説明

冷温水器および浄水器の安全装置

【課題】温水タンクの過熱発生時にPL事故および火災から使用者を保護するための冷温水器および浄水器の安全装置を提案する。
【解決手段】本発明は、分離板31上部に常温水が貯蔵され、分離板31下部に冷却装置40により冷却された冷水が貯蔵される冷水タンク30と、分離板31と連結した管路33を介して供給された常温水を貯蔵する温水タンク50と、この温水タンク50に貯蔵された常温水を加熱する加熱装置51とを備える。温水タンク50は、貯蔵された常温水を設定された温度に常時維持するために加熱装置51に供給される電気を管理する第2温度調節器54と、加熱装置51による温水タンク50の過熱発生を遮断する第3温度調節器55とを備える。冷水タンク30は、分離板31上部に貯蔵された常温水が設定温度を超えた場合に、加熱装置51に供給される電気を遮断させる過熱遮断器32を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷温水器および浄水器の安全装置に関し、より詳細には、温水タンクの過熱発生時にPL事故および火災から使用者を保護するための冷温水および浄水器の安全装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上水源の深刻な汚染により、家庭やオフィスおよび事業所などでは上水道を飲料水として使用せず、市販の水を購入して飲料水として使用したり、上水道に浄水器を連結して浄水した水を飲料水として使用したりしている。
【0003】
浄水器は、浄水されていない状態の上水道水を、不織布フィルタ、プリカーボンフィルタ、中空糸膜フィルタ、ポストカーボンフィルタなどに選択的に順に通過させながら浄水させることにより、飲用が可能な衛生的な水を提供する。
【0004】
したがって、浄水された水を所定温度条件に急速に冷却したり加熱したりすることによって冷水や温水として飲用できるようにする冷温水器および浄水器が広く普及されて用いられている。
【0005】
冷温水器および浄水器は、水槽から供給された水あるいはフィルタを介して浄水された一定量の水を貯蔵することができる貯蔵タンクが内部に設置される。
【0006】
前記貯蔵タンクは、冷水タンクと温水タンクに区分される。
【0007】
前記冷水タンクは、中間に設置される分離板を間におき、その上部には常温水が貯蔵され、その下部には冷却装置によって設定された所定温度に冷却された冷水が貯蔵される。
【0008】
前記温水タンクは、冷水タンクの下部に位置してもよく、冷水タンクの分離板に連結した管路を介して供給された冷水タンクの常温水を貯蔵し、この常温水を加熱装置によって設定された所定温度に加熱した温水が貯蔵される。
【0009】
ここで、冷水とは冷却装置の動作によって冷却された水を意味し、温水とはヒータの発熱によって加熱された水を意味する。
【0010】
前記温水タンクに貯蔵された温水は、所定位置に設置されるセンサにより、設定された一定温度を常時維持することができる。
【0011】
しかし、冷温水器の耐久進行や内外部的な要因による過電流の油圧およびその他の原因により、温度を調節するセンサの故障による温度調節機能の喪失が発生することがある。
【0012】
温水タンクの温度調節機能が喪失した場合、温水タンクに貯蔵された温水が過熱され、この過熱された熱水が分離板に連結した管路を介して冷水タンクに逆流する問題が発生し、冷水タンクに逆流した温水は常温水と混ざって熱損失を発生させるため、冷却装置による冷却に多くのエネルギー浪費を招くようになる。
【0013】
また、常温水および冷水の温度を要求される設定温度に維持することができず、製品に対する顧客の不満を招くようになる。
【0014】
また、温水の過熱による体積膨張により、温水タンクと温水コックとを連結する管路が破損されるようになる。
【0015】
また、温水コックを介して過熱した温水を排出する場合、高い圧力によって排出量を調節することができず、過熱した温水によって火傷を負う危険が存在するようになる。
【0016】
