説明

冷暖房システム

【課題】住環境の温度を快適に制御することができる冷暖房システムを得る。
【解決手段】室内の階段18の手摺子21、23、22、24及び手摺32内にそれぞれ中空部21A、23A、22A、24A、32Aを設け、当該中空部21A、23A、22A、24A、32A内に温水又は冷水が流れるようにしている。階段18の踏み板20の上方は、吹き抜け部70となっているため温度調節がし難いが、当該中空部21A、23A、22A、24A、32A内に温水又は冷水を流すことで、当該吹き抜け部70において、輻射熱による冷暖房効果を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷暖房システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パイプ等に温水を流して床面を中心として暖房するという暖房システムがある。例えば、特許文献1に記載の暖房システムでは、温水暖房配管の往きヘッダーと戻しヘッダーとを2階建て住宅の階段下空間に設置することで、往きヘッダーと戻しヘッダーからの放熱を利用して、階段及び2階のホールの暖房が行えるという技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−223347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、温水を利用した暖房機能だけではなく、温度調整を行うためさまざまなバリエーションが求められていた。しかしながら、この先行技術では、階段下のスペースに温水暖房配管を配設しているため、踏み板を中心に暖房が行われることとなる。このため、踏み板から離れた当該踏み板の上方における空間を温度調整することはできなかった。また、この先行技術では温水のみを主に流すため、冷水と温水を別々に流したり、冷水と温水とを切り換えたりする制御はなく冷暖房の機能が不十分であり、機能性に乏しかった。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、住環境の温度を快適に制御することができる冷暖房システムを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明に係る冷暖房システムは、室内の階段を構成する各踏み板の長手方向の端部に立設され、流体が流動可能な中空部が設けられた第1格子状部材と、前記第1格子状部材の上端部に配置され、当該第1格子状部材に設けられた中空部と連通し流体が流動可能な中空部が設けられた手摺と、前記第1格子状部材及び前記手摺の中空部内へ温水又は冷水を供給する第1供給手段と、前記第1供給手段を作動させ、前記中空部内に温水又は冷水を供給させる第1制御手段と、を有する。
【0007】
請求項1の発明に係る冷暖房システムでは、室内の階段を構成する各踏み板の長手方向の端部に第1格子状部材(いわゆる手摺子)が立設されており、この第1格子状部材の内部には、流体(ここでは温水又は冷水)が流動可能な中空部が設けられている。第1格子状部材の上端部には手摺が設けられており、当該手摺の内部には中空部が設けられ、第1格子状部材に設けられた中空部と連通している。そして、第1格子状部材及び手摺に設けられた中空部内には、第1供給手段によって温水又は冷水が供給されるようになっており、この第1供給手段は、第1制御手段によって作動する。
【0008】
ところで、一般に階段の踏み板の上方は、吹き抜け部となっているため温度調節がし難い。しかし、階段の手摺及び当該手摺を取り付ける第1格子状部材の内部に中空部を設け、この中空部内に温水を流すことで、手摺及び第1格子状部材を介して輻射熱による暖房効果を得ることができ、冬期において吹き抜け部の空気を暖めることができる。また、当該中空部内に冷水を流すことで、手摺及び第1格子状部材を介して輻射熱による冷房効果を得ることができ、夏期において吹き抜け部の空気を冷やすことができる。
【0009】
このように、手摺及び手摺子を温水又は冷水を流すためのパイプとして利用することによって、温水又は冷水を流すためだけに別途パイプを配設する必要が無く、また当該パイプが階段下の空間に設けられる必要はなくなる。このため、住宅設計の自由度が向上する。
【0010】
請求項2の発明に係る冷暖房システムは、請求項1に記載の冷暖房システムにおいて、室外に配置され、流体が流動可能な中空部が設けられた複数の第2格子状部材と、前記第2格子状部材の少なくとも長手方向の一端部に配置され、当該第2格子状部材に設けられた中空部と連通する中空部が設けられた桟と、前記第2格子状部材及び前記桟の中空部内へ温水又は冷水を供給する第2供給手段と、前記第2供給手段を作動させ、前記中空部内に温水又は冷水を供給させる第2制御手段と、を有する。
【0011】
請求項2の発明に係る冷暖房システムでは、屋外には複数の第2格子状部材(いわゆるベランダの手摺子やルーバー)が設けられており、この第2格子状部材の内部には、流体が流動可能な中空部が設けられている。第2格子状部材の少なくとも長手方向の一端部には桟が設けられており、桟の内部には中空部が設けられ、第2格子状部材に設けられた中空部と連通している。そして、第2格子状部材及び桟に設けられた中空部内には、第2供給手段によって温水又は冷水が供給されるようになっており、この第2供給手段は、第2制御手段によって作動する。ここで、第1供給手段と第2供給手段は共有しても良く、第1制御手段と第2制御手段も共有しても良い。
