説明

冷媒整流ユニット及び空気調和機

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、逆止弁をブリッジ状に接続した冷媒整流ユニット及びその冷媒整流ユニットを用いた空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気調和機における暖房運転と冷房運転との切り替えは、冷媒回路中に設けた四路切換弁を切り替えることにより、上記冷媒回路中の冷媒の流れを逆方向にして行われる。一方、このような空気調和機における成績係数COPの向上手段として、熱交換器の対向流化という手法が従来から採用されている。ところが熱交換器の対向流化のためには、室外熱交換器あるいは室内熱交換器において、暖房運転時と冷房運転時とで冷媒の流通方向を同じにすることが必要である。そのため、このような手法を採用するにあたっては、4個の逆止弁をブリッジ状に接続して冷媒整流手段を構成し、これを室外熱交換器あるいは室内熱交換器に接続するようにしている。
【0003】図3は、この発明の冷媒整流ユニットの回路図であるが、上記従来の冷媒整流手段も回路構成としては同図に示すものと同じであるので、この図を用いて上記従来の冷媒整流手段を説明する。同図に示すように、上記従来の冷媒整流手段は、第1〜第4逆止弁21、22、23、24をブリッジ状に接続し、これに外部と連通するA〜Dポート16a、16b、16c、16dを設けたものである。すなわち、第1逆止弁21と第4逆止弁24とを同方向に直列接続して第1アームを形成する一方、第2逆止弁22と第3逆止弁23とを同方向に直列接続して第2アームを形成し、これら第1アームと第2アームとを同方向に並列接続してA〜Dポート16a、16b、16c、16dを設けるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来の冷媒整流手段では、図3にも示すように、4個の逆止弁21、22、23、24をそれぞれ配管によって接続しなければならず、しかも接続した配管の中間部から、さらにA〜Dポート16a、16b、16c、16dへの配管を施さなければならなかった。従って構成が複雑となって大型化が避けられず、そのためこれを用いた空気調和機の製造も工数が増加し、これがコストアップの一因になるという問題があった。
【0005】この発明は、上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、構成が簡素なためコンパクト化を図ることが可能であり、その製造も容易な冷媒整流ユニットと、この冷媒整流ユニットを用いた空気調和機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の冷媒整流ユニット及び空気調和機は、1次側ポートから2次側ポートへの冷媒の流通は許すが、2次側ポートから1次側ポートへの冷媒の流通は阻止する第1〜第4逆止弁21、22、23、24をブリッジ状に接続し、これに外部と連通するA〜Dポート16a、16b、16c、16dを設けて構成した冷媒整流ユニットにおいて、上記各逆止弁21、22、23、24はユニット本体15に内蔵すると共に、このユニット本体15には、第1逆止弁21の1次側ポート21aと第4逆止弁24の2次側ポート24bとAポート16aとを連通させるA連通穴17aと、第1逆止弁21の2次側ポート21bと第2逆止弁22の2次側ポート22bとBポート16bとを連通させるB連通穴17bと、第2逆止弁22の1次側ポート22aと第3逆止弁23の2次側ポート23bとCポート16cとを連通させるC連通穴17cと、第3逆止弁23の1次側ポート23aと第4逆止弁24の1次側ポート24aとDポート16dとを連通させるD連通穴17dとを穿設したことを特徴としている。
【0007】上記請求項1の冷媒整流ユニットでは、各ポート21a・・24b、16a・・16d間をA〜D連通穴17a、17b、17c、17dで連通しているので、配管による接続が不要となり、その構成を簡素なものとして、コンパクト化を図ることが可能となる。
【0008】また請求項2の冷媒整流ユニット及び空気調和機は、関連する各ポートが略一直線上に配置されるように上記各逆止弁21、22、23、24をユニット本体15に内蔵して、上記A〜D連通穴17a、17b、17c、17dをそれぞれ略直線状に形成したことを特徴としている。
【0009】上記請求項2の冷媒整流ユニットでは、A〜D連通穴17a、17b、17c、17dを略直線状としているので、これらを穴あけ加工等によって容易に形成でき、従ってその製造を容易とすることが可能となる。