さらに、温水タンクの温度調節機能の喪失によって過熱される場合、火災に連結し得るという深刻な危険が存在するようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、上述したような問題点を解決するために提案されたものであって、本発明は、冷水タンクの温度をモニタリングして温水タンクの過熱可否を検出し、過熱が検出されれば電気供給を遮断し、PL(Product Liability)事故の発生を事前に予防できるようにする冷温水器および浄水器の安全装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の一実施形態によれば、中間部に設置される分離板の上部には常温水が貯蔵され、分離板の下部には冷却装置によって設定された温度に冷却される冷水が貯蔵される冷水タンクと、前記冷水タンクの分離板と連結した管路を介して供給された冷水タンクの常温水を貯蔵する温水タンクと、前記温水タンクのうち、外側の所定位置に設置され、貯蔵された常温水を設定された温度に加熱する加熱装置と、前記温水タンクに貯蔵された温水が設定された温度に常時維持されるように、加熱装置に供給される電気を管理する第2温度調節器と、前記温水タンクに貯蔵された水がない場合または異常過熱の発生時に、加熱装置に供給される電気を遮断する第3温度調節器と、前記冷水タンクの分離板の上部に貯蔵された常温水の温度が設定温度を超えれば、温水タンクの温度調節機能以上に過熱が発生して温水が冷水タンクの分離板の上部の常温水側に逆流しているものと判定し、前記加熱装置に供給される電気を遮断させる過熱遮断器と、を含む、冷温水器および浄水器の安全装置が提供されてもよい。
【0019】
前記第2温度調節器はバイメタルまたは温度センサが適用され、第2温度調節器は温水タンクに貯蔵された温水の温度に応じてヒステリシスによって加熱装置に供給される電気を制御し、温水の温度を設定温度に維持してもよい。
【0020】
前記過熱遮断器は、手動復帰温度調節器が適用されてもよい。
【0021】
また、前記過熱遮断器は、冷水タンクの分離板の上部に貯蔵された常温水の温度が単位時間あたり一定の温度以上に上昇すれば、温水タンクの温度調節機能の異常による過熱発生として判定してもよい。
【0022】
また、前記過熱遮断器は、温水タンクの温度調節機能の異常が判定されれば断線し、加熱装置に供給される電気を遮断してもよい。
【0023】
また、本発明の他の実施形態によれば、冷媒を圧縮循環させて冷水タンクに貯蔵された冷水を冷却させるコンプレッサと、冷水の温度に応じてコンプレッサをオン/オフ動作させる第1温度調節器と、温水の使用可否を選択するスイッチと、温水タンクに貯蔵された温水を加熱するヒータと、温水の温度に応じてヒータをオン/オフ動作させる第2温度調節器と、温水タンクに貯蔵された水がない場合または異常過熱の発生時に、ヒータに供給される電気を遮断する第3温度調節器と、冷水タンクに貯蔵された常温水の温度を検出し、前記第2温度調節器の故障が判定されれば断線し、前記ヒータに供給される電気を遮断する過熱遮断器と、を含む、冷温水器および浄水器の安全装置が提供されてもよい。
【0024】
前記コンプレッサと第1温度調節器は、直列に結線され、常用電源にプラグイン接続されるパワーコードの両端に結線され、ヒータと第2温度調節器、第3温度調節器、および過熱遮断器は、直列に結線され、前記パワーコードの両端に結線されてもよい。
【0025】
前記過熱遮断器は、冷水タンクに貯蔵された常温水が設定された温度を超えれば、温水タンクに貯蔵された温水の過熱による逆流発生として判定し、前記ヒータに供給される電気を遮断してもよい。
【0026】
また、前記過熱遮断器は、冷水タンクに貯蔵された常温水の単位時間あたり上昇する温度変化が設定値を超えれば、第2温度調節器の故障として判定し、ヒータに供給される電気を遮断してもよい。
【0027】
また、前記過熱遮断器の感知温度範囲は、設定に応じて可変してもよい。
【0028】
本発明のさらに他の一実施形態によれば、冷温水器および浄水器の動作条件を設定する設定部と、冷水タンクの分離板の下部に貯蔵された冷水の温度を検出する第1温度検出部と、温水タンクに貯蔵された温水の温度を検出する第2温度検出部と、温水タンクの温度を検出する第3温度検出部と、冷水タンクの分離板の上部に貯蔵された常温水の温度を検出する第4温度検出部と、第1温度検出部で検出された冷水の温度と第2温度検出部で検出された温水の温度に応じてコンプレッサおよびヒータの動作を制御して冷水および温水の温度を設定された温度に維持し、第4温度検出部で検出された冷水タンクに貯蔵された常温水の温度が設定された一定温度を超えた状態であれば、温水タンクの温度調節機能以上に過熱が発生しているものと判断し、ヒータに供給される電気を遮断し、温水タンクの温度調節機能異常メッセージを表示部によって出力する制御部と、を含む、冷温水器および浄水器の安全装置が提供されてもよい。