【0012】
ところで、一般にベランダ等の屋外は温度調節がなされない領域とされている。しかし、例えばベランダに設けられた第2格子状部材の内部に中空部を設け、この中空部内に温水を流すことで、第2格子状部材を介して輻射熱による暖房効果を得ることができ、冬期においてベランダ内の空気を暖めることができる。また、当該中空部内に冷水を流すことで、第2格子状部材を介して輻射熱による冷房効果を得ることができ、夏期においてベランダ内の空気を冷やすことができる。
【0013】
このように、第2格子状部材を温水又は冷水を流すためのパイプとして利用することによって、温水又は冷水を流すためだけに別途パイプを配設する必要が無い。また、室内の冷暖房システムと室外の冷暖房システムとを連動させることで、建物全体として輻射熱による冷暖房効果を得ることができる。
【0014】
請求項3の発明に係る冷暖房システムは、請求項2に記載の冷暖房システムにおいて、冷水が供給されると共にミスト噴射可能なミスト用中空部が前記第2格子状部材の内部に設けられ、当該第2格子状部材にミスト噴射可能な噴射口が形成されている。
【0015】
請求項3の発明に係る冷暖房システムでは、第2格子状部材の内部には冷水が供給されると共にミスト噴射可能なミスト用中空部が設けられている。第2格子状部材にはミスト噴射可能な噴射口が形成されており、当該噴射口からミストが噴射されることによって、夏期においてベランダ内の温度を直接冷やすことができる。
【0016】
請求項4の発明に係る冷暖房システムは、請求項1〜3の何れか1項に記載の冷暖房システムにおいて、前記第1格子状部材に設けられた中空部と連通する中空部が前記各踏み板に設けられている。
【0017】
請求項4の発明に係る冷暖房システムでは、各踏み板には中空部が設けられており、第1格子状部材に設けられた中空部と連通している。このため、この中空部内に温水を流すことで、踏み板を介して輻射熱による暖房効果をさらに高めることができ、冬期において吹き抜け部の空気をさらに暖めることができる。また、当該中空部内に冷水を流すことで、踏み板を介して輻射熱による冷房効果をさらに高めることができ、夏期において吹き抜け部の空気をさらに冷やすことができる。
【0018】
請求項5の発明に係る冷暖房システムは、請求項1〜4の何れか1項に記載の冷暖房システムにおいて、室内の温度を検出する室内用温度センサを備え、前記第1制御手段は前記室内用温度センサが検出した室内の温度によって前記第1供給手段から温水又は冷水が供給されるように制御する。
【0019】
請求項5の発明に係る冷暖房システムでは、室内の温度を検出する室内用温度センサが備わっている。そして、第1制御手段は、室内用温度センサが検出した室内の温度によって第1供給手段から温水又は冷水が供給されるように制御しており、所定の温度(設定温度)未満になると温水を供給し、所定の温度(設定温度)以上になると冷水を供給する。
【0020】
請求項6の発明に係る冷暖房システムは、請求項2〜5の何れか1項に記載の冷暖房システムにおいて、室外の温度を検出する室外用温度センサを備え、前記第2制御手段は前記室外用温度センサが検出した室外の温度によって前記第2供給手段から温水又は冷水が供給されるように制御する。
【0021】
請求項6の発明に係る冷暖房システムでは、室外の温度を検出する室外用温度センサが備わっている。そして、第2制御手段は、室外用温度センサが検出した室外の温度によって第2供給手段から温水又は冷水が供給されるように制御しており、所定の温度(設定温度)未満になると温水を供給し、所定の温度(設定温度)以上になると冷水を供給する。
【0022】
請求項7の発明に係る冷暖房システムは、請求項1又は2に記載の冷暖房システムにおいて、前記第1供給手段又は前記第2供給手段によって温水又は冷水を供給する屋内の設定温度又は屋外の設定温度が設定可能である。
【0023】
春期と秋期とでは同じ気温であっても体感温度が異なる。このため、請求項7の発明に係る冷暖房システムでは、第1供給手段又は第2供給手段によって温水又は冷水を供給する屋内の設定温度又は屋外の設定温度が設定可能である。つまり、季節に応じて設定温度を変えることができる。
【0024】
請求項8の発明に係る冷暖房システムは、請求項1又は2に記載の冷暖房システムにおいて、タイマーを備え、前記第1制御手段又は前記第2制御手段は、前記タイマーによって設定された時間に前記第1供給手段又は前記第2供給手段から温水又は冷水が供給されるように制御する。
【0025】
請求項8の発明に係る冷暖房システムでは、タイマーが備わっている。そして、第1制御手段は、タイマーによって設定された時間に第1供給手段から温水又は冷水が供給されるように制御し、第2制御手段は、タイマーによって設定された時間に第2供給手段から温水又は冷水が供給されるように制御する。これにより、所定の時間になると自動的に室内又は室外の冷暖房がなされる。
【0026】
