説明

冷却装置

【課題】X線検出器等の被冷却物を冷却できない原因となる異常箇所を判定できる冷却装置を提供する。
【解決手段】筐体41内に配置された被冷却物32を設定目標温度に冷却する冷却装置40であって、被冷却物32の熱を吸熱する吸熱部51と、吸熱部51が吸熱した熱を排熱する排熱部52と、回転羽根42bが回転することで排熱部52に向かって冷却風を送るファン42と、被冷却物32の温度を測定する被冷却物温度センサ44と、吸熱部51の温度を測定する吸熱部温度センサ45と、被冷却物温度センサ44からの温度情報に基づいて、被冷却物32の温度が設定目標温度となるように、吸熱部51が吸熱する熱量を調整する制御部とを備え、制御部は、回転検知センサ46、被冷却物温度センサ44及び吸熱部温度センサ45からの情報に基づいて、被冷却物32を冷却することができない原因となる異常箇所を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被冷却物を設定目標温度に冷却する冷却装置に関し、特に蛍光X線分析装置に用いられるX線検出器を冷却する冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図4は、一般的なエネルギー分散型蛍光X線分析装置の構成を示す図である。エネルギー分散型蛍光X線分析装置100は、一次X線を出射するX線管10と、試料Sが配置される試料台20と、蛍光X線のエネルギーと強度とを検出するX線検出器32を内部に有する検出部130と、蛍光X線分析装置100全体を制御する制御部190とを備える(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
X線管10は、陽極であるターゲット11と陰極であるフィラメント(図示せず)とを内部に有する円筒形状の内側筐体13と、内側筐体13を内部に有する円筒形状の外側筐体14とを有する。内側筐体13の側壁には、円形状の開口13aが形成されており、開口13aと対向する位置にターゲット11の端面が配置されるとともに、ターゲット11の端面と対向する位置にフィラメントの先端が配置されている。そして、ターゲット11は、高圧電源(図示せず)と接続されるとともに、フィラメントは、低圧電源(図示せず)と接続されている。
これにより、高圧電源によってターゲット11に高電圧を印加するとともに、低圧電源によってフィラメントに低電圧を印加することで、フィラメントから放射された熱電子をターゲット11の端面に衝突させて、ターゲット11の端面で発生した一次X線を開口13aから出射する。
【0004】
試料台20には、円形状の開口21が形成されており、X線管10から出射する一次X線が開口21に入射するように構成されている。これにより、試料Sの分析面が開口21を塞ぐように当接されることで、試料Sの分析面が一次X線に照射されることになる。試料Sの分析面が一次X線に照射されると、試料Sの分析面で蛍光X線が発生する。
検出部130は、導入窓31が形成されており、試料Sの分析面で発生する蛍光X線が導入窓31に入射するように構成されている。これにより、X線検出器32は、導入窓31から入射した蛍光X線のエネルギーと強度とを検出する。
【0005】
制御部190は、CPU160とメモリ170とを備え、メモリ170は、蛍光X線のエネルギーと強度とを記憶していく蛍光X線記憶領域72を有している(図5参照)。さらにモニタ画面等を有する表示装置81と、キーボードやマウス等を有する入力装置82とが連結されている。そして、入力装置82から入力される入力信号に基づいて、X線管10と検出部130とを制御して、検出部130で検出された蛍光X線のエネルギーと強度とを取得することにより、試料Sの定性、定量分析を行うようになっている。
【0006】
ところで、蛍光X線のエネルギーと強度とを検出する検出部130のX線検出器32は、設定目標温度(例えば、−130℃)に冷却する必要がある。そのため、検出部130には、X線検出器32を冷却するための冷却装置140が配置されている。
ここで、検出部130について説明する。図5は、図4に示す検出部130を示す断面図である。検出部130は、蛍光X線のエネルギーと強度とを検出するX線検出器(被冷却物)32と、X線検出器32を設定目標温度に冷却する冷却装置140とを備える。
【0007】
冷却装置140は、断熱性を有する器壁からなる筐体41と、吸熱部51と排熱部52とを有する冷却装置本体部50と、冷却風を送るファン42とを備える。
筐体41は、直方体形状をしており、その内部に断熱真空空間が形成されており、筐体41内にX線検出器32が配置されている。また、筐体41には、導入窓31が形成されており、試料Sの分析面で発生する蛍光X線は、点線で示したように導入窓31からX線検出器32に入射するように構成されている。
【0008】
筐体41の内部には、X線検出器31の熱を吸熱する吸熱部51と、吸熱部51とX線検出器32とを熱的に連結する熱伝導物43と、X線検出器32の温度を測定する被冷却物温度センサ44とが配置されている。なお、被冷却物温度センサ44からの温度情報TSは、CPU160の被冷却物温度情報取得部63に所定の時間間隔(例えば、1秒間隔)で送信されるようになっている。
一方、筐体41の外部には、吸熱部51が吸熱した熱を排熱する排熱部52と、排熱部52に向かって冷却風を送るファン42とが配置されている。