【0029】
前記設定部は、冷温水器および浄水器の使用による電源オン/オフ、冷水および温水の温度条件、温水の使用可否、就寝機能の使用可否を設定してもよい。
【0030】
前記設定部は、冷温水器および浄水器の前面部パネルの所定位置に設置され、タッチパネルとして表示部に一体に構成されてもよい。
【発明の効果】
【0031】
本発明の実施形態によれば、冷水タンクの温度をモニタリングし、温水タンクの過熱によって温水が逆流しているものと判断されれば加熱機構の動作を遮断し、それに対するメッセージを出力することにより、迅速な修理交換が行われるようにすることができる。
【0032】
また、本発明の実施形態によれば、温水の過熱を事前に遮断し、製品の使用に安全性および信頼性を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係る冷温水器および浄水器の構造を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る冷温水器および浄水器の安全装置に対する結線構造を示す図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る冷温水器および浄水器の安全装置を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の一実施形態について、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。
【0035】
本発明は多様に相違した形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されることはない。なお、図面において、本発明を明確に説明するために不必要な部分は省略している。
【0036】
図1は、本発明の実施形態に係る冷温水器および浄水器の構造を示す図である。
【0037】
図1を参照すれば、本発明の実施形態に係る冷温水器および浄水器は、ハウジング20、冷水タンク30、冷却装置40、および温水タンク50を含む。
【0038】
ハウジング20は所定の形状、例えば直六面体の形状に形成され、上面部に水槽10の載置を安定に支持するウォータガード21が設置される。
【0039】
前記ウォータガード21の所定位置には、水槽10から水が円滑に流出するように冷水タンク30の空気を排出させるエアフィルタが設置される。
【0040】
冷水タンク30は一定の容積を有し、前記ウォータガード21に載置された水槽10から流出した水が供給されてこの水を貯蔵する。冷水タンク30の下側外部には、貯蔵した水を冷却させることができる冷却装置40が結合されている。
【0041】
前記冷水タンク30は、その内側の中間部に分離板31が設置される。冷水タンク30には、分離板31を間におき、その上部には常温水が貯蔵され、その下部には冷却装置40によって設定された所定温度に冷却された冷水が貯蔵される。
【0042】
前記冷水タンク30で設定された所定温度に冷却された冷水は、冷水タンク30に連結された管路34の一側端部に結合される冷水コック35を介して排出される。
【0043】
冷却装置40は、熱交換により、冷水タンク30の下部に貯蔵された水を設定された温度に冷却させる。
【0044】
前記冷却装置40は、冷媒を高圧で圧縮させるコンプレッサ41、コンプレッサ41で圧縮した高圧の冷媒を液化させる凝縮器42、前記凝縮器42で液化した冷媒を減圧させる毛細管43、前記冷水タンク30の下部に所定回数で巻線され、前記毛細管43から供給された冷媒を気化させ、熱交換によって冷水タンク30の下部に貯蔵された水を冷却させる蒸発器44で構成される。
【0045】
前記冷却装置40は、このような構成を有する冷凍サイクルの代わりに、熱電冷却素子が適用されてもよい。
【0046】
温水タンク50は一定の容積を有して冷水タンク30の下方に位置してもよく、冷水タンク30の分離板31と連結した管路33を介して冷水タンク30の常温水が供給されてこの常温水を貯蔵する。温水タンク50には、管路52を介して温水コック53が連結される。
【0047】
前記温水タンク50のうち、外側の所定位置に加熱装置51が設置される。加熱装置51は温水タンク50に貯蔵された常温水を設定された所定温度に加熱させる。