請求項9の発明に係る冷暖房システムは、請求項3〜8の何れか1項に記載の冷暖房システムにおいて、前記第1格子状部材に設けられた中空部又は前記踏み板に設けられた中空部と連通する中空部が階下の床部及び階上の床部の少なくとも一方に設けられている。
【0027】
請求項9の発明に係る冷暖房システムでは、第1格子状部材に設けられた中空部又は踏み板に設けられた中空部と連通する中空部が階下の床部及び階上の床部の少なくとも一方に設けられている。このため、この中空部内に温水を流すことで、階下及び階上の少なくとも一方を介して、輻射熱による暖房効果をさらに高めることができ、冬期において吹き抜け部の空気をさらに暖めることができる。また、当該中空部内に冷水を流すことで、階下の床部及び階上の床部の少なくとも一方を介して輻射熱による冷房効果をさらに高めることができ、夏期において吹き抜け部の空気をさらに冷やすことができる。
【0028】
請求項10の発明に係る冷暖房システムは、請求項1〜9の何れか1項に記載の冷暖房システムにおいて、前記第1格子状部材に設けられた中空部と連通し当該第1格子状部材に供給された流体を回収するダクトが設けられると共に、前記第1格子状部材に設けられた中空部に給水ポンプが接続されている。
【0029】
請求項10の発明に係る冷暖房システムでは、第1格子状部材に設けられた中空部と連通するダクトが設けられ、第1格子状部材に供給された流体を回収するようにしている。そして、第1格子状部材に設けられた中空部に給水ポンプが接続されることで、温水又は冷水が貯留されるタンクにダクトを接続させ、当該タンクから給水ポンプによって温水又は冷水を供給することで、温水又は冷水を循環させることができる。
【0030】
請求項11の発明に係る冷暖房システムは、請求項10に記載の冷暖房システムにおいて、前記ダクトが前記階段と同じ傾斜角度を有して前記踏み板の下方に設けられている。
【0031】
請求項11の発明に係る冷暖房システムでは、このダクトが階段と同じ傾斜角度を有して設けられることで、ダクトによるデッドスペースを小さくすることができる。
【0032】
請求項12の発明に係る冷暖房システムは、請求項1〜11の何れか1項に記載の冷暖房システムにおいて、前記室内用温度センサ及び前記室外用温度センサで検出された温度から、前記第1格子状部材及び前記第2格子状部材内の流体うち何れか一方を選択して循環させるように制御する。
【0033】
例えば、冬期において、日中の室外の温度は室内の温度を上回る場合があり、この場合、第1格子状部材内の流体(水)よりも第2格子状部材内の流体の方が温度が高くなる。このような場合、温度の高い第2格子状部材内の流体を循環させた方が、温度の低い第1格子状部材内の流体を循環させるよりも効率が良い。このため、請求項12の発明に係る冷暖房システムでは、室内用温度センサ及び室外用温度センサで検出された温度から、第1格子状部材及び第2格子状部材内の流体うち何れか一方を選択して循環させるようにしている。
【発明の効果】
【0034】
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係る冷暖房システムによれば、住環境の温度を快適に制御することができる、という優れた効果を有する。
【0035】
請求項2に記載の本発明に係る冷暖房システムによれば、冷暖房システムを設けることでデッドスペースが生じるということはない、という優れた効果を有する。
【0036】
請求項3に記載の本発明に係る冷暖房システムによれば、輻射熱による冷暖房効果に加え、ミスト噴射も可能である、という優れた効果を有する。
【0037】
請求項4に記載の本発明に係る冷暖房システムによれば、輻射熱による冷暖房効果をさらに高めることができる、という優れた効果を有する。
【0038】
請求項5に記載の本発明に係る冷暖房システムによれば、室内の温度に連動して冷暖房するため、快適な住環境を得ることができる、いう優れた効果を有する。
【0039】
請求項6に記載の本発明に係る冷暖房システムによれば、室外の温度に連動して冷暖房することができる、という優れた効果を有する。
【0040】
請求項7に記載の本発明に係る冷暖房システムによれば、季節に応じた快適な住環境を得ることができる、という優れた効果を有する。
【0041】
請求項8に記載の本発明に係る冷暖房システムによれば、予め冷暖房を行うことができる、という優れた効果を有する。
【0042】
請求項9に記載の本発明に係る冷暖房システムによれば、輻射熱による冷暖房効果をさらに高めることができる、という優れた効果を有する。
【0043】
請求項10に記載の本発明に係る冷暖房システムによれば、水の無駄を省くことができる、という優れた効果を有する。
【0044】
請求項11に記載の本発明に係る建物によれば、階段下のスペースを活用することができる、という優れた効果を有する。
【0045】
請求項12に記載の本発明に係る建物によれば、温水を流すときにより温度の高い水を利用することで効率を図ることができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本実施形態に係る冷暖房システムが適用された階段を示す部分斜視図である。