【0009】
ファン42は、回転羽根42bと、回転羽根42bを回転させる回転駆動機構42dと、吸気口と排気口とを有する外枠42aと、吸気口に取り付けられた防塵フィルタ42cとを有する。これにより、回転駆動機構42dによって回転羽根42bが回転することにより、吸気口から外気を導入して排気口から排熱部52に向かって冷却風を送るようになっている。このとき、吸気口に取り付けられた防塵フィルタ42cが外気に含まれる埃を除去することになる。
【0010】
このような検出部130によれば、試料Sの定性、定量分析を行う際には、入力装置82を用いて設定目標温度が入力されると、CPU160の分析部65は、回転羽根42bを回転させて排熱部52に向かって冷却風を送るとともに、被冷却物温度センサ44からの温度情報TSを所定の時間間隔で取得していくことにより、X線検出器32の温度が設定目標温度となるように、吸熱部51が吸熱する熱量を調整している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2007−003283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、上述したエネルギー分散型蛍光X線分析装置100を用いて試料Sの定性、定量分析を長い間行っていると、X線検出器32の温度が設定目標温度とならなくなることがあった。そしてその際、分析者は検出部130のどこかに異常があることは判断できるものの、検出部130のどこに異常があるかをなかなか具体的に把握することができなかった。そのため、検出部130を修理することができなかったり、修理に時間がかかったりしていた。
【課題を解決するための手段】
【0013】
そこで、本件発明者は、上記課題を解決するために、X線検出器等の被冷却物を冷却できない原因となる異常箇所を判定する異常箇所判定方法について検討を行った。その結果、ファンとして、回転を検知する回転検知センサを有するものを用いることにより、回転検知センサから無回転情報を取得することで、ファンの回転駆動機構が故障したと判定することにした。さらに、回転検知センサから回転情報を取得した上で、被冷却物温度センサからの温度情報と設定目標温度との温度差を算出することで、ファンの防塵フィルタが目詰まりしたと判定できることがわかった。そして、被冷却物の温度情報と吸熱部の温度情報との温度差を算出することで、断熱破れが起こっていると判定できることがわかった。よって、冷却装置に、ファンとして、回転を検知する回転検知センサを有するものを用いるとともに、吸熱部の温度を測定する吸熱部温度センサを設置することを見出した。
【0014】
すなわち、本発明の冷却装置は、断熱空間が内部に形成された筐体を備え、当該筐体内に配置された被冷却物を設定目標温度に冷却する冷却装置であって、前記筐体内に配置され、前記被冷却物の熱を吸熱する吸熱部と、前記筐体外に配置され、前記吸熱部が吸熱した熱を排熱する排熱部と、前記筐体外に配置され、回転羽根が回転することで排熱部に向かって冷却風を送るファンと、前記被冷却物の温度を測定する被冷却物温度センサと、前記吸熱部の温度を測定する吸熱部温度センサと、前記被冷却物温度センサからの温度情報に基づいて、前記被冷却物の温度が設定目標温度となるように、前記吸熱部が吸熱する熱量を調整する制御部とを備え、前記ファンは、前記回転羽根と、前記回転羽根を回転させる回転駆動機構と、吸気口と排気口とを有する外枠と、回転を検知する回転検知センサと、前記吸気口に取り付けられて導入された外気に含まれる埃を除去する防塵フィルタとを有し、前記制御部は、前記回転検知センサ、前記被冷却物温度センサ及び前記吸熱部温度センサからの情報に基づいて、前記被冷却物を冷却することができない原因となる異常箇所を判定するようにしている。
【0015】
ここで、「設定目標温度」とは、被冷却物を冷却するために分析者等によって設定される温度のことをいい、制御部に予め記憶されていてもよく、入力装置等を用いてその都度設定されてもよい。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明の冷却装置によれば、制御部は、回転検知センサと被冷却物温度センサと吸熱部温度センサとからの情報に基づいて、被冷却物を冷却できない原因となる異常箇所を自動的に判定するので、異常箇所を容易に把握することができる。
【0017】
(他の課題を解決するための手段および効果)
また、上記の発明において、前記制御部は、前記回転検知センサからの無回転情報に基づいて、前記ファンの回転駆動機構が故障したと判定するようにしてもよい。
また、上記の発明において、前記制御部は、前記被冷却物温度センサからの温度情報と設定目標温度との温度差に基づいて、前記ファンの防塵フィルタが目詰まりしたと判定するようにしてもよい。
【0018】
そして、上記の発明において、前記制御部は、前記被冷却物温度センサからの温度情報と前記吸熱部温度センサからの温度情報との温度差に基づいて、断熱破れが起こっていると判定するようにしてもよい。
ここで、「断熱破れ」とは、筐体の内部に形成された断熱空間が、筐体の機密性が充分でないため、断熱空間に外気が侵入できるようになった状態等のことをいう。