【0048】
前記加熱装置51は、通常のヒータが適用されてもよい。
【0049】
前記温水タンク50の外側の所定位置には、温水タンク50に貯蔵された常温水の温度が設定された一定温度に常時維持されるようにする第2温度調節器54が設置される。
【0050】
前記第2温度調節器54はバイメタルまたは温度センサが適用されてもよく、温水タンク50に貯蔵された常温水の温度を約83〜98℃に常時維持する機能を備える。
【0051】
前記第2温度調節器54は、加熱装置51によって温水タンク50の温度が設定された第1基準温度を超えれば加熱装置51に供給される電気を遮断し、温水タンク50の温度が設定された第2基準温度未満に下降すれば加熱装置51に電気を供給する。
【0052】
前記第2温度調節器54は、温水タンク50の温度に対してヒステリシスによって加熱装置51に電気を供給したり遮断したりする。
【0053】
前記第2温度調節器54の設定温度範囲は、多様に可変してもよい。
【0054】
また、前記温水タンク50の外側の所定位置には、温水タンク50に貯蔵された水がない場合または異常過熱の発生時に、加熱装置51による過熱の発生を遮断させることができる第3温度調節器55が設置される。
【0055】
前記第3温度調節器55はバイメタルまたは温度センサが適用されてもよく、温水タンク50に貯蔵された水がない場合または異常過熱の発生時に、温水タンク50の温度が約100〜130℃として検出される場合にはオープンし、加熱装置51に供給される電気を遮断する。
【0056】
前記第3温度調節器55は、加熱装置51によって温水タンク50の温度が設定された第3基準温度を超えれば加熱装置51に供給される電気を遮断し、温水タンク50の温度が設定された第4基準温度未満に下降すれば加熱装置51に電気を供給する。
【0057】
前記第3温度調節器55が過熱として判断する温度範囲は、多様に可変してもよい。
【0058】
したがって、過熱による火災およびPL(Product Liability)事故を事前に予防することができる。
【0059】
また、前記冷水タンク30において、常温水が貯蔵される分離板31の上部外側の所定位置には過熱遮断器32が設置される。
【0060】
前記冷水タンク30の上部外側の所定位置に設置される過熱遮断器32は、分離板31の上部に貯蔵された常温水の温度をモニタリングし、この常温水の温度が上昇して設定された基準温度を超えれば、温水タンク50の過熱によって加熱された温水が管路33を介して逆流しているものと判断し、温水タンク50の過熱によるPL事故を事前に予防するために、加熱装置51に供給される電気を遮断する。
【0061】
前記過熱遮断器32は手動復帰温度調節器(Thermal Fuse)が適用されてもよく、冷水タンク30の常温水の温度が設定された一定温度、例えば50〜80℃として検出されれば断線し、加熱装置51に供給される電気を遮断する。
【0062】
前記過熱遮断器32の断線基準温度の範囲は、使用者の設定に応じて多様に可変してもよい。
【0063】
すなわち、過熱遮断器32は、温水タンク50に設置された第2温度調節器54および第3温度調節器55の故障によって温水タンク50が過熱され、これによって加熱された温水が管路33を介して冷水タンク30の分離板31上部の常温水側に逆流して、この常温水の温度が上昇して設定された温度を超える場合に、断線し、加熱装置51に供給される電気を基本的に遮断する。
【0064】
したがって、PL事故を事前に予防し、冷温水器および浄水器の使用に信頼性を提供する。
【0065】
図2は、本発明の実施形態に係る冷温水器および浄水器の安全装置に対する結線構造を示す図である。
【0066】
図2を参照すれば、本発明の実施形態に係る冷温水器および浄水器の安全装置の結線構造は、パワーコード101、コンプレッサ102、第1温度調節器103、スイッチ104、ヒータ105、第2温度調節器106、第3温度調節器107、および過熱遮断器108および表示ランプ109を含む。
【0067】
パワーコード101は常用電源とプラグイン(PlugIn)方式によって接続され、冷温水器および浄水器に構成される各負荷要素に必要な電気を供給する。
【0068】
コンプレッサ102は冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒を冷却器に循環させることにより、冷水タンクに貯蔵された常温水を設定温度の条件で冷却させる。