【図2】(A)は、本実施形態に係る冷暖房システムが適用された階段の手摺及び手摺子を示す縦断面図であり、(B)は(A)で示す手摺子の下部側を示す縦断面図が示されている。
【図3】本実施形態に係る冷暖房システムが適用された階段を示す側面図である。
【図4】本実施形態に係る冷暖房システムが適用された建物の模式図である。
【図5】本実施形態に係る冷暖房システムの構成を示すブロック図である
【図6】本実施形態に係る冷暖房システムが適用された建物内の階段を見せた斜視図である。
【図7】(A)は、本実施形態に係る冷暖房システムが適用された建物の模式化された側面図であり、(B)は(A)の変形例である。
【図8】本実施形態に係る冷暖房システムが適用された階段の変形例を示す側面図である。
【図9】その他の実施形態に係る冷暖房システムが適用されたルーバーの要部を拡大した斜視図である。
【図10】その他の実施形態に係る冷暖房システムが適用されたルーバー内を流れる温水又は冷水の流れを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明の実施形態に係る冷暖房システムについて説明する。
【0048】
図4には、本実施形態に係る冷暖房システム50が適用された建物10の模式図が示されており、図6にはこの建物10の階段18を見せるようにして図示された斜視図が示されている。図4に示されるように、この建物10は、一例として、柱及び梁からなる躯体(図示省略)で構成され、一階の床部12と、床部12の上方に構築された二階の床部14と、床部14の上方に構築された天井部16と、一階の床部12と二階の床部14を繋ぐ階段18と、を含む二階建ての建物となっている。
【0049】
(冷暖房システムの構成)
まず、本実施形態に係る冷暖房システムの構成について説明する。
【0050】
図1には室内に設けられた階段18の部分斜視図が示されており、図3には階段18の側面図が示されている。なお、図1に示す矢印は後述する水の流れを示している。図1及び図3に示されるように、階段18の最下段の踏み板20Aの長手方向の一端部には、第1格子状部材としての手摺子21、23が当該踏み板20Aに対して垂直にそれぞれ立設されている。ここで、「格子状部材」には縦方向及び横方向へ部材が交差しているもの以外に、縦方向のみ又は横方向のみに部材が配列されたものも含まれる。
【0051】
そして、階段18の最下段の踏み板20A以外の踏み板20B、20Cの長手方向の一端部には、第1格子状部材としての手摺子22、24が当該踏み板20B、20Cに対して垂直にそれぞれ立設されている。ここで、踏み板20Cは階段18の最上段の踏み板を指しており、踏み板20Bは踏み板20Aと踏み板20Cの間に配置された踏み板を指している。
【0052】
図2(A)には、後述する手摺32及び手摺子22、24の縦断面図が示されている。なお、踏み板20Aについては後述する。手摺子22、24は略角筒状を成しており、図2(A)に示されるように、手摺子22、24の内部には、流体(ここでは水)が流動可能な中空部22A、24Aがそれぞれ設けられている。
【0053】
また、図3に示されるように、階段18の最下段の踏み板20Aから最上段の踏み板20C(階上部30も含む)に亘って手摺子21、23及び手摺子22、24の上端部には、手摺32が設けられている。手摺32は略角筒状を成しており、図2(A)に示されるように、手摺32の内部には、流体が流動可能な中空部32Aが配設されている。そして、この中空部32Aと、手摺子21、23の中空部21A、23A及び手摺子22、24の中空部22A、24Aとはそれぞれ連通可能となっている。
【0054】
一方、図1に示されるように、踏み板20B、20Cの長手方向の一端部の下方には、階段18と同じ傾斜角度を有してダクト40が配設されている。このダクト40と踏み板20B、20Cとの間には、ダクト40と連通するパイプ42、44が設けられており、パイプ44は踏み板20B、20Cを貫通しパイプ44内の中空部44Aと手摺子24内の中空部24Aとが連通している。
【0055】
また、図2(B)には、手摺子22、24の下部側及びパイプ42、44を示す縦断面図が示されている。図1及び図2(B)に示されるように、踏み板20B、20Cの内部には、階段18の幅方向の略全域に沿って略逆コ字状に形成された中空部46が設けられている。この中空部46の一端部は手摺子22の中空部22Aと連通しており、中空部46の他端部はパイプ42内の中空部42Aと連通している。このため、手摺子22の中空部22A内を流動する流体が、踏み板20B、20C内の中空部46内を流動した後、パイプ42内の中空部42Aを経てダクト40へ案内される。
【0056】
ここで、上述したように、階段18の最下段の踏み板20Aには手摺子21、23が設けられているが、手摺子22、24と同様、手摺子21、23の内部には流体が流動可能な中空部21A、23Aがそれぞれ設けられている。また、踏み板20Aとダクト40の間には、ダクト40と連通するパイプ43が設けられており、パイプ43は踏み板20Aを貫通しパイプ43内の中空部43Aと手摺子23内の中空部23Aとが連通している。このため、手摺子23の中空部23A内を流動する流体が、踏み板20A内の中空部47内を流動した後、パイプ43内の中空部43Aを経てダクト40へ案内される。