【0010】さらに請求項3の冷媒整流ユニット及び空気調和機は、上記各逆止弁21、22、23、24は、その軸方向に沿って1次側ポートと2次側ポートとが設けられた略同一の構成であって、第1逆止弁21と第2逆止弁22とを互いに同方向に並設する一方、これらと逆方向に向けて第3逆止弁23と第4逆止弁24とを互いに同方向に並設し、さらに第1逆止弁21と第4逆止弁24とをそれぞれの1次側ポート21a、24aと2次側ポート21b、24bとの間を重合させて配置すると共に、第2逆止弁22と第3逆止弁23とをそれぞれの1次側ポート22a、23aと2次側ポート22b、23bとの間を重合させて配置するようにしたことを特徴としている。
【0011】上記請求項3の冷媒整流ユニットでは、各逆止弁21、22、23、24を略同一構成とし、これを並設あるいは重合して配置しているので、さらにコンパクト化を図ることが可能となる。
【0012】請求項4の冷媒整流ユニット及び空気調和機は、室外熱交換器2又は室内熱交換器4の少なくともいずれかについて、暖房運転時及び冷房運転時のいずれにおいても一定方向の冷媒流が生じるよう冷媒整流手段を設けて冷暖対向流化した空気調和機において、上記冷媒整流手段として上記請求項1〜請求項3のいずれかの冷媒整流ユニット5、6を用いたことを特徴としている。
【0013】上記請求項4の空気調和機では、冷媒整流手段として冷媒整流ユニット5、6を用いているので、各逆止弁を接続する作業が不要となり、その製造を容易とすると共にコストダウンを図ることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、この発明の冷媒整流ユニット及び空気調和機の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0015】図5は、分離形として構成した上記空気調和機の冷媒回路図である。同図に示す1は圧縮機であり、その吐出管10と吸入管11とがそれぞれ四路切換弁8に接続されている。またこの四路切換弁8には第1ガス管13aの一端側が接続され、この第1ガス管13aの他端側は第1冷媒整流ユニット5のAポート16aに接続されている。そしてこの第1冷媒整流ユニット5のCポート16cには、電動膨張弁3が介設された液管13bの一端側が接続される一方、Bポート16bとDポート16dとの間には室外熱交換器2が接続されている。さらに上記液管13bの他端側は第2冷媒整流ユニット6のAポート16aに接続され、この第2冷媒整流ユニット6のBポート16bとDポート16dとの間には、室内機7に備えられた室内熱交換器4が接続され、そして上記第2冷媒整流ユニット6のCポート16cは、第2ガス管13cによって上記四路切換弁8と接続されている。なお同図に示す9はアキュームレータである。
【0016】ところで上記第1冷媒整流ユニット5と第2冷媒整流ユニット6とは、共に同じ冷媒整流ユニットを用いたものである。この冷媒整流ユニットは、図3にその回路図を示すように、1次側ポートから2次側ポートへの冷媒の流通は許すが、2次側ポートから1次側ポートへの冷媒の流通は阻止する4個の逆止弁、すなわち第1〜第4逆止弁21、22、23、24をブリッジ状に接続し、これに外部と連通するA〜Dポート16a、16b、16c、16dを設けたものである。従って上記冷媒整流ユニットは、回路構成としては従来の冷媒整流手段と同じである。なお図3における矢印は、各ポート16a〜16dにおける冷媒の流れ方向を示すものである。
【0017】また上記各逆止弁21、22、23、24はユニット本体15に内蔵されたものであって、それぞれ同じ構成のものである。そこで上記のような逆止弁を第4逆止弁24で代表させて、これを図2を用いて説明する。この図2は、上記冷媒整流ユニットの断面図であり、その断面は、図1(a)のE−Eで示すものである。上記図2に示すようにこの逆止弁24は、ユニット本体15に穿設された弁部取付穴24gに、ユニット本体15の外方から樹脂製の弁体24cを挿入し、さらにその外方から弁体封止部24dを螺着して構成されている。そして上記弁体24cは軸方向(同図における左右方向)に移動自在とされ、これによって上記弁部取付穴24gの弁座24f、24fよりも軸方向先端側が1次側ポート24aとして機能し、同じく軸方向基端側が2次側ポート24bとして機能する。すなわち、1次側ポート24aから2次側ポート24bへは、弁体24cを図の左方に押圧することによって冷媒が流通できるが、2次側ポート24bから1次側ポート24aへは、弁体24cと弁座24f、24fとが当接することによって冷媒の流通が阻止されるのである。また上記弁部取付穴24gは、弁体封止部24dのつば部24eによってシールされるようになっている。