【0069】
第1温度調節器103は冷水の温度を検出し、設定された温度の条件に応じてコンプレッサ102に電気を供給したり遮断したりする機能を備える。
【0070】
したがって、コンプレッサ102は、第1温度調節器103を介して供給される電気によってオン/オフ作動し、冷水の温度を設定された一定温度に常時維持する。
【0071】
前記コンプレッサ102と第1温度調節器103は直列に連結され、パワーコード101の両端に接続される。
【0072】
また、ヒータ105と第2温度調節器106、第3温度調節器107および過熱遮断器108は直列に連結され、パワーコード101の両端に接続される。
【0073】
スイッチ104は使用者によってオン/オフスイッチングされ、加熱された温水の使用可否を選択できるようにする。
【0074】
ヒータ105は温水タンクの外側の所定位置に所定の形態で結合され、温水タンクに貯蔵された水を加熱する。
【0075】
第2温度調節器106は温水タンクの外側の所定位置に設置され、ヒータ105によって加熱された温水の温度に応じてヒータ105に電気を供給したり遮断させたりする機能を備える。
【0076】
前記第2温度調節器106は、加熱された温水の温度が設定された一定温度を常時維持するように機能する。例えば加熱された温水の温度が80〜98℃の条件を維持できるように、ヒータ105に供給される電気を制御する。
【0077】
第3温度調節器107は、温水タンクの温度が設定された一定温度以上に上昇すれば、温水タンクに貯蔵された水がない状態であると判断し、温水タンクの過熱を防ぐために、ヒータ105に供給される電気を遮断する。
【0078】
前記第3温度調節器107は、温水タンクの温度が、例えば100〜130℃として検出されれば、温水タンクに貯蔵された水がなかったり異常過熱が発生しているものと判断し、ヒータ105に供給される電気を遮断し、火災およびPL事故の発生を事前に予防する。
【0079】
過熱遮断器108は、冷水タンクの分離板の上部に貯蔵された常温水の温度を検出し、この常温水の温度が設定された一定温度を超えているものと判断されれば、温水タンクから逆流した温水の影響であると判断し、温水タンクの継続する過熱を防ぐために、ヒータ105に供給される電気を遮断する。
【0080】
前記過熱遮断器108は手動復帰温度調節器が適用されてもよく、冷水タンクの分離板31の上部に貯蔵された常温水の温度が設定された一定温度を超える場合には断線し、ヒータ105に供給される電気を遮断する。
【0081】
前記過熱遮断器108は、冷水タンクの常温水温度が、例えば50〜80℃として検出されれば断線し、ヒータ105に供給される電気を遮断する。
【0082】
前記過熱遮断器108の断線基準温度の範囲は、使用者の設定に応じて多様に可変してもよい。
【0083】
前記過熱遮断器108は、冷温水器および浄水器の耐久進行や内外部的な要因による過電流の油圧およびその他の原因により、温水タンクに設置された第2温度調節器106および第3温度調節器107の故障で温度調節機能が喪失した場合に、ヒータ105の過熱を事前に遮断する。
【0084】
すなわち、過熱遮断器108は、温水タンクに設置された第2温度調節器106および第3温度調節器107の故障によって温水タンクが過熱し、これによって加熱された温水が管路を介して冷水タンクの分離板上部の常温水側に逆流して、この常温水の温度が上昇し、設定された温度を超えた場合に、断線し、ヒータ105に供給される電気を基本的に遮断する。
【0085】
前記過熱遮断器108は、冷水タンクの分離板の上部に貯蔵された常温水の単位時間あたりの温度上昇変化値が設定された値を超えれば、温水タンクの過熱によって温水が逆流しているものと判定する。
【0086】
したがって、PL事故を事前に予防し、冷温水器および浄水器の使用に信頼性を提供することができる。
【0087】
表示ランプ109は、電気の供給可否を示す第1ランプ(LED1)、ヒータ動作を示す第2ランプ(LED2)、および冷却動作を示す第3ランプ(LED3)を含み、冷温水器および浄水器の全般的な動作を示す。
【0088】
図3は、本発明の他の実施形態に係る冷温水器および浄水器の安全装置を概略的に示す図である。
【0089】