【0057】
また、踏み板20Aの長手方向の一端部の下部にはパイプ45が設けられており、当該パイプ45には冷暖房システム50(図4参照)が接続されている。図4に示されるように、冷暖房システム50は、温水を供給するための給湯器52と、冷水を供給するための雨水タンク54及び水道水と、温水又は冷水を生成すると共に貯留する貯水タンク58と、貯水タンク58内の温水又は冷水をパイプ45へ供給するための供給手段としての給水ポンプ62と、給水ポンプ62を作動させる制御装置64(図5参照)と、を含んで構成されている。なお、貯水タンク58は、内部に温水タンク及び冷水タンク(図示省略)を有しており、切換弁(図示省略)によって温水タンク又は冷水タンクに切り換えられるようになっている。
【0058】
給湯器52は、例えば、太陽電池パネル100により電力が供給されるようにしても良く、この場合、太陽電池パネル100から供給された電力は、直流から交流へ変換されて給湯器52へ電力が供給される。ここで、給湯器52は昼間時間帯でも運転することが可能であるが、ランニングコストメリットを享受するためにも深夜電力時間帯に給湯器52が稼働するように設定しても良い。
【0059】
また、制御装置64には室内の温度を検出する室内用温度センサ68が接続されている。このため、制御装置64は、例えば、室内用温度センサ68により検出された温度が予め設定された設定温度(例えば23℃)未満になると、給湯器52を作動させ貯水タンク58内で所定の温度の温水が生成されるように制御している。そして、制御装置64は、給水ポンプ62を作動させ当該貯水タンク58からパイプ45内へ温水が供給されるように制御している。また、室内用温度センサ68により検出された温度が予め設定された設定温度(例えば23℃)以上になると、制御装置64は、給水ポンプ62を作動させ貯水タンク58からパイプ45内へ冷水が供給されるように制御する。なお、ここでは温水が供給されるときの設定温度と冷水が供給されるときの設定温度を同じにしたが、温水が供給されるときの設定温度と冷水が供給されるときの設定温度とで設定温度が異なっていても良い。
【0060】
ここで、温水又は冷水を供給するための設定温度は変更(設定)可能となっており、体感温度も考慮した上で季節に応じて温度設定を変えることができる。さらに、制御装置64にはタイマー66が接続されている。このため、冷暖房システム50の稼働時間において設定可能となっている。つまり、予め設定された時間に冷暖房システム50が稼働し、パイプ45内に自動的に温水又は冷水が供給されるようにしても良い。また、予め設定された期間、冷暖房システム50を停止させることも可能である。勿論、手動による操作を行っても良い。
【0061】
一方、貯水タンク58にはダクト40が接続されており、ダクト40内の温水又は冷水は当該貯水タンク58へ戻され、温水又は冷水が循環可能となっている。また、パイプ45へ供給する温水は、給湯器52で生成された温水を直接供給しても良いが、給湯器52で生成される温度がパイプ45へ供給する温水の温度よりも高い場合、雨水タンク54又は水道水を混ぜてパイプ45へ供給する温水を生成しても良い。なお、雨水タンク54内の水の温度は外気の温度によって異なるため、季節に応じて温水用又は冷水用として用いられる。
【0062】
(冷暖房システムの作用・効果)
次に、本実施形態に係る冷暖房システムの作用・効果について説明する。
【0063】
図1に示されるように、本実施形態では、手摺子21、23、22、24及び手摺32内にそれぞれ中空部21A、23A、22A、24A、32Aを設け、当該中空部21A、23A、22A、24A、32A内を温水又は冷水が流れるようにしている。そして、室内用温度センサ68(図5参照)により検出された温度が予め設定された設定温度未満になると、例えば、図4に示される給湯器52が作動して所定の温度で温水が生成される。そして、給水ポンプ62が作動し貯水タンク58を介してパイプ45内へ温水が供給される。また、室内用温度センサ68により検出された温度が予め設定された設定温度以上になると、給水ポンプ62が作動して貯水タンク58を介してパイプ45内へ冷水が供給される。
【0064】
パイプ45から供給された温水又は冷水は、階段18の最下段の踏み板20Aに位置する手摺子21の中空部21A内へ供給される。そして、中空部21A内へ供給された温水又は冷水は、当該中空部21A内を下から上へ移動し、手摺32内の中空部32Aへ案内される。手摺32内の中空部32Aへ案内された温水又は冷水は、当該中空部32A内を下から上へ移動すると共に、中空部32Aと連通する手摺子23の中空部23A及び手摺子22、24の中空部22A、24Aへそれぞれ案内される。
【0065】
手摺子23の中空部23Aへ案内された温水又は冷水は、中空部23A内を上から下へ移動し、踏み板20A内の中空部47へ案内される。そして、パイプ43内の中空部43Aを経てダクト40内へ案内される。また、手摺子22の中空部22Aへ案内された温水又は冷水は、踏み板20B、20C内の中空部46へ案内される。そして、パイプ42内の中空部42Aを経てダクト40内へ案内される。
【0066】