さらに、上記の発明において、前記被冷却物は、蛍光X線のエネルギーと強度とを検出するX線検出器であるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明のエネルギー分散型蛍光X線分析装置の一例を示す概略構成図。
【図2】図1に示す検出部を示す断面図。
【図3】異常箇所判定方法について説明するためのフローチャート。
【図4】従来のエネルギー分散型蛍光X線分析装置の一例を示す概略構成図。
【図5】図4に示す検出部を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
【0021】
図1は、本発明のエネルギー分散型蛍光X線分析装置の一例を示す概略構成図であり、図2は、図1に示す検出部を示す断面図である。なお、前述したエネルギー分散型蛍光X線分析装置100と同様のものについては、同じ符号を付している。
エネルギー分散型蛍光X線分析装置1は、一次X線を出射するX線管10と、試料Sが配置される試料台20と、蛍光X線のエネルギーと強度とを検出するX線検出器32を有する検出部30と、蛍光X線分析装置1全体を制御する制御部90とを備える。
【0022】
検出部30は、蛍光X線のエネルギーと強度とを検出するX線検出器(被冷却物)32と、X線検出器32を設定目標温度に冷却する冷却装置40とを備える。
冷却装置40は、断熱性を有する器壁からなる筐体41と、吸熱部51と排熱部52とを有する冷却装置本体部50と、冷却風を送るファン42とを備える。
【0023】
筐体41の内部には、X線検出器32の熱を吸熱する吸熱部51と、吸熱部51とX線検出器32とを熱的に連結する熱伝導物43と、X線検出器32の温度を測定する被冷却物温度センサ44と、吸熱部51の温度を測定する吸熱部温度センサ45とが配置されている。つまり、実施形態に係るエネルギー分散型蛍光X線分析装置1では、吸熱部温度センサ45が設置されている。なお、吸熱部温度センサ45からの温度情報TAは、制御部90に所定の時間間隔(例えば、1秒間隔)で送信されるようになっている。
【0024】
ファン42は、回転羽根42bと、回転羽根42bを回転させる回転駆動機構42dと、吸気口と排気口とを有する外枠42aと、吸気口に取り付けられた防塵フィルタ42cと、回転を検知する回転検知センサ46とを有する。つまり、実施形態に係るエネルギー分散型蛍光X線分析装置1では、回転検知センサ46が設置されている。なお、回転検知センサ46からの情報(回転を示す情報又は無回転を示す情報)Rは、制御部90に所定の時間間隔(例えば、1秒間隔)で送信されるようになっている。
【0025】
制御部90は、CPU60とメモリ70とを備え、さらにモニタ画面等を有する表示装置81と、キーボードやマウス等を有する入力装置82とが連結されている。
また、CPU60が処理する機能をブロック化して説明すると、被冷却物温度センサ44からの温度情報TSを所定の時間間隔(例えば、1秒間隔)で取得する被冷却物温度情報取得部63と、吸熱部温度センサ45からの温度情報TAを所定の時間間隔(例えば、1秒間隔)で取得する吸熱部温度情報取得部62と、回転検知センサ46からの情報Rを所定の時間間隔(例えば、1秒間隔)で取得する回転情報取得部61と、異常箇所を判定する判定部64と、X線管10と検出部30とを制御して検出部30で検出された蛍光X線のエネルギーと強度とを取得することにより、試料Sの定性、定量分析を行う分析部65とを有する。
さらに、メモリ70は、防塵フィルタ42cが目詰まりしたと判定するための制御安定温度となる温度差閾値T(例えば、10℃)と断熱破れが起こっていると判定するための定常偏差温度となる温度差閾値T(例えば、10℃)とを予め記憶する温度差閾値情報記憶領域71と、蛍光X線のエネルギーと強度とを記憶していく蛍光X線記憶領域72とを有する。
【0026】
ここで、蛍光X線分析装置1で異常箇所を判定する異常箇所判定方法について説明する。図3は、異常箇所判定方法について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS101の処理において、判定部64は、蛍光X線分析装置1の電源が入れられてから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過したと判定したときには、ステップS102の処理において、回転情報取得部61は、回転検知センサ46からの情報Rを取得する。
【0027】
次に、ステップS103の処理において、判定部64は、回転検知センサ46からの情報Rが回転を示す情報であるか否かを判定する。無回転を示す情報であると判定したときには、判定部64は、ファン42の回転駆動機構42dが故障したことを表示装置81に表示する。これにより、分析者は、回転駆動機構42dを修理すべきことを把握することができる。
一方、回転を示す情報であると判定したときには、ステップS104の処理において、被冷却物温度情報取得部63は、被冷却物温度センサ44からの温度情報TSを取得する。
【0028】
次に、ステップS105の処理において、判定部64は、被冷却物温度センサ44からの温度情報TSと設定目標温度との温度差が、温度差閾値T以下であるか否かを判定する。温度差閾値Tを越えると判定したときには、判定部64は、ファン42の防塵フィルタ42cが目詰まりしたことを表示装置81に表示する。これにより、分析者は、防塵フィルタ42cを交換すべきことを把握することができる。