図3を参照すれば、本発明の他の実施形態に係る冷温水器および浄水器の安定装置は、設定部201、第1温度検出部202、第2温度検出部203、第3温度検出部204、第4温度検出部205、制御部206、表示部207、第1駆動部208、および第2駆動部209を含む。
【0090】
設定部201は、使用者が設定する冷温水器および浄水器の動作条件を検出して制御部206に提供する。
【0091】
前記設定部201では、冷温水器および浄水器の使用による電源オン/オフ、冷水の温度条件、温水の使用可否、温水の温度条件、就寝機能の使用可否などを含む使用による諸般の動作条件を設定されてもよい。
【0092】
前記設定部201は、冷温水器および浄水器の前面部パネルまたは後面部パネルの所定位置に設置されてもよく、タッチパネルとして表示部207と一体に構成されてもよい。
【0093】
第1温度検出部202は、冷水タンクの分離板の下部外側の所定位置に設置され、冷却装置の動作によって冷却された冷水の温度を検出し、それに対する情報を制御部206に提供する。
【0094】
第2温度検出部203は、温水タンクの第1位置に装着され、加熱装置の動作によって加熱された温水の温度を検出し、それに対する情報を制御部206に提供する。
【0095】
第3温度検出部204は、温水タンクの第2位置に装着され、加熱装置の動作によって加熱された温水タンクの温度を検出し、それに対する情報を制御部206に提供する。
【0096】
第4温度検出部205は、冷水タンクの分離板の上部外側の所定位置に設置され、冷水タンクの分離板の上部に貯蔵された常温水の温度を検出し、それに対する情報を制御部206に提供する。
【0097】
制御部206は、設定部201によって設定される条件により、冷水および温水の温度を維持する動作と全般的な運転を制御する。
【0098】
前記制御部206は、第1温度検出部202で検出された冷水の温度に応じて第1駆動部208によってコンプレッサの動作を制御し、冷水の温度を設定された温度に維持する。
【0099】
前記制御部206は、第2温度検出部203で検出された温水の温度に応じて第2駆動部209によってヒータに供給される電流量を制御し、温水の温度を設定された温度に維持する。
【0100】
前記制御部206は、第3温度検出部204で検出された温水タンクの温度が設定された温度以上であれば、温水タンクに貯蔵された水がなかったり異常高温状態として判断し、過熱を防ぐために、第2駆動部209によってヒータの発熱動作をオフする。
【0101】
前記制御部206は、第4温度検出部205で検出された冷水タンクの分離板の上部に貯蔵された常温水の温度が設定された一定温度を超えた状態であれば、温水タンクの温度調節機能以上に過熱した温水が冷水タンクに逆流しているものと判断し、第2駆動部209によってヒータに供給される電気を遮断する。
【0102】
このとき、前記制御部206は、表示部207によって温水タンクの温度調節機能に異常があることを通知するメッセージを出力し、迅速な修理交換が行われるようにする。
【0103】
表示部207は、前記制御部206の制御により、使用者が設定する冷温水器および浄水器の使用条件と現在の動作状態を設定された所定の方式によって表示する。
【0104】
また、表示部207は、本発明に係る冷温水器および浄水器の使用において、任意の部分に異常が発生した場合には該当するメッセージを出力し、迅速な修理交換が行われるようにする。
【0105】
第1駆動部208は、制御部206から出力された制御信号に応じてコンプレッサを動作させ、冷水タンクの下部に貯蔵された常温水を設定された温度の条件に冷却する。
【0106】
第2駆動部209は、制御部206から出力された制御信号に応じてヒータに供給される電流量を調整し、温水タンクに貯蔵された常温水を設定された温度の条件に加熱する。
【0107】
上述したような機能を含んで構成される本発明の他の実施形態に係る冷温水器および浄水器の安全装置は、マイコンを適用したものであって、マイコンの制御によって常温水の温度調節と安全機能が実行されるようにするものであるが、その動作は次のように実行される。
【0108】
使用者が設定部201によって電源オンを選択し、冷水および温水の温度と運転条件を設定すれば、制御部206は設定された運転条件を満たすための動作を開始する。
【0109】