なお、ここでは例えば踏み板20B、20Cの中空部46内の温水又は冷水の流れを一方向とするため、パイプ42、44を設けたが、手摺子22内の中空部22A又は手摺子24内の中空部24Aに分岐路を設け、踏み板20B、20Cの中空部46へ案内される温水又は冷水とダクト40へ案内される温水又は冷水とを分岐させるようにしても良い。
【0067】
一方、図7(A)には、冷暖房システム50が適用された建物10の模式化された側面図が示されている。一般に階段18の踏み板20の上方は、吹き抜け部70となっているため温度調節がし難いが、図1に示されるように、階段18の手摺子21、23、22、24及び手摺32内に中空部21A、23A、22A、24A、32Aをそれぞれ設け、当該中空部21A、23A、22A、24A、32A内にそれぞれ温水又は冷水を流すことで、図7(A)に示されるように、当該吹き抜け部70において、輻射熱(点線で示す)による冷暖房効果を得ることができる。
【0068】
つまり、冬期において、中空部21A、23A、22A、24A、32A内に温水を流すことで、吹き抜け部70の空気を暖めることができる。また、夏期において、当該中空部21A、23A、22A、24A、32A内に冷水を流すことで、吹き抜け部70の空気を冷やすことができる。
【0069】
ここで、手摺子21、23、22、24及び手摺32を温水又は冷水を流すためのパイプとして利用することによって、温水又は冷水を流すためだけに別途パイプを配設する必要が無く、また当該パイプが階段下のスペース72に設けられる必要はなくなる。このため、住宅設計の自由度が向上する。なお、温水又は冷水を流すためのパイプの配設場所を工夫することによって、冷水と温水とを切り換えることでパイプの配設場所の近傍を冷やしたり暖めたりすることができる。そして、場所によっては、室内等を冷やすスピードや暖めるスピードを早めることができ、冷暖房機能が向上する。
【0070】
また、階段18の踏み板20に中空部46、47を設け、当該中空部46、47内に温水又は冷水が流れるようにすることで、踏み板20において、輻射熱による冷暖房効果を得ることができる。このため、冬期において、この中空部46、47内に温水を流すことで、踏み板20を介して吹き抜け部70の空気をさらに暖めることができる。また、夏期において当該中空部46、47内に冷水を流すことで、踏み板20を介して吹き抜け部70の空気をさらに冷やすことができる。
【0071】
なお、手摺子21、23、22、24及び手摺32は内部に中空部21A、23A、22A、24A、32Aをそれぞれ設けることができれば良いため、形状は特に略角筒状に限定されるものではない。また、手摺子21、23、22、24及び手摺32の内部に中空部21A、23A、22A、24A、32Aをそれぞれ設け、手摺子21、23、22、24及び手摺32をそれぞれパイプとして利用したが、手摺子21、23、22、24及び手摺32内にパイプを挿入しても良いのは勿論のことである。
【0072】
手摺子21、23、22、24及び手摺32内に中空部21A、23A、22A、24A、32Aをそれぞれ設けた場合、当該中空部21A、23A、22A、24A、32A内に温水又は冷水を流動させるため手摺子21、23、22、24及び手摺32の材料が限定されてしまう。しかし、手摺子21、23、22、24及び手摺32の内部にパイプを挿入することで、手摺子21、23、22、24及び手摺32の材料(例えば木材)及び形状の選択の自由度が向上する。なお、手摺子21、23、22、24又は手摺32にパイプが設けられても良い。
【0073】
また、本実施形態では、階段18の手摺子21、23、22、24及び手摺32内に温水又は冷水を流すようにしたが、手摺子21、23、22、24及び手摺32だけでなく、図7(B)に示されるように、階段18の階下部34及び階上部30においても、中空部を設け温水又は冷水を流すようにしても良い。これによると、階段18の階下部34及び階上部30において、輻射熱による冷暖房効果を得ることができる。
【0074】
そして、階段18の階下部34及び階上部30に温水又は冷水が流れるようにすることで、居室内の床冷暖房システム31との連動が可能となる。勿論、階段18における冷暖房システム50と居室内の床暖房システム31を独立させても良く、この場合、一方では温水を流し、他方では冷水を流すようにしても良い。
【0075】
さらに、図8に示されるように、1階の床部12から天井部13に亘って手摺子26が設けられるようにしても良い。これによると、手摺子26により階段18が目隠しされることとなる。この場合、手摺28は手摺子26の側面に取り付けられることとなる。ここでは、手摺子26の一端部から他端部へ向かって温水又は冷水が流れるようにしても良く、この場合、手摺28については手摺子26による輻射熱が得られるため、必ずしも温水又は冷水を流す必要はない。
【0076】
(その他の実施形態)
以下、本実施形態に係る冷暖房システムに別の機能を追加した例について説明する。
【0077】
図4に示されるように、ベランダ80等の屋外に設けられたルーバー82内に温水又は冷水が流れるようにしても良い。図6に示されるように、第2格子部材としてのルーバー部材84は略角筒状を成しており、ルーバー部材84の長手方向が鉛直方向に沿って配置されている。そして、複数のルーバー部材84が水平方向に沿って配置されている。
