔。
【請求項3】
請求項1又は2において、冷凍機に冷却水を供給するための冷却塔であることを特徴とする冷却塔。
【請求項4】
冷却対象設備で加温された水を冷却塔で冷却し、冷却水を該冷却対象設備に送給する循環冷却水設備において、該冷却塔が請求項1ないし3のいずれかの冷却塔であることを特徴とする循環冷却水設備。
【請求項5】
塔内に設けられた充填材に被冷却水を散水すると共に、送風ファンにより塔内に空気を流通させることにより、該被冷却水を冷却し、冷却水を塔下部のピットに受ける冷却塔で得られる冷却水の温度を制御する方法において、
前記ピット内の前記充填材の直下に温度センサーを設け、該温度センサーの検出値に基いて前記送風ファンの発停を制御することを特徴とする冷却水の温度制御方法。
【請求項6】
塔内に設けられた充填材に被冷却水を散水すると共に、送風ファンにより塔内の空気を流通させることにより、該被冷却水を冷却し、冷却水を塔下部のピットに受ける冷却塔で得られる冷却水の温度を制御する装置において、
前記ピット内の前記充填材の直下に設けられた温度センサーと、該温度センサーの検出値に基いて前記送風ファンの発停を制御する制御手段とを有することを特徴とする冷却水の温度制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−102974(P2012−102974A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−253798(P2010−253798)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【出願人】(000001063)栗田工業株式会社 (1,536)