制御部206は、第1温度検出部202によって冷水タンクの分離板の下部に貯蔵された水の温度を検出し、第1駆動部208によってコンプレッサの動作を制御することにより、冷水の温度が設定された温度の条件に常時維持されるようにする。
【0110】
例えば、冷水の温度が設定された温度を超えれば、第1駆動部208によってコンプレッサを動作させ、冷媒の循環による熱交換によって冷水を冷却させ、冷水の温度が設定された温度未満に冷却されれば、第1駆動部208によってコンプレッサの動作を中止させる。
【0111】
したがって、冷水の温度に対してヒステリシスによってコンプレッサを動作オン/オフさせ、冷水の温度が設定された温度条件に常時維持できるようにする。
【0112】
また、制御部206は、第2温度検出部203によって温水タンクに貯蔵された温水の温度を検出し、第2駆動部209によってヒータに供給される電流量を制御することにより、温水の温度が設定された温度の条件に常時維持されるようにする。
【0113】
例えば、温水の温度が設定された温度未満として検出されれば、第2駆動部209によってヒータに供給される電流量を増加させ、ヒータの発熱量を高めることによって温水を加熱し、温水の温度が設定された温度を超過したと検出されれば、第2駆動部208によってヒータに供給される電流を遮断してヒータの発熱を中止させる。
【0114】
したがって、温水の温度に対してヒステリシスによってヒータをオン/オフさせ、温水の温度が設定された温度条件に常時維持できるようにする。
【0115】
また、前記制御部206は、第3温度検出部204で検出された温水タンクの温度が設定された温度以上であれば、温水タンクに貯蔵された水がなかったり異常高温状態として判断し、過熱を防ぐために、第2駆動部209によってヒータの発熱をオフする。
【0116】
また、前記制御部206は、第4温度検出部205で検出された冷水タンクの分離板の上部に貯蔵された常温水の温度が設定された一定温度を超えた状態であれば、温水タンクの温度調節機能以上に過熱された温水が冷水タンクに逆流しているものと判断し、第2駆動部209によってヒータに供給される電流を遮断する。
【0117】
このとき、前記制御部206は、表示部207によって温水タンクの温度調節機能に異常があることを通知するメッセージを出力し、迅速な修理交換が行われるようにする。
【0118】
以上、本発明について限定された実施形態と図面を参照しながら説明したが、本発明がこれによって限定されることはなく、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により、本発明の技術思想と添付の特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正および変形が可能であることはもちろんである。
【符号の説明】
【0119】
10:水槽
20:ハウジング
30:冷水タンク
32、108:過熱遮断器
40:冷却装置
50:温水タンク
101:パワーコード
102:コンプレッサ
103:第1温度調節器
104:スイッチ
105:ヒータ
106:第2温度調節器
107:第3温度調節器
109:表示ランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中間部に設置される分離板の上部には常温水が貯蔵され、分離板の下部には冷却装置によって設定された温度に冷却される冷水が貯蔵される冷水タンクと、
前記冷水タンクの分離板と連結した管路を介して供給された冷水タンクの常温水を貯蔵する温水タンクと、
前記温水タンクのうち、外側の所定位置に設置され、貯蔵された常温水を設定された温度に加熱する加熱装置と、
前記温水タンクに貯蔵された温水が設定された温度に常時維持されるように、加熱装置に供給される電気を管理する第2温度調節器と、
前記温水タンクに貯蔵された水がない場合または異常過熱の発生時に、加熱装置に供給される電気を遮断する第3温度調節器と、
前記冷水タンクの分離板の上部に貯蔵された常温水の温度が設定温度を超えれば、温水タンクの温度調節機能以上に過熱が発生して温水が冷水タンクの分離板の上部の常温水側に逆流しているものと判定し、前記加熱装置に供給される電気を遮断させる過熱遮断器と、
を含むことを特徴とする、冷温水器および浄水器の安全装置。
【請求項2】
前記第2温度調節器はバイメタルまたは温度センサが適用され、第2温度調節器は温水タンクに貯蔵された温水の温度に応じてヒステリシスによって加熱装置に供給される電気を制御し、温水の温度を設定温度に維持することを特徴とする、請求項1に記載の冷温水器および浄水器の安全装置。