【0078】
図9にはルーバー部材84の要部を拡大した斜視図が示されている。図9に示されるように、ルーバー部材84内には、略逆U字状に形成されたパイプ86、88がそれぞれ配設されており、パイプ86内には温水又は冷水が流動可能とされている。一方、パイプ88はミスト用中空部とされ、パイプ88には小孔90(ここでは1つだがルーバー部材84の高さ方向に沿って所定の間隔で複数設けられても良い)が形成されている。
【0079】
ルーバー部材84には、パイプ88に形成された小孔90に対応する位置に噴射口94が形成されており、小孔90及び噴射口94を経てミスト92が噴射されるように設定されている。図10にはルーバー82内を流れる温水又は冷水の流れが模式的に示されている。図10に示されるように、ここでは、各ルーバー部材84の下端部に横桟96が設けられており、隣接するルーバー部材84同士が当該横桟96によって繋がっている。
【0080】
このため、例えば、ここでは横桟96から各ルーバー部材84へ連続する流路となるようにパイプ88が形成されている。このパイプ88内を流れる温水又は冷水は、横桟96を通じて当該横桟96の一端部に位置するルーバー部材84Aの下端部から上端側へ向かって案内され、ルーバー部材84Aの上端側でUターンしてルーバー部材84Aの下端部へ戻る。
【0081】
そして、横桟96を通じてルーバー部材84Aの隣に位置するルーバー部材84Bへ案内され、ルーバー部材84Aと同様にルーバー部材84B内を温水又は冷水が流れる。横桟96の他端部に位置するルーバー部材84C内を温水又は冷水が流れた後、横桟96の下部において横桟96の他端部から一端部へ戻るように設定されている。なお、ここでは、ルーバー部材84内にパイプ88を設けたが、ルーバー部材84内に中空部を形成して当該ルーバー部材84をパイプとして利用しても良い。
【0082】
ここで、図5に示されるように、制御装置64には室外の温度を検出する室外用温度センサ98が接続されている。このため、制御装置64は、例えば、室外用温度センサ98により検出された温度が予め設定された設定温度未満になると、給湯器52を作動させ貯水タンク58(図4参照)内で所定の温度の温水が生成されるように制御している。そして、制御装置64によって、給水ポンプ62が作動し当該貯水タンク58からパイプ49内へ温水が供給されるように制御されている。
【0083】
また、室外用温度センサ98により検出された温度が予め設定された設定温度以上になると、制御装置64は、給水ポンプ62を作動させ貯水タンク58からパイプ49内へ冷水が供給されるように制御している。ここで、冷水の場合、図9に示すパイプ86及びミスト噴射用のパイプ88に冷水が流れるようにしても良いし、パイプ86又はミスト噴射用のパイプ88で切り替え可能としても良い。
【0084】
なお、ここでは、室外を冷暖房するための給水ポンプ62は、室内を冷暖房するための給水ポンプ62と共有しているが、室内を冷暖房するための給水ポンプとは別の給水ポンプを室外用として用いても良い。また、制御装置64についても給水ポンプと同様、室内用と室外用とで異なる制御装置を用いても良い。
【0085】
また、ここでは、ルーバー部材84の下端部に横桟96を設けたが、ルーバー部材84の上端部に横桟を設けても良いし、図示はしないがルーバー部材84の上端部及び下端部に横桟を設けても良い。ルーバー部材84の上端部及び下端部に横桟が設けられた場合、パイプは隣接するルーバー部材間でジグザグ状となるように配設しても良い。また、ここではルーバー部材84が鉛直方向に沿って配置されたルーバー82について説明したが、ルーバー部材が水平方向に沿って配置されたルーバーについても適用可能である。この場合、ルーバー部材の長手方向の一端部には横桟に代えて縦桟が設けられる。
【0086】
このように、屋外に設けられたルーバー部材84にパイプ86を設け、当該パイプ86内に温水又は冷水が流れるようにすることで、温度調節がなされない領域とされたベランダ80において、輻射熱による冷暖房効果を得ることができる。また、ルーバー部材84を温水又は冷水を流すためのパイプとして利用することによって、温水又は冷水を流すためだけに別途パイプを配設する必要が無い。また、ルーバー部材84内にミスト噴射用のパイプ88を設け、ミスト噴射できるようにすることで、夏期においてベランダ80内の温度を直接冷やすことができる。
【0087】
また、ここでは、貯水タンク58からパイプ45又はパイプ49を経て室内又は室外を冷暖房するシステムについて説明したが、パイプを1つにして室内の冷暖房システムと室外の冷暖房システムを連動させるようにしても良い。この場合、建物全体として輻射熱による冷暖房効果を得ることができる。
【0088】
そして、例えば冬期において、日中の日差しが強い場合、室内の温度よりも屋外の温度の方が高くなる場合ある。つまり、第1格子状部材としての手摺子21、23、22、24及び手摺32内の水の温度よりも第2格子状部材としてのルーバー82内の水の温度の方が高くなる場合がある。
【0089】