【0018】そして上述のように、上記第4逆止弁24と同様の構成の逆止弁が、上記ユニット本体15に合計4個内蔵されている。このとき、同図に示すように、第1逆止弁21と第4逆止弁24とは逆向きに設け、かつ、第1逆止弁21の1次側ポート21aの下方に第4逆止弁24の2次側ポート24bが位置し、そして第1逆止弁21の2次側ポート21bの下方に第4逆止弁24の1次側ポート24aが位置するようにしている。一方、第2逆止弁22は上記第1逆止弁21と同方向に、図ではちょうど重なる位置に配置し、また第3逆止弁23は、上記第4逆止弁24と同方向に、図ではちょうど重なる位置に配置している。そしてこのように各逆止弁21、22、23、24をユニット本体15に内蔵し、上記第1逆止弁21の1次側ポート21aの上方にAポート16aを設けると、このAポート16aから直線状に下方へ穿設したA連通穴17aは、Aポート16a、第1逆止弁21の1次側ポート21a、第4逆止弁24の2次側ポート24bを連通させることになる。なお同図に示す18aはA配管継手である。
【0019】図4は、上記冷媒整流ユニットの逆止弁配置状態図であり、また図1は、ユニット本体15の内部構造を示す図であって、同図(a)はその正面図、(b)はE−E断面図、(c)はF−F断面図、(d)はG−G断面図、(e)はH−H断面図である。これらの図に示すように上記冷媒整流ユニットでは、第1逆止弁21と第2逆止弁22とが冷媒の流通方向を互いに同方向にそろえて並設される一方、これと逆方向に冷媒が流通するように、第3逆止弁23と第4逆止弁24とが冷媒の流通方向を互いに同方向にそろえて並設されている。そしてA配管継手18aが設けられたAポート16aと第1逆止弁21の1次側ポート21aと第4逆止弁24の2次側ポート24bとを略一直線上に配置し、略直線状に形成したA連通穴17aでこれらを連通させている(図1(b))。また同様にして、第1逆止弁21の2次側ポート21bと第2逆止弁22の2次側ポート22bとB配管継手18bが設けられたBポート16bとをB連通穴17bで連通させ(図1(e))、さらに第2逆止弁22の1次側ポート22aと第3逆止弁23の2次側ポート23bとC配管継手18cが設けられたCポート16cとをC連通穴17cで連通させ(図1(c))、そして第3逆止弁23の1次側ポート23aと第4逆止弁24の1次側ポート24aとD配管継手18dが設けられたDポート16dとをD連通穴17dで連通させている(図1(d))。なお図4における矢印は、各ポート16a〜16dにおける冷媒の流れ方向を示すものである。
【0020】次に、上記のような冷媒整流ユニットを用いて構成された空気調和機の運転について、図5を用いて説明する。まず冷房運転は、四路切換弁8を実線方向に切り替え、圧縮機1を駆動して行う。すると圧縮機1から吐出された冷媒は、第1ガス管13aを介してAポート16aから第1冷媒整流ユニット5に流入する。そしてAポート16aから冷媒の流入による圧力が印加されると、図1(b)に示すように、この圧力によって上記第1冷媒整流ユニット5の第1逆止弁21は開弁し、また第4逆止弁24は閉弁する。従って流入した冷媒は、第1逆止弁21の1次側ポート21aから2次側ポート21bへと流通し、さらに同図(e)に示すように、この2次側ポート21bと連通するBポート16bを介して外部に流出する。Bポート16bから流出した冷媒は図5の実線に示すように室外熱交換器2を流通し、Dポート16dから再び上記第1冷媒整流ユニット5に流入する。このとき冷媒の流入によってDポート16dから印加される圧力は、圧力損失のためにAポート16aから印加される圧力よりも小さいものとなっている。そのためDポート16dから流入した冷媒はその圧力で第4逆止弁24を開弁することができず、図1(d)に示すように第3逆止弁23を開弁してその1次側ポート23aから2次側ポート23bへと流通し、さらに同図(c)に示すように、この2次側ポート23bと連通するCポート16cを介して外部に流出する。そして冷媒は、その後電動膨張弁3を介して第2冷媒整流ユニット6に流入し、上記と同様にして室内熱交換器4、第2冷媒整流ユニット6を順次に流通した後、圧縮機1に返流する。そして上記室外熱交換器2が凝縮器として機能すると共に上記室内熱交換器4が蒸発器として機能することにより、室内から吸収した熱量を室外へ搬送して放出する冷房運転を行う。一方暖房運転は、上記四路切換弁8を破線方向に切り替え、圧縮機1を駆動して行う。すると冷媒は、図5の破線矢印に示すように、第2冷媒整流ユニット6、室内熱交換器4、第2冷媒整流ユニット6、電動膨張弁3、第1冷媒整流ユニット5、室外熱交換器2、第1冷媒整流ユニット5を順次に流通して圧縮機1に返流する。そして上記室外熱交換器2が蒸発器として機能すると共に上記室内熱交換器4が凝縮器として機能することにより、室外から吸収した熱量を室内へ搬送して放出する暖房運転を行う。