【請求項3】
前記過熱遮断器は手動復帰温度調節器が適用されることを特徴とする、請求項1に記載の冷温水器および浄水器の安全装置。
【請求項4】
前記過熱遮断器は、冷水タンクの分離板の上部に貯蔵された常温水の温度が単位時間あたり一定の温度以上に上昇すれば、温水タンクの温度調節機能の異常による過熱発生として判定することを特徴とする、請求項1に記載の冷温水器および浄水器の安全装置。
【請求項5】
前記過熱遮断器は、温水タンクの温度調節機能の異常が判定されれば断線し、加熱装置に供給される電気を遮断することを特徴とする、請求項1に記載の冷温水器および浄水器の安全装置。
【請求項6】
冷媒を圧縮循環させて冷水タンクに貯蔵された冷水を冷却させるコンプレッサと、
冷水の温度に応じてコンプレッサをオン/オフ動作させる第1温度調節器と、
温水の使用可否を選択するスイッチと、
温水タンクに貯蔵された温水を加熱するヒータと、
温水の温度に応じてヒータをオン/オフ動作させる第2温度調節器と、
温水タンクに貯蔵された水がない場合または異常過熱の発生時に、ヒータに供給される電気を遮断する第3温度調節器と、
冷水タンクに貯蔵された常温水の温度を検出し、前記第2温度調節器の故障が判定されれば断線し、前記ヒータに供給される電気を遮断する過熱遮断器と、
を含む、冷温水器および浄水器の安全装置。
【請求項7】
前記コンプレッサと第1温度調節器は、直列に結線され、常用電源にプラグイン接続されるパワーコードの両端に結線され、
ヒータと第2温度調節器、第3温度調節器、および過熱遮断器は、直列に結線され、前記パワーコードの両端に結線されることを特徴とする、請求項6に記載の冷温水器および浄水器の安全装置。
【請求項8】
前記過熱遮断器は、冷水タンクに貯蔵された常温水が設定された温度を超えれば、温水タンクに貯蔵された温水の過熱による逆流発生として判定し、前記ヒータに供給される電気を遮断することを特徴とする、請求項6に記載の冷温水器および浄水器の安全装置。
【請求項9】
前記過熱遮断器は、冷水タンクに貯蔵された常温水の単位時間あたりの上昇する温度変化が設定値を超えれば、第2温度調節器の故障として判定し、ヒータに供給される電気を遮断することを特徴とする、請求項6に記載の冷温水器および浄水器の安全装置。
【請求項10】
前記過熱遮断器の感知温度範囲は、設定に応じて可変することを特徴とする、請求項6に記載の冷温水器および浄水器の安全装置。
【請求項11】
冷温水器および浄水器の動作条件を設定する設定部と、
冷水タンクの分離板の下部に貯蔵された冷水の温度を検出する第1温度検出部と、
温水タンクに貯蔵された温水の温度を検出する第2温度検出部と、
温水タンクの温度を検出する第3温度検出部と、
冷水タンクの分離板の上部に貯蔵された常温水の温度を検出する第4温度検出部と、
第1温度検出部で検出された冷水の温度と第2温度検出部で検出された温水の温度に応じてコンプレッサおよびヒータの動作を制御して冷水および温水の温度を設定された温度に維持し、第4温度検出部で検出された冷水タンクに貯蔵された常温水の温度が設定された一定温度を超えた状態であれば、温水タンクの温度調節機能以上に過熱が発生しているものと判断し、ヒータに供給される電気を遮断し、温水タンクの温度調節機能異常メッセージを表示部によって出力する制御部と、
を含む、冷温水器および浄水器の安全装置。
【請求項12】
前記設定部は、冷温水器および浄水器の使用による電源オン/オフ、冷水および温水の温度条件、温水の使用可否、就寝機能の使用可否を設定することを特徴とする、請求項11に記載の冷温水器および浄水器の安全装置。
【請求項13】
前記設定部は、冷温水器および浄水器の前面部パネルの所定位置に設置され、タッチパネルとして表示部に一体に構成されることを特徴とする、請求項11に記載の冷温水器および浄水器の安全装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−246059(P2012−246059A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−119210(P2012−119210)
【出願日】平成24年5月25日(2012.5.25)
【出願人】(505002107)ウィニクス インク (2)
【Fターム(参考)】