本実施形態では、制御装置64によって、例えばパイプ45に温水を供給する場合、給湯器52を作動させ貯水タンク58内で所定の温度の温水が生成されるように制御しているが、室内用温度センサ68及び室外用温度センサ98のうち検出された温度が高い方の部材内の水を貯水タンク58へ戻して利用するようにしても良い。つまり、ここでは、室内用温度センサ68及び室外用温度センサ98で検出された温度から、第1格子状部材及び第2格子状部材内の水のうち何れか一方を選択して循環させるようにすることで、温水を流すときにより温度の高い水を利用して効率を図ることができる。
【符号の説明】
【0090】
10 建物
18 階段
20 踏み板
21 手摺子(第1格子状部材)
21A 中空部
22 手摺子
22A 中空部
23 手摺子
23A 中空部
24 手摺子
24A 中空部
26 手摺子
28 手摺
30 階上部(階上の床部)
32 手摺
32A 中空部
34 階下部(階下の床部)
40 ダクト
46 中空部
47 中空部
49 パイプ
50 冷暖房システム
62 給水ポンプ(第1供給手段、第2供給手段)
64 制御装置(第1制御手段、第2制御手段)
66 タイマー
68 室内用温度センサ
82 ルーバー
84 ルーバー部材(第2格子状部材)
86 パイプ(中空部)
88 パイプ(ミスト用中空部)
94 噴射口
96 横桟(桟)
98 室外用温度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内の階段を構成する各踏み板の長手方向の端部に立設され、流体が流動可能な中空部が設けられた第1格子状部材と、
前記第1格子状部材の上端部に配置され、当該第1格子状部材に設けられた中空部と連通し流体が流動可能な中空部が設けられた手摺と、
前記第1格子状部材及び前記手摺の中空部内へ温水又は冷水を供給する第1供給手段と、
前記第1供給手段を作動させ、前記中空部内に温水又は冷水を供給させる第1制御手段と、
を有する冷暖房システム。
【請求項2】
室外に配置され、流体が流動可能な中空部が設けられた複数の第2格子状部材と、
前記第2格子状部材の少なくとも長手方向の一端部に配置され、当該第2格子状部材に設けられた中空部と連通する中空部が設けられた桟と、
前記第2格子状部材及び前記桟の中空部内へ温水又は冷水を供給する第2供給手段と、
前記第2供給手段を作動させ、前記中空部内に温水又は冷水を供給させる第2制御手段と、
を有する請求項1に記載の冷暖房システム。
【請求項3】
冷水が供給されると共にミスト噴射可能なミスト用中空部が前記第2格子状部材の内部に設けられ、当該第2格子状部材にミスト噴射可能な噴射口が形成された請求項2に記載の冷暖房システム。
【請求項4】
前記第1格子状部材に設けられた中空部と連通する中空部が前記各踏み板内に設けられた請求項1〜3の何れか1項に記載の冷暖房システム。
【請求項5】
室内の温度を検出する室内用温度センサを備え、前記第1制御手段は前記室内用温度センサが検出した室内の温度によって前記第1供給手段から温水又は冷水が供給されるように制御する請求項1〜4の何れか1項に記載の冷暖房システム。
【請求項6】
室外の温度を検出する室外用温度センサを備え、前記第2制御手段は前記室外用温度センサが検出した室外の温度によって前記第2供給手段から温水又は冷水が供給されるように制御する請求項2〜5の何れか1項に記載の冷暖房システム。
【請求項7】
前記第1供給手段又は前記第2供給手段によって温水又は冷水を供給する屋内の設定温度又は屋外の設定温度が設定可能である請求項1又は2に記載の冷暖房システム。
【請求項8】
タイマーを備え、前記第1制御手段又は前記第2制御手段は、前記タイマーによって設定された時間に前記第1供給手段又は前記第2供給手段から温水又は冷水が供給されるように制御する請求項1又は2に記載の冷暖房システム。
【請求項9】
前記第1格子状部材に設けられた中空部又は前記踏み板に設けられた中空部と連通する中空部が階下の床部及び階上の床部の少なくとも一方に設けられた請求項3〜8の何れか1項に記載の冷暖房システム。
【請求項10】
前記第1格子状部材に設けられた中空部と連通し当該第1格子状部材に供給された流体を回収するダクトが設けられると共に、前記第1格子状部材に設けられた中空部に給水ポンプが接続された請求項1〜9の何れか1項に記載の冷暖房システム。
【請求項11】
前記ダクトが前記階段と同じ傾斜角度を有して前記踏み板の下方に設けられている請求項10に記載の冷暖房システム。
【請求項12】
前記室内用温度センサ及び前記室外用温度センサで検出された温度から、前記第1格子状部材及び前記第2格子状部材内の流体うち何れか一方を選択して循環させるように制御する請求項6〜11の何れか1項に記載の冷暖房システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−241409(P2012−241409A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−112163(P2011−112163)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(504093467)トヨタホーム株式会社 (391)
【Fターム(参考)】