【0021】上記空気調和機では、室外熱交換器2を流通する冷媒の方向は、冷房運転時と暖房運転時とのいずれにおいても一定(図5に示す右から左への方向)であり、また室内熱交換器4を流通する冷媒の方向も、冷房運転時と暖房運転時とのいずれにおいても一定(同図に示す右から左への方向)である。従って室外熱交換器2及び室内熱交換器4が対向流化され、これによって冷凍サイクルの成績係数COPを向上させることができるようになっている。
【0022】また上記第1冷媒整流ユニット5及び第2冷媒整流ユニット6はユニット本体15に各逆止弁21、22、23、24を内蔵して構成し、各逆止弁21、22、23、24のポート21a〜24bを各連通穴17a、17b、17c、17dによって連通させている。従って逆止弁同士を接続する配管は不要となり、その構成を簡素なものとして、コンパクト化を図ることができる。しかも上記各連通穴17a、17b、17c、17dは、外側に向けて開口するポート16a、16b、16c、16dに連通させて直線状に形成しているから、ユニット本体15の外方からの穴あけ加工によって容易に形成することができる。さらに各逆止弁21、22、23、24も、ユニット本体15に穿設された弁部取付穴に弁体及び弁体基部を外方から挿入することによって構成しているから、上記冷媒整流ユニット5、6の製造を容易とすることができる。また各逆止弁21、22、23、24は略同一構成としている。そして第1逆止弁21と第2逆止弁22、第3逆止弁23と第4逆止弁24をそれぞれ並設すると共に、第1逆止弁21と第4逆止弁24との間、及び第2逆止弁22と第3逆止弁23との間では、1次側ポート21a、22a、23a、24aと2次側ポート21b、22b、23b、24bとの間を軸方向に沿って重合させている。従って上記冷媒整流ユニット5、6をさらにコンパクトなものとすることができる。そしてこのような冷媒整流ユニット5、6を用いることにより、成績係数COPを向上させた上記空気調和機の製造を容易とし、またそのコストダウン及びコンパクト化を図ることができる。
【0023】以上にこの発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば図1において、A連通穴17aをユニット本体15の下方から穿設し、ユニット本体15の下面側にAポート16aとA配管継手18aとを配置するような構成としてもよく、またこれは他のB〜Dポート16b、16c、16d及び配管継手18b、18c、18dについても同様である。従って空気調和機の構成等に応じて最適な構成を適宜選択し、より一層のコンパクト化を図り、またその製造を容易とすることができる。
【0024】また図5に示す空気調和機の冷媒回路図は一例であって、これは、例えば室外熱交換器2又は室内熱交換器4のみを対向流化したものや、あるいは室外熱交換器2の出口冷媒と室内熱交換器4の出口冷媒とを熱交換させる過冷却熱交換器を備えたものであってもよい。
【0025】
【発明の効果】上記請求項1の冷媒整流ユニットでは、各ポート間をA〜D連通穴で連通しているので、配管による接続が不要となり、その構成を簡素なものとして、コンパクト化を図ることが可能となる。
【0026】また請求項2の冷媒整流ユニットでは、A〜D連通穴を略直線状としているので、これらを穴あけ加工等によって容易に形成でき、従ってその製造を容易とすることが可能となる。
【0027】さらに請求項3の冷媒整流ユニットでは、各逆止弁を略同一構成とし、これを並設あるいは重合して配置しているので、さらにコンパクト化を図ることが可能となる。
【0028】請求項4の空気調和機では、冷媒整流手段として冷媒整流ユニットを用いているので、各逆止弁を接続する作業が不要となり、その製造を容易とすると共にコストダウンを図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の冷媒整流ユニットの一実施形態を示し、(a)は正面図、(b)はE−E断面図、(c)はF−F断面図、(d)はG−G断面図、(e)はH−H断面図である。
【図2】上記冷媒整流ユニットの一実施形態の断面図である。