一方、温度差閾値T以下であると判定したときには、ステップS106の処理において、吸熱部温度情報取得部62は、吸熱部温度センサ45からの温度情報TAを取得する。
【0029】
次に、ステップS107の処理において、判定部64は、吸熱部温度センサ45からの温度情報TAと被冷却物温度センサ44からの温度情報TSとの温度差が、温度差閾値Tを越えるか否かを判定する。温度差閾値Tを越えると判定したときには、判定部64は、断熱破れが起こっていることを表示装置81に表示する。これにより、分析者は、筐体41を修理すればよいことを把握することができる。
一方、温度差閾値T以下であると判定したときには、ステップS108の処理において、判定部64は、蛍光X線分析装置1の電源が切られたか否かを判定する。電源が切られたと判定したときには、判定部64は、本フローチャートを終了させることになる。
一方、電源が切られていないと判定したときには、ステップS102の処理に戻る。つまり、ステップS102〜S108の処理を繰り返すことになる。
【0030】
以上のように、本発明のエネルギー分散型蛍光X線分析装置1によれば、制御部60は、回転検知センサ46と被冷却物温度センサ44と吸熱部温度センサ45とからの情報R、TS、TAに基づいて、X線検出器32を冷却できない原因となる異常箇所を自動的に判定するので、分析者は異常箇所を容易に把握することができる。
【0031】
<他の実施形態>
(1)上述したエネルギー分散型蛍光X線分析装置1では、被冷却物としてX線検出器32を冷却する構成としたが、エネルギー分散型蛍光X線分析装置1に用いる冷却装置でなく、被冷却物として交換可能な試料を冷却する冷却装置とするような構成としてもよい。
(2)上述したエネルギー分散型蛍光X線分析装置1では、電源が入れられてから所定の時間が経過した時点で自動的に異常箇所判定動作が開始される構成としたが、被冷却部温度センサ若しくは吸熱部温度センサが所定の温度になった時点で自動的に異常箇所判定動作が開始されるような構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、蛍光X線分析装置等に利用することができる。
【符号の説明】
【0033】
1、100 蛍光X線分析装置
32 X線検出器(被冷却物)
40 冷却装置
41 筐体
42 ファン
42b 回転羽根
44 被冷却物温度センサ
45 吸熱部温度センサ
46 回転検知センサ
51 吸熱部
52 排熱部
90 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱空間が内部に形成された筐体を備え、当該筐体内に配置された被冷却物を設定目標温度に冷却する冷却装置であって、
前記筐体内に配置され、前記被冷却物の熱を吸熱する吸熱部と、
前記筐体外に配置され、前記吸熱部が吸熱した熱を排熱する排熱部と、
前記筐体外に配置され、回転羽根が回転することで排熱部に向かって冷却風を送るファンと、
前記被冷却物の温度を測定する被冷却物温度センサと、
前記吸熱部の温度を測定する吸熱部温度センサと、
前記被冷却物温度センサからの温度情報に基づいて、前記被冷却物の温度が設定目標温度となるように、前記吸熱部が吸熱する熱量を調整する制御部とを備え、
前記ファンは、前記回転羽根と、前記回転羽根を回転させる回転駆動機構と、吸気口と排気口とを有する外枠と、回転を検知する回転検知センサと、前記吸気口に取り付けられて導入された外気に含まれる埃を除去する防塵フィルタとを有し、
前記制御部は、前記回転検知センサ、前記被冷却物温度センサ及び前記吸熱部温度センサからの情報に基づいて、前記被冷却物を冷却できない原因となる異常箇所を判定することを特徴とする冷却装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記回転検知センサからの無回転情報に基づいて、前記ファンの回転駆動機構が故障したと判定することを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記被冷却物温度センサからの温度情報と設定目標温度との温度差に基づいて、前記ファンの防塵フィルタが目詰まりしたと判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷却装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記被冷却物温度センサからの温度情報と前記吸熱部温度センサからの温度情報との温度差に基づいて、断熱破れが起こっていると判定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の冷却装置。
【請求項5】
前記被冷却物は、蛍光X線のエネルギーと強度とを検出するX線検出器であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−251824(P2012−251824A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−123524(P2011−123524)
【出願日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】