【図3】上記冷媒整流ユニットの回路図である。
【図4】上記冷媒整流ユニットの逆止弁配置状態図である。
【図5】この発明の空気調和機の一実施形態の冷媒回路図である。
【符号の説明】
2 室外熱交換器
4 室内熱交換器
5 第1冷媒整流ユニット
6 第2冷媒整流ユニット
15 ユニット本体
16a Aポート
16b Bポート
16c Cポート
16d Dポート
17a A連通穴
17b B連通穴
17c C連通穴
17d D連通穴
21 第1逆止弁
21a 1次側ポート
21b 2次側ポート
22 第2逆止弁
22a 1次側ポート
22b 2次側ポート
23 第3逆止弁
23a 1次側ポート
23b 2次側ポート
24 第4逆止弁
24a 1次側ポート
24b 2次側ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】 1次側ポートから2次側ポートへの冷媒の流通は許すが、2次側ポートから1次側ポートへの冷媒の流通は阻止する第1〜第4逆止弁(21)(22)(23)(24)をブリッジ状に接続し、これに外部と連通するA〜Dポート(16a)(16b)(16c)(16d)を設けて構成した冷媒整流ユニットにおいて、上記各逆止弁(21)(22)(23)(24)はユニット本体(15)に内蔵すると共に、このユニット本体(15)には、第1逆止弁(21)の1次側ポート(21a)と第4逆止弁(24)の2次側ポート(24b)とAポート(16a)とを連通させるA連通穴(17a)と、第1逆止弁(21)の2次側ポート(21b)と第2逆止弁(22)の2次側ポート(22b)とBポート(16b)とを連通させるB連通穴(17b)と、第2逆止弁(22)の1次側ポート(22a)と第3逆止弁(23)の2次側ポート(23b)とCポート(16c)とを連通させるC連通穴(17c)と、第3逆止弁(23)の1次側ポート(23a)と第4逆止弁(24)の1次側ポート(24a)とDポート(16d)とを連通させるD連通穴(17d)とを穿設したことを特徴とする冷媒整流ユニット。
【請求項2】 関連する各ポートが略一直線上に配置されるように上記各逆止弁(21)(22)(23)(24)をユニット本体(15)に内蔵して、上記A〜D連通穴(17a)(17b)(17c)(17d)をそれぞれ略直線状に形成したことを特徴とする請求項1の冷媒整流ユニット。
【請求項3】 上記各逆止弁(21)(22)(23)(24)は、その軸方向に沿って1次側ポートと2次側ポートとが設けられた略同一の構成であって、第1逆止弁(21)と第2逆止弁(22)とを互いに同方向に並設する一方、これらと逆方向に向けて第3逆止弁(23)と第4逆止弁(24)とを互いに同方向に並設し、さらに第1逆止弁(21)と第4逆止弁(24)とをそれぞれの1次側ポート(21a)(24a)と2次側ポート(21b)(24b)との間を重合させて配置すると共に、第2逆止弁(22)と第3逆止弁(23)とをそれぞれの1次側ポート(22a)(23a)と2次側ポート(22b)(23b)との間を重合させて配置するようにしたことを特徴とする請求項2の冷媒整流ユニット。
【請求項4】 室外熱交換器(2)又は室内熱交換器(4)の少なくともいずれかについて、暖房運転時及び冷房運転時のいずれにおいても一定方向の冷媒流が生じるよう冷媒整流手段を設けて冷暖対向流化した空気調和機において、上記冷媒整流手段として上記請求項1〜請求項3のいずれかの冷媒整流ユニット(5)(6)を用いたことを特徴とする空気調和機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【特許番号】特許第3321579号(P3321579)
【登録日】平成14年6月28日(2002.6.28)
【発行日】平成14年9月3日(2002.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平9−74383
【出願日】平成9年3月10日(1997.3.10)
【公開番号】特開平10−252908
【公開日】平成10年9月22日(1998.9.22)
【審査請求日】平成12年6月30日(2000.6.30)
【出願人】(591053786)日電工業株式会社 (12)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【参考文献】
【文献】特開 平5−60411(JP,A)
【文献】特開 平6−331223(JP,A)
【文献】実開 昭62−158266(JP,U)
【文献】実開 昭55−110868(JP,U)
【文献】実公 昭46−26914(JP,